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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する A63F |
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管理番号 | 1284451 |
審判番号 | 訂正2013-390211 |
総通号数 | 172 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2014-04-25 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2013-12-10 |
確定日 | 2014-01-30 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第4836460号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第4836460号に係る明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり一群の請求項ごとに訂正することを認める。 |
理由 |
1.手続の経緯 本件特許第4836460号は、平成17年1月17日に出願された特願2005-9670号であって、平成23年10月7日にその特許権の設定の登録がなされ、平成25年12月10日に本件訂正審判の請求がなされた。 2.審判請求の要旨 本件審判請求の要旨は、特許第4836460号の明細書及び特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり一群の請求項ごとに訂正することを求めるものである。(以下、特許第4836460号の明細書及び特許請求の範囲を、それぞれ「願書に添付した明細書」、「本件特許請求の範囲」という。) そして、その訂正内容は、次のとおりである。 <訂正事項1> 本件特許請求の範囲の請求項1において、 「前記遊技履歴初期化可状態」を、 「前記初期化可状態」と訂正する。 <訂正事項2> 本件特許請求の範囲の請求項1において、 「遊技媒体の投入を示し、OFFからONに変化した後にOFFに変化する試験用投入信号の入力を検出する遊技媒体の投入を示し、OFFからONに変化した後にOFFに変化する試験用投入信号の入力を検出する投入信号検出手段と、」を、 「遊技媒体の投入を示し、OFFからONに変化した後にOFFに変化する試験用投入信号の入力を検出する投入信号検出手段と、」と訂正する。 <訂正事項3> 本件特許請求の範囲の請求項2において、 「前記特定情報入力手段」を、 「前記特定情報入力判定手段」と訂正する。 <訂正事項4> 願書に添付した明細書の段落【0007】、【0473】において、 「前記遊技履歴初期化可状態」を、 「前記初期化可状態」と訂正する。 <訂正事項5> 願書に添付した明細書の段落【0008】、【0474】において、 「前記特定情報入力手段」を、 「前記特定情報入力判定手段」と訂正する。 <訂正事項6> 願書に添付した明細書の段落【0033】において、 「前記停止操作手段のを検出」という2箇所の記載をすべて、 「前記停止操作手段の操作を検出」と訂正する。 <訂正事項7> 願書に添付した明細書の段落【0045】において、 「カバーパネル」を、 「カバーパネル4a」と訂正する。 <訂正事項8> 願書に添付した明細書の段落【0071】において、 「第1?3入賞LED12?14」を、 「第1?3入賞ラインLED214a、214b、214c」と訂正する。 <訂正事項9> 願書に添付した明細書の段落【0105】において、 「まてめて」を、 「まとめて」と訂正する。 <訂正事項10> 願書に添付した明細書の段落【0107】において、 「左のリール3L」を、 「左のリール2L」と訂正する。 <訂正事項11> 願書に添付した明細書の段落【0184】において、 「読み出した役の種類がレギュラーボーナスでもレギュラーボーナスでもなければ、そのままSc5の処理に進む。」を、 「読み出した役の種類がレギュラーボーナスでもビッグボーナスでもなければ、そのままSc5の処理に進む。」と訂正する。 <訂正事項12> 願書に添付した明細書の段落【0249】において、 「遊技制御部91」を、 「遊技制御部41」と訂正する。 <訂正事項13> 願書に添付した明細書の段落【0272】、【0273】において、 「履歴データ操作スイッチ55のを検出」を、 「履歴データ操作スイッチ55の操作を検出」と訂正する。 <訂正事項14> 願書に添付した明細書の段落【0284】において、 「カードユニット」を、 「カードユニット15」と訂正する。 <訂正事項15> 願書に添付した明細書の段落【0294】、【0295】において、 「取込済球表示器16」を、 「取込済球/払出済球表示器16」と訂正する。 <訂正事項16> 願書に添付した明細書の段落【0324】において、 「設定変更スイッチ37」を、 「設定スイッチ37」と訂正する。 <訂正事項17> 願書に添付した明細書の段落【0334】において、 「有効停止LED」という3箇所の記載をすべて、 「停止有効LED」と訂正する。 <訂正事項18> 願書に添付した明細書の段落【0381】において、 「中継基板80」を、 「演出用中継基板80」と訂正する。 <訂正事項19> 願書に添付した明細書の段落【0460】において、 「投入メダルセンサ」を、 「投入メダルセンサ104’」と訂正する。 3.当審の判断 (1)訂正事項1について まず訂正前の「前記遊技履歴初期化可状態」について検討すると、請求項1において、この記載より前に「遊技履歴初期化可状態」なる記載は存在せず、本件特許請求の範囲の請求項1は、当該記載の「前記」を受ける構成が存在しない上に、「遊技履歴初期化可状態制御手段」という記載はあるものの、「遊技履歴初期化可状態」単独の記載がない不明瞭な記載であった。 ここで、本件特許請求の範囲の請求項1において「前記遊技履歴初期化可状態」を含む「前記遊技履歴初期化可状態において前記表示用操作部により前記遊技履歴情報を初期化するための操作がなされたことを条件に、前記遊技履歴情報を初期化する遊技履歴情報初期化処理を行う」を検討すると、「遊技履歴初期化可状態」は、「表示用操作部により遊技履歴情報を初期化するための操作がなされて、遊技履歴情報を初期化する状態」、つまり「遊技履歴情報の初期化が可能な状態」のことであることがわかる。 しかしながら、「前記遊技履歴初期化可状態」より前の部分の請求項1には、「遊技履歴情報の初期化が可能な初期化可状態」と記載されており、ここから「遊技履歴情報の初期化が可能な状態」は「初期化可状態」のことであると理解でき、訂正事項1に係る「遊技履歴初期化可状態」という不明瞭な記載は、「初期化可状態」のことであることは明らかである。 よって、「前記遊技履歴初期化可状態」を「前記初期化可状態」に訂正しようとする訂正事項1は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、上記訂正事項1は、願書に添付した明細書に記載された事項に基づいたものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものである。 したがって、訂正事項1は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (2)訂正事項2について 本件特許請求の範囲の請求項1における「遊技媒体の投入を示し、OFFからONに変化した後にOFFに変化する試験用投入信号の入力を検出する 遊技媒体の投入を示し、OFFからONに変化した後にOFFに変化する試験用投入信号の入力を検出する投入信号検出手段と、」は、「遊技媒体の投入を示し、OFFからONに変化した後にOFFに変化する試験用投入信号の入力を検出する」が2度繰り返され、結果として意味の通らない不明瞭な記載であった。 そして、上記の「繰り返し」を解消し、「遊技媒体の投入を示し、OFFからONに変化した後にOFFに変化する試験用投入信号の入力を検出する投入信号検出手段と、」と訂正しようとする訂正事項2は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、上記訂正事項2は、願書に添付した明細書に記載された事項に基づいたものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものである。 したがって、訂正事項2は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (3)訂正事項3について まず訂正前の「前記特定情報入力手段」について検討すると、請求項2及び請求項1において、この記載より前に「特定情報入力手段」なる記載は存在せず、本件特許請求の範囲の請求項2は、当該記載の「前記」を受ける構成が存在しない不明瞭な記載であった。 ここで、本件特許請求の範囲の請求項2を段落毎に検討する。 まず「前記特定情報入力手段」を含む「前記初期化判定手段は、前記特定情報入力手段による判定結果に基づいて、前記遊技状態初期化処理が行われたか否かを判定する」から、「遊技状態初期化処理が行われたか否かの判定」は、「特定情報入力手段による判定結果」によるものであることがわかる。 次に、「前記演出制御手段は、電力の供給が開始された後、所定時間が経過するまでに前記処理特定情報を検出したか否かを判定する特定情報入力判定手段を含み」から、「特定情報入力判定手段」は「処理特定情報を検出したか否かを判定」するものであることがわかる。 最後に「前記遊技制御手段は、電力の供給が開始された後、前記遊技状態復帰処理または前記遊技状態初期化処理のいずれか一方が行われたときにのみ、該処理が行われたことを特定可能な処理特定情報を前記制御情報として前記演出制御手段に出力する処理特定情報出力手段を含み」から、「処理特定情報」は、「遊技状態初期化処理が行われたことを特定可能な制御情報」であることがわかる。 そして、2番目と3番目の検討の結果を総合すると、「特定情報入力判定手段」は、「遊技状態初期化処理が行われたことを特定可能な制御情報を検出したか否かを判定する手段」となり、要するに「遊技状態初期化処理が行われたか否かを判定」することにほかならない。 とすれば、1番目の検討における「遊技状態初期化処理が行われたか否かの判定」は、「特定情報入力手段」という不明瞭な記載に係る手段が行うものではなく、「特定情報入力判定手段」が行うものであることは明らかである。 よって、「前記特定情報入力手段」を「前記特定情報入力判定手段」に訂正しようとする訂正事項3は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、上記訂正事項3は、願書に添付した明細書に記載された事項に基づいたものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものである。 したがって、訂正事項3は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (4)訂正事項4及び5について 本件特許請求の範囲における請求項1を訂正事項1のとおりに、請求項2を訂正事項3のとおりに訂正したことに伴い、整合性を取るために、関連する発明の詳細な説明の記載を訂正したものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項4及び5は、訂正事項1及び3と同じ理由により、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (5)訂正事項6について 訂正事項6は、「前記停止操作手段のを検出する」という日本語として意味の通らない不明瞭な記載に対して、「前記停止操作手段の操作を検出する」と検出対象を明瞭化するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項6は、願書に添付した明細書に記載された事項に基づいたものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (6)訂正事項7について 願書に添付した明細書の段落【0045】には「非透光性の合成樹脂材からなるカバーパネルにて構成されており、このカバーパネル4aの内部には」と記載され、「カバーパネル」なる構成が2箇所に記載され、部材番号「4a」が、2箇所目にのみ付される、日本語として不明瞭な記載となっている。 訂正事項7は、1箇所目の「カバーパネル」にも部材番号「4a」を付して「カバーパネル4a」と訂正するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項7は、願書に添付した明細書に記載された事項に基づいたものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (7)訂正事項8について 願書に添付した明細書の段落【0071】には「第1?3入賞LED12?14」と記載されているが、願書に添付した明細書の他の段落では、「部材12は、上皿」、「部材13は、連通口」と記載されており、同じ部材番号が異なる部材に付される不明瞭な記載であった。 ここで、「第1?3入賞LED12?14」を含む段落【0071】には「遊技制御基板40には、…取込要求LED212、スタート可能LED213、第1?3入賞LED12?14、第1?3停止有効LED215L、215C、215R、…の電気部品が接続されており」と記載されており、訂正箇所である「第1?3入賞LED12?14」を除く、LEDには210番台の部材番号が割り当てられていることがわかる。 また、【図4】を見ると、遊技制御基板に接続されているLEDは、「取込要求LED212」、「スタート可能LED213」、「第1?3入賞ラインLED214a、214b、214c」、「第1?3停止有効LED215L、215C、215R」となっており、部材番号は「212」から「215」まで切れ目なく使用されていることがわかる。 とすれば、段落【0071】以外に記載がなく、文脈上も特に部材番号において不自然な番号を付されたLEDである「第1?3入賞LED」は、「第1?3入賞ラインLED」のことであることは明らかである。 よって、「第1?3入賞LED12?14」を「第1?3入賞ラインLED214a、214b、214c」と訂正する訂正事項8は、上記の不明瞭な記載を明瞭とする、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項8は、願書に添付した明細書に記載された事項に基づいたものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (8)訂正事項9について 願書に添付した明細書の段落【0105】の「ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)及びビッグボーナス(3)、レギュラーボーナス(1)及びレギュラーボーナス(2)をまてめて、単に「ボーナス」と呼ぶ場合があるものとする」は、特に「まてめて」が、日本語として意味の通らない不明瞭な記載であった。 また、当該記載は、複数種類のボーナスの総称として「ボーナス」と呼ぶことを述べており、その意味からも「まてめて」を、通常の日本語であって、「ばらばらだったものを一つの整った状態にする」という意味を持つ「まとめて」に訂正することは、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項9は、願書に添付した明細書に記載された事項に基づいたものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (なお、語句の意味は、広辞苑第六版によった) (9)訂正事項10について 願書に添付した明細書の段落【0107】において、「左のリール3L」と記載されているが、部材番号「3」は「透視窓」にも付された番号でもあり、同じ部材番号が異なる部材に付される不明瞭な記載であった。 そして、リールに付された部材番号は、願書に添付した明細書において、当該箇所以外はすべて「2」であり、そのうち「左のリール」は「2L」と記載され、「透視窓」の部材番号が全ての箇所で「3」であることを考え合わせると、「左のリール3L」を、「左のリール2L」と訂正する訂正事項10は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項10は、願書に添付した明細書に記載された事項に基づいたものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (10)訂正事項11について 願書に添付した明細書の段落【0184】の「読み出した役の種類がレギュラーボーナスでもレギュラーボーナスでもなければ、そのままSc5の処理に進む。」は、制御処理の説明において技術的な観点からみて繰り返す必要のない「レギュラーボーナスでも」が繰り返されており、日本語としても不明瞭となっている記載であった。 そして、当該記載を含む段落【0184】は、CPU41a実行する内部抽選処理の制御内容を示すフローチャートが描かれた図14を説明する段落であり、(Sc2)?(Sc5)にかけてのフローを説明している。 訂正事項11に係る記載箇所は、(Sc2)で読み出した役の種類によって、(Sc3)において(Sc5)に進むか否かを判定することを意味しており、(Sc3)には「R.B or B.Bか?」と書かれている。 ここで、スロットマシンの技術分野において「R.B」、「B.B」が、それぞれ「レギュラーボーナス」、「ビッグボーナス」を指すことは常識であり、同じ段落の(Sc4)を説明する「レギュラーボーナスまたはビッグボーナスである場合には、前回以前のゲームでRAM41cにレギュラーボーナス当選フラグまたはビッグボーナス当選フラグが既に設定され、当該当選フラグに基づいて入賞することなく持ち越されているかどうかを判定する」の記載も考慮すると、当該記載は、「読み出した役の種類がレギュラーボーナスでもビッグボーナスでもなければ、そのままSc5の処理に進む。」のことであることは明らかであり、訂正事項11は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項11は、願書に添付した明細書に記載された事項に基づいたものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (11)訂正事項12について 願書に添付した明細書の段落【0249】には「遊技制御部91」と記載されるものを、願書に添付した明細書には「演出制御部91」や「遊技制御部41」なる記載が散見され、同じ部材番号が異なる部材に付される、もしくは、同じ部材に対して異なる部材番号が付されるという不明瞭な記載であった。 そして、当該箇所以外では、すべては「演出制御部91」、「遊技制御部41」であることを考慮すると、「遊技制御部91」を「遊技制御部41」と訂正する訂正事項12は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項12は、願書に添付した明細書に記載された事項に基づいたものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (12)訂正事項13について 訂正事項13は、「履歴データ操作スイッチ55のを検出」という日本語として意味の通らない不明瞭な記載に対して、「履歴データ操作スイッチ55の操作を検出」と検出対象を明瞭化するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項13は、願書に添付した明細書に記載された事項に基づいたものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (13)訂正事項14について 願書に添付した明細書の段落【0284】には、「Sg2のステップにおける接続確認処理では、カードユニット15との接続状況を確認する処理を実行する。Sg3のステップにおける主基板通信処理では、遊技制御基板40との信号の授受を行う処理を実行する。Sg4のステップにおける貸出制御処理では、カードユニットとの信号の授受を行う処理を実行する。」と記載されており、訂正事項14に係る構成である「カードユニット」に関して「カードユニット15」と「カードユニット」の2種類の記載が混在する不明瞭な記載であった。 ここで、訂正事項14を含む願書に添付した明細書の段落【0284】の記載を検討すると「Sg4のステップにおける貸出制御処理では、カードユニットとの信号の授受を行う処理を実行する。」とあるから、ここでの「カードユニット」は、「貸出制御処理」に関わる「ユニット」であり、「貸出制御処理」とは「カードユニットとの信号の授受を行う処理」を実行することであることがわかる。 次に「貸出制御処理」について検討すると、願書に添付した明細書の段落【0292】に記載されているように、「カードユニット15との信号の授受を行う処理」を実行することであることがわかる。 とすれば、「貸出制御処理」における信号の授受からみて「カードユニット(部材番号なし)」は、「カードユニット15」のことであることは明らかであり、「カードユニット」を「カードユニット15」と訂正する訂正事項14は、上記の不明瞭な記載を明瞭とする、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項14は、願書に添付した明細書に記載された事項に基づいたものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (14)訂正事項15について 願書に添付した明細書において、部材番号「16」に関して、「取込済球/払出済球表示器16」と「取込済球表示器16」と、二つの異なる部材に対して同じ部材番号が付されているという不明瞭な記載であった。 そして、当該箇所以外では、すべては「取込済球/払出済球表示器16」であることを考慮すると、「取込済球表示器16」を「取込済球/払出済球表示器16」と訂正する訂正事項15は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項15は、願書に添付した明細書に記載された事項に基づいたものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (15)訂正事項16について 願書に添付した明細書において、部材番号「37」に関して、「設定変更スイッチ37」と「設定スイッチ37」と、二つの異なる部材に対して同じ部材番号が付されているという不明瞭な記載であった。 そして、当該箇所以外では、すべては「設定スイッチ37」であることを考慮すると、「設定変更スイッチ37」を「設定スイッチ37」と訂正する訂正事項17は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項17は、願書に添付した明細書に記載された事項に基づいたものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (16)訂正事項17について 願書に添付した明細書の段落【0334】において「有効停止LED」なる記載は3箇所あり、まず「第1?3有効停止LED215L、215C、215R」と記載されている2箇所について検討する。 上記の通り段落【0334】では部材番号「215L、215C、215R」が付された部材は「第1?3有効停止LED」であるが、たとえば願書に添付した明細書の段落【0043】では「第1?3停止有効LED215L、215C、215R」と、二つの異なる部材に対して同じ部材番号が付されるという不明瞭な記載であった。 そして、当該箇所以外では図面も含めて、すべて「第1?3停止有効LED215L、215C、215R」であることを考慮すると、「第1?3有効停止LED215L、215C、215R」を「第1?3停止有効LED215L、215C、215R」と訂正することは、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 また、願書に添付した明細書の段落【0334】における3箇所目の「有効停止LED」は、文脈上、同じ段落の「第1?3有効停止LED215L、215C、215R」のうちのいずれかのLEDを指す記載であることから、同じ理由により不明瞭な記載であり、上記の通り「第1?3有効停止LED215L、215C、215R」が「第1?3停止有効LED215L、215C、215R」と訂正されたことにより、3箇所目の記載も当然「停止有効LED」と訂正されるべきであり、この訂正も明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項17は、願書に添付した明細書に記載された事項に基づいたものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (17)訂正事項18について 願書に添付した明細書の段落【0381】において「中継基板80」と記載されているが、たとえば願書に添付した明細書の段落【0084】では「演出用中継基板80」と記載されており、二つの異なる部材に対して同じ部材番号が付されるという不明瞭な記載であった。 そして、当該箇所以外では図面も含めて、すべて「演出用中継基板80」であることを考慮すると、「中継基板80」を「演出用中継基板80」と訂正する訂正事項18は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項18は、願書に添付した明細書に記載された事項に基づいたものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (17)訂正事項19について 願書に添付した明細書の段落【0460】において「メダル投入部500から投入されたメダルが投入メダルセンサ(図52参照)により検出される」と記載されているが、願書に添付した明細書の段落【0463】には「メダル投入部500から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ104’が設けられる」と記載されており、「メダル投入部500から投入されたメダルを検出する」機能を有する構成として「投入メダルセンサ」と「投入メダルセンサ104’」の2種類存在するという不明瞭な記載であった。 訂正事項19に係る段落【0460】を見ると、投入センサは【図52】に記載されていることになっており、【図52】を見ると、投入センサには「104’」という部材番号が付されている。 よって、「投入メダルセンサ」を「投入メダルセンサ104’」と訂正する訂正事項19は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項19は、願書に添付した明細書に記載された事項に基づいたものであって、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (3)特許法施行規則に基づく一群の請求項について 訂正後の請求項5は、訂正事項1?3を含む訂正後の請求項1?4を引用しているから、訂正後の請求項1?5は、特許法施行規則第46条の2第3号に規定する関係を有する一群の請求項である。 したがって、本件請求は、特許法第126条第3項に規定に適合するものである。 (4)願書に添付した明細書の訂正に係る請求項についての説明 願書に添付した明細書を訂正する訂正事項4?19は、請求項1?5に対応する記載であり、上記訂正事項1?3に係る一群の請求項(請求項1?5)は、当該訂正事項4?19と関係を有するから、願書に添付した明細書の訂正である訂正事項4?19と関係を有する全ての一群の請求項(請求項1?5)が請求の対象とされる。 したがって、本件請求は、特許法第126条第4項の規定に適合するものである。 (5)付記 訂正事項1及び19は、上述したとおり、明瞭でない記載の釈明を目的としたものと認めることができ、特許法第126条第1項ただし書第1号または第2号に掲げる事項を目的としたものではないから、同法同条第7項の適用はない。 そのため、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が、特許出願の際に独立して特許を受けることができるということは、訂正認容の要件とされていない。 4.むすび 以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものである。また、同条第3項乃至第6項の規定にも適合する。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】 スロットマシン 【技術分野】 【0001】 本発明は、遊技に使用可能なパチンコ球やメダル等の遊技媒体を用いて賭数を設定し、賭数が設定されたことによりゲームを行うことが可能なスロットマシンに関する。 【背景技術】 【0002】 従来、この種のスロットマシンに代表される遊技機においては、例えば既に行われた遊技の制御状態に関する遊技状態情報、例えば変動回数や大当り回数等を計数して記憶手段に記憶しておき、これら記憶手段に記憶された遊技履歴情報から出玉率や大当り確率等を算出可能とするとともに、これら遊技履歴情報を所定の表示装置にて表示するための表示スイッチが設けられているもの等がある(例えば、特許文献1参照)。 【0003】 また、上記特許文献1に記載の遊技機と同様に遊技履歴情報を記憶保持し、該遊技履歴情報に基づいて当該遊技機に最適な遊技制御を実行できるようにするとともに、該遊技履歴情報の蓄積量が過大化するのを防止するために、前記遊技履歴情報を初期化するためのデータクリアスイッチが設けられているもの等がある(例えば、特許文献2参照)。 【0004】 【特許文献1】特開平7-51460号公報(第3-4頁、第1図) 【特許文献2】特開2002-35359号公報(第7頁、第3図) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかしながら、上記特許文献1に記載の遊技機における表示スイッチを、遊技者による操作が可能な状態に設け、遊技者が遊技履歴情報を表示させて閲覧できるようにするとともに、上記特許文献2に記載の遊技機におけるデータクリアスイッチを、遊技者による操作が可能な状態に設けた場合には、遊技者がデータクリアスイッチを勝手に操作して遊技履歴情報の初期化を行ってしまう虞があり、初期化されてしまった場合には、これにより他の遊技者が当該遊技機の遊技履歴を閲覧しようとする際に短期的な遊技履歴しか表示されなくなるといった問題があった。 【0006】 本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、遊技者が遊技履歴を勝手に初期化して他の遊技者が短期的な遊技履歴しか閲覧できなくなるといった不具合を効果的に抑制することができるスロットマシンを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のスロットマシンは、 1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に入賞として定められた図柄組合せが導出されたときに入賞が発生可能とされ、ゲームの試験を行う際に接続される試験装置からの試験用信号の入力に基づき自動的にゲームを行うことが可能なスロットマシンであって、 遊技の制御を行うとともに、遊技の結果に関する情報を含む複数種類の制御情報を出力する遊技制御手段を搭載した遊技制御基板と、 前記遊技制御手段から出力された制御情報に基づいて、遊技に関連する演出の制御を行う演出制御手段を搭載した演出制御基板と、 所定の情報を表示可能な表示手段と、 遊技者による操作が不可能な位置に設けられ、前記遊技の制御状態を初期化する際に操作される初期化用操作部と、 遊技者による操作が可能な位置に設けられ、前記表示手段にて前記所定の情報を表示する際に操作される表示用操作部と、 を備え、 前記遊技制御手段は、 前記遊技の制御状態に関する遊技状態情報を記憶するとともに、電力供給が停止しても該遊技状態情報の記憶を保持することが可能な遊技状態情報記憶手段と、 電力の供給が開始されたときに、前記遊技状態情報に基づいて電力供給が停止する前の制御状態に復帰させる遊技状態復帰処理を行う遊技状態復帰処理手段と、 電力の供給が開始されたときに前記初期化用操作部の操作がなされていることを条件に、前記遊技状態情報を初期化する遊技状態初期化処理を行う遊技状態初期化処理手段と、 を含み、 前記演出制御手段は、 過去の遊技の結果に関する遊技履歴情報を記憶するとともに、電力供給が停止しても該遊技履歴情報の記憶を保持することが可能な遊技履歴記憶手段と、 前記遊技制御手段から出力された前記遊技の結果に関する情報に基づいて、前記遊技履歴情報を更新する遊技履歴更新手段と、 前記表示用操作部により前記遊技履歴情報を表示させる操作がなされたことに基づいて、前記遊技履歴情報を前記表示手段にて表示させる制御を行う遊技履歴表示制御手段と、 前記遊技制御手段から出力された制御情報に基づき、前記遊技状態初期化処理が行われたか否かを判定する初期化判定手段と、 前記初期化判定手段により前記遊技状態初期化処理が行われたことが判定されたときに、前記遊技履歴情報の初期化が可能な初期化可状態に制御する遊技履歴初期化可状態制御手段と、 前記初期化可状態において前記表示用操作部により前記遊技履歴情報を初期化するための操作がなされたことを条件に、前記遊技履歴情報を初期化する遊技履歴情報初期化処理を行う遊技履歴初期化処理手段と、 を含み、 前記遊技制御基板は、 遊技媒体の投入を示し、OFFからONに変化した後にOFFに変化する試験用投入信号の入力を検出する投入信号検出手段と、 前記投入信号検出手段が前記試験用投入信号の入力を検出したときに前記賭数を設定する賭数設定手段と、 前記所定数の賭数が設定された状態でゲームの開始操作を示す試験用開始操作信号が検出されたときに複数種類の入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、 前記事前決定手段によりいずれかの入賞の発生が許容され、導出操作を示す試験用導出操作信号が検出されたタイミングが、該許容された入賞の構成図柄の引込範囲内のタイミングであることを条件に、該許容された入賞の図柄組合せを導出させる制御を行う導出制御手段と、 遊技媒体の付与を伴う小役入賞が発生したときに、該小役入賞に応じて定められた数の遊技媒体を払い出す遊技媒体払出手段と、 遊技媒体の払出を示す試験用払出信号の入力を検出する払出信号検出手段と、 前記払出信号検出手段が前記試験用払出信号の入力を検出する毎に前記遊技媒体払出手段により払い出された遊技媒体数として計数する遊技媒体数計数手段と、 遊技者にとって有利な特別遊技状態の付与を伴う特別入賞が発生したときに、前記特別遊技状態に制御する特別遊技状態制御手段と、 前記試験装置に対して前記遊技の制御状態を示す試験信号を出力するための制御を行う試験信号出力制御手段と、 を備え、 該試験信号出力制御手段は、 ゲームが終了して遊技媒体の投入が可能な状態となったときに、前記試験装置に対して前記試験用投入信号の出力を要求する投入要求信号を前記試験信号として出力するための制御を行う投入要求信号出力制御手段と、 前記小役入賞が発生して遊技媒体の払出を行うときに、前記試験装置に対して前記試験用払出信号の出力を要求する払出要求信号を前記試験信号として出力するための制御を行う払出要求信号出力制御手段と、 前記事前決定手段の決定状況を示す事前決定信号を前記試験信号として出力するための制御を行う事前決定信号出力制御手段と、 前記特別遊技状態に制御されている旨を示す特別遊技状態中信号を前記試験信号として出力するための制御を行う特別遊技状態中信号出力制御手段と、 を含み、 前記投入要求信号出力制御手段は、 前記小役入賞が発生したゲームの終了後、前記投入要求信号をONに変化させる場合には、前記払出要求信号出力制御手段が前記小役入賞の発生に伴う前記払出要求信号をOFFに変化させた時点から所定時間経過した時点で前記投入要求信号をONに変化させる制御を行い、 前記投入要求信号がONの状態で、かつ試験用投入信号があと1回入力されると遊技媒体の投入が不可能となる状態において前記試験用投入信号のONが検出された後、該試験用投入信号がOFFとなる前に、前記投入要求信号をOFFに変化させる制御を行い、 前記事前決定信号出力制御手段は、 前記事前決定信号をパラレル信号にて出力するための制御を行い、 前記事前決定手段による決定がなされたときから次のゲームにおいて前記事前決定手段による決定がなされるまで前記事前決定信号の出力状態を維持するとともに、前記事前決定手段による決定がなされたときのみ新しい結果に基づく出力状態に切り替える ことを特徴としている。 この特徴によれば、遊技履歴記憶手段に記憶されている遊技履歴情報を初期化する遊技履歴初期化処理は、電力の供給が開始されたときに、遊技者による操作が不可能な位置に設けられた初期化用操作部の操作がなされていない限り実行されることがない遊技状態初期化処理が実行されたと演出制御手段が判定したときに制御する初期化可状態において表示用操作部の操作がなされたときに行われるため、遊技者が遊技履歴情報を勝手に初期化して、他の遊技者が短期的な遊技履歴情報しか閲覧できなくなるといった不具合が発生することを効果的に防止できる。また、遊技履歴情報の初期化は、電力の供給が開始されたときに遊技状態情報の初期化とともに行うことができるばかりか、遊技履歴情報を閲覧する際に使用する表示用操作部を利用するため、初期化処理の手間を軽減できる。また、遊技履歴記憶手段は、遊技制御基板とは別個に設けられた演出制御基板に設けられることで、遊技制御手段の制御負荷を効果的に軽減できる。 尚、所定数の賭数とは、少なくとも1以上の賭数であって、2以上の賭数が設定されることや最大賭数が設定されることでゲームが開始可能となるようにしても良い。 また、遊技の結果に関する情報とは、ゲームを行うことにより得られる結果に関する情報であって、例えばゲーム毎に行われる内部抽選の結果、入賞の発生の有無や発生した入賞の種類、遊技状態を示す情報等が含まれる。 また、遊技者による操作が不可能な位置とは、例えば遊技場が所有するキー操作によってのみ開放可能となる開閉扉を有する筐体の内部や開閉扉の裏面等、遊技者が手を触れて操作することができない位置である。 また、遊技者による操作が可能な位置とは、例えば筐体の前面等、遊技者が手を触れて操作することができる位置である。 【0008】 本発明の請求項2に記載のスロットマシンは、請求項1に記載のスロットマシンであって、 前記遊技制御手段は、電力の供給が開始された後、前記遊技状態復帰処理または前記遊技状態初期化処理のいずれか一方が行われたときにのみ、該処理が行われたことを特定可能な処理特定情報を前記制御情報として前記演出制御手段に出力する処理特定情報出力手段を含み、 前記演出制御手段は、電力の供給が開始された後、所定時間が経過するまでに前記処理特定情報を検出したか否かを判定する特定情報入力判定手段を含み、 前記初期化判定手段は、前記特定情報入力判定手段による判定結果に基づいて、前記遊技状態初期化処理が行われたか否かを判定する、 ことを特徴とする。 この特徴によれば、遊技制御手段は、遊技状態復帰処理を実行した旨を示す情報及び遊技状態初期化処理を実行した旨を示す情報をそれぞれ別々の制御情報として演出制御手段に出力することなく、いずれか一方の制御情報のみを出力するだけで済むため、演出制御手段に出力する制御情報の種類が低減することにより制御負荷が軽減されるばかりか、制御情報の記憶領域を極力削減することができる。 【0009】 本発明の請求項3に記載のスロットマシンは、請求項1または2に記載のスロットマシンであって、 前記遊技制御手段は、遊技の進行に関わる遊技進行操作がなされない状態が一定時間継続したときに、遊技待機状態である旨を示す遊技待機情報を前記制御情報として前記演出制御手段に出力する遊技待機情報出力手段を含み、 前記演出制御手段は、前記遊技制御手段から出力された前記遊技待機情報を検出したことに基づいて、前記遊技待機状態である旨を示す待機画面を前記表示手段にて表示させる制御を行う待機画面表示制御手段を含み、 前記待機画面表示制御手段は、前記遊技履歴情報の表示中において前記遊技待機情報を検出したときに、該遊技履歴情報の表示終了条件が成立するまでの間は前記待機画面の表示制御を行わず、当該遊技履歴情報の表示が終了した後に前記待機画面を表示させる制御を行う、 ことを特徴とする。 この特徴によれば、遊技履歴情報の表示中において、表示画面が突然、遊技待機画面の表示に切り替わり、遊技者に不快感を与えてしまうことを防止することができるばかりか、遊技履歴情報表示の終了に応じて遊技待機画面に切替わることで、遊技制御手段は、遊技履歴情報表示の終了したときに新たに遊技待機情報を出力しなくて済むため、制御負荷が軽減される。 【0010】 本発明の請求項4に記載のスロットマシンは、請求項1?3のいずれかに記載の遊技機であって、 前記遊技制御手段は、 前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段と、 前記事前決定手段が入賞の発生を許容する旨を決定する割合が異なる複数種類の許容段階のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段と、 前記許容段階の設定に関する情報を前記制御情報として前記演出制御手段に出力する許容段階設定情報出力手段と、 を含み、 前記演出制御手段は、 過去の許容段階の設定変更に関する設定変更履歴情報を記憶する設定変更履歴記憶手段と、 前記遊技制御手段から出力された前記許容段階の設定に関する情報に基づいて、前記設定変更履歴情報を更新する設定変更履歴更新手段と、 前記遊技履歴初期化可状態においてのみ、前記設定変更履歴情報を前記表示手段にて表示可能とする設定変更履歴表示制御手段と、 を含む、 ことを特徴とする。 この特徴によれば、許容段階の設定が不正に変更されているか否かを、遊技者に知られることなく、遊技場の店員が容易に確認することができる。 【0011】 本発明の請求項5に記載のスロットマシンは、請求項1?4のいずれかに記載のスロットマシンであって、 前記演出制御手段は、 前記遊技履歴記憶手段に記憶されている複数種類の遊技履歴情報のうち、前記表示用操作部による表示を許容する遊技履歴情報の設定を行う遊技履歴情報設定手段と、 前記初期化可状態においてのみ、前記遊技履歴情報設定手段による前記遊技履歴情報の設定を有効とする設定有効化手段と、 を含む、 ことを特徴とする。 この特徴によれば、遊技履歴記憶手段に記憶されている複数の遊技履歴情報のうち、例えば遊技者に秘匿しておきたい遊技履歴情報を遊技場の店員等が設定して遊技者からの閲覧を不可とすることができるばかりか、表示用操作部の操作による表示を許容する遊技履歴情報の設定は初期化可状態においてのみ有効となることで、遊技者に秘匿しておきたい遊技履歴情報を遊技者等により閲覧可能に設定されることを効果的に防止できる。 【0012】 本発明の構成1のスロットマシンは、請求項1?5のいずれかに記載のスロットマシンであって、 前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段と、 前記事前決定手段が入賞の発生を許容する旨を決定する割合が異なる複数種類の許容段階のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段と、 前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、 いずれか1種類以上の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを、前記複数種類の許容段階に共通して記憶するとともに、前記許容段階に共通して判定値データが記憶されていない2種類以上の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データ記憶手段と、 を備え、 前記事前決定手段は、前記許容段階設定手段により設定された許容段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の種類毎に発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された種類の入賞の発生を許容する旨を決定する、 ことを特徴としている。 この特徴によれば、判定値データ記憶手段には、いずれか1種類以上の入賞について複数種類の許容段階に共通して判定値データが記憶されているので、このように複数種類の許容段階に共通して判定値データが記憶される1種類以上の入賞については、判定値データの記憶に必要な記憶容量が少なくて済むようになる。すなわち入賞の発生を許容するか否かの決定のために必要な判定値データのデータ量を抑えることができる。 また、判定値データを許容段階の種類に応じて個別に記憶するとは、必ずしも許容段階の種類の数だけ個別に判定値データを記憶するものだけを意味するものではなく、全ての許容段階の種類に共通して判定値データを記憶するのでなければ、これに含まれるものとなる。例えば、許容段階の種類が6種類(第1段階?第6段階)ある場合、第1?第3段階までは共通、第4?第6段階までは共通といった場合も、判定値データを許容段階の種類に応じて個別に記憶するものとなる。 また、遊技状態毎に入賞の種類が定められている場合には、前記許容判定手段は、許容段階設定手段により設定された許容段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記遊技状態に対して定められた入賞の種類毎に発生を許容する旨を示しているか否かを判定するものとすることができる。 また、前記許容段階設定手段により設定可能な複数種類の許容段階は、前記事前決定手段が入賞の発生を許容する割合がその全ての種類において互いに異なっていなければならないというものではなく、一部の種類における前記許容する割合が他の種類における前記許容する割合と異なっていれば良い。もっとも、全ての種類において異なっていることを妨げるものではない。 【0013】 本発明の構成2のスロットマシンは、構成1に記載のスロットマシンであって、 前記判定値データ記憶手段は、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして異なる判定値の数を示す異数判定値データと、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして同一の判定値の数を示す同数判定値データとを、前記入賞表示結果の種類に応じて記憶する、 ことを特徴とする。 この特徴によれば、判定値データ記憶手段には、いずれか1種類以上の入賞について複数種類の許容段階に共通して判定値データが記憶されているとともに、他の2種類以上の入賞について許容段階の種類に応じたデータが個別に記憶されており、この中には、許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして同一の判定値の数を示す同数判定値データも含まれている。判定値データは、許容段階に応じて事前決定手段が各々の入賞の発生を許容する旨を決定する確率を決定するものとなるが、開発用の機種においては、この判定値データを微妙に調整しながらシミュレーションを行っていくのが通常である(当初の判定値データを異なるものとしておく場合と、同じものとしておく場合とがあり得る)。そして、シミュレーションの結果で得られた適切な判定値データを量産用の機種に適用するものとしている。ここで、許容段階に応じて判定値データを変化させながらシミュレーションを行った結果として許容段階に関わらずに判定値データが同じものとなったとしても、そのような種類の入賞は、そのまま許容段階の種類に応じて個別に判定値データを記憶させておけば良い。 また、当初は許容段階の種類に応じて個別に同一の判定値を示す同数判定値データとして判定値データを記憶させておいた場合、シミュレーションの結果により当初登録しておいた判定値データのままでよければ、そのまま同数判定値データとして判定値データ記憶手段に記憶させておくことができる。シミュレーションの結果として当初登録しておいた判定値データで問題があったときには、許容段階に応じて判定値データを変化させ、異数判定値データとして判定値データ記憶手段に記憶させることができる。このため、開発用の機種における判定値データの記憶態様を量産用の機種においてそのまま転用することができるので、最初の設計段階から量産用の機種に至るまでの開発を容易に行うことができる。 【0014】 本発明のスロットマシンは、構成1または構成2に記載のスロットマシンであって、 前記事前決定手段は、前記許容段階設定手段により設定された許容段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データを、入賞の種類毎に順次前記判定領域に入力された判定用数値データに加算する加算手段を含み、 前記許容判定手段は、前記加算手段の加算結果が前記所定の範囲を越えたか否かを判定し、該判定の結果により前記所定の範囲を越えると判定されたときの加算を行った判定値データに対応した種類の入賞の発生を許容する旨を示していると判定する、 ことを特徴としている。 この特徴によれば、入賞の種類毎に判定値データ記憶手段から判定値データを取り出した後、これに判定値用数値データを加算することで、そのまま当該種類の入賞の発生を許容するか否かを判定することができる。つまり、判定値データに基づいて入賞毎の判定値を許容判定値登録手段に登録するといった処理が必要ないので、処理効率が高いものとなる。 尚、前記事前決定手段は、前記加算手段の代わりに、前記許容段階設定手段により設定された許容段階の種類に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データを、入賞の種類毎に順次前記判定領域に入力された判定用数値データから減算する減算手段を含み、前記許容判定手段が、前記減算手段の減算結果が前記所定の範囲よりも小さくなったか否かを判定し、該判定の結果により前記所定の範囲よりも小さくなったと判定されたときの減算を行った判定値データに対応した種類の入賞の発生を許容する旨を示していると判定するようにしても良く、この場合でも、判定値データに基づいて入賞毎の判定値を許容判定値登録手段に登録するといった処理が必要ないので、処理効率が高いものとなる。 【0015】 本発明のスロットマシンは、構成1または構成2に記載のスロットマシンであって、 前記事前決定手段により決定を行う前に、前記許容段階設定手段により設定された許容段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに基づいて、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が入賞の種類毎に発生を許容する旨を決定する判定値を、許容判定値登録手段に登録する許容判定値登録制御手段を更に備え、 前記許容判定手段は、前記判定領域に入力された判定用数値データを入賞の種類毎に前記許容判定値登録手段に登録された判定値と比較し、該比較の結果により前記判定用数値データと一致する判定値に対応した種類の入賞の発生を許容する旨を示していると判定することを特徴とする。 この特徴によれば、前記判定領域に入力された判定用数値データを入賞の種類毎に前記許容判定値登録手段に登録された判定値と比較するのみで、入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定することができる。 【0016】 本発明のスロットマシンは、構成1または構成2に記載のスロットマシンであって、 前記所定数の賭数として定められた複数種類の賭数段階のうちから、ゲーム毎にいずれかの種類の賭数段階の賭数を設定する賭数設定手段を更に備え、 前記判定値データ記憶手段は、いずれか2種類以上の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを、前記賭数段階の種類に応じて個別に記憶し、 前記許容判定手段は、前記賭数設定手段により設定された賭数段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の種類毎に導出を許容する旨を示しているか否かを判定し、 前記判定値データ記憶手段は、更に、前記賭数段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして異なる判定値の数を示す第2異数判定値データと、前記賭数段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして同一の判定値の数を示す第2同数判定値データとを、前記入賞表示結果の種類に応じて記憶する、 ことを特徴としている。 この特徴によれば、開発用の機種において賭数段階の種類に応じても判定値データを微妙に調整しながらシミュレーションを行っていくのが通常である(当初の判定値データを異なるものとしておく場合と、同じものとしておく場合とがあり得る)。ここで、賭数段階の種類に応じて判定値データを変化させ得るものとした入賞の判定値データが、シミュレーションを行った後に賭数段階に関わらずに同じものとなったとしても(当初から同じ場合と、当初は異なっていた場合とがあり得る)、そのような種類の入賞は、そのまま賭数段階の種類に応じて個別に判定値データを記憶させておけば良い。このため、開発用の機種における判定値データの記憶態様を量産用の機種においてそのまま転用することができるので、最初の設計段階から量産用の機種に至るまでの開発を容易に行うことができる。 尚、この場合において、前述した許容判定値登録制御手段は、前記許容段階設定手段により設定された許容段階の種類及び前記賭数設定手段により設定された賭数の種類に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに基づいて、判定値を許容判定値登録手段に登録するものとすることができる。また、前記加算手段(減算手段)は、前前記許容段階設定手段により設定された許容段階の種類及び前記賭数設定手段により設定された賭数の種類に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データを、入賞の種類毎に順次前記判定領域に入力された判定用数値データに加算する(減算する)ものとすることができる。 【0017】 本発明の構成3のスロットマシンは、請求項1?5、構成1、構成2のいずれかに記載のスロットマシンであって、 前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段と、 前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、 所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路と、 n ビット(n は2 以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm-1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路と、 遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路と、 前記判定領域とは異なる特定領域に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの数値データとして入力する入力手段と、 をさらに備え、 前記数値データ入力手段は、前記特定領域に入力されたnビットの数値データのうちの特定のビットのデータと、該数値データのうちの他のビットのデータを入れ替えて、該入れ替えを行ったnビットの入替数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する、 ことを特徴としている。 この特徴によれば、カウンタ回路から抽出したn ビット配列のデータ信号に対応した数値データに対して、入替手段によって特定のビットのデータと他のビットのデータを入れ替えた入替数値データを、判定用数値データとして入力するものとしている。このため、賞の発生を許容するか否かを決定するために用いる判定値をバラつかせなくても、その判定に用いる判定用数値データの周期性を失わせることができる。これにより、入賞の種類毎に判定値の数を示す判定値データを用いることで入賞の種類毎に判定値が固まってしまっても、遊技者による狙い打ちの防止を図ることができるようになる。また、特定のビットの入れ替えだけで、入力手段が入力した数値データの周期性を失わせることができ、特別な回路を設けることなく、処理負荷がそれほど大きくならない。 【0018】 本発明の構成4のスロットマシンは、請求項1?5、構成1、構成2のいずれかに記載のスロットマシンであって、 前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段と、 前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、 所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路と、 nビット(nは2以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm-1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路と、 遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路と、 前記判定領域とは異なる特定領域に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの第1の数値データとして入力する入力手段と、 所定のタイミングで第2の数値データを更新する数値更新手段と、 前記所定の抽出条件が成立することにより、前記数値更新手段が更新する第2の数値データを抽出する数値抽出手段と、 上位kビット(kは自然数:k<n)と下位jビット(j=n-k)の第1の数値データにおける上位kビットに対して前記数値抽出手段が抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行う演算手段と、 をさらに備え、 前記数値データ入力手段は、前記演算手段による演算後の上位kビットと前記下位jビットからなる演算結果数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する、 ことを特徴とする。 この特徴によれば、第2の数値データを用いて第1の数値データに対してそのまま演算を行うのではなく、第1の数値データの上位kビットに対して演算を行うことにより演算結果数値データが示す数値のバラツキが大きくなる。このため、入賞の発生を許容するか否かを決定するために用いる判定値をバラつかせなくても、その判定に用いる判定用数値データの周期性を失わせることができる。これにより、入賞の種類毎に判定値の数を示す判定値データを用いることで入賞の種類毎に判定値が固まってしまっても、遊技者による狙い打ちの防止を図ることができるようになる。また、数値更新手段からの第2の数値データの抽出と上位kビットに対する演算だけで、入力手段が入力した第1の数値データの周期性を失わせることができ、特別な回路を設けることなく、処理負荷がそれほど大きくならない。 【0019】 本発明の構成5のスロットマシンは、請求項1?5、構成1、構成2のいずれかに記載のスロットマシンであって、 前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段と、 前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、 所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路と、 nビット(nは2 以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm-1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路と、 遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路と、 前記判定領域とは異なる特定領域に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの第1の数値データとして入力する入力手段と、 所定のタイミングで第2の数値データを更新する第1の数値更新手段と、 所定のタイミングで前記第2の数値データとは異なる第3の数値データを更新する第2の数値更新手段と、 予め定められた抽出条件が成立することにより、前記第1の数値更新手段から第2の数値データを抽出する第1の数値抽出手段と、 所定の抽出条件が成立することにより、前記第2の数値更新手段から第3の数値データを抽出する第2の数値抽出手段と、 上位kビット(kは自然数:k<n)と下位jビット(j=n-k)の第1の数値データにおける上位kビットに対して前記第1の数値抽出手段が抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行い、下位jビットに対して前記第2の数値抽出手段が抽出した第3の数値データを用いて所定の演算を行う演算手段と、 をさらに備え、 前記数値データ入力手段は、前記演算手段による演算後の上位kビットと該演算後の下位jビットからなる演算結果数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する、 ことを特徴とする。 この特徴によれば、第2の数値データを用いて第1の数値データに対してそのまま演算を行うのではなく、第1の数値データの上位kビットに対しても演算を行うことにより演算結果数値データが示す数値のバラツキが大きくなる。下位jビットに対しても演算を行うことによりバラツキがさらに大きくなる。このため、入賞の発生を許容するか否かを決定するために用いる判定値をバラつかせなくても、その判定に用いる判定用数値データの周期性を失わせることができる。これにより、入賞の種類毎に判定値の数を示す判定値データを用いることで入賞の種類毎に判定値が固まってしまっても、遊技者による狙い打ちの防止を図ることができるようになる。また、第1、第2の数値更新手段からの第2、第3の数値データの抽出と上位kビット及び下位jビットに対する演算だけで、入力手段が入力した第1の数値データの周期性を失わせることができ、特別な回路を設けることなく、処理負荷がそれほど大きくならない。 【0020】 本発明の構成6のスロットマシンは、請求項1?5、構成1?5のいずれかに記載のスロットマシンであって、 試験装置に対して前記スロットマシンが行う複数種類の制御状態を示す試験信号を出力するための制御を行う試験信号出力制御手段を備え、 該試験信号出力制御手段は、前記スロットマシンが行う複数種類の制御状態のうち第1の種類の制御状態が変化し、該第1の種類の制御状態の変化に関連して第2の種類の制御状態が変化するときに、前記第1の種類の制御状態を示す試験信号の出力状態を変化させるタイミングと、前記第2の種類の制御状態を示す試験信号の出力状態を変化させるタイミングと、が重複しないように制御する、 ことを特徴とする。 この特徴によれば、第1の種類の制御状態が変化し、該第1の種類の制御状態の変化に関連して第2の種類の制御状態が変化したときに、第1の種類の制御状態を示す試験信号の出力状態と第2の種類の制御状態を示す試験信号の出力状態とが重複しないタイミングで変化するので、試験信号が示す制御状態に基づくスロットマシンの制御状態を試験装置側で誤認してしまうことがなく、試験装置側で遊技機の制御状態を正確に把握することが可能となるため、正確な制御状態の遷移に基づいて試験を行うことができる。 尚、スロットマシンが行う制御状態を示す試験信号とは、例えば、遊技者による操作が可能か否かの状態や抽選結果等の内部的な決定状態、遊技状態等、遊技を行う過程で変化する制御状態を示す試験信号であり、センサやスイッチの検出状況やこれらセンサやスイッチの検出等に伴う計数状況を示す試験信号を含むものではない。 また、本発明のスロットマシンは、試験信号出力制御手段の制御により出力される試験信号の信号線やこれら信号線を試験装置に接続するためのコネクタ、試験信号を伝達するための配線パターン等を備えていないものであっても良い。 【0021】 本発明のスロットマシンは、構成6に記載のスロットマシンであって、 前記試験装置から入力される試験用入力信号を検出する信号検出手段を備え、 前記試験信号出力制御手段は、前記試験用入力信号の検出に応答して即時変化する制御状態を示す試験信号の出力状態を、前記即時変化する制御状態の契機となる試験用入力信号の検出と同時に変化させる、 ことを特徴とする。 この特徴によれば、試験用入力信号の検出に応答して即時変化する制御状態を示す試験信号の出力状態が、試験用入力信号の検出と同時に変化するので、試験装置側で当該試験用入力信号を入力したタイミングと同時に制御状態が変化しているか否かを把握できる。 【0022】 本発明のスロットマシンは、構成6に記載のスロットマシンであって、 前記試験装置から入力される試験用入力信号を検出する信号検出手段を備え、前記試験信号出力制御手段は、遊技に使用される遊技媒体を取込可能な状態か否かを示す取込可否信号(取込要求ランプ信号)を前記試験信号として出力するための取込可否信号出力制御手段を含み、該取込可否信号出力制御手段は、前記遊技媒体を1つだけ取込可能な状態において前記遊技媒体の取込を示す試験用入力信号が検出状態となった後、該試験用入力信号が非検出状態となる前に、前記取込可否信号の出力状態を前記遊技媒体を取込可能な状態ではない旨を示す出力状態に変化させる、 ことを特徴とする。 この特徴によれば、試験装置側で遊技媒体を取込可能な状態ではない旨を遊技媒体の取込を示す試験用入力信号の出力を停止する前に把握できるので、遊技媒体を取込可能な状態ではない状態に切り替わったにも関わらず試験装置側から遊技媒体の取込を示す試験用入力信号が入力されてしまうことを防止できる。 更に、 前記遊技媒体を取込可能な状態である旨を点灯により報知する取込可否報知手段を備え、 前記取込可否信号出力制御手段は、前記取込可否報知手段の駆動信号を出力するための制御を行うとともに、 前記取込可否報知手段の駆動信号が前記取込可否信号として出力される、 ことが好ましく、このようにすれば、取込可否信号を別個に生成せずに、取込可否報知手段の駆動信号を取込可否信号として利用できる。 尚、前記取込可否報知手段が前記遊技媒体を取込可能な状態である旨を点滅により報知する場合には、前記取込可否報知手段の駆動信号を前記取込可否信号として出力すると、試験装置側で該取込可否信号に基づき前記遊技媒体を取込可能な状態である旨を正確に把握できなくなる可能性があるので、前記取込可否信号出力制御手段は、前記取込可否報知手段の駆動信号とは別個に前記取込可否信号を出力するための制御を行うことが好ましい。 【0023】 本発明のスロットマシンは、構成6に記載のスロットマシンであって、 遊技の結果に応じて入賞を発生させる入賞発生手段と、 前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段と、 を備え、 前記試験信号出力制御手段は、前記事前決定手段の決定状況を示す試験信号を出力するための制御を行う事前決定信号出力制御手段を含み、 該事前決定信号出力制御手段は、少なくとも前記事前決定手段により前記入賞の発生を許容するか否かが決定されたときから前記遊技の結果が出るまでの期間にわたり該事前決定手段の決定状況を示す試験信号の出力状態に継続して制御する、 ことを特徴とする。 この特徴によれば、試験装置側で事前決定手段の決定状況を当該決定状況に基づく遊技の結果が出るまでの期間にわたり常に把握できるので、当該期間であればどのタイミングでも事前決定手段の決定状況に関連する試験を正確に行うことができる。 【0024】 本発明のスロットマシンは、構成6に記載のスロットマシンであって、 前記事前決定信号出力制御手段は、次の遊技に持ち越すことが可能な決定結果を含む特定の決定状況を示す試験信号と、次の遊技に持ち越されない決定結果であり、前記次の遊技に持ち越すことが可能な決定結果が持ち越されている状態において前記事前決定手段により決定され得る決定結果からなる所定の決定状況を示す試験信号と、を別個のパラレル信号にて同時に出力するための制御を行うことを特徴とする。 この特徴によれば、複数のパターンからなる事前決定手段の決定状況を示す試験信号を少ない信号線にて出力できるとともに、例えば、ボーナスフラグ等、次の遊技に持ち越すことが可能な決定結果が前の遊技から持ち越されている状態で、次の遊技に持ち越されない入賞の発生を許容する決定がなされたときにも、試験装置側で事前決定手段の決定状況を正確に把握することができる。 【0025】 本発明のスロットマシンは、構成6に記載のスロットマシンであって、 前記試験装置から入力される試験用入力信号を検出する信号検出手段を備え、 前記試験信号出力制御手段は、前記試験用入力信号の検出に応答して所定の処理を経てから変化する制御状態を示す試験信号の出力状態を、前記所定の処理を経てから変化する制御状態の契機となる試験用入力信号の検出後、前記所定の処理を経た後に変化させる、 ことを特徴とする。 この特徴によれば、試験装置側で、試験用入力信号の検出に応答して所定の処理を経てから変化する制御状態に変化したタイミングを正確に把握することができる。 【0026】 本発明のスロットマシンは、構成6に記載のスロットマシンであって、 複数の遊技状態に制御する遊技状態制御手段を備え、 前記試験信号出力制御手段は、前記遊技状態を示す試験信号を出力するための制御を行う遊技状態信号出力制御手段を含み、 該遊技状態信号出力制御手段は、遊技の結果に応じて現在の遊技状態とは異なる遊技状態に制御される場合において該遊技の結果に関連する制御が全て終了した後に前記遊技状態を示す試験信号の出力状態を変化させる、 ことを特徴とする。 この特徴によれば、遊技の結果に関連する制御が全て終了するまで遊技状態を示す試験信号の出力状態は変化しないので、試験装置側で遊技状態に関連する試験を各遊技単位で正確に行うことができる。 【0027】 本発明の構成7のスロットマシンは、請求項1?5、構成1?6のいずれかに記載のスロットマシンであって、 前記遊技制御手段は、 前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、前記賭数の設定に使用可能な有価価値を用いることなくゲームを行うことが可能な再ゲームの付与を伴う再遊技入賞と、前記遊技媒体の払出を伴う小役入賞と、遊技状態の移行を伴う特別入賞とを含む予め定められた複数種類の入賞をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段と、 通常遊技状態において、前記可変表示装置の表示結果に応じて前記特別入賞のうちの第1特別入賞が発生したときに、第1特別遊技状態に遊技状態を制御する第1特別遊技状態制御手段と、 前記第1特別遊技状態において、前記可変表示装置の表示結果に応じて前記特別入賞のうちの第2特別入賞が発生したときに、前記第1特別遊技状態において第2特別遊技状態に遊技状態を制御する第2特別遊技状態制御手段と、 を含み、 前記事前決定手段は、 前記通常遊技状態に制御されているときに、少なくとも前記再遊技入賞及び前記第1特別入賞の発生を許容するか否かを決定するとともに、所定の確率で前記小役入賞の発生を許容する旨を決定し、 前記第1特別遊技状態において前記第2特別遊技状態に制御されていないときに、少なくとも前記小役入賞及び前記第2特別入賞の発生を許容するか否かを決定し、 前記第1特別遊技状態において前記第2特別遊技状態に制御されているときに、前記所定の確率以上の確率で前記小役入賞の発生を許容するか否かを決定する、 ことを特徴とする。 この特徴によれば、通常遊技状態に制御されているとき、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態に制御されていないとき、第2特別遊技状態に制御されているときのいずれにおいても、事前決定手段が小役入賞の発生を許容するか否かを決定する。事前決定手段により導出を許容する旨を決定することのできる入賞が、当該遊技状態において発生可能な入賞の種類として定められることとなる。小役入賞は、入賞の発生により有価価値の付与を伴うもので、スロットマシンの遊技において基本となる入賞表示結果である。このように基本の入賞表示結果である小役入賞を、いずれの遊技状態においても入賞の種類として定めることで、遊技性が遊技者にとって分かりやすいものとなる。また、小役入賞の発生を許容する旨が決定される確率は、第2特別遊技状態に制御されているときには通常遊技状態に制御されているとき以上のものとなるので、第2特別遊技状態に制御されることで、小役入賞の発生に対する遊技者の期待感を減退させることがない。 【0028】 本発明のスロットマシンは、構成7に記載のスロットマシンであって、 前記通常遊技状態において、前記可変表示装置の表示結果として前記特別入賞のうちの第3特別入賞が発生したときに、前記第2特別遊技状態に遊技状態を制御する第3特別遊技状態制御手段をさらに備え、 前記事前決定手段は、前記通常遊技状態に制御されているときに、さらに前記第3特別入賞の発生を許容するか否かを決定する、 ことを特徴としている。 この特徴によれば、通常遊技状態に制御されているときであっても、第3特別入賞の発生により第1特別遊技状態を経ることなく第2特別遊技状態に遊技状態を制御することができる。このため、通常遊技状態に制御されているときであっても第2特別遊技状態への制御を遊技者に期待させることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。 【0029】 本発明のスロットマシンは、構成7に記載のスロットマシンであって、 前記第1特別遊技状態において払い出した有価価値の数が予め定められた所定数に達したときに、該第1特別遊技状態を終了させる第1特別遊技状態終了手段をさらに備え、 前記事前決定手段は、前記第1特別遊技状態において前記第2特別遊技状態に制御されていないときに、前記第2特別入賞と前記小役入賞のみの導出を許容するか否かを決定する、 ことを特徴としている。 この特徴によれば、再遊技入賞が導出されると、次のゲームでの賭数の設定のために有価価値が消費されることはないが、有価価値の払い出しともならないので、第1特別遊技状態の終了にも影響しない。つまり、仮に第1特別遊技状態において第2特別遊技状態に制御されていないときに再遊技入賞を発生させても、不必要に第1特別遊技状態のゲーム数を増やすだけとなってしまう。ここでは、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態に制御されていないときには、事前決定手段が再遊技入賞の発生を許容する旨を決定しないものとなるので、第1特別遊技状態を無駄に長引かせることがなく、遊技を効率良く進めることができるようになる。 【0030】 本発明のスロットマシンは、構成7に記載のスロットマシンであって、 前記第2特別入賞は、前記通常遊技状態における入賞を構成する識別情報の組み合わせとは異なる識別情報の組み合わせによって構成されることを特徴としている。 この特徴によれば、第2特別入賞は、通常遊技状態においては入賞結果として発生し得ないものであるが、通常遊技状態において入賞となる識別情報の組み合わせと同一の識別情報の組み合わせによって入賞となるものではない。このため、識別情報の組み合わせ毎の役割が明確になり、遊技性が遊技者にとって分かりやすいものとなる。 【0031】 本発明のスロットマシンは、構成7に記載のスロットマシンであって、 前記小役入賞が発生したときに、該発生した小役入賞に応じた数の有価価値を付与する有価価値付与手段をさらに備え、 前記有価価値付与手段は、前記第2特別遊技状態以外の遊技状態において所定の小役入賞が発生したときに第1の数の有価価値を付与し、前記第2特別遊技状態において前記所定の小役入賞が発生したときに前記第1の数とは異なる第2の数の有価価値を付与することを特徴としている。 この特徴によれば、所定の小役入賞の発生に対して、遊技状態に応じて適切な数の有価価値を付与することができるようになる。特に有価価値を付与する数として第2の数が第1の数よりも大きく設定したときには、第2特別遊技状態に対する遊技者の期待感を一層高めさせることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。 【0032】 本発明のスロットマシンは、構成7に記載のスロットマシンであって、 1ゲームを開始させるための賭数として、前記第2特別遊技状態に制御されていないときに第1段階の賭数を設定するとともに、前記第2特別遊技状態に制御されているときに前記第1段階とは異なる第2段階の賭数を設定する賭数設定手段をさらに備え、 前記事前決定手段は、前記賭数設定手段により設定された賭数の段階に応じた確率で前記小役入賞の発生を許容する旨を決定する、 ことを特徴としている。 この特徴によれば、遊技状態を参照することなく賭数のみを参照して、遊技状態に応じた確率で小役入賞の発生を許容する旨を決定することができる。これにより、小役入賞の発生を許容する旨を決定するか否かを容易に判断することができるようになる。 更に、前記小役入賞が発生したときに、前記賭数設定手段により設定された賭数の段階に応じた数の有価価値を付与する有価価値付与手段をさらに備えるものとすることが好ましい。このようにすれば、遊技状態を参照することなく賭数のみを参照して、遊技状態に応じて小役入賞の発生に対して有価価値を付与することができる。これにより、小役入賞が発生したときに付与すべき有価価値の数を容易に判断することができるようになる。 【0033】 本発明のスロットマシンは、構成7に記載のスロットマシンであって、 遊技者の操作により、前記可変表示装置における識別情報の変動表示を停止させることを指示する停止操作手段と、 前記停止操作手段の操作を検出する停止操作検出手段と、 前記停止操作検出手段が前記停止操作手段の操作を検出したときに、所定の最大遅延時間の範囲内で前記識別情報の変動表示を停止させる変動停止制御手段とをさらに備え、 前記変動停止制御手段は、前記第2特別遊技状態において前記小役入賞のうちで前記事前決定手段により導出を許容する旨が決定される確率の最も高い特定小役入賞の発生を許容する旨が決定されているときに、前記停止操作検出手段が前記停止操作手段を検出したタイミングに関わらず、前記所定の最大遅延時間の範囲内で前記所定の最大遅延時間の範囲内で前記特定入賞に対応する識別情報の組合せを導出させる、 ことを特徴としている。 この特徴によれば、第2特別遊技状態において発生を許容する旨が決定される特定小役入賞は、停止操作手段の操作タイミングに関わらず必ず発生させることができるので、取りこぼしが生じない。このため、第2特別遊技状態においては、遊技者がいわゆる目押しをする必要性が小さくなり、簡単に遊技を進められるようになる。 【0034】 本発明のスロットマシンは、構成7に記載のスロットマシンであって、 前記事前決定手段は、前記第2特別遊技状態において、該第2特別遊技状態以外の遊技状態における入賞に対応する識別情報の組み合わせとは異なる識別情報の組み合わせによって構成される第2特別時入賞の発生を許容するか否かをさらに決定することを特徴としている。 この特徴によれば、第2特別遊技状態に制御されているときには、入賞結果として小役入賞に加えて第2特別時入賞が発生することもあるので、第2特別遊技状態に対する遊技者の期待感を一層高めさせることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。しかも、第2特別時入賞結果は、第2特別遊技状態以外の遊技状態においては入賞結果として発生し得ないものであるが、第2特別遊技状態以外の遊技状態において入賞結果となる識別情報の組み合わせと同一の識別情報の組み合わせによって入賞となるものではない。このため、識別情報の組み合わせ毎の役割が明確になり、遊技性が遊技者にとって分かりやすいものとなる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0035】 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 【0036】 本発明が適用された実施例の遊技機を図面に基づいて説明すると、本実施例の遊技機であるスロットマシン1は、図1に示すように、図示しない遊技島に固定される基枠(図示略)に開閉可能に設けられた前面扉を有し、該前面扉は、遊技場が所有するキーによる解錠操作により開放することが可能とされている。スロットマシン1には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2Rが水平方向に並設されており、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄がスロットマシン1の前面に設けられた透視窓3から見えるように配置されている。 【0037】 リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「赤7」(図中黒色の7)、「青7」(図中網かけの7)、「白7」、「BAR」、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。 【0038】 各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ34L、34C、34R(図4参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。 【0039】 透視窓3の上方には、ゲームに関する各種演出や、後述するように既に行われた遊技に関する遊技履歴データ等を表示可能な液晶表示器51が設けられており、該液晶表示器51の表示画面がスロットマシン1の前面に設けられた液晶表示部から見えるように配置されている。 【0040】 また、透視窓3の下方には、ゲームに使用するパチンコ球及び後述する払出装置200から払い出されたパチンコ球を貯留する上皿12が設けられているとともに、その下方には、上皿12から後述する取込装置100により取り込まれて排出(返却)されたパチンコ球を貯留する下皿11が設けられている。尚、下皿11の底面には、下皿11に貯留されたパチンコ球を取り出すための取出口11aが形成されており、下皿11の前部に設けられたレバー11bのスライド操作により取出口11aを閉塞するシャッタ11cを開放することで、下皿11に貯留されたパチンコ球が該下皿11の下方に配置される図示しない球箱等に流出し、下皿11に貯留されたパチンコ球を容易に取り出すことができるようになっている。 【0041】 また、スロットマシン1には、上皿12から賭数を1設定するのに必要な数のパチンコ球の取込を指示する際に操作される1BETスイッチ5及び上皿12から1ゲームにおいて許容される最大賭数(本実施例では3)を設定するのに必要な数のパチンコ球の取込を指示する際に操作されるMAXBETスイッチ6、取込済球を精算して上皿12に返却させる際、または上皿12に貯留されているパチンコ球及び後述する取込装置100内のパチンコ球を下皿11に返却させる際に操作される精算スイッチ10、上皿12に貯留されているパチンコ球を、後述する取込装置100を経由させることなく球抜き通路120を介して下皿11に返却させる際に操作される球抜きレバー21、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、既に行われた遊技に関する遊技履歴データの閲覧やこれら遊技履歴データの初期化等を行う際に操作される、履歴データ選択スイッチ55a、55b及び履歴データ決定スイッチ55cからなる履歴データ操作スイッチ55が設けられている。 【0042】 つまり、本発明の表示用操作部を構成する履歴データ操作スイッチ55は、遊技者が手を触れて操作ができるように、スロットマシン1の前面側に形成された操作台4の上面、すなわち遊技者による操作が可能な位置に設けられている。 【0043】 また、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作により取り込まれて賭数の設定に使用された使用済球数と、取り込まれたものの、最小単位の賭数を設定する際に必要な単位球数(本実施例では5球)に満たないために未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数との合算値である取込済球数や入賞の発生に伴う賞球数のうち既に払い出された払出済球数が表示される取込済球/払出済球表示器16、後述するビッグボーナスやレギュラーボーナス中における総賞球数やエラーが検知された際に当該エラーの種類を示すエラーコードが表示される遊技補助表示器17、パチンコ球の取込が可能な状態を点灯により報知する取込要求LED212、スタートスイッチ7の操作によりゲームをスタートさせることが可能な状態を点灯により報知するスタート可能LED213、賭数が1設定されたときに有効となる入賞ラインが有効となった旨を点灯により報知する第1入賞ラインLED214a、賭数が2設定されたときに有効となる入賞ラインが有効となった旨を点灯により報知する第2入賞ラインLED214b、賭数が3設定されたときに有効となる入賞ラインが有効となった旨を点灯により報知する第3入賞ラインLED214c、ストップスイッチ8L、8C、8Rに各々内蔵され、点灯によりストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を報知する第1?3停止有効LED215L、215C、215R、カードユニット15と非接続状態であるときに点灯してその旨を報知する接続エラー報知LED211が設けられている。 【0044】 また、並設されたカードユニット15に受付中のプリペイドカードから読み出された有価価値の残額が表示される残額表示器18、残額表示器18に表示された有価価値の残額の範囲でパチンコ球の貸出を受ける際に操作される球貸スイッチ19、並設されたカードユニット15に受付中のプリペイドカードを返却させる際に操作される返却スイッチ20が設けられている。 【0045】 1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10、残額表示器18、球貸スイッチ19、返却スイッチ20、履歴データ操作スイッチ55及び上皿12は、図2に示すように、それぞれスロットマシン1の前面における透視窓3の下方位置から前方に向けて膨出するように形成された操作台4の上面に配設されているとともに、ストップスイッチ8L、8C、8Rは操作台4の前面に配設されている。また、スロットマシン1の前面における操作台4及び該操作台4から下皿11までの領域は、非透光性の合成樹脂材からなるカバーパネル4aにて構成されており、このカバーパネル4aの内部には、上皿12に待機しているパチンコ球を取り込むための取込装置100等の各種装置や取込準備球通路110等の各種球通路が配設されている。 【0046】 図2に示すように、上皿12の下流側には流出口121が形成されているとともに、該流出口121からは、下皿11に連通する球抜き通路120が延設されており、流出口121は、球抜きレバー21のスライド操作に応じて連動するように設けられた開閉シャッタ122により開閉されるようになっている。開閉シャッタ122を開放すると、上皿12のパチンコ球は流出口121から球抜き通路120内に流入し、該球抜き通路120内を流下する。よって、上皿12のパチンコ球を、取込装置100を経由させることなく下皿11に返却することができる。 【0047】 また、スロットマシン1の内部における上皿12の下方位置には、上皿12から供給されたパチンコ球を内部に取り込むための取込装置100が設けられているとともに、上皿12の上方位置には、当該スロットマシン1が設置される遊技島(図示略)等から供給されたパチンコ球を上皿12に払い出すための払出装置200が設けられている。尚、払出装置200から払い出されたパチンコ球は、払出装置200から下方に向けて延設された払出球誘導通路208を流下して、上皿12における貯留部側に形成された連通口13から上皿12に払い出されるようになっている。また、払出球誘導通路208は、連通口13からさらに下方の下皿11に向けて延設されており、上皿12が満タンのため上皿12から溢れた余剰球は払出球誘導通路208を流下して下皿11に払い出されるようになっている。 【0048】 本実施例では、図2に示すように、上皿12に貯留されたパチンコ球は、下流側の整流部において3条に分流されるとともに、これら分流されたパチンコ球が取込準備球通路110を流下して取込装置100に供給されるようになっている。また、上皿12は上面が開口する皿状に形成されていることで、待機しているパチンコ球を上方から手で取り出すことができるようになっているとともに、上皿12から流下したパチンコ球は、操作台4の内部に配置される取込準備球通路110内を流下し、同じく操作台4の内部に配置された取込装置100に誘導されるようになっている。 【0049】 このように本実施例では、上皿12に貯留されたパチンコ球が下流側で3条に分流されて取込装置100に供給されるため、上皿12から取込装置100へのパチンコ球の供給速度を向上させることが可能となり、これにより取込装置100によるパチンコ球の取込速度も向上させることができる。 【0050】 取込装置100には、特に詳細な図示はしないが、取込準備球通路110の各条に対応して球切り用の3つのスプロケット(図示略)が水平方向に向けて並設されている。このスプロケットの外周には2カ所の切欠が形成されており、これらスプロケットが取込モータ101(図4参照)の駆動により回転されることで切欠内に入り込んだパチンコ球が1球ずつ下方に排出されるようになっている。また、各条に対応したスプロケット各々の切欠は、円周方向に対する配置位置が互いに異なるように(3つのスプロケットの6つの切欠が60度間隔で配置されるように)配置されており、3つのスプロケットが同期回転することでパチンコ球が各スプロケット毎に排出されるようになっている。 【0051】 3条の取込準備球通路110のうちの2条の取込準備球通路110からスプロケットに供給されたパチンコ球は、2つのスプロケットにてそれぞれ排出された後、下流側において合流して、遊技島の内部に向けて延設された取込球誘導通路108または下皿11に連通する返却球誘導通路109に流下するようになっている。 【0052】 また、本実施例においては、取込準備球通路110及び取込装置100の外形を構成するケース部材は、全て透明な合成樹脂材にて形成されており、取込準備球通路110及び取込装置100内を流下するパチンコ球は、図2に示されるように操作台4の上面に設けられた残存球透視窓130を透して外部から視認することができるように構成されている。 【0053】 スプロケットの下方には、振分ソレノイド102(図4参照)の励磁または解除により揺動し、スプロケットの回転により排出されたパチンコ球の流下通路を、取込球誘導通路108または返却球誘導通路109のいずれか一方に切り替えるための流路切替弁(図示略)が設けられている。尚、流路切替弁は、振分ソレノイド102が励磁されていない状態(off状態)であるときに、スプロケットにより取り込まれたパチンコ球の流路を取込球誘導通路108側とする位置に向けて図示しないコイルバネにより常時付勢されている。 【0054】 また、取込球誘導通路108の上流側には取込球検出スイッチ104(図4参照)が配置されており、スプロケットの回転により排出され、流路切替弁により取込球誘導通路108側に振り分けられたパチンコ球、すなわち、スロットマシン1の内部取り込まれたパチンコ球が検出されるようになっている。一方、返却球誘導通路109の上流側には返却球検出スイッチ103(図4参照)が配置されており、スプロケットの回転により排出され、流路切替弁107により返却球誘導通路109側に振り分けられたパチンコ球が検出されるようになっている。 【0055】 詳しくは、取込装置100において上皿12から供給されたパチンコ球を賭数を設定するために取り込んで遊技者に返却せずに遊技島に排出する場合には、振分ソレノイド102の励磁が停止した状態とする。この状態では、スプロケットの回転により排出されたパチンコ球が取込球誘導通路108側に誘導され、取込球検出スイッチ104により検出された後、取込球誘導通路108を流下してスロットマシン1の後側に回り込んで、図示しない遊技島内部のアウト球タンクに回収される。 【0056】 また、上皿12のパチンコ球を下皿11に排出(返却)させる場合には、振分ソレノイド102を励磁した状態とする。この状態では、スプロケットの回転により排出されたパチンコ球が返却球誘導通路109側に誘導され、更に、返却球検出スイッチ103にて検出された後、返却球誘導通路109を流下して払出口9から下皿11に排出され、遊技者に返却されるようになっている。 【0057】 また、返却球誘導通路109における下皿11の近傍位置には、通路内の球詰りを検出する返却球詰まり検出スイッチ111(図4参照)が設けられており、例えば、下皿11が満タンのために返却球誘導通路109が球詰りを起こしていることを検出できるようになっている。 【0058】 次に、遊技島より各スロットマシン1に供給されたパチンコ球は、図1中点線で示されるように、スロットマシン1の背面上部に設けられた補給タンク204に貯留され、補給タンクから延設される球供給通路210を流下して払出装置200に供給されるようになっている。この球供給通路210は特に図示はしないが3条の通路からなり、補給タンク204から流出したパチンコ球は3条の通路それぞれに分流された状態で払出装置200に供給されるようになっている。また、球供給通路210における払出装置200の上方所定高さ位置には各条に対応して供給球検出スイッチ205(図4参照)が設けられており、この供給球検出スイッチ205により払出装置200に供給されるパチンコ球が待機しているか否かが検出されるようになっている。本実施例では、供給球検出スイッチ205が賞球を伴う入賞の発生により払出装置200にて払い出される最大賞球数である75球分の球が供給されていることを検出可能な位置に設けられており、最大賞球数の払出に必要なパチンコ球が待機しているか否かが検出されるようになっている。更に本実施例では、取込装置100にて取り込まれる最大球数が15球であり、精算スイッチ10の操作に基づき払出装置200にて最大15球のパチンコ球が払い出されるが、この場合でも、供給球検出スイッチ205により、精算スイッチ10に基づき払い出すべき球数の払出に必要なパチンコ球が待機しているか否かが検出されるようになっている。更に、本実施例では、カードユニット15からの1回の貸出要求により25球の貸出が要求されるが、この場合でも、供給球検出スイッチ205により、貸出要求に基づき払い出すべき球数の払出に必要なパチンコ球が待機しているか否かが検出されるようになっている。 【0059】 払出装置200は、特に(図示略)はしないが、球供給通路210の各条に対応して、払出モータ201(図4参照)の駆動にて回転するスプロケット(図示略)が設けられている。また、スプロケットの下方には、賞球等の払出に基づいて排出されたパチンコ球の通過を検出するための払出球検出スイッチ202(図4参照)が設けられており、スプロケットの回転により排出されたパチンコ球が払出球検出スイッチ202にて検出された後、払出装置200の下部から延設される払出球誘導通路208に排出されるようになっている。 【0060】 払出球誘導通路208は下皿11まで延設されており、払出装置200から払い出されたパチンコ球は払出球誘導通路208を流下して連通口13から上皿12に払い出されるとともに、上皿12から溢れた余剰球は払出口9を介して下皿11に払い出されるようになっている。また、払出球誘導通路208における下皿11の近傍位置には、通路内の球詰りを検出する払出球詰まり検出スイッチ112(図4参照)が設けられており、例えば、下皿11が満タンのために払出球誘導通路208が球詰りを起こしているか否かを検出できるようになっている。 【0061】 実施例のスロットマシン1は、図1に示すように、有価価値が記録されたプリペイドカードを受け付けるカードユニット15と並設されており、前述した球貸スイッチ19の操作に基づくカードユニット15からの要求に応じて、受付中のプリペイドカードに記録された有価価値を用いてパチンコ球の貸出を行うことが可能とされている。 【0062】 本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、上皿12に貯留されたパチンコ球を使用して賭数を設定する。賭数を設定するには、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。本実施例では、上皿12に貯留されたパチンコ球からその時点で賭数を1設定するのに必要な数のパチンコ球が取り込まれ、MAXBETスイッチ6が操作されると、上皿12に貯留されたパチンコ球からその時点で1ゲームにおいて許容される最大賭数を設定するのに必要な数のパチンコ球が取り込まれる。 【0063】 尚、このように1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作に応じて賭数を設定するために取込装置100により取り込まれたパチンコ球は、スロットマシン1の内部、すなわち、スロットマシン1における遊技者が対面する側から見て裏側に取り込まれて、前述したように図示しない遊技島内部に設けられたアウト球タンクに排出される。 【0064】 次いで、所定数の賭数が設定されると、設定された賭数に応じて入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、後述する通常遊技状態及びビッグボーナス中の小役ゲームにおいては、賭数として最大賭数(3)が設定されたとき、すなわち15球のパチンコ球が取り込まれたときにゲームが開始可能な状態となる。また、後述するレギュラーボーナスにおいては、賭数として1が設定されたとき、すなわち5球のパチンコ球が取り込まれたときにゲームが開始可能な状態となる。尚、本実施例においては、後述する通常遊技状態及びビッグボーナス中の小役ゲームにおいて、賭数として最大賭数(3)が設定されたときにゲームが開始可能な状態となるが、少なくとも賭数として1または2が設定された時点、すなわち5球または10球のパチンコ球が取り込まれた時点でゲームが開始可能な状態となるようにしても良い。 【0065】 ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、表示結果が導出表示される。 【0066】 そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、各リール2L、2C、2Rの表示結果として、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’(以下、有効ラインと称す)上に予め定められた役図柄が揃うと入賞となり、その入賞に応じて定められた数のパチンコ球(賞球)が払出装置200から払出され、払出球誘導通路208を介して直接上皿12に払い出されて遊技者に対して付与される。 【0067】 図4及び図5は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、払出制御基板60、演出制御基板90、電源基板203が設けられており、遊技制御基板40によって主に遊技状態が制御され、払出制御基板60によってパチンコ球の払出が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御されるとともに、電源基板203から遊技制御基板40の電源が供給されるとともに、更に遊技制御基板40を介して払出制御基板60、演出制御基板90の電源が供給される。 【0068】 電源基板203には、遊技制御基板40が接続されており、外部から供給されたAC100Vの電源に基づいてスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された払出制御基板60や演出制御基板90に供給されるようになっている。また、電源基板203には、電源投入時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ36、前述の設定変更モードにおいて出玉率の設定値を変更するための設定スイッチ37、エラーの解除等を行うためのリセットスイッチ38、後述するビッグボーナス終了時に遊技の進行を不能動化させる打止状態とするか否かを設定するための打止めスイッチ39、後述する遊技制御部41の制御状態をクリア(初期化)する際に操作されるRAMクリアスイッチ33が接続されている。 【0069】 なお、電源基板203に接続されるこれら設定キースイッチ36、設定スイッチ37、リセットスイッチ38、打止めスイッチ39、RAMクリアスイッチ33は、スロットマシン1の内部に配設されている。具体的には、これら各種スイッチは、スロットマシン1の前面を開放可能に構成された前面扉の一部を、遊技場の店員等が所有するキーによる解錠操作により開放することにより、スロットマシン1の前面側に露呈し、操作ができる状態となるように設けられている。すなわち本発明の初期化用操作部を構成する設定キースイッチ36及びRAMクリアスイッチ33は、遊技場の店員等が所有するキーにて前面扉の一部を開放しない限り操作することができない位置、つまり遊技者による操作が不可能な位置に設けられている。 【0070】 遊技制御基板40には、前述した1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10、ストップスイッチ8L、8C、8R、取込球検出スイッチ104、返却球検出スイッチ103、返却球詰まり検出スイッチ111、払出球詰まり検出スイッチ112、払出球検出スイッチ202、供給球検出スイッチ205に加えて、リール2L、2C、2Rの基準位置を検出するリールセンサ35等の各種スイッチ類が接続されているとともに、電源基板203を介して前述した設定キースイッチ36、設定スイッチ37、リセットスイッチ38、打止めスイッチ39、RAMクリアスイッチ33が接続されており、これら接続されたスイッチやセンサの検出信号が入力されるようになっている。 【0071】 また、遊技制御基板40には、前述したリールモータ34L、34C、34Rや取込済球/払出済球表示器16、遊技補助表示器17、取込要求LED212、スタート可能LED213、第1?3入賞ラインLED214a、214b、214c、第1?3停止有効LED215L、215C、215R、取込モータ101、振分ソレノイド102に加えて、前述した設定変更モードにおいて設定値を7つのセグメントa?gからなるLEDにて表示させる設定値表示器216等の電気部品が接続されており、遊技制御基板40に搭載された後述の遊技制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。 【0072】 また、遊技制御基板40は、インターフェイス基板300を介して試験装置400と接続可能とされており、試験用信号が試験装置400から遊技制御基板40に対して入力されるとともに、遊技の結果に関連して発生する試験信号が遊技制御基板40から試験装置400に対して出力されるようになっている。 【0073】 遊技制御基板40には、所定の手順で演算を行うCPU41a、CPUの制御プログラムや各種データテーブル等を格納するROM41b、必要なデータの書き込み及び読み出しを行うRAM41c、各種信号の入出力を行うI/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなる遊技制御部41、遊技制御基板40に直接または電源基板203を介して接続されたスイッチ、センサから入力された検出信号が入力されるスイッチ回路42、リールモータ34L、34C、34Rの駆動制御を行う第1モータ回路43、取込モータ101の駆動制御を行う第2モータ回路44、振分ソレノイド102の駆動制御を行うソレノイド駆動回路45、取込済球/払出済球表示器16、遊技補助表示器17を含む各種表示器や各種LED等の駆動制御を行う表示駆動回路46、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧の低下を検出したときに、電圧低下信号を出力する電源監視用IC47等、が搭載されており、遊技制御部41は、遊技制御基板40に直接または電源基板203を介して接続されたスイッチ、センサの検出信号を受けて、ゲームの進行に応じた各種の制御を行う。 【0074】 遊技制御部41は、特に図示はしないが、信号入力端子を備えている。この信号入力端子は、マイクロコンピュータが備える入力ポートの1端子であり、該信号入力端子の信号入力状態は、CPU41aにより監視されている。更に、信号入力端子とは別に、割込入力端子を備えており、この割込入力端子に信号が入力されることで外部割込が発生し、CPU41aは外部割込に応じて割込処理1を各種スイッチ類の検出に応じて段階的に移行する基本処理に割り込んで実行可能とされている。また、遊技制御部41は、内部タイマ(図示略)を備えており、CPU41aは、内部タイマの出力に基づいて割込処理2を基本処理に割り込んで定期的に実行可能とされている。また、CPU41aは、割込処理1を割込処理2よりも優先して実行するよう設定されており、割込処理1と割込処理2が同時に要求された場合には、割込処理1を優先して実行するようになっている。また、割込処理1、割込処理2の実行中においては、他の割込処理が禁止されるようになっている。 【0075】 RAM41cは、停電時においてもバックアップ電源より電力が供給され、記憶されているデータが保持されるようになっている。 【0076】 払出制御基板60には、前述した供給球検出スイッチ205、払出球検出スイッチ202、返却球詰まり検出スイッチ111、払出球詰まり検出スイッチ112が接続されており、これら接続されたスイッチの検出信号が入力されるようになっている。尚、前述のように供給球検出スイッチ205、払出球検出スイッチ202、返却球詰まり検出スイッチ111、払出球詰まり検出スイッチ112は、遊技制御基板40及び払出制御基板60の双方に接続されており、これら供給球検出スイッチ205、供給球検出スイッチ205、払出球検出スイッチ202、返却球詰まり検出スイッチ111、払出球詰まり検出スイッチ112の検出信号は、遊技制御基板40及び払出制御基板60の双方に入力されるようになっている。 【0077】 また、払出制御基板60には、前述した払出モータ201、接続エラー報知LED211等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、払出制御基板60に搭載された後述の払出制御部61による制御に基づいて駆動されるようになっている。 【0078】 払出制御基板60には、遊技制御部41と同様にCPU61a、ROM61b、RAM61c、I/Oポート61dを備えたマイクロコンピュータからなる払出制御部61、払出制御基板60に接続されたスイッチから入力された検出信号が入力されるスイッチ回路62、払出モータ201の駆動制御を行うモータ回路63、各種LED等の駆動制御を行う表示駆動回路64等、が搭載されており、払出制御部61は、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41から出力される信号や、払出制御基板60に接続されたスイッチからの検出信号を受けて、パチンコ球を払い出す払出制御を行う。また、払出制御基板60は、接続端子板70(インターフェース基板)を介して並設されるカードユニット15と接続されており、払出制御部61は、カードユニット15に搭載された制御ユニット(図示略)からの要求に応じてパチンコ球を貸し出す貸出制御を行う。 【0079】 また、払出制御基板60には、特に詳細な図示はしないが、後述するカードユニット15への電力供給の開始に応じて該カードユニット15から出力されるカードユニット接続信号(VL)が入力される入力端子及び信号線が設けられ、該信号線上にはフォトカプラが設けられ、前記入力端子からフォトカプラまでの間の信号線上にカードユニット接続信号(VL)を安定化させるためのコンデンサが設けられている。 【0080】 接続端子板70は、コンデンサは一切搭載されておらず、後述するようにカードユニット15から出力されるカードユニット接続信号(VL)、カードユニットREADY信号(BRDY)、貸出要求信号(BRQ)を中継して払出制御基板60に出力する。 【0081】 このように、フォトカプラやコンデンサが払出制御基板60に接続される接続端子板70上に搭載されず、払出制御基板60に形成されたカードユニット接続信号(VL)が入力される信号線上に搭載されていることにより、接続端子板70から異常レベルの電圧やノイズ等が払出制御部61に入力されてパチンコ球の払出制御に影響を与えてしまうことを防止できる。 【0082】 さらに、払出制御基板60とは別個に設けられた接続端子板70上にあるはずのないコンデンサが設けられている場合、該コンデンサの存在を目視により容易に確認でき、これにより接続端子板70に何らかの不正、例えばカードユニット15が接続されていないにも関わらず、カードユニット接続信号(VL)が払出制御基板60に出力されるような不正な改造が施された可能性があることを発見できるため、カードユニット15の接続に関わる不正行為が効果的に抑制される。 【0083】 払出制御部61は、遊技制御部41と同様に内部タイマ(図示略)を備えており、CPU61aは内部タイマの出力に基づいて割込処理を基本処理に割り込んで定期的に実行可能とされている。また、RAM61cも遊技制御部41のRAM41cと同様に、停電時においてもバックアップ電源より電力が供給され、記憶されているデータが保持されるようになっている。 【0084】 演出制御基板90は、図5に示すように、前述した演出用中継基板80を介して遊技制御基板40に接続されており、遊技制御部41から出力されるコマンドが入力されるようになっている。また、演出制御基板90には、前述した履歴データ選択スイッチ55a、55b及び履歴データ決定スイッチ55cからなる履歴データ操作スイッチ55が接続されており、これら接続されたスイッチの検出信号が入力されるようになっている。 【0085】 尚、遊技制御基板40と演出制御基板90とが演出用中継基板80を介して接続されていることで、遊技制御基板40と演出制御基板90との配線接続が容易になるとともに、演出制御基板90から遊技制御基板40に対して不正な信号等が直接入力されることを抑制することができる。 【0086】 また、演出制御基板90には、スロットマシン1の前面に配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述の演出制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。 【0087】 演出制御基板90には、遊技制御部41と同様のCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータからなる演出制御部91、演出制御基板90に接続されたスイッチから入力された検出信号や遊技制御基板40からのコマンドラインからの信号が入力されるスイッチ回路96、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の駆動制御を行う液晶駆動回路92、演出効果LED52の駆動制御を行うランプ駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、日付情報及び時刻情報からなる時間情報を出力する時計装置95等が搭載されており、演出制御部91は、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41から送信されたコマンドを受けて演出を行うための各種の制御を行うとともに、履歴データ操作スイッチ55の操作を受けて、液晶表示器51に遊技履歴データを表示させる制御を行う。 【0088】 演出制御部91は、遊技制御部41と同様に信号入力端子(図示略)と割込入力端子(図示略)を別個に備えているとともに、内部タイマ(図示略)を備えており、CPU91aは割込入力端子からの信号入力に基づいて発生する外部割込に応じて割込処理1を基本処理に割り込んで実行可能とされ、内部タイマの出力に基づいて割込処理2を基本処理に割り込んで定期的に実行可能とされている。また、CPU91aにおいても、割込処理1を割込処理2よりも優先して実行するよう設定されており、割込処理1と割込処理2が同時に要求された場合には、割込処理1を優先して実行するようになっている。また、遊技制御部41では、割込処理1の実行中は割込処理2の割込が禁止されるようになっているのに対して、演出制御部91は、割込処理2の実行中においては、割込処理1の割込が可能とされている。 【0089】 RAM91cも、遊技制御部41のRAM41cと同様に、停電時においてバックアップ電源により電力が供給され、記憶されているデータが保持されるようになっている。 【0090】 図6に示すように、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41は、払出制御基板60に対して、遊技制御基板40と払出制御基板60との接続確認を払出制御基板60側で確認するための遊技制御基板接続確認信号を出力する。そして、払出制御基板60に搭載された払出制御部61は、遊技制御基板接続確認信号の検出に基づき遊技制御基板40との接続を確認する。また、遊技制御部41は、払出制御基板60に対して、精算要求または払出要求により払出を指示する球数として0?100の値を示す球数信号、取込済球数(既に取り込まれた球数のうち賭数の設定に用いられた使用済球数及び未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数を合計した球数)の精算を要求する精算要求信号、賞球の払出を要求する払出要求信号を出力する。そして、払出制御部61は、精算要求信号または払出要求信号を検出したときに、その時点で球数信号が示す数のパチンコ球を払い出す払出制御を行う。 【0091】 また、設定キースイッチ36の検出状態を示す設定キースイッチ信号及びRAMクリアスイッチ33の検出状態を示すRAMクリアスイッチ信号は、遊技制御部41に入力されるとともに、遊技制御基板40において分岐されて払出制御基板60にも出力されるようになっている。そして、払出制御部61は、後述するように電源投入時に設定キースイッチ信号またはRAMクリアスイッチ信号を検出することで、遊技履歴データのクリア、遊技者により閲覧可能な遊技履歴データの設定、設定変更履歴の閲覧を行うことが可能な遊技店設定用モードに制御する。 【0092】 一方、払出制御部61は、カードユニット15と接続されている旨を示すカードユニット接続中信号、精算要求または払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始、動作中、終了を示す動作中信号を出力する。そして、遊技制御部41は、カードユニット接続中信号の検出に基づき払出制御基板60とカードユニット15との接続を確認し、動作中信号の検出に基づき、払出制御部61によるパチンコ球の払出動作の開始、動作中及び終了を確認する。 【0093】 カードユニット15は、マイクロコンピュータを搭載した制御ユニットを備える。カードユニット15には、図6に示すように、スロットマシン1に設けられた前述の残額表示器18が接続端子板70を介して接続されており、制御ユニットが搭載するマイクロコンピュータの制御により残額表示器18が駆動されるようになっている。また、図6に示すように、カードユニット15には、スロットマシン1に設けられた前述の球貸スイッチ19や返却スイッチ20が接続端子板70を介して接続されており、これらスイッチの検出信号が制御ユニットに入力されるようになっている。 【0094】 また、カードユニット15は、カード挿入口から挿入されたプリペイドカードの記録情報の読み出し及び書き込みを行うカードリーダライタを備えており、カードリーダライタは、プリペイドカードから読み出された記録情報を制御ユニットに対して出力するとともに、制御ユニットからの指令に基づき挿入されているプリペイドカードの記録情報の更新等を行う。 【0095】 図6に示すように、カードユニット15は、スロットマシン1の払出制御基板60(払出制御部61)に対して、カードユニット15が正常に接続されている旨を示すカードユニット接続信号(VL)、カードユニット15による貸出処理の開始及び終了を示すカードユニットREADY信号(BRDY)、パチンコ球の貸出を要求する貸出要求信号(BRQ)を出力する。尚、カードユニット接続信号は、制御ユニットと払出制御基板60との間で通信を行う際の電源でもある。 【0096】 これに対して、遊技制御基板40(遊技制御部41)は、カードユニット15に対して、パチンコ球の貸出を行うことが可能な状態を示すスロットマシンREADY信号(SRDY)、BRQに基づくパチンコ球の貸出動作の開始及び完了を示す貸出完了信号(EXS)を出力する。 【0097】 また、前述のようにスロットマシン1に搭載された残額表示器18、返却スイッチ20及び球貸スイッチ19はカードユニット15に接続されており、残額表示器18は、制御ユニットの制御に基づき出力される残数表示制御信号に基づき駆動されるとともに、返却スイッチ20の検出信号(返却操作検出信号)及び球貸スイッチ19の検出信号(貸出操作検出信号)は、カードユニット15に入力される。そして、カードユニット15に搭載された制御ユニットは、球貸スイッチ19が検出されることで、受付中のプリペイドカードから読み出された有価価値が残存することを条件に前述したBRDYを出力するとともに、前述したBRQを出力し、スロットマシン1に対して貸出単位分(本実施例では25球)パチンコ球の貸出を要求する処理を、残存する有価価値の範囲内で規定回数(本実施例では、10回)行い、返却スイッチ20が検出されることで、受付中のプリペイドカードを返却させる処理を行う。 【0098】 本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、賭数に応じて設定された有効ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、遊技状態の移行を伴う特別役と、賞球の払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグが設定されている必要がある。 【0099】 図7(a)は、遊技状態別当選役テーブルを示す図である。遊技状態別当選役テーブルは、ROM41bに予め格納され、内部抽選において当選と判定される役を判断するために用いられるものであるが、遊技状態別当選役テーブルの登録内容は、遊技状態に応じて定められた役を示すものとなる。このスロットマシン1における役としては、特別役としてレギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)、JACIN、小役としてJAC、スイカ、ベル、チェリーが、再遊技役としてリプレイが定められている。 【0100】 レギュラーボーナスの遊技状態では、小役であるJAC、スイカ、ベル及びチェリーが、入賞となる役として定められており、レギュラーボーナスにおける内部抽選で抽選の対象とされる。ビッグボーナスの後述する小役ゲームでは、特別役であるレギュラーボーナス(2)及びJACIN、小役であるスイカ、ベル及びチェリーが入賞となる役として定められており、小役ゲームにおける内部抽選で抽選の対象とされる。通常遊技状態では、特別役であるレギュラーボーナス(1)、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)、小役であるスイカ、ベル及びチェリー、再遊技役であるリプレイが入賞となる役として定められており、通常遊技状態における内部抽選で抽選の対象とされる。 【0101】 尚、本実施例では、レギュラーボーナスの遊技状態において、スイカ、ベル及びチェリーに加えてJACが入賞となる小役として定められているが、レギュラーボーナスの遊技状態においても、小役ゲームや通常遊技状態と同様に、スイカ、ベル及びチェリーのみを入賞となる小役として定めるようにしても良い。 【0102】 ビッグボーナスは、通常遊技状態において有効ライン(入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’の5本)のいずれかに「赤7-赤7-赤7」の組み合わせ、「白7-白7-白7」の組み合わせ、または「青7-青7-青7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス入賞すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスにおいては、小役ゲームと称されるゲームを行うことができる。遊技状態がビッグボーナスにある間は、ビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出した賞球数の総数が2325球に達したときに終了する。 【0103】 尚、「赤7-赤7-赤7」によるビッグボーナス、「白7-白7-白7」によるビッグボーナス、及び「青7-青7-青7」を区別する必要がある場合には、それぞれビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)と呼ぶものとする。 【0104】 レギュラーボーナスは、小役ゲーム及び通常遊技状態において有効ライン(入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’の5本)のいずれかに「BAR-BAR-BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス入賞すると、遊技状態が小役ゲームまたは通常遊技状態からレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。特に、小役ゲームにおいてレギュラーボーナス入賞すると、ビッグボーナスの中でレギュラーボーナスが提供されることとなり、ビッグボーナス中フラグに併せてレギュラーボーナス中フラグもRAM41cに設定される。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出した賞球数の総数が2325球に達したときは、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。 【0105】 尚、通常遊技状態の「BAR-BAR-BAR」によるレギュラーボーナス、ビッグボーナスにおける小役ゲームの「BAR-BAR-BAR」によるレギュラーボーナスを区別する必要がある場合には、それぞれレギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)と呼ぶものとする。また、前述したビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)及びビッグボーナス(3)、レギュラーボーナス(1)及びレギュラーボーナス(2)をまとめて、単に「ボーナス」と呼ぶ場合があるものとする。 【0106】 JACINは、小役ゲームにおいて有効ライン(入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’の5本)のいずれかに「スイカ-JAC-JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となるが、小役ゲーム以外の遊技状態では、この組み合わせが揃ったとしてもJACIN入賞とならない。JACIN入賞すると、ビッグボーナスの中で前述したレギュラーボーナスが提供されることとなり、ビッグボーナス中フラグに併せてレギュラーボーナス中フラグもRAM41cに設定される。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出した賞球数の総数が2325球に達したときは、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。 【0107】 JACは、レギュラーボーナスにおいて有効ライン(入賞ラインL1の1本)に「ベル-JAC-JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となるが、レギュラーボーナス以外の遊技状態では、この組み合わせが揃ったとしてもJAC入賞とならない。スイカは、いずれの遊技状態においても有効ライン(入賞ラインL1の1本または入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’の5本)のいずれかに「スイカ-スイカ-スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ベルは、いずれの遊技状態においても有効ライン(入賞ラインL1の1本または入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’の5本)のいずれかに「ベル-ベル-ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。チェリーは、いずれの遊技状態においても左のリール2Lについて有効ライン(入賞ラインL1の1本または入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’の5本)のいずれかに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となる。これらの小役が入賞したときの賞球の払い出しについては、後述する。 【0108】 リプレイは、通常遊技状態において有効ライン(入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’の5本)のいずれかに「JAC-JAC-JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となるが、レギュラーボーナスやビッグボーナス(小役ゲーム及びレギュラーボーナス)では、この組み合わせが揃ったとしてもリプレイ入賞とならない。リプレイ入賞したときには、賞球の払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数(レギュラーボーナスではリプレイ入賞しないので必ず3)に対応した15球の賞球が払い出されるのと実質的には同じこととなる。 【0109】 以下、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するかどうかを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)、決定するものである。内部抽選では、まず、後述するように内部抽選用の乱数(0?16383の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技者が設定した賭数と、設定スイッチ37により設定された設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。本実施例において内部抽選における当選は、排他的なものであり、1ゲームにおいて複数が同時に当選することはない。 【0110】 遊技状態に応じた役の参照は、図7(a)に示した遊技状態別当選役テーブルに応じて行われる。すなわち、遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)にあるときには、JAC、スイカ、ベル、チェリーが内部抽選の対象役として順に読み出され、遊技状態がビッグボーナス中の小役ゲームにあるときには、レギュラーボーナス(2)、JACIN、スイカ、ベル、チェリーが内部抽選の対象役として順に読み出される。 【0111】 通常遊技状態にあるときには、レギュラーボーナス(1)、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)、スイカ、ベル、チェリー、リプレイが内部抽選の対象役として順に読み出される。もっとも、前回以前のゲームでレギュラーボーナス当選フラグ(1)、レギュラー当選フラグ(2)、ビッグボーナス当選フラグ(1)、ビッグボーナス当選フラグ(2)またはビッグボーナス当選フラグ(3)が設定され、当該フラグに基づく入賞が発生しないで持ち越されているときには、レギュラーボーナス(1)及びビッグボーナス(1)?(3)は、内部抽選の対象役とならない。また、小役ゲームのときには、レギュラーボーナス(2)、JACIN、スイカ、ベル、チェリー、リプレイが内部抽選の対象役として順に読み出されるが、前回以前のゲームでレギュラーボーナス当選フラグ(2)が設定され、当該フラグに基づく入賞が発生しないで持ち越されているときには、レギュラーボーナス(2)及びJACINは、内部抽選の対象役とならない。 【0112】 内部抽選では、内部抽選の対象役について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。当選と判定されると、当該役の当選フラグがRAM41cに設定される。判定値数は、ROM41bに予め格納された役別テーブルに登録されている判定値数の格納アドレスに従って読み出されるものとなる。図7(b)は、役別テーブルの例を示す図である。判定値数は、その値が256以上のものとなるものもあり、1ワード分では記憶できないので、判定値数毎に2ワード分の記憶領域を用いて登録されるものとなる。 【0113】 各役の判定値数は、ゲームにおいて遊技者が設定する賭数(BET)に対応して登録されている。同一の役であっても、レギュラーボーナスにおける当選確率が他の役と異なっている場合があるからである。また、各役の賭数に応じた判定値数は、設定値に関わらずに共通になっているものと、設定値に応じて異なっているものとがある。判定値数が設定値に関わらずに共通である場合には、共通フラグが設定される(値が「1」とされる)。 【0114】 レギュラーボーナス(1)、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)及びビッグボーナス(3)は、通常遊技状態でのみ内部抽選の対象となる役であり、通常遊技状態での賭数3に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。これらの役については、共通フラグの値が0となっており、設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。レギュラーボーナス(2)及びJACINは、ビッグボーナス中の小役ゲームでのみ内部抽選の対象となる役であり、小役ゲームでの賭数に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。この役の共通フラグの値は1であり、設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。 【0115】 JACは、レギュラーボーナスでのみ内部抽選の対象となる役であり、レギュラーボーナスでの賭数1に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。この役の共通フラグは1であり、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。リプレイは、通常遊技状態でのみ内部抽選の対象となる役であり、通常遊技状態での賭数3に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。この役の共通フラグは1であり、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。 【0116】 スイカ、ベル、及びチェリーは、いずれの遊技状態でも内部抽選の対象となる役であり、レギュラーボーナスでの賭数1に対応する判定値数の格納アドレスと、通常遊技状態または小役ゲームでの賭数3に対応する判定値数の格納アドレスとが登録されている。スイカ及びチェリーについては、共通フラグが1となっており、それぞれの賭数に対応して設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。ベルについては、共通フラグが0となっており、それぞれの賭数に対応して設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。 【0117】 役別テーブルには、各役に入賞したときに払い出される賞球数も登録されている。もっとも、入賞したときに賞球の払い出し対象となる役は、小役であるスイカ、ベル、チェリー、及びJACだけである。スイカ、ベル、チェリーは、賭数が1のとき(レギュラーボーナス)でも3のとき(レギュラーボーナス以外の遊技状態)でも入賞が発生可能であるが、ベルについては、賭数が1であるとき、すなわち遊技状態がレギュラーボーナスにあるときには、それ以外の40球よりも多い75球の賞球が払い出されるものとなる。 【0118】 レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)、及びJACINの入賞は、遊技状態の移行を伴うものであり、賞球の払い出し対象とはならない。リプレイでは、賞球の払い出しを伴わないが、次のゲームで賭数の設定に用いるパチンコ球の取込が不要となるので実質的には15球の払い出しと変わらない。 【0119】 図8は、役別テーブルに登録されたアドレスに基づいて取得される判定値数の記憶領域を示す図である。この判定値数の記憶領域は、開発用の機種ではRAM41cに、量産機種ではROM41bに割り当てられたアドレス領域に設けられている。 【0120】 例えばアドレスADDは、内部抽選の対象役がレギュラーボーナス(1)であって設定値が1のときに参照されるアドレスであり、このときには、ここに格納された値である31が判定値数として取得される。アドレスADD+2、ADD+4、ADD+6、ADD+8、ADD+10は、それぞれ内部抽選の対象役がレギュラーボーナス(1)であって設定値が2?6のときに参照されるアドレスである。レギュラーボーナス(1)については、設定値に応じて個別に判定値数が記憶されているが、同一の判定値数が記憶されているので、いずれの設定値においてもレギュラーボーナス(1)の当選確率は同じとなっている。 【0121】 また、アドレスADD+14、ADD+16、ADD+18、ADD+20、ADD+22、ADD+24は、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)であって設定値が1?6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+26、ADD+28、ADD+30、ADD+32、ADD+34、ADD+36は、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(2)であって設定値が1?6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+38、ADD+40、ADD+42、ADD+44、ADD+46、ADD+48は、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(3)であって設定値が1?6のときに参照されるアドレスである。ビッグボーナス(1)、(2)、(3)については、設定値に応じて個別に判定値数が記憶され、しかも異なる判定値数が記憶されているので、設定値に応じてビッグボーナス(1)、(2)、(3)の当選確率が異なることとなる。 【0122】 また、アドレスADD+12、ADD+50、ADD+52、ADD+86は、それぞれ内部抽選の対象役がレギュラーボーナス(2)、JACIN、JAC、リプレイであるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスであり、設定値に関わらずに、それぞれ32、4311、27、2245が判定値数として取得される。 【0123】 アドレスADD+54は、賭数が1のとき、すなわちレギュラーボーナスにおいて内部抽選の対象役がスイカであるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスである。アドレスADD+56は、賭数が3のとき、すなわち通常遊技状態または小役ゲームにおいて内部抽選の対象役がスイカであるときに設定値に関わらず参照されるアドレスである。スイカについての判定値数は、賭数に応じて登録されているが、同じ値が登録されているので、いずれの遊技状態においてもスイカの当選確率は同じとなる。チェリーについても、アドレスADD+82、ADD+84に同様にして判定値数が登録されている。 【0124】 アドレスADD+58、ADD+60、ADD+62、ADD+64、ADD+66、ADD+68は、それぞれ賭数が1のとき、すなわちレギュラーボーナスにおいて内部抽選の対象役がベルであって設定値が1?6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+58、ADD+60、ADD+62、ADD+64、ADD+66、ADD+68には、それぞれ同一の値が登録されているので、レギュラーボーナス時においては、設定値1と設定値2、設定値3と設定値4、設定値5と設定値6とで、ベルの当選確率が同一となる。 【0125】 アドレスADD+70、ADD+72、ADD+74、ADD+76、ADD+78、ADD+80は、それぞれ賭数が3のとき、すなわち通常遊技状態または小役ゲームにおいて内部抽選の対象役がベルであって設定値が1?6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+70、ADD+72、ADD+74、ADD+76、ADD+78、ADD+80には、互いに異なる値が登録されているので、通常遊技状態または小役ゲームにおいては、設定値に応じてベルの当選確率が異なることとなる。 【0126】 図9(a)?(c)は、内部抽選用の乱数の値及び各役の判定値数と、当選役との関係の例を示す図である。図9(a)では通常遊技状態にあるときの、図9(b)では小役ゲームにあるときの、図9(c)ではレギュラーボーナスにあるときの例を示している。図9(a)?(c)のいずれも、設定値が6の場合の例を示しており、また、図9(a)では、レギュラーボーナス当選フラグとビッグボーナス当選フラグのいずれも設定されてない場合の例を示している。 【0127】 例えば、図9(a)に示すように、通常遊技状態では、内部抽選の対象役となる役は、レギュラーボーナス(1)、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)、スイカ、ベル、チェリー、リプレイであり、設定値6においては、それぞれの判定値数は、31、20、20、20、68、3562、269、2245となる。最初に内部抽選の対象役となるレギュラーボーナス(1)は、判定値数の31を加算することで加算結果がオーバーフローすることとなる16353?16383が内部抽選用の乱数として取得されたときに当選となる。 【0128】 次に内部抽選の対象役となるビッグボーナス(1)は、レギュラーボーナス(1)の判定値数31とビッグボーナス(1)の判定値数20とを合計した51を加算することで加算結果がオーバーフローすることとなる16333?16352が内部抽選用の乱数として取得されたときに当選となる。同様に、ビッグボーナス(2)は、16313?16332が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(3)は、16293?16312が内部抽選用の乱数として取得されたときに、スイカは、16225?16292が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ベルは、12663?16224が内部抽選用の乱数として取得されたときに、チェリーは、12394?12662が内部抽選用の乱数として取得されたときに、リプレイは、10149?12393が内部抽選用の乱数として取得されたときに、それぞれ当選と判定される。 【0129】 これらの判定値数に基づいて算出される各役のおおよその当選確率は、レギュラーボーナス(1)、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)、スイカ、ベル、チェリー、リプレイのそれぞれについて、1/528.5、1/819.2、1/819.2、1/819.2、1/273.1、1/240.9、1/4.6、1/60.9、1/7.3となる。尚、0?10148が内部抽選用の乱数として取得されたときには、全ての役にハズレとなる。 【0130】 また、図9(b)に示すように、小役ゲームでは、レギュラーボーナス(2)、JACIN、スイカ、ベル、チェリーが内部抽選の対象役となり、それぞれの判定値数が32、4311、68、3562、269であるので、16352?16383、12041?16351、11973?12040、8411?11972、8142?8410が内部抽選用の乱数として取得されたときに、当選と判定される。また、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/512、1/3.8、1/240.9、1/4.6、1/60.9となる。尚、0?8141が内部抽選用の乱数として取得されたときには、全ての役にハズレとなる。 【0131】 また、図9(c)に示すように、レギュラーボーナスでは、JAC、スイカ、ベル、チェリーが内部抽選の対象役となり、それぞれの判定値数が27、68、15919、269であるので、16357?16383、16289?16356、350?16288、101?369が内部抽選用の乱数として取得されたときに、当選と判定される。また、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/606.8、1/240.9、1/1.03、1/60.9となる。尚、0?100が内部抽選用の乱数として取得されたときには、全ての役にハズレとなる。 【0132】 次に、内部抽選用の乱数の取得について、図10を参照して詳しく説明する。内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により乱数発生回路48から乱数を抽出し、これをCPU41aがソフトウェアによって加工することによって取得されるものとなる。尚、乱数発生回路48から抽出した、或いはこれを加工した乱数の最下位ビットを第0ビット、最上位ビットを第15ビットと呼ぶものとする。 【0133】 図10(a)は、乱数発生回路48の構成を詳細に示すブロック図である。図示するように、乱数発生回路48は、パルス発生回路48aと、下位カウンタ48bと、上位カウンタ48cとから構成されている。下位カウンタ48b及び上位カウンタ48cは、いずれも8ビット(1バイト)のカウンタであり、下位カウンタ48bが第0ビット?第7ビット、上位カウンタ48cが第8ビット?第15ビットの合計で16ビットのデータ信号を出力する。 【0134】 パルス発生回路48aは、CPU41aの動作クロックの周波数よりも高く、その整数倍とはならない周波数(互いに素とすることが好ましい)でパルス信号を出力する。パルス発生回路48aの出力するパルス信号が下位カウンタ48bにクロック入力される。 【0135】 下位カウンタ48bは、パルス発生回路48aからパルス信号が入力される度に第0ビットのデータ信号をHレベルとLレベルとで交互に反転させる。正論理を適用するものとすると、Hレベルの論理値が1でLレベルの論理値が0に対応する。負論理の場合は、論理値が1の場合をLレベル、論理値が0の場合をHレベルと読み替えれば良い。第0ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転するとき、すなわち第0ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に第1ビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。 【0136】 同様に、第m-1ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転するとき、すなわち第m-1ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に第mビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。また、第7ビットのデータ信号のレベルがHレベルからすなわち第7ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に桁上げ信号を出力する。下位カウンタ48bの出力する桁上げ信号が上位カウンタ48cにクロック入力される。 【0137】 上位カウンタ48cは、下位カウンタ48bから桁上げ信号が入力される度に第8ビットのデータ信号をHレベルとLレベルとで交互に反転させる。第9ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転する度に第9ビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。同様に、第m-1ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転する度に第mビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。 【0138】 下位カウンタ48bのデータ信号を下位8ビットとし、上位カウンタ48cのデータ信号を上位8ビットとした16ビットのデータ信号の論理値は、パルス発生回路48aがパルス信号を出力する度に、0(0000h)→1(0001h)→2(0002h)→…→65535(FFFFh)と値が更新毎に連続するように更新され、最大値の65535(FFFFh)の次は初期値の0(0000h)へと値が循環して、乱数発生回路48から出力されるものとなる。 【0139】 サンプリング回路49は、ラッチ回路から構成され、CPU41aからのサンプリング指令(スタートスイッチ7の操作時)に基づいて、乱数発生回路48からそのときに出力されている16ビットのデータ信号をラッチし、ラッチしたデータ信号を出力する。CPU41aは、I/Oポート41dを介してサンプリング回路49から入力されたデータ信号に対応した数値データを、乱数発生回路48が発生する乱数として抽出するものとなる。尚、以下では、乱数発生回路48から出力されるデータ信号は、その論理値に応じた乱数として説明するものとする。 【0140】 図10(b)は、乱数発生回路48から抽出した乱数をCPU41aがソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの説明図である。乱数発生回路48から抽出された乱数は、CPU41aが有する16ビットの汎用レジスタ41GRに格納されるものとなる。 【0141】 乱数発生回路48から抽出された乱数が汎用レジスタ41GRに格納されると、CPU41aは、他の汎用レジスタまたはRAM41cの作業領域を用いて、汎用レジスタ41GRの下位バイト(下位カウンタ48bから抽出した値)と、上位バイトの値(上位カウンタ48cから抽出した値)とを入れ替える。 【0142】 次に、CPU41aは、抽出された乱数に対して上位バイトと下位バイトとが入れ替えられた乱数の値を、8080hと論理和演算をする。CPU41aの処理ワードは1バイトなので、実際には上位バイトと下位バイトとについて順次論理和演算を行うものとなる。この論理和演算によって第15ビットと第7ビットは常に1となる。更に、CPU41aは、上位1バイト(第8ビット?第15ビット)までを1ビットずつ下位にシフトし、これによって空いた第15ビットに1を挿入する。 【0143】 CPU41aは、このときに汎用レジスタ41GRに格納されている値を、内部抽選用の乱数として取得してRAM41cの所定の領域に記憶させ、これに各役の判定値数を順次加算していくものとなる。内部抽選用の乱数の第15ビットと第14ビットは常に1となるので、内部抽選用の乱数は、14ビット(16384)の大きさを有する乱数ということになり、実質的に0?16383の値をとるものとなる。 【0144】 尚、乱数発生回路48からの乱数の抽出から加工を終了するまでの間は、CPU41aに対する割り込みが禁止される。CPU41aに対して割り込みが発生することによって、当該割り込み処理ルーチンで汎用レジスタ41GRの内容が書き換えられてしまうのを防ぐためである。 【0145】 次に、リール2L、2C、2Rの図柄の配列と、停止制御とについて説明する。前述したように、リール2L、2C、2Rの回転は、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作したときから4コマ以内の引き込み範囲で停止される。停止すべき図柄は、当選フラグの設定状況に応じて選択されるものであり、各ゲームにおいて設定された有効ライン上に4コマの引き込み範囲で当選している役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる。当選していない役の図柄は、4コマの引き込み範囲でハズシて停止させる。 【0146】 ここで、図3に示すように、「スイカ」、「ベル」、「JAC」については、リール2L、2C、2Rのいずれについても5コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引き込み範囲で必ず可変表示装置2の任意の位置に停止させることができる。つまり、スイカの小役、ベルの小役、リプレイ、JAC、JACINの当選フラグがそれぞれ設定されているときには、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず当該役に入賞させることができる。 【0147】 次に、本実施例における遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41のCPU41aが実行する各種制御内容を、図11?図15に基づいて以下に説明する。 【0148】 遊技制御部41は、電源が投入されてCPU41aがリセットされると、図11のフローチャートに示す電源投入時処理(遊技)を行う。 【0149】 電源投入時処理(遊技)では、まず、前述した遊技制御基板接続確認信号をonに設定する(Sa1)。尚、遊技制御基板接続確認信号は、電源が供給されている間常にonの状態を維持する。そして、設定キースイッチ36がonの状態か否かを確認し(Sa2)、設定キースイッチ36がonでなければ、RAMクリアスイッチ33がonの状態であるか否かを確認する(Sa3)。そしてSa3のステップにおいてRAMクリアスイッチ33がoffの状態であれば、すなわち、設定キースイッチ36及びRAMクリアスイッチ33のいずれのスイッチもoffの状態であれば、遊技制御部41のRAMのデータチェック(本実施例ではパリティチェック。尚、パリティとはデータ列を足し合わせた総和の最下位bitのことである)を行う(Sa4、Sa5)。詳しくは、現在のパリティを作成し、電断時に格納されたパリティと一致するか否かによってバックアップされているデータが正常か否かを判断する。 【0150】 チェック結果が正常であれば、電断時に作成されたRAM診断用データを確認し(Sa6)、正常か否かを判定する(Sa7)。そして、RAM診断用データが正常であれば、全レジスタを復帰する(Sa8)。そして、RAMに記憶されているデータのうち必要のないデータを初期化する初期化処理を行った後(Sa9)、割込禁止を解除し(Sa10)、電断前の処理に戻る。 【0151】 また、Sa2のステップにおいて設定キースイッチ36がonの状態であれば、RAM41cに記憶されている全データ、すなわち遊技制御部41の全ての制御状態を初期化する全初期化処理を実行し(Sa11)、全初期化処理を実行した旨を示す初期化コマンドを演出制御基板90に送信する(Sa12)。そして、出玉率の設定を変更する設定変更処理を実行した後(Sa13)、割込禁止を解除し(Sa14)、ゲーム制御処理に移行する。 【0152】 また、Sa5のステップにおいてデータチェックの結果が正常でない場合やSa7のステップにおいてRAM診断用データが正常でない場合には、遊技状態を電断時の状態に戻すことができないので、RAM異常エラーコードをセットする(Sa15)。すなわち当該エラーコードを遊技補助表示器17に表示させて、RAM異常エラーを報知する。そして、Sa11のステップ同様の全初期化処理を実行した後(Sa16)、全初期化処理を実行した旨を示す初期化コマンドを演出制御基板90に送信する(Sa17)。そして、設定値に1を設定するとともに(Sa18)、割込禁止を解除した後(Sa19)、RAM異常エラーコードがセットされているか否かを確認し(Sa20)、RAM異常エラーコードがセットされていれば遊技の進行を不能動化するエラー処理を実行する(Sa21)。エラー処理は、遊技の進行を不能動化する必要のあるエラーが発生した際に共通して実行される処理であり、リセットスイッチ38が検出されるとエラー状態が解除されるようになっている。そして、Sa21のステップにおいてエラー状態が解除されると、ゲーム制御処理に移行する。 【0153】 また、Sa3のステップにおいて、RAMクリアスイッチ33がonの状態であれば、Sa16のステップに移行し、全初期化処理、初期化コマンドの送信、設定値に1を設定する処理を実行した後、割込禁止を解除する。この場合、RAM異常エラーコードがセットされていることはないので、割込禁止を解除した後、ゲーム制御処理に移行する。 【0154】 図12は、CPU41aが基本処理として実行するゲーム制御処理の制御内容を示すフローチャートである。 【0155】 ゲーム制御処理では、BET処理(Sa101)、内部抽選処理(Sa102)、リール回転処理(Sa103)、リール停止処理(Sa104)、入賞判定処理(Sa105)、賞球付与処理(Sa106)、遊技状態更新処理(Sa107)を順に実行する。 【0156】 Sa101のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点で賭数を確定する処理を実行する。また、前回のゲームでリプレイ入賞が発生した場合には、前回のゲームと同じ賭数を設定する。 【0157】 Sa102のステップにおける内部抽選処理では、Sa101のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲームスタートと同時に内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。 【0158】 Sa103のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理を実行する。このリール回転処理においては、全てのリール2L、2C、2Rが定速回転した時点でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効とする。 【0159】 Sa104のステップにおけるリール停止処理では、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるか、リール2L、2C、2Rが定速回転した時点から遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されることなく自動停止時間が経過したこと、すなわち各リール2L、2C、2Rの停止条件が成立したことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。 【0160】 Sa105のステップにおける入賞判定処理では、Sa104のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。 【0161】 Sa106のステップにおける賞球付与処理では、Sa105のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、入賞に応じて付与される賞球数分のパチンコ球の払出を要求する処理を行う。 【0162】 Sa107のステップにおける遊技状態更新処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。 【0163】 また、Sa107のステップにおける遊技状態更新処理では、RAM41cに記憶されているデータのうち次のゲームへ持ち越す必要のないデータ、例えば、次のゲームへ持ち越されない内部当選フラグ(入賞の発生を許容する旨のフラグ)等のデータを初期化する初期化処理を行う。 【0164】 図13は、CPU41aがSa101のステップにおいて実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。 【0165】 BET処理では、まず今回のゲームがリプレイゲームであるかを確認し(Sb1)、リプレイゲームの場合には、スタートスイッチ7の検出待ちの状態となり(Sb2)、この状態でスタートスイッチ7が検出されると、ゲームを開始して図12に示す内部抽選処理に移行する。この際、遊技制御部41のRAMに設定されたBETカウンタ(その時点で設定されている賭数の値を記憶するカウンタ)には、前のゲームの賭数がそのまま設定されているので、前のゲームと同一の賭数にてゲームを開始して、図12に示す内部抽選処理に移行する。尚、この際、取込済球/払出済球表示器16に前のゲームの払出済球数が表示されている場合には、当該払出済球数の表示をクリアする。 【0166】 また、Sb1のステップにおいてリプレイゲームでない場合には、BETカウンタの値をクリアして(Sb3)、カードユニット接続中信号のonが検出されているか否か、すなわちカードユニット15が払出制御基板60と接続されているか否かを確認する(Sb4)。 【0167】 Sb4のステップにおいてカードユニット接続中信号のonが検出されている場合には、精算スイッチ10が検出されたか否かを確認し(Sb5)、精算スイッチ10が検出されていなければ、遊技状態がRB中であるか否かを確認し(Sb6)、RB中でなければ、BETカウンタの値が3か否か、すなわち最大賭数が設定されているか否かを確認する(Sb7)。また、Sb6のステップにおいて遊技状態がRB中であればBETカウンタの値が1(RB中における最大賭数)であるか否かを確認する(Sb10)。 【0168】 Sb7のステップにおいてBETカウンタの値が3未満の場合、またはSb10のステップにおいてBETカウンタの値が0の場合には、1BETスイッチ5が検出されたか否かを確認し(Sb8)、1BETスイッチ5が検出されていなければ、更にMAXBETスイッチ6が検出されたか否かを確認する(Sb9)。 【0169】 そして、Sb8、Sb9のステップにおいて1BETスイッチ5も検出されず、MAXBETスイッチ6も検出されていなければ、Sb4のステップに戻る。 【0170】 また、Sb7のステップにおいてBETカウンタの値が3の場合、またはSb10のステップにおいてBETカウンタの値が1である場合、すなわちそのときの遊技状態における最大賭数が設定されている場合には、スタートスイッチ7が検出されたか否かを確認し(Sb11)、スタートスイッチ7が検出されていなければ、Sb4のステップに戻る。 【0171】 また、Sb4のステップにおいてカードユニット接続中信号のonが検出されない場合には、カードユニット15がスロットマシン1に接続されていない旨を示す接続エラーフラグをセットする(Sb12)。エラーフラグがセットされると、エラーフラグの種類を特定可能なエラーコードが遊技補助表示器17に表示され、エラーが遊技機外部に報知される。接続エラーフラグがセットされると、カードユニット15がスロットマシン1に接続されていない旨を示すエラーコードが遊技補助表示器17に表示されるので、カードユニット15との接続異常が遊技機外部に報知されるようになる。 【0172】 次いで、精算スイッチ10が検出されたか否かを確認し(Sb13)、精算スイッチ10が検出されていない場合には、遊技状態がRB中であるか否かを確認し(Sb15)、RB中でなければ、BETカウンタの値が3か否かを確認する(Sb16)。また、Sb15のステップにおいて遊技状態がRB中であれば、BETカウンタの値が1(RB中における最大賭数)であるか否かを確認する(Sb18)。 【0173】 そして、Sb16のステップにおいてBETカウンタの値が3である場合、またはSb18のステップにおいてBETカウンタの値が1である場合、すなわちそのときの遊技状態における最大賭数が設定されている場合には、スタートスイッチ7が検出されたか否かを確認する(Sb17)。そして、Sb16のステップにおいてBETカウンタの値が3未満の場合、またはSb18のステップにおいてBETカウンタの値が0である場合、またはSb14のステップにおいてスタートスイッチ7が検出されていない場合には、カードユニット接続中信号のonが検出されているか否か、すなわちカードユニット15と払出制御基板60とが接続状態となったか否かを確認し(Sb19)、カードユニット接続中信号のonが検出されていなければ、Sb4のステップに戻る。一方、Sb19のステップにおいてカードユニット接続中信号のonが検出されていれば、Sb10のステップにおいて設定した接続エラーフラグをクリアする(Sb20)。これに伴い遊技補助表示器17に表示されたエラーコードの表示も解除される。そして、Sb4のステップに戻る。 【0174】 また、Sb5またはSb13のステップにおいて精算スイッチ10が検出されている場合には、精算処理に移行する(Sb14)。精算処理では、BETカウンタまたは未使用球カウンタ(遊技制御部41のRAMに設定されたカウンタであり、既に取り込まれているが未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数を記憶するカウンタ)の双方の値が0か否かを確認し、少なくともいずれか一方のカウンタの値が0でなければ、既に賭数の設定に用いられている使用済球数(BETカウンタの値×5)と未使用球数を加算した数のパチンコ球の精算を要求する処理を行い、双方のカウンタの値が0であれば、上皿12及び取込準備球通路110内に残存しているパチンコ球を取込装置100にて取り込んで、該取り込んだパチンコ球を返却球誘導通路109に排出して下皿11に返却する処理を行う。そして、Sb14のステップにおける精算制御処理が終了すると、Sb4のステップに戻る。 【0175】 また、Sb11のステップまたはSb17のステップにおいてスタートスイッチ7が検出されている場合には、BETカウンタの値を賭数として確定し(Sb21)、ゲームを開始して図11に示す内部抽選処理に移行する。この際、取込済球/払出済球表示器16に表示されている取込済球数の表示をクリアする。 【0176】 また、Sb8のステップにおいて1BETスイッチ5が検出されている場合には、遊技制御部41のRAM41cに設定された取込球カウンタ(取り込むべき球数のうち未だ取り込まれていない球数である取込球数を記憶するカウンタ)の値を{5-未使用球カウンタの値}に更新する(Sb22)。すなわち取込球カウンタの値を1BETスイッチ5の操作により指示された取込要求球数から未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数を減算した値に更新する。尚、この際、取込済球/払出済球表示器16に前のゲームの払出済球数が表示されている場合には、当該払出済球数の表示をクリアし、取込済球数の値として0を表示する。そして、取込球カウンタの値分のパチンコ球の取り込みを取込装置100に実行させる取込制御処理に移行し(Sb25)、取込制御処理が終了すると、Sb4のステップに戻る。 【0177】 また、Sb8のステップにおいてMAXBETスイッチ6が検出されている場合には、遊技状態がRB中であるか否かを確認し(Sb23)、RB中であればSb22のステップに進み、遊技制御部41のRAM41cに設定された取込球カウンタの値を{5-未使用球カウンタの値}に更新し、取込制御処理を実行した後、Sb4のステップに戻る。 【0178】 また、Sb23のステップにおいてRB中でなければ、取込球カウンタの値を(15-BETカウンタの値×5-未使用球カウンタの値)に更新する(Sb24)。すなわち取込球カウンタの値をMAXBETスイッチ6の操作により指示された取込要求球数から既に賭数の設定に用いられている使用済球数と未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数を減算した値に更新する。尚、この際、取込済球/払出済球表示器16に前のゲームの払出済球数が表示されている場合には、当該払出済球数の表示をクリアし、取込済球数の値として0を表示する。そして、取込制御処理に移行し(Sb25)、取込制御処理が終了すると、Sb4のステップに戻る。 【0179】 以上のようにBET処理では、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作が、BETカウンタの値が3未満、すなわち未だ最大賭数が設定されていないことを条件に有効に受け付けられ、取込制御処理に移行することとなる。すなわち、最大賭数が設定されている状態においては、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作が無効とされる。また、BETカウンタの値が3未満であっても、カードユニット接続中信号のonが検出されない場合、すなわちカードユニット15が正常に接続されていない場合には、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作が無効とされる。 【0180】 また、スタートスイッチ7の操作は、BETカウンタの値が3、すなわち最大賭数が設定されていることを条件に有効に受け付けられ、ゲームが開始することとなる。すなわち、賭数が3未満であれば、ゲームの開始条件が成立していないので、スタートスイッチ7の操作は無効とされる。尚、BETカウンタの値が3であれば、カードユニット接続中信号のonが検出されない場合、すなわちカードユニット15が正常に接続されていない場合でも、スタートスイッチ7の操作は有効とされる。 【0181】 また、精算スイッチ10の操作が有効に受け付けられ、精算制御処理に移行すると、当該精算制御処理が終了するまでの間、すなわち精算スイッチ10の操作に基づく精算制御が終了するまでの間、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10の各操作の受付が無効とされる。同様に、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作が有効に受け付けられ、取込制御処理に移行すると、当該取込制御処理が終了するまでの間、すなわち1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作に基づく取込制御が終了するまでの間、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10の各操作の受付が無効とされる。更に、スタートスイッチ7の操作が有効に受け付けられると、当該操作に基づき開始したゲームが終了し、次ゲームのBET処理に移行するまで、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10の各操作の受付が無効とされる。また、精算制御処理や取込制御処理の途中でカードユニット接続中信号のonが検出されなくなった場合、すなわちカードユニット15との接続が断絶した場合には、実行中の精算制御処理や取込制御処理が終了しても、引き続き1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6の各操作の受付が無効とされる。また、ゲームの実行中にカードユニット接続中信号のonが検出されなくなった場合にも、ゲームの終了後、次ゲームのBET処理に移行した際に引き続き1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6の各操作の受付が無効とされる。 【0182】 図14は、CPU41aがSa102のステップにおいて実行する内部抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。 【0183】 内部抽選処理では、まず、詳細を後述する乱数取得処理を行う(Sc1)。この乱数取得処理においては、乱数発生回路48が発生する乱数に基づいて、内部抽選用の乱数の値が取得されることとなる。 【0184】 次に、現在の遊技状態に対応して、図7(a)の遊技状態別当選役テーブルに登録されている役を順番に読み出す(Sc2)。ここで読み出した役の種類がレギュラーボーナス(レギュラーボーナス(1)(2))またはビッグボーナス(ビッグボーナス(1)?(3))であるかどうかを判定する(Sc3)。レギュラーボーナスまたはビッグボーナスである場合には、前回以前のゲームでRAM41cにレギュラーボーナス当選フラグまたはビッグボーナス当選フラグが既に設定され、当該当選フラグに基づいて入賞することなく持ち越されているかどうかを判定する(Sc4)。読み出した役の種類がレギュラーボーナスでもビッグボーナスでもなければ、そのままSc5の処理に進む。 【0185】 レギュラーボーナス当選フラグまたはビッグボーナス当選フラグが既に設定されていれば、Sc2の処理に戻り、更に遊技状態別当選役テーブルに次に登録されている役を読み出すものとなる(レギュラーボーナス及びビッグボーナスは、遊技状態別当選役テーブルにおいて最初に登録されているので、これで抽選処理が終了となることはないので)。読み出した役の種類がレギュラーボーナスまたはビッグボーナスであっても、レギュラーボーナス当選フラグもビッグボーナス当選フラグも設定されていなければ、Sc5の処理に進む。 【0186】 Sc5では、更にSa2のステップで設定されたBET数を読み出し、当該役と読み出したBET数に対応する役について、図7(b)の役別テーブルに共通フラグの設定状況を取得する。この結果、当該役、当該BET数について共通フラグが設定されているかどうかを判定する(Sc6)。 【0187】 共通フラグが設定されていれば、当該役、当該BET数について図7(b)の役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(Sc7)。そして、Sc9の処理に進む。共通フラグが設定されていなければ、RAM41cに設定されている設定値を読み出しし、当該役、当該BET数について読み出した設定値に対応して役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(Sc8)。そして、Sc9の処理に進む。 【0188】 Sc9のステップでは、Sc7またはSc8のステップにおいて取得した判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算し、加算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とする。ここで、判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算したときにオーバーフローが生じたかどうかを判定する(Sc10)。オーバーフローが生じた場合には、当該役の当選フラグをRAM41cに設定する(Sc11)。そして、内部抽選処理を終了して、図12のフローチャートに復帰する。 【0189】 オーバーフローが生じていない場合には、当該遊技状態について定められた役のうちで未だ処理対象としていない役があるかどうかを判定する(Sc12)。未だ処理対象としていない役があれば、Sc2の処理に戻り、遊技状態別当選役テーブルに登録されている次の役を処理対象として処理を継続する。処理対象としていない役がなければ、内部抽選処理を終了して、図12のフローチャートに復帰する。 【0190】 次に、Sc1のステップにおける乱数取得処理を図15のフローチャートに基づいて詳しく説明する。乱数取得処理では、まず、CPU41aに対する割り込みを禁止する(Sc101)。次に、サンプリング回路49にサンプリング指令を出力し、乱数発生回路48が発生している乱数をラッチさせ、ラッチさせた乱数の値をI/Oポート41dから入力して、これを抽出する。乱数発生回路48から抽出された乱数の値は、汎用レジスタ41GRに格納される(Sc102)。 【0191】 次に、汎用レジスタ41GRに格納された乱数の下位バイトの値と上位バイトの値を、RAM41cの作業領域を用いて互いに入れ替える(Sc103)。次に、汎用レジスタ41GRに格納された乱数の値を8080hと論理和演算する(Sc104)。更に上位バイト(第15?第8ビット)を1ビットずつ下位にシフトし、これによって空いた第15ビットに1を挿入する。このときに汎用レジスタ41GRに格納された値が内部抽選用の乱数として取得され、RAM41cの所定の領域に保存される(Sc105)。そして、Sc101のステップで禁止した割り込みを許可してから(Sc106)、乱数取得処理を終了して、図14のフローチャートに復帰する。 【0192】 また、本実施例では、CPU41aが内部タイマからの出力に基づき前述した割込処理2として基本処理(本実施例ではゲーム制御処理)に割り込んで定期的(本実施例では0.56ms毎)にタイマ割込処理を実行するようになっており、このタイマ割込処理において、スイッチ類の検出処理やコマンドの送信処理等を行う。 【0193】 また、CPU41aは、電源監視用IC47からの電圧低下信号の検出に基づいて割込処理1として基本処理(本実施例ではゲーム制御処理)に割り込んで電断割込処理を実行するようになっており、この電断割込処理において、RAM診断用データやRAMパリティデータのセット、出力ポートの初期化等を行った後、RAMアクセスを禁止する。 【0194】 図16は、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41から演出制御基板90の演出制御部91に対して送信されるコマンドの一例を示す図である。 【0195】 演出制御基板90の演出制御部91に対して送信されるコマンドのうち、BETコマンドは、賭数が1設定された旨を特定可能なコマンドであり、単位球数分のパチンコ球が取り込まれて賭数が設定されたときに送信される。 【0196】 内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに当選した役の種類を特定可能なコマンドであり、ゲーム開始時、すなわちスタートスイッチ7の操作が検出されたときに送信される。 【0197】 リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、各リールの回転が開始されたときに送信される。 【0198】 リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールに停止する図柄、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作が検出される毎に送信される。 【0199】 入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時の賞球数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。 【0200】 払出開始コマンドは、入賞等によるパチンコ球の払出開始を通知するコマンドであり、パチンコ球の払出を開始したときに送信される。また、払出終了コマンドは、パチンコ球の払出終了を通知するコマンドであり、パチンコ球の払出が終了したときに送信される。 【0201】 遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(通常遊技状態であるか、BB中であるか、RB中であるか等)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。 【0202】 初期化コマンドは、遊技状態が初期化された旨、すなわち遊技制御部41のRAM41cの全てのデータが初期化された旨を示すコマンドであり、前述した全初期化処理を行った後に送信される。 【0203】 設定変更コマンドは、設定値が変更された旨と変更後の設定値を示すコマンドであり、前述した設定変更処理を行った後に送信される。 【0204】 待機コマンドは、待機状態に移行した旨を示すコマンドであり、ゲーム終了後、遊技者による操作が行われずに一定時間(例えば、30秒)経過して待機状態に移行したときに送信される。 【0205】 本実施例では、演出制御基板90に搭載された演出制御部91のRAM91cに既に行われた遊技に関する遊技履歴データを記憶可能な遊技履歴データ記憶領域が設けられているとともに、これら遊技履歴データは、遊技制御部41から送信されたコマンドに基づいて逐次最新のデータに更新されるようになっている。一方、演出制御部91のROM91bには、当該スロットマシン1にて実施される演出を紹介する演出紹介データが記憶されている。 【0206】 そして、遊技者は、ゲームの実行中(ゲームの開始後、当該ゲームが終了するまでの期間)を除いて、履歴データ操作スイッチ55(履歴データ選択スイッチ55a、55b、履歴データ決定スイッチ55c)の操作を行うことにより、RAM91cの遊技履歴データ記憶領域に記憶されている遊技履歴データ(後述する設定変更の履歴を除く)に基づく遊技履歴情報やROM91bに記憶されている演出紹介データを閲覧することが可能とされている。 【0207】 遊技履歴データ記憶領域は、ボーナス間ゲーム数カウンタ、ボーナス間ゲーム数テーブル、総ゲーム数カウンタ、RBカウンタ、BBカウンタ、IN球数カウンタ、OUT球数カウンタ、時間別差球数テーブル、日付別履歴テーブル、設定値変更テーブルから構成される。 【0208】 ボーナス間ゲーム数カウンタは、前回のボーナス(BB、RB)終了時からのゲーム数を計数するカウンタであり、ボーナス中以外の状態で遊技状態コマンドを受信する毎に1加算され、BBまたはRBから通常遊技状態への移行を示す遊技状態コマンドを受信した際にクリアされる。 【0209】 ボーナス間ゲーム数テーブルは、ボーナス間ゲーム数を各ボーナス毎に当該ボーナスの種類(BBまたはRB)とともに格納するテーブルであり、通常遊技状態からBBまたはRBへの移行を示す遊技状態コマンドを受信した際に、ボーナスの種類を格納するとともに、ボーナス間ゲーム数カウンタの値を取得してボーナス間ゲーム数として格納する。 【0210】 総ゲーム数カウンタは、本日の総ゲーム数を計数するカウンタであり、ボーナス中以外の状態で遊技状態コマンドを受信する毎に1加算される。 【0211】 RBカウンタは、本日のRB回数を計数するカウンタであり、通常遊技状態からRBへの移行を示す遊技状態コマンドを受信した際に1加算される。 【0212】 BBカウンタは、本日のBB回数を計数するカウンタであり、通常遊技状態からBBへの移行を示す遊技状態コマンドを受信した際に1加算される。 【0213】 IN球数カウンタは、ゲームに使用されたパチンコ球数、すなわち賭数の設定に用いるために取り込まれた球数を計数するカウンタであり、内部当選コマンドを受信した際に、それまでに当該ゲームにおいて受信したBETコマンドから特定される賭数に応じた値(賭数×5)が加算される。 【0214】 OUT球数カウンタは、賞球として払い出されたパチンコ球数を計数するカウンタであり、賞球の払出を伴う入賞を示す入賞判定コマンドを受信した際に、当該コマンドにより特定される賞球数が加算される。 【0215】 時間別差球数テーブルは、所定間隔毎の差球数(OUT球数カウンタの値-IN球数カウンタの値)を格納するテーブルであり、時計装置95から取得した時間情報に基づいて所定間隔毎(例えば5分毎)に、OUT球数カウンタの値とIN球数カウンタの値を取得し、差球数を算出して格納する。 【0216】 日付別履歴テーブルは、過去3日分のボーナス間ゲーム数テーブル、総ゲーム数カウンタ、RBカウンタ、BBカウンタ、IN球数カウンタ、OUT球数カウンタ、時間別差球数テーブルの各データを格納するテーブルであり、時計装置95から取得した時間情報が予め設定した閉店時間となったときに、その時点で格納されている3日前のデータはクリアされ、2日前のデータを3日前のデータとして、1日前のデータを2日前のデータとして、移動するとともに、その時点で、ボーナス間ゲーム数テーブル、総ゲーム数カウンタ、RBカウンタ、BBカウンタ、IN球数カウンタ、OUT球数カウンタ、時間別差球数テーブルの各データを1日前のデータとして格納する。 【0217】 また、ボーナス間ゲーム数テーブル、総ゲーム数カウンタ、RBカウンタ、BBカウンタ、IN球数カウンタ、OUT球数カウンタ、時間別差球数テーブルの各データを日付別履歴テーブルに格納することに伴って、ボーナス間ゲーム数テーブル、総ゲーム数カウンタ、RBカウンタ、BBカウンタ、IN球数カウンタ、OUT球数カウンタ、時間別差球数テーブルはクリアされる。 【0218】 設定値変更テーブルは、過去5回分の設定値の変更履歴を格納するテーブルであり、設定変更コマンドを受信した際に、時計装置95から取得した時間情報(日付及び時間)に対応付けて設定変更コマンドが示す設定値を格納する。尚、この際、最も古い変更履歴はクリアされる。 【0219】 ここで、遊技履歴情報や演出紹介データの閲覧状況及びその際の演出制御部91の制御状況を図17に基づいて説明する。 【0220】 本実施例では、ゲームの実行中以外の期間、すなわち遊技状態コマンドを受信した後、内部当選コマンドを受信するまでの期間において、履歴データ選択スイッチ55a、55b、履歴データ決定スイッチ55cのいずれかのスイッチを検出すると、液晶表示器51に図17(a)に示す閲覧メニュー画面を表示させる。 【0221】 閲覧メニュー画面には、現在選択されているメニューの説明領域と、「ボーナス間情報」「演出紹介」「ボーナス履歴」「スランプグラフ」「戻る」からなるメニュー領域と、が設けられており、履歴データ選択スイッチ55a、55bの検出に応じて、メニュー領域の選択枠を移動させるとともに、この移動に伴って説明領域の表示内容も現在選択されているメニュー領域の説明に更新される。尚、閲覧メニュー画面には、RAM91cに設定されている閲覧有効フラグの設定状況に応じたメニュー領域のみが表示されるようになっており、「ボーナス間情報」「演出紹介」「ボーナス履歴」「スランプグラフ」のうち、閲覧有効フラグが設定されていない項目のメニュー領域は表示されないようになっている。閲覧有効フラグは、後述するオプション画面にて閲覧を有効とする設定がなされた項目についてのみ設定されるようになっており、後述するオプション画面にて閲覧を有効とする設定がなされていない項目については、遊技者の操作によって閲覧ができないようになっている。 【0222】 閲覧メニュー画面で「ボーナス間情報」のメニュー領域が選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、図17(b)に示すボーナス間情報画面を表示させる。ボーナス間情報画面には、「本日」「1日前」「2日前」「3日前」「戻る」からなるメニュー領域と、ボーナス毎にボーナスの種類及びボーナス間ゲーム数が表示されるボーナス間情報表示領域と、が設けられている。そして、閲覧メニュー画面からボーナス間情報画面を表示させる際には、本日のボーナス間ゲーム数テーブルに登録されているデータに基づいてボーナス間情報表示領域に、本日のボーナスの種類及びボーナス間ゲーム数がボーナス毎に表示される。また、ボーナス間情報画面において「1日前」「2日前」「3日前」のいずれかが選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、日付別履歴データテーブルに格納されているデータに基づいて、選択された日のボーナスの種類及びボーナス間ゲーム数がボーナス毎にボーナス間情報表示領域に表示される。また、ボーナス間情報画面において「戻る」が選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、閲覧メニュー画面に戻る。 【0223】 閲覧メニュー画面で「演出紹介」のメニュー領域が選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、図17(c)に示す演出紹介画面を表示させる。ボーナス間情報画面には、各演出に対応するメニュー領域と、「戻る」に対応するメニュー領域と、が設けられている。そして、演出紹介画面において各演出に対応するメニュー領域のいずれかが選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、ROM91bに格納されている演出紹介データから該当するデータが抽出されて表示される。また、演出紹介画面において「戻る」が選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、閲覧メニュー画面に戻る。 【0224】 閲覧メニュー画面で「ボーナス確率」のメニュー領域が選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、図17(d)に示すボーナス確率画面を表示させる。ボーナス確率画面には、「本日」「1日前」「2日前」「3日前」「戻る」からなるメニュー領域と、ボーナスの種類別に確率が表示されるボーナス確率表示領域と、が設けられている。そして、閲覧メニュー画面からボーナス確率画面を表示させる際には、本日の総ゲーム数カウンタ、RBカウンタ及びBBカウンタの値に基づき本日のBBの確率及びRBの確率が算出されてボーナス確率表示領域に表示される。また、ボーナス確率画面において「1日前」「2日前」「3日前」のいずれかが選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、日付別履歴データテーブルに格納されているデータに基づき、選択された日のBBの確率及びRBの確率が算出されてボーナス確率表示領域に表示される。また、ボーナス確率画面において「戻る」が選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、閲覧メニュー画面に戻る。 【0225】 閲覧メニュー画面で「スランプグラフ」のメニュー領域が選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、図17(e)に示すスランプグラフ画面を表示させる。スランプグラフ画面には、「本日」「1日前」「2日前」「3日前」「戻る」からなるメニュー領域と、時系列的に差球の状況を示すスランプグラフが表示されるグラフ表示領域と、が設けられている。そして、閲覧メニュー画面からスランプグラフ画面を表示させる際には、本日の時間別差球数テーブルに基づき本日のスランプグラフが生成されてグラフ表示領域に表示される。また、スランプグラフ画面において「1日前」「2日前」「3日前」のいずれかが選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、日付別履歴データテーブルに格納されているデータに基づき、選択された日のスランプグラフが生成されてグラフ表示領域に表示される。また、スランプグラフ画面において「戻る」が選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、閲覧メニュー画面に戻る。 【0226】 以上のように、遊技者はゲームの実行中(ゲームの開始後、当該ゲームが終了するまでの期間)を除いて、履歴データ操作スイッチ55(履歴データ選択スイッチ55a、55b、履歴データ決定スイッチ55c)の操作を行うことにより、RAM91cの遊技履歴データ記憶領域に記憶されている遊技履歴データ(後述する設定変更の履歴を除く)に基づく遊技履歴情報やROM91bに記憶されている演出紹介データを閲覧することが可能となる。 【0227】 本実施例では、前述した遊技履歴データをクリアしたり、遊技者により閲覧可能な遊技履歴データの設定、設定変更履歴の閲覧を行うことが可能とされている。 【0228】 次に、遊技履歴データのクリア、遊技者により閲覧可能な遊技履歴データの設定、設定変更履歴の閲覧を行う際の操作状況及びその際の演出制御部91の制御状況を図18に基づいて説明する。 【0229】 まず、遊技履歴データのクリア、遊技者により閲覧可能な遊技履歴データの設定、設定変更履歴の閲覧は、遊技制御部41による遊技状態が初期化された場合、すなわちRAMクリアスイッチ33を操作した状態で電源が投入された場合や設定キースイッチ36をonの状態として電源が投入された場合にのみ制御される遊技店設定用モードにおいて実行可能とされている。尚、遊技状態の初期化は、遊技店の係員の操作によるものであるので、遊技履歴データのクリア、遊技者により閲覧可能な遊技履歴データの設定、設定変更履歴の閲覧は、原則として店側のみが行えるものである。 【0230】 具体的には、演出制御部91が遊技制御部41から初期化コマンドを受信したときに、遊技店設定用モードに制御され、図18に示す初期化時メニュー画面が表示されるようになっており、この初期化時メニュー画面において、遊技履歴データのクリアや遊技者により閲覧可能な遊技履歴データの設定、設定変更履歴の閲覧を行うことが可能とされている。 【0231】 初期化時メニュー画面には、現在選択されているメニューの説明領域と、「履歴データクリア」「オプション」「設定変更履歴」「戻る」からなるメニュー領域と、が設けられており、履歴データ選択スイッチ55a、55bの検出に応じて、メニュー領域の選択枠を移動させるとともに、この移動に伴って説明領域の表示内容も現在選択されているメニュー領域の説明に更新される。 【0232】 図18(a)に示すように、初期化時メニュー画面で「履歴データクリア」のメニュー領域が選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、図19(a)に示す履歴データクリア画面を表示させる。履歴データクリア画面には、現在選択されているメニューの説明領域と、「はい」「いいえ」からなるメニュー領域と、が設けられている。そして、履歴データクリア画面において「はい」が選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、RAM91cの遊技履歴データ記憶領域に記憶されている遊技履歴データのうち、設定変更履歴を除く全てのデータがクリアされた後、図19(b)に示すように履歴データのクリアが完了した旨を示すメッセージが表示され、初期化時メニュー画面に戻る。尚、履歴データクリア画面において「いいえ」が選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、遊技履歴データはクリアされずに初期化時メニュー画面に戻る。 【0233】 図18(b)に示すように、初期化時メニュー画面で「オプション」のメニュー領域が選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、図20(a)に示すオプション画面を表示させる。オプション画面には、「ボーナス間情報」「演出紹介」「ボーナス履歴」「スランプグラフ」「戻る」からなるメニュー領域が設けられている。そして、オプション画面において「ボーナス間情報」「演出紹介」「ボーナス履歴」「スランプグラフ」のいずれかが選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、対応する閲覧可能設定欄の表示が切り替わる。具体的には、閲覧を有効とする旨を示す「ON」が表示されている状態では閲覧を有効としない旨を示す「OFF」に切り替わり、「OFF」が表示されている状態では「ON」に切り替わる。そして、オプション画面において「戻る」が選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、閲覧可能設定欄に「ON」が表示されている項目の閲覧有効フラグを設定する一方、「OFF」が表示されている項目の閲覧有効フラグをクリアした後、初期化時メニュー画面に戻る。 【0234】 図18(c)に示すように、初期化時メニュー画面で「設定変更履歴」のメニュー領域が選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、図20(b)に示す設定変更履歴画面を表示させる。設定変更履歴画面には、過去5回分の設定変更履歴、すなわちRAM91cに格納されている設定変更履歴が表示される設定変更履歴表示領域と、「戻る」に対応するメニュー領域と、が設けられている。そして、設定変更履歴画面において「戻る」が選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、初期化時メニュー画面に戻る。 【0235】 図18(d)に示すように、初期化時メニュー画面で「戻る」のメニュー領域が選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、遊技店設定用モードを終了して、通常遊技画面に戻る。 【0236】 以上のように、遊技制御部41による遊技状態が初期化された場合、すなわちRAMクリアスイッチ33を操作した状態で電源が投入された場合や設定キースイッチ36をonの状態として電源が投入された場合にのみ制御される遊技店設定用モードにおいて、初期化時メニュー画面が表示され、当該画面において履歴データ操作スイッチ55を操作することにより、遊技履歴データのクリア、遊技者により閲覧可能な遊技履歴データの設定、設定変更履歴の閲覧を行うことが可能となる。 【0237】 尚、本実施例では、遊技履歴データをクリアしても設定変更履歴のデータはクリアされないようになっているので、例えば、不正に設定変更がなされた場合でも、その証拠を確実に残しておくことができるが、遊技履歴データのクリアとともに設定変更履歴データについてもクリアされるようにしても良いし、遊技履歴データと、設定変更履歴データと、を別個の操作によりクリアできるようにしても良い。 【0238】 また、本実施例では、初期化時メニュー画面で「戻る」のメニュー領域が選択された状態で、履歴データ決定スイッチ55cを検出すると、遊技店設定用モードを終了して、通常遊技画面に戻るようになっていたが、例えば初期化時メニュー画面の表示中において所定時間(例えば30秒)いずれの履歴データ操作スイッチ55の操作を受付けなかったときに、自動的に遊技店設定用モードを終了して通常遊技画面に戻るようにしても良い。 【0239】 また、本実施例では、演出制御部91による遊技店設定用モードの制御中において、遊技制御部41がゲーム制御処理に移行することが可能であるため、ゲームを進行するための操作(例えば1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6の操作やスタートスイッチ7の操作)を有効に受付けたときに、遊技店設定用モードを終了して通常遊技画面に戻るようにしても良い。 【0240】 次に、本実施例における演出制御基板90に搭載された演出制御部91のCPU91aが実行する各種制御内容を、図21?図23のフローチャートに基づいて以下に説明する。 【0241】 CPU91aは、電源が投入されてCPUがリセットされると、図21に示す電源投入時処理(演出)を行う。 【0242】 電源投入時処理(演出)では、まず演出制御部91のRAMのデータチェック(本実施例ではパリティチェック)を行う(Sd1、Sd2)。詳しくは、現在のパリティを作成し、電断前に格納されたパリティと一致するか否かによってバックアップされているデータが正常か否かを判断する。 【0243】 チェック結果が正常であれば、電断前に作成されたRAM診断用データを確認し(Sd3)、正常か否かを判定する(Sd4)。そして、RAM診断用データが正常であれば、全レジスタを復帰した後(Sd5)、割込禁止を解除する(Sd6)。 【0244】 また、Sd2のステップにおいてデータチェックの結果が正常でない場合やSd4のステップにおいてRAM診断用データが正常でない場合には、演出状態を電断時の状態に戻すことができないので、RAM91cに記憶されている全てのデータを初期化する全初期化処理を実行した後(Sd7)、割込禁止を解除する(Sd6)。 【0245】 そして、Sd6のステップにおいて割込禁止を解除した後は、遊技制御部41から送信された初期化コマンドがバッファされているか否か、すなわち後述するコマンド受信割込処理において初期化コマンドがRAM91cのバッファに格納されているか否かを、Sd7のステップにおいて割込禁止を解除したときから所定期間経過するまでの間監視する(Sd8、Sd9)。 【0246】 Sd8のステップにおいて初期化コマンドを受信した場合、すなわち遊技制御部41においてRAM41cに記憶されている全データを初期化する全初期化処理が実行された場合には、RAM91cに記憶されているデータのうち遊技履歴データ記憶領域に記憶されているデータを除くデータ、すなわち演出制御部91の演出に関わるデータを初期化する演出初期化処理を実行するとともに(Sd11)、遊技履歴データのクリア、遊技者により閲覧可能な遊技履歴データの設定、設定変更履歴の閲覧を行うことが可能な遊技店設定用モードに制御するための履歴データ設定更新処理を実行する(Sd12)。 【0247】 Sd9のステップにおいて所定期間が経過した場合、またはSd12のステップにおいて履歴データ設定更新処理を実行した後は、後述するタイマ割込処理(演出)において通常処理を行うか否かを判定するための通常処理フラグをセットし(Sd10)、後述するタイマ割込処理(演出)やコマンド受信割込処理のみが行われるループ処理に移行する。 【0248】 本実施例では、遊技制御部41のCPU41aが、電源投入時に全初期化処理を行ったときのみ、初期化コマンドを送信し、電源投入時に電断前の状態に復帰した場合には、初期化コマンドを送信しないようになっており、演出制御部91のCPU91aは、割込禁止を解除した後、所定期間の間、初期化コマンドを監視し、この間に初期化コマンドを受信することで遊技制御部41の制御状態の初期化を判定し、この間に初期化コマンドを受信しなければ、遊技制御部41の制御状態が電断前の状態に復帰したと判定するようになっている。このため、演出制御部91が遊技制御部41の制御状態が初期化されたか復帰したかを判定するのに、遊技制御部41が複数の種類のコマンド、すなわち制御状態が初期化された旨を示すコマンドと電断前の状態に復帰した旨を示すコマンドとを送信する必要がないので、電源投入時における遊技制御部41の制御負荷を軽減できる。 【0249】 また、本実施例では、電源が投入された際に、遊技制御部41のCPU41aに対して演出制御部91のCPU91aにおける電源投入時処理が終了し、遊技制御部41からのコマンドを受信可能な状態となるまでの時間よりも長い期間、リセット信号が入力されるようになっている。詳しくは、図24に示すように、CPU91aに対するリセット信号がoffとなってCPU91aがスタートするタイミング(ta1)よりも遅いタイミングで、かつCPU91aがスタートした後、割込禁止を解除してコマンドの受信が可能な状態となるのに十分な時間(L1)が経過したタイミング(ta2)で、CPU41aに対するリセット信号がoffとなり、CPU41aがスタートするように設計されている。更に、RAM91cに通常処理フラグが設定されるまでの時間、すなわち初期化コマンドの監視を終了するタイミングが、CPU41aがスタートした後、全初期化処理を実行して初期化コマンドを送信するのに十分な時間(L2)が経過したタイミング(ta3)となるように設計されている。このため、CPU91aは、遊技制御部41から送信された初期化コマンドを確実に受信することができる。 【0250】 次に、本実施例におけるCPU91aが、前述したSd12のステップにおいて実行する履歴データ設定更新処理の詳細な制御内容を、図22のフローチャートに基づいて以下に説明する。 【0251】 履歴データ設定更新処理においては、まず、液晶表示器51の表示画面に初期化時メニュー画面(図18参照)を表示した後(Sd101)、履歴データ選択スイッチ55a、55b、履歴データ決定スイッチ55cの操作を監視する(Sd102、Sd103)。すなわち、初期化時メニュー画面中の「履歴データクリア」「オプション」「設定変更履歴画面」「戻る」のうちから所定のメニュー領域を選択する選択枠を移動させる操作がなされたか否か、または選択されたメニュー領域に決定する操作がなされたか否かを確認する。 【0252】 そして、Sd102のステップにおいて履歴データ選択スイッチ55a、55bを検出した場合は、検出したスイッチの種別(履歴データ選択スイッチ55aまたは履歴データ選択スイッチ55b)に応じて、選択枠を次または前のメニュー領域に移動させる(Sd104)。また、Sd104のステップにおいて選択枠を移動した場合、またはSd102、103のステップにおいて履歴データ選択スイッチ55a、55b及び履歴データ決定スイッチ55cのいずれの操作も検出しなかった場合はSd102に戻り、再び履歴データ選択スイッチ55a、55b、履歴データ決定スイッチ55cの操作を監視する(Sd102、Sd103)。 【0253】 そして、Sd103のステップにおいて履歴データ決定スイッチ55cを検出した場合、その状態において、「履歴データクリア」「オプション」「設定変更履歴画面」のメニュー領域のうちのいずれのメニュー領域が選択されているか否かを確認し(Sd105、Sd113、Sd121)、「履歴データクリア」「オプション」「設定変更履歴画面」のいずれのメニュー領域も選択されていない場合には、「戻る」のメニュー領域が選択されていることになるため、液晶表示器51の表示画面に表示されている初期化時メニュー画面を終了した後、通常遊技画面を表示し(Sd124)、遊技店設定用モードを終了して、Sd10のステップに戻る。 【0254】 Sd103のステップにおいて履歴データ決定スイッチ55cを検出した状態で、「履歴データクリア」のメニュー領域が選択されている場合には(Sd105)、履歴データクリア画面(図19参照)を表示した後(Sd106)、履歴データ選択スイッチ55a、55b、履歴データ決定スイッチ55cの操作を監視する(Sd107、Sd109)。すなわち、履歴データクリア画面中の「はい」「いいえ」のメニュー領域で選択枠を移動する操作がなされたか否か、または選択されているメニュー領域に決定する操作がなされたか否かを確認する。 【0255】 そして、Sd107のステップにおいて履歴データ選択スイッチ55a、55bを検出した場合は、検出したスイッチの種別(履歴データ選択スイッチ55aまたは履歴データ選択スイッチ55b)に応じて、選択枠を次または前のメニュー領域に移動させる(Sd108)。また、Sd108のステップにおいて選択枠を移動した場合、またはSd107、109のステップにおいて履歴データ選択スイッチ55a、55b及び履歴データ決定スイッチ55cのいずれの操作も検出しなかった場合はSd107に戻り、再び履歴データ選択スイッチ55a、55b、履歴データ決定スイッチ55cの操作を監視する(Sd107、Sd109)。 【0256】 そして、Sd109のステップにおいて履歴データ決定スイッチ55cを検出した場合、その状態において、「はい」「いいえ」のうちいずれのメニュー領域が選択されているかを確認し(Sd110)、「はい」のメニュー領域が選択されている場合には、RAM91cの遊技履歴データ記憶領域に記憶されている遊技履歴データのうち、設定変更履歴を除く全てのデータをクリアした後(Sd111)、履歴データのクリアが完了した旨を示すメッセージを表示し(Sd112)、Sd101のステップに戻る。 【0257】 Sd103のステップにおいて履歴データ決定スイッチ55cを検出した状態で、「オプション」のメニュー領域が選択されている場合には(Sd113)、オプション画面(図20(a)参照)を表示した後(Sd114)、履歴データ選択スイッチ55a、55b、履歴データ決定スイッチ55cの操作を監視する(Sd115、Sd117)。すなわち、オプション画面中の「ボーナス間情報」「演出紹介」「ボーナス履歴」「スランプグラフ」のうち、選択枠を移動させる操作がなされたか否か、または選択されているメニュー領域に決定する操作がなされたか否かを確認する。 【0258】 そして、Sd115のステップにおいて履歴データ選択スイッチ55a、55bを検出した場合は、検出したスイッチの種別(履歴データ選択スイッチ55aまたは履歴データ選択スイッチ55b)に応じて、次または前の選択メニュー領域に変更する(Sd116)。また、Sd116のステップにおいて選択メニュー領域を変更した場合、またはSd115、118のステップにおいて履歴データ選択スイッチ55a、55b及び履歴データ決定スイッチ55cのいずれの操作も検出しなかった場合はSd115に戻り、再び履歴データ選択スイッチ55a、55b、履歴データ決定スイッチ55cの操作を監視する(Sd115、Sd117)。 【0259】 そして、Sd117のステップにおいて履歴データ決定スイッチ55cを検出した場合、その状態において、「戻る」のメニュー領域が選択されているか否かを確認し(Sd118)、「戻る」のメニュー領域が選択されている場合には、閲覧可能設定欄に「ON」が表示されている項目の閲覧有効フラグを設定する一方、「OFF」が表示されている項目の閲覧有効フラグをクリアした後(Sd119)、Sd101のステップに戻る。 【0260】 また、Sd118のステップにおいて「戻る」のメニュー領域が選択されていない場合、すなわち他のいずれかのメニュー領域が選択されている場合には、対応する閲覧可能設定欄の表示を切り替える(Sd120)。具体的には、閲覧を有効とする旨を示す「ON」が表示されている状態では閲覧を有効としない旨を示す「OFF」に切り替わり、「OFF」が表示されている状態では「ON」に切り替え、Sd115のステップに戻る。 【0261】 Sd103のステップにおいて履歴データ決定スイッチ55cを検出した状態で、「設定変更履歴」のメニュー領域が選択されている場合には(Sd121)、設定変更履歴画面(図20(c)参照)を表示した後(Sd122)、履歴データ決定スイッチ55cの操作を監視する(Sd123)。すなわち、設定変更履歴画面中においては「戻る」のメニュー領域しか選択できないので、当該メニュー領域に決定する操作がなされたか否かのみを確認し、Sd123のステップにおいて履歴データ決定スイッチ55cを検出した場合、Sd101のステップに戻る。 【0262】 また、本実施例では、CPU91aが遊技制御部41からコマンドが送信される際に出力されるストローブ信号(割込信号)の検出に基づき割込処理1として他の処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行するようになっており、このコマンド受信割込処理において、遊技制御部41から送信されたコマンドを取得し、RAM91cに設けられたバッファに格納する処理を行う。 【0263】 また、CPU91aは、内部タイマからの出力に基づき前述した割込処理2として定期的(本実施例では1.12ms毎)にタイマ割込処理(演出)を実行するようになっており、このタイマ割込処理において、各種演出を行うための制御等を行う。 【0264】 図23は、CPU91aがタイマ割込処理(演出)の制御内容を示すフローチャートである。 【0265】 タイマ割込処理(演出)においては、まず、レジスタをRAMに退避して(Se1)、タイマ割込処理(演出)の終了後に、割込前の処理に復帰できるようにする。 【0266】 次いで、各種センサやスイッチ、信号の検出状態を取得するスイッチ検出処理を実行した後(Se2)、通常処理フラグがセットされているか否か、すなわち初期化コマンドの監視期間が終了したか否かを確認し(Se3)、通常処理フラグがセットされていれば、遊技制御部41から出力されたコマンドがバッファされているか否かを確認する(Se4)。また、Se3のステップにおいて通常処理フラグがセットされていなければ、Se18のステップに進む。 【0267】 Se4のステップにおいてコマンドがバッファされていれば、バッファされているコマンドが、遊技状態コマンド、内部当選コマンド、待機コマンド、設定変更コマンドのうちのいずれかであるか否かを確認し(Se5、Se8、Se10、Se14)、これらいずれのコマンドでもない場合は、バッファされているコマンドの内容に応じた演出用周辺機器(液晶表示器51やランプ、LED、スピーカ)の制御内容を設定する演出設定処理と(Se16)、設定された制御内容に従って演出用周辺機器を制御する演出制御処理とを行うことにより(Se17)、コマンドに応じた演出状態に制御し、Se18のステップに進む。 【0268】 Se5のステップにおいてバッファされているコマンドが遊技状態コマンドであれば、演出制御部91のRAM91cにおける遊技履歴データ記憶領域に記憶されている遊技履歴データを、受信した遊技状態コマンドに基づいて最新のデータに更新した後(Se6)、履歴データ操作スイッチ55の操作が有効である旨を示す履歴操作スイッチ有効フラグをセットし(Se7)、Se18のステップに進む。 【0269】 Se8のステップにおいてバッファされているコマンドが内部当選コマンドであれば、履歴操作スイッチ有効フラグをクリアし(Se9)、Se18のステップに進む。 【0270】 Se10のステップにおいて受信したコマンドが待機コマンドであれば、待機画面表示フラグをセットした後(Se11)、その時点で液晶表示器51の表示画面にいずれかの遊技履歴データが表示されているか否かを確認し(Se12)、表示されていればそのままSe18に進み、表示されていなければ、待機コマンドに基づく待機画面を表示させた後(Se13)、Se18のステップに進む。 【0271】 Se14のステップにおいて受信したコマンドが設定変更コマンドであれば、遊技履歴データ記憶領域に記憶されている設定変更履歴を更新した後(Se15)、Se18のステップに進む。 【0272】 また、Se4のステップにおいてコマンドを受信していなければ、履歴操作スイッチ有効フラグの有無に基づいて、履歴データ操作スイッチ55(履歴データ選択スイッチ55a、55b、履歴データ決定スイッチ55c)の操作が有効であるか否かを確認し(Se21)、操作が有効であれば履歴データ操作スイッチ55の操作が検出されたか否かを確認する(Se22)。Se19のステップにおいて履歴データ操作スイッチ55の操作が有効でない、またはSe22のステップにおいて履歴データ操作スイッチ55の操作を検出していなければ、そのままSe18のステップに進む。 【0273】 そして、Se22のステップにおいて履歴データ操作スイッチ55の操作を検出していれば、当該操作は遊技履歴データ画面から通常遊技画面に戻す操作であるか否かを確認し(Se23)、遊技履歴データ画面から通常遊技画面に戻す操作でなければ、閲覧のための操作であるとして、操作に応じた表示画面に更新し(Se24)、Se18のステップに進む。また、Se23のステップにおいて遊技履歴データ画面から通常遊技画面に戻す操作であれば、待機画面表示フラグがセットされているか否かを確認し(Se25)、待機画面表示フラグがセットされていなければ、通常遊技画面を表示し(Se26)、そのままSe18のステップに進み、待機画面表示フラグがセットされていれば、待機画面を表示し(Se27)、そのままSe18のステップに進む。 【0274】 そして、Se18のステップにおいては、各種カウンタを更新するカウンタ更新処理を行う。カウンタ更新処理では、遊技履歴データとしてRAM91cに記憶されているIN球数カウンタ、OUT球数カウンタの更新も行う。 【0275】 次いで、演出制御部91のRAMの内容、すなわち演出状態のバックアップを正常に行うための処理、詳しくは、前述した電源投入時処理(演出)でバックアップされているデータが正常か否かを確認するためのパリティやRAM診断データを作成して保存するバックアップ処理を行い(Se19)、Se1において退避したレジスタを復帰した後(Se20)、割込前の処理に戻る。 【0276】 次に、本実施例における払出制御基板60に搭載された払出制御部61のCPU61aが実行する各種制御内容を、図25?図27に基づいて以下に説明する。 【0277】 払出制御部61は、電源が投入されてCPU61aがリセットされると、図25のフローチャートに示す電源投入時処理(払出)を行う。 【0278】 払出制御部61は、電源投入時処理(払出)では、まず、遊技制御部41から出力される遊技制御基板接続確認信号がonの状態が検出されるまで待機する(Sf1)。尚、遊技制御基板接続確認信号は、遊技制御部41のCPU41aがスタートした際にonの状態となるので、Sf1のステップでは、遊技制御部41が立ち上がるまで待機する。そして、遊技制御基板接続確認信号のonを検出すると、設定キースイッチ信号及びRAMクリアスイッチ信号が検出されているか否かを確認し(Sf2、Sf3)、設定キースイッチ信号及びRAMクリアスイッチ信号のいずれの信号も検出していなければ、払出制御部61のRAMのデータチェック(本実施例ではパリティチェック)を行う(Sf4、Sf5)。詳しくは、現在のパリティを作成し、電断時に格納されたパリティと一致するか否かによってバックアップされているデータが正常か否かを判断する。 【0279】 チェック結果が正常であれば、電断時に作成されたRAM診断用データを確認し(Sf6)、正常か否かを判定する(Sf7)。そして、RAM診断用データが正常であれば、全レジスタを復帰し(Sf8)、割込禁止を解除し(Sf9)、ループ処理に移行する。 【0280】 また、Sf5のステップにおいてデータチェックの結果が正常でない場合やSf7のステップにおいてRAM診断用データが正常でない場合には、払出状態を電断時の状態に戻すことができないので、RAM61cに記憶されているデータ、すなわち払出制御部61の制御状態を初期化する払出初期化処理を実行した後(Sf10)、割込禁止を解除し(Sf9)、ループ処理に移行する。 【0281】 また、Sf2のステップにおいて設定キースイッチ信号を検出した場合やSf3のステップにおいてRAMクリアスイッチ信号を検出した場合、すなわち遊技制御部41の制御状態が初期化された場合にも、RAM61cに記憶されているデータ、すなわち払出制御部61の制御状態を初期化する払出初期化処理を実行した後(Sf10)、割込禁止を解除し(Sf9)、ループ処理に移行する。 【0282】 図26は、CPU61aが割込禁止を解除した後、内部タイマの出力に基づいて定期的に実行する割込処理(払出)の制御内容を示すフローチャートである。 【0283】 割込処理(払出)では、スイッチ検出処理(Sg1)、接続確認処理(Sg2)、主基板通信処理(Sg3)、貸出制御処理(Sg4)、払出制御処理(Sg5)、モータ制御処理(Sg6)を順次実行する。 【0284】 Sg1のステップにおけるスイッチ検出処理では、各種センサやスイッチ、信号の検出状態を取得する処理を実行する。Sg2のステップにおける接続確認処理では、カードユニット15との接続状況を確認する処理を実行する。Sg3のステップにおける主基板通信処理では、遊技制御基板40との信号の授受を行う処理を実行する。Sg4のステップにおける貸出制御処理では、カードユニット15との信号の授受を行う処理を実行する。Sg5のステップにおける払出制御処理では、払出モータ201の駆動状態を設定する処理を実行する。Sg6のモータ制御処理では、Sg5のステップおいて設定された払出モータ201の駆動状態に基づいて払出モータ201の位相信号の出力制御を行う処理を実行する。 【0285】 図27は、CPU61aがSg2のステップにおいて実行する接続確認処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 【0286】 接続確認処理では、まず、VLのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット15と接続されているか否かを確認する(Sh1)。そして、Sg1のステップにおいてVLのonが検出されている場合には、接続エラー報知LED211を点灯している場合はこれを消灯し、カードユニット15と接続されていない旨を示すカードユニット接続エラー報知を終了した後(Sh2)、カードユニット接続中信号をonとする(Sh3)。 【0287】 また、Sh1のステップにおいてVLのonが検出されていない場合には、接続エラー報知LED211を点灯し、カードユニット15と接続されていない旨を示すカードユニット接続エラー報知を実行した後(Sh4)、カードユニット接続中信号をoffとする(Sh5)。 【0288】 次に、以上説明した遊技制御部41及び払出制御部61の制御に基づくスロットマシン1の動作状況を図28?図30のタイミングチャートに基づいて説明する。 【0289】 図28は、賞球を伴う入賞が発生した場合や取込済球が残存する状態で精算スイッチ10の操作が受け付けられた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。 【0290】 賞球を伴う入賞が発生した場合や取込済球が残存する状態で精算スイッチ10の操作が受け付けられた場合に、遊技制御部41は、球数信号の値を払出要求により払出を要求する球数(払出要求数)または精算要求により払出を要求する球数(精算要求数)を示す値に更新し(tb1)、払出要求信号または精算要求信号をonとする(tb2)。払出制御部61が払出要求信号または精算要求信号のonを検出すると、動作中信号をonとして払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を遊技制御部41に対して通知する(tb3)。そして、球数信号が示す数のパチンコ球を払い出す払出動作を開始し(tb4)、払出動作が終了すると(tb5)、動作中信号をoffとして払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を遊技制御部41に対して通知する(tb6)。次いで、遊技制御部41が動作中信号のoffを検出すると払出動作の終了を確認し、払出要求信号または精算要求信号をoffとする(tb7)。 【0291】 図29は、球貸スイッチ19が検出されたことに伴いカードユニット15により貸出処理が行われた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。 【0292】 球貸スイッチ19の操作が検出されると、カードユニット15の制御ユニットは、BRDYをonとして貸出処理の開始を払出制御部61に対して通知する(tc1)。更に、BRQをonとして貸出単位数のパチンコ球の貸出を要求する(tc2)。払出制御部61がBRQのonを検出すると、VLがonの状態であるか、すなわちカードユニット15と正常に接続されているか否かを確認し、VLがonの状態であることを条件に、EXSをonとしてBRQに基づくパチンコ球の貸出動作の開始をカードユニット15に対して通知する(tc3)。そして、貸出単位数のパチンコ球を貸し出す貸出動作を開始し(tc4)、貸出動作が終了すると(tc6)、EXSをoffとしてBRQに基づくパチンコ球の貸出動作の終了をカードユニット15に対して通知する(tc7)。尚、BRQのonを検出してもVLがonの状態でなければ、EXSをonとせず、BRQに基づくパチンコ球の貸出動作も行わないようになっている。また、払出制御部61は、遊技制御部41がBET処理中か否かに関わらず、BRQのonを検出することで貸出動作を行うことが可能とされている。一方、カードユニット15の制御ユニットがBRQをonとした後、EXSのonを検出すると貸出動作が開始した旨を確認してBRQをoffとし(tc5)、EXSのonを検出した後、EXSのoffを検出すると貸出動作が終了した旨を確認し、残存する有価価値の範囲内で規定回数の貸出要求が完了していなければ、再びBRQをonとして貸出単位数のパチンコ球の貸出を要求する(tc8)。また、EXSのoffを検出して貸出動作が終了した旨を確認した際に、貸出要求に必要な有価価値が残存しない場合や規定回数の貸出要求が完了した場合には、BRDYをoffとして貸出処理の終了を払出制御部61に対して通知する(tc9)。 【0293】 図30及び図31は、BET処理中にカードユニット15と払出制御基板60との接続が断絶した際の動作状況を示すタイミングチャートである。 【0294】 図30に示すように、カードユニット15と払出制御基板60との接続が断絶し、VLのonを検出できなくなると(td1)、払出制御部61は、貸出制御を禁止するとともに、接続エラー報知LED211を点灯し、カードユニット接続中信号をoffとしてカードユニット15と接続されていない旨を遊技制御部41に対して通知する。遊技制御部41がカードユニット接続中信号のoffを検出してカードユニット15と接続されていない旨を確認すると、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付を無効化し、これら1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付に基づく取込制御を禁止する。そして、カードユニット15がスロットマシン1に接続されていない旨を示すエラーコードを取込済球/払出済球表示器16に表示させて、接続エラーを報知する。 【0295】 また、図31に示すように、遊技制御部41が、取込制御や精算制御を行っている途中で(te1)、カードユニット接続中信号のoffを検出した場合には、実行中の取込制御や精算制御が終了した時点(te2)で、これら取込制御や精算制御の実行に伴い無効化されている1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付を引き続き無効にし、これら1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付に基づく取込制御を禁止するとともに、カードユニット15がスロットマシン1に接続されていない旨を示すエラーコードを取込済球/払出済球表示器16に表示させて、接続エラーを報知する。 【0296】 その後、図30に示すように、カードユニット15と払出制御基板60との接続が復帰し、VLのonを検出すると(td2)、払出制御部61は、禁止されていた貸出制御を許可するとともに、接続エラー報知LED211を消灯し、カードユニット接続中信号をonとしてカードユニット15と接続されている旨を遊技制御部41に対して通知する。遊技制御部41がカードユニット接続中信号のonを検出してカードユニット15と接続されている旨を確認すると、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の検出を有効化して取込制御を許可する。そして、接続エラーの報知を解除する。 【0297】 尚、最大賭数が既に設定されている状態においてカードユニット15と払出制御基板60との接続が断絶し、遊技制御部41がカードユニット接続中信号のoffを検出してカードユニット15と接続されていない旨を確認しても、スタートスイッチ7の操作の受付は有効であり、このような状態でスタートスイッチ7の操作を受け付けた場合でも有効にゲームが開始する。すなわち最大賭数が既に設定されておりゲームの開始条件が成立している状態であれば、カードユニット15と払出制御基板60との接続状態に関わらず、常にスタートスイッチ7の操作の受付に基づき有効にゲームを開始させることが可能である。また、カードユニット15と払出制御基板60との接続が断絶し、遊技制御部41がカードユニット接続中信号のoffを検出してカードユニット15と接続されていない旨を確認しても、精算スイッチ10の操作の受付は有効であり、このような状態で精算スイッチ10の操作を受け付けた場合でも有効に精算制御を行う。すなわちカードユニット15と払出制御基板60との接続状態に関わらず、常に精算スイッチ10の操作の受付に基づいて精算制御を行うことが可能である。 【0298】 図32は、遊技制御基板40からインターフェイス基板300を介して試験装置400に対して出力される試験信号及び試験装置400からインターフェイス基板300を介して遊技制御基板40に対して入力される試験用信号を示す図である。 【0299】 図32に示すように、取込要求ランプ信号、スタート可能ランプ信号、BB中信号、RB中信号、リプレイゲーム中信号、ラインランプ1?3信号、第1?3リールストップ可能ランプ信号、第1?3リールインデックス信号、払出要求信号、払出カウント信号、打止信号、設定値表示用7セグメント表示a?g信号、内部当選フラグ1?4信号、内部当選フラグ5?8信号、第1リールモータ励磁信号、第2リールモータ励磁信号、第3リールモータ励磁信号が試験信号として遊技制御基板40から試験装置400に対して出力される。 【0300】 これら遊技制御基板40から試験装置400に対して出力される試験信号は、遊技制御部41の制御によって出力されるようになっている。すなわち遊技制御部41は、遊技機が行う複数種類の制御状態を示す試験信号を出力するための制御を行う試験信号出力制御手段として機能する。 【0301】 取込要求ランプ信号は、取込要求LED212の駆動信号、すなわち取込要求LED212が点灯しているか否かを示す信号であり、パチンコ球を取込可能な状態か否かを特定可能とされている。 【0302】 スタート可能ランプ信号は、スタート可能LED213の駆動信号、すなわちスタート可能LED213が点灯しているか否かを示す信号であり、ゲームが開始可能な状態か否かを特定可能とされている。 【0303】 このように本実施例では、取込要求ランプ信号として取込要求LED212の駆動信号が利用され、スタート可能ランプ信号としてスタート可能LED213の駆動信号が利用されるようになっており、取込要求ランプ信号やスタート可能ランプ信号を別個に生成せずに済むため、遊技制御部41の制御負荷を軽減できる。 【0304】 尚、本実施例では、取込要求LED212は、点灯によりパチンコ球を取込可能な状態を報知し、スタート可能LED213は、点灯によりゲームが開始可能な状態を報知しているが、これらの状態を取込要求LED212、スタート可能LED213の点滅により報知するようにしても良い。しかしながら、この場合に各LEDの駆動信号を取込要求ランプ信号やスタート可能ランプ信号として出力すると、試験装置400側でパチンコ球を取込可能な状態やゲームが開始可能な状態を正確に把握できなくなる可能性があるので、インターフェイス基板300で、パチンコ球を取込可能な状態の間は常に取込要求ランプ信号がONの状態となり、ゲームの開始が可能な状態の間は常にスタート可能ランプ信号がONの状態となるように信号を補正することが好ましい。また、この場合でも、試験装置400側でパチンコ球を取込可能な状態やゲームが開始可能な状態が切り替わるタイミングを正確に把握できなくなる可能性があるので、遊技制御部41が、取込要求LED212やスタート可能LED213の駆動信号とは別個に取込要求ランプ信号やスタート可能信号を生成して出力することが、更に好ましい。 【0305】 BB中信号、RB中信号、リプレイゲーム中信号は、各々遊技状態がBB中、RB中、リプレイゲーム中を示す信号であり、その時点の遊技状態を特定可能とされている。 【0306】 ラインランプ1?3信号は、第1?3入賞ラインLED214a、214b、214cの駆動信号、すなわち第1?3入賞ラインLED214a、214b、214cが点灯しているか否かを示す信号であり、有効化されている入賞ラインを特定可能とされている。 【0307】 第1?3リールストップ可能ランプ信号は、第1?3停止有効LED215L、215C、215Rの駆動信号、すなわち第1?3停止有効LED215L、215C、215Rが点灯しているか否かを示す信号であり、左リール、中リール、右リールの停止操作が可能か否かを特定可能とされている。 【0308】 このように本実施例では、ラインランプ1?3信号として第1?3入賞ラインLED214a、214b、214cの駆動信号が利用され、第1?3リールストップ可能ランプ信号として第1?3停止有効LED215L、215C、215Rの駆動信号が利用されるようになっており、ラインランプ1?3信号や、第1?3リールストップ可能ランプ信号を別個に生成せずに済むため、遊技制御部41の制御負荷を軽減できる。 【0309】 尚、有効化されている入賞ラインや左リール、中リール、右リールの停止操作が可能か否かを第1?3入賞ラインLED214a、214b、214c、第1?3停止有効LED215L、215C、215Rの点滅により報知するようにしても良いが、取込要求ランプ信号やスタート可能ランプ信号と同様の問題を有することから、インターフェイス基板300で、報知している間はラインランプ1?3信号、第1?3リールストップ可能ランプ信号が常にONの状態となるように信号を補正したり、遊技制御部41が、第1?3入賞ラインLED214a、214b、214cや第1?3停止有効LED215L、215C、215Rの駆動信号とは別個にラインランプ1?3信号や第1?3リールストップ可能ランプ信号を生成して出力することが好ましい。 【0310】 第1?3リールインデックス信号は、リールセンサ35L、35C、35Rの検出信号であり、左リール、中リール、右リールの基準位置の通過を特定可能とされている。 【0311】 払出要求信号は、賞球の払出を伴う入賞が発生した際に遊技制御部41が払出制御部61に対して出力される払出要求信号、すなわち払出要求を行っているか否かを示す信号であり、パチンコ球の払出動作が行われている旨を特定可能とされている。 【0312】 払出カウント信号は、払出球検出スイッチ202の検出信号、すなわち入賞の発生に伴う賞球の払出を検出する毎に出力される信号であり、試験装置400側でパチンコ球の払出をカウントさせるための信号である。 【0313】 このように本実施例では、第1?3リールインデックス信号としてリールセンサ35L、35C、35Rの検出信号が利用され、払出要求信号として払出制御部61に対して出力される信号が利用され、払出カウント信号として払出球検出スイッチ202の検出信号が利用されるようになっており、第1?3リールインデックス信号や、払出要求信号、払出カウント信号を別個に生成せずに済むため、遊技制御部41の制御負荷を軽減できる。 【0314】 打止信号は、打止状態に制御されている旨を示す信号である。 【0315】 設定値表示用7セグメント表示a?g信号は、設定値表示器216の各セグメントを構成するLEDの駆動信号であり、設定値表示器216に表示されている設定値を特定可能とされている。 【0316】 このように本実施例では、設定値表示用7セグメント表示a?g信号として設定値表示器216の各セグメントを構成するLEDの駆動信号が利用されるようになっており、設定値表示用7セグメント表示a?g信号を別個に生成せずに済むため、遊技制御部41の制御負荷を軽減できる。 【0317】 内部当選フラグ1?4信号は、各信号を4ビットのパラレル信号とし、内部抽選における小役の当選及びリプレイの当選状況を特定可能とされている。本実施例では、0(H)=ハズレ、1(H)=リプレイ、2(H)=チェリー、3(H)=スイカ、4(H)=ベル、を示す。 【0318】 内部当選フラグ5?8信号は、各信号を4ビットのパラレル信号とし、内部抽選におけるRB(1)、RB(2)、BB(1)、BB(2)、BB(3)、JACIN、JACの当選状況を特定可能とされている。本実施例では、0(H)=ハズレ、1(H)=RB(1)、2(H)=RB(2)、3(H)=BB(1)、4(H)=BB(2)、5(H)=BB(3)、6(H)=JACIN、7(H)=JACを示す。 【0319】 このように本実施例では、次にゲームに持ち越すことが可能なBBやRBを含む内部抽選の当選状況を示す試験信号と、次のゲームに持ち越されない当選であって、BBやRBが当選している状態であっても、内部抽選にて当選し得る小役やリプレイの当選状況を示す試験信号と、が別個のパラレル信号にて同時に出力する制御がなされるようになっており、複数のパターンからなる当選状況を示す試験信号を少ない信号線にて出力できるとともに、例えば、BBやRB等、次のゲームに持ち越すことが可能な当選が前のゲームから持ち越されている状態で、小役やリプレイが当選したときにも、試験装置400側で内部抽選の当選状況を正確に把握することができる。 【0320】 第1?3リールモータ励磁信号は、リールモータ34L、34C、34R、すなわち左リール、中リール、右リールを駆動するリールモータの駆動信号であり、各リールの駆動状況を特定可能とされている。 【0321】 このように本実施例では、第1?3リールモータ励磁信号としてリールモータ34L、34C、34Rを駆動するリールモータの駆動信号が利用されるようになっており、第1?3リールモータ励磁信号を別個に生成せずに済むため、遊技制御部41の制御負荷を軽減できるうえに、リールモータ34L、34C、34Rの駆動が停止したタイミング等を試験装置400側で正確に把握することができる。 【0322】 尚、本実施例では、遊技制御基板40からインターフェイス基板300を介して試験装置400に対して出力される試験信号の一部に、遊技制御基板40に接続された各種電気部品の検出信号や駆動信号を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの検出信号や駆動信号とは別個に、試験信号を生成して出力するようにしても良い。 【0323】 図32に示すように、取込スイッチ信号、リールスタートスイッチ信号、第1?3リールストップスイッチ信号、払出スイッチ信号、打止解除スイッチ信号、設定キースイッチ信号、設定スイッチ信号、取込開始スイッチ信号が、試験用信号として試験装置400から遊技制御基板40に対して入力される。これら試験用信号は、スロットマシン1が備える各種スイッチの検出信号と同様に機能する信号であり、これら試験用信号は、遊技制御基板40が備えるスイッチ回路42により検出され、遊技制御部41により各試験用信号に対応したスイッチの検出が判定されるようになっている。すなわちスイッチ回路42は、試験装置から入力される試験用入力信号を検出する信号検出手段として機能する。 【0324】 取込スイッチ信号は、取込球検出スイッチ104に対応する信号であり、リールスタートスイッチ信号は、スタートスイッチ7に対応する信号である。第1?3リールストップスイッチ信号は、ストップスイッチ8L、8C、8Rに各々対応する信号である。打止解除スイッチ信号は、リセットスイッチ38に対応する信号である。設定キースイッチ信号は、設定キースイッチ36に対応する信号である。設定スイッチ信号は、設定スイッチ37に対応する信号である。取込開始信号は、MAXBETスイッチ6に対応する信号である。 【0325】 また、本実施例において遊技制御基板40には、インターフェイス基板300からの配線を接続可能な接続端子が設けられているともに、遊技制御部41及び各種駆動回路から出力された試験信号を接続端子に伝達するための配線パターン、及び接続端子からスイッチ回路42へ試験用信号を伝達するための配線パターンが形成されており、遊技制御部41及び各種駆動回路から出力された試験信号がこれら配線パターン及び接続端子を介して出力されるとともに、接続端子及び配線パターンを介して入力された試験用信号がスイッチ回路42に入力されるようになっている。 【0326】 また、接続端子は、例えば、インターフェイス基板300からのプローブを接続可能な信号ピンやインターフェイス基板300からのケーブルを接続可能なコネクタにて構成されているため、これら接続端子を介してインターフェイス基板300からの配線を簡単に接続することが可能となる。 【0327】 また、接続端子は、インターフェイス基板300を接続するために便宜的に設けられたものであり、これらの試験信号及び試験用信号の入出力が行われる接続端子は、遊技店に出荷されるスロットマシン1の遊技制御基板40には必要のないものである。更に、第3者機関が試験を行うために提供する遊技機は通常数台程度であるため、本実施例では、試験用のスロットマシン1にのみ、接続端子が設けられた遊技制御基板40を搭載し、その他、遊技店に出荷される量産用のスロットマシン1には、配線パターンは形成されているものの前述した接続端子を設けない遊技制御基板40を搭載している。 【0328】 これにより、量産用のスロットマシン1の製造コストを軽減することができるばかりか、例えば、ホール機器にて内部当選フラグ信号を検出し、内部当選フラグ信号から内部当選フラグの当選状況を特定してその旨を報知する等、試験信号が試験以外の目的で容易に利用できてしまうことを防止できる。また、遊技制御基板40に対して不要な信号が容易に入力されてしまうことを防止できる。 【0329】 また、試験用のスロットマシン1のみ試験信号や試験用信号を伝達するための配線パターン及びインターフェイス基板300や試験装置400と接続するための接続端子を設け、量産用のスロットマシン1には、これら配線パターンや接続端子を設けない構成としても良い。すなわち遊技制御部41が試験信号の出力制御を行うが、実際に試験信号が出力されない構成としても良い。これにより量産用のスロットマシン1の製造コストを更に軽減できる。 【0330】 次に、図33?20に示すタイミングチャートを用いて試験時における遊技制御基板40と試験装置との試験信号及び試験用信号の入出力状況について説明する。 【0331】 図33は、試験信号及び試験用信号の全体的な入出力状況を示す図である。 【0332】 図33に示すように、まず、パチンコ球が取込可能な状態になると、取込要求LED212を点灯状態とし、取込要求ランプ信号をOFFからONに変化させる。これに基づき試験装置400から取込開始スイッチ信号が入力され、これに続いて取込スイッチ信号が入力される。そして、取込スイッチ信号を15回(レギュラーボーナス中においては5回)検出すること、すなわち15球のパチンコ球の取込が検出されることでゲームが開始可能な状態となるので、スタート可能LED213を点灯状態として、スタート可能ランプ信号をOFFからONに変化させる。また、取込開始スイッチ信号の検出後、取込スイッチ信号を15回検出すると、パチンコ球の取込が不可能な状態となるので、取込要求LED212を消灯し、取込要求ランプ信号をONからOFFに変化させる。これに伴い取込スイッチ信号も停止する。 【0333】 スタート可能信号がONの状態においては、試験装置400からリールスタートスイッチ信号が入力されるようになっており、リールスタートスイッチ信号を検出すると、スタート可能LED213を消灯し、スタート可能ランプ信号をONからOFFに変化させる。そして、内部抽選処理を実行し、その結果に基づいて内部当選フラグ信号1?4、5?8の出力状態を更新する。 【0334】 その後、リールの回転が開始し、定速回転になると、第1?3停止有効LED215L、215C、215Rを点灯状態とし、第1?3リールストップ可能ランプをOFFからONに変化させる。これに基づき試験装置400から第1?3リールストップスイッチ信号のいずれかが入力されるようになっており、第1?3リールストップスイッチ信号のいずれかを検出すると、第1?3停止有効LED215L、215C、215Rを消灯し、第1?3リールストップ可能ランプをONからOFFに変化させる。そして、検出した第1?3リールストップスイッチ信号に対応するリールを停止させる制御を行った後、回転中のリールに対応する停止有効LEDを再び点灯状態とし、対応するリールストップ可能ランプをOFFからONに変化させる。 【0335】 これらの処理を繰り返し実施して、全てのリールが停止した際に、入賞が発生したか否かを判定し、賞球の払出を伴う入賞を判定した場合には、払出要求信号をOFFからONに変化させる。 【0336】 また、入賞の発生に応じて遊技状態が変化する場合には、払出要求信号をONからOFFに変化させた後、遊技状態を示す試験信号の出力状態を変化させる。例えば、BBから通常遊技状態に移行する場合は、BB中信号をONからOFFに変化させる。その後、再びパチンコ球を取込可能な状態になると、取込要求LED212を点灯状態とし、取込要求ランプ信号をOFFからONに変化させる。 【0337】 図34は、取込要求ランプ信号のON/OFFタイミングを示す図である。 【0338】 取込要求ランプ信号は、パチンコ球を取込可能な状態となった時点でOFFからONに変化させる。ただし、図34(a)に示すように、前のゲームで賞球の払出を伴う場合には、払出要求信号をONからOFFに変化させた時点(t1)から所定時間経過した時点(t2)で取込要求ランプ信号をOFFからONに変化させる。また、遊技状態が変化する場合には、遊技状態を示す試験信号が変化した時点(t1)から所定時間経過した時点(t2)で取込要求ランプ信号をOFFからONに変化させる。例えば、前のゲームがリプレイゲームの場合には、リプレイゲーム中信号がONからOFFに変化した時点(t1)から所定時間経過した時点(t2)で取込要求ランプ信号をOFFからONに変化させる。 【0339】 取込要求ランプ信号は、パチンコ球を取込可能な状態において常時ONの状態とされており、図34(b)に示すように、取込スイッチ信号の検出により取込数が15球に到達してパチンコ球を取込不可能な状態となったときに、15球に到達する契機となった取込スイッチ信号がONからOFFに変化する前(t3)に取込要求ランプ信号をONからOFFに変化させる。 【0340】 本実施例では、パチンコ球の払出動作が終了して遊技状態が変化するときに、払出要求信号の出力状態と、遊技状態を示す試験信号(BB中信号、RB中信号、リプレイゲーム中信号)の出力状態とが重複しないタイミングで変化するので、試験信号が示す制御状態に基づくスロットマシン1の制御状態を試験装置400側で誤認してしまうことがない。 【0341】 また、パチンコ球の払出動作が終了してパチンコ球を取込可能な状態へ変化するときに、払出要求信号の出力状態と、パチンコ球を取込可能な状態か否かを示す取込要求ランプ信号の出力状態とが重複しないタイミングで変化するので、試験信号が示す制御状態に基づくスロットマシン1の制御状態を試験装置400側で誤認してしまうことがない。 【0342】 また、遊技状態が変化してパチンコ球を取込可能な状態へ変化するときに、遊技状態を示す試験信号の出力状態とパチンコ球を取込可能な状態か否かを示す取込要求ランプ信号の出力状態とが重複しないタイミングで変化するので、試験信号が示す制御状態に基づくスロットマシン1の制御状態を試験装置400側で誤認してしまうことがない。 【0343】 図35は、スタート可能ランプ信号のON/OFFタイミングを示す図である。 【0344】 スタート可能ランプ信号は、ゲームのスタートが可能な状態となった時点でOFFからONに変化させる。本実施例では、パチンコ球が15球取り込まれた時点でゲームのスタートが可能な状態となるので、図35(a)に示すように、パチンコ球を取込可能な状態となった後、15球目の取込スイッチ信号がONからOFFに変化した時点(t4)でスタート可能ランプ信号をOFFからONに変化させる。 【0345】 スタート可能ランプ信号は、ゲームのスタートが可能な状態において常時ONの状態とされており、図35(b)に示すように、リールスタートスイッチ信号のONが検出された時点(t5)でONからOFFに変化に変化させる。 【0346】 このように本実施例では、リールスタートスイッチ信号の検出に応答して即時にゲームの開始が不可能な状態に変化するとともに、ゲームの開始が可能な状態か否かを示すスタート可能ランプ信号の出力状態が、リールスタートスイッチ信号の検出と同時に変化するので、試験装置400側で当該試験用入力信号を入力したタイミングと同時に制御状態が変化しているか否かを把握できる。 【0347】 図36は、BB中(RB中)信号のON/OFFタイミングを示す図である。 【0348】 図36(a)に示すように、BB中(RB中)信号は、全てのリールの停止後、BB入賞(RB入賞またはJACIN)を判定したときに、最後のリールが停止した時点(t6)から所定時間経過した時点(t7)であって、取込要求ランプ信号をOFFからONに変化させる時点(t8)よりも前にOFFからONに変化させる。 【0349】 BB中(RB中)信号は、BB(RB)に制御されている状態おいて常時ONの状態とされており、図36(b)に示すように、BB(RB)が終了となったゲームにおけるパチンコ球の払出の終了、すなわち払出要求信号をONからOFFに変化させた時点(t9)から所定時間経過した時点(t10)であって、取込要求ランプ信号をOFFからONに変化させる時点(t11)よりも前にONからOFFに変化させる。尚、BB(RB)が終了となったゲームにおいてパチンコ球の払出を伴わなかった場合には、全てのリールが停止した時点から所定時間経過した時点であって、取込要求ランプ信号をOFFからONに変化させる時点よりも前にONからOFFに変化させる。 【0350】 図37は、リプレイゲーム中信号のON/OFFタイミングを示す図である。 【0351】 図37(a)に示すように、リプレイゲーム中信号は、全てのリールの停止後、リプレイ入賞を判定したときに、最後のリールが停止した時点(t12)から所定時間経過した時点(t13)であって、取込要求ランプ信号をOFFからONに変化させる時点(t14)よりも前にOFFからONに変化させる。 【0352】 リプレイゲーム中信号は、リプレイゲームに制御されている状態おいて常時ONの状態とされており、図37(b)に示すように、リプレイゲームにおけるパチンコ球の払出の終了、すなわち払出要求信号をONからOFFに変化させた時点(t15)から所定時間経過した時点(t16)であって、取込要求ランプ信号をOFFからONに変化させる時点(t17)よりも前にONからOFFに変化させる。尚、リプレイゲームにおいてパチンコ球の払出を伴わなかった場合には、全てのリールが停止した時点から所定時間経過した時点であって、取込要求ランプ信号をOFFからONに変化させる時点よりも前にONからOFFに変化させる。 【0353】 図38は、ラインランプ1?3信号のON/OFFタイミングを示す図である。 【0354】 ラインランプ1?3信号は、取込スイッチ信号が5球検出される毎に対応するラインランプ1?3信号をOFFからONに変化させる。詳しくは、パチンコ球を取込可能な状態となった後、5球目の取込スイッチ信号のONを検出した時点(t19)で、ラインランプ1信号をOFFからONに変化させ、10球目の取込スイッチ信号のONを検出した時点(t20)で、ラインランプ2信号をOFFからONに変化させ、15球目の取込スイッチ信号のONを検出した時点(t21)で、ラインランプ3信号をOFFからONに変化させる。尚、前回のゲームの状態が残っている場合には、パチンコ球を取込可能な状態となった後、最初に取込スイッチ信号のONを検出した時点(t18)でラインランプ1?3信号を最新の状態に更新する。すなわちパチンコ球を取込可能な状態となった後、最初に取込スイッチ信号のONを検出した時点でラインランプ1、2、3信号をONからOFFに変化させる。 【0355】 このように本実施例では、取込スイッチ信号の検出に応答して即時に有効な入賞ラインが変化するとともに、有効な入賞ラインを示すラインランプ1?3信号の出力状態が、取込スイッチ信号の検出と同時に変化するので、試験装置400側で当該試験用入力信号を入力したタイミングと同時に制御状態が変化しているか否かを把握できる。 【0356】 図39は、第1?3リールストップ可能ランプ信号のON/OFFタイミングを示す図である。 【0357】 第1?3リールストップ可能ランプ信号は、リールスタートスイッチ信号を検出した後、リールの回転を開始し、定速回転となった時点(t22)でOFFからONに変化させる。そして、第1?3リールストップスイッチ信号のONを検出した時点(t23、t25、t27)でONからOFFに変化させ、該当するリールが停止した時点(t24、t26)で、未だ回転中のリールがあれば、回転中のリールに対応するリールストップ可能ランプ信号をOFFからONに変化させる。すなわちリールの停止操作が可能な状態において対応するリールストップ可能ランプ信号をOFFからONに変化させ、リールの停止操作が不可能な状態において第1?3リールストップ可能ランプ信号の全てをONからOFFに変化させる。 【0358】 このように本実施例では、第1?3リールストップスイッチ信号の検出に応答して即時にリールの停止が不可能な状態に変化するとともに、リールの停止操作が有効な旨を示す第1?3リールストップ可能ランプ信号の出力状態が、第1?3リールストップスイッチ信号の検出と同時に変化するので、試験装置400側で当該試験用入力信号を入力したタイミングと同時に制御状態が変化しているか否かを把握できる。 【0359】 また、本実施例では、リールスタートスイッチ信号の検出後、リールを回転させる処理を経てからリールの停止操作が有効な状態に変化するとともに、リールの停止操作が有効か否かを示す第1?3リールストップ可能信号の出力状態を、リールの停止操作が有効な状態の契機となるリールスタートスイッチ信号の検出後、リールを回転させる処理を経た後に変化させるようになっているため、試験装置400側で、試験用入力信号の検出に応答して所定の処理を経てから変化する制御状態に変化したタイミングを正確に把握することができる。 【0360】 また、本実施例では、第1?3リールストップスイッチ信号の検出後、リールを停止させる処理を経てからリールの停止操作が有効な状態に変化するとともに、リールの停止操作が有効か否かを示す第1?3リールストップ可能信号の出力状態を、リールの停止操作が有効な状態の契機となる第1?3リールストップスイッチ信号の検出後、リールを停止させる処理を経た後に変化させるようになっているため、試験装置400側で、試験用入力信号の検出に応答して所定の処理を経てから変化する制御状態に変化したタイミングを正確に把握することができる。 【0361】 図40は、払出要求信号のON/OFFタイミングを示す図である。 【0362】 払出要求信号は、全てのリールの停止後、パチンコ球の払出を伴う入賞を判定したときに、最後のリールが停止した時点(t28)から所定時間経過した時点(t29)でOFFからONに変化させる。 【0363】 払出要求信号は、パチンコ球の払出動作中において常時ONの状態とされており、払出動作が終了したとき(動作中信号のoffを検出したとき)に、取込要求ランプ信号をOFFからONに変化させる時点(t31)よりも前の時点(t30)でONからOFFに変化させる。 【0364】 このように本実施例では、第1?3リールストップスイッチ信号の検出後、リールを停止させる処理及び入賞判定処理を経てからパチンコ球の払出動作を行う状態に変化するとともに、払出要求信号の出力状態を、パチンコ球の払出動作を行う契機となる第1?3リールストップスイッチ信号の検出後、リールを停止させる処理及び入賞判定処理を経た後に変化させるようになっているため、試験装置400側で、試験用入力信号の検出に応答して所定の処理を経てから変化する制御状態に変化したタイミングを正確に把握することができる。 【0365】 図41は、払出カウント信号のON/OFFタイミングを示す図である。払出カウント信号は、払出要求信号のONに基づきパチンコ球の払出が検出される毎にON/OFFする。図42は、第1?3リールインデックス信号のON/OFFタイミングを示す図である。第1?3リールインデックス信号は、対応するリールセンサ35L、35C、35Rが各リールの基準位置の通過を検出するのと同時にON/OFFする。 【0366】 図43は打止信号のON/OFFタイミングを示す図である。 【0367】 打止信号は、打止状態の契機となる遊技状態(本実施例ではBB)が終了した後(t32)、全ての信号をOFFに変化させた状態(t33)でOFFからONに変化させる。打止信号がOFFからONに変化したことに基づいて試験装置400から打止解除スイッチ信号が入力されるようになっており、打止解除スイッチ信号のONを検出した時点(t34)で打止信号をONからOFFに変化させる。そして、打止信号をOFFに変化させた後、所定時間経過した時点(t35)で取込要求ランプ信号をOFFからONに変化させる。 【0368】 このように本実施例では、打止解除スイッチ信号の検出に応答して即時に打止状態を解除するとともに、打止状態を示す打止信号の出力状態が、打止解除信号の検出と同時に変化するので、試験装置400側で当該試験用入力信号を入力したタイミングと同時に制御状態が変化しているか否かを把握できる。 【0369】 図44は設定値表示用7セグメント表示a?g信号のON/OFFタイミングを示す図である。 【0370】 設定値表示用7セグメント表示a?g信号は、設定キースイッチ信号のONが検出され、OFFが検出されるまでの間、すなわち設定値表示器216に設定値が表示されている期間にわたり点灯しているセグメントに対応する信号がONからOFFに変化する。 【0371】 また、本実施例では、設定キースイッチ信号の検出に応答して即時に設定値表示器216に設定値を表示させるとともに、設定値表示器216を構成する各セグメントの点灯状態を示す設定値表示用7セグメント表示a?g信号の出力状態が、設定キースイッチ信号の検出と同時に変化するので、試験装置400側で当該試験用入力信号を入力したタイミングと同時に制御状態が変化しているか否かを把握できる。 【0372】 図45は内部当選フラグ1?4、5?8信号の切替タイミングを示す図である。 【0373】 内部当選フラグ1?4、5?8信号は、リールスタートスイッチ信号のONを検出した時点(t36)から所定時間経過した時点(t37)で、第1?3リールストップ可能ランプ信号をOFFからONに変化させる時点(t38)よりも前に、リールスタートスイッチ信号の検出に基づく内部抽選処理の結果を示す出力状態に切り替える。尚、これら内部当選フラグ1?4、5?8信号の出力状態は、ゲームの終了後もデフォルト(0(H))にすることなく、次のゲームの開始に伴うタイミングで切り替える。 【0374】 図46及び図47は、内部当選フラグ信号の切替タイミングの一例を示す図である。 【0375】 図46は、BBが当選し、対応するBB入賞が判定されなかった場合の内部当選フラグ信号の切替タイミングを示す図である。 【0376】 まず、リールスタートスイッチ信号の検出に基づく内部抽選処理の結果、BBが当選したときに、第1?3リールストップ可能ランプ信号をOFFからONに変化させる前に、内部当選フラグ5?8信号の出力状態をハズレを示す0(H)からBBを示す3?5(H)に切り替える。そして、全てのリールが停止した時点で、BB入賞を判定しなかった場合には、BB中信号はOFFの状態を維持する。そして、この場合には、BBフラグの当選状態は保持されるので、次のゲームにおける内部抽選処理に伴い内部当選フラグ5?8信号が切り替わっても再びBBを示す3?5(H)となる。 【0377】 図47は、BBフラグが当選し、BB入賞が発生した場合の内部当選フラグ信号の切替タイミングを示す図である。 【0378】 まず、リールスタートスイッチ信号の検出に基づく内部抽選処理の結果、BBが当選したときに、第1?3リールストップ可能ランプ信号がONとなる前に、内部当選フラグ5?8信号の出力状態をハズレを示す0(H)からBBを示す3?5(H)に切り替える。そして、全てのリールが停止した時点で、BB入賞を判定した場合には、取込要求ランプ信号をOFFからONに変化させる前に、BB中信号をOFFからONに変化させる。そして、この場合には、次のゲームにおける内部抽選処理に伴い内部当選フラグ5?8信号をBBを示す3?5(H)から当該ゲームの内部抽選処理の結果に基づく出力状態に切り替える。 【0379】 以上説明したように、本実施例のスロットマシン1では、RAM91cに記憶されている遊技履歴データを初期化する履歴データ設定更新処理は、電源投入時において、前述したように前面扉により被覆された状態に設けられた設定キースイッチ36やRAMクリアスイッチ33の操作がなされていない限り実行されることがない全初期化処理(Sa11、Sa16)が実行されたと演出制御部91が判定したときに制御する遊技店用モード(初期化可状態)に制御されているときにおいて、履歴データ操作スイッチ55の操作による初期化操作がなされたときに行われるため、遊技者が遊技履歴データを勝手に初期化して、他の遊技者が短期的な遊技履歴データしか閲覧できなくなるといった不具合が発生することを効果的に防止できる。 【0380】 また、遊技履歴データの初期化は、電源投入時において遊技制御部41が実行する全初期化処理とともに行うことができるばかりか、遊技履歴データを閲覧する際に使用する履歴データ操作スイッチ55を利用するため、初期化処理の手間を軽減できる。 【0381】 また、遊技履歴データが記憶されるRAM91cは、遊技制御基板40とは別個に設けられた演出制御基板90に設けられることで、遊技制御部41の制御負荷を効果的に軽減できるばかりか、演出制御基板90は演出用中継基板80を介して遊技制御基板40に接続され、遊技の制御を行う遊技制御部41が搭載される遊技制御基板40に直接接続されないため、外部から不正な信号が遊技制御部41に入力されて遊技の制御に影響を与えてしまうことを防止できる。 【0382】 また、演出制御部91は、電源投入時処理において割込禁止を解除したときから所定時間が経過するまでの期間、遊技制御部41からの初期化コマンドの受信待ちの状態となり、通常処理フラグをセットせずに待機することで、電源が投入されたときに遊技制御部41によるRAM41cの全初期化処理が行われなかった場合に、該全初期化処理が行われなかった旨を示す初期化コマンド等を演出制御部91に出力しなくても、前記所定期間中に初期化コマンドを受信しなかった場合には通常処理フラグをセットして通常処理(タイマ割込処理)を実行して演出に関する制御を開始する。このように演出制御部91は、全初期化処理が行われなかった旨を示す初期化コマンド等を受信しなくても、遊技制御部41において全初期化処理が行われたか否かを判定することができるため、演出制御部91に出力するコマンドの種類を極力低減し、RAM41cにおけるデータの記憶領域を削減することができる。 【0383】 また、演出制御部91は、遊技履歴データの表示中において待機コマンドを受信しても、表示中の画面の終了条件が成立するまでの間は待機画面に切り替えることはしないため、不用意に待機画面の表示に切り替わり、遊技者に不快感を与えてしまうことを防止することができる。また、表示中に待機コマンドを受信したときは、遊技履歴データの表示が終了したときに待機画面を表示することで、遊技履歴データの表示終了後に遊技制御部41が待機コマンドを再度送信しなくても済むため、遊技制御部41の制御負荷を軽減できる。 【0384】 また、遊技場の店員等しか操作することができないRAMクリアスイッチ33や設定キースイッチ36の操作が検出されている状態で電力が投入された時においてのみ、液晶表示器51の表示画面にて表示されるオプション画面において、設定値変更履歴等を閲覧することができるため、許容段階の設定が不正に変更されているか否かを遊技場の店員が容易に確認することができる。 【0385】 また、遊技場の店員等しか操作することができないRAMクリアスイッチ33や設定キースイッチ36の操作が検出されている状態で電力が投入された時においてのみ、液晶表示器51の表示画面にて表示されるオプション画面において、演出制御部91のRAM91cに記憶されている複数の遊技履歴データのうち、例えば遊技者に対して秘匿しておきたい所定の遊技履歴データを遊技場の店員等が設定して遊技者から閲覧不可とすることができるばかりか、履歴データ操作スイッチ55の操作による表示を許容する遊技履歴データの設定は、遊技店用モードに制御されているときにおいてのみ有効となることで、遊技者に秘匿しておきたい遊技履歴データを遊技者等により閲覧可能に設定されることを効果的に防止できる。 【0386】 また、本実施例では、カードユニット15から貸出要求を検出したとき、すなわちBRQのonを検出したときに、カードユニット15から出力されるカードユニット接続確認信号(VL)の出力状況に基づいてカードユニット15とスロットマシン1とが接続されているか否かを判定し、カードユニット15とスロットマシン1とが正常に接続されていることを条件に、遊技制御部41がゲームを実行中か否かに関わらず、パチンコ球の貸出が行われるので、遊技者は任意のタイミングで、パチンコ球の貸出を受けることができるとともに、カードユニット15とスロットマシン1が正常に接続されていないにも関わらずパチンコ球の貸出が行われてしまうことを防止できる。 【0387】 また、カードユニット15とスロットマシン1とが接続されていない場合には、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付が無効化され、取込制御が禁止される。すなわち新たにゲームを行うために賭数を設定することが不可能となるので、ゲームを行うにあたってカードユニット15とスロットマシン1の接続を担保することができる。 【0388】 また、取込制御の実行中にカードユニット15との接続が断絶され、VLを検出できない状態となった場合には、これら実行中の取込制御が終了した後、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付が(引き続き)無効化され、新たに賭数を設定するための取込制御が禁止されるので、取込制御の実行中にカードユニット15との接続が断絶して当該取込制御が途中で遮られることにより制御が複雑化してしまうことを防止できる。 【0389】 また、本実施例では、最大賭数が設定されており、ゲームの開始条件が成立している場合には、カードユニット15とスロットマシン1が正常に接続されているか否かに関わらず、その分についてのゲームを行うことは可能となるので、既にゲームを開始するのに必要な球数のパチンコ球が取り込まれているのにも関わらず、カードユニット15とスロットマシン1の接続が断絶して、ゲームが開始できなくなってしまうことを防止できる。 【0390】 また、本実施例では、カードユニット15とスロットマシン1が正常に接続されているか否かに関わらず、常に精算スイッチ10の操作を受け付けることで精算制御を行うことができるので、取り込まれたパチンコ球や取込装置100内に残存するパチンコ球を返却させることができずに遊技者が不利益を被ってしまうことを防止できる。 【0391】 また、本実施例では、カードユニット15とスロットマシン1が接続されていないと判定されたときに、接続エラー報知LED211が点灯するとともに、カードユニット15とスロットマシン1が接続されていない旨を示すエラーコードが遊技補助表示器17に表示され、接続エラーが報知されるようになっており、カードユニット15とスロットマシン1が接続されていない状態であることを外部から容易に認識できる。 【0392】 尚、本実施例では、接続エラー報知LED211を点灯させるとともに、エラーコードを遊技補助表示器17に表示して接続エラーを報知しているが、その他の報知手段、例えば、液晶表示器51や演出効果LED52、スピーカ53、54からの音声出力等を用いて報知しても良い。 【0393】 また、本実施例では、遊技の制御を行う遊技制御基板40と払出及び貸出の制御を行う払出制御基板60とが別個に設けられ、カードユニット15と払出制御基板60とが接続端子板70を介して接続されているとともに、カードユニット15から出力されるVLが払出制御基板60のみに入力され、カードユニット15とスロットマシン1とが接続されているか否かを払出制御基板60に搭載された払出制御部61が判定し、当該判定結果を示すカードユニット接続中信号が遊技制御基板40に対して出力され、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41は、払出制御基板60からカードユニット15が接続されていない旨を示すカードユニット接続中信号のoffを検出することで、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付を無効化し、取込制御を禁止するようになっている。このため、遊技の制御を行う遊技制御基板40がスロットマシン1外のカードユニット15と直接接続せずに済むので、外部から不正な信号が遊技制御基板40に入力されて遊技の制御に影響を与えてしまうことを防止できる。 【0394】 尚、本実施例では、カードユニット15とスロットマシン1とが接続されているか否かを払出制御基板60が搭載する払出制御部61が判定し、当該判定結果を示すカードユニット接続中信号が遊技制御基板40に対して出力されるようになっているが、カードユニット15が正常に接続されている旨を示すカードユニット接続信号(VL)を、図48に示すように、接続端子板70や払出制御基板60にて分岐して払出制御基板60及び遊技制御基板40の双方に入力する構成とし、払出制御基板60が搭載する払出制御部61及び遊技制御基板40が搭載する遊技制御部41がカードユニット15とスロットマシン1とが接続されているか否かを各々判定し、払出制御部61は、カードユニット15とスロットマシン1とが接続されていると判定したことを条件に貸出要求に応じたパチンコ球の貸出を行い、遊技制御部41は、カードユニット15とスロットマシン1とが接続されていないと判定した場合に1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付を無効化し、取込制御を禁止するようにしても良く、このようにすることで、遊技制御手段の制御負荷を分散して軽減できるうえに、遊技制御部41と払出制御部61の双方で、カードユニット15が接続されているか否かを確実に判定することができる。また、この場合には、カードユニット15が正常に接続されている旨を示す2系統のカードユニット接続信号が別個にカードユニット15から出力され、一方の信号が遊技制御基板40に入力され、他方の信号が払出制御基板60に入力されるようにしても良い。 【0395】 また、本実施例のスロットマシン1では、入賞となる役の種類として、賞球の払い出しを伴う小役、遊技状態の移行を伴う特別役、次のゲームでの賭数に遊技球を消費しないで済む再遊技役が定められている。特別役は、遊技状態の移行を伴うものであって、そのときの遊技状態に依存するので基本的な役とは言えない。スロットマシンの遊技性は、単にゲームを行うだけではなく、ゲームの結果により遊技者が賞球を獲得していくことにあるので、入賞によって賞球の払い出しを伴う小役が最も基本的な役であるということができる。ここで、小役の種類としては、スイカ、ベル、チェリー、JACがあるが、レギュラーボーナスにおいて僅かな確率で当選するJACの他は、いずれの遊技状態においても入賞となる役の種類として定められている。このように基本となる小役を、いずれの遊技状態に制御されているときであっても入賞となる役として定めることで、遊技性が遊技者にとって分かり易いものとなる。 【0396】 通常遊技状態でビッグボーナス入賞すると、レギュラーボーナスへの移行を伴うJACINに比較的高い確率で当選する(取りこぼしがないので、入賞する)ビッグボーナスに遊技状態が移行される。ビッグボーナスは、消化ゲーム数に関わらず、当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出した賞球数の総数が2325球に達すると終了するものとなっている。ここでビッグボーナス(小役ゲーム及びレギュラーボーナスを含む)中のゲームでは、リプレイが内部抽選の対象役として定められていないので、リプレイ入賞することがない。リプレイは、遊技者の手持ちのメダルを減らさないものであるが賞球の払い出しを伴わないので、ビッグボーナスの終了条件となる払い出し賞球数に影響しない。つまり、ビッグボーナス中にリプレイ入賞させても不必要にビッグボーナスのゲーム数を増やすだけのものとなってしまうので、リプレイをビッグボーナスにおける内部抽選の対象役として定めないことで、ビッグボーナスの遊技状態を無駄に長引かせることがなく、遊技を効率良く進めることができるようになる。 【0397】 また、レギュラーボーナスの遊技状態では、小役(特にベル)に高い確率で当選し、非常に多くのメダルを獲得できるようになるので、これに対する遊技者の期待感は高い。このレギュラーボーナスには、小役ゲームでJACIN入賞したときに移行されるだけではなく、通常遊技状態でレギュラーボーナス入賞したときにも移行される。このため、通常遊技状態にあるときであっても、レギュラーボーナスに対する期待感を遊技者に与えることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。更に、レギュラーボーナスにおいては、通常遊技状態や小役ゲームにおいても定められているスイカ、ベル、チェリーに加えて、JACも小役として定められている。これにより、レギュラーボーナスにおける遊技者の期待感を更に高めさせて、遊技の興趣を向上させることができる。 【0398】 また、ビッグボーナスにおいて小役ゲームからレギュラーボーナスに遊技状態を移行させるためのJACINの表示態様は、「スイカ-JAC-JAC」の組み合わせにより構成され、他の役の表示態様として使用されていないものである。レギュラーボーナスにおいてスイカ、ベル、チェリーの小役に加えて入賞と判定されるJACの表示態様も、「ベル-JAC-JAC」の組み合わせにより構成され、他の役の表示態様として使用されていないものである。このため、リール2L、2C、2Rの表示結果として導出された表示態様と入賞となる役との関係が明確になり、遊技者にとっては遊技性が分かりやすいものとなる。 【0399】 また、リール2L、2C、2Rの回転は、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されてから190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で停止されることとなるが、この間に4コマを引き込むことができるので、停止すべき図柄は5コマの範囲から選ぶことができる。ここで、「スイカ」、「ベル」及び「JAC」の図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても必ず5コマ以内の間隔で配置されているので、これらの図柄によって構成されるスイカ、ベル、リプレイ、JAC、及びJACINは、当選しているときには取りこぼしが生じない。特にレギュラーボーナス中のベルは、おおよそ1/1.03という非常に高い確率で当選することとなるが、これの取りこぼしが生じ得ないので、レギュラーボーナスでは遊技者が実質的には目押しをしなくても済むようになり、簡単に遊技を進められるようになる。 【0400】 上記したように遊技状態毎に内部抽選の対象となる役の種類は、遊技状態別当選役テーブルに登録されているが、各役の当選確率を定める判定値数は、役別テーブルから参照されるアドレスに格納されている。役別テーブルには、各役の入賞が発生したときの賞球数も登録されている。 【0401】 役別テーブルにおいて、賞球数は賭数に応じて登録されており、スイカ、ベル、チェリーの入賞が発生したときには、賭数に応じて賞球数が設定される(もっとも、スイカ、チェリーでは、結果的に同じ賞球数が設定される)。ここで、レギュラーボーナスにおける賭数は1で固定されているが、レギュラーボーナス以外の遊技状態における賭数は3で固定されている。これにより、賭数に応じて判定値数を取得するだけでも、遊技状態に応じて適切な数の賞球を払い出すことができる。また、賞球数を設定する際に遊技状態を判断する必要がないので、入賞判定処理における処理ステップが簡素化される。しかも、レギュラーボーナスに対応した賭数1の方が、賭数3のときよりもベルの入賞時における賞球数が多いので、レギュラーボーナスにおける遊技者の期待感を更に高めさせて、遊技の興趣を向上させることができる。 【0402】 役別テーブルにおいて、いずれの遊技状態においても入賞となる役として定められたスイカ、ベル、及びチェリーについては、賭数毎に判定値数の格納先アドレスが登録されており、賭数に従って判定値数が取得されることとなる(もっとも、スイカ、チェリーでは、結果的に同じ判定数が取得される)。ここで、レギュラーボーナスにおける賭数は1で固定されているが、レギュラーボーナス以外の遊技状態における賭数は3で固定されている。これにより、賭数に応じて判定値数を取得するだけでも、遊技状態に応じた当選確率でスイカ、ベル、及びチェリーの内部抽選を行うことができる。また、判定値数を取得する際に遊技状態を判断する必要がないので、内部抽選における処理ステップが簡素化される。しかも、レギュラーボーナスに対応した賭数1の方が、賭数3のときよりもベルの当選確率が高いので、レギュラーボーナスにおける遊技者の期待感を更に高めさせて、遊技の興趣を向上させることができる。 【0403】 また、役別テーブルに登録されている各役の判定値数の格納先のアドレスは、設定値に応じて異なっている場合もあるが、設定値に関わらずに当選確率を同一とするものとした役については、設定値に関わらずに判定値数が共通化して格納されるものとなる。このように判定値数を共通化して格納することで、そのために必要な記憶容量が少なくて済むようになる。もっとも、役別テーブルにおいて、内部抽選の対象役と設定されている賭数とが同じで設定値に応じて参照される判定値数を格納したアドレスが異なっていても、異なるアドレスにおいて格納されている判定値数が同じである場合がある。 【0404】 一般に開発段階においては、少なくとも一部の役について設定値に応じて判定値数を調整しながら(すなわち、内部抽選の当選確率を調整しながら)、シミュレーションを行っていくものとしている。当初の判定値数として、設定値に応じて異なる判定値数を登録しておいたが、シミュレーションにより調整を行った結果として、設定値が異なる場合の判定値数が同一になる場合もある。当初の判定値数として、設定値に応じて同一の判定値数を登録しておいたが、シミュレーションの結果により当初から登録してあった判定値数がそのまま用いられる場合もある(シミュレーションの結果により当初とは異なる判定値数すなわち、設定値に応じて異なる判定値数となる場合もある)。そして、それぞれの場合におけるシミュレーションで適切な結果の得られた判定値数を、量産用の機種に設定する判定値数として選ぶものとしている。 【0405】 ここで、シミュレーションにより調整された判定値数が結果として設定値に関わらずに同じになったとしても、その開発段階でのアドレス割り当てと同じアドレスの割り当てで判定値数をROM41bに記憶して、そのまま量産用の機種とすることができる。このため、量産用の機種において判定値数の格納方法を開発用の機種から変更する必要がなく、最初の設計段階から量産用の機種に移行するまでの開発を容易に行うことができるようになる。 【0406】 また、役別テーブルに登録されている各役の判定値数の格納先のアドレスは、賭数(1または3)に応じて異なっているが、例えば、スイカやチェリーのように異なるアドレスにおいて格納されている判定値数が同じである場合がある。 【0407】 開発用の機種においては、賭数に応じても判定値データを微妙に調整しながらシミュレーションを行っていくのが通常である(当初の判定値数を異なるものとしておく場合と、同じものとしておく場合とがあり得る)。ここで、シミュレーションにより調整された判定値数が結果として賭数に関わらずに同じになったとしても、その開発段階でのアドレス割り当てと同じアドレスの割り当てで判定値数をROM41bに記憶して、そのまま量産用の機種とすることができる。このため、量産用の機種において判定値数の格納方法を開発用の機種から変更する必要がなく、最初の設計段階から量産用の機種に移行するまでの開発を容易に行うことができるようになる。 【0408】 また、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役の判定値数を加算していき、その加算の結果がオーバーフローしたか否かによって、それぞれの役の当選の有無を判定するものとしている。このため、各役の判定値数をそのまま用いて内部抽選を行うことができる。尚、実際の当選判定を行う前に当選判定用テーブルを生成する場合にはループ処理が2回必要になるが、この実施の形態によれば、抽選処理におけるループ処理が1回で済むようになり、抽選処理全体での処理効率が高いものとなる。 【0409】 また、乱数取得処理によって取得される内部抽選用の乱数は、サンプリング回路49により乱数発生回路48から抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工してから使用するものとしている。乱数発生回路48は、パルス発生回路48aのパルス信号の周波数で高速に更新して乱数を発生しているが、ソフトウェアにより加工した後の内部抽選用の乱数では、その加工によって更新の周期性が失われるものとなる。 【0410】 これに対して、内部抽選では各役に対応した判定値数を内部抽選用の乱数の値に順次加算していくことにより行うため、図9(a)?(c)に示したように各役を当選とする内部抽選用の乱数の値は、固まってしまうこととなる。これに対して、ソフトウェアによる加工で内部抽選用の乱数の周期性を失わせ、その値をバラつかせることによって、遊技者による狙い打ちを可能な限り防ぐことができる。 【0411】 しかも、乱数発生回路48のカウンタ48b、48cの値を更新させるためにパルス発生回路48aが発生するパルス信号の周波数は、CPU41aの動作クロックの周波数よりも高く、整数倍ともなっていない。このため、乱数発生回路48が発生する乱数の更新が、CPU41aが行う処理と同期しにくくなる。しかも、パルス発生回路48aのパルス信号の周波数の方を高くすることで、乱数発生回路48が発生する乱数の更新速度を非常に速いものとすることができる。 【0412】 一方、ソフトウェアによる乱数の加工は、サンプリング回路49により乱数発生回路48から抽出した乱数の上位バイトと下位バイトとを入れ替え、第15、第7ビットをマスクした後、上位バイトをビットシフトするだけで良い。従って、16ビット(実際にはマスクされて14ビット)という比較的大きな乱数であっても、周期性を失わせるために必要な加工の処理に要する負荷がそれほど大きくならず、容易に取得することができる。このように大きな乱数が取得できることで、内部抽選における確率設定を細かく行うことができるようになる。 【0413】 また、本実施例のスロットマシン1では、第1の種類の制御状態が変化し、該第1の種類の制御状態の変化に関連して第2の種類の制御状態が変化したとき、例えば、パチンコ球の払出動作が終了して遊技状態が変化したときやパチンコ球を取込可能な状態となったとき、遊技状態が変化してパチンコ球を取込可能な状態となったときに、第1の種類の制御状態を示す試験信号の出力状態と第2の種類の制御状態を示す試験信号の出力状態とが重複しないタイミングで変化するので、試験信号が示す制御状態に基づくスロットマシン1の制御状態を試験装置400側で誤認してしまうことがなく、試験装置400側でスロットマシン1の制御状態を正確に把握することが可能となるため、正確な制御状態の遷移に基づいて試験を行うことができる。 【0414】 また、試験用入力信号の検出に応答して即時変化する制御状態(例えば、リールスタートスイッチ信号の検出に応答して変化するパチンコ球を取込可能か否かの状態やゲームを開始可能か否かの状態、取込スイッチ信号の検出に応答して変化するゲームを開始可能か否かの状態や有効となる入賞ライン等)を示す試験信号(例えば、取込要求ランプ信号やスタート可能ランプ信号、ラインランプ1?3信号等)の出力状態が、試験用入力信号の検出と同時に変化するので、試験装置400側で当該試験用入力信号を入力したタイミングと同時に制御状態が変化しているか否かを把握できる。 【0415】 また、パチンコ球をあと1球のみ取込可能な状態(例えば、パチンコ球をあと1球取り込むことで最大賭数が設定される状態や、クレジットを記憶可能なものであれば最大賭数が設定されている状態でパチンコ球をあと1球取り込むことでクレジットが上限数に到達する状態、クレジットが上限数に到達している状態であと1球取り込むことで最大賭数が設定される状態)においてパチンコ球の取込を示す取込スイッチ信号のONが検出された後、OFFとなる前に、パチンコ球を取込可能な状態を示す取込要求ランプ信号をONからOFFに変化させるようになっているので、試験装置400側でパチンコ球を取込可能な状態ではない旨を取込スイッチ信号をOFFにする前に把握できるので、パチンコ球を取込可能な状態ではない状態に切り替わったにも関わらず試験装置400側から取込スイッチ信号が入力されてしまうことを防止できる。 【0416】 また、内部当選フラグの当選状況を示す内部当選フラグ1?4、5?8信号が、内部抽選処理による抽選結果が決定されてから、次のゲームの内部抽選処理による抽選結果が決定されるまでの期間にわたり、当該ゲームの内部当選フラグの当選状況を示す出力状態に継続して制御されるので、試験装置400側で内部当選フラグの当選状況を当該当選状況に基づくゲームの結果が出るまでの期間にわたり常に把握できるので、当該期間であればどのタイミングでも内部当選フラグの当選状況に関連する試験を正確に行うことができる。 【0417】 尚、本発明はこれに限定されるものではなく、内部当選フラグの当選状況を示す内部当選フラグ1?4、5?8信号が、少なくとも内部抽選処理による抽選結果が決定されてから、当該抽選結果に基づくゲームが終了するまでの期間にわたり、当該ゲームの内部当選フラグの当選状況を示す出力状態に制御されていれば、その後、出力状態を変化させても上述と同様の効果が得られる。 【0418】 また、試験用信号の検出に応答して所定の処理を経てから変化する制御状態(例えば、リールスタートスイッチ信号の検出後、リールを回転させる処理を経てから変化するリールの停止操作が有効か否かの状態や、リールストップスイッチ信号の検出後、リールを停止させる処理を経てから変化するリールの停止操作が有効か否かの状態、最終リールのリールストップスイッチ信号の検出後、リールを停止させる処理及び入賞判定処理を経てから変化するパチンコ球の払出動作等)を示す試験信号(例えば、第1?3リールストップ可能信号や、払出要求信号)の出力状態を、これら制御状態の契機となる試験用入力信号の検出後、前述した所定の処理を経た後に変化させるようになっているため、試験装置400側で、試験用入力信号の検出に応答して所定の処理を経てから変化する制御状態に変化したタイミングを正確に把握することができる。 【0419】 また、ゲームの結果に応じて現在の遊技状態とは異なる遊技状態に制御される場合(例えば、BBやRB、リプレイゲームに制御される場合や、これらの遊技状態から元の遊技状態に戻る場合)において該ゲームの結果に関連する制御(リールの停止や入賞判定、パチンコ球の払出動作等)が全て終了した後に遊技状態を示す試験信号(BB中信号やRB中信号、リプレイゲーム中信号)の出力状態を変化させるようになっており、ゲームの結果に関連する制御が全て終了するまで遊技状態を示す試験信号の出力状態は変化しないので、試験装置400側で遊技状態に関連する試験を各ゲーム単位で正確に行うことができる。 【0420】 以上、本発明の実施例を図面に基づいて説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。 【0421】 例えば、前記実施例では、演出制御部91のRAM91cに記憶されている遊技履歴データを閲覧可能に表示するための表示手段の一例として、液晶表示器51が適用されているが、遊技履歴データを表示可能なものであれば液晶表示器に限定されるものではなく、例えばLEDにて構成される7セグメント表示器やEL表示器等を適用しても良い。 【0422】 さらに、前記実施例では、演出制御部91のRAM91cに記憶されている遊技履歴データを閲覧可能に表示するための表示手段の一例として、可変表示装置としてのリール2L、2C、2Rとは別個に設けられた液晶表示器51が適用されていたが、例えば各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な可変表示装置として液晶表示器等の画像表示器が適用した場合においては、当該可変表示としての画像表示器にて遊技履歴データを閲覧可能に表示するようにしても良い。 【0423】 また、前記実施例では、液晶表示器51に表示する遊技履歴データの種類や、RAM91cに記憶されている遊技履歴データを初期化するか否かの選択及び決定操作を行うための表示用操作部としての履歴データ操作スイッチ55が操作台4の上面に設けられていたが、このようなスイッチの配置位置は、遊技者による操作が可能な位置であれば任意に変更可能であり、スロットマシン1における操作台4以外の箇所に配置されていても良い。さらに、例えば液晶表示器51の表示画面をタッチパネルにて構成し、このような操作スイッチを表示画面上に構成するようにしても良い。 【0424】 さらに、前記実施例では、遊技履歴データを閲覧可能に表示するための操作部と、遊技履歴データを初期化するための操作部と、が1つの履歴データ操作スイッチ55にて兼用されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技履歴データを閲覧可能に表示するための操作部と、遊技履歴データを初期化するための操作部とをそれぞれ別個に設けても良い。 【0425】 また、前記実施例では、電源投入時において遊技制御部41から演出制御部91に対して初期化コマンドが出力された場合に、演出制御部91のRAM91cに記憶されている遊技履歴データを初期化するか否かを選択可能な選択画面が表示されるようになっていたが、このような表示画面を表示することなく、遊技履歴データを初期化する旨の操作を受付けたときに遊技履歴データを初期化するようにしても良い。 【0426】 また、前記実施例では、電源投入時において遊技制御部41から演出制御部91に対して初期化コマンドが出力された場合に、演出制御部91のRAM91cに記憶されている遊技履歴データを初期化するか否かを選択可能な選択画面が表示され、該選択画面の表示中に遊技履歴データを初期化する旨の操作を受付けたときに遊技履歴データを初期化するようになっていたが、電源投入時において遊技制御部41から演出制御部91に対して初期化コマンドが出力された場合に、遊技履歴データを初期化する旨の操作を受付けることなく初期化するようにしても良い。 【0427】 さらに、前記実施例では、演出制御部91は、電源投入時において割込禁止を解除してから所定時間が経過するまでの間に遊技制御部41から初期化コマンドが送信されたときに、遊技制御部41のRAM41cの全初期化処理が行われたと判定して遊技履歴データの初期化が可能な遊技店設定用モードに制御するとともに、前記所定時間が経過するまでの間に遊技制御部41から初期化コマンドを受信しなかったときに遊技制御部41のRAM41cの全初期化処理が行われなかったと判定するようになっていたが、電源投入時において遊技制御部41のRAM41cの全初期化処理を行わなかったときにも、遊技制御部41のRAM41cの全初期化処理を行わなかった旨を示すコマンド(制御情報)を遊技制御部41が送信するようにし、演出制御部91がこれらコマンドの種類により、遊技制御部41のRAM41cの全初期化処理が行われたか否かを判定するようにしても良い。 【0428】 あるいは、電源投入時において遊技制御部41のRAM41cの全初期化処理を行ったときに初期化コマンドを送信せず、電源投入時において遊技制御部41が電断前の制御状態に復帰させる復旧処理を実行したときにのみ、復旧処理を実行した旨、すなわち遊技制御部41のRAM41cの全初期化処理を行わなかった旨を示すコマンド(制御情報)を遊技制御部41が送信するようにし、演出制御部91は、電源投入時において割込禁止を解除してから所定時間が経過するまでの間に遊技制御部41からRAM41cの全初期化処理を行わなかった旨を示すコマンドを受信したか否かを判定し、当該コマンドを受信しなかったと判定したときに遊技制御部41のRAM41cの全初期化処理が行われたとして、遊技履歴データの初期化が可能な遊技店設定用モードに制御するようにしても良い。 【0429】 また、前記実施例では、スロットマシン1の遊技状態として、通常遊技状態の他に、レギュラーボーナスとビッグボーナス(小役ゲーム及びレギュラーボーナス)とがあった。これに対して、他の役の当選確率を変えることなくリプレイの当選確率を通常遊技状態よりも高くするRT(Replay Time)、リール2L、2C、2Rのいずれか1つ以上の最大停止遅延時間を短縮する(例えば、75ミリ秒(1コマすべり))とともに内部抽選の結果に関わらずに小役に入賞可能とするCT(Challenge Time)、当選フラグの設定されている役に入賞させるための遊技手順を報知するAT(Assist Time)等の遊技状態を含むものであっても良い。 【0430】 CT、RT、ATへの移行を対応する役への入賞に基づいて行うものとしても、そのために追加される役は特別役であり、基本的な役ということではない。RTは、リプレイの当選確率が高くなるのみで役の構成は通常遊技状態と変わらず、ATにしても、遊技手順が報知されるだけで役の構成は変わらない。CTは、内部抽選の対象とならなくても、最も基本的な役である小役には入賞できるので、基本的な役の構成は変わらない。従って、これらの遊技状態を含むものとしても、基本的な役の構成を変えずに遊技性を分かりやすいものとすることができる。 【0431】 また、前記実施例では、判定値数記憶領域は、2バイトの領域を用いて、それぞれの場合における判定値数を記憶するものとしていた。もっとも、一般的なスロットマシンでは、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、或いはRTといった役の判定値数は、いずれの遊技状況においても255を超えるものが設定されることはあり得ない。このように255を超える判定値数を設定する必要がないものについては、1バイトの領域だけを用いて、判定値数を記憶するものとしても良い。 【0432】 また、前記実施例では、判定値数が、設定値1?6の全体に共通して記憶されているか、設定値1?6のそれぞれに対して個別に記憶されているかであった。もっとも、設定値1?6の全体に共通して判定値数が記憶されない(設定値についての共通フラグが設定されない)ものとして、例えば、設定値1?3については判定値数が共通、設定値4?6については判定値数が共通のものとすることもできる。 【0433】 また、前記実施例では、同一の設定値における同一の役について賭数に応じて参照される判定値数が賭数(1または3)のそれぞれに対して異なるアドレスに格納されていた。すなわち同一の設定値における同一の役について賭数に応じて参照される判定値数が同じであっても個別に記憶されていたが、賭数に関わらず当選確率を同一とするものとした役について、判定値数の格納先のアドレスを共通化したり、設定値及び賭数に関わらず当選確率を同一とするものとした役について、判定値数の格納先のアドレスを共通化するようにしても良く、このように判定値数を共通化して格納することで、そのために必要な記憶容量が少なくて済むようになる。 【0434】 また、前記実施例では、設定値等に応じて取得した判定値数を内部抽選用の乱数の値に順次加算していたが、取得した判定値数を取得した内部抽選用の乱数の値から順次減算して、減算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とするものとしても良い。判定値数を内部抽選用の乱数の値から減算するときには、内部抽選用の乱数の第15ビットと第14ビットとを「0」として、減算の結果にオーバーフロー(ここでは、減算結果がマイナスとなること)が生じたかどうかを判定するものとすることができる。 【0435】 また、前記実施例では、内部抽選において、取得した内部抽選用の乱数の値に遊技状況に応じた各役の判定値数を順次加算していき、加算結果がオーバーフローしたときに当該役を当選と判定するものとしていた。これに対して、遊技状況に応じた各役の判定値数に応じて、各役を当選と判定する判定値を定めた当選判定用テーブルをゲーム毎に作成し、取得した内部抽選用の乱数の値を各役の判定値と比較することで、内部抽選を行うものとしても良い。 【0436】 また、前記実施例では、通常遊技状態及びビッグボーナス中の小役ゲームにおいて、賭数として3を設定することのみによりゲームを開始させることができた。これに対して、通常遊技状態及びビッグボーナス中の小役ゲームにおいても、賭数として1を設定してゲームを開始させることをできるようにしたり、更には賭数として2を設定してゲームを開始させることをできるようにしても良い。 【0437】 通常遊技状態及びビッグボーナス中の小役ゲームで賭数として1または2が設定されていたときには、賭数として3が設定されたときよりも内部抽選における小役の当選確率を低下させるともに、小役に入賞したときの払い出しメダル枚数を増加させることができる。例えば、通常遊技状態及びビッグボーナス中の小役ゲームで賭数として3が設定されたときには、ベルの当選確率を1/4.6、賞球数を40球とするが、賭数として1または2が設定されたときには、ベルの当選確率を1/240.9、賞球数を75球としても良い。更に賭数として1が設定されたときと2が設定されたときとで、ベルの当選確率及び賞球数を変えても良い(当選確率は賭数2のときの方が高く、賞球数は賭数1のときの方が多い)。 【0438】 また、前記実施例では、乱数発生回路48から抽出した乱数の上位バイト全体を下位バイトで置換し、下位バイト全体を上位バイトで置換するという入れ替えを行っていた。これに対して、乱数発生回路48から抽出した乱数のビットのうちの特定のビットのデータを他のビットのデータ(但し、マスクされる第7、第15ビット以外)で置換するだけであっても良い。また、乱数発生回路48から抽出した乱数の値を、そのまま内部抽選用の乱数として取得するものとしても良い。更に、上記の実施の形態とは異なる方法により内部抽選用の乱数に加工するものとしても良い。 【0439】 図49は、乱数発生回路48から抽出した乱数をCPU41aがソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの処理(Sc1)の第1の変形例の説明図である。この第1の変形例でも、乱数発生回路48から抽出された乱数は、CPU41aが有する16ビットの汎用レジスタ41GRに格納されるものとなる。 【0440】 乱数発生回路48から抽出された乱数が汎用レジスタ41GRに格納されると、CPU41aは、更に内部のリフレッシュレジスタ41Rの値を加工用の乱数として抽出する。CPU41aは、汎用レジスタ41GRの上位バイトの値(上位カウンタ48cから抽出した値)にリフレッシュレジスタ41Rから抽出した加工用の乱数を加算する。汎用レジスタ41GRの下位バイトの値(下位カウンタ48bから抽出した値)は、そのままにしておく。 【0441】 次に、CPU41aは、汎用レジスタ41GRの値、すなわち上位バイトに加工用の乱数を加算した値を、8080hと論理和演算をする。更に、CPU41aは、上位1バイト(第8ビット?第15ビット)までを1ビットずつ下位にシフトし、これによって空いた第15ビットに1を挿入する。CPU41aは、このときに汎用レジスタ41GRに格納されている値を内部抽選用の乱数として取得し、これに判定値数を順次加算していくものとなる。 【0442】 図50は、乱数発生回路48から抽出した乱数をCPU41aがソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの処理(Sc1)の第2の変形例の説明図である。この例でも、乱数発生回路48から抽出された乱数は、CPU41aが有する16ビットの汎用レジスタ41GRに格納されるものとなる。 【0443】 乱数発生回路48から抽出された乱数が汎用レジスタ41GRに格納されると、CPU41aは、更に内部のリフレッシュレジスタ41Rの値を加工用の乱数として抽出する。CPU41aは、汎用レジスタ41GRの上位バイトの値(上位カウンタ48cから抽出した値)にリフレッシュレジスタ41Rから抽出した加工用の乱数を加算する。また、汎用レジスタ41GRの下位バイトの値(下位カウンタ48bから抽出した値)にもリフレッシュレジスタ41Rから抽出した加工用の乱数を加算する。 【0444】 次に、CPU41aは、汎用レジスタ41GRの値、すなわち上位バイト及び下位バイトにそれぞれ加工用の乱数を加算した値を、8080hと論理和演算をする。更に、CPU41aは、上位1バイト(第8ビット?第15ビット)までを1ビットずつ下位にシフトし、これによって空いた第15ビットに1を挿入する。CPU41aは、このときに汎用レジスタ41GRに格納されている値を内部抽選用の乱数として取得し、これに判定値数を順次加算していくものとなる。 【0445】 以上説明した第1、第2の変形例では、リフレッシュレジスタ41Rの値を加工用の乱数として抽出し、これを乱数発生回路48から抽出した乱数の上位バイト(第2変形例では、更に下位バイト)に加算して、乱数の加工を行うものとしている。ここで適用した乱数の加工には、少なくとも加工用の乱数を上位バイトに加算する処理を含んでいる。これにより、内部抽選用の乱数のバラツキを大きくすることができ、遊技者による狙い打ちを可能な限り防ぐことができる。 【0446】 また、加工用の乱数をリフレッシュレジスタ41Rから抽出するものとしたことで、加工用の乱数を生成する手段として特別な構成が必要ない。しかも、リフレッシュレジスタ41Rの値は、CPU41aの命令フェッチ毎に更新されるもので、その更新間隔は一定しないので、ランダム性の高い乱数を加工用の乱数として抽出することができる。そして、加工用の乱数のランダム性が高いことから、これを用いて生成される内部抽選用の乱数のランダム性も高くなる。 【0447】 尚、上記第1、第2の変形例において、乱数発生回路48から抽出した乱数の上位バイト(及び下位バイト)にリフレッシュレジスタ41Rから抽出した値を加算していたが、リフレッシュレジスタ41R以外でハードウェアまたはソフトウェアにより周期的に更新される値を加算しても良い。また、リフレッシュレジスタ41Rから抽出した値(或いは、リフレッシュレジスタ41Rに代わるものの値)を加算するのではなく、減算や、論理和、論理積などの論理演算を行っても良い。 【0448】 また、上記の実施の形態で示した上位バイトと下位バイトとの入れ替えのようなビットの置換を、第1、第2の変形例に併用するものとしても良い。上記第1、第2の変形例においても、乱数発生回路48からの乱数の抽出から加工を終了するまでの間は、汎用レジスタ41GRの内容が書き換えられてしまうのを防ぐため、CPU41aに対する割り込みが禁止されるものとなる。 【0449】 また、第2の変形例においては、乱数発生回路48から抽出した乱数の上位バイトと下位バイトにそれぞれ加算する加工用の乱数を、リフレッシュレジスタ41Rから異なるタイミングで別々に抽出しても良い。上位バイトに加算する加工用の乱数を更新する手段と、下位バイトに加算する加工用の乱数を更新する手段とを別々に用意し、それぞれから上位バイト用、下位バイト用の加工用の乱数を抽出する手段を設けるものとしても良い。この場合において、上位バイト用の加工用の乱数を更新する手段と下位バイト用の加工用の乱数を更新する手段の一方をリフレッシュレジスタ41Rによって構成するものとすることができる。 【0450】 また、前記実施例では、乱数発生回路48が発生する乱数、すなわちハードウェア乱数機能により抽出した乱数をソフトウェアにより加工する場合に本発明を適用した場合について説明した。しかしながら、上記したソフトウェアによる乱数の加工は、ソフトウェアにより周期的に更新される乱数に適用しても良い。例えば、遊技制御部41を構成するマイクロコンピュータとは第1のマイクロコンピュータにおいてタイマ割り込みなどにより周期的に更新される乱数を、CPU41aが第2のマイクロコンピュータに指示を送って抽出させ、I/Oポート41dを介してCPU41aに入力して、汎用レジスタ41GRに格納するものとすることができる。第2のマイクロコンピュータの機能は、遊技制御部41を構成するマイクロコンピュータに含まれていても良い。この場合にも、加工後に取得される乱数の値をバラつかせることができるようになり、遊技者による狙い打ちの防止の効果を図ることができる。 【0451】 また、前記実施例では、遊技の制御を行う遊技制御基板40と払出及び貸出の制御を行う払出制御基板60とを別個に設けているが、遊技制御基板40側で全ての制御を行うようにしても良い。また、払出制御基板60側で取込の制御を行ったり、別個に取込制御用の基板を設けて、当該基板が取込の制御を行うようにしても良い。 【0452】 また、前記実施例では、払出制御基板60とカードユニット15とを接続端子板70を介して接続しているが、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41が遊技の制御に加えて払出及び貸出の制御を行う構成とし、遊技制御基板40とカードユニット15とが直接、または接続端子板70等を介して接続されるようにしても良い。 【0453】 また、前記実施例では、遊技制御基板40と払出制御基板60や演出制御基板90とを直接接続しているが、中継基板等を介して接続するようにしても良い。特に、演出制御基板90と接続する際に中継基板を介して接続することで、遊技制御基板40と演出制御基板90との配線接続が容易になるとともに、演出制御基板90から遊技制御基板40に対して不正な信号等が直接入力されることを抑制することができる。 【0454】 また、前記実施例では、記憶媒体として有価価値が記憶されたプリペイドカードを受け付けて、受け付けたプリペイドカードから読み出された有価価値を用いてパチンコ球の貸出を遊技機に行わせるカードユニット15を貸出装置として適用しているが、例えば、貨幣を受け付けて、受け付けた貨幣金額に基づく有価価値を装置内に設けられた記憶媒体(例えば、遊技者が取り出せないように内封された記録媒体やRAM等の貸出装置が内蔵するメモリ)に記憶し、この装置内の記憶媒体に記憶された有価価値を用いてパチンコ球の貸出を遊技機に行わせる貸出装置を適用しても良い。 【0455】 また、前記実施例では、可変表示装置がリールにて構成されているが、可変表示装置を液晶表示器等に表示された画像にて構成されていても良い。 【0456】 また、前記実施例では、本発明を遊技球(パチンコ球)を用いたスロットマシンに適用しているが、メダルを用いてゲームを行い、ゲームの結果としてメダルを払い出すスロットマシン、遊技者所有の遊技媒体数として記憶されているクレジットのみを使用して遊技可能な完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。 【0457】 図51及び図52には、本発明の変形例としてのスロットマシン1’が示されている。 【0458】 前記実施例におけるスロットマシン1は、遊技媒体としてパチンコ球を用いて賭数を設定し、賭数が設定されたことによりゲームを行うことが可能なスロットマシンであったが、本変形例のスロットマシン1’は、遊技媒体としてメダルを用いるものである。 【0459】 ここで、本変形例のスロットマシン1’の構成を以下に簡単に説明する。尚、前記実施例のスロットマシン1と同様の構成に関しては、同一の符号を付すことにより説明を省略し、ほぼ同様に機能する名称の異なる機器等においては、符号に「’」を付すこととする。 【0460】 以下、前記実施例のスロットマシン1との相違点を主に説明していくと、図51に示されるように、本変形例のスロットマシン1’の構造上の特徴として、まず本体は、特に詳細な図示はしないが、前面が開口する筐体と、該筐体の前面開口を開閉可能な開閉扉とから構成されており、該前面扉は遊技場が所有するキーによる解錠操作により開放することが可能とされている。前記前面扉の前面に突設された操作台4の上面には、パチンコ球を待機させるための上皿12等が形成されておらず、操作台4の上部には、賭数の設定に使用する遊技媒体としてのメダルを投入するメダル投入部500が設けられており、メダル投入部500から投入されたメダルが投入メダルセンサ104’(図52参照)により検出されることで、賭数が設定されるようになっている。また、メダルの払出を伴う払出入賞の発生に応じて、前記筐体内部に設けられたホッパータンク(図示略)内に貯留されたメダルが、払出口9から下皿11に払い出されるようになっている。また、前述したスロットマシン1のような、賭数の設定のためにパチンコ球を取り込むための取込装置100やパチンコ球の通路等がない。 【0461】 次に、図52に示されるブロック図に基づいて、本変形例としてのスロットマシン1’の構成上の特徴点を説明する。 【0462】 まず、本変形例としてのスロットマシン1’においては、遊技媒体としてのメダルの払出を行う払出装置(後述するホッパーモータ201’、払出センサ202’)及びカードユニット15が接続されていない旨を報知する接続エラー報知LED211が遊技制御基板40に接続され、該払出装置によるメダルの払出制御及びカードユニット15の接続エラーを報知する制御を遊技制御部41が行うとともに、遊技制御基板40とカードユニット15とは接続端子板70を介して接続されている点が前記実施例のスロットマシン1の構成と相違している。 【0463】 本変形例としてのスロットマシン1’の遊技制御基板40に接続される電機部品としては、前記実施例の取込済球/払出済球表示器16に替えて入賞時に払い出されたメダル数が表示されるペイアウト表示器16’が設けられる。前記実施例の振分ソレノイド102に替えてメダル投入部500から投入されたメダルの流路を下皿11側またはホッパータンク内に切り替える流路切替ソレノイド102’が設けられる。前記実施例の取込球検出スイッチ104に替えてメダル投入部500から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ104’が設けられる。前記実施例の取込要求LED212と同様に機能するメダル投入部500からのメダルの投入を指示する投入指示LED212’が設けられる。前記実施例の払出モータ201に替えてメダルの払出を行うホッパーモータ201’が設けられる。前記実施例の払出球検出スイッチ202に替えてホッパーモータ201’の駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ202’が設けられる。 【0464】 また、遊技制御基板40には、遊技者所有のメダル数として記憶されているクレジットが表示されるクレジット表示器18’が設けられている。1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6は、クレジットを用いて賭数を設定するためのスイッチとして機能する。精算スイッチ10は、クレジットを精算する際、すなわちクレジット分のメダルを返却させるためのスイッチとして機能する。 【0465】 また、電源基板203及び該電源基板203に接続されるこれら設定キースイッチ36、設定スイッチ37、リセットスイッチ38、打止めスイッチ39、RAMクリアスイッチ33は、前記筐体の内部に配設されている。具体的には、これら各種スイッチは、前記前面扉を遊技場の店員等が所有するキーによる解錠操作により開放することにより、スロットマシン1の前面側に露呈し、操作ができる状態となるように設けられている。すなわち本発明の初期化用操作部を構成する設定キースイッチ36及びRAMクリアスイッチ33は、遊技場の店員等が所有するキーにて前面扉を開放しない限り操作することができない位置、つまり遊技者による操作が不可能な位置に設けられている。 【0466】 また、遊技制御基板40には、特に詳細な図示はしないが、カードユニット15への電力供給の開始に応じて該カードユニット15から出力されるカードユニット接続信号(VL)が入力される入力端子及び信号線が設けられ、該信号線上にはフォトカプラが設けられ、前記入力端子からフォトカプラまでの間の信号線上にカードユニット接続信号(VL)を安定化させるためのコンデンサが設けられている。 【0467】 本変形例における接続端子板70は、遊技制御基板40とカードユニット15とをデータ通信可能に中継する基板であり、該接続端子板70にはコンデンサは一切搭載されておらず、カードユニット15から出力されるカードユニット接続信号(VL)、カードユニットREADY信号(BRDY)、貸出要求信号(BRQ)を中継して遊技制御基板40に出力するとともに、遊技制御基板40から出力されるスロットマシンREADY信号(SRDY)及び貸出完了信号(EXS)をカードユニット15に出力する。 【0468】 このように、フォトカプラやコンデンサが遊技制御基板40に接続される接続端子板70上に搭載されず、遊技制御基板40に形成されたカードユニット接続信号(VL)が入力される信号線上に搭載されていることにより、接続端子板70から異常レベルの電圧やノイズ等が遊技制御部41に入力されて遊技状態の制御に影響を与えてしまうことを防止できる。 【0469】 さらに、遊技制御基板40とは別個に設けられた接続端子板70上にあるはずのないコンデンサが設けられている場合、該コンデンサの存在を目視により容易に確認でき、これにより接続端子板70に何らかの不正、例えばカードユニット15が接続されていないにも関わらず、カードユニット接続信号(VL)が遊技制御基板40に出力されるような不正な改造が施された可能性があることを発見できるため、カードユニット15の接続に関わる不正行為が効果的に抑制される。 【0470】 なお、演出制御基板90に接続される電機部品は基本的に替わらないので、説明を省略する。 【0471】 このように構成される本変形例におけるスロットマシン1’においても、基本的には前述したスロットマシン1と同様に構成されるため、本発明を適用することが可能であるとともに、適用した際には前記実施例に記載のスロットマシン1と同様の作用・効果を奏する。 【0472】 前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。 【0473】 本発明の請求項1に記載のスロットマシンは、 1ゲームに対して所定数の賭数(3)を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に入賞として定められた図柄組合せが導出されたときに入賞が発生可能とされ、ゲームの試験を行う際に接続される試験装置からの試験用信号の入力に基づき自動的にゲームを行うことが可能なスロットマシン(1)であって、 遊技の制御を行うとともに、遊技の結果に関する情報を含む複数種類の制御情報{コマンド(内部当選コマンド、入賞判定コマンド、遊技状態コマンド等)}を出力する遊技制御手段(遊技制御部41)を搭載した遊技制御基板(40)と、 前記遊技制御手段から出力された制御情報に基づいて、遊技に関連する演出の制御を行う演出制御手段(演出制御部91)を搭載した演出制御基板(90)と、 所定の情報(遊技履歴データ等)を表示可能な表示手段(液晶表示器51)と、 遊技者による操作が不可能な位置に設けられ、前記遊技の制御状態を初期化する際に操作される初期化用操作部(RAMクリアスイッチ33、設定キースイッチ36)と、 遊技者による操作が可能な位置に設けられ、前記表示手段にて前記所定の情報を表示する際に操作される表示用操作部(履歴データ操作スイッチ55)と、 を備え、 前記遊技制御手段は、 前記遊技の制御状態に関する遊技状態情報を記憶するとともに、電力供給が停止しても該遊技状態情報の記憶を保持することが可能な遊技状態情報記憶手段(RAM41c)と、 電力の供給が開始されたときに、前記遊技状態情報に基づいて電力供給が停止する前の制御状態に復帰させる遊技状態復帰処理を行う遊技状態復帰処理手段{遊技制御部41(電源投入時処理におけるステップSa1?Sa10)}と、 電力の供給が開始されたときに前記初期化用操作部の操作がなされていることを条件に、前記遊技状態情報を初期化する遊技状態初期化処理を行う遊技状態初期化処理手段{遊技制御部41(電源投入時処理におけるステップSa11、Sa16)と、 を含み、 前記演出制御手段は、 過去の遊技の結果に関する遊技履歴情報(遊技履歴データ)を記憶するとともに、電力供給が停止しても該遊技履歴情報の記憶を保持することが可能な遊技履歴記憶手段(RAM91c)と、 前記遊技制御手段から出力された前記遊技の結果に関する情報に基づいて、前記遊技履歴情報を更新する遊技履歴更新手段{演出制御部91(タイマ割込処理)}と、 前記表示用操作部により前記遊技履歴情報を表示させる操作がなされたことに基づいて、前記遊技履歴情報を前記表示手段にて表示させる制御を行う遊技履歴表示制御手段{演出制御部91(タイマ割込処理におけるステップSe21?27)}と、 前記遊技制御手段から出力された制御情報に基づき、前記遊技状態初期化処理が行われたか否かを判定する初期化判定手段{演出制御部91(電源投入時処理におけるステップSd8、9)}と、 前記初期化判定手段により前記遊技状態初期化処理が行われたことが判定されたときに、前記遊技履歴情報の初期化が可能な初期化可状態に制御する遊技履歴初期化可状態制御手段{演出制御部91(電源投入時処理におけるステップSd12)}と、 前記初期化可状態において前記表示用操作部により前記遊技履歴情報を初期化するための操作がなされた(履歴データクリア画面において「はい」が選択された)ことを条件に、前記遊技履歴情報を初期化する遊技履歴情報初期化処理を行う遊技履歴初期化処理手段{演出制御部91(履歴データ設定更新処理におけるステップSd111)}と、 を含み、 前記遊技制御基板は、 遊技媒体の投入を示し、OFFからONに変化した後にOFFに変化する試験用投入信号(取込スイッチ信号)の入力を検出する投入信号検出手段(取込球検出スイッチ104)と、 前記投入信号検出手段(取込球検出スイッチ104)が前記試験用投入信号(取込スイッチ信号)の入力を検出したときに前記賭数を設定する賭数設定手段と、 前記所定数の賭数が設定された状態でゲームの開始操作を示す試験用開始操作信号(リールスタートスイッチ信号)が検出されたときに複数種類の入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(内部抽選)と、 前記事前決定手段(内部抽選)によりいずれかの入賞の発生が許容され、導出操作を示す試験用導出操作信号(第1?3リールストップスイッチ信号)が検出されたタイミングが、該許容された入賞の構成図柄の引込範囲内のタイミングであることを条件に、該許容された入賞の図柄組合せを導出させる制御を行う導出制御手段と、 遊技媒体(パチンコ球)の付与を伴う小役入賞(小役)が発生したときに、該小役入賞に応じて定められた数の遊技媒体(パチンコ球)を払い出す遊技媒体払出手段と、 遊技媒体(パチンコ球)の払出を示す試験用払出信号(払出スイッチ信号)の入力を検出する払出信号検出手段(払出球検出スイッチ202)と、 前記払出信号検出手段(払出球検出スイッチ202)が前記試験用払出信号(払出スイッチ信号)の入力を検出する毎に前記遊技媒体払出手段により払い出された遊技媒体数(パチンコ球数)として計数する遊技媒体数計数手段と、 遊技者にとって有利な特別遊技状態(BB、RB)の付与を伴う特別入賞(特別役)が発生したときに、前記特別遊技状態(BB、RB)に制御する特別遊技状態制御手段と、 前記試験装置に対して前記遊技の制御状態を示す試験信号を出力するための制御を行う試験信号出力制御手段と、 を備え、 該試験信号出力制御手段は、 ゲームが終了して遊技媒体(パチンコ球)の投入が可能な状態となったときに、前記試験装置に対して前記試験用投入信号(取込スイッチ信号)の出力を要求する投入要求信号(取込要求ランプ信号)を前記試験信号として出力するための制御を行う投入要求信号出力制御手段と、 前記小役入賞(小役)が発生して遊技媒体(パチンコ球)の払出を行うときに、前記試験装置に対して前記試験用払出信号(払出スイッチ信号)の出力を要求する払出要求信号(払出要求信号)を前記試験信号として出力するための制御を行う払出要求信号出力制御手段と、 前記事前決定手段の決定状況を示す事前決定信号(内部当選フラグ1?4信号、内部当選フラグ5?8信号)を前記試験信号として出力するための制御を行う事前決定信号出力制御手段と、 前記特別遊技状態(BB、RB)に制御されている旨を示す特別遊技状態中信号(BB中信号、RB中信号)を前記試験信号として出力するための制御を行う特別遊技状態中信号出力制御手段と、 を含み、 前記投入要求信号出力制御手段は、 前記小役入賞(小役)が発生したゲームの終了後、前記投入要求信号(取込要求ランプ信号)をONに変化させる場合には、前記払出要求信号出力制御手段が前記小役入賞(小役)の発生に伴う前記払出要求信号(払出スイッチ信号)をOFFに変化させた時点から所定時間経過した時点で前記投入要求信号(取込要求ランプ信号)をONに変化させる制御を行い、 前記投入要求信号(取込要求ランプ信号)がONの状態で、かつ試験用投入信号(取込スイッチ信号)があと1回入力されると遊技媒体(パチンコ球)の投入が不可能となる状態において前記試験用投入信号(取込スイッチ信号)のONが検出された後、該試験用投入信号(取込スイッチ信号)がOFFとなる前に、前記投入要求信号(取込要求ランプ信号)をOFFに変化させる制御を行い、 前記事前決定信号出力制御手段は、 前記事前決定信号(内部当選フラグ1?4信号、内部当選フラグ5?8信号)をパラレル信号にて出力するための制御を行い、 前記事前決定手段による決定がなされたときから次のゲームにおいて前記事前決定手段(内部抽選)による決定がなされるまで前記事前決定信号(内部当選フラグ1?4信号、内部当選フラグ5?8信号)の出力状態を維持するとともに、前記事前決定手段(内部抽選)による決定がなされたときのみ新しい結果に基づく出力状態に切り替える ことを特徴としている。 【0474】 本発明の請求項2に記載のスロットマシンは、請求項1に記載のスロットマシンであって、 前記遊技制御手段は、電力の供給が開始された後、前記遊技状態復帰処理(電源投入時処理におけるステップSa1?Sa10)または前記遊技状態初期化処理(電源投入時処理におけるステップSa11、Sa16)のいずれか一方が行われたときにのみ、該処理が行われたことを特定可能な処理特定情報(初期化コマンド)を前記制御情報(コマンド)として前記演出制御手段(演出制御部91)に出力する処理特定情報出力手段{遊技制御部41(電源投入時処理におけるステップSa12、Sa17)を含み、 前記演出制御手段は、電力の供給が開始された後、所定時間が経過するまでに前記処理特定情報を検出したか否かを判定する特定情報入力判定手段{演出制御部91(電源投入時処理におけるステップSd8、9)}を含み、 前記初期化判定手段は、前記特定情報入力判定手段による判定結果(初期化コマンドがバッファされているか否か)に基づいて、前記遊技状態初期化処理が行われたか否かを判定する、 ことを特徴としている。 【0475】 本発明の請求項3に記載のスロットマシンは、請求項1または2に記載のスロットマシンであって、 前記遊技制御手段は、遊技の進行に関わる遊技進行操作がなされない状態が一定時間(30秒)継続したときに、遊技待機状態である旨を示す遊技待機情報(待機コマンド)を前記制御情報として前記演出制御手段(演出制御部91)に出力する遊技待機情報出力手段{遊技制御部41(BET処理に移行してから30秒が経過するまでの間BETスイッチ5、6及びスタートスイッチ7のいずれの操作も検出されない場合に待機コマンドを送信する処理)}を含み、 前記演出制御手段は、前記遊技制御手段から出力された前記遊技待機情報を検出したことに基づいて、前記遊技待機状態である旨を示す待機画面を前記表示手段にて表示させる制御を行う待機画面表示制御手段{演出制御部91(タイマ割込処理におけるステップSe27)}を含み、 前記待機画面表示制御手段は、前記遊技履歴情報の表示中において前記遊技待機情報を検出したときに、該遊技履歴情報の表示終了条件が成立するまでの間は前記待機画面の表示制御を行わず、当該遊技履歴情報の表示が終了した後に前記待機画面を表示させる制御を行う{演出制御部91(タイマ割込処理におけるステップSe11?13)}、 ことを特徴としている。 【0476】 本発明の請求項4に記載のスロットマシンは、請求項1?3のいずれかに記載のスロットマシンであって、 前記遊技制御手段は、 前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞(ビッグボーナス(1)(2)(3)、レギュラーボーナス(1)(2)、JACIN、JAC、スイカ、ベル、チェリー、リプレイ)をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段{遊技制御部41(内部抽選処理)}と、 前記事前決定手段が入賞の発生を許容する旨を決定する割合が異なる複数種類の許容段階(設定値1?6)のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段{遊技制御部41(電源投入時処理におけるステップSa13)}と、 前記許容段階の設定に関する情報を前記制御情報として前記演出制御手段に出力する許容段階設定情報出力手段{遊技制御部41(電源投入時処理におけるステップSa13、18)}と、 を含み、 前記演出制御手段は、 過去の許容段階の設定変更に関する設定変更履歴情報を記憶する設定変更履歴記憶手段(RAM91c)と、 前記遊技制御手段から出力された前記許容段階の設定に関する情報に基づいて、前記設定変更履歴情報を更新する設定変更履歴更新手段{演出制御部91(タイマ割込処理)}と、 前記遊技履歴初期化可状態においてのみ、前記設定変更履歴情報を前記表示手段にて表示可能とする設定変更履歴表示制御手段{演出制御部91(履歴データ設定更新処理におけるステップSd122)}と、 を含む、 ことを特徴としている。 【0477】 本発明の請求項5に記載のスロットマシンは、請求項1?4のいずれかに記載のスロットマシンであって、 前記演出制御手段は、 前記遊技履歴記憶手段に記憶されている複数種類の遊技履歴情報のうち、前記表示用操作部による表示を許容する遊技履歴情報の設定を行う遊技履歴情報設定手段{演出制御部91(履歴データ設定更新処理におけるステップSd120)}と、 前記初期化可状態においてのみ、前記遊技履歴情報設定手段による前記遊技履歴情報の設定を有効とする設定有効化手段{演出制御部91(タイマ割込処理におけるステップSd21?24)}と、 を含む、 ことを特徴としている。 【0478】 本発明の構成1のスロットマシンは、請求項1?5のいずれかに記載のスロットマシンであって、 前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞(ビッグボーナス(1)(2)(3)、レギュラーボーナス(1)(2)、JACIN、JAC、スイカ、ベル、チェリー、リプレイ)をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段{遊技制御部41(内部抽選処理)}と、 前記事前決定手段が入賞の発生を許容する旨を決定する割合が異なる複数種類の許容段階(設定値1?6)のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段(設定スイッチ37)と、 前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データ(内部抽選用の乱数)を、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段{CPU41a(Sc1)}と、 いずれか1種類以上の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データ(判定値数)を、前記複数種類の許容段階に共通して(設定値について共通フラグが設定)記憶するとともに、前記許容段階に共通して判定値データが記憶されていない2種類以上の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを、前記許容段階の種類に応じて個別に(設定値について共通フラグが未設定)記憶する判定値データ記憶手段(図7:遊技状態別テーブル、図8:判定値数の記憶領域)と、 を備え、 前記事前決定手段は、前記許容段階設定手段により設定された許容段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の種類毎に発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段{CPU41a(Sc9、Sc10)}を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された種類の入賞の発生を許容する旨を決定する、 ことを特徴としている。 【0479】 本発明の構成2のスロットマシンは、構成1に記載のスロットマシンであって、 前記判定値データ記憶手段(図7:遊技状態別テーブル、図8:判定値数の記憶領域)は、前記許容段階(設定値)の種類に応じて個別に記憶する判定値データ(判定値数)として異なる判定値の数を示す異数判定値データ{図8(「ビッグボーナス(1)?(3)」など)}と、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして同一の判定値の数を示す同数判定値データ{図8(「レギュラーボーナス(1)」など)}とを、前記入賞表示結果の種類に応じて記憶する、 ことを特徴としている。 【0480】 また、本発明のスロットマシンは、構成1または構成2に記載のスロットマシンであって、 前記事前決定手段{遊技制御部41(内部抽選処理)}は、前記許容段階設定手段(設定スイッチ37)により設定された許容段階(設定値)に対応して前記判定値データ記憶手段(図7:遊技状態別テーブル、図8:判定値数の記憶領域)に記憶された判定値データ(判定値数)を、入賞の種類毎に順次前記判定領域に入力された判定用数値データに加算する加算手段(ステップSc9)を含み、 前記許容判定手段{CPU41a(Sc9、Sc10)}は、前記加算手段の加算結果が前記所定の範囲を越えた(オーバーフローした)か否かを判定し(ステップSc10)、該判定の結果により前記所定の範囲を越えると判定されたときの加算を行った判定値データに対応した種類の入賞の発生を許容する旨を示していると判定する(ステップSc10(Yes))、 ことを特徴としている。 【0481】 また、本発明のスロットマシンは、構成1または構成2に記載のスロットマシンであって、 前記事前決定手段{遊技制御部41(内部抽選処理)}により決定を行う前に、前記許容段階設定手段(設定スイッチ37)により設定された許容段階(設定値)に対応して前記判定値データ記憶手段(図7:遊技状態別テーブル、図8:判定値数の記憶領域)に記憶された判定値データ(判定値数)に基づいて、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が入賞の種類毎に発生を許容する旨を決定する判定値を、許容判定値登録手段{図9(当選判定用テーブル)}に登録する許容判定値登録制御手段(CPU41a)を更に備え、 前記許容判定手段(CPU41a)は、前記判定領域に入力された判定用数値データを入賞の種類毎に前記許容判定値登録手段に登録された判定値と比較し、該比較の結果により前記判定用数値データと一致する判定値に対応した種類の入賞の発生を許容する旨を示していると判定する、 ことを特徴としている。 【0482】 また、本発明のスロットマシンは、構成1または構成2に記載のスロットマシンであって、 前記所定数の賭数として定められた複数種類の賭数段階のうちから、ゲーム毎にいずれかの種類の賭数段階(1または3)の賭数を設定する賭数設定手段(ステップSa101)を更に備え、 前記判定値データ記憶手段(図7:遊技状態別テーブル、図8:判定値数の記憶領域)は、いずれか2種類以上の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データ(判定値数)を、前記賭数段階の種類に応じて個別に記憶し、 前記許容判定手段{CPU41a(Sc9、Sc10)}は、前記賭数設定手段により設定された賭数段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の種類毎に導出を許容する旨を示しているか否かを判定し、 前記判定値データ記憶手段は、更に、前記賭数段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして異なる判定値の数を示す第2異数判定値データ{図8(「ベル」)}と、前記賭数段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして同一の判定値の数を示す第2同数判定値データ{図8(「スイカ」「チェリー」)}とを、前記入賞表示結果の種類に応じて記憶する、 ことを特徴としている。 【0483】 本発明の構成3のスロットマシンは、請求項1?5、構成1、構成2のいずれかに記載のスロットマシンであって、 前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞(ビッグボーナス(1)(2)(3)、レギュラーボーナス(1)(2)、JACIN、JAC、スイカ、ベル、チェリー、リプレイ)をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段{遊技制御部41(内部抽選処理)}と、 前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データ(内部抽選用の乱数)を、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段{CPU41a(Sc1)}と、 所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路(パルス発生回路48a)と、 n ビット(n は2 以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路(パルス発生回路48a)からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm-1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路(下位カウンタ48b、上位カウンタ48c)と、 遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路(サンプリング回路49)と、 前記判定領域とは異なる特定領域(汎用レジスタ41GR)に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの数値データとして入力する入力手段{CPU41a(ステップSc102)}と、 をさらに備え、 前記数値データ入力手段は、前記特定領域に入力されたnビットの数値データのうちの特定のビットのデータと、該数値データのうちの他のビットのデータを入れ替えて(ステップS203)、該入れ替えを行ったnビットの入替数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する(ステップSc105)、 ことを特徴としている。 【0484】 本発明の構成4のスロットマシンは、請求項1?5、構成1、構成2のいずれかに記載のスロットマシンであって、 前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞(ビッグボーナス(1)(2)(3)、レギュラーボーナス(1)(2)、JACIN、JAC、スイカ、ベル、チェリー、リプレイ)をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段{遊技制御部41(内部抽選処理)}と、 前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データ(内部抽選用の乱数)を、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段{CPU41a(Sc1)}と、 所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路(パルス発生回路48a)と、 nビット(nは2以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm-1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路(下位カウンタ48b、上位カウンタ48c)と、 遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路(サンプリング回路49)と、 前記判定領域とは異なる特定領域(汎用レジスタ41GR)に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの第1の数値データとして入力する入力手段{CPU41a(図49)}と、 所定のタイミングで第2の数値データを更新する数値更新手段(リフレッシュレジスタ41R)と、 前記所定の抽出条件が成立することにより、前記数値更新手段が更新する第2の数値データを抽出する数値抽出手段{CPU41a(図49)}と、 上位kビット(kは自然数:k<n)と下位jビット(j=n-k)の第1の数値データにおける上位kビットに対して前記数値抽出手段が抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行う演算手段{CPU41a(図49)}と、 をさらに備え、 前記数値データ入力手段は、前記演算手段による演算後の上位kビットと前記下位jビットからなる演算結果数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する(図49)、 ことを特徴としている。 【0485】 本発明の構成5のスロットマシンは、請求項1?5、構成1、構成2のいずれかに記載のスロットマシンであって、 前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞(ビッグボーナス(1)(2)(3)、レギュラーボーナス(1)(2)、JACIN、JAC、スイカ、ベル、チェリー、リプレイ)をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段{遊技制御部41(内部抽選処理)}と、 前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データ(内部抽選用の乱数)を、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段{CPU41a(Sc1)}と、 所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路(パルス発生回路48a)と、 nビット(nは2 以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm-1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路(下位カウンタ48b、上位カウンタ48c)と、 遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路(サンプリング回路49)と、 前記判定領域とは異なる特定領域(汎用レジスタ41GR)に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの第1の数値データとして入力する入力手段{CPU41a(図50)}と、 所定のタイミングで第2の数値データを更新する第1の数値更新手段(リフレッシュレジスタ41R)と、 所定のタイミングで前記第2の数値データとは異なる第3の数値データを更新する第2の数値更新手段(リフレッシュレジスタ41R)と、 予め定められた抽出条件が成立することにより、前記第1の数値更新手段から第2の数値データを抽出する第1の数値抽出手段{CPU41a(図50)}と、 所定の抽出条件が成立することにより、前記第2の数値更新手段から第3の数値データを抽出する第2の数値抽出手段{CPU41a(図50)}と、 上位kビット(kは自然数:k<n)と下位jビット(j=n-k)の第1の数値データにおける上位kビットに対して前記第1の数値抽出手段が抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行い、下位jビットに対して前記第2の数値抽出手段が抽出した第3の数値データを用いて所定の演算を行う演算手段{CPU41a(図50)}と、 を更に備え、 前記数値データ入力手段は、前記演算手段による演算後の上位kビットと該演算後の下位jビットからなる演算結果数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する(図50)、 ことを特徴としている。 【0486】 本発明の構成6のスロットマシンは、請求項1?5、構成1?5のいずれかに記載のスロットマシンであって、 試験装置(試験装置400)に対して前記スロットマシンが行う複数種類の制御状態を示す試験信号を出力するための制御を行う試験信号出力制御手段(遊技制御部41)を備え、該試験信号出力制御手段は、前記遊技機が行う複数種類の制御状態のうち第1の種類の制御状態(例えば、遊技状態)が変化し、該第1の種類の制御状態の変化に関連して第2の種類の制御状態(例えば、パチンコ球を取込可能か否かの状態)が変化するときに、前記第1の種類の制御状態を示す試験信号(例えば、BB中信号)の出力状態を変化させるタイミングと、前記第2の種類の制御状態を示す試験信号(取込要求ランプ信号)の出力状態を変化させるタイミングと、が重複しないように制御する、 ことを特徴としている。 【0487】 また、本発明のスロットマシンは、構成6に記載のスロットマシンであって、 前記試験装置(試験装置400)から入力される試験用入力信号(試験用信号)を検出する信号検出手段(スイッチ回路42)を備え、前記試験信号出力制御手段は、前記試験用入力信号(例えば、リールスタートスイッチ信号)の検出に応答して即時変化する制御状態(例えば、ゲームを開始可能か否かの状態)を示す試験信号(例えば、スタート可能ランプ信号)の出力状態を、前記即時変化する制御状態の契機となる試験用入力信号の検出と同時に変化させる、 ことを特徴としている。 【0488】 また、本発明のスロットマシンは、構成6に記載のスロットマシンであって、 前記試験装置(試験装置400)から入力される試験用入力信号を検出する信号検出手段(スイッチ回路42)を備え、前記試験信号出力制御手段(遊技制御部41)は、遊技に使用される遊技媒体(パチンコ球)を取込可能な状態か否かを示す取込可否信号(取込要求ランプ信号)を前記試験信号として出力するための取込可否信号出力制御手段を含み、該取込可否信号出力制御手段は、前記遊技媒体を1つだけ取込可能な状態において前記遊技媒体の取込を示す試験用入力信号(取込スイッチ信号)が検出状態(ON)となった後、該試験用入力信号が非検出状態(OFF)となる前に、前記取込可否信号の出力状態を前記遊技媒体を取込可能な状態ではない旨を示す出力状態(OFF)に変化させる、 ことを特徴としている。 【0489】 また、本発明のスロットマシンは、構成6に記載のスロットマシンであって、 前記遊技媒体(パチンコ球)を取込可能な状態である旨を点灯により報知する取込可否報知手段(取込要求LED212)を備え、前記取込可否信号出力制御手段(遊技制御部41)は、前記取込可否報知手段の駆動信号を出力するための制御を行うとともに、前記取込可否報知手段の駆動信号が前記取込可否信号(取込要求ランプ信号)として出力される、 ことを特徴としている。 【0490】 また、本発明のスロットマシンは、構成6に記載のスロットマシンであって、 遊技の結果に応じて入賞を発生させる入賞発生手段{遊技制御部41(入賞判定処理)}と、 前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞(ビッグボーナス(1)(2)(3)、レギュラーボーナス(1)(2)、JACIN、JAC、スイカ、ベル、チェリー、リプレイ)をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段{遊技制御部41(内部抽選処理)}と、を備え、前記試験信号出力制御手段(遊技制御部41)は、前記事前決定手段の決定状況(内部当選フラグの当選状況)を示す試験信号を出力するための制御を行う事前決定信号出力制御手段を含み、該事前決定信号出力制御手段は、少なくとも前記事前決定手段により前記入賞の発生を許容するか否かが決定されたときから前記遊技の結果が出るまでの期間にわたり該事前決定手段の決定状況を示す試験信号(内部当選フラグ1?4、5?8信号)の出力状態に継続して制御する、 ことを特徴としている。 【0491】 また、本発明のスロットマシンは、構成6に記載のスロットマシンであって、 前記事前決定信号出力制御手段は、次の遊技に持ち越すことが可能な決定結果(BBフラグ、RBフラグ)を含む特定の決定状況を示す試験信号(内部当選フラグ5?8信号)と、次の遊技に持ち越されない決定結果であり、前記次の遊技に持ち越すことが可能な決定結果が持ち越されている状態において前記事前決定手段により決定され得る決定結果(小役入賞、リプレイ入賞の発生を許容する内部当選フラグ)からなる所定の決定状況を示す試験信号(内部当選フラグ1?4信号)と、を別個のパラレル信号にて同時に出力するための制御を行う、 ことを特徴としている。 【0492】 また、本発明のスロットマシンは、構成6に記載のスロットマシンであって、 前記試験装置(試験装置400)から入力される試験用入力信号を検出する信号検出手段(スイッチ回路42)を備え、前記試験信号出力制御手段(遊技制御部41)は、前記試験用入力信号(例えば、第1?3リールストップスイッチ信号)の検出に応答して所定の処理(例えば、リールを停止させる処理)を経てから変化する制御状態(例えば、リールを有効に停止させることが可能か否かの状態)を示す試験信号(例えば、第1?3リールストップ可能ランプ信号)の出力状態を、前記所定の処理を経てから変化する制御状態の契機となる試験用入力信号の検出後、前記所定の処理を経た後に変化させる、 ことを特徴としている。 【0493】 また、本発明のスロットマシンは、構成6に記載のスロットマシンであって、 複数の遊技状態(例えば、BB、RBゲーム等)に制御する遊技状態制御手段(遊技制御部41)を備え、前記試験信号出力制御手段(遊技制御部41)は、前記遊技状態を示す試験信号(例えば、BB中信号、RB中信号等)を出力するための制御を行う遊技状態信号出力制御手段を含み、該遊技状態信号出力制御手段は、遊技の結果に応じて現在の遊技状態とは異なる遊技状態に制御される場合において該遊技の結果に関連する制御(リールを停止させる制御、入賞判定、パチンコ球の払出動作等)が全て終了した後に前記遊技状態を示す試験信号の出力状態を変化させる、 ことを特徴としている。 【0494】 本発明の構成7のスロットマシンは、請求項1?5、構成1?6のいずれかに記載のスロットマシンであって、 前記遊技制御手段(遊技制御部41)は、 前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出される前に、前記賭数の設定に使用可能な有価価値(メダル)を用いることなくゲームを行うことが可能な再ゲームの付与を伴う再遊技入賞(リプレイ)と、前記遊技媒体(メダル)の払出を伴う小役入賞(スイカ、ベル、チェリー)と、遊技状態の移行を伴う特別入賞(ビッグボーナス、JACIN)とを含む予め定められた複数種類の入賞をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段{遊技制御部41(内部抽選処理)}と、 通常遊技状態において、前記可変表示装置の表示結果に応じて前記特別入賞のうちの第1特別入賞(ビッグボーナス)が発生したときに、第1特別遊技状態(ビッグボーナス)に遊技状態を制御する第1特別遊技状態制御手段{遊技制御部41(遊技状態更新処理)}と、 前記第1特別遊技状態において、前記可変表示装置の表示結果に応じて前記特別入賞のうちの第2特別入賞(JACIN)が発生したときに、前記第1特別遊技状態において第2特別遊技状態(レギュラーボーナス)に遊技状態を制御する第2特別遊技状態制御手段{遊技制御部41(遊技状態更新処理)}と、 を含み、 前記事前決定手段は、 前記通常遊技状態に制御されているときに、少なくとも前記再遊技入賞及び前記第1特別入賞の発生を許容するか否かを決定するとともに、所定の確率で前記小役入賞の発生を許容する旨を決定し(図7(a)、図9(a))、 前記第1特別遊技状態において前記第2特別遊技状態に制御されていないとき(小役ゲーム)に、少なくとも前記小役入賞及び前記第2特別入賞の発生を許容するか否かを決定し(図7(a)、図9(b))、 前記第1特別遊技状態において前記第2特別遊技状態に制御されているときに、前記所定の確率以上の確率で前記小役入賞の発生を許容するか否かを決定する(図7(a)、図9(c))、 ことを特徴としている。 【0495】 また、本発明のスロットマシンは、構成7に記載のスロットマシンであって、 前記通常遊技状態において、前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果として前記特別入賞のうちの第3特別入賞(レギュラーボーナス(1))が発生したときに、前記第2特別遊技状態(レギュラーボーナス)に遊技状態を制御する第3特別遊技状態制御手段{遊技制御部41(遊技状態更新処理)}をさらに備え、 前記事前決定手段は、前記通常遊技状態に制御されているときに、さらに前記第3特別入賞の発生を許容するか否かを決定する(図7(a)、図9(a))、 ことを特徴としている。 【0496】 また、本発明のスロットマシンは、構成7に記載のスロットマシンであって、 前記第1特別遊技状態(ビッグボーナス)において払い出した有価価値(パチンコ球)の数が予め定められた所定数(2325球)に達したときに、該第1特別遊技状態を終了させる第1特別遊技状態終了手段{遊技制御部41(遊技状態更新処理)}をさらに備え、 前記事前決定手段は、前記第1特別遊技状態において前記第2特別遊技状態(レギュラーボーナス)に制御されていないときに、前記第2特別入賞と前記小役入賞のみの導出を許容するか否かを決定する(図7(a)、図9(a))、 ことを特徴としている。 【0497】 また、本発明のスロットマシンは、構成7に記載のスロットマシンであって、 前記第2特別入賞は、前記通常遊技状態における入賞を構成する識別情報(図柄)の組み合わせとは異なる識別情報の組み合わせ(スイカ-JAC-JAC)によって構成される(図7(a))、 ことを特徴としている。 【0498】 また、本発明のスロットマシンは、構成7に記載のスロットマシンであって、 前記小役入賞(スイカ、ベル、チェリー)が発生したときに、該発生した小役入賞に応じた数の有価価値(パチンコ球)を付与する有価価値付与手段{払出制御部61(払出制御処理)}をさらに備え、 前記有価価値付与手段は、前記第2特別遊技状態以外の遊技状態において所定の小役入賞(ベル)が発生したときに第1の数(40球)の有価価値(パチンコ球)を付与し、前記第2特別遊技状態において前記所定の小役表示結果が導出されたときに前記第1の数とは異なる第2の数(75球)の有価価値を付与する、 ことを特徴としている。 【0499】 また、本発明のスロットマシンは、構成7に記載のスロットマシンであって、 1ゲームを開始させるための賭数として、前記第2特別遊技状態(レギュラーボーナス)に制御されていないときに第1段階(15球)の賭数を設定するとともに、前記第2特別遊技状態に制御されているときに前記第1段階とは異なる第2段階(5球)の賭数を設定する賭数設定手段{遊技制御部41(BET処理)}をさらに備え、 前記事前決定手段は、前記賭数設定手段により設定された賭数の段階に応じた確率で前記小役入賞の発生を許容する旨を決定する(図7(a)、図9(b))、 ことを特徴としている。 【0500】 また、本発明のスロットマシンは、構成7に記載のスロットマシンであって、 遊技者の操作により、前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)における識別情報(図柄)の変動表示を停止させることを指示する停止操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)と、前記停止操作手段の操作を検出する停止操作検出手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)と、前記停止操作検出手段が前記停止操作手段の操作を検出したときに、所定の最大遅延時間(190ミリ秒(4コマすべり))の範囲内で前記識別情報の変動表示を停止させる変動停止制御手段{遊技制御部41(リール停止処理)}とをさらに備え、前記変動停止制御手段は、前記第2特別遊技状態において前記小役入賞のうちで前記事前決定手段により導出を許容する旨が決定される確率の最も高い特定小役入賞(ベル)の発生を許容する旨が決定されているときに、前記停止操作検出手段が前記停止操作手段の操作を検出したタイミングに関わらず、前記所定の最大遅延時間の範囲内で前記特定入賞に対応する識別情報の組合せを導出させる(図3で「ベル」が4コマすべりの範囲以内に配置)、 ことを特徴としている。 【0501】 また、本発明のスロットマシンは、構成7に記載のスロットマシンであって、 前記事前決定手段{遊技制御部41(内部抽選処理)}は、前記第2特別遊技状態(レギュラーボーナス)において、該第2特別遊技状態以外の遊技状態における入賞に対応する識別情報(図柄)の組み合わせとは異なる識別情報の組み合わせ(ベル-JAC-JAC)によって構成される第2特別時入賞(JAC)の発生を許容するか否かをさらに決定する(図7(a)、図9(c))、 ことを特徴としている。 【図面の簡単な説明】 【0502】 【図1】本発明が適用された実施例としてのスロットマシンの正面図である。 【図2】図1のスロットマシンに設けられた上皿の平面図である。 【図3】可変表示装置を構成する各リール上における図柄の配列を示す図である。 【図4】図1のスロットマシンの構成を示すブロック図である。 【図5】同じく図1のスロットマシンの構成を示すブロック図である。 【図6】図1のスロットマシンの遊技制御基板と払出制御基板、払出制御基板とカードユニットの間でやりとりされる信号を示す図である。 【図7】(a)は遊技状態別当選役テーブルを示す図であり、(b)は、役別テーブルの例を示す図である。 【図8】役別テーブルに登録されたアドレスに基づいて取得される判定値数の記憶領域を示す図である。 【図9】(a)?(c)は、内部抽選用の乱数の値及び各役の判定値数と、当選役との関係の例を示す図である。 【図10】(a)は乱数発生回路48の構成を詳細に示すブロック図であり、(b)は乱数発生回路48から抽出した乱数をCPU41aがソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの説明図である。 【図11】遊技制御部が電源投入時に行う電源投入時処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 【図12】遊技制御部が基本処理として実行するゲーム制御処理の制御内容を示すフローチャートである。 【図13】遊技制御部がSa101のステップにおいて実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。 【図14】CPU41aがSa102のステップにおいて実行する内部抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。 【図15】CPU41aがSc1のステップにおいて実行する乱数取得処理の制御内容を示すフローチャートである。 【図16】遊技制御部から演出制御部に対して送信されるコマンドの一例を示す図である。 【図17】遊技履歴情報や演出紹介データの閲覧状況及びその際の演出制御部91の制御状況を示す図である。 【図18】初期化時メニュー画面を示す図である。 【図19】履歴データクリア画面を示す図である。 【図20】(a)はオプション画面、(b)は設定変更履歴画面を示す図である。 【図21】演出制御部が実行する電源投入時処理(演出)を示すフローチャートである。 【図22】演出制御部91がSd12のステップにおいて実行する履歴データ設定更新処理の制御内容を示すフローチャートである。 【図23】演出制御部91がSd13のステップにおいて実行するタイマ割込処理の制御内容を示すフローチャートである。 【図24】電源投入時における遊技制御部41のCPU41a及び演出制御部91のCPU91aに対するリセット信号の出力状況を示すタイミングチャートである。 【図25】払出制御部が電源投入時に行う電源投入時処理(払出)を示すフローチャートである。 【図26】払出制御部が割込禁止を解除した後、内部タイマの出力に基づいて定期的に実行する割込処理(払出)の制御内容を示すフローチャートである。 【図27】払出制御部がSg2のステップにおいて実行する接続確認処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 【図28】賞球を伴う入賞が発生した場合や取込済球が残存する状態で精算スイッチ10の操作が受け付けられた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。 【図29】球貸スイッチ19が検出されたことに伴いカードユニット15により貸出処理が行われた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。 【図30】BET処理中にカードユニット15と払出制御基板60との接続が断絶した際の動作状況を示すタイミングチャートである。 【図31】同じくBET処理中にカードユニット15と払出制御基板60との接続が断絶した際の動作状況を示すタイミングチャートである。 【図32】遊技制御基板と試験装置との接続状況とその間で入出力される試験信号及び試験用信号を示す図である。 【図33】試験信号及び試験用信号の全体的な入出力状況を示すタイミングチャートである。 【図34】取込要求ランプ信号のON/OFFタイミングを示すタイミングチャートである。 【図35】スタート可能ランプ信号のON/OFFタイミングを示すタイミングチャートである。 【図36】BB中信号のON/OFFタイミングを示すタイミングチャートである。 【図37】リプレイゲーム中信号のON/OFFタイミングを示すタイミングチャートである。 【図38】ラインランプ1?3信号のON/OFFタイミングを示すタイミングチャートである。 【図39】第1?3リールストップ可能ランプ信号のON/OFFタイミングを示すタイミングチャートである。 【図40】払出要求信号のON/OFFタイミングを示すタイミングチャートである。 【図41】払出カウント信号のON/OFFタイミングを示すタイミングチャートである。 【図42】第1?3リールインデックス信号のON/OFFタイミングを示すタイミングチャートである。 【図43】打止信号のON/OFFタイミングを示すタイミングチャートである。 【図44】設定値表示用7セグメント表示a?g信号のON/OFFタイミングを示すタイミングチャートである。 【図45】内部当選フラグ1?4、5?8信号の切替タイミングを示すタイミングチャートである。 【図46】内部当選フラグ信号の切替タイミングの一例を示すタイミングチャートである。 【図47】内部当選フラグ信号の切替タイミングの一例を示すタイミングチャートである。 【図48】図1のスロットマシンの変形例において遊技制御基板と払出制御基板、払出制御基板とカードユニットの間でやりとりされる信号を示す図である。 【図49】乱数発生回路48から抽出した乱数をCPU41aがソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの処理(Sc1)の第1の変形例の説明図である。 【図50】乱数発生回路48から抽出した乱数をCPU41aがソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの処理(Sc1)の第2の変形例の説明図である。 【図51】本発明の変形例としてのスロットマシンを示す正面図である。 【図52】図52のスロットマシンの構成を示すブロック図である。 【符号の説明】 【0503】 1 スロットマシン 2L、2C、2R リール 5 1BETスイッチ 6 MAXBETスイッチ 7 スタートスイッチ 10 精算スイッチ 15 カードユニット 40 遊技制御基板 41 遊技制御部 60 払出制御基板 61 払出制御部 90 演出制御基板 91 演出制御部 100 取込装置 200 払出装置 300 インターフェイス基板 400 試験装置 (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に入賞として定められた図柄組合せが導出されたときに入賞が発生可能とされ、ゲームの試験を行う際に接続される試験装置からの試験用信号の入力に基づき自動的にゲームを行うことが可能なスロットマシンであって、 遊技の制御を行うとともに、遊技の結果に関する情報を含む複数種類の制御情報を出力する遊技制御手段を搭載した遊技制御基板と、 前記遊技制御手段から出力された制御情報に基づいて、遊技に関連する演出の制御を行う演出制御手段を搭載した演出制御基板と、 所定の情報を表示可能な表示手段と、 遊技者による操作が不可能な位置に設けられ、前記遊技の制御状態を初期化する際に操作される初期化用操作部と、 遊技者による操作が可能な位置に設けられ、前記表示手段にて前記所定の情報を表示する際に操作される表示用操作部と、 を備え、 前記遊技制御手段は、 前記遊技の制御状態に関する遊技状態情報を記憶するとともに、電力供給が停止しても該遊技状態情報の記憶を保持することが可能な遊技状態情報記憶手段と、 電力の供給が開始されたときに、前記遊技状態情報に基づいて電力供給が停止する前の制御状態に復帰させる遊技状態復帰処理を行う遊技状態復帰処理手段と、 電力の供給が開始されたときに前記初期化用操作部の操作がなされていることを条件に、前記遊技状態情報を初期化する遊技状態初期化処理を行う遊技状態初期化処理手段と、 を含み、 前記演出制御手段は、 過去の遊技の結果に関する遊技履歴情報を記憶するとともに、電力供給が停止しても該遊技履歴情報の記憶を保持することが可能な遊技履歴記憶手段と、 前記遊技制御手段から出力された前記遊技の結果に関する情報に基づいて、前記遊技履歴情報を更新する遊技履歴更新手段と、 前記表示用操作部により前記遊技履歴情報を表示させる操作がなされたことに基づいて、前記遊技履歴情報を前記表示手段にて表示させる制御を行う遊技履歴表示制御手段と、 前記遊技制御手段から出力された制御情報に基づき、前記遊技状態初期化処理が行われたか否かを判定する初期化判定手段と、 前記初期化判定手段により前記遊技状態初期化処理が行われたことが判定されたときに、前記遊技履歴情報の初期化が可能な初期化可状態に制御する遊技履歴初期化可状態制御手段と、 前記初期化可状態において前記表示用操作部により前記遊技履歴情報を初期化するための操作がなされたことを条件に、前記遊技履歴情報を初期化する遊技履歴情報初期化処理を行う遊技履歴初期化処理手段と、 を含み、 前記遊技制御基板は、 遊技媒体の投入を示し、OFFからONに変化した後にOFFに変化する試験用投入信号の入力を検出する投入信号検出手段と、 前記投入信号検出手段が前記試験用投入信号の入力を検出したときに前記賭数を設定する賭数設定手段と、 前記所定数の賭数が設定された状態でゲームの開始操作を示す試験用開始操作信号が検出されたときに複数種類の入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、 前記事前決定手段によりいずれかの入賞の発生が許容され、導出操作を示す試験用導出操作信号が検出されたタイミングが、該許容された入賞の構成図柄の引込範囲内のタイミングであることを条件に、該許容された入賞の図柄組合せを導出させる制御を行う導出制御手段と、 遊技媒体の付与を伴う小役入賞が発生したときに、該小役入賞に応じて定められた数の遊技媒体を払い出す遊技媒体払出手段と、 遊技媒体の払出を示す試験用払出信号の入力を検出する払出信号検出手段と、 前記払出信号検出手段が前記試験用払出信号の入力を検出する毎に前記遊技媒体払出手段により払い出された遊技媒体数として計数する遊技媒体数計数手段と、 遊技者にとって有利な特別遊技状態の付与を伴う特別入賞が発生したときに、前記特別遊技状態に制御する特別遊技状態制御手段と、 前記試験装置に対して前記遊技の制御状態を示す試験信号を出力するための制御を行う試験信号出力制御手段と、 を備え、 該試験信号出力制御手段は、 ゲームが終了して遊技媒体の投入が可能な状態となったときに、前記試験装置に対して前記試験用投入信号の出力を要求する投入要求信号を前記試験信号として出力するための制御を行う投入要求信号出力制御手段と、 前記小役入賞が発生して遊技媒体の払出を行うときに、前記試験装置に対して前記試験用払出信号の出力を要求する払出要求信号を前記試験信号として出力するための制御を行う払出要求信号出力制御手段と、 前記事前決定手段の決定状況を示す事前決定信号を前記試験信号として出力するための制御を行う事前決定信号出力制御手段と、 前記特別遊技状態に制御されている旨を示す特別遊技状態中信号を前記試験信号として出力するための制御を行う特別遊技状態中信号出力制御手段と、 を含み、 前記投入要求信号出力制御手段は、 前記小役入賞が発生したゲームの終了後、前記投入要求信号をONに変化させる場合には、前記払出要求信号出力制御手段が前記小役入賞の発生に伴う前記払出要求信号をOFFに変化させた時点から所定時間経過した時点で前記投入要求信号をONに変化させる制御を行い、 前記投入要求信号がONの状態で、かつ試験用投入信号があと1回入力されると遊技媒体の投入が不可能となる状態において前記試験用投入信号のONが検出された後、該試験用投入信号がOFFとなる前に、前記投入要求信号をOFFに変化させる制御を行い、 前記事前決定信号出力制御手段は、 前記事前決定信号をパラレル信号にて出力するための制御を行い、 前記事前決定手段による決定がなされたときから次のゲームにおいて前記事前決定手段による決定がなされるまで前記事前決定信号の出力状態を維持するとともに、前記事前決定手段による決定がなされたときのみ新しい結果に基づく出力状態に切り替える ことを特徴とするスロットマシン。 【請求項2】 前記遊技制御手段は、電力の供給が開始された後、前記遊技状態復帰処理または前記遊技状態初期化処理のいずれか一方が行われたときにのみ、該処理が行われたことを特定可能な処理特定情報を前記制御情報として前記演出制御手段に出力する処理特定情報出力手段を含み、 前記演出制御手段は、電力の供給が開始された後、所定時間が経過するまでに前記処理特定情報を検出したか否かを判定する特定情報入力判定手段を含み、 前記初期化判定手段は、前記特定情報入力判定手段による判定結果に基づいて、前記遊技状態初期化処理が行われたか否かを判定する、 ことを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。 【請求項3】 前記遊技制御手段は、遊技の進行に関わる遊技進行操作がなされない状態が一定時間継続したときに、遊技待機状態である旨を示す遊技待機情報を前記制御情報として前記演出制御手段に出力する遊技待機情報出力手段を含み、 前記演出制御手段は、前記遊技制御手段から出力された前記遊技待機情報を検出したことに基づいて、前記遊技待機状態である旨を示す待機画面を前記表示手段にて表示させる制御を行う待機画面表示制御手段を含み、 前記待機画面表示制御手段は、前記遊技履歴情報の表示中において前記遊技待機情報を検出したときに、該遊技履歴情報の表示終了条件が成立するまでの間は前記待機画面の表示制御を行わず、当該遊技履歴情報の表示が終了した後に前記待機画面を表示させる制御を行う、 ことを特徴とする請求項1または2に記載のスロットマシン。 【請求項4】 前記遊技制御手段は、 前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段と、 前記事前決定手段が入賞の発生を許容する旨を決定する割合が異なる複数種類の許容段階のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段と、 前記許容段階の設定に関する情報を前記制御情報として前記演出制御手段に出力する許容段階設定情報出力手段と、 を含み、 前記演出制御手段は、 過去の許容段階の設定変更に関する設定変更履歴情報を記憶する設定変更履歴記憶手段と、 前記遊技制御手段から出力された前記許容段階の設定に関する情報に基づいて、前記設定変更履歴情報を更新する設定変更履歴更新手段と、 前記遊技履歴初期化可状態においてのみ、前記設定変更履歴情報を前記表示手段にて表示可能とする設定変更履歴表示制御手段と、 を含む、 ことを特徴とする請求項1?3のいずれかに記載のスロットマシン。 【請求項5】 前記演出制御手段は、 前記遊技履歴記憶手段に記憶されている複数種類の遊技履歴情報のうち、前記表示用操作部による表示を許容する遊技履歴情報の設定を行う遊技履歴情報設定手段と、 前記初期化可状態においてのみ、前記遊技履歴情報設定手段による前記遊技履歴情報の設定を有効とする設定有効化手段と、 を含む、 ことを特徴とする請求項1?4のいずれかに記載のスロットマシン。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審決日 | 2014-01-21 |
出願番号 | 特願2005-9670(P2005-9670) |
審決分類 |
P
1
41・
853-
Y
(A63F)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 酒井 保 |
特許庁審判長 |
長崎 洋一 |
特許庁審判官 |
瀬津 太朗 吉村 尚 |
登録日 | 2011-10-07 |
登録番号 | 特許第4836460号(P4836460) |
発明の名称 | スロットマシン |
代理人 | 重信 和男 |
代理人 | 溝渕 良一 |
代理人 | 小椋 正幸 |
代理人 | 堅田 多恵子 |
代理人 | 重信 和男 |
代理人 | 小椋 正幸 |
代理人 | 堅田 多恵子 |
代理人 | 溝渕 良一 |