• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 C08G
審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 取り消して特許、登録 C08G
審判 査定不服 特39条先願 取り消して特許、登録 C08G
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 C08G
管理番号 1290854
審判番号 不服2008-8607  
総通号数 178 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-10-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-04-07 
確定日 2014-09-02 
事件の表示 特願2007-1387「ポリウレタンフォームおよび発泡された熱可塑性プラスチックの製造」拒絶査定不服審判事件〔平成19年5月24日出願公開,特開2007-126682,請求項の数(6)〕についてされた平成23年9月5日付け審決に対し,知的財産高等裁判所において当該審決を取り消す旨の判決〔平成24年(行ケ)第10016号,平成24年10月11日〕が言渡され,当該判決は確定したので,さらに審理のうえ,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 請求が認容されるべき理由
1 主な手続の経緯
(1) 本願は,国際出願日である平成11年5月15日にされたとみなされる特許出願(特願2000-550915号,パリ条約による優先権主張(2件),1998年5月22日(ドイツ連邦共和国))の一部を平成19年1月9日に新たに特許出願(特願2007-1387号)したものであって,同年12月5日付けで拒絶査定がされたものである。

(2)ア 請求人は,上記拒絶査定を受け,平成20年4月7日,これに対する拒絶査定不服審判を請求した(なお,同年6月26日付け手続補正書により,請求書の請求の理由が変更されている。)ところ,審判官は,平成22年11月24日付けで拒絶理由を通知し,平成23年9月5日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし,その謄本は,同月20日,請求人に送達された。また,請求人のため,出訴期間として90日が附加された。
イ 請求人は,平成24年1月18日,上記審決を不服として知的財産高等裁判所に訴えを提起した(平成24年(行ケ)第10016号)。同裁判所は,平成24年10月11日,上記審決を取り消す旨の判決を言渡し,この判決(以下「取消判決」という。)は確定した。

(3)ア 上記取消判決が確定したことから,特許法(平成23年法律63号による改正前のもの。以下,単に「特許法」という。)181条5項の規定によりさらに審理が行われることとなったところ,審判官は,平成25年2月15日付けで拒絶理由(以下「当審拒絶理由2」という。)を通知し,請求人は,同年8月19日に意見書を提出するとともに特許請求の範囲を補正した。
イ さらに,審判官は,平成25年12月25日付けで拒絶理由(以下「当審拒絶理由3」という。)を通知し,請求人は,平成26年7月7日に意見書を提出するとともに特許請求の範囲を補正した。

2 本願について
本願の請求項1?6に係る発明は,平成26年7月7日付けで補正された特許請求の範囲及び明細書の記載からみて,特許請求の範囲の請求項1?6に記載された事項により特定されるとおりのものであると認める。
そして,本願については,原査定の拒絶理由並びに請求人に通知された上記当審拒絶理由2及び当審拒絶理由3を含むその他の拒絶理由を検討しても,それらの理由によって拒絶すべきものとすることはできない。
また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
さらに,請求人は,平成26年7月7日付け意見書(10頁)において,上記親出願に係る特許無効審判事件(無効2010-800040号)について平成26年2月12日にされた審決に対する審決取消訴訟(平成26年(行ケ)第10068号)の判決がされるまで,本件の審理を保留して欲しい旨主張するが,本件審判の手続を中止する必要があると認めることができない。

第2 当審拒絶理由3について
なお,事案に鑑み,請求人に通知された拒絶理由のうち,当審拒絶理由3によって本願を拒絶すべきものとすることはできないとした理由について,以下詳述する(当審拒絶理由2については,本願のいわゆる親出願(特願2000-550915号)に係る特許(特許第3949889号)についての特許無効審判事件(無効2010-800040号)について平成26年2月12日にされた審決のうち,無効理由1について理由がないと説示した部分を参考にすることができる。)。

1 本願発明について
本願の請求項1?6に係る発明(以下,順に「本願発明1」?「本願発明6」といい,これらを併せて「本願発明」という場合がある。)は,上記第1_2で述べたとおりのものであって,そのうち,請求項1に係る発明(本願発明1)は,次のとおりである。
「発泡剤による発泡によって低い温度での熱伝導性に関連して改善された性質を有するポリウレタン硬質フォームを製造する方法であって,発泡剤として,
a)5?30質量%以下の1,1,1,3,3-ペンタフルオルブタン(HFC-365mfc)および
b)50質量%超の1,1,1,3,3-ペンタフルオルプロパン(HFC-245fa)
を含有するかまたは該a)およびb)から成る組成物(但し,HFC-134a又はHCFC-141bを含まない)を使用することを特徴とする,ポリウレタン硬質フォームを製造する方法。」(以下,1,1,1,3,3-ペンタフルオルブタン(HFC-365mfc)を単に「HFC-365mfc」と,1,1,1,3,3-ペンタフルオルプロパン(HFC-245fa)を単に「HFC-245fa」という場合がある。)

2 当審拒絶理由3の内容
当審拒絶理由3は,要するに,本願発明1は,本願の優先日前に頒布された刊行物である下記引用文献4に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり,特許法29条2項の規定により特許を受けることができないという理由を含むものである。
・ 引用文献4: Pierre Barthelemy(審決注:「h」と「l」の間の「e」についてアクサン-テギュを省略。)and Lothar Zipfel, URETHANES TECHNOLOGY, UK, December 1997/January 1998, Vol.14, No.6, p.36

3 検討
(1) 引用発明
ア 上記引用文献4には,次の記載がある。(下線は本審決による。以下同じ。)
(ア) 「Blends with pentanes offer new hope for rigid PU foam makers
HFC-365mfc:versatile...」(表題及び副題)
(イ) 「HANOVER, GERMANY - There is wide consensus within the polyurethane industry that a substitute blowing agent to replace HCFC-141b in developed countries must be commercially available during 2002. …
Several options are either under development - HFC-365mfc, HFC-245fa- or already in use especially in Germany (where cyclopentane is used for appliances, and n-pentane, iso-pentane or mixtures of these are used in laminates). …
HFC-365mfc and HFC-245fa are now relatively well documented as promising blowing agents, and production will come on stream in a few years.
However, none of the few materials has the same convenient boiling point as CFC-11 or HFCF-141b, and the price to the final users (presently estimated as at least twice the current price of HCFC-141b) may be prohibitive for some uses.」(左欄1?5段落)
(ウ) 「Mixtures: best compromise
Although single substances are always more convenient to use as blowing agents, mixtures may offer the best compromise for specific end-use requirements.」(左欄6段落)
(エ) 「We are currently evaluating the behaviour of several blends based on HFC-365mfc. Two directions have emerged from this work. The first of these, a binary, non-azeotoropic blend of HFC-365mfc with HFC-245fa, offers a non-flammable blowing agent with a convenient boiling point near 25℃ and very good gas-phase thermal conductivity.
This blend could be safely used in the same manner as CFC-11 or HCFC-141b, but would be the most expensive option in the series of blowing agents currently under examination. However, it would fit the needs of foamers looking for non-flammability (ease of handling, low investments) and optimised thermal conductivities.」(左欄8段落?中欄1段落)
(オ) 「In addition, three low-boiling, binary azeotropes have been found with HFC-365mfc and all three pentane isomers. …」(中欄2段落)
(カ) 「The mixtures currently under investigation are summarised in Table 2.
Of particular interest here is the azeotropic mixtures of HFC-365mfc and cyclopentane. Although these two blowing agents have low gas-phase thermal conductivity, their relatively high boiling points (40℃ and 49℃) may be critical for low-temperature insulation applications (possible condensation effects).」(中欄3?4段落)
(キ) 「The low boiling azeotrope (BPt 32℃, the same as HCFC-141b) has a low gasphase thermal conductivity and gives foams with improved properties over those blown with straight cyclopentane. To illustrate this, we have measured the thermal conductivity of foams, starting from the same formulation but blown with either HFC-245fa, or HFC-365mfc, or the azeotrope HFC-365mfc/cyclopentane, between -20℃ and +40℃.
At ambient temperature and higher, the foam thermal conductivity is lower for HFC-365mfc than HFC-245fa - in line with the respective gas-phase thermal conductivity of the two HFCs. Due to condensation of HFC-365mfc in the cells, however, the situation is reversed at low temperature. In contrast, the azeotrope HFC-365mfc/cyclopentane leads to the lowest foam thermal conductivity over the whole of the relevant temperature range.」(中欄5段落?右欄1段落)
(ク) 「Further work is in progress on mixtures based on HFC-365mfc. It is anticipated that each mixed blowing agent now under investigation will find application in specific end-uses. Requirements for a blowing agent for rigid foam are different for spray foams, laminates, sandwiches panels or appliance insulation.
Based on our current knowledge, HFC-365mfc appears to be a key building block to design a full range of blowing agents.
This will give flexibility to system houses and foamers, for both non-flammable or flammable blowing agents; some of the blowing agents have a very low gas-phase thermal conductivity, some have a lower boiling point, and others are optimised from the point of view of cost.
Availability of HFC365mfc will open an unprecedented flexibility in the choice of the best possible blowing agents according to the requirements of each specific application.」(右欄2?5段落)
(ケ)

(TABLE1)
(コ)

(TABLE2)
イ 上記アで摘記するように,引用文献4には,ポリウレタン工業において,HCFC-141bの代替となる発泡剤としてHFC-365mfc及びHFC-245faが期待できるものであること(上記ア(イ)),発泡剤が特定用途の要求を満たすためには混合物が最も良い妥協案となり得ること(同(ウ)),HFC-365mfcと他の何種かとの混合物について評価したところ,HFC-365mfcとHFC-245faとの混合物(以下「365/245混合物」という場合がある。)が非燃焼性で使い勝手の良い25℃付近の沸点を有し気相熱伝導率に非常に優れたものであって,最適な熱伝導率を有するものを求めるフォーム製造者の要望にかなうものであること(同(エ))の記載があり,また,HFC-365mfc,HFC-245fa,365/245混合物などについての沸点,熱伝導率などの評価が併せ示されている(同(コ)。なお,365/245混合物について,HFC-365mfcとHFC-245faとの混合割合についての記載はない。)。
また,引用文献4は,例えば副題に「for rigid PU foam makers」(上記ア(ア))とあるなど,全体として,硬質ポリウレタンフォーム製造者向けの硬質ポリウレタンフォーム用の発泡剤に関する文献であると認められ,さらに,硬質ポリウレタンフォームのための発泡剤として365/245混合物が記載されていることから,当然に,365/245混合物を発泡剤混合物として用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法についても記載されているといえる。
したがって,引用文献4には,次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。
「発泡剤を用いて硬質ポリウレタンフォームを製造する方法であって,発泡剤として,HFC-365mfc及びHFC-245faからなる発泡剤混合物を使用する,硬質ポリウレタンフォームを製造する方法。」

(2) 対比
本願発明1と引用発明を対比すると,引用発明の「発泡剤混合物」は本願発明1における発泡剤としての「組成物」に相当する。また,引用発明の発泡剤混合物は「HFC-365mfc及びHFC-245faからなる」ものであるから,本願発明1が「(但し,HFC-134a又はHCFC-141bを含まない)」と特定してなる点は相違点とはならない。
そうすると,本願発明1と引用発明とは,少なくとも次の点で一致し(一致点),次の点で相違する(相違点1?2)といえる。
・ 一致点
発泡剤による発泡によってポリウレタン硬質フォームを製造する方法において,発泡剤として,HFC-365mfc及びHFC-245faから成る組成物(但し,HFC-134a又はHCFC-141bを含まない)を使用することを特徴とする,ポリウレタン硬質フォームを製造する方法
・ 相違点1
本願発明1は,ポリウレタン硬質フォームが「低い温度での熱伝導性に関連して改善された性質を有する」と特定するものであるのに対し,引用発明はそのような特定事項を有していない点。
・ 相違点2
組成物(発泡剤混合物)を構成する「HFC-365mfc」及び「HFC-245fa」の割合について,本願発明1はそれぞれ「5?30質量%以下」,「50質量%超」と特定してなるのに対し,引用発明はそのような構成の割合を特定しない点。

(3) 相違点についての判断
ア 本願発明の課題や技術的意義などについて
本願の明細書,特に【0001】,【0004】?【0006】,【0011】?【0012】,【0017】,【0027】,【0032】,【0035】?【0036】の記載から,本願発明について,概ね次のとおりのことがいえる。(なお,本願の明細書には,本願発明に相当する実施例の記載はみあたらない。)
(ア) 本願発明は,新規種類の発泡剤組成物を用いて低い温度での熱伝導性に関連して改善された性質を有するポリウレタン硬質フォームを製造するための方法,又は,当該発泡剤組成物を含有した低い温度での熱伝導性に関連して改善された性質を有する硬質ポリウレタンフォームを提供することを目的(解決課題)とするものであり,HFC-365mfcとHFC-245faとの混合物を発泡剤組成物として用いることで,当該発泡剤組成物を用いて製造されたポリウレタン硬質フォームは,純粋な炭化水素から製造された発泡材料よりも有利な熱伝導率を有するだけでなく,純粋なHFC-365mfcを有する発泡材料と比較しても,特に約15℃を下廻る温度範囲内での冷気に対する熱遮断性の点で有利な効果を発揮するものである。
(イ) しかし,本願の明細書には,発泡剤組成物を構成する成分のうち,「HFC-365mfc」以外の成分については,HFC-32,HFC-152a,HFC-134,HFC-134a,HFC-236ea,HFC-236fa,HFC-227eaなどの発泡剤が,本願発明の特定事項である「HFC-245fa」とともに併記されており(【0006】,【0013】,【0017】,【0032】,【0036】など),このことから,本願発明は,「HFC-365mfc」以外の成分として「HFC-245fa」を用いてなる点については,例えばHFC-32,HFC-152a,HFC-134,HFC-134a,HFC-236ea,HFC-236fa,HFC-227eaを用いることとの対比において,格別の技術的意義を見いだすことができない。
(ウ) また,本願発明は,「(但し,HFC-134a又はHCFC-141bを含まない)」と特定してなる点についても,同様に,格別の技術的意義を有するものでない。
(エ) さらに,本願発明は,HFC-365mfcの構成割合について,その上限値を「30質量%以下」と特定するものであるところ,この数値限定についても臨界的意義などの意義を見いだすことできない。すなわち,本願の明細書には,HFC-365mfcの数値について,【0011】,【0017】,【0032】,【0036】にその記載がみられるが,これら記載は,本願発明の上記上限値(30質量%以下)とは何ら関係がない。
イ 相違点1及び2について
(ア) 上記ア(ア)で述べたように,本願発明1は,HFC-365mfcとHFC-245faとの混合物を発泡剤組成物を用いてポリウレタン硬質フォームを製造することで,純粋なHFC-365mfcから製造されたポリウレタン硬質フォームと比較して,特に約15℃を下廻る温度範囲内での冷気に対する熱遮断性の点で有利な効果を発揮するとの課題解決を図るものであるといえる。
(イ) ところで,引用文献4には,365/245混合物の使用が,硬質ポリウレタンフォームの製造において本願発明1と同様の課題を解決するものであること,すなわち,HFC-365mfcを使用することに比し,約15℃を下廻る温度範囲内での冷気に対する熱遮断性の点で有利な効果を発揮するものであることについての記載はない。
他方,引用文献4には,周囲温度(ambient temperature)かそれより高温ではHFC-365mfcの方がHFC-245faよりも熱遮断性が優れているものの,低い温度(約15℃を下廻る温度範囲内)では両者の関係は逆転する旨記載があるとともに,HFC-365mfc/シクロペンタンの共沸混合物が,低い温度域を含む全ての温度範囲(-20℃?+40℃)において最も低い熱伝導率を示す旨の記載もうかがえる(上記(1)ア(キ))。
さらに,引用文献4は,HCFC-141bの代替となる発泡剤として,HFC-365mfcをベースとした混合物が特定用途の要求を満たすために最も良い妥協案となり得ること示唆した上で(上記(1)ア(イ)?(ウ)),非燃焼性で使い勝手の良い25℃付近の沸点を有し気相熱伝導率にも優れた混合物として引用発明の「365/245混合物」を開示するものである(同(エ))。
(ウ) そうすると,上述のような特定用途の要求を満たすものとして引用文献4に開示されてなる365/245混合物を発泡剤として用いた引用発明において,低い温度(約15℃を下廻る温度範囲内)での熱伝導性に関連して改善された性質を有するポリウレタン硬質フォームを製造するといった解決課題の設定が容易であったとすることはできない。すなわち,引用発明において,相違点1に係る構成を想到するのは容易でない。
(エ) 仮に,引用発明において,上記解決課題の設定が容易であるといえたとしても,上記(イ)で述べたように,引用文献4には,HFC-365mfc/シクロペンタンの共沸混合物が低い温度域において最も低い熱伝導率を示す旨記載されているのであるから,引用発明において,低い温度での熱伝導性に関連して改善された性質を有するポリウレタン硬質フォームを製造しようとした当業者は,HFC-365mfcをベースとした混合物である365/245混合物について,当該混合物を構成するHFC-245faに代えてシクロペンタンを採用(365/245混合物に代えて,HFC-365mfc/シクロペンタンの共沸混合物を採用)しようとするにとどまり,365/245混合物におけるHFC-365mfc及びHFC-245faの構成割合を適宜調整しようとすること(ましてや,HFC-245faの割合を50質量%超とし,HFC-365mfcの割合を5?30質量%以下に設定すること)までは思い到らないと言わざるを得ない。
すなわち,引用発明において,相違点2に係る構成を想到するのは容易でないといえる。
(オ) そして,低い温度(約15℃を下廻る温度範囲内)において,HFC-365mfcよりもHFC-245faの方が熱遮断性に優れることが本願の優先日当時に自明の技術的事項であるからといって,また,上述のように,本願発明1におけるHFC-365mfc及びHFC-245faの構成割合に係る数値限定に臨界的意義を見いだすことできないからといって,これら事実は,上記判断を左右しない。

(4) 小活
以上のとおりであるから,本願発明1は引用文献4に記載された発明から当業者が容易に発明できたものであるということはできない。
また,請求項1の記載を引用する請求項2?5に係る発明である本願発明2?5について,また本願発明6についても同様に,引用文献4によっていわゆる進歩性を否定することはできない。

第3 むすび
よって,結論のとおり審決する。
 
審決日 2014-08-18 
出願番号 特願2007-1387(P2007-1387)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (C08G)
P 1 8・ 537- WY (C08G)
P 1 8・ 4- WY (C08G)
P 1 8・ 536- WY (C08G)
最終処分 成立  
前審関与審査官 内田 靖恵  
特許庁審判長 田口 昌浩
特許庁審判官 小野寺 務
須藤 康洋
発明の名称 ポリウレタンフォームおよび発泡された熱可塑性プラスチックの製造  
代理人 棚井 澄雄  
代理人 実広 信哉  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ