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審決分類 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H04W
審判 査定不服 特174条1項 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H04W
審判 査定不服 特17 条の2 、4 項補正目的 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H04W
審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H04W
管理番号 1287989
審判番号 不服2012-13998  
総通号数 175 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-07-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-07-23 
確定日 2014-05-21 
事件の表示 特願2009-227445「ターゲット広告の位置ベースサービス(LBS)システム及び方法」拒絶査定不服審判事件〔平成22年 3月18日出願公開、特開2010- 63114〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯
本願は、平成17年8月31日(パリ条約に基づく優先権主張 2004年8月31日 米国)を国際出願日とする国際出願である特願2007-537883号の一部を平成21年9月30日に特願2009-227445号として新たな特許出願としたものであって、平成24年3月16日付けで拒絶査定がなされ、これに対して平成24年7月23日に拒絶査定不服審判が請求され、同時に手続補正がなされ、平成25年5月13日に当審から拒絶理由(以下、「当審拒絶理由1」という。)が通知されたのに対して、平成25年7月11日付けで意見書が提出されるとともに手続補正がなされ、これに対して平成25年8月2日に当審から最後の拒絶理由(以下、「当審拒絶理由2」という。)が通知されたのに対して、平成25年11月14日付けで意見書が提出されるとともに手続補正がなされたものである。


第2.平成25年11月14日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成25年11月14日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1.補正内容
本件補正は、補正前の特許請求の範囲(平成25年7月11日付けで補正)の請求項1:
「【請求項1】
広告サーバであって、
広告コンテンツを格納する手段と、
無線端末のユーザが使用しているアプリケーションのタイプと、前記ユーザの位置とに基づいて、前記無線端末に前記広告コンテンツを配信する手段とを備え、
前記配信する手段は、前記無線端末が、関連付けられたアクティビティ地図上に表示されていることに基づいて、前記広告コンテンツを配信する、広告サーバ。」
を、

「【請求項1】
広告サーバであって、
広告コンテンツを格納する手段と、
無線端末のユーザが使用しているアプリケーションのタイプと、前記ユーザの位置とに基づいて、前記無線端末に前記広告コンテンツを配信する手段とを備え、
前記配信する手段によって配信された広告コンテンツのうち、前記無線端末が表示されているアクティビティ地図が示す領域内に含まれる広告スポンサーに関連する広告コンテンツが、前記無線端末において表示され、
前記アクティビティ地図は、前記無線端末において表示される、広告サーバ。」

と補正することを含むものである。ただし、下線は当審が付加した。

すなわち、本件補正は、請求項1において、

a.「前記配信する手段は、前記無線端末が、関連付けられたアクティビティ地図上に表示されていることに基づいて、前記広告コンテンツを配信する、」を「前記配信する手段によって配信された広告コンテンツのうち、前記無線端末が表示されているアクティビティ地図が示す領域内に含まれる広告スポンサーに関連する広告コンテンツが、前記無線端末において表示され、」と補正し、

b.「前記アクティビティ地図は、前記無線端末において表示される、」を追加するものである。

2.補正の目的

[補正事項a.について]
上記補正事項a.による補正後の内容は、「配信する手段によって配信された広告コンテンツの全て(例えば、15店舗の広告コンテンツ)が、無線端末において表示されるわけではなく、アクティビティ地図が示す領域内に含まれる広告スポンサーに関連する広告コンテンツのみ(例えば、7店舗の広告コンテンツ)が、無線端末において表示される。」というものである。そうすると、補正事項a.による補正後の内容は、配信する手段を限定したものではなく、配信する手段によって無線端末に複数のスポンサーの広告コンテンツが配信された後の、無線端末の動作を規定したものである。
したがって、補正事項a.は、請求項1に係る発明である広告サーバを特定するために必要な事項を限定するものではないから、特許請求の範囲の減縮を目的としたものではない。

配信する手段によって配信された広告コンテンツ(例えば、15店舗の広告コンテンツ)の内の幾つが無線端末に表示されるかは、無線端末の問題であって、広告サーバの問題ではない。15店舗の広告コンテンツのうちの7店舗の広告コンテンツが表示されようが、2店舗の広告コンテンツが表示されようが、広告サーバには関係のない事項である。広告サーバの発明において無線端末の動作を規定することが、広告サーバをどのように特定しているのか不明であるから、補正事項a.により請求項1に係る発明の広告サーバが不明りょうになっている。したがって、補正事項a.は、明りょうでない記載の釈明を目的としたものではない。
なお、補正事項a.により、補正前の「配信する手段は、無線端末が、アクティビティ地図上に表示されていることに基づいて、広告コンテンツを配信する。」という内容が削除されている。当審拒絶理由2では、特許法第36条第6項第2号の拒絶理由を通知しているが、これは「関連付けられたアクティビティ地図」が不明りょうであることを指摘したものであって、「配信する手段は、無線端末が、アクティビティ地図上に表示されていることに基づいて、広告コンテンツを配信する。」という内容が不明りょうであることを指摘したものではない。したがって、補正事項a.により、補正前の「配信する手段は、無線端末が、アクティビティ地図上に表示されていることに基づいて、広告コンテンツを配信する。」という内容を削除したことは、当審拒絶理由2に示さなかった事項について補正をしたものである。

また、補正事項a.が、請求項の削除及び誤記の訂正を目的としたものでないことは明らかである。


[補正事項b.について]
補正事項b.は、アクティビティ地図が、無線端末において表示されることを規定したものである。「アクティビティ地図が、無線端末において表示されること。」は、無線端末を限定したものであるが、請求項1に係る発明である広告サーバを特定するために必要な事項を限定するものではないから、特許請求の範囲の減縮を目的としたものではない。

また、広告サーバの発明において「アクティビティ地図が、無線端末において表示されること。」を規定することが、広告サーバをどのように特定しているのか不明であるから、補正事項b.により請求項1に係る発明の広告サーバが不明りょうになっている。したがって、補正事項b.は、明りょうでない記載の釈明を目的としたものではない。

また、補正事項b.が、請求項の削除及び誤記の訂正を目的としたものでないことは明らかである。

したがって、補正事項a.及びb.共に、特許法第17条の2第4項第1号ないし第4号のいずれの規定を満たすものでもない。

よって、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。


第3.本願発明
平成25年11月14日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1-4に係る発明(以下、「本願発明1-4」という。)は、平成25年7月11日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1-4に記載された、次の事項により特定されるものである。

「【請求項1】
広告サーバであって、
広告コンテンツを格納する手段と、
無線端末のユーザが使用しているアプリケーションのタイプと、前記ユーザの位置とに基づいて、前記無線端末に前記広告コンテンツを配信する手段とを備え、
前記配信する手段は、前記無線端末が、関連付けられたアクティビティ地図上に表示されていることに基づいて、前記広告コンテンツを配信する、広告サーバ。

【請求項2】
広告方法であって、
広告コンテンツを格納することと、
無線端末のユーザが使用しているアプリケーションのタイプと、前記ユーザの位置とに基づいて、前記無線端末に前記広告コンテンツを配信することとを備え、
前記配信することは、前記無線端末が、関連付けられたアクティビティ地図上に表示されていることに基づいて、前記広告コンテンツを配信することを備える、広告方法。

【請求項3】
広告方法を実現するための命令群を記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、
前記命令群は、
コンピュータに対して、広告コンテンツを格納させるための命令群と、
前記コンピュータに対して、無線端末のユーザが使用しているアプリケーションのタイプと、前記ユーザの位置とに基づいて、前記無線端末に前記広告コンテンツを配信させるための命令群とを備え、
前記配信させるための命令群は、前記コンピュータに対して、前記無線端末が、関連付けられたアクティビティ地図上に表示されていることに基づいて、前記広告コンテンツを配信させるための命令群を備える、コンピュータ読取可能な記録媒体。

【請求項4】
広告装置であって、
広告コンテンツを格納する手段と、
無線端末のユーザが使用しているアプリケーションのタイプと、前記ユーザの位置とに基づいて、前記無線端末に前記広告コンテンツを配信する手段とを備え、
前記配信する手段は、前記無線端末が、関連付けられたアクティビティ地図上に表示されていることに基づいて、前記広告コンテンツを配信する、広告装置。」


第4.当審拒絶理由2について

1.当審拒絶理由2
当審拒絶理由2の概要は、以下のとおりである。

「 理 由

A)この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。


(中略)

よって、請求項1-4に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものでない。


B) この出願は、発明の詳細な説明の記載について下記の点で、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない。


(中略)

よって、この出願の発明の詳細な説明は、当業者が請求項1-4に係る発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されたものでない、または請求項1-4に係る発明について、経済産業省令で定めるところにより記載されたものでない。


C) この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。


(中略)

よって、請求項1-4に係る発明は明確でない。


D)平成25年7月11日付けでした手続補正は、下記の点で願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。


(中略)

なお、当該補正がなされた明細書又は図面における請求項1-4に記載した事項は願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内にないことが明らかであるから、当該発明については新規性進歩性等の特許要件についての審査を行っていない。

拒絶の理由が新たに発見された場合には拒絶の理由が通知される。

最後の拒絶理由通知とする理由

1.最初の拒絶理由通知に対する応答時の補正によって通知することが必要になった拒絶の理由のみを通知する拒絶理由通知である。」


2.当審拒絶理由2の妥当性
本件補正と同日付けで提出された意見書では、
「[1]はじめに
平成25年8月6日発送の拒絶理由通知では、前回補正された請求項に対して、多くの記載不備(理由A,B,C)が指摘されています。
出願人は、これら御指摘された記載不備を解消するために、同時提出する手続補正書によって、特許請求の範囲の補正を行いました。
そして、この補正によって、記載が明確になり、理由A,B,Cは解消されるものと思料します。さらに、この補正によって、補正後の請求項は、明細書の記載に基づくようになり、補正要件違反(理由D)も解消されるものと思料します。」
と説明している。

つまり、上記意見書では、理由A)ないしD)を解消させるために、本件補正を行ったことを述べており、本件補正が却下されれば、本願発明1-4に対して、当審拒絶理由2が妥当な拒絶理由であることを、出願人も意見書で認めているわけである。そして、上記意見書に記載されている意見は、本件補正を前提とした意見であるから、本件補正が却下された後は、採用できない。


第5.むすび
以上のとおり、本願は、当審拒絶理由2で通知した理由A)ないしD)が解消していないため、特許を受けることができないものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2013-12-13 
結審通知日 2013-12-17 
審決日 2014-01-06 
出願番号 特願2009-227445(P2009-227445)
審決分類 P 1 8・ 57- WZ (H04W)
P 1 8・ 536- WZ (H04W)
P 1 8・ 55- WZ (H04W)
P 1 8・ 537- WZ (H04W)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 望月 章俊  
特許庁審判長 江口 能弘
特許庁審判官 近藤 聡
佐藤 聡史
発明の名称 ターゲット広告の位置ベースサービス(LBS)システム及び方法  
代理人 井関 守三  
代理人 野河 信久  
代理人 白根 俊郎  
代理人 河野 直樹  
代理人 高倉 成男  
代理人 砂川 克  
代理人 福原 淑弘  
代理人 佐藤 立志  
代理人 蔵田 昌俊  
代理人 幸長 保次郎  
代理人 峰 隆司  
代理人 中村 誠  
代理人 岡田 貴志  
代理人 堀内 美保子  
代理人 竹内 将訓  
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