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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1277105
審判番号 不服2012-13907  
総通号数 165 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-09-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-07-20 
確定日 2013-07-25 
事件の表示 特願2008-301406号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成22年6月10日出願公開、特開2010-124975号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯の概要
本件に係る出願(以下「本願」という。)は、平成20年11月26日の特許出願であって、平成24年4月20日付けで拒絶査定がなされ(発送日:同年4月24日)、これに対し、同年7月20日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに、その審判の請求と同時に手続補正がなされたものである。

第2 平成24年7月20日付け手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成24年7月20日付け手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1 本件補正発明
本件補正は、特許請求の範囲の請求項1について、本件補正前の平成24年2月27日付け手続補正書に
「所定の始動条件の成立により大当たりの抽選を行う大当たり抽選手段と、前記大当たりの抽選結果に基づいて演出を実行する演出実行手段と、を備える遊技機であって、
前記遊技機の所定箇所に設けられ、前記遊技機の任意の部位に加えられた圧力の変化をアナログの電圧信号に変換して出力する検出手段と、
前記検出手段から出力されたアナログの電圧信号をデジタルの電圧信号に変換して出力するアナログ-デジタル変換器と、
前記アナログ-デジタル変換器により変換されたデジタルの電圧信号から、前記遊技機の任意の部位に対して継続的な歪みが加えられたことを表す第1周波数帯域成分を抽出する第1フィルタ手段と、
前記第1フィルタ手段から出力される前記第1周波数帯域成分のデジタルの電圧信号が所定の第1条件を満たすと前記圧力の大きさを示す第1検出信号を出力する第1検出信号出力手段と、
前記演出実行手段を通じて当該遊技機の任意の部位の押圧を促す指示を出し、前記第1検出信号出力手段から第1検出信号を受信すると、該第1検出信号に示された圧力の大きさとその大きさの目標範囲との対応関係に応じて前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。」とあったものを、
「所定の始動条件の成立により大当たりの抽選を行う大当たり抽選手段と、前記大当たりの抽選結果に基づいて演出を実行する演出実行手段と、を備える遊技機であって、
前記遊技機の所定箇所に設けられ、前記遊技機の任意の部位に加えられた圧力の変化をアナログの電圧信号に変換して出力する検出手段と、
前記検出手段から出力されたアナログの電圧信号をデジタルの電圧信号に変換して出力するアナログ-デジタル変換器と、
前記アナログ-デジタル変換器により変換されたデジタルの電圧信号を第1のデジタルフィルタで濾波することで、当該デジタルの電圧信号から、前記遊技機の任意の部位に対して継続的な歪みが加えられたことを表す第1周波数帯域成分のデジタルの電圧信号を抽出する第1フィルタ手段と、
前記第1フィルタ手段から出力される前記第1周波数帯域成分のデジタルの電圧信号が所定の第1条件を満たすと前記圧力の大きさを示す第1検出信号を出力する第1検出信号出力手段と、
前記演出実行手段を通じて当該遊技機の任意の部位の押圧を促す指示を出し、前記第1検出信号出力手段から第1検出信号を受信すると、該第1検出信号に示された圧力の大きさとその大きさの目標範囲との対応関係に応じて前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。」と補正するものである。
上記補正について検討する。
本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に記載された発明は、第1フィルタ手段について、本件補正前に「前記アナログ-デジタル変換器により変換されたデジタルの電圧信号から、前記遊技機の任意の部位に対して継続的な歪みが加えられたことを表す第1周波数帯域成分を抽出する第1フィルタ手段」とあったものを「前記アナログ-デジタル変換器により変換されたデジタルの電圧信号を第1のデジタルフィルタで濾波することで、当該デジタルの電圧信号から、前記遊技機の任意の部位に対して継続的な歪みが加えられたことを表す第1周波数帯域成分のデジタルの電圧信号を抽出する第1フィルタ手段」と限定するものであり、かつ、本件補正前の特許請求の範囲の請求項1に記載された発明と本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に記載された発明(以下「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)否かについて検討する。

2 刊行物に記載された発明
(1)原査定の拒絶理由において提示された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2007-552号公報(以下「刊行物1」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている(下線は当審により付与。以下同様。)。
ア 「【請求項1】
枠体状の筐体と、遊技盤を支持した形で前記筐体に開閉可能に支持される前扉と、前記遊技盤の遊技領域に配置された図柄表示装置とを備え、前記遊技領域に遊技球を打ち出して遊技する遊技機において、
前記前扉の所定の部位に配置された操作ボタンと、
前記操作ボタンが所定の演出に応じて操作された際に、該操作の押圧度合いを検知する検知手段と、
前記操作ボタンの操作手法の指示内容を前記図柄表示装置に表示し、該指示内容の表示に応じて前記操作ボタンが操作されたとき、前記検知手段によって検知される前記操作ボタンの押圧度合いに応じて、前記図柄表示装置に表示される演出内容を変化させる表示制御手段と、を備えてなる、
ことを特徴とする遊技機。」(【特許請求の範囲】)
イ 「本発明は、パチンコ機等の遊技機に関し、詳しくは、ボタン操作に基づいて遊技の趣向性を高めるようにした遊技機に関する。」(段落【0001】)
ウ 「そこで本発明は、通常の遊技と並行して、遊技者参加によるゲーム感覚のボタン操作において、遊技者がボタン操作自体を楽しむと共に、興趣のある、喜悦感をより増幅させるような演出性を提供できるように構成し、もって上述した課題を解決した遊技機を提供することを目的とするものである。
また本発明は、上記目的を達成した上で、遊技者にとって触り心地が良く、連打等、押圧操作する際に遊技者の掌を痛める虞のない操作ボタンを提供することを目的とするものである。」(段落【0007】?【0008】)
エ 「請求項1に係る本発明によると、演出制御手段が、操作ボタンの操作手法の指示内容を図柄表示装置に表示し、その表示に応じて操作ボタンが操作されたとき、操作ボタンの押圧度合いに応じて、表示される演出内容を変化させるので、所謂スーパーリーチの演出中、遊技者に、操作ボタンを弱く叩かせたり、強く叩かせたり、強く連打させたりする指示内容を図柄表示装置の画面上に表示し、遊技者が、指示に従った叩き方をした場合には、進行中のスーパーリーチを更に濃密な演出(熱い演出)に発展させ、指示に従わない叩き方をした場合には、進行中のスーパーリーチを淡白な演出(寒い演出)に移行させる等により、大当たりするかもしれないという遊技者の期待感を刺激しつつ、遊技者を遊技に参加させ、演出性と共に遊技性を高めることができる。従って、遊技者のボタン操作に応じた演出を夫々提供でき、遊技者がボタン操作自体を楽しむことができ、遊技者の注目を集めることができると共に、より親近感・喜悦感を増大させることによって遊技の趣向性を飛躍的に高め、興趣の向上に寄与することができるようになる。」(段落【0013】)
オ 「また、遊技領域3aの中央部分には、遊技球ステージSを有するセンター飾り23が配設されている。センター飾り23の下部左右には、大当たり抽選に寄与しない一般の入賞が行われる入賞口25,26が配設されており、センター飾り23の直下方には、始動チャッカー27と、アタッカー5とが順次配設されている。またセンター飾り23は、遊技球ステージSの前壁中央に、該ステージS上の遊技球の一部を始動チャッカー27に導くための球放出口49を有している。
始動チャッカー27は、大当たり抽選実行の契機となり得る入賞が行われるものであり、開放位置と閉止位置とに開閉動作するように始動チャッカー開閉ソレノイド114(図3参照)によって作動させられる。始動チャッカー27の直上方には、所謂命釘としての一対の障害釘30が打ち込まれている。」(段落【0022】?【0023】)
カ 「ここで、本発明の特徴である操作ボタン22の構成について、図1及び図2を参照して詳細に説明する。図2は遊技参加ボタン22を示す図であり、同図(a)は遊技参加ボタン22の正面図、同図(b)は遊技参加ボタン22の平面図、同図(c)は遊技参加ボタン22が押圧されている状態を示す斜視図である。
図1に示すように、遊技参加ボタン22は、上述したように皿ユニット16の下部左方に位置する操作台部18に配設されており、図2(a),(b)に示すように、自由状態にて逆椀状となるカバー部材22aと、カバー部材22aの下方周縁部を嵌着した状態で支持する円形開口を有する底部22bとを備えている。この遊技参加ボタン22は、図柄表示装置35の画面上で繰り広げられるゲームに遊技者を参加させるための遊技参加用の操作ボタンとして、また、大当たり決定時に奏される音楽、或いは、図柄表示装置35の画面上での異なるモード演出画面等を決定すべき決定ボタンとして機能する。
また、カバー部材22aには、動物の顔等(本実施形態では図2(b)のように人の顔)の静止画像が描かれている。このカバー部材22aは、遊技参加ボタン22の操作時に遊技者の掌を痛めないようにする目的から、自由状態においては図2(a)に示す逆椀状の初期形状に復帰する弾力性及び柔軟性を有する材料により構成されている。この材料として、例えば、シリコーンゴム材のように弾力性を有する軟質素材を挙げることができる。更に、遊技参加ボタン22は、カバー部材22a及び底部22bの内方に、発光体としての発光ダイオード(以下、LEDと言う)81を有しており、このLED81は、図2(b)に示すように、底部22bの円形開口の内側で且つカバー部材22aの外周縁部近傍に複数個(本実施形態では6個)が配設されている。上記カバー部材22aは、LED81の投射光を上方に漏らして遊技参加ボタン22を認識し易くするため、使用する軟質素材は、透明、半透明、或いは曇りガラス状等の光透過性を有する状態で用いられる。
また、遊技参加ボタン22は、センサ本体79aと該センサ本体79aから突出する押圧部79bとからなる押圧検知センサ(検知手段)79を内方に備えている。この押圧検知センサ79は、押圧部79bをカバー部材22aの内面に接触させ、且つセンサ本体79aを底部22bに固着させた状態で、遊技者が遊技参加ボタン22のカバー部材22aを押圧した際の押圧度合いを検知し、その検知信号をサブ基板62に出力する。該押圧検知センサ79には、加速度センサや圧力センサ、力センサ等を適用することができるが、遊技参加ボタン22の押圧度合いを計測して検知信号を出力できるものであれば、他の種類のセンサを用いてもよい。」(段落【0029】?【0032】)
キ 「次に、本実施形態におけるパチンコ機1の制御系を図3に沿って説明する。なお、同図は本パチンコ機の制御系を示すブロック図である。
すなわち、本制御系は、主基板(主制御基板)61と、この主基板61に接続されたサブ基板(サブ制御基板)62とを備えている。主基板61は、本パチンコ機1の作動を統括的に管理・制御するものであり、当該パチンコ機1の動作全体を管理するシステムプログラム及び遊技用の実行プログラムが予め記憶された半導体メモリ等からなる記憶部(図示せず)と、これらのプログラムを実行する不図示のマイクロプロセッサ(MPU)とを備えている。
主基板61は、入賞判定手段105、入賞信号出力手段106、第1抽選手段107、第2抽選手段108、遊技制御手段109、保留手段110、作動制御手段111、作動判定手段112、及び作動決定手段113を備えている。また主基板61には、始動チャッカー開閉ソレノイド114及びアタッカー開閉ソレノイド115が接続されている。
入賞判定手段105は、発射ハンドル2の操作で作動する発射装置(図示せず)によって遊技領域3aに打ち出された遊技球が始動チャッカー27、入賞口25,26、アタッカー5等の何れかに入賞したとき、当該入賞があった旨を判定する。
入賞信号出力手段106は、入賞判定手段105によって入賞が判定されたとき、対応する始動チャッカー27、入賞口25,26、アタッカー5等に入賞した旨の入賞信号を出力する。
第1抽選手段107は、入賞信号出力手段106からの入賞信号の入力時、最大保留球数(例えば4個)未満での入賞を契機として、次なる大当たりを当選させるまで遊技者に有利な付加価値を付与し得る特殊状態となる確率変動当たり、及び上記特殊状態とならない通常当たりのうちの何れか一方に当選するように、不図示の抽選用メモリから当たり当選乱数値を取得して、大当たり抽選を実行する。
第2抽選手段108は、第1抽選手段107での大当たり抽選で確変当たりに当選した場合、不図示の演出用メモリに格納された演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、確変当たりに対応する「111」、「333」や「777」等の図柄が図柄表示装置35の大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。なお、上記「大当たり有効ライン」は、大当たりを得るため図柄が一列に並ぶべき位置(ライン)を意味する。第2抽選手段108はまた、第1抽選手段107での大当たり抽選で通常当たりが当選した場合、演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、通常当たりに対応する「222」、「444」や「888」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。第2抽選手段108は更に、第1抽選手段107での大当たり抽選で外れた場合、演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、外れに対応する「252」、「464」や「838」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。
遊技制御手段109は、放音装置12、演出用照明装置11に放音、発光の演出をさせる契機となる指令を、サブ基板62の演出制御手段116に送信する。また、遊技制御手段109は、遊技参加ボタン22を用いた遊技者参加型の演出を行わせるか否かを、予め登録(格納)された演出用乱数等を用いた抽選で無作為に決定し、これを行わせると決定した際には、後述する表示制御手段118へその旨の信号を送信する。
上記信号を受けた表示制御手段118は、演出制御手段116に対し、遊技参加ボタン22の操作を有効とさせる信号(以下、割込み信号と呼ぶ)を送信する。そして、表示制御手段118は、図柄表示装置35の大当たり抽選に関するその時点での表示を、例えば、任意の1つの図柄が停止した際に、もう1つの同図柄がゆっくりと大当たり有効ラインに近づいてリーチへと発展していくような演出表示へと切り替える。
このときの図柄表示装置35の画面では、停止した図柄と同図柄の他の1つが大当たり有効ライン上にリーチとして揃うような「熱い(濃密な)演出」、つまり、大当たり有効ラインに揃おうとする他の1つの同図柄を、遊技者が遊技参加ボタン22を操作することで、例えばアニメキャラクタが後押ししていくような演出表示がなされる(以下、このような表示を割込み演出表示と呼ぶ)。なお、遊技制御手段109にて決定される遊技者参加型の演出表示には、上記した2つの同図柄が図柄表示装置35の大当たり有効ライン上でリーチとして揃いそうな表示以外にも、大当たりとして同図柄が3つ揃いそうな表示や、有効ライン上で2つの同図柄が揃ったリーチ時に更にスーパーリーチへと発展しそうな表示等を挙げることができる。
上記のような割込み演出表示時に、演出制御手段116は、遊技参加ボタン22内のLED81を発光させて、遊技者を遊技に参加させるべく参加ボタン22の押圧タイミングを報知するための信号をLED81に送信する。この際に、遊技者が遊技参加ボタン22を押圧操作すると、押圧検知センサ79が検知した押圧度合いに応じた表示制御手段118の制御により、図柄表示装置35の画面では、例えば、残り1つの同じ図柄が大当たり有効ライン上に揃うような「濃密な演出」、つまり、大当たり有効ラインに揃おうとする残り1つの同図柄をアニメキャラクタが手で後押しするような演出表示がなされる。このとき、なされる演出データが、第1抽選手段107でなされた大当たり抽選に当選している場合は、残り1つの同じ図柄が大当たり有効ライン上に揃って大当たりが発生することとなる。
なお、参加ボタン22の押圧タイミングを報知するための上記信号は、リーチ演出の全てにおいて発生するわけではなく、上述したように、遊技制御手段109での演出用乱数等を用いた抽選で当選した際に発生することとなる。その結果、遊技者から見ると、遊技参加ボタン22の操作タイミングの報知は、図柄表示装置35の表示において2つの同図柄が大当たり有効ライン上で揃ってリーチになるとき、図柄表示装置35にて大当たりが確定表示されるとき、或いは、大当たり抽選の当落に拘わらず2つの同図柄が大当たり有効ライン上で揃ったリーチ後にスーパーリーチに発展するとき等を契機(所定の契機)として行われることになる。
また遊技制御手段109は、予め設定された演出データや、第1抽選手段107、第2抽選手段108での抽選結果に応じて、図柄表示装置35に表示すべき演出内容に関する信号を、サブ基板62の表示制御手段118に送信する。遊技制御手段109は、例えば、保留手段110の保留内容を参照し、図柄表示装置35上で大当たり図柄が最終的に揃うような演出、或いは、大当たり図柄が最終的に外れるような演出を行うための信号を表示制御手段118に送信する。これらの演出には、上述した遊技参加ボタン22の押圧操作に対応させた、進行中のスーパーリーチを更に濃密な演出に発展させる「濃密な演出」や、進行中のスーパーリーチを淡白な演出に移行させる「淡白な演出」等も含まる。」(段落【0033】?【0045】)
ク 「一方、サブ基板62は、画像表示、効果音等の演出、効果光等の表示制御を行うものであり、演出制御手段116及び表示制御手段118を有している。サブ基板62には、放音装置12、演出用照明装置11、押圧検知センサ79を内蔵する遊技参加ボタン22、LED81、及び図柄表示装置35が接続されている。
演出制御手段116は、遊技制御手段109からの指令に応答して、放音装置12を放音駆動し、演出用照明装置11を発光駆動し、遊技者の聴覚や視覚に訴える演出を行う。また、該演出制御手段116は、遊技制御手段109からの指令に応じた表示制御手段118からの信号に従って、演出上の所定の契機で発光駆動信号を出力してLED81を発光させる。これにより、遊技参加ボタン22が、遊技者に容易に認識できるよう状態になるため、操作タイミングが確実に遊技者に報知されることとなる。従って、遊技者は、遊技参加ボタン22の操作タイミングを容易に且つ確実に知ることができ、操作タイミングを逸することなく操作できるようになる。そして、該操作タイミングにて遊技参加ボタン22が押圧された際、表示制御手段118は、押圧検知センサ79によって検知されたカバー部材22aの押圧度合いに応じた演出を表示させるべく図柄表示装置35を駆動制御する。
表示制御手段118は、遊技制御手段109からの信号に従って、図柄表示装置35を駆動し、大当たり抽選結果を中心とした内容の演出を、遊技者の視覚に訴えるように演出表示する。また表示制御手段118は、上述したように、遊技参加ボタン22が操作された旨の検知信号を押圧検知センサ79から受信した際、図柄表示装置35の画面上で、例えば、大当たり有効ラインに揃おうとする残り1つの同図柄をアニメキャラクタが手で後押しするような「濃密な演出」を表示するように、図柄表示装置35に信号を送る。」(段落【0053】?【0055】)
ケ 「そして、大当たり抽選で当選した場合(ステップS3)、第1抽選手段107が当たりフラグをオンすると、第2抽選手段108が、演出用メモリに格納された演出乱数値に基づく抽選で、大当たりの種別、つまり確変当たり又は通常当たりに対応する変動パターンを決定する。
これにより、ステップS4において、図柄表示装置35に表示されるべき当たり図柄がセットされ、第2抽選手段108は、その旨の変動パターン信号を出力すると共に、当該変動パターン信号に基づく演出表示が終了するまでは次の変動パターン信号を送信しないようにするために図柄変動禁止フラグをオンし、当該オンした図柄変動禁止フラグを解除する時間を計測するための図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。一方、大当たり抽選で外れた場合には、演出用メモリに格納された演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、外れに対応する図柄が最終的に揃う旨の変動パターンが決定される。これにより、図柄表示装置35に表示される外れ図柄がセットされ、第2抽選手段108は、その旨の変動パターン信号を出力すると共に、図柄変動禁止フラグをオンし、図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。
以上のようにして、遊技制御手段109が、図柄表示装置35に表示すべき演出内容に関する信号をサブ基板62の表示制御手段118に送信することに基づき、表示制御手段118が、図柄表示装置35を適時駆動し、大当たり抽選結果に関する内容等を、遊技者の視覚に訴えるように演出表示することとなる(ステップS5)。
その場合、例えば、表示制御手段118の制御により図柄表示装置35の画面上でリーチ演出が行われている際に、大当たり有効ライン上に並んだ2つの同図柄に向かって残り1つの同図柄が接近するタイミングで、演出制御手段116が、LED81に発光駆動信号を出力して、LED81を発光させて遊技参加ボタン22を目立たせ、その操作タイミングを遊技者に報知する。これにより、遊技者は、遊技参加ボタン22の操作タイミングを容易に認識し、操作タイミングを逸することなく操作することができる。
その際、遊技参加ボタン22上部のカバー部材22aが、押圧に応じて変形し、且つ該変形後の解放状態で初期形状に復帰する柔軟な性質を備える材料からなるので、遊技者にとって触り心地が良く、遊技者が遊技参加ボタン22を強く連打する等の際に、遊技者の掌を痛めることなく遊技を進行させることができる。更に、皿ユニット16の側部に設けられた操作台部18に該遊技参加ボタン22が位置されているので、遊技者が一方の手(例えば右手)で発射ハンドル2を握持している間でも、他方の手(例えば左手)で遊技参加ボタン22を操作することができ、従って、遊技者の負担は軽減される。また、図柄表示装置35の画面上に表示される指示に従って遊技参加ボタン22を操作する際に、遊技者は、無理のない姿勢で容易に連打することができる。」(段落【0060】?【0064】)
コ 「以上説明した本実施形態によれば、演出制御手段116が、遊技参加ボタン22の操作手法の指示内容を図柄表示装置35に表示し、その表示に応じて遊技参加ボタン22が操作されたとき、遊技参加ボタン22の押圧度合いに応じて、表示される演出内容を変化させるので、所謂スーパーリーチの演出中、遊技者が、指示に従った叩き方をした場合には、進行中のスーパーリーチを更に濃密な演出に発展させ、指示に従わない叩き方をした場合には、進行中のスーパーリーチを淡白な演出に発展させる等により、大当たりするかもしれないという遊技者の期待感を刺激しつつ、遊技者を遊技に参加させ、演出性と共に遊技性を高めることができる。従って、遊技者の遊技参加ボタン22に応じた演出を夫々提供でき、遊技者が遊技参加ボタン22自体を楽しむことができ、遊技者の注目を集めることができると共に、より親近感・喜悦感を増大させることによって遊技の趣向性を飛躍的に高め、興趣の向上に寄与することができるようになる。
そして、カバー部材22aに、動物の顔等の静止画像が描かれているので、例えば「もぐら叩きゲーム」のような演出で遊技者の注目を集めることができると共に、より親近感を増大させることによって興趣の向上に寄与することができるようになる。そして、それまでパチンコ機等の遊技を試みたことのない未経験者に対しても、より効果的に注意を引くことができるようになるため、遊技者層の幅を広げることができるようになる。」(段落【0067】?【0068】)
サ 上記カ及びケの記載事項によると、変動表示中に、遊技参加ボタン22の操作手法の指示内容を図柄表示装置35に表示することが示されているといえる。

上記ア?コの記載事項、上記サの認定事項、及び、図面の図示内容を総合勘案すると、刊行物1には次の発明が記載されていると認められる。
「入賞信号出力手段106からの入賞信号の入力時、大当たり抽選を実行する第1抽選手段107と、
画像表示、効果音等の演出、効果光等の表示制御を行うものであり、演出制御手段116及び表示制御手段118を有しているサブ基板62と、
サブ基板62に接続されている、放音装置12、演出用照明装置11、押圧検知センサ79を内蔵する遊技参加ボタン22、LED81、及び図柄表示装置35とを備え、
演出制御手段116は、放音装置12を放音駆動し、演出用照明装置11を発光駆動し、遊技者の聴覚や視覚に訴える演出を行い、
表示制御手段118は、予め設定された演出データや、大当たり抽選を実行する第1抽選手段107、第2抽選手段108での抽選結果に応じて、図柄表示装置35に表示すべき演出内容に関する信号が遊技制御手段109から送信され、大当たり抽選結果を中心とした内容の演出を表示するパチンコ機において、
遊技者が遊技参加ボタン22を押圧した際の押圧度合いを検知する押圧検知センサ79としての圧力センサを備え、
押圧検知センサ79としての圧力センサは、遊技参加ボタン22の押圧度合いに応じた検知信号をサブ基板62に出力し、
遊技制御手段109は、遊技参加ボタン22を用いた遊技者参加型の演出を行うか否かを予め抽選で決定し、これを行わせると決定した際には表示制御手段118へその旨の信号を送信し、当該信号を受けた表示制御手段118は、演出制御手段116に対し、遊技参加ボタン22の操作を有効とさせる信号を送信するとともに、図柄表示装置35の大当たり抽選に関するその時点での表示をリーチへと発展していくような演出表示へと切り替え、
演出制御手段116は、スーパーリーチの演出中に、遊技者に遊技参加ボタン22を弱く叩かせたり、強く叩かせたりするといった指示内容を図柄表示装置35に表示し、図柄表示装置35に表示される演出内容を、遊技者が指示に従った叩き方をした場合には、進行中のスーパーリーチを更に濃密な演出に発展させ、指示に従わない叩き方をした場合には、進行中のスーパーリーチを淡白な演出に移行させるパチンコ機。」

(2)同じく、原査定の拒絶理由において提示された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2008-29764号公報(以下「刊行物2」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている。
ア 「【請求項1】
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技状態が前記始動口への入球を契機とした所定状態となったときに、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、
遊技の進行における所定の変化の契機となる指示として遊技者の押圧操作入力をその押圧方向に複数段階に受け付け、前記押圧操作入力による押圧変位量が第1の変位量を超えたことを検出したときに第1操作検出信号を出力し、さらに前記押圧変位量が前記第1の変位量よりも大きい第2の変位量を超えたことを検出したときに第2操作検出信号を出力する操作ボタンと、
前記操作ボタンにより前記第1操作検出信号が出力されてから前記第2操作検出信号が出力されるまでの時間間隔を算出する押圧速度算出手段と、
遊技の進行を制御するとともに、通常時においては前記押圧操作入力による遊技者の指示を契機として遊技の進行を変化させる一方、前記押圧速度算出手段が算出した時間間隔が所定値以下である場合には、遊技の進行を前記押圧操作入力による遊技者の指示を契機とした変化とは異なる態様に制御する遊技制御手段と、
を備えたことを特徴とする弾球遊技機。」(【特許請求の範囲】)
イ 「本発明は、ぱちんこ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に遊技者の行動を感知するための技術に関する」(段落【0001】)
ウ 「操作ボタン95は、遊技者の押圧操作入力の第1操作段階を検出する弱押し検出装置96および第2操作段階を検出する強押し検出装置97を含む。
弱押し検出装置96は、操作ボタン95の上面、つまり押圧面近傍に設けられたセンサである。弱押し検出装置96は、押圧操作入力による操作ボタン95の押圧変位量が第1の変位量を超えたときにこれを検出して第1操作検出信号を出力する。一方、強押し検出装置97は、操作ボタン95の押圧面から弱押し検出装置96よりも押圧方向に深い位置に設けられたセンサである。この強押し検出装置97は、押圧操作入力による操作ボタン95の押圧変位量が第1の変位量よりも大きい第2の変位量を超えたことを検出したときにこれを検出して第2操作検出信号を出力する。すなわち、これら弱押し検出装置96および強押し検出装置97により、遊技者による2段階の押圧操作入力を検出することができる。
なお、本実施例では、第1の変位量までの押圧操作を「弱押し」といい、さらに第2の変位量までの押圧操作を「強押し」という。操作ボタン95は、内部に設けられたばね等の弾性部材により、押圧操作に対する反力が第1の変位量を超えたときに大きくなるように設定されている。たとえば、操作ボタン95の変位が第1の変位量になるまでは、ばね定数が所定値の第1のばねによる反力が加わり、その変位が第1の変位量を超えると、さらに第1のばねよりもばね定数が大きい第2のばねによる反力が加わるようなものでもよい。遊技者は、このばねの反力によって自身が弱押しをしているのか強押しをしているのかを認識することができる。」(段落【0084】?【0086】)
エ 「次に、上述した操作遊技処理および演出規制処理について具体的に説明する。図5および図6は、操作遊技処理の実行過程で表示される画面例を表す説明図である。図5(a)は、操作遊技開始時の一画面例を表している。図5(b)および図6(a)は、操作遊技過程の一画面例を表している。また、図6(b)は、演出規制処理への移行過程で表示される一画面例を表している。
上述のように、演出表示制御手段136は、演出画像200に装飾図柄を変動表示させるが、リーチ状態になったときの所定のタイミングでその遊技の進行を変化させる操作遊技処理を実行する。すなわち、演出表示制御手段136は、操作ボタン95の押圧操作入力による遊技者の指示を契機として、大当たりになる可能性およびその確率を示唆する演出画像を表示させる特別演出を行う。
具体的には図5(a)に示すように、演出表示制御手段136は、リーチ状態になったときに、演出画像200に操作ボタン95の画像を表示するとともに、「操作ボタンを軽く押してみよう」というメッセージを表示する。
これに応じて遊技者が操作ボタン95を弱押しすると、図5(b)に示すように、演出表示制御手段136は、演出画像200に「おや、当たるかも」というメッセージを表示させて遊技者の期待感を喚起し、続いて「操作ボタンをもう少し強く押してみて」というメッセージを表示する。
これに応じて遊技者が操作ボタン95を強押しすると、図6(a)に示すように、演出表示制御手段136は、「大当たり確率90%」などの大当たり移行確率を示すメッセージを表示させ、遊技者の期待感をさらに高める。その後、リーチ状態を経た大当たり態様の演出パターン又はリーチ状態を経た外れ図柄の演出パターンを表示する。この操作遊技処理が行われている間、遊技者によって操作ボタン95が強押しされる毎に、押圧速度算出手段164が操作時間間隔を算出する。」(段落【0092】?【0096】)

上記ア?エの記載事項及び図面の図示内容を総合勘案すると、刊行物2には次の発明が記載されていると認められる。
「遊技の進行における所定の変化の契機となる指示として遊技者の押圧操作入力をその押圧方向に複数段階に受け付け、押圧操作入力による押圧変位量が第1の変位量を超え、第2の変位量までを検出したときに「強押し」されたとの第1操作検出信号を出力する操作ボタン95と、
演出画像200に装飾図柄を変動表示させるが、変動表示中にリーチ状態になると、演出画像200に操作ボタン95の画像を表示するとともに、『操作ボタンをもう少し強く押してみて』というメッセージを表示し、この表示に応じて遊技者が操作ボタン95を強押しすると『大当たり確率90%』などの大当たり移行確率を示すメッセージを表示させる演出表示制御手段136とを備えた弾球遊技機。」

(3)同じく、原査定の拒絶理由において提示された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2008-267977号公報(以下「刊行物3」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている。
ア 「【請求項1】
機械的振動を電気的に捕らえて加速度に応じた信号値を出力する加速度センサと、
揺れによる低い衝撃周波数の信号に対して相対的に高い増幅度で信号増幅されるよう周波数特性が設定され、打撃による高い衝撃周波数の信号に対して前記低い衝撃周波数の信号の場合よりも低減された増幅度で信号出力されるよう周波数特性が設定され、前記加速度センサよりの信号を受け、その信号周波数に応じた信号値を出力する周波数特性設定回路と、
この周波数特性設定回路より出力される信号により衝撃を検出する衝撃検出回路と、を備え、
前記低い衝撃周波数に対しては低い加速度値の検出で、前記打撃による高い衝撃周波数に対しては高い加速度値の検出で、それぞれ衝撃を検出することを特徴とする衝撃センサ。
【請求項2】
前記周波数特性設定回路は、揺れによる低い衝撃周波数の信号に対して相対的に高い増幅度で信号増幅し、打撃による高い衝撃周波数の信号に対して前記低い衝撃周波数の信号の場合よりも低減された増幅度で信号出力するローパス増幅回路であることを特徴とする請求項1記載の衝撃センサ。
【請求項3】
前記周波数特性設定回路は、ローパス増幅回路の前段に、前記低い衝撃周波数の内、所定値以下の周波数の信号を低減し、その周波数を超える周波数の信号をパスするハイパスフィルタを備えることを特徴とする請求項2記載の衝撃センサ。」(【特許請求の範囲】)
イ 「この発明はパチンコ遊戯に於ける打撃や揺らしによる不正操作を検出し、ゲーム機の不正遊戯を防止するゲーム機不正監視用の衝撃センサに関する。」(段落【0001】)
ウ 「図6に於いてf1?f5はパチンコ台の建付けを揺らす場合に於ける振動周波数帯を示す、f6或いはf7以上の周波数はパチンコ台を打撃した場合の振動周波数帯を示し、又f1或いはf2以下の周波数は重量車両等が店の前を通過する場合の主な低周波数帯を示す。加速度センサ、つまりピックアップ3の出力は、一般的には図5に示すように周波数に無関係に一定の加速度に対して出力電圧は、一定である。これに対し、ここでは、ピックアップ3より後段の回路部で周波数特性に加工を施す設定を行い、周波数f1?f5の揺れによる振動周波数帯では、検出加速度値をg1?g2と低く、周波数f6以上の打撃による振動周波数帯では検出加速度値をg3以上と高く設定している。
次に上記した図6に示す振動周波数と加速度の関係の特性を実現する回路部を持つ衝撃センサの回路ブロック図を図7に示す。この衝撃センサの回路部は、上記したピックアップ3と、第1のハイパスフィルタ12と、第1のローパス増幅回路13と、第2のハイパスフィルタ14と、第2のローパス増幅回路15と、ウインドーコンパレータ16と、OFF遅延タイマ回路17と、出力回路18と、各回路に電源電圧を供給する定電圧回路19とから構成されている。
この衝撃センサ回路において、加速度ピックアップ3から出力される周波数特性のフラットな信号はf1或いはf2以下の低周波数帯は第1及び第2のハイパスフイルタ12、14でカット減衰される。この低周波数帯のカットされた信号(f1或いはf2を超える周波数帯の信号)は、第1、第2のローパス増幅回路13,15で、揺れによる周波数帯のf1?f5の周波数帯が大きく増幅され検出感度が高められるとともに、それ以上(f6以上)の周波数帯は大きく増幅しないように構成され、高い周波数(f6以上)の検出感度は低下し大きな加速度値しか検出しないようになっている。その後は、図6に示す加速度値の検出される時にウインドウーコンパレータ16は、衝撃検出を出力する。」(段落【0037】?【0038】)
エ 上記ウの記載事項及び【図5】から、加速度センサの出力電圧はアナログ信号であるといえる。

上記ア?ウの記載事項、上記エの認定事項、及び、図面の図示内容を総合勘案すると、刊行物3には次の発明が記載されていると認められる。
「機械的振動を電気的に捕らえて加速度に応じたアナログ電圧信号を出力する加速度センサと、
加速度センサよりの信号を受け、その信号周波数に応じた信号値を出力する周波数特性設定回路と、
周波数特性設定回路より出力される信号により衝撃を検出する衝撃検出回路とを備えたパチンコ遊戯機の衝撃センサにおいて、
周波数特性設定回路は、低い衝撃周波数の内、重量車両等が店の前を通過する場合の主な低周波数帯を示す、f1或いはf2以下の周波数である所定値以下の周波数の信号を低減し、その周波数を超える周波数の信号をパスするハイパスフィルタを備え、
低い衝撃周波数に対しては低い加速度値の検出で、打撃による高い衝撃周波数に対しては高い加速度値の検出で、それぞれ衝撃を検出するパチンコ遊戯機の衝撃センサ。」

3 対比
刊行物1に記載された発明(以下「前者」という。)と本件補正発明(以下「後者」という。)とを対比する。
前者の「入賞信号出力手段106からの入賞信号の入力時、大当たり抽選を実行する第1抽選手段107」は、その構成及び機能からみて、後者の「所定の始動条件の成立により大当たりの抽選を行う大当たり抽選手段」に相当し、以下同様に、
前者の「放音装置12」と「演出用照明装置11」とは、「放音装置12」が演出制御手段116により放音駆動され、「演出用照明装置11」が演出制御手段116により発光駆動されるものであることから、後者の「大当たりの抽選結果に基づいて演出を実行する演出実行手段」に、
前者の「パチンコ機」は、後者の「遊技機」に、
それぞれ相当する。

そして、前者の「遊技者が遊技参加ボタン22を押圧した際の押圧度合いを検知する押圧検知センサ79としての圧力センサ」と後者の「遊技機の所定箇所に設けられ、遊技機の任意の部位に加えられた圧力の変化をアナログの電圧信号に変換して出力する検出手段」とは、前者における押圧検知センサ79としての圧力センサが、パチンコ機に設けられるものであり、また、遊技参加ボタン22を押圧した際の圧力変化に相当する押圧度合いに応じた検知信号を出力するものであるから、両者は、「遊技機の所定箇所に設けられ、遊技機の任意の部位に加えられた圧力の変化を検出信号として出力する検出手段」である点で共通し、以下同様に、
前者の「遊技参加ボタン22の押圧度合いに応じた検知信号をサブ基板62に出力」する「押圧検知センサ79としての圧力センサ」と、後者の「検出手段から出力されたアナログの電圧信号をデジタルの電圧信号に変換して出力するアナログ-デジタル変換器と、アナログ-デジタル変換器により変換されたデジタルの電圧信号を第1のデジタルフィルタで濾波することで、当該デジタルの電圧信号から、遊技機の任意の部位に対して継続的な歪みが加えられたことを表す第1周波数帯域成分のデジタルの電圧信号を抽出する第1フィルタ手段と、第1フィルタ手段から出力される第1周波数帯域成分のデジタルの電圧信号が所定の第1条件を満たすと圧力の大きさを示す第1検出信号を出力する第1検出信号出力手段」とは、後者において、「継続的な歪みが加えられたこと」は、本願明細書に「第1検出信号出力手段186aは、第1のデジタルフィルタ184aから出力される電圧信号が所定の第1条件を満たすと、即ち、電圧信号の最大値が所定閾値を超過すると、後述する演出表示に影響を与えるべく当該パチンコ機100の任意の部位に押圧(継続的な歪み)が加えられたことを表す第1検出信号を出力する。」(段落【0063】)と定義されていることから、「押圧が加えられたこと」に相当するといえ、前者において、押圧検知センサ79としての圧力センサにより、遊技参加ボタン22に加えられた押圧度合いが検出されると、押圧度合いに応じた圧力の大きさを示す検知信号を出力するものであるから、両者は、「遊技機の任意の部位に対して継続的な歪みが加えられたことを表す信号が所定の第1条件を満たすと圧力の大きさを示す第1検出信号を出力する第1検出信号出力手段」である点で、
前者の「スーパーリーチの演出中に、遊技者に遊技参加ボタン22を弱く叩かせたり、強く叩かせたりするといった指示内容を図柄表示装置35に表示し、図柄表示装置35に表示される演出内容を、遊技者が指示に従った叩き方をした場合には、進行中のスーパーリーチを更に濃密な演出に発展させ、指示に従わない叩き方をした場合には、進行中のスーパーリーチを淡白な演出に移行させる」「演出制御手段116」と、後者の「演出実行手段を通じて当該遊技機の任意の部位の押圧を促す指示を出し、第1検出信号出力手段から第1検出信号を受信すると、該第1検出信号に示された圧力の大きさと該目標範囲との対応関係に応じて演出実行手段を制御する演出制御手段」とは、前者において、演出制御手段116は、押圧検知センサ79としての圧力センサにより検知される圧力の大きさを、弱く叩かれたか、あるいは、強く叩かれたかと判定するために設定された所定の目標と比較し、その比較結果に応じて、放音装置12や演出用照明装置11を駆動する制御を行うものであることから、両者は、「演出実行手段を通じて当該遊技機の任意の部位の押圧を促す指示を出し、第1検出信号出力手段から第1検出信号を受信すると、該第1検出信号に示された圧力の大きさと該目標との対応関係に応じて演出実行手段を制御する演出制御手段」である点で、
それぞれ共通する。

したがって、両者の一致点及び相違点は、次のとおりである。
[一致点]
「所定の始動条件の成立により大当たりの抽選を行う大当たり抽選手段と、前記大当たりの抽選結果に基づいて演出を実行する演出実行手段と、を備える遊技機であって、
前記遊技機の所定箇所に設けられ、前記遊技機の任意の部位に加えられた圧力の変化を検出信号として出力する検出手段と、
前記遊技機の任意の部位に対して継続的な歪みが加えられたことを表す信号が所定の第1条件を満たすと前記圧力の大きさを示す第1検出信号を出力する第1検出信号出力手段と、
前記演出実行手段を通じて当該遊技機の任意の部位の押圧を促す指示を出し、前記第1検出信号出力手段から第1検出信号を受信すると、該第1検出信号に示された圧力の大きさと該目標との対応関係に応じて前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、
を備える遊技機。」

[相違点1]
本件補正発明では、検出手段が圧力の変化をアナログの電圧信号に変換して出力するのに対して、刊行物1に記載された発明では、検出手段が圧力の変化をアナログの電圧信号に変換して出力するか否か明記されていない点。

[相違点2]
本件補正発明では、検出手段から出力されたアナログの電圧信号をデジタルの電圧信号に変換して出力するアナログ-デジタル変換器と、アナログ-デジタル変換器により変換されたデジタルの電圧信号を第1のデジタルフィルタで濾波することで、当該デジタルの電圧信号から、遊技機の任意の部位に対して継続的な歪みが加えられたことを表す第1周波数帯域成分のデジタルの電圧信号を抽出する第1フィルタ手段と、第1フィルタ手段から出力される第1周波数帯域成分のデジタルの電圧信号が所定の第1条件を満たすと圧力の大きさを示す第1検出信号を出力する第1検出信号出力手段とを具備するのに対して、刊行物1に記載された発明では、「圧力センサは、操作ボタンの押圧度合いに応じた検知信号をサブ基板62に出力」するが、検知された「押圧度合い」の処理は、アナログ信号処理されるものであり、アナログ信号である電圧信号をデジタル信号である電圧信号に変換するアナログ-デジタル変換器、及び、デジタル信号である電圧信号を第1のデジタルフィルタで濾波することで、第1周波数帯域成分のデジタル信号である電圧信号を抽出する第1フィルタ手段を具備することによりデジタル信号処理されるものでない点。

[相違点3]
押圧の大きさの目標が、本件補正発明では、範囲を有するものであるのに対して、刊行物1に記載された発明では、範囲を有するものであるか否か明記されていない点。

4 当審の判断
(1)相違点1及び2について
まず、刊行物1に記載された発明は、遊技者により押圧された遊技参加ボタン22の押圧度合いを検知するものである。
そして、遊技機の技術分野において、演出制御に用いられる操作部の押圧信号に振動成分を含むことは、本願出願前に周知の技術事項である(例えば、特開2008-161594号公報の段落【0037】?【0043】、【0068】には、遊技者がスタートレバー41を把持したときに検知される、比較的強い間欠的な圧力の変化である遊技者の握力信号を抽出するために、ひずみゲージの抵抗変化信号から握力の周波数成分を分離し、分離された信号を用いて演出制御を行うことが記載され、特開2006-75222号公報の段落【0045】、【0051】には、スタートレバー41の操作力Fを振動センサを用いて検出し、検出された操作力Fに応じた演出を行うことが記載され、特開2007-7032号公報の段落【0015】には、押圧可能な操作ボタン17が、振動や衝撃などを瞬時に検知し、その衝撃に比例した電圧を出力として取り出せる加速度センサ17aを具備することが記載されている。以下「周知の技術事項1」という。)。
また、遊技機の技術分野において、遊技機に加えられる振動を圧力センサや加速度センサにより検出することは本願出願前に周知の技術事項である(例えば、特開2002-210185号公報の段落【0031】や、特開2005-168888号公報の段落【0059】や、特開2003-180972号公報の段落【0009】?【0017】や、刊行物1の段落【0032】、【0071】?【0072】を参照。以下「周知の技術事項2」という。)。
そうすると、刊行物1に記載された発明における、押圧検知センサ79としての圧力センサにより検知される信号に、振動成分が含まれることは当業者にとって明らかである。

次に、刊行物3には、アナログ電圧信号を出力する加速度センサと、低い衝撃周波数及び打撃による高い衝撃周波数の衝撃を検出するためのセンサであって、低い衝撃周波数のうち、重量車両等が店の前を通過する場合の主な低周波数帯域を示すf1或いはf2の信号をハイパスフィルタにより低減させ、検出信号からf2を越える周波数帯域成分の信号を抽出する衝撃センサとを備えたパチンコ遊戯機についての発明が記載されている。

ところで、遊技機に加えられる振動を検出するためのセンサに関する技術分野において、センサから出力されるアナログ信号をコンピュータにより処理可能とするために、デジタル信号に変換すること、及び、変換されたデジタル信号から必要とする周波数帯域成分の信号を抽出するためにデジタルフィルタを介在させることは、本願出願前に広く行われていた技術事項である(例えば、上記特開2002-210185号公報に記載された、加速度センサ11から出力された加速度の時系列データに所定のサンプリング(アナログ信号を一定の時間間隔のデジタル信号に変換すること。)を行った後、バンドパスフィルタを通して、所定周波数幅の信号成分を抜き出す周波数変換がなされる(図8(b)を参照。)こと(段落【0033】)や、上記特開2005-168888号公報に記載された、人が発声することにより生じる微弱振動を骨伝導マイク41により検出し、骨伝導マイク41から出力される音信号をデジタルサンプリング部51において所定周期のデジタルサンプリング値信号に変換し、人間の音声の主要な周波数帯域のみを通過させるデジタルバンドパスフィルタとして形成された音声抽出フィルタ52により、人間の音声に係る音声を主に抽出すること(段落【0059】、【0070】?【0072】)や、アナログ信号処理においてではあるが、上記特開2003-180972号公報に記載された、操作ハンドル4の内部に取り付けられた圧電素子からなる人感センサ12により検知されたオペレータの手指から伝わる微振動の振動信号を、バンドパスフィルタ22を通過させることにより雑音成分を取り除くこと(段落【0009】?【0017】)を参照。以下「周知の技術事項3」という。)。
このように、遊技機に加えられる振動を検出するためのセンサに関する技術分野において、検出対象に応じて検出された信号から必要とする周波数帯域成分の信号を抽出することは本願出願前に周知の技術的課題であるから、刊行物1に記載された発明においても、押圧検知センサ79としての圧力センサの出力である検知信号から、遊技参加ボタン22が操作されたことにより生じる周波数帯域成分の信号を抽出するという自明の課題を内在するものといえる。
してみると、刊行物1に記載された発明と刊行物3に記載された発明とは、遊技機に加えられる振動を検知可能なセンサに関する発明である点で共通する技術分野に属する発明であるとともに、検知される圧力信号から必要とする周波数帯域成分の信号を抽出するという共通の課題を有するものである。

したがって、刊行物1に記載された発明に、刊行物3に記載された発明及び上記周知の技術事項1?3を適用して、押圧検知センサ79としての圧力センサから出力されるアナログ電圧信号から、遊技参加ボタン22が操作されたことにより生じる周波数帯域成分の信号を抽出するとともに、信号処理をA/D変換器及びデジタルフィルタを用いたデジタル信号処理にて行い、上記相違点1及び2に係る本件補正発明が具備する発明特定事項に到達することは、当業者が容易になし得たものである。

(2)相違点3について
刊行物1に記載された発明は、遊技者が遊技参加ボタン22を叩く強さの目標として、「強」や、「弱」といった異なる目標値を設定可能とするものである。そして、遊技参加ボタン22を叩く強さの目標が「強」である、あるいは、「弱」であるという場合、「強」の範囲、あるいは、「弱」の範囲が狭い範囲であり、特定の1点であるとすると、この1点の強さに合うように遊技者が遊技参加ボタン22を叩く事象が発生する確率は極めて低いものとなり、演出の移行が生じる確率も同様なものとなる。そして、その場合、刊行物1に記載された発明の「通常の遊技と並行して、遊技者参加によるゲーム感覚のボタン操作において、遊技者がボタン操作自体を楽しむと共に、興趣のある、喜悦感をより増幅させるような演出性を提供できる」なる課題を解決することは、演出の移行の頻度が限られることから、達成困難となる。
したがって、刊行物1に記載された発明において、遊技者に遊技参加ボタン22を叩く強さの目標である、「強」や、「弱」といった各目標値に所定の強度幅を持たせることは、刊行物1の記載全体からみて自明、あるいは、当業者が適宜なし得た技術的事項であるといえる。

そして、刊行物2には、演出画像200に操作ボタン95の押圧を促す指示を出し、押圧操作入力による押圧変位量が目標の「第1の変位量を超え、第2の変位量まで」の範囲にあるか否かに応じて、演出画像200を制御する演出表示制御手段136を備えた弾球遊技機に関する発明について記載されている。
ここで、刊行物1及び2に記載された発明は、押圧可能な操作手段の操作手法の指示内容を表示手段に表示し、表示された指示内容に応じて操作手段が操作されたとき、検知手段によって検知される操作手段の押圧度合いに応じて、表示手段に表示される演出内容を変化させる表示制御手段を具備するパチンコ機である点で同一の技術に属するものである。

また、刊行物2に記載された発明に加えて、特開2007-7032号公報の段落【0001】、【0015】、【0027】、【0037】?【0044】には、遊技者により押圧可能な操作ボタン17に加速度センサ17aを取り付け、加速度センサ17aから受信した加速度値が所定範囲内であるか否かを判定するための加速度値判定手段231a2を有しているパチンコ遊技機について記載されているように、遊技機の技術分野において、遊技者により操作される操作手段の押圧強度を所定の目標範囲のものとすることは、本願出願前に周知の技術事項でもある。

してみると、刊行物1に記載された発明において、押圧の大きさの目標に範囲をもたせることは、当業者が容易になし得たものである。

(3)小括
本件補正発明により奏される効果は、刊行物1?3に記載された発明及び周知の技術事項1?3から当業者が予測できた効果の範囲内のものである。
ゆえに、本件補正発明は、刊行物1?3に記載された発明及び周知の技術事項1?3に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

5 まとめ
よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1 本願発明
平成24年7月20日付け手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成24年2月27日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「所定の始動条件の成立により大当たりの抽選を行う大当たり抽選手段と、前記大当たりの抽選結果に基づいて演出を実行する演出実行手段と、を備える遊技機であって、
前記遊技機の所定箇所に設けられ、前記遊技機の任意の部位に加えられた圧力の変化をアナログの電圧信号に変換して出力する検出手段と、
前記検出手段から出力されたアナログの電圧信号をデジタルの電圧信号に変換して出力するアナログ-デジタル変換器と、
前記アナログ-デジタル変換器により変換されたデジタルの電圧信号から、前記遊技機の任意の部位に対して継続的な歪みが加えられたことを表す第1周波数帯域成分を抽出する第1フィルタ手段と、
前記第1フィルタ手段から出力される前記第1周波数帯域成分のデジタルの電圧信号が所定の第1条件を満たすと前記圧力の大きさを示す第1検出信号を出力する第1検出信号出力手段と、
前記演出実行手段を通じて当該遊技機の任意の部位の押圧を促す指示を出し、前記第1検出信号出力手段から第1検出信号を受信すると、該第1検出信号に示された圧力の大きさとその大きさの目標範囲との対応関係に応じて前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。」

2 刊行物に記載された発明
原査定の拒絶の理由において提示された刊行物1?3、刊行物1?3の記載事項及び刊行物1?3に記載された発明は、前記「第2[理由]2」に記載したとおりである。

3 対比
刊行物1に記載された発明と本願発明とを対比する。
本願発明は、前記「第2[理由]」において検討した本件補正発明における限定を省くものである。
そうすると、実質的に本願発明の発明特定事項をすべて含み、さらに、他の発明特定事項を付加したものに相当する本件補正発明が、前記「第2 [理由]3 対比及び4 当審の判断」に記載したとおり、刊行物1?3に記載された発明及び周知の技術事項1?3に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も同様に、刊行物1?3に記載された発明及び周知の技術事項1?3に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

4 むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、刊行物1?3に記載された発明及び周知の技術事項1?3に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願のその他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2013-05-23 
結審通知日 2013-05-28 
審決日 2013-06-12 
出願番号 特願2008-301406(P2008-301406)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A63F)
P 1 8・ 575- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 大浜 康夫  
特許庁審判長 長崎 洋一
特許庁審判官 木村 史郎
瀬津 太朗
発明の名称 遊技機  
代理人 特許業務法人 エビス国際特許事務所  

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