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審決分類 |
審判 査定不服 特39条先願 特許、登録しない。 B65D |
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管理番号 | 1298786 |
審判番号 | 不服2013-14899 |
総通号数 | 185 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2015-05-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2013-08-02 |
確定日 | 2015-03-18 |
事件の表示 | 特願2008-531292「カバーテープおよび製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成19年3月29日国際公開、WO2007/035374、平成21年3月5日国内公表、特表2009-508773〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1.手続の経緯 本件出願(以下、「本願」ということがある。)は、平成18年9月13日(パリ条約に基づく優先権主張外国庁受理2005年9月16日、米国)を国際出願日とする出願であって、平成24年3月27日付けで拒絶理由が通知され、これに対し、平成24年9月18日付けで特許請求の範囲と明細書の全文を変更する手続補正がなされる共に意見書が提出されたが、平成25年3月27日付けで拒絶査定がなされた。これに対し、平成25年8月2日付けで拒絶査定不服審判が請求されると同時に特許請求の範囲の全文を変更する手続補正がなされたところ、前置審査において平成25年12月27日付けで、応答期間を指定して拒絶理由の通知と、特許法第39条第7項の規定に基づく特許庁長官名の指令を行ったが、請求人は、応答期間内に何の応答もしなかったものである。なお、当審において、平成26年10月3日に請求人に応答しなかった理由を問い合わせたところ、請求人は、本件について権利化の意志を失っているとの回答であった(平成26年10月3日の応対記録)。 第2.前置審査で通知された拒絶理由 前置審査において平成25年12月27日付けで通知された拒絶理由の1つと、同日付けの指令の内容は、次のとおりである。 「拒絶理由通知の<理由1> この出願の請求項1及び2に係る発明は、同一出願人が同日出願した下記の出願に係る発明と同一と認められるから、この通知書と同日に発送した特許庁長官名による指令書に記載した届出がないときは、特許法第39条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 特願2013-161370号(未公開) 備考 請求項1に係る発明は、上記出願に係る請求項1に係る発明と同一である。 請求項2に係る発明は、上記出願に係る請求項2に係る発明と同一である。 <指令>の内容 この出願の発明は、同一出願人が同日に出願した下記の出願の発明と同一と認められますので、いずれか一の出願を定め、これを本書発送の日から3か月以内に届けてください。 この期間内に届出がないときは、特許法第39条第8項の規定により協議が成立しなかったものとみなします。 記 特願2013-161370号(未公開)」 第3.当審の判断 1.本件出願及び引用出願の出願日及び優先権主張日 前置審査の拒絶理由で引用された、特願2013-161370号(以下、「引用出願」ということがある。)は、本件出願の一部を平成25年8月2日に新たな特許出願としたものであり、その明細書、特許請求の範囲及び図面には、本件出願の出願当初の明細書、特許請求の範囲及び図面に記載されていない事項は記載されていない。したがって、引用出願は適法な分割出願であり、その出願日は、本件出願と同じ平成18年9月13日とみなされる。また、引用出願は、本件出願と同じく、平成17年9月16日をパリ条約による優先権主張日としている。よって、本件出願と引用出願は、その出願日及び優先権主張日が、それぞれ同一である。 2.本願の請求項1、2 平成25年8月2日付けで補正された特許請求の範囲、明細書及び図面の記載からみて、本件出願の請求項1、2に係る発明は、その請求項1、2に記載された次のとおりのものである。 [請求項1] 向かい合った長手方向縁部を有する基材フィルム層と、 長手方向縁部に沿って広がる凹部と、 長手方向縁部にほぼ平行な分割ラインと、 凹部に設けられた複数の接着剤とを有する、カバーテープにおいて、 前記基材フィルム層は、第1の物質および第2の物質を含み、前記分割ラインは、第1の物質および第2の物質間の変わり目を含む、カバーテープ。 [請求項2] 向かい合う長手方向縁部を有する基材フィルム層を提供するステップと、 各長手方向縁部に沿って伸びる凹部を基材フィルム層に形成するステップと、 長手方向縁部にほぼ平行な分割ラインを基材フィルム層に形成するステップと、 各凹部に接着剤を塗布するステップとを有する、カバーテープの製造方法において、 前記基材フィルム層は、弱い中間面を有するラミネートされたかまたは共押出された2層の材料を含み、凹部を形成するステップは、オフセット位置で各層を中間面まで切断するステップを含み、次に、2層の基材フィルム層の区画を切断部および中間面の一部に沿って互いに分離させるステップを含む、カバーテープの製造方法。 3.引用出願の請求項1、2 平成25年8月30日付けで補正された特許請求の範囲、明細書及び図面の記載からみて、引用出願の請求項1、2に係る発明は、その請求項1、2に記載された次のとおりのものである。 [請求項1] 向かい合った長手方向縁部を有する基材フィルム層と、 長手方向縁部に沿って広がる凹部と、 長手方向縁部にほぼ平行な分割ラインと、 凹部に設けられた複数の接着剤とを有する、カバーテープにおいて、 前記基材フィルム層は、第1の物質および第2の物質を含み、前記分割ラインは、第1の物質および第2の物質間の変わり目を含む、カバーテープ。 [請求項2] 向かい合う長手方向縁部を有する基材フィルム層を提供するステップと、 各長手方向縁部に沿って伸びる凹部を基材フィルム層に形成するステップと、 長手方向縁部にほぼ平行な分割ラインを基材フィルム層に形成するステップと、 各凹部に接着剤を塗布するステップとを有する、カバーテープの製造方法において、 前記基材フィルム層は、弱い中間面を有するラミネートされたかまたは共押出された2層の材料を含み、凹部を形成するステップは、オフセット位置で各層を中間面まで切断するステップを含み、次に、2層の基材フィルム層の区画を切断部および中間面の一部に沿って互いに分離させるステップを含む、カバーテープの製造方法。 4.本願発明と引用発明との対比 (1)本願発明1と引用発明1について、 本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明1」という。)と、引用出願の請求項1に係る発明(以下、「引用発明1」という。)とを対比すると、両者の文言は同一であり、相違する点はない。 よって、本願発明1と引用発明1とは同一である旨指摘した、前置審査の拒絶理由は妥当である。 (2)本願発明2と引用発明2について、 本願の請求項2に係る発明(以下、「本願発明2」という。)と、引用出願の請求項2に係る発明(以下、「引用発明2」という。)とを対比すると、両者の文言は同一であり、相違する点はない。 よって、本願発明2と引用発明2とは同一である旨指摘した、前置審査の拒絶理由は妥当である。 5.指令書に対する応答について 前置審査の拒絶理由通知と同日付けで通知した、特許庁長官名による指令において、本件出願と引用出願とについて、「いずれか一の出願を定め、これを本書発送の日から3か月以内に届けてください。」と指令したが、請求人は、この応答期間内に、「いずれか一の出願を定め」る届出を行わなかった。よって、同指令書に記載したとおり「特許法第39条第8項の規定により協議が成立しなかったものとみな」す。 よって、本願発明1及び本願発明2は、特許法第39条第2項の規定により特許を受けることができない。 第4.むすび 以上のとおり、本願発明1及び本願発明2は、特許法第39条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、本願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2014-10-15 |
結審通知日 | 2014-10-21 |
審決日 | 2014-11-04 |
出願番号 | 特願2008-531292(P2008-531292) |
審決分類 |
P
1
8・
4-
Z
(B65D)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 戸田 耕太郎 |
特許庁審判長 |
千葉 成就 |
特許庁審判官 |
渡邊 豊英 栗林 敏彦 |
発明の名称 | カバーテープおよび製造方法 |
代理人 | 山崎 宏 |
代理人 | 田中 光雄 |
代理人 | 大畠 康 |