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審決分類 審判 判定 請求書の表示、請求 属する(申立て不成立) A61K
管理番号 1297181
判定請求番号 判定2014-600029  
総通号数 183 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許判定公報 
発行日 2015-03-27 
種別 判定 
判定請求日 2014-07-07 
確定日 2015-02-05 
事件の表示 上記当事者間の特許第1878494号の判定請求事件について、次のとおり判定する。 
結論 イ号説明書に示す「ナフトピジルOD錠「サワイ」」は、特許第1878494号発明の技術的範囲に属する。  
理由 1 請求の趣旨
請求人が求める請求の趣旨は、判定請求書の記載によれば、「別紙イ号説明書に示すナフトピジルOD錠「サワイ」は、特許第1878494号の特願平11-700022により存続期間が延長された特許の技術的範囲に属しない、との判定を求める」というものである。

判定について、特許法71条1項には「特許発明の技術的範囲については、特許庁に対し、判定を求めることができる。」と規定されている。そして、この規定に基づき判定を求めることができる対象である「特許発明の技術的範囲」については、平成14年改正前の特許法70条1項に「特許発明の技術的範囲は、願書に添付した明細書の特許請求の範囲の記載に基づいて定めなければならない。」と規定され、同2項には「前項の場合においては、願書に添付した明細書の特許請求の範囲以外の部分の記載及び図面を考慮して、特許請求の範囲に記載された用語の意義を解釈するものとする。」と規定されている。
これに対して、本件特許第1878494号の特許請求の範囲及び明細書の特許請求の範囲以外の部分(図面の添付はない)の記載は、特願平11-700022号に基づく存続期間の延長(登録日:平成11年9月22日)の前後において変わらないのであるから、「特願平11-700022号により存続期間が延長された」という事実は、特許法70条の規定に基づいてなされるものである、本件特許発明の技術的範囲の判断には影響を及ぼさない。
よって、本件判定の請求の趣旨は、「イ号説明書に示す「ナフトピジルOD錠「サワイ」」は、特許第1878494号発明の技術的範囲に属しない、との判定を求める」ものであると解し、以下判断を行う。

なお、判定請求書において、請求人は、存続期間が延長された特許権の効力は特許法68条の2に基づいて、その及ぶ範囲が解釈される、との前提の下、イ号物件には本件特許権の効力が及ばない旨の判定を求めているようであるが、特許法68条の2の規定による特許権の効力が及ぶ範囲について、特許庁に判定を求めることができる旨の規定は特許法に存在しないから、特許法68条の2の規定による本件特許権の効力が及ぶ範囲について、請求人は、特許庁に対して判定を求めることはできない。

2 本件発明
特許第1878494号の特許請求の範囲には、請求項1と請求項2が記載されているが、請求項2に記載の治療剤は、請求項1の構成要件をすべて備え、これをさらに限定したものであるので、イ号物件が特許第1878494号発明の技術的範囲に属するか否かは、イ号物件が特許第1878494号の請求項1に係る発明(以下、「本件特許発明」という。)に属するか否かによって判断することとする。
本件特許発明は、特許明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された、以下のとおりのものである。

1-(2-メトキシフェニル)-4-〔3-(ナフサ-1-イル-オキシ)-2-ヒドロキシ-プロピル〕-ピペラジン(1-(2-Methoxyphenyl)-4-〔3-naphth-1-yl-oxy)-2-hydroxy-propyl〕-piperadin)又はその塩を有効成分とする前立腺肥大における排尿困難症治療剤

3 イ号物件
イ号説明書には、以下のとおり記載されている。

「 1.名称
ナフトピジルOD錠「サワイ」(25mg錠、50mg錠、75mg錠)

2.成分・分量
(1)ナフトピジル(有効成分)
25mg錠:25mg
50mg錠:50mg
75mg錠:75mg
(2)乳糖水和物(賦形剤)
(3)D-マンニトール(賦形剤)
(4)ヒドロキシプロピルセルロース(結合剤)
(5)低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(崩壊剤)
(6)ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤)
(7)メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(滑沢剤)
(8)L-メントール(香料)
(9)スクラロース(甘味料)
(10)その他

3.直径・重量
(1)直径
25mg錠:6.5mm
50mg錠:8.5mm
75mg錠:9.5mm
(2)重量
25mg錠:100mg
50mg錠:200mg
75mg錠:300mg

4.効能・効果
前立腺肥大に伴う排尿障害」

以上のことから、イ号物件は、「ナフトピジルOD錠「サワイ」という名称の錠剤であって、イ号説明書に記載されたとおりの成分を含有し、効能・効果が前立腺肥大に伴う排尿障害であるもの」であると認められる。

4 対比・判断
本件特許発明とイ号物件を対比する。
イ号物件の有効成分である「ナフトピジル」と、本件特許発明の有効成分である「1-(2-メトキシフェニル)-4-〔3-(ナフサ-1-イル-オキシ)-2-ヒドロキシ-プロピル〕-ピペラジン(1-(2-Methoxyphenyl)-4-〔3-naphth-1-yl-oxy)-2-hydroxy-propyl〕-piperadin)」とが同一化合物であることは、本件特許明細書にも記載されているとおりであるから、イ号物件は、本件特許発明における「1-(2-メトキシフェニル)-4-〔3-(ナフサ-1-イル-オキシ)-2-ヒドロキシ-プロピル〕-ピペラジン(1-(2-Methoxyphenyl)-4-〔3-naphth-1-yl-oxy)-2-hydroxy-propyl〕-piperadin)又はその塩を有効成分とする」「前立腺肥大における排尿困難症治療剤」という構成要件をすべて充足する。

5 むすび
以上のとおり、イ号物件は、特許第1878494号発明の技術的範囲に属する。

よって、結論のとおり判定する。
 
判定日 2015-01-26 
出願番号 特願平2-144272
審決分類 P 1 2・ 01- YB (A61K)
最終処分 不成立  
特許庁審判長 内田 淳子
特許庁審判官 今村 玲英子
内藤 伸一
登録日 1994-10-07 
登録番号 特許第1878494号(P1878494)
発明の名称 良性前立腺肥大における排尿困難症を治療するためのナフトピジルの用途  
代理人 小林 泰  
代理人 末吉 剛  
代理人 松葉 栄治  
代理人 竹内 茂雄  
代理人 山本 修  
代理人 寺地 拓己  
代理人 小野 新次郎  
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