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審決分類 |
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 B60W 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 B60W 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない。 B60W 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B60W 審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない。 B60W |
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管理番号 | 1297751 |
審判番号 | 不服2014-2169 |
総通号数 | 184 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2015-04-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2014-02-05 |
確定日 | 2015-02-19 |
事件の表示 | 特願2011-155785「車両用の電子制御システム及び車両システムで運転者に依存しない少なくとも1つの介入を決定する方法」拒絶査定不服審判事件〔平成24年 2月23日出願公開、特開2012- 35831〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、2004年3月26日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2003年3月26日 ドイツ国)を国際出願日とする出願である特願2006-505499号の一部を平成23年7月14日に新たな出願としたものであって、平成23年8月1日に上申書が提出され、平成24年11月20日付けで拒絶理由が通知され、平成25年5月17日に意見書および手続補正書が提出され、平成25年5月22日に再度意見書および手続補正書並びに上申書が提出されたが、平成25年9月9日付けで拒絶査定がされた。 これに対し、平成26年2月5日に拒絶査定不服の審判請求がなされると同時に手続補正書が提出され、平成26年8月5日に上申書が提出されたものである。 第2 平成26年2月5日付け手続補正についての補正の却下の決定 <補正の却下の決定の結論> 平成26年2月5日付け手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。 <理由> 1 本件補正の内容 本件補正は、特許請求の範囲の請求項1については、本件補正により補正される前の(すなわち、平成25年5月22日付けで提出された手続補正書で補正された)下記(1)の特許請求の範囲の請求項1の記載を、下記(2)に示す特許請求の範囲の請求項1の記載に補正するものである。 (1)本件補正前の特許請求の範囲の請求項1 「 【請求項1】 運転者の意図を決定する運転者意図モジュール(29)と、環境データを測定する環境センサシステム(12)と、当該測定された環境データから危険状態を決定するリスクコンピュータ(10)と、制御システムによって駆動される車両アクチュエータとを備える車両用電子制御システムにおいて、 前記リスクコンピュータ(10)が、前記車両アクチュエータの起動時間と、長手方向の動特性と横方向の動特性との運転状態を考慮に入れたリスクポテンシャルを計算するためのモデルを備え、 段階的に、危険な運転状況中に運転者を最適に支援し、必要な保護手段を取る段階的な制御介入が、前記車両アクチュエータ(11、13、15、16、17、18、19)を制御するために前記リスクポテンシャルに応じて決定され、 前記運転者意図モジュール(29)で決定された運転者の意図の評価が、前記制御介入によって引き起こされる、車両の車両動作動特性の変化に応じて実行され、 前記段階的な制御介入が、前記評価の結果に応じて限定的に起動される若しくは起動される又は遮断されることを特徴とする車両用電子制御システム。」 (2)本件補正後の特許請求の範囲の請求項1 「 【請求項1】 運転者の意図を決定する運転者意図モジュール(29)と、環境データを測定する環境センサシステム(12)と、当該測定された環境データから危険状態を決定するリスクコンピュータ(10)と、制御システムによって駆動される車両アクチュエータとを備える車両用電子制御システムにおいて、 前記リスクコンピュータ(10)が、前記車両アクチュエータの起動時間と、長手方向の動特性と横方向の動特性との運転状態を考慮に入れたリスクポテンシャルを計算するためのモデルを備え、 段階的に、危険な運転状況中に運転者を最適に支援し、必要な保護手段を取る段階的な制御介入が、前記車両アクチュエータ(11、13、15、16、17、18、19)を制御するために前記リスクポテンシャルに応じて決定され、 前記運転者意図モジュール(29)で決定された運転者の意図の評価が、前記制御介入によって引き起こされる、前記リスクポテンシャルの変化に応じて実行され、 前記段階的な制御介入が、前記評価の結果に応じて限定的に起動される若しくは起動される又は遮断されることを特徴とする車両用電子制御システム。」(なお、下線は、補正箇所を示すために請求人が付したものである。) 2 本件補正の適否 (1)新規事項の追加について そこで、本件補正により補正された「前記運転者意図モジュール(29)で決定された運転者の意図の評価が、前記制御介入によって引き起こされる、前記リスクポテンシャルの変化に応じて実行され」という事項の補正の根拠を検討すると、 平成26年2月5日に提出された審判請求書において、補正の根拠として、 「(理由2(2)について) 請求項1,25の「車両の車両動特性の変化」を「前記リスクポテンシャル」に補正して、「運転者の意図の評価」がどのように実行されるのかを明確にしました(明細書[0044]の2.a)及び4.b)、[0084]の2.a)及び4.b)のリスクポテンシャルの経時変化の説明参照)。」と記載されている。 そして、願書に最初に添付した明細書において、段落【0044】に「これに対して状態機械が、・・・(中略)・・・ 2.予備充填:このレベルは、運転者の減速の要求が限定的に許容され得るだけか又はまだ存在していない。この状況では、運転者はアクセルペダルに触れる必要がある。2つの下位の状況がある: a)予備充填1:計算されたリスクポテンシャルは、規定した閾値の上にある時間的な変化を有する。運転者は、そのアクセルペダルの位置を変えない。この状況は、危険な状況の極端な悪化と解釈される。その結果、最大でplmax=k1 barに相当するブレーキ圧力が、運転者の能動的な確認なしでも許可される。このことは、運転者の著しい減速なしにブレーキパッドを横にさせる。 ・・・(中略)・・・ 4.拡張された制動アシスト:運転者がブレーキペダルを操作することによって、運転者は、この状況への移行と共にその運転者の減速の要求を確認する。その他の条件がなお満たされている場合、リスクコンピュータによってプリセットされているブレーキ圧力が、この充足度の程度に応じて解除される。 これらの条件は、以下のように構成される: a)ブレーキ圧力及びストップライト情報の経時変化並びに b)リスクポテンシャルの経時変化から、緊急状況が導き出される。この緊急状況が認識された場合、リスクコンピュータによって計算されたブレーキ圧力が、目標値としてブレーキ系統に転送される。運転者は、最大のアシストを受ける。反対に緊急状況を認識しない場合は、運転者の制動の要求の程度を示す指数が算出される。この係数は、3つの部分から成る。これらの部分は、特定の重み付け比で挿入される。 a)(車輪のブレーキ圧力によって示される)ブレーキ系統内の圧力に依存する、ブレーキペダルの変位の最大値に対するブレーキペダルの変位の比、又は、ブレーキ系統のブレーキ圧力の最大値に対するブレーキ圧力の比。ブレーキ系統が予備充填されなければならない場合に、運転者が、ブレーキ系統内のブレーキ圧力を感知するので、このことは、必要である。 b)ブレーキペダルの速度の最大値に対するブレーキペダルの速度の比、又は、ブレーキ圧力の変化の最大値に対するブレーキ圧力の比。この最大値は、ブレーキ系統の予備充填の程度にほぼ依存する。 c)アクセルペダルからブレーキペダルへの移動時間を評価する係数。」という記載があり、 また、段落【0084】に「そのため状態機械が、運転者要求モジュールから送られた特性値を利用し、・・・(中略)・・・ 2.予備充填:このレベルは、運転者の減速の要求が限定的に許容され得るだけか又はまだ存在していない。この状況では、運転者はアクセルペダルs_apedに触れる必要がある。2つの下位の状況がある: a)予備充填1:計算されたリスクポテンシャルは、規定した閾値の上にある時間的な変化を有する。運転者は、そのアクセルペダルs_apedの位置を変えない。この状況は、危険な状況の極端な悪化と解釈される。その結果、最大でplmax=k1 barに相当するブレーキ圧力が、運転者の能動的な確認なしでも許可される。このことは、ブレーキパッドを横にさせる。 ・・・(中略)・・・ 4.拡張された制動アシスト:運転者がブレーキペダル(閾値:ストップライトスイッチBLS)を操作することによって、運転者は、この状況への移行と共にその運転者の減速の要求を確認する。その他の条件がなお満たされている場合、リスクコンピュータによってプリセットされているブレーキ圧力が、この充足度の程度に応じて解除される。 これらの条件は、以下のように構成される: a)ブレーキ圧力及びストップライト情報の経時変化並びに b)リスクポテンシャルの経時変化から、緊急状況が導き出される。この緊急状況が認識された場合、リスクコンピュータによって計算されたブレーキ圧力が、目標値としてブレーキ系統に転送される。運転者は、最大のアシストを受ける。反対に緊急状況を認識しない場合は、運転者の制動の要求の程度を示す指数が算出される。この係数は、3つの部分から成る。これらの部分は、特定の重み付け比で挿入される。 a)(車輪のブレーキ圧力によって示される)ブレーキ系統内の圧力に依存する、ブレーキペダルの変位の最大値に対するブレーキペダルの変位の比。ブレーキ系統が予備充填されなければならない場合に、運転者が、ブレーキ系統内のブレーキ圧力を感知するので、このことは、必要である。 b)ブレーキペダルの速度の最大値に対するブレーキペダルの速度の比。この最大値は、ブレーキ系統の予備充填の程度にほぼ依存する。 c)アクセルペダルからブレーキペダルへの移動時間を評価する係数。」という記載がある。 しかし、上記段落【0044】及び【0084】の記載において、「リスクポテンシャルの変化」は「制御介入を行うか否かを決定するために」検出されるリスクポテンシャルの変化であって、「制御介入によって引き起こされ」るものではない。さらに、リスクポテンシャルの変化に応じて運転者の意図の評価が行われることについては何らの記載も示唆もされていない。また、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲及び図面(以下、「当初明細書等」という。)の他の記載を検討しても、リスクポテンシャルの変化に応じて運転者の意図の評価が行われることについて言及する箇所を見いだすことはできない。 したがって、「前記運転者意図モジュール(29)で決定された運転者の意図の評価が、前記制御介入によって引き起こされる、前記リスクポテンシャルの変化に応じて実行され」という事項は、当初明細書等に記載された事項ではないばかりか、当初明細書等に記載された事項から自明のものとも認められないから、上記補正を含む本件補正は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものといえず、本願の当初明細書等に記載された事項の範囲内においてしたものとはいえない。 よって、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法(以下「改正前特許法」という。)第17条の2第3項の規定に違反する (2)独立特許要件の予備的判断 上記(1)で示したように、本件補正により新規事項が追加されたと判断されるものの、「前記運転者意図モジュール(29)で決定された運転者の意図の評価が、前記制御介入によって引き起こされる、前記リスクポテンシャルの変化に応じて実行され」という事項が新規事項でないと仮定し、本件補正は、改正前特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的としたものに該当するとして、以下では、補正後の前記請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるかどうかについても、判断を示す。 本願補正発明の「前記運転者意図モジュール(29)で決定された運転者の意図の評価が、前記制御介入によって引き起こされる、前記リスクポテンシャルの変化に応じて実行され」という発明特定事項において、「前記制御介入によって引き起こされる、前記リスクポテンシャルの変化」がどのようにして得られるのか、つまり、「制御介入」を仮定してリスクポテンシャルの変化を予測するのか、あるいは「制御介入」した結果の現在の状況におけるリスクポテンシャルの値を得るのか、それとも、別の手段によるものであるのか、明確でない。 また、前記「制御介入」は「前記評価の結果に応じて」起動されたり遮断されたりするものであるところ、当該「評価」は「制御介入」によって引き起こされるリスクポテンシャルの変化に応じて実行されるのであって、結局、「評価」と「制御介入」がどのような関係であり、何のために「評価」と「制御介入」が行われるのか、明確でない。 さらに、「運転者の意図の評価」を「リスクポテンシャルの変化」に応じてどのように実行するのかについて具体的に記載されていないため、発明の詳細な説明は、当業者が本願補正発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載したものとはいえない。 したがって、本件補正後において、本願は特許法第36条第6項第2号、及び同条第4項第1号に規定する要件を満たしていないから、本願補正発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができない。 (3)むすび したがって、本件補正は、改正前特許法第17条の2第3項の規定に違反し、又は同法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定にも違反するから、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、上記<補正の却下の決定の結論>のとおり決定する。 第3 本願発明について 1 本願発明 以上のとおり、本件補正は却下されたので、本願の特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、平成25年5月22日付け手続補正書により補正された明細書及び特許請求の範囲並びに願書に最初に添付された図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものであると認められるところ、特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりである。 「 【請求項1】 運転者の意図を決定する運転者意図モジュール(29)と、環境データを測定する環境センサシステム(12)と、当該測定された環境データから危険状態を決定するリスクコンピュータ(10)と、制御システムによって駆動される車両アクチュエータとを備える車両用電子制御システムにおいて、 前記リスクコンピュータ(10)が、前記車両アクチュエータの起動時間と、長手方向の動特性と横方向の動特性との運転状態を考慮に入れたリスクポテンシャルを計算するためのモデルを備え、 段階的に、危険な運転状況中に運転者を最適に支援し、必要な保護手段を取る段階的な制御介入が、前記車両アクチュエータ(11、13、15、16、17、18、19)を制御するために前記リスクポテンシャルに応じて決定され、 前記運転者意図モジュール(29)で決定された運転者の意図の評価が、前記制御介入によって引き起こされる、車両の車両動作動特性の変化に応じて実行され、 前記段階的な制御介入が、前記評価の結果に応じて限定的に起動される若しくは起動される又は遮断されることを特徴とする車両用電子制御システム。」 2 引用文献に記載された発明 (1)原査定の拒絶の理由に引用された、本願の優先日前に日本国内において頒布された刊行物である特開平11-227582号公報(以下、「引用文献」という。)には、図面とともに次の記載がある。 ア.「【特許請求の範囲】 【請求項1】 車両(V)の進行方向前方に存在する物体を検出する物体検出装置(S_(1) )と、 車両(V)を制動する制動装置(2)と、 前記物体検出装置(S_(1) )による検出結果に基づいて自車と物体との相対位置関係から物体との接触の可能性を判定する判定手段(M1)と、 前記判定手段(M1)による判定結果に基づいて前記制動装置(2)を作動させて自動制動を行う自動制動手段(M2)と、を備えた車両の制動制御装置において、 ドライバーの制動意志を検出する制動意志検出手段(M3)を備えてなり、前記自動制動手段(M2)による自動制動中に前記制動意志検出手段(M3)によりドライバーの制動意志が検出されたときに、前記自動制動手段(M2)はドライバーの制動操作を支援することを特徴とする車両の制動制御装置。 【請求項2】 前記制動意志検出手段(M3)は、ドライバーのブレーキペダル(1)の踏み込み操作、ドライバーのアクセルペダル(6)の戻し操作およびドライバーの足のブレーキペダル(1)への移動の少なくとも1つに基づいてドライバーの制動意志を検出することを特徴とする、請求項1に記載の車両の制動制御装置。 【請求項3】 前記自動制動手段(M2)による自動制動の開始に先立ってドライバーに警報を出力する警報装置(7)を備えてなり、前記制動意志検出手段(M3)は、前記警報装置(7)による警報の出力後の所定時間内におけるドライバーのブレーキペダル(1)の踏み込み操作、ドライバーのアクセルペダル(6)の戻し操作およびドライバーの足のブレーキペダル(1)への移動の少なくとも1つに基づいてドライバーの制動意志を検出することを特徴とする、請求項2に記載の車両の制動制御装置。 【請求項4】 前記自動制動手段(M2)によるドライバーの制動操作の支援は、ドライバーの制動意志を検出する前の自動制動の制動力の保持、あるいは該自動制動の制動力の増加であることを特徴とする、請求項1?3の何れかに記載の車両の制動制御装置。 【請求項5】 前記自動制動手段(M2)によるドライバーの制動操作の支援は、ドライバーの制動操作に対応する制動力を上回る制動力の発生であることを特徴とする、請求項1?3の何れかに記載の車両の制動制御装置。 【請求項6】 ドライバーの制動意志の緊急度を推定する緊急度推定手段(M4)を備えてなり、前記緊急度推定手段(M4)により推定された緊急度が高いほど、前記自動制動手段(M2)は自動制動の制動力を増加させることを特徴とする、請求項4または5に記載の車両の制動制御装置。 【請求項7】 前記緊急度推定手段(M4)は、ドライバーのブレーキペダル(1)の踏み込み操作速度、ドライバーのアクセルペダル(6)の戻し操作速度およびドライバーの足のブレーキペダル(1)への移動速度の少なくとも1つに基づいてドライバーの制動意志の緊急度を推定することを特徴とする、請求項6に記載の車両の制動制御装置。 【請求項8】 前記自動制動手段(M2)によるドライバーの制動操作の支援は、ドライバーのブレーキペダル(1)の戻し操作に基づいて解除されることを特徴とする、請求項1?7の何れかに記載の車両の制動制御装置。 【請求項9】 前記自動制動手段(M2)による自動制動は、ドライバーのブレーキペダル(1)の踏み込み操作が検出されない場合に解除されることを特徴とする、請求項1?8の何れかに記載の車両の制動制御装置。」(【特許請求の範囲】の【請求項1】ないし【請求項9】) イ.「【0030】図2に示すように、電子制御ユニットUには、判定手段M1と、自動制動手段M2と、制動意志検出手段M3と、緊急度推定手段M4とが設けられる。判定手段M1は、レーダー装置S_(1 )で検出した自車と物体との相対距離および相対速度、ならびに車輪速センサS_(2) …で検出した自車の車速および加速度に基づいて、自車と物体との接触を回避するために警報や自動制動を実行する必要があるか否かを判定する。具体的には、自車と物体との相対距離が所定の閾値を下回った場合や、自車が物体に接近する相対速度が所定の閾値を上回った場合に、物体と接触する可能性が高いと判定する。このとき、自車の車速や正の加速度が大きいと、制動による接触回避やステアリング操作による接触回避が困難であることに鑑み、前記各閾値を自車の車速や加速度の大小に基づいて補正することにより、一層的確な判定を行うことができる。更に、レーダー装置S_(1) で検出した自車と物体との左右方向のオーバーラップ量や、ヨーレートセンサで検出した自車の旋回状態を併せて考慮することも可能である。 【0031】判定手段M1が自車と物体とが接触する可能性があると判定すると、警報装置7が作動してブザー音や音声でドライバーに自発的な制動を促すとともに、自動制動手段M2が電子制御負圧ブースタ2を作動させてマスタシリンダ3にブレーキ油圧を発生させ、このブレーキ油圧でブレーキキャリパ5…を作動させて自動制動を実行する。 【0032】一方、制動意志検出手段M3は、ブレーキペダル1のストロークセンサS_(3) からの信号に基づいて、ドライバーが自発的な制動を行う意志があるか否か検出する。即ち、ドライバーがブレーキペダル1を踏み込んだことをストロークセンサS_(3) が検出した場合に、ドライバーが制動意志を持ったことを検出する。尚、ストロークセンサS_(3) からの信号に加えて、あるいはストロークセンサS_(3) からの信号に代えて、アクセル開度センサS_(4) および/または足移動検出センサS_(5) からの信号に基づいて、ドライバーが自発的な制動を行う意志があるか否か検出することができる。具体的には、ドライバーがブレーキペダル1を踏むべくアクセルペダル6から足を離したことをアクセル開度センサS_(4) が検出した場合、あるいはドライバーがブレーキペダル1を踏むべくブレーキペダル1に向けて足を移動させたことを足移動検出センサS_(5) が検出した場合に、それらの信号を総合的に考慮してドライバーが制動意志を持ったことを検出することができる。 【0033】制動意志検出手段M3がドライバーの制動意志を検出した場合に、緊急度推定手段M4は、その制動意志の緊急度を推定する。即ち、ドライバーがブレーキペダル1を踏み込む速度が大きい場合や、ドライバーがアクセルペダル6を戻す速度が大きい場合や、ドライバーがブレーキペダル1に向けて足を移動させる速度が大きい場合にドライバーの制動意志の緊急度が大きいと推定する。 【0034】而して、自動制動手段M2が電子制御負圧ブースタ2を作動させて自動制動を実行する際に、制動意志検出手段M3で検出したドライバーの制動意志および緊急度推定手段M4で検出した制動意志の緊急度に基づいて自動制動手段M2による自動制動の制動力が変更され、ドライバーの制動操作が自動制動の制動力により支援される。 【0035】上述した作用を、図3および図4のフローチャートを参照しながら更に詳細に説明する。 【0036】先ずステップS1において、レーダー装置S_(1) および車輪速センサS_(2) …の出力に基づいて判定手段M1が物体との接触の危険度を推定し、ステップS2で前記危険度が警報閾値を越えていれば、ステップS3で警報装置7を作動させてブザー音や人工音声によりドライバーに自発的な制動操作を促し、また前記ステップS2で前記危険度が警報閾値以下であれば、ステップS4で警報装置7の作動を解除する。 【0037】図5から明らかなように、時刻aにおける警報の出力と同時に、自動制動手段M2からの指令で電子制御負圧ブースタ2を作動させて瞬間的に制動力を立ち上げるとともに、それに続いて弱い制動力を継続的に発生させることにより、ドライバーに減速度を体感させて注意力を喚起することができる。 【0038】続くステップS5で、判定手段M1において前記危険度が前記警報閾値よりも大きい自動制動閾値を越えているか否かを判定し、危険度が更に増加して自動制動閾値を越えていれば、ステップS6に移行して自動制動を開始し、逆に危険度が減少して自動制動閾値以下になれば、自動制動を行う必要がなくなったと判定し、ステップS7に移行して自動制動モードを終了する。ステップS6以降では、自動制動モードであるか、制動操作支援モードであるかに応じて異なる制御が行われる。自動制動モードはドライバーが自発的な制動を行わない場合に自動制動を行うモードであり、制動操作支援モードはドライバーが行った自発的な制動操作を自動制動によって支援するモードである。 【0039】而して、ステップS5で自動制動が必要であると判定されたとき、ステップS6およびステップS8で既に自動制動モードあるいは制動操作支援モードがセットされているか否かを判定し、未だ自動制動モードも制動操作支援モードもセットされていない場合、即ち、今回のループで初めて自動制動が必要になった場合に、ステップS9に移行して自動制動モードをセットし、ステップS10で自動制動手段M2が電子制御負圧ブースタ2を作動させることにより、自動制動の目標減速度である0.5G(Gは重力加速度)の減速度を発生させる(図5の時刻b参照)。」(段落【0030】ないし【0039】) ウ.「【0040】このようにして自動制動が開始されると、次のループでステップS6の答えがYESになって図4のステップS11に移行する。ステップS11では、制動意志検出手段M3によりドライバーが自発的な制動操作を行ったか否かを判定する。具体的には、ブレーキペダル1のストロークセンサS_(3) で検出したペダルストロークが所定の閾値を越えているか否かを判定し、ドライバーが自発的な制動操作を行わないためにペダルストロークが前記閾値以下である場合には、ステップS12に移行する。そしてステップS12で、図5の時刻aの警報開始後にドライバーが自発的な制動操作を行うために充分な時間(例えば、2秒)が経過すると、ステップS13で自動制動モードを終了すべく自動制動手段M2が電子制御負圧ブースタ2の作動を中止する。その結果、図5に鎖線で示すように制動力は自動制動の目標減速度である0.5Gから0Gまで漸減する。 【0041】このように、自動制動の開始後に2秒が経過してもドライバーが自発的な制動操作を行わない場合には、何らかの理由で制動が不要になった場合であると判定して自動制動を終了するので、ドライバーが特別の終了操作を行う必要がなくなって操作負担が軽減される。また自動制動の継続時間を2秒間に制限することにより、ドライバーが自動制動を過信するのを防止することができる。 【0042】一方、前記ステップS11において、ブレーキペダル1のストロークセンサS_(3) で検出したペダルストロークが所定の閾値を越えて制動意志検出手段M3がドライバーの自発的な制動操作を検出すると、ステップS14で制動操作支援モードがセットされる(図5の時刻c参照)。制動操作支援モードがセットされると、ステップS15において、緊急度推定手段M4がブレーキペダル1のストロークセンサS_(3) で検出したペダルストロークの微分値、つまりドライバーがブレーキペダル1の操作を開始したときのストローク速度に基づいて制動操作の緊急度を推定する。そしてステップS16で前記ストローク速度に応じた目標減速度を図6のマップに基づいて検索し、その目標減速度が得られるように自動制動手段M2が電子制御負圧ブースタ2を作動させる。 【0043】図6から明らかなように、ブレーキペダル1のストローク速度が100mm/s未満の領域では目標減速度が0.5Gに設定され、ストローク速度が100mm/s以上200mm/s未満の領域では目標減速度が0.5Gから1.0Gまでリニアに増加し、ストローク速度が200mm/s以上の領域では目標減速度が1.0Gに保持される。従って、制動操作の緊急度が低い場合には、それまでの自動制動と同じ0.5Gの制動力が発生し、制動操作の緊急度が高くなると最大値で1.0Gの制動力が発生する。尚、図6のマップに基づいて検索される減速度は、ドライバーがブレーキペダル1を踏む踏力により機械的に発生する減速度(つまり電子制御負圧ブースタ2を電気的に作動させずに発生する減速度)よりも大きな値を持つように設定されており、従ってドライバーの制動操作が自動制動により支援されることになる。 【0044】このように、自動制動中にドライバーが自発的な制動操作を行うと、その制動操作を支援するように電子制御マスタシリンダ2が作動して自動的に制動力が発生し、それまでの自動制動モードの制動力と同じ制動力、あるいはそれを上回る制動力が発生するので、ドライバーの制動操作を有効に支援して制動による物体との接触回避を効果的に行わせることができる。 【0045】尚、緊急度推定手段M4による制動操作の緊急度の検出を、ドライバーがアクセルペダル6から足を離す速度や、ドライバーがブレーキペダル1に向けて足を移動させる速度に基づいて行うことも可能である。 【0046】上述のようにして制動操作支援モードがセットされると、図3のフローチャートのステップS8の答えがYESになってステップS17に移行する。そしてステップS17で、図5の時刻dにおいて破線で示すようにドライバーがブレーキペダル1を戻し、ペダルストロークが所定の閾値未満になるか、あるいはストローク速度(符号付きでブレーキペダル1を戻す方向が負)が所定の閾値(負値)未満になると、ドライバーが特別の解除操作を行うことなく、ステップS18で制動操作支援モードが解除されて制動力がゼロに向けて漸減する。而して、自動制動の解除にもドライバーの意志が反映されて違和感のない制動が可能になる。尚、自動制動の解除を、車両が停止した場合にも行うようにすることが可能である。」(段落【0040】ないし【0046】) (2) ここで、上記(1)ア.ないしウ.及び図面から、次のことが分かる。 カ.上記ア.の【請求項1】、イ.の段落【0030】ないし【0034】、及び【0036】ないし【0038】並びに図1及び図2の記載から、制動制御装置は、ドライバーの意志を決定する制動意志検出手段と、自車と物体との相対距離を測定するレーダー装置と、当該測定された自車と物体との相対距離から危険度を決定する判定手段と、電子制御ユニットによって駆動される警報装置及びブレーキとを備えることが分かる。 キ.上記イ.の段落【0030】の記載から、判定手段が、自車の車速及び加速度と自車の旋回状態との運転状態を考慮に入れた危険度を計算するためのモデルを備えていることが分かる。 ク.上記イ.の段落【0031】及び段落【0036】ないし【0039】並びに図3のS1ないしS9の記載から、危険度が警報閾値を越えれば警報を作動すること、及び危険度が自動制動閾値を越えれば自動制動を開始することが、警報装置及びブレーキを制御するために危険度に応じて決定されていることが分かる。 ケ.上記ウ.の段落【0040】ないし【0046】及び図4のS11ないしS16の記載から、制動意志検出手段で決定されたドライバーの意志の評価が、自動制動によって引き起こされる、車両のブレーキペダルのストローク量に応じて実行され、自動制動が、ブレーキペダルのストローク量と閾値との大小関係に応じて引き続き起動される又は終了されることが分かる。 (3)上記(1)及び(2)より、引用文献には、次の発明が記載されている。 「ドライバーの意志を決定する制動意志検出手段と、自車と物体との相対距離を測定するレーダー装置と、当該測定された自車と物体との相対距離から危険度を決定する判定手段と、電子制御ユニットによって駆動される警報装置及びブレーキとを備える制動制御装置において、 判定手段が、自車の車速及び加速度と自車の旋回状態との運転状態を考慮に入れた危険度を計算するためのモデルを備え、 危険度が警報閾値を越えれば警報を作動すること、及び危険度が自動制動閾値を越えれば自動制動を開始することが、警報装置及びブレーキを制御するために危険度に応じて決定され、 制動意志検出手段で決定されたドライバーの意志の評価が、自動制動によって引き起こされる、車両のブレーキペダルのストローク量に応じて実行され、 自動制動が、ブレーキペダルのストローク量と閾値との大小関係に応じて引き続き起動される又は終了される制動制御装置。」(以下、「引用文献記載の発明」という。) 3 対比 本願発明と引用文献記載の発明を対比する。 引用文献記載の発明における「ドライバー」は、その構成、機能及び技術的意義からみて、本願発明における「運転者」に相当し、以下同様に、「意志」は「意図」に、「制動意志検出手段」は「運転者意図モジュール(29)」に、「自車と物体との相対距離」は「環境データ」に、「レーダー装置」は「環境センサシステム(12)」に、「危険度」は「危険状態」及び「リスクポテンシャル」に、「判定手段」は「リスクコンピュータ(10)」に、「電子制御ユニット」は「制御システム」に、「制動制御装置」は「車両用電子制御システム」に、「自車の車速及び加速度」は「長手方向の動特性」に、「自車の旋回状態」は「横方向の動特性」に、「ブレーキペダルのストローク量」は「車両動作動特性の変化」に、「ブレーキペダルのストローク量と閾値との大小関係」は「評価の結果」に、それぞれ相当する。 また、引用文献記載の発明における「警報装置及びブレーキ」は、本願明細書の段落【0056】の「アクチュエータ(例えば、ブレーキ,回転シートベルト,座席調整部等)」という記載から、本願発明における「車両アクチュエータ」に相当する。 さらに、引用文献記載の発明における「危険度が警報閾値を越えれば警報を作動すること、及び危険度が自動制動閾値を越えれば自動制動を開始すること」は、警報閾値よりも自動制御御閾値の危険度が大きく、段階的にドライバーの運転を支援しているといえるので、本願発明における「段階的に、危険な運転状況中に運転者を最適に支援し、必要な保護手段を取る段階的な制御介入」に相当し、引用文献記載の発明における「自動制動」は、警報を作動することの次に行う段階的な制御であるので、本願発明における「段階的な制御介入」に相当する。 そして、引用文献記載の発明における「引き続き起動される又は終了される」は、「終了される」という限りにおいて、本願発明における「限定的に起動される若しくは起動される又は遮断される」に一致する。 したがって、両者は、 「運転者の意図を決定する運転者意図モジュールと、環境データを測定する環境センサシステムと、当該測定された環境データから危険状態を決定するリスクコンピュータと、制御システムによって駆動される車両アクチュエータとを備える車両用電子制御システムにおいて、 前記リスクコンピュータが、長手方向の動特性と横方向の動特性との運転状態を考慮に入れたリスクポテンシャルを計算するためのモデルを備え、 段階的に、危険な運転状況中に運転者を最適に支援し、必要な保護手段を取る段階的な制御介入が、車両アクチュエータを制御するために前記リスクポテンシャルに応じて決定され、 前記運転者意図モジュールで決定された運転者の意図の評価が、前記制御介入によって引き起こされる、車両の車両動作動特性の変化に応じて実行され、 前記段階的な制御介入が、評価の結果に応じて終了される車両用電子制御システム。」である点で一致し、以下の点で相違する。 <相違点> 「リスクポテンシャルを計算するためのモデル」に関して、本願発明においては、「車両アクチュエータの起動時間」を考慮しているのに対して、引用文献記載の発明においては、考慮しているか否か不明な点(以下、「相違点1」という。)。 「終了される」に関して、本願発明においては、「限定的に起動される若しくは起動される又は遮断される」のに対して、引用文献記載の発明においては、「引き続き起動される又は終了される」点(以下、「相違点2」という。)。 4 相違点についての判断 そこで、上記各相違点1及び2について、以下に検討する。 ・相違点1について 上記2(1)イ.の段落【0030】の「自車と物体との相対距離が所定の閾値を下回った場合や、自車が物体に接近する相対速度が所定の閾値を上回った場合に、物体と接触する可能性が高いと判定する。このとき、自車の車速や正の加速度が大きいと、制動による接触回避やステアリング操作による接触回避が困難であることに鑑み、前記各閾値を自車の車速や加速度の大小に基づいて補正する」という記載から、引用文献記載の発明は、そもそも一層的確な危険度の判定を行うために、自車と物体との相対距離だけでなく、変動要因である自車の車速や加速度等の状態を考慮して危険度の判定を行う閾値を補正するものである。 ここで、一層的確な危険度の判定を行うために変動要因を考慮した引用文献記載の発明において、ブレーキ(車両のアクチュエータ)の持つ制動力等の予め決められた固定要因は、当然考慮されていると考えるべきであるところ、ブレーキの起動時間(応答性)についても制動力に関係する固定要因であるので、当然考慮されていると考えるべきであるから、引用文献記載の発明において、ブレーキの起動時間(応答性)を考慮に入れて危険度を計算し、上記相違点1に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 仮に、考慮されていなかったとしても、ブレーキの起動時間(応答性)の向上に伴って制動力が向上すれば、危険度が小さくなることは技術常識である。 ・相違点2について 本願発明における「限定的に起動される若しくは起動される又は遮断される」とは、「限定的に起動される若しくは起動される」又は「遮断される」ことを意味するので、本願発明が、「遮断される」ものとして以下検討する。 ここでいう「遮断される」とは、「制御介入」が起動することを遮断するという意味なのか、起動している状態を遮断するという意味なのか、それとも、それ以外を意味するのか明確でない。 しかし、本願発明における「・・・前記運転者意図モジュール(29)で決定された運転者の意図の評価が、前記制御介入によって引き起こされる、車両の車両動作動特性の変化に応じて実行され、 前記段階的な制御介入が、前記評価の結果に応じて限定的に起動される若しくは起動される又は遮断される・・・」という発明特定事項から、「制御介入」を起動することによって引き起こされる「車両の車両動作動特性の変化」に応じて実行される「運転者の意図の評価」を行い、その「評価の結果」に応じて、「制御介入」が「遮断される」と解せるので、「遮断される」とは、起動している状態を遮断するという意味を含むことが分かる。 してみると、本願発明における「遮断される」と引用文献記載の発明における「終了される」は、同じことを意味するので、上記相違点2は実質的な相違点ではない。 仮に、「遮断される」が、「制御介入」が起動することを遮断するという意味であったとしても、運転者の意図と制御介入が相反する場合は、制御介入が起動することを遮断することは本願出願前に周知な技術(例えば、原査定の拒絶の理由に引用された特開平11-202049号公報の段落【0073】ないし【0075】参照。以下、「周知技術」という。)であるので、引用文献記載の発明において、ドライバーの意志の評価の結果(ブレーキペダルのストローク量と閾値との大小関係)に応じて、遮断するように設計変更し、上記相違点2に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 そして、本願発明は、引用文献記載の発明から、又は引用文献記載の発明及び周知技術からは予想しえない格別の効果を奏するものとも認められない。 5 むすび 以上のとおり、本願発明は、引用文献記載の発明に基づいて、又は引用文献記載の発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2014-09-17 |
結審通知日 | 2014-09-24 |
審決日 | 2014-10-07 |
出願番号 | 特願2011-155785(P2011-155785) |
審決分類 |
P
1
8・
575-
Z
(B60W)
P 1 8・ 537- Z (B60W) P 1 8・ 561- Z (B60W) P 1 8・ 121- Z (B60W) P 1 8・ 536- Z (B60W) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | ▲高▼木 真顕 |
特許庁審判長 |
加藤 友也 |
特許庁審判官 |
林 茂樹 槙原 進 |
発明の名称 | 車両用の電子制御システム及び車両システムで運転者に依存しない少なくとも1つの介入を決定する方法 |
代理人 | 江崎 光史 |
代理人 | 清田 栄章 |
代理人 | 鍛冶澤 實 |
代理人 | 篠原 淳司 |