• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06F
管理番号 1273286
審判番号 不服2011-16718  
総通号数 162 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-06-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-08-04 
確定日 2013-04-24 
事件の表示 特願2000-536188「AV/Cプロトコルにおける記述データの検索方法及びシステム」拒絶査定不服審判事件〔平成11年 9月16日国際公開、WO99/46922、平成14年 3月 5日国内公表、特表2002-507038〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯

1.手続の経緯の概要
本件に係る出願(以下「本願」と記す。)は、
1998年3月9日(以下「第一国出願日」と記す。)及び1999年2月25日のアメリカ合衆国での出願に基づくパリ条約による優先権主張をともなって、
1999年3月8日に国際出願日されたものであって、
平成12年9月8日付けで特許法第184条の5第1項の規定による書面、及び、特許法第184条の4第1項の規定による、国際出願日における明細書、請求の範囲、図面の翻訳文が提出され、
平成18年3月6日付けで審査請求がなされ、
平成20年11月12日付けで手続補正書が提出され、
平成21年3月27日付けで拒絶理由通知(同年4月6日発送)がなされ、
同年7月24日付けで意見書が提出されるとともに、同日付けで手続補正書が提出され、
平成22年2月26日付けで拒絶理由通知(同年3月8日発送)(以下「原審拒絶理由通知」と記す。)がなされ、
同年5月31日付けで意見書が提出されるとともに、同日付けで手続補正書が提出され、
平成23年3月28日付けで拒絶査定(同年4月11日謄本送達)がなされ、
同年8月4日付けで審判請求がされるとともに、同日付けで手続補正書が提出されたものである。

なお、
平成23年10月19日付けで特許法第164条第3項に定める報告(前置報告)がなされ、
平成24年5月11日付けで当該報告に対する意見を求める旨の審尋(同年同月14日発送)がなされ、これに対して
同年10月22日付けで回答書が提出されている。


2.手続補正の内容

(1)平成22年5月31日付け手続補正
上記平成22年5月31日付けの手続補正書は特許請求の範囲を以下のとおりに補正するものである。
「【請求項1】
格納データを有するターゲット機器と、コントローラ機器とを含むオーディオ/ビジュアル(AV)用電子機器のネットワークにおいて、格納データの検索を実行する検索方法において、
a)ユーザが定義した検索基準を特定し、その検索基準を含むコマンド構造を所定のフォーマットで定義するステップと、
b)上記コマンド構造を、上記コントローラ機器からネットワークインタフェースを介して上記ターゲット機器に伝送し、該ターゲット機器は、該コマンド構造の記述子を上記格納データの検索を実行する要求として認識するステップと、
c)上記ターゲット機器が、上記コマンド構造における上記検索基準に基づいて、上記格納データの検索を実行するステップと、
d)上記ターゲット機器は、上記検索基準を満たす該ターゲット機器上のデータを識別するとともに、該検索基準を満たすデータに対応する識別子であって、上記コントローラ機器がデータを検出してアクセスすることを可能にする識別子を決定するステップと、
e)上記識別子を含む応答を、上記ターゲット機器から上記ネットワークインタフェースを介して上記コントローラ機器に伝送するステップとを有し、
上記ユーザが定義した検索基準は、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する場所のしるし、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する開始点、及び/又は、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する方向を含むことを特徴とする検索方法。
【請求項2】
f)上記コントローラ機器が、上記識別子を用いて、上記検索基準を満たすデータにアクセスするステップと、
g)上記データを、上記ターゲット機器から上記ネットワークインタフェースを介して上記コントローラ機器に転送するステップとを更に有し、
上記ネットワークインタフェースは、ピアツーピア通信をサポートしていることを特徴とする請求項1記載の検索方法。
【請求項3】
上記g)ステップは、上記データによって記述される媒体のオブジェクトを、上記ターゲット機器から上記ネットワークインタフェースを介して上記コントローラ機器に転送するステップを更に有することを特徴とする請求項2記載の検索方法。
【請求項4】
上記コマンド構造は、検索するデータを示すコードと、該検索するデータの場所を示すコードと、該場所内の開始点と、上記識別子の応答フォーマットとを含むことを特徴とする請求項1記載の検索方法。
【請求項5】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータのアドレスであることを特徴とする請求項4記載の検索方法。
【請求項6】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータによって記述される媒体のオブジェクトの位置であることを特徴とする請求項4記載の検索方法。
【請求項7】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータによって記述される媒体のオブジェクトの識別子であることを特徴とする請求項4記載の検索方法。
【請求項8】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータによって記述される媒体のオブジェクトを含むリストであることを特徴とする請求項4記載の検索方法。
【請求項9】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータによって記述される媒体のオブジェクトを含むリストのタイプであることを特徴とする請求項4記載の検索方法。
【請求項10】
上記電子機器は、AV/C(オーディオビジュアル制御)プロトコルに準拠していることを特徴とする請求項1記載の検索方法。
【請求項11】
上記ターゲット機器は、プロキシ機器であることを特徴とする請求項1記載の検索方法。
【請求項12】
上記ネットワーク及びネットワークインタフェースは、IEEE1394通信バス標準規格に準拠していることを特徴とする請求項1記載の検索方法。
【請求項13】
格納データの検索を実行する検索システムにおいて、
ネットワークインタフェースと、
上記ネットワークインタフェースに接続され、格納データを有するターゲット機器と、コントローラ機器とを含む複数のオーディオ/ビジュアル(AV)用電子機器とを備え、
上記コントローラ機器は、ユーザが定義した検索基準を特定し、その検索基準を含むコマンド構造を所定のフォーマットで定義し、
上記コントローラ機器は、上記コマンド構造を、上記ネットワークインタフェースを介して上記ターゲット機器に伝送し、
上記ターゲット機器は、上記コマンド構造を、上記格納データの検索を実行する要求を示すものと認識し、
上記ターゲット機器は、上記コマンド構造における上記検索基準に基づいて、上記検索を実行するために上記コマンド構造を実行するとともに、該ターゲット機器上の上記検索基準を満たすデータを識別し、さらに、該検索基準を満たすデータに対応する識別子であって、上記コントローラ機器がデータを検出してアクセスすることを可能にする識別子を生成し、
上記ターゲット機器は、上記識別子を含む応答を、該ターゲット機器から上記ネットワークインタフェースを介して上記コントローラ機器に伝送し、
さらに、上記ユーザが定義した検索基準は、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する場所のしるし、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する開始点、及び/又は、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する方向を含むことを特徴とすることを特徴とする検索システム。
【請求項14】
上記コントローラ機器は、上記識別子を用いて、上記検索基準を満たすデータにアクセスし、該検索基準を満たすデータを、上記ターゲット機器から上記ネットワークインタフェースを介して受信し、
上記ネットワークインタフェースは、ピアツーピア通信をサポートしていることを特徴とする請求項13記載の検索システム。
【請求項15】
上記コントローラ機器は、上記ターゲット機器から、上記検索基準を満たすデータによって記述される媒体のオブジェクトを読み出すことを特徴とする請求項14記載の検索システム。
【請求項16】
上記コマンド構造は、検索するデータを示すコードと、該検索するデータの場所を示すコードと、該場所内の開始点と、上記識別子の応答フォーマットとを有することを特徴とする請求項13記載の検索システム。
【請求項17】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータのアドレスであることを特徴とする請求項16記載の検索システム。
【請求項18】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータによって記述される媒体のオブジェクトであることを特徴とする請求項16記載の検索システム。
【請求項19】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータによって記述される媒体のオブジェクトの識別子であることを特徴とする請求項16記載の検索システム。
【請求項20】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータによって記述される媒体のオブジェクトを含むリストであることを特徴とする請求項16記載の検索システム。
【請求項21】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータによって記述される媒体のオブジェクトを含むリストのタイプであることを特徴とする請求項16記載の検索システム。
【請求項22】
上記コントローラ機器は、上記コマンド構造を上記検索を実行する要求として識別する記述子を、上記コマンド構造の特定のフィールドに配置することを特徴とする請求項13記載の検索システム。
【請求項23】
上記電子機器は、AV/C(オーディオビジュアル制御)プロトコルに準拠し、上記ネットワークインタフェースは、IEEE1394通信バス標準規格に準拠していることを特徴とする請求項13記載の検索システム。
【請求項24】
上記ターゲット機器は、プロキシ機器であることを特徴とする請求項13記載の検索システム。
【請求項25】
上記ネットワークインタフェースは、ピアツーピア通信をサポートし、上記コントローラ機器は、上記コマンド構造を非同期で送信し、上記ターゲット機器は、アイソクロノス応答を送信することを特徴とする請求項13記載の検索システム。」

(2)平成23年8月4日付け手続補正
上記平成23年8月4日付けの手続補正書は特許請求の範囲を以下のとおりに補正しようとするものである。
「【請求項1】
格納データを有するターゲット機器と、コントローラ機器とを含むオーディオ/ビジュアル(AV)用電子機器のネットワークにおいて、格納データの検索を実行する検索方法であって、
a)ユーザが定義した検索基準を特定し、その検索基準を含むコマンド構造を所定のフォーマットで定義するステップと、
b)上記コマンド構造を、上記コントローラ機器からネットワークインタフェースを介して上記ターゲット機器に伝送し、該ターゲット機器は、該コマンド構造の記述子を上記格納データの検索を実行する要求として認識するステップと、
c)上記ターゲット機器が、上記コマンド構造における上記検索基準に基づいて、上記格納データの検索を実行するステップと、
d)上記ターゲット機器は、上記検索基準を満たす該ターゲット機器上のデータを識別するとともに、該検索基準を満たすデータに対応する識別子であって、上記コントローラ機器がデータを検出してアクセスすることを可能にする識別子を決定するステップと、
e)上記識別子を含む応答を、上記ターゲット機器から上記ネットワークインタフェースを介して上記コントローラ機器に伝送するステップとを有し、
上記ユーザが定義した検索基準は、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索するときの開始点についての指示、及び、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する方向についての指示を含むことを特徴とする検索方法。
【請求項2】
f)上記コントローラ機器が、上記識別子を用いて、上記検索基準を満たすデータにアクセスするステップと、
g)上記データを、上記ターゲット機器から上記ネットワークインタフェースを介して上記コントローラ機器に転送するステップとを更に有し、
上記ネットワークインタフェースは、ピアツーピア通信をサポートしていることを特徴とする請求項1記載の検索方法。
【請求項3】
上記g)ステップは、上記データによって記述される媒体のオブジェクトを、上記ターゲット機器から上記ネットワークインタフェースを介して上記コントローラ機器に転送するステップを更に有することを特徴とする請求項2記載の検索方法。
【請求項4】
上記コマンド構造は、検索するデータを示すコードと、該検索するデータの場所を示すコードと、該場所内の開始点と、上記識別子の応答フォーマットとを含むことを特徴とする請求項1記載の検索方法。
【請求項5】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータのアドレスであることを特徴とする請求項4記載の検索方法。
【請求項6】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータによって記述される媒体のオブジェクトの位置であることを特徴とする請求項4記載の検索方法。
【請求項7】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータによって記述される媒体のオブジェクトの識別子であることを特徴とする請求項4記載の検索方法。
【請求項8】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータによって記述される媒体のオブジェクトを含むリストであることを特徴とする請求項4記載の検索方法。
【請求項9】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータによって記述される媒体のオブジェクトを含むリストのタイプであることを特徴とする請求項4記載の検索方法。
【請求項10】
上記電子機器は、AV/C(オーディオビジュアル制御)プロトコルに準拠していることを特徴とする請求項1記載の検索方法。
【請求項11】
上記ターゲット機器は、プロキシ機器であることを特徴とする請求項1記載の検索方法。
【請求項12】
上記ネットワーク及びネットワークインタフェースは、IEEE1394通信バス標準規格に準拠していることを特徴とする請求項1記載の検索方法。
【請求項13】
格納データの検索を実行する検索システムにおいて、
ネットワークインタフェースと、
上記ネットワークインタフェースに接続され、格納データを有するターゲット機器と、コントローラ機器とを含む複数のオーディオ/ビジュアル(AV)用電子機器とを備え、
上記コントローラ機器は、ユーザが定義した検索基準を特定し、その検索基準を含むコマンド構造を所定のフォーマットで定義し、
上記コントローラ機器は、上記コマンド構造を、上記ネットワークインタフェースを介して上記ターゲット機器に伝送し、
上記ターゲット機器は、上記コマンド構造を、上記格納データの検索を実行する要求を示すものと認識し、
上記ターゲット機器は、上記コマンド構造における上記検索基準に基づいて、上記検索を実行するために上記コマンド構造を実行するとともに、該ターゲット機器上の上記検索基準を満たすデータを識別し、さらに、該検索基準を満たすデータに対応する識別子であって、上記コントローラ機器がデータを検出してアクセスすることを可能にする識別子を生成し、
上記ターゲット機器は、上記識別子を含む応答を、該ターゲット機器から上記ネットワークインタフェースを介して上記コントローラ機器に伝送し、
さらに、上記ユーザが定義した検索基準は、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索するときの開始点についての指示、及び、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する方向についての指示を含むことを特徴とすることを特徴とする検索システム。
【請求項14】
上記コントローラ機器は、上記識別子を用いて、上記検索基準を満たすデータにアクセスし、該検索基準を満たすデータを、上記ターゲット機器から上記ネットワークインタフェースを介して受信し、
上記ネットワークインタフェースは、ピアツーピア通信をサポートしていることを特徴とする請求項13記載の検索システム。
【請求項15】
上記コントローラ機器は、上記ターゲット機器から、上記検索基準を満たすデータによって記述される媒体のオブジェクトを読み出すことを特徴とする請求項14記載の検索システム。
【請求項16】
上記コマンド構造は、検索するデータを示すコードと、該検索するデータの場所を示すコードと、該場所内の開始点と、上記識別子の応答フォーマットとを有することを特徴とする請求項13記載の検索システム。
【請求項17】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータのアドレスであることを特徴とする請求項16記載の検索システム。
【請求項18】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータによって記述される媒体のオブジェクトであることを特徴とする請求項16記載の検索システム。
【請求項19】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータによって記述される媒体のオブジェクトの識別子であることを特徴とする請求項16記載の検索システム。
【請求項20】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータによって記述される媒体のオブジェクトを含むリストであることを特徴とする請求項16記載の検索システム。
【請求項21】
上記応答フォーマットは、上記検索基準を満たすデータによって記述される媒体のオブジェクトを含むリストのタイプであることを特徴とする請求項16記載の検索システム。
【請求項22】
上記コントローラ機器は、上記コマンド構造を上記検索を実行する要求として識別する記述子を、上記コマンド構造の特定のフィールドに配置することを特徴とする請求項13記載の検索システム。
【請求項23】
上記電子機器は、AV/C(オーディオビジュアル制御)プロトコルに準拠し、上記ネットワークインタフェースは、IEEE1394通信バス標準規格に準拠していることを特徴とする請求項13記載の検索システム。
【請求項24】
上記ターゲット機器は、プロキシ機器であることを特徴とする請求項13記載の検索システム。
【請求項25】
上記ネットワークインタフェースは、ピアツーピア通信をサポートし、上記コントローラ機器は、上記コマンド構造を非同期で送信し、上記ターゲット機器は、アイソクロノス応答を送信することを特徴とする請求項13記載の検索システム。」


第2.先行技術

(1)引用文献
本願の国際出願日前の第一国出願日よりも前に頒布または電気通信回線を通じて公衆に利用可能となり、原審の拒絶の査定の理由である原審拒絶理由通知において引用された、下記引用文献には、下記引用文献記載事項が記載されている。(下線は当審付与。)

<引用文献1>
特開平7-75173号公報(平成7年3月17日出願公開)

<引用文献記載事項1-1>
「【特許請求の範囲】
【請求項1】 ユーザの要求を入力する主端末と、ユーザの要求を実現する機器を備えた機器端末とを伝送路を通じて接続した機器制御システムであって、
ユーザからの要求を所定形式で受付ける要求受付手段と、
所定形式で書かれた要求内容と、所定規則で記述された制御手順との対応表を有する記憶手段と、
ユーザの要求に対応した制御手順を記憶手段から読出す読出し手段と、
読出した制御手順を解釈し、ユーザの要求を実現する機器識別情報を獲得する対応機器識別情報獲得手段と、
獲得した機器識別情報の機器に対してユーザの要求内容を実行するコマンドを伝送路を介して送出する実行指示手段と、
コマンドを受信し、機器の動作を制御する実行制御手段と、
を備えることを特徴とする機器制御システム。
【請求項2】 請求項1記載の機器制御システムにおいて、
前記要求受付手段は、ユーザが要求する対象を受付ける受付部と、要求する処理内容を受付ける受付部とを有することを特徴とする機器制御システム。
【請求項3】 請求項2記載の機器制御システムにおいて、
前記記憶手段には、対象と処理内容の組に対応して所定規則の制御手順が記述されていることを特徴とする機器制御システム。
【請求項4】 請求項3記載の機器制御システムにおいて、
制御手順は、いずれかの機器が対象を保有しているか、所定の機能を有しているか、オン状態であるかの問い合わせを行なう問い合わせ文と、問い合わせに対する返答を基に機器を特定して要求を実行させる実行文からなり、前記対応機器識別情報獲得手段は問い合わせ文を解釈実行する機能部を有し、前記実行指示手段は実行文を解釈実行する機能部を有することを特徴とする機器制御システム。
【請求項5】 請求項4記載の機器制御システムにおいて、
機器端末は、更に主端末からの問い合わせを受け付け、自端末の機器が問い合わせに係る内容を持っている場合返答を送出する返答手段を有することを特徴とする機器制御システム。
【請求項6】 請求項5記載の機器制御システムにおいて、
前記端末が備える機器がTV、VTR、CDプレイヤー等の映像音響機器であり、各端末は、更に、自端末に備える機器が保有する番組をジャンル毎に整理した番組情報表を備えており、各端末の返答手段は、主端末からの問い合わせが番組保有の問い合わせのとき、前記番組情報表の該当ジャンルを検索することを特徴とする機器制御システム。」

<引用文献記載事項1-2>
「【0023】記憶部120は、図4に示すように対象フィールド121と処理内容フィールド122と制御手順フィールド123からなる表を記憶している。対象フィールド121はユーザが要求するであろう映画、音楽、天気予報等いずれかの端末において提供できる対象が記述されている。対象フィールド中[,name]のnameは映画、音楽等のタイトルを指定する箇所であり、[ ]はタイトルの指定を省略することができることを示している。処理内容フィールド122には「見る」「録る」「聞く」等、対象の内容を端末で処理できる態様が記述されている。
【0024】制御手順フィールド123には、対象と処理内容によって特定されるユーザの要望を実現するために必要な手順が所定のルール若しくは言語で記述されている。各制御手順の説明に先立ってその中で使用されている用語の主要なものについて少し解説を加えておく。
・whichHas:whichHas(type,name)
全ての端末に対して現在あるタイプ、名前の番組(ソフト)を持っているか否かの問い合わせ。
【0025】戻り値は、equipment およびarg1,arg2,…をメンバとして持つ構造体。
equipment 指定された番組を持つ端末
arg1,arg2,… その端末に"show"の指示を行なう際に指定されるべき引数のリスト
・whichCan:whichCan(function)
全ての端末に対して機能functionを持つか否かの問い合わせ。
【0026】戻り値は、equipment およびarg1,arg2,…をメンバとして持つ構造体。
equipment 指定された機能を持つ端末
arg1,arg2,… 指定した機能を実行する際に指定されるべき引数のリスト
・whichIs:whichIs(status)
全ての端末に対して状態statusであるか否かの問い合わせ。
【0027】戻り値は、該当する端末
・execute:execute(equipment,command,arg1,arg2,…)
機器equipment に対して引数arg1,arg2,…でコマンドcommand の実行を指示する。
・connect:connect(equipment1,equipment2)
機器equipment 1の出力を機器equipment 2の対応する入力に接続する。
・where: これに続く条件のもとで実行することを示す。」

<引用文献記載事項1-3>
「【0036】次に上記機器制御システムの動作を図6、図7、図12を用いて説明する。ユーザが例えば映画「風と共に去りぬ」を見たい旨の入力をユーザ入出力部110を通じてしたとすると(S1)、制御装置100側CPU130は記憶部120をアクセスして図4の制御手順123aを獲得する(S2)。そして、その制御手順を解釈し、全端末に対して上記タイトルの映画を所有しているかどうか問い合わせる(S3)。
【0037】端末側は制御装置100側からコマンドを受信すると(S11)、そのコマンドを解析する(S12)。受信コマンド番組保有の問い合わせコマンドであるので(S13)、記憶部13の番組情報表をアクセスしてmovieのジャンルで「風と共に去りぬ」が存在するか検索する(S16)。今の場合、テレビ端末以外は該当する番組を所有しないので、テレビ端末以外は制御装置100に対して何らの応答もしないが、テレビ端末の場合、該当する番組を所有しているので、端末IDとチャンネル番号等の所要情報を制御装置100に対して送信する(S17)。」


<引用文献2>
斉藤 健,「デジタル情報家電の接続を考慮した家庭ネットワークアーキテクチャ」,電子情報通信学会技術研究報告,社団法人電子情報通信学会,平成9年11月6日,第97巻 第368号,第57頁?第64頁

<引用文献記載事項2-1>
「また、家庭機器の遠隔制御についても、同様にリンクレイヤ依存のプロトコル(例えばlEEE1394におけるAV/C(Audio Visual Control)プロトコル)が存在し、これらを統合して扱うプロトコルの機構が望まれる。」(第60頁右欄第9行?第13行)

<引用文献記載事項2-2>
「ここでは、ホームゲートウェイが、DVDやエアコンに成り代わり、これらのコマンドを受け付け、これを解釈し、これをそのリンクレイヤに依存したプロトコル(例えば、DVDであれば、IEEE1394のAV/Cプロトコル)に「翻訳」して、これを実際の制御対象のノードに送出する。」(第63頁左欄第31行?第36行)


(2)参考文献
本願の国際出願日前の第一国出願日よりも前に頒布又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記参考文献には、下記参考文献記載事項が記載されている。(下線は当審付与。)

<参考文献1>
特開平8-235217号公報(平成8年9月13日出願公開)

<参考文献記載事項1-1>
「【0041】
【0018】以上の構成において、カラオケ制御装置100のCPU101が処理する各種動作について図9、図17にそれぞれ示すフローチャートとともに説明する。なお、光学式記録媒体には1つのカラオケ曲に対してカラオケ用映像信号とカラオケ演奏曲信号およびこのカラオケ曲を識別するためのリクエスト番号が記憶されている。
【0042】また、パーソナルコンピュータ114とメモリ102に記憶されるカラオケ曲データは図5に示すようにリクエスト番号と曲名(漢字、カタカナ)と歌手名(漢字、カタカナ)より構成され、曲名(漢字、カタカナ)と歌手名(漢字、カタカナ)がカラオケ曲データの項目データに相当し、リクエスト番号がこれを一意に識別する識別データである。
【0043】また、リクエスト番号は図6に示すように上位桁からカラオケ曲情報が光学式記録媒体の何枚目に収納されているかを表すデータ(2桁)、光学式記録媒体のA面に記録されているかB面に記録されているかを表すデータ(1桁)、光学式記録媒体の何曲目に記録されているかを表すデータ(3桁)より構成されている。」(第8欄第47行?第9欄第17行)


<参考文献2>
特開平7-114567号公報(平成7年5月2日出願公開)

<参考文献記載事項2-1>
「【0030】図6は図2の対話処理部23の一実施例である。全体制御部60はユーザとの対話と各処理部の制御を行う。処理部はビデオ表示処理部61、問い合わせビデオ指定部62、属性入力処理部63、検索特徴カスタマイズ部64、検索結果表示部65からなる。ビデオ表示処理部61はモニタウインドウ40でのビデオ再生を実行する。問い合わせビデオ指定部62はウインドウ41での代表フレーム画像の一覧表示行い、ユーザがマウスで選択した代表フレームのディジタル画像31を出力する。属性入力処理部63はモード切り換えにより、3つの処理をウインドウ42を介して行う。まず一つ目は問い合わせビデオの属性をキーボードから入力する処理である。二つ目は検索範囲を設定する処理である。例えばビデオ再生装置5の検索開始フレーム番号と終了フレーム番号である。放送受信機7のビデオを検索する場合は、チャンネル番号、検索開始時間、検索終了時間である。三つめは検索開始指令の発行である。検索結果表示部65は検索結果34入力してウィンドウ44に表示する。」


<参考文献3>
特開平9-73461号公報(平成9年3月18日出願公開)

<参考文献記載事項3-1>
「【特許請求の範囲】
【請求項1】 本の内容の見出しを検索単位とした目次情報と該検索単位毎の再生開始位置との関係を示す検索テーブルが、該本の文章情報と共に記録された記録媒体の再生動作を行う再生部と、
目標とする前記検索単位の文章情報の導入部読み出しを行うための読み出し指示が入力可能な入力部と、
前記検索テーブルを記憶するための記憶部と、
入力された文章情報を音声により再生する音声再生部と、
前記再生部を制御して前記記録媒体に記録された前記検索テーブルを前記記憶部に記憶し、前記入力部を介して前記読み出し指示が入力された際には、前記文章情報の導入部読み出しを行うべく、記憶部内の検索テーブルを参照して前記目標とする検索単位を検索すると共に、該検索単位の前記再生開始位置を読み取り、読み取った該再生開始位置から前記導入部の長さだけ記録媒体に記録された文章情報を前記再生部を制御して読み出し、読み出した該文章情報を前記音声再生部を介して音声により再生する制御部とを具備することを特徴とする音声による文章情報再生装置。
:
(中略)
:
【請求項4】 前記入力部は、前記検索単位の検索方向を入力可能であり、
前記制御部は、前記入力部を介して前記読み出し指示が入力された際には、前記記憶部内の前記検索テーブルを参照して前記目標とする検索単位を検索する共に、該検索単位から前記検索方向に沿って順次検索単位を検索しつつ、検索した検索単位の前記再生開始位置を読み取り、読み取った該再生開始位置から前記導入部の長さだけ前記記録媒体に記録された前記文章情報を前記再生部を制御して読み出し、読み出した該文章情報を前記音声再生部を介して音声により再生することを特徴とする請求項1、2または3記載の音声による文章情報再生装置。」


<参考文献4>
特開平9-73447号公報(平成9年3月18日出願公開)

<参考文献記載事項4-1>
「【0015】ここで、入力部3よりキーボードの検索キーが押下されると、図4に示すような検索メニューが表示部2に表示される。検索メニューは、検索したい文字列を入力する検索文字列入力枠、検索を開始する位置として文頭あるいはカーソルあるいは文末のいずれかを選択する検索開始位置選択枠、検索を行う方向として上方あるいは下方のいずれかを選択する検索方向選択枠、検索の開始を指示する「実行」ボタン、検索の取り消しを指示する「取消」ボタンで構成される。」


<参考文献5>
特開平3-32285号公報(平成3年2月12日出願公開)

<参考文献記載事項5-1>
「すなわちこのビデオ番組データベースDB_(VD)は、テレビジヨン番組を録画してなる各ビデオ番組に対応した複数のレコードRD1、RD2、RD3、……からなり、それぞれのレコードRD1、RD2、RD3、……には、順次連番を付与した数値データでなるレコード識別番号RIDの下に、ビデオ番組の番組情報INF_(TV)、キーワード情報INF_(KEY)及びテープカセツト識別情報INF_(TAPE)が記憶されている。」(第3頁下左欄第10行?同頁同欄第18行)

<参考文献記載事項5-2>
「さらにこのビデオ番組データベースDB_(VD)の場合、テープカセツト識別情報INF_(TAPE)としては、ビデオカートマシン16のビデオラツク部に蓄積されたテープカセツトを表すテープカセツト識別番号TIDと、そのテープカセツト中のビデオ番組の開始位置を表すタイムコードTCDが記録されている。」(第3頁下右欄第16行?第4頁上左欄第2行)

<参考文献記載事項5-3>
「この状態で、ユーザがビデオ番組の再生を指示するコマンド「S」と共に、当該レコードRD1、RD2、RD3、……のレコード識別番号RIDを入力すれば、ホストコンピユータ14は、当該レコード識別番号RIDに対応するレコードRD1、RD2、RD3、……のテープカセツト識別情報INF_(TAPE)をテープ選択データDT_(TAPE)として、ビデオカートマシン16に送出する。」(第4頁下左欄第13行?同頁同欄第20行)


<参考文献6>
特開平9-51343号公報(平成9年2月18日出願公開)

<参考文献記載事項6-1>
「【0027】本実施形態では、AV/C-CTSに従うベンダーユニークコマンドを用いてLANCコマンドを送信できるようにする。ベンダーユニークコマンドの構成を図7に示す。この図において、アプリケーションの種別を示すアプリケーション・ナンバー(Application No)以外のコマンドについてはアプリケーション毎に定義する。」



第3.補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
平成23年8月4日付けの手続補正を却下する。


[理由]
1.本件補正
平成23年8月4日付けの手続補正(以下「本件補正」と記す。)は、特許請求の範囲について、上記第1.2(1)記載の特許請求の範囲から、上記第1.2(2)記載の特許請求の範囲に補正しようとするものであり、下記の補正事項よりなると言える。

<補正事項1>
本件補正前の請求項1における
「格納データを有するターゲット機器と、コントローラ機器とを含むオーディオ/ビジュアル(AV)用電子機器のネットワークにおいて、格納データの検索を実行する検索方法において、」
との段落の記載を、
「格納データを有するターゲット機器と、コントローラ機器とを含むオーディオ/ビジュアル(AV)用電子機器のネットワークにおいて、格納データの検索を実行する検索方法であって、」
とする補正。

<補正事項2>
本件補正前の請求項1の「上記ユーザが定義した検索基準は、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する場所のしるし、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する開始点、及び/又は、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する方向を含むことを特徴とする検索方法。」との段落、及び、本件補正前の請求項13の「さらに、上記ユーザが定義した検索基準は、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する場所のしるし、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する開始点、及び/又は、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する方向を含むことを特徴とすることを特徴とする検索システム。」との段落における
「上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する開始点」
との記載を、
「上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索するときの開始点についての指示」
とする補正。

<補正事項3>
同段落における
「上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する方向」
との記載を、
「上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する方向についての指示」
とする補正。

<補正事項4>
同段落における
「上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する場所のしるし、」
との記載を削除するとともに、
同段落における
「及び/又は」
との記載を本件補正後の請求項1、13においては、
「及び」
とする補正。


2.本件補正の目的
本件補正は本件審判請求と同時になされたものであり、上記各補正事項は特許請求の範囲についての補正であるから、その目的について検討する。

(1)補正事項1について
補正事項1は、本件補正前には
「・・・検索方法において、・・・を特徴とする検索方法。」
と明らかに不適切な文脈の記載であったものを、本件補正後においては
「・・・検索方法であって、・・・を特徴とする検索方法。」
との適切な文脈の記載に正すものであり、その目的は特許法第17条の2第4項第3号の誤記の訂正に該当する。

(2)補正事項2について
補正事項2は、本件補正前には
「・・・検索基準は・・・検索する開始点・・・を含む」
と明らかに不適切な文脈の記載であったものを、本件補正後においては
「・・検索基準は・・検索するときの開始点についての指示・・を含む」
との適切な文脈の記載に正すものであり、その目的は特許法第17条の2第4項第3号の誤記の訂正に該当する。

(3)補正事項3について
補正事項3は、本件補正前には
「・・・検索基準は・・・検索する方向を含む」
と明らかに不適切な文脈の記載であったものを、本件補正後においては
「・・・検索基準は・・・検索する方向についての指示を含む」
との適切な文脈の記載に正すものであり、その目的は特許法第17条の2第4項第3号の誤記の訂正に該当する。


(4)補正事項4について
補正事項4は、本件補正前には
「上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する場所のしるし、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する開始点、及び/又は、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する方向を含む」ものであった「上記ユーザが定義した検索基準」を、
これよりも実質的に下位概念のものとなる
「上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索するときの開始点についての指示、及び、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する方向についての指示を含む」
ものに限定するものである。
換言すれば「検索基準」が、本件補正前には「場所」単独のもの、又は、「開始点」単独のもの、又は、「方向」単独のもの、又は、「場所」及び「開始点」の2項目のもの、又は、「開始点」及び「方向」の2項目のもの、又は、「方向」及び「場所」の2項目のもの、「場所」及び「開始点」及び「方向」の3項目のもののいずれをも包含していたものを、本件補正によって「開始点」及び「方向」の2項目のもののみに限定したものである。
そして、この限定によって、本件補正前後の請求項1、13に係る発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が格別変更されるものではない。
したがって、補正事項4の目的は、特許法第17条の2第4項第2号の、請求項に記載した発明特定事項を限定するものであって、その補正前の当該請求項に記載された発明とその補正後の当該請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるもの(以下「限定的減縮」と記す。)に該当する。


3.独立特許要件
上記2.のとおり、本件補正は限定的減縮を目的とする補正事項4を含むものであるので、本件補正後の請求項1に記載されている事項により特定される発明(以下、「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否かについて、以下に検討する。


3-1.本件補正発明
本件補正発明は、上記第1.2.(2)において【請求項1】として記載したとおりのものである。


3-2.先行技術
上記第2.のとおり、本願の国際出願日前の第一国出願日よりも前に頒布または電気通信回線を通じて公衆に利用可能となり、原審の拒絶の査定の理由である原審拒絶理由通知において引用された、上記引用文献には上記引用文献記載事項が記載されており、本願の国際出願日前の第一国出願日よりも前に頒布又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった上記参考文献にはそれぞれ上記参考文献記載事項が記載されている。


3-3.引用発明の認定

(1)
上記引用文献1は、上記引用文献記載事項1-1等に示される「機器制御システム」を説明する文献であるところ、上記引用文献記載事項1-3等に開示の手順は、該「機器制御システム」において番組を検索する方法と言えるものである。
したがって、引用文献1には、
「ユーザの要求を入力する主端末と、ユーザの要求を実現する機器を備えた機器端末とを伝送路を通じて接続した機器制御システムであって、
ユーザからの要求を所定形式で受付ける要求受付手段と、
所定形式で書かれた要求内容と、所定規則で記述された制御手順との対応表を有する記憶手段と、
ユーザの要求に対応した制御手順を記憶手段から読出す読出し手段と、
読出した制御手順を解釈し、ユーザの要求を実現する機器識別情報を獲得する対応機器識別情報獲得手段と、
獲得した機器識別情報の機器に対してユーザの要求内容を実行するコマンドを伝送路を介して送出する実行指示手段と、
コマンドを受信し、機器の動作を制御する実行制御手段と、
を備え、
前記要求受付手段は、ユーザが要求する対象を受付ける受付部と、要求する処理内容を受付ける受付部とを有し、
前記記憶手段には、対象と処理内容の組に対応して所定規則の制御手順が記述されており、
前記制御手順は、いずれかの機器が対象を保有しているか、所定の機能を有しているか、オン状態であるかの問い合わせを行なう問い合わせ文と、問い合わせに対する返答を基に機器を特定して要求を実行させる実行文からなり、前記対応機器識別情報獲得手段は問い合わせ文を解釈実行する機能部を有し、前記実行指示手段は実行文を解釈実行する機能部を有し、
前記機器端末は、更に主端末からの問い合わせを受け付け、自端末の機器が問い合わせに係る内容を持っている場合返答を送出する返答手段を有し、
前記機器端末が備える機器がTV、VTR、CDプレイヤー等の映像音響機器であり、各機器端末は、更に、自端末に備える機器が保有する番組をジャンル毎に整理した番組情報表を備えており、各機器端末の返答手段は、主端末からの問い合わせが番組保有の問い合わせのとき、前記番組情報表の該当ジャンルを検索する機器制御システムにおける、番組を検索する方法」
が記載されていると言える。

(2)
上記引用文献記載事項1-3等から、該「方法」は、
「ユーザがジャンルとタイトルを指定して所望の番組を見たい旨の入力を前記主端末のユーザ入出力部を通じてすると、該主端末の制御装置のCPUが前記記憶手段をアクセスして前記制御手順を獲得し、その制御手順を解釈し、全機器端末に対して上記ジャンルのタイトルの番組を所有しているかどうかを問い合わせ、
前記機器端末が前記制御装置からコマンドを受信すると、そのコマンドを解析し、受信コマンド番組保有の問い合わせコマンドである場合は、前記番組情報表をアクセスして前記所望の番組が存在するか検索し、該当する番組を所有している場合、機器識別情報と所要情報を前記制御装置に対して送信するもの」
であると言える。

(3)
上記引用文献記載事項1-2等から、該「所要情報」は、
「その端末に"show"の指示を行なう際に指定されるべき引数のリスト」
であると言える。

(4)
よって、引用文献1には、下記引用発明が記載されていると認められる。

<引用発明>
「ユーザの要求を入力する主端末と、ユーザの要求を実現する機器を備えた機器端末とを伝送路を通じて接続した機器制御システムであって、
ユーザからの要求を所定形式で受付ける要求受付手段と、
所定形式で書かれた要求内容と、所定規則で記述された制御手順との対応表を有する記憶手段と、
ユーザの要求に対応した制御手順を記憶手段から読出す読出し手段と、
読出した制御手順を解釈し、ユーザの要求を実現する機器識別情報を獲得する対応機器識別情報獲得手段と、
獲得した機器識別情報の機器に対してユーザの要求内容を実行するコマンドを伝送路を介して送出する実行指示手段と、
コマンドを受信し、機器の動作を制御する実行制御手段と、
を備え、
前記要求受付手段は、ユーザが要求する対象を受付ける受付部と、要求する処理内容を受付ける受付部とを有し、
前記記憶手段には、対象と処理内容の組に対応して所定規則の制御手順が記述されており、
前記制御手順は、いずれかの機器が対象を保有しているか、所定の機能を有しているか、オン状態であるかの問い合わせを行なう問い合わせ文と、問い合わせに対する返答を基に機器を特定して要求を実行させる実行文からなり、前記対応機器識別情報獲得手段は問い合わせ文を解釈実行する機能部を有し、前記実行指示手段は実行文を解釈実行する機能部を有し、
前記機器端末は、更に主端末からの問い合わせを受け付け、自端末の機器が問い合わせに係る内容を持っている場合返答を送出する返答手段を有し、
前記機器端末が備える機器がTV、VTR、CDプレイヤー等の映像音響機器であり、各機器端末は、更に、自端末に備える機器が保有する番組をジャンル毎に整理した番組情報表を備えており、各機器端末の返答手段は、主端末からの問い合わせが番組保有の問い合わせのとき、前記番組情報表の該当ジャンルを検索する機器制御システムにおける、番組を検索する方法であって、
該方法は、
ユーザがジャンルとタイトルを指定して所望の番組を見たい旨の入力を前記主端末のユーザ入出力部を通じてすると、該主端末の制御装置のCPUが前記記憶手段をアクセスして前記制御手順を獲得し、その制御手順を解釈し、全機器端末に対して上記ジャンルのタイトルの番組を所有しているかどうかを問い合わせ、
前記機器端末が前記制御装置からコマンドを受信すると、そのコマンドを解析し、受信コマンド番組保有の問い合わせコマンドである場合は、前記番組情報表をアクセスして前記所望の番組が存在するか検索し、該当する番組を所有している場合、機器識別情報と所要情報を前記制御装置に対して送信するものであり、
該所要情報はその端末に"show"の指示を行なう際に指定されるべき引数のリストである
方法。」


3-4.対比
以下、本件補正発明と引用発明とを比較する。

(1)
ア.引用発明における「機器端末」は、本件補正発明における「ターゲット機器」に対応付けられるものであるところ、前者は「TV、VTR、CDプレイヤー等の映像音響機器」を備えており、しかも「主端末からの問い合わせを受け付け」るのであるから後者と同様に「格納データを有するターゲット機器」と言えるものである。

イ.引用発明における「主端末」は、本件補正発明における「コントローラ機器」に対応付けられるものであるところ、前者は「ユーザの要求を入力する」ものでありこれによって「機器端末」が備える「機器」が「ユーザの要求を実現する」のであるから、後者と同様に「コントローラ機器」と言えるものである。

ウ.引用発明における「機器制御システム」は、「ユーザの要求を入力する主端末と、ユーザの要求を実現する機器を備えた機器端末とを伝送路を通じて接続した」ものであり、該「機器端末」が備える「機器」は「TV、VTR、CDプレイヤー等の映像音響機器」なのであるから、これは「オーディオ/ビジュアル(AV)用電子機器のネットワーク」とも言えるものである。

エ.引用発明は「番組を検索する方法」であり、その「検索」対象となる「番組」は「格納データ」とも言えるものであるから、引用発明も本件補正発明と同様に「格納データの検索を実行する検索方法」であると言える。

オ.よって、引用発明も本件補正発明と同様に、「格納データを有するターゲット機器と、コントローラ機器とを含むオーディオ/ビジュアル(AV)用電子機器のネットワークにおいて、格納データの検索を実行する検索方法」であると言える。

(2)
ア.引用発明における「記憶手段」が有する「制御手順」は「いずれかの機器が対象を保有しているか」の「問い合わせを行なう問い合わせ文」を含んでおり、「機器端末」は「受信コマンド番組保有の問い合わせコマンド」を受信することによって「検索」を行うのであるから、「対応機器識別情報獲得手段」が有する「機能部」が「問い合わせ文を解釈実行する」際には、該「問い合わせコマンド」が所定のフォーマットで生成されていることは明らかであり、引用発明も「検索基準を含むコマンド構造を所定のフォーマットで定義するステップ」を有するものであると言える。
また、これは「所定形式で受付け」た「ユーザからの要求」をもとになされるものであることも明らかであるから、該コマンドは「ユーザが定義した検索基準を特定し、その検索基準」を含むものであることも明らかである。

イ.してみると、引用発明も本件補正発明と同様に、「ユーザが定義した検索基準を特定し、その検索基準を含むコマンド構造を所定のフォーマットで定義するステップ」を有すると言える。

(3)
ア.引用発明における「全機器端末に対して上記ジャンルのタイトルの番組を所有しているかどうかを問い合わせ」る処理は、本件補正発明における「b)」のステップにおける「伝送」する処理に対応付けられるものであるところ、前者においては「全機器端末に対して」「受信コマンド番組保有の問い合わせコマンド」を送信することを行っていることは明らかであるから、前者も後者と同様に「上記コマンド構造を、上記コントローラ機器からネットワークインタフェースを介して上記ターゲット機器に伝送」する処理であると言える。

イ.また、引用発明における「そのコマンドを解析」する処理は、本件補正発明における「b)」のステップにおける「認識」する処理に対応付けられるものであるところ、その解析結果が「受信コマンド番組保有の問い合わせコマンドである場合」は「前記番組情報表をアクセスして前記所望の番組が存在するか検索」するのであるから、前者も後者と同様に「該ターゲット機器は、該コマンド構造の記述子を上記格納データの検索を実行する要求として認識する」処理であると言える。

ウ.したがって、引用発明も本件補正発明と同様に「上記コマンド構造を、上記コントローラ機器からネットワークインタフェースを介して上記ターゲット機器に伝送し、該ターゲット機器は、該コマンド構造の記述子を上記格納データの検索を実行する要求として認識するステップ」を有すると言える。

(4)
引用発明における「前記所望の番組が存在するか検索」する処理は、本件補正発明における「c)」の「検索を実行するステップ」に対応付けられるものであるところ、前者が「受信コマンド番組保有の問い合わせコマンド」に基づいてなされるものであることは明らかでであるとともに、「機器端末」が備える「前記番組情報表をアクセスして」なされるものであるから、引用発明も本件補正発明と同様に「上記ターゲット機器が、上記コマンド構造における上記検索基準に基づいて、上記格納データの検索を実行するステップ」を有すると言える。

(5)
ア.引用発明における「機器端末」は「機器識別情報と所要情報を前記制御装置に対して送信」するのであるから、該「機器識別情報と所要情報」を決定する処理を行うことは明らかであり、これは本件補正発明における「d)」の「決定するステップ」に対応付けられるものであるところ、前者において決定される「機器識別情報と所要情報」は「前記番組情報表をアクセスして前記所望の番組が存在するか検索し、該当する番組を所有している場合」に送信されるものであり、また該「所要情報」は「その端末に"show"の指示を行なう際に指定されるべき引数のリスト」であるから、前者において決定される「機器識別情報と所要情報」も後者において決定される「識別子」も「該検索基準を満たすデータに対応する情報であって、上記コントローラ機器がデータを検出してアクセスすることを可能にする情報」と言えるものである。

イ.したがって、引用発明と本件補正発明とは「上記ターゲット機器は、該検索基準を満たすデータに対応する情報であって、上記コントローラ機器がデータを検出してアクセスすることを可能にする情報を決定するステップ」を備える点で共通するといえる。

(6)
引用発明における「機器識別情報と所要情報を前記制御装置に対して送信」する処理は、本件補正発明における「e)」の「上記コントローラ機器に伝送するステップ」に対応付けられるものであるところ、両者は「上記アクセスすることを可能にする情報を含む応答」を伝送するものであると言えるから、引用発明と本件補正発明とは「上記アクセスすることを可能にする情報を含む応答を、上記ターゲット機器から上記ネットワークインタフェースを介して上記コントローラ機器に伝送するステップとを有する」点で共通すると言える。

(7)
よって、本件補正発明は、下記一致点で引用発明と一致し、下記相違点で引用発明と相違する。

<一致点>
「格納データを有するターゲット機器と、コントローラ機器とを含むオーディオ/ビジュアル(AV)用電子機器のネットワークにおいて、格納データの検索を実行する検索方法であって、
a)ユーザが定義した検索基準を特定し、その検索基準を含むコマンド構造を所定のフォーマットで定義するステップと、
b)上記コマンド構造を、上記コントローラ機器からネットワークインタフェースを介して上記ターゲット機器に伝送し、該ターゲット機器は、該コマンド構造の記述子を上記格納データの検索を実行する要求として認識するステップと、
c)上記ターゲット機器が、上記コマンド構造における上記検索基準に基づいて、上記格納データの検索を実行するステップと、
d)上記ターゲット機器は、該検索基準を満たすデータに対応する情報であって、上記コントローラ機器がデータを検出してアクセスすることを可能にする情報を決定するステップと、
e)上記アクセスすることを可能にする情報を含む応答を、上記ターゲット機器から上記ネットワークインタフェースを介して上記コントローラ機器に伝送するステップとを有する
検索方法。」

<相違点1>
本件補正発明におけるアクセスすることを可能にする情報は「上記検索基準を満たす該ターゲット機器上のデータを識別する」「識別子」である。
(これに対し、引用文献1には所要情報の例として「チャンネル」が挙げられているだけで、番組を識別する識別子は示されていない。)

<相違点2>
本件補正発明においては「上記ユーザが定義した検索基準は、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索するときの開始点についての指示、及び、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する方向についての指示を含む」ものである。
(これに対し、引用文献1には検索の開始点や検索する方向を指定して検索する旨の記載はない。)


3-5.判断
以下、上記相違点について検討する。

(1)相違点1について
音楽やビデオ番組などのデータへのアクセスをするために、該データを識別する識別子を用いることは従来から当業者が普通に採用している周知慣用技術にほかならず(必要があれば上記参考文献記載事項1-1、5-1?5-3等参照)、引用発明におけるVTRやCDプレイヤー等に対する「所要情報」として音楽やビデオ番組などのデータを識別する識別子を採用することで、アクセスすることを可能にする情報を「上記検索基準を満たす該ターゲット機器上のデータを識別する」「識別子」とすること、すなわち、上記相違点1に係る構成を採用することは、当業者であれば適宜に採用し得た設計事項にすぎない。

(2)相違点2について
検索条件として検索の開始点や検索する方向を指定することも、従来から当業者が普通に採用している周知慣用技術にほかならず(必要があれば上記参考文献記載事項2-1、3-1、4-1等参照)、引用発明における問い合わせ文を検索の開始点や検索する方向を指定できるようにすることで、「「上記ユーザが定義した検索基準は、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索するときの開始点についての指示、及び、上記ターゲット機器に保存されている上記格納データを検索する方向についての指示を含む」ものとすること、すなわち、上記相違点2に係る構成を採用することも、当業者であれば適宜に採用し得た設計事項にすぎない。

(3)してみると、本件補正発明の構成は引用発明に基づいて、当業者が容易に想到し得たものである。
そして、当該構成の採用によって奏される作用効果も、当業者であれば容易に予測し得る程度のものであって、格別顕著なものではない。
よって、本件補正発明は、引用発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。


3-6.小結
以上のとおり、本件補正発明は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。


4.むすび
上記2.のとおり、本件補正には限定的減縮を目的とする補正事項が含まれるところ、上記3.のとおり、本件補正後の請求項1に係る発明は特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反する。
したがって、本件補正は、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下しなければならないものである。

よって、上記補正却下の決定の結論のとおり決定する。



第4.本件審判請求の成否について

1.手続の経緯、本願発明の認定
本願の手続の経緯は上記第1.記載のとおりのものであり、さらに、平成23年8月4日付けの手続補正は上記第3.のとおり却下された。
したがって、本願の特許請求の範囲は、上記第1.2.(1)に記載したとおりのものであり、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」と記す。)はそこに【請求項1】として記載したとおりのものである。

2.先行技術・引用発明の認定
上記第2.のとおり、本願の国際出願日前の第一国出願日よりも前に頒布または電気通信回線を通じて公衆に利用可能となり、原審の拒絶の査定の理由である原審拒絶理由通知において引用された、上記引用文献には上記引用文献記載事項が記載されており、本願の国際出願日前の第一国出願日よりも前に頒布又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった上記参考文献にはそれぞれ上記参考文献記載事項が記載されている。
そして、上記引用文献1には上記第3.3-3.で認定したとおりの引用発明が記載されていると認められる。

3.対比・判断
上記第3.3.で検討した本件補正発明は、本願発明に対し上記第3.2.で述べた誤記の訂正及び限定的減縮をしたものであるから、本願発明は、実質的に上記本件補正発明から当該限定的減縮により限定される要件を無くしたものに相当する。
そして、本願発明の構成要件を全て含み、さらに他の要件を付加したものに相当する上記本件補正発明は、上記第3.3-5.に記載したとおり、上記引用発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
したがって、本願発明も同様の理由により、上記引用発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.回答書の補正案について
なお、請求人は上記回答書において、本願請求項1、13に「上記ターゲット機器及びコントローラ機器は、AV/C(オーディオビジュアル制御)プロトコルに準拠しており、」との限定を付す補正案を提示しているが、AV/Cは当業者に周知慣用のプロトコルであり(必要があれば上記引用文献記載事項2-1、2-2、参考文献記載事項6-1等参照。)、これを引用発明に採用することも当業者が適宜に採用し得る設計事項にすぎないものである。
したがって、仮に本願特許請求の範囲が該補正案のとおりのものとなったとしても、本審決の結論に影響するものではない。

5.むすび
以上のとおり、本願請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、他の請求項についての検討をするまでもなく、本願を拒絶すべきものとした原審の拒絶査定は妥当なものである。

よって、上記結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2012-11-21 
結審通知日 2012-11-26 
審決日 2012-12-07 
出願番号 特願2000-536188(P2000-536188)
審決分類 P 1 8・ 575- WZ (G06F)
P 1 8・ 121- WZ (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 長 由紀子  
特許庁審判長 山崎 達也
特許庁審判官 田中 秀人
仲間 晃
発明の名称 AV/Cプロトコルにおける記述データの検索方法及びシステム  
代理人 熊倉 禎男  
代理人 山崎 貴明  
代理人 大塚 文昭  
代理人 須田 洋之  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ