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審決分類 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06F
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06F
審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06F
審判 査定不服 特174条1項 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06F
管理番号 1283533
審判番号 不服2011-7676  
総通号数 171 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-03-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-04-12 
確定日 2014-01-06 
事件の表示 特願2004-368217「コード・フリー・ファイルの検出」拒絶査定不服審判事件〔平成17年 8月11日出願公開、特開2005-216286〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯

1.手続の経緯の概要
本件に係る出願(以下「本願」と記す。)は
2004年1月30日のアメリカ合衆国での出願を基礎としたパリ条約に基づく優先権主張を伴った、
平成16年12月20日付けの出願であって、
平成19年12月20日付けで審査請求がなされると共に、同日付けで手続補正書が提出され、
平成22年8月25日付けで拒絶理由通知(平成22年8月27日発送)がなされ、
平成22年11月25日付けで意見書が提出されると共に、同日付けで手続補正書が提出され、
平成22年12月9日付けで拒絶査定(平成22年12月14日謄本発送・送達)がなされ、
平成23年4月12日付けで「原査定を取り消す。本願の発明は特許すべきものとする、との審決を求める。」との趣旨で本件審判請求がなされ、
平成24年11月16日付けで拒絶理由通知(平成24年11月20日発送)がなされ、
平成25年2月20日付けで意見書が提出されると共に、同日付けで手続補正書が提出され、
平成25年4月12日付けで最後の拒絶理由通知(平成25年4月16日発送)がなされ、
平成25年7月16日付けで意見書が提出されると共に、同日付けで手続補正書が提出されたものである。


2.拒絶理由・補正の内容

(1)平成25年2月20日付け手続補正
上記平成25年2月20日付けの手続補正書によって本願の特許請求の範囲は以下のとおりに補正された。
「 【請求項1】
入力ファイルを、複合パーサに含まれる複数のコンポーネント・パーサのうちの1つで構文解析して前記入力ファイルのファイル・フォーマットを認識するステップであって、複数のコンポーネント・パーサの各々は、入力ファイルが構成されている固有のファイル・フォーマットを認識するように構成されており、前記複合パーサは、拡張可能であり、前記複合パーサを拡張することは、追加のファイル・フォーマットを認識し、前記追加のファイル・フォーマットのファイルに実行可能コードが存在する場合に、前記実行可能コードを認識するように構成されている追加のコンポーネント・パーサを追加するステップを含む、ステップと、
認識された前記ファイル・フォーマットに従って前記入力ファイルのコンテンツを検査し、実行可能コードが前記入力ファイル内に存在するかどうかを決定するステップであって、前記検査は、前記コードが、前記入力ファイル内に実行可能コードの従来の場所に従う位置に配置されている、または前記コードが前記入力ファイルにおける位置が認識された前記ファイル・フォーマットと整合性がないフォーマット内にあることによって、実行可能コードとしてコードを認識することを含む、ステップと、
前記検査して決定する結果に応じてステータスを送信するステップであって、
前記入力ファイルの前記ファイル・フォーマットが認識されて、実行可能コードが見つからなかった場合に、file-has-no-codeステータスを送信するステップと、
実行可能コードが見つかった場合に、file-has-codeステータスを送信するステップと、
前記入力ファイルの前記ファイル・フォーマットが認識されなかった場合、don’t-knowステータスを送信するステップと
を含む、ステップとを含む方法をコンピュータに実行させるコンピュータ実行可能命令であって、
前記追加のコンポーネント・パーサを追加するステップは、
前記複合パーサに追加するために新しいファイル・フォーマットを識別するステップと、
前記識別された前記新しいファイル・フォーマットに従って新しいコンポーネント・パーサを構成するステップであって、前記新しいコンポーネント・パーサは、前記新しいファイル・フォーマットのファイルを認識して、前記コードが、前記入力ファイル内において実行可能コードの従来の場所に従う位置に配置されている、または前記コードが、前記新しいファイル・フォーマットと整合性がないフォーマット内にあることにより、コードを、前記新しいファイル・フォーマットのファイルの中の実行可能コードとして認識することができる、ステップと、
前記構成された前記新しいコンポーネント・パーサを前記複合パーサに追加することにより、前記複合パーサの機能を拡張するステップと
を含むことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項2】
前記ステータスを送信するステップは、前記ステータスを電子メール・プログラムに送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項3】
前記ステータスを送信するステップは、前記ステータスをインスタント・メッセージ・プログラムに送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項4】
前記ステータスを送信するステップは、前記ステータスをインターネット閲覧プログラムに送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項5】
コード・フリー・ファイルを検出する方法であって、
新しいコンポーネント・パーサを複合パーサに追加する新しいファイル・フォーマットを識別するステップと、
前記新しいファイル・フォーマットに従って前記新しいコンポーネント・パーサを構成するステップであって、前記新しいコンポーネント・パーサは、前記新しいファイル・フォーマットのファイルを認識し、また前記コードが前記新しいファイル・フォーマットを有するファイル内において実行可能コードの従来の場所に従う位置に配置されていること、または前記コードが前記新しいファイル・フォーマットと整合性がないフォーマット内にあることによって、前記新しいフォーマットのファイルの中の実行可能コードとしてコードも認識するように構成される、ステップと、
前記新しいコンポーネント・パーサを前記複合パーサに追加することにより、前記複合パーサの機能を拡張するステップとを備え、前記複合パーサは、拡張された機能を有し、 それぞれが特定のファイル・フォーマットを認識するように構成される複数のコンポーネント・パーサを含むように構成された前記複合パーサで前記入力ファイルを構文解析するステップと、
認識された前記新しいファイル・フォーマットに従って前記入力ファイルのコンテンツを分析するステップと、
前記分析の結果に応じてステータスを送信するステップであって、
前記入力ファイルの前記ファイル・フォーマットが認識されて、実行可能コードが見つからなかった場合に、file-has-no-codeステータスを送信するステップと、
実行可能コードが見つかった場合に、file-has-codeステータスを送信するステップと、
前記入力ファイルの前記ファイル・フォーマットが認識されなかった場合、don’t-knowステータスを送信するステップと
を含むステップとにより入力ファイルを構文解析するよう動作するように構成されていることを特徴とする方法。
【請求項6】
前記ステータスを電子メール・プログラムに送信するステップをさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ステータスをインスタント・メッセージ・プログラムに送信するステップをさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記ステータスをインターネット閲覧プログラムに送信するステップをさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項9】
コード・フリー・ファイルを検出するための装置であって、
入力ファイルを構文解析するように構成された複合パーサであって、複合パーサ内の各コンポーネント・パーサが、データ・ファイル・フォーマットのグループから選択された特定のファイル・フォーマット内の実行可能コードを認識するように構成されており、前記複合パーサは、拡張可能であり、前記複合パーサを拡張することは、追加のファイル・フォーマットを認識し、前記追加のファイル・フォーマットのファイルに実行可能コードが存在する場合に、前記実行可能コードを認識するように構成されている追加のコンポーネント・パーサを追加することを含む複合パーサと、
前記特定のファイル・フォーマットを認識するように構成された各コンポーネント・パーサが、特定のファイル・フォーマットを認識すること、および前記入力ファイル内の実行可能コードを検出すること、に成功したことを決定するコントローラであって、前記決定の結果に応じてステータスを送信するように構成され、ステータスを送信することは、
前記入力ファイルの前記ファイル・フォーマットが認識されて、実行可能コードが見つからなかった場合に、file-has-no-codeステータスを送信することと、
実行可能コードが見つかった場合に、file-has-codeステータスを送信することと、
前記入力ファイルの前記ファイル・フォーマットが認識されなかった場合、don’t-knowステータスを送信することと
を含むコントローラとを備え、前記追加のコンポーネント・パーサを追加することは、
新しいコンポーネント・パーサを複合パーサに追加する新しいファイル・フォーマットを識別することと、
前記新しいファイル・フォーマットに従って前記新しいコンポーネント・パーサを構成することであって、前記新しいコンポーネント・パーサは、前記新しいフォーマットのファイルを認識し、また前記コードが新しいファイル・フォーマットを有するファイル内において実行可能コードの従来の場所に従う位置に配置されていること、または前記コードが前記新しいファイル・フォーマットと整合性がないフォーマット内にあることによって、前記新しいフォーマットのファイルの中の実行可能コードとしてコードも認識するように構成されることと、
前記新しいコンポーネント・パーサを前記複合パーサに追加することにより、前記複合パーサの機能を拡張することとを含むことを特徴とする装置。
【請求項10】
コード・フリー・ファイルを検出するための前記装置は、ステータスを電子メール・プログラムに送信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
コード・フリー・ファイルを検出するための前記装置は、前記ステータスをインスタント・メッセージ・プログラムに送信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項12】
コード・フリー・ファイルを検出するための前記装置は、前記ステータスをインターネット閲覧プログラムに送信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項13】
ファイアウォール、
ホスト侵入検出器、または、
ホスト脆弱性評価機構にステータスを、送信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項14】
バックアップ・プログラムと、
CD/DVD作成プログラムと、
P2Pファイル共有プログラムと
を備えるプログラムのグループから選択されたプログラムに前記ステータスを送信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項9に記載の装置。」


(2)平成25年4月12日付け拒絶理由通知
上記平成25年4月12日付けの拒絶理由通知書の内容は以下のとおりである。
『 <<<< 最 後 >>>>
この審判事件に関する出願は、合議の結果、以下の理由によって拒絶をすべきものです。これについて意見がありましたら、この通知書の発送の日から3ヶ月以内に意見書を提出してください。

理 由

1.平成25年2月20日付けでした手続補正(以下「本件補正」と記す。)は、下記の点で願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「当初明細書等」と記す。)に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。


(1)本件補正後の請求項1記載の「前記検査は、前記コードが、前記入力ファイル内に実行可能コードの従来の場所に従う位置に配置されている、または前記コードが前記入力ファイルにおける位置が認識された前記ファイル・フォーマットと整合性がないフォーマット内にあることによって、実行可能コードとしてコードを認識することを含む」との発明特定事項、同請求項1記載の「前記コードが、前記入力ファイル内において実行可能コードの従来の場所に従う位置に配置されている、または前記コードが、前記新しいファイル・フォーマットと整合性がないフォーマット内にあることにより、コードを、前記新しいファイル・フォーマットのファイルの中の実行可能コードとして認識すること」との発明特定事項、同請求項5記載の「前記コードが前記新しいファイル・フォーマットを有するファイル内において実行可能コードの従来の場所に従う位置に配置されていること、または前記コードが前記新しいファイル・フォーマットと整合性がないフォーマット内にあることによって、前記新しいフォーマットのファイルの中の実行可能コードとしてコードも認識する」との発明特定事項、同請求項9記載の「前記コードが新しいファイル・フォーマットを有するファイル内において実行可能コードの従来の場所に従う位置に配置されていること、または前記コードが前記新しいファイル・フォーマットと整合性がないフォーマット内にあることによって、前記新しいフォーマットのファイルの中の実行可能コードとしてコードも認識する」との発明特定事項は、当初明細書等には記載されておらず、また当初明細書等の記載からみて自明な事項でもない事項(以下「新規事項」と記す。)である。
なお、当初明細書等においては、その段落【0020】に、「図5に示される例示的なコード検出モジュール206の構造を再び参照すると明らかなように、ファイル・フォーマットが認識される場合、コンポーネント・パーサは実行可能コードが存在すればそれを検出することができる。そのようなコードはファイル・フォーマットと整合性がないか、またはファイル・フォーマットの規約に従って位置しているため、容易に見分けられる。」との記載があるが、これは「前記コードが、前記入力ファイル内に実行可能コードの従来の場所に従う位置に配置されている、または前記コードが前記入力ファイルにおける位置が認識された前記ファイル・フォーマットと整合性がないフォーマット内にあることによって、実行可能コードとしてコードを認識すること」や「前記コードが、前記入力ファイル内において実行可能コードの従来の場所に従う位置に配置されている、または前記コードが、前記新しいファイル・フォーマットと整合性がないフォーマット内にあることにより、コードを、前記新しいファイル・フォーマットのファイルの中の実行可能コードとして認識すること」等を意味するものと解することはできない。特に、「ファイル・フォーマットと整合性がない」ことによって「実行可能コードとしてコードを認識する」こととは、技術常識にも反することであり、当業者であるならば、該段落【0020】の記載を上記発明特定事項の如きものとは解釈しない。
従って、当業者の技術常識を勘案しても、当初明細書等の記載から上記発明特定事項を導き出すことができるものではなく、本件補正は当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな事項を導入するものである。
よって、本件補正は、当初明細書等に記載される事項の範囲内においてするものではない。


2.この出願は、発明の詳細な説明及び特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第4項第1号及び第6項第1号、第2号に規定する要件を満たしていない。

ア.上記理由1.において新規事項であるとした事項は、上記本件補正後の明細書の発明の詳細な説明にも記載されていないものである。
したがって、請求項1?14に係る発明は、本願の発明の詳細な説明に記載したものでない。(特許法第36条第6項第1号違反)

イ.また、上記発明特定事項は、上記理由1.においても示した様に、技術常識に反する事項であるとともに、上記ア.においても示したとおり、発明の詳細な説明では何ら説明されていない事項であるから、発明の詳細な説明を参酌してもその意味を明確に把握することができないものである。
したがって、請求項1?14に係る発明は明確でない。(特許法第36条第6項第2号違反)

ウ.さらに、このため、本願の発明の詳細な説明は、当業者が請求項1?14に係る発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されていないもの(特許法第36条第4項第1号(実施可能要件)違反)であるとともに、請求項1?14に係る発明の技術上の意義を理解するために必要な事項が十分に記載されておらず、特許法第36条第4項の経済産業省令で定めるところによる記載がされていないもの(特許法第36条第4項第1号(委任省令要件)違反)であるとも言える。


最後の拒絶理由通知とする理由
最初の拒絶理由通知に対する応答時の補正によって通知することが必要になった拒絶の理由のみを通知する拒絶理由通知である。
(したがって、この拒絶理由通知は平成24年11月16日付けの最初の拒絶理由通知書の理由2.で示した拒絶理由が解消されている旨を示唆するものではない。)』

(3)平成25年7月16日付け手続補正
上記平成25年7月16日付け手続補正書は特許請求の範囲を以下のとおりに補正しようとするものである。
「 【請求項1】
入力ファイルを、複合パーサに含まれる複数のコンポーネント・パーサのうちの1つで構文解析して前記入力ファイルのファイル・フォーマットを認識するステップであって、複数のコンポーネント・パーサの各々は、入力ファイルが構成されている固有のファイル・フォーマットを認識するように構成されており、前記複合パーサは、拡張可能であり、前記複合パーサを拡張することは、追加のファイル・フォーマットを認識し、前記追加のファイル・フォーマットのファイルに実行可能コードが存在する場合に、前記実行可能コードを認識するように構成されている追加のコンポーネント・パーサを追加するステップを含む、ステップと、
認識された前記ファイル・フォーマットに従って前記入力ファイルのコンテンツを検査し、実行可能コードが前記入力ファイル内に存在するかどうかを決定するステップであって、前記検査は、前記コードが、前記入力ファイル内の前記ファイル・フォーマットの規約に従う位置に配置されている、または前記コードが認識された前記ファイル・フォーマットと整合性がないフォーマットのコードである場合に、実行可能コードとしてコードを認識することを含む、ステップと、
前記検査して決定する結果に応じてステータスを送信するステップであって、
前記入力ファイルの前記ファイル・フォーマットが認識されて、実行可能コードが見つからなかった場合に、file-has-no-codeステータスを送信するステップと、
実行可能コードが見つかった場合に、file-has-codeステータスを送信するステップと、
前記入力ファイルの前記ファイル・フォーマットが認識されなかった場合、don’t-knowステータスを送信するステップと
を含む、ステップとを含む方法をコンピュータに実行させるコンピュータ実行可能命令であって、
前記追加のコンポーネント・パーサを追加するステップは、
前記複合パーサに追加するために新しいファイル・フォーマットを識別するステップと、
前記識別された前記新しいファイル・フォーマットに従って新しいコンポーネント・パーサを構成するステップであって、前記新しいコンポーネント・パーサは、前記新しいファイル・フォーマットのファイルを認識して、前記コードが、前記入力ファイル内の前記新しいファイル・フォーマットの規約に従う位置に配置されている、または前記コードが、前記新しいファイル・フォーマットと整合性がないフォーマットのコードである場合に、コードを、前記新しいファイル・フォーマットのファイルの中の実行可能コードとして認識することができる、ステップと、
前記構成された前記新しいコンポーネント・パーサを前記複合パーサに追加することにより、前記複合パーサの機能を拡張するステップと
を含むことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項2】
前記ステータスを送信するステップは、前記ステータスを電子メール・プログラムに送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項3】
前記ステータスを送信するステップは、前記ステータスをインスタント・メッセージ・プログラムに送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項4】
前記ステータスを送信するステップは、前記ステータスをインターネット閲覧プログラムに送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項5】
コード・フリー・ファイルを検出する方法であって、
新しいコンポーネント・パーサを複合パーサに追加する新しいファイル・フォーマットを識別するステップと、
前記新しいファイル・フォーマットに従って前記新しいコンポーネント・パーサを構成するステップであって、前記新しいコンポーネント・パーサは、前記新しいファイル・フォーマットのファイルを認識し、前記コードが前記入力ファイル内の前記新しいファイル・フォーマットの規約に従う位置に配置されている場合、または前記コードが前記新しいファイル・フォーマットと整合性がないフォーマットのコードである場合に、前記新しいフォーマットのファイルの中の実行可能コードとして認識できるように構成される、ステップと、
前記新しいコンポーネント・パーサを前記複合パーサに追加することにより、前記複合パーサの機能を拡張するステップとを備え、前記複合パーサは、拡張された機能を有し、
それぞれが特定のファイル・フォーマットを認識するように構成される複数のコンポーネント・パーサを含むように構成された前記複合パーサで前記入力ファイルを構文解析するステップと、
認識された前記新しいファイル・フォーマットに従って前記入力ファイルのコンテンツを分析するステップと、
前記分析の結果に応じてステータスを送信するステップであって、
前記入力ファイルの前記ファイル・フォーマットが認識されて、実行可能コードが見つからなかった場合に、file-has-no-codeステータスを送信するステップと、
実行可能コードが見つかった場合に、file-has-codeステータスを送信するステップと、
前記入力ファイルの前記ファイル・フォーマットが認識されなかった場合、don’t-knowステータスを送信するステップと
を含むステップとにより入力ファイルを構文解析するよう動作するように構成されていることを特徴とする方法。
【請求項6】
前記ステータスを電子メール・プログラムに送信するステップをさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ステータスをインスタント・メッセージ・プログラムに送信するステップをさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記ステータスをインターネット閲覧プログラムに送信するステップをさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項9】
コード・フリー・ファイルを検出するための装置であって、
入力ファイルを構文解析するように構成された複合パーサであって、複合パーサ内の各コンポーネント・パーサが、データ・ファイル・フォーマットのグループから選択された特定のファイル・フォーマット内の実行可能コードを認識するように構成されており、前記複合パーサは、拡張可能であり、前記複合パーサを拡張することは、追加のファイル・フォーマットを認識し、前記追加のファイル・フォーマットのファイルに実行可能コードが存在する場合に、前記実行可能コードを認識するように構成されている追加のコンポーネント・パーサを追加することを含む複合パーサと、
前記特定のファイル・フォーマットを認識するように構成された各コンポーネント・パーサが、特定のファイル・フォーマットを認識すること、および前記入力ファイル内の実行可能コードを検出すること、に成功したことを決定するコントローラであって、前記決定の結果に応じてステータスを送信するように構成され、ステータスを送信することは、
前記入力ファイルの前記ファイル・フォーマットが認識されて、実行可能コードが見つからなかった場合に、file-has-no-codeステータスを送信することと、
実行可能コードが見つかった場合に、file-has-codeステータスを送信することと、
前記入力ファイルの前記ファイル・フォーマットが認識されなかった場合、don’t-knowステータスを送信することと
を含むコントローラとを備え、前記追加のコンポーネント・パーサを追加することは、
新しいコンポーネント・パーサを複合パーサに追加する新しいファイル・フォーマットを識別することと、
前記新しいファイル・フォーマットに従って前記新しいコンポーネント・パーサを構成することであって、前記新しいコンポーネント・パーサは、前記新しいフォーマットのファイルを認識し、前記コードが、前記入力ファイル内の前記新しいファイル・フォーマットの規約に従う位置に配置されている場合、または前記コードが前記新しいファイル・フォーマットと整合性がないフォーマットのコードである場合に、前記新しいフォーマットのファイルの中の実行可能コードとして認識できるように構成されることと、
前記新しいコンポーネント・パーサを前記複合パーサに追加することにより、前記複合パーサの機能を拡張することとを含むことを特徴とする装置。
【請求項10】
コード・フリー・ファイルを検出するための前記装置は、ステータスを電子メール・プログラムに送信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
コード・フリー・ファイルを検出するための前記装置は、前記ステータスをインスタント・メッセージ・プログラムに送信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項12】
コード・フリー・ファイルを検出するための前記装置は、前記ステータスをインターネット閲覧プログラムに送信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項13】
ファイアウォール、
ホスト侵入検出器、または、
ホスト脆弱性評価機構にステータスを、送信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項14】
バックアップ・プログラムと、
CD/DVD作成プログラムと、
P2Pファイル共有プログラムと
を備えるプログラムのグループから選択されたプログラムに前記ステータスを送信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項9に記載の装置。」


第2.平成25年7月16日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
平成25年7月16日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1.本件補正
平成25年7月16日付けの手続補正(以下「本件補正」と記す。)は、
上記平成25年4月12日付けの最後の拒絶理由通知への応答としてなされたものであり、特許請求の範囲について、上記第1.1.(1)記載の特許請求の範囲から、上記第1.1.(3)記載の特許請求の範囲に補正しようとするものである。

2.当審判断
(1)本件補正について検討するに、補正後の請求項1記載の「認識された前記ファイル・フォーマットに従って前記入力ファイルのコンテンツを検査し、実行可能コードが前記入力ファイル内に存在するかどうかを決定するステップであって、前記検査は、前記コードが、前記入力ファイル内の前記ファイル・フォーマットの規約に従う位置に配置されている、または前記コードが認識された前記ファイル・フォーマットと整合性がないフォーマットのコードである場合に、実行可能コードとしてコードを認識することを含む、ステップ」、「前記識別された前記新しいファイル・フォーマットに従って新しいコンポーネント・パーサを構成するステップであって、前記新しいコンポーネント・パーサは、前記新しいファイル・フォーマットのファイルを認識して、前記コードが、前記入力ファイル内の前記新しいファイル・フォーマットの規約に従う位置に配置されている、または前記コードが、前記新しいファイル・フォーマットと整合性がないフォーマットのコードである場合に、コードを、前記新しいファイル・フォーマットのファイルの中の実行可能コードとして認識することができる、ステップ」、補正後の請求項5記載の「前記新しいファイル・フォーマットに従って前記新しいコンポーネント・パーサを構成するステップであって、前記新しいコンポーネント・パーサは、前記新しいファイル・フォーマットのファイルを認識し、前記コードが前記入力ファイル内の前記新しいファイル・フォーマットの規約に従う位置に配置されている場合、または前記コードが前記新しいファイル・フォーマットと整合性がないフォーマットのコードである場合に、前記新しいフォーマットのファイルの中の実行可能コードとして認識できるように構成される、ステップ」、及び、補正後の請求項9記載の「前記新しいファイル・フォーマットに従って前記新しいコンポーネント・パーサを構成することであって、前記新しいコンポーネント・パーサは、前記新しいフォーマットのファイルを認識し、前記コードが、前記入力ファイル内の前記新しいファイル・フォーマットの規約に従う位置に配置されている場合、または前記コードが前記新しいファイル・フォーマットと整合性がないフォーマットのコードである場合に、前記新しいフォーマットのファイルの中の実行可能コードとして認識できるように構成されること」との技術的事項は、本願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「当初明細書等」と記す。)には記載されておらず、また当初明細書等の記載からみて自明な事項でもない。

(2) なお、平成25年7月16日付けの意見書においては、特許法第17条の2第3項に関しては特段の釈明はないものの、「(1)第36条第4項第1号第36条第6項第1号及び第2号について」の項では上記技術的事項が段落【0020】に基づくものである旨釈明している。そこで、当初明細書等の段落【0020】の記載を検討するに、そこには「図5に示される例示的なコード検出モジュール206の構造を再び参照すると明らかなように、ファイル・フォーマットが認識される場合、コンポーネント・パーサは実行可能コードが存在すればそれを検出することができる。そのようなコードはファイル・フォーマットと整合性がないか、またはファイル・フォーマットの規約に従って位置しているため、容易に見分けられる。」との記載がある。
当該記載は必ずしも明確な記載ではないものの、当業者であるならば図5等を参酌することで、この記載が検査対象のファイルに実行可能コードが存在するのであれば、コンポーネント・パーサでは、そのパーサで認識できるファイル・フォーマットと整合性がないと判断される(図5のブロック508を始点としブロック516を終点とする矢線に対応)か、コードの当該ファイル・フォーマットの規約に従って位置していると判断される(図5のブロック510を始点としブロック512を終点とする矢線に対応)ことを説明するものと解釈することができる。
しかしながら、あるファイルがパーサで認識できるファイル・フォーマットと整合性がないと判断されるからと言って必ずしも当該ファイルが実行可能コードを含んでいるとは限らないことは、説示するまでもない技術常識的な事項である。換言すればある命題が真であるからといって、その逆の命題が必ずしも真でないことは、説示するまでもない常識である。
したがって、当業者の技術常識からは、当初明細書等の段落【0020】の記載から、「コード」が「ファイル・フォーマットと整合性がない」場合に「実行可能コードとしてコードを認識する」ことを導き出し得るものではないことは明らかである。
また、技術常識からみても「コード」が「ファイル・フォーマットと整合性がない」だけでこれを「実行可能コード」とすることができないことは明らかであるから、この点からみても当初明細書等の段落【0020】の記載から上記術的事項を導き出し得ないことは明らかである。
また、当初明細書等の他の記載に上記技術的事項を導き出し得る記載を見出すこともできない。
したがって、当業者の技術常識を勘案しても、当初明細書等の記載から上記技術的事項を導き出すことができるものではない。

(3)以上のとおりであるから、本件補正は当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな事項を導入するものであり、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定に違反するものである。


3.むすび
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

よって、上記補正却下の決定の結論のとおり決定する。


第3.本件審判請求の成否について

1.手続きの経緯
本願の手続きの経緯は上記第1.1.記載のとおりのものであり、さらに、平成25年7月16日付けの手続補正は上記第2.のとおり却下された。
したがって、本願の特許請求の範囲は、上記第1.1.(1)の平成25年2月20日付けの手続補正書記載のとおりのものである。
これに対し、上記第1.1.記載のとおり、平成25年4月12日付けで最後の拒絶理由通知がなされているところ、その拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」と記す。)は上記第1.2.(2)の「理 由」に記載の通りのものである。


2.特許法第17条の2第3項(新規事項追加禁止)について
(1)上記平成25年2月20日付けの手続補正書で補正された特許請求の範囲の請求項1には当審拒絶理由の1.で指摘したとおり、請求項1には「前記検査は、前記コードが、前記入力ファイル内に実行可能コードの従来の場所に従う位置に配置されている、または前記コードが前記入力ファイルにおける位置が認識された前記ファイル・フォーマットと整合性がないフォーマット内にあることによって、実行可能コードとしてコードを認識することを含む」および、「前記コードが、前記入力ファイル内において実行可能コードの従来の場所に従う位置に配置されている、または前記コードが、前記新しいファイル・フォーマットと整合性がないフォーマット内にあることにより、コードを、前記新しいファイル・フォーマットのファイルの中の実行可能コードとして認識することができる」との技術的事項の記載が、請求項5に「前記コードが前記新しいファイル・フォーマットを有するファイル内において実行可能コードの従来の場所に従う位置に配置されていること、または前記コードが前記新しいファイル・フォーマットと整合性がないフォーマット内にあることによって、前記新しいフォーマットのファイルの中の実行可能コードとしてコードも認識する」との技術的事項の記載が、請求項9に「前記コードが新しいファイル・フォーマットを有するファイル内において実行可能コードの従来の場所に従う位置に配置されていること、または前記コードが前記新しいファイル・フォーマットと整合性がないフォーマット内にあることによって、前記新しいフォーマットのファイルの中の実行可能コードとしてコードも認識する」との技術的事項の記載が認められる。
そして、本願の当初明細書等の何処にも、これらの技術的事項は記載も示唆もされていない。

(2)なお、上記平成25年2月20日付けの意見書においては、これらの技術的事項が当初明細書等の段落【0020】の記載に基づくものである旨の釈明がなされているが、上記第2.においても言及したように、該段落【0020】には「図5に示される例示的なコード検出モジュール206の構造を再び参照すると明らかなように、ファイル・フォーマットが認識される場合、コンポーネント・パーサは実行可能コードが存在すればそれを検出することができる。そのようなコードはファイル・フォーマットと整合性がないか、またはファイル・フォーマットの規約に従って位置しているため、容易に見分けられる。」との記載があるものの、上記技術的事項を示唆する記載は見当たらず、また「ファイル・フォーマットと整合性がない」ことによって「実行可能コードとしてコードを認識する」ことは技術常識とも矛盾する事項である。
また、当初明細書等の他の記載にこれらの技術的事項を導き出し得る記載を見出すこともできない。
したがって、当業者の技術常識を勘案しても、当初明細書等の記載からこれらの技術的事項を導き出すことができるものではない。

(3)以上のとおりであるから、平成25年2月20日付け補正は当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな事項を導入するものであり、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていないとした、当審拒絶理由の1.に誤りはなく、しかもこの拒絶理由は解消されていない。


3.特許法第36条(明細書の記載要件)について
(1)上記2.で論じた技術的事項は本願の請求項1?14に係る発明を特定するために必要と認める事項(以下「発明特定事項」と記す。)として記載されたものであるところ、平成19年12月20日付けの手続補正書も、平成22年11月25日付けの手続補正書も、平成25年2月20日付けの手続補正書も補正対象は特許請求の範囲のみであり明細書を補正対象とはしていないので、該発明特定事項は、平成25年2月20日付け手続補正後の明細書の発明の詳細な説明にも記載されていないものである。
したがって、本願の請求項1?14に係る発明は、本願の発明の詳細な説明に記載したものではなく、本願の特許請求の範囲の記載は特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていないものである。

(2)また、上記発明特定事項は、上記2.においても示した様に、技術常識に反する事項であるとともに、上記(1)においても示したとおり、発明の詳細な説明では何ら説明されていない事項であるから、本願の発明の詳細な説明を参酌してもその意味を明確に把握することができないものである。
また、平成25年2月20日付けの意見書等を参酌すれば、上記発特定事項が上記第2.2.(2)における解釈のごとき事項を表現しようと意図したものであると斟酌できるものの、上記発明特定事項が当該意図した事項を正確に表現するものでないことは明らかである。
したがって、請求項1?14に係る発明は明確でなく、本願の特許請求の範囲の記載は特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないものである。

(3)
ア.上記発明特定事項は、上記(1)(2)で述べたように、本願の発明の詳細な説明に記載したものではなく、しかも本願の発明の詳細な説明を参酌してもその意味を明確に把握することができないものであるから、当業者が本願請求項1?14に係る発明を実施しようとした場合に、本願の明細書及び図面に記載された発明の実施についての教示と出願時の技術常識とに基づいて、上記発明特定事項をどのように実施するかを理解することはできない。
したがって、本願の発明の詳細な説明の記載は、当業者が本願請求項1?14に係る発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されていないものであり、特許法第36条第4項第1号に規定する要件のうち、「その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものであること」との要件(実施可能要件)を満たしていないものである。

イ.また、上記発明特定事項が上記のように本願の発明の詳細な説明に記載したものではなく、しかも本願の発明の詳細な説明を参酌してもその意味を明確に把握することができないものものである以上、当業者と言えども本願の発明の詳細な説明の記載から、上記発明特定事項を具備する本願請求項1?14に係る発明の技術上の意義を理解することも不可能である。
したがって、本願の発明の詳細な説明の記載は、本願請求項1?14に係る発明の技術上の意義を理解するために必要な事項が十分に記載されていないものであり、特許法第36条第4項の「経済産業省令で定めるところにより」記載したものであるとの要件(委任省令要件)を満たしていないものである。

ウ.したがって、本願の発明の詳細な説明の記載は、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていないものである。

(4)よって、この出願は、発明の詳細な説明及び特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第4項第1号及び第6項第1号、第2号に規定する要件を満たしていないとした、当審拒絶理由の2.に誤りはなく、しかもこの拒絶理由は解消されていない。


4.付記
なお、仮に上記第2.において検討した技術的事項も、本件補正後の明細書の発明の詳細な説明にも記載されていないものであるとともに、同発明の詳細な説明を参酌してもその意味を明確に把握することができないものであり、しかも、このため上記本件補正後の発明の詳細な説明は、当業者が本件補正後の請求項1?14に係る発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されていないものであるとともに、同請求項1?14に係る発明の技術上の意義を理解するために必要な事項が十分に記載されていないものであるとも言える。
したがって、仮に上記第2.における、本件補正の却下がなされなかったとしても、本願は当審拒絶理由の2.を解消したものとはならない。


5.むすび
上記2.のとおり、平成25年2月20日付けの手続補正は、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものであるとともに、上記3.のとおり、本願の明細書及び特許請求の範囲の記載は、特許法第36条第4項第1号及び第6項第1号、第2号に規定する要件を満たしていないものであるから、他の特許要件について検討するまでもなく、本願は特許を受けることができない。

よって、上記結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2013-08-08 
結審通知日 2013-08-09 
審決日 2013-08-21 
出願番号 特願2004-368217(P2004-368217)
審決分類 P 1 8・ 536- WZ (G06F)
P 1 8・ 537- WZ (G06F)
P 1 8・ 561- WZ (G06F)
P 1 8・ 55- WZ (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 深沢 正志  
特許庁審判長 山崎 達也
特許庁審判官 原 秀人
仲間 晃
発明の名称 コード・フリー・ファイルの検出  
代理人 竹内 茂雄  
代理人 鳥居 健一  
代理人 大牧 綾子  
代理人 上田 忠  
代理人 小野 新次郎  
代理人 末松 亮太  
代理人 中西 基晴  
代理人 小林 泰  
代理人 中村 彰吾  
代理人 山本 修  
代理人 大房 直樹  
代理人 田中 英夫  

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