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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する A61H 審判 訂正 3項(134条5項)特許請求の範囲の実質的拡張 訂正する A61H 審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する A61H 審判 訂正 4項(134条6項)独立特許用件 訂正する A61H 審判 訂正 特許請求の範囲の実質的変更 訂正する A61H |
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管理番号 | 1218545 |
審判番号 | 訂正2009-390072 |
総通号数 | 128 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2010-08-27 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2009-05-27 |
確定日 | 2010-06-17 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第4249872号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第4249872号に係る明細書(特許請求の範囲)を本件審判請求書に添付された訂正明細書(訂正特許請求の範囲)のとおり訂正することを認める。 |
理由 |
I.手続の経緯 本件訂正事件についてした平成21年9月11日付けの審決に対し、知的財産高等裁判所において審決取消の判決(平成21年(行ケ)第10326号、平成22年4月27日判決言渡)があったので、更に審理の結果、次のとおり審決する。 II.請求の要旨 本件審判の請求の要旨は、特許第4249872号の特許請求の範囲を下記のとおり訂正(以下、「本件訂正」という。)しようとするものである。 訂正事項1:請求項1の「位置操作部(49,50)」を、「上昇スイッチ(49)及び下降スイッチ(50)」と訂正する。 訂正事項2:請求項2の「前記基準位置は肩位置であることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ機。」を、「マッサージ機本体(2)と、使用者にマッサージを施すように当該マッサージ機本体(2)に設けられていると共に使用者の身長方向に移動自在な施療子(14)と、当該施療子(14)を操作して任意の位置に位置決めすることができる位置操作部(49,50)を有する操作装置(40)と、前記位置操作部(49,50)の操作によって決められた施療子(14)の位置をマッサージの基準位置として記憶する記憶部(39)と、を備え、 施療子(14)を移動させた後、前記操作装置(40)への所定の操作を施すと、その所定の操作が行われたときの前記施療子(14)の位置を基準位置として検出する、マッサージ機において、 前記所定の操作を行わなくとも、前記施療子(14)を移動させて位置決めを行うために予め設定された一定の時間が経過すると、前記施療子(14)の位置を検出しその位置を基準位置として自動的に前記記憶部(39)に記憶させ、 前記基準位置は肩位置であることを特徴とするマッサージ機。」と訂正する。 III.当審の判断 1.訂正の目的の適否、新規事項の追加の有無 1-1.訂正事項1について 訂正事項1は、「位置操作部(49,50)」の構成をより具体的な「上昇スイッチ(49)及び下降スイッチ(50)」に限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そして、特許第4249872号の願書に添付した明細書(以下、「特許明細書」という。)には、段落【0022】に「・・・これら上昇スイッチ49及び下降スイッチ50は、施療子14の位置操作部であり、・・・」と記載されているように、位置操作部が上昇スイッチ49及び下降スイッチ50からなることが記載されているから、訂正事項1は特許明細書に記載した事項の範囲内においてなされたものである。 1-2.訂正事項2について 訂正事項2は、請求項1を引用する形式で記載されていた本件訂正前の請求項2を、独立した請求項の形式に訂正し、その際に「施療子(14)を移動させた後、前記操作装置(40)への所定の操作を施すと、その所定の操作が行われたときの前記施療子(14)の位置を基準位置として検出する、」を追加する訂正(以下、「訂正事項2a」という。)を行うとともに、「前記施療子(14)の位置決めを行うための一定の時間を設定しておき、その時間内に前記施療子(14)を移動させ、その時間が経過した時点での」を「前記所定の操作を行わなくとも、前記施療子(14)を移動させて位置決めを行うために予め設定された一定の時間が経過すると、」に訂正(以下、「訂正事項2b」という。)するものである。 訂正事項2aについて検討すると、本件訂正前の請求項2に係る発明では、何らの限定がされていなかったものに対して、本件訂正後の請求項2に係る発明では、「施療子(14)を移動させた後、前記操作装置(40)への所定の操作を施すと、その所定の操作が行われたときの前記施療子(14)の位置を基準位置として検出する、」との構成を有するものに限定されたのであるから、これに伴って、その技術的範囲が縮小するか又は明りょうになることは、当然である。 してみると、訂正事項2aは、特許請求の範囲の減縮又は明りょうでない記載の釈明を目的とするものに該当する。 そして、特許明細書には、段落【0011】に「・・・、当該基準位置決定操作部が操作されたときの位置決め体の位置を基準位置として検出する・・・。」と記載されており、ここでいう「基準位置決定操作部が操作されたとき」は「操作装置(40)へ所定の操作を施すと」に言い換えることができるから、訂正事項2aは特許明細書に記載した事項の範囲内においてなされたものといえる。 訂正事項2bについて検討すると、訂正事項2bは、訂正事項2aに伴って請求項2の記載の整合を図るために行われた訂正といえ、明りょうでない記載の釈明を目的とするものに該当し、特許明細書に記載した事項の範囲内においてなされたものである。 以上によれば、訂正事項2は、特許請求の範囲の減縮又は明りょうでない記載の釈明を目的とするものに該当し、特許明細書に記載した事項の範囲内においてなされたものである。 2.特許請求の範囲の拡張、変更、独立特許要件違反 任意の位置への位置決めは、肩位置の正確性を期するという特許明細書に記載された目的に沿うものであって、新たな目的を追加したものとはいえず、訂正事項1,2は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 また、本件訂正後の請求項1に係る発明及び本件訂正後の請求項2に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由も見当たらない。 IV.むすび 以上のとおり、本件審判の請求は、特許法第126条第1項第1号ないし第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第2項ないし第6項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 マッサージ機本体(2)と、使用者にマッサージを施すように当該マッサージ機本体(2)に設けられていると共に使用者の身長方向に移動自在な施療子(14)と、当該施療子(14)を操作して任意の位置に位置決めすることができる上昇スイッチ(49)及び下降スイッチ(50)を有する操作装置(40)と、を備えたマッサージ機において、 前記上昇スイッチ(49)及び前記下降スイッチ(50)の操作によって決められた施療子(14)の位置をマッサージの基準位置として記憶する記憶部(39)を備え、 前記施療子(14)の位置決めを行うための一定の時間を設定しておき、その時間内に前記施療子(14)を移動させ、その時間が経過した時点での前記施療子(14)の位置を検出しその位置を基準位置として自動的に前記記憶部(39)に記憶させることを特徴とするマッサージ機。 【請求項2】 マッサージ機本体(2)と、使用者にマッサージを施すように当該マッサージ機本体(2)に設けられていると共に使用者の身長方向に移動自在な施療子(14)と、当該施療子(14)を操作して任意の位置に位置決めすることができる位置操作部(49,50)を有する操作装置(40)と、前記位置操作部(49,50)の操作によって決められた施療子(14)の位置をマッサージの基準位置として記憶する記憶部(39)と、を備え、 施療子(14)を移動させた後、前記操作装置(40)への所定の操作を施すと、その所定の操作が行われたときの前記施療子(14)の位置を基準位置として検出する、マッサージ機において、 前記所定の操作を行わなくとも、前記施療子(14)を移動させて位置決めを行うために予め設定された一定の時間が経過すると、前記施療子(14)の位置を検出しその位置を基準位置として自動的に前記記憶部(39)に記憶させ、 前記基準位置は肩位置であることを特徴とするマッサージ機。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審理終結日 | 2009-08-27 |
結審通知日 | 2009-08-31 |
審決日 | 2009-09-11 |
出願番号 | 特願2000-8358(P2000-8358) |
審決分類 |
P
1
41・
854-
Y
(A61H)
P 1 41・ 853- Y (A61H) P 1 41・ 856- Y (A61H) P 1 41・ 855- Y (A61H) P 1 41・ 851- Y (A61H) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 毛利 大輔 |
特許庁審判長 |
横林 秀治郎 |
特許庁審判官 |
岩田 洋一 関谷 一夫 |
登録日 | 2009-01-23 |
登録番号 | 特許第4249872号(P4249872) |
発明の名称 | マッサージ機 |
代理人 | 特許業務法人有古特許事務所 |
代理人 | 特許業務法人 有古特許事務所 |