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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 F21S
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 F21S
管理番号 1305791
審判番号 不服2014-20286  
総通号数 191 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-11-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-10-08 
確定日 2015-09-16 
事件の表示 特願2010-237612「照明装置」拒絶査定不服審判事件〔平成23年 7月28日出願公開、特開2011-146367〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯
本願は、特許法第41条に基づく優先権主張を伴う平成22年10月22日(優先日:平成21年10月26日,特願2009-245099号、優先日:平成21年12月17日,特願2009-285923号)の出願であって、平成26年3月18日付けで拒絶理由が通知され、同年4月15日に意見書及び手続補正書が提出され、同年5月8日付けで拒絶理由が通知され、同年6月9日に意見書及び手続補正書が提出され、同年7月14日付けで、平成26年6月9日付け手続補正を却下するとともに拒絶査定がなされ、これに対し、同年10月8日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに、その請求と同時に手続補正がなされたものである。

第2.平成26年10月8日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成26年10月8日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1.補正後の本件発明
本件補正は、特許請求の範囲の請求項1(平成26年4月15日付けの手続補正)について、
(1)「【請求項1】
基板に光源が配設された光源ユニットと、
前記光源ユニットの前方側に配置され、前記光源からの照明光により照明される被照明部材と、
前記基板と前記被照明部材との間に配置されるケース体と、
前記光源ユニットと前記被照明部材との間に配置され前記光源から前記照明光を拡散させる拡散部材と、を備え、
前記ケース体には、前記光源に対応するように設けられる空洞部と、前記空洞部を取り囲む本体部とが形成されてなる照明装置において、
前記空洞部と前記本体部との境界部分となる前記本体部の内壁部を鏡面状態とすると共に、前記空洞部を塞ぐように前記ケース体上に前記拡散部材を載置したことを特徴とする照明装置。」
とあったものを
(2)「【請求項1】
基板に光源が配設された光源ユニットと、
前記光源ユニットの前方側に配置され、前記光源からの照明光により照明される被照明部材と、
前記基板と前記被照明部材との間に配置されるケース体と、
前記光源ユニットと前記被照明部材との間に配置され前記光源から前記照明光を拡散させる拡散部材と、を備え、
前記ケース体には、前記光源に対応するように設けられる空洞部と、前記空洞部を取り囲む本体部とが形成されてなる照明装置において、
前記空洞部と前記本体部との境界部分となる前記本体部の内壁部を鏡面状態とすると共に、前記ケース体に設けられた鍔部と、前記基板と、に設けられた貫通孔を貫通するネジによって前記ケース体が前記基板と組み付けられ、前記空洞部を塞ぐように前記ケース体上に前記拡散部材が載置されてなることを特徴とする照明装置。」
と補正することを含むものである。(下線は補正箇所を示すために審判請求人が付したものである。)

上記補正は、補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「ケース体」に関して、「鍔部」を設けることを限定するとともに、「鍔部と、前記基板と、に設けられた貫通孔を貫通するネジによって前記ケース体が前記基板と組み付けられ」との限定事項を付加したものであり、かつ、補正前の請求項1に記載された発明と、補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の前記請求項1に記載される発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。

2.刊行物の記載事項
(1)原査定の拒絶の理由に引用された、本願の優先権主張の日前に頒布された刊行物である特開2003-341384号公報(以下、「刊行物1」という。)には、「車両用表示装置」に関し、以下の事項が記載されている。(下線は当審において付したものである。以下同様。)

(ア)「【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面に基いて、本発明を車両用ヘッドアップディスプレイに応用した一実施形態を説明する。
【0013】表示装置10は、液晶表示器11と凹面鏡12とを有しており、この液晶表示器11及び凹面鏡12は、ハウジング13に収容されている。液晶表示器10は、TFT型の液晶表示素子14(表示素子),反射部材15,発光ダイオード16及び硬質配線板17を有している。複数の発光ダイオード16は、互いに近接して配置されており、硬質配線板17に接続されている。反射部材15は、白色の樹脂からなるものであり、角筒状となっている。反射部材15は、内周の反射面15aで発光ダイオード37が発した光を液晶表示素子14に反射させる。
【0014】凹面鏡12は、液晶表示器11が発した表示光Lを車両のフロントガラスに反射させる。・・・」

以上の記載事項及び【図2】を参酌すると、次の点が認定できる。
(イ)硬質配線板17に発光ダイオード16が接続されたものは光源ユニットといえる。
(ウ)液晶表示素子14は、硬質配線板17に発光ダイオード16が接続された光源ユニットの前方側に配置され、発光ダイオード16から発した光が入射するものである。
(エ)反射部材15は、硬質配線板17と液晶表示素子14との間に配置されている。
(オ)反射部材15は角筒状となっており、発光ダイオード16に対応するように設けられる空洞部を取り囲むように形成されている。

これら記載事項、認定事項、及び図示内容を総合し、本願補正発明の記載ぶりに倣って整理すると、刊行物1には、次の発明(以下、「刊行物発明」という。)が記載されている。

「硬質配線板17に発光ダイオード16が接続された光源ユニットと、
前記光源ユニットの前方側に配置され、前記発光ダイオード16から発した光が入射する液晶表示素子14と、
前記硬質配線板17と前記液晶表示素子14との間に配置される反射部材15と、を備え、
前記反射部材15には、前記発光ダイオード16に対応するように設けられる空洞部を取り囲むように形成されてなる液晶表示器11において、
前記反射部材15は白色の樹脂からなり、その内周を反射面15aとする液晶表示器11。」

(2)原査定の拒絶の理由に引用された、本願の優先権主張の日前に頒布された刊行物である特開2004-101723号公報(以下、「刊行物2」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。

(カ)「【請求項1】
リード端子を有する液晶表示素子と、発光素子を設けたプリント基板とからなり、前記液晶表示素子を前記プリント基板に装着後にライトガイドを両者の間に挿入する構成としたことを特徴とする表示装置。」

(キ)「【請求項4】
ライトガイドは、内側に鏡面仕上げを形成してなる請求項1に記載の表示装置。」

(ク)「【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子を有する電子機器の表示装置に関するものである。」

(ケ)「【0015】
(実施例1)
図1は本発明の第1の実施例における表示装置の断面図を示すものである。
図1において10は液晶表示素子、10aはリード端子、11はライトガイド、12はプリント基板、13は拡散シート、15は発光素子である。
【0016】
以上のように構成された本実施例における動作作用を説明する。
【0017】
まず、図1において、ライトガイド11とプリント基板12及び拡散シート13液晶表示素子10で閉じた空間16を形成している。光が発光素子15から照射されると、閉じた空間16がプリント基板12上の光源である発光素子15の光を液晶表示素子10まで導いている。更に液晶表示素子10の裏面には導かれた光を表面の凹凸により拡散する拡散シート13が液晶表示素子10とライトガイド11の間に組み立てられている。そのためライトガイド11によって導かれた光は拡散シート13により広い範囲に均一に拡散され液晶表示素子10を通過する。そしてその光により、光の透過部及び不透過部のある液晶表示部のコントラストがはっきりして見やすくなり、電子機器を使用する人の認識しやすい表示となっている。」

(コ)「【0026】
また、本実施例ではライトガイドがプリント基板と接する面に凸部を有し、対応するプリント基板の位置に穴を有することによりライトガイドが移動しなくなり固定される。したがって安定した光源となる。」

(3)本願の優先権主張の日前に頒布された刊行物である国際公開第2006/117960号(以下、「刊行物3」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。

(サ)「[0001] 本発明は、発光ダイオード等の発光素子を有する照明装置並びに液晶表示パネル及びその液晶表示パネルを透過照明する照明手段を備えた液晶表示装置に関するものである。」

(シ)「[0015] ヘッドアップディスプレイ11は、液晶表示装置15及び反射器16をハウジング17に収容したものである。液晶表示装置15は、液晶表示パネル19,光拡散板20,照明手段21,ケース体22を有している。
液晶表示パネル19は、透明電極が形成された一対のガラス基板に液晶を封入した液晶セルの前後両面に偏光膜を貼着したものであり、ケース体22に固定されている。光拡散板20は、液晶表示パネル19の後面に配置され、ケース体22に固定されている。
[0016] 照明手段21は、発光ダイオード23(第一の発光素子)と、発光ダイオード24(第二の発光素子)と、回路基板25と、光学部材26とを有している。照明手段21は、液晶表示パネル19の後方に配置され、液晶表示パネル19を透過照明する。
ケース体22は略角筒形状になっており、ケース体21の前端部に液晶表示パネル19及び光拡散板20が保持されている。ケース体21の後端部は、後述する放熱部材に固定されている。」

(ス)「[0019] 40は放熱部材であり、この放熱部材40は、ハウジング17の開口部17aに配設されている。放熱部材40は、図示しないビスによってフランジ部40aでハウジング17に固定されている。放熱部材40は、シリコーンゴム等の弾性体からなる熱伝導シート41を介して、発光ダイオード23,34の熱をハウジング17の外に放出する。・・・」

(セ)「[0021] 次に、発光ダイオード23,24,回路基板25,光学部材26を有する照明手段21について更に詳述する。
図3に示すように、・・・発光ダイオード23,24は、上下に各4個(合計8個)、回路基板24に並設されている(図4参照)。・・・ 」

3.対比
本願補正発明と刊行物発明とを対比すると、その意味、機能または構造からみて、後者の「硬質配線板17」は前者の「基板」に相当し、以下同様に、「発光ダイオード16」は「光源」に、「接続された」は「配設された」に、「前記発光ダイオード16から発した光が入射する」「液晶表示素子14」は「前記光源からの照明光により照明される」「被照明部材」に、「反射部材15」は「ケース本体」に、それぞれ相当する。

また、後者の「前記反射部材15には、前記発光ダイオード16に対応するように設けられる空洞部を取り囲むように形成されてなる」「液晶表示器11」と前者の「前記ケース体には、前記光源に対応するように設けられる空洞部と、前記空洞部を取り囲む本体部とが形成されてなる」「照明装置」とは、「前記ケース体には、前記光源に対応するように設けられる空洞部が形成されてなる」「照明装置」という限りにおいて共通する。

そうすると、両者は、本願補正発明の用語を用いて表現すると、次の点で一致する。
[一致点]
「基板に光源が配設された光源ユニットと、
前記光源ユニットの前方側に配置され、前記光源からの照明光により照明される被照明部材と、
前記基板と前記被照明部材との間に配置されるケース体と、を備え、
前記ケース体には、前記光源に対応するように設けられる空洞部が形成されてなる照明装置。」

そして、両者は次の点で相違する。

[相違点1]
本願補正発明は、「前記光源ユニットと前記被照明部材との間に配置され前記光源から前記照明光を拡散させる拡散部材」を備え、「前記空洞部を塞ぐように前記ケース体上に前記拡散部材が載置されてなる」のに対し、
刊行物発明は、かかる拡散部材が備えられているか明らかでなく、その載置状態も不明である点。

[相違点2]
「ケース体」に関し、
本願補正発明は、「前記空洞部を取り囲む本体部」が形成され、「前記空洞部と前記本体部との境界部分となる前記本体部の内壁部を鏡面状態とする」のに対し、
刊行物発明は、「白色の樹脂からなり、その内周を反射面15aとする」点。

[相違点3]
本願補正発明は、「前記ケース体に設けられた鍔部と、前記基板と、に設けられた貫通孔を貫通するネジによって前記ケース体が前記基板と組み付けられ」ているのに対し、
刊行物発明は、反射部材15と硬質配線基板17の組み付け構造が明らかでない点。

4.当審の判断
(1)上記相違点1について
液晶表示装置において、液晶表示素子を通過する光のむらを低減させ認識しやすい表示とするために、光源ユニットと液晶表示素子との間に配置され、光源からの光を拡散させる拡散部材を配置することは、刊行物2(記載事項(ケ)の段落【0017】及び【図1】,【図3】を参照。)の拡散シート13及び刊行物3(記載事項(シ)の段落[0015]及び[図1]を参照。)の光拡散板20に見られるように、従来周知の技術であるところ、刊行物3には、記載事項(シ)のとおり、「液晶表示装置において、略角筒形状のケース体22の前端部に、液晶表示パネル19の後面に配置された光拡散板20が固定され、該ケース体22の後端部に、発光ダイオード23,24を並設した回路基板25を搭載する放熱部材が固定されていること」が記載されている。(以下、「刊行物3に記載されている事項」という。)
ここで、発光ダイオード23,24を並設した回路基板25は光源ユニットといえ、また[図1]を参酌すると、略角筒形状のケース体22の内部には発光ダイオード23,24に対応するように空洞部を有しており、光拡散板20は、光源ユニットと液晶表示パネル19との間に配置され、かつ該空洞部を塞ぐようにケース体22の前端部に固定されていることが解る。
してみると、刊行物3には、「光源ユニットと液晶表示パネル19との間に配置され発光ダイオード23,24から照明光を拡散させる光拡散板20」を備え、「空洞部を塞ぐようにケース体22の前端部に光拡散板20を固定すること」が開示されているといえる。
刊行物発明と刊行物3に記載されている事項とは、液晶表示素子を有する表示装置という技術分野に属することで共通しており、かつ刊行物発明において、発光ダイオード16から発した光を拡散して液晶表示素子14に入射させ、該液晶表示素子14を通過する光のむらを低減させ認識しやすい表示
にするという課題は内在しているといえるから、刊行物発明に刊行物3に記載されている事項を適用し、光源ユニットと液晶表示素子14との間に配置され発光ダイオード16から発した光を拡散させる光拡散板を空洞部を塞ぐように反射部材15の前端側に固定することは、当業者が容易に想到し得たことである。
よって、刊行物発明において、上記相違点1に係る本願補正発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

(2)上記相違点2について
刊行物1の段落【0014】に「凹面鏡12は、液晶表示器11が発した表示光Lを車両のフロントガラスに反射させる。」と記載されているように、光を反射させる手段として、鏡面を用いることは普通に行われていることであるところ、刊行物2には、記載事項(カ)?(ク)のとおり「液晶表示素子を有する電子機器の表示装置において、ライトガイド11の内側を鏡面仕上げにして、発光素子15から照射した光を反射させて液晶表示素子10に導くこと」が記載されている。(以下、「刊行物2に記載されている事項」という。)
ここで、刊行物2に記載されている事項の「ライトガイド11」は、本願補正発明の「ケース体」に相当する

刊行物発明と刊行物2に記載されている事項とは、液晶表示素子を有する表示装置という技術分野に属することで共通しているから、刊行物発明に刊行物2に記載されている事項を適用し、刊行物発明の「反射部材15は白色の樹脂からなり、その内周を反射面15aとする」との構成に代えて、反射部材15の内側を鏡面仕上げにして、発光ダイオード16から発した光を反射させ液晶表示素子14に導く構成を採用することは当業者が容易に想到し得たことである。
その際に、反射部材15を空洞部を取り囲むように本体部が形成され、該空洞部と本体部との境界部分となる当該本体部の内側が鏡面仕上げの状態とすることは当業者であれば適宜になし得ることである。
よって、刊行物発明において、上記相違点2に係る本願補正発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

(3)上記相違点3について
刊行物2の記載事項(コ)には、「ライトガイドがプリント基板と接する面に凸部を有し、対応するプリント基板の位置に穴を有することによりライトガイドが移動しなくなり固定される。したがって安定した光源となる。」と記載されているように、ライトガイド11(本願補正発明の「ケース体」に相当。)をプリント基板12に固定することが示唆されている。
また、二つの板状の部材をネジを用いて固着することは普通に行われているところ、LEDの光を反射板で反射させる照明装置において、反射板に設けられた鍔部と、該LEDが搭載された基板と、に設けられた貫通孔を貫通するネジによって該反射板が基板と組み付ける構造は、従来周知である。(一例として、特開2008-273496号公報の【図13】を参照。)
してみると、刊行物発明の反射部材15と硬質配線板17の組み付け構造として、当該周知技術を適用し、反射部材15に鍔部を設けるとともに、該鍔部と硬質配線板17とに設けられた貫通孔を貫通するネジによって反射部材15と硬質配線板17とを組み付ける構造とすることは当業者であれば適宜になし得ることである。
よって、刊行物発明において、上記相違点3に係る本願補正発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

(4)本願補正発明による効果も、刊行物発明、刊行物2及び3に記載されている事項及び周知技術から当業者が予測し得た程度のものであって、格別のものとはいえない。

したがって、本願補正発明は、刊行物発明、刊行物2及び3に記載されている事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

5.むすび
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3.本願発明について
1.本願発明
本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし5に係る発明は、平成26年4月15日に補正された特許請求の範囲の請求項1ないし5に記載された事項により特定されるとおりのものであると認められるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、前記「第2.1.(1)」に記載したとおりである。

2.刊行物の記載事項
刊行物の記載事項は、前記「第2.2.」に記載したとおりである。

3.対比・判断
本願発明は、本願補正発明から、前記「第2.1.(2)」に記載した限定事項(下線の補正箇所)を省くものである。そうすると、本願発明の発明特定事項を含み、さらに、前記「第2.1.(2)」の限定事項により減縮したものに相当する本願補正発明が、前記「第2.3.及び4.」に記載したとおり、刊行物発明、刊行物2及び3に記載されている事項、及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、実質的に同様の理由により、刊行物発明、刊行物2及び3に記載されている事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.むすび
以上のとおり、本願発明(請求項1に係る発明)は、刊行物発明、刊行物2及び3に記載されている事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。
したがって、本願の他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2015-07-10 
結審通知日 2015-07-14 
審決日 2015-07-28 
出願番号 特願2010-237612(P2010-237612)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (F21S)
P 1 8・ 121- Z (F21S)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 谿花 正由輝  
特許庁審判長 氏原 康宏
特許庁審判官 島田 信一
櫻田 正紀
発明の名称 照明装置  

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