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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G06F
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1277046
審判番号 不服2011-7455  
総通号数 165 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-09-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-04-08 
確定日 2013-07-24 
事件の表示 特願2005- 41855「マークアップ言語文書中のツールペインのためのシステムおよび方法」拒絶査定不服審判事件〔平成17年 9月22日出願公開、特開2005-259125〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯

本願は,2004年2月18日(以下「優先日」という。)の米国特許庁への出願を基礎とするパリ条約による優先権主張をともなう,2005年2月18日を出願日とする出願であって,
平成17年4月18日付けで特許法第36条の2第2項の規定による外国語明細書,外国語特許請求の範囲,外国語図面(図面中の説明に限る),及び外国語要約書の日本語による翻訳文が提出され,
平成20年2月18日付けで審査請求がなされるとともに,同日付けで手続補正書が提出され,
平成21年5月22日付けで拒絶理由通知(同年同月26日発送)がなされ,
同年8月26日付けで意見書が提出されるとともに,同日付けで手続補正書が提出され,
それに対し,平成22年2月22日付けで最後の拒絶理由通知(同年3月2日発送)がなされ,
同年6月2日付けで意見書が提出されるとともに,同日付けで手続補正書が提出されたが,
平成22年12月1日付けで前記平成22年6月2日付け手続補正を却下する旨の補正の却下の決定(同年12月10日発送)がなされるとともに,同日付けで拒絶査定(同年12月10日謄本送達)がなされ,
平成23年4月8日付けで審判請求がされるとともに,同日付けで手続補正書が提出され,
同年8月8日付けで審査官により特許法第164条第3項の規定に基づく報告がなされ,平成24年4月24日付けで当審により特許法第134条第4項の規定に基づく審尋(同年5月2日発送)がなされ,
同年8月2日付けで回答書の提出があったものである。

第2 平成23年4月8日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]

平成23年4月8日付けの手続補正を却下する。

[理由]

1.本件補正

本件補正は,平成21年8月26日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載
「【請求項1】
コンピュータによって実施され,ウェブパーツを含むウェブパーツページの外観および動作を変更する方法であって,前記コンピュータは少なくとも処理装置およびメモリを含み,前記方法は,
前記処理装置が,ウェブパーツを含むウェブパーツページ内に位置するツールペインに対応するオブジェクトを前記メモリ上に生成するステップであって,前記ツールペインは,前記ウェブパーツページ内のウェブパーツを変更する複数の機能を有する少なくとも1つのツールパーツを含み,前記ツールペインは前記ウェブパーツページを表すマークアップ文書の中に含まれており,前記ウェブパーツページの一部として前記オブジェクトが生成されるステップと,
前記生成されたオブジェクトに基づいて,前記コンピュータの表示部に,前記ウェブパーツページの一部として,前記ツールペインが含まれた前記ウェブパーツページを表示するステップと,
前記コンピュータの外部入力装置から,前記ツールペイン内に含まれた前記ツールパーツの1つと関連付けられた,前記ウェブパーツを変更する前記複数の機能の内の1つを実行する入力を受け取るステップと,
前記入力の受け取りに応答して,前記処理装置が,前記ウェブパーツページの表示を動的に変更するステップと,
前記ウェブパーツページの変更によって,前記少なくとも1つのツールペインを変更する必要がある場合は,前記処理装置が,前記ウエブパーツページの前記変更に応答して,前記ツールペインの表示を動的に変更するステップと
を備えることを特徴とする方法。」(以下,この特許請求の範囲に記載された請求項1を「補正前の請求項1」という。)

を,

「【請求項1】
コンピュータによって実施され,ウェブパーツを含むウェブパーツページの外観および動作を変更する方法であって,前記コンピュータは少なくとも処理装置およびメモリを含み,前記方法は,
前記処理装置が,ウェブパーツを含むウェブパーツページ内に位置するツールペインに対応するオブジェクトを前記メモリ上に生成するステップであって,前記ツールペインは,前記ウェブパーツページ内のウェブパーツを変更する複数の機能を有する少なくとも1つのツールパーツを含み,前記ツールペインは前記ウェブパーツページを表すマークアップ文書の中に含まれており,前記ウェブパーツページの一部として前記オブジェクトが生成されるステップと,
前記生成されたオブジェクトに基づいて,前記コンピュータの表示部に,前記ウェブパーツページの一部として前記ツールペインが含まれた,前記ウェブパーツページを表示するステップと,
前記コンピュータの外部入力装置から,前記ツールペイン内に含まれた前記ツールパーツの1つと関連付けられた,前記ウェブパーツを変更する前記複数の機能の内の1つを実行する入力を受け取るステップと,
前記入力の受け取りに応答して,前記処理装置が,前記ウェブパーツページの表示を動的に変更するステップと,
前記ウェブパーツページの変更によって,前記少なくとも1つのツールペインを変更する必要がある場合は,前記処理装置が,前記ウエブパーツページの前記変更に応答して,前記ツールペインの表示を動的に変更するステップと
を備え,前記ウェブパーツページの前記動的な更新および前記ツールペインの前記動的な更新は,前記変更されているウェブページの画面表示をリフレッシュするための,少なくとも他のウェブパーツページを含むウェブパーツページ間で画面表示を切り替えるための,または前記コンピュータの表示部の画面表示に対するプロセス変更を実行するための前記外部入力装置からの入力を受け取ることなく行なわれることを特徴とする方法。」以下,この特許請求の範囲に記載された請求項1を「補正後の請求項1」という。)
と補正するものである。

上記補正は,補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「ウエブパーツページ」の「動的」な変更及び「ツールペイン」の「動的」な変更を,実質的に,「前記ウェブパーツページの前記動的な更新および前記ツールペインの前記動的な更新は,前記変更されているウェブページの画面表示をリフレッシュするための,少なくとも他のウェブパーツページを含むウェブパーツページ間で画面表示を切り替えるための,または前記コンピュータの表示部の画面表示に対するプロセス変更を実行するための前記外部入力装置からの入力を受け取ることなく行なわれる」に限定するものであって,特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そこで,本件補正後の請求項1に記載された発明(以下,「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)以下に検討する。


2.独立特許要件についての検討

(1)引用文献等

1)引用文献に記載されている技術的事項及び引用発明の認定

本願の出願前であって,上記優先日よりも前の日に頒布され,原審の拒絶の査定の理由である上記平成22年2月22日付けの拒絶理由通知で引用された,山市 良,SharePoint Portal Server 2003解体新書,Windows Server World,日本,(株)IDGジャパン,2003年9月1日,Vol.8 No.9,211-218頁(以下,「引用文献」という。)には,関連する画面の図とともに,以下の技術的事項が記載されている。(当審注:下線は,参考のために当審で付与したものである。)

A.「SharePoint Portal Server2001は,データ記憶領域としてExchange2000 Serverで初めて実装された「Web Storage System」を採用し,XMLベースのWebパーツによりカスタマイズ可能なポータルサイト,あらゆるコンテンツソースに対応したコンテンツインデックス機能および検索機能,チェックイン/チェックアウトによる公開とバージョン管理,自動カテゴライズが可能なドキュメント管理機能,Webコメントによるコラボレーション機能を備え,Webベースでナレッジマネジメントをトータルに支援する初めてのサーバ製品として注目された。」(212頁左欄18行?26行)

B.「SharePointサイトは,.NET Framework上に構築されたWebサイトで,WebパーツとASP.NETアプリケーションで構成される。したがって,サイトのデザインや構成は,IT部門あるいはユーザー自身によって自由にカスタマイズが可能だ。
SharePoint Portal Server2001では,IT部門が共通のポータルを提供し,ユーザーはアプリケーションのログオン対応およびパーソナルダッシュボード内でのカスタマイズのみが可能だった。
SharePoint Portal Server2003では,カスタマイズ範囲が強化され,IT部門は共有および個人用の外観のみを配布し,あとはユーザーの自由なカスタマイズに任されるようになった。操作はWebパーツのドラッグ&ドロップが主で,Webブラウザ上ですべて可能なため,Web開発に関する詳しい知識がなくても自由度の高いカスタマイズが可能だ(画面3)。ページレイアウトも,従来の3列表示だけでなく,いくつかのテンプレートやテーマから選択できる。もちろん,IT部門が特定のページで使用可能なWebパーツをロックダウンして,ユーザー環境に一貫性を持たせることも可能だ。」(214頁右欄2行?18行)

C.「また,サイトやユーザー,あるいは特定のページ用のWebパーツのリストをまとめたWebパーツギャラリーを作成でき,ユーザーは利用可能なWebパーツを取捨選択して,独自のページを作成できる。」(214頁右欄19行?22行)

D.画面3についての説明として,「ユーザーはSharePointサイトのページ構成を,Webパーツの配置により自由にカスタマイズすることが可能」との記載があり,また画面3には,「SharePointサイト」ページ画面における右側に「Webパーツの追加」表示領域が配置された構成が示されている。

以下に,上記引用文献の記載事項について検討する。

(ア)ア.上記Aに「SharePoint Portal Server2001は,・・・XMLベースのWebパーツによりカスタマイズ可能なポータルサイト,・・・を備え,Webベースでナレッジマネジメントをトータルに支援する初めてのサーバ製品として注目された。」との記載があり,この記載から,“サーバ製品が備える,XMLベースのWebパーツによりカスタマイズ可能なポータルサイト”がよみとれ,また,当該“カスタマイズ可能なポータルサイト”に関し,上記Bに「SharePointサイトは,・・・構成される。したがって,サイトのデザインや構成は,IT部門あるいはユーザー自身によって自由にカスタマイズが可能だ。」との記載があることから,引用文献には,当該“カスタマイズ可能なポータルサイト”によって,“ポータルサイトのデザインや構成の自由なカスタマイズを実現する”方法が示されていると言える。

イ.同じく当該“カスタマイズ可能なポータルサイト”に関し,上記Bに「SharePointサイトは,.NET Framework上に構築されたWebサイトで,WebパーツとASP.NETアプリケーションで構成される。」との記載があるとおり,引用文献には,当該“カスタマイズ可能なポータルサイト”が“WebパーツとASP.NETアプリケーションで構成され”ていることが記載されていると言える。

ウ.これらを合わせると,引用文献には,
“サーバ製品が備える,XMLベースのWebパーツによりカスタマイズ可能なポータルサイトによって,ポータルサイトのデザインや構成の自由なカスタマイズを実現する方法であり,
前記カスタマイズ可能なポータルサイトは,WebパーツとASP.NETアプリケーションで構成され”ていることが記載されていると言える。

(イ)上記Bに「SharePoint Portal Server2003では,カスタマイズ範囲が強化され,IT部門は共有および個人用の外観のみを配布し,あとはユーザーの自由なカスタマイズに任されるようになった。操作はWebパーツのドラッグ&ドロップが主で,Webブラウザ上ですべて可能」との記載があり,当該記載における「個人用の外観のみ」のポータルサイトに対し「Webパーツのドラッグ&ドロップ」によって行う「カスタマイズ」は,ポータルサイトにWebパーツを追加することで行うカスタマイズを含むものと解されることから,これらを合わせると,引用文献には,
“ポータルサイトのデザインや構成の自由なカスタマイズは,Webパーツのポータルサイトへの追加によるカスタマイズを含み”が記載されていると言える。

(ウ)ア.上記(イ)の検討結果における“ポータルサイトのデザインや構成の自由なカスタマイズ”である“Webパーツのポータルサイトへの追加によるカスタマイズ”に関し,
上記Bに「個人用の外観のみを配布し,あとはユーザーの自由なカスタマイズに任されるようになった。操作はWebパーツのドラッグ&ドロップが主で,Webブラウザ上ですべて可能」との記載,上記Cに「また,サイトやユーザー,あるいは特定のページ用のWebパーツのリストをまとめたWebパーツギャラリーを作成でき,ユーザーは利用可能なWebパーツを取捨選択して,独自のページを作成できる。」との記載があり,これらの記載から,前記“Webパーツのポータルサイトへの追加によるカスタマイズ”が,Webブラウザ上での“Webパーツへのドラッグ&ドロップ操作により”,“WebパーツのリストをまとめたWebパーツギャラリーから,ユーザーが利用可能なWebパーツを取捨選択して行”えることがよみとれる。

イ.ここで,上記“WebパーツのリストをまとめたWebパーツギャラリーから”Webパーツを追加する先は,ポータルサイトであり,また,当該ポータルサイトと前記Webパーツギャラリーは,ともに,Webブラウザ上でユーザーが操作可能となっていることから,ともにWebブラウザ上でユーザーに“表示され”ることは当業者にとって明らかである。したがって,上記“Webパーツギャラリー”が“Webブラウザ上で表示され”ること,及び“Webブラウザ上で表示されたポータルサイトへWebパーツを追加する”ことがよみとれる。

ウ.これらを合わせると,引用文献には,
“前記Webパーツのポータルサイトへの追加によるカスタマイズは,Webパーツへのドラッグ&ドロップ操作により,Webブラウザ上で表示され,WebパーツのリストをまとめたWebパーツギャラリーから,ユーザーが利用可能なWebパーツを取捨選択して行うことで,Webブラウザ上で表示されたポータルサイトへWebパーツを追加する”ことが記載されていると言える。

以上,(ア)?(ウ)で指摘した事項から,引用文献には,次の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されているものと認める。

サーバ製品が備える,XMLベースのWebパーツによりカスタマイズ可能なポータルサイトによって,ポータルサイトのデザインや構成の自由なカスタマイズを実現する方法であり,
前記カスタマイズ可能なポータルサイトは,WebパーツとASP.NETアプリケーションで構成され,
前記ポータルサイトのデザインや構成の自由なカスタマイズは,Webパーツのポータルサイトへの追加によるカスタマイズを含み,
前記Webパーツのポータルサイトへの追加によるカスタマイズは,Webパーツへのドラッグ&ドロップ操作により,Webブラウザ上で表示され,WebパーツのリストをまとめたWebパーツギャラリーから,ユーザーが利用可能なWebパーツを取捨選択して行うことで,Webブラウザ上で表示されたポータルサイトへWebパーツを追加することである,方法。


2)参考文献1

本願の出願前であって,上記優先日よりも前の日に頒布された,特開2000-172704号公報(平成12年6月23日出願公開,以下,「参考文献1」という。)には,図面とともに,以下の技術的事項が記載されている。(当審注:下線は,参考のために当審で付与したものである。)

E「【0010】本実施形態の文書処理装置は,小画面101と大画面102の情報はリンクしており,大画面102が修正されると小画面101にも修正後の内容を表示する機能を有している。ここで,リンクとは,具体的には,小画面101上のテキストや図形を大画面102上の該当位置に自動的に連動させて貼り込み,また大画面102上のテキストや図形を小画面101上の該当位置に自動的に連動させて貼り込む手法である。小画面101上のテキストや図形に変更箇所が発生したときに大画面102上の該当位置にこの変更箇所のデータを自動的に連動させて貼り込み,また大画面102上のテキストや図形に変更箇所が発生したときに小画面101上の該当位置にこの変更箇所のデータを自動的に連動させて貼り込む。
【0011】このように,文章全体が見られる小画面101と詳細に見られる大画面102から構成されることで,文章全体と作業中の箇所の位置関係がはっきりと分かる。また,作業画面を小画面101と大画面102の2つに分けることにより,複数のページを表示でき,通常の紙の原稿を作成・編集するのと同様に全体を並べて見たり,その中で特に気になる部分を取り出して詳細に見ながら作業できるため,大きく作用効果が向上する。
【0012】しきり線103は,大画面102と小画面101とを区切る線であって,マウス等のポインティングデバイス(後述する入力手段201)で移動可能であり,作業状況によって好みで移動できる。ブックマーク104は,任意の箇所に任意の数だけ設定できる。」

3)参考文献2

本願の出願前であって,上記優先日よりも前の日に頒布された,鈴木美穂,仕事でも家庭でもこんなに楽々 なんでだろう!?パワーポイントの極意,ASAHIパソコン No.332,朝日新聞社,2003年8月15日,p66?77(以下,「参考文献2」という。)には,図とともに,以下の技術的事項が記載されている。(当審注:下線は,参考のために当審で付与したものである。)

F「5 新しいスライドの追加はこうする
新規ファイルでは1枚目のスライドしか要求されないが,追加は簡単だ。「挿入」メニュー→「新しいスライド」を選択すれば自動的に新しいスライドが表示される。画面左側のウインドーで右クリック→「新しいスライド」を選んでも,同様に新しいスライドが追加される。
新しいスライドは,前のスライドと同じレイアウトや背景のスタイルを自動的に継承するので,必要があれば次項以降を参考に変更していこう。」(68頁左下段上から1行目?12行目)

G 68頁左下段枠内の2つの図についての説明として
「ウインドー右上の[新しいスライド]ボタンをクリックするか,「挿入」メニュー→「新しいスライド」を選択。」,
「スライドのプレビューを右クリック→[新しいスライド]でもOK。いらないスライドは同様に[スライドの削除]で消していこう。」
との記載がある。

4)参考文献3

本願の出願前であって,上記優先日よりも前の日に頒布された,金矢八十男,ホームページ・ビルダーで始める簡単!ホームページ作り,第3回 アクセスカウンターを設置し掲示板を作成・管理する,日経PCビギナーズ Vol.11,日経PC21 2003年11月号増刊 第8巻 第22号,日経BP社,2003年11月13日,p114?119(以下,「参考文献3」という。)には,図とともに,以下の技術的事項が記載されている。(当審注:下線は,参考のために当審で付与したものである。)

H「ホームページを作ると,実際にどれくらいの人が見に来たのか気になります。そんなときは,「アクセスカウンター」を付けて来訪者を数えてみましょう。
・・・(中略)・・・
トップページを開き(図1),アクセスカウンターを表示する場所を決めたら,「?あなたは○○(空白)番目の来訪者です」と入力(図2)。空白部分に,カウンターのプログラムを挿入します。まず,「ナビメニュー」で「アクセスカウンタ」を選びます。」(114頁上から第1段目右から1列目?第3段目右から1列目)

J 114頁図3として,画面左側に配置された「ナビメニュー」表示から,「アクセスカウンタ」を挿入するための操作について示されており,また,図の説明として
「挿入した空白にカーソルを移動し,「ナビメニュー」の「その他の挿入」から「アクセスカウンタ」をクリック。」
との記載がある。

(2)本願補正発明と引用発明との対比
本願補正発明と引用発明とを対比する。

(2-1)引用発明の「サーバ」,「Webパーツ」,当該「Webパーツ」により構成される「ポータルサイト」,「カスタマイズ」は,本願補正発明の「コンピュータ」,「ウェブパーツ」,「ウェブパーツを含むウェブパーツページ」,「変更」に相当する。
引用発明の「サーバ」が処理装置やメモリを有することは周知の技術事項であり,また,引用発明の「サーバ製品」とは,「XMLベース」で「カスタマイズ」される「ポータルサイト」等を含む「サーバ」により実行されるプログラム等のものと解され,よって,引用発明の「サーバ製品が備える」「ポータルサイトによって」「実現する方法」は,「サーバ」によって実施される「方法」であるといえる。
また,引用発明の「ポータルサイトのデザインや構成の自由なカスタマイズ」における「デザイン」の「カスタマイズ」は,本願補正発明の「ウェブパーツページの外観」の「変更」に相当する。
してみると,引用発明の「サーバ製品が備える,XMLベースのWebパーツによりカスタマイズ可能なポータルサイトによって,ポータルサイトのデザインや構成の自由なカスタマイズを実現する方法」と,本願補正発明の「コンピュータによって実施され,ウェブパーツを含むウェブパーツページの外観および動作を変更する方法であって,前記コンピュータは少なくとも処理装置およびメモリを含み」とは,ともに,“コンピュータによって実施され,ウェブパーツを含むウェブパーツページの外観を変更する方法であって,前記コンピュータは少なくとも処理装置およびメモリを含み”である点で共通するといえる。

(2-2)
1.引用発明の「Webパーツギャラリー」は,「Webブラウザ上」で「Webパーツ」を含んで「表示」される情報であり,また「ポータルサイトへWebパーツを追加する」機能,すなわちポータルサイト内へWebパーツを追加する機能を提供しており,よって,当該「Webパーツギャラリー」はウェブページへのウェブパーツ追加機能を提供する表示情報であるといえる。
一方,本願補正発明の「ツールペイン」も,「コンピュータの表示部」に「表示」され,「ウェブパーツページ内のウェブパーツを変更する複数の機能を有する少なくとも1つのツールパーツを含」むものであり,また本願の詳細な説明に「例えば,ツールペインのモードの1つまたは複数で,ツールペインは,ウェブパーツリスト(例えば図3のツールパーツ330)に対応するツールパーツを含むことができる。新しいウェブパーツがウェブパーツページ中にドラッグアンドドロップされると,そのツールペインに含まれるウェブパーツのリストが動的に更新される。」(【0050】)との記載があり,ウェブパーツページへウェブパーツを追加することを行っていることから,上位概念において,ウェブページへのウェブパーツ追加機能を提供する表示情報であるといえる。
してみると,引用発明の「Webパーツギャラリー」と,本願補正発明の「ツールペイン」とは,ともに,“ウェブページへのウェブパーツ追加機能を提供する表示情報”である点で共通するといえる。

2.引用発明の「Webパーツギャラリー」は,「Webブラウザ上で表示され」,そこから「Webパーツへのドラッグ&ドロップ操作により」「ポータルサイトへWebパーツを追加する」ためのものであり,すなわち,「追加」を行えるよう「ポータルサイト」に関連付けて配置されているものと解される。一方,本願補正発明の「ツールペイン」も,「ウェブパーツページ内に位置」することから,上位概念において,ウェブパーツページに関連付けて配置されているものであるといえる。
してみると,引用発明の「ポータルサイトへWebパーツを追加する」ために配置された「Webパーツギャラリー」と,本願補正発明の「ウェブパーツを含むウェブパーツページ内に位置するツールペイン」とは,ともに,“ウェブパーツページに関連付けて配置された,ウェブページへのウェブパーツ追加機能を提供する表示情報”である点で共通するといえる。

3.引用発明の「Webパーツギャラリー」を「Webブラウザ上」で「表示」する際に,当該「表示」のために「Webパーツギャラリー」の実体データをコンピュータの処理装置によってメモリ上で生成することは,当業者にとって技術常識である。一方,本願補正発明における「ツールペインに対応」し「ウェブパーツページの一部として」「生成され」る「オブジェクト」も,上位概念において,ツールペインに対応した実体データであるといえる。

4.してみると,引用発明の「ポータルサイトへWebパーツを追加する」ために配置された「Webパーツギャラリー」の表示のための実体データを生成することと,本願補正発明の「前記処理装置が,ウェブパーツを含むウェブパーツページ内に位置するツールペインに対応するオブジェクトを前記メモリ上に生成するステップ」とは,ともに,“前記処理装置が,ウェブパーツページに関連付けて配置された,ウェブページへのウェブパーツ追加機能を提供する表示情報に対応する実体データを前記メモリ上に生成するステップ”である点で共通するといえる。

5.さらに,上記1の対比結果にあるとおり,引用発明の「Webパーツギャラリー」は,ウェブページへのウェブパーツ追加機能を提供する表示情報を提供している。一方,本願補正発明の「ツールペイン」は,「少なくとも1つのツールパーツ」を含み,また当該「ツールパーツ」は「ウェブパーツページ内のウェブパーツを変更する複数の機能」を有するところ,当該「ウェブパーツページ内のウェブパーツを変更する複数の機能」は,上位概念において,ウェブページへのウェブパーツ追加機能であるといえる。これより,引用発明の「Webパーツギャラリー」の「ポータルサイトへWebパーツを追加」するための機能と,本願補正発明の「ツールペイン」の「ウェブパーツページ内のウェブパーツを変更する複数の機能」とは,ともに,“ウェブページへのウェブパーツ追加機能”である点で共通するといえる。
してみると,引用発明の「Webパーツギャラリー」において「Webパーツへのドラッグ&ドロップ操作により」「ポータルサイトへWebパーツを追加」するための機能を有することと,本願補正発明の「ツールペインは,前記ウェブパーツページ内のウェブパーツを変更する複数の機能を有する少なくとも1つのツールパーツを含み」とは,ともに,“ウェブページへのウェブパーツ追加機能を提供する表示情報は,前記ウェブページへのウェブパーツ追加機能を含”むことである点で共通するといえる。

6.以上のことから,引用発明の「ポータルサイトへWebパーツを追加する」ために配置された「Webパーツギャラリー」の表示のための実体データを生成することであって,前記「Webパーツギャラリー」において「Webパーツへのドラッグ&ドロップ操作により」「ポータルサイトへWebパーツを追加」するための機能を有することと,本願補正発明の「前記処理装置が,ウェブパーツを含むウェブパーツページ内に位置するツールペインに対応するオブジェクトを前記メモリ上に生成するステップであって,前記ツールペインは,前記ウェブパーツページ内のウェブパーツを変更する複数の機能を有する少なくとも1つのツールパーツを含み,前記ツールペインは前記ウェブパーツページを表すマークアップ文書の中に含まれており,前記ウェブパーツページの一部として前記オブジェクトが生成されるステップ」とは,ともに,“前記処理装置が,ウェブパーツページに関連付けて配置された,ウェブページへのウェブパーツ追加機能を提供する表示情報に対応する実体データを前記メモリ上に生成するステップであって,前記ウェブページへのウェブパーツ追加機能を提供する表示情報は,前記ウェブページへのウェブパーツ追加機能を含むステップ”である点で共通するといえる。

(2-3)上記(2-2)2.の対比にあるとおり,引用発明では,「Webパーツギャラリー」が「Webパーツを追加する」ために「ポータルサイト」に関連付けられて配置されており,これは「Webパーツギャラリー」が関連付けられて配置された,ポータルサイトを有するものであると言え,一方,本願補正発明の「ウェブパーツページの一部として前記ツールペインが含まれた,前記ウェブパーツページ」は,上位概念において,ウェブページへのウェブパーツ追加機能を提供する表示情報が関連付けられて配置された,ウェブパーツページ,であると言える。
してみると,引用発明の,「Webパーツギャラリー」に対応して生成されたデータをもとに,「Webパーツギャラリー」が「Webパーツを追加する」ために関連付けられて配置された「ポータルサイト」を表示することとと,本願補正発明の「前記生成されたオブジェクトに基づいて,前記コンピュータの表示部に,前記ウェブパーツページの一部として前記ツールペインが含まれた,前記ウェブパーツページを表示するステップ」とは,ともに,“前記生成された実体データに基づいて,前記コンピュータの表示部に,前記ウェブページへのウェブパーツ追加機能を提供する表示情報が関連付けられて配置された,ウェブパーツページを表示するステップ”である点で共通するといえる。

(2-4)引用発明のユーザーによる「ドラッグ&ドロップ操作」がマウス等の「外部入力装置」によって行われるものであることは,当業者にとって技術常識であり,また本願補正発明の「前記ウェブパーツを変更する前記複数の機能」とは,「ウェブパーツページ内のウェブパーツを変更する複数の機能」を指すことから,してみると,引用発明の「Webパーツギャラリー」において「Webパーツへのドラッグ&ドロップ操作により」「ポータルサイトへWebパーツを追加」するための機能において,「Webパーツへのドラッグ&ドロップ操作」した結果を受け取ることとと,本願補正発明の「コンピュータの外部入力装置から,前記ツールペイン内に含まれた前記ツールパーツの1つと関連付けられた,前記ウェブパーツを変更する前記複数の機能の内の1つを実行する入力を受け取るステップ」とは,ともに,“コンピュータの外部入力装置から,前記ウェブページへのウェブパーツ追加機能の1つを実行する入力を受け取るステップ”である点で共通するといえる。

(2-5)引用発明の「Webパーツへのドラッグ&ドロップ操作」した結果により,「ポータルサイトへWebパーツを追加」して「ポータルサイト」の表示を変更することと,本願補正発明の「入力の受け取りに応答して,前記処理装置が,前記ウェブパーツページの表示を動的に変更するステップ」とは,ともに,“入力の受け取りに応答して,前記処理装置が,前記ウェブパーツページの表示を動的に変更するステップ”である点で共通するといえる。

以上から,本願補正発明と引用発明とは,以下の点で一致し,また,以下の点で相違する。

(一致点)
コンピュータによって実施され,ウェブパーツを含むウェブパーツページの外観を変更する方法であって,前記コンピュータは少なくとも処理装置およびメモリを含み,前記方法は,
前記処理装置が,ウェブパーツページに関連付けて配置された,ウェブページへのウェブパーツ追加機能を提供する表示情報に対応する実体データを前記メモリ上に生成するステップであって,前記ウェブページへのウェブパーツ追加機能を提供する表示情報は,前記ウェブページへのウェブパーツ追加機能を含むステップと,
前記生成された実体データに基づいて,前記コンピュータの表示部に,前記ウェブページへのウェブパーツ追加機能を提供する表示情報が関連付けられて配置された,ウェブパーツページを表示するステップと,
前記コンピュータの外部入力装置から,前記ウェブページへのウェブパーツ追加機能の1つを実行する入力を受け取るステップと,
前記入力の受け取りに応答して,前記処理装置が,前記ウェブパーツページの表示を動的に変更するステップと,を備えることを特徴とする方法。

(相違点1)
ウェブパーツページの変更に関し,
本願補正発明が「ウェブパーツページ」の「動作」を変更することとしているのに対し,引用発明は,「ポータルサイト」の「デザインや構成」を変更するが,「動作」を変更するかは明示的になっていない点。

(相違点2)
ウェブページへのウェブパーツ追加機能に関し,
本願補正発明が,「ウェブパーツページ内のウェブパーツを変更する」「機能」を用いているのに対し,引用発明は,「Webパーツ」を「ポータルサイト」に「追加」する機能を有しているが,ウェブパーツページ内のウェブパーツを「変更」するかは明りょうでない点。

(相違点3)
ウェブページへのウェブパーツ追加機能の数に関し,
本願補正発明が,「ウェブパーツページ内のウェブパーツを変更する」「機能」を「複数」であるとているのに対し,引用発明は,「Webパーツ」を「ポータルサイト」に「追加」する機能を「複数」とすることまでは言及していない点。

(相違点4)
ウェブページへのウェブパーツ追加機能の構成に関し,
本願補正発明における「ウェブパーツページ内のウェブパーツを変更する」「機能」は,「少なくとも1つのツールパーツ」に含まれ,「ツールペイン内に含まれた前記ツールパーツの1つと関連付けられ」るとしているのに対し,引用発明は,「Webパーツ」を「ポータルサイト」に「追加」する機能を有するが,それを関連付けて含む「ツールパーツ」のような手段を有することとはなっていない点。

(相違点5)
ウェブページへのウェブパーツ追加機能を提供する表示情報に関し,
本願補正発明が「ツールペイン」を用い,また当該「ツールペイン」に対応する「オブジェクト」を生成することとしているのに対し,引用発明は,そのような構成とするかは明示的になっていない点。

(相違点6)
ウェブページへのウェブパーツ追加機能を提供する表示情報の配置に関し,
本願補正発明の「ツールペイン」を「ウェブパーツページを表すマークアップ文書の中に含まれ」るようにし「ウェブパーツページ内」に「ウェブパーツページの一部として」配置しているのに対し,引用発明は,「Webパーツギャラリー」の配置に関し,そのような構成とするかは明示的になっていない点。

(相違点7)
ウェブページへのウェブパーツ追加機能を提供する表示情報の表示動作に関し,
本願補正発明が,「ウェブパーツページの変更によって,前記少なくとも1つのツールペインを変更する必要がある場合は,前記処理装置が,前記ウエブパーツページの前記変更に応答して,前記ツールペインの表示を動的に変更」し,「前記ウェブパーツページの前記動的な更新および前記ツールペインの前記動的な更新は,前記変更されているウェブページの画面表示をリフレッシュするための,少なくとも他のウェブパーツページを含むウェブパーツページ間で画面表示を切り替えるための,または前記コンピュータの表示部の画面表示に対するプロセス変更を実行するための前記外部入力装置からの入力を受け取ることなく行なわれる」としているのに対し,引用発明は,そのような構成になっていない点。

(3)判断

上記相違点1ないし相違点7について検討する。

(3-1)相違点1について
引用発明では,ポータルサイトのデザインや構成のカスタマイズを行っており,また,一般にウェブページを,動作を有する要素により構成することは周知の技術であることから,してみると,引用発明において,デザインや構成のカスタマイズを行うポータルサイトの構成として,当該周知技術を採用し,動作を有する要素を変更することで「ウェブパーツページ」の「動作」を変更すること,すなわち,相違点1に係る構成とすることは,当業者が容易に想到し得たことである。
よって,相違点1は格別なものではない。

(3-2)相違点2ないし相違点4について
引用発明の「ポータルサイトのデザインや構成の自由なカスタマイズ」において,「ポータルサイトへWebパーツを追加する」ことに加え,「ポータルサイト」から「Webパーツ」の削除を可能とすることは,当業者にとって自明な事項であり,また,「ポータルサイト」における「Webパーツ」の追加と削除を行うことは,「ポータルサイト」内の「Webパーツ」の変更に他ならない。したがって,引用発明においても,ウェブパーツページ内のウェブパーツを変更する機能を,実質的に有しているものと認められる。
また,ウェブページ構成要素を変更する際に,異なる複数の変更機能を用いて行うこと,及び,当該ウェブページにおける機能を,ユーザーにより操作可能にページ中に表示されるツールとして実現することは,本出願前周知(必要であれば,前者については,上記Bの「ページレイアウトも,・・・いくつかのテンプレートやテーマから選択できる。」との記載を,後者については上記H及びJの記載を,それぞれ参照されたい。)であり,してみると,引用発明の「Webパーツ」を「ポータルサイト」に「追加」する機能に,当該周知技術を採用し,「ウェブパーツページ内のウェブパーツを変更する複数の機能」として「少なくとも1つのツールパーツ」内に関連付けて構成すること,すなわち,相違点2ないし相違点4に係る構成とすることは,当業者が容易に想到し得たことである。
よって,相違点2ないし相違点4は格別なものではない。

(3-2)相違点5ないし相違点7について
引用発明における「Webパーツギャラリー」は,「Webパーツへのドラッグ&ドロップ操作により」「ポータルサイトへWebパーツを追加」する機能を備え,また,「Webブラウザ上で表示」するためのデータ生成を行っていると解されることから,本願補正発明における,ウェブパーツページ内のウェブパーツを変更する機能を含み,また,表示するために用いる対応した実体データが生成されるという点での「ツールペイン」と同等の構成が,引用文献にも示されているということができ,また,一般にコンピュータ装置上のコンテンツ表示において,表示領域を2つに分割した表示形態をマークアップ言語により構成すること(例えば,上記Aには,サイトがXMLベースによりなるものであること,及び上記Dには,当該サイト画面を2つの表示領域に分けた構成,が示されている。),及び,表示領域を2つに分割したそれぞれに関連性のあるコンテンツを表示し,一方のコンテンツ変更操作により直ちに,他方のコンテンツが変更されるようにすること(例えば,参考文献1の上記Eの記載,参考文献2の上記F及びGの記載を参照。)は,いずれも本出願前周知である。
してみると,引用発明におけるWebパーツギャラリー及びポータルサイトに,当該周知技術を採用することで,「Webパーツギャラリー」を,対応するオブジェクトを生成し,ウェブパーツページ内のウェブパーツを変更する機能を含む「ツールペイン」として,「ウェブパーツページを表すマークアップ文書の中に含」め「ウェブパーツページ内に」「ウェブパーツページの一部として」配置し,また,「Webパーツギャラリー」と「ポータルサイト」の関係を,「ウェブパーツページの変更によって,前記少なくとも1つのツールペインを変更する必要がある場合は,前記処理装置が,前記ウエブパーツページの前記変更に応答して,前記ツールペインの表示を動的に変更」し,「前記ウェブパーツページの前記動的な更新および前記ツールペインの前記動的な更新は,前記変更されているウェブページの画面表示をリフレッシュするための,少なくとも他のウェブパーツページを含むウェブパーツページ間で画面表示を切り替えるための,または前記コンピュータの表示部の画面表示に対するプロセス変更を実行するための前記外部入力装置からの入力を受け取ることなく行なわれる」ようにすること,すなわち,相違点5ないし相違点7に係る構成とすることは,当業者が容易に想到し得たことである。
よって,相違点5ないし相違点7は格別なものではない。


(3-4)小括

上記で検討したごとく,相違点1?相違点7は格別のものではなく,そして,これらの相違点を総合的に勘案しても,本願補正発明の奏する作用効果は,上記引用発明及び周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず,格別顕著なものということはできない。
したがって,本願補正発明は,上記引用発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであり,特許法第29条2項の規定により,特許出願の際独立して特許を受けることができない。

3.本件補正についての結び

上記2.で検討した通り,本願補正発明は,特許法第29条2項の規定により,特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから,本件補正は,平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項の規定により準用する特許法第126条第5項の規定に違反するので,特許法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。


第3 本願発明について

1.本願発明

平成23年4月8日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので,本願に係る発明は,平成21年8月26日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項に記載された事項により特定されるものであるところ,請求項1に係る発明(以下,「本願発明」という。)は,上記「第2 平成23年4月8日付けの手続補正についての補正却下の決定」「1.本件補正」の本件補正前の請求項1として記載したとおりのものである。

2.引用文献等

原査定の拒絶の理由に引用された,引用文献およびその記載事項は,前記「第2 平成23年4月8日付けの手続補正についての補正却下の決定」「2.独立特許要件についての検討」の「(1)引用文献等」に記載したとおりである。

3.対比・判断

本願発明は,前記「第2 平成23年4月8日付けの手続補正についての補正却下の決定」「1.本件補正」の「本願補正発明」から,実質的に,「前記ウェブパーツページの前記動的な更新および前記ツールペインの前記動的な更新は,前記変更されているウェブページの画面表示をリフレッシュするための,少なくとも他のウェブパーツページを含むウェブパーツページ間で画面表示を切り替えるための,または前記コンピュータの表示部の画面表示に対するプロセス変更を実行するための前記外部入力装置からの入力を受け取ることなく行なわれる」を削除したものである。

そうすると,本願発明の構成要件を全て含み,さらに特定の構成要件に限定要件を付加したものに相当する本願補正発明が,前記「第2 平成23年4月8日付けの手続補正についての補正却下の決定」「2.独立特許要件についての検討」の「(3)判断」に記載したとおり,引用発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,本願発明も,同様の理由により,当該引用発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.回答書の補正案について,
なお,請求人は,上記平成24年8月2日付けの回答書において,請求項1を,
「コンピュータによって実施され,ウェブパーツを含むウェブパーツページの外観および動作を変更する方法であって,前記コンピュータは少なくとも処理装置およびメモリを含み,前記方法は,
前記処理装置が,ウェブパーツを含むウェブパーツページ内に位置するツールペインに対応するオブジェクトを前記メモリ上に生成するステップであって,前記ツールペインは,前記ウェブパーツページ内のウェブパーツを変更する複数の機能を有する少なくとも1つのツールパーツを含み,前記ツールペインは前記ウェブパーツページを表すマークアップ文書の中に含まれており,前記ウェブパーツページの一部として前記オブジェクトが生成されるステップと,
前記生成されたオブジェクトに基づいて,前記コンピュータの表示部に,前記ウェブパーツページの一部として前記ツールペインが含まれた,前記ウェブパーツページを表示するステップと,
前記コンピュータの外部入力装置から,前記ツールペイン内に含まれた前記ツールパーツの1つと関連付けられた,前記ウェブパーツを変更する前記複数の機能の内の1つを実行する入力を受け取るステップと,
前記入力の受け取りに応答して,前記処理装置が,前記ウェブパーツページの表示を動的に変更するステップと,
前記ウェブパーツページの変更によって,前記少なくとも1つのツールペインを変更する必要がある場合は,前記処理装置が,前記ウエブパーツページの前記変更に応答して,前記ツールペインの表示を動的に変更するステップと
を備え,前記ウェブパーツページの前記動的な更新および前記ツールペインの前記動的な更新は,前記変更されているウェブページの画面表示をリフレッシュするための,少なくとも他のウェブパーツページを含むウェブパーツページ間で画面表示を切り替えるための,または前記コンピュータの表示部の画面表示に対するプロセス変更を実行するための前記外部入力装置からの入力を受け取ることなく行なわれ,
前記ウェブパーツページを動的に変更するステップまたは前記ツールペインの表示を動的に変更するときに,前記変更されたウェブパーツページに対応するマークアップ文書が同時に変更されることを特徴とする方法。」
とする補正案を提示している。
ここで,上記「ウェブパーツページを動的に変更するステップ」とは,同請求項1中の「ウェブパーツページの表示を動的に変更するステップ」に相当するものと解されるところ,「マークアップ文書」で表された「ウェブパーツページ」の表示を変更する場合,当該「ウェブパーツページ」を構成する「マークアップ文書」も変更されることは,当業者にとって技術常識であるから,仮に当該補正案通りの補正がなされたとしても,本審決の結論には影響しない。


5.むすび

以上のとおり,本願の請求項1に係る発明は,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから,その余の請求項について言及するまでもなく,本願は,拒絶すべきものである。

よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2013-02-25 
結審通知日 2013-02-26 
審決日 2013-03-12 
出願番号 特願2005-41855(P2005-41855)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06F)
P 1 8・ 575- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 成瀬 博之  
特許庁審判長 仲間 晃
特許庁審判官 石井 茂和
長島 孝志
発明の名称 マークアップ言語文書中のツールペインのためのシステムおよび方法  
代理人 特許業務法人 谷・阿部特許事務所  
復代理人 中西 英一  
復代理人 濱中 淳宏  
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