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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する G01F 審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する G01F 審判 訂正 4項(134条6項)独立特許用件 訂正する G01F |
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管理番号 | 1261737 |
審判番号 | 訂正2012-390057 |
総通号数 | 154 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2012-10-26 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2012-04-26 |
確定日 | 2012-08-02 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第3036110号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第3036110号に係る明細書を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯 特許第3036110号(以下、「本件特許」という。)に係る出願は、平成3年5月2日に特願平3-100654号として特許出願としたものであって、平成12年2月25日に特許権(請求項の数は1である。)の設定登録がなされたものである。 その後、平成23年6月8日に、特許無効審判(無効2011-800094号)が請求され、平成24年2月20日付けで請求には理由がない旨の審決がなされたところ、無効審判請求人より、該審決を取り消すことを求めて、同年3月29日に訴えが提起され、本事件は、現在、知的財産高等裁判所に平成24年(行ケ)10119号として係属している。 その後、平成24年4月26日に、本件訂正審判(訂正2012-390057号)が請求された。 なお、本件訂正審判は、上記特許無効審判の審決に対する訴えの提起があった日から起算して90日の期間内に請求されたものであるから、本件訂正審判については、平成23年法律第63号附則第2条第19項の規定により、なお従前の例によるものとされた改正前の特許法が適用される。 第2 請求の趣旨 本件訂正審判の請求の趣旨は、本件特許の明細書を審判請求書に添付した訂正明細書のとおりに訂正することを認めるとの審決を求めるものである。 すなわち、明細書の特許請求の範囲、及び発明の詳細な説明を、以下のとおりに訂正することを求めるものである。(下線部は訂正箇所を示す。) 1.特許請求の範囲について (本件訂正前) 「【請求項1】 車両に搭載された容器内の液面レベルを検出する検出手段と、この検出手段で検出された液面レベルを平均化して目標値を求め、この目標値に基づいた液面レベル信号を出力するコンピュータと、前記液面レベル信号に基づいた指示位置にて液量を指示する指針とを備え、前記コンピュータは、前記目標値が変化したときに、前記指針を現在の指示位置から分解能だけ移動させる液面レベル信号を出力し、且つこの液面レベル信号の出力を設定時間だけ続けることを特徴とする車両用液量指示計器。」 (本件訂正後) 「【請求項1】 車両に搭載された容器内の液面レベルを検出してアナログ値を出力する検出手段と、この検出手段で検出された液面レベルのアナログ値をデジタル値化して、今回のデジタル値と過去複数回のデジタル値とを平均化して今回の目標値を求め、この目標値に基づいた液面レベル信号を出力するコンピュータと、前記液面レベル信号に基づいた指示位置にて液量を指示する指針とを備え、前記指針は回転軸を中心としてF(満タン)とE(空)とを表示した文字板上を所定の振れ角で移動し、前記コンピュータは、前記目標値と比較対象とを比較して前記目標値が比較対象より大側若しくは小側へ変化したときに、前記指針を現在の指示位置から大側若しくは小側へ分解能だけ移動させる液面レベル信号を出力し、且つこの液面レベル信号の出力を前記指針が前記回転軸周りに振れて指示する燃料消費率に関する時間であって自動車の燃料消費時間より早い時間である設定時間だけ発信し続けることを特徴とする車両用液量指示計器。」 2.発明の詳細な説明について (本件訂正前) 「【0005】 【課題を解決するための手段】 本発明は、車両に搭載された容器内の液面レベルを検出する検出手段と、この検出手段で検出された液面レベルを平均化して目標値を求め、この目標値に基づいた液面レベル信号を出力するコンピュータと、前記液面レベル信号に基づいた指示位置にて液量を指示する指針とを備え、前記コンピュータは、前記目標値が変化したときに、前記指針を現在の指示位置から分解能だけ移動させる液面レベル信号を出力し、且つこの液面レベル信号の出力を設定時間だけ続ける技術手段を採用した。」 「【0030】(変形例)本実施例では、本発明を自動車用燃料計に適用したが、本発明をエンジン冷却水、ブレーキフルード、エンジンオイル等の各種オイル、ウインドーウォッシャー液などの車両用液量指示計器に適用しても良い。本実施例では、指針が支点を中心に回動運動するものを用いたが、指針が往復運動するものを用いても良い。」 (本件訂正後) 「【0005】 【課題を解決するための手段】 本発明は、車両に搭載された容器内の液面レベルを検出してアナログ値を出力する検出手段と、この検出手段で検出された液面レベルのアナログ値をデジタル値化して、今回のデジタル値と過去複数回のデジタル値とを平均化して今回の目標値を求め、この目標値に基づいた液面レベル信号を出力するコンピュータと、前記液面レベル信号に基づいた指示位置にて液量を指示する指針とを備え、前記指針は回転軸を中心としてF(満タン)とE(空)とを表示した文字板上を所定の振れ角で移動し、前記コンピュータは、前記目標値と比較対象とを比較して前記目標値が比較対象より大側若しくは小側へ変化したときに、前記指針を現在の指示位置から大側若しくは小側へ分解能だけ移動させる液面レベル信号を出力し、且つこの液面レベル信号の出力を前記指針が前記回転軸周りに振れて指示する燃料消費率に関する時間であって自動車の燃料消費時間より早い時間である設定時間だけ発信し続ける技術手段を採用した。」 「【0030】 (変形例)本実施例では、本発明を自動車用燃料計に適用したが、本発明をエンジン冷却水、ブレーキフルード、エンジンオイル等の各種オイル、ウインドーウォッシャー液などの車両用液量指示計器に適用しても良い。」 第3 当審の判断 1.特許請求の範囲の訂正について (1)訂正事項 まず、特許請求の範囲の請求項1についての訂正内容を以下のとおりに整理する。 ・訂正事項1 「車両に搭載された容器内の液面レベルを検出する検出手段」を、「車両に搭載された容器内の液面レベルを検出してアナログ値を出力する検出手段」とする訂正。 ・訂正事項2 「この検出手段で検出された液面レベルを平均化して目標値を求め」を、「この検出手段で検出された液面レベルのアナログ値をデジタル値化して、今回のデジタル値と過去複数回のデジタル値とを平均化して今回の目標値を求め」とする訂正。 ・訂正事項3 「前記液面レベル信号に基づいた指示位置にて液量を指示する指針とを備え、」を、「前記液面レベル信号に基づいた指示位置にて液量を指示する指針とを備え、前記指針は回転軸を中心としてF(満タン)とE(空)とを表示した文字板上を所定の振れ角で移動し、」とする訂正。 ・訂正事項4 「前記コンピュータは、前記目標値が変化したときに、前記指針を現在の指示位置から分解能だけ移動させる液面レベル信号を出力し、」を、「前記コンピュータは、前記目標値と比較対象とを比較して前記目標値が比較対象より大側若しくは小側へ変化したときに、前記指針を現在の指示位置から大側若しくは小側へ分解能だけ移動させる液面レベル信号を出力し、」とする訂正。 ・訂正事項5 「且つこの液面レベル信号の出力を設定時間だけ続ける」を、「且つこの液面レベル信号の出力を前記指針が前記回転軸周りに振れて指示する燃料消費率に関する時間であって自動車の燃料消費時間より早い時間である設定時間だけ発信し続ける」とする訂正。 (2)検討 特許請求の範囲についてのこれら訂正事項1ないし5について、以下に検討する。 ア 訂正の目的の適合性、新規事項の有無及び拡張又は変更の存否 (ア)訂正事項1について この訂正事項は、検出手段について、アナログ値を出力するものと訂正するものであり、特許請求の範囲の減縮に当たる。 また、この訂正事項に関連し、願書に添付した明細書及び図面(以下、「特許明細書等」という。)には、次の記載がある。「【0008】センダユニット2は、本発明の検出手段であって、自動車に搭載された容器である燃料タンク7内の燃料レベルの変化により働くフロート8および摺動抵抗(図示せず)からなり、フロート8の移動により摺動抵抗上を摺動する接点の位置が変わり電気抵抗値が変わる。そして、センダユニット2は、電気抵抗値の変化を電圧値に変換してコンピュータ3に送る。【0009】コンピュータ3は、A/D変換回路9、データ処理回路10、出力設定回路11等から構成されている。A/D変換回路9は、センダユニット2から送られてくる液面レベルに関する電圧値(アナログ値)をデジタル値に変換する回路である。・・・。」(下線は、当審で付した。以下、同様。) してみると、この訂正は、特許明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。しかも、この訂正が、特許請求の範囲を拡張するものでも、変更するものでもないことも明らかである。 (イ)訂正事項2について この訂正事項は、目標値を平均化して求めることを、より具体的に、アナログ値をデジタル値化して、今回のデジタル値と過去複数回のデジタル値とを平均化して求めることに訂正するものであり、特許請求の範囲の減縮に当たる。また、求める対象が今回の目標値であることを明確にしたものであり、この点は、明瞭でない記載の釈明に当たる。 また、この訂正事項に関連し、特許明細書等には、次の記載がある。 「【0009】コンピュータ3は、A/D変換回路9、データ処理回路10、出力設定回路11等から構成されている。A/D変換回路9は、センダユニット2から送られてくる液面レベルに関する電圧値(アナログ値)をデジタル値に変換する回路である。このA/D変換回路9は、センダユニット2の電圧値の変化が0V?5V、A/D変換回路9の基準電圧5V、8bitのコンピュータ3の場合、xn=(vn/5)×255から求められたデジタル値に変換する。例えば、vn=0Vの場合は0のデジタル値に変換し、vn=5Vの場合は255のデジタル値に変換する。 ・・・ 【0017】まず、センダユニット2から送られてくる液面レベルに関する電圧値(アナログ値)をデジタル値に変換する(ステップS1)。つづいて、例えば(xn+xn-1+…+xn-7)/8のように8回分のデータ(デジタル値)を平均化して今回の目標値(Fxn)を求める(ステップS2)。つづいて、前回の出力値と今回の目標値とが同じ値(Fn-1=Fxn)か否かを判定する(ステップS3)。同じ値の(Yes)時、ステップS1の制御を行う。 ・・・ 【0022】そして、データ処理回路10において、例えば(xn+xn-1+…+xn-7)/8のように今回のデジタル値(xn)は過去7回のデジタル値(xn-1+…+xn-7)とともに平均化されて今回の目標値(Fxn)が求められる。つづいて、出力設定回路11で、前回の出力値(Fn-1)と今回の目標値(Fxn)とが比較されて、前回の目標値(Fn-1)から今回の目標値(Fxn)が大きく減少していると判定される。」 これら記載によれば、目標値が、検出手段で検出された液面レベルのアナログ値をデジタル値化して、今回のデジタル値と過去複数回のデジタル値とを平均化したものであること、そのようにして求めた目標値は今回の目標値であることが把握できるから、この訂正は、特許明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。しかも、この訂正が、特許請求の範囲を拡張するものでも、変更するものでもないことも明らかである。 (ウ)訂正事項3について この訂正事項は、指針について、回転軸を中心として、F(満タン)とE(空)とを表示した文字板上を所定の振れ角で移動するものであることを特定したものであり、特許請求の範囲の減縮に当たる。 また、この訂正事項に関連し、特許明細書等には、次の記載がある。 「【0014】・・・なお、指針17は、図4に示したように、回転軸16を中心にして例えば80°の振れ角となるようにF(満タン)とE(空)とを表示した文字板18上を移動する。」そして、図4に、指針と文字板を示した平面図が示されている。 してみると、この訂正は、特許明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。しかも、この訂正が、特許請求の範囲を拡張するものでも、変更するものでもないことも明らかである。 (エ)訂正事項4について この訂正事項は、目標値が具体的にどのように変化したときに、指針を現在の指示位置からどちら側に移動させるのかについて特定するものであり、特許請求の範囲の減縮に当たる。 また、この訂正事項に関連し、特許明細書等には、次の記載がある。 「【0006】本発明は、車両の急加減速、急旋回等の走行状態によって容器内の液面レベルが大きく揺れ動くと、検出手段で検出される液面レベルも大きく変動する。このため、コンピュータは、過去の液面レベルと今回の大きく変動した液面レベルとを平均化した目標値が過去の目標値より大きく変動することとなるので、指針を現在の指示位置から分解能、すなわち、指針を制御可能な最小量だけ移動させるように液面レベル信号を出力する。・・・・・ 【0011】出力設定回路11は、前回の出力値(Fn-1)と今回の目標値(Fxn)とを比較して、両者の差がたとえ大きくても前回の指針17の指示位置、すなわち、前回の出力値(Fn-1)と比較して指針17が分解能だけ移動可能な出力値(Fn)を求める。この出力値(Fn)は、例えば下記の表1のような液面レベル信号としての周波数信号(fn)に変換されてレシーバユニット4に発信される。 ・・・ 【0017】まず、センダユニット2から送られてくる液面レベルに関する電圧値(アナログ値)をデジタル値に変換する(ステップS1)。つづいて、例えば(xn+xn-1+…+xn-7)/8のように8回分のデータ(デジタル値)を平均化して今回の目標値(Fxn)を求める(ステップS2)。つづいて、前回の出力値と今回の目標値とが同じ値(Fn-1=Fxn)か否かを判定する(ステップS3)。同じ値の(Yes)時、ステップS1の制御を行う。 【0018】ステップS3において、同じ値ではない(No)時、前回の出力値より今回の目標値が小さい(Fn-1>Fxn)か否かを判定する(ステップS4)。Fn-1>Fxnの(Yes)時、指針17が分解能(1振れ角約0.3°)だけ減少させることが可能な液面レベル信号{Fn=(Fn-1)-1}を設定する(ステップS5)。 【0019】また、ステップS4において、Fn-1>Fxnではない(No)時、指針17が分解能(1振れ角約0.3°)だけ増加させることが可能な出力値{Fn=(Fn-1)+1}を求め(ステップS6)、その出力値(Fn)を周波数信号(fn)に変換し(ステップS7)、その周波数信号(fn)を駆動回路13に発信する(ステップS8)。周波数レベル信号(fn)を発信してから設定時間(例えば10秒間)が経過しているか否かを判定する(ステップS9)。設定時間が経過していない(No)時、ステップS9の制御を行い、設定時間が経過している(Yes)時、ステップS1の制御を行う。 ・・・ 【0022】 そして、データ処理回路10において、例えば(xn+xn-1+…+xn-7)/8のように今回のデジタル値(xn)は過去7回のデジタル値(xn-1+…+xn-7)とともに平均化されて今回の目標値(Fxn)が求められる。つづいて、出力設定回路11で、前回の出力値(Fn-1)と今回の目標値(Fxn)とが比較されて、前回の目標値(Fn-1)から今回の目標値(Fxn)が大きく減少していると判定される。 【0023】出力設定回路11は、前述のような場合でも、前回の出力値(Fn-1)と比較して指針17が分解能(1振れ角約0.3°)のみEがわに移動することが可能な出力値(Fn)を求めて、その出力値(Fn)を周波数信号(fn)に変換してレシーバユニット4の駆動回路13に発信する。」 以上の記載によれば、目標値が変化したことを判断するための、今回の目標値と比較されるべき何らかの対象が存在すること、その比較対象は、上記特許明細書等の【0011】、【0017】?【0019】、【0022】、【0023】の記載、及び図7に示されたフローチャートによれば、前回の出力値(Fn-1)であることが把握できる。 そして、出力設定回路11は、かかる比較対象と今回の目標値との比較を行い、今回の目標値がその比較対象に比べて、大きいか、又は小さいかに応じて、指針17を分解能だけ増加させ、又は減少させる液面レベル信号を出力すること、換言すれば、指針17を分解能だけF(満タン)側に(すなわち、大側に)、又はE(空)側に(すなわち、小側に)移動させる液面レベル信号を出力するものであることも把握できる。 してみると、この訂正は、特許明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。 そして、この訂正が、特許請求の範囲を拡張するものではないことは明らかであるし、また、「目標値が変化したとき」についての技術的意義について見ると、本件訂正の前後を通して、目標値が変化したことを判断するための何らかの比較対象と比較され、該目標値が比較対象に比べ大きいか、小さいかに基づいて判断する点で一貫しているから、特許請求の範囲を変更するものでもない。 (オ)訂正事項5について この訂正事項は、設定時間について、前記指針が前記回転軸周りに振れて指示する燃料消費率に関する時間であって自動車の燃料消費時間より早い時間であると特定するものであり、特許請求の範囲の減縮に当たる。また、液面レベル信号の出力を発信し続けるものであることを明確にしたものであり、この点は、明瞭でない記載の釈明に当たる。 また、この訂正事項に関連し、特許明細書等には、次の記載がある。 「【0013】また、出力設定回路11は、レシーバユニット4に周波数信号(fn)を発信してから燃料消費率に関する設定時間(例えば10秒)だけ同じ周波数信号(fn)を発信し続ける。なお、設定時間は、自動車の燃料消費時間より早い時間であれば指針17の指示が不正確となることはないので、その範囲内で自由に変更できる。」 上記記載によれば、「指針」が回転軸周りに振れて燃料消費率を指示するものであること、そして「設定時間」が燃料消費比率に関する時間であって自動車の燃料消費時間より早い時間であり、そのような時間だけコンピュータは液面レベル信号の出力を発信し続けることが把握できるから、この訂正は、特許明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。しかも、この訂正が、特許請求の範囲を拡張するものでも、変更するものでもないことも明らかである。 イ 独立特許要件について 特許請求の範囲についての訂正は、全体で見ると特許請求の範囲の減縮を目的とするものといえるから、訂正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下、「訂正特許発明」という。)についての独立特許要件について、以下、検討する。 ここで、本件特許については、平成23年6月8日に特許無効審判(無効2011-800094号)が請求され、請求には理由がない旨の平成24年2月20日付け審決がなされ、該審決については知的財産高等裁判所にその取消訴訟が係属中であるから、上記特許無効審判において審理、判断された甲号各証に基づく、新規性、進歩性について、改めて検討することとする。 (ア)訂正特許発明 訂正特許発明は、以下のとおりである。(引用発明と対比し易いように改行してある。) 「車両に搭載された容器内の液面レベルを検出してアナログ値を出力する検出手段と、 この検出手段で検出された液面レベルのアナログ値をデジタル値化して、今回のデジタル値と過去複数回のデジタル値とを平均化して今回の目標値を求め、この目標値に基づいた液面レベル信号を出力するコンピュータと、 前記液面レベル信号に基づいた指示位置にて液量を指示する指針とを備え、 前記指針は回転軸を中心としてF(満タン)とE(空)とを表示した文字板上を所定の振れ角で移動し、 前記コンピュータは、前記目標値と比較対象とを比較して前記目標値が比較対象より大側若しくは小側へ変化したときに、前記指針を現在の指示位置から大側若しくは小側へ分解能だけ移動させる液面レベル信号を出力し、 且つこの液面レベル信号の出力を前記指針が前記回転軸周りに振れて指示する燃料消費率に関する時間であって自動車の燃料消費時間より早い時間である設定時間だけ発信し続けること を特徴とする車両用液量指示計器。」 (イ)特開平1-257222号公報(上記特許無効審判における甲第1号証であり、以下、「引用例1」という。)に基づく検討 A 引用例の記載事項・引用発明 引用例1の特許請求の範囲、1頁右下欄2行?2頁左下欄4行、3頁左上欄1行?4頁左上欄6行、及び4頁左上欄7?10行の各記載、並びに第1図?第5図の記載からみて、引用例1には、次の発明が記載されているものと認める。 「車両の燃料タンク内のフロートに連動してその抵抗値が変化し、燃料残量を抵抗値として検出する燃料残量センサ1、及びその出力をアナログ電圧信号に変換するインタフェース回路2と、 前記アナログ電圧信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータ3から送られてくる燃料残量を示すディジタル信号が入力され、前記燃料残量を示すディジタル信号を、車両が停止中のときは16回、走行中のときは256回サンプリングし、それらの平均値をその時の燃料残量として算出し、表示セグメント数に変換して表示データを出力するマイクロプロセッサ4と、 前記表示データを、表示駆動回路5を介して入力し、フル(F)とエンプティ(E)との間でセグメントを点灯表示する表示器6とを備え、 前記マイクロプロセッサ4は、前記表示セグメント数に変換して得た新データと表示器6に現在表示中の表示データとを比較して、前記新データが前記表示データよりも大きい場合には、マイクロプロセッサ4内のRAMエリアに用意したカウンタ(初期値は5である。)のカウンタ値を1増やすようにし、上記比較を繰り返してカウント値が15に達したら、表示器6に現在表示中の点灯セグメント数を1増やす表示データを出力し、前記新データが前記表示データよりも小さい場合には、前記カウンタのカウント値を1減らすようにし、上記比較を繰り返してカウント値が0になったら、表示器6に現在表示中の点灯セグメント数を1減らす表示データを出力し、 燃料残量値が連続的に減少する場合、表示器6に現在表示中の表示データが1減少するのに、車両が停車中のときは8秒、車両が走行中のときは128秒の表示追従速度が得られ、 燃料残量値が連続的に増加する場合、車両が傾斜しているときは表示データの更新はなく、表示器に現在表示中の表示データが1増加するのに、車両が傾斜しておらず、かつ、停車中のときは16秒、車両が傾斜しておらず、かつ、走行中のときは256秒の表示追従に要する時間が得られる、 車両に装備される電子式燃料残量計。」(以下「引用発明1」という。) B 対比 訂正特許発明と引用発明1とを対比する。 a 引用発明1の「車両の燃料タンク内のフロートに連動してその抵抗値が変化し、燃料残量を抵抗値として検出する燃料残量センサ1、及びその出力をアナログ電圧信号に変換するインタフェース回路2」は、訂正特許発明の「車両に搭載された容器内の液面レベルを検出してアナログ値を出力する検出手段」に相当する。 b 引用発明1の「前記アナログ電圧信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータ3から送られてくる燃料残量を示すディジタル信号が入力され、前記燃料残量を示すディジタル信号を、車両が停止中のときは16回、走行中のときは256回サンプリングし、それらの平均値をその時の燃料残量として算出し、表示セグメント数に変換して表示データを出力するマイクロプロセッサ4」は、訂正特許発明の「この検出手段で検出された液面レベルのアナログ値をデジタル値化して、今回のデジタル値と過去複数回のデジタル値とを平均化して今回の目標値を求め、この目標値に基づいた液面レベル信号を出力するコンピュータ」に相当する。 c 引用発明1の「前記表示データを、表示駆動回路5を介して入力し、フル(F)とエンプティ(E)との間でセグメントを点灯表示する表示器6」も、訂正特許発明の「前記液面レベル信号に基づいた指示位置にて液量を指示する指針とを備え、前記指針は回転軸を中心としてF(満タン)とE(空)とを表示した文字板上を所定の振れ角で移動」するものも、共に、「F(満タン)とE(空)とを表示した表示上を移動し、前記液面レベル信号に基づいた指示位置にて液量を指示する表示器」である点で共通する。 d 引用発明1の「新データ」は、「燃料残量を示すディジタル信号を、車両が停止中のときは16回、走行中のときは256回サンプリングし、それらの平均値をその時の燃料残量として算出し、表示セグメント数に変換して」得たデータであるから、訂正特許発明の「今回の目標値」に相当し、同様に、「現在表示中の表示データ」は、「比較対象」に、「点灯セグメント数を1増や」すことは、「大側・・・へ分解能だけ移動させる」ことに、「点灯セグメント数を1減ら」すことは、「小側へ分解能だけ移動させる」ことに、それぞれ相当する。 よって、引用発明1の「前記マイクロプロセッサ4は、前記表示セグメント数に変換して得た新データと表示器6に現在表示中の表示データとを比較して、前記新データが前記表示データよりも大きい場合には、マイクロプロセッサ4内のRAMエリアに用意したカウンタ(初期値は5である。)のカウンタ値を1増やすようにし、上記比較を繰り返してカウント値が15に達したら、表示器6に現在表示中の点灯セグメント数を1増やす表示データを出力し、前記新データが前記表示データよりも小さい場合には、前記カウンタのカウント値を1減らすようにし、上記比較を繰り返してカウント値が0になったら、表示器6に現在表示中の点灯セグメント数を1減らす表示データを出力」することは、訂正特許発明の「前記コンピュータは、前記目標値と比較対象とを比較して前記目標値が比較対象より大側若しくは小側へ変化したときに、前記指針を現在の指示位置から大側若しくは小側へ分解能だけ移動させる液面レベル信号を出力」することに相当するといえる。 e 引用発明1の「車両に装備される電子式燃料残量計」は、訂正特許発明の「車両用液量指示計器」に相当する。 f してみると、訂正特許発明と引用発明1との一致点、相違点は、以下のとおりである。 (一致点) 「車両に搭載された容器内の液面レベルを検出してアナログ値を出力する検出手段と、 この検出手段で検出された液面レベルのアナログ値をデジタル値化して、今回のデジタル値と過去複数回のデジタル値とを平均化して今回の目標値を求め、この目標値に基づいた液面レベル信号を出力するコンピュータと、 F(満タン)とE(空)とを表示した表示上を移動し、前記液面レベル信号に基づいた指示位置にて液量を指示する表示器とを備え、 前記コンピュータは、前記目標値と比較対象とを比較して前記目標値が比較対象より大側若しくは小側へ変化したときに、前記指針を現在の指示位置から大側若しくは小側へ分解能だけ移動させる液面レベル信号を出力すること を特徴とする車両用液量指示計器。」 (相違点) ・相違点1 液面レベル信号に基づいて液量を表示する装置が、訂正特許発明では、「指示位置にて液量を指示する指針」であって、この指針は、「回転軸を中心としてF(満タン)とE(空)とを表示した文字板上を所定の振れ角で移動」するものであるのに対し、引用発明1では、「フル(F)とエンプティ(E)との間でセグメントを点灯表示する表示器6」である点。 ・相違点2 液面レベル信号を発信し続ける時間に関し、訂正特許発明は、「前記指針が前記回転軸周りに振れて指示する燃料消費率に関する時間であって自動車の燃料消費時間より早い時間である設定時間だけ発信し続ける」ものであるのに対し、引用発明1は、「燃料残量値が連続的に減少する場合、表示器に現在表示中の表示データが1減少するのに、車両が停車中のときは8秒、車両が走行中のときは128秒の表示追従速度が得られ、燃料残量値が連続的に増加する場合、車両が傾斜しているときは表示データの更新はなく、表示器に現在表示中の表示データが1増加するのに、車両が傾斜しておらず停車中のときは16秒、車両が傾斜しておらず走行中のときは256秒の表示追従に要する時間が得られる」ものである点。 C 判断 事案に鑑み、相違点2について、検討する。 訂正特許発明は、「前記指針が前記回転軸周りに振れて指示する燃料消費率に関する時間であって自動車の燃料消費時間より早い時間である設定時間だけ発信し続ける」とあるように、液面レベル信号に基づいて指示する指針の位置が「設定時間」だけ保持されるため、「指針17が前述の指示位置にて設定時間(例えば10秒)だけ保持されるため、燃料タンク7内の燃料の残量が容易に確認できる。」(訂正明細書の段落【0024】)との効果を奏するものである。 さらに、かかる「設定時間」は、燃料消費率に関する時間であって自動車の燃料消費時間より早い時間であるから、「指針17の指示位置が正規の指示位置から外れることはない。このため、常に指針17がほぼ正規の指示位置を指示するため信頼性の高い自動車用燃料計1を提供することができる。」(訂正明細書の段落【0025】)との効果を奏するものである。 これに対し、引用発明1は、「前記マイクロプロセッサ4は、前記表示セグメント数に変換して得た新データと表示器6に現在表示中の表示データとを比較して、前記新データが前記表示データよりも大きい場合には、マイクロプロセッサ4内のRAMエリアに用意したカウンタ(初期値は5である。)のカウンタ値を1増やすようにし、上記比較を繰り返してカウント値が15に達したら、表示器6に現在表示中の点灯セグメント数を1増やす表示データを出力し、前記新データが前記表示データよりも小さい場合には、前記カウンタのカウント値を1減らすようにし、上記比較を繰り返してカウント値が0になったら、表示器6に現在表示中の点灯セグメント数を1減らす表示データを出力」するというものであり、燃料の残量値が増加傾向にある場合に、カウント値が15に達して、点灯セグメント数が1増加するのに掛かる時間は、新データが表示データよりも大きい場合の回数と小さい場合の回数との差に依存することとなる。このことは、引用発明1に、「燃料残量値が連続的に増加する場合、車両が傾斜しているときは表示データの更新はなく、表示器に現在表示中の表示データが1増加するのに、車両が傾斜しておらず、かつ、停車中のときは16秒、車両が傾斜しておらず、かつ、走行中のときは256秒の表示追従速度が得られる」とあるように、引用発明1においては、燃料残量値の増加が連続的である場合、車両の傾斜の有無、停車中か、走行中かに応じて、表示データが1増加するのに、16秒、256秒という表示追従に要する時間が得られるというものである。 してみると、このように車両の走行状態に応じて変動するような表示追従に要する時間は、訂正特許発明にいう、「燃料消費率に関する時間であって自動車の燃料消費時間より早い時間である設定時間」とは、およそ、その技術的意義が異なるといわざるを得ない。 よって、相違点1について検討するまでもなく、訂正特許発明は、引用発明1と同一であるとも、引用発明1に基づいて当業者が容易に発明をすることができたともいえない。 (ウ)特開昭60-262017号公報(上記無効審判における甲第2号証であり、以下、「引用例2」という。)に基づく検討 A 引用例の記載事項・引用発明 引用例2の、1頁右下欄5行?2頁左上欄15行、2頁右上欄14行?左下欄5行、2頁左下欄6?15行、2頁右下欄2?10行、2頁右下欄11行?3頁左上欄2行、及び3頁左上欄3行?右上欄9行の各記載、並びに第1図?第3図の記載からみて、引用例2には、次の発明が記載されているものと認める。 「建設機械の燃料タンク2内の液面に浮かぶフロート4を備えた回動自在なフロートアーム1の回動により、燃料の残存量に対応する大きさの電圧を摺動子6と接地点間に出力する燃料計と、 前記燃料計が出力した燃料の残存量に対応する大きさの電圧をアナログ・デジタル・コンバータ15にてデジタル化して残存量データを求め、この残存量データに基づいて発光ダイオードL0?L7のいずれか一つを点灯する信号を出力するCPU10と、 前記CPU10の前記出力によって残存量の整数値0?7に対応して点灯する発光ダイオードL0?L7とを備え、 前記CPU10は、予め定めた一定時間が経過すると(ステップ103)、新たな残存量を新データにセットし(ステップ104)、新たな残存量である前記新データと旧データとを比較して(ステップ106)、旧データが新データより小さいときは、旧データに1だけ加えた値を新らたな旧データとし(ステップ108)、旧データが新データより大きいときは、旧データから1だけ引いた値を新たな旧データとして(ステップ107)、残存量の値に対応する発光ダイオードを点灯する(ステップ102) 建設機械の燃料タンク内の燃料の残存量表示装置。」(以下「引用発明2」という。) B 対比 a 引用発明2の「建設機械の燃料タンク2内の液面に浮かぶフロート4を備えた回動自在なフロートアーム1の回動により、燃料の残存量に対応する大きさの電圧を摺動子6と接地点間に出力する燃料計」は、訂正特許発明の「車両に搭載された容器内の液面レベルを検出してアナログ値を出力する検出手段」に相当する。 b 引用発明2の「前記燃料計が出力した燃料の残存量に対応する大きさの電圧をアナログ・デジタル・コンバータ15にてデジタル化して残存量データを求め、この残存量データに基づいて発光ダイオードL0?L7のいずれか一つを点灯する信号を出力するCPU10」も、訂正特許発明の「この検出手段で検出された液面レベルのアナログ値をデジタル値化して、今回のデジタル値と過去複数回のデジタル値とを平均化して今回の目標値を求め、この目標値に基づいた液面レベル信号を出力するコンピュータ」も、共に、「この検出手段で検出された液面レベルのアナログ値をデジタル値化して今回の目標値を求め、この目標値に基づいた液面レベル信号を出力するコンピュータ」である点で共通する。 c 引用発明2の「前記CPU10の前記出力によって残存量の整数値0?7に対応して点灯する発光ダイオードL0?L7」も、訂正特許発明の「前記液面レベル信号に基づいた指示位置にて液量を指示する指針とを備え、 前記指針は回転軸を中心としてF(満タン)とE(空)とを表示した文字板上を所定の振れ角で移動」するものも、共に、「前記液面レベル信号に基づいた指示位置にて液量を指示する表示器」である点で共通する。 d 引用発明2の「新データ」、「旧データ」は、訂正特許発明の「今回の目標値」、「比較対象」にそれぞれ相当し、引用発明2の「1だけ加えた値」、「1だけ引いた値」は、訂正特許発明の「大側・・・へ分解能」、「小側へ分解能」にそれぞれ相当するから、引用発明2の「前記CPU10は、一定時間が経過した後の(ステップ103)新たな残存量である新データと旧データとを比較して(ステップ106)、旧データが新データより小さいときは、旧データに1だけ加えた値を新らたな旧データとし(ステップ108)、旧データが新データより大きいときは、旧データから1だけ引いた値を新たな旧データとして(ステップ107)、残存量の値に対応する発光ダイオードを点灯する(ステップ102)」ことは、訂正特許発明の「前記コンピュータは、前記目標値と比較対象とを比較して前記目標値が比較対象より大側若しくは小側へ変化したときに、前記指針を現在の指示位置から大側若しくは小側へ分解能だけ移動させる液面レベル信号を出力」することに相当するといえる。 e 引用発明2の「建設機械の燃料タンク内の燃料の残存量表示装置」は、訂正特許発明の「車両用液量指示計器」に相当する。 f してみると、訂正特許発明と引用発明2との一致点、相違点は、以下のとおりである。 (一致点) 「車両に搭載された容器内の液面レベルを検出してアナログ値を出力する検出手段と、 この検出手段で検出された液面レベルのアナログ値をデジタル値化して今回の目標値を求め、この目標値に基づいた液面レベル信号を出力するコンピュータと、 前記液面レベル信号に基づいた指示位置にて液量を指示する表示器とを備え、 前記コンピュータは、前記目標値と比較対象とを比較して前記目標値が比較対象より大側若しくは小側へ変化したときに、前記指針を現在の指示位置から大側若しくは小側へ分解能だけ移動させる液面レベル信号を出力すること を特徴とする車両用液量指示計器。」 (相違点) ・相違点1 液面レベルに関する値が、訂正特許発明では、「今回のデジタル値と過去複数回のデジタル値とを平均化して」求めたものであるのに対し、引用発明2では、過去の複数のデータに基づくものでも、それらの値を平均化したものでもない点。 ・相違点2 液面レベル信号に基づいて液量を表示する装置が、訂正特許発明では、「指示位置にて液量を指示する指針」であって、この指針は、「回転軸を中心としてF(満タン)とE(空)とを表示した文字板上を所定の振れ角で移動」するものであるのに対し、引用発明2では、「残存量の整数値0?7に対応して点灯する発光ダイオードL0?L7」である点。 ・相違点3 液面レベル信号を発信し続ける時間が、訂正特許発明では、「前記指針が前記回転軸周りに振れて指示する燃料消費率に関する時間であって自動車の燃料消費時間より早い時間である設定時間」により定まるのに対し、引用発明2では、「記CPU10は、予め定めた一定時間が経過すると(ステップ103)、新たな残存量を新データにセットし(ステップ104)、新たな残存量である前記新データと旧データとを比較して(ステップ106)、旧データが新データより小さいときは、旧データに1だけ加えた値を新らたな旧データとし(ステップ108)、旧データが新データより大きいときは、旧データから1だけ引いた値を新たな旧データとして(ステップ107)、残存量の値に対応する発光ダイオードを点灯する(ステップ102)」とあるように、新データと旧データとが比較される予め定めた一定時間毎に定まる点。 C 判断 事案に鑑み、相違点3について、検討する。 引用発明2は、「前記CPU10は、予め定めた一定時間が経過すると(ステップ103)、新たな残存量を新データにセットし(ステップ104)、新たな残存量である前記新データと旧データとを比較して(ステップ106)、旧データが新データより小さいときは、旧データに1だけ加えた値を新らたな旧データとし(ステップ108)、旧データが新データより大きいときは、旧データから1だけ引いた値を新たな旧データとして(ステップ107)、残存量の値に対応する発光ダイオードを点灯する(ステップ102)」とあるように、新データと旧データとを、予め定めた一定時間毎に比較し、比較した都度、その大小に応じてプラス1、又はマイナス1だけ残存量の表示が変化するものであり(ステップ106?108)、残存量表示が変化しないのは、両者の値が等しい場合に限られる(ステップ105)。 これに対し、訂正特許発明は、今回の目標値と比較対象とを比較し、その大小に応じて大側、又は小側へ分解能だけ残量表示が変化する点では引用発明2と同様であるが、訂正特許発明では、「前記指針が前記回転軸周りに振れて指示する燃料消費率に関する時間であって自動車の燃料消費時間より早い時間である設定時間」だけ液面レベル信号の出力を発信し続けるものであり、該設定時間が経過した後に、改めて次の目標値を求め、比較対象と比較する動作を行うものである(訂正特許明細書等の図7であるコンピュータの動作を示したフローチャート)から、この点で、予め定めた一定時間毎に残存量の表示が、発光ダイオード1つ分とはいえ変化し得る引用発明2とは、およそ、その技術的意義が異なるといわざるを得ない。 そして、訂正特許発明は、上記「(イ)C 判断」で説示したとおりの技術的意義を有するものであり、たとえ、液面レベル信号を平均化して表示器に表示するようにすることが、例えば引用例1の従来技術にも挙げられているように本件特許の出願当時周知技術であったとしても、上記「(イ)C 判断」で説示したと同様に、この点(すなわち、液面レベル信号を発信し続ける設定時間)についての構成を欠く引用発明2に基づいて、訂正特許発明を当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。 (エ)まとめ 以上のとおり、訂正特許発明は、引用発明1と同一ではなく、また、引用発明1に基づいて当業者が容易に発明をすることができたとすることもできない。 また、訂正特許発明は、引用発明2に基づいて当業者が容易に発明をすることができたとすることもできない。 そして、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする他の理由も発見しない。 ウ まとめ 以上のとおり、特許請求の範囲の請求項1についてした訂正事項1ないし5は、いずれも、特許請求の範囲の減縮、又は明瞭でない記載の釈明を目的とし、特許明細書等の記載の範囲内においてしたものであり、特許請求の範囲を拡張するものでも、変更するものでもなく、しかも、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。 2.発明の詳細な説明の訂正について 発明の詳細な説明の段落【0005】及び【0030】についての訂正は、いずれも、特許請求の範囲の訂正に伴う訂正であり、特許請求の範囲の記載との整合を図るものであるから、明瞭でない記載の釈明に当たる。 しかも、これら訂正は、特許明細書等の記載の範囲内においてしたものであり、また、特許請求の範囲を拡張するものでも、変更するものでもないことも明らかである。 第4 むすび 以上のとおりであり、本件訂正審判の請求は、平成23年法律第63号附則第2条第19項の規定により、なお従前の例によるものとされた改正前の特許法第126条第1項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第3項ないし第5項の規定に適合するものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】 車両用液量指示計器 (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 車両に搭載された容器内の液面レベルを検出してアナログ値を出力する検出手段と、この検出手段で検出された液面レベルのアナログ値をデジタル値化して、今回のデジタル値と過去複数回のデジタル値とを平均化して今回の目標値を求め、この目標値に基づいた液面レベル信号を出力するコンピュータと、前記液面レベル信号に基づいた指示位置にて液量を指示する指針とを備え、前記指針は回転軸を中心としてF(満タン)とE(空)とを表示した文字板上を所定の振れ角で移動し、前記コンピュータは、前記目標値と比較対象とを比較して前記目標値が比較対象より大側若しくは小側へ変化したときに、前記指針を現在の指示位置から大側若しくは小側へ分解能だけ移動させる液面レベル信号を出力し、且つこの液面レベル信号の出力を前記指針が前記回転軸周りに振れて指示する燃料消費率に関する時間であって自動車の燃料消費時間より早い時間である設定時間だけ発信し続けることを特徴とする車両用液量指示計器。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、例えば車両用燃料計や車両用油量計などの車両用液量指示計器に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 従来より、例えば燃料タンクに入っている燃料の量を指示する燃料計は、フロートの位置、すなわち、燃料タンク内の液面レベルを電圧値に変換して検出するセンダユニットと、このセンダユニットの出力に基づいて、燃料の残量を指示する指針を有するレシーバユニットとを備えている。なお、燃料タンク内の液面レベルは、自動車の急加減速、急旋回等の走行状態によって大きく揺れ動くので、フロートも大きく上下に振動するため、レシーバユニットの感度が良いと指針が振れて、正規の指示位置がどこなのか分からなくなる。 【0003】 そこで、自動車用燃料計においては、交差コイル式ゲージの回転子の動きを鈍くするために回転子の下部に高粘度(50万?100万cst;センチストークス)のシリコンオイルを注入していた(従来技術A)。あるいは、コンピュータを使用してセンダユニットからの出力を平均化して目標値を求め、この目標値に基づいて指針を駆動するようにしたものもあった(従来技術B)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 ところが、最近の自動車においては、偏平な燃料タンクを搭載したものが多くなってきている。このため、従来のものより、センダユニットの出力電圧値の変動が大きくなっている。例えば図5のグラフ(自動車の旋回時のデータ)に示したように、自動車が停止中の出力電圧値が約2.20Vであったのが、旋回走行中には約0.35Vに変化する。したがって、図6のグラフに示したように、従来技術(図示実線で示した)Aおよび従来技術(図示破線で示した)Bにおいては、指針が正規の値0°から大きく振れてしまい、効果的に指針の振れを抑制することが困難となっている。本発明は、液面レベルが車両の急加減速、急旋回等の走行状態によって大きく揺れ動いても指針の振れを小さくした車両用液量指示計器の提供を目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】 本発明は、車両に搭載された容器内の液面レベルを検出してアナログ値を出力する検出手段と、この検出手段で検出された液面レベルのアナログ値をデジタル値化して、今回のデジタル値と過去複数回のデジタル値とを平均化して今回の目標値を求め、この目標値に基づいた液面レベル信号を出力するコンピュータと、前記液面レベル信号に基づいた指示位置にて液量を指示する指針とを備え、前記指針は回転軸を中心としてF(満タン)とE(空)とを表示した文字板上を所定の振れ角で移動し、前記コンピュータは、前記目標値と比較対象とを比較して前記目標値が比較対象より大側若しくは小側へ変化したときに、前記指針を現在の指示位置から大側若しくは小側へ分解能だけ移動させる液面レベル信号を出力し、且つこの液面レベル信号の出力を前記指針が前記回転軸周りに振れて指示する燃料消費率に関する時間であって自動車の燃料消費時間より早い時間である設定時間だけ発信し続ける技術手段を採用した。 【0006】 【作用】 本発明は、車両の急加減速、急旋回等の走行状態によって容器内の液面レベルが大きく揺れ動くと、検出手段で検出される液面レベルも大きく変動する。このため、コンピュータは、過去の液面レベルと今回の大きく変動した液面レベルとを平均化した目標値が過去の目標値より大きく変動することとなるので、指針を現在の指示位置から分解能、すなわち、指針を制御可能な最小量だけ移動させるように液面レベル信号を出力する。よって、指針は分解能だけ移動する。このとき、コンピュータは、その液面レベル信号を設定時間だけ出力し続けるため指針は分解能だけ移動した後、設定時間が経過するまでは動かない。 【0007】 【実施例】 本発明の車両用液量指示計器を図1ないし図7に示す一実施例に基づき説明する。図1は自動車用燃料計の概略を示した図である。自動車用燃料計1は、センダユニット2、コンピュータ3、レシーバユニット4を備える。なお、5はバッテリ、6はキースイッチである。 【0008】 センダユニット2は、本発明の検出手段であって、自動車に搭載された容器である燃料タンク7内の燃料の液面レベルの変化により動くフロート8および摺動抵抗(図示せず)からなり、フロート8の移動により摺動抵抗上を摺動する接点の位置が変わり電気抵抗値が変わる。そして、センダユニット2は、電気抵抗値の変化を電圧値に変換してコンピュータ3に送る。 【0009】 コンピュータ3は、A/D変換回路9、データ処理回路10、出力設定回路11等から構成されている。A/D変換回路9は、センダユニット2から送られてくる液面レベルに関する電圧値(アナログ値)をデジタル値に変換する回路である。このA/D変換回路9は、センダユニット2の電圧値の変化が0V?5V、A/D変換回路9の基準電圧5V、8bitのコンピュータ3の場合、xn=(vn/5)×255から求められたデジタル値に変換する。例えば、vn=0Vの場合は0のデジタル値に変換し、vn=5Vの場合は255のデジタル値に変換する。 【0010】 データ処理回路10は、データを平均化して目標値を決める回路である。この目標値(Fxn)は、例えば(xn+xn-1+…+xn-7)/8のように過去7回分のデジタル値と今回のデジタル値とを平均化して求めたものである。 【0011】 出力設定回路11は、前回の出力値(Fn-1)と今回の目標値(Fxn)とを比較して、両者の差がたとえ大きくても前回の指針17の指示位置、すなわち、前回の出力値(Fn-1)と比較して指針17が分解能だけ移動可能な出力値(Fn)を求める。この出力値(Fn)は、例えば下記の表1のような液面レベル信号としての周波数信号(fn)に変換されてレシーバユニット4に発信される。 【0012】 【表1】 【0013】 また、出力設定回路11は、レシーバユニット4に周波数信号(fn)を発信してから燃料消費率に関する設定時間(例えば10秒)だけ同じ周波数信号(fn)を発信し続ける。なお、設定時間は、自動車の燃料消費時間より早い時間であれば指針17の指示が不正確となることはないので、その範囲内で自由に変更できる。 【0014】 レシーバユニット4は、交差コイル式ゲージ12および駆動回路13からなる。交差コイル式ゲージ12は、図2および図3に示したように、永久磁石14の回りにコイル15を交差させ、その磁界により永久磁石14に固着した回転軸16の端部に固定された指針17を回動させるものである。なお、指針17は、図4に示したように、回転軸16を中心にして例えば80°の振れ角となるようにF(満タン)とE(空)とを表示した文字板18上を移動する。また、永久磁石14の回りには、シリコンオイル(粘度千?1万cst程度)19が注入されている。 【0015】 駆動回路13は、周知の構造で、入力した周波数信号に基づいて、交差するコイル15の通電量を制御して、指針17を分解能(最大振れ角80°、8bitのコンピュータ3の場合は80°/256≒0.31°)ずつ増減する。 【0016】 図7はコンピュータ3の作動を示したフローチャートである。なお、このフローチャートはイグニッションスイッチがオンされてから、指針17がE位置から現在の燃料タンク7の燃料残量を指示するまで指針17を駆動する初期設定を行った後に行われる。 【0017】 まず、センダユニット2から送られてくる液面レベルに関する電圧値(アナログ値)をデジタル値に変換する(ステップS1)。つづいて、例えば(xn+xn-1+…+xn-7)/8のように8回分のデータ(デジタル値)を平均化して今回の目標値(Fxn)を求める(ステップS2)。つづいて、前回の出力値と今回の目標値とが同じ値(Fn-1=Fxn)か否かを判定する(ステップS3)。同じ値の(Yes)時、ステップS1の制御を行う。 【0018】 ステップS3において、同じ値ではない(No)時、前回の出力値より今回の目標値が小さい(Fn-1>Fxn)か否かを判定する(ステップS4)。Fn-1>Fxnの(Yes)時、指針17が分解能(1振れ角約0.3°)だけ減少させることが可能な液面レベル信号{Fn=(Fn-1)-1}を設定する(ステップS5)。 【0019】 また、ステップS4において、Fn-1>Fxnではない(No)時、指針17が分解能(1振れ角約0.3°)だけ増加させることが可能な出力値{Fn=(Fn-1)+1}を求め(ステップS6)、その出力値(Fn)を周波数信号(fn)に変換し(ステップS7)、その周波数信号(fn)を駆動回路13に発信する(ステップS8)。周波数レベル信号(fn)を発信してから設定時間(例えば10秒間)が経過しているか否かを判定する(ステップS9)。設定時間が経過していない(No)時、ステップS9の制御を行い、設定時間が経過している(Yes)時、ステップS1の制御を行う。 【0020】 この自動車用燃料計1の作用を図1ないし図6に基づき説明する。一般に、自動車が急加減速、急旋回したり、急坂を走行したりすると、燃料タンク7内の燃料の液面レベルは大きく揺れ動き、センダユニット2のフロート8も大きく上下に振動するため、センダユニット2の出力も大きく変化する。 【0021】 このため、コンピュータ3のA/D変換回路9に前回の電圧値(vn-1:例えば2.20V)から大きく減少した電圧値(vn:例えば0.35V)が入力される。そして、この入力した電圧値(vn)は、A/D変換回路9によって、xn=(vn/5)×255に基づいて求められたデジタル値(xn)に変換されてデータ処理回路10に送られる。 【0022】 そして、データ処理回路10において、例えば(xn+xn-1+…+xn-7)/8のように今回のデジタル値(xn)は過去7回のデジタル値(xn-1+…+xn-7)とともに平均化されて今回の目標値(Fxn)が求められる。つづいて、出力設定回路11で、前回の出力値(Fn-1)と今回の目標値(Fxn)とが比較されて、前回の目標値(Fn-1)から今回の目標値(Fxn)が大きく減少していると判定される。 【0023】 出力設定回路11は、前述のような場合でも、前回の出力値(Fn-1)と比較して指針17が分解能(1振れ角約0.3°)のみEがわに移動することが可能な出力値(Fn)を求めて、その出力値(Fn)を周波数信号(fn)に変換してレシーバユニット4の駆動回路13に発信する。 【0024】 すなわち、指針17が数振れ角一度に移動してしまうことがないような液面レベル信号を発信する。このため、駆動回路13によって、指針17が前回の指示位置から1振れ角(約0.3°)だけEがわに動かされる。そして、指針17が移動してから設定時間(例えば10秒)だけその周波数信号(液面レベル信号:fn)を駆動回路13に発信し続けることによって、指針17が前述の指示位置にて設定時間(例えば10秒)だけ保持されるため、燃料タンク7内の燃料の残量が容易に確認できる。 【0025】 したがって、センダユニット2の出力電圧の値が一時的に大きく変化しても、指針17が大きく振られずに、設定時間毎に指示位置を非常にゆっくりと移動していく。なお、指示位置を保持する設定時間は、自動車の燃料消費に基づいて、燃料の消費時間より早くしておけば指針17の指示位置が正規の指示位置から外れることはない。このため、常に指針17がほぼ正規の指示位置を指示するため信頼性の高い自動車用燃料計1を提供することができる。 【0026】 つぎに、センダユニット2の出力電圧値と指針17の振れ角との関係を調べた実験について図5のグラフおよび図6のグラフに基づいて説明する。この実験は、車速20km/hrで定円旋回走行(円の半径約8m)を行ってセンダユニット2の出力電圧値と指針17の振れ角との関係を調べたものである。なお、センダユニット2の出力電圧値(vn)が4.60Vの時指針17はF点を指示し、0.35Vの時指針17はE点を指示するように設定されている。 【0027】 なお、この実験は、コンピュータ3から発信された周波数信号(fn)の保持時間、すなわち、設定時間を10秒に設定し、FからEまでの指針17の振れ角を80°に設定したときのものである。 【0028】 図5のグラフから分かるように、自動車が定円旋回走行を50秒間続けると、停車中におけるセンダユニット2の出力電圧値は約2.2Vから約0.35Vというように大きく減少する。このセンダユニット2の出力の大きな変動により従来技術Aおよび従来技術Bの指針は、図6のグラフに示すように、大きく揺れ動いているのが分かる。これらの従来技術Aおよび従来技術Bに対して、この自動車用燃料計1の場合は、センダユニット2の出力電圧値が大きく変動しても、図6のグラフに示すように、指針17の振れ角が非常に小さいことが分かる。 【0029】 そして、自動車の定円旋回走行が50秒間続くため、センダユニット2の出力電圧値も約50秒間程大きく変化し続けるが、設定時間が10秒のため、50/10=5振れ角、すなわち、5×0.31°=1.55°しか指針17は駆動されず、また定円旋回走行が終了すれば、従来技術Bのようにそれからも指針17が揺れ動くこともない。なお、上述の実験は、自動車が旋回走行した場合の実験例であるが、加減速走行の液面レベルの変化や、坂道での一時停車時の液面レベルの変化においても、同様な効果を得ることができる。 【0030】 (変形例)本実施例では、本発明を自動車用燃料計に適用したが、本発明をエンジン冷却水、ブレーキフルード、エンジンオイル等の各種オイル、ウインドーウォッシャー液などの車両用液量指示計器に適用しても良い。 【0031】 本実施例では、液面レベル信号として周波数信号を用いたが、液面レベル信号として電圧信号、電流信号等の電気信号や、電気信号+流体圧信号を用いても良い。また、本実施例では、1振れ角だけ指針を動かすようにしたが、複数の振れ角だけ指針を動かすようにしても良い。 【0032】 【発明の効果】 本発明は、容器内の液面レベルが車両の急加減速、急旋回等の走行状態によって大きく揺れ動いても指針が大きく振れることを抑えることができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】自動車用燃料計の概略を示したブロック図である。 【図2】交差コイル式ゲージを示した平面図である。 【図3】交差コイル式ゲージを示した断面図である。 【図4】指針と文字板を示した平面図である。 【図5】実験結果を示したグラフである。 【図6】実験結果を示したグラフである。 【図7】コンピュータの作動を示したフローチャートである。 【符号の説明】 1 自動車用燃料計(車両用液量指示計器) 2 センダユニット(検出手段) 3 コンピュータ 4 レシーバユニット 7 燃料タンク(容器) 17 指針 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審理終結日 | 2012-07-06 |
結審通知日 | 2012-07-10 |
審決日 | 2012-07-23 |
出願番号 | 特願平3-100654 |
審決分類 |
P
1
41・
853-
Y
(G01F)
P 1 41・ 851- Y (G01F) P 1 41・ 856- Y (G01F) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 森口 正治 |
特許庁審判長 |
飯野 茂 |
特許庁審判官 |
森 雅之 中塚 直樹 |
登録日 | 2000-02-25 |
登録番号 | 特許第3036110号(P3036110) |
発明の名称 | 車両用液量指示計器 |
代理人 | 中村 広希 |
代理人 | 中村 広希 |
代理人 | 碓氷 裕彦 |
代理人 | 碓氷 裕彦 |
代理人 | 井口 亮祉 |
代理人 | 井口 亮祉 |
代理人 | 伊藤 高順 |
代理人 | 伊藤 高順 |