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審決分類 審判 全部無効 産業上利用性  H04N
審判 全部無効 2項進歩性  H04N
審判 全部無効 特120条の4、2項訂正請求(平成8年1月1日以降)  H04N
審判 全部無効 1項3号刊行物記載  H04N
管理番号 1253780
審判番号 無効2008-800021  
総通号数 149 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2012-05-25 
種別 無効の審決 
審判請求日 2008-02-08 
確定日 2010-07-20 
訂正明細書 有 
事件の表示 本件特許第3600149号「テレビジョン番組リストのユーザーインタフェース」に係る上記当事者間の特許無効審判事件について特許庁がした「特許第3600149号の請求項1、2、4、5、9ないし13、15ないし22、25ないし27,29ないし34に係る発明についての特許を無効とする。特許第3600149号の請求項3、6、7、8、14、23、24、28に係る発明についての審判請求は、成り立たない。」旨の審決(平成21年6月10日付け)を不服として、 請求人が同審決のうち「請求項3、6、7、8、14、23、24、28に係る発明についての審判請求は、成り立たない。」とした部分の取消しを求めて求めて知的財産高等裁判所に提起した訴え(甲事件)および、 被請求人が同審決のうち「請求項1、2、4、5、9ないし13、15ないし22、25ないし27,29ないし34に係る発明についての特許を無効とする。」とした部分の取消しを求めて知的財産高等裁判所に提起した訴え(乙事件)について、 同裁判所において、「特許庁が無効2008-800021号事件について平成21年6月10日にした審決を取り消す。」旨の決定(平成21年(行ケ)第10188号(甲事件)、平成21年(行ケ)第10315号(乙事件)平成21年12月1日)があったので、さらに審理をした結果、次のとおり改めて審決する。 
結論 訂正を認める。 特許第3600149号の訂正後の請求項1および請求項2に係る発明についての審判請求は、成り立たない。 審判費用は、その63分の10を請求人の負担とし、63分の53を被請求人の負担とする。 
理由 【第1】経緯等

[1]本件特許
本件特許第3600149号は、平成3年9月10日(パリ条約による優先権主張:平成2年9月10日、米国)を国際出願日とする出願である特願平3-516691号(以下、「原出願」ともいう。)の一部を、拒絶査定不服審判請求の日から明細書について補正ができる期間内である平成12年10月20日に新たな特許出願(特願2000-321391号)として出願され、
平成15年9月24日の手続補正を経て、平成16年9月24日に設定登録されたものであり、登録時の請求項の数は34である。

平成12年10月20日 本件(分割)出願
(特願2000-321391号、
原出願:特願平3-516691号(平成3年9月10日出願、
優先権主張 平成2年9月10日)
平成15年 9月24日手続補正
平成16年 9月24日 設定登録(請求項の数34)

[2]本件無効審判の手続きの経緯

〈第1次審決まで〉
本件無効審判は、本件特許第3600149号に対し、請求人より、「本件特許請求の範囲の請求項1ないし請求項34に係る特許は、特許法第123条第1項の規定に該当し無効とすべきものである。審判費用は被請求人の負担とする。」ことを趣旨としてなされた無効審判の請求であり、平成21年6月10日、「特許第3600149号の請求項1、2、4、5、9ないし13、15ないし22、25ないし27,29ないし34に係る発明についての特許を無効とする。
特許第3600149号の請求項3、6、7、8、14、23、24、28に係る発明についての審判請求は、成り立たない。」との審決(以下、「第1次審決」という)がなされた。
この間の手続の概要は以下のとおりである。

平成20年 2月 8日 本件無効審判請求(請求人)
平成20年 5月29日 答弁書(被請求人)提出
平成20年10月14日 口頭審理陳述要領書(請求人)
平成20年10月14日 上申書(1)(請求人)
平成20年10月30日 口頭審理陳述要領書(被請求人)
平成20年10月30日 上申書(2)(請求人)提出
平成20年10月30日 口頭審理
平成20年11月21日 上申書(被請求人)提出
平成21年 6月10日 第1次審決

〈審決取り消し訴訟〉
請求人は、第1次審決の部分取消しを求めて、審決取り消し訴訟(知的財産高等裁判所、平成21年(行ケ)第10188号事件)を提起し、
被請求人は、第1次審決の部分取消しを求めて、審決取り消し訴訟(知的財産高等裁判所、平成21年(行ケ)第10315号事件)を提起し、その後、本件特許につき訂正審判(訂正2009-390130号)を請求したところ、
知的財産高等裁判所において、平成21年12月1日、「特許庁が無効2008-800021号事件について平成21年6月10日にした審決を取り消す。」旨の決定(平成21年(行ケ)第10188号、平成21年(行ケ)第10315号)がなされた。

平成21年 7月14日 知的財産高等裁判所出訴(請求人)
(平成21年行(ケ)第10188号)。
平成21年10月 9日 知的財産高等裁判所出訴(被請求人)
(平成21年行(ケ)第10315号)。
平成21年10月26日 訂正審判請求(被請求人)、
(訂正2009-390130号)
平成21年12月 1日 知的財産高等裁判所決定(審決を取り消す。)
(平成21年行(ケ)第10188号、
平成21年行(ケ)第10315号)

〈本件無効審判手続の再開、訂正請求、弁駁書〉
上記決定が効力を生じたことにより本件無効審判が再開され、平成21年12月28日、訂正請求(被請求人が請求した上記訂正審判請求書に添付された訂正明細書を援用するもの)がなされた。

以下、この訂正請求を「本件訂正請求」といい、これによる訂正を「本件訂正」または「訂正2」といい(後記する形式的に確定した訂正の後のものであるから)、また、上記訂正明細書を「訂正明細書2」ということとし、
後記する、この訂正請求前に形式的に確定した訂正を「訂正1」ということとする。

平成21年12月28日 訂正請求(被請求人)(特許法第134条の3
第5項に基づく)
平成21年12月28日 訂正審判(訂正2009-390130号)
の取り下げ(特許法第134条の3第4項
に基づく)
平成22年 2月15日 弁駁書(請求人)

[3]同時係属した、本件特許に対する別の無効審判手続中の訂正(訂正1)
本件特許に対し、平成20年3月24日、「本件特許請求の範囲の請求項1?34に記載された各発明に係る特許を無効とする。」ことを趣旨とする別の無効審判(無効2008-800052号)が請求され、
当該無効審判の手続において、平成20年7月22日、被請求人より次の訂正事項を内容とする訂正請求がなされた。

[訂正事項]
登録時の請求項21,22,28,33,34を削除する。
上記削除に伴い、請求項番号を1から順の番号に整合するため、登録時の請求項23?27、29?32の項番号を、それぞれ、21?25、26?29に繰り上げる。

そして、平成21年6月5日、「訂正を認める。特許第3600149号の訂正後の請求項1ないし29に係る発明についての特許を無効とする。」との審決がなされた。
この審決中、「訂正を認める。」とした部分、すなわち上記[訂正事項]については、当該無効審判(無効2008-800052号)の請求人・被請求人とも取消訴訟を提起する原告適格を有しないというべきであるから,同審決の送達(請求人、被請求人への送達日平成20年6月15日)により,上記[訂正事項]は,形式的に確定している(知的財産高等裁判所平成19年(行ケ)第10099号事件・平成19年7月23日決定,知的財産高等裁判所平成18年(行ケ)第10455号事件・平成20年2月12日判決,知的財産高等裁判所平成19年(行ケ)第10380号事件・平成20年11月27日判決参照)。
この形式的に確定した訂正を、「訂正1」といい、この「訂正1」後の明細書を「訂正明細書1」ということとすることは、前記のとおりである。

平成20年 3月24日 無効審判請求(2008-800052号)
平成21年 6月 5日 審決(「訂正を認める。
特許第3600149号の訂正後の請求項1ないし29に
係る発明についての特許を無効とする。」)
平成21年6月15日 請求人、被請求人への上記審決の送達

したがって、再開した本件審判手続でなされた平成21年12月28日の訂正請求(訂正2)前に、登録時の請求項1?34のうち請求項21,22,28,33,34を削除することをその実質内容とする上記「訂正1」は形式的に確定していることとなるから、
本件訂正請求は、確定した「訂正1」後の明細書(訂正明細書1)に対するものとなる。

【第2】特許請求の範囲の記載(登録時、登録時(分説)、訂正1後)

[1]登録時の特許請求の範囲の記載

登録時における本件特許の願書に添付した明細書の特許請求の範囲の請求項1?34の各記載は,次のとおりである。

「【請求項1】
タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数のテレビジョン番組リストを電子メモリに記憶するステップ、
時間とチャンネルのグリッドガイド形式で前記の複数のテレビジョン番組リストのチャンネルの中の幾つかをモニタースクリーン上に表示するステップ、
このモニタースクリーン上でカーソルを移動してグリッドガイド形式で表示されたチャンネルの一つに目印を付けるステップ、そして
グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目印を付けたチャンネルを表示するステップ
を備え、前記の単一チャンネル形式はその目印を付けたチャンネルに対応するチャンネルのテレビジョン番組リストを順次配列した行を含んでいることを特徴としたテレビジョン番組リストのデータベースを閲覧する方法。
【請求項2】
スクリーン上でカーソルを移動して前記の単一チャンネル形式内の別の表示タイトルに目印を付ける請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記の記憶するステップが前記の複数のテレビジョン番組リストに関連する番組ノートを追加して記憶し、前記のグリッドガイド形式で表示するステップが前記のテレビジョン番組リストと同時に、当該目印を付けられたチャンネルに対応する番組ノートを表示する請求項1に記載の方法。
【請求項4】
タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数のテレビジョン番組リストを電子メモリに記憶するステップ、
放送時間についてテレビジョン番組リストのタイトルとチャンネルとを第1形式でモニタースクリーン上に表示するステップ、
このモニタースクリーン上でカーソルを移動して第1形式で表示されたチャンネルの一つに目印を付けるステップ、そして
第1形式の代わりに第2形式でその目印を付けたチャンネルを含む番組リストのタイトルと時間とを表示するステップ
を備えていることを特徴としたテレビジョン番組リストのデータベースを閲覧する方法。
【請求項5】
前記の記憶するステップが番組リストに対応する番組ノートを追加して記憶し、そして前記の第2形式で表示するステップが番組ノートをテレビジョン番組リストと同時に表示する請求項4に記載の方法。
【請求項6】
タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数のテレビジョン番組リスト、
このテレビジョン番組リストの中の幾つかを表示する時間とチャンネルのグリッドガイド、
このグリッドガイドに表示されたテレビジョン番組リストの一つを選択して目立たさせる可動カーソル、そして
時間とチャンネルのグリッドガイドをその目立たせたテレビジョン番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイドに変える手段
を備えていることを特徴とする電子番組ガイド。
【請求項7】
テレビジョン番組リストが更に番組ノートを含み、そして当該目立たさせたチャンネルの番組ノートが電子番組ガイド内の番組リストと同時に表示される請求項6に記載の電子番組ガイド。
【請求項8】
テレビジョン番組リストを複数のセル内に表示している時間とチャンネルのグリッドガイド形式で表示モニターに、RAMに記憶したテレビジョン番組リストを表示させる信号を発生し、
その表示されたテレビジョン番組リストの一つを目立たさせる信号を発生し、そして
グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目立たされたテレビジョン番組リストを表示する信号を発生
するようプログラムされていることを特徴としたマイクロプロセッサ。
【請求項9】
チャンネルカスタム化のチャンネルリスト内の複数のチャンネルに対するテレビジョン番組リストを電子メモリに記憶するステップ、
時間とチャンネルのガイド形式でテレビジョン番組リストの中の幾つかをモニタースクリーンに表示するステップ、そして
前記のチャンネルリスト内の複数のチャンネルを視聴者の関心と一致する好ましい順序に配列するステップ
を備えることを特徴とするテレビジョン番組リストのデータベースを閲覧する方法。
【請求項10】
前記の配列するステップが、設定された順序でチャンネルリスト内で複数のチャンネルの各々を時間にわたって表示するステップと、表示される複数のチャンネルに対するチャンネルリスト内の優先順位を選択するステップを備える請求項9に記載の方法。
【請求項11】
チャンネルリスト内で複数のチャンネルの各々を表示するステップが、そのチャンネルリスト内のチャンネル毎にチャンネルラベルを表示することを含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
チャンネルカスタム化のチャンネルリスト内の複数のチャンネルに対するテレビジョン番組リストを電子メモリに記憶する手段、
時間とチャンネルのガイド形式でテレビジョン番組リストの中の幾つかをモニタースクリーンに表示する手段、そして
前記のチャンネルリスト内の複数のチャンネルを視聴者の関心と一致する好ましい順序に配列する手段
を備えることを特徴とする電子プログラムガイド。
【請求項13】
前記のガイドのチャンネルリストの複数のチャンネルを好ましい順位に配列するための手段を更に含む請求項12に記載の電子番組ガイド。
【請求項14】
前記の配列するための手段が、複数のチャンネルの中で順位を変えようとする一つのチャンネルを選択して目立たさせるためにガイド上に表示された移動可能なカーソルを含み、その目立たさせたチャンネルがチャンネルリスト内で第1の位置から第2の位置に移動するようにした請求項13に記載の電子番組ガイド。
【請求項15】
前記の配列するための手段が、設定された順序で時間にわたってチャンネルリスト内の複数のチャンネルの各々を表示するための手段と、表示されている複数のチャンネルの各々に対するチャンネルリスト内の優先順位を選択するための手段を備える請求項13に記載の電子番組ガイド。
【請求項16】
複数のテレビジョン番組リストに対応し、テレビジョン番組リスト毎にタイトル、チャンネルそして開始時間を含んでいるデータファイルをメモリに記憶するステップ、
メモリに記憶されている複数のテレビジョン番組リストをディスプレイモニターに表示するステップ、
記録するためビデオ記録媒体をVCRまたはその他の記録装置内に装填するステップ、
表示された複数のテレビジョン番組リストの中の一つを記録するために選択するステップ、そして
記録するために選択されたテレビジョン番組リストが示している番組をVCRまたはその他の記録装置に記録するするために前記の記録するために選択されたテレビジョン番組リストのデータを前記のデータファイルからVCRまたはその他の記録装置に転送するステップ
を備えることを特徴とするVCRまたはその他の記録装置を使用して、ビデオ記録媒体にテレビジョン番組を記録する方法。
【請求項17】
ビデオ記録媒体に記録された番組のディレクトリを生成するスッテプ、そして
記録のために選択されたテレビジョン番組リストに対応するタイトルをデータファイルから前記のディレクトリに加えるステップ
を含み、前記のディレクトリは番組タイトルと記録位置を含んでいる請求項16に記載の方法。
【請求項18】
VCRまたはその他の記録装置内のビデオ記録媒体の記録位置を測定するステップ、そして記録のために選択された番組リストが示す番組の記録の開始時に、その測定した記録位置を前記のディレクトリに加えるステップを更に含む請求項17に記載の方法。
【請求項19】
複数のテレビジョン番組リストに対応するデータファイルをメモリに記憶するステップが、ビデオ番組を搬送するテレビジョン信号のVBIからデータファイルをダウンロードすることを含む請求項17に記載の方法。
【請求項20】
複数のテレビジョン番組リストに対応するデータファイルをメモリに記憶するステップが、RAMの一つのセクションにデータファイルを記憶することを含む請求項17に記載の方法。
【請求項21】
ビデオ記録媒体に記録された番組のディレクトリを生成するステップが、RAMの別のセクションにディレクトリを記憶することを含む請求項19に記載の方法。
【請求項22】
ビデオ記録媒体に記録された番組のディレクトリを生成するスッテプが、RAMの別のセクションに別のビデオ記録媒体のディレクトリを記憶することを含む請求項21に記載の方法。
【請求項23】
複数のテレビジョン番組リストに対応するデータファイルをメモリに記憶するステップが、一つのチャンネル特定番組ガイドを記憶することを含む請求項17に記載の方法。
【請求項24】
複数のテレビジョン番組リストに対応するデータファイルをメモリに記憶するステップが、複数のチャンネル特定番組ガイドを記憶することを含む請求項17に記載の方法。
【請求項25】
表示された複数のテレビジョン番組リストの中の一つを記録するために選択するステップが、表示モニター上に移動可能なカーソルを提供し、そしてカーソルをモニター上で移動して、表示されたテレビジョン番組リストの一つを選択する請求項16に記載の方法。
【請求項26】
複数のテレビジョン番組リストに対応し、テレビジョン番組リスト毎にタイトル、チャンネルそして開始時間を含んでいるデータファイルが記憶される電子メモリ、
この電子メモリに記憶された複数のテレビジョン番組リストを表示するディスプレイモニター、
番組タイトルと記録位置を含む、ビデオ記録媒体に記録された番組ディレクトリ、
表示された複数のテレビジョン番組リストの中の一つを記録するために選択する手段、
記録するために選択されたテレビジョン番組リストに対応するデータをデータファイルからVCRまたはその他の記録装置の記録スタックに転送し、VCRまたはその他の記録装置が前記の記録するために選択されたテレビジョン番組リストが示している番組を記録する手段
を備え、前記の記録するために選択されたテレビジョン番組リストに対応するデータファイルからのタイトルが前記のディレクトリに加えられることを特徴としたVCRまたはその他の記録装置を使用して、ビデオ記録媒体にテレビジョン番組を記録し、そしてインデックスを付けるシステム。
【請求項27】
VCRまたはその他の記録装置内のビデオ記録媒体の記録位置を測定する手段を含み、記録するために選択されたテレビジョン番組リストが示している番組の記録の開始時にその測定された記録位置が前記のディレクトリに加えられる請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
ビデオ番組を搬送するテレビジョン信号のVBIからデータファイルをダウンロードする手段を更に含む請求項23に記載のシステム。
【請求項29】
表示された番組リストの一つを選択する手段が、ディスプレイモニター上に与えられた移動可能なカーソルを備える請求項26に記載のシステム。
【請求項30】
タイトル、チャンネルそして開始時間をテレビジョン番組リスト毎に含んでいる複数のテレビジョン番組リストのデータファィルを記憶しているRAMから前記の複数のテレビジョン番組リストを取り出してディスプレイモニターに表示する信号を発生し、
この表示された複数のテレビジョン番組リストの中の一つを記録するためその一つのテレビジョン番組リストを特定する信号を発生し、そして
この記録するために選択されたテレビジョン番組リストに対応するデータをデータファイルからVCRまたはその他の記録装置に転送するための信号を発生するよう
プログラムされ、前記の記録するために選択されたテレビジョン番組リストが示している番組を記録させるようにすることを特徴としたマイクロプロセッサ。
【請求項31】
ビデオ記録媒体に記録される番組のディレクトリを生成する信号と、記録するために選択されたテレビジョン番組リストに対応するデータファイルからのタイトルを前記のディレクトリに加えるための信号とを発生するように追加的にプログラムされており、前記のディレクトリが番組タイトルと記録位置とを含む請求項30に記載のマイクロプロセッサ。
【請求項32】
VCRまたはその他の記録装置内のビデオ記録媒体の記録位置を測定する信号を発生し、そして記録するために選択されたテレビジョン番組リストが示している番組の記録の開始時にその測定された記録位置をディレクトリに加える信号を発生するよう追加的にプログラムされている請求項31に記載のマイクロプロセッサ。
【請求項33】
受信したテレビジョン信号から番組内容のテーマカテゴリーとそれに関連する詳細を含む番組情報を取り出す手段と、
この番組情報をデータベースとしてメモリに記憶する手段と、
テレビジョンモニター上に前記のデータベースからテーマカテゴリーを第1分類として取り出し表示する手段と、
第1分類のテーマカテゴリーに関連する第2分類としての属性を示すトピックスを前記のデータベースから取り出し表示する手段と
を備えたことを特徴とするテレビジョン信号が含む番組ガイド情報をテレビジョンモニターに表示する電子番組ガイド。
【請求項34】
前記のトピックス内容に関連した更なる属性、視聴資格などを示す第3分類を備える請求項33に記載の電子番組ガイド。」

[2]登録時の特許請求の範囲の記載(構成要件分説)

登録時における本件特許の願書に添付した明細書の特許請求の範囲の請求項1?34の各記載を、構成要件を分説するための記号(「1A」等)を付して示しておく。請求人、被請求共に、この分説にしたがって、主張している。

【請求項1】
1A タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数 のテレビジョン番組リストを電子メモリに記憶するステップ、
1B 時間とチャンネルのグリッドガイド形式で前記の複数のテレビジョ ン番組リストのチャンネルの中の幾つかをモニタースクリーン上に 表示するステップ、
1C このモニタースクリーン上でカーソルを移動してグリッドガイド形 式で表示されたチャンネルの一つに目印を付けるステップ、そして
1D グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目印を付 けたチャンネルを表示するステップを備え、
1E 前記の単一チャンネル形式はその目印を付けたチャンネルに対応す るチャンネルのテレビジョン番組リストを順次配列した行を含んで いる
1F ことを特徴としたテレビジョン番組リストのデータベースを閲覧す る方法。

【請求項2】
2A スクリーン上でカーソルを移動して前記の単一チャンネル形式内の 別の表示タイトルに目印を付ける請求項1に記載の方法。

【請求項3】
3A 前記の記憶するステップが前記の複数のテレビジョン番組リストに 関連する番組ノートを追加して記憶し、
3B 前記のグリッドガイド形式で表示するステップが前記のテレビジョ ン番組リストと同時に、当該目印を付けられたチャンネルに対応す る番組ノートを表示する請求項1に記載の方法。

【請求項4】
4A タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数 のテレビジョン番組リストを電子メモリに記憶するステップ、
4B 放送時間についてテレビジョン番組リストのタイトルとチャンネル とを第1形式でモニタースクリーン上に表示するステップ、
4C このモニタースクリーン上でカーソルを移動して第1形式で表示さ れたチャンネルの一つに目印を付けるステップ、そして
4D 第1形式の代わりに第2形式でその目印を付けたチャンネルを含む 番組リストのタイトルと時間とを表示するステップ
4E を備えていることを特徴としたテレビジョン番組リストのデータベ ースを閲覧する方法。

【請求項5】
5A 前記の記憶するステップが番組リストに対応する番組ノートを追加 して記憶し、
5B そして前記の第2形式で表示するステップが番組ノートをテレビジ ョン番組リストと同時に表示する請求項4に記載の方法。

【請求項6】
6A タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数 のテレビジョン番組リスト、
6B このテレビジョン番組リストの中の幾つかを表示する時間とチャン ネルのグリッドガイド、
6C このグリッドガイドに表示されたテレビジョン番組リストの一つを 選択して目立たさせる可動カーソル、そして
6D 時間とチャンネルのグリッドガイドをその目立たせたテレビジョン 番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイドに変える手段を備 えている
6E ことを特徴とする電子番組ガイド。

【請求項7】
7A テレビジョン番組リストが更に番組ノートを含み、
7B そして当該目立たさせたチャンネルの番組ノートが電子番組ガイド 内の番組リストと同時に表示される請求項6に記載の電子番組ガイ ド。

【請求項8】
8A テレビジョン番組リストを複数のセル内に表示している時間とチャ ンネルのグリッドガイド形式で表示モニターに、RAMに記憶した テレビジョン番組リストを表示させる信号を発生し、
8B その表示されたテレビジョン番組リストの一つを目立たさせる信号 を発生し、そして
8C グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目立たさ れたテレビジョン番組リストを表示する信号を発生する
8D ようプログラムされていることを特徴としたマイクロプロセッサ。

【請求項9】
9A チャンネルカスタム化のチャンネルリスト内の複数のチャンネルに 対するテレビジョン番組リストを電子メモリに記憶するステップ、
9B 時間とチャンネルのガイド形式でテレビジョン番組リストの中の幾 つかをモニタースクリーンに表示するステップ、そして
9C 前記のチャンネルリスト内の複数のチャンネルを視聴者の関心と一 致する好ましい順序に配列するステップ
9D を備えることを特徴とするテレビジョン番組リストのデータベース を閲覧する方法。

【請求項10】
10A 前記の配列するステップが、設定された順序でチャンネルリスト内 で複数のチャンネルの各々を時間にわたって表示するステップと、
10B 表示される複数のチャンネルに対するチャンネルリスト内の優先順 位を選択するステップを備える請求項9に記載の方法。

【請求項11】
11A チャンネルリスト内で複数のチャンネルの各々を表示するステップ が、そのチャンネルリスト内のチャンネル毎にチャンネルラベルを 表示することを含む請求項10に記載の方法。

【請求項12】
12A チャンネルカスタム化のチャンネルリスト内の複数のチャンネルに 対するテレビジョン番組リストを電子メモリに記憶する手段、
12B 時間とチャンネルのガイド形式でテレビジョン番組リストの中の幾 つかをモニタースクリーンに表示する手段、そして
12C 前記のチャンネルリスト内の複数のチャンネルを視聴者の関心と一 致する好ましい順序に配列する手段
12D を備えることを特徴とする電子プログラムガイド。

【請求項13】
13A 前記のガイドのチャンネルリストの複数のチャンネルを好ましい順 位に配列するための手段を更に含む請求項12に記載の電子番組ガ イド。

【請求項14】
14A 前記の配列するための手段が、複数のチャンネルの中で順位を変え ようとする一つのチャンネルを選択して目立たさせるためにガイド 上に表示された移動可能なカーソルを含み、
14B その目立たさせたチャンネルがチャンネルリスト内で第1の位置か ら第2の位置に移動するようにした請求項13に記載の電子番組ガ イド。

【請求項15】
15A 前記の配列するための手段が、設定された順序で時間にわたってチ ャンネルリスト内の複数のチャンネルの各々を表示するための手段 と、
15B 表示されている複数のチャンネルの各々に対するチャンネルリスト 内の優先順位を選択するための手段を備える請求項13に記載の電 子番組ガイド。

【請求項16】
16A 複数のテレビジョン番組リストに対応し、テレビジョン番組リスト 毎にタイトル、チャンネルそして開始時間を含んでいるデータファ イルをメモリに記憶するステップ、
16B メモリに記憶されている複数のテレビジョン番組リストをディスプ レイモニターに表示するステップ、
16C 記録するためビデオ記録媒体をVCRまたはその他の記録装置内に 装填するステップ、
16D 表示された複数のテレビジョン番組リストの中の一つを記録するた めに選択するステップ、そして
16E 記録するために選択されたテレビジョン番組リストが示している番 組をVCRまたはその他の記録装置に記録するするために前記の記 録するために選択されたテレビジョン番組リストのデータを前記の データファイルからVCRまたはその他の記録装置に転送するステ ップ
16F を備えることを特徴とするVCRまたはその他の記録装置を使用し て、ビデオ記録媒体にテレビジョン番組を記録する方法。

【請求項17】
17A ビデオ記録媒体に記録された番組のディレクトリを生成するスッテ プ、
17B そして記録のために選択されたテレビジョン番組リストに対応する タイトルをデータファイルから前記のディレクトリに加えるステッ プ
17C を含み、前記のディレクトリは番組タイトルと記録位置を含んでい る請求項16に記載の方法。

【請求項18】
18A VCRまたはその他の記録装置内のビデオ記録媒体の記録位置を測 定するステップ、
18B そして記録のために選択された番組リストが示す番組の記録の開始 時に、その測定した記録位置を前記のディレクトリに加えるステッ プを更に含む請求項17に記載の方法。

【請求項19】
19A 複数のテレビジョン番組リストに対応するデータファイルをメモリ に記憶するステップが、ビデオ番組を搬送するテレビジョン信号の VBIからデータファイルをダウンロードすることを含む請求項17 に記載の方法。

【請求項20】
20A 複数のテレビジョン番組リストに対応するデータファイルをメモリ に記憶するステップが、RAMの一つのセクションにデータファイ ルを記憶することを含む請求項17に記載の方法。


【請求項21】
21A ビデオ記録媒体に記録された番組のディレクトリを生成するステッ プが、RAMの別のセクションにディレクトリを記憶することを含 む請求項19に記載の方法。

【請求項22】
22A ビデオ記録媒体に記録された番組のディレクトリを生成するスッテ プが、RAMの別のセクションに別のビデオ記録媒体のディレクト リを記憶することを含む請求項21に記載の方法。

【請求項23】
23A 複数のテレビジョン番組リストに対応するデータファイルをメモリ に記憶するステップが、一つのチャンネル特定番組ガイドを記憶す ることを含む請求項17に記載の方法。

【請求項24】
24A 複数のテレビジョン番組リストに対応するデータファイルをメモリ に記憶するステップが、複数のチャンネル特定番組ガイドを記憶す ることを含む請求項17に記載の方法。

【請求項25】
25A 表示された複数のテレビジョン番組リストの中の一つを記録するた めに選択するステップが、表示モニター上に移動可能なカーソルを 提供し、そしてカーソルをモニター上で移動して、表示されたテレ ビジョン番組リストの一つを選択する請求項16に記載の方法。

【請求項26】
26A 複数のテレビジョン番組リストに対応し、テレビジョン番組リスト 毎にタイトル、チャンネルそして開始時間を含んでいるデータファ イルが記憶される電子メモリ、
26B この電子メモリに記憶された複数のテレビジョン番組リストを表示 するディスプレイモニター、
26C 番組タイトルと記録位置を含む、ビデオ記録媒体に記録された番組 ディレクトリ、
26D 表示された複数のテレビジョン番組リストの中の一つを記録するた めに選択する手段、
26E 記録するために選択されたテレビジョン番組リストに対応するデー タをデータファイルからVCRまたはその他の記録装置の記録スタ ックに転送し、VCRまたはその他の記録装置が前記の記録するた めに選択されたテレビジョン番組リストが示している番組を記録す る手段
26F を備え、前記の記録するために選択されたテレビジョン番組リスト に対応するデータファイルからのタイトルが前記のディレクトリに 加えられる
26G ことを特徴としたVCRまたはその他の記録装置を使用して、ビデ オ記録媒体にテレビジョン番組を記録し、そしてインデックスを付 けるシステム。

【請求項27】
27A VCRまたはその他の記録装置内のビデオ記録媒体の記録位置を測 定する手段を含み、
27B 記録するために選択されたテレビジョン番組リストが示している番 組の記録の開始時にその測定された記録位置が前記のディレクトリ に加えられる請求項26に記載のシステム。

【請求項28】
28A ビデオ番組を搬送するテレビジョン信号のVBIからデータファイ ルをダウンロードする手段を更に含む請求項23に記載のシステ ム。

【請求項29】
29A 表示された番組リストの一つを選択する手段が、ディスプレイモニ ター上に与えられた移動可能なカーソルを備える請求項26に記載 のシステム。

【請求項30】
30A タイトル、チャンネルそして開始時間をテレビジョン番組リスト毎 に含んでいる複数のテレビジョン番組リストのデータファィルを記 憶しているRAMから前記の複数のテレビジョン番組リストを取り 出してディスプレイモニターに表示する信号を発生し、
30B この表示された複数のテレビジョン番組リストの中の一つを記録す るためその一つのテレビジョン番組リストを特定する信号を発生 し、そして
30C この記録するために選択されたテレビジョン番組リストに対応する データをデータファイルからVCRまたはその他の記録装置に転送 するための信号を発生する
30D ようプログラムされ、
30E 前記の記録するために選択されたテレビジョン番組リストが示して いる番組を記録させるようにする
30F ことを特徴としたマイクロプロセッサ。

【請求項31】
31A ビデオ記録媒体に記録される番組のディレクトリを生成する信号 と、記録するために選択されたテレビジョン番組リストに対応する データファイルからのタイトルを前記のディレクトリに加えるため の信号とを発生するように追加的にプログラムされており、
31B 前記のディレクトリが番組タイトルと記録位置とを含む請求項30 に記載のマイクロプロセッサ。

【請求項32】
32A VCRまたはその他の記録装置内のビデオ記録媒体の記録位置を測 定する信号を発生し、
32B そして記録するために選択されたテレビジョン番組リストが示して いる番組の記録の開始時にその測定された記録位置をディレクトリ に加える信号を発生する
32C よう追加的にプログラムされている請求項31に記載のマイクロプ ロセッサ。

【請求項33】
33A 受信したテレビジョン信号から番組内容のテーマカテゴリーとそれ に関連する詳細を含む番組情報を取り出す手段と、
33B この番組情報をデータベースとしてメモリに記憶する手段と、
33C テレビジョンモニター上に前記のデータベースからテーマカテゴリ ーを第1分類として取り出し表示する手段と、
33D 第1分類のテーマカテゴリーに関連する第2分類としての属性を示 すトピックスを前記のデータベースから取り出し表示する手段と 33E を備えたことを特徴とするテレビジョン信号が含む番組ガイド情報 をテレビジョンモニターに表示する電子番組ガイド。

【請求項34】
34A 前記のトピックス内容に関連した更なる属性、視聴資格などを示す 第3分類を備える請求項33に記載の電子番組ガイド。

[3]訂正1後の特許請求の範囲の記載(形式的に確定している。)

別の無効審判(無効2008-800052号)の審決の送達により、登録時の請求項1?34のうち請求項21,22,28,33,34を削除することをその実質内容とする上記「訂正1」が、形式的に確定したことは前記のとおりであり、
この「訂正1」後の明細書(訂正明細書1)の特許請求の範囲の請求項1?29の各記載は,下記のとおりである。
また、登録時(訂正1前)と訂正1後の請求項の項番号の対応は、次のとおりであり、無効を求めた特許に係る請求項(登録時の請求項1ないし34)は、この「訂正1」により、特許請求の範囲の請求項1ないし29(訂正1後)となった。

〈登録時と訂正1後の請求項の対応〉
登録時(訂正1前) 訂正1後(訂正明細書1)
請求項1?20 請求項1?20 (変わらず)
請求項23?27 請求項21?25
請求項29?32 請求項26?29

記(訂正1後の特許請求の範囲)
「【請求項1】
タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数のテレビジョン番組リストを電子メモリに記憶するステップ、
時間とチャンネルのグリッドガイド形式で前記の複数のテレビジョン番組リストのチャンネルの中の幾つかをモニタースクリーン上に表示するステップ、
このモニタースクリーン上でカーソルを移動してグリッドガイド形式で表示されたチャンネルの一つに目印を付けるステップ、そして
グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目印を付けたチャンネルを表示するステップ
を備え、前記の単一チャンネル形式はその目印を付けたチャンネルに対応するチャンネルのテレビジョン番組リストを順次配列した行を含んでいることを特徴としたテレビジョン番組リストのデータベースを閲覧する方法。
【請求項2】
スクリーン上でカーソルを移動して前記の単一チャンネル形式内の別の表示タイトルに目印を付ける請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記の記憶するステップが前記の複数のテレビジョン番組リストに関連する番組ノートを追加して記憶し、前記のグリッドガイド形式で表示するステップが前記のテレビジョン番組リストと同時に、当該目印を付けられたチャンネルに対応する番組ノートを表示する請求項1に記載の方法。
【請求項4】
タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数のテレビジョン番組リストを電子メモリに記憶するステップ、
放送時間についてテレビジョン番組リストのタイトルとチャンネルとを第1形式でモニタースクリーン上に表示するステップ、
このモニタースクリーン上でカーソルを移動して第1形式で表示されたチャンネルの一つに目印を付けるステップ、そして
第1形式の代わりに第2形式でその目印を付けたチャンネルを含む番組リストのタイトルと時間とを表示するステップ
を備えていることを特徴としたテレビジョン番組リストのデータベースを閲覧する方法。
【請求項5】
前記の記憶するステップが番組リストに対応する番組ノートを追加して記憶し、そして前記の第2形式で表示するステップが番組ノートをテレビジョン番組リストと同時に表示する請求項4に記載の方法。
【請求項6】
タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数のテレビジョン番組リスト、
このテレビジョン番組リストの中の幾つかを表示する時間とチャンネルのグリッドガイド、
このグリッドガイドに表示されたテレビジョン番組リストの一つを選択して目立たさせる可動カーソル、そして
時間とチャンネルのグリッドガイドをその目立たせたテレビジョン番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイドに変える手段
を備えていることを特徴とする電子番組ガイド。
【請求項7】
テレビジョン番組リストが更に番組ノートを含み、そして当該目立たさせたチャンネルの番組ノートが電子番組ガイド内の番組リストと同時に表示される請求項6に記載の電子番組ガイド。
【請求項8】
テレビジョン番組リストを複数のセル内に表示している時間とチャンネルのグリッドガイド形式で表示モニターに、RAMに記憶したテレビジョン番組リストを表示させる信号を発生し、
その表示されたテレビジョン番組リストの一つを目立たさせる信号を発生し、そして
グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目立たされたテレビジョン番組リストを表示する信号を発生
するようプログラムされていることを特徴としたマイクロプロセッサ。
【請求項9】
チャンネルカスタム化のチャンネルリスト内の複数のチャンネルに対するテレビジョン番組リストを電子メモリに記憶するステップ、
時間とチャンネルのガイド形式でテレビジョン番組リストの中の幾つかをモニタースクリーンに表示するステップ、そして
前記のチャンネルリスト内の複数のチャンネルを視聴者の関心と一致する好ましい順序に配列するステップ
を備えることを特徴とするテレビジョン番組リストのデータベースを閲覧する方法。
【請求項10】
前記の配列するステップが、設定された順序でチャンネルリスト内で複数のチャンネルの各々を時間にわたって表示するステップと、表示される複数のチャンネルに対するチャンネルリスト内の優先順位を選択するステップを備える請求項9に記載の方法。
【請求項11】
チャンネルリスト内で複数のチャンネルの各々を表示するステップが、そのチャンネルリスト内のチャンネル毎にチャンネルラベルを表示することを含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
チャンネルカスタム化のチャンネルリスト内の複数のチャンネルに対するテレビジョン番組リストを電子メモリに記憶する手段、
時間とチャンネルのガイド形式でテレビジョン番組リストの中の幾つかをモニタースクリーンに表示する手段、そして
前記のチャンネルリスト内の複数のチャンネルを視聴者の関心と一致する好ましい順序に配列する手段
を備えることを特徴とする電子プログラムガイド。
【請求項13】
前記のガイドのチャンネルリストの複数のチャンネルを好ましい順位に配列するための手段を更に含む請求項12に記載の電子番組ガイド。
【請求項14】
前記の配列するための手段が、複数のチャンネルの中で順位を変えようとする一つのチャンネルを選択して目立たさせるためにガイド上に表示された移動可能なカーソルを含み、その目立たさせたチャンネルがチャンネルリスト内で第1の位置から第2の位置に移動するようにした請求項13に記載の電子番組ガイド。
【請求項15】
前記の配列するための手段が、設定された順序で時間にわたってチャンネルリスト内の複数のチャンネルの各々を表示するための手段と、表示されている複数のチャンネルの各々に対するチャンネルリスト内の優先順位を選択するための手段を備える請求項13に記載の電子番組ガイド。
【請求項16】
複数のテレビジョン番組リストに対応し、テレビジョン番組リスト毎にタイトル、チャンネルそして開始時間を含んでいるデータファイルをメモリに記憶するステップ、
メモリに記憶されている複数のテレビジョン番組リストをディスプレイモニターに表示するステップ、
記録するためビデオ記録媒体をVCRまたはその他の記録装置内に装填するステップ、
表示された複数のテレビジョン番組リストの中の一つを記録するために選択するステップ、そして
記録するために選択されたテレビジョン番組リストが示している番組をVCRまたはその他の記録装置に記録するするために前記の記録するために選択されたテレビジョン番組リストのデータを前記のデータファイルからVCRまたはその他の記録装置に転送するステップ
を備えることを特徴とするVCRまたはその他の記録装置を使用して、ビデオ記録媒体にテレビジョン番組を記録する方法。
【請求項17】
ビデオ記録媒体に記録された番組のディレクトリを生成するスッテプ、そして
記録のために選択されたテレビジョン番組リストに対応するタイトルをデータファイルから前記のディレクトリに加えるステップ
を含み、前記のディレクトリは番組タイトルと記録位置を含んでいる請求項16に記載の方法。
【請求項18】
VCRまたはその他の記録装置内のビデオ記録媒体の記録位置を測定するステップ、そして記録のために選択された番組リストが示す番組の記録の開始時に、その測定した記録位置を前記のディレクトリに加えるステップを更に含む請求項17に記載の方法。
【請求項19】
複数のテレビジョン番組リストに対応するデータファイルをメモリに記憶するステップが、ビデオ番組を搬送するテレビジョン信号のVBIからデータファイルをダウンロードすることを含む請求項17に記載の方法。
【請求項20】
複数のテレビジョン番組リストに対応するデータファイルをメモリに記憶するステップが、RAMの一つのセクションにデータファイルを記憶することを含む請求項17に記載の方法。
【請求項21】
複数のテレビジョン番組リストに対応するデータファイルをメモリに記憶するステップが、一つのチャンネル特定番組ガイドを記憶することを含む請求項17に記載の方法。
【請求項22】
複数のテレビジョン番組リストに対応するデータファイルをメモリに記憶するステップが、複数のチャンネル特定番組ガイドを記憶することを含む請求項17に記載の方法。
【請求項23】
表示された複数のテレビジョン番組リストの中の一つを記録するために選択するステップが、表示モニター上に移動可能なカーソルを提供し、そしてカーソルをモニター上で移動して、表示されたテレビジョン番組リストの一つを選択する請求項16に記載の方法。
【請求項24】
複数のテレビジョン番組リストに対応し、テレビジョン番組リスト毎にタイトル、チャンネルそして開始時間を含んでいるデータファイルが記憶される電子メモリ、
この電子メモリに記憶された複数のテレビジョン番組リストを表示するディスプレイモニター、
番組タイトルと記録位置を含む、ビデオ記録媒体に記録された番組ディレクトリ、
表示された複数のテレビジョン番組リストの中の一つを記録するために選択する手段、
記録するために選択されたテレビジョン番組リストに対応するデータをデータファイルからVCRまたはその他の記録装置の記録スタックに転送し、VCRまたはその他の記録装置が前記の記録するために選択されたテレビジョン番組リストが示している番組を記録する手段
を備え、前記の記録するために選択されたテレビジョン番組リストに対応するデータファイルからのタイトルが前記のディレクトリに加えられることを特徴としたVCRまたはその他の記録装置を使用して、ビデオ記録媒体にテレビジョン番組を記録し、そしてインデックスを付けるシステム。
【請求項25】
VCRまたはその他の記録装置内のビデオ記録媒体の記録位置を測定する手段を含み、記録するために選択されたテレビジョン番組リストが示している番組の記録の開始時にその測定された記録位置が前記のディレクトリに加えられる請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
表示された番組リストの一つを選択する手段が、ディスプレイモニター上に与えられた移動可能なカーソルを備える請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
タイトル、チャンネルそして開始時間をテレビジョン番組リスト毎に含んでいる複数のテレビジョン番組リストのデータファィルを記憶しているRAMから前記の複数のテレビジョン番組リストを取り出してディスプレイモニターに表示する信号を発生し、
この表示された複数のテレビジョン番組リストの中の一つを記録するためその一つのテレビジョン番組リストを特定する信号を発生し、そして
この記録するために選択されたテレビジョン番組リストに対応するデータをデータファイルからVCRまたはその他の記録装置に転送するための信号を発生するよう
プログラムされ、前記の記録するために選択されたテレビジョン番組リストが示している番組を記録させるようにすることを特徴としたマイクロプロセッサ。
【請求項28】
ビデオ記録媒体に記録される番組のディレクトリを生成する信号と、記録するために選択されたテレビジョン番組リストに対応するデータファイルからのタイトルを前記のディレクトリに加えるための信号とを発生するように追加的にプログラムされており、前記のディレクトリが番組タイトルと記録位置とを含む請求項27に記載のマイクロプロセッサ。
【請求項29】
VCRまたはその他の記録装置内のビデオ記録媒体の記録位置を測定する信号を発生し、そして記録するために選択されたテレビジョン番組リストが示している番組の記録の開始時にその測定された記録位置をディレクトリに加える信号を発生するよう追加的にプログラムされている請求項28に記載のマイクロプロセッサ。」

【第3】特許請求の範囲の記載(本件訂正後、訂正明細書2)

平成21年12月28日付訂正請求書(本件訂正請求)に添付された訂正明細書(訂正明細書2)の特許請求の範囲の記載は次のとおりである。

「【請求項1】
タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数のテレビジョン番組リスト、
このテレビジョン番組リストの中の幾つかを表示する時間とチャンネルのグリッドガイド、
このグリッドガイドに表示されたテレビジョン番組リストの一つを選択して目立たさせる可動カーソル、そして
時間とチャンネルのグリッドガイドをその目立たせたテレビジョン番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイドに変える手段
を備えていることを特徴とする電子番組ガイド。
【請求項2】
テレビジョン番組リストを複数のセル内に表示している時間とチャンネルのグリッドガイド形式で表示モニターに、RAMに記憶したテレビジョン番組リストを表示させる信号を発生し、
その表示されたテレビジョン番組リストの一つを目立たさせる信号を発生し、そして
グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目立たされたテレビジョン番組リストを表示する信号を発生
するようプログラムされていることを特徴としたマイクロプロセッサ。」


【第4】当事者の主張

以下、本審決における「○1」、「○2」等の表記は、記号「○の中に数字を入れた記号」を示すものである。(情報処理システムの能力上、同記号を表すことができないことによる。)

【第4-1】請求人の主張(請求)

[1]請求の趣旨
特許第3600149号発明の特許請求の範囲の請求項1?34に記載された各発明についての特許を無効とする。
審判費用は被請求人の負担とする。

[2]請求の理由

[2.1]無効理由1(新規性違反、特許法第29条第1項3号
進歩性違反、特許法第29条第2項 )
請求人は、 以下のように、
本件発明1?8,14,16?32、34については、進歩性違反のみを主張しており、
本件発明9?13,15,33については、新規性違反及び進歩性違反を主張している。

○1 本件特許の請求項1?7に係る発明は、甲第1号証?甲第4号証の1?3に記載された発明に基づいて、出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、その特許は同法第123条第1項に該当し、無効とすべきである。
○2 本件特許の請求項8に係る発明は、甲第1号証?甲第3号証に記載された発明に基づいて、出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、その特許は同法第123条第1項に該当し、無効とすべきである。
○3 本件特許の請求項9?13及び15に係る発明は、甲第1号証及び甲第5号証に記載された発明に基づいて、出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、その特許は同法第123条第1項に該当し、無効とすべきである。
○4 本件特許の請求項9?13、15、33に係る発明は、甲第6号証に記載された発明と同一発明であるから、特許法第29条第1項の規定により特許を受けることができないものであり、その特許は同法第123条第1項に該当し、無効とすべきである。
○5 本件特許の請求項9?13、15、33、34に係る発明は、甲第6号証に記載された発明に基づいて、出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、その特許は同法第123条第1項に該当し、無効とすべきである。
○6 本件特許の請求項14に係る発明は、甲第1号証、甲第3号証、甲第4号証及び甲第5号証に記載された発明に基づいて、又は、甲第1号証、甲第3号証、甲第4号証及び甲第6号証に記載された発明に基づいて、出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、その特許は同法第123条第1項に該当し、無効とすべきである。
○7 本件特許の請求項16、25、30に係る発明は、甲第7号証に記載された発明に基づいて、出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、その特許は同法第123条第1項に該当し、無効とすべきである。
○8 本件特許の請求項17、18、20、23、24、26、27、29、31、32に係る発明は、甲第7号証?甲第9号証に記載された発明に基づいて、出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、その特許は同法第123条第1項に該当し、無効とすべきである。
○9 本件特許の請求項19、21、22、28に係る発明は、甲第6号証?甲第10号証に記載された発明に基づいて、出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、その特許は同法第123条第1項に該当し、無効とすべきである。
○10 本件特許の請求項26、27、29に係る発明は、甲第7号証、甲第9号証及び甲第11号証に記載された発明に基づいて、出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、その特許は同法第123条第1項に該当し、無効とすべきである。

[2.2]無効理由2(自然法則を利用せず。特許法第29条第1項柱書)
○11 本件特許の請求項16?25及び28に係る発明は、発明ではないから、特許法第29条第1項柱書きの規定により特許を受けることができないものであり、その特許は同法第123条第1項に該当し、無効とすべきである。


[2.3]請求人主張の無効理由1の要点
以下に、請求人が主張する上記無効理由1の要点を、主に争点となっている事項を中心に記す。

(1)本件発明1(甲1?甲4から容易)
《甲1発明との(相違点2)》:「モニタースクリーン上でカーソルを移動してグリッドガイド形式で表示されたものの一つに目印を付けることに関し、本件発明1は、「チャンネル」に目印を付けるのに対し、甲1発明は、「番組」に目印を付ける点」について
グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式で番組表を表示する際に、いずれの1つのチャンネルの番組表を表示するかを決めるためにチャンネルを選択する必要があるところ、このチャンネルを選択する方法について検討すると、甲3号証や甲4号証の1?3に開示されているように、画面上で目印を付けることにより選択することは周知技術であり、甲1発明においても番組を指定する際にカーソルを番組に移動させて番組を表示しているエリアの色を変えて目印を付けており(記載カ)、選択する対象にカーソルを移動させて目印を付けて選択するように構成することは容易になし得るものである。よって、特定の1つのチャンネルのテレビ番組リストを表示する画面に切り換えるためにチャンネルを選択する方法として、チャンネルに目印を付けるように構成することは容易になし得るものである。
《甲1発明との(相違点3)》:「本件発明1は、グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目印を付けたチャンネルを表示するのに対し、甲1発明は、この点が明確に示されていない点」
は、甲1号証には、「前述の実施例は、1画面に2つのチャンネルの番組表を表示できるようにしたが、表示されるチャンネル数は、………例えば、1個のチャンネルのみとして、表示できる時間帯を多くしてもよい。」と説明され(記載キ)、また、2つのチャンネルの番組表は第3図に示されているようにグリッドガイド形式であるから、甲1号証には、「2つのチャンネルのグリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式で番組表を表示する」ことが示唆されている。また、複数のチャンネルの番組表に代えて指定された1つのチャンネルの番組の一覧表を表示することは、例えば、甲2号証に開示されている(記載オ、カ、キ、ク、ケ)。いずれの証拠に開示されている技術も番組表の表示に関するものであってこれらを組み合わせることに困難性はない。したがって、甲1発明において、グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式で番組表を表示するように構成することは容易になし得るものである。
グリッドガイド形式から単一チャンネル形式に変更する場合の画面遷移をどのようにするかはユーザの便宜を考えて適宜設計される事項であり、グリッドガイド形式から直接に単一チャンネル形式に代えるように設計することには何ら困難性はない。
グリッドガイド形式から直接に単一チャンネル形式に代えるように表示形式を変更する際に、例えば、甲3号証(記載ア、イ)や甲4号証の1?3(例えば、甲4号証の1の記載ア?ウ)に開示されているように、画面上で目印を付けて、その目印を付けた位置に関する情報の画面に切り換えることは、グラフィックユーザインターフェースの分野では周知技術であり、画面を通してユーザからの指示を受ける際にグラフィックユーザインターフェースの周知技術を用いることに何ら困難性はない。
よって、甲3号証や甲4号証の1?3に開示されている周知技術を利用し、単一チャンネルに関する情報の画面に切り換えるために、目印を付ける対象を単一チャンネルとして、グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目印を付けたチャンネルを表示するように構成することは容易になし得るものである
《甲1号証との(相違点4)》:「本件発明1では、単一チャネル形式はその目印を付けたチャンネルに対応するチャンネルのテレビジョン番組リストを順次配列した行を含んでいるのに対し、甲1発明は、これが明確に示されていない点」について
単一チャンネル形式で番組表を表示する際にチャンネルを指定する方法が、チャンネルに目印を付けるものであるとすれば、その結果として、単一チャンネル形式はその目印を付けたチャンネルに対応するチャンネルのテレビジョン番組リストを順次配列した行となることは明らかである。
したがって、本件発明1は、甲1発明に、甲2号証に開示されている技術及び甲3号証や甲4号証の1?3に記載されているような周知技術を適用することにより、当業者が容易に発明をすることができたものである。

(なお、請求人は、甲第4号証については、甲第4号証の1についてのみ具体的に記載箇所を摘示し指摘しているが、甲4号証の2,甲4号証の3については具体的に記載箇所を摘示していない。)

(2)本件発明2(甲1?甲4から容易)
甲1号証には、表示されるチャンネル数は、1個のチャンネルのみとしてもよいことが説明されている(記載キ)。よって、グリッドガイド形式で表示されている番組表でカーソルを移動させて番組名称を表示しているエリアの色を変えて目印を付けるのと同様に、甲1号証で示唆されている1個のチャンネルで表示される番組表においても、カーソルを移動させて番組名称を表示しているエリアの色を変えて目印を付けるように構成することは容易になし得るものである。

(3)本件発明3(甲1?甲4から容易)
甲1発明の番組名称に関連する「番組の概要」は本件発明3のテレビジョン番組リストに関連する「番組ノート」に相当するものであって、甲1発明は、構成要件3A「前記の記憶するステップが前記の複数のテレビジョン番組リストに関連する番組ノートを追加して記憶し」に相当する構成を有している。
《甲1発明との(相違点6)》:本件発明3は「前記のグリッドガイド形式で表示するステップが前記のテレビジョン番組リストと同時に、当該目印を付けられたチャンネルに対応する番組ノートを表示する」のに対し、甲1発明はいかなるときに、いかなる番組ノートを表示するのかが明確に示されていない点について
「番組の概要」は「番組名称」と常に同時に表示させるか、あるいは、表示させたい「番組の概要」に関連する「番組名称」を選択することにより「番組の概要」を表示させるかのいずれかの態様をとることが一般的であり、後者の場合に、「番組の概要」を表示する際に、ユーザの便宜のためにそれに関連する「番組名称」も同時に表示させることは単なる設計的事項に過ぎない。
本件明細書における「番組ノート」は、「チャンネル」ではなく本来は「番組」又は「番組名称」に関連するものであるが、本件発明3で「番組ノート」が「チャンネル」に対応するように、仮に、甲1発明においても、「番組の概要」が「番組名称」に関連するものではなく、「チャンネル」に関連付けられているのであれば、甲1発明において、番組名称などを含む番組表とともに目印を付けたチャンネルに対応する番組の概要も同時に表示させるように構成するために変更を行うことは当業者であれば容易になし得ることである。

(4)(5)本件発明4?5(甲1?甲4から容易)
請求人の主張は、上記(1)(3)と格別異ならず、上記(1)(3)と同様である。

(6)本件発明6(甲1?甲4から容易)
《甲1発明との(相違点12)》:本件発明6は、「時間とチャンネルのグリッドガイドをその目立たせたテレビジョン番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイドに変える手段を備えている」のに対し、甲1発明は、このような構成を備えているかが明確に示されていない点について
甲1号証には、「2つのチャンネルのグリッドガイドの代わりに単一チャンネルガイドで番組表を表示する」ことが示唆されている(記載キ)。
また、複数のチャンネルの番組表に代えて指定された1つのチャンネルの番組の一覧表を表示することは、例えば、甲2号証に開示されている(記載オ、カ、キ、ク、ケ)。いずれの証拠に開示されている技術も番組表の表示に関するものであってこれらを組み合わせることに困難性はない。したがって、甲1発明において、グリッドガイドを単一チャンネルガイドに変える手段を備えることは容易になし得る。
グリッドガイドから単一チャンネルガイドに変更する場合の画面遷移をどのようにするかはユーザの便宜を考えて適宜設計される事項であり、グリッドガイドから直接に単一チャンネルガイドに代えるように設計することには何ら困難性はない。
グリッドガイドから直接に単一チャンネルガイドに代えるように表示形式を変更する際に、例えば、甲3号証(記載ア、イ)や甲4号証の1?3(例えば、甲4号証の1の記載ア?ウ)に開示されているように、画面上で目印を付けて目立たせることにより選択し、その目立たせた位置に関する情報の画面に切り換えることは、グラフィックユーザインターフェースの分野では周知技術であり、画面を通してユーザからの指示を受ける際にグラフィックユーザインターフェースの周知技術を用いることに何ら困難性はない。
グリッドガイドの代わりに単一チャンネルガイドで番組表を表示する際に、いずれのチャンネルの番組表を表示するかを決めるためにチャンネルを特定する必要があるところ、このチャンネルを特定する方法について検討すると、特定の番組名称を有する番組は、特定のチャンネルで特定の放送時間に放送されるものであるから、甲1発明のように、カーソルによって、特定の番組名称を有する番組の1つを選択して目立たせると(記載カ)、特定の番組名称を有する番組のチャンネル及び放送時間も実質的に特定することができる。よって、特定の1つのチャンネルのテレビ番組リストを表示する画面に切り換えるためにチャンネルを特定する方法として、特定の番組名称を有する番組の1つを選択して目立たせることにより、その番組のチャンネルを実質的に特定するように構成することは容易になし得るものである。
よって、甲3号証や甲4号証の1?3に開示されている周知技術を利用し、単一チャンネルに関する情報の画面に切り換えるために、目立たせる対象を特定の番組名称を有する番組の1つとして、その番組のチャンネルを実質的に特定し、グリッドガイドの代わりにその目立たせた番組名称により実質的に特定されるチャンネルの単一チャンネルガイドを表示するように構成することは容易になし得るものである。
したがって、本件発明6は、甲1発明に、甲2号証に開示されている技術及び甲3号証や甲4号証の1?3に記載されているような周知技術を適用することにより、当業者が容易に発明をすることができたものである。

(7)本件発明7(甲1?甲4から容易)
本件発明7の「番組ノート」には、本件特許明細書の段落0022?23記載の「○番組ジャンル、○番組紹介、○スター及び著名人、○封切りの年、○エピソード風のサブタイトル、○番組の所要時間、○番組の経過時間、○批評(スターの評価)、○範疇(PG、Gその他)、○コールサイン、チャンネルマーカー、○字幕、ステレオ」の情報のうち、例えば番組紹介のみ、あるいは番組の所要時間のみを表示するものも含まれるから、甲1発明の「番組の概要」は本件発明7の「番組ノート」に相当する。
甲1発明は、「番組」又は「番組名称」に関連する「番組の概要」を記憶していることは明らかである。
《甲1発明との(相違点13)》:本件発明7は「そして当該目立たさせたチャンネルの番組ノートが電子番組ガイド内の番組リストと同時に表示される」のに対し、甲1発明はいかなるときに、いかなる番組ノートを表示するのかが明確に示されていない点について
甲1発明の「番組の概要」は「番組名称」と常に同時に表示させるか、あるいは、表示させたい「番組の概要」に関連する「番組名称」を選択することにより「番組の概要」を表示させるかのいずれかの態様をとることが一般的であり、後者の場合に、「番組の概要」を表示している際に、ユーザの便宜のためにそれに関連する「番組名称」も同時に表示させることは単なる設計的事項に過ぎない。
仮に、甲1発明においても、「番組の概要」が「番組名称」に関連するものではなく、「チャンネル」に関連するものであれば、甲1発明において、番組名称などの番組表とともに目立たせたチャンネルの番組の概要も同時に表示させるように構成するために変更を行うことは当業者であれば容易になし得ることである。

(8)本件発明8(甲1?甲3から容易)
《甲1発明との(相違点14)》:本件発明8は、グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目立たされたテレビジョン番組リストを表示する信号を発生するようプログラムされているのに対し、甲1発明は、このような構成を備えているかが明確に示されていない点について
本件発明8では、「その表示されたテレビジョン番組リストの一つを目立たさせる信号を発生し、そしてグリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目立たされたテレビジョン番組リストを表示する信号を発生する」(8B8C)と規定されていることから、「その目立たされたテレビジョン番組リスト」は1つのテレビジョン番組リストであり、この1つのテレビジョン番組リストを表示することが規定されている。よって、本件発明8は、目立たされたチャンネルに対応するテレビジョン番組リストを表示するものでも、また、目立たされたテレビジョン番組リストに対応するチャンネルのテレビジョン番組リストを表示するものでもなく、単に、1つの目立たされたテレビジョン番組リストを表示するに過ぎない。
甲1発明では、グリッドガイド形式の番組表でカーソルを番組に移動させて番組を表示しているエリアの色を変えて目立たせることにより番組を選択しているところ(記載カ)、複数の項目が表示されている画面形式から、選択された1つの項目(「1つの項目だけ」は、平成20年10月30日の口頭審理において、「1つの項目」に訂正された。)が表示される画面形式に代えることは甲3号証に開示されている(記載イ)。甲1号証及び甲3号証いずれも表示に関する技術でであってこれらを組み合わせることに困難性はなく、グリッドガイド形式の番組表の代わりに、選択されて目立たせられた番組を表示するように構成することは容易になし得るものである。ここで、選択された1つの番組は特定の1つのチャンネルにより放送される番組であるから、選択された1つの番組を表示することは、即、単一チャンネル形式で表示することに他ならない。よって、グリッドガイド形式の代わりに選択されて目立たせられた番組の単一チャンネル形式に代えるように構成することは容易になし得るものである。
殊に、甲1号証には、「複数のチャンネルのグリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式で番組を表示する」構成が示唆されており(記載キ)、選択された1つの番組を表示することにより単一チャンネル形式で表示するように構成することはこのことからも容易であるといえる。なお、複数のチャンネルの番組表に代えて1つのチャンネルの番組を表示することは、例えば、甲2号証に開示されており(記載オ、カ、キ、ク、ケ)、いずれの証拠に開示されている技術も番組表の表示に関するものであってこれらを組み合わせることに困難性はない。加えて、グリッドガイド形式から単一チャンネル形式に変更するような画面遷移をどのようにするかはユーザの便宜を考えて適宜設計される事項であり、グリッドガイド形式から直接に単一チャンネル形式に代えるように設計することには何ら困難性はない。
よって、グリッドガイド形式から、グリッドガイドに表示された番組の中から選択された1つの番組を表示する単一チャンネル形式に代えるように構成することは容易になし得るものであって、甲1発明において、グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式で、選択された目立たされた番組を表示する信号を発生するようプログラムすることは容易になし得るものである。
したがって、本件発明8は、甲1発明に、甲2号証及び甲3号証に開示されている技術を適用することにより、当業者が容易に発明をすることができたものである。

(9)本件発明9(甲1・甲5から容易、甲6と同一/甲6から容易)
〈甲1・甲5から容易〉
本件明細書の段落0069「12の好きなチャンネルが許されるだけなので、ユーザーは、既存の好きなチャンネルの状態をオフ又はオンとすることで好きなチャンネルを除去できる。」、段落0070「全ての好きな放送局がまず番号順にリストアップされる。次に、全てのケーブルサービスがアルファベット順にリストアップされる。」によれば、単にチャンネルの状態をオフ又はオンとすることにより、不要なチャンネルを除去しているに過ぎず、残された好きなチャンネルは、放送局では番号順に、ケーブルサービスではアルファベット順に配列され、残された好きなチャンネル間での順序は一意的に決定されている構成のみが開示され、例えば、8チャンネルの次に4チャンネルを配列するように、複数のチャンネルを任意の順序に入れ替えて配列できるような実施形態は開示されておらず、
構成要件9Cの「複数のチャンネルを視聴者の関心と一致する好ましい順序に配列する」なる構成が本件明細書に基づくものとするならば、本件発明9の構成要件9Cは、好きなチャンネル間での順序は一意的に決定されている構成を含むものであって、チャンネルを任意の順序に入れ替えることまでは要求されないと解される。
《甲1発明との(相違点15)》:本件発明9は、「チャンネルカスタム化のチャンネルリスト内」の複数のチャンネルに対するテレビジョン番組リストであるのに対し、甲1発明はチャンネルカスタム化のチャンネルリスト内の複数のチャンネルのテレビジョン番組リストでない点、
《甲1発明との(相違点16)》:本件発明9は、「前記のチャンネルリスト内の複数のチャンネルを視聴者の関心と一致する好ましい順序に配列するステップ」を備えているのに対し、甲1発明はこのようなステップを備えていない点について
甲5号証では、選局受信可能な100チャンネル分の放送波の中からユーザの好みにあった所定のチャンネル(特定チャンネル)を「TOP10」として登録しており、チャンネルを任意の順序に入れ替えて登録できる場合は、当然に、甲5号証には、100チャンネル分のチャンネルリスト内の10チャンネルからなる複数のチャンネルを視聴者の関心と一致する好ましい順序に配列してカスタム化する構成が開示されているといえ、任意の順序に入れ替えて登録できない場合でも、好みにあった所定のチャンネルでの順序は一意的に決定されているから、前述の解釈のもとでは、甲5号証には、100チャンネル分のチャンネルリスト内の10チャンネルからなる複数のチャンネルを視聴者の関心と一致する好ましい順序に配列してカスタム化する構成が開示されているといえる。
そして、甲1号証には、「前述の実施例は、1画面に2つのチャンネルの番組表を表示できるようにしたが、表示されるチャンネル数は、・・・例えば、1個のチャンネルのみとして、表示できる時間帯を多くしてもよい。」と説明され(記載キ)、番組表のチャンネルを減少させてもよいことが示唆されており、甲5号証のチャンネルカスタム化技術を甲1発明に適用して、甲5号証に開示されているカスタム化の手法を用いて、番組表のための番組情報に関するチャンネルを、視聴者の関心と一致する好ましい順序に配列することには何ら困難性はない。
〈甲6と同一/甲6から容易〉
甲6発明では、番組スケジュール情報信号をCPU178に供給し、CPU178はメモリ179に接続され、メモリ179は番組スケジュール情報を受信しているから(記載エ)、番組スケジュール情報が電子メモリに記憶されている。
甲6発明では、番組スケジュール情報から視聴する番組を選択しており(記載ア)、番組を選択するための一覧表示には、それぞれの番組に関する、番組の開始時間、番組の名称およびチャンネル番号が表示されるから(記載オ、カ)、番組スケジュール情報には、それぞれの番組に関する、番組の開始時間、番組の名称およびチャンネル番号が含まれているから「テレビジョン番組リスト」である。
また、甲6発明では、一覧表示するチャンネル及び一覧表示しないチャンネルを指定することにより複数のチャンネルをユーザの関心のあるチャンネルに制限しているが(記載ク)、前述したように、本件発明9の構成要件9Cの「複数のチャンネルを視聴者の関心と一致する好ましい順序に配列する」なる構成が本件明細書に基づくものとするならば、本件発明9の構成要件9Cは、好きなチャンネル間での順序は一意的に決定されている構成を含むものであって、チャンネルを任意の順序に入れ替えることまでは要求されないと解されるから、甲6発明では、複数のチャンネルをユーザの関心のあるチャンネルに制限することにより好ましい順序に配列するチャンネルカスタム化を行っているといえる。
したがって、甲6発明は、本件発明9の構成要件9Aに相当する構成、及び本件発明9の構成要件9C「前記のチャンネルリスト内の複数のチャンネルを視聴者の関心と一致する好ましい順序に配列するステップ」に相当する構成を有している。
また、甲6発明では、時間とチャンネルが含まれた形式で番組スケジュールが表示される(記載カ)。
したがって、甲6発明は、本件発明9の構成要件9Bに相当する構成を有している。
このように甲6発明は本件発明9のすべての構成要件を備えており、両者は同一発明である。また、仮に両者が同一発明でないとしても、本件発明9は甲6発明に基づいて容易になし得るものである。

(10)本件発明10(甲1・甲5から容易、甲6と同一/甲6から容易)
構成要件10Aの「時間にわたって表示する」は、実質的な限定ではなく、「設定された順序」とは、何らかの「設定された順序」であれば足りると解される。
構成要件10Bの「優先順位を選択する」の意義は日本語上明確ではないが、「他より先であるか後であるかを順序を追って定めた位置」の意味であると解され、これが、本件明細書に基づくものとするならば、本件発明10の構成要件10Bは、上記構成要件9Cと同様、好きなチャンネル間での順序は一意的に決定されている構成を含むものであって、チャンネルを任意の順序に入れ替えることまでは要求されないと解される。
〈甲1・甲5から容易〉、〈甲6と同一/甲6から容易〉共に、請求人の主張は、本件発明9についての主張と格別異ならない。

(11)本件発明11(甲1・甲5から容易、甲6と同一/甲6から容易)
〈甲1・甲5から容易〉
甲5号証には、ユーザの好みにあった所定のチャンネル(特定チャンネル)については、例えばMTV、CNN等の放送局名を番組識別情報として登録し、登録された特定チャンネル毎に番組識別情報を表示させることが説明され(記載ア)、本件発明11の「チャンネルラベル」はチャンネルを識別するための表示と解され、甲5号証の特定チャンネル毎に付けられる番組識別情報は本件発明11のチャンネル毎のチャンネルラベルに相当するから、甲5号証の特定チャンネル毎に番組識別情報を表示することは、本件発明11の「チャンネルリスト内のチャンネル毎にチャンネルレベルを表示する」ことに相当する。
したがって、甲5号証のチャンネルカスタム化技術を甲1発明に適用して、本件発明11とすることは容易になし得るものである。
〈甲6と同一/甲6から容易〉
甲6発明では、特定のチャンネル上で受信された信号にサービス名が関連する場合、チャンネル番号でなくチャンネル名が表示される(記載オ)。「チャンネルラベル」はチャンネルを識別するための表示と解されるから、甲6発明のチャンネル名は本件発明11の「チャンネルラベル」に相当する。 したがって、甲6発明は構成要件11Aを有している。

(12)本件発明12(甲1・甲5から容易、甲6と同一/甲6から容易)
〈甲1・甲5から容易〉、〈甲6と同一/甲6から容易〉共に、請求人の主張は、本件発明9についての主張と格別異ならない。

(13)本件発明13(甲1・甲5から容易、甲6と同一/甲6から容易)
構成要件13A「好ましい順位に配列するための手段を更に含む」は、構成要件12C、構成要件9Cと同様、本件明細書に基づくものとするならば、好きなチャンネル間での順序は一意的に決定されている構成を含むものであって、チャンネルを任意の順序に入れ替えることまでは要求されないと解される。
〈甲1・甲5から容易〉、〈甲6と同一/甲6から容易〉共に、請求人の主張は、本件発明9についての主張と格別異ならない。

(14)本件発明14(甲1・甲3?5から容易、甲6から容易)
〈甲1・甲3?5から容易〉
構成要件14Aは、移動可能なカーソルが選択対象を移動させる機能を有することまで規定するのではなく、順位を変えようとする1つのチャンネルを選択して目立たせる機能を規定するに過ぎない。特定の対象を選択して目立たせるための移動可能なカーソルは、例えば、甲1号証(記載カ)、甲3号証(記載ア、イ)及び甲4号証の1?3(例えば、甲4号証の1の記載ア?ウ)に開示されているようにグラフィックユーザユーザインターフェースの分野では周知技術に過ぎず、順位を変えようとする1つのチャンネルを選択して目立たせるために、甲1号証、甲3号証及び甲4号証の1?3に開示されているようなカーソルを使用することに何ら困難性はない。
本件発明14に関連する本件明細書の段落0065、68及び69における、選択キーを使用してチャンネルのマイ、オン及びオフ状態を選択して、好きなチャンネルを除去する実施形態が本件発明14に含まれるのであれば、構成要件14Bは、好きなチャンネルを除去する又は除去しないことによりチャンネルの位置が第1の位置から第2の位置に移動することを含むことになる。
甲5号証では、ユーザの好みにあった所定のチャンネルを自由に選択して登録することができることから(記載ア、オ)、好みにあった所定のチャンネルとしてチャンネルを選択する又は選択しないことによりチャンネルの位置が移動することは明らかである。この際に、登録するチャンネルを選択するためにそのチャンネルをカーソルで目立たせているのであれば、その目立たせたチャンネルの位置が第1の位置から第2の位置に移動することになり、構成要件14Bは、甲5号証に開示されている技術から容易になし得るものである。
〈甲6から容易〉
構成要件14Aは、移動可能なカーソルが選択対象を移動させる機能を有することまで規定するのではなく、順位を変えようとする1つのチャンネルを選択して目立たせる機能を規定しているに過ぎない。特定の対象を選択して目立たせるための移動可能なカーソルは、例えば、甲1号証(記載カ)、甲3号証(記載ア、イ)及び甲4号証の1?3(例えば、甲4号証の1の記載ア?ウ)に開示されているようにグラフィックユーザインターフェースの分野では周知技術に過ぎず、順位を変えようとする1つのチャンネルを選択して目立たせるために、甲1号証、甲3号証及び甲4号証の1?3に開示されているようなカーソルを使用することに何ら困難性はない。
本件発明14に関連する本件明細書の段落0065、68及び69における、選択キーを使用してチャンネルのマイ、オン及びオフ状態を選択して、好きなチャンネルを除去する実施形態が本件発明14に含まれるのであれば、構成要件14Bは、好きなチャンネルを除去する又は除去しないことによりチャンネルの位置が第1の位置から第2の位置に移動することを含むことになる。甲6発明では、一覧表示するチャンネル及び一覧表示しないチャンネルを指定することにより、複数のチャンネルをユーザの関心のあるチャンネルに制限していることから(記載ク)、好みにあった所定のチャンネルとしてチャンネルを選択する又は選択しないことによりチャンネルの位置が移動することは明らかである。この際に、甲6発明のような登録するチャンネルを入力する方式に代えて、甲1号証、甲3号証及び甲4号証の1?3に開示されているような選択対象をカーソルで目立たせる方式を採用して、登録するチャンネルを選択するためにそのチャンネルをカーソルで目立たせる方式にすることはユーザの便宜を考えて適宜なし得る設計変更であり、登録するチャンネルを選択するためにそのチャンネルをカーソルで目立たせる方式が採用されるならば、その目立たせたチャンネルの位置が第1の位置から第2の位置に移動することになり、構成要件14Bは、甲6号証に開示されている技術から容易になし得るものである。
したがって、甲1号証、甲3号証及び甲4号証の1?3に開示されているような周知技術を甲6発明に適用して、本件発明14のように構成することは容易になし得るものである。

(15)本件発明15(甲1・甲5から容易、甲6と同一/甲6から容易)
構成要件15ABは、構成要件10ABと同様である。
請求人の主張は、本件発明10についての主張と格別異ならない。

(16)本件発明16(甲7から容易)
○5 甲7発明では、録画予約のために「設定」キーが押されると、現在カーソルがある位置に対応した番組の開始時刻とチャンネル番号を録画予約カード1のROM32から読み出してVTR3に出力することにより、番組情報のデータである番組の開始時刻とチャンネル番号をROM32からVTR3に転送し、VTR3はこれらを記憶して開始時間が来ると録画を開始している(記載イ、エ、カ、キ)。
甲7発明の番組の開始時刻とチャンネル番号は、「テレビジョン番組を特定するための個々の番組単位の番組情報」であって、これは被請求人の解釈によると本件発明16の「テレビジョン番組リスト」であり、また、甲7発明では「設定」キーが押された時点でカーソルがある位置に対応した番組が録画されるから、甲7発明の現在カーソルがある位置に対応した番組の開始時刻とチャンネル番号は、本件発明16の「記録するために選択されたテレビジョン番組リストのデータ」に相当し、さらに甲7発明のROM32から読み出してVTR3に出力することは、本件発明16の「VCRまたはその他の記録装置に転送する」ことに相当する。
よって、甲7発明は、本件発明16の構成要件16Eのうち「記録するために選択されたテレビジョン番組リストが示している番組をVCRまたはその他の記録装置に記録するするために前記の記録するために選択されたテレビジョン番組リストのデータをVCRまたはその他の記録装置に転送するステップ」に相当する構成を有している。
《甲7発明との(相違点27)》:本件発明16では、テレビジョン番組リスト毎にタイトル、チャンネル、開始時間を含んでいるのに対し、甲7発明では、放送又は番組の内容、チャンネル、放映時間が番組毎に含まれているか否か不明である点について
番組毎に、放送又は番組の内容、チャンネル、放映時間を含めるのか、他の形式で、放送又は番組の内容、チャンネル、放映時間を含めるかは、単なるデータの持ち方に過ぎず、ソフトウェア又はハードウェアの設計に応じて適宜変更される設計的事項であるから、放送又は番組の内容、チャンネル、放映時間を番組毎に含めるように構成することは容易になし得るものである。
《甲7発明との(相違点28)》:本件発明16では、テレビジョン番組リストのデータがデータファイルから転送されているのに対し、甲7発明では、番組情報がメモリであるROMから転送されている点について
本件発明16の構成要件16Eの「前記のデータファイル」は、「前記のメモリに記憶されたデータファイル」と規定されていないため、構成要件16Aに規定されている「メモリ」に記憶される前のデータファイルと、構成要件16Aに規定されている「メモリ」に記憶されているデータファイルの双方を含むと解されるところ、甲7発明ではメモリであるROM32のデータの集まりから転送していることから、甲7発明と本件発明16の構成要件16Eとの相違はない。
仮に、本件発明16の構成要件16Eの「前記のデータファイル」が構成要件16Aに規定されている「メモリ」に記憶される前のデータファイルの意味であるとするならば、相違点28はメモリ記憶前のデータファイルから転送されるか、メモリ記憶後のデータファイルから転送されるかの相違に過ぎず、メモリ記憶前のどこかの場所に記憶されているデータファイルから転送するように変更することに何ら困難性はない。
同様に、仮に、本件発明16の構成要件16Eの「前記のデータファイル」がメモリに記憶されているデータファイルの意味であるとするならば、甲7発明と本件発明16の構成要件16Eとの相違はない。

(17)本件発明17(甲7?甲9から容易)
《甲7発明との(相違点29及び31)》:構成要件17A17Cについて
甲8号証では、VTRが映像信号を記録する動作を開始すると、頭出し信号VASSデータ、映像記録開始の日付、時刻、選局番号等のインデックス情報をEA-ROM7に書き込み、また、タイトル等のインデックス情報の追加、削除を行うことができる。頭出し信号VASSのアドレス情報を指定すると、頭出し信号以降に記録されている映像情報が再生されるから、頭出し信号VASS又は頭出し信号VASSのアドレス情報は記録位置を表している(記載ア、イ)。よって、甲8号証では、ビデオ記録媒体に記録された映像のインデックス情報を生成し、このインデックス情報は映像タイトルと記録位置を含んでおり、甲8号証のインデックス情報、映像タイトル、記録位置は、本件発明17の「ディレクトリ」、「番組タイトル」、「記録位置」に相当し、映像タイトル及び記録位置を含む、甲8号証に開示されている技術に基づくと、ビデオ記録媒体に記録された番組のインデックス情報を生成するように構成することは容易になし得ることである。
《甲7発明との(相違点30)》:構成要件17Bについて
甲8号証では、記録された映像のタイトルがキー入力装置3からインデックス情報に加えられているが(記載イ)、甲9号証では、記録された番組のタイトルを手入力ではなく自動的にインデックスとして記録することが開示されている(記載ア、イ)。甲7発明では、録画予約カード1のROM32に、放送又は番組の内容が記憶されているから(記載ア?オ)、記録された番組の内容を録画予約カード1のROM32から読み出して、甲9号証のように自動的にインデックスとして記録するように構成することは容易になし得るものである。

(18)本件発明18(甲7?甲9から容易)
《甲7発明との(相違点32及び33)》:構成要件18A18Bについて
甲8号証では、VTRが映像信号を記録する動作を開始すると、マイクロコンピュータ1が頭出し信号VASSのアドレスの中で使用されていないアドレスを見つけ出し、このアドレスに対応する頭出し信号を頭出し信号発生、検出回路5にて生成し、これをコントロールヘッド4を介してテープのコントロールトラック上に自動的に記録すると同時に、マイクロコンピュータ1はテープに記録するVASSデータをEA-ROM7に書き込み、また、頭出し信号VASSのアドレス情報を指定すると、頭出し信号以降に記録されている映像情報が再生されている(記載ア、イ)。
本件発明18の構成要件18A8Bに関連する記載は、本件明細書の段落0080になされており、VCR206のテープインデックス位置である開始アドレス情報がテープディレクトリRAMメモリ234に記憶されることのみが説明され、詳細については説明されていないが、甲8号証に開示されているVASS等のような周知の頭出し信号技術を用いて、開始アドレスに対応する頭出し信号をテープに記録し、その開始アドレスをテープディレクトリRAMメモリ234に記憶しているものと考えられる。
よって、本件発明18の構成要件18A8Bが本件明細書の段落0080に基づくものであれば、甲8号証でも、テープの記録位置を測定しているといえ、しかも映像信号が記録される開始時に記録位置をEA-ROM7に書き込んでいる。

(19)本件発明19(甲6?甲10から容易)
《甲7発明との(相違点34)》:構成要件19Aについて
垂直帰線消去期間(VBI)を用いて、タイトル、チャンネル、開始時間を含む情報の集まりをダウンロードすることは周知技術である(甲6号証訳文の記載ア、イ、ウ、オ、カ、甲10号証の記載ア?エ)。

(20)本件発明20(甲7?甲9から容易)
「セクション」とは区画のことを意味する(広辞苑第4版電子ブック版)と解され、本件発明20の構成要件20Aの「RAMの一つのセクションにデータファイルを記憶する」とは、単にRAMの一区画にデータファイルを記憶することを意味していると解されるところ、甲7発明では、録画予約カード1のROM32に、放送又は番組の内容、チャンネル、放映時間を記憶させており(記載ア?オ)、甲7発明のROM32はバックアップされたRAMとすることも可能であるから(記載イ)、甲7発明は、本件発明20の構成要件20A「複数のテレビジョン番組リストに対応するデータファイルをメモリに記憶するステップが、RAMの一つのセクションにデータファイルを記憶することを含む」に相当する構成を有している。

(21)本件発明21(甲6?甲10から容易)
《甲7発明との(相違点35)》:構成要件21Aについて
請求項21は請求項20を引用しておらず、「別の」とは何と別なのかが不明であって「別のセクション」とは何を意味しているか不明であるが、「RAM」とは、ランダムアクセスが可能な読み出しと書き込みができる記憶装置のことをいう(広辞苑第4版電子ブック版)と解され、また、「セクション」とは区画のことを意味する(広辞苑第4版電子ブック版)と解されることから、「RAMの別のセクション」とはランダムアクセスが可能な読み出しと書き込みができる記憶装置のある区画のことを意味すると解される。
甲8号証のEA-ROMはインデックス情報を自由に読み出し書き込みできることからRAMといえ、甲8号証では、RAMのある区画にインデックス情報を記憶している(甲8号証のア?ウ)。

(22)本件発明22(甲6?甲10から容易)
《甲7発明との(相違点36)》:構成要件22Aについて
甲8号証では、バーコードリーダ2がテープカセット12上に表示されているバーコード121を読み取り、その結果であるデータS1をマイクロコンピュータ1に出力し、マイクロコンピュータ1は入力されたデータS1に対応するインデックス情報をEA-ROM7から読み出しているから(記載ア)、EA-ROM7には複数のテープカセットのインデックス情報が記憶されていることは明らかであり、RAMであるEA-ROM7に別のテープカセットのインデックス情報を記憶しているといえる。

(23)本件発明23(甲7?甲9から容易)
《甲7発明との(相違点37)》:構成要件23Aについて
本件発明23の構成要件23Aの「一つのチャンネル特定番組ガイド」とは、字義通り解釈すれば、「1つ」の「チャンネル特定番組ガイド」を意味するものと解される。「チャンネル特定番組ガイド」の意義は請求項の記載のみからは明確でなく、本件明細書でも説明されていない。特に、「チャンネル特定」とは何を意味しているの不明であるが、仮に「特定のチャンネルの」との意味であるならば、「チャンネル特定番組ガイド」は「特定のチャンネルの番組ガイド」を意味することになる。
甲7発明では、録画予約カード1のROM32から番組表を読み出しているから(記載ウ)、番組表をメモリに記憶させている。記憶させる番組表を特定のチャンネルもののみとするのか、すべてのチャンネルのものとするのかは設計的事項に過ぎず、また、「チャンネル特定番組ガイド」を1つにするのか複数にするのかも設計的事項に過ぎない。

(24)本件発明24(甲7?甲9から容易)
《甲7発明との(相違点38)》:構成要件24Aについて
本件発明24の構成要件24Aの「複数のチャンネル特定番組ガイド」とは、字義通り解釈すれば、「複数」の「チャンネル特定番組ガイド」を意味するものと解される。「チャンネル特定番組ガイド」の意義は請求項の記載のみからは明確でなく、本件明細書でも説明されていない。特に、「チャンネル特定」とは何を意味しているの不明であるが、仮に「特定のチャンネルの」との意味であるならば、「チャンネル特定番組ガイド」は「特定のチャンネルの番組ガイド」を意味することになる。
甲7発明では、録画予約カード1のROM32から番組表を読み出しているから(記載ウ)、番組表をメモリに記憶させている。記憶させる番組表を特定のチャンネルもののみとするのか、すべてのチャンネルのものとするのかは設計的事項に過ぎず、また、「チャンネル特定番組ガイド」を1つにするのか複数にするのかも設計的事項に過ぎない。

(25)本件発明25(甲7から容易)
甲7発明は、本件発明25の構成要件25Aに相当する構成を有している。

(26)本件発明26(甲7?甲9,甲11から容易)
《甲7発明との(相違点40)》:本件発明26は、「番組タイトルと記録位置を含む、ビデオ記録媒体に記録された番組ディレクトリを備えている」のに対し、甲7発明はこのような構成を有していない点について
甲11号証には、記録媒体である磁気テープに番組の内容と番組の記録位置が記録されることが開示されており(記載ア、イ)、スポーツ番組であるか、映画番組であるかなどを区別する番組の内容も広い意味では「番組タイトル」といえるから、甲11号証では、「番組タイトルと記録位置を含む、ビデオ記録媒体に記録された番組ディレクトリ」が開示されている。
また、仮に、「番組タイトルと記録位置を含む、ビデオ記録媒体に記録された番組ディレクトリ」が「番組タイトルと記録位置を含む、ビデオ記録媒体に記録された番組のディレクトリ」の意味であるとしても、甲8号証では、VTRが映像信号を記録する動作を開始すると、頭出し信号VASSデータ、映像記録開始の日付、時刻、選局番号等のインデックス情報をEA-ROM7に書き込み、また、タイトル等のインデックス情報の追加、削除を行うことができる。頭出し信号VASSのアドレス情報を指定すると、頭出し信号以降に記録されている映像情報が再生されるから、頭出し信号VASS又は頭出し信号VASSのアドレス情報は記録位置を表している(記載ア、イ)。よって、甲8号証では、ビデオ記録媒体に記録された映像のインデックス情報を生成し、このインデックス情報は映像タイトルと記録位置を含んでおり、甲8号証のインデックス情報、映像タイトル、記録位置は、本件発明17の「ディレクトリ」、「番組タイトル」、「記録位置」に相当するから、甲8号証に開示されている技術に基づいて、映像タイトル及び記録位置を含む、ビデオ記録媒体に記録された番組のインデックス情報を生成するように構成することは容易になし得ることである。
《甲7発明との(相違点41)》:本件発明26では、テレビジョン番組リストに対応するデータがデータファイルから転送されているのに対し、甲7発明では、番組情報がメモリであるROMから転送されている点について
本件発明26の構成要件26Eの「データファイル」は、「電子メモリに記憶されたデータファイル」と規定されていないため、構成要件26Aに規定されている「電子メモリ」に記憶される前のデータファイルと、構成要件26Aに規定されている「電子メモリ」に記憶されているデータファイルの双方を含むと解されるところ、甲7発明では電子メモリであるROM32のデータの集まりから転送していることから、甲7発明と本件発明26の構成要件26Eとの相違はない。
仮に、本件発明26の構成要件26Eの「データファイル」が構成要件26Aに規定されている「電子メモリ」に記憶される前のデータファイルの意味であるとするならば、相違点41は電子メモリ記憶前のデータファイルから転送されるか、電子メモリ記憶後のデータファイルから転送されるかの相違に過ぎず、電子メモリ記憶前のどこかの場所に記憶されているデータファイルから転送するように変更することに何ら困難性はない。
同様に、仮に、本件発明26の構成要件26Eの「データファイル」が電子メモリに記憶されているデータファイルの意味であるとするならば、甲7発明と本件発明26の構成要件26Eとの相違はない。
《甲7発明との(相違点42及び43)》:本件発明26は、「前記の記録するために選択されたテレビジョン番組リストに対応するデータファイルからのタイトルが前記のディレクトリに加えられる」及び「インデックスを付けるシステム」であるのに対し、甲7発明はこのような構成を有していない点について
甲11号証では、記録番組の内容は入力されているが(記載イ)、甲9号証では、記録された番組のタイトルを手入力ではなく自動的にインデックスとして記録することが開示されている(記載ア、イ)。甲7発明では、録画予約カード1のROM32に、放送又は番組の内容が記憶されているから(記載ア?オ)、記録された番組の内容を録画予約カード1のROM32から読み出して、甲9号証のように自動的にインデックスとして記録することは容易になし得るものである。
また、仮に、「番組タイトルと記録位置を含む、ビデオ記録媒体に記録された番組ディレクトリ」が「番組タイトルと記録位置を含む、ビデオ記録媒体に記録された番組のディレクトリ」の意味であるとしても、甲8号証では、記録された映像のタイトルがキー入力装置3からインデックス情報に加えられているが(記載イ)、甲9号証では、記録された番組のタイトルを手入力ではなく自動的にインデックスとして記録することが開示されており(記載ア、イ)、甲7発明では、録画予約カード1のROM32に、放送又は番組の内容が記憶されているから(記載ア?オ)、記録された番組の内容を録画予約カード1のROM32から読み出して、自動的にインデックスとして記録することは容易になし得るものである。
したがって、本件発明26は、甲11号証のインデックス付与技術において、キー入力の代わりに甲9号証のような自動的に番組のタイトルをインデックスとして記録する技術を用い、これを甲7発明に適用することにより容易になし得るものである。
仮に、「番組タイトルと記録位置を含む、ビデオ記録媒体に記録された番組ディレクトリ」が「番組タイトルと記録位置を含む、ビデオ記録媒体に記録された番組のディレクトリ」の意味であるとしても、本件発明26は、甲8号証のインデックス付与技術において、キー入力の代わりに甲9号証のような自動的に番組のタイトルをインデックスとして記録する技術を用い、これを甲7発明に適用することにより容易になし得るものである。

(27)本件発明27(甲7?甲9,甲11から容易)
《甲7発明との(相違点44及び45)》:構成要件27ABについて
甲11号証では、キュー信号には記録領域を示す先頭アドレスと終了アドレスが含まれること、記録開始位置(記録アドレス)が表示されること、磁気テープに記録番組のアドレス専用トラックを設けてこれに予じめアドレス信号を記録しておき、記録再生時にこのアドレス信号を再生し、記録番組の記録位置、再生位置を判別すること、磁気テープを定速走行させるときのリール台の回転数などから、およそであるが、アドレスを検出することが説明されている(記載ア?エ)。
本件発明27の構成要件27A?27Bに関連する記載は、本件特許明細書の段落0080になされており、VCR206のテープインデックス位置である開始アドレス情報がテープディレクトリRAMメモリ234に記憶されることのみが説明され、詳細については説明されていないが、甲11号証に開示されているような周知の頭出し信号技術を用いて、開始アドレスに対応する頭出し信号をテープに記録し、その開始アドレスをテープディレクトリRAMメモリ234に記憶しているものと考えられる。
よって、本件発明27の構成要件27A?27Bが本件特許明細書の段落0080に基づくものであれば、甲11号証でも、テープの記録位置を測定しているといえ、甲11号証では、記録位置を測定し、記録媒体である磁気テープに番組の記録位置が記録されることが開示されている。なお、甲11号証では、番組の記録の開始時に記録位置を磁気テープに記録していないが、甲11号証において番組の記録の開始時に記録位置を記録することも技術的には可能であり、記録位置の記録を行う時点を番組の記録の開始時に行うようにすることは単なる設計的事項に過ぎない。
また、仮に、「番組タイトルと記録位置を含む、ビデオ記録媒体に記録された番組ディレクトリ」が「番組タイトルと記録位置を含む、ビデオ記録媒体に記録された番組のディレクトリ」の意味であるとしても、甲8号証では、VTRが映像信号を記録する動作を開始すると、マイクロコンピュータ1が頭出し信号VASSのアドレスの中で使用されていないアドレスを見つけ出し、このアドレスに対応する頭出し信号を頭出し信号発生、検出回路5にて生成し、これをコントロールヘッド4を介してテープのコントロールトラック上に自動的に記録すると同時に、マイクロコンピュータ1はテープに記録するVASSデータをEA-ROM7に書き込み、頭出し信号VASSのアドレス情報を指定すると、頭出し信号以降に記録されている映像情報が再生されている(記載ア、イ)。
本件発明27の構成要件27A?27Bに関連する記載は、本件特許明細書の段落0080になされており、VCR206のテープインデックス位置である開始アドレス情報がテープディレクトリRAMメモリ234に記憶されることのみが説明され、詳細については説明されていないが、甲8号証に開示されているVASS等のような周知の頭出し信号技術を用いて、開始アドレスに対応する頭出し信号をテープに記録し、その開始アドレスをテープディレクトリRAMメモリ234に記憶しているものと考えられる。
よって、本件発明27の構成要件27A?27Bが本件特許明細書の段落0080に基づくものであれば、甲8号証でも、テープの記録位置を測定しているといえ、しかも映像信号が記録される開始時に記録位置をEA-ROM7に書き込んでいる。
したがって、本件発明27は、甲11号証のインデックス付与技術において、キー入力の代わりに甲9号証のような自動的に番組のタイトルをインデックスとして記録する技術を用い、これを甲7発明に適用することにより容易になし得るものである。
また、仮に、「番組タイトルと記録位置を含む、ビデオ記録媒体に記録された番組ディレクトリ」が「番組タイトルと記録位置を含む、ビデオ記録媒体に記録された番組のディレクトリ」の意味であるとしても、本件発明27は、甲8号証のインデックス付与技術において、キー入力の代わりに甲9号証のような自動的に番組のタイトルをインデックスとして記録する技術を用い、これを甲7発明に適用することにより容易になし得るものである。

(28)本件発明28(甲6?甲10から容易)
《甲7発明との(相違点46》:構成要件28Aについて
垂直帰線消去期間(VBI)を用いて、タイトル、チャンネル、開始時間を含む情報の集まりをダウンロードすることは周知技術である(甲6号証訳文の記載ア、イ、ウ、オ、カ、甲10号証の記載ア?エ)。

(29)本件発明29(甲7?甲9,甲11から容易)
甲7発明は、構成要件29Aを有している。

(30)本件発明30(甲7から容易)
○5 甲7発明では、録画予約カード1にはCPU31が設けられ(記載イ、第3図)、CPU31が上記機能を行うための信号を発生するようにプログラムされていることは明らかである。
請求人の主張は、上記(16)で本件発明16についてした主張と格別異ならない。

(31)本件発明31(甲7?甲9から容易)
《甲7発明との(相違点49及び50)》:構成要件31A31Bについて
請求人の主張は、上記(17)でした主張と格別異ならない。

(32)本件発明32(甲7?甲9から容易)
《甲7発明との(相違点51及び52)》:構成要件32A?32Cについて
請求人の主張は、上記(18)でした主張と格別異ならない。

(33)本件発明33(甲6と同一/甲6から容易)
○1甲6号証では、スケジュール情報は、水平または垂直帰線間隔といった従来のテレビ放送では使用されていない部分を使って放送されることが説明され(甲6号証訳文の記載ア、イ)、また、スケジュール情報から視聴する番組を選択しているとの説明の他に(甲6号証訳文の記載ア)、番組は一覧表示から選択しているとも説明されているから(甲6号証訳文の記載カ)、一覧表示も、水平または垂直帰線間隔といった従来のテレビ放送では使用されていない部分を使って放送されたデータに基づいていることは明らかである。
加えて、甲6号証では、テーマ・バッファ・データは受信された番組一覧表示データから生成されることが説明されているから(甲6号証訳文の記載ケ)、テーマ・バッファ・データも水平または垂直帰線間隔といった従来のテレビ放送では使用されていない部分を使って放送されたデータに基づいて作成されていることも明らかである。
さらに、甲6号証では、番組一覧表には、テーマ分類番号やテーマ下位分類番号が含まれること(甲6号証訳文の記載コ)、テーマの中には、スポーツのように、15までのサブテーマを有するものがあることが説明され(甲6号証訳文の記載キ)、サブテーマはテーマに関連するものであるから、テーマに関連する詳細であるといえ、テーマ・バッファはデータを記憶させておくところであるからメモリといえる。
したがって、甲6号証の「テーマ」及び「サブテーマ」は本件発明33の「テーマカテゴリー」及び「それに関連する詳細」に相当し、これらは、番組一覧表示データとして、水平または垂直帰線間隔といった従来のテレビ放送では使用されていない部分を使って放送される番組情報であって、メモリであるテーマ・バッファに記憶され、番組一覧表に表示されるから、甲6発明は、本件発明33の構成要件33A「受信したテレビジョン信号から番組内容のテーマカテゴリーとそれに関連する詳細を含む番組情報を取り出す手段」に相当する構成、及び本件発明33の構成要件33B「この番組情報をデータベースとしてメモリに記憶する手段」を有している。
○2甲6発明では、Aキー242が押されると、画面上にテーマの一覧が表示される(甲6号証訳文の記載キ)。
したがって、甲6発明は、本件発明33の構成要件33C「テレビジョンモニター上に前記のデータベースからテーマカテゴリーを第1分類として取り出し表示する手段」に相当する構成を有している。
○3甲6発明では、テーマの中には、スポーツのように、15までの関連するサブテーマを有するものがあり、サブカテゴリーを有するテーマに沿ってカーソルが配置された時は常に、画面の右側に拡張一覧表示が表示される(甲6号証訳文の記載キ)。
したがって、甲6号証の「サブテーマ」は「テーマ」に関連するものであるから、本件発明33の「テーマカテゴリーに関連する第2分類としての属性を示すトピック」に相当し、甲6発明は、本件発明33の構成要件33D「第1分類のテーマカテゴリーに関連する第2分類としての属性を示すトピックスを前記のデータベースから取り出し表示する手段」に相当する構成を有している。
このように甲6発明は本件発明33のすべての構成要件を備えており、両者は同一発明である。また、仮に両者が同一発明でないとしても、本件発明33は甲6発明に基づいて容易になし得るものである。

(34)本件発明34(甲6から容易)
《甲6発明との(相違点53》:構成要件34Aについて
甲6発明では、テーマの中には、スポーツのように、15までのサブテーマを有するものがあるから、階層的に、サブテーマの中に、サブテーマに関連するサブサブテーマを設けることは容易になし得ることである。

(35)設計的事項
本件発明は、拒絶理由が発見されないことから特許査定されたものであるが(特許法第51条)、拒絶理由には特許法第36条第4項に規定する要件を満たしていないことも含まれることから、本件特許明細書の発明の詳細な説明は、いわゆる当業者が容易にその実施をすることができる程度に、その発明の目的、構成及び効果が記載されているとして審査官は認定して、特許されたものである。そこで、本件特許明細書を見ると、例えば、動作の説明はなされていても、その動作を実現するための具体的な説明はほとんどなされていない。このような明細書が特許法第36条第4項に規定する要件を満たしているとするならば、審査官は、その説明のない部分は説明がなくても当業者が容易に実施できるものであって設計的事項の範疇に入るとして認定したと考えざるを得ない。
ここで先の相違点の検討を振り返ると、相違点の検討において設計的事項であるとした事項は、本件発明に拒絶理由がないとするために審査官が設計的事項の範疇に入ると考えた程度のものである。仮に、相違点の検討において設計的事項であるとした事項がそうでないとすれば、本件特許明細書で説明されていない部分も設計的事項の範疇に入らず、本件特許明細書の発明の詳細な説明は、いわゆる当業者が容易にその実施をすることができる程度に、その発明の目的、構成及び効果が記載されていないことになる。

[2.4]請求人主張の無効理由2の要点
本件発明16の構成要件16C「記録するためビデオ記録媒体をVCRまたはその他の記録装置内に装填するステップ」及び構成要件16D「表示された複数のテレビジョン番組リストの中の一つを記録するために選択するステップ」は人間の精神的活動の結果による行為であるから、自然法則を利用したものとはいえず、本件発明16に係る特許は、特許法第29条第1項柱書きの規定に違反しており、無効にすべきものである。
本件発明17、18,19,20,21,22,23、24、25,28は、いずれも、直接または間接的に本件発明16を引用する発明であるから、本件発明16と同じく自然法則を利用したものとはいえず、特許法第29条第1項柱書きの規定に違反しており、無効にすべきものである。

[3]弁駁書(平成22年2月15日)の主張の要点
第1 平成21年12月28日訂正請求(本件訂正請求)は、許諾による通常実施権者の承諾書が添付されておらず、特許法第78条第1項の規定による通常実施権者の承諾を得ずになされたものであるから特許法第134条の2第5項で準用する同法第127条の規定に違反し不適法なもので却下されるべきである(甲35?甲45号証)。

ア 請求人は本件特許の許諾による通常実施権者であるが、平成20年7月22日訂正請求(第1訂正)も、平成21年12月28日訂正請求(本件訂正)も、承諾した事実はない(甲35号証、甲36号証)。
イ SONY、日本ビクター、SHARP、パイオニア、日立製作所、船井電機、LG電子についても、本件特許権の許諾による通常実施権者に該当する可能性がある(甲36号証、甲40号証、甲41号証等)が、上記訂正請求にあたり、これらの通常実施権者の承諾書は提出されていない。
ウ Yahoo!、パナソニック、三菱電機は、本件特許の許諾による通常実施権者に該当することが、強く推認される(甲36号証、甲37号証、甲38号証、甲39号証等)が、上記訂正請求にあたり、これらの通常実施権者の承諾書は提出されていない。
エ 米Tivo社は本件特許権の許諾による通常実施権者に該当する(甲42,甲43号証等)が、T i v o社の承諾書は訂正審判請求書には添付されていない。
オ さらに、また、以下の6社は本件特許権の許諾による通常実施権者に該当するものと思われる(甲44号証)が、これらの通常実施権者の承諾書は提出されていない。
(1)Hi11s Industries、(2)Samsung Electronics、(3)KDG、(4)CANAL+、
(5)Advanced Digital Broadcast、(6)FOXTEL

第2 平成21年10月26日付け訂正審判により訂正が求められている請求項1および2(以下、「訂正後の請求項1および2」という)について
(1)本件特許に係る侵害訴訟の判決(甲第46号証)では、本件無効審判で本件特許の請求項6および8の発明に関する同項違反を理由とする申し立てに用いた証拠(特開平1-209399号公報、特開昭6 2-60377号公報、特開平1-306962号公報(本件無効審判の甲第1号証?甲第3号証))と同一の証拠(侵害訴訟の乙第29号証?乙第31号証)に基づいて、本件特許の請求項8の発明は同項違反の無効理由を有していると判断されている(甲第46号証の第107頁?第119頁)。
請求人は、侵害訴訟判決中の判断が正しいものと信じるものであり、この判断に沿った、訂正後の請求項2の発明に係る特許を無効とする審決を求める。
(2)本件特許に係る侵害訴訟の判決では、請求項6の発明に係る特許は侵害されていないと判断されたことから、請求項6の発明に係る特許の無効性については判断されていない(甲第46号証の第104頁?第105頁)。 しかしながら、本件無効審判の審決では、本件特許の請求項6の発明と特開平1-209399号公報(本件無効審判の甲第1号証)の相違点は、構成要件6D「時間とチャンネルのグリッドガイドをその目立たせたテレビジョン番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイドに変える手段」にあると認定され(審決の第113頁)、構成要件6Dと同請求項8の構成要件8C「グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目立だされたテレビジョン番組リストを表示する信号を発生する」は、同様の構成要件であるから、侵害訴訟で同請求項8の発明に係る特許を無効と判断するにあたって用いられた論理が同請求項6の発明に係る特許を無効とする際にもそのまま適用できるものであり、請求人は、侵害訴訟判決中の同請求項8の発明に関する判断と同様な判断に沿った、訂正後の請求項1の発明に係る特許を無効とする審決を求める。

[4]証拠方法

〈審判請求書〉
甲第1号証:特開平1-209399号公報
甲第2号証:特開昭62-60377号公報
甲第3号証:特開平1-306962号公報
甲第4号証の1?3:特開昭63-113662?4号公報
甲第5号証:特開昭63-59075号公報
甲第6号証:米国特許第4706121号明細書
甲第7号証:特開平1-307944号公報
甲第8号証:特開平2-56791号公報
甲第9号証:特開平1-212986号公報
甲第10号証:特開平1-166678号公報
甲第11号証:特開昭63-124293号公報

〈弁駁書(平成22年2月15日)〉
甲第35号証:本件特許権に係る侵害訴訟の訴状の写し
甲第36号証:ジェムスターマルチメディア株式会社のホームページ
「ビジネスパートナー」の写し
甲第37号証:2006年9月14日付けジェムスターマルチメディア株式会
社のプレスリリースの写し
甲第38号証:2008年11月28日付けマクロビジョンのプレスリリースの
写し
甲第38号証の部分訳
甲第39号証:2008年3月6日付けジェムスターマルチメディア株式会
社のプレスリリースの写し
甲第39号証の部分訳
甲第40号証:フリー百科事典「ウィキペディア」のGガイドの項の写し
甲第41号証:(株)インタラクティブ・プログラム・ガイド発行の
G-Press Vol.21
甲第42号証:日経BP社専門情報サイトIT proの2003年6月10日付
記事
甲第43号証:米Tivo社と米Gemstar -TV Guide International社の
特許ライセンス契約
甲第43号証の部分訳
甲第44号証:Rovi社の2009年のプレスリリース
甲第44号証の部分訳
甲第45号証:特許庁発行「無効審判等の運用指針第2章無効審判におけ
る当事者の手続」
甲第46号証:本件特許権に係る侵害訴訟の判決の写し

【第4-2】被請求人の主張(答弁)

[1]答弁の趣旨
本件特許には無効理由がなく、本件審判の請求は成り立たない。
審判費用は請求人の負担とする。

[2]答弁の理由の要点

《第1》無効理由1(新規性違反、進歩性違反)に対して

以下に、被請求人の主張(答弁)を記す。

(1)本件発明1について
本件発明1は、甲1発明に、甲2号証に開示されている技術及び甲3号証や甲4号証の1?3に記載されているような周知技術を適用したとしても、当業者が容易に発明をすることができたものではないというべきである。
請求人は、少なくとも(相違点3)、(相違点4)に関する評価を誤っている
甲1号証、甲2号証、甲3号証および甲4号証の1?3のいずれも、本件発明1に規定される「グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目印を付けたチャンネルを表示するステップ」を教示も示唆もしていない。従って、甲1号証、甲2号証、甲3号証および甲4号証の1?3のいずれも、本件発明1に規定される「前記の単一チャンネル形式はその目印を付けたチャンネルに対応するチャンネルのテレビジョン番組リストを順次配列した行を含んでいる」ことを教示も示唆もしていないというべきである。
甲1号証は、本件発明1に規定される「グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目印を付けたチャンネルを表示するステップ」を教示も示唆もしていない。甲1号証は、固定された表示形式で番組表を表示することを開示しているにすぎず、その番組表の表示形式を変更すること(特に、その番組表から1つの番組を選択したことを契機として、その番組表の表示形式を変更すること)を教示も示唆もしていない。
請求人がその根拠として主張する甲1号証の記載キには、番組表を1画面に表示する際に、2つのチャンネルの番組表を1画面に表示してもよいし、3つ以上のチャンネルの番組表を1画面に表示してもよいし、1個のチャンネルのみの番組表を1画面に表示してもよいという旨が記載されているだけであって、これは、1画面に表示される番組表のチャンネルの数は、甲1号証の図3の実施例で説明した2つには限定されないという意味にすぎない
さらに、甲1号証は、全体を通して、所望の番組を録画予約することを目的として番組表から1つの番組を選択することを開示しているにすぎず(例えば、甲1号証の図3において斜線で示される「ニュースA」は、録画予約の対象として選択されているにすぎない)、甲1号証のどこにも、番組表の表示形式を変更することを目的として番組表から1つの番組を選択することを示唆する記載は存在しない。
甲2号証の教示をもって、甲1号証の教示の不足を補うことはできない。なぜなら、甲2号証もまた、本件発明1に規定される「グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目印を付けたチャンネルを表示するステップ」を教示も示唆もしていないからである。
甲2号証における、「今後放送される全ての番組表」を表示することと、「指定されたチャンネルの今後放送される番組表」を表示することとは、それぞれ、異なるキー操作に対して行われる独立した事象であるから、甲2号証は、「複数のチャンネルの番組表に代えて指定された1つのチャンネルの番組の一覧表を表示する」ことを教示も示唆もしていない。甲2号証のどこにも、一方の番組表で表示されるチャンネルと他方の番組表で表示されるチャンネルとを関連付けることを示唆する記載は存在せず、一方の番組表で表示されたチャンネルを指定することが、他方の番組表の表示に反映されることを示唆する記載も存在しない。それ故、甲2号証は、単一チャンネル形式で表示される「指定されたチャンネル」が、グリッドガイド形式で表示されたチャンネルの1つに目印をつけたものであることを教示または示唆し得ないというべきである。
甲3号証および甲4号証の1?3は、番組表の表示には無関係な文献であることから、甲3号証および甲4号証の1?3のいずれも、本件発明1に規定される「グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目印を付けたチャンネルを表示するステップ」を教示または示唆し得ないことは明らかである。

(2)(3)本件発明2?3について
本件発明2?3は、本件発明1に従属する。本件発明1について上述した理由と少なくとも同一の理由から、無効理由は存在しない。

(4)本件発明4について
本件発明1についてした主張と同様である。

(5)本件発明5について
本件発明5は、本件発明4に従属する。本件発明4について上述した理由と少なくとも同一の理由から、無効理由は存在しない。

(6)本件発明6について
被請求人の主張は、上記(1)と格別異ならず、本件発明1についてした主張と同様である。

(7)本件発明7について
本件発明7は、本件発明6に従属する。本件発明6について上述した理由と少なくとも同一の理由から、無効理由は存在しない。

(8)本件発明8について
被請求人の主張は、上記(1)と格別異ならない。

(9)本件発明9について
〈甲1・甲5から容易〉
本件発明9と甲1発明との間には更なる相違点15’
(相違点15’)
本件発明9は、時間とチャンネルのガイド形式で「チャンネルカスタム化のチャンネルリスト内の複数のチャンネルに対するテレビジョン番組リスト」の中の幾つかをモニタースクリーンに表示するステップを備えているのに対し、甲1発明はこのようなステップを備えていない点。
が存在し、請求人は、この更なる相違点を見落としている。
甲5号証は、受信可能なチャンネルのうちユーザの好みに合った所定のチャンネルに名前(例えば、MTV、CNNなど)を付けて登録しておき、その名前に対応するアドレス番号を指定することによって所望のチャンネルを選局することが可能な技術を開示しているにすぎない(記載ア、イ、ウ、エ、オ)。しかしながら、甲5号証のどこにも、登録された所定のチャンネルを「テレビジョン番組リスト」のチャンネルに関連付けることを示唆する記載は存在しない。従って、甲5号証は、登録された所定のチャンネルに対する「テレビジョン番組リスト」を時間とチャンネルのガイド形式で表示することを教示または示唆し得ないというべきである。

〈甲6と同一/甲6から容易〉
上述したように、本件発明9の構成要件9Aおよび構成要件9Bは、時間とチャンネルのガイド形式で「チャンネルカスタム化のチャンネルリスト内の複数のチャンネルに対するテレビジョン番組リスト」の中の幾つかをモニタースクリーンに表示することを必要とする。
これに対し、甲6号証は、時間とチャンネルのガイド形式で「チャンネルカスタム化のチャンネルリスト内の複数のチャンネルに対するテレビジョン番組リスト」の中の幾つかをモニタースクリーンに表示することを教示も示唆もしていない。なぜなら、本件発明9の構成要件9Aに対する主張の根拠として請求人が挙げている甲6号証訳文の記載クは、「PGモード」に関する記載であり、本件発明9の構成要件9Bに対する主張の根拠として請求人が挙げている甲6号証訳文の記載カは、「MGモード」に関する記載であり、これら2つの異なるモードに関する記載を組み合わせることはできないからである。 さらに、請求人は、「甲6発明では、一覧表示するチャンネル及び一覧表示しないチャンネルを指定することにより複数のチャンネルをユーザの関心のあるチャンンネルに制限している」ことを根拠として、甲6号証が本件発明9の構成要件9Cを開示している旨を主張するが、甲6号証は、本件発明9によって要求されるように、一覧表示が制限されていないチャンネルを視聴者の関心と一致する順序に配列することを開示していない。つまり、「PG Cチャンネル制限一覧表示設定」の特徴は、一覧表示が制限されていないチャンネルを表示することを可能にするにすぎないことから、甲6号証は、本件発明9に規定される「前記のチャンネルリスト内の複数のチャンネルを視聴者の関心と一致する好ましい順序に配列するステップ」を教示または示唆し得ないというべきである。

(10)(11)本件発明10?11について
本件発明9について上述した理由と少なくとも同一の理由から、無効理由は存在しないというべきである。

(12)本件発明12について
本件発明9についてした上記理由と同じ理由で、本件発明12に対する甲1号証および甲5号証に基づく無効理由は存在しないというべきである。

(13)?(15)本件発明13?15について
本件発明13?15は、本件発明12に直接的または間接的に従属するから、本件発明12について上述した理由と少なくとも同一の理由から、無効理由は存在しないというべきである。

(16)本件発明16について
請求人は、本件発明16と甲7発明との一致点の認定を誤り、その結果、本件発明16と甲7発明との相違点の認定も誤っている。
《請求人による一致点および相違点の認定の誤りについて》
本件発明16は、選択された番組をVCRまたはその他の記録装置に記録することを目的として「タイトル、チャンネル、開始時間に対応するデータ」をVCRまたはその他の記録装置に転送することを必要とするのに対し、甲7号証は、選択された番組をVCRまたはその他の記録装置に記録することを目的として「タイトル、チャンネル、開始時間に対応するデータ」をVCRまたはその他の記録装置に転送することを教示も示唆もしていない。
なお、甲7号証において、番組表の一部を表すデータがROM32からRAM53に転送されるものの、この番組表の一部を表すデータの転送の目的は、カーソルの位置を中心とした一画面分の番組データをテレビ受像機5に表示することであって(記載イ、ウ、オを参照)、選択された番組を録画することが番組表の一部を表すデータの転送の目的ではない。従って、たとえ番組表の一部を表すデータがタイトルに対応するデータを含んでいたとしても、そのタイトルに対応するデータを転送することの目的は、番組表の一部をテレビ受像機5に表示することであって、選択された番組を録画することではない。
この相違点により、本件発明16と甲7発明とは明確に区別されるべきである。

(17)?(25)(28)本件発明17?25、28について
本件発明17?25、28は、本件発明16に直接的または間接的に従属するから、本件発明16について上述した理由と少なくとも同一の理由から、無効理由は存在しないというべきである。

(26)本件発明26について
本件発明26も、上記本件発明16で上述したと同様、選択された番組をVCRまたはその他の記録装置に記録することを目的として「タイトル、チャンネル、開始時間に対応するデータ」をVCRまたはその他の記録装置に転送することを必要とするのに対し、甲7号証のどこにも、選択された番組を録画することを目的として、タイトルに対応するデータを転送することを示唆する記載は存在しない。
この相違点により、本件発明26と甲7発明とは明確に区別されるべきである。

(27)(29)本件発明27,29について
本件発明27、29は、本件発明26に従属するから、本件発明26について上述した理由と少なくとも同一の理由から、無効理由は存在しないというべきである。

(30)本件発明30について
本件発明30も、上記本件発明16,26で上述したと同様、選択された番組をVCRまたはその他の記録装置に記録することを目的として「タイトル、チャンネル、開始時間に対応するデータ」をVCRまたはその他の記録装置に転送することを必要とするのに対し、甲7号証のどこにも、選択された番組を録画することを目的として、タイトルに対応するデータを転送することを示唆する記載は存在しない。
この相違点により、本件発明30と甲7発明とは明確に区別されるべきである。

(31)(32)本件発明31、32について
本件発明31,32は、本件発明30に直接的または間接的に従属するから、本件発明30について上述した理由と少なくとも同一の理由から、無効理由は存在しないというべきである。

(33)本件発明33について
請求人は、「甲6発明では、Aキー242が押されると、画面上にテーマの一覧が表示される」(甲6号証訳文の記載キ)は、モニタースクリーン上にテーマカテゴリーを表示することを記載しているにすぎず、甲6号証の記載キは、データベースからテーマカテゴリーを取り出し、かつ、その取り出されたテーマカテゴリーをモニタースクリーン上に表示することを教示も示唆もしていない。
特に、甲6号証の18欄21行目?33行目(甲6号証訳文の42頁2行目?13行目)の記載によれば、何らかのスケジュール情報がモニタースクリーン上に表示されるものの、そのようなスケジュール情報は、受信された番組一覧表示データに由来するテーマ・バッファから取り出されるものであり、メモリに格納されたテーマカテゴリーのデータベースから取り出されるものではない。
少なくとも以上の理由から、本件発明33に対する甲6号証に基づく無効理由は存在しないというべきである。

(34)本件発明34について
本件発明34は、本件発明33に従属するから、本件発明33について上述した理由と少なくとも同一の理由から、無効理由は存在しないというべきである。

《第2》無効理由2(特許法第29条第1項柱書)に対して
本件発明16は、「ビデオ記録媒体にテレビジョン番組を記録する方法」を規定する。このような「ビデオ記録媒体にテレビジョン番組を記録する方法」を人間の精神的活動によって実現することは不可能であるから、「ビデオ記録媒体にテレビジョン番組を記録する方法」に係る発明である本件発明16は、全体として、自然法則を利用しているというべきである。
本件発明17?25、28は、本件発明16を直接的または間接的に引用する発明である。上述したように、本件発明16は、特許法上の「発明」に該当するというべきである。従って、本件発明17?25、28もまた、特許法上の「発明」に該当するというべきである。


【第5】本件訂正請求(平成21年12月28日訂正請求)について(当審の判断)

[1]訂正内容

被請求人が求める本件訂正請求(平成21年12月28日訂正請求)は、特許法第134条の3第5項の規定により、上記訂正審判(訂正2009-390130号)の審判請求書に添付された訂正明細書(「訂正明細書2」)を援用するものであって、この訂正前の願書に添付した明細書を「訂正明細書2」のとおり訂正することを求めるものであるところ、
前記【第1】[3]のとおり、既に前記「訂正1」は形式的に確定しているから、この訂正前の願書に添付した明細書は上記「訂正1」後の明細書であり、したがって、本件訂正請求は、上記「訂正1」後の明細書(訂正明細書1)を「訂正明細書2」のとおり訂正することを求めるものである。
すなわち、上記「【第2】[3]訂正1後の特許請求の範囲」に記載したとおりの特許請求の範囲の請求項1?29(訂正1後)を、上記【第3】に記載したとおりの特許請求の範囲の請求項1及び2とするものである。

その訂正の内容は、
(1)訂正前の請求項1?5,7,9?29を削除する
(2)上記削除に伴い、請求項番号を1から順の番号に整合するため、
請求項6(訂正前)を請求項1(訂正後)に、
請求項8(訂正前)を請求項2(訂正後)に、
それぞれ繰り上げる
ものである。

[2]訂正内容の適否判断

上記内容の訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
また、上記訂正は、願書に添付した明細書又は図面に記載されている事項の範囲内のものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
よって、本件訂正は、平成6年改正前特許法第134条第2項ただし書に適合し、特許法第134条の2第5項において準用する平成6年改正前特許法第126条第2項の規定に適合する。

[3]通常実施権の承諾について

〈請求人の主張〉

請求人は、本件特許権には通常実施権者があることを立証する証拠として甲35?甲44号証を提出し、これらを根拠に、本件特許権についての許諾による通常実施権者が存在するとし、
上記訂正請求は当該通常実施権者の承諾を得ずになされたものであるから不適法なものとして却下するべきであると主張する{前記【第4-1】[7]弁駁書の主張 第1}。

請求人が存在すると主張する、本件特許権についての許諾による通常実施権者は、以下ア?オの各社である。
ア 請求人自身
イ SONY、日本ビクター、SHARP、パイオニア、日立製作所、
船井電機、LG電子
ウ Yahoo!、パナソニック、三菱電機
エ 米Tivo社
オ 以下の6社
(1)Hi11s Industries、(2)Samsung Electronics、(3)KDG、(4)CANAL+、
(5)Advanced Digital Broadcast、(6)FOXTEL

〈検討〉
まず、登録原簿によれば、本件特許権について登録された通常実施権者は存在しない。
許諾による通常実施権者には、専用実施権者の許諾によるもの(特許法第77条第4項)と特許権者の許諾によるもの(特許法第78条第1項)があるところ、
登録原簿によれば本件特許権についての専用実施権者は存在しないので、本件特許権について許諾による通常実施権者が存在するとすれば、それは、後者の特許権者の許諾によるもの、すなわち、特許権者である被請求人自身が本件特許権について通常実施権を許諾した他人(通常実施権者)に限られる。
よって、本件訂正請求につき、存在し得る、承諾を必要とする通常実施権者は、本件特許(特許第3600149号)の特許権者が、本件特許(特許第3600149号)について実施の許諾をした者のみということになり、 したがって、そのような通常実施権者が存在するといえるためには、本件特許(特許第3600149号)の特許権者が、本件特許(特許第3600149号)について他人である通常実施権者に実施の許諾をした事実が認められなければならない。

しかしながら、請求人が提出した甲35?甲44号証は、以下にみるように、本件特許の特許権者と上記通常実施権者であると主張する他人との間で交わされた、本件特許の特許権者が本件特許(特許第3600149号)について当該他人に実施を許諾をする契約書(以下『本件特許の特許権者が本件特許について実施許諾した契約書』ともいう)ではなく、またはそのような契約書に代わるもの(これら当事者間で交わされた上記契約の存在を立証し得るもの)と認めらないことは明らかであり、上記事実を確認できない。
したがって、上記通常実施権者であると主張する他人(上記ア?オの各社)が、本件特許の特許権者が本件特許(特許第3600149号)について実施を許諾した者であることは確認できず、本件特許についての通常実施権者を確認できない。

〈甲35号証?甲44号証について〉

(ア)甲35号証、甲36号証について
・甲35号証は、
本件特許に係る侵害訴訟(平成19年(ワ)第27187号)の訴状の写しであり、その中で、原告である本件被請求人が、
被請求人の親会社であるGemstar?TV Guide International,Inc.は、その(Gemstar?TV Guide International,Inc.の)保有する特許権及び技術について、ライセンスを行っていること、
「Gガイド」という電子番組ガイドの提供を行っていること、
等を述べていることが認められる。

・甲36号証は、
GML:GEMSTAR Multimedia(ジェムスタ-マルチメディア株式会社)のウエブサイトの「ビジネスパートナー」と題されたページの写しであり、
そこには、「Gガイドを運用するためには」、「受信機(GガイドのEPG技術の特許)」が必要である、
との記載が認められる。

しかし、これらの甲号証は、いずれも上記『本件特許の特許権者が本件特許について実施許諾した契約書』またはこれに代わるものではないし、これら甲35,36号証と後記する他の甲37号証?甲44号証を合わせてみても、上述した実施を許諾した契約の存在を立証し得るとはいえず、上記事実を確認できない。

(イ)甲37?39号証について
・甲37号証は、
GML:GEMSTAR Multimedia(ジェムスタ-マルチメディア株式会社)のウエブサイトの「Gemstar-TV Guide、Yahoo!と特許ライセンス契約を締結 2006.09/14」と題されたページの写しであり、
そこには、Gemstar-TV Guide International,Inc.(ジェムスターTVガイドインターナショナル)がYahoo!Inc.と特許ライセンス契約を締結しました、
この契約により、Yahoo!から提供される電子番組表に関するGemstar-TV Guideの保有する特許をYahoo!にライセンスします、
との記載が認められる。

・甲38号証は、
Macrovision Solutions Corporation(マクロビジョンソリューションズコーポレーション)のウエブサイトの、プレスリリースの写しであり、
そこには、
「マクロビジョンがパナソニックとの新しいライセンス契約に署名」(題)、
2008年11月28日-Macrovision Solutions Corporation(マクロビジョンソリューションズコーポレーション)は、本日、パナソニック株式会社とのライセンス契約を発表した、
この複数年契約は、パナソニックのケーブルセットトップボックス(STB)中のインタラクティブ・プログラム・ガイド(IPG)に対する特許ライセンスを提供する、
この契約のもと、パナソニック及びマイクロビジョンは、パナソニックのSTB向けのG-ガイドのケーブルバージョンを開発するために互いに取り組む。これは、日本のケーブル市場向けの最初のGガイドIPGサービスになる、
との記載が認められる。

・甲39号証は、
GML:GEMSTAR Multimedia(ジェムスタ-マルチメディア株式会社)ののウエブサイトのプレスリリースの写しであり、
そこには、
2008年3月6日-Gemstar-TV Guide International,Inc.(ジェムスターTVガイドインターナショナル)は、本日、新たな、日本の三菱電機株式会社との複数年ライセンス契約を発表した、
三菱電機は、ジェムスターTVガイドのGガイド インタラクティブ・プログラム・ガイド(IPG)技術を、日本における三菱電機のデジタルテレビおよびデジタルビデオ録画装置に組み込むために現在のライセンスを拡張した、
IPGは、以前に発表されているパナソニックとのライセンス契約のもと、日本におけるデジタルテレビおよびデジタルビデオ録画装置に既に組み込まれている、
との記載が認められる。

しかし、これら甲37?39号証は、いずれも上記『本件特許の特許権者が本件特許について実施許諾した契約書』またはこれに代わるものではないし、上記甲35,36号証と合わせてみても、上述した実施を許諾した契約の存在を立証し得るとはいえず、上記事実を確認できない。

(ウ)甲40号証、甲41号証について
・甲40号証は、
フリー百科事典ウェブサイト「ウィキペディア」のGガイドの項の写しであり、
そこには、Gガイド(ジェムスタTVガイド・インターナショナルの独自技術に基づき、インタラクティブ・プログラム・ガイド社が提供するEPGサービス)を搭載した受信機メーカーとして、「パナソニック、SONY、日本ビクター、三菱電機、SHARP、パイオニア、日立製作所、船井電機、LG電子」が挙げられている。

・甲41号証は、
(株)インタラクティブ・プログラム・ガイド発行のG-PRESS Vol.21(2004.3.12)の写しであり、
そこには、「2004年2月27日、パイオニアは、北米、日本および欧州でGemstar IPGを自社製品に搭載する複数年ライセンス契約の締結しました。この契約には、北米でのデジタルケーブル製品にGemstar IPG技術が使用できる特許ライセンスが含まれています。」
と記載されている。

しかし、これら甲40、41号証は、いずれも上記『本件特許の特許権者が本件特許について実施許諾した契約書』またはこれに代わるものではないし、上記甲35,36号証と合わせてみても、上述した実施を許諾した契約の存在を立証し得るとはいえず、上記事実を確認できない。

(エ)甲42号証、甲43号証について
・甲42号証(http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/USNEWS/20030610/6/)は、
日経BP社のウェブサイト「ITpro」2003年6月10日付の記事「米TiVoと米Gemstar-TV Guide Internationalが技術提携,特許侵害の訴訟取り下げで合意:ITpro.files」の写しであり、
そこには、米TiVo社と米Gemstar-TV Guide International社は,両社のコンテンツと特許技術に関して提携すること、
TiVo社は,Gemstar-TV Guide社の電子番組ガイド(EPG)に関する特許技術のライセンス供与を受け,Gemstar-TV Guide社はTiVoにコンテンツを提供すること、
との記載が認められる。

しかし、甲42号証は、上記『本件特許の特許権者が本件特許について実施許諾した契約書』またはこれに代わるものではないし、上記甲35,36号証と合わせてみても、上述した実施を許諾した契約の存在を立証し得るとはいえず、上記事実を確認できるものでもない。

・甲43号証(url:http://contracts.onecle.com/tivo/gemstar.lic.2003.06.06.shtml)は、
「onecle」のウエブサイト
「Sample Contracts - Interactive Program Guide License Agreement - Gemstar-TV Guide International Inc_ and TiVo Inc_ - Business Agreements.files」のページ
(「Home」-「Business Contract」-「Sample Business Contract」-「Featured Directories of License Agreements」-「Interactive Program Guide License Agreement - Gemstar-TV Guide International Inc. and TiVo Inc. (Jun 6, 2003) 」)の写しであり、
そこには、「TiVo Interactive Program Guide License Agreement」(TIVO インターラクティブプログラムガイドライセンス契約)と題されたもので、
・「2003年6月6日の発効日(「EFFECTIVE DATE」)を有するこのインターラクティブプログラムガイドライセンス契約(「AGREEMENT」)は、そのSUBSIDIARIESのすべてを含むジェムスターTVガイドインクーナショナルインク(以後、集合的に「GEMSTAR」として呼ぶ)と、そのSUBSIDIARIESのすべてを含むTivoインク(以後、集合的に「TIVO」として呼ぶ)とにより、そしてこれらの間で結ばれた。以後、以下のように合意した者を、時として、個別に「PARTY」と呼び、集合的に「PARTIES」と呼ぶ。」、
・「2.14「GEMSTAR IPG-RELATED PATENTS」は、
(a)米国特許第4、706、121号、および
(b)GEMSTARまたはそのSUBSIDIARIESのいずれかが、TERM間におけるEFFECTIVE DATEまたはその後の時点で所有するあらゆるすべてのIPG-RELATED PATENTS、および
(c)ライセンスを許可するこのような権利がこのAGREEMENTに述べられている許可の範囲と矛盾しないことを条件として、第三者に対してライセンスを許可するための権利をGEMSTARがTERM間に取得する、あらゆる他のすべてのIPG-RELATED PATENTS を意味する。」、
・「3.1 GEMSTAR IPG-RELATED PATENTSの許可
(a)TIVO PVR DEVICES GEMSTARは、ここに述べる条件のTIVOによる継続的な遵守を条件として、TERMの間、TIVOに対して許可する
(i)GEMSTAR IPG-RELATED PATENTSの下で、TIVO PVR DEVICESを作る、および、TIVO PVR DEVICESを作らせるための、ワールドワイドの非排他的で(セクション10.11に述べることを除いて)譲渡できない製造権利
(ii)GEMSTAR IPG-RELATED PATENTSの下で、このようなTIVO PVR DEVICES、GEMSTAR AUTHORIZED TIVO IPGおよびTERRITORY内でのTIVO SERVICEにのみ関連して、このようなTIVO PVR DEVICESを輸入し、販売し、貸し渡し、販売またはTRANSFERの申し出するための、非排他的で(セクション10.11に述べることを除いて)譲渡できない権利」
等の記載を含むものが認められる。

しかしながら、この甲43号証における「TiVo Interactive Program Guide License Agreement」(TIVO インターラクティブプログラムガイドライセンス契約)と題されたものは、
あくまで、「ビジネス契約の見本(Sample Business Contract)」として、「ライセンス契約(License Agreements)」の見本(sample)の1つとして掲げられたものであって、真正の契約書とはいえないことは明らかであり、上記『本件特許の特許権者が本件特許について実施許諾した契約書』またはこれに代わるものではないし、上記甲42号証、甲35,36号証と合わせてみても、上述した実施を許諾した契約の存在を立証し得るとはいえず、上記事実を確認できるものでもない。

(オ)甲44号証について
・甲44号証は、
Rovi社のウエブサイトの、2009年プレスリリースの写しであり、
そこには、
・「2009年12月10日 Hills Industries LimitedとRoviがIPG特許ライセンス契約にサイン」
・「2009年8月17日 RoviがSamsung Electronics とのインターラクティブプログラムガイド技術ライセンス契約にサイン」
・「2009年8月10日 KDGがNDS合意の下、RoviのEPG特許ライセンスプログラムに加入」
・「2009年7月13日 CANAL+GroupがMacrovisionのEPG特許ライセンスプログラムに加入」
・「2009年7月9日 MacrovisionとAdvanced Digital Broadcastが特許ライセンス契約にサイン」
・「2009年7月2日 FOXTELがNDS合意の下、MacrovisionのEPG特許ライセンスプログラムに加入」
と題された記事の記載が認められる。

しかし、甲44号証は、上記『本件特許の特許権者が本件特許について実施許諾した契約書』またはこれに代わるものではないし、上記甲35,36号証等と合わせてみても、上述した実施を許諾した契約の存在を立証し得るとはいえず、上記事実を確認できない。

(カ)以上のように、上記甲35号証?甲44号証は、いずれも、
本件特許の特許権者と上記通常実施権者であると主張する他人との間で交わされた、本件特許の特許権者が本件特許(特許第3600149号)について当該他人に実施を許諾をする契約書ではなく、またはそのような契約書に代わるもの(これら当事者間で交わされた上記契約の存在を立証し得るもの)と認めらないことは明らかであり、上記事実を確認できない。

〈結論〉
そして、他に、本件特許権についての通常実施権者の存在を認め得る証拠はなく、本件特許権についての許諾による通常実施権者があるとはいえない。
以上のとおりであるから、本件訂正請求は通常実施権者の承諾を得ずになされたものであるから不適法なものとして却下すべきである、とすることはできない。

[4]むすび(訂正の採否)
以上のとおりであるから、本件訂正は、平成6年改正前特許法第134条第2項ただし書に適合し、特許法第134条の2第5項において準用する平成6年改正前特許法第126条第2項の規定に適合するので、適法な訂正と認める。

よって、本件訂正を認める。

【第6】本件各発明

上記の如く、本件訂正を認めることから、本件特許の請求項1及び請求項2に係る発明は、訂正明細書2及び設定登録時の図面の記載からみて、訂正明細書2の特許請求の範囲の請求項1及び請求項2に記載のとおりのものである(【第3】特許請求の範囲の記載(本件訂正後、訂正明細書2))。

訂正明細書2の特許請求の範囲の請求項1及び請求項2に記載のとおりの本件特許の請求項1及び請求項2に係る発明を、改めて、以下、「本件発明1」、「本件発明2」という。

〈構成要件の分説〉
そして、以下での検討の便宜上、例えば、本件発明1の構成要件を下記のとおり1A?1Eのように、本件各発明の構成要件を下記のとおり分説する。

記(本件発明1、2の構成要件の分説)
「【請求項1】
1A タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数 のテレビジョン番組リスト、
1B このテレビジョン番組リストの中の幾つかを表示する時間とチャン ネルのグリッドガイド、
1C このグリッドガイドに表示されたテレビジョン番組リストの一つを 選択して目立たさせる可動カーソル、そして
1D 時間とチャンネルのグリッドガイドをその目立たせたテレビジョン 番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイドに変える手段を備 えている
1E ことを特徴とする電子番組ガイド。

【請求項2】
2A テレビジョン番組リストを複数のセル内に表示している時間とチャ ンネルのグリッドガイド形式で表示モニターに、RAMに記憶した テレビジョン番組リストを表示させる信号を発生し、
2B その表示されたテレビジョン番組リストの一つを目立たさせる信号 を発生し、そして
2C グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目立たさ れたテレビジョン番組リストを表示する信号を発生する
2D ようプログラムされていることを特徴としたマイクロプロセッサ。」

【第7】無効理由について(当審の判断)

【第7-0】検討を要する請求項、検討を要する無効理由

〈検討を要する請求項〉
形式的確定している訂正1により、登録時の請求項21,22、28,33,34は削除されたので、これらの請求項については、いずれも検討を要しない。

また、前記のとおり、本件訂正を認めることから、
本件訂正前の請求項1?5,7(登録時の請求項1?5、7)、
本件訂正前の請求項9?20(登録時の請求項9?20)、
本件訂正前の請求項21?25(登録時の請求項23?27)、
本件訂正前の請求項26?29(登録時の請求項29?32)
は削除されたので、これらの請求項についても検討を要しない。

検討を要するのは、本件訂正後の、請求項1(登録時の請求項6)及び請求項2(登録時の請求項8)のみである。

〈検討を要する無効理由〉
《無効理由2》
請求人の主張する無効理由2(29条柱書違反)の対象は、登録時請求項16?25及び28であるところ、前記のとおりこれらの請求項は全て削除されたので、同無効理由2については検討を要しない。

《無効理由1》
請求人の主張する無効理由1(新規性違反、進歩性違反)の対象とする請求項は、登録時請求項1?34であるところ、前記のとおり登録時の請求項1?5,7,9?34は削除されたので これらの請求項については検討を要しない。
無効理由1について検討を要するのは、登録時請求項6と8のみであり、それらは、それぞれ、本件訂正後の請求項1(本件発明1)と請求項2(本件発明2)であって、同じものである。
したがって、上記「【第4】当事者の主張」において登録時本件各発明を指していう、「本件発明6」(請求項6)、「本件発明8」(請求項8)は、本項【第7】以降においては、それぞれ下記のように、(本件訂正後)「本件発明1」、「本件発明2」をいうものと読み替える。

記(本件訂正後の請求項番号の対応)
本件訂正後 登録時/訂正1後
本件発明1(請求項1) 本件発明6(請求項6)
本件発明2(請求項2) 本件発明8(請求項8)

以下、本件訂正後の請求項1(本件発明1)と請求項2(本件発明2)についての無効理由1について、検討する。

【第7-1】無効理由1(新規性違反・進歩性違反について)

請求人の主張する無効理由1は、前記「【第4】当事者の主張[2.1]無効理由1の○1、○2」のとおり、
本件発明1(登録時発明6)は、甲1号証?甲4号証の1?3に記載された発明に基づいて、
本件発明2(登録時発明8)は、甲1号証?甲3号証に記載された発明に基づいて、
ともに、当業者が容易に発明をすることができたものであるとするものである。

【1】甲各号証の記載
甲各号証には、以下の記載がある。なお、摘示した各記載事項に付した「(K1.1)」等の記号は、本審決で付した記号である。(請求人による摘示部分を含むものにおいては、請求人が付した「ア」等の記号を併記した。)
なお、請求人は、甲第4号証については、甲第4号証の1についてのみ具体的に記載箇所を摘示して指摘するに止まり、甲4号証の2,甲4号証の3については具体的に記載箇所を何ら摘示していないので、本審決においても摘示はしない。

(1)甲1号証(特開平1-209399号公報)
〈目的・概要〉
(K1.1)「〔従来の技術〕
スケジュールに従って、提供される情報を処理する情報処理システムに関する従来技術として、例えば、特開昭59-172025号公報等に記載された技術が知られている。この種従来技術は、例えば、VTRにおける録画予約の処理を行うシステムであって、定められたスケジュールに従って装置を起動して処理を開始させ、あるいは終了させるものであり、スケジュール情報の処理装置への登録を、キーボードから開始時刻と終了時刻を入力することにより行うものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述した従来技術は、予め定められたスケジュールに従って与えられる情報を処理するため、前述したように、装置の起動時刻、終了時刻等を人手により登録する必要があるため、この登録時刻を間違えやすく、正常な処理を行うことができない場合があるという問題点を有している。すなわち、一般に、装置の操作を行う操作者は、何を処理したいかという処理の対象の選択を間違えることは少ないが、選択した情報が提供される時刻は、与えられる情報内容とは直接関係のない数字情報であり、これを登録する作業は、面倒であり、また、間違えやすいものであるからである。
本発明の目的は、前述した従来技術の問題点を解決し、予め定められたスケジュールに従って提供される提供情報の処理における、操作性の改善と処理の信頼性の向上を図つた情報処理システムを提供することにある。」(1頁右欄6行?2頁左上欄14行)

〈実施例〉
(K1.2)(エ)「〔実施例〕
以下、本発明による情報処理システムの一実施例を図面により詳細に説明する。
第1図は本発明の一実施例の機器構成を示すブロック図、第2図は予め提供されるスケジュールの記録媒体内での論理フォーマットを説明する図、第3図は表示画面を示す図である。第1図?第3図において、1はデイスプレイ装置、2はVTR装置、3はVTR制御部、4は予約制御部、5は操作パネル、6はフロッピーディスク装置、7はテレビ信号ケーブル、7′はRGB信号ケーブル、8は日付フィールド、8′は曜日フィールド、9-1,9-2はチャンネルフィールド、10-1,10-2は時間フィールド、11-1,11-2は番組フィールド、12は日付エリア、13-1,13-2はチャンネルエリア、14は時間エリア、15は番組エリア、16はカーソル移動キー、17はモード切換スイッチ、18は設定スイッチ、19はテンキーである。 定められたスケジュールに従って提供される情報を処理する情報処理の形態は、例えば、気象衛星から定期的に送信されてくる気象情報の受信処理、VTRによるテレビ放送の録画予約の処理等があるが、本発明の実施例は、本発明をテレビ放送の録画予約の処理に適用したものとして説明する。」(2頁右上欄14行?同頁左下欄18行)

(K1.3)「・・・VTRにおけるテレビ放送の録画予約の処理システムは、第1図に示すように、VTR制御部3、予約制御部4、操作パネル5及びフロッピーディスク(以下FDという)装置6を有するVTR装置2と、デイスプレイ装置1とにより構成され、操作パネル5は、カーソル移動キー16、モード切換スイッチ17、設定スイッチ18及びテンキー19等を備えて構成されている。 第1図に示すシステムにおいて、デイスプレイ装置1は、テレビ信号ケーブル7とRGB信号ケーブル7′とによりVTR装置2と接続されており、VTR装置2における画像再生時に、VTR制御部3から出力される画像信号は、テレビ信号ケーブル7を通ってデイスプレイ装置1に送られて表示される。これを以下VTRモードと呼ぶこととする。」(2頁左下欄19行?同頁右下欄14行)

(K1.4)(ク)(イ)(オ)(カ)「VTR制御部3は、VTRの基本機能である録画、再生機能、1週間分の番組の録画予約機能を含んでおり、録画開始、終了の日時と、そのチャンネル情報とは、予約制御部4からセットされるものとする。予約制御部4は、1週間分のテレビ放送のスケジュールが記録されたFDの内容をFD装置6から読出して、その内容をRGB信号ケーブル7′を介してデイスプレイ装置1に表示する。操作者が、この表示を目視しながら操作パネル5の操作により録画したい番組を選択すると、予約制御部4は、その番組の録画開始、終了の夫々の日時と、そのチャンネル情報をVTR制御部3に登録する。これを予約モードと呼ぶこととする。VTRモードと予約モードとの切換えは、モード切換スイッチ17により行われる。」(2頁右下欄14行?3頁左上欄8行)

(K1.5)(ア)「FD装置6にセットされるFDは、予め提供される1週間分の放送スケジュールを記録しており、このFDに記録されている放送スケジュールの内容を示すデータの論理フォーマットが第2図に示されている。1日分のデータは、日付フィールド8、曜日フィールド8′に続き、各チャンネル毎に、時間フィールドと番組フィールドとにより記録されている。1チャンネル分のフォーマットは、第2図の例では、まず、チャンネルフィールド9-1により1CHの番組であることが示された後、このフィールドに引続いて、時間フィールド10-1と番組フィールド11-1との対のフィールドが、1日分の番組の数だけ設けられて、番組スケジュールを示すように構成されている。次に、第2チヤンネルの1日分のスケジュールが、チャンネルフィールド9-2に引続き、時間フィールド10-2と番組フィールド11-2との組が1日分の番組の数だけ設けられて示される。FD内には、番組を提供している全てのチャンネルについて、その一週間分の番組が順次前述と同様にフォーマットされたスケジュールとして記録されている。
前述のフォーマットにおいて、時間フィールド10-1,10-2には、対応する番組フィールド11-1,11-2で示される番組の開始及び終了時刻が記録されており、番組フィールド11-1,11-2には、一般的には番組名称と、必要に応じてその番組の概要が記録されている。」(3頁左上欄9行?同頁右上欄15行)

(K1.6)(ウ)「次に、第2図に示すようなフォーマットでスケジュールを記録しているFDを用いて録画予約を行おうとする場合の動作を説明する。この動作例は、9月20日、日曜日の19時?20時に、第1チヤンネルのニュースA、同日の20時?22時に第2チヤンネルの映画Aの録画予約を行うものとして説明する。
まず、モード切換スイッチ17を操作することにより、第1図に示すシステムを予約モードとし、テンキー19より「0920」と日付の入力を行う。これにより、デイスプレイ装置1には、9月20日の番組表が表示される。この表示を目視しながらカーソル移動キー16を操作し、カーソルをデイスプレイ装置1上の画面の最上端あるいは最下端に移動させると、時間スクロールが行われ、画面上には、異なる時間帯の番組が次々と表示され、また、カーソルを最左端あるいは最右端に移動させると、チャンネルスクロールが行われ、画面上には、他チャンネルの番組が表示される。
第3図には、このようにして表示された画面の一例が示されており、FD内の日付フィールド8、曜日フィールド8′の情報は、日付エリア12に、チャンネルフィールド9-1,9-2の情報は、チャンネルエリア13-1,13-2に夫々表示され、番組フィールド11-1,11-2の情報は、時間フィールド10-1,10-2を表示する時間エリア14に対応した番組エリア15に夫々表示される。第3図に示す例では、19時?23時における第1チヤンネルと第2チヤンネルの番組表が表示されている。」(3頁右上欄16行?同頁右下欄4行)

(K1.7)(キ)「録画予約を行おうとする操作者は、この表示画面の中に所望する番組を見付け出すと、カーソル移動キー16を操作して、カーソルを所望の番組に移動させる。カーソルは、その番組を表示しているエリア全体の色を変える等により、その番組を選択していることを示すものであり、第3図では、カーソルは斜線で表わされていて、ニュースAが選択された状態を示している。この状態で、設定スイッチ18を操作すると、予約制御部4は、ニュースAを録画するために必要な、FD内の日付フィールド8、曜日フィールド8′、チャンネルフィールド9-1、時間フィールド10-1の情報をVTR制御部3内にセットし、ニュースAの録画予約が完了する。次に、カーソル移動キー16を操作してカーソルを第3図の映画Aに移動し、設定スイッチ18を操作すれば、前述と同様にして映画Aの録画予約が完了する。」(3頁右下欄5行?4頁左上欄1行)

(K1.8)「前述の実施例は、1画面に2つのチャンネルの番組表を表示できるようにしたが、表示されるチャンネル数は、さらに多くてもよい。また、例えば、1個のチャンネルのみとして、表示できる時間帯を多くしてもよい。」(4頁左上欄2行?同頁左上欄6行)

(K1.9)「また、前述の実施例は、番組のスケジュールがフロッピーディスク等の記録媒体により提供されるとしたが、番組の情報が通信手段を介して直接VTR装置に提供されるようにしてもよい。」(4頁左上欄7行?同頁左上欄10行)

(K1.10)「前述した本発明の実施例によれば、提供されるテレビ放送番組のスケジュールを画面上に表示しながら、表示画面上で所望する番組を選択するのみで、番組の録画予約を行うことができるので、簡単な操作で、確実な録画予約を行うことができる。」(4頁左上欄11行?同頁左上欄16行)

(K1.11)(ケ)「前述の実施例は、本発明をVTR装置の録画予約を行うシステムに適用したものであるが、」(4頁左上欄17行?同頁左上欄18行)

(2)甲2号証(特開昭62-60377号公報)
〈技術分野、課題、目的〉
(K2.1)「[発明の技術分野]
本発明は、テレビ番組情報の表示機能を備えたテレビジョン受像機に関する。
[従来技術とその問題点]
・・・このように特定の番組が見たい場合は、新聞のテレビ画を見て選局すれば良いのであるが、新聞が手元になかったり、新聞を見るのが面倒だったりすることがある。これは、ポータプルテレビにおける外出先では顕著である。このような問題を解決する手段として、番組メモリを設けてこの番組メモリに予めテレビ番組情報を記憶させておき、希望の番組をサーチしたり、指定した種類の番組表をテレビ画面に表示したりすることが考えられる。この場合、番組メモリに記憶している番組情報を順番に全てサーチするのでは、時間がかかつてしまう。
また、すでに放送が終ってしまっている番組名を表示しても仕方がない。
[発明の目的]
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、予め番組メモリに記憶した番組情報をサーチして指定した種類の番組表をテレビ画面に表示し得ると共に、上記番組メモリに対する番組情報のサーチを効率良く行ない得るテレビジョン受像機を提供することを目的とする。」(1頁右下欄1行?2頁左上欄10行)

〈実施例〉
(K2.2)ア「[発明の実施例]
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。この実施例は、文字図形情報システム(ビデオテックス)のテレソフトを利用してテレビ番組情報を番組メモリに記憶し、この番組メモリに記憶したテレビ番組情報を所定のキー操作に応じてCRT画面に表示するようにした例について示したものである。」(第2頁右上欄3行?10行)

(K2.3)イ「上記番組メモリ16は、例えば1か月分の番組情報を記億するもので、アドレスエリアは日付単位に分れ、それぞれ先頭アドレス(X番地)が設定される。第3図は番組メモリ16の一部エリア(5月12日)の構成を示したもので、番組情報として日付、チャンネル、曜日、開始時刻、終了時刻、番組の種類、番組が放送中であることを示すフラグF1、番組が終了したことを示すフラグF2、番組名等が設定される。これらの番組情報は、ビデオテックスの情報センタからテレソフトにより続出したものが文字図形情報システムの受信回路20を介して書込まれる。」(第2頁右下欄9行?末行)

(K2.4)ウ「上記ビデオテックス制御装置25は、キーボード2からの指示に従ってビデオテックスの情報センタからテレビ番組情報をテレソフトにより読出した際に、そのテレビ番組情報をテレビジョン受像回路10に出力して番組メモリ16に記憶させる。」(第3頁左上欄12行?第17行)

〈実施例の動作〉
(K2.5)エ「次に上記実施例の動作を説明する。テレビ番組のサーチ動作に先立ち、第5図のフローチャートに示すようにしてビデオテックスの情報センタからテレソフトにより例えば1か月分のテレビ番組情報を読出し、テレビジョン受像回路10の番組メモリ16に記憶させる。すなわち、ユーザーは、まず、第5図のステップA1に示すようにキーボード2のキー操作によりビデオテックスモードを指定する。そして、電話機5によりビデオテックスの情報センタを呼出し、ステップA2に示すようにテレソフトにより例えば1か月分のテレビ番組情報、すなわち、放送局データ、放送時刻データ、番組の種類データを含むテレビ番組情報を受信する。上記ビデオテックスモードでは、表示切換回路15が表示メモリ26側に切換られ、表示メモリ26に記憶されるビデオテックスの受信画像がCRT表示部3に表示される。しかして、ビデオテックス制御装置25は、情報センタからテレビ番組情報がテレソフトとして送られてくると、そのテレビ番組情報をステップA3において番組メモリ16にストアする。」(第3頁右下欄5行?第4頁左上欄5行)

〈番組表の表示〉
(K2.6)オ「次に番組メモリ16に記憶した番組表をCRT表示部3に表示する場合の動作について説明する。上記番組表の表示は、キーポード2のキー操作により指定するが、表示させる番組表としては、第10図に示すように、
○1今後放送される全ての番組表、
○2指定した日の1日分の番組表
○3指定ジャンル(種類)の今後放送される番組の一覧表
○4指定チャンネルの今後放送される番組の一覧表
○5指定曜日(間近の躍日)の1日分の番組表
○6今、放送中の番組表
を指定することができる。上記○1?○6の番組表を表示させる場合、例えば第10図に示すように、○1については「番組表」キーのみの単独操作D、○2については「日付」の入力と「番組表」キーの組合わせ操作E、○3については番組の「種類」指定と「番組表」キーの組合わせ操作F、○4については「チャンネル」の指定と「番組表」キーの組合わせ操作G、○5については「曜日」指定と「番組表」キーの組合わせ操作H、○6については「放送中」キーの単独操作Iにより指定する。キーボード2により上記番組表の表示指定操作が行なわれると、ビデオテックス制卸装置25は、第11図?第16図に示す処理を実行する。」(第6頁左下欄14行?右下欄19行)

(K2.7)カキ「第11図は上記○1の今後放送される全ての番組表を表示する場合のビデオテックス制御装置25の処理を示すものである。ビデオテックス制御装置25は、キーボード2により上記○1に対するキー操作Dが行なわれると、
・・・(中略)・・・番組メモリ16に記憶されている番組情報の中から、今後放送される番組情報のみが選択されてワークメモリ27に書込まれる。そして、ステップD6において番組メモリ16の指定アドレスが最終アドレスに達したと判断されると、ステップD8に進んでワークメモリ27に記憶した番組情報が見易い形に編集される。その後、ステップD9に示すようにワークメモリ27から上記編集した番組情報が表示メモリ26に書込まれ、更にこの表示メモリ26からCRT表示部3に送られて表示される。すなわち、今後放送される全ての番組表がCRT表示部3に表示される。」(6頁右下欄20行?7頁右上欄14行)

(K2.8)「次に上記○2における「日付」入力と「番組表」キーの組合わせ操作Eを行ない、その日1日分の番組表を表示させる場合の動作について第12図により説明する。ビデオテックス制御装置25は、キーボード2により上記○2に対するキー操作Eが行なわれると、
・・・(中略)・・・ステップE6に進んでワークメモリ27に記憶した番組情報が見易い形に編集される。その後、ステップE7に示すようにワークメモリ27から上記編集した番組情報が表示メモリ26に書込まれ、更にこの表示メモリ26からCRT表示部3に送られて表示される。すなわち、指定された日の1日分の番組表がCRT表示部3に表示される。」(7頁右上欄15行?同頁右下欄2行)

(K2.9)「次に上記○3における番組の「種類」指定と「番組表」キーの組合わせ操作Fを行ない、そのジャンルで今後放送される番組の一覧表を表示させる場合の動作について第13図により説明する。ビデオテックス制御装置25は、キーボード2により上記○3に対するキー操作Fが行なわれると、
・・・(中略)・・・すなわち、指定ジャンルで今後放送される番組の一覧表がCRT表示部3に表示される。」(7頁右下欄3行?8頁右上欄1行)

(K2.10)クケ「次に上記○4における「チャンネル」指定と「番組表」キーの組合わせ操作Gを行ない、その指定チャンネルで今後放送される番組の一覧表を表示させる場合の動作について第14図により説明する。ビデオテックス制御装置25は、キーボード2により上記○4に対するキー操作Gが行なわれると、
・・・(中略)・・・
以下同様の処理動作が繰返され、番組メモリ16に記憶されている番組情報の中から、指定チャンネルの今後放送される番組情報のみが選択されてワークメモリ27に書込まれる。そして、ステップG6において番組メモリ16の指定アドレスが最終アドレスに達したと判断されると、ステップG8に進んでワークメモリ27に記憶した番組情報が見易い形に編集される。その後、ステップG9に示すようにワークメモリ27から上記編集した番組情報が表示メモリ26に書込まれ、更にこの表示メモリ26からCRT表示部3に送られて表示される。すなわち、指定チャンネルで今後放送される番組の一覧表がCRT表示部3に表示される。」(第8頁右上欄2行?同頁左下欄末行)

(K2.11)「次に上記○5における「曜日」入力-と[番組表」キーの組合わせ操作Hを行ない、間近の指定曜日の1日分の番組表を表示させる場合の動作について第15図により説明する。ビデオテックス制御装置25は、キーボード2により上記○5に対するキー操作Hが行なわれると、
・・・(中略)・・・上記ステップH7に進んで編集処理を行なった後、ステップH8に示すように表示メモリ26へ出力してCRT表示部3に表示する。」(8頁右下欄1行?9頁右上欄3行)

(K2.12)「次に上記○6における「放送中」のキー操作Iを行ない、今放送中の番組表を表示させる場合の動作について第16図により説明する。ビデオテックス制御装置25は、キーボード2により上記○6に対するキー操作Iが行なわれると、
・・・(中略)・・・すなわち、今放送されている番組の一覧表がCRT表示部3に表示される。」(9頁右上欄4行?同頁左下欄17行)

(K2.13)コ「なお、上記実施例において、番組表を1画面に表示しきれない場合は、スクロールさせたり、1日分または1チャンネル分ずつ表示し、リターンキー等特定のキー操作により次の頁に移るようにすればよい。」(第9頁左下欄18行?右下欄2行)

(K2.14)「[発明の効果]
・・・(中略)・・・ようにしたので、予め番組メモリに記憶した番組情報の中から指定した種類の番組をサーチしてテレビ画面に表示し得ると共に、フラグにより番組の状態を簡単に認識でき、番組メモリに対する番組情報のサーチを効率良く行ない得るものである。」(9頁右下欄7行?10頁左上欄3行)

(3)甲3号証(特開平1-306962号公報)
(K3.1)「〈産業上の利用分野〉
本発明は、出張予定、会社訪問、会議等のスケジュールの事柄に対して、その日時の管理を行うことのできるスケジュール管理装置に関する。
〈従来技術〉
スケジュール管理を行う場合、手帳にスケジュール内容及び時間等を記帳していた。これを、電子的に行うようにした電子手帳なるものが提案され実施されるようになった。つまり、電子手帳としてのスケジュール管理装置は、スケジュールの事柄を入力すると共に、その日時を含めた各種情報を入力し、この入力された情報を逐次記憶部に記憶している。そして、必要時に、今まで入力されたスケジュール情報を順次表示装置に表示することができるように構成されている。
そこで、スケジュール表示を行う場合には、1週間の予定を表示させたり、その1週間の予定の内、特定の曜日又は日を指定することで、その日の時間スケジュール(デイリィー情報)を事柄と共に時刻に合うように棒グラフ等にて表示するものがある。例えば、第5図(c)に示されるように、時刻に対して開始時刻から終了時刻を直線のグラフで表示するようにしている。これであれば、その事柄に対する開始時間等を上部の時刻表示部に照らして判断できる。」(1頁左下欄18行?2頁左上欄2行)

(K3.2)ア「カレンダー機能
次に、カレンダー機能について説明する。カレンダー機能は、モード選択キー16のカレンダーキー165を操作すれば、例えば第6図(a)のように1988年1月のカレンダー表示が表示装置2に行われる。この表示においては、日曜日を週の始まりとして表示しているが、その国々で異なり月曜日を週の始まりとして表示することもできる。これについては後で詳述する。また、第6図(a)のカレンダー表示において、11日はカーソル位置を示し、その日を他の日より目立たせている。このカーソルの位置は、カーソル移動キー13にて上下左右に自在に移動させることができる。」(3頁左下欄12行?同頁右下欄5行)

(K3.3)イ「以上のようなスケジュールモードとは異なり、カレンダー表示状態より、カレンダーキー165の操作により例えば第5図に示すようなスケジュール表示が行われる。例えば第6図(a)の表示状態において、カレンダーキー165を操作すると、カーソルで指示されている11日から1週間のスケジュール内容を第5図(a)に示すように表示する。図に示されるように、日にちと曜日(頭文字)及びその日のスケジュール内容を先頭より決められた文字数を表示する。
また、第5図(a)のスケジュール表示状態において、カレンダーキー165を操作すれば、今度はカーソルが示すその日の1日のスケジュールが時間のグラフとして第5図(b)に示すように表示される。」(第4頁右上欄7行?左下欄1行)

(K3.4)「また、このカレンダー表示において、 第6図(a)に示す表示は、-時記憶レジスタの7Bに記憶されている情報に基づいての表示である。これを、第6図(b)に示す表示に切り換えたい場合には、第11図(b)に示すフローチャートに従って制御される。つまり、SHIFTキー111及びカレンダーキー165を操作することで、その表示切り換えモードに設定される。そして、文字入カキ-のSキー(日曜日を週の最初の曜日とする場合)又はMキー(月曜日を週の最初の曜日とする場合)の入力(ステップV2)を行うことになる。そして、ステップV3又はV4にてS又はMキーが入力されたか否かが判別される。Sキーであれば、領域7Bに“0”をMキーであれば領域7Bに“1”を記憶させる。これにより、領域7Bの記憶情報により、第6図(a)又は(b)の表示が選択される。」(第8頁右上欄6行?左下欄2行)

(K3.5)「次にカレンダーの表示状態で、カレンダーキー165の操作によりスケジュール内容を読み出し表示できる。
第12図のフローチャートを参照に説明する。カレンダーモード(ステップUl)になれば、第11図(a)のフローチャートで説明したようにカレンダーが表示(ステップU15、U16)される。そしてカレンダーキー165の操作が行われるか否かが判別(ステップU17)される。
・・・(中略)・・・
今、カレンダー表示中に、カレンダーキーを操作すれば、カーソルで指示されている日における、週間情報が表示(ステップU20)される。これは、その日から1週間の情報を表示するか、その日を含む日曜日から始まる週を表示するかは、システムのプログラムによって決まることで本発明には直接関係ない。週間表示は、第5図(a)に示すようにその週の各日及び曜日の表示に合わせて、スケジュール内容を表示する。この表示は、表示装置2の1行の文字数が決められており、先頭より決まった数の内容が表示される。 また、この状態で、カーソルで指定される日にち移動させたければ、カーソルキーを操作することで、自在に移動させることができる(ステップU22,U23)。
そして、第5図(a)のように週間スケジュールの内容を表示している状態で、再度カレンダーキーを再度操作(ステップU21)することで、今度はカーソルで指定されている日のデイリー情報が表示(ステップU24)される。この表示は第5図(b)に示すように表示される。このデイリー情報の表示状態で再度カレンダーキー165を操作すれば第6図(a)に示すカレンダー表示の状態に切り替わる。このような表示画面においては、スケジュールの入力は行えない。」(10頁右上欄8行?同頁右下欄15行)

(4)甲4号証の1(特開昭63-113662号公報)
(K4.1)「[発明の技術分野]
この発明は、スケジュールデータを記憶させ、必要に応じて表示部に表示させるスケジュール記憶表示装置に関する。
[従来技術とその問題点]
・・・(中略)・・・
しかしながら上記のようなスケジュール記憶表示装置においては、記憶させるスケジュールデータはすべて日付に対応して記憶され、表示されるものであり、例えば、1月の毎週水曜日に対応してスケジュールデータを記憶させ、表示させることはできなかった。
[発明の目的]
この発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、特定の曜日に対応したスケジュールデータを記憶させ、表示させることのできるスケジュール記憶表示装置を提供することを目的とする。
[発明の要点]
この発明は、特定の曜日に対応したスケジュールデータを設定可能とし、曜日指定手段によって任意の月の特定の曜日を指定することにより、該当するスケジュールデータの書込み/読出しを行なうようにしたものである。」(1頁左下欄17行?2頁左上欄6行)

(K4.2)「[発明の実施例]
以下本発明の一実施例として小型電子式計算機を兼用し、曜日以外に週間、日々及び月間を期間単位としてスケジュール設定可能にしたものについて図面を参照して説明する。
・・・(中略)・・・
上記表示部13で、例えば図示するように1986年1月のカレンダ表示を行なう場合、七曜表と共に、その下段に年月を示す[1986-1]の文字が表示され、さらに第1週から第5週を示すマーク「■(スケジュール設定週)」「+(スケジュール未設定週)」「+」「+」「+」が各週左端の該当部に表示される。そして、スケジュールが設定された日付については、例えば「27」日のように右肩部にマークが表示される。このマークは午前中にスケジュールが設定されていることを示す。」(2頁左上欄7行?同頁左下欄11行)

(K4.3)「続いて上記表示作成部35が作成するスケジュールデータのフォーマットについて第3図を用いて説明する。表示作成部35は、CPU31から送られてくるデータに従ってカレンダ表示のデータを作成する他に、スケジュールデータ表示の際には4つのフォーマット、すなわち、週間スケジュール、日々スケジュール、曜日スケジュール及び月間スケジュールのうちの1つを選択し、その表示のための表示データを作成する。
第3図(A)は週間スケジュールのフォーマットを示すものである。16文字×8行分のエリアのうち、第1行から第7行それぞれの左端各2文字分が一週間の各日付「Dl」?「D7」のためのエリアとなり、同右隣り2文字分×7行が範囲を示すシンボルのための範囲データエリアとなる。
さらにこれらの右側、12文字×7行分のエリアがその一週間のスケジュールを示すスケジュールデータエリアとなる。そして、最下行には、それぞれ「年」「月」及びその月の第何週であるかを示す「週」のエリアが順番に設けられる。
第3図(B)は日々スケジュールのフォーマットを示すものである。第1行に、それぞれ「年」「月」「日」及び「曜日」のエリアが順番に設けられ、第2行乃至第8行がすべてその日のスケジュールを示すスケジュールデータエリアとなる。
第3図(C)は曜日スケジュールのフォーマットを示すものである。第1行から第6行それぞれの左端各2文字分が曜日と各日付「Dl」?「D5」のためのエリアとなり、これらの右側、14文字×7行分のエリアがその曜日のスケジュールを示すスケジュールデータエリアとなる。そして、最下行には、それぞれ「年」と「月」のエリアが設けられる。
第3図(D)は月間スケジュールのフォーマットを示すものである。第1行に、「年」と「月」のエリアが設けられ、残る第2行乃至第8行がすべてその月のスケジュールを示すスケジュールデータエリアとなる。」(3頁左上欄8行?同頁左下欄5行)

(K4.4)ア「以下上記実施例の動作について説明する。
ここでは、例えば「1986年1月」についての週間、日々、曜日及び月間の各スケジュールデータを一旦記憶させた後に、これらを読出し、表示させる際の動作について説明する。
・・・(中略)・・・表示作成部35で作成された表示データは表示バッファ36に送られ、この表示データに従って第4図(2)に示すようにカレンダ表示が行なわれる。
このようにカレンダ表示が行なわれている状態にあって、例えばこの月の第1週を示すマーク「■」の位置をタブレット入力部12によって押圧すると、この押圧位置に応じたアナログ値の電圧信号がX座標、Y座標の座標データとしてタブレット入力部12からA/D変換部37に送られる。A/D変換部37がこの電圧信号をデジタル値に変換してCPU31に出力する。CPU31は、このA/D変換部37を経て送られてきたタブレット入力に対し、第5図に示す処理を実行する。
同図においては、まずステップS01に示すように表示部13でカレンダ表示中であるか否か判断する。ここで判断結果がNOとされた場合は本動作とは別の処理(例えは、イメージデータの入力)を行なうが、ここでは判断結果はYESとなるので、次にステップS02に進む。ステップS02では、A/D変換部37からのデジタル値の電圧信号から押圧された座標位置を判断する。そして、この判断結果に基づいて、次のステップS03で表示すべきスケジュールの種類と項目を判断する。すなわち、カレンダ表示における押圧位置により、スケジュールの種類と項目を判断する。続くステップS04で、表示すべきスケジュールの種類が週間スケジュールであることが判断されると、次にステップS05に進む。ステップS05では、押圧位置より判断した項目、すなわち、この場合は第「1」週を示すデータ「1st」をレジスタ部33のサーチ週レジスタ33bに入力設定すると共に、このデータ「1st」に該当するスケジュールデータをデータメモリ部32よりサーチする。この場合、データメモリ部32からは、週表示データとして第1週の各日付データ「29」?「4」、範囲データ「←-----→」、スケジュールデータとして「フユヤスミ」がそれぞれサーチによって読出される。そして、これら読出されたデータが、次のステップS06で表示年月レジスタ33aに保持される表示年月データ「1986年1月」及びサーチ週レジスタ33bに保持されるデータ「1st」と共に表示作成部35に出力されると、表示作成部35は上記第3図(A)に示したフォーマットに則って表示データを作成し、表示バッファ36に書込む。その結果、続くステップS07において、表示バッファ36に書込まれた表示データに従い、第4図(3)に示す如く週間スケジュールが表示される。
そして、週間スケジュールを書込むためには第4図(3)の状態で「I/O」キー22を操作してデータ入力モードにする。次に、カナキー14dなどを操作してスケジュールを入力し、最後に[SCHE]キー17を操作する。これにより表示部13に表示されている表示データが週間スケジュールとしてデータメモリ部32に記憶される。」(3頁左下欄6行?4頁右上欄14行)

(K4.5)イ「また、上記第4図(2)の状態で、「27」日の位置をタブレット入力部12によって押圧すると、やはりこの押圧位置に応じたアナログ値の電圧信号がタブレット入力部12からA/D変換部37に送られ、デジタル値に変換されてCPU31に出力される。このタブレット入力に対し、CPU31が第5図に示す処理を実行する。
同図において、ステップS01を介してステップS02で、座標位置を判断し、この判断結果に基づいて、次のステップS03で表示すべきスケジュールの種類と項目(日付が何日かを)を判断する。続くステップS04で、表示すべきスケジュールの種類が日々スケジュールであることが判断されると、次にステップS08に進む。ステップS08では、押圧位置より判断した日付データである数値「27」をレジスタ部33のサーチ日付レジスタ33cに入力設定し、また、対応する曜日データ「MO」をサーチ曜日レジスタ33dに入力設定すると共に、この数値「27」に該当するスケジュールデータをデータメモリ部32よりサーチする。この場合、データメモリ部32からは、該当する日付のスケジュールデータとして「オオシマサンタンジョウビ」がサーチによって読出される。そして、これら読出されたデータが、次のステップS09で表示年月レジスタ33aに保持される表示年月テータ「1986年1月」及びサーチ日付レジスタ33cに保持されるデータ「27」、サーチ曜日レジスタ33dに保持されるデータ「MO」と共に表示作成部35に出力されると、表示作成部35は上記第3図(B)に示したフォーマットに則って表示データを作成し、表示バッファ36に書込む。その結果、続くステップS07において、表示バッファ36に書込まれた表示データに従い、第4図(4)に示す如く日々スケジュールが表示される。
そして、日々スケジュールを書込むためには第4図(4)の状態で[I/O]キー22を操作してデータ入力モードにする。次に、上述の週間スケジュールの入力と同様にスケジュールを入力し、[SCHE]キー17を操作すれば、表示データが日々スケジュールとしてデータメモリ部32に記憶される。」(4頁左上欄15行?同頁右下欄15行)

(K4.6)「上記第4図(2)の状態で、水曜日を示す「WE」の文字の位置をタブレット入力部12によって押圧すると、この押圧位置に応じたアナログ値の電圧信号がタブレット入力部12からA/D変換部37に送られ、デジタル値に変換されてCPU31に出力される。このタブレット入力に対し、CPU31が第5図に示す処理を実行する。
同図において、ステップSO1を介してステップS02で、座標位置を判断し、この判断結果に基づいて、次のステップSO3で表示すべきスケジュールの種類と項目(どの曜日かを)を判断する。続くステップS04で、表示すべきスケジュールの種類が曜日スケジュールであることが判断されると、次にステップS10に進む。ステップS10では、押圧位置より判断した水曜日を示すデータ「WE」をレジスタ部33のサーチ曜日レジスタ33dに入力設定すると共に、このデータ「WE」に該当するスケジュールデータをデータメモリ部32よりサーチする。この場合、データメモリ部32からは、曜日表示データとして各水曜日の日付データ「1」「8」「15」「22」「29」、これらに対応するスケジュールデータとして「ヨイコノテレビ」「トクベツバングミ」「ダイ5カイ」「ダイ6カイ」「ダイ7カイ」「ダイ8カイ」がそれぞれサーチによって読出される。そして、これら読出されたデータが、次のステップS11で表示年月レジスタ33aに保持される表示年月データ「1986年1月」及びサーチ曜日レジスタ33dに保持されるデータ「WE」と共に表示作成部35に出力されると、表示作成部35は上記第3図(C)に示したフォーマットに則って表示データを作成し、表示バッファ36に書込む。その結果、続くステップS07において、表示バッファ36に書込まれた表示データに従い、第4図(5)に示す如く曜日スケジュールが表示される。
そして、曜日スケジュールを書込むには、第4図(5)の状態で[1/0」キー22によりデータ入力モードにする。次に、各同一曜日に対してスケジュールを入力して「SCHE」キー17を操作すれば、その曜日スケジュールがデータメモリ部32に記憶される。」(4頁右下欄16行?5頁右上欄16行)

(K4.7)ウ「なお、上記実施例では表示部13の上にタブレット入力部12を配置し、カレンダ表示における位置を押圧により指定したが、これに限らず、表示部13にカーソルを表示させ、このカーソルにより位置を指定してもよい。」(第5頁右下欄9行?13行)

(K4.8)「[発明の効果]
以上詳記したようにこの発明によれば、特定の曜日に対応したスケジュールデータを設定可能とし、曜日指定手段によって任意の月における特定の曜日を指定することにより、該当するスケジュールデータの書込み/読出しを行なうようにしたので、特定の曜日に対応したスケジュールデータを記憶させ、表示させることのできるスケジュール記憶表示装置を提供できる。」(5頁右下欄18行?6頁左上欄6行)

(4-2)甲第4号証の2(特開昭63-113663号公報)


(4-3)甲第4号証の3(特開昭63-113662号公報)


(5)甲5号証(特開昭63-59075号公報)
(K5.1)「D発明が解決しようとする問題点
・・・(中略)・・・
これに加えて、特に衛星放送全体として100チャンネル前後の多数のチャンネル数を有するテレビジョン放送のうちから希望するテレビジョン放送を選局しようとすれば、実際上、テレビジョン放送ガイドブックのような情報雑誌を用意する必要があり、ユーザの使い勝手の点で未だ不十分である。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、従来のチャンネル選局操作の煩しさを一挙に解決し得るテレビジョン受像機を提案しようとするものである。
E問題点を解決するための手段
かかる問題点を解決するため本発明においては、複数の番組のテレビジョン放送を選択受信し得るテレビジョン受像機においで、任意の番組識別情報及びテレビジョン放送のうち1つの番組を表すチャンネル情報を対応させ、複数の番組識別情報を記憶部13に記憶し得るようになされた番組登録手段SP1と、記憶部13に記憶した複数の番組識別情報を表示画面上に表示し、複数の番組識別情報のうち1つを選択することによって受信すべきテレビジョン放送の番組を選択し得るようになされた番組選局手段SP20とを具えるようにする。
F作用
番組登録手段SP1により、任意の番組識別情報と番組のチャンネル情報とを対応させて登録し得、さらに番組選局手段SP20により登録された番組識別情報を表示し、この番組識別情報によりテレビジョン放送の番組を選局し得る。
かくしてユーザが番組を選局する際に常に番組とチャンネル情報の対応を覚えておく必要がなくなり、ユーザの使い勝手を一段と向上し得る。」(2頁右上欄13行?3頁左上欄5行)

〈実施例〉
(K5.2)ア「以上の構成において、テレビジヨン受像機1は、100チヤンネル分の放送波を選局受信し得るようになされており、特に当該受信可能チヤンネルのうちユーザの好みに合った所定のチヤンネル(これを特定チヤンネルと呼ぶ)については、選局情報を予め登録しておくことができるようになされている。
この実施例の場合、特定チヤンネルとして、例えば選局使用頻度が大きい例えば10チヤンネル分の選局情報として、番組識別情報(例えばMTV、CNN等の放送局名や、PAPA、MAMA等のようにユーザが任意に選定した略名称等を例えばアルフアベツト文字を用いて表す)と、衛星の番号及び衛星内のチヤンネル番号を表す特定チヤンネル情報とを登録する。
かくして登録された10チヤンネル分の番組識別情報及びチヤンネル情報の一覧表(特定チヤンネルリストと呼ぶ)を、ユーザの指示によりアドレス番号を付して表示画面上に表示し、表示されたアドレス番号のうち1つを選択指定することにより、テレビジヨン放送を選局し得る。」(3頁左下欄16行?右下欄16行)

(K5.3)イ「(G2)番組登録の処理
まず、ユーザが希望するチャンネルの番組を登録しようとするときには、第4図に示すキーボード12の[STORE]キーを押下すると、制御部11は、テレビジョン放送の受信をミュートし、登録手順に先立って、先ず表示画面上に第5図に示すメニュー画面DSP1(制御部11が処理し得る全ての処理事項が表されている)を記憶部13より読み出し、これを表示画面上に表示する。
ここで、ユーザは、メニユー画面DSP1のうち番組の登録処理手順であることを表す識別表示「TOP10」に付されたアドレス番号「1」を選択してキーボード12より指定した後「ENTER」キーを押下する。このとき制御部11は、第2図に示す番組登緑処理プログラムSP1を開始する。
制御部11は、ステップSP2において記憶部13より第6図に示す番組登録画面(1)DSP2を読み出し、これをCRT上に表示する。このとき番組登録画面(1)DSP2には、すでに登録されている特定チヤンネルリストが表示されると共に、現在選局部3において選局されている番組識別情報を表すアドレス番号「3」が反転表示(いわゆる白抜き表示)されている。
なおこの特定チヤンネルリストに含まれる番組識別情報は、工場出荷時に初期登録されている。
続くステップSP3及びSP4では、制御部11は、表示画面上に表示された番組登録画面(1)DSP2に基づいて今回登録すべきアドレス番号の数字の指定入力及び「ENTER」キーの押下を待つ。」(3頁右下欄17行?4頁右上欄8行)

(K5.4.)ウ「番組登録画面(2)DSP3(第7図)のアドレス番号「2」に示す番組識別情報[TSN]を新たな番組識別情報[ABC]に変更するときには、まず現在点滅表示されている文字「T」を文字「A」に変更するため「-」キーを押下し続ける。これにより点滅表示が順次アルファベットを逆順に「T」→「S」→「R」→「Q」→・・・・・・と変更されて行き、目的の文字「A」を表示したときに「-」キーを離すことによって目的の文字「A」を選択することができる(第8図)。
これに対して「+」キーを押下すればアルファベットを正順に「T」→「U」→「V」→・・・・・・と変更して行くようになされている。
つづいて「→」キーを1回押下することにより、次の文字「S」を点滅表示させ、上述の場合と同様にして「+」又は「-」キーを用いて所定の文字「B」に変更し、さらに次の文字「N」についても同様にして所定の文字「C」に変更する。かくして所定の表示画面上に変更すべき番組識別情報「ABC」の表示(番組登録画面(3)DSP4(第8図))を確認した後、「ENTER」キーを押下すると、制御部11は、ステップSP7を実行してステップSP8へ移る。
ステップSP8においては、記憶部13より衛星選択画面(1)DSP5を読み出し、ステップSP6において人力された番組識別情報「ABC」を組み込んで表示画面上に表示する。(第9図)
この衛星選択画面(1)DSP5では、登録されている衛星の略称が一覧表として示されていると共に、現在受信中の番組識別情報に対応する衛星「F3」を表すアドレス番号「5」が反転表示されている。
ここでユーザが新たに入力した番組識別情報「ABC」に対応させたい衛星が「W2」であるときは、アドレス番号「15」をキーボード12より入力するとアドレス番号「15」が反転表示される(衛星選択画面(2)DSP6(第10図))。
続いてユーザが「ENTER」キーを入力すると、制御部11は、ステップSP9及びSP10を実行して、ステップSP11において、指定された衛星「W2」にアンテナ受信面2Aを正しく向けるアンテナ制御信号CNTANTをアンテナ制御部2Bへ送ると共に、記憶部13より衛星サーチ中画面DSP7(第11図)を読み出してCRT上に表示する。
ステップSP11において指定された衛星に対するアンテナ2の調整が終了すると、制御部11は記憶部13より衛星内チャンネル番号入力画面DSP8(第12図)を読み出して表示画面上に表示する。このとき番組識別情報及び衛星の略名称として、ステップSP6及びステップSP9において選択された番組識別情報「ABC」及び衛星の略名称「W2」が表示されており、チャンネル番号は直前まで受信していたもの(この実施例の場合「14」)が表示されている。
ここでユーザが番組識別情報「ABC」に対応させたい衛星「W2」内のチャンネル番号「12」を入力し、番組登録の処理の終了を示す「STORE」キーを押下すると、制御部11は、衛星内チャンネル番号入力画面DSP8中のチャンネル番号を更新すると共に、続くステップSP15においてチャンネル制御信号CNTCHを選局部3へ送出する。それに続くステップSP16において制御部11は、衛星内チャンネル番号入力画面DSP8を消去して、テレビジョン受信波のミュートを解除する。かくして一連の処理によって、選局された番組識別情報「ABC」に対応するチヤンネルのテレビジヨン放送(衛星名「W2」、衛星内チヤンネル番号「12」)を表示画面上に表示し、ステップSP17において更新された特定チヤンネルリストのデータを記憶部13へ書き込むと共に、ステップSP18において当該プログラムを終了する。」(4頁左下欄3行?5頁右上欄17行)

(K5.5)エ「(G3)チャンネル選局の処理
つぎにユーザは、「番組」キー(第4図)を押下することによって記憶部13に登録された特定チヤンネルリストの中より所望の番組を選局する。
すなわちユーザによって「番組」キーが押下されると、制御部11は第3図に示す番組選局プログラムSP20に入って、SP21において、テレビジョン放送の受信をミュートし、記憶部13から番組選局画面DSP9(第13図)を読み出して表示画面上に表示する。このとき番組選局画面DSP9中においては、直前まで受信していた番組識別情報「FNN」に対応するアドレス番号「3」が反転表示されている。
ここでユーザが上述の番組登録手順によって登録した番組識別情報「ABC」に対応するチャンネルのテレビジョン放送を選局しようとするときは、キーボード12よりアドレス番号「2」を入力した後、「ENTER」キーを押下する。
このとき制御部11は、ステップSP22及びSP23を実行した後、続くステップSP24及びSP25において、アドレス番号「2」の番組識別情報「ABC」に対応する衛星名(=「W2」)及び衛星内のチャンネル番号(=「12」)を記憶部13より読み出し、アンテナ制御信号CNTANT及びチャンネル制御信号CNTCHをアンテナ制御部2B及び選局部3へ送出する。
これによりテレビジョン受像機1は、・・・(中略)・・・当該チャンネルのテレビジョン放送の受信を開始する。」(5頁右上欄19行?同頁右下欄13行)

(K5.6)オ「(G4)実施例の効果
以上の構成によれば、通常のチヤンネル選局手段に加えて、ユーザが特定チヤンネル例えば視聴頻度の高いチヤンネルのテレビジヨン放送を予め選択して任意の番組識別情報と対応させて登録することにより、当該視聴頻度の高いチヤンネルのテレビジヨン放送に関しては、登録した任意の番組識別情報を利用して簡易な操作で選局し得ることにより、ユーザの使い勝手を格段的に向上し得る。」(6頁左上欄1行?第10行)

(6)甲6号証(米国特許第4706121号明細書)
(K6.1)「This invention relates to an electronic system and a process for controlling a television set to present programs selected in advance from a schedule by a user. More particularly, it relates to such an electronic system and process which allows the user to make the broadcast program selection using selection criteria that can be combined in different ways. Most especially, the invention relates to such an electronic system and process which receives the schedule information in broadcast form and then processes the schedule information to make the selections. The invention further relates to a system that will enable a user to program a video cassette recorder (VCR) for unattended operation by making a simple selection from a menu.」(1欄11行?1欄24行)
(訳:「本発明はユーザがスケジュールからあらかじめ選択した番組を呈示するよう、テレビ受像機を制御する電子システムと方法に関する。特に、本発明は様々な形で組み合わされる選択基準をユーザが使用して、放送番組の選択を行うことができるようにする電子システムと方法に関する。さらに詳しくは、本発明は放送形態のスケジュール情報を受信し、次にそのスケジュール情報を処理して選択を行う電子システムと方法に関する。本発明はさらに、ユーザがメニューからの簡単な選択を行うことにより、ビデオ・カセット・レコーダ(VCR)を無人操作でプログラムできるようにするシステムに関する。」)

(K6.2.)「It is still another object of the invention to provide such a system and process in which special program linking and theme information is broadcast in order to allow easier program selection by the user.」(4欄9行?4欄12行)
(訳:本発明のまた別の目的は、ユーザによるさらに容易な番組選択を可能にするために、専用番組リンク及びテ一々情報が放送される該システム及び方法を提供することである。)

(K6.3)「The process of this invention includes the following steps. Program schedule information is supplied to a data processor. User program selection criteria are supplied to the data processor. The user selection criteria are used to select programs for viewing from the program schedule information in the data processor. The stored information is used to tune the television receiver to the selected programs.
In a preferred form of a system and process in accordance with the invention, the schedule information is also broadcast, either during an otherwise unused portion of a conventional television broadcast, such as during a horizontal or vertical flyback interval, or as a separate broadcast, such as a frequency modulation (FM) broadcast.」(4欄53行?4欄67行)
(訳:ア「本発明の方法には以下のステップが含まれる。番組スケジュール情報がデータ・プロセッサに供給される。ユーザ番組選択基準がデータ・プロセッサに供給される。ユーザ選択基準が使用され、データ・プロセッサ中の番組スケジュール情報から視聴する番組を選択する。記憶された情報が使用され、テレビ受信機を選択された番組に同調する。
本発明によるシステム及び方法の好適な形態では、スケジュール情報は、水平または垂直帰線間隔といった従来のテレビ放送では使用されていない部分を使って放送されたり、周波数変調(FM)放送といった別個の放送としても放送されたりする。」)

(K6.4)「FIG. 2 is a block diagram of a similar system 50 that is used to broadcast the television schedule information as part of an otherwise conventional television broadcast, using a normally unused portion of the TV frame, such as the horizontal or vertical flyback. The I/O port 24 of the microcomputer 22 is connected by line 52 to a buffer 54, which converts the digital schedule informaticn signals supplied by the microcomputer to a form suitable for FM modulation. 」(6欄60行?6欄68行)
(訳:イ「図2は、水平または垂直帰線のような、TVフレーム中で普通使用されない部分を使用して、従来のテレビ放送の一部としてテレビ・スケジュール情報を放送するために使用される、同様のシステム50の構成図である。マイクロコンピュータ22のI/Oポート24は線路52によってバッフア54に接続され、そこでマイクロコンピュータによって供給されたデジタル・スケジュール情報信号はFM変調に適した形式に変換される。」)

(K6.5)「The CPU 110 supplies control outputs, based on user selections, to a programmable TV tuner 132 on line 134. Information identifying programs selected from the schedule information on the basis of the user selection criteria is stored in memory 111 by the CPU 110. 」(7欄60行?7欄64行)
(訳:ウ「CPU110は、ユーザ選択に基づいて、線路134上のプログラム可能TVチューナ132に制御出力を供給する。ユーザ選択基準に基づいてスケジュール情報から選択された番組を識別する情報が、CPU110によってメモリ111に記憶される。」)

(K6.6)「FIG. 4 is a block diagram of another receiver system 160, which may be used with the transmitter system 50 shown in FIG. 2. Antenna 162 receives the TV broadcast signal from the transmitter system 50 and supplies it to a programmable TV tuner 164 on line 166. The tuner 164 supplies the broadcast signal to a program data timing controller 168 on line 170, to data demodulator 169 on line 171 and to a video switcher 172 on line 174. The output of controller 168 is supplied to the demodulator 169 on line 176. The demodulator 169 supplies the program schedule information signals, which have been stripped from the TV broadcast signals and digitized, to CPU 178 of system control unit 180 on line 182. A memory 179 is connected to the CPU 178 at 181 to receive selected program information and to supply the selected program information at the appropriate time for the CPU 178 to generate control signals for the programmable tuner 164. 」(8欄23行?8欄40行)
(訳:エ「図4は、図2に示される送信機システム50と共に使用される別の受信機システム160の構成図である。アンテナ162は送信機システム50からTV放送信号を受信し、それを線路166上のプログラム可能TVチューナ164に供給する。チューナ164は放送信号を、線路170上の番組データ・タイミング制御装置168、線路171上のデータ復調器169及び線路174上のビデオ・スイッチャ172に供給する。制御装置168の出カは線路176上の復調器169に供給される。復調器169は、TV放送信号から分離されデジタル化された番組スケジュール情報信号を、線路182上のシステム制御ユニット180のCPU178に供給する。メモリ179は181でCPU178に接続され、選択された番組情報を受信し、これを適当な時間にプログラム可能チューナ164用の制御信号を生成するCPU178へ供給する。」)

(K6.7)「2. Summary of Keyboard Operation
FIG. 5 shows the layout of keyboard 220 used in the remote control transmitters 116 and 188 of FIGS. 3 and 4. The keys 222-244 have the following significance:
MG 222: Master Guide for direct listing and immediate selection of program.
PG 224: Program Guide for setting up stored features and accessing help information.
TV 226: Selects conventional channel selection.
SEL 228: Selects program from menu to be displayed on TV
C 230: Cancels stored program in the PG mode; toggles channel restriction on and off in the MG mode.
↑232: Moves pointer to top of listing; auto scrolls to previous page if pressed when pointer is on top line.
↓234: Moves pointer to bottom of listing; auto scrolls to next page if pressed when pointer is on bottom line.
→236: Moves to next page; pointer location unchanged. Wraps to start of week listing when last page is displayed.
←238: Moves to previous page; pointer unchanged. Wraps to end of week if listing is already at start.
P 240: If not preceded by a numeric key, P will restrict listing to prime time only. If entered after a numeric key, P indicates PM.
A 242: If not preceded by a numeric key, A will restrict listing to selected themes only. If after a numeric key, A will indicate AM.
244: Advances to the next day, hour unchanged. Wraps around by days of the week.」(9欄47行?10欄10行)
(訳:「2.キーボード操作の概要
図5は図3及び図4の遠隔制御送信機116及び188で使用されるキーボード220の配置を示す。キー222?244は以下の意味を有する。
MG222:番組の直接一覧表示及び即時選択のためのマスタ・ガイド。
PG224:記憶された機能を設定し、ヘルプ情報にアクセスするための番組ガイド。
TV226:従来のチャンネル選択を選ぶ。
SEL228:TV上に表示されるメニューから番組を選択する。
C230:PGモードで記憶された番組を取り消す。MGモードのチャンネル制限のオン、オフを行う。
↑232:ポインタを一覧表示の一番上に移動する。ポインタが一番上の行にある時押すと前のページに自動スクロールする。
↓234:ポインタを一覧表示の一番下に移動する。ポインタが一番下の行にある時押すと次のページに自動スクロールする。
→236:次のページに移動する。ポインタの位置は変更されない。最後のページが表示されている場合1週間の一覧表示の始めに戻る。
←238:前のページに移動する。ポインタは変更されない。一覧表示がすでに始めにある場合、1週間の一覧表示の終わりに戻る。
P240:前に数字キーを押さない場合、Pは一覧表示をゴールデンアワーだけに制限する。数字キーの後に入力した場合、Pは午後を示す。
A240:前に数字キーを押さない場合、Aはー覧表示を選択されたテーマだけに制限する。数字キーの後に入力した場合、Aは午前を示す。
244:翌日に進み、時間は変更されない。1週間の曜日毎に移動する。」)

(K6.8)「MG Master Guide Mode
This mode allows direct selection of a program from the listing. For the average user, the Master Guide (MG) mode is the only mode used. To access the MG mode, press the MG key 222 once: to exit mode, press the MG key 222 a second time, or use the SEL key 228 if the pointer is positioned at the desired program.
The keyboard 220 may be used as a conventional TV selector by pressing the digit keys only, when the TV scheduler 160 is in the manual mode after the TV key is pressed. When used as a manual channel selector, each time that a new channel is selected, a channel number will appear on the bottom line of the screen. If a service name is associated with a signal received on a particular channel, the channel name will be displayed, rather than the channel number. Thus, if channel 3 is HBO, HBO will be displayed. Each time a channel is selected, a channel number or channel name, the name of the program, how long the program has been on, and how long remains for the program will appear on the bottom lines of the screen. For example, when the user scans the channel, it will show:
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HBO Prizzi's Honor on for 55 minutes
end for 35 minutes
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Alternatively, the time that the show has been on and the time remaining could be shown graphically with, for example, a horizontal split bar graph. This approach can also be used when scanning program listings in the case of programs in progress at the time of the scanning.
The following is a typical screen when the MG key 222 is pressed. Listing always starts at the nearest previous half-hour. Note that the pointer always is positioned at the last selection made (Wall Street Week, in this example.)
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9:00 Hotel series Ch7
News Ch2
Wall Street Week Ch17
Movie F2,Ch20
9:15 Movie HBO
9:30 Streets og SF Ch2
Wed.Jun.30,Prime:6pm11pm,theme 2 on
Time:9:23PM Channel group 2 on Time
remaining:7min., Wall Street Week
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Note that screen will list 16 lines of program information not including the three status lines at the bottom of the screen. The time remaining could also be shown directly in the 16 lines of program information in the case of programs in progress. The designation "F2" is a satellite name. As shown, Prime indicates that the listing is restricted to hours between 6 pm and 11 pm. Theme 2 on indicates that theme group 2 is selected. Up to 4 groups of theme selection are available to accommodate 4 viewers. Channel group 2 restricts listing to channels defined under group 2. Four different channel groups are provided to accommodate different viewers. Up to 5 characters are available to indicate a program service by name.
Keys most commonly used in the MG mode. A complete detailed explanation follows:」(10欄11行?11欄7行)
(訳:オカ「MGマスタ・ガイド・モード
このモードでは一覧表示から番組を直接選択できる。平均的なユーザにとって、マスタ・ガイド(MG)モードが使用する唯一のモードである。MGモードにアクセスするには、MGキー222を一度押す。MGモードを出るにはMGキー222をもう一度押すか、ポインタが所望の番組の位置にある場合SELキー228を押す。
TVキーが押された後、TVスケジューラ160が手動モードにある場合、キーボード220は数字キーだけを押すことで従来のTVセレクタとして使用される。手動チャンネル・セレクタとして使用される場合、新しいチャンネルが選択される都度、チャンネル番号が画面の一番下の行に表示される。特定のチャンネル上で受信された信号にサービス名が関連する場合、チャンネル番号でなくチャンネル名が表示される。すなわち、チャンネル3がHBOである場合、HBOが表示される。チャンネルが選択される都度、チャンネル番号またはチャンネル名、番組の名称、番組開始後の経過時間、及び番組の残り時間が画面の一番下の行に表示される。例えば、ユーザがそのチャンネルを走査すると、次のように表示される。
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HBO プライジーの名誉 番組開始後の経過時間55分
番組終了まで野残り時間35分
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また、番組の経過時間と残り時間を、例えば水平分割棒グラフによって図表で示すことも可能である。この方法は、番組進行中に、番組一覧表示を走査するときにも使用できる。
以下はMGキー222が押された時の画面の一例である。一覧表示は常に直前30分から開始される。ポインタは常に最後になされた選択(この例ではウォール・ストリート・ウィーク)に置かれることに注意されたい。
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9:00 ホテル・シリーズ チャンネル7
ニュース チャンネル2
ウォール・ストリート・ウィーク チャンネル17
映画 F2、チャンネル20
9:15 映画 HBO
9:30 SF通り チャンネル2
水曜日、6月30日、ゴールデンアワー:午後6時?午後11時、テーマ2、時刻:午後9時23分、チャンネル・グループ2、
残り時間:7分、ウォール・ストリート・ウィーク
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画面一番下の3行のステータス行以外に、画面は16行の番組情報を一覧表示することに注意されたい。番組が進行中の場合、残り時間も16行の番組情報中に直接示される。「F2」という名称は衛星名である。図示されるように、「ゴールデンアワー」は、-覧表示が午後6時から午後11時までの時間に制限されていることを示す。「テーマ2」は、テーマ・グループ2が選択されていることを示す。4グループまでのテーマが選択可能であり、4人の視聴者に対応する。チャンネル・グループ2は一覧表示をグループ2として一定義されたチャンネルに制限する。4つの異なるチャンネル・グループが提供され、様々な視聴者に対応する。名前で番組サービスを表示するため5文字までが使用できる。
MGモードで最も一般的に使用されるキー。全体の詳細な説明は以下の通りである。」)

(K6.9)「3. Detailed Operation in the MG mode When the MG key 222 is pressed, the TV screen will display a listing of programs starting at the nearest full hour. For example, if the time is 2:17, the display will start at 2:00. If desired, the user can enter the hour when the listing will start. For example, if 5 is entered, the listing will start at 5. Note that there is no need to enter an explicit AM or PM if the current AM or PM is same as the desired listing time. At the bottom of the screen is a two line status display, showing the actual time and date, and whether any of the search restrictions (prime, theme, and channel) are activated. If the prime is on, the prime time will limit the program listing to the prime time (specified by the user in the PG mode). If the start time is set to 6 pm, when the MG key 222 is pressed, the listing will start at 6 pm if the current time is 6 pm or earlier. If the current time is 9:05 pm, and the prime start time is 6 pm, then the listing will start at 9 pm, since a listing starting at 6 pm is not particularly useful.
Note that the user can override the prime time restriction by entering an hour digit at any time. The listing will immediately start at the override time. Also note that for the average user, the prime time need not be set. It is set to 6 pm to 11 pm by default when the Program Master is first used.
The cursor keys 232-236 can be used to select a different program. The up/down cursor keys 232-234 will move the cursor one line up or one line down at a time. When the top or the bottom of the listing is reached, the up key 234 will cause the screen to automatically display a previous one page, while the down key will cause the screen to display the next page.
To speed up listing, the left and right arrow page keys 238 and 236 may be used to go back or advance a page at a time, respectively. The cursor position is unchanged when the page keys 236-238 are used.
Once a desired program is indicated by the cursor, pressing the SEL key 228 will automatically cause the Program Master to return to the TV broadcast with the channel tuned to the selected program. The MG key 222 may also be used to return to the TV program, prior to selection in the MG mode. If the TV key 226 is pressed, the TV will return to the last manually selected program. By toggling between the MG and the TV modes, it is possible to review two programs without having to remember the channel numbers.
Example of MG Mode
To start listing at 2 pm, press the following keys:
MG 222, 2 digit key 246, P 240, SEL 228
The TV will immediately display the program next to the pointer when the SEL key 228 is pressed.
Pressing the P key 240 is optional; if omitted, the listing will be the same as the current PM or AM.」(11欄26行?12欄11行)
(訳:「3.MGモードでの詳細な操作
MGキー222が押されると、TV画面は直前の0分ちょうどの時刻に始まる番組の一覧を表示する。例えば、時刻が2:17である場合、表示は2:00から始まる。必要であれば、ユーザは一覧表示が始まる時刻を入力することができる。例えば、5が入力されると、一覧表示は5時から始まる。現在の午前または午後が、所望一覧表示の時刻と同じである場合、午前または午後を明確に入力する必要はないことに注意されたい。画面の一番下には2行のステータス表示があり、実際の時刻と日付、及び何らかの検索制限(ゴールデンアワー、テーマ、及びチャンネル)が作動しているかを示す。ゴールデンアワーが作動している場合、番組一覧表示を(PGモードでユーザによって指定された)ゴールデンアワーに制限する。開始時刻が午後6時に設定されている場合、MGキー222が押されると、現在の時刻が午後6時以前であれば一覧表示は午後6時から始まる。現在の時刻が午後9:05で、ゴールデンアワー開始時間が午後6時である場合、午後6時に始まる一覧表示は特に有用でないので一覧表示は午後9時から始まる。
ユーザは、いつでも時刻の数字を入力することでゴールデンアワー制限を無効にすることができる。一覧表示は無効にする操作を行った時点ですぐ開始される。また、平均的なユーザの場合、ゴールデンアワーを設定する必要がないことにも注意されたい。番組マスタが最初に使用される時、デフォルトで午後6時から午後11時に設定されている。
カーソル・キー232?236を使用して異なる番組を選択することができる。UP/DOWNカーソル・キー232?234はカーソルを一度に1行上または1行下に移動させる。一覧表示の一番上または一番下に到達すると、UPキー234は1つ前のページを自動的に表示し、DOWNキーは次のページを画面に表示させる。
一覧の表示を速めるため、左及び右矢印ページ・キー238及び236が使用され、それぞれ一度に1ページずつ前及び後ろに移動する。ページ・キー236・238が使用される際は、カーソル位置は変更されない。
所望の番組がカーソルによって指示されると、SELキー228を押すことで番組マスタは自動的に、選択された番組に同調されたチャンネルを有するTV放送に戻る。また、MGキー222が使用され、MGモードでの選択の前にTV番組に戻ることもある。TVキー226が押されると、TVは最後に手動で選択した番組に戻る。MG及びTVモードを切り換えることで、チャンネル番号を記憶する必要なしに2つの番組を見直すことが可能である。
MGモードの例
午後2時からー覧表示を始めるには、以下のキーを押す。
MG222、2の数字キー246、P240、SEL228
TVはすぐに、SELキー228が押された時にポインタのそばに表示されていた番組を表示する。
Pキー240を押すのは任意選択である。これを省略した場合、一覧表示は現在の午後または午前と同じになる。」)

(K6.10)「4. Program Guide (PG) Modes
For advanced users, the Program Master can be set up to list only the types of program (theme), only certain channels and only programs within a certain time, such as Prime Time. In addition, the Program Master can store weekly programs and special programs. The stored program can be used to trigger an alarm or enable a VCR without user intervention. The PG mode may be used for unattended recording of a series of programs by only menu selection, without the user having to set the VCR with channel, time, date, or length of program.
Note that the Program Master can be used without setting up any of these features. However, much of the power of the Program Master is contained in these features The PG modes are infrequently used by the average user. For advanced users, the PG modes may be re-programmed daily.
There are five sub-modes available when the PG key 224 is pressed. Each of these modes allows the user to customize the program listing. When the PG key 224 is first pressed, the following information is displayed at the bottom of the screen:
?????????????????????????????????
PG A selects theme setup mode
PG P selects the prime time hours setup mode
PG C selects the restrict channel listing setup mode
PG + selects the weekly/special selection setup mode
?????????????????????????????????」(12欄12行?12欄43行)
(訳:「4.番組ガイド(PG)モード
高度なユーザの場合、番組マスタを設定して、ある種類の番組(テーマ)のみ、あるチャンネルのみ、及びゴールデンアワーのようなある時間内の番組のみを一覧表示することができる。さらに、番組マスタは毎週の番組と特別番組を記憶することができる。記憶された番組を使用して、ユーザの介入なしにアラームを起動またはVCRを使用可能にすることができる。PGモードはメニュー選択のみで一連の番組を無人録画するために使用され、ユーザはVCRのチャンネル、時刻、日付または番組の長さを設定する必要はない。
番組マスタはこうした機能を設定せずに使用できることに注意されたい。しかし、番組マスタの能力の多くはこうした機能に含まれる。PGモードが平均的なユーザによって使用されることは少ない。高度のユーザの場合、PGモードは毎日再プログラムされることがある。
PGキー224が押された時には、5つのサブモードが使用可能となる。こうした各モードによって、ユーザは番組一覧表示をカスタマイズできる。最初にPGキー224を押すと、以下の情報が画面の一番下に表示される。
?????????????????????????????????
PG A テーマ設定モードを選択する。
PG P ゴールデンアワー設定モードを選択する。
PG C 制限チャンネル一覧表示モードを選択する。
PG + 毎週/特別番組選択設定モードを選択する。
???????????????????????????????-」)

(K6.11)「PG A Theme Setup
When the A key 242 is pressed, a list of themes appears on the screen. The Up/Down keys 232-234 may be used to position the selection cursor next to the theme to be added to the list. The SEL key 228 is used to add to the list while the C key 230 can be used to cancel a selected theme. As each theme is selected, the cursor is enhanced by a marker identifying the themes selected. There can be up to 31 themes displayed on two pages.
Some themes, such as sports, have up to 15 sub-themes Whenever the cursor is placed alongside a theme with sub-categories, an expanded listing appears on the right of the screen. These sub-themes may be accessed using the two left/right arrow keys 238 and 236 (used for page selection in the MG mode). When the right arrow key 236 is pressed the cursor will reposition to the top of the sub-themes. One or more sub-themes can be selected using the SEL key 228 or eliminated using the C key 230. To return to the main themes, the left arrow key 238 is pressed. Alternatively, by pressing the MG key 222, the MG mode can be accessed directly. The selection made while in the PG A mode will be permanently stored.
The PG key 224 is generally ignored while in the PG mode. However, while in the sub-theme listing, the PG key 224 will return to the main theme listing. A typical theme listing is shown:
?????????????????????????????????
News Football
Movies Baseball
Sports(2)< *Basketball
Childrens Show Golf
Education and Science Tennis
Finanncial News Bowling
*Special Series(4) *Racing
Travel Boating
Foreign Language Hunting
Game Show Special Events
*Re-runs(ALL)
Music
Theme Group Total no. of theme:3
Total no of groups setup:3
????????????????????????????????」
(12欄44行?13欄19行)
(訳:キ「PGAテーマ設定
Aキー242が押されると、画面上にテーマの一覧が表示される。UP/DOWNキー232?234が使用され、一覧表示に追加するテーマのそばに選択カーソルを置く。SELキー228は選択されたテーマを一覧表示に追加するために使用され、Cキー230はそれを取り消すために使用される。各テーマが選択されると、カーソルはそのテーマが選択されたことを示すマーカによって強調される。2つのページに31までのテーマを表示することができる。
テーマの中には、スポーツのように、15までのサブテーマを有するものがある。サブカテゴリーを有するテーマに沿ってカーソルが配置された時は常に、画面の右側に拡張一覧表示が表示される。こうしたサブテーマは2つの右/左矢印キー238及び236(MGモードでページ選択に使用されるもの)を使用してアクセスされる。右矢印キー236が押されると、カーソルはサブテーマの一番上に移動する。1つかそれ以上のサブテーマを、SELキー228を使用して選択することやCキー230を使用して削除することができる。メインテーマに戻るには、左矢印キー238を押す。また、MGキー222を押すことで、MGモードに直接アクセスできる。PGAモードでなされた選択は永続的に記憶される。
PGキー224はPGモードでは一般に無視される。しかし、サブテーマ一覧表示では、PGキー224を押すとメインテーマ一覧表示に戻る。通常のテーマ一覧表示を以下に示す。
?????????????????????????????????
ニュース フットボール
映画 野球
スポーツ(2)< ※バスケットボール
子供ショー ゴルフ
教育科学 テニス
経済ニュース ボーリング
※特別シリーズ(4) ※レーシング
旅行 ボート
外国語 狩猟
ゲーム・ショー 特別イベント
※再放送(全テーマ)
音楽
テーマ・グループ2 テーマの合計数:3
グループ設定の合計数:3
????????????????????????????????」)

(K6.12)「PG C Channel Restriction List Setup This feature allows the user to restrict listing to the channels of interest, and also the satellite if it is a satellite broadcast. As in the case of themes, up to four different channel groups can be set up to accommodate different viewers. Alternatively, one of the list can be set up for just one or two channels of interest. To create a simple list, enter PG C. The following screen will appear;
?????????????????????????????????
A.Enter channel or satelite name/symbol to be listed:
B.Enter channels or satelite name /symbol not to be listed:
Note that only one of the above is allowed.
Changing from one to another will automatically delete channels of the other list.
Current channels listed:2,4,5,6,7,8,9,12,22
Press MG, PG again, or TV to exit this mode.
Only MG will cause the changes to be updated.
?????????????????????????????????
To enter channels, press the digit keys 246 and enter using the SEL key 228. All single digit channels must be preceded by O. A channel can be removed from the list by using the paging keys 236-238 to position a marker under the channel number to be deleted under the channel number or channel name to be deleted. Similarly, if satellite listing service is requested, satellite names will be listed. Satellites, as well as channels, can also be deleted from the listing using the C key 230. The C key 230 will activate the deletion. Each time a channel is deleted, the marker will advance to the next position to the right of the deleted channel.
When the channel selections are completed, the MG key 222 must be entered to store the changes. When the PG C mode is accessed again, the current channel listing will reflect the new changes.」(14欄36行?15欄2行)
(訳:ク「PG Cチャンネル制限一覧表示設定この機能によって、ユーザは一覧表示を関心のあるチャンネルに制限し、それが衛星放送である場合は衛星に制限することができる。テーマの場合と同様、異なった視聴者に対応するため、4つまでの異なったチャンネル・グループが設定できる。また、一覧表示の1つを関心のある1つか2つのチャンネルだけについて設定することができる。簡単な一覧表示を作成するには、PG Cを入力する。以下の画面が表示される。
?????????????????????????????????
A.一覧表示するチャンネルまたは衛星名/記号を入力する:_
B.一覧表示しないチャンネルまたは衛星名/記号を入力する:
なお、許可されるのは、上記の1つだけである。
一方から他方に変更すると、他の一覧表示のチャンネルは自動的に削除される。
現在一覧表示されているチャンネル:2、4、5、6、7、8、9、12、22
このモードを出るにはMG、PGをもう一度押すか、TVを押す。
MGだけを押すと変更が更新される。
?????????????????????????????????
チャンネルを入力するには、数字キー246を押し、SELキー228を使用して入力する。1桁数字のチャンネルは全て、前に0を付けなければならない。ページング・キー236?238を使用して削除するチャンネル番号またはチャンネル名の下の削除するチャンネル番号の下にマーカを置くことでチャンネルを一覧表示から削除することができる。同様に、衛星一覧表示サービスが要求された場合、衛星名が一覧表示される。衛星も、チャンネルと同様、Cキー230を使用して一覧表示から削除することができる。Cキー230は削除を起動する。チャンネルが削除される度に、マーカは削除されたチャンネルの右側の次の位置に進む。
チャンネル選択が完了したら、MGキー222を押して変更を記憶しなければならない。PG Cモードが再びアクセスされる時、現在のチャンネル一覧表示は新しい変更を反映している。」)

(K6.13)「5. Flow Diagram Description
The following is a description of the program sequences for the CPU 110 in FIG. 3 or the CPU 178 in FIG. 4.
Received data from data demodulator 102, FIG. 3 or data demodulator 169, FIG. 4, is stored in temporary buffer 300 of FIG. 6. The buffer is enabled by the system clock 128, FIG. 3 or 194, FIG. 4 during down time of the broadcast. In another implementation, the buffer 300 is always enabled. The ID of the subscriber in ROM 112 of FIG. 3 or ROM 184 of FIG. 4 is compared with the received data, by decision block 301 of FIG. 6. If a match is found, the Program Master is ready to receive programming data. In another implementation, no ID match is required to receive the programming data.
As each block of data is received, the data integrity is verified by error checking logic at 302. If no error exists, the received data is stored in the program list buffer 303, replacing the previous program list data. If an error exists and is determined to be correctable at 304, the block is corrected at 305 and then stored in the program list buffer 303. The block error analysis 302 is based on cyclic redundancy coding to correct errors that affect short burst errors in a known manner.
If the error is determined to be uncorrectable, the number of the uncorrectable block is logged in an error log 306. The receiver is set by 307 in this case to wait for another complete transmission before terminating the program update. The microcomputer 22 of FIGS. 1 and 2 is programmed to repeat transmissions of the program list for a number of times to allow for correction of uncorrectable errors at the receiver 90 or 160 (FIGS. 3 and 4).
When the last decision block 308 detects a last block command in the transmission, update of the program listing is terminated. The CPU passes control at 309 to the command string processor 310, FIG. 7.
The command string 310 searches for closure of the MG key 222 (FIG. 5) at 320, the PG key 224 at 321, or the TV key 226 at 322. If any other keys are entered before one of these keys, the key is ignored. If the TV key 226 is entered, the manual TV channel select mode is set up at 323. The Program Guide then functions as a standard remote TV tuner.
・・・(中略)・・・
If the MG key 222 is entered, the MG mode is selected, FIG. 8. Upon entry, the system clock time and calendar is stored in the status line buffer 350. The set list pointer 351 is adjusted to the nearest hour based on the current time and date.
A search of the program listing 352 is made. The search is dependent on the status of the channel buffer, the theme buffer, the prime time buffer, and the direction of search. If the page 356 is up, the search direction is forward starting from the list pointer. If the page is down 357, the search direction will be backward 358 from the current list pointer. When the search satisfies the above criteria, the program listing is placed into the screen buffer 353. The search continues until the screen buffer is full 354 in which case the search is terminated. The status lines information is passed to the screen buffer and displayed 355 by the TV.
・・・(中略)・・・
If a P, C or A key 240, 230 or 242 closure is detected at 373, the prime buffer, channel buffer and theme buffer are toggled off or on at 377. The screen buffer is cleared at 364, and a new search is commenced with one of the search criteria changed.」(16欄45行?18欄15行)
(訳:「5.フローチャートの説明
以下は図3のCPU110または図4のCPU178に関するプログラムシーケンスの説明である。
データ復調器102、図3またはデータ復調器169、図4から受信されたデータは図6の一時バファ300に記憶される。バファは、放送の休止時間中システム・クロック128、図3または194,図4によって有効になる。別の実現例では、バフア300は常に有効である。図3のROM112または図4のROM184中の加入者のIDが、図6の決定ブロック301によって受信されたデータと比較される。一致が見られれば、番組マスタはプログラミング・データを受信する用意ができる。別の実現例では、プログラミング・データを受信するためIDの一致は必要ない。
データの各ブロックが受信されると、302のエラー検査論理によってデータの完全性が検証される。エラーが存在しなければ、受信されたデータは番組一覧表示バファ303に記憶され、前の番組一覧表示データを置換する。エラーが存在し304で訂正可能と判定された場合、ブロックは305で訂正された後番組一覧表示バッフア303に記憶される。ブロックエラー分析302は巡回冗長コード化に基づいており、周知の方法で短いバーストエラーに影響を与えるエラーを訂正する。
エラーが訂正不能であると判定された場合、訂正不能なブロックの番号がエラーログ306に記録される。この場合受信機は307によって、番組の更新を終了する前に別の完全な送信を待つよう設定される。図1及び図2のマイクロコンピュータ22は、受信機90または160 (図3及び図4)での訂正不能エラーの訂正を考慮して番組一覧表示を何回か送信するようプログラムされている。
最終決定ブロック308が送信中の最終ブロック・コマンドを検出すると、番組一覧表示の更新が終了する。CPUは309で制御をコマンド列プロセッサ310、図7に渡す。 0
コマンド310は、320でMGキー222(図5)、321でPGキー224、または322でTVキー226の閉鎖を検索する。これらのキーの1つの前に何らかの他のキーが入力された場合、そのキーは無視される。TVキー226が入力された場合、323で手動TVチャンネル選択モードが設定される。この時番組ガイドは標準遠隔TVチューナとして機能する。
・・・(中略)・・・
MGキー222が入力されるとMGモードが選択される、図8。このモードに入る際、システム・クロック時間とカレンダがステータス行バファ350に記憶される。設定一覧表示ポインタ351が現在の時刻と日付に基づいて最も近い0分ちょうどの時刻に調整される。
番組一覧表示の検索352がなされる。検索はチャンネル・バファ、テーマ・バファ、ゴールデンアワー・バファ、及び検索の方向の状態に依存する。ページ356が「上へ」の場合、検索は一覧表示ポインタから始まり前方に進む。ページが「下へ」の場合357、検索方向は現在の一覧表示ポインタから後方358に進む。検索が上記の基準を満足すると、番組一覧表示が画面バファ353に配置される。検索は画面バファが一杯になる354まで続き、一杯の場合検索は終了する。ステータス行情報は画面バファに送られTVによって表示355される。
・・・(中略)・・・
373でP、CまたはAキー240、230または242の閉鎖が検出された場合、377でゴールデンアワー・バファ、チャンネル・バファ及びテ-マ・バファがオフまたはオンになる。364で画面バファは消去され、新しい検索が開始され検索基準の1つが変更される。」)

(K6.14)「Referring to the flow diagram of FIG. 7, if closure of the PG key 224 is detected at 321, followed by closure of the A key 242 at 324, the theme mode is selected. Referring to FIG. 9, the theme buffer 400 is selected by the CPU 110 or 178 to output to the video generator 136 or 204 and displayed on the TV 126 or 200, as indicated at 401. The theme buffer data originates from the received program list data. The themes may change over time as new themes are presented. The status line information is also displayed on the TV 126 or 200, as indicated at 402. The status line indicates the current PG mode, theme, time, date and also shows the number of selected themes.」(18欄21行?18欄33行)
(訳:ケ「図7のフローチャートを参照すると、321でPGキー224の閉鎖が検出され、それに324でAキー242の閉鎖が続く場合、テーマ・モードが選択される。図9を参照すると、401で示されるように、CPU110または178によってテーマ・バッフア400が選択され、ビデオ生成器136または204に出力されTV126または200上に表示される。テーマ・バッフア・データは受信された番組一覧表示データから生成される。テーマは新しいテーマが提示されるに連れて徐々に変更されることがある。402で示されるように、ステータス行情報もTV126または200上に表示される。ステータス行は現在のPGモード、テーマ、時刻、日付を表示し、さらに選択されたテーマの数を示す。」)

(K6.15)「Broadcast Format
Each program listing is framed with the following information;
?????????????????????????????????
Start time hour,minuite
Duration of program hour,minutes
Channel number two digits
Theme classification number two digits
Theme subclssification number two digits
Linking number (only for serial shows) three digits
Optional expanded listing text up to 300 characters
End of Program single character
Satelite symbol two characters
Satelite name five characters
Encrypted and any special broadcast indicators one character
????????????????????????????????」)(20欄66行?21欄15行)
(訳:コ「放送形式
各番組一覧表は以下の情報によって構成される。
?????????????????????????????????
開始時刻 時間、分
番組の長さ 時間、分
チャンネル番号 2桁の数字
テーマ分類番号 2桁の数字
テーマ下位分類番号 2桁の数字
リンク番号(シリーズ番組の場合のみ) 2桁の数字
オプション拡張一覧表示 300文字までのテキスト
番組の終了 1つの文字
衛星記号 2つの文字
衛星名 5つの文字
暗号化及び特殊放送標識 1つの文字
????????????????????????????????」)

(7)甲7号証(特開平1-307944号公報)
〈目的〉
(K7.1)「発明の目的
[産業上の利用分野]
本発明は、録画予約を行なう録画予約制御装置に関する。
[従来の技術]
ビデオ録画装置(いわゆるビデオテープレコーダ)の普及に伴い、予め設定した時間に自動的に録画を行なう装置が種々提案されている。こうした録画装置では、録画開始時刻や収録番組のチャンネルの設定や録画終了時刻等、設定内容が多岐に亘り、設定にはかなりの手間と慣れとを要する。
そこで、機械の操作に慣れない老人等でも簡易に録画予約の設定ができるよう、バーコードを使って録画開始時刻を読み込ませたり、一週間を単位として毎週同時刻に同じ番組を録画する機能を備えた録画装置も提案されている。
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、こうした録画装置でも、バーコードといったいわば約束事を用いるため、操作が直感的ではなく、しかもその操作が煩雑であるという問題があった。特に、放映時間が連続する異なるチャンネルの番組を録画する場合や、同じ番組が週によって異なる時間帯に放映されるといった場合には、バーコードを使用してもその設定は極めて煩雑なものになってしまう。また、バーコードの場合、読み取りミスもあり得る。このため、所望の番組を簡単に録画予約する装置の改善が望まれていた。
本発明は上記課題を解決し、録画予約の簡略化を図ることを目的とする。」(1頁左下欄20行?2頁左上欄9行)
〈解決手段・作用概要〉

(K7.2)ア「[課題を解決するための手段]
本発明の録画予約制御装置は、第1図に例示するように、
テレビの放映内容を録画するビデオ録画装置VTRに装置されて、その録画を制御する録画予約制御装置において、
少なくともテレビ放送の内容と放映時間とを含む情報を予め記憶する記憶手段MEと、 該記憶された情報をテレビ受像機TVに出力し、該テレビ受像機TVに表形式で表示させる表示制御手段DCと、
該表示された情報から所望の放送内容を選択する選択手段SLと、
該選択された情報に従って、その放映時間をビデオ録画装置VTRの録画予約手段TMに設定する録画設定手段RSと
を備えたことを特徴とする。
[作用]
上記構成を有する本発明の録画予約制御装置は、テレビの放映内容を録画するビデオ録画装置に装置されてその録画手段を以下のように制御する。
録画予約制御装置は、その記憶手段MEに予め記憶した少なくともテレビ放送の内容と放映時間とを含む情報を、表示制御手段DCによりテレビ受像機TVに出力し、テレビ受像機TVに表形式で表示させる。従って、新聞や専門誌に掲載されるテレビ放送の番組表と同様の形式で、放送の内容と放映時間とを視認することができる。この状態で、選択手段SL、例えばカーソルの移動とこれに伴う表示の点滅や反転表示等により情報を選択し、この選択された情報に従って、録画設定手段RSにより、選択した放映内容の放映時間をビデオ録画装置の録画予約手段TMに設定する。
従って、ビデオ録画装置VTRは、テレビ受像機TVに表形式で表示された放送の内容に基づいて選択された番組の時間になると、録画予約手段TMにより、録画を実行する。」(2頁左上欄13行?同頁左下欄9行)

〈実施例〉
(K7.3)イ「[実施例]
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の録画予約制御装置の好適な実施例について説明する。第2図は、本発明の録画予約制御装置の一実施例としての録画予約カード1の外観をビデオデープレコーダ(VTR)3とこれにケーブル4を介して接続されたテレビ受像機5と共に示す斜視図である。VTR3は、図示するように、ビデオカセットテープを挿入するカセット挿入部7、現在時を表示する時刻表示部8、カード形状の録画予約カード1を上方からスライド挿入する接続部10等を備える。
録画予約カード1は、1週間ないし数週間のテレビ放送の番組の内容・時間等を予め記憶させたものであり、単体であるいは番組の内容を解説した週刊誌・月刊誌等と共に販売される。番組の内容等は、本実施例では、後述するように、ROMに記憶しているが、書換え可能なPROMないしバッテリによりバックアップされたRAMに記憶するものとして、自動販売機等で書き換えるものとしてもよい。この録画予約カード1は、VTR3の接続部10に装着して用いられる。録画予約カード1は、その表面には、「設定」「毎週」「連続」等の文字が刻印された制御キー11,12,13と、上下左右の矢印が刻印されたカーソルキー21,22,23,24とが設けられている。尚、その最下端には、VTR3内の接続部10に接続されるコネクタ30が設けられている。次に第3図に従って、録画予約カード1とVTR3の内部構成について説明する。図示するように、録画予約カード1の内部には、周知のCPU31,ROM32,RAM33を中心に、これらとバス34により相互に接続されたキー入力ポート35,入出力ポート38等が設けられている。
ROM32には、制御プログラムと共に、1週間から4週間分程度の放映番組の簡単な内容と放映開始・終了時刻が記憶されている。また、キー入力ボート35には、カード表面に設けられた各キー11ないし13,21ないし24が接続されており、各キーの操作状態を入力する。入出力ボート38は、VTR3内部の制御装置とデータ等をやり取りするためのボートであり、録画予約カード1がVTR3に装置されたとき、コネクタ3を介してその内部のバス45に接続される。」(2頁左下欄10行?3頁左上欄14行)

(K7.4)「一方、VTR3の内部には、バス45により相互に接続された周知のCPU51,ROM52,RAM53,タイマ55のほか、アンテナ57を介してテレビ放送電波を受け映像・音声信号を復調するチューナ60,復調した信号をビデオテープに録画しあるいは再生する録画再生部65,映像信号をテレビ5に出力する映像信号出力部70等を備える。タイマ55は、年月日を管理するカレンダ機能および24時間の時計機能を備え、予め内部バス45を介してCPU51により設定された時刻なるとこれをCPU51に割込として報知すると共に、時刻表示部8に現在時を表示する。
また、チューナ60は、CPU51の指令を受けて復調するチャンネルを選択することができる。
選択されたチャンネルの復調された映像信号は、録画再生部65に出力されるが、この録画再生部65には、CPU51の制御信号も出力されており、録画再生部65はこの信号を受けて、映像信号の録画・再生に応じて、図示しない録画再生用ヘッドの駆動、テープリール駆動用モータの制御等を行なう。更に、映像信号出力部70は、チューナ60により復調されたあるチャンネルの映像信号、録画再生部65により再生された映像信号、CPU51がRAM53に記憶した画像データを読み出して生成する映像信号のうちの何れかひとつの映像信号を選択し、これを-旦図示しない内部のビデオメモリに蓄えた後、テレビ受像機5に常時出力する。」(3頁左上欄15行?同頁左下欄2行)

(K7.5)ウ「次に、第4図に示す番組表の説明図、第5図,第6図に示すフローチャートに従って、録画予約カード1およびVTR3の各CPU31,51が実行する処理について説明する。録画予約カード1は、VTR3に装着されて電源が投入されると、第5図に示すカード側処理ルーチンを開始し、まず、カーソル位置の初期化等の処理を行なう(ステップ100)。カーソルの初期位置は、予め定めた原点であり、第4図に示す番組表では、最も小さな番号のチャンネルでかつ最も早い時間帯の番組(本実施例では番組A1)に対応した位置である。その後、ROM32から番組表を読み出し(ステップ110)、このうちカーソル位置に応じた領域の番組データおよびカーソル位置のデータを入出力ポート38を介してVTR3に出力する処理を行なう(ステップ120)。即ち、テレビ受像機5には、番組表の全てを一度に表示することができないので、カーソルの位置を中心に一画面分の番組データを出力するのである。出力された番組データは、コネクタ30を介して一旦RAM53に記憶され、後でCPU51の制御により映像信号出力部70に送られ、ここで映像信号に変換された後、テレビ受像機5に出力される。」(3頁左下欄3行?同頁右下欄5行)

(K7.6)エ「ステップ130の判断において入力キーが「設定」キー11であると判別された場合には、現在のカーソル位置情報に応じた番組の開始時刻とそのチャンネル番号とをROM32から読み出し(ステップ160)、続けて録画開始時刻をVTR3のCPU51に出力する処理を行なう(ステップ170)。例えば、カーソルが番組C3にある場合には、この番組の開始時刻8時45分とチャンネルCH5とが読み出され出力される。読いて、その番組の終了時刻を読み出して(ステップ180)、その時刻を出力する処理を行なう(ステップ190)。上述した例では、終了時刻9時30分が読み出され出力されることになる。」(4頁左上欄9行?同頁右上欄1行)

(K7.7)オ「以上、録画予約カード1側の処理について説明したが、この処理に応じて、VTR3側では次の処理が行なわれる。第6図に示すように、まず、録画予約カード1からデータの出力があるまで待ち(ステップ300)、データ出力があった場合には、その内容を判別する(ステップ310)。
出力の内容がカーソルデータ(第5図ステップ140に対応)の場合には、CPU51は、映像信号出力部70にデータを出力し、表示している番組の反転位置を更新する(ステップ350)。例えは、第4図に斜線を施した番組C3が反転表示されている場合、録画予約カード1から下向き矢印のカーソルキー22が操作されたとの情報が送られたときには、番組C4を反転表示し番組C3を正常表示した映像信号の出力に切り換えるのである。
一方、録画予約カード1からの出力の内容が番組表のデータである場合には、第5図のステップ120で出力されるデータに対応して、これを一旦RAM53に蓄えた後、テレビ受像機5に表示するデータとして映像信号出力部70にセットする処理(ステップ320)と、録画予約カード1が出力するカーソル位置データを入力する処理とを行なう(ステップ330)。続いて、入力したカーソル位置のデータに基づいて反転表示する番組の位置を映像信号出力部70に設定する処理を行なう(ステップ340)。」(4頁左下欄5行?同頁右下欄11行)

(K7.8)カ「また、録画予約カード1からの出力の内容がカード側の処理、ステップ170、190に対応した設定時刻情報の場合には、この情報を一旦RAM53に記憶し(ステップ360)、記憶した複数の時刻情報のうちもっとも現在時に近い日付・時刻をタイマ55にセットする処理を行う(ステップ370)。タイマ55は、セットされた日付・時刻になるとCPU51に割込をかけ、チューナ60,録画再生部65を駆動して記憶されたチャンネルの番組をビデオカセットテープに録画する処理を行なわせる。」(4頁右下欄12行?5頁左上欄2行)

(K7.9)キ「以上説明した録画予約カード1側の処理およびVTR3側の処理により、使用者は、次のようにして録画予約の設定を行なう。
(1)まず、VTR3に録画予約カード1を装着し電源を投入すると、テレビ受像機5にその番組表の一部が、第4図に示すように、表形式で表示される。カーソルキー21ないし24を操作することにより、所望の番組を反転表示させることができ、現在表示されている領域の外に反転表示部を移動するようなカーソル操作がされた場合には、表示領域が更新される。尚、その日の番組表以外の番組表を表示させる処理は、特に説明しなかったが、専用のキーを設けてもよいし、カーソルキー21、22と他のキーとの組合せにより、前日もしくは翌日の番組表を表示するように構成することも好適である。
(2)所望の番組を反転表示させた状態で録画予約カード1の「設定」キー11を操作すると、その番組の日付を含む開始時刻とチャンネルおよび終了時刻が記憶され、VTR3はその開始時刻がくると、録画を開始し、終了時刻がくると録画を終了する。」(5頁左上欄7行?同頁右上欄8行)

(8)甲8号証(特開平2-56791号公報)
(K8.1)「(従来の技術)
従来、VTRには、磁気テープ(以降単にテープと称する)に記録されている情報をいち早く取り出す手段として、テープ中の取り出したい情報の冒頭にVISSやVASS等にみられるような頭出し信号を打ち込む方法がある。そこで、上記の如くテープに記録された情報を検索するために、上記頭出し信号を利用して対応するテープに記録された映像信号に係る情報の全てを取り出して、これをテープの冒頭にインデックス情報として記録するものがある。
しかし、上記の従来の方法ではテープの冒頭にインデックス情報が記録されているため、インデックス情報を得るにはテープを冒頭まで巻き戻す必要があるし、誤ってインデックス情報を消去してしまう危険性があった。又、前記インデックス情報が映像情報であった場合には記録情報を把握しにくいという問題があった。
(発明が解決しようとする課題)
上記の如く、テープに記録されている映像情報を検索するためのインデックス情報をテープの冒頭に記録する従来のVTRでは、インデックス情報を得るためにテープを冒頭まで巻き戻す必要があり、インデックス情報を迅速に得られないという欠点があった。又、インデックス情報は消去可能なテープ上に記録されているため、インデックス情報を誤消去してしまう可能性があった。そこで本発明は上記の欠点を除去するもので、インデックス情報の誤消去を防止して迅速且つ正確にインデックス情報を得ることができるビデオテープレコーダを提供することを目的としている。」(1頁右下欄17行?2頁右上欄7行)

(K8.2)「(作用)
本発明のビデオテープレコーダにおいて、情報獲得手段はテープへの情報記録時にこの情報に関するインデックス情報を入力又は収集して、これを書き込み手段に渡す。書き込み手段は前記情報獲得手段にて獲得されたインデックス情報を前記頭出し信号に対応したアドレス及びカセット識別手段からのカセット識別情報によって区分けして不輝発性メモリに書き込む。読み出し手段は前記カセット識別手段からのカセット識別情報に基づいて前記不輝発性メモリから対応するインデックス情報を読み出し、これを信号処理手段に渡す。
信号処理手段は前記読み出し手段によって読み出されたインデックス情報を映像信号化してモニタに出力する。
アドレス指定手段は前記モニタに表示されたインデックス情報が示す頭出し信号に対応したアドレスを指定して、これを頭出し信号検出手段に与える。再生手段は前記頭出し信号検出手段にて前記頭出し信号が検出されると、この頭出し信号の後に入っている前記磁気テープ上の記録情報を再生して前記モニタに出力する。」(2頁左下欄16行?同頁右下欄16行)

(K8.3)ア「本例では個々のビデオテープを区別するために識別マークとしてバーコードをテープカセット12の表面に表示(貼付)してある。先ず、インデックス情報の再生では、第1図に示したテープカセット12を第2図に示したカセット挿入口15に挿入すると、フロントローディング方式によってテープカセットには自動的に水平に移動した後、垂直に移動して定位置に格納される。従って、前記テープカセット12が垂直に移動している間にバーコードリーダ2がテープカセット12上に表示されているバーコード121を読み取り、その結果であるデータS1を第1図のマイクロコンピュータ1に出力する。マイクロコンピュータ1は入力されたデータS1に対応するインデックス情報をEA-ROM7から読み出し、読み出したインデックス情報S2をCRTコントロール回路6に与える。CRTコントロール回路6は入力されたインデックス情報S2を映像信号に変換して、これをスイッチ8を介してビデオ回路9に出力する。この変換の際、前記インデックス情報は頭出し信号VASSのアドレス情報で区分けされる。スイッチ8が閉じている時は前記インデックス情報S2に対応する映像信号はビデオ回路9に入力されて処理された後、モニタ15に出力されて表示される。ここで、上記インデックス情報はスイッチ8を開閉することによって表示するか否かが選択される。こうして、モニタ13に表示されるインデックス情報、例えば記録日付、記録開始/終了時刻、選局番号、タイトル、VASSのアドレス等で、前記インデックス情報に対応する映像情報を検索する場合、ユーザはキー入力装置3によって頭出し信号VASSのアドレス情報をマイクロコンピュータ1に指定する。これを受けたマイクロコンピュータ1はテープ駆動回路10を制御してテープを送る。この際、コントロールヘッド4は頭出し信号を再生し、これを頭出し信号発生、検出回路5に出力する。頭出し信号発生、検出回路5は検出データS3をマイクロコンピュータ1に出力する。マイクロコンピュータ1は入力されたデータS3が前記ユーザによって指定されたアドレスと一致すれば、ここでVTRを再生モードする。これによって、前記頭出し信号以降に記録されている映像情報がビデオヘッド11にて再生されてビデオ回路9に入力され、各種処理を受けた後モニタ13に写し出される。」(3頁右上欄13行?右下欄18行)

(K8.4)イ「一方、インデックス情報を記録する場合は、VTRが映像信号を記録する動作を開始すると、マイクロコンピュータ1は頭出し信号VASSのアドレスの中で使用されていないアドレスを見つけ出し、このアドレスに対応する頭出し信号を頭出し信号発生、検出回路5にて生成し、これをコントロールヘッド4を介してテープのコントロールトラック上に自動的に記録する。これと同時に、マイクロコンピュータ1はテープに記録するVASSデータと、映像記録開始の日付、時刻、選局番号等のインデックス情報を図示されないタイマ回路等から読み出して、これをEA-ROM7に書き込む。又、最後にマイクロコンピュータ1は前記映像の記録終了時に、その終了時刻を前記タイマ回路等から読み出してEA-ROM7に書き込む。なお、ユーザはキー入力装置3よりマイクロコンピュータ1をインデックス情報の書き込みモードとした後、同キー入力装置3からタイトル等のインデックス情報の追加、削除を行うことができる。」(3頁右下欄19行?第4頁左上欄17行)

(K8.5)ウ「本実施例によれば、インデックス情報をテープ上でなくEA-ROM7に記憶させるため、頭出し信号VASSのアドレスが指定されれば、テープを送ることなく、EA-ROM7から対応するインデックス情報を読み出して、迅速且つ正確にモニタ13に表示することができる。又、インデックス情報はEA-ROM7に書き込まれているため、インデックス情報の誤消去を回避することができる。」(4頁左上欄18行?右上欄6行)

(9)甲9号証(特開平1-212986号公報)
〈特許請求の範囲〉
(K9.1)「(1)テレビ受信機と、該テレビ受信機で受信した特定チャンネルの放送内容を所定時間記録可能な外部メモリとからなり、該外部メモリに上記放送内容をインデックスを付加して更新記録させるようにしたことを特徴とするテレビ放送記録装置。
(2)上記インデックスが、日付・時刻データであることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のテレビ放送記録装置。
(3)上記インデックスが、当該番組の内容を示すタイトルであることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のテレビ放送記録装置。」(特許請求の範囲)(1頁左下欄4行?同頁左下欄15行)

〈発明が解決しようとする課題・課題を解決するための手段〉
(K9.2)「・・・(前略)
本発明の目的は、番組検索を極めて簡単にしたテレビ放送記録装置を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
このために本発明は、テレビ受信機と、該テレビ受信機で受信した特定チャンネルの放送内容を所定時間記録可能な外部メモリとからなり、該外部メモリに上記放送内容をインデックスを付加して更新記録させるようにした。」(1頁右下欄10行?同頁右下欄17行)

〈実施例〉
(K9.3)アイ「〔実施例〕
以下、本発明の実施例について説明する。第1図はその一実施例のブロックを示す図である。1はテレビ受信機であり、アンテナ2から取り込んだテレビ放送の番組内容を再生する機能を持つ。
3は消去再記録可能でエンドレスに記録できる外部メモリである。この外部メモリとして、VTR、垂直磁化VTR、書き換え可能な光ディスクその他を利用できる。4は時計であり、外部メモリ3への記録画像データに日付・時刻データを付加するためのものである。5は日付・時刻設定部であり、検索部として働く。
・・・(中略)・・・
再生する場合には、外部メモリ3を読み出しモードにセットした後に、例えば新聞等のテレビ番組欄等をみて日付・時刻設定部5から希望する番組が放送された日付・時刻のデータ(番組開始時点のデータ)を入力すると、当該日付・時刻のデータが検索コードとなって外部メモリ3に転送され、当該データに対応した部分から後の部分の読み出しが開始される。よって、これに基づいてテレビ受信機1で再生が行われる。
・・・(中略)・・・
また、上記では日付・時刻データを番組検索のインデックスとしたが、番組のタイトルがデータとして放送局から送られてくるような場合には、そのタイトルをインデックスとして記録しておき、再生時のそのタイトルを検索して希望の番組を再生させるようにすることできる。この場合には、新聞の番組欄等をみなくても、タイトルのみを集中再生させてメニュー方式により検索することができる。」(1頁左下欄18行?2頁左下欄9行)

(10)甲10号証(特開平1-166678号公報)
(K10.1)ア「〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来技術は、番組予約の簡易化の点について配慮がされておらず、非常に面倒なボタン操作が必要であった。
本発明の目的は番組予約に必要な、現在の時刻、設定の自動化と予約番組の非常に簡単な設定を可能とするVTRの番組予約装置を提供する事にある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は、送信されるテレビ信号にタイマ予約に必要な情報を多重する事と、受身器側のVTRにおいて、多重された情報によりタイマを設定する事で達成される。
多重される信号は、以下の3種類である。
(1) 現在の時刻を示すコード
(2) テレビ番組の一覧表(文字)
(3) テレビ番組の一覧表に対応するコード
(開始時間・終了時間・番組名のコード)
多重された信号はVTR内でコードと文字を復調される。そして、タイマの現在の時刻の自動設定を行い、さらにテレビ番組の一覧表をライトペンで指示するだけで、番組予約を可能にする番組予約装置により達成される。」(2頁左上欄16行?同頁右上欄17行)

(K10.2)イ「放送局からの電波はチューナ1、映像信号復調器2により映像信号に復調されるが、映像信号には現在の時刻、番組の一覧表とそのコードを示す特定の符号が多重されている。
この符号の多重は、たとえば垂直帰線消去期間内の1水平走査期間を利用する」(第2頁右下欄18行?第3頁左上欄3行)

(K10.3)ウ「番組の一覧表である文字情報を受信した場合には、重畳されている文字信号の水平走査期間毎にメモリ13に記憶する。そして、1フィールド分の情報が蓄えられた時に、スイッチ回路14が働らき、記録信号処理回路3,スイッチ回路5、ビデオヘッド6を介して1フィールド分の文字情報がビデオテープ上に記録される。文字情報に対応する番組名のコードや番組の開始時間・終了時間の符号の場合も、同様に1フィールド単位でテープに記録される。」(第3頁左上欄13行?右上欄2行)

(K10.4)エ「第4図は別の一実施例を示すものである。第1図の実施例と異なる点は、フィールド単位で収集した文字情報とコード情報をビデオテープに記録するのではなく、大容量メモリ19を使用していることである。
テレビ番組の一覧表は、予約の必要量から数週間分にもおよぶ。したがって、メモリ19は大容量となるざるを得ない。この方法では、テレビ番組の一覧表を記憶させるための磁気テープが必要でない。さらに半導体メモリを使用して、高速にランダムアクセスする事も可能である。」(第3頁右下欄3行?16行)

(11)甲11号証(特開昭63-124293号公報)
(K11.1)「〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、このような見出しの記録位置は、一旦決まると変更することがない。通常、この見出しは磁気テープの巻き始めに記録される。一方、テープカセットが一度使用されると、磁気再生装置からイジェクトするときには、磁気テープは巻き始めまで巻き戻された状態にはなく、巻き取られた状態にあることが一般的である。このために、必要な記録番組を再生したい場合には、テープカセットを、磁気記録再生装置に装着後、一度巻き始めまで巻き戻してから見出しを再生し、この記録番組がこのテープカセットに記録されているか否かを知る必要があり、やはりテープカセットの記録内容を知るのに相当の時間が必要となる。
本発明は、かかる問題点を解消し、テープカセットの記録内容を迅速に知ることができるようにしたヘリカルスキャン方式磁気記録再生装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、テープカセットの非使用時においては、該テープカセット内の磁気テープのキュートラックに該磁気テープ上の記録番組に対する見出しを表わすキュー信号が記録され、該テープカセットの磁気記録再生装置への装着に伴なって該キュー信号を再生してから消去し、再生された該キュー信号をメモリに記憶させるとともに見出しの画面表示を行ない、該テープカセットの使用完了に際しては、該メモリからキュー信号を読み出して該キュートラックに記録し、しかる後、該テープカセットをイジェクトする。
〔作用〕
非使用時のテープカセットにおいては、磁気テープの供給リールと巻取リールとの間の部分あるいはその近くのキュートラック上にキュー信号が記録されている。このために、該テープカセットを磁気記録再生装置に装着したときには、磁気テープのわずかな走行でキュー信号を再生することができ、該テープカセットにどのよう番組がどの位置に記録されているかを該テープカセットの装着後即座に知ることができる。また、記録番組の書き換えや新たな番組の記録に際しては、メモリの記憶内容を修正することにより、常時見出しの内容と該テープカセット中の記録番組とを一対一に対応させることができる。」(2頁右上欄10行?同頁右下欄14行)

(K11.2)ア「磁気テープが走行開始した後、キューヘッド37によってキュー信号が再生されると、このキュー信号は、記録再生アンプ50で増幅されて復調器51で復調された後、不揮発性メモリ53に記憶される。キュー信号の再生が終了し、その全てが不揮発性メモリ53に書き込まれると、不揮発性メモリ53からキュー信号の読出しが開始される。このキュー信号はキャラクタジェネレータ54で文字信号に変換され、モニタ55に供給される。したがって、モニタ55では、装着されたテープカセットに記録されている各記録番組の内容、記録開始位置(記録アドレス)、日付などを表わす見出しが表示される。」(5頁左下欄10行?右下欄2行)

(K11.3)イ「キュー信号はディジタル信号で構成され、第6図(a)に示すように、先頭位置を示す同期用パルスと、記録番組内容を示すディジタルデータと、終端を示す終了信号とからなっている。また、このディジタルデータは、第6図(b)に示すように、そのテープカセットにおける記録番組の記録順序を示す番号(No)、記録領域を示す先頭アドレスと終了アドレス、記録日時、放送局のチャンネルナンバー(ビデオカメラからなどの外部入力の場合には、その旨の表示)、記録番組の内容などを表わしている。ここで、記録番組の内容とは、それがスポーツ番組であるか、映画番組であるかなどを区別するものであり、夫々の内容に対するディジタルコードを予じめ定めておき、記録時に入力してやればよい。」(6頁左下欄11行?右下欄5行)

(K11.4)ウ「記録番組のアドレスについては、磁気テープにアドレス専用トラックを設けてこれに予じめアドレス信号を記録しておき、記録再生時にこのアドレス信号を再生し、記録番組の記録位置、再生位置を判別すればよい。また、このアドレストラックは専用に設けず、たとえば、コントロールトラックを兼用し、これにアドレス信号をコントロールパルスと多重して記録するようにしてもよい。」(6頁右下欄7行?同頁右下欄15行)

(K11.5)エ「キュー信号の利用方法としては、上記のように、メモリに記憶されたキュー信号のうちの番組内容に関するディジタルデータを読み出し、これをキャラクタジェネレータで文字信号に変換してモニタ上に見出しとして画面表示する。所望記録番組を再生したい場合には、そのナンバー(記録順序を示す番号)をテンキーなどの入力手段によって入力することにより、その記録番組の先頭アドレスまで磁気テープが送られ、そこから再生が開始されるようにすることができる。コントロールトラックにアドレス信号が多重記録されている場合には、第5図において、不揮発性メモリ53に記憶された第6図(b)の先頭アドレスとコントロールトラックから再生されたアドレス信号とがシステムコントロール回路57で比較され、両者が一致するまで磁気テープを高速走行させればよい。
また、上記のキュー信号によってモニタ上に見出しが表示されると、磁気テープ上の未記録個所、消去可能個所などが判定できるから、それらの個所での番組の記録を行なうことができる。アドレス信号を用いなくとも、たとえば、磁気テープを定速走行させるときのリール台の回転数などから、およそであるが、アドレスを検出することができる。」(6頁右下欄16行?7頁左上欄19行)


【2】本件発明1,2の「テレビジョン番組リスト」の解釈

本件発明1,2でいう「テレビジョン番組リスト」は、下記のように解釈される。
記(「テレビジョン番組リスト」の解釈)
(テレビジョン番組表ではなく、テレビジョン番組表にリストされる
項目としての番組を意味するもので)
『個々の番組(コンテンツ)を指し示していう番組(項目)』
の意味に解される。

〈理由〉
「リスト」とは、一般的には「一覧表」を意味するから、「テレビジョン番組リスト」とは、一般的には、個々のテレビジョン番組(コンテンツ)を示す項目が一覧表にリストされた「テレビジョン番組表」を意味するものと一応考えられるものの、
そのように解釈(『番組表』と解釈)した場合の発明について、発明の詳細な説明には一切記載されていないし、また、そのように理解すると、本件発明1も2も、特許を受けようとする技術思想が不明となり、まとまりのある一つの技術的思想として全く把握できないものとなること、
「テレビジョン番組リスト」なる記載自体、「テレビジョン番組表にリストされる番組項目」と解釈することが、上記一般的な意味である「テレビジョン番組表」からかけ離れた解釈でもなく当業者が困難なく理解し得る解釈であること、
そのような解釈、すなわち、「テレビジョン番組表ではなく、テレビジョン番組表」にリストされる項目としての番組を意味するもので個々の番組(コンテンツ)を指し示していう番組(項目)」と解釈(『番組(項目)』と解釈)することで、
本件発明1も2も、「複数の『番組(項目)』が時間とチャンネルのグリッドガイド形式で表示された番組表からその1つを特定し、特定した1つの『番組(項目)』のチャンネルの単一チャンネルガイド形式の番組表表示に変更する技術思想」という、まとまりのある一つの技術的思想として当業者に良く把握でき理解できるものとなり、かつ、発明の詳細な説明には、そのような技術的思想について具体的に記載されており、そのような『番組(項目)』と解釈されることについての裏付けも発明の詳細な説明に記載されていること、
以上のことは明らかであり(下記《詳細》参照)、したがって、本件発明1,2でいう「テレビジョン番組リスト」は、上記のように解釈される。

《詳細(理由)》
以下に、特許請求の範囲の記載、発明の詳細な説明に基づいて、上記理由の詳細について記す。

ア 特許請求の範囲の記載
ア-1『番組表』解釈
「テレビジョン番組リスト」を「テレビジョン番組表」と解釈すると、
・構成要件1D「時間とチャンネルのグリッドガイドをその目立たせたテレビジョン番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイドに変える手段を備えている」についてみれば、
一般に「番組表」は複数のチャンネルの番組から構成されるのが普通であるから、「目立たせた『番組表』のチャンネル」が複数のチャンネルのうちのどのチャンネルを意味するのか不明となって、変更される「単一チャンネルガイド」も不明となり、その特定事項が理解できなくなる。
・構成要件1A、1Bについてみれば、
そもそも、複数の『番組表』を表示することの技術的意味が理解できず、その技術的意味からみてもその特定事項が理解困難となる。
・構成要件2A「テレビジョン番組リストを複数のセル内に表示している時間とチャンネルのグリッドガイド形式で表示モニターに、RAMに記憶したテレビジョン番組リストを表示させる信号を発生し」についてみれば、
そもそも、時間とチャンネルのグリッドガイド形式における時間とチャンネルで区画される1つのセルは、同じ時間と同じチャンネルのものであるところ、そこに複数の異なる番組のタイトルが表のように並べられていて、同じ時間と同じチャンネルの複数の異なる番組が存在することになって理解不能となるし、
時間とチャンネルのグリッドガイド形式の各セル内に『番組表』を表示するようなことは、およそ技術常識からも考えられないことである。

以上によれば、「テレビジョン番組リスト」を、『番組表』と解釈すると、本件発明1も2も、特許を受けようとする技術思想が不明となり、まとまりのある一つの技術的思想として全く把握できないものとなることは明らかである。

ア-2 『番組(項目)』解釈
「テレビジョン番組リスト」を上記のように『個々の番組(コンテンツ)を指し示していう番組(項目)』と解釈するとき、
請求項1、2記載の事項(1A?1E,2A?2D)から、
(1)「テレビジョン番組リスト」それぞれが、「タイトル、放送時間そしてチャンネル」を含んでいる(1A)、
(2)「テレビジョン番組リスト」を表示する(1C,2A)、
(3)表示された「テレビジョン番組リスト」(1C、2B)、
(4)「テレビジョン番組リスト」を目立たせる(1C,2B)、
(5)目立たせた「テレビジョン番組リスト」(1D,2C)、
(6)「テレビジョン番組リスト」のチャンネル(1D)、
(7)RAMに記憶した「テレビジョン番組リスト」を表示する(2A)
という記載により特定される事項が把握されなければならないところ、
・上記(1)は、『番組(項目)』それぞれが、「タイトル、放送時間そしてチャンネル」を含んでいることを特定するものと自然かつ普通に把握し得(「テレビジョン番組リスト」が「テレビジョン番組表」ではなくて上記の『番組(項目)』と解釈することは、構成要件1A「タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数のテレビジョン番組リスト」なる記載にまさに適合している。)、
・上記(2)は、『番組(項目)』を表示すること、
・上記(4)『番組(項目)』を目立たせること、
・上記(6)は、『番組(項目)』のチャンネル、
をそれぞれ特定するものと自然かつ普通に把握し得る。
・上記(3)、(5)は、表示された状態の『番組(項目)』、目立たせた状態の『番組(項目)』を特定するものと自然かつ普通に把握し得る。
・上記(7)については、RAMに記憶した『番組(項目)』を表示する、とは、そのデータがRAMに記憶した『番組(項目)』を表示することを特定するものと普通に理解し得る。
すなわち、RAMに記憶した『番組(項目)』とは、「そのデータが」を補って、「そのデータがRAMに記憶した『番組(項目)』」と解釈される。
このことは、後記するように、発明の詳細な説明に「リストデータは、スケジュールメモリ232へ記憶される一方、」(段落0074)と記載されているように、記憶されるものについて「リストデータ」なる用語が用いられていることからも、首肯されるところである。

ア-3 以上によれば、「テレビジョン番組リスト」を『番組表』と解釈した場合のように技術思想が不明となることはなく、本件発明1も2の特定事項も自然かつ普通に理解し把握し得るものとなり、
「複数の『番組(項目)』が時間とチャンネルのグリッドガイド形式で表示された番組表からその1つを特定し、特定した1つの『番組(項目)』のチャンネルの単一チャンネルガイド形式の番組表表示に変更する技術思想」という特許を受けようとする発明がまとまりのある一つの技術的思想として明確に把握できるものとなる。

イ 発明の詳細な説明の記載
イ-1 「テレビジョン番組リスト」 については、発明の詳細な説明中の段落0011〔発明の実施の形態〕以降において、「番組リスト」(段落0011、0031)や「TVリスト」,「リスト」の語を用いて具体的に説明されている。
また、本件発明1、2は、ともに、テレビジョン番組リストの表示を、時間とチャンネルのグリッド形式表示から単一チャンネル形式表示へ変更すること(本件発明1の構成要件1D,本件発明2の2C)をその特徴とする発明であることは明らかであるところ、
この特徴である上記表示形式の変更については、発明の詳細な説明中の段落0031?0033で説明されており、他にこれを具体的に説明する箇所はない。

そこで、検討する。
イ-1〈番組リスト〉
上記段落0011(特に「図1?7を参照すると、・・・番組リストの幾つかは、長さのため、二つかそれ以上のコラム28を重複して使用している。」),段落0013,0017,図1?3,5,6によれば、
1つの「番組リスト」は、スクリーン上に表示される不規則なセル26のアレー24(番組配列表)における1つのセル-そのテキスト(タイトル)とその位置(セルの行と列)により、番組のタイトルとチャンネルと開始時間が特定できるようになっているセル-を使用しているものであること、
上記段落0017(特に「一つの番組が記録のため選択されていると、そのリストセル26が、40で示されるように、アウトラインが強調されるか、赤でハイライトされる。」)によれば、
このようなセルで示されている「番組リスト」をカーソルを用いて選択することで、番組が選択される(段落0078の「タイトルを選択する」とは、そのようにカーソルを用いてセルを選択することで「番組リスト」を選択することを指すと理解される。)こと、
以上は明らかである。
また、上記1つのセルを使用した「番組リスト」の表示により、番組のタイトルとチャンネルと開始時間が特定でき、もって番組が特定されることも、明らかである。
これらのことは、上記と同じ図1,2を用いて説明する段落0031?0033の記載においても同様である。すなわち、時間とチャンネルの1つのグリッド24(図1、図2)において、カーソル32により選択される、1つのチャンネルの行と特定の時間の列で区画されるセルを用いた、個々の『「2チャンネル」行「11:00AM」列に表示されている“判示(パート1)”』、『「2チャンネル」行「11:30AM」列に表示されている“判示(パート2)”』等の表示により、番組のタイトルとチャンネルと開始時間が特定でき、もって番組が特定されるのである。
これらのことから、、「番組リスト」とは、「番組を選択するのに使用され、タイトル表示を伴う個々のセルであってアレー(番組配列表)の特定の位置(行位置,列位置)に表示される個々のセルを使用して示されるもの」であって「個々の番組を指し示し特定するもの(項目)」と普通に理解される。
すなわち、発明の詳細な説明の〔実施の形態〕に記載されている「番組リスト」は、「個々の番組を特定するもの(番組の項目)」と普通に理解するのであり、この理解は、上記「記a」の解釈『「(テレビジョン番組表にリストされる項目としての番組を意味するもので)個々の番組(コンテンツ)を指し示していう番組(項目)』に一致する。

さらに、個々の番組を指し示していう番組(項目)と理解される「番組リスト」は、このように特定の位置の1つのセルを使用することから、「タイトル」「チャンネル」「開始時間」(これらは「番組情報」、「番組データ」と理解される)を使用して表示されていることも当然に理解されるところであるし、
また、「メモリに記憶されるもの」としての「テレビジョン番組リスト」についてみると、
「リストデータは、スケジュールメモリ232へ記憶される一方、」(段落0074)、「TV内容確認要求に関して、スケジュールメモリ232に記憶されているリストが呼び出され、CPU228で処理され、ビデオ表示発生器224へ出力される。・・・スケジュールデータがTV/モニター210へ表示されると常にビデオ表示発生器224の出力を選択する。」(段落0076)、「番組のタイトル及びその記録パラメータ(チャンネル、開始時間及び長さ)は、スケジュールメモリ232から記録メモRAMメモリ236へコピーされる。」(段落0077)によれば、
これら「タイトル」「チャンネル」「開始時間」という番組データは、スケジュールメモリ232から呼び出され、ビデオ表示発生器224へ出力されて、「チャンネル」及び「開始時間」で決まるスクリーン上の位置に「タイトル」を伴う各番組リスト毎のセルとして表示されると理解される。すなわち、スケジュールメモリ232には、番組リスト(番組項目)それぞれの番組データである「タイトル」「チャンネル」「開始時間」が取り出せるように記憶されていて、それらが呼び出されて、その「チャンネル」及びその「開始時間」で決まる位置にその「タイトル」を伴う各番組リスト毎のセルとして表示されると理解される。
したがって、〔発明の実施の形態〕の記載には、『番組リスト(番組項目)それぞれに対応してタイトル、チャンネル、開始時間(番組データ)が存在すること』が記載されているといえ、構成要件1A「タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数のテレビジョン番組リスト」は、このことを言うものと合理的に理解される。(なお、上記の段落0074?0077を含み、発明の詳細な説明には、タイトル、チャンネル、開始時間がスケジュールメモリ232に具体的にどのような態様で記憶されているかについて説明する記載はなく、また、「番組リスト」が「データ」そのものであるとか、「番組リスト」が「タイトル」データと「チャンネル」データと「開始時間」データという3つのデータを合わせたデータであるとかの記載もない。)
また、段落0074?0077等から、本件発明2の構成要件2A「テレビジョン番組リストを複数のセル内に表示している時間とチャンネルのグリッドガイド形式で表示モニターに、RAMに記憶したテレビジョン番組リストを表示させる信号を発生し、」も、〔発明の実施の形態〕に記載されていていると言うことができる。
そうすると、上述のように理解される、〔発明の実施の形態〕に記載されにおける「番組リスト」は、請求項1、2の記載からも解釈される「テレビジョン番組リスト」であるところの上記『番組(項目)』解釈に対応しかつ合致するものであり、参照した段落等は、「テレビジョン番組リスト」がそのように解釈されることの説明・裏付けの部分と言うことができる。

イ-2〈グリッド表示→単一チャンネル表示〉
そして、上記『番組(項目)』との解釈を前提とする本件発明1,2の上記特徴については、特に0031?0033等において具体的に説明されており、
そこには、TV内容確認コマンドにより1つのグリッドガイド24(図1)から、可動カーソルにより目立たされた『番組(項目)』のチャンネルの1つの単一チャンネル行ガイド58(図7)へ変更する〔発明の実施の形態〕が記載されていて、この〔発明の実施の形態〕は、「テレビジョン番組リスト」を上記『番組(項目)』と解釈した場合の上記技術思想と合致するものである。

イ-3 これらによれば、発明の詳細な説明には、「テレビジョン番組リスト」を、上記のように『個々の番組(コンテンツ)を指し示していう番組(項目)』と解釈した技術的思想である、「複数の『番組(項目)』が時間とチャンネルのグリッドガイド形式で表示された番組表からその1つを特定し、特定した1つの『番組(項目)』のチャンネルの単一チャンネルガイド形式の番組表表示に変更する技術思想」について、
具体的に記載されており、そのような『番組(項目)』と解釈されることについての裏付けも発明の詳細な説明に記載されている。

イ-4 これに対して、発明の詳細な説明には、「テレビジョン番組リスト」を、「テレビジョン番組表」と解釈した場合の本件発明1,2の少なくとも、構成要件1A、1B、1C、2A、2Bについて、これらを具体的に説明する記載は一切なく、また、「テレビジョン番組表」と解釈した場合の本件発明1,2を伺わせる記載も一切ない。

イ-5 以上によれば、発明の詳細な説明からみても、「テレビジョン番組リスト」は、『個々の番組(コンテンツ)を指し示していう番組(項目)』と解釈される。

【3】本件各発明毎の検討

以上のことを踏まえた上、以下、本件各発明の新規性進歩性を検討する。

本件発明1、2は、共に、概要、テレビジョン番組リストを表示する形式の遷移に関する発明であり、これらについての請求人の主張する無効理由は、甲1号証を主引例とする進歩性欠如である。
したがって、以下の本件発明1、2についての検討において、本件発明1、2は、ともに、甲1号証記載の発明(以下、「甲1発明」ともいう。)と対比して検討する。

[1]本件発明1について(甲1?甲4から容易)

本件発明1(請求項1)は、前記のとおり以下のように分説される。

1A タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数 のテレビジョン番組リスト、
1B このテレビジョン番組リストの中の幾つかを表示する時間とチャン ネルのグリッドガイド、
1C このグリッドガイドに表示されたテレビジョン番組リストの一つを 選択して目立たさせる可動カーソル、そして
1D 時間とチャンネルのグリッドガイドをその目立たせたテレビジョン 番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイドに変える手段を備 えている
1E ことを特徴とする電子番組ガイド。

(0)本件発明1の技術的意義

本件発明1の特徴は、特にその要件1Dで特定されており、実質上、
「時間とチャンネルのグリッドガイド」(テレビジョン番組リストの中の幾つかを表示する)に表示されたテレビジョン番組リストの一つを選択して目立たさせ、
時間とチャンネルのグリッドガイドををその目立たせたテレビジョン番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイドに変えること
にあることは明らかであり、
これは、
(i)「時間とチャンネルのグリッドガイド」(テレビジョン番組リストの中の幾つかを表示する)を表示することとは別に、「単一チャンネルガイド」を表示すること、と、
これを前提に、
(ii)その「単一チャンネルガイド」の表示を、
「時間とチャンネルのグリッドガイド」に表示されたテレビジョン番組リストの一つを選択して目立たさせておき、
「時間とチャンネルのグリッドガイド」を、「時間とチャンネルのグリッドガイド」表示で目立たせたテレビジョン番組リストのチャンネルの「単一チャンネルガイド」の表示に変えること
をいうものであり、

その技術的意義は、発明の詳細な説明及び図面の記載に照らせば、
テレビジョン表示部にグリッド形式の番組表を表示する場合、そのサイズ及び解像度がグリッドに表示されるテキストの量を制限するので、多数のチャンネルの利用が可能である場合においても、テレビジョン表示部の制限の範囲内にて、テレビジョン番組リストをより見易い形で表示する方法を提供することであって、特に
上記(i)とする技術的意義は、
・最大の情報を伝えるために、ユーザーにとって最も都合のよいように情報の表示を編成することにあり、
上記(ii)とする技術的意義は、
・その「単一チャンネルガイド」の表示に変える仕方を、ユーザーに容易に理解されるやり方ですることにあるものと理解される。

一般に、テレビジョン表示部に番組表を表示する際、当該表示部の大きさ・解像度の制約から、全てのチャンネル・時間帯の番組を同時に表示できず(構成要件1Bでも「幾つかを表示する」としている)、カーソル等の操作で画面をスクロールして、表示されていないチャンネルや時間帯の番組を見るようにされていることは常であるから、
上記の技術的意義は、表示する番組表を、1つのチャンネルに絞れば、他のチャンネルを表示しない分だけ、当該1つのチャンネルの番組の表示に利用できるスペースが増加して表示できる番組の時間帯等も多くなること(このことは、後記する甲1号証にも記載されている。)をいうものと普通に理解されるところ、
本件発明について、発明の詳細な説明及び図面の記載を参照すれば、
上記(i)については、
-図1等に示される「時間とチャンネルのグリッドガイド」と図7に示される「単一チャンネルガイド」を比較すれば明らかなように、「時間とチャンネルのグリッドガイド」(図1)では、同一チャンネルについては3つの時間帯(1.5時間分、11:00?12:30)番組リストしか見ることができないことを、「単一チャンネルガイド」(図7)では(表示を1チャンネルに絞って)13の時間帯(16.5時間分、11:00?7:30)の番組リストを見ることができるようにすることで、上記の技術的意義を達成するものと理解される。
したがって、「単一チャンネルガイド」は、構成要件としては明記されていない{「単一チャンネルガイド」と称することから、全てのチャンネル・時間帯の番組リスト(その中の幾つかは「時間とチャンネルのグリッドガイド」に表示されている)から単一のチャンネルの番組リストだけを集めたガイドをいうものであることは明らかではある。}が、
「時間とチャンネルのグリッドガイド」より多くの時間帯が表示できる(したがって、「時間とチャンネルのグリッドガイド」の表示では表示されていない時間帯の「番組リスト」が表示できる)という意義を有するガイドであって、このことを前提に、構成要件1Dという構成としていると理解される。

上記(ii)については、
-「時間とチャンネルのグリッドガイド」(図1)において、カーソルで番組リストを選択し、「TV内容確認」キー操作をすることで、「時間とチャンネルのグリッドガイド」の表示から、カーソルで選択したチャンネルの「単一チャンネルガイド」(図7)の表示へと変えることで、上記の技術的意義を達成するものと理解される。

つまり、
「時間とチャンネルのグリッドガイド」(図1)では表示されていない時間帯、例えば、2チャンネルの5:00あたりの番組リストを見たいと欲するときには、
表示されている「時間とチャンネルのグリッドガイド」において、カーソルを、今見えている時間帯の番組リストであって、見たいと欲する2チャンネルの行の任意の「番組リスト」(例えば、「判示(パート2)」)まで移動させてこれを目立たせておき、
(「TV内容確認」キー操作で)「判示(パート2)」のチャンネルである2チャンネルの「単一チャンネルガイド」(図7)の表示(ユーザーにとって都合のよい情報の表示編成)に変える仕方(ユーザーに容易に理解されるやり方)を採ることで、2チャンネルの5:00の番組リストも確認できるようになって、
ユーザーにとって最も都合のよい情報の表示が、ユーザーに容易に理解されるやり方でなされるという上記技術的意義が達成されるものである。
さらに、「単一の時間帯の番組ガイド」ではなく、「単一チャンネルガイド」としたのは、図1の「時間とチャンネルのグリッドガイド」では、1画面に表示される時間帯は3個で1.5時間であり、12個表示されるチャンネル数と比べて少なく、また、番組放送の実態からみて(例えば、専門チャンネルのように)特定の番組がどのチャンネルで放送されているかはユーザが見当をつけられるものの、どの時間帯で放送されているかがわからないから一覧で表示させるという要求に応えるのがユーザに都合がよいと考え、
番組表における単一の(チャンネル又は時間帯の)ガイドでは、単一のチャンネルのガイドとすることに、ユーザーにとっての利用価値があるという意義を有するものと理解される。

《根拠記載》
根拠となる発明の詳細な説明の記載を以下に示す。

【0006】「VCRの制御及びテレビジョンスケジュールシステムに関する技術は、開発し尽くされた技術である一方、改良したユーザーインタフェースを組み込んだテレビジョンスケジュールシステム及び方法に対する必要性は、いぜんとして存在する。特に、殆どのコンピュータメニューと異なり、グリッド状TVガイドは、不規則なセルのアレーであり、セルのサイズは、一時間に満たないものから現スクリーンからはみ出す数時間に及ぶものまである。このアレーがセルからセルに移動するカーソルで誘導されると、単一のカーソルコマンドが急激なスクリーン変化をもたらす。例えば、カーソル右のコマンドは、現在のページから数時間離れているセルへの急なジャンプを引き起こす。これは、不安定であるだけでなく、もとに戻すのにかなりの努力を要する。明かに、もっとより穏やかなカーソル運動がグリッド状TVガイドに見受けられる不規則なセルに必要とされる。」
【0007】
「印刷されたグリッドテレビジョンスケジュールガイドは、よく番組のタイトル及び放送局名以外の付属情報を含む。そのようなグリッドはまた一般に、各番組の紹介、その番組が再放送かどうか、映画の人気及びその他の情報を含むより詳細な印刷スケジュールと組み合わせて提供される。テレビジョンセットをスケジュールシステムの表示部として利用する場合、テレビジョン表示部のサイズ及び解像度がグリッドに表示されるテキストの量を制限する。テレビジョン表示部の制限の範囲内にてユーザーに容易に理解されるやり方で最大の情報を伝えるためには、改良した技術が要求される。視聴のための多数のチャンネルの利用が可能である場合、ユーザーにとって最も都合のよいように情報の表示を編成する必要がある。
【0008】
〔発明が解決しようとする課題〕本発明の目的は、テレビジョン番組リストをより見易い形で表示する方法を提供することにある。本発明の他の目的は、より分かりやすい仕方で視聴又は記録するための番組を選択する方法を提供することにある。
【0031】
図7は、グリッド24とリスト58との間でスイッチ選択するためのテープ内容確認コマンドをユーザーにさせることで発生する、単一チャンネルの番組リスト58のスクリーン22を示す。リスト58は、そのチャンネルの一連の番組リストの行60とチャンネル情報フィールド62を含む。番組ノートは、グリッド24に関して図6で示されたと同様な方法でリスト58上に重ねられる。」
【0032】
「TV内容確認コマンドは、グリッドガイド24と次のチャンネル確認行ガイド58との間で交互に選択される。グリッドガイド24を見ている間は、次のTV内容確認コマンドは、グリッド24を単一チャンネル行ガイド58で置き換える。図8は、TV内容確認コマンドのフローチャートである。」
【0033】
「二つのガイド24と58との間のページ関係は、緊密に組み合わされている。単一のチャンネルガイドは、グリッド24上のカーソル32により選択されたチャンネルとスケジュール時間とに対して開かれる。単一チャンネルガイド58を見ている間は、アップ/ダウンチャンネルコマンドは、リストアップされているチャンネルを変更するために使用される。単一のチャンネルガイド58が存在し、グリッドガイド24に返るとき、グリッドカーソル32は、単一チャンネルガイド58で選択されたチャンネルとスケジュール時間とを指し示すようになっている。」


(1)本件発明1と甲1発明との対比(対応関係)

ア 〔甲1発明〕
甲1号証(前記【1】(1))には、実施例として「本発明をテレビ放送の録画予約の処理に適用したもの」が記載されており、これを本件発明1と対比する発明(甲1発明)とする。
甲1発明は、以下の通りのものである。

(ア)目的・概要
前掲(K1.1)(K1.2)(K1.3)(K1.10)(K1.11)、特に、(K1.2)の「本発明の実施例は、本発明をテレビ放送の録画予約の処理に適用したものとして説明する。」,(K1.3)の「本発明が適用されたVTRにおけるテレビ放送の録画予約の処理システムは、・・・」によれば、
甲1発明は、キーボードから開始時刻と終了時刻を入力することにより行うVTRにおける録画予約の処理を行う技術を従来技術とし、その入力作業が面倒であり間違えやすいという問題点を解決しようとするもので{(K1.1)}、
概要、提供されるテレビ放送番組のスケジュールを画面上に表示しながら、表示画面上で所望する番組を選択するのみで、番組の録画予約を行うことができ、簡単な操作で、確実な録画予約を行うことができるようにしたVTRにおけるテレビ放送の録画予約の処理システムとするもので{(K1.2)(K1.3)(K1.10)}、
VTR制御部3、予約制御部4、操作パネル5、FD装置6を有するVTR装置2と、デイスプレイ装置1とにより構成される{(K1.3)}。

(イ)装置構成
(K1.3)(K1.4)(K1.5)によれば、装置は、以下のとおりの、VTR制御部3、予約制御部4、操作パネル5、FD装置6を有するVTR装置2と、デイスプレイ装置1とから構成される。
(a)FD装置6、FD
FDには、番組を提供している全てのチャンネルについて、予め提供される1週間分の放送スケジュール放送スケジュールの内容を示すデータが、第2図の論理フォーマットで記録されている。
その論理フォーマットは、まず、チャンネルフィールド9-1により1CHの番組であることが示された後、このフィールドに引続いて、時間フィールド10-1と番組フィールド11-1との対のフィールドが、1日分の番組の数だけ設けられ、 次に、第2チヤンネルの1日分のスケジュールが、チャンネルフィールド9-2に引続き、時間フィールド10-2と番組フィールド11-2との組が1日分の番組の数だけ設けられる構成とされ、時間フィールド10-1,10-2には、対応する番組フィールド11-1,11-2で示される番組の開始及び終了時刻が記録されており、番組フィールド11-1,11-2には、一般的には番組名称と、必要に応じてその番組の概要が記録されている(K1.5)。
(b)デイスプレイ装置1
デイスプレイ装置1は、テレビ信号ケーブル7とRGB信号ケーブル7′とによりVTR装置2と接続されており、VTR装置2における画像再生時に、VTR制御部3から出力される画像信号は、テレビ信号ケーブル7を通ってデイスプレイ装置1に送られて表示される(K1.3)。
(c)操作パネル5
操作パネル5は、カーソル移動キー16、モード切換スイッチ17、設定スイッチ18及びテンキー19等を備えて構成されている(K1.3)。
(d)予約制御部4
予約制御部4は、1週間分のテレビ放送のスケジュールが記録されたFDの内容をFD装置6から読出して、その内容をRGB信号ケーブル7′を介してデイスプレイ装置1に表示する。操作者が、この表示を目視しながら操作パネル5の操作により録画したい番組を選択すると、予約制御部4は、その番組の録画開始、終了の夫々の日時と、そのチャンネル情報をVTR制御部3に登録する(K1.4)。
(e)VTR制御部3
VTR制御部3は、VTRの基本機能である録画、再生機能、1週間分の番組の録画予約機能を含んでおり、録画開始、終了の日時と、そのチャンネル情報とは、予約制御部4からセットされる。

(ウ)動作
(K1.4)(K1.6)(K1.7)(K1.5)(K1.8),,第3図によれば、以下のように、録画予約動作がされる。
(f)デイスプレイ装置1に表示
モード切換スイッチ17を操作することにより、システムを予約モードとし、テンキー19より「0920」と日付の入力を行う。これにより、デイスプレイ装置1には、9月20日の番組表が表示される。この表示を目視しながらカーソル移動キー16を操作し、カーソルをデイスプレイ装置1上の画面の最上端あるいは最下端に移動させると、時間スクロールが行われ、画面上には、異なる時間帯の番組が次々と表示され、また、カーソルを最左端あるいは最右端に移動させると、チャンネルスクロールが行われ、画面上には、他チャンネルの番組が表示される(K1.6)。
1週間分のテレビ放送のスケジュールが記録されたFDの内容をFD装置6から読出して、その内容をRGB信号ケーブル7′を介してデイスプレイ装置1に表示する(K1.4)。
第3図に示されるように、FD内の
日付フィールド8の情報「0920」、曜日フィールド8′の情報「日」は、日付エリア12に表示され、
チャンネルフィールド9-1の情報「1CH」(チャンネル),9-2の情報「2CH」は、チャンネルエリア13-1,13-2にそれぞれ表示され、
時間フィールド10-1の情報「19:00-20:00」(番組の開始及び終了時刻),10-2「20:00-21:00」,・・・計4時間分が、時間エリアの対応位置にそれぞれ表示され、
番組フィールド11-1「ニュースA」(番組名称「ニュースA」を含む),11-1の情報「ドラマA」,・・・は、番組エリア15中のそれぞれのチャンネル、開始及び終了時刻に対応する位置にそれぞれ表示される{(K1.6),第3図}。
すなわち、デイスプレイ装置1に表示される番組表は、
チャンネルエリア-各列が各チャンネルを意味することを示す『列をガイドする項目(横軸)欄』-と、
時間エリア-各行が各時間帯を意味することを示す『行をガイドする項目(縦軸)欄』-と、
これら『列をガイドする項目(横軸)欄』(チャンネルエリア)と『行をガイドする項目(縦軸)欄』(時間エリア)に囲まれた領域である番組エリアであって、列と行で区画された各区画(セル)からなる番組エリアと、からなるもので、
ニュースA、ドラマA、ドラマB、ニュースB、・・等の2チャンネル分の各番組が、番組エリアにおける、各番組のチャンネルの列とその時間帯の行に位置する区画(セル)に、番組名称(必要に応じてその番組の概要も)を表示するような形式で番組表が表示される。
例えば、「ニュースA」という番組は、番組エリア内の、ニュースAという番組のチャンネルである「1CH」の列とその時間帯である「19:00?20:00」の行に位置する区画(セル)に「ニュースA」という番組名称が表示される。
そして1画面に表示するチャンネルの数は、2つでもさらに多くてもよいし、例えば、1個のチャンネルのみとして、表示できる時間帯を多くしてもよい。((K1.8),第3図)。
すなわち、デイスプレイ装置1には、一日分(9月20日(日)の番組表が、1画面に複数チャンネル分(例えば、2チャンネル・4時間分、第3図)が表示され、画面に表示されていないチャンネル・時間帯はスクロールすることにより表示できるようにされているが、1画面に表示するチャンネルの数は、1個のチャンネルのみとして表示できる時間帯を多くしてもよいし、2個より多くしてもよい。
(g)番組選択操作
操作者は、この表示画面の中に所望する番組を見付け出すと、カーソル移動キー16を操作して、カーソルを所望の番組に移動させる。カーソルは、その番組を表示しているエリア全体の色を変える等により、その番組を選択していることを示すものであり(第3図では、カーソルは斜線で表わされている)を所望の番組に移動させ、例えば、ニュースAが選択された状態で、設定スイッチ18を操作すると、予約制御部4は、ニュースAを録画するために必要な、FD内の日付フィールド8、曜日フィールド8′、チャンネルフィールド9-1、時間フィールド10-1の情報をVTR制御部3内にセットし、ニュースAの録画予約が完了する。次に、カーソル移動キー16を操作してカーソルを第3図の映画Aに移動し、設定スイッチ18を操作すれば、前述と同様にして映画Aの録画予約が完了する(K1.7)。
(h)番組記録
上記(g)の録画予約完了後、VTR制御部3内にセットされた、番組を録画するために必要な、FD内の日付フィールド8、曜日フィールド8′、チャンネルフィールド9-1、時間フィールド10-1の情報に基づいて、番組の記録が実行され、ビデオテープに番組が記録されることも明らかである。

(エ)これらにより、提供されるテレビ放送番組のスケジュールを画面上に表示しながら、表示画面上で所望する番組を選択するのみで、番組の録画予約を行うことができる。

イ 本件発明1と甲1発明との対応関係

(ア)甲1発明の「番組名称」、「番組の開始及び終了時刻」、「チャンネル」は、それぞれ本件発明1でいう「タイトル」、「放送時間」、「チャンネル」に相当することは明らかである。

(イ)構成要件1B:「このテレビジョン番組リストの中の幾つかを、表示する時間とチャンネルのグリッドガイド、」について

(イ1)構成要件1Bは、『個々の番組(コンテンツ)を指し示していう番組(項目)』と解される「テレビジョン番組リスト」(上記【2】)の幾つかを表示する時間とチャンネルのグリッドガイドを特定する。
そして、『「テレビジョン番組リスト」を表示する「時間とチャンネルのグリッドガイド」』とは、発明の詳細な説明(段落0011?0016、段落0025,0026,図1等)に照らせば、
『時間のコラム28と、
チャンネルのコラムと、
これら時間のコラム28とチャンネルのコラムとに囲まれ、各時間の列と各チャンネルの行で区画された各セルからなる領域と、
からなるグリッド形式のガイドの表示であって、
「テレビジョン番組リスト」の幾つかを、それぞれの時間・チャンネルに該当する時間列・チャンネル行のセルに表示したもの』
を指すものと理解される。
「中の幾つか」とは全てではなく、「その一部」をいうものと解される。
(イ2)甲1発明の、ディスプレイ1に表示された第3図の番組表{『甲1番組表(表示)、第3図』}
甲1発明の第3図の番組表は、システムを予約モードとし、テンキー19より「0920」と日付の入力を行うことによりデイスプレイ装置1に表示されるもので、
1画面に複数チャンネル分表示する1日分の番組表(例えば、2チャンネル・4時間分)であり、表示されていないチャンネル、時間帯はスクロールにより表示するもの(以下、『甲1番組表(表示)、第3図』という)
であるところ{(f)、(K1.6)}、
チャンネルエリア-各列が各チャンネルを意味することを示す『列をガイドする項目(横軸)欄』-と、
時間エリア-各行が各時間帯を意味することを示す『行をガイドする項目(縦軸)欄』-と、
これら『列をガイドする項目(横軸)欄』(チャンネルエリア)と『行をガイドする項目(縦軸)欄』(時間エリア)に囲まれた領域である番組エリアであって、列と行で区画された各区画(セル)からなる番組エリアと、
からなり、
ニュースA、ドラマA、ドラマB、ニュースB、・・等の2チャンネル分の各“番組”を、番組エリアにおける、“番組”それぞれの時間帯とチャンネルに該当する時間列・チャンネル行に位置する区画(セル)に、番組名称(必要に応じてその番組の概要も)を表示するような「ガイド」形式でデイスプレイ装置1に“番組表”を表示するところ{上記(f)、第3図}、
デイスプレイ装置1に表示されたこの“番組表”の、
・「チャンネルエリア」は上記「チャンネルのコラム」に、
・「時間エリア」は上記「時間のコラム」に、
・番組エリアにおける、“番組”それぞれの時間帯とチャンネルに該当する時間列・チャンネル行に位置する各区画(セル)に表示される個々の“番組”は『個々の番組(コンテンツ)を指し示していう番組(項目)』であるから、本件発明1でいう「テレビジョン番組リスト」に、
それぞれ相当すると言え、
その「中の幾つかを表示」していることは明らかであり(K1.6)、
したがって、甲1発明のデイスプレイ装置1に表示された『甲1番組表(表示)、第3図』も、「このテレビジョン番組リストの中の幾つかを表示する時間とチャンネルのグリッドガイド」といえる。すなわち、甲1発明も、上記要件1Bに相当する構成を備えている。

(ウ)構成要件1A:「タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数のテレビジョン番組リスト、」について

(ウ1)「テレビジョン番組リスト」が前記のとおりに解されるから、構成要件1Aは、『個々の番組(コンテンツ)を指し示していう番組(項目)』は、それぞれ、「タイトル、放送時間そしてチャンネルを含んでいる」ものであって、これが複数あることを特定している。
これについて、発明の詳細な説明を検討するに、段落0011以降の〔発明の実施の形態〕には、「テレビジョン番組リスト」が「タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる」ことについての直接的記載はないものの、『番組リスト(番組項目)毎に、これに対応してタイトル、チャンネル、開始時間(番組データ)が存在する』といえることは、【2】イで検討したとおりである。
もっとも、〔発明の実施の形態〕をみても、そこには、メモリにおける記憶の仕方、すなわち、メモリにおけるそれら3つの番組データの具体的な存在の態様についての記載はない。
そうすると、構成要件1Aの「タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数のテレビジョン番組リスト、」とは、その文言からすれば、それら「タイトル」「放送時間」「チャンネル」(のデータ)が、ひとかたまりのセットでまとまって存在する態様のものももちろん含むものの、それらがそのようにひとかたまりのセットでまとまって存在する態様でなくても、
(i)「テレビジョン番組リスト(=番組項目)」(のデータ)として「タイトル」、「放送時間」、「チャンネル」の3つ(のデータ)が存在すること、
(ii)これら3つ(のデータ)が「テレビジョン番組リスト(=番組項目)」に対応して取り出せるように存在していること
(iii)そのような「テレビジョン番組リスト(=番組項目)」が複数あること
を満たせばよい要件といえ、
これら3つ(のデータ)がひとかたまりのセットでまとまって存在する態様であることまでの規定をしていないものと言うべきである。

(ウ2)そこで、甲1発明をみると、甲1発明は、FDに、「チャンネル」については複数の番組(番組項目)の共通のデータとして、個々の番組(番組項目)毎のデータである「番組名称とその番組の概要(必要に応じて)」と「時間(開始時刻及び終了時刻)」の前に配置する論理構造であって、「タイトル」「放送時間」「チャンネル」がひとかたまりのセットでまとまって記憶する態様ではないものの、
(i)番組(番組項目)のデータとして、番組名称,時間(開始時刻及び終了時刻),チャンネルの3つのデータが存在すること、
(ii)これら3つのデータは、各番組(番組項目)に対応して取り出せるようにFDに記憶(存在)しており、
(iiii)そのような番組(番組項目)が複数ある、
といい得るものである{上記(イ)}。
すなわち、甲1発明も、本件発明1でいう「タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数のテレビジョン番組リスト、」を備えているといえ、構成要件1Aに相当する構成を備えている、と言うことができる。

(エ)構成要件1C、1Dについて

(エ1)構成要件1C:「このグリッドガイドに表示されたテレビジョン番組リストの一つを選択して目立たさせる可動カーソル、そして」について

構成要件1Cは、
(i)選択して目立たさせる可動カーソルであること、
(ii)可動カーソルにより選択して目立たさせられたものが、「このグリッドガイドに表示されたテレビジョン番組リストの一つ」であること
を特定しているところ、
上記(ii)の「このグリッドガイドに表示されたテレビジョン番組リストの一つ」とは、上記(イ1)での検討から、『時間とチャンネルのグリッドガイドに、その(各々の)時間・チャンネルに該当する時間列・チャンネル行のセルに表示されたテレビジョン番組リストの一つ』と解される。

甲1発明の上記『甲1番組表(表示)、第3図』(これが、本件発明1でいう「時間とチャンネルのグリッドガイド」と言えることは上記のとおりである。)に表示された(各々の)“番組”から、カーソル移動キー16を操作してこれを所望の番組、すなわち、表示された(各々の)“番組”の一つに移動させ、その“番組”の一つを表示しているエリア全体の色を変える等によりこれを選択していることを示すものであって、“番組表”に表示された(各々の)“番組”の一つを可動カーソルにより選択して目立たさせるものといえ、したがって、上記(i)を満たしている。
甲1発明においても、その目立たさせられた“番組”の一つは、
時間とチャンネルのグリッドガイドに、その(各々の)時間帯とチャンネルに該当する時間列・チャンネル行に位置する区画(セル)に表示された“番組”の一つと言え{上記(f)(g)}、上記(ii)も満たしている。
したがって、甲1発明も、本件発明1でいう「このグリッドガイドに表示されたテレビジョン番組リストの一つを選択して目立たさせる可動カーソル、」を備えているといえ、構成要件1Cに相当する構成を備えている、と言うことができる。

(エ2)構成要件1D:「時間とチャンネルのグリッドガイドをその目立たせたテレビジョン番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイドに変える手段を備えている」について

構成要件1Dの、
・「単一チャンネルガイド」は、「時間とチャンネルのグリッドガイド」(番組表)から変更されるものであって、これと同様「ガイド」としていることからみて、また、発明の詳細な説明(段落0031?0033,図1,図7)に照らしても明らかなように、「単一のチャンネルのテレビジョン番組リストだけを配列したガイド」を意味するものと解され、
・「その目立たせたテレビジョン番組リスト」とは、「時間とチャンネルのグリッドガイドで目立たせた一つのテレビジョン番組リスト」であることは明らかである(構成要件1B,1C)から、
構成要件1Dは、
「時間とチャンネルのグリッドガイドを、時間とチャンネルのグリッドガイドで目立たせた一つのテレビジョン番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイド(単一のチャンネルのテレビジョン番組リストだけを配列したガイド)に変える手段を備えている」ことを特定するものである。

内容的にみれば、
ガイドの表示を単一チャンネルガイドに変える要件(特定事項)と、単一チャンネルガイドのチャンネル指定についての要件(特定事項)とからなるもの{以下での検討の便宜上、それぞれ、[Da:直接遷移]、[Db:番組リストによるCH指定]と略していうこととする。}で以下のとおりである。
(a)要件[Da:直接遷移]
時間とチャンネルのグリッドガイドを単一チャンネルガイドに変えること、
すなわち、時間とチャンネルのグリッドガイドの表示を単一チャンネルガイドの表示に変更すること(直接遷移させること)、

(b)要件[Db:番組リストによるCH指定]
時間とチャンネルのグリッドガイドを単一チャンネルガイドに変えるときの単一チャンネルガイドを、時間とチャンネルのグリッドガイドで目立たせた一つのテレビジョン番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイドとすること、
すなわち、表示変更後(遷移後)の単一チャンネルガイドのチャンネルが、時間とチャンネルのグリッドガイドで目立たせた一つのテレビジョン番組リストのチャンネルとすること

これら要件について詳しくみれば、
要件[Da:直接遷移]は、
「時間とチャンネルのグリッドガイド」によるテレビジョン番組リストを表示(グリッドガイドによる番組表表示)することとは別に、これとは異なる、単一のチャンネルのテレビジョン番組リストだけを配列した「単一チャンネルガイド」によるテレビジョン番組リストを表示(単一チャンネルガイドによる番組表表示)することを前提に、
「時間とチャンネルのグリッドガイド」の表示から「単一チャンネルガイド」の表示に変更(直接遷移)すること、
をいうものである。

要件[Db:番組リストによるCH指定]は、
表示の変更(直接遷移)は、変更後の「単一チャンネルガイド」のチャンネルが、変更前の「時間とチャンネルのグリッドガイド」において目立たせた一つの「テレビジョン番組リスト」のチャンネルとなるように行うこと、
つまり、実質的には、
変更後の「単一チャンネルガイド」のチャンネル指定を、変更前の「時間とチャンネルのグリッドガイド」において一つの「テレビジョン番組リスト」を目立たせることにより行い、
「単一チャンネルガイド」のチャンネルをその目立たせた「テレビジョン番組リスト」のチャンネルとすること
を特定するものと認められる。

〈甲1発明との対比〉
そこで、甲1発明をみると、甲1発明には、上記[Da:直接遷移]、[Db:番組リストによるCH指定]のような技術思想はない。

甲1号証には、「1画面に表示するチャンネルの数は、2つでもさらに多くてもよいし、例えば、1個のチャンネルのみとして、表示できる時間帯を多くしてもよい。」(K1.8)との記載があり、
当該記載でいう「1個のチャンネルのみとし」た番組表とは、1画面に表示するチャンネルの数が1つのみとした番組表表示であって、上記『甲1番組表(表示)、第3図』より多くの時間帯を表示できる表示形態をいうものであるが、『甲1番組表(表示)、第3図』と同様、画面に表示されない他のチャンネル・時間帯はスクロールにより表示するもの、
すなわち、「1画面に表示するチャンネルの数が1つのみとした番組表表示であって、上記『甲1番組表(表示)、第3図』より多くの時間帯を表示できるもので、画面に表示されない他のチャンネル・時間帯はスクロールにより表示するもの」(以下、『甲1示唆1画面1チャンネル表示』という。)と解される。
この『甲1示唆1画面1チャンネル表示』は、
・1画面に表示されたものについてみれば、本件発明1でいう「単一チャンネルガイド」と同様であるとは言えるものであるものの、スクロールすれば他のチャンネルも表示するものである点では異なり、
・1画面に複数チャンネル分表示する『甲1番組表(表示)、第3図』とは別に用意して表示するものではないし、
番組表の表示形態を1画面に複数チャンネル分表示する『甲1番組表(表示)、第3図』から1画面に表示するチャンネルの数が1つのみとした『甲1示唆1画面1チャンネル表示』に変更することをいうものでもない。
したがって、甲1発明は、上記[Da:直接遷移]も[Db:番組リストによるCH指定]も備えておらず、したがって、構成要件1Dを備えているとは言えず、この点において本件発明1と相違する。

(オ)構成要件1E:「ことを特徴とする電子番組ガイド。」について
甲1発明も「電子番組ガイド」のシステムと言えることは明らかである。 したがって、甲1発明も構成要件1Eを備えているといえ、この点においては、本件発明1と相違しない。

(2)一致点、相違点
以上の対比結果によれば、本件発明1と甲1発明との一致点、相違点は次のとおりということができる。

[本件発明1との一致点]
1A タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数 のテレビジョン番組リスト、
1B このテレビジョン番組リストの中の幾つかを表示する時間とチャン ネルのグリッドガイド、
1C このグリッドガイドに表示されたテレビジョン番組リストの一つを 選択して目立たさせる可動カーソル、
を備えている
1E ことを特徴とする電子番組ガイド。

[本件発明1との相違点]
本件発明1が、
1D 時間とチャンネルのグリッドガイドをその目立たせたテレビジョン 番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイドに変える手段を備 えている
とするのに対して、
甲1発明は、
上記構成要件1Dを備えていない点

この構成要件Dは、上記のとおり、
(a)要件[Da:直接遷移]
時間とチャンネルのグリッドガイドを単一チャンネルガイドに変えること、
すなわち、時間とチャンネルのグリッドガイドの表示を単一チャンネルガイドの表示に変更すること(直接遷移させること)、

(b)要件[Db:番組リストによるCH指定]
時間とチャンネルのグリッドガイドを単一チャンネルガイドに変えるときの単一チャンネルガイドを、時間とチャンネルのグリッドガイドで目立たせた一つのテレビジョン番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイドとすること、
すなわち、表示変更後(遷移後)の単一チャンネルガイドのチャンネルが、時間とチャンネルのグリッドガイドで目立たせた一つのテレビジョン番組リストのチャンネルとすること
を特定するものといえ、

これらは、以下のことをいうものと解釈される。

要件[Da:直接遷移]:
「時間とチャンネルのグリッドガイド」によるテレビジョン番組リストを表示(グリッドガイドによる番組表表示)することとは別に、これとは異なる、単一のチャンネルのテレビジョン番組リストだけを配列した「単一チャンネルガイド」によるテレビジョン番組リストを表示(単一チャンネルガイドによる番組表表示)することを前提に、
「時間とチャンネルのグリッドガイド」の表示から「単一チャンネルガイド」の表示に変更(直接遷移)すること

要件[Db:番組リストによるCH指定]は、
表示の変更(直接遷移)は、変更後の「単一チャンネルガイド」のチャンネルが、変更前の「時間とチャンネルのグリッドガイド」において目立たせた一つの「テレビジョン番組リスト」のチャンネルとなるように行うこと、
つまり、実質的には、
変更後の「単一チャンネルガイド」のチャンネル指定を、変更前の「時間とチャンネルのグリッドガイド」において一つの「テレビジョン番組リスト」を目立たせることにより行い、
「単一チャンネルガイド」のチャンネルをその目立たせた「テレビジョン番組リスト」のチャンネルとすること

(3)容易想到性についての判断

(3.1)[本件発明1との相違点の克服]
甲1発明に、
時間とチャンネルのグリッドガイドをその目立たせたテレビジョン番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイドに変える手段(構成要件1D)、
を付加することで、上記[本件発明1との相違点]は克服されて、本件発明1に到達する。

構成要件1Dは、上述したように、上記[Da:直接遷移]と[Db:番組リストによるCH指定]のとおり解せられるから、
甲1発明を出発点として、
《ステップ1》(単一チャンネルガイドの付加)
甲1発明の、上記『甲1番組表(表示)、第3図』{1日分の番組表(例えば、2チャンネル・4時間分)であり、表示されていないチャンネル、時間帯はスクロールにより表示するもの}とは別に、
単一チャンネルガイド(単一のチャンネルのテレビジョン番組リストだけを配列したガイド)を表示する機能を付加し、
《ステップ2》(直接遷移)
「単一チャンネルガイド」を表示する機能を付加する際の、その表出手法を、『甲1番組表(表示)、第3図』を「単一チャンネルガイド」表示に変更(直接遷移)するようにすることで、上記[Da:直接遷移]に至る。
《ステップ3》(チャンネル指定手法)
このとき、変更後の「単一チャンネルガイド」のチャンネル指定を、変更前の『甲1番組表(表示)、第3図』において一つの「テレビジョン番組リスト」を目立たせることにより行い、
「単一チャンネルガイド」のチャンネルをその目立たせた「テレビジョン番組リスト」のチャンネルとすることで、上記[Db:番組リストによるCH指定]に至り、
本件発明1に到達する。

(3.2)[本件発明1との相違点の克服]の容易想到性

【結論】
甲2,3号証、甲4号証の1?3記載の発明、周知技術を勘案しても、甲1発明に上記構成要件1Dを付加することは、当業者が容易に想到し得ることである、とはいえず、上記[本件発明1との相違点の克服]は困難である。

甲2,3号証、甲4号証の1?3記載の発明、周知技術を勘案しても、
甲1発明を出発点として、上記《ステップ1》(単一チャンネルガイドの付加)、《ステップ2》(直接遷移)として上記[Da:直接遷移]とするところまでは、当業者が容易に想到し得ることであると言えるとしても、
上記《ステップ3》(チャンネル指定手法)として[Db:番組リストによるCH指定]に至ることまでは、当業者が容易に想到し得ることである、とはいえない。

【理由】

ア 構成要件1Dの技術的意義
1D:時間とチャンネルのグリッドガイドをその目立たせたテレビジョン 番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイドに変える手段を備 えている
上記構成要件1Dは、本件発明1の特徴を規定する中心的構成であり、
これにより、前述したように、
「時間とチャンネルのグリッドガイド」では表示されていない(見たいと欲する)時間帯の番組リストが、
表示されている「時間とチャンネルのグリッドガイド」において、今見えている時間帯の番組リストであって、見たいと欲するチャンネルの「番組リスト」を目立たせておいて、「時間とチャンネルのグリッドガイド」を、その目立たせた「番組リスト」のチャンネルの「単一チャンネルガイド」に変えることで、
見ることができるようになって、
ユーザーにとって最も都合のよい情報の表示が、ユーザーに容易に理解されるやり方でなされるという技術的意義が達成されるものである。
すなわち、
「時間とチャンネルのグリッドガイド」では表示されていない(見たいと欲する)時間帯の「番組リスト」を表示するために、
表示されている「時間とチャンネルのグリッドガイド」において、今見えている時間帯の「番組リスト」であって、見たいと欲するチャンネルの「番組リスト」を目立たせておいて、「時間とチャンネルのグリッドガイド」を、その目立たせた「番組リスト」のチャンネルの「単一チャンネルガイド」に変える、とするものである。

イ 甲2?甲4号証記載の技術(発明)

《甲2号証》
前記【1】(2)(K2.1)?(K2.14)によれば、甲2号証には、以下の技術事項(以下、〔甲2記載技術〕という)が記載されている。
〔甲2記載技術(甲2発明)〕
予め番組メモリに記憶した番組情報をサーチして指定した種類の番組表をテレビ画面に表示し得ると共に、上記番組メモリに対する番組情報のサーチを効率良く行ない得るようにするため{(K2.1)(K2.14)}、
〔1〕文字図形情報システム(ビデオテックス)のテレソフトを利用してテレビ番組情報、例えば、1か月分のテレビ番組情報を番組メモリに記憶すること。
番組情報は、日付、チャンネル、曜日、開始時刻、終了時刻、番組の種類、番組が放送中であることを示すフラグF1、番組が終了したことを示すフラグF2、番組名等が設定され、これらの番組情報は、各番組毎に1か月分の番組情報を記憶する番組メモリに記憶すること{(K2.2)?(K2.5),第3図等}。
〔2〕番組メモリに記憶した番組表をCRT表示部3に表示する場合、以下のようなキーボードのキー操作により6種類の番組表を選択的に表示させることができる(第10図)こと。すなわち、
○1:「番組表」キーのみの単独操作Dをすれば、
今後放送される全ての番組表(例えば、1か月分のうち)、
○2:「日付」の入力と「番組表」キーの組合わせ操作Eをすれば、
その指定した1日分の番組表、
○3:番組の「種類」指定と「番組表」キーの組合わせ操作Fをすれば、 指定ジャンル(種類)の今後放送される番組の一覧表、
○4:「チャンネル」の指定と「番組表」キーの組合わせ操作Gをすれば、 指定チャンネルの今後放送される番組の一覧表、
○5:「曜日」指定と「番組表」キーの組合わせ操作Hをすれば、
指定曜日(間近の躍日)の1日分の番組表、
○6:「放送中」キーの単独操作Iをすれば、今、放送中の番組表、
を表示させること{(K2.6)?(K2.13),第7図,第10図等}。

《甲3号証》
前記【1】(3)(K3.1)?(K3.5)によれば、甲3号証には、以下の技術事項(以下、〔甲3記載技術〕という)が記載されている。
〔甲3記載技術(甲3発明)〕
1週間の予定を表示させたり、その1週間の予定の内、特定の曜日又は日を指定することで、その日の時間スケジュール(ディリイー情報)を表示するスケジュール管理装置(電子手帳)において、
カレンダー表示機能で、第6図(a)のカレンダー表示、すなわち、日曜(S)から土曜(S)までの曜日からなる横軸欄を第1行に表示し、その下に日にちが横書きで5行にわたって表示された通常のカレンダー表示をすること、
カレンダー表示は、第6図(a)では日曜日を週の始まりとして表示しているが、第6図(b)のように月曜日を週の始まりとして表示することもでき、その表示切り換えは、表示切り換えモードにおいて文字入カキ-のSキー(日曜日を週の最初の曜日とする場合)又はMキー(月曜日を週の最初の曜日とする場合)の入力で選択できること{(K3.4)}、
このカレンダー表示状態において、カレンダーキー165を操作すると、カーソルで指示されている11日(第6図(a)の「11日(月曜日)」)から始まる1週間のスケジュール内容(週間情報)が第5図(a)に示すようにその週の各日(例えば、「11」)及び曜日の表示(例えば、「M」)に合わせて、スケジュール内容(例えば、「BREAKFAST ME」)を表示するもので、「11M:BREAKFAST、12T:・・・、17S:・・・」のように、日にちと曜日(頭文字)と11日(月曜日)から17日(日曜日)までのスケジュール内容を先頭より決められた文字数を表示すること{(K3.3)(K3.5)}、
この週間情報の表示は、カーソルで指示されている日から1週間の情報を表示するか、その日を含む日曜日から始まる週を表示する(図示はない)かは、システムのプログラムによって決まることで本発明には直接関係ないこと{(K3.5)}、
また、この週間表示の状態で、カーソルで指定される日にち移動させたければ、カーソルキーを操作することで、自在に移動させることができる(ステップU22,U23)ようになっていること{(K3.5)}。

《甲4号証の1?3》
請求人は、甲第4号証については、甲第4号証の1についてのみ具体的に記載箇所を摘示して指摘するに止まり、甲4号証の2,甲4号証の3については具体的に記載箇所を何ら摘示していない。
甲4号証の2,甲4号証の3の記載についても検討したが、いずれも、甲4号証の1以上の技術事項を開示するものではないので、甲4号証の1で代表させ、〔甲4記載技術〕ということとする。
前記【1】(4)(K4.1)?(K4.13)によれば、甲4号証の1?3には、以下の技術事項(以下、〔甲4記載技術〕という)が記載されている。
〔甲4記載技術(甲4の1発明)〕
従来、スケジュール記憶表示装置においては、スケジュールデータはすべて日付に対応して記憶され表示されるものであり、曜日や週間に対応したスケジュールを記憶させ表示させることができないという課題認識のもと、
日々のほかに、特定の曜日(例えば、1月の毎週水曜日)を指定することにより、または、特定の週間(例えば、1月の第1週(1st))を指定することにより、該当するスケジュールデータを記憶させ、その後表示させることのできる小型電子計算機を兼用したスケジュール記憶表示装置において{(K4.1)?(K4.8)}、
表示作成部35で作成された表示データは表示バッファ36に送られ、この表示データに従って第4図(2)に示すようにカレンダ表示、すなわち、日曜(SU)から土曜(SA)までの曜日からなる各曜日を示す横軸欄を第1行に表示すると共に、第1週から第5週を示すマーク「■(スケジュール設定週)「+(スケジュール未設定週)」「+」「+」「+」「+」からなる各週を示す縦軸欄を第1列(左端列)に表示し、その右側にこれらの曜日に対応するように日にちが横書きで5行にわたって表示されたカレンダ表示がなされること。
このようにカレンダ表示が行なわれている状態にあって、
その各週を示す縦軸欄の1つのマークの位置をタブレット入力部12によって押圧すると、そのマークが示す週の週間スケジュールデータが、その週の日付と共に第4図(3)のように表示され(例えば、第1週を示すマーク「■」の位置をタブレット入力部12によって押圧すると、第「1」週の週間データである「←-----→」と第「1」週の日付データ「29」?「4」が第4図(3)のように表示され){(K4.4)}、
その各曜日を示す横軸欄の1つ「曜日」の位置をタブレット入力部12によって押圧すると、そのマークが示す曜日の曜日スケジュールデータが、その曜日の各日付と共に第4図(5)のように表示され(例えば、水曜日を示す「WE」の位置をタブレット入力部12によって押圧すると、水曜日の曜日データである「ヨイコノテレビ」「トクベツバングミ」「ダイ5カイ」「ダイ6カイ」「ダイ7カイ」「ダイ8カイ」と各水曜日の日付データ「1」「8」「15」「22」「29」が第4図(3)のように表示され){(K4.6)}、
その日付の位置をタブレット入力部12によって押圧すると、その日付のの日々スケジュールデータが、その日付の年月日曜日と共に第4図(4)のように表示されること{(K4.5)}。
〔甲4記載技術〕と本件発明1との対応
〔甲4記載技術〕は、その表示内容は本件発明1と全く異なるものの、項目を表示する形式についてみれば、本件発明1との類似(項目を縦横方向に配した形式の表示から縦方向にのみ項目を配した形式の表示に直接遷移させる)が認められる。
同技術は、本件発明1との対応でみれば、
各曜日を示す横軸欄、すなわち『列をガイドする項目(横軸)欄』と、各週を示す縦軸欄、すなわち、『行をガイドする項目(縦軸)欄』と、これら列をガイドする項目(横軸)欄と行をガイドする項目(縦軸)欄に囲まれ、列と行で区画された各区画(セル)からなる領域(日付領域)と、からなるのカレンダ表示(“グリッド形式”に対応)において、
『列をガイドする項目(横軸)欄』、『行をガイドする項目(縦軸)欄』及び列と行で区画された各区画(セル)上をカーソルが移動可能とし、
『列をガイドする項目(横軸)欄』の1つの項目(曜日)をカーソルで選択し(目立たせ)、(“グリッド”形式の)ガイド表示であるカレンダ表示から、選択した1つの項目(曜日)に属する単一列のセル(日)の曜日スケジュールデータの表示に変更し、
『行をガイドする項目(縦軸)欄』の1つの項目(週、■+等)をカーソルで選択し(目立たせ)、(“グリッド”形式の)ガイド表示であるカレンダ表示から、選択した1つの項目(週)に属する単一行のセル(日)の週間スケジュールデータの表示に変更する技術、ということができる。

ウ 上記《ステップ1》(単一チャンネルガイドの付加)の容易想到性について

〔甲2記載技術〕に接した当業者であれば、〔甲2記載技術〕に基づいて、甲1発明にも、『甲1番組表(表示)、第3図』に加え、ユーザにチャンネルを指定させ、指定されたチャンネルの「単一チャンネルガイド」を表示する機能を付加することに容易に想到すると言えることから、
上記《ステップ1》(単一チャンネルガイドの付加):
甲1発明の、上記『甲1番組表(表示)、第3図』{1日分の番組表(例えば、2チャンネル・4時間分)であり、表示されていないチャンネル、時間帯はスクロールにより表示するもの}とは別に、
単一チャンネルガイド(単一のチャンネルのテレビジョン番組リストだけを配列したガイド)を表示する機能を付加すること
は、〔甲2記載技術〕に基づいて当業者が容易に想起することである、と言うことができる。

〈理由(ステップ1の容易性)〉
甲1号証の「1画面に表示するチャンネルの数は、2つでもさらに多くてもよいし、例えば、1個のチャンネルのみとして、表示できる時間帯を多くしてもよい。」(K1.8)で示唆される上記『甲1示唆1画面1チャンネル表示』は、
・1画面に表示されたものについてみれば、本件発明1でいう「単一チャンネルガイド」と同様であるとは言えるものであるものの、スクロールすれば他のチャンネルも表示するものである点では異なり、
・1画面に複数チャンネル分表示する『甲1番組表(表示)、第3図』とは別に用意して表示するものではなく、
同記載のみから、「時間とチャンネルのグリッドガイド」の表示に加え、これとは別に「単一チャンネルガイド」を表示する技術思想までは読み取ることはできないことは前記の通りであるものの、
そこに、1画面に1個のチャンネルのみ表示すること、そのようにすれば表示できる時間帯が多くなることは示唆されていると言える。
すなわち、「単一チャンネルガイド」では、「時間とチャンネルのグリッドガイド」の1画面では表示されていない時間帯の番組リストまで、同時に見ることができるようになるというメリットは認識されている。

《甲2号証》
そして、甲2号証には、キーボードのキー操作により6種類の番組表を選択的に表示させることができる〔甲2記載技術〕が記載されていて、このうち、
○1:「番組表」キーのみの単独操作Dをすれば、
今後放送される全ての番組表(例えば、1か月分のうち)、
○2:「日付」の入力と「番組表」キーの組合わせ操作Eをすれば、
その指定した1日分の番組表、
○4:「チャンネル」の指定と「番組表」キーの組合わせ操作Gをすれば、 指定チャンネルの今後放送される番組の一覧表、
を表示することが記載されており、
上記「○2:指定した1日分の番組表」は、その具体的な表示形態は不明であるものの、複数のチャンネルと時間帯を含む1日分の番組表といえ、甲1発明の、予約モードにしてテンキーより日付の入力を行うことでデイスプレイ装置に表示される1日分の番組表である上記『甲1番組表(表示)、第3図』に対応するものであること、
上記○4の:指定チャンネルの今後放送される番組の一覧表(「○4:指定チャンネルの番組表」という。)は、上記「○2:指定した1日分の番組表」とは別に用意された表示形態であることは明らかであって、本件発明1でいう「単一チャンネルガイド」(「単一のチャンネルのテレビジョン番組リストだけを配列したガイド」)に相当すると言え、
かかる〔甲2記載技術〕に接すれば、
当業者は、甲1発明の1画面に複数チャンネル分表示する『甲1番組表(表示)、第3図』とは別に、上記「○4:指定チャンネルの番組表」ができる機能を付加すれば、
これによって上記甲1号証で示唆されているように、「時間とチャンネルのグリッドガイド」より多くの時間帯の番組を同時に確認でき便利であり、これら両者を選択的に利用できることとなって、ユーザの利便性向上に寄与すると普通に想起し得、
甲1発明にも、『甲1番組表(表示)、第3図』(「時間とチャンネルのグリッドガイド」)に加え、ユーザにチャンネルを指定させ、指定されたチャンネルの「単一チャンネルガイド」を表示する機能を付加することに容易に想到すると言える。
よって、上記《ステップ1》(単一チャンネルガイドの付加)は当業者が容易に想起し得ることである。

エ 上記《ステップ2》(直接遷移)の容易想到性について

上記のとおり、甲1発明に、〔甲2記載技術〕に基づいて、ユーザにチャンネルを指定させ、指定されたチャンネルの「単一チャンネルガイド」を表示する機能を付加することは当業者容易想到と言えるところ、
同機能を付加する際、
当業者であれば、周知技術に基づいて、『甲1番組表(表示)、第3図』表示状態において、「チャンネル」の指定と「番組表」キーの組合わせ操作Gを受け付けることができるようにして『甲1番組表(表示)、第3図』を「単一チャンネルガイド」表示に直接変更する(遷移させる)との考えに困難なく至ると言えることから、
上記《ステップ2》:「単一チャンネルガイド」を表示する機能を付加する際の、その表出手法を、『甲1番組表(表示)、第3図』を「単一チャンネルガイド」表示に変更(直接遷移)するようにすること(上記[Da:直接遷移])は、周知技術に基づいて当業者が容易に想到し得ることである、と言うことができる。

〈理由(ステップ2(直接遷移)の容易性)〉

エ-1《周知技術》
一般に、ユーザインターフェースとして、上位メニューの下位にある異なる2つのメニュー/ガイド画面が存在するとき、画面遷移の時間短縮を図り利用者が必要以上に画面遷移を意識することをなくすため、下位の1つのメニュー/ガイド画面から、次画面の選択肢としてそこに表示されていない(飛びたい)別の下位のメニュー/ガイド画面を直接指定できるようにして、上位メニュー表示に戻ることなく下位の別のメニュー/ガイド画面に直接遷移し得るようにすることはよく知られていること(周知技術、例えば、特開昭62-194525号公報等参照)にすぎない。

エ-2 甲1発明に、〔甲2記載技術〕の「単一チャンネルガイド」を表示する機能を付加する際の、その表出手法についてみるに、
〔甲2記載技術〕では、
○2:キーボードの操作で「日付」の入力と「番組表」キーの組合わせ操作Eをを行って「○2:指定した1日分の番組表」を表示することと、
○4:キーボードの操作で「チャンネル」の指定と「番組表」キーの組合わせ操作Gを行って「○4:指定チャンネルの番組表」を表示することが、[番組表出力](第10図)という表示する番組表の種類を特定する上位の状態から遷移する下位の状態として同列に扱われていて、「○2:指定した1日分の番組表」を表示している状態で、上記組合わせ操作Gを受け付けることができて直接「○4:指定チャンネルの番組表」を表示することができるとはしていない。
しかし、当業者は上記《周知技術》をよく知っているといえ、〔甲2記載技術〕に接すれば、
〔甲2記載技術〕において、特定の種類の番組表が表示されている状態においても、上記○1?○6の操作を受け付けることができるようにして、当該特定種類の番組表表示から他の種類の番組表表示に直接遷移することも容易に想定し得るといえ、
また、〔甲2記載技術〕を適用しようとする甲1発明の、上記『甲1番組表(表示)、第3図』では、同時刻の他のチャンネルの番組情報も閲覧できるという観点では「単一チャンネルガイド」より勝るが、表示できる時間帯の多さの観点では「単一チャンネルガイド」に劣るなど、それぞれ、一長一短であることは明らかであるから、その両者を素速く切り換え表示できる方がよりユーザの利便性向上に寄与するとの考えに容易に至るといえ、
当業者であれば、
ユーザの便宜を図るため、甲1発明に、〔甲2記載技術〕に基づいて「単一チャンネルガイド」を表示する機能を付加する際、周知技術に基づいて、『甲1番組表(表示)、第3図』表示状態において、「チャンネル」の指定と「番組表」キーの組合わせ操作Gを受け付けることができるようにして『甲1番組表(表示)、第3図』を「単一チャンネルガイド」表示に直接変更する(遷移させる)との考えに困難なく至ると言える。
したがって、甲1発明に、ユーザにチャンネルを指定させ、指定されたチャンネルの「単一チャンネルガイド」を表示する機能を付加する際の、「単一チャンネルガイド」を表出させる手法について、
、『甲1番組表(表示)、第3図』を「単一チャンネルガイド」表示に変更(直接遷移)するようにする手法を採ること、すなわち、上記《ステップ2》(上記[Da:直接遷移])は、当業者が周知技術に基づいて容易に想到し得ることである。

エ-3 被請求人の主張について
被請求人は、甲第2号証における、「今後放送される全ての番組表」を表示することと、「指定されたチャンネルの今後放送される番組表」を表示することとは、それぞれ、異なるキー操作に対して行われる独立した事象であるから、甲第2号証は、「複数のチャンネルの番組表に代えて指定された1つのチャンネルの番組の一覧表を表示する」ことを教示も示唆もしていない旨主張するが、
上記エ-1、エ-2で示した通り、「グリッドガイド」の表示から直接「単一チャンネルガイド」の表示へと変更する手法を採ることは、周知技術に基づいて当業者が容易に想起し得ることであるから、この主張は採用しえない。
なお、〔甲2記載技術〕は、番組表をCRT表示部3に表示する場合に、キーの組み合わせ操作に応じて指定した種類○1?○6の番組表を表示するとしているが、一の種類の番組表が既に表示されている状態において、キーの組み合わせ操作により(異なる種類の)番組表を表示することを、排除しているものでもない。

エ-4 甲3号証、甲4号証について
甲1発明の「時間とチャンネルのグリッドガイド」を「単一チャンネルガイド」に直接遷移させること(上記[Da:直接遷移])が、甲3号証又は甲4号証記載の技術から当業者が容易に想到し得るか、について検討しておく。

〔甲3記載技術〕、〔甲4記載技術〕は、いずれも、「カレンダー表示」画面から、特定日(1日や、週間等)の「スケジュール内容の表示」画面に直接遷移させることを示している。
しかし、いずれも、テレビジョン番組表についての技術ではなく、スケジュール管理をする装置(電子手帳、又は小型電子式計算機を兼用したもの)に関する技術であって、当該装置においては、「スケジュール内容」を表示することが重要かつ必要であって、「カレンダー表示」自体が有用な情報を表示するものではなく、この「カレンダー表示」をするだけでは「スケジュール内容」を表示するという目的は達成されず意味がないものであり、遷移前の「カレンダー表示」と遷移後の「スケジュール内容の表示」は同種の情報を表示するものではない。
そこでの「カレンダー表示」は、あくまで「スケジュール内容」を表示する日付を選択し特定するための“メニュー画面”として使用されるものであって、その後に「スケジュール内容」を表示することが必ず予定されているのである。(そうであるからこそ、「カレンダー表示」には、そこから選択すべき日付である1か月分の全ての日(1日?31日)が表示されているのである。)
これに対し、テレビジョン番組表は、そもそも、それ自体で有用な目的とする番組情報(タイトル、放送時間、チャンネル等)を表示しているものであり、「単一チャンネルガイド」の表示が必ず必要なものではなく、同表示を予定しているものでもない。
すなわち、テレビジョン番組表、及び、本件発明1の「時間とチャンネルのグリッドガイド」→「単一チャンネルガイド」の表示形態の遷移は、「カレンダー表示」→「スケジュール内容の表示」の遷移とはその対象が異なることのみならず、その技術的意義(目的・課題意識)も全く異なるものである。
したがって、上記[Da:直接遷移]の容易想到性については、テレビジョン番組表の表示として、また、その表示形態の遷移としての技術的意義や課題等の観点から論じられるべきであり、
単に、スケジュール管理をする装置である甲3、4号証に、「カレンダー表示」画面から特定日(1日や、週間等)の「スケジュール内容の表示」画面に直接遷移させる技術が記載されているからといって、そのことのみを理由に、甲1発明の「時間とチャンネルのグリッドガイド」を「単一チャンネルガイド」に変えること(上記[Da:直接遷移])が、当業者が容易に想到し得る、と言えるものではない。

オ 上記《ステップ3》(上記[Db:番組リストによるCH指定])の容易想到性について

甲1発明を出発点として、〔甲2記載技術〕に基づいて、ユーザにチャンネルを指定させ、指定されたチャンネルの「単一チャンネルガイド」を表示する機能を付加し、同機能を付加する際の、「単一チャンネルガイド」を表出させるのに、周知技術に基づいて、『甲1番組表(表示)、第3図』表示状態において、「チャンネル」の指定と「番組表」キーの組合わせ操作Gを受け付けることができるようにすることで、
『甲1番組表(表示)、第3図』を「単一チャンネルガイド」表示に直接変更する(遷移させる)との考えに困難なく至ると言えることから、
上記《ステップ2》:上記[Da:直接遷移])は、当業者が周知技術に基づいて容易に想到し得ることである、と言えると判断したことは上記のとおりであるところ、

『甲1番組表(表示)、第3図』を「単一チャンネルガイド」表示に直接変更する(遷移させる)のに、上記のように、『甲1番組表(表示)、第3図』表示状態において、「チャンネル」の指定と「番組表」キーの組合わせ操作Gを受け付けるようにするのではなく、
上記《ステップ3》(上記[Db:番組リストによるCH指定]):
変更後の「単一チャンネルガイド」のチャンネル指定を、変更前の『甲1番組表(表示)、第3図』において一つの「テレビジョン番組リスト」を目立たせることにより行い、
「単一チャンネルガイド」のチャンネルをその目立たせた「テレビジョン番組リスト」のチャンネルとすること(上記[Db:番組リストによるCH指定]とすること)は、

甲2号証、甲3号証、甲4号証の1?3の何れにも記載されておらず、
また、これら各甲号証のいずれにも、上記《ステップ3》(上記[Db:番組リストによるCH指定])とするに至ることが当業者容易想到と言えるに足りるまでの動機付け・技術思想を見いだすことはできず、
上記《ステップ3》([Db:番組リストによるCH指定])とすることが、これら各甲号証に基づいて当業者が容易になし得ることである、とはいえない。

〈理由(ステップ3([Db:番組リストによるCH指定])の容易性)〉

オ-0 [Db:番組リストによるCH指定]の技術的意義
上記《ステップ3》は、すなわち、上記[Db:番組リストによるCH指定]という構成を採ることであるところ、その技術的意義は、上記「[1](0)本件発明1の技術的意義」及び上記「ア」で前記したとおりであり、そのような構成を採るのは、
「時間とチャンネルのグリッドガイド」では表示されていない(見たいと欲する)時間帯の「番組リスト」を表示するためであり、
そのために、表示されている「時間とチャンネルのグリッドガイド」において、今見えている時間帯の「番組リスト」であって、見たいと欲するチャンネルの「番組リスト」を目立たせておいて、「時間とチャンネルのグリッドガイド」を、その目立たせた「番組リスト」のチャンネルの「単一チャンネルガイド」に変える、とするものである。

ここでの(変えるときの)、今見えている時間帯の「番組リスト」を目立たせることの技術的意義は、
今見えている時間帯の「番組リスト」を目立たせる操作を、
その目立たせた「番組リスト」自体を選択特定するために用いるのが通常であるところを、そうではなく、
目立たせた「番組リスト」のチャンネルと同じチャンネルの「番組リスト」を、「時間とチャンネルのグリッドガイド」では表示されていない時間帯の「番組リスト」も含めて、そのすべての「番組リスト」を選択し特定するために用いることにある。
そして、これによりその選択特定した番組リストを、「時間とチャンネルのグリッドガイド」では表示されていない時間帯のものを含めて表示できることを前提に「単一チャンネルガイド」として表示するのである。

つまり、「時間とチャンネルのグリッドガイド」に表示されている「番組リスト」を目立たせる操作により、個々の「番組リスト」及びそれがもつ属性としての「チャンネル」・「時間帯」が特定されるのは当然のこととして、その個々の「番組リスト」に限らない共通の「チャンネル」をもつ他の「番組リスト」のすべてについても選択特定されたと扱い、これら選択特定された「番組リスト」群を「単一チャンネルガイド」形式として表示する、とするものである。

このことを踏まえ、上記《ステップ3》([Db:番組リストによるCH指定])とすることの容易想到性について検討する。

オ-1 チャンネル指定をカーソルによるGUIとすることについて

甲1発明に、〔甲2記載技術〕に基づいて、ユーザにチャンネルを指定させ、指定されたチャンネルの「単一チャンネルガイド」を表示する機能を付加することは当業者容易想到と言え、
同機能を付加する際の、「単一チャンネルガイド」を表出させるのに、周知技術に基づいて、『甲1番組表(表示)、第3図』表示状態において、「チャンネル」の指定と「番組表」キーの組合わせ操作Gを受け付けることができるようにして『甲1番組表(表示)、第3図』を「単一チャンネルガイド」表示に直接変更する(遷移させる)との考えに困難なく至ると言えることから、上記《ステップ2》:上記[Da:直接遷移])は、当業者が周知技術に基づいて容易に想到し得ることである、と言えると判断したことは上記のとおりである。
ここで、『甲1番組表(表示)、第3図』表示状態において、「チャンネル」の指定と「番組表」キーの組合わせ操作Gを受け付けることができるようにすれば、表示されているチャンネルだけでなく表示されていないチャンネルを含めて直接チャンネルが指定でき、表示されていない時間帯を表示できる「単一チャンネルガイド」に直接迅速に画面遷移できるというメリットがあるものである。
とはいえ、甲1発明では、『甲1番組表(表示)、第3図』を表示して、表示されている番組リストの1つをユーザにカーソルで選択し目立たせて、処理対象とする1つの「番組リスト」を特定するのに、カーソルを用いたグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を採っていることからみて、 また、処理対象とする1つの「番組リスト」を特定するのにカーソルを用いたそのようなGUIとすることは普通のことであることからみて、
、当業者は、キーによる操作Gに代えてカーソルを用いたGUIを採用することも代替案として格別困難なく考え得ると言うべきである。

このとき、カーソルを用いたGUIである以上、カーソルを用いて、上記キー操作Gに対応する操作ができるように、画面上に、カーソルで選択指定する対象となる何らかの「□表示」(表示形態は「□」に限らないが、ここでは、画面に表示される選択指定用の表示を「□表示」とした。)が必ず必要であり、
『甲1番組表(表示)、第3図』から直接遷移させることから、『甲1番組表(表示)、第3図』を(消去することなく)表示している画面上に、同時に、カーソルで選択指定できる「チャンネル選択指定用□表示」や「番組表キー用□表示」を表示することとなる。
(なお、上記周知技術は、下位メニュー/ガイド画面に、(飛びたい)別の下位のメニュー/ガイド画面への選択肢が次画面の選択肢としてそこに表示されていない場合についての、下位メニュー/ガイド画面→別の下位メニュー/ガイド画面への直接遷移技術であるが、
そのように選択肢としてそこに表示されていない場合においても下位メニュー/ガイド画面→別の下位メニュー/ガイド画面へ直接遷移することがよく知られているのであるから、下位メニュー/ガイド画面に、(飛びたい)別の下位のメニュー/ガイド画面への選択肢が次画面の選択肢としてそこに表示されている場合であっては、なおさら、下位メニュー/ガイド画面→別の下位メニュー/ガイド画面への直接遷移技術はごく普通の技術であるといえる。)
このうち、チャンネル指定に必要な「チャンネル選択指定用□表示」は、 ・チャンネルを選択するキー操作に代えてGUIとするためのものであって、番組表をガイドすることを本来の目的とする上記『甲1番組表(表示)、第3図』とは異なるものであり、
・また、番組表ガイドを、番組表ガイド自体をこれとは異なる「単一チャンネルガイド」への遷移のためのメニューGUIとして流用することが周知とか普通であるならばともかく、そうではないのであるから、
『甲1番組表(表示)、第3図』とは別の表示として表示(同時表示としなければいけないが)するのが普通である。
すなわち、チャンネル指定をキー操作ではなくGUIとするのであれば、そのための「チャンネル選択指定用□表示」は、通常は、番組表表示(『甲1番組表(表示)、第3図』を表示したまま、これとは別の表示として表示することが想定されるのである。

とはいえ、選択指定すべき「チャンネル」は、『甲1番組表(表示)、第3図』の、チャンネル軸である「チャンネルエリア」に、既にそこに表示され用意されているのであり、
さらに、その「チャンネルエリア」に表示される「1CH」「2CH」等の「チャンネル表示」は、その列に配置されるすべての番組リスト(表示されていない時間帯のものも含めて)に共通する属性を示す表示で、列全体の「番組リスト」群を代表するものとしての表示であること、
に、当業者であれば容易に気づくものといえ、
このチャンネルエリアを「チャンネル選択指定用□表示」に流用しようという発想にも、特別困難なく至るというべきである。

しかしながら、そのようにしたものが、上記[Db:番組リストによるCH指定]とはならないことは明らかである。

以上、〔甲2記載技術〕のキーによる組み合わせ操作Gに代えて、『甲1番組表(表示)、第3図』表示状態でカーソルでチャンネル指定をさせるようにすることを想起したとしても、
・「チャンネル選択指定用□表示」を、上記『甲1番組表(表示)、第3図』とは別の表示として同時表示するか、
・せいぜい、『甲1番組表(表示)、第3図』のチャンネルエリアに表示されている「チャンネル」をカーソルで選択して目立たせ、「単一チャンネルガイド」表示のためのチャンネルを指定し得るようにする
考えに至ると言うべきであって、
「時間とチャンネルのグリッドガイド」表示において、既にそこに軸情報であって列全体の「番組リスト」群を代表するものとして表示されている「チャンネル」を避け、あえて「セル」上の「テレビジョン番組リスト」を目立たせるとする上記《ステップ3》(上記[Db:番組リストによるCH指定])に容易に至るものではない。

オ-2 甲2号証、甲3号証、甲4号証の1?3について

(ア)甲2号証

甲2号証には、キーによる組み合わせ操作Gによるチャンネル指定が記載されているにすぎず、上記オ-1でみたように、甲2号証から上記《ステップ3》([Db:番組リストによるCH指定])に至るのは困難である。
上記《ステップ3》([Db:番組リストによるCH指定])とすることが、甲2号証に基づいて当業者が容易に想到し得る、とはいえない。

(イ)甲4号証の1?3

〔甲4記載技術〕は、上記エ-4のとおり、テレビジョン番組表についての技術ではなく、スケジュール管理をする装置(小型電子式計算機を兼用した)に関する技術であり、
そこでの「カレンダー表示」は、目的とする「スケジュール内容」を表示するものではなく、あくまで「スケジュール内容」を表示する日付を選択し特定するための“メニュー画面”として使用されるものであって、その後に「スケジュール内容」を表示することが必ず予定されているのであるのに対して、
テレビジョン番組表は、それ自体で既に有用な目的とする番組情報を表示しているものであり、「単一チャンネルガイド」の表示が必ず必要なものではなく、同表示を予定しているものでもない。
すなわち、テレビジョン番組表、及びその表示形態の遷移は、「カレンダー表示」→「スケジュール内容の表示」の遷移とはその対象が異なることのみならず、その目的・課題意識も異なるものである。

とは言え、〔甲4記載技術〕は、画面の表示形式についてみれば、本件発明1との類似(項目を縦横方向に配した形式の表示から縦方向にのみ項目を配した形式の表示に直接遷移させる)が認められ、前記《〔甲4記載技術〕と本件発明1との対応》での考察から明らかなように、
本件発明1と同様、『列をガイドする項目(横軸)欄』と『行をガイドする項目(縦軸)欄』とこれらに囲まれた列と行で区画された各区画(セル)からなる領域とからなる「グリッドガイド」表示から、単一の項目に属する単一列または行のセルの情報を表示する形式のガイドに遷移させる技術といえるものであるが、
この遷移は、カーソルを、『列をガイドする項目(横軸)欄』または『行をガイドする項目(縦軸)欄』の1つの項目に位置させ、目立たせた場合に行われるものであって(これは、すなわち、上記オ-1で上述した、当業者が特別困難なく想到し得るとした『甲1番組表(表示)、第3図』のチャンネルエリアに表示されている「チャンネル」をカーソルで選択して目立たせるものに対応するものであって)、
「テレビジョン番組リストの一つ」を目立たせる、すなわち、「セル」を目立たせるとする本件発明1とは異なる。{(上記「(1)イ 対応関係」の(エ1)構成要件1C(ii)参照)}

〔甲4記載技術〕では、本件発明1のように「セル」にカーソルを位置させた場合には、第4図(4)の画面に遷移するものであって、同図の画面は本件発明1でいう「単一チャンネルガイド」ではない。
〔甲4記載技術〕が適用できたとしても、本件発明1には至らない。

したがって、甲4号証の1?3には、上記《ステップ3》(上記[Db:番組リストによるCH指定])とするに至ることが当業者容易想到と言えるに足りるまでの動機付け・技術思想を見いだすことはできず、
上記《ステップ3》([Db:番組リストによるCH指定])とすることが、これら甲4号証の1?3号証に基づいて当業者が容易に想到し得る、とはいえない。

(ウ)甲3号証

〔甲3記載技術〕は、スケジュール管理をする装置(電子手帳)に関する技術であるが、本件発明1の上記[Db:番組リストによるCH指定]に関連する技術として、
カレンダー表示状態において、カレンダーキー165を操作すると、週間情報の表示(週間表示)に遷移する技術が示されていて、縦横方向に項目を配した画面から縦方向にのみ項目を配した画面に直接遷移するという点では、本件発明1の上記[Db:番組リストによるCH指定]に類似する技術である。

以下、当該技術について、本件発明1と対応して検討する。

(ウ1)〔甲3記載技術〕のカレンダー表示は、そもそも、本件発明1の「グリッドガイド」の表示とは異なる。遷移後のガイドにおいても、両者は異なる。
〔甲3記載技術〕の「カレンダー表示」は、2つの識別軸情報表示を伴う行列形式ではなく、かつ表示しない項目がないものであって、 そもそも、2つの識別軸情報表示を伴い、かつ表示しない項目がある、本件発明1でいう「グリッドガイド」の表示とは異なる。
「カレンダー表示」と、「テレビジョン番組表」(「グリッドガイド」)の表示とは、内容だけでなく、その形式も異なる。

〔甲3記載技術〕のカレンダー表示は、縦横方向に項目(日にち)を配した画面表示である限りにおいては、本件発明1の「時間とチャンネルのグリッドガイド」の表示と共通するものの、
そのカレンダー表示における、第6図(a)の日曜(S)から土曜(S)までの曜日からなる横軸欄の第1行は『列をガイドする項目(横軸)欄』といえるものの、『行をガイドする項目(縦軸)欄』の表示がなく、第何週であるかを示す「週」を「曜日」と同様に重要な識別軸と捉えるものではなく、第6図(a)のカレンダー表示の表示形式は、そもそも、2つの軸情報表示を伴うガイドではない。

「テレビジョン番組表」は、本件発明1の「時間とチャンネルのグリッドガイド」を含め、
一般に、個々の「番組リスト」が「時間」と「チャンネル」を重要な属性としてもつものであって、これらにより明確に識別され特定されるものであることに着目して、これら2つの重要な情報を2つの識別軸として同列に扱うもので、これら2つの識別軸情報を伴うもので各セルに番組リストを配した「時間とチャンネルのグリッド」(行列)形式のものであり、
これを表示した「テレビジョン番組表」(「時間とチャンネルのグリッドガイド」)の表示には、すべての「番組リスト」が表示されているのではなくその中には表示されていない「番組リスト」も存在し、その各1行(又は列)には、表示されていない「番組リスト」を含めて同じチャンネル(又は同じ時間帯)のものだけが配されているものである。

これに対して、「カレンダー」は、そもそも、時間軸という1軸に沿って連続する“日にち”を配列するにあたり、「曜日」を横軸とし7日を単位に折り返して複数行に並べたものであって、「曜日」は横軸情報として必ず伴うものの、第何週であるかの「週」軸情報は伴わないのが普通であり、1行の右端の日の翌日は、折り返されて次行の左端にくるものであり、
甲3発明の「カレンダー表示」も同様であって、第何週であるかを示す「週」の表示はなく、第何週であるかを示す「週」は、「曜日」と同列に扱われているものではなく、識別軸と捉えているものとは言えないし、上述したように、固定的なものと捉えておらず、常に表示行(の7日)と1:1に対応させているものでもない。
また、同「カレンダー表示」には、すべての「日にち」が表示され、表示されていない「日にち」はない。
したがって、〔甲3記載技術〕の「カレンダー表示」は、2つの識別軸情報表示を伴う行列形式ではなく、かつ表示しない項目がないものであって、
そもそも、時間とチャンネルという2つの識別軸情報表示を伴い、かつ表示しない項目がある、本件発明1でいう「グリッドガイド」の表示とは異なるものである。

また、表示しない項目の有無の相違は、遷移後のガイドに相違を来す。
すなわち、〔甲3記載技術〕の遷移後の「週間スケジュール内容の表示」には、遷移前の「カレンダー表示」に表示されていた7日のスケジュール内容だけが表示され、遷移前の「カレンダー表示」に表示されていなかったものを表示することのないガイド表示となるのに対して、
本件発明1の「単一チャンネルガイド」には、遷移前の「グリッドガイド」の表示には表示されていなかった「番組リスト」も含まれるのである。
遷移後のガイドにおいても、両者は異なる。

(ウ2)〔甲3記載技術〕の遷移の仕方は、本件発明1の遷移の仕方についての技術思想とは異なる。
〔甲3記載技術〕の「カレンダー表示」→「週間スケジュール内容の表示」は、遷移後の表示を、遷移前にカーソルで選択し「目立たせた項目」の属する行の項目だけのガイドの表示とさせる技術思想と捉え得るものではない。
カレンダー表示状態において、カレンダーキー165を操作すると、週間情報の表示(週間表示)に遷移することが示されている。
このとき、カレンダー表示状態には、日曜日を週の始まりとして表示するとき{第6図(a)}と、月曜日を週の始まりとして表示するとき{第6図(b)}があり、これらは、ユーザが表示切り換えモードにおいて選択的に設定できる{Sキー(日曜日を週の最初の曜日とする場合)又はMキー(月曜日を週の最初の曜日とする場合)を入力するかによって設定できる}ようになっており{(K3.4)}、
また、週間表示は、第5図(a)のようにカーソルで指示されている日から始まる1週間のスケジュール内容を表示するものであるが、
第5図(a)のようにカーソルで指示されている日から始まる1週間のスケジュール内容を表示するするか、カーソルで指示されている日を含む日曜日から始まる週のスケジュール内容を表示する(これに対応する図示はない)かは、システムのプログラムによって決まることで本発明には直接関係ないとされている{(K3.5)}。
これらのことからすれば、遷移後の週間表示がシステムのプログラムによってカーソルで指示されている日を含む日曜日から始まる週のスケジュール内容を表示するようにされているものであって、かつ、カレンダー表示状態を第6図(a)のようにユーザが日曜日を週の始まりとして表示すると設定している場合においては、遷移後の週間表示が、カレンダー表示においてカーソルで指示されている日を含む1行である7日分のスケジュール内容の表示となるものと理解される。
しかしながら、そうでない場合には、遷移後の週間表示は、カレンダー表示においてカーソルで指示されている日を含む1行である7日分のスケジュール内容の表示とはならない。

甲3号証では、「週間」といっても、「日曜日から始まる7日間」の場合もあるし「月曜日から始まる7日間」の場合もあるし(それらをどうするかはユーザに任されている)、「特定日(カーソルで指示された日)から7日間」の場合もあり、「週間」は固定的に捉えられていないし、
「週」を「カレンダー表示」で表示されている1行の7日と決めている訳でもない。
(月の)第何週であるかが「日」のもつ重要な属性として明確に区別しなければならないものと認識されているものでもなく、(月の)第何週であるかと第何行に表示するかとが固定的に決めらている訳でもなく、
遷移後の週間表示が、「目立たせた項目」の属する行の項目だけのガイドの表示となる場合もあるとはいっても、常に「目立たせた項目」の属する行の項目だけのガイドの表示となるものではない。
これらのことからすれば、そこに、遷移前にカーソルで選択し「目立たせた項目」の属する行の項目だけのガイドの表示とさせる技術思想が存在するとまで言うことはできない。
すなわち、〔甲3記載技術〕は、
遷移後の表示を、遷移前にカーソルで選択し「目立たせた項目」の属する行の項目だけのガイドの表示とさせる技術思想と捉え得るものではなく、
あくまで、『遷移前にカーソルで選択し「目立たせた項目」である「日」に着目し、その「日」から7日間か、その「日」を含む前後の7日間を、「日曜日」からもしくは「月曜日」から、週間表示としてスケジュール内容を表示する遷移の仕方』(『甲3の遷移の仕方』)を示すものである。(なお、これとは異なり〔甲4記載技術〕のカレンダ表示は、「週間」を「表示行」と1:1対応させて明確にかつ固定的に捉えている。)

これに対して、本件発明1の[Db:番組リストによるCH指定]は、内容は別として、表示するガイドの形式の遷移の仕方についての技術思想に着目すれば、『2つの識別情報軸表示を伴う2軸の表示形式からなる「グリッドガイド」を前提に、これを、「目立たせた項目」の1軸情報に着目して、「グリッドガイド」に表示されていなかったものも表示することがある(表示に含めることを前提とする)、その1軸情報をもつものだけの単一の行形式(又は列形式)のガイドの表示に変更する技術思想』と言うことができるものであり、甲3号証から捉えられる上記『甲3の遷移の仕方についての技術思想』とは異なる。

(ウ3)以上によれば、
〔甲3記載技術〕の「カレンダー表示」→「週間スケジュール内容の表示」は、本件発明1と同様、項目を縦横方向に配した形式の表示から縦方向にのみ項目を配した形式の表示に直接遷移させる技術であるとはいっても、
遷移前の表示についてみても、
「カレンダー表示」は、2つの識別軸情報表示を伴う行列形式ではなく、かつ表示しない項目がないものであるのに対して、
本件発明1の「グリッドガイド」の表示は、2つの識別軸情報表示を伴いかつ表示しない項目がある点で、そもそも異なり、
遷移の仕方についての技術思想についてみても、
『遷移前にカーソルで選択し「目立たせた項目」である「日」に着目し、その「日」から7日間か、その「日」を含む前後の7日間を、「日曜日」からもしくは「月曜日」から、週間表示としてスケジュール内容を表示する仕方』を示すに止まり、
遷移後の表示を、遷移前にカーソルで選択し「目立たせた項目」の属する行の項目だけのガイドの表示とさせる技術思想と捉え得るものではなく、
本件発明1の[Db:番組リストによるCH指定]の遷移の仕方についての技術思想、すなわち、『2つの識別情報軸表示を伴う2軸の表示形式からなる「グリッドガイド」を前提に、これを、「目立たせた項目」の1軸情報に着目して、「グリッドガイド」に表示されていなかったものも表示することがある(表示に含めることを前提とする)、その1軸情報をもつものだけの単一の行形式(又は列形式)のガイドの表示に変更する技術思想』とは異なり、
遷移後の表示についてみても、
「週間スケジュール内容の表示」は、遷移前にカーソルで選択し「目立たせた項目」の属する行の項目だけのガイドの表示とはいえず、また、遷移前の「カレンダー表示」に表示されていた項目だけを表示するものであって、遷移前の「カレンダー表示」に表示されていなかったものを表示することのないガイド表示となるのに対して、
本件発明1の「単一チャンネルガイド」の表示は、遷移前にカーソルで選択し「目立たせた項目」の属する行(又は列)の項目だけのガイドの表示とするもので、遷移前の「グリッドガイド」の表示に表示されていなかった項目も表示することがある(表示に含めることを前提とする)ガイドの表示である点で、異なる。

すなわち、甲3発明〔甲3記載技術〕は、前提となる遷移前の表示も、遷移の仕方についての技術思想も、遷移後の表示も本件発明1と異なる。

(ウ4)技術的意義・課題の相違
「カレンダー表示」と「テレビジョン番組表の表示」とは、そもそも、その技術的意義も課題も異なる。

〔甲3記載技術〕のカレンダー表示は、スケジュール管理をする装置の「カレンダー表示」であって、上記エ-4でも述べたように、「スケジュール内容」を表示することが重要かつ必要であって、「カレンダー表示」自体が有用な情報を表示するものではなく、この表示をするだけではその目的は達成されず意味がないものであり、遷移前の「カレンダー表示」と遷移後の「週間スケジュール内容の表示」は、同じ意義をもつ同種の情報を表示するものではない。
そこでの「カレンダー表示」は、「スケジュール内容」を表示するものではなく、その後本来の目的である「スケジュール内容」を表示することを必ず予定して表示する、日付を選択し特定するために必要な前段階画面である“メニュー画面”としての意義をもつものであって、
そのために1か月にわたるすべての日(1日?31日)が表示されているのであり、各行に表示される項目は7個(7日)に限られかつそのすべてが常に表示されているのである。
そこには、遷移前画面に表示されていない項目情報を表示するために、別の画面(「単一チャンネルガイド」)に遷移させるという[Db:番組リストによるCH指定]を採用する上での前提となる画面遷移の意義・課題意識は全くない。
仮に、「カレンダー表示」が“メニュー画面”として位置づけられることに目をつぶり、本来の目的である「スケジュール内容」が(「日にち」と共に)縦横に配列して表示するものが想定し得たとしても、そこには、1日?31日のすべての「スケジュール内容」が既に表示されているのであるから、 そもそも、表示されていない「スケジュール内容」を表示しようとする必要も課題意識もないし、遷移後の「週間スケジュール内容の表示」をしたからといって、「カレンダー表示」では表示されていなかった日の「スケジュール内容」が見えるようになるものでもない。

(ウ5)まとめ 以上からすれば、
〔甲3記載技術〕の「カレンダー表示」→「週間スケジュール内容の表示」は、
項目を縦横方向に配した形式の表示から縦方向にのみ項目を配した形式の表示に直接遷移させる技術であるとはいっても、スケジュール管理をする装置(電子手帳)における、「カレンダー表示」画面から「スケジュール内容の表示」画面に遷移させる表示技術であって、
・その「カレンダー表示」は、
「スケジュール内容」を表示するための日付を選択し特定するために必須の前段階画面(“メニュー画面”)としての意義をもつものであって、そのために1日?31日のすべての日にちを7日を単位に折り返して複数行に並べて表示するもので、あくまでカレンダーの表示技術と捉えられるべきもので、
そもそも、「テレビジョン番組表」の表示とは、その技術的意義・課題は全く異なり(ウ4)、それ自体で目的とする有用な情報を表示する2つの識別情報軸表示を伴う行列形式の「グリッドガイド」でもなく、また、すべての項目を表示しない「グリッドガイド」でもなく(ウ1)、
・その遷移の仕方についての技術思想としても、
遷移後の表示を、遷移前にカーソルで選択し「目立たせた項目」の属する行の項目だけのガイドの表示とさせる技術思想と捉え得るものでもなく、[Db:番組リストによるCH指定]の上記遷移の仕方についての技術思想を示すものでもなく(ウ2)、
・その遷移後の表示は、
遷移前にカーソルで選択し「目立たせた項目」の属する行の項目だけのガイドの表示とはいえず、また、遷移前の「カレンダー表示」に表示されていた項目だけを表示するものであって、遷移前に表示されていなかったものを表示することのないものである(ウ3)。

すなわち、〔甲3記載技術〕、そもそも、「テレビジョン番組表」の表示技術である甲1発明や本件発明1とは意義も課題認識も前提も異にする『カレンダー表示→スケジュール内容の表示技術』であって、
そこには、遷移前画面に表示されていない項目情報を表示するために、別の画面(「単一チャンネルガイド」)に遷移させるという[Db:番組リストによるCH指定]を採用する上での前提となる画面遷移の意義・課題意識は全くないばかりか、表示形式(態様)においても、その前提となる遷移前の表示も、その「ガイド」の遷移の仕方についての技術思想も、遷移後の表示も、その何れもが異なるものである。

甲3号証は、以上のような〔甲3記載技術〕を示すに止まるものである以上、そこに、上記《ステップ3》の上記[Db:番組リストによるCH指定]という構成に至る動機付けとなるに足りる技術的課題・技術思想を見いだすことはできない。
すなわち、甲3号証は、
甲1発明に、〔甲2記載技術〕に基づいて「単一チャンネルガイド」を表示する手段を付加する際に、周知技術に基づいて「時間とチャンネルのグリッドガイド」表示から直接「単一チャンネルガイド」表示に変更する手法を採ろうとするときにおいて、
〔甲2記載技術〕のキーの組み合わせ操作Gに代えてカーソルによるGUIで「チャンネル」を指定させることとしたときに採る手法として、
普通、当業者が発想するであろう「チャンネル選択指定用□表示」を上記『甲1番組表(表示)、第3図』とは別の表示として同時表示する手法でも、『甲1番組表(表示)、第3図』上のチャンネルエリアを利用する手法でもなく、
上記《ステップ3》[Db:番組リストによるCH指定]:
変更後の「単一チャンネルガイド」のチャンネル指定を、変更前の『甲1番組表(表示)、第3図』において一つの「テレビジョン番組リスト」を目立たせることにより行い、
「単一チャンネルガイド」のチャンネルをその目立たせた「テレビジョン番組リスト」のチャンネルとする
手法を採る構成に至る動機付けとなるに足りる技術的課題・技術思想を示すものとはいえない。

上記[Db:番組リストによるCH指定]は、つまるところ、「番組リスト」を目立たせる操作を、その目立たせた「番組リスト」自体を選択特定するために用いるのではなく、目立たせた「番組リスト」のチャンネルと同じチャンネルの「番組リスト」を、「時間とチャンネルのグリッドガイド」では表示されていない時間帯の「番組リスト」も含めて、そのすべての「番組リスト」を選択し特定するために用いるとするもので、
これによりその選択特定した番組リストを、「時間とチャンネルのグリッドガイド」では表示されていない時間帯のものを含めて表示できることを前提に「単一チャンネルガイド」として表示することをいうものであるところ、 「テレビジョン番組表」表示において、本件の優先権主張日(平成2年9月10日)当時、カーソル使用上、『個々の番組リストを表示するセルの□』は、専ら、その番組リスト自身を対象として何らかの処理(記録等)をするための「個々の番組リスト選択指定用」として割り当てられているのが通常であり(これを特定することで、個々の「番組リスト」がもつ属性としての「チャンネル」と「時間帯」を特定し得ることは当然であるが)、
上記[Db:番組リストによるCH指定]のように、上記「個々の番組リストを表示するセルの□』を、その個々の「番組リスト(項目)」に限らない共通の「チャンネル」をもつ他の「番組リスト(項目)」の全て(「時間とチャンネルのグリッドガイド」に表示されていない時間帯のものを含み)を特定するのに割り当てるとする技術思想はどこにもないのである。

したがって、上記《ステップ3》([Db:番組リストによるCH指定])とすることが、甲3号証に基づいて当業者が容易に想到し得る、とはいえない。

オ-3 請求人の主張について

請求人は、上記[Db:番組リストによるCH指定]とすることは、甲3号証、甲4号証の1?3に基づいて当業者が容易に想到し得ることである、と主張しており、その骨子は、以下の2点である。
主張(i) グリッドガイドから直接に単一チャンネルガイドに代えるように表示形式を変更する際に、画面上で目印を付けて目立たせることにより選択し、その目立たせた位置に関する情報の画面に切り換えることは、グラフィックユーザインターフェースの分野では周知技術である(甲第3号証の記載ア、イや甲第4号証の1の記載ア?ウ)。

主張(ii) チャンネルを特定する方法について検討すると、特定の番組名称を有する番組は、特定のチャンネルで特定の放送時間に放送されるものであるから、甲1発明のように、カーソルによって、特定の番組名称を有する番組の1つを選択して目立たせると(記載カ)、特定の番組名称を有する番組のチャンネル及び放送時間も実質的に特定することができる。よって、特定の1つのチャンネルのテレビ番組リストを表示する画面に切り換えるためにチャンネルを特定する方法として、特定の番組名称を有する番組の1つを選択して目立たせることにより、その番組のチャンネルを実質的に特定するように構成することは容易になし得るものである。

しかしながら、
上記主張(i)について
甲4号証の1?3については、上記オ-2(イ)のとおりであり、甲3号証については、上記オ-2(ウ)のとおりであるから、この点の請求人の主張は採用できない。
上記主張(ii)について
甲1発明において、カーソルによって、特定の番組名称を有する番組の1つを選択して目立たせると(記載カ)、特定の番組名称を有する番組のチャンネル及び放送時間も実質的に特定することができることは当然である。
しかし、そうであるからといって、「グリッドガイド」(形式の)表示から「単一チャンネルガイド」(形式の)表示に変えるのに、上記構成要件1Dとする必然性はないし、それだけで、上記構成要件1D(特に、上記[Db:番組リストによるCH指定])とすることが当業者が容易になし得ると言うことはできないことは明らかである。
したがって、この点の請求人の主張も採用できない。

カ まとめ([本件発明1との相違点の克服]の容易想到性)
以上のとおりであるから、甲2,3号証、甲4号証の1?3記載の発明、周知技術を勘案しても、甲1発明に上記構成要件1Dを付加することは、当業者が容易に想到し得ることである、とはいえず、上記[本件発明1との相違点の克服]は困難である。

《甲5号証?甲11号証について》
なお、念のため、他の各甲号証(甲5号証?甲11号証)についてみておく。
甲5号証?甲11号証には、それぞれ、下記の事項が記載されていると認められるが、甲5号証?甲11号証のいずれにも、上記構成要件1Dは記載も示唆もされておらず、これら各甲号証に基づいても、上記の克服(甲1発明に上記構成要件1Dの手段を付加すること)が当業者容易想到である、とはいえない。
よって、甲2号証?甲11号証に基づいて上記の克服(甲1発明に上記構成要件1Dの手段を付加すること)が当業者容易想到である、とはいえない。

記(甲5号証?甲11号証記載事項)

《甲5号証》
前記【1】(5)(K5.1)?(K5.6)によれば、甲5号証には、以下の技術〔甲5記載技術(甲5発明)〕が記載されている。

〔甲5記載技術(甲5発明)〕
・従来のチャンネル選局操作の煩しさを一挙に解決し得るテレビジョン受像機を提案しようとするものである{(K5.1)}。
・受信し得る100チヤンネル分の放送波を受信し得るテレビジョン受像機において、特に当該受信可能チヤンネルのうちユーザの好みに合った「特定チヤンネル」(例えば選局使用頻度が大きい例えば10チヤンネル分)については選局情報として予め登録しておき、登録された10チヤンネル分の番組識別情報及びチヤンネル情報の一覧表(特定チヤンネルリスト)をユーザの指示によりアドレス番号を付して画面上に表示し、表示されたアドレス番号のうち1つを選択指定することにより、テレビジヨン放送を選局し得るようにする{(K5.2)(K5.3)}。
・「特定チヤンネル」の登録・選局は、以下(i)から(iv)のようにされる。例示として、番組登録画面(第6図、DSP2)のアドレス番号「2」に示す番組識別情報[TSN]を新たな番組識別情報[ABC]に変更するときを示す。{(K5.4)}。
(i)「TOP10」に付された1?10の順に表示される任意のアドレス番号、例えば「2」を反転表示させて選ぶ(DSP3、ステップSP2?5。なお、特定チヤンネルリストに含まれる番組識別情報は、工場出荷時に初期登録されている。)。
(ii)そのアドレス番号「2」に示す番組識別情報、例えば[TSN]を、新たな番組識別情報、例えば[ABC]にキーボードで入力して変更する(ステップSP6?7、第7?8図)。
(iii)ユーザが入力した番組識別情報「ABC」に対応させたい衛星、例えば「W2」を指定し、次にその衛星「W2」内のチャンネル番号、例えば「12」を入力し、番組登録の処理の終了を示す「STORE」キーを押下する。
これにより、2番目に表示されるアドレス「2」の位置に、ABCが表示され、その[ABC]には、衛星「W2」と衛星内チャンネル「12」が登録される(ステップSP8?18、第9?12図)。
(iv)チャンネル選局は、ユーザによって「番組」キーが押下されると番組選局画面DSP9(第13図)を読み出して表示画面上に表示され、こここでユーザが登録した番組識別情報「ABC」に対応するチャンネルのテレビジョン放送を選局しようとするときは、キーボード12よりアドレス番号「2」を入力した後、「ENTER」キーを押下すると、アドレス番号「2」の番組識別情報「ABC」に対応する衛星名(=「W2」)及び衛星内のチャンネル番号(=「12」)を記憶部13より読み出し、アンテナ制御信号及びチャンネル制御信号をアンテナ制御部2B及び選局部3へ送出し、これによりテレビジョン受像機1は当該チャンネルのテレビジョン放送の受信を開始する{(K5.5)}。
そして、これらのことから、甲5号証に接した当業者は、甲5号証に記載されている技術として、以下の技術も把握するものである。
多数のチャンネルから所望のチャンネルを選択する選局操作を簡単化するために、選局操作用の画面(DSP9)として1?10の順序づけられた画面上の位置に対応して選局用の10個の特定チャンネルリストを表示するもの(第13図)において、
多数のチャンネルのうちから、ユーザが任意に選んだユーザの好みに合った10個のチャンネルを、選局操作用の画面と同様な番組登録画面(DSP9)上の1?10の順序づけられた任意の位置に任意のチャンネルを配置できるようにして登録できるようにし、この登録情報を選局操作用の画面に反映し、選局操作用の画面に、番組登録画面で登録したのと同じ1?10の順序づけられた画面上の位置に対応して選局用の10個の特定チャンネルリストを表示する技術。

《甲6号証》
前記【1】(6)(K6.1)?(K6.15)によれば、甲6号証には、以下のことが記載されている。
様々な形で組み合わされる選択基準をユーザが使用して、放送番組の選択を行うことができるようにでき、本発明は放送形態のスケジュール情報を受信し、次にそのスケジュール情報を処理して選択を行う電子システムと方法に関する。
水平または垂直帰線のような、TVフレーム中で普通使用されない部分を使用して、従来のテレビ放送の一部としてテレビスケジュール情報が放送され、TV放送信号から分離されデジタル化された番組スケジュール情報信号をCPU178に供給し、メモリ179は、選択された番組情報を受信し記憶する{(K6.4)(K6.6)}。
番組スケジュール情報から視聴する番組を選択すること{(K6.3)}、番組マスタによる番組を選択するための一覧表示には、それぞれの番組に関する、番組の開始時間、番組の名称及びチャンネル番号が表示される{(K6.8)}。
そして、番組マスタによる一覧表示するチャンネル及び一覧表示しないチャンネルを、一覧表示するチャンネルまたは衛星名/記号を入力し、または、一覧表示しないチャンネルまたは衛星名/記号を入力して「現在一覧表示されているチャンネル:2、4、5、6、7、8、9、12、22」を指定できるようにすることにより、ある種類の番組(テーマ)のみ、あるチャンネルのみ、及びゴールデンアワーのようなある時間内の番組のみを一覧表示できるよう番組マスタを設定して、一覧表示するチャンネルを関心のあるチャンネルに制限できるようにしている{(K6.8)?(K6.12)}。

《甲7号証》
ア 〔甲7発明〕
甲7号証には、前記【1】(7)に掲げた記載(K7.1)?(K7.9)がある。
前掲(K7.1)に「番組の内容等は、本実施例では、後述するように、ROMに記憶しているが、書換え可能なPROMないしバッテリによりバックアップされたRAMに記憶するものとして、自動販売機等で書き換えるものとしてもよい。」とあることから、
録画予約カード1の、1週間ないし数週間のテレビ放送の番組の内容・時間等を予め記憶させたものを、「ROM32又はバッテリによりバックアップされた自動販売機等で書き換え可能なRAM」とする。

甲7号証に記載された発明(甲7発明)として、
「テレビ受像機TV」と、「テレビの放映内容を録画するビデオ録画装置VTR」と、「テレビの放映内容を録画するビデオ録画装置VTRに装置されて、その録画を制御する録画予約制御装置」を備える録画予約システムの発明
を認定することができ、以下の目的・概要・詳細の発明である。

(ア)目的
テレビ放送される番組から所望の番組を簡単に録画予約すること

(イ)概要(構成・作用)
テレビ受像機TVと、テレビの放映内容を録画するビデオ録画装置VTRと、テレビの放映内容を録画するビデオ録画装置VTRに装置されて、その録画を制御する録画予約制御装置を備える録画予約システムであって、
録画予約制御装置は、
少なくともテレビ放送の内容と放映時間とを含む情報を予め記憶する記憶手段MEと、
該記憶された情報をテレビ受像機TVに出力し、該テレビ受像機TVに表形式で表示させる表示制御手段DCと、
該表示された情報から所望の放送内容を選択する選択手段SLと、
該選択された情報に従って、その放映時間をビデオ録画装置VTRの録画予約手段TMに設定する録画設定手段RSとを備え、
録画予約制御装置は、その記憶手段MEに予め記憶した少なくともテレビ放送の内容と放映時間とを含む情報を、表示制御手段DCによりテレビ受像機TVに出力し、テレビ受像機TVに表形式で表示させ、新聞や専門誌に掲載されるテレビ放送の番組表と同様の形式で、放送の内容と放映時間とを視認することを可能とし、
この状態で、選択手段SL、例えばカーソルの移動とこれに伴う表示の点滅や反転表示等により情報を選択し、この選択された情報に従って、録画設定手段RSにより、選択した放映内容の放映時間をビデオ録画装置の録画予約手段TMに設定し、
ビデオ録画装置VTRは、テレビ受像機TVに表形式で表示された放送の内容に基づいて選択された番組の時間になると、録画予約手段TMにより、録画を実行する、ように動作する録画予約システム。{(K7.2)}

(ウ)詳細(構成・動作・作用)
(a)録画予約制御装置(録画予約カード1)
録画予約制御装置は、録画予約カード1であり、この録画予約カード1は、VTR3の接続部10に装着して用いられ、録画予約カード1の内部には、CPU31,ROM32,RAM33を中心に、これらとバス34により相互に接続されたキー入力ポート35,入出力ポート38等が設けられている。 《記憶手段ME、ROM32(又はRAM)》
ROM32(又はバッテリによりバックアップされた自動販売機等で書き換え可能なRAM)には、制御プログラムと共に、1週間から4週間分程度の放映番組の簡単な内容と放映開始・終了時刻が記憶されている。また、キー入力ボート35には、カード表面に設けられた各キー11ないし13,21ないし24が接続されており、各キーの操作状態を入力する。入出力ボート38は、VTR3内部の制御装置とデータ等をやり取りするためのボートであり、録画予約カード1がVTR3に装置されたとき、コネクタ3を介してその内部のバス45に接続される。{(K7.3)}
そして、(K7.5)(K7.7)(K7.9),第4図によれば、VTR3に録画予約カード1を装着し電源を投入すると、テレビ受像機5にその番組表の一部が、第4図に示す表形式、すなわち、横軸欄:チャンネルCH1?CH7,縦軸欄:時間7時?0時で、チャンネルと時間の交差する位置のマスに各番組A1?番組D6が配置される表形式で表示されるのであるから、ROM32(又はバッテリによりバックアップされた自動販売機等で書き換え可能なRAM)には、各番組「A1」?「D6」のそれぞれに対応する「番組の簡単な内容」,「放映開始・終了時刻」,「チャンネル」が記憶されている。
(b)VTR3、テレビ受像機(TV)5
VTR3の内部には、バス45により相互に接続された周知のCPU51,ROM52,RAM53,タイマ55のほか、アンテナ57を介してテレビ放送電波を受け映像・音声信号を復調するチューナ60,復調した信号をビデオテープに録画しあるいは再生する録画再生部65,映像信号をテレビ5に出力する映像信号出力部70等を備える。タイマ55は、年月日を管理するカレンダー機能および24時間の時計機能を備え、予め内部バス45を介してCPU51により設定された時刻なるとこれをCPU51に割込として報知すると共に、時刻表示部8に現在時を表示する。
また、チューナ60は、CPU51の指令を受けて復調するチャンネルを選択することができる。
選択されたチャンネルの復調された映像信号は、録画再生部65に出力されるが、この録画再生部65には、CPU51の制御信号も出力されており、録画再生部65はこの信号を受けて、映像信号の録画・再生に応じて、図示しない録画再生用ヘッドの駆動、テープリール駆動用モータの制御等を行なう。更に、映像信号出力部70は、チューナ60により復調されたあるチャンネルの映像信号、録画再生部65により再生された映像信号、CPU51がRAM53に記憶した画像データを読み出して生成する映像信号のうちの何れかひとつの映像信号を選択し、これを-旦図示しない内部のビデオメモリに蓄えた後、テレビ受像機5に常時出力する。{(K7.4)}

《動作》
(c)テレビ受像機5に番組表を表示
まず、VTR3に録画予約カード1を装着し電源を投入すると、テレビ受像機5にその番組表の一部が、第4図に示す表形式、すなわち、横軸欄:チャンネルCH1?CH7,縦軸欄:時間7時?0時で、チャンネルと時間の交差する位置のマスに各番組A1?番組D6が配置される表形式で表示される。{第4図、(K7.9)}
具体的には、第5図カード側処理のステップ100?120まで、第6図VTR側処理320?340,350が行われる。
録画予約カード1側
録画予約カード1は、VTR3に装着されて電源が投入されると、第5図に示すカード側処理ルーチンを開始し、まず、カーソル位置の初期化等の処理を行なう(ステップ100)。カーソルの初期位置は、予め定めた原点であり、第4図に示す番組表では、最も小さな番号のチャンネルでかつ最も早い時間帯の番組(本実施例では番組A1)に対応した位置である。
その後、ROM32(又はバッテリによりバックアップされた自動販売機等で書き換え可能なRAM)から番組表を読み出し(ステップ110)、このうちカーソル位置に応じた領域の番組データおよびカーソル位置のデータを入出力ポート38を介してVTR3に出力する処理を行なう(ステップ120)。即ち、テレビ受像機5には、番組表の全てを一度に表示することができないので、カーソルの位置を中心に一画面分の番組データを出力するのである。出力された番組データは、コネクタ30を介して一旦RAM53に記憶され、後でCPU51の制御により映像信号出力部70に送られ、ここで映像信号に変換された後、テレビ受像機5に出力される。{(K7.5)}
VTR3側
録画予約カード1からの出力の内容が番組表のデータである場合には、第5図のステップ120で出力されるデータに対応して、これを一旦RAM53に蓄えた後、テレビ受像機5に表示するデータとして映像信号出力部70にセットする処理(ステップ320)と、録画予約カード1が出力するカーソル位置データを入力する処理とを行なう(ステップ330)。続いて、入力したカーソル位置のデータに基づいて反転表示する番組の位置を映像信号出力部70に設定する処理を行なう(ステップ340)。{(K7.7)}
(d)カーソル操作、所望の放送内容の設定(選択)、番組の開始時刻,チャンネル番号,終了時刻をVTR3に出力・セット
カーソルキー21ないし24を操作することにより、所望の番組を反転表示させることができ、所望の番組を反転表示させた状態で録画予約カード1の「設定」キー11を操作すると、その番組の日付を含む開始時刻とチャンネルおよび終了時刻が記憶される。{(K7.9)}
録画予約カード1側
ステップ130の判断において入力キーが「設定」キー11であると判別された場合には、現在のカーソル位置情報に応じた番組の開始時刻とそのチャンネル番号とをROM32(又はバッテリによりバックアップされた自動販売機等で書き換え可能なRAM)から読み出し(ステップ160)、続けて録画開始時刻をVTR3のCPU51に出力する処理を行なう(ステップ170)。例えば、カーソルが番組C3にある場合には、この番組の開始時刻8時45分とチャンネルCH5とが読み出され出力される。読いて、その番組の終了時刻を読み出して(ステップ180)、その時刻を出力する処理を行なう(ステップ190)。上述した例では、終了時刻9時30分が読み出され出力されることになる。{(K7.6)}
VTR3側
《カーソル移動》録画予約カード1からの出力の内容がカーソルデータ(第5図ステップ140に対応)の場合には、CPU51は、映像信号出力部70にデータを出力し、表示している番組の反転位置を更新する(ステップ350)。例えは、第4図に斜線を施した番組C3が反転表示されている場合、録画予約カード1から下向き矢印のカーソルキー22が操作されたとの情報が送られたときには、番組C4を反転表示し番組C3を正常表示した映像信号の出力に切り換えるのである。続いて、入力したカーソル位置のデータに基づいて反転表示する番組の位置を映像信号出力部70に設定する処理を行なう(ステップ340)。{(K7.7)}
《タイマセット》また、録画予約カード1からの出力の内容がカード側の処理、ステップ170、190に対応した設定時刻情報の場合には、この情報を一旦RAM53に記憶し(ステップ360)、記憶した複数の時刻情報のうちもっとも現在時に近い日付・時刻をタイマ55にセットする処理を行う(ステップ370)。このセットは、セットされた日付・時刻になるとCPU51に割込をかけ、チューナ60,録画再生部65を駆動して記憶されたチャンネルの番組をビデオカセットテープに録画する処理を行なわせるためのセットである。{(K7.8)}
(e)ビデオテープのVTR3への装填
甲7号証に明記はされていないが、番組の録画開始前に、カセット挿入部7にビデオカセットテープが挿入されることは明らかである。
(f)録画
VTR3はその開始時刻がくると、録画を開始し、終了時刻がくると録画を終了する。具体的には、タイマ55は、セットされた日付・時刻になるとCPU51に割込をかけ、チューナ60,録画再生部65を駆動して記憶されたチャンネルの番組をビデオカセットテープに録画する処理を行なわせる。{(K7.8)(K7.9)}
(g)動作の制御
上記(c)(d)(f)の動作のうち、録画予約カード1側の動作は、ROM32(又はRAM)の制御プログラムがロードされたCPU31の制御によりなされること、VTR3側の動作も同じく明記はされていないが、制御プログラムがロードされたCPU51の制御によりなされることは明らかである。

《甲8号証》
前記【1】(8)(K8.1)?(K8.5)によれば、甲8号証には、以下の技術事項(以下、〔甲8記載技術〕という)が記載されている。

〔甲8記載技術(甲8発明)〕
(目的・課題){(K8.1)}。
従来のテープの冒頭にインデックス情報を記録するものでは、インデックス情報を得るにはテープを冒頭まで巻き戻す必要があるし、誤ってインデックス情報を消去してしまう危険性があった。インデックス情報の誤消去を防止して迅速且つ正確にインデックス情報を得ることができるビデオテープレコーダを提供することを目的とする
(課題解決手段-インデックス情報の記録){(K8.2(K8.4))}。
VASSデータと、映像記録開始の日付、時刻、選局番号等からなるインデックス情報は、以下のように不輝発性メモリEA-ROM7およびのテープのコントロールトラック上に自動的に記録される。
VTRが映像信号を記録する動作を開始すると、マイクロコンピュータ1は頭出し信号VASSのアドレスの中で使用されていないアドレスを見つけ出し、このアドレスに対応する頭出し信号を頭出し信号発生、検出回路5にて生成し、これをコントロールヘッド4を介してテープのコントロールトラック上に自動的に記録し、同時に、マイクロコンピュータ1はテープに記録するVASSデータと、映像記録開始の日付、時刻、選局番号等のインデックス情報を、カセット識別手段からのカセット識別情報によって区分けしてEA-ROM7に書き込む。また、マイクロコンピュータ1は前記映像の記録終了時に、その終了時刻をEA-ROM7に書き込む。
ユーザはキー入力装置3よりマイクロコンピュータ1をインデックス情報の書き込みモードとした後、同キー入力装置3からタイトル等のインデックス情報の追加、削除を行うことができる。
(課題解決手段-インデックス情報の再生){(K8.2)(K8.3)}。
テープカセット12を第2図に示したカセット挿入口15に挿入すると、
テープカセット12上のバーコード121を読み取りそのデータS1(カセット識別情報)がマイクロコンピュータ1に入力され、マイクロコンピュータ1は入力されたデータS1(カセット識別情報)に対応するインデックス情報をEA-ROM7から読み出し、読み出したインデックス情報S2を映像信号に変換し頭出し信号VASSのアドレス情報で区分けしてモニタ15に表示し、表示されるインデックス情報、例えば記録日付、記録開始/終了時刻、選局番号、タイトル、VASSのアドレス等で、前記インデックス情報に対応する映像情報を検索する場合、ユーザはキー入力装置3によって頭出し信号VASSのアドレス情報を指定することにより、前記頭出し信号以降に記録されている記録映像情報が再生される。
(効果){(K8.5)}。
インデックス情報をテープ上でなくEA-ROM7に記憶させるため、頭出し信号VASSのアドレスが指定されれば、テープを送ることなく、EA-ROM7から対応するインデックス情報を読み出して、迅速且つ正確にモニタ13に表示することができる。

《甲9号証》
前記【1】(9)(K9.1)?(K9.3)によれば、甲9号証には、以下の技術事項(以下、〔甲9記載技術〕という)が記載されている。
〔甲9記載技術(甲9発明)〕
(目的・課題){(K9.2)}。
番組検索を極めて簡単にしたテレビ放送記録装置を提供すること。
(課題解決手段-インデックスの記録、検索)(K9.1)(K9.3)
テレビ受信機と、該テレビ受信機で受信した特定チャンネルの放送内容を所定時間記録可能な外部メモリ3(VTR、垂直磁化VTR、書き換え可能な光ディスク等の消去再記録可能でエンドレスに記録できる)とからなり、該外部メモリ3に上記放送内容を番組検索のインデックスを付加して更新記録させるようにしたテレビ放送記録装置において、
インデックスを日付・時刻データとし、再生時、日付・時刻のデータ(番組開始時点のデータ)を入力すると、当該日付・時刻のデータが検索コードとなって外部メモリ3に転送され、当該データに対応した部分から後の部分の読み出しが開始されること、
番組のタイトルがデータとして放送局から送られてくるような場合には、そのタイトルをインデックスとして記録しておき、再生時のそのタイトルを検索して希望の番組を再生させるようにすること。

《甲10号証》
甲10号証には、ビデオ番組を搬送するテレビジョン信号の垂直帰線消去期間(VBI)から、テレビジョン番組の番組情報(タイトル,チャンネル、開始時間)をダウンロードすること等{(K10.1)?(K10.4)等}が記載されている。

《甲11号証》
甲10号証には、ビデオ記録媒体に記録された番組を検索(インデックス)するのに必要な、「ビデオ記録媒体の記録位置」を、測定することにより取得して番組の記録位置や再生位置を判別すること{(K11.4)}等が記載されている。

(4)まとめ{[1]本件発明1について(甲1?甲4から容易)}
以上のとおりであるから、本件発明1は、甲1号証記載の発明、甲2号証記載の発明、甲3号証記載の発明、甲4号証の1?3記載の各発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである、とすることはできない。

[2]本件発明2について(甲1?甲3から容易)

本件発明2(請求項2)は、前記のとおり以下のように分説される。

2A テレビジョン番組リストを複数のセル内に表示している時間とチャ ンネルのグリッドガイド形式で表示モニターに、RAMに記憶した テレビジョン番組リストを表示させる信号を発生し、
2B その表示されたテレビジョン番組リストの一つを目立たさせる信号 を発生し、そして
2C グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目立たさ れたテレビジョン番組リストを表示する信号を発生する
2D ようプログラムされていることを特徴としたマイクロプロセッサ。

(1)本件発明2と本件発明1との比較

発明全体として、本件発明2は構成要件2Dで「プログラムされていることを特徴としたマイクロプロセッサ」の発明であるとしているのに対して、本件発明1は構成要件2Eで「電子番組ガイド」の発明である点で異なり、
他の個別構成要件として、実質的には、

構成要件2Aは、本件発明1の構成要件1Aと構成要件1Bを合わせたものから、テレビジョン番組リストそれぞれが、「タイトル、放送時間そしてチャンネルを含んでいる」との限定と、時間とチャンネルのグリッドガイドに表示するテレビジョン番組リストが「幾つか」であるとの限定をなくし、
テレビジョン番組リストを「RAMに記憶した」点を付加したものに相当している。
構成要件2Aでは、時間とチャンネルのグリッドガイドに表示するテレビジョン番組リストが「幾つか」であるとの限定がないが、一般に、表示モニターに時間とチャンネルのグリッドガイドでテレビジョン番組リストを表示する場合、その全てが表示されることや、その1つだけが表示されることはなく「幾つか」であることは明らかというべきであり、また、本件発明2の技術的意義(前記[1](0)で前述した本件発明1の技術的意義と同じであると認められる。)からみても、本件発明2は上記「幾つか」であることを前提とした発明であることは明らかである。したがって、本件発明2は、「幾つか」であるとの限定がないものの、この点で本件発明1と異なる技術思想ではない。

構成要件2Bは、本件発明1の構成要件1Cから、目立たさせるのを「可動カーソル」によるとする限定をなくしたものに相当している。

構成要件2Cの「グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式で・・・テレビジョン番組リストを表示する」は、
「グリッドガイド形式の代わりに」と明記した上で、「単一チャンネル形式で」と「形式」なる語を付けた「単一チャンネル形式で」テレビジョン番組リストを表示するとするものであるから、「単一チャンネル形式」とは「グリッドガイド形式」とは異なる形式であることは明らかであり、
また、発明の詳細な説明に照らせば、これが、「そのような選択された1つの番組リストを単に表示する」ことをいうのではなく、単一のチャンネルのテレビジョン番組リストを複数配列した「単一チャンネル」ガイド「の形式」を意味すると解されるものである。
すなわち、本件発明2の「単一チャンネル形式」とは、本件発明1でいう「単一チャンネルガイド」の形式をいうものと解される。
また、本件発明2でいう「グリッドガイド形式」も、本件発明1でいう「グリッドガイド」の形式をいうものであることも明らかである。

そして、本件発明1の構成要件1Dでは「単一チャンネルガイド」は、「目立たせたテレビジョン番組リストのチャンネルの」という限定を付すのに対して、
本件発明2の構成要件2Cでは「単一チャンネル形式でその目立たされたテレビジョン番組リストを表示する」とする、
すなわち、「時間とチャンネルのグリッドガイド形式で(表示モニターに)表示した「テレビジョン番組リストの一つ」であって、「目立たされたテレビジョン番組リスト」を、単一チャンネル(ガイド)の形式で表示する、とするのであるから、
本件発明2では、単一チャンネル形式で表示される「単一チャンネルガイド」に、(時間とチャンネルのグリッドガイド形式で表示した「テレビジョン番組リストの一つ」であって、)「目立たされたテレビジョン番組リスト」が含まれることを特定するものである。

したがって、構成要件2Cは、実質的には、
構成要件1Dと同じく、「時間とチャンネルのグリッドガイドを、時間とチャンネルのグリッドガイドで目立たせた一つのテレビジョン番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイド(単一のチャンネルのテレビジョン番組リストを配列したガイド)に変える」ことを特定するのに加えて、
さらに、その「単一チャンネルガイド」に、目立たされたテレビジョン番組リストも表示することを追加特定するものと解釈される。

そうすると、構成要件2Cは、実質的には、
上記[Da:直接遷移]及び[Db:番組リストによるCH指定]{本件発明1について前記[1]の(2)(3)参照}と、これらに加え、
「単一チャンネルガイド」に目立たされたテレビジョン番組リストも表示することを追加特定するものと解釈される。

(2)本件発明2と甲1発明との対比、一致点、相違点
上記[1]での本件発明1と甲1発明との対比を踏まえ、本件発明2と甲1発明を対比する。
構成要件2Dについてみるに、甲1発明は、構成要件2D「ようプログラムされていることを特徴としたマイクロプロセッサ」とはしておらず、この点本件発明2と相違する。
構成要件2Aについてみるに、甲1発明では、「テレビジョン番組リスト」は、FDに記憶されているから「RAMに記憶した」とする点においては、本件発明2とは相違する
構成要件2Bについては、甲1発明もこれを備えている。
構成要件2Cについては、甲1発明はこれを備えていない。

以上によれば、本件発明2と甲1発明との一致点、相違点は次のとおりということができる。

[本件発明2との一致点]
2A’テレビジョン番組リストを複数のセル内に表示している時間とチャ ンネルのグリッドガイド形式で表示モニターに、記憶媒体に記憶した テレビジョン番組リストを表示させる信号を発生し、
2B その表示されたテレビジョン番組リストの一つを目立たさせる信号 を発生する、
2D’ようにされているもの。

[本件発明2との相違点]

[本件発明2との相違点1]
本件発明2では、記憶媒体がRAMであるのに対して、
甲1発明では、記憶媒体がFDである点

[本件発明2との相違点2]
本件発明2が、
2C グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目立たさ れたテレビジョン番組リストを表示する信号を発生する
とするのに対して、
甲1発明は、構成要件2Cのようにしていない点

[本件発明2との相違点3]
本件発明2が、
構成要件2A2B2Cの信号を発生するようにプログラム
されているマイクロプロセッサ、とするのに対して
甲1発明は、そのようにするとはしていない点

(3)[本件発明2との相違点]の容易想到性

(3.1)上記[本件発明2との相違点2]について

この[本件発明2との相違点2]は、構成要件2Cのようにするかしないかの相違であるところ、
上述したように、構成要件2Cは、実質的には、
本件発明1の構成要件1D「時間とチャンネルのグリッドガイドを、時間とチャンネルのグリッドガイドで目立たせた一つのテレビジョン番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイド(単一のチャンネルのテレビジョン番組リストを配列したガイド)に変える」ことを特定するのに加えて、
さらに、その「単一チャンネルガイド」に目立たされたテレビジョン番組リストも表示することを追加特定するもの、
すなわち、
上記[Da:直接遷移]及び[Db:番組リストによるCH指定]と、これらに加え、
「単一チャンネルガイド」に目立たされたテレビジョン番組リストも表示すること、を特定するものと解釈されることから、
上記[本件発明2との相違点2]は、上記[1]における[本件発明1との相違点]を実質的に含んでいるものである。

そうすると、前記[本件発明1との相違点の克服]が、甲2,3号証、甲4号証の1?3記載の発明、周知技術を勘案しても当業者の容易想到といえないことは前記のとおりであるところ、[本件発明2との相違点2]は、実質的に前記[本件発明1との相違点]より多くの相違事項を含む以上、[本件発明2との相違点2]を克服することが、甲2号証記載の発明,甲3号証記載の発明、周知技術に基づいて当業者が容易に想到し得たとはいえないことは明らかである。
すなわち、甲2,3号証、周知技術を勘案しても、上記[本件発明2との相違点2]を克服することは、当業者が容易に想到し得ることである、とはいえない。

〈請求人の主張について〉
請求人は、構成要件2Cについて、「その目立たされたテレビジョン番組リスト」は1つのテレビジョン番組リストであり、この1つのテレビジョン番組リストを表示することが規定されている。よって、本件発明2は、目立たされたチャンネルに対応するテレビジョン番組リストを表示するものでも、また、目立たされたテレビジョン番組リストに対応するチャンネルのテレビジョン番組リストを表示するものでもなく、単に、1つの目立たされたテレビジョン番組リストを表示するに過ぎず、選択された1つの番組を表示することは、即、単一チャンネル形式で表示することに他ならず、構成要件8Cは、そのような選択された1つの番組リストを単に表示することも含まれる旨、主張している。
しかしながら、「単一チャンネル形式」とは、「そのような選択された1つの番組リストを単に表示する」ことを特定するものではなく、実質的に、単一のチャンネルの複数のテレビジョン番組リストを表示する「ガイド」の「形式」を意味するものであることは、前記のとおりであるから、上記請求人の主張は採用できない。

なお、甲4号証の1?3,甲5号証?甲11号証についても検討したが、これら甲各号証のいずれに基づいても、上記の[本件発明2との相違点2]を克服することは困難である。

(3.2)まとめ([本件発明2との相違点]の容易想到性)
上記[本件発明2との相違点2]を克服することが当業者が容易想到といえない以上、残る上記[[本件発明2と相違点1][[本件発明2と相違点3]について検討するまでもなく、上記[本件発明2と相違点]の克服は困難である。

(4)まとめ{[2]本件発明2について(甲1?甲3から容易)}
以上の通りであるから、本件発明2は、甲1号証記載の発明、甲2号証記載の発明、甲3号証記載の発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである、とすることはできない。

【まとめ(無効理由1:(新規性違反、特許法第29条第1項3号
進歩性違反、特許法第29条第2項)について)】

本件発明1(本件訂正後の請求項1記載の発明)は、甲第1号証に記載された発明、甲第2号証に記載された発明、甲第3号証に記載された発明及び甲第4号証の1?3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、とすることはできない。
本件発明2(本件訂正後の請求項2記載の発明)は、甲第1号証に記載された発明、甲第2号証に記載された発明、甲第3号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、とすることはできない。

(なお、本件発明1,2(本件訂正後の請求項1,2記載の発明)は、いずれも、甲1?甲11号証記載の各発明、及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、とすることもできない。)

〈無効判断〉
本件発明1,2に係る特許は、いずれも、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるから同法第123条第1項第2号に該当し無効とすべきものである、とすることはできない。

【第8】むすび

以上のとおりであるから、
請求人の主張及び証拠方法によっては、訂正後の請求項1及び2に係る発明に係る特許は、いずれも、特許法第123条第1項第2号に該当し無効とすべきものである、とすることはできない。

審判に関する費用については、請求人の訂正請求による削除された請求項を考慮し、特許法第169条第2項の規定で準用する民事訴訟法第61条及び第62条の規定により、その63分の10を請求人の負担とし、63分の53を被請求人の負担とする。

よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
テレビジョン番組リストのユーザーインタフェース
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイトル、放送時間そしてチャンネルをそれぞれが含んでいる複数のテレビジョン番組リスト、
このテレビジョン番組リストの中の幾つかを表示する時間とチャンネルのグリッドガイド、
このグリッドガイドに表示されたテレビジョン番組リストの一つを選択して目立たさせる可動カーソル、そして
時間とチャンネルのグリッドガイドをその目立たせたテレビジョン番組リストのチャンネルの単一チャンネルガイドに変える手段
を備えていることを特徴とする電子番組ガイド。
【請求項2】
テレビジョン番組リストを複数のセル内に表示している時間とチャンネルのグリッドガイド形式で表示モニターに、RAMに記憶したテレビジョン番組リストを表示させる信号を発生し、
その表示されたテレビジョン番組リストの一つを目立たさせる信号を発生し、そして
グリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式でその目立たされたテレビジョン番組リストを表示する信号を発生
するようプログラムされていることを特徴としたマイクロプロセッサ。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に、テレビジョン視聴者がスクリーン上のテレビジョンのプログラムリストにアクセスし、ビデオカセットレコーダー(VCR)またはその他の記録装置を容易かつ便利な方法で制御するために番組リストの使用を可能とするシステムおよび方法に関する。更に、本発明は、容易な呼び出しおよび再生のため、タイトルによって記録番組のディレクトリを作成するシステムおよび方法に関する。より具体的には、VCRまたは他の記録装置が、将来の日付と時間の記録についても、番組のタイトルの簡単な選択および記録コマンドによって制御されるシステムおよび方法に関する。もっと具体的には、直感的なユーザーインタフェースを備えたシステム及び方法に関する。
【0002】
〔従来の技術〕将来の日付けの自動記録のためのVCRの設定の複雑さは、知られるところである。技術的によくわかっていると思えるユーザーでも、VCRのプログラム手順では間違いを犯し、誤った番組を記録することになるか、全く記録しないことになる。この複雑さは、VCRをプログラムすることを種とした多数のユーモアを産み出してさえいる。
【0003】
VCRプログラムの難しさは、プログラム期間中にユーザープロンプトおよびユーザーへのフィードバックのためにテレビジョンセットを表示部として利用するようなVCRの開発で幾分緩和されてきてはいる。マイケル・アール・レビン(Michael R.Levine)による1990年3月13日発行の米国特許4,908,713によれば、ステップごとにユーザーに指示を与える対話型ユーザーインタフェースを備えたVCRプログラムのためにテレビジョンセットを表示部として利用するようなVCRが開示されている。そのようなユーザーインタフェースは、VCRプログラムに伴う多くの不思議さを取り除いてくれるが、ユーザーはいぜんとしてコマンドに基づくインタフェースに対する難しさを有しているし、番組が放送されている時間とは違った時間に見ようとする番組を記録しそこなうような失敗をすることなくプログラムをするには、いぜんとして問題がある。
【0004】
パトリック・ヤング(Patrick Young)による1987年11月10日発行の共同譲渡されている米国特許4,706,121は、テレビジョンスケジュール情報のユーザー選択がVCRの自動制御に使用されるシステムと方法を開示している。その特許は、そのようなシステムと方法のために提案のユーザーインタフェースの説明をも含んでいる。しかし、そのようなシステム及び方法を容易かつ便利に操作可能としている高度に直感的なユーザーインタフェースの方法は、困難な仕事である。このシステムと方法の更なる開発は、初めに提案されたユーザーインタフェースにかなりの変更を強いている。
【0005】
VCRのプログラムを単純化するに加えて、多数の番組テープを作成するユーザーは、彼らの記録番組を監視する改良したシステム及び方法をまた必要とする。パトリック・ヤング(Patrick Young)の名前で1988年7月15日に出願された共同譲渡の出願番号No.07/219,971は、テープ記録資料に対してインデックス機能を有するシステム及び方法を開示している。テレビジョンスケジュールシステムのユーザーインタフェースは、直感的なやり方でこの機能を扱う必要がある。
【0006】
VCRの制御及びテレビジョンスケジュールシステムに関する技術は、開発し尽くされた技術である一方、改良したユーザーインタフェースを組み込んだテレビジョンスケジュールシステム及び方法に対する必要性は、いぜんとして存在する。特に、殆どのコンピュータメニューと異なり、グリッド状TVガイドは、不規則なセルのアレーであり、セルのサイズは、一時間に満たないものから現スクリーンからはみ出す数時間に及ぶものまである。このアレーがセルからセルに移動するカーソルで誘導されると、単一のカーソルコマンドが急激なスクリーン変化をもたらす。例えば、カーソル右のコマンドは、現在のページから数時間離れているセルへの急なジャンプを引き起こす。これは、不安定であるだけでなく、もとに戻すのにかなりの努力を要する。明かに、もっとより穏やかなカーソル運動がグリッド状TVガイドに見受けられる不規則なセルに必要とされる。
【0007】
印刷されたグリッドテレビジョンスケジュールガイドは、よく番組のタイトル及び放送局名以外の付属情報を含む。そのようなグリッドはまた一般に、各番組の紹介、その番組が再放送かどうか、映画の人気及びその他の情報を含むより詳細な印刷スケジュールと組み合わせて提供される。テレビジョンセットをスケジュールシステムの表示部として利用する場合、テレビジョン表示部のサイズ及び解像度がグリッドに表示されるテキストの量を制限する。テレビジョン表示部の制限の範囲内にてユーザーに容易に理解されるやり方で最大の情報を伝えるためには、改良した技術が要求される。視聴のための多数のチャンネルの利用が可能である場合、ユーザーにとって最も都合のよいように情報の表示を編成する必要がある。
【0008】
〔発明が解決しようとする課題〕本発明の目的は、テレビジョン番組リストをより見易い形で表示する方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、より分かりやすい仕方で視聴又は記録するための番組を選択する方法を提供することにある。
【0009】
〔課題を解決するための手段〕
テレビジョン番組リストのデータベースを閲覧する方法であり、タイトル、放送時間、およびチャンネルを各々含む複数のテレビジョン番組リストを電子メモリに記憶し、番組リストのタイトルの幾つかを、時間とチャンネルのグリッドガイド形式で、モニタースクリーン上に表示し、スクリーン上でカーソルを移動して、グリッドガイド形式で表示されたタイトルの一つに目印を付け、そしてグリッドガイド形式の代わりに単一チャンネル形式で目印を付けられたタイトルを表示することを可能にするステップから成り、前記単一チャンネル形式が、目印を付けられたタイトルを対応するチャンネルに対応する一連のテレビジョン番組リストの行を含む、前記方法。
テレビジョン番組リストのデータベースを閲覧する方法であり、タイトル、放送時間、およびチャンネルを各々含む複数のテレビジョン番組リストを電子メモリに記憶し、或る放送時間の番組リストのタイトルおよびチャンネルを第1の形式で、モニタースクリーン上に表示し、スクリーン上でカーソルを移動して、グリッドガイド形式内に表示されたタイトルの一つに目印を付け、そして第1の形式の代わりに、第2の形式で,目印を付けられたタイトルのチャンネルに関する番組のリストおよび時間を表示する、前記方法。
テレビジョン番組リストが表示される複数のセルを有する時間とチャンネルのグリッドガイド形式で、表示モニター上に、RAMに記憶されたテレビジョン番組リストを表示する信号を発生し、表示されたテレビジョン番組リストの一つを目立たさせる信号を発生し、且つグリッドガイド形式の代わりに、単一チャンネルガイド形式で目立たされたテレビジョン番組リストを表示する信号を発生するように、表示モニターとRAMと共に作動するようにプログラムされたマイクロプロセッサ。
視聴するためのテレビジョン番組を選択するための方法が、テレビジョンジョンチューナを視聴する番組放送をチャンネルに設定し、テレビジョンスクリーン上に番組を表示し、スクリーン上に表示された番組の大部分を見ることを可能にしつつ、スクリーンのある領域に複数の番組リストを表示し、現在の放送番組の表示リストにタブを付け、チューナにタブが付されたチャンネルに変化する様に命令を発して、タブが付されたチャンネル上の番組放送がスクリーン上に表示されるようにする、前記方法。
視聴するための番組を選択するための方法が、ビデオ番組の複数のチャンネルを搬送するテレビジョン信号を受信し、ビデオ番組放送を視聴するために前記チャンネルの一つを選択し、テレビジョンスクリーン上に選択されたチャンネルのビデオ番組を表示し、表示されたビデオ番組の大部分がスクリーン上で見ることを可能にしつつ、スクリーンの一部に複数の番組リストを表示し、所定のチャンネルで現在放送されているビデオ番組の表示リストにタブを付け、そして前記選択されたチャンネルのビデオ番組の代わりに、スクリーン上にタブを付けられたリストに対応するビデオ番組を表示するステップからなる、前記方法。
ビデオ番組の複数のチャンネルを搬送するテレビジョン信号を受信し、ビデオ番組放送を視聴するために、前記チャンネルの一つを選択し、テレビジョンモニターのスクリーン全体に、選択されたチャンネルのビデオ番組を表示し、バックグラウンドガイド命令を発行し、テレビジョン番組リストのデータベースをメモリに記憶し、バックグラウンドガイド命令に応答して、前記モニターの第1の領域に、選択されたチャンネルのビデオ番組を表示し、それと同時に、この表示されたビデオ番組の大部分をスクリーン上で見ることを可能として、前記モニターの第2の領域に、メモリからの番組リストの幾つかを表示し、視聴する番組の選択を容易にするために、第2の領域内に異なるリストを表示して、データベースを閲覧し、前記閲覧するステップの後に、選択された番組をスクリーン全体に表示するステップを含む、視聴するテレビジョンジョン番組を選択するための方法。電子メモリに、或るチャンネルリスト内の複数のチャンネルに対するテレビジョン番組リストを記憶し、時間とチャンネルのガイド形式で、テレビジョン番組リストの幾つかをモニタースクリーン上に表示し、チャンネルリスト内の複数のチャンネルを、視聴者の関心と一致する好ましい順番に配列するステップからなる、テレビジョン番組リストのデータベースを閲覧する方法。
VCRを使用して、ビデオテープにテレビジョン番組を記録し且つインデックス付けする方法であり、複数のテレビジョン番組リストに対応するデータファイルをメモリに記憶し、データファイルが、各番組リストのタイトル、チャンネルおよび開始時間を含み、ディスプレイモニター上にメモリに記憶される番組リストを表示し、記録のためのビデオテープカセットをVCR内にロードし、表示された複数の番組リストの内の記録のための番組リストを選択し、データファイルからVCRに、記録のために選択された番組リストに対応するデータを転送し、VCRが記録のために選択された番組リストによって表示された番組を記録するようにする方法。
VCRを使用して、ビデオテープにテレビジョン番組を記録し且つインデックスを付けるためのシステムであり、複数のテレビジョン番組リストに対応して、各番組リストのタイトル、チャンネルおよび開始時間を含むデータファイルが記憶される電子メモリ、前記メモリに記憶された番組リストを表示するための表示モニター、番組タイトルおよびテープ位置を含む、ビデオテープカセットに記録された番組ディレクトリ、表示された複数の番組リストの内の記録のための番組リストを選択するための手段、記録のために選択された番組リストに対応するデータをデータファイルからVCR記録スタックに転送し、VCRが、記録のために選択された番組リストによって表わされる番組を記録するための手段、から成り、記録ために選択された番組リストに対応するデータファイルからのタイトルが前記ディレクトリに加えられる方法。
VCR、表示モニター、およびRAMと共に動作するようにプログラムされ、前記RAMに複数のテレビジョン番組リストに対応するデータファイルが記憶され、前記データファイルは、各番組リストのタイトル、チャンネルおよび開始時間を含み、表示モニター上にRAMに記憶された番組リストを表示する信号を発生する様にするマイクロプロセッサであり、表示された複数の番組リストの内の記録のための番組リストを識別するための信号を発生し、記録のために選択された番組リストに対応するデータを、データファイルからVCRに転送するための信号を発生し、記録のために選択された番組リストによって表わされる番組を記録するようにするマイクロプロセッサ。
【0010】
本発明の上記目的、関連目的、利点及び特徴は、本発明の以下より詳細な説明を図面と共に参照した後、当業者にとってより容易に理解できよう。
【0011】
〔発明の実施の形態〕
図を参照して、特に図1-7を参照すると、本発明のシステムの動作に使用され、本発明による方法を実行している一連のメニュースクリーン10、12、14、16、18、20及び22が示されている。スクリーン10、12、14、18及び20の各々は、不規則なセル26のアレー24を含み、これらセル26は、半時間から一時間半以上の時間までの異なったテレビジョン番組長に応じて変化するように可変長である。アレーは、半時間長の三つのコラム28、及び十二の行30の番組リストとして構成されている。番組リストの幾つかは、長さのため、二つかそれ以上のコラム28を重複して使用している。セル26の長さが大きく変化しているので、セル位置を選択するのに用いられた従来のカーソルが一つのセルから他のセルへ単純に段階的に移動すると、カーソルが何時間かの時間長であるセル26から同じ行の隣接したセルへ移動するので、結果は、スクリーン10、12、14、18及び20間で急に変化することになる。そのような急は変化は、システムのユーザーの感覚を失わせる。
【0012】
この動作をやわらげる有効な方法は、全てのアレー24の背後に標準セルの基礎アレーがあるようにすることである。カーソルの運動を標準セルに限定することで、急峻なスクリーン変化が回避できる。しかし、カーソルの運動を支配する基礎セルと番組のタイトルを保持する可視セルとの間の潜在的な曖昧さが残る。
【0013】
即ち、カーソルが半時間のステップで移動し、セル長が例えば4時間とすると、カーソルは1/2時間の長さとするか、4時間の長さとするか? カーソルが基礎セル(1/2時間)の間隔だけ広がっているとすると、カーソルは、セルのセグメントをハイライトするように現われ、これは誤解をもたらす。反対に、カーソルが、TVリストの4時間全体に広がると、カーソル基礎位置がわからなくなる。この場合、カーソル右/左コマンドは、長いセルを横切る間は、動作停止している。カーソルコマンドに追従するフィードバックが存在しないので、ユーザーはまごつく。従って、幾つかの矛盾する条件を満たす不規則アレー24の革新的なカーソル32(図1)が必要とされる。
【0014】
カーソル32では、全体セル26は、従来のオフセットシャドウ34を用いて、3-Dハイライトされる。オフセットシャドウ34は、セル全体に下線を引く黒バーがあり、セルの右端を囲む。カーソル32が存在する位置、即ちカーソル32が次に移動する位置を画定する基礎位置に標識を付けるため、現在の基礎位置の外側の黒バーの36の部分は、セグメント分割され、現在位置は、連続表示されている。
【0015】
半時間セル26に付き、オフセットシャドウの下線バーは、常に黒の連続線である。図2及び図3は、半時間番組に現われたカーソル32を示す。1/2時間を越える番組に付いては、現在の1/2時間位置のみが黒実線で示される。残りの全体位置がすじが付けられている。カーソルが右か左へ移動すると、連続部分は、それに応じて移動し完全な視覚的なフィードバックを提供している。従って、この改良3-Dオフセットシャドウカーソル32は、すでに述べた条件を満たす:それは、セル全体に広がり、かつ現在の基礎位置をはっきりとハイライトしている。カーソル32の移動は、基礎セルよりもはるかに長いセル26に関しても常に可視である。
【0016】
グリッド連続アイコン38が図1に示される。印刷グリッドテレビジョンスケジュールガイドは、しばしば番組が連続していることを示すため(”続く”といった)括弧で括ったコメントを含む。TVスクリーンに表示される電子ガイドでは、テキストスペースに対する制限故に、これらの括弧付きコメントは、除外される。スペースを節約するため、アイコン38が、セル26の連続性を示すために用いられる。次のスクリーンへ連続しているセル26の境界では、右を向いている矢印アイコン38が、重ねられている。矢印の方向は常に右を向き、それは番組の経過の方向である。
【0017】
図2及び図3は、記録状態の表示である。一つの番組が記録のため選択されていると、そのリストセル26が、40で示されるように、アウトラインが強調されるか、赤でハイライトされる。ガード時間が追加されているか、除去されているかすると、セルは、それを反映して延びるか、縮むかする。セル26の連続性は、既に述べたように扱われる。他に四つの記録状態表示がある。
【0018】
セルが現在記録中であると、アウトライン40が、点滅する。記録済みセルは、連続の赤の背景42(注:図不指示)で示される。記録不良セルは、タイトル上に付けられた赤いハッシュマーク44で示さる。記録不良は、不十分なテープ、VCR電源停止、終了前の停止等の結果である。
【0019】
番組リンクアイコン46が図5に示されている。各スケジュール更新後、スケジュールシステムは、リンクされたタイトル(図24)でのタイトルに合致するいかなるタイトルの発生に対しても新規のリストを調査する。もしタイトルが合致すれば、それは自動的に記録のために標識が付けられる。リンクされた番組がガイドに表示される場合、二つの識別子を有する:赤のアウトライン40は、タイトルが記録のために選択されていることを示し、リンクアイコン46がタイトルに付随して、このタイトルがリンク選択されたことを示す。リンクされた番組が記録された後、タイトルが赤でシェードが付けられ他のいかなる記録番組とも同様に扱われる。この記録をその他と区別するものは、タイトルに付随しているリンクアイコンである。
【0020】
リンク特性の詳細は、図24のスクリーン19で更に説明される。1)リンクされた番組47は、記録メモコマンドでリンクリストスクリーンのリンクタイトルを選択から外すことで、ユーザーによって停止される(多分、予定記録と競合を避けるため)。停止リンク番組は、まだリンクアイコンで確認であるが、番組は記録されないので赤のアウトラインは、除去される。2)スマートリンク処理が、記録の候補が多すぎる可能性のある場合、タイトルの突き合わせを管理するために使用される。ルーシショウは、例えば、よく何チャンネルかで配給されている。ルーシを未管理でリンクすると多数の記録が行なわれる。そのようなシリーズでは、リンクリストは、リンクタイトルはもとよりチャンネル及び時間をも含む。ルーシ好きの向きには、各シリーズがリンクできるようになっている。同じ名前のリンクタイトルが二つ以上ある場合、収集順にシリーズに番号が付けられる。このようにして、第二ルーシは、ルーシ(第二)47として識別できる。
【0021】
図1-3は、半時間ヘッダ状態インジケータにより率いられるコラム28を示す。グリッドTVガイドの頭部を横切る1/2時間ヘッダストリッブは、二つの補助的な機能を有している:1)その時間に予定されているか進行中である記録のインジケータ48として、2)過去と将来を分けるための時間バー50として。過去は、濃く表示され、将来は、弱くシェードがつけれれる。記録中の番組がある場合、1/2時間ヘッダは、予定記録タイトルセル26と同様に48にて赤でアウトラインが付けられる。
【0022】
図6は、番組ノートオーバレイ52を有すテレビジョンスケジュールグリッドスクリーン20を示す。TV表示部のテキストスペースの制限により、可能な限りTVリストの多数の行を表示するのが好ましい。テキストで一杯の番組ノートを処理するため、即時応答オーバレイ52が使用される。番組ノートオーバレイ52は、次の情報のいずれかまたは全てを含む。
【0023】
○番組ジャンル
○番組紹介
○スター及び著名人
○封切りの年
○エピソード風のサブタイトル
○番組の所要時間
○番組の経過時間
○批評(スターの評価)
○範疇(PG、Gその他)
○コールサイン、チャンネルマーカー
○字幕、ステレオ
【0024】
選択した番組の番組ノートは、要求に応じてグリッドガイド上に重ねて表示される。番組ノートは、選択コマンドを利用してスイッチオン・オフすることが可能である。番組ノート52は、ガイドの3または4のリストに重ねられるか隠してしまう。ガイドの隠蔽を最小にするために、自動移動ノートが使用される。番組ノートは、スクリーンの上半分か下半分に重ねられ、必要に応じて、選択されたリストのタイトルをマスクを回避できるようになっている。カーソル32がスクリーンの上半分に位置するとき、ノートは、下半分に位置し、逆場合は、この反対となる。カーソル32が、スクリーンの下半分に移動すると、ノートは、自動的にスクリーンの上半分に位置するようになる。
【0025】
図1-3及び図5-6は、テレビジョンスケジュールグリッド24のチャンネルコラム54を示す。好きな局及びケーブルチャンネルは、個人の好みに合わせたグリッドガイドを作成するため、一緒にリストされる。大半の印刷TVガイドと異なって、チャンネルコラム54は、オーバジエア放送の局名とケーブルサービスの局名が混合している。
【0026】
グリッド24ガイドは、局番号、ケーブル名の好きな組み合わせによってチャンネルをリストしていて、通常の番号順ではリストアップされていない。グリッド24ガイドを見る場合は、チューナアップ/ダウンチャンネルコマンドは、スクリーン上のチャンネル及びリストアップされた順で位置付けられる。ガイドを見ない場合は、チューナ手順は、通常の番号順に返る。ページの最後のチャンネルに行き着くと、次のチューナコマンドがチャンネルを次のページの最初にリストアップされているチャンネルとする。
【0027】
チューナが同調するチャンネルがグリッド24に表示されると、56で示されるように、そのチャンネルはハイライトされる。グリッド24ページは、ページコマンドか、または上述のようにチャンネルアップ/ダウンコマンドを入力することで変えられる。ページがページコマンドを用いて同調される場合、現在のチャンネルは、前ページに配置され、新ページでは見られない。従って、それが現チャンネルを示すので、新ページは、チャンネルのハイライトなしとされなければならない。現チャンネルに関する情報は、スクリーンの底部のチャンネル情報ボックス58にまだ提示されている。
【0028】
ハイライトはいつ再起動されるか?新ページに一旦入ると、第一チャンネルアップ/ダウンコマンドは、チューナを自動的に、新ページの最後または最初の行30にリストアップされているチャンネルへ移動するように作動する。チューナのチャンネルは、新ページに現在配置されているので、現在のチャンネルは、再びハイライトされる。
【0029】
ページが選択された後、チャンネルハイライトが抑圧されていない場合は、定義により、チューナは、ハイライトされたチャンネルを追尾するように変化しなければならない。不用意なページ変更がチャンネル変更をもたらさないためには、これは望ましくない。
【0030】
図2で示されるように、ガイドが初めて開かれたとき、カーソル32及び現在のチャンネル56は、グリッド24の同じ行に配置される。チャンネル56が変更されると、カーソル32は、チャンネルと共に誘引されることが望ましい。これを実現するには、カーソル32は、選択コマンド(番組ノートを呼び出すための)に備えるか、記録コマンドに備えるかする。チャンネルコマンドによるカーソル誘引は、チャンネル56及びカーソル32が同じ行で融合されている場合は常に実行される。これらが融合されていると、カーソル32は、チャンネルコマンドから切り離される。誘引は、相互的ではないことに注意を払う必要がある;カーソル32を移動してもチャンネル選択は影響されない。
【0031】
図7は、グリッド24とリスト58との間でスイッチ選択するためのテープ内容確認コマンドをユーザーにさせることで発生する、単一チャンネルの番組リスト58のスクリーン22を示す。リスト58は、そのチャンネルの一連の番組リストの行60とチャンネル情報フィールド62を含む。番組ノートは、グリッド24に関して図6で示されたと同様な方法でリスト58上に重ねられる。
【0032】
TV内容確認コマンドは、グリッドガイド24と次のチャンネル確認行ガイド58との間で交互に選択される。グリッドガイド24を見ている間は、次のTV内容確認コマンドは、グリッド24を単一チャンネル行ガイド58で置き換える。図8は、TV内容確認コマンドのフローチャートである。
【0033】
二つのガイド24と58との間のページ関係は、緊密に組み合わされている。単一のチャンネルガイドは、グリッド24上のカーソル32により選択されたチャンネルとスケジュール時間とに対して開かれる。単一チャンネルガイド58を見ている間は、アップ/ダウンチャンネルコマンドは、リストアップされているチャンネルを変更するために使用される。単一のチャンネルガイド58が存在し、グリッドガイド24に返るとき、グリッドカーソル32は、単一チャンネルガイド58で選択されたチャンネルとスケジュール時間とを指し示すようになっている。
【0034】
図9及び10は、テレビジョンを見ながらチャンネルの切り替えを行なう場合、現在の番組に関する情報を提供するチャンネルグレージングオーバレイ64および66を示す。オーバレイ64では、チャンネルを走査している場合、チャンネル情報フィールド62中のTVサービスの名前(HBO、ABCその他)、ケーブルチャンネル番号、現在の日付、曜日、および時間と共に、各番組のタイトルが68に重ねられる。オーバレイ64が図6の番組ノート52と類似している番組ノート70を含み、選択されているチャンネルで現在放送中の番組に関連する情報を含むこと除けば、オーバレイ66は、オーバレイ64と類似している。番組ノートへのアクセスは、選択キーを押して可能である。番組ノート70に加えて、経過時間がパーセンテッジで目盛られた時間バー72で示される。バーは、開始を示すS(start)及び完了を示すF(finish)によって囲まれる。デフォールト設定では、タイトルは、チャンネルが走査されたと、自動的に現われる。グレージングタイトルは、取消キーを使用して起動取消される。自動タイトルを回復するには、TVを見ながら選択を押す必要がある。TVを見ながら、タイトル/番組ノートを制御するフローチャートは、図11に示される。
【0035】
緊急記録スクリーン74が、図12に示される。緊急記録スクリーンは、次の情報を含む。
番組タイトル番組の長さ残りのテープ時間記録速度
【0036】
図13は、テープインデックススクリーン76を示す。記録セグメントを捜し当てることは、幾つかの番組がテープに記録されている場合は、ときに大仕事となる。目次無しでは、VCRのユーザーは、テープに何が記録されているか、希望番組が何処から始まっているか、テープが何処にあるかを知ろうとして記録テープを四苦八苦して調べなければならない。高級なVCRのあるものは、各記録の開始位置を自動的に見いだすテープインデックス機能を有している。しかし、視聴者は、記録の開始位置を見いだせる一方、インデックス機能付きVCRは、タイトルの記録はしない。従って正味の結果は、章名のない目次と同程度に有効であるということである。各インデックスで何が記録されているかを見いだすためには、かなりのサーチ動作がまだ必要となる。
【0037】
テープインデックススクリーン76は、仮想のテープディレクトリを提供し、テープ記録の目次に等しい機能をもたらす。記録番組のタイトルのリスト78、番組開始を示すポインタ80、テープの”章”の位置を示す現在位置インジケータカーソル82がある。仮想ディレクトリは、ユーザーがテープに記録するにつれ、オフテープメモリに自動的に編集、訂正及び記憶される。
【0038】
テープ内容確認コマンドは、テープに記録された番組のタイトルを表示する。選択番組のタイトル(テープヘッド上に配置されているテープのセグメント)は、カーソル82によってハイライトされる。テープ位置ポインタ80は、現在のテープ位置をダイナミック追尾する。全てのサーチは、インデックス番号の要求をバイパスして、単純にタイトルでなされる。テープディレクトリは、ページ番号でなく、タイトルを示す目次と等価である。それは、番組のタイトルを単純に指し示すことで、開始ページに対して開かれる。記録番組のテープディレクトリ78に加えて、スクリーン76は、番組期間フィールド84、各タイトルフィールドの記録速度86、テープフィールドで残された時間88、番組フィールドで残された時間90及び次の記録時間フィールド92を含む。
【0039】
仮想テープディレクトリは、以下のように作成される。ビデオテープといった非ランダムアクセス記憶のための効果的な自己完結テープディレクトリを実現することは困難である。ディレクトリがテープの何処に記憶されようと、ディレクトリを捜し当て現在位置へ復帰するための(標準6時間テープでの)回転アクセス時間は、極めてゆっくりした速度であり、6から10分のオーダーである。
【0040】
回転待ち時間を最小にするため、冗長なディレクトリがテープを横断して一様に記録されているとすると、低速の問題は、単に再生から多重ディレクトリの更新に移行したにすぎない。各ビデオ番組が記録されると、テープ全体が各ディレクトリの更新のため走査されなければならない。この更新処理がたとえ自動化されても、テープそしてVCR自身の過剰磨耗の問題が起こる。即ち、各記録は、如何に短くとも、全ディレクトリを改定するために、テープ全体の高速走査を必要とする。
【0041】
更に面倒なのは、VCRの制御がなされる”安全”な期間がないので、更新をいつ実行するかという問題である。例えば、ユーザーは、コマーシャルを回避するためにテープを一時的に停止したいかも知れないが、VCRが勝手に制御をしてしまい、テープを高速の更新モード下に置いてしまうかもしれない。安全な更新は、ユーザー起動でなされる更新である。残念ながら、殆どのVCRユーザーは、各記録時間後、更新の組織化した手順をとってはいない。明かに、既存の技術によるオンテープディレクトリは、十分満足できるものではない。
【0042】
次の革新的な解決策、”仮想テープディレクトリ”は、オフテープメモリにディレクトリ情報を記憶し、オンテープメモリか、ビデオカセットのいかなる形の追加も必要としない。ディレクトリがテープの代わりに外部メモリに保持されるので、それは、最近再生されたり記録されたりしたテープ、”ワーキングテープ”にもっともよく適応する。
【0043】
番組が記録されると、番組のタイトルがテープのデータ(コントロールトラック)チャンネルへ書き込まれ、同時に不揮発性(NV)メモリに記憶される。番組の長さ、テーマカテゴリー、記録データおよびテープ識別といった記録番組に関する他の情報は、データチャンネル及びNVメモリへ書き込まれる。NVメモリは、ワーキングテープ数をサポートするに十分でなければならない。
【0044】
テープが初めてロードされると、テープデータチャンネルが数秒間走査され、テープヘッドの下にある記録番組を識別する。このデータは、NVメモリに記憶されているディレクトリに対して突き合わせがなされる。合致する突き合わせがある場合は、テープ内容確認キーが押されると直ちにワーキングテープのディレクトリが表示される。”仮想”テープディレクトリは、テープから読み取られるように見えるが、実際にはNVメモリから得られる。
【0045】
合致する突き合わせが存在しない場合、テープの新規ディレクトリが作成される。このテープの再生及び記録の期間、仮想ディレクトリが、そのテープのために作成される。新規のワーキングテープが作成されるに従い、使用されないテープのディレクトリは自動的にメモリから押しだされる。
【0046】
クロック及びTVスケジュールの助けにより、スケジュールに合わせてテレビジョン放送された番組の残り時間の概算を得ることは比較的に容易である。対照的に記録番組の再生中の現在位置に関しては殆ど目安がない、特にテープで幾つかの記録セグメントが存在する場合はそうである。テープインデックスカウンタまたは経過時間クロックは、記録セグメントの開始前に入念な設定を必要とする。”番組は終わったかな?”とか”大体いつごろ次の番組セグメントが始まるだろう?”といった”概略”のインジケータが適当である場合、5または6桁の数字をいじりたいと思う消費者は殆どいない。明かに、設定の負担のない位置インジケータを設ける必要がある。
【0047】
テープの相対位置に関する一目瞭然のインジケータを提供するため、オンスクリーンテープ位置ゲージ94が設けらている。テープ位置ゲージ94は、スクリーン76に配置された矢印ポインタ80を持つ垂直バー96を含む。矢印80は、テープが進むか、巻き戻すにつれ、現在のテープ位置を動的に追尾する。
【0048】
ゲージ94は、線形な単位でなく、番組タイトルのラベルを有する各記録セグメント98の単位で目盛付けされている。このようにして、10分の番組や6時間の番組は、セグメント98の幅に応じた垂直単位として表される。しかし、ゲージ94は、各セグメント98内にて線形である。矢印が番組セグメント98の上側25%を示している場合、それはテープヘッドが番組の初めの25%に位置していることを示している。従来の線形ゲージが表示されるとすると、はるかに複雑なゲージが必要となり、明瞭にするどころか返って混乱を引き起こす可能性がある。
【0049】
このようにして、このテープゲージ94は、現在の番組に対して、他の番組やテープに対して、また他の番組のタイトルに対してテープヘッドが何処に位置するかを示すクイック要約指示を提供する。
【0050】
テープインデックススクリーン76は、テープ動作インジケータフィールド100を含む。テープが高速再位置決めを実行しているとき、テープ内容確認(What’s On This Tape:WOT)スクリーン76が表示される。長い番組の高速サーチ中、テープゲージ94は、ゲージは長い番組では相対的に粗いので、休眠しているように見える。テープゲージ94を補助するために、テープインジケータ100が含まれる。高速位置決め期間中、以下のメッセージの一つがツインハブテープアイコン100の上のスペースに表示される:再生(GOPLAY)、記録(GO RECORD)、先送(FORWARDING)、巻戻(REVERSING)、ポーズ(PAUSE)及び停止(STOP)。
【0051】
テープが選択のタイトルに再位置決めされている期間中、再生メッセージが表示される。タイトルに達すると、WOTスクリーン76が再生ビデオによって置き代わる。テープが新規記録が書き込まれる、選択の番組セグメント98へ位置決めされている期間は、記録メッセージが表示される。
【0052】
図14-17は、テーマ機能スクリーン104を示す。テーマ機能により、視聴者は、ダウンロードスケジュールを素早く分類でき、興味のある主題に基づくサブセットスケジュールを表示することが可能である。ユーザーは、主なテーマ別にまず分類され、第二にテーマ内のトピック及びトピッククオリファイアまたはそのいずれかによって分類されたリストを選択する自由がある。テーマ、トピック及びトピッククオリファイアで分類された全ガイドは、行別に表になっているフォーマットに表示され、現在の半時間に最も近接している番組をリストアップすることで開始する。テーマ機能スクリーン104は、次の属性を有す:テーマ回転。各々のテーマタイトルが横方向に配置された選択ボックス106で囲まれている四つのテーマカテゴリーがある。左から右に向かって、これらテーマは、[映画][スポーツ][スペシャル][TV番組]である。
【0053】
図18は、テーマコマンドを定義するフローチャートである。トピック選択。八列で二つのコラムフィールド110に配列された各テーマに付き十六までのトピック108がある。選択テーマの下でいかなるトピック数も選択可能である。トピックは、論理和機能に従い、トピックの定義に合致する各リスト項目が表示される。例えば、映画のテーマの下、コメディ及び風刺のトピックタイトルが選択されると、コメディ映画及び風刺映画の両方のサブセットスケジュールが表示される。デフォールトオール選択。テーマスクリーン104が初めて開かれると、第一スロット(上部最も左のトピック108)がハイライトされる。これはオール機能であり、選択されたテーマのための全トピックの108の総計である。オール機能は、キーを押す動作を最小にするために設けられている。オールトピックカテゴリーがないと、ユーザーは、全16のトピックを個別に起動しなければならない。逆に、ユーザーが全トピックから個別のトピックへ移行したい場合、ユーザーは、カーソルを動かして、残りの15のトピックの各々を選択解除しなければならない。
【0054】
クオリファイア。各テーマは、サーチ属性、即ちクオリファイア112グループを含んでいる。各テーマの106のクオリファイアは、各テーマ106のための図14-17のそれぞれに示される。いかなる数のクオリファイアでも一度に起動できる。これれクオリファイアは、論理和の動作をする;クオリファイアを満足する全てのリスト項目(第一にテーマ及びトピックで分類されている)を表示するように選択される。
【0055】
クオリファイア112は、選択が容易であるように配置される。クオリファイアの選択は、通常のカーソルコマンドを利用してなされる。テーマ106が初めて開かれたとき、ディフォールト設定により、カーソルは、スクリーンの最上部付近に配置されている。カーソルコマンドを最小限に限定するために、クオリファイアもまたスクリーンの最上部付近に配置される。これと対照的に、クオリファイアをスクリーンの最下部に配置すると16キーまでを押す一周のキー動作が必要となる。
【0056】
完全なテーマ分類手法は、次のように定義される:リスト項目=(トピックA+トピックB+その他)*(クオリファイアA+クオリファイアb+その他)
これは、クオリファイアAまたはクオリファイアBを満足する全トピックA、プラスクオリファイアAまたはクオリファイアBを満足する全トピックB、他のリストアップをすると解釈される。
【0057】
クオリファイア、トピック、テーマは、関連データベース動作に基づき、スケジュールの論理分類を可能とする。これらの高次の分類を支持するためには、補助的なデータがVCRに提供されなければならない。これと対照的に、時間やチャンネルによる分類といった単純な分類動作は、TVガイドの基本情報にあり補助的なサーチデータを必要としない。
【0058】
テーマスクリーン104を利用するためのキー動作は、次のようになる。TVを見ているとき、第一テーマキーコマンドは、最も左側のテーマ、即ち映画をハイライトし、オープニングテーマスクリーンを呼び出す。テーマコマンドを更に命令すると、テーマ選択が左から右へ回転するようになっている。各テーマスクリーンは、オール(トピック)選択へ初期化されるようになっている。トピック選択のない場合は、選択テーマのオールトピックガイドが、選択/ゴーツウ(Goto)コマンドをおすと直ちに表示される。
【0059】
テーマを単一のトピックで補助的に分類するためには、カーソルキーを希望トピックへ置き、選択/ゴーツウキーを押せばよい。あるトピックへ向かうためには、カーソルを使用する。
【0060】
二つ以上のトピックによって分類するためには、各希望トピック上にカーソルを置き、選択キーを押す。完了すると、多重トピックガイドを表示するために、選択/ゴーツウを押す。
【0061】
一つまたはそれ以上の属性により分類するためには、カーソルを各希望属性上に置き、選択キーを押す。完了すると、テーマ/属性分類TVガイドを呼び出すために、選択/ゴーツウを押す。
【0062】
緊急記録以外の全ての記録は、図4の記録メモスクリーン16で制御される。記録メモスクリーン16は、記録メモキーでアクセス可能である。記録メニューキーを押すと、横方向に配列された選択ボックス114により囲まれた次のタイトルがオープニングスクリーンの最上部に表われる。左から右へ向かって、
【0063】
[予定[記録済み[リンク済み[オングリッド記録]番組]タイトル]番組]
【0064】
各記録メモキーコマンドは、新規の選択をハイライトし、左から右に向かって回転し、最も右側の位置からは予定記録へ飛ぶ。図19は、記録メモコマンドを定義するフローチャートである。
【0065】
図20は、チャンネルカスタム化スクリーン116を示す。スクリーン116により、ユーザーは、チャンネルを興味に合わせカスタム化でき、リストをコンパクトにでき、アップダウン走査中の必要のないチャンネルを除去できる。スケジュール更新中に、加入者ケーブルシステム(またはオーバジエア加入者のための放送局)で利用可能な全てのケーブルチャンネルのリストがVCRに入力される。このチャンネルの完全な省略のないセットは、スクリーン116を使用してカスタム化できる。
【0066】
チャンネルカスタム化スクリーン116は、二つのフィールドを有し、三つのコラムを有すフィールド118は、36までのチャンネルを省略することなしにリストアップし、単一のコラムを有すフィールド120は、12の好きなマイ(MY)チャンネルをリストアップする。後者は、オープニンググリッドガイドのチャンネル記述子コラム122(図1)の複製である。36チャンネルより多数のチャンネルを有するシステムを収容するために(ページ間のスワッブを実行するためのページキーを使用して)、付加ページが利用できる。三コラムフィールド118内の各セル124は、以下の情報を有す:チャンネル番号及び番組サービス名(例えば、HBOやKTVU局2)。セル124は、次の状態を示すためにカラーコード化されている:
【0067】
オン、セル124は、薄緑のバックグラウンドで、いかなるカスタム化も実行されていないディフォールト状態である。マイ(MY)、単一コラムフィールド120に好きなチャンネルがリストアップされ、三コラムフィールド118は青のバックグラウンドで表示される。オフ、全ガイドから抹消されたチャンネル、チャンネルアップ/ダウン中のチャンネル(テンキーチャンネルパッドを用いてまだアクセス可能である)。オフセルは、灰色のバックグラウンドである。
【0068】
初めての装備のとき、システムは、初めの12(番号順にリストアップ)チャンネルをMY好きなチャンネルとして割り当てる。チャンネル状態は、チャンネルを変更することで変更でき、選択キーを使用してマイ、オン及びオフの状態を選択できる。
【0069】
12の好きなチャンネルが許されるだけなので、ユーザーは、既存の好きなチャンネルの状態をオフ又はオンとすることで好きなチャンネルを除去できる。これがなされると、第一コラムは、自動的に次のMY選択のためのスペースを開けることになる。新規のMYが選択されるとMYコラム120は、自動的に新規選択をあらかじめ決められた順で挿入する。MY好きなチャンネルコラム120にリストアップされる順は、以下のようになる:
【0070】
全ての好きな放送局がまず番号順にリストアップされる。次に、全てのケーブルサービスがアルファベット順にリストアップされる。前のサービスに置き代わる新規ケーブルサービスは、前の状態で挿入される。例:そのチャンネルがMYとすると、新規サービスもMYとなる。しかし、新チャンネルに表われた新ケーブルサービスは、オンとして初期設定される。
【0071】
図21は、スケジュールシステムのリモートコントローラー用のフロントパネル130を示す。フロントパネル130の上半分は、テレビジョンセット及びVCR用の従来のリモートコントローラーに対応する。ここに含まれるのは、各キーが第二機能と数値機能を有す二重機能テンキーのキーパッド132、TV/VCR選択キー134、ボリューム及びチャンネルアップ/ダウンキー136及びVCRコントロールキー138である。フロントパネル130の下半分は、スケジュールシステムに固有のコントロールキーを含む。ここに含まれているのは、テープ内容確認キー140、TV内容確認キー142、テーマキー144、記録メモキー146、記録キー148、リンクキー150、ヘルプ/メニューキー152、選択/ゴーツウキー154、左、右、アップ、ダウンおよびカーソルキー156、リターンTV/VCRキー158及び取消/復元キー160がある。これらのキーの使用法は、既に説明済みかラベルより明白であろう。
【0072】
図22及び23は、テレビジョンスケジュールシステム/テープコントローラー180及び182のブロックダイヤグラムであり、ここでユーザーインタフェースが使用される。スケジュールシステム/コントローラー180は、既存のテレビジョン装置に応用でき、そこでは基本的なテレビジョン装置からスケジュールシステムは切り離される。プログラマブルチューナ202は、ケーブルデコーダの部分として示されている。スケジュールシステム/コントローラー182は、図示のようにVCR211へ組み込まれている。このバージョンでは、ケーブルデコーダは、必要ではなく、チューナ207は、VCR211の部分を構成している。これれ二つのシステム180及び182から、スケジュール/テープコントローラーは、ケーブルデコーダまたはTV/モニター受信機のように他のテレビジョン装置へ組み込むことが可能であることが明かである。リモートコントローラ-212へLCDスクリーンといったテキスト表示部を付加することで、リモートコントローラーへスケジュール/テープコントローラー全体を組み込むことも可能である。
【0073】
システム180では、ケーブルデコーダユニットの部分を構成するプログラマブルチューナは、TV信号をアンテナ200及びケーブル入力部205またはいずれかより受信する。チューナ出力216は、字幕デコーダあるいは高速テレテキストデコーダである垂直ブランキングインターバル(VBI)デコーダ222に向かう。リスト情報やケーブルチャンネル割当データといった他の支持情報が、一つかそれ以上のローカル局またはケーブルチャンネルにより一日数回または連続的にVBIへ送信される。
【0074】
更新が必要な場合、プログラマブルチューナ202は、データを伝送する局またはケーブルチャンネルへ自動的に同調する。VBI信号がCPU228によって処理された後、リストデータは、スケジュールメモリ232へ記憶される一方、ケーブルチャンネル割当データは、ケーブル指定のRAMメモリ238へ記憶される。このデータは、HBOといった一般的なTVソース名を特定のケーブルシステムのチャンネル割当へ変換する。
【0075】
スケジュール/テープコントローラー180へ伝送され、システムRAMメモリ240へ記憶されるその他の情報は、システムクロック230を自動的にセットするためのクロック更新データ、一日一度の送信から連続的に送信されるフォーマットまであるスケジュール更新時間、新規テーマカテゴリー及び最終スケジュール変更データがある。
【0076】
TV内容確認要求に関して、スケジュールメモリ232に記憶されているリストが呼び出され、CPU228で処理され、ビデオ表示発生器224へ出力される。ビデオスイッチャー226は、CPU出力246により起動され、スケジュールデータがTV/モニター210へ表示されると常にビデオ表示発生器224の出力を選択する。
【0077】
番組を時間シフトして記録する要求がなされた場合、番組のタイトル及びその記録パラメータ(チャンネル、開始時間及び長さ)は、スケジュールメモリ232から記録メモRAMメモリ236へコピーされる。システムクロック230が、スケジュール時間と一致すると、CPU228は、チャンネルコマンドをケーブルデコーダ202のプログラマブルチューナへ、パワーオン及び記録コマンドをVCR206へ、これら両装置の赤外線入力ポートに向けられている赤外線リモートドライバ214によって、転送する。VCRに組み込まれたバージョン182では、チューナ207へのコマンドは、ケーブルバス264によりなされる。
【0078】
オンスクリーンスケジュールからタイトルを選択することでなされるプログラムに加えて、VCR206及び211並びにケーブルデコーダ202または207をリモートコントローラー212でプログラムすることもまた可能である。このモードでは、プログラム情報は、リモートコントローラー212に入力され、必要なときに、リモートコントローラー212は、適当なTV装置へプログラム情報を伝送する。プログラム機能を有す多くのユニバーサルリモートコントローラーがあるが、その一方で、ユーザーが局名及びケーブルチャンネル名といった総称を入力できるものは存在せず、VCRまたはケーブルデコーダに同調させるためにCPUに名前を特定のチャンネルに変換させている。これは、CPU228及びリモートコントローラー212中のケーブル指定RAM238を備えることによって実現している。
【0079】
リモートコントローラー212及び赤外線リモートドライバ214は、ケーブルデコーダ202及びVCR206によって要求される赤外線コマンド命令をエミュレートすることが可能である。リモートドライバ214のためのコマンドエミュレーションコードはケーブルデコーダIFRコードRAM/ROMメモリ239に記憶される。よく普及しているケーブルデコーダ及びVCRのコマンドは、ROMにプリプログラムされている。これに替えて、オリジナルのリモートコントローラーの赤外線コマンドは、IFR入力受信部264にコントローラーを向けて、CPU228によって処理後、RAMメモリ239にコマンドコードを記憶することによって、学習することができる。この処理は、ユニバーサルリモートコントローラーの技術でよく知られており、ここで詳述の必要はない。
【0080】
図22に示されるように、VCR206及びケーブルデコーダ202は、リモートコントローラー212により手動で制御することができ、また赤外線リモートドライバ214により自動で制御することも可能である。記録中は、VCR206のテープインデックス位置は、CPU228へコントロール/データバス270により伝送される。この開始アドレス情報は、番組タイトルと共にテープディレクトリRAMメモリ234へ記憶される。このバス270は、また、記録、再生、チューナ選択及びパワーオン/オフを含むその他の機能のためのVCRコントロールコマンドを伝送する。
【0081】
番組が一旦記録されると、そのタイトル及び番組の他の情報が記録メモRAMメモリ236の部分へ記憶される。記録番組を再生するため、テープ内容確認要求により、テープの記録番組のディレクトリが表示される。番組がこのディレクトリから再生のために選択されると、テープは、テープディレクトリRAMメモリ234で指定されるテープインデックス位置に向け高速送りされるか巻き戻しされる。
【0082】
システム182では、スケジュール/テープコントローラー220は、VCR211へ埋め込まれている。VCRテープ機構252は、プログラマブルチューナ207を除くビデオレコーダの全ての記録及び再生の電子回路を含む。テープのコントロールトラック上に記録されたデータは、入力バス258及び出力バス256によりCPU228へ接続される。コントロールトラック上の記録データに関する技術は、例えば、インデクシング機能を有す最近のVCRでよく知られている。VCR211へのCPU228のコマンドは、バス254に伝送される。スケジュール情報が表示されるとき、ビデオスイッチャーコントロール入力246は、ライン218上の表示発生器を選択する。その他の時間には、ビデオスイッチャー226は、ライン250上のVCR機構252の出力を選択する。
【0083】
スケジュール情報は、VBIからダウンロードされる。これに替えて、またはこれに補助的に、通信回線270からモーデム268及びライン266によりCPU228へダウンロードすることも可能である。ケーブルサービスのサブキャリァーチャンネルの利用を含む、スケジュール情報を伝送する他の手段を利用してもよい。
【0084】
本発明の既に述べた目的を達成可能な新規なユーザーインタフェースを実現するシステム及び方法が得られることは、当業者にとっては容易に理解できよう。ユーザーインタフェースは、テレビジョンスケジュール情報の固有の性質を補償するように構成される。ユーザーインタフェースは、テレビジョンスケジュール情報の不規則なフォーマットを補償するようなカーソル動作が可能である。ユーザーインタフェースは、テレビジョン表示部の解像度の制限を補償するようなフォーマットでスケジュール情報を提示する。ユーザーインタフェースは、他の有効な情報を最小限に遮るようなオーバレイに補助的なスケジュール情報を提示する。インタフェースのスケジュール情報の提示順序は、ユーザーの好みによってカスタム化することが可能である。以上図示され、説明した本発明の構成及び詳細の種々の変形は容易であることは当業者には容易に理解できよう。そのような変形は、添付の請求の範囲に述べられている精神と範囲に収まることは留意されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシステム及び方法のためのユーザーインタフェースを実現したテレビジョンスケジュールグリッドの概略図である。
【図2】本発明によるシステム及び方法のためのユーザーインタフェースを実現したテレビジョンスケジュールグリッドの概略図である。
【図3】本発明によるシステム及び方法のためのユーザーインタフェースを実現したテレビジョンスケジュールグリッドの概略図である。
【図4】本発明のシステム及び方法で使用されたスクリーン表示の概略図である。
【図5】本発明によるシステム及び方法のためのユーザーインタフェースを実現したテレビジョンスケジュールの補助概略図である。
【図6】本発明によるシステム及び方法のためのユーザーインタフェースを実現したテレビジョンスケジュールの補助概略図である。
【図7】本発明によるシステム及び方法のためのユーザーインタフェースを実現したテレビジョンスケジュールの補助概略図である。
【図8】図7の動作の理解のためのフローチャートである。
【図9】本発明のシステム及び方法で使用されたスクリーン表示の補助概略図である。
【図10】本発明のシステム及び方法で使用されたスクリーン表示の補助概略図である。
【図11】図9-11の図の動作の理解のためのフロチャートである。
【図12】本発明によるシステム及び方法のためのユーザーインタフェースのテープ編成およびテープインデックススクリーン表示の概略図である。
【図13】本発明によるシステム及び方法のためのユーザーインタフェースのテープ編成およびテープインデックススクリーン表示の概略図である。
【図14】本発明によるシステム及び方法のためのユーザーインタフェースのカテゴリースクリーン表示による番組選択の概略図である。
【図15】本発明によるシステム及び方法のためのユーザーインタフェースのカテゴリースクリーン表示による番組選択の概略図である。
【図16】本発明によるシステム及び方法のためのユーザーインタフェースのカテゴリースクリーン表示による番組選択の概略図である。
【図17】本発明によるシステム及び方法のためのユーザーインタフェースのカテゴリースクリーン表示による番組選択の概略図である。
【図18】図14-18の図の動作の理解のためのフローチャートである。
【図19】図20の図の動作の理解のためのフローチャートである。
【図20】図20は、本発明によるシステム及び方法のためのユーザーインタフェースのチャンネルスクリーン表示のカスタム化の概略図である。
【図21】本発明のシステムのコントロールパネルの概略平面図である。
【図22】本発明のテレビジョンスケジュールムシステムのブロック図である。
【図23】本発明によるテレビジョンスケジュールシステムのブロック図である。
【図24】番組リンクを示すスクリーン表示の概略図である。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2010-06-02 
結審通知日 2009-05-29 
審決日 2009-06-10 
出願番号 特願2000-321391(P2000-321391)
審決分類 P 1 113・ 121- YA (H04N)
P 1 113・ 113- YA (H04N)
P 1 113・ 832- YA (H04N)
P 1 113・ 14- YA (H04N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 松尾 淳一西谷 憲人藤内 光武豊島 洋介  
特許庁審判長 乾 雅浩
特許庁審判官 小池 正彦
奥村 元宏
登録日 2004-09-24 
登録番号 特許第3600149号(P3600149)
発明の名称 テレビジョン番組リストのユーザーインタフェース  
代理人 森下 夏樹  
復代理人 大塩 竹志  
代理人 安村 高明  
代理人 蔵田 昌俊  
代理人 鈴江 武彦  
代理人 山本 秀策  
代理人 野河 信久  
代理人 林 史紀  
代理人 安村 高明  
代理人 森下 夏樹  
代理人 山本 秀策  
復代理人 大塩 竹志  
代理人 河野 哲  
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