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審決分類 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない。 H04N
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H04N
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H04N
管理番号 1305955
審判番号 不服2014-14267  
総通号数 191 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-11-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-07-22 
確定日 2015-09-24 
事件の表示 特願2012-288920「視聴情報集計装置、視聴機器、視聴情報集計方法、およびプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 9月 4日出願公開、特開2014-160884〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.経緯

1.手続
本願は、平成24年12月28日の出願であって、手続の概要は以下のとおりである。

拒絶理由通知 :平成25年10月10日(起案日)
手続補正 :平成25年12月13日
拒絶査定 :平成26年 4月14日(起案日)
拒絶査定不服審判請求 :平成26年 7月22日
手続補正 :平成26年 7月22日
前置審査報告 :平成26年 9月 1日

2.査定
原査定の理由は、概略、以下のとおりである。

この出願の請求項1ないし3,5,6に係る発明(平成25年12月13日付け手続き補正後)は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の各刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記(刊行物)
刊行物1:国際公開第2012/176836号
刊行物2:特開2005-151148号公報
刊行物3:特開2008-258733号公報(周知例として査定時に引用)
刊行物4:特開2007-43401号公報(周知例として査定時に引用)

第2.平成26年7月22日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
平成26年7月22日付けの手続補正(以下「本件補正」という)を却下する。

[理由]
1.本件補正の内容
本件補正は、特許請求の範囲についてする次の補正事項を含むものである(アンダーラインは補正箇所)。

(1)補正事項1
補正前請求項1、補正前請求項3ないし補正前請求項5を削除する。

(2)補正事項2
補正前請求項1を削除したことに伴い、補正前請求項2を補正後請求項1に繰り上げるとともに、

補正a:
「チャンネルの録画視聴に関する視聴情報」(補正前)とあるのを、
「チャンネルの録画視聴に関する視聴情報であって、当該チャンネルのチャンネル番号と、当該録画視聴の対象となる番組コンテンツの録画に関する時刻と、当該視聴機器の識別情報と、を含む視聴情報」(補正後)と補正する。

補正b:
「チャンネルのリアルタイム視聴に関する視聴情報」(補正前)とあるのを、
「チャンネルのリアルタイム視聴に関する視聴情報であって、当該チャンネルのチャンネル番号と、当該視聴機器の識別情報と、を含む視聴情報」(補正後)と補正する。

補正c:
「前記データベースに登録されている複数の視聴情報のうち、任意に指定された対象期間または時点の視聴に関する視聴情報を、チャンネル毎に集計する集計手段」(補正前)とあるのを、
「前記データベースに登録されている複数の視聴情報のうち、任意に指定された対象期間または時点の視聴に関する視聴情報を、チャンネル毎に集計する集計手段であって、前記対象期間または時点において放送された番組コンテンツの、前記対象期間または時点よりも後における録画視聴に関する前記視聴機器毎の視聴情報を、前記集計の対象に含める集計手段」(補正後)と補正する。

(3)補正事項3
補正前請求項1、補正前請求項3ないし補正前請求項5を削除したことに伴い、補正前請求項6を、補正後請求項2に繰り上げるとともに、引用請求項の「請求項1から4のいずれか一項」を「請求項1」と補正する。

2.補正の適合性
(1)補正の範囲
上記補正事項2は、願書に最初に添付した明細書の記載(補正a:段落【0074】,【0084】?【0087】,【0130】?【0138】、補正b:段落【0135】?【0138】、補正c:段落【0100】?【0106】,【0117】?【0129】)に基づくものであり、特許法第17条の2第3項に規定される願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてするものである。

(2)補正の目的
上記補正事項1及び3は、請求項の削除、あるいはその削除に伴い整合を図るためのものであり、請求項の削除を目的とする補正に該当する。
また、上記補正事項2については、補正aは「チャンネルの録画視聴に関する視聴情報」の内容を限定し、補正bは「チャンネルのリアルタイム視聴に関する視聴情報」の内容を限定するものであり、補正cは「集計手段」について、補正前の請求項3の発明特定事項を加え、さらに内容を限定するものであるから、上記補正事項2は、特許請求項の範囲の減縮を目的とする補正に該当する。
よって、上記補正事項1ないし3は、特許法第17条の2第5項第1号または第2号の規定に該当するものである。

(3)独立特許要件
上記補正事項2は、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正事項であるので、本件補正後の請求項1に係る発明が、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項に規定された特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否かについて以下に検討する。

ア.補正後の発明
本件補正後の請求項に係る発明は、平成26年7月22日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1及び2に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。

「【請求項1】
複数の視聴機器の各々から、チャンネルの録画視聴に関する視聴情報であって、当該チャンネルのチャンネル番号と、当該録画視聴の対象となる番組コンテンツの録画に関する時刻と、当該視聴機器の識別情報と、を含む視聴情報、および、チャンネルのリアルタイム視聴に関する視聴情報であって、当該チャンネルのチャンネル番号と、当該視聴機器の識別情報と、を含む視聴情報の少なくともいずれか一方を取得する視聴情報取得手段と、
視聴情報を蓄積するデータベースに対し、前記視聴情報取得手段によって取得された、前記録画視聴に関する視聴情報、および、前記リアルタイム視聴に関する視聴情報の少なくともいずれか一方を登録する視聴情報登録手段と、
前記データベースに登録されている複数の視聴情報のうち、任意に指定された対象期間または時点の視聴に関する視聴情報を、チャンネル毎に集計する集計手段であって、前記対象期間または時点において放送された番組コンテンツの、前記対象期間または時点よりも後における録画視聴に関する前記視聴機器毎の視聴情報を、前記集計の対象に含める集計手段と、
を備えることを特徴とする視聴情報集計装置。
【請求項2】
コンピュータを請求項1に記載の視聴情報集計装置として機能させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記視聴情報集計装置が備える前記各手段として機能させるプログラム。」

イ.特許法第36条第6項2号について
(a)補正後請求項1には、「当該録画視聴の対象となる番組コンテンツの録画に関する時刻」と記載されているが、本願明細書の段落【0084】,【0131】,【0132】,図9,図15には、録画番組視聴情報に「再生時の実時間」、「録画開始時刻」、「再生時間」が含まれていることが記載されているものの、上記「当該録画視聴の対象となる番組コンテンツの録画に関する時刻」という用語が見あたらず、どのような時刻を指すのか明らかでない。
このうち、「時刻」という表現が使用され、録画に関連する情報であるものは「録画開始時刻」であるが、「録画開始時刻」は視聴に関する情報ではないため、視聴の集計には利用できない情報である。
一方、「再生時の実時間」および「再生時間」は、番組コンテンツの再生に関する時間であり、「当該録画視聴の対象となる番組コンテンツの録画に関する時刻」であるとはいえない。
よって、補正後請求項1の「当該録画視聴の対象となる番組コンテンツの録画に関する時刻」は、どのような時刻を指すのか不明であり、それにより発明が明確ではない。

(b)補正後請求項1には、「前記データベースに登録されている複数の視聴情報のうち、任意に指定された対象期間または時点の視聴に関する視聴情報を、チャンネル毎に集計する集計手段であって、前記対象期間または時点において放送された番組コンテンツの、前記対象期間または時点よりも後における録画視聴に関する前記視聴機器毎の視聴情報を、前記集計の対象に含める集計手段」が記載されている。
しかしながら、上記(a)でも検討したように、補正後請求項1の「当該録画視聴の対象となる番組コンテンツの録画に関する時刻」がどのような情報であるのか明らかでない。
また、補正後請求項1には、「チャンネルのリアルタイム視聴に関する視聴情報であって、当該チャンネルのチャンネル番号と、当該視聴機器の識別情報と、を含む視聴情報」と記載されているものの、リアルタイム視聴に関する視聴情報に、当該チャンネルを視聴した時刻に関する情報は何も特定がない。
よって、補正後請求項1の「集計手段」は、再生視聴に関する時刻が明確ではない「チャンネルの録画視聴に関する視聴情報」と、リアルタイム視聴に関する時刻が特定されていない「チャンネルのリアルタイム視聴に関する視聴情報」とから、どのようにして「任意に指定された対象期間または時点の視聴に関する視聴情報を、チャンネル毎に集計する」のか不明である。
さらに、通常再生、早送りなどの再生の態様や、再生に関する時刻などが特定されていない「チャンネルの録画視聴に関する視聴情報」から、どのようにして「対象期間または時点よりも後における録画視聴に関する」視聴情報を集計するのかも不明である。

(c)補正後請求項1において、「視聴情報取得手段」は、「チャンネルの録画視聴に関する視聴情報」、および、「チャンネルのリアルタイム視聴に関する視聴情報」の「少なくともいずれか一方を取得する」ものであり、「視聴情報登録手段」は、「前記録画視聴に関する視聴情報」、および、「前記リアルタイム視聴に関する視聴情報」の「少なくともいずれか一方を取得する登録する」ものである。
すなわち、補正後請求項1に記載される発明は、「視聴情報取得手段」および「視聴情報登録手段」が、「録画視聴に関する視聴情報」は扱わず、「リアルタイム視聴に関する視聴情報」のみを扱う発明を含むものである。
そうすると、「リアルタイム視聴に関する視聴情報」のみを扱う発明の場合に、「前記対象期間または時点よりも後における録画視聴に関する前記視聴機器毎の視聴情報を、前記集計の対象に含める集計手段」が、どのようにして録画視聴に関する視聴情報を集計の対象に含めるのか不明である。

ウ.まとめ(独立特許要件)
以上のように、平成26年7月22日付け手続補正書で補正された請求項1に係る発明は明確でないから、本件補正後の請求項1に係る発明、及び請求項1を引用する請求項2に係る発明は、特許法第36条第6項2号の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(4)むすび
以上、本件補正は、特許法17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反してなされたものであるから、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

(5)予備的検討
以上のように、本件補正は上記補正却下の決定のとおり結論すべきであるが、仮に、補正後の請求項1が明確であり、特許法第36条第6項2号の規定に適合するとした場合、本件補正後の特許請求の範囲に記載された発明が、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるか否かについて以下に予備的に検討する。

ア.本願補正発明
本件補正後の請求項に係る発明は、上記(3)ア.に示したものであるところ、そのうち請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という)は、次のとおりのものである。
なお、本願発明の各構成の符号は便宜的に当審で付したものである。

(本願補正発明)
(A)複数の視聴機器の各々から、チャンネルの録画視聴に関する視聴情報であって、当該チャンネルのチャンネル番号と、当該録画視聴の対象となる番組コンテンツの録画に関する時刻と、当該視聴機器の識別情報と、を含む視聴情報、および、チャンネルのリアルタイム視聴に関する視聴情報であって、当該チャンネルのチャンネル番号と、当該視聴機器の識別情報と、を含む視聴情報の少なくともいずれか一方を取得する視聴情報取得手段と、
(B)視聴情報を蓄積するデータベースに対し、前記視聴情報取得手段によって取得された、前記録画視聴に関する視聴情報、および、前記リアルタイム視聴に関する視聴情報の少なくともいずれか一方を登録する視聴情報登録手段と、
(C)前記データベースに登録されている複数の視聴情報のうち、任意に指定された対象期間または時点の視聴に関する視聴情報を、チャンネル毎に集計する集計手段であって、前記対象期間または時点において放送された番組コンテンツの、前記対象期間または時点よりも後における録画視聴に関する前記視聴機器毎の視聴情報を、前記集計の対象に含める集計手段と、
(D)を備えることを特徴とする視聴情報集計装置。

イ.刊行物の記載事項
(a)原査定の拒絶の理由に引用された刊行物である特開2005-151148号公報(以下「刊行物1」という。)には、「情報提供システム及び視聴行動分析システム」(発明の名称)に関し、図面と共に次に掲げる事項が記載されている。

(ア)「【0057】
以下に本発明の実施例について、図面とともに説明する。図1は、本発明が適用された視聴行動に関する情報収集分析システム1の構成を表す説明図である。
本実施例の情報収集分析システム1は、録画再生機能及び、利用者(視聴者)の視聴行動に関する視聴情報DAT1を送信する機能(視聴情報送信機能)を備えたTV(テレビジョン)受信装置100と、標準時刻情報を配信するタイムサーバ3と、各放送局から放送されるTV番組についての情報が格納されたEPGデータをTV受信装置100に提供するEPGサービスセンタ装置5と、上記各TV受信装置100から視聴情報DAT1を収集して分析する分析センタ装置200と、が広域ネットワーク(具体的にはインターネット7)を通じて互いに通信可能に接続された構成にされている。」

(イ)「【0059】
図2は、上記TV受信装置100の概略構成を表すブロック図である。本実施例のTV受信装置100は、装置各部を統括制御するCPU101と、プログラム等を記憶するROM103と、CPU101による演算処理時に各種情報が格納されるRAM105と、大容量記憶媒体としてのハードディスク装置(HDD)107と、上記広域ネットワークとしてのインターネット7に接続されインターネット7内の装置と通信を行う通信制御部109と、録画再生部110と、TV受信部120と、操作部130と、を備える。」

(ウ)「【0072】
TV番組出力処理を実行すると、CPU101は、TV受信部120の表示制御部125にリアルタイム視聴指令を入力して、表示制御部125に、TV受信部120のTVチューナ121が受信するTV番組をモニタ出力させる(S310)。その後、リアルタイム視聴開始操作に関する視聴情報DAT1を、ハードディスク装置107内の履歴ファイルに書き込む(S320)。尚、図7は、ハードディスク装置107に格納された履歴ファイルの構成を表す説明図である。
【0073】
履歴ファイルは、リアルタイム視聴に関する操作がなされる度若しくは、再生操作がなされる度に作成される視聴情報DAT1の一群から構成される。視聴情報DAT1は、受信録画情報と、操作情報と、からなる。
【0074】
受信録画情報は、TV受信部120により受信されモニタ出力されたTV番組のチャネル番号若しくは録画再生部110により録画されたTV番組のチャネル番号を表すチャネル情報と、録画されたTV番組(録画番組)の録画開始時刻及び録画終了時刻を表す録画時刻情報と、EPGデータから抽出した録画番組の情報を含むEPG番組情報と、からなる。」
【0075】
一方、操作情報は、操作された時点から継続される視聴者の視聴態様(換言すると操作された時点から開始される当該TV受信装置100の動作態様)を表す視聴種別情報(「Realtime」、「PlayBack」及び「Trick」のいずれか)と、視聴情報DAT1を作成する契機となった操作の種別を表す開始時操作種別情報と、その操作の入力時刻を表す動作開始時刻情報と、その操作の次に操作部130に入力された次操作の種別を表す終了時操作種別情報と、次操作の入力時刻を表す動作終了時刻情報と、動作開始時刻(又は録画開始時刻)から動作終了時刻(又は録画終了時刻)までの時間を表す継続時間情報と、からなる。尚、本実施例のシステムで取り扱われる時刻情報は、少なくとも日・時・分・秒に関する情報を含む。
【0076】
即ち、S320においてCPU101は、モニタ装置127に出力されたTV番組のチャネル番号を上記チャネル情報とし、S215にて確認した時刻を動作開始時刻情報とし、「Realtime」コードを視聴種別情報とし、「Start」コードを開始時操作種別情報として、視聴情報DAT1を作成し、履歴ファイルに書き込む。この際、録画時刻情報、EPG番組情報、動作終了時刻情報、終了時操作種別情報及び継続時間情報の書込欄は空欄にされる。
【0077】
この後、CPU101は、S330に移行して、操作部130からチャネル(CH)切替操作に関する指令入力を受けたか否か判断する。そして、チャネル切替操作に関する指令入力を受けていないと判断すると(S330でNo)、リアルタイム視聴を終了する旨の指令入力を操作部130から受けたか否か判断する(S360)。尚、リアルタイム視聴を終了する旨の指令は、当該TV受信装置100のメイン電源がオフ操作された場合や、録画操作、再生操作などがなされた場合に操作部130から入力される。
【0078】
S360にて、リアルタイム視聴を終了する旨の指令入力を受けていないと判断すると、CPU101は、S330に移行して、チャネル切替操作に関する指令入力を受けていないかどうか再び判断する。そして、チャネル切替操作に関する指令入力を受けていると判断すると(S330でYes)、内部時計を用いて現在時刻を確認すると共に(S335)、操作部130から入力された指令に従って、TVチューナ121の受信チャネルを切り替えるようにTV受信部120の表示制御部125に対して指令入力を行う(S340)。
【0079】
この後、CPU101は、今回のチャネル切替操作に関する視聴情報DAT1を書き込む(S350)。即ち、前回作成した視聴情報DAT1に、動作終了時刻情報、終了時操作種別情報及び継続時間情報を追加して、前回の視聴情報DAT1を完成させると共に、今回のチャネル切替操作に関する新しい視聴情報DAT1を作成し、履歴ファイルに書き込む。
【0080】
具体的に説明すると、CPU101は、切替後にモニタ出力されるTV番組のチャネル番号をチャネル情報とし、S335で確認した時刻を動作開始時刻情報とし、「Realtime」コードを視聴種別情報とし、「Channel」コードを開始時操作種別情報として、新しい視聴情報DAT1を作成し、これを履歴ファイルに書き込む。また、前回の視聴情報DAT1における動作終了時刻情報の書込欄に、S335で確認した時刻を書き込み、終了時操作種別情報の書込欄に、「Channel」コードを書き込み、継続時間情報の書込欄に、動作終了時刻から動作開始時刻を引いた時間を書き込んで、前回の視聴情報DAT1を完成させる。
【0081】
尚、本実施例で用いられる「Realtime」コードは、視聴情報DAT1が当該TV番組出力処理で作成された情報であることを示すものであり、「Channel」コードは、チャネルの切替操作を示すものである。」

(エ)「【0105】
次に、この番組再生処理と並列実行される再生操作収集処理について説明する。再生操作収集処理を実行すると、CPU101は、再生操作に関する操作情報を、前回の視聴情報DAT1に追記する(S810)。即ち、動作終了時刻情報の書込欄に、S215で確認した内部時計の時刻を書き込むと共に、終了時操作種別情報として「HDD_List」コードを書き込み、その前動作の継続時間情報を書き込む(但し、前回の視聴情報DAT1が完成しているケースの場合には、S810の処理を行わない)。
【0106】
その後、CPU101は、録画ファイルが選択された(S715にてYesと判断された)か否か判断し(S815)、録画ファイルが選択されたと判断すると(S815でYes)、内部時計の現在時刻を確認すると共に(S820)、選択された録画ファイルに対応する録画番組情報を、管理用録画番組リストから読み出す(S823)。
【0107】
この読み出し後、CPU101は、録画番組情報に基づいて、再生開始操作に関する視聴情報DAT1を履歴ファイルに書き込む(S827)。具体的には、管理録画番組リストに記載された録画ファイルの録画開始時刻及び録画チャネル及びEPG番組情報に基づいて、受信録画情報を作成すると共に、S820で確認した時刻を動作開始時刻とし、視聴種別を「Playback」とし、開始時操作種別情報を「Start」として操作情報を作成し、その作成した受信録画情報及び操作情報からなる視聴情報DAT1を履歴ファイルに書き込む。
【0108】
その後、CPU101は、操作部130よりスキップ指令が入力されたか否か判断し(S830)、スキップ指令が入力されていないと判断すると、S840に移行する。一方、スキップ指令が入力されていると判断すると(S830でYes)、スキップ開始直前の時刻とスキップ終了直後の時刻とを内部時計により確認した後(S833)、スキップ開始操作に関する視聴情報DAT1を書き込む(S837)。
【0109】
具体的には、前回作成された視聴情報DAT1の空欄に、録画終了時刻情報、動作終了時刻情報、終了時操作種別情報、及び継続時間情報を書き込む。この際、録画終了時刻情報としては、再生位置が移動される直前の録画ファイルの再生位置(録画時刻)が書き込まれ、動作終了時刻情報としては、S833で確認したスキップ開始直前の時刻が書き込まれ、終了時操作種別情報としては、「Skip」コードが書き込まれ、継続時間情報として、その録画終了時刻から録画開始時刻を引いた時間が書き込まれる。
【0110】
また、CPU101は、再生位置が移動される直前の録画ファイルの再生位置(録画時刻)を録画開始時刻情報とし、その録画ファイルに対応する録画番組情報に記載されたチャネル番号をチャネル情報とし、録画番組情報に記載された番組情報をEPG番組情報とし、S833で確認したスキップ開始直前の時刻を動作開始時刻情報とし、視聴種別を「Playback」とし、開始時操作種別情報を「Skip」コードとして、新規に視聴情報DAT1を作成し、これを履歴ファイルに書き込む。
【0111】
S837での処理後、CPU101は、S839に移行して、スキップ終了操作に関する視聴情報DAT1を書き込む(S839)。具体的には、前回作成された視聴情報DAT1の空欄に、録画終了時刻情報、動作終了時刻情報、終了時操作種別情報、及び継続時間情報を書き込む。この際、録画終了時刻情報として、再生位置が移動された直後の録画ファイルの再生位置(録画時刻)が書き込まれ、動作終了時刻情報として、S833で確認したスキップ終了直後の時刻が書き込まれ、継続時間情報として、録画終了時刻から録画開始時刻を引いた時間が書き込まれる。更に、再生位置が移動された直後の録画ファイルの再生位置(録画時刻)を録画開始時刻情報とし、その録画ファイルに対応する録画番組情報に記載されたチャネル番号をチャネル情報とし、録画番組情報に記載された番組情報をEPG番組情報とし、S833で確認したスキップ終了直後の時刻を動作開始時刻とし、視聴種別を「Playback」とし、開始時操作種別情報を「Play」コードとして、新規に視聴情報DAT1を作成し、これを履歴ファイルに書き込む。このS839での処理が完了すると、CPU101は、S840に移行する。
【0112】
S840において、CPU101は、再生モード変更指令が操作部130から入力されていないかどうか判断する。そして、再生モード変更指令が入力されていると判断すると(S840でYes)、内部時計を用いて現在時刻を確認し(S843)、その後、再生モード変更操作に関する視聴情報DAT1を書き込む(S847)。
【0113】
具体的には、前回作成された視聴情報DAT1の空欄に、録画終了時刻情報、動作終了時刻情報、終了時操作種別情報、及び継続時間情報を書き込む。この際、録画終了時刻情報としては、再生モードが変更される直前の録画ファイルの再生位置(録画時刻)が書き込まれ、動作終了時刻情報としては、S843で確認した時刻が書き込まれ、終了時操作種別情報としては変更後の再生モードを表すコード(4倍速再生モードを表す「Forwardx4」コードや、通常再生モードを表す「Play」コード等)が書き込まれる。
【0114】
更に、CPU101は、再生モードが変更される直前の録画ファイルの再生位置(録画時刻)を録画開始時刻情報とし、その録画ファイルに対応する録画番組情報に記載されたチャネル番号をチャネル情報とし、録画番組情報に記載された番組情報をEPG番組情報とし、S843で確認した時刻を動作開始時刻とし、視聴種別を「Trick」(但し、通常再生モードへの変更の場合には「PlayBack」)とし、開始時操作種別情報を、変更後の再生モードを表すコード(4倍速再生モードを表す「Forwardx4」コード等。但し通常再生モードへの変更の場合には「Start」コード。)として、新規に視聴情報DAT1を作成し、それを履歴ファイルに書き込む。」

(オ)「【0124】
図13は、分析センタ装置200の構成を表すブロック図である。分析センタ装置200は、各種演算処理を行うCPU201と、プログラム等を記憶するROM203と、CPU201による演算処理時に必要な情報を一時記憶するRAM205と、インターネットに接続されTV受信装置100から送信される履歴ファイル及び録画番組リストを受信する通信制御部209と、TV受信装置100から受信した履歴ファイル及び録画番組リストを、各TV受信装置100毎に分類して記憶するデータ蓄積部207(ハードディスク装置等)と、を備える。
【0125】
この分析センタ装置200のCPU201は、受信蓄積処理を実行して、TV受信装置100から受信した履歴ファイル及び録画番組リストをデータ蓄積部207に保存する。具体的には、図14(a)に示すように、通信制御部209を介して履歴ファイル及び録画番組リストをTV受信装置100から受信したか否か判断し(S1010)、受信したと判断すると(S1010でYes)、その履歴ファイル及び録画番組リストの送信元のTV受信装置を判別し(S1020)、その送り主に割り当てられたデータ蓄積部207の領域(フォルダ等)に、受信した履歴ファイル及び録画番組リストを保存する(S1030)。これにより、受信データは、各TV受信装置毎に分類されてデータ蓄積部207に蓄積される。尚、図14(a)は、分析センタ装置200のCPU201が実行する受信蓄積処理を表すフローチャートである。」

(カ)「【0126】
また、分析センタ装置200のCPU201は、分析処理を実行して、データ蓄積部207に蓄積されたデータに基づく視聴行動の分析を行う。図14(b)は、分析センタ装置200のCPU201が実行する分析処理を表すフローチャートである。
【0127】
分析処理の実行を開始すると、CPU201は、まず分析対象とする期間(例えば、分析対象とする日。以下分析対象期間とする。)を選択する(S1110)。ここでは現在までに分析対象とされていない期間のうち最も過去の所定期間を分析対象期間として選択する。
【0128】
分析対象期間を選択すると、CPU201は、分析対象期間に作成された視聴情報DAT1を含む各分析対象のTV受信装置100の履歴ファイルをデータ蓄積部207から読み出すと共に(S1120)、分析対象期間迄に録画予約された番組についての録画予約番組情報及び分析対象期間に録画された番組についての録画済番組情報を含む各分析対象のTV受信装置100の録画番組リストをデータ蓄積部207から読み出す(S1125)。尚、分析対象(標本)とするTV受信装置の数(即ち標本数)は、予め定められており、S1120及びS1125では、その標本数分のTV受信装置100についての履歴ファイル及び録画番組リストが読み出される。
【0129】
S1120及びS1125での処理を終えると、CPU201は、データ蓄積部207に記憶された図15に示す構成の第二分析テーブルの録画予約数を表すパラメータPcをゼロにリセットする(S1127)。
【0130】
尚、図15(a)は、データ蓄積部207に記憶された第一分析テーブルの構成を表す説明図であり、図15(b)は、第二分析テーブルの構成を表す説明図である。第一分析テーブルは、放送局毎に放送された各TV番組について、単位時間毎に、リアルタイム視聴数、録画数、再生数、スキップ数、及び、各再生モードによる再生数、の夫々を表すパラメータPa1?Pa4,Pb1?Pbnを有し、第二分析テーブルは、放送局毎に放送された各TV番組について、単位時間毎に、録画予約数を表すパラメータPcを有する。各パラメータ(Pa1?Pa4,Pb1?Pbn,Pc)の初期値は、ゼロに設定されている。
【0131】
S1127での処理後、CPU201は、各分析対象のTV受信装置100(以下、分析対象装置ともいう。)について、その分析対象装置から受信した分析対象の履歴ファイル及び録画番組リストを装置毎に分析する(S1130?S1500)。
【0132】
具体的に、CPU201は、分析対象装置の一つを選択し(S1130)、その後、S1200に移行して、図16に示す履歴ファイル分析処理を実行する。尚、図16及び図17は、CPU201が実行する履歴ファイル分析処理を表すフローチャートである。
【0133】
履歴ファイル分析処理の実行を開始すると、CPU201は、履歴ファイルに登録されている視聴情報DAT1のうち、当該履歴ファイル分析処理において未処理の視聴情報DAT1を一つ選択し(S1210)、その選択した視聴情報DAT1の視聴種別が「Realtime」であるか否か判断する(S1220)。そして「Realtime」であると判断すると、視聴情報DAT1に含まれるチャネル情報及び動作開始時刻情報並びに動作終了時刻情報と、放送番組データベース210に記憶されている放送番組情報と、に基づいて、動作開始時刻から動作終了時刻の間に視聴されたTV番組を特定する(S1223)。
【0134】
その後、CPU201は、S1223で動作開始時刻から動作終了時刻までに視聴されたと特定したTV番組の各時刻に対応するリアルタイム視聴数を表すパラメータPa1を1加算する。尚、動作開始時刻から動作終了時刻までの間に複数のTV番組が連続的に視聴されている場合、CPU201は、各TV番組の該当時刻に対応するリアルタイム視聴数を表すパラメータPa1を夫々1加算する(S1227)。その後、CPU201は、S1290に移行して、分析対象の全視聴情報DAT1をS1210で選択し処理したか否か判断し、選択していないと判断すると(S1290でNo)、S1210に移行して、前回までに未選択の視聴情報DAT1を一つ選択し、S1220での判断を行う。
【0135】
S1220において、視聴情報DAT1の視聴種別が「Realtime」ではないと判断すると、CPU201は、処理をS1230に移行して、視聴種別が「Playback」であるか否か判断する。尚、視聴種別が「Playback」にされている視聴情報DAT1は、通常再生モードによる再生若しくはスキップ操作がなされたときに作成されるものである。
【0136】
ここで、視聴種別が「Playback」であると判断すると(S1230でYes)、CPU201は、S1240に移行して、視聴情報DAT1にEPG番組情報が含まれているか否か判断する。そして、EPG番組情報が含まれていると判断すると(S1240でYes)、CPU201は、そのEPG番組情報に基づいて、再生された番組(再生番組)を特定する(S1243)。一方、EPG番組情報が含まれていないと判断すると(S1240でNo)、CPU201は、視聴情報DAT1に含まれるチャネル情報及び録画開始時刻情報並びに録画終了時刻情報と、放送番組データベース210の放送番組情報と、に基づいて、再生番組を特定する(S1247)。
【0137】
その後、CPU201は、視聴情報DAT1に含まれる開始時操作種別情報が「Play」コード及び「Start」コード及び「Skip」コードのいずれであるか判断し(S1250)、「Skip」コードであると判断すると、S1253に移行して、再生番組におけるスキップされた区間に対応する時刻のスキップ数を表すパラメータPa4を1加算すると共に、再生番組におけるスキップされた区間に対応する時刻の再生数を表すパラメータPa3を1加算する(S1253)。一方、S1250において、開始時操作種別情報が「Play」コード及び「Start」コードのいずれかであると判断すると、S1257に移行して、再生番組における再生された区間に該当する時刻の再生数を表すパラメータPa3を1加算する(S1257)。」

(b)同じく、拒絶の理由に引用された刊行物である特開2008-258733号公報には、「撮像画像データ処理装置、視聴情報生成装置、視聴情報生成システム、撮像画像データ処理方法、視聴情報生成方法」(発明の名称)に関し、図面と共に次に掲げる事項が記載されている。

「【0037】
番組特定処理部74は、判別用データについての放送局を特定した場合、サーバ装置70にその放送局判別情報を通知する。或いは、リアルタイム放送画像か過去の放送画像かの別の情報も通知しても良い。
視聴率集計部76は、サーバ制御部72の指示に基づいて、調査対象とする放送局毎に視聴者数のカウントや、視聴率の算出などを行う。
視聴率は、例えばサーバ装置70と通信可能な撮像装置1の全数、或いは通信中の撮像装置1の全数などを母数として、番組特定処理部74での特定に基づく各放送局の視聴者数を用いて算出できる。
また視聴率としては、瞬間視聴率、番組毎の視聴率、コマーシャル毎の視聴率、時間帯毎の平均視聴率、リアルタイム/録画の別の視聴率、録画視聴数を加えた番組視聴率などをそれぞれ計算するようにしてもよい。
視聴率集計部76で算出された視聴情報、即ち各放送局の視聴者数や上記のような各種視聴率は、サーバ制御部72の制御によって、ネットワークストレージ部71に保存したり、通信部73から送信することができる。即ち撮像装置1、広告主端末80、放送局端末81に対して、視聴情報を提供することができる。」

(c)同じく、拒絶の理由に引用された刊行物である特開2007-43401号公報には、「情報記録再生装置」(発明の名称)に関し、図面と共に次に掲げる事項が記載されている。

「【0035】
図4は本実施形態において各放送時間帯で視聴率の高い順に番組名が並び替えられた例を説明するための図である。図4に示すように、放送時間帯がAM7:00?AM7:59では、チャンネル2の番組Jが視聴率28で、この番組Jが視聴率上位1番目の番組であり、チャンネル1の番組Kが視聴率26で、この番組Kが視聴率上位2番目の番組であることを示す。放送時間帯がAM8:00?AM8:59では、チャンネル3の番組Lが視聴率32で、この番組Lが視聴率上位1番目の番組であり、チャンネル2の番組Mが視聴率30で、この番組Mが視聴率上位2番目の番組であることを示す。」
「【0038】
そして、システムコントローラ21の第1の番組名並び替え手段は、前記取得された視聴率に基づいて各チャンネル毎に視聴率の高い順に番組名を例えば図2に示すように並び替える(ステップS2)。また、システムコントローラ21の第2の番組名並び替え手段は、前記取得された視聴率に基づいて全チャンネルで視聴率の高い順に番組名を例えば図3に示すように並び替える(ステップS3)。更に、システムコントローラ21の第3の番組名並び替え手段は、前記取得された視聴率に基づいて各放送時間帯で視聴率の高い順に番組名を例えば図4に示すように並び替える(ステップS4)。」

ウ.刊行物1に記載された発明
a.分析センタ装置
刊行物1の上記2.(a)(ア)及び図1の記載によれば、刊行物1には、情報収集分析システムに関する発明が記載され、複数の各TV受信装置と各TV受信装置から視聴情報を収集して分析する分析センタ装置が広域ネットワークを通じて接続されている。
すなわち、刊行物1には「複数のTV受信装置から視聴情報を収集して分析する分析センタ装置」に関する発明が記載されている。

b.視聴情報
刊行物1の上記2.(a)(イ)ないし(エ)及び図2、図7の記載によれば、刊行物1に記載される各TV受信装置は、リアルタイム視聴に関する操作または再生操作に関する操作情報と、受信録画情報からなる視聴情報を履歴ファイルに書き込む。
ここで、受信録画情報は、受信または録画されたTV番組のチャネル番号を表すチャネル情報と、録画番組の録画開始時刻および録画終了時刻を表す録画時刻情報を有している。
操作情報は、リアルタイム視聴に関する操作の場合には、視聴態様を表す視聴種別情報に「Realtime」が設定され、リアルタイム視聴開始を示す「Start」コード、またはチャンネル切替操作を示す「Channel」コードからなる開始時および終了時操作種別情報と、操作の入力時刻を表す動作開始時刻情報、次操作の入力時刻を表す動作終了時刻情報を有している。
すなわち、リアルタイム視聴に関する操作情報は、チャネルの視聴開始時刻情報と視聴終了時刻情報を有しているものといえる。
また、操作情報は、録画番組の再生に関する操作の場合には、視聴態様を表す視聴種別情報に「PlayBack」または「Trick」が設定され、再生開始操作を示す「Start」コード、スキップ開始操作を示す「Skip」コード、4倍速再生モードを表す「Forwardx4」コード、通常再生モードを表す「Play」コードなどからなる開始時および終了時操作種別情報と、操作の入力時刻を表す動作開始時刻情報、次操作の入力時刻を表す動作終了時刻情報を有している。
すなわち、録画番組の再生に関する操作情報は、録画番組の再生開始時刻情報と再生終了時刻情報を有しているものといえる。
以上のことから、各TV受信装置は、リアルタイム視聴に関する、TV番組のチャネル番号を表すチャネル情報、チャネルの視聴開始時刻情報および視聴終了時刻情報を含む視聴情報と、録画番組の再生に関する、TV番組のチャネル番号を表すチャネル情報、録画番組の録画開始時刻および録画終了時刻を表す録画時刻情報、録画番組の再生開始時刻情報および再生終了時刻情報を含む視聴情報とを履歴ファイルに書き込むものである。

c.分析センタ装置の構成
刊行物1の上記2.(a)(オ)及び図13、図14(a)の記載によれば、刊行物1に記載される分析センタ装置は、TV受信装置から送信される視聴情報が書き込まれた履歴ファイルを受信する通信制御部を備え、CPUが、受信した履歴ファイルを、その送り主に割り当てられたデータ蓄積部の領域に各TV受信装置毎に分類して蓄積する。
よって、上記b.における事項を併せると、刊行物1に記載される「分析センタ装置」は、「各TV受信装置から、リアルタイム視聴に関する、TV番組のチャネル番号を表すチャネル情報、チャネルの視聴開始時刻情報および視聴終了時刻情報を含む視聴情報と、録画番組の再生に関する、TV番組のチャネル番号を表すチャネル情報、録画番組の録画開始時刻および録画終了時刻を表す録画時刻情報、録画番組の再生開始時刻情報および再生終了時刻情報を含む視聴情報を受信する通信制御部」および「CPU」を備え、「CPU」は「リアルタイム視聴に関する視聴情報と録画番組の再生に関する視聴情報を、その送り主に割り当てられたデータ蓄積部の領域に各TV受信装置毎に分類して蓄積する」ものである。

d.分析センタ装置の分析処理
刊行物1の上記2.(a)(カ)及び図14(b)ないし17の記載によれば、刊行物1に記載される分析センタ装置のCPUは、視聴情報が書き込まれたTV受信装置の履歴ファイルをデータ蓄積部から読み出して装置毎に分析し、視聴情報から視聴されたTV番組および再生番組を特定し、分析処理を行う。
そして、分析処理では、放送局毎、すなわちチャネル毎に放送された各TV番組について、単位時間毎に、リアルタイム視聴数、再生数などを集計したパラメータを有する第一分析テーブルを生成する。
ここで、各TV番組の再生数とは、録画番組を再生した際に、その再生された区間に該当するTV番組の放送時刻で集計されるものである。
すなわち、刊行物1に記載される「分析センタ装置」の「CPU」は、「データ蓄積部から各TV受信装置の視聴情報を読み出し、チャネル毎に放送された各TV番組について、単位時間毎に、リアルタイム視聴数、再生数を集計するものであって、再生数とは、録画番組を再生した際に、その再生された区間に該当するTV番組の放送時刻で集計されるもの」である。

e.まとめ
以上によれば、刊行物1には、次の発明(以下「引用発明」という)が記載されていると認められる。

(引用発明)
(a)複数のTV受信装置から視聴情報を収集して分析する分析センタ装置であって、
(b)各TV受信装置から、リアルタイム視聴に関する、TV番組のチャネル番号を表すチャネル情報、チャネルの視聴開始時刻情報および視聴終了時刻情報を含む視聴情報と、録画番組の再生に関する、TV番組のチャネル番号を表すチャネル情報、録画番組の録画開始時刻および録画終了時刻を表す録画時刻情報、録画番組の再生開始時刻情報および再生終了時刻情報を含む視聴情報を受信する通信制御部と、
(c)CPUを備え、
(c-1)CPUは、リアルタイム視聴に関する視聴情報と録画番組の再生に関する視聴情報を、その送り主に割り当てられたデータ蓄積部の領域に各TV受信装置毎に分類して蓄積し、
(c-2)CPUは、データ蓄積部から各TV受信装置の視聴情報を読み出し、チャネル毎に放送された各TV番組について、単位時間毎に、リアルタイム視聴数、再生数を集計するものであって、再生数とは、録画番組を再生した際に、その再生された区間に該当するTV番組の放送時刻で集計されるものである、
(d)ことを特徴とする分析センタ装置。

エ.対比
本願補正発明と引用発明とを対比する。

a.本願補正発明の構成(A)と、引用発明の構成(b)の対比
引用発明の構成(b)において、「各TV受信装置」は、複数存在するものであり、番組を視聴する機器であるから、本願補正発明の「複数の視聴機器の各々」に相当する。

引用発明の構成(b)の「録画番組の再生に関する、TV番組のチャネル番号を表すチャネル情報、録画番組の録画開始時刻および録画終了時刻を表す録画時刻情報、録画番組の再生開始時刻情報および再生終了時刻情報を含む視聴情報」は、「チャンネルの録画視聴に関する視聴情報」といえ、また、「録画番組の録画開始時刻および録画終了時刻を表す録画時刻情報」は、「録画視聴の対象となる番組コンテンツの録画に関する時刻」といえる。
よって、引用発明の上記構成は、本願補正発明の構成(A)の「チャンネルの録画視聴に関する視聴情報であって、当該チャンネルのチャンネル番号と、当該録画視聴の対象となる番組コンテンツの録画に関する時刻と、当該視聴機器の識別情報と、を含む視聴情報」と、「チャンネルの録画視聴に関する視聴情報であって、当該チャンネルのチャンネル番号と、当該録画視聴の対象となる番組コンテンツの録画に関する時刻と、を含む視聴情報」である点で一致するものといえる。
ただし、本願補正発明は、「チャンネルの録画視聴に関する視聴情報」に「当該視聴機器の識別情報」を含むものであるのに対し、引用発明はそのような特定がされていない点で相違する。

引用発明の構成(b)の「リアルタイム視聴に関する、TV番組のチャネル番号を表すチャネル情報、チャネルの視聴開始時刻情報および視聴終了時刻情報を含む視聴情報」は、「チャンネルのリアルタイム視聴に関する視聴情報」といえるので、本願補正発明の構成(A)の「チャンネルのリアルタイム視聴に関する視聴情報であって、当該チャンネルのチャンネル番号と、当該視聴機器の識別情報と、を含む視聴情報」と、「チャンネルのリアルタイム視聴に関する視聴情報であって、当該チャンネルのチャンネル番号と、を含む視聴情報」である点で一致するものといえる。
ただし、本願補正発明は、「チャンネルのリアルタイム視聴に関する視聴情報」に「当該視聴機器の識別情報」を含むものであるのに対し、引用発明はそのような特定がされていない点で相違する。

引用発明の構成(b)の「通信制御部」は、リアルタイム視聴に関する視聴情報と録画番組の再生に関する視聴情報とを受信するものであり、情報を受信することは情報を取得することといえる。
ここで、本願補正発明の構成(A)の、録画視聴に関する視聴情報とリアルタイム視聴に関する視聴情報の「少なくともいずれか一方を取得する視聴情報取得手段」は、2種類の視聴情報の双方を取得するものを含む構成である。
よって、引用発明の構成(b)の「通信制御部」は、録画視聴に関する視聴情報とリアルタイム視聴に関する視聴情報を受信するものであるから、本願補正発明の構成(A)の「視聴情報取得手段」に対応するものである。

以上の事項をまとめると、引用発明の構成(b)と本願補正発明の構成(A)は、「複数の視聴機器の各々から、チャンネルの録画視聴に関する視聴情報であって、当該チャンネルのチャンネル番号と、当該録画視聴の対象となる番組コンテンツの録画に関する時刻と、を含む視聴情報、および、チャンネルのリアルタイム視聴に関する視聴情報であって、当該チャンネルのチャンネル番号と、を含む視聴情報の少なくともいずれか一方を取得する視聴情報取得手段」である点で一致する。
ただし、本願補正発明は、「チャンネルの録画視聴に関する視聴情報」と「チャンネルのリアルタイム視聴に関する視聴情報」に、「当該視聴機器の識別情報」を含むものであるのに対し、引用発明はそのような特定がされていない点で相違する。

b.本願補正発明の構成(B)と、引用発明の構成(c-1)の対比
引用発明の構成(c-1)である、「CPUは、リアルタイム視聴に関する視聴情報と録画番組の再生に関する視聴情報を、その送り主に割り当てられたデータ蓄積部の領域に各TV受信装置毎に分類して蓄積」することについて、データ蓄積部にデータを蓄積することはデータ蓄積部にデータを登録することということもできるから、本願補正発明の構成(B)と「前記視聴情報取得手段によって取得された、前記録画視聴に関する視聴情報、および、前記リアルタイム視聴に関する視聴情報の少なくともいずれか一方を登録する視聴情報登録手段」である点において一致するものである。
なお、本願補正発明の、視聴情報の「少なくともいずれか一方を登録する」ことに関して、上記a.における検討と同様に、本願補正発明は2種類の視聴情報の双方を登録することを含むものであり、この点で引用発明と本願補正発明は一致する。
ただし、「視聴情報登録手段」に関し、本願補正発明では、視聴情報を「視聴情報を蓄積するデータベースに対し」登録するものであるのに対し、引用発明では、視聴情報をデータベースではなく「その送り主に割り当てられたデータ蓄積部の領域に領域各TV受信装置毎に分類して」登録するものである点で両者は相違する。

c.本願補正発明の構成(C)と、引用発明の構成(c-2)の対比
引用発明の構成(c-2)の「CPUは、データ蓄積部から各TV受信装置の視聴情報を読み出し、チャネル毎に放送された各TV番組について、単位時間毎に、リアルタイム視聴数、再生数を集計するものであって」に関し、引用発明の当該構成は本願補正発明の構成(C)と「視聴情報を集計する集計手段」である点で一致するものといえる。
ただし、本願補正発明と引用発明とは、上記b.において検討したように、視聴情報を登録する場所が異なる点、および、当該「集計手段」が、本願補正発明では、「複数の視聴情報のうち、任意に指定された対象期間または時点の視聴に関する視聴情報を、チャンネル毎に集計する」ものであるのに対し、引用発明では、「視聴情報を、チャネル毎に放送された各TV番組について、単位時間毎に集計する」ものである点で相違する。

また、引用発明の構成(c-2)の「再生数とは、録画番組を再生した際に、その再生された区間に該当するTV番組の放送時刻で集計されるもの」であることについて、録画番組の再生は、そのTV番組の放送時刻の後の視聴になることは当然の事実であり、引用発明は、TV番組の放送時刻より後の視聴をTV番組の放送時刻の再生数として集計するものであるから、本願補正発明の構成(C)と「番組の放送時刻よりも後における録画視聴に関する前記視聴機器毎の視聴情報を、前記集計の対象に含める」というものである点で一致するものといえる。
ただし、「番組の放送時刻よりも後」ということについて、本願補正発明では、「前記対象期間または時点において放送された番組コンテンツの、前記対象期間または時点よりも後」であるのに対し、引用発明では、そのような特定がされていない点で相違する。

d.本願補正発明の構成(D)と、引用発明の構成(a)、(d)の対比
引用発明は、「複数のTV受信装置から視聴情報を収集して分析する分析センタ装置」であって、引用発明の構成(c)にあるように、視聴情報を集計するものであるから、引用発明の「分析センタ装置」は、本願補正発明の「視聴情報集計装置」と相違しない。

e.まとめ(一致点・相違点)
以上まとめると、本願補正発明と引用発明との[一致点]・[相違点]は、以下のとおりである。

[一致点]
複数の視聴機器の各々から、チャンネルの録画視聴に関する視聴情報であって、当該チャンネルのチャンネル番号と、当該録画視聴の対象となる番組コンテンツの録画に関する時刻と、を含む視聴情報、および、チャンネルのリアルタイム視聴に関する視聴情報であって、当該チャンネルのチャンネル番号と、を含む視聴情報の少なくともいずれか一方を取得する視聴情報取得手段と、
前記視聴情報取得手段によって取得された、前記録画視聴に関する視聴情報、および、前記リアルタイム視聴に関する視聴情報の少なくともいずれか一方を登録する視聴情報登録手段と、
視聴情報を集計する集計手段であって、番組の放送時刻よりも後における録画視聴に関する前記視聴機器毎の視聴情報を、前記集計の対象に含める集計手段と、
を備えることを特徴とする視聴情報集計装置。

[相違点1]
本願補正発明は、「チャンネルの録画視聴に関する視聴情報」と「チャンネルのリアルタイム視聴に関する視聴情報」に、「当該視聴機器の識別情報」を含むものであるのに対し、引用発明は、そのような特定がされていない点。

[相違点2]
「視聴情報登録手段」に関し、本願補正発明では、視聴情報を「視聴情報を蓄積するデータベースに対し」登録するものであるのに対し、引用発明では、視聴情報をデータベースではなく「その送り主に割り当てられたデータ蓄積部の領域に領域各TV受信装置毎に分類して」登録するものである点。

[相違点3]
「集計手段」に関して、本願補正発明では、「複数の視聴情報のうち、任意に指定された対象期間または時点の視聴に関する視聴情報を、チャンネル毎に集計する」ものであるのに対し、引用発明では、「視聴情報を、チャネル毎に放送された各TV番組について、単位時間毎に集計する」ものである点。

[相違点4]
「番組の放送時刻よりも後」ということについて、本願補正発明では、「前記対象期間または時点において放送された番組コンテンツの、前記対象期間または時点よりも後」であるのに対し、引用発明では、そのような特定がされていない点。

オ.判断
[相違点1]について
引用発明は、視聴情報をその送り主に割り当てられたデータ蓄積部の領域に各TV受信装置毎に分類して蓄積するものであるように、視聴情報の送り主であるTV受信装置を認識して、そのTV受信装置毎に視聴情報を管理するものである。
そして、視聴情報を集計する技術においては、このようなTV受信装置毎に視聴情報を収集することは一般的な技術であり、さらに、TV受信装置から視聴情報を取得する際に、TV受信装置の識別情報を視聴情報に含めておくことも周知の技術である(例えば、特開2003-244731号公報の段落【0025】等を参照のこと)。
したがって、引用発明において、視聴情報にTV受信装置の識別情報を含め、相違点1に係る「チャンネルの録画視聴に関する視聴情報」と「チャンネルのリアルタイム視聴に関する視聴情報」に、「当該視聴機器の識別情報」を含むものとすることは、当業者が容易になし得ることである。

[相違点2]について
情報を記録して保存し、読み出して使用する際に、情報をデータベースの形式で保存することは周知の技術であるから、引用発明において、視聴情報を「その送り主に割り当てられたデータ蓄積部の領域に領域各TV受信装置毎に分類して」登録するものを、相違点2にかかる「視聴情報を蓄積するデータベースに対し」登録するものとすることは、当業者が容易になし得ることである。

[相違点3]について
視聴情報の集計する技術において、任意に指定された対象期間や時点の視聴に関する視聴情報をチャンネル(放送局)毎に集計することは、一般的に実施されている技術である(例えば、上記第2.2.(5)イ.(b)に示した特開2008-258733号公報の段落【0037】には「視聴率集計部76は、サーバ制御部72の指示に基づいて、調査対象とする放送局毎に視聴者数のカウントや、視聴率の算出などを行う。」、「また視聴率としては、瞬間視聴率、番組毎の視聴率、コマーシャル毎の視聴率、時間帯毎の平均視聴率、リアルタイム/録画の別の視聴率、録画視聴数を加えた番組視聴率などをそれぞれ計算するようにしてもよい。」と記載され、この「瞬間視聴率」は任意に指定された「時点」に対応し、「時間帯毎の平均視聴率」は任意に指定された「対象期間」に対応すること等を参照のこと、また、「チャンネル(放送局)毎に集計する」点については、さらに、上記第2.2.(5)イ.(c)に示した特開2007-43401号公報の段落【0035】,【0038】,図4等も参照のこと)。
したがって、引用発明において、集計手段を、「任意に指定された対象期間または時点の視聴に関する視聴情報を、チャンネル毎に集計する」ものとすることは当業者が容易に想到し得ることであり、その時に、「複数の視聴情報のうち」、任意に指定された対象期間または時点に該当する視聴情報を用いるものとすることは、当業者が容易に想到し得ることである。
したがって、引用発明の「集計手段」を、相違点3にかかる「複数の視聴情報のうち、任意に指定された対象期間または時点の視聴に関する視聴情報を、チャンネル毎に集計する」ものとすることは、当業者が容易になし得ることである。

[相違点4]について
上記『[相違点3]について』において検討したように、引用発明を「任意に指定された対象期間または時点の視聴に関する視聴情報を、チャンネル毎に集計する」ものとした場合には、それに従って、引用発明における「番組の放送時刻よりも後」ということは、「前記対象期間または時点において放送された番組コンテンツの、前記対象期間または時点よりも後」ということになるものである。
よって、引用発明において、「番組の放送時刻よりも後」ということを、相違点4にかかる「前記対象期間または時点において放送された番組コンテンツの、前記対象期間または時点よりも後」とすることは、当業者が容易になし得ることである。

カ.効果等について
本願補正発明の構成は、上記のように当業者が容易に想到できたものであるところ、本願補正発明が奏する効果は、その容易想到である構成から当業者が容易に予測しうる範囲内のものであり、同範囲を超える顕著なものではない。

キ.まとめ
以上のように、本願補正発明は、刊行物1に記載された発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

ク.むすび(予備的検討)
以上のとおり、本件補正は、特許法第36条第6項2号の規定に適合すると仮定したとしても、特許法第17条の2第6項において準用する同法126条第7項の規定に違反してなされたものであるから、同法159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3.本願発明について

1.本願発明
平成26年7月22日付けの手続補正は上記の通り却下されたので、本願の請求項に係る発明は、平成25年12月13日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1ないし6に記載した事項により特定されるものであるところ、その請求項2に係る発明(以下「本願発明」という)は、次のとおりのものである。

(本願発明)
複数の視聴機器の各々から、チャンネルの録画視聴に関する視聴情報、および、チャンネルのリアルタイム視聴に関する視聴情報の少なくともいずれか一方を取得する視聴情報取得手段と、
視聴情報を蓄積するデータベースに対し、前記視聴情報取得手段によって取得された、前記録画視聴に関する視聴情報、および、前記リアルタイム視聴に関する視聴情報の少なくともいずれか一方を登録する視聴情報登録手段と、
前記データベースに登録されている複数の視聴情報のうち、任意に指定された対象期間または時点の視聴に関する視聴情報を、チャンネル毎に集計する集計手段と、
を備えることを特徴とする視聴情報集計装置。

2.刊行物
原査定の拒絶の理由に引用された刊行物1、及び、その記載事項は、前記第2.2.(5)イ.(a)に記載したとおりである。

3.対比・判断
本願発明は、前記第2.1.(2)で摘示した本願補正発明に追加された限定事項を省いたものである。
そうすると、本願発明の特定事項を全て含み、さらに他の特定事項を付加したものに相当する本願補正発明が前記第2.2.(5)に記載したとおり、刊行物1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、刊行物1に記載された発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

第4.むすび

以上のとおり、本願の請求項2に係る発明は、刊行物1に記載された発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、その余の請求項について論及するまでもなく、拒絶をすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2015-07-21 
結審通知日 2015-07-28 
審決日 2015-08-10 
出願番号 特願2012-288920(P2012-288920)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (H04N)
P 1 8・ 537- Z (H04N)
P 1 8・ 121- Z (H04N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 益戸 宏  
特許庁審判長 藤井 浩
特許庁審判官 清水 正一
小池 正彦
発明の名称 視聴情報集計装置、視聴機器、視聴情報集計方法、およびプログラム  
代理人 特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK  

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