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審決分類 |
審判 査定不服 特39条先願 特許、登録しない。 A61K |
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管理番号 | 1291956 |
審判番号 | 不服2013-18365 |
総通号数 | 179 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2014-11-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2013-09-24 |
確定日 | 2014-09-09 |
事件の表示 | 特願2010-137503「抗ErbB2抗体」拒絶査定不服審判事件〔平成22年10月 7日出願公開、特開2010-222375〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯 本願は、平成9年(1997年)10月9日(パリ条約による優先権主張 1996年10月18日、米国)を国際出願日とする特願平10-519437号について、順次、以下の出願の分割(分割1?分割4という)を行ったものである。 分割1:特願平10-519437号の一部を平成20年2月6日に新たな特許出願である特願2008-26980号とした。 分割2:特願2008-26980号の一部を平成20年9月11日に新たな特許出願である特願2008-233962号とした。 分割3:特願2008-233962号の一部を平成21年5月25日に新たな特許出願である特願2009-125625号とした。 分割4:特願2009-125625号の一部を平成22年6月16日に新たな特許出願である特願2010-137503号(本願)とした。 そして、本願に対し、平成24年9月5日付けで拒絶理由が通知されたが、これに対して応答がなく、平成25年5月13日付けで拒絶査定がなされ、これに対し平成25年9月24日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。 2.本願の請求項に係る発明 本願の請求項1?11に係る発明は、出願当初の特許請求の範囲の請求項1?11に記載された事項により特定されるとおりのものと認められるところ、そのうち請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。 「【請求項1】 患者にビノレルビンと組み合わせて投与するための抗ErbB2抗体を、それぞれ前記患者における腫瘍細胞を殺傷するまたはその増殖を阻害するのに有効量で含む、ErbB2の過剰発現または活性化によって特徴づけされる腫瘍の治療のための製薬組成物。」 3.原査定における拒絶の理由 原査定における拒絶の理由のうち理由2の概要は、本願の請求項1?11に係る発明は、同日出願された特願2009-125625号(分割出願に係る本願の原出願であり、以下、「親出願」という。)の平成21年10月6日付け手続補正書における請求項1?11に係る発明と同一と認められるから、特許法第39条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。 4.当審の判断 (1)親出願に係る発明 親出願は、平成25年1月28日付けの拒絶をすべき旨の審決がすでに確定しており、取り下げられ、または却下されてはいない。 そして、親出願の請求項1?11に係る発明は、平成21年10月6日付け手続補正書における特許請求の範囲の請求項1?11に記載された事項により特定されるとおりのものと認められるところ、そのうち請求項1に記載された発明(以下、「親出願発明」という。)は、次のとおりである。 「【請求項1】 患者にビノレルビンと組み合わせて投与するための抗ErbB2抗体を、それぞれ前記患者における腫瘍細胞を殺傷するまたはその増殖を阻害するのに有効量で含む、ErbB2の過剰発現または活性化によって特徴づけされる腫瘍の治療のための製薬組成物。」 (2)対比・判断 本願発明と親出願発明を対比すると、両者は一致しており、両者に相違点は無く、本願発明と親出願発明は同一である。 なお、請求人は、平成25年9月24日付け審判請求書において、「…理由2に係る先願につきましては、平成25年2月12日付けの審決が確定しておりますので、もはや先願としての地位を有していないため、審査官殿ご指摘の理由2の拒絶理由はもはや解消されたものと思料いたします。」(当審注:「平成25年2月12日付けの審決」とは、正しくは「平成25年1月28日付けの審決」である。)と主張する。 しかしながら、上述の分割1?分割4はいずれも適法になされており、本願は、特許法第44条第2項の規定により、親出願と同じく、平成9年(1997年)10月9日に出願したものとみなされ、平成8年6月12日号外法律第68号で改正された特許法第39条第5項の規定が適用されるところ、該規定は下のとおりであって、親出願は、取り下げられ、または却下されてはいないことから、該規定の適用はなく、親出願について拒絶をすべき旨の審決が確定したからといって、同法第39条第2項の規定に係る拒絶理由が解消するものではない。 「特許法第39条第5項 特許出願又は実用新案登録出願が取り下げられ、又は却下されたときは、その特許出願又は実用新案登録出願は、第一項から前項までの規定の適用については、初めからなかつたものとみなす。」 5.まとめ 以上のとおり、本願の請求項1に係る発明(本願発明)は、本願と同日に出願された特願2009-125625号の請求項1に係る発明(親出願発明)と同一と認められるから、特許法第39条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、その余の請求項について論及するまでもなく、本願は、拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2014-04-08 |
結審通知日 | 2014-04-14 |
審決日 | 2014-04-28 |
出願番号 | 特願2010-137503(P2010-137503) |
審決分類 |
P
1
8・
4-
Z
(A61K)
|
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 中尾 忍 |
特許庁審判長 |
村上 騎見高 |
特許庁審判官 |
岩下 直人 穴吹 智子 |
発明の名称 | 抗ErbB2抗体 |
代理人 | 渡邊 隆 |
代理人 | 村山 靖彦 |
代理人 | 志賀 正武 |
代理人 | 志賀 正武 |
代理人 | 実広 信哉 |
代理人 | 渡邊 隆 |
代理人 | 実広 信哉 |
代理人 | 村山 靖彦 |