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審判番号(事件番号) データベース 権利
無効2012800042 審決 特許
無効2012800032 審決 特許
無効2010800100 審決 特許
無効2014800135 審決 特許
無効2010800088 審決 特許

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審決分類 審判 一部無効 2項進歩性  A61K
審判 一部無効 1項3号刊行物記載  A61K
管理番号 1309854
審判番号 無効2015-800094  
総通号数 195 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-03-25 
種別 無効の審決 
審判請求日 2015-03-30 
確定日 2015-11-25 
訂正明細書 有 
事件の表示 上記当事者間の特許第5671358号発明「便秘改善剤」の特許無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 請求のとおり訂正を認める。 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 
理由 第1 手続の経緯

本件の主な手続を、整理して以下に示す。
(1)特許出願:平成23年2月2日(特願2011-020305号)
(2)設定登録:平成26年12月26日(特許第5671358号)
(3)無効審判請求:平成27年3月30日
(4)訂正請求及び答弁:平成27年6月16日
(以下、上記訂正請求を「本件訂正請求」という。)

なお、平成27年6月29日付けで訂正請求書及び審判事件答弁書の副本を請求人に送付し、期間を指定して意見を求めたが、請求人は何ら応答しなかった。


第2 被請求人による訂正請求

1. 訂正の内容
平成27年6月16日付け訂正請求書による訂正の内容は、本件特許第5671358号の特許請求の範囲を本件訂正請求に添付した「訂正した特許請求の範囲」のとおりに一群の請求項ごとに訂正することを求めるものである。すなわち、その訂正事項は以下のとおりである。

《訂正事項》
特許請求の範囲の請求項1?5からなる一群の請求項に係る訂正であって、具体的には、請求項1の記載から「ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)」との記載を削除して訂正するものである。

2. 本件訂正についての当審の判断
上記訂正事項は、訂正前の請求項1に係る発明の便秘改善剤において、含有されるビフィドバクテリウム属の種名の選択肢の中から、「ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)」の選択肢を削除するものであるから、特許法第134条の2第1項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、「ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)」の選択肢を単に削除したことで、新たな技術的事項が導入されることにはならないから、当該訂正事項は願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内でなされたものであり、特許法第134条の2第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。
また、「ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)」の選択肢を単に削除しただけであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないため、特許法第134条の2第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合するものである。

3. 請求項2の独立特許要件について
請求項2は請求項1を引用する一群の請求項に属するため、上記訂正事項による請求項1の訂正に伴い、訂正されることになったものであるが、本来「ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)」の選択肢を有するものではないため、内容は変わっていない。しかし、この請求項2についての訂正は特許無効審判が請求されていない請求項についての訂正ということになるから、当該訂正後の請求項2に係る発明の独立特許要件について検討する必要があるが、訂正後の請求項2に係る発明は後述「第5 無効理由についての判断」と同様に、請求人が主張している無効理由には無効とすべき理由がなく、また他に無効とすべき理由も発見できないため、訂正後の請求項2に係る発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。したがって,特許法第134条の2第9項で準用する同法第126条第7項の規定に適合するものである。

4. 小括
以上より、平成27年6月16日付けの訂正請求書による訂正は、訂正の要件を満たしているため、これを認める。


第3 本件特許発明

前述のとおり訂正が認められるから、本件特許発明は、平成27年6月16日付け訂正請求書で訂正された特許請求の範囲に記載された事項により特定されるものであって、そのうち請求項1?5の記載は以下のとおりである。

「【請求項1】
センノシドとの組み合わせにおいて使用する便秘改善剤であって、腸内においてセンノシドからレインアンスロンを単独で生成するビフィドバクテリウムを含有し、ここで、当該ビフィドバクテリウムはビフィドバクテリウム・アニマリス・アニマリス(Bifidobacterium animalis subsp. animalis)、ビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティス(Bifidobacterium animalis subsp. lactis)、ビフィドバクテリウム・シュードカテニュラタム(Bifidobacterium pseudocatenulatum)、ビフィドバクテリウム・カテニュラタム(Bifidobacterium catenulatum)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis)、及びこれらの組合せからなる群から選択される、前記便秘改善剤。
【請求項2】
ビフィドバクテリウムが、ビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティス(Bifidobacterium animalis subsp. lactis)、ビフィドバクテリウム・シュードカテニュラタム(Bifidobacterium pseudocatenulatum)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の便秘改善剤。
【請求項3】
腸内でセンノシドを分解できない対象に投与するための、請求項1又は2に記載の便秘改善剤。
【請求項4】
請求項1?3のいずれか1項に記載の便秘改善剤を含有する食品。
【請求項5】
請求項1?3のいずれか1項に記載の便秘改善剤を含有する医薬品。」

(これらの請求項のうち、無効審判請求の対象となっているのは請求項1、3、4及び5であり、これらの請求項に係る発明を、以下それぞれ「本件発明1」、「本件発明3」、「本件発明4」及び「本件発明5」という。)


第4 無効理由についての当事者の主張

1.請求人の主張の概要
審判請求書の記載を総合すると、請求人は、本件特許の請求項1及び3?5に係る発明についての特許を無効にする、との審決を求め、その理由は概略以下の無効理由1と無効理由2であり、証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。

無効理由1:
本件特許の請求項1及び3?5に係る各発明は、甲第1号証及び甲第2号証に記載された発明と同一であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し特許を受けることができず、特許法第123条第1項第2号の規定により無効にすべきである。

無効理由2:
本件特許の請求項1及び3?5に係る各発明は、甲第1号証?甲第4号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許をうけることができず、特許法第123条第1項第2号の規定により無効にすべきである。

証拠方法:
<甲第1号証>薬事日報のホームページのhttp://www.yakuji.co.jp/entry16238.htmlのコピー

<甲第2号証>2009年8月18日に森下仁丹株式会社から報道関係各位に配布された資料

<甲第3号証>ヒト腸内細菌叢による和漢薬成分の代謝、服部征雄、ビフィズス、5:27-40,1991

<甲第4号証>Tatsuro Tochikura et al., p-Nitrophenyl glycoside-hydrolysing activities in Bifidobacteria and characterization of β-D-galactosidase of Bifidobacterium longum 401、Agric. Biol. Chem., 50(9), 2279-2286, 1986(ビフィズス菌におけるp-ニトロフェニルグルコシド-加水分解活性及びビフィドバクテリウム・ロンガム401株のβ-D-ガラクトシダーゼの特徴)


2.被請求人の主張の概要
平成27年6月16日付けの審判事件答弁書の記載を総合すると、被請求人の主張は、概略、次のとおりである。
本件訂正請求による訂正は適法であり、訂正後の本件特許の請求項1およびそれを引用する請求項3?5は、甲第1号証または甲第2号証に記載された発明でなく、甲第1号証?甲第4号証に基づいて容易に発明できたものでもないから、特許法第29条第1項第3号または同第2項の規定に違反して特許されたものではない。よって、本件訂正後の本件特許の請求項1及び3?5に係る発明は、特許法第123条第1項第2号の規定により無効にされるべきものではない。


第5 無効理由についての判断

1.証拠に記載された事項
請求人が提示した甲第1号証ないし甲第4号証に記載された事項は以下のとおりである。

(1)甲第1号証:薬事日報のホームページのhttp://www.yakuji.co.jp/entry16238.htmlのコピー
甲第1号証は、本件特許の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった薬事日報の記事を掲載したウェブページのコピーであり、以下の記載がある。
1-1)「腸内環境整え排便促す「ビフィーナ便秘薬」を発売 森下仁丹」(タイトル部分)

1-2)「腸内環境の改善に、ビフィズス菌が高い効果を発揮することを生かして開発した便秘薬で、ビフィズス菌(ロンガム菌)に加え、腸を刺激して排便を促すセンノシドカルシウムを含有している。また、センノシドカルシウムを活性化させるために、ビフィズス菌の一種のブレーベ菌も配合されている。」(記事内第3?7行)


(2)甲第2号証:2009年8月18日に森下仁丹株式会社から報道関係各位に配布された資料
甲第2号証は、本件特許の出願前に頒布された刊行物であり、以下の記載がある。
2-1)「ビフィズス菌で腸内環境を整え、ビフィズス菌とセンノシドカルシウムの力で出す!
ビフィーナ^((R))便秘薬
?平成21年9月17日(木)新発売?」(第1ページタイトル部分)

2-2)「【ビフィーナ便秘薬の3つの特徴】
■その1:スムーズな排便
ビフィーナ便秘薬は、当社独自の耐酸性ダブルプロテクトカプセルを使用しています。有効成分は胃酸に負けず、腸に届いてはじめて効果を発揮するため、自然に近い排便を促します。
■その2:センノシドカルシウムの力を確実に
あまり知られていませんが、腸を刺激して排便を促す有効成分センノシドカルシウムは、プロドラッグと言われる、そのままの形では効果を発揮しない薬剤です。体の中の酵素の働きによって活性化され、効果が発揮されます。ビフィーナ便秘薬は、センノシドカルシウムを活性化させる、ブレーベ菌(ビフィズス菌の一種)を配合しています。
■その3:「出す」だけでなく「補う」
ビフィーナ便秘薬は、腸内環境を整えるビフィズス菌(ロンガム菌)を配合しています。ビフィズス菌を補うことで腸内環境改善効果も期待できます。」(第1ページ第8?24行)


(3)甲第3号証:ヒト腸内細菌叢による和漢薬成分の代謝、服部征雄、ビフィズス5:27-40,1991
甲第3号証は、本件特許出願前に頒布された刊行物であり、以下の記載がある。

3-1)「Sennosideの代謝
大黄やセンナは代表的瀉下薬であり、両者に共通に含まれるsennosideが瀉下成分とされている。しかしこの化合物は経口投与以外では瀉下作用が発現されないことから真の瀉下作用物質ではなく、腸内細菌により変換されたrhein anthroneが大腸に直接作用して瀉下作用を示すことが多くの研究者により指摘されていた。著者らはヒト糞便から得た腸内細菌分離株を用いた実験や、ラットおよびヒト糞便によるsennosideの in vitro での実験からsennosideは図1に示すA,Bの代謝経路でrhein anthroneに変換される可能性があることを報告した。すなわち、分離株を用いた実験からsennosideはまず、還元的開裂を受け8-glucosylrheinanthroneとなり、次いで腸内細菌由来のβ-グルコシダーゼにより、rhein anthroneに変換される経路と、ラットやヒト糞便を用いた場合にsennidinのモノグルコシドが中間体として単離されることから、sennosideはβ-グルコシダーゼにより段階的に加水分解されsennidinとなり、次いで還元的開裂を受けてrhein anthroneに変換される経路である。」(第27ページ右欄第3?24行)

3-2)「このようにC-C結合の還元的開裂は還元型フラビン補酵素により行われる反応であり、腸内細菌叢中ではsennosideは図1のA,B両経路で進行することを強く示唆するものであった。しかし、sennosideとsennidinの開裂反応は後者のほうが10倍ほど速いことから、sennosideは腸内で主としてBの経路でrhein anthroneに変換されるものと思われる。」(第28ページ左欄第18行?同ページ右欄第2行)

3-3)「

」(第28ページ図1)


(4)甲第4号証:Tatsuro Tochikura et al., 'p-Nitrophenyl glycoside-hydrolysing activities in Bifidobacteria and characterization of β-galactosidase of Bifidobacterium longum 401', Agric. Biol. Chem., 50(9), 2279-2286, 1986
甲第4号証は、本件特許出願前に頒布された刊行物であり、以下の記載がある(なお、原文は英語であるため、ここでは日本語訳で示す。)

4-1)第2280?2281ページに記載された「表I」のうち、ビフィドバクテリウム属菌のp-NP β-D-Glucosideに対する分解活性を抜粋すると、以下のとおりである。
菌株 基質: p-NP β-D-glucoside (units/mg)
Bifidobacterium bifidum 101(E-319) -
Bifidobacterium bifidum 201 13.8
Bifidobacterium bifidum 301(A-234-4) tr.
Bifidobacterium breve 108(29098A) 68.2
Bifidobacterium breve 203 49.8
Bifidobacterium breve 204 9.8
Bifidobacterium breve 302(I-53-8) 265
Bifidobacterium infantis 105(S-76-e) 24.8
Bifidobacterium adolescentis 304(M-101-4) 245
Bifidobacterium longum 305(M-101-2) 2.3
Bifidobacterium longum 401 -
Bifidobacterium thermophilum 110(T-111) 0.7
(表Iの注釈によれば、「-」は活性が検出されないこと、「tr.」は0.1units/mg未満の活性であること、をそれぞれ意味している。)

4-2)「表Iは、ビフィズス菌が種々のp-NPグリコシドに対して他の実験した小腸内細菌よりも高いグリコシダーゼ活性を示したことを示す。それらは全てp-NPα-D-グルコシドに対して(一応α-D-グルコシダーゼと呼ぶ)、p-NP-D-ガラクトシド(β-D-ガラクトシダーゼ)に対して及びp-NP-D-フコシドに対して活性を有する。高いα-D-グルコシダーゼ活性はB.ブレーベ203及びB.オドレセンティス304に見られ、かつ高いβ-D-ガラクトシダーゼ活性はB.ビフィダム101および二つのB.ブレーベ株(204及び302)に見られる。p-NPβ-D-フコシドに対する高活性は、他の細菌には見られないが、B.ビフィダム101及びB.ロンガム401には見られた。」(第2282ページ右欄第8行?第2283ページ左欄第5行)


2.無効理由1について

(1)甲第1号証に記載された発明
記載事項1-1と1-2によれば、有効成分として、「ビフィズス菌(ロンガム菌)」、「センノシドカルシウム」、及び「ビフィズス菌の一種のブレーベ菌」を含むビフィーナ便秘薬という医薬が販売されることが記載されており、また当該「ビフィズス菌の一種のブレーベ菌」は腸内でセンノシドカルシウムを活性化する作用を有することが記載されている。
そうすると、甲第1号証には、以下の発明が記載されている(以下、「引用発明」という。)
「ビフィズス菌(ロンガム菌)、センノシドカルシウム及びセンノシドカルシウムを活性化するビフィズス菌の一種のブレーベ菌、を含有する便秘薬」

(2)対比
本件発明1と引用発明とを対比する。
本件発明1の「センノシド」については、本件特許の発明の詳細な説明の段落【0018】を参照すると、便秘改善用の医薬品として知られる「ソルダナ錠(商標)(堀井薬品工業株式会社)」、「ペンクルシン錠(商標)(東和薬品株式会社)」、及び「プルゼニド錠(商標)(ノバルティスファーマ株式会社)」を使用してよい旨が記載されている。ここで、ソルダナ錠、ペンクルシン錠、及びプルゼニド錠はいずれもセンノシドのカルシウム塩が有効成分である。したがって、本件発明1の「センノシド」とは、便秘薬の有効成分として通常使用されているセンノシドカルシウム塩を包含するものと認められる。
また、本件発明1の「センノシドとの組み合わせにおいて使用する」との記載の意味については、本件特許の発明の詳細な説明の段落【0017】を参照すると、センノシドとビフィドバクテリウムを同一剤中に存在させて同時に投与する態様も包含している。
そして、引用発明の「便秘薬」は、腸内環境を整えて腸を刺激して排便を促す作用を有するものであるから、本件発明1の「便秘改善剤」に相当する。
これらのことを踏まえると、両発明は、「センノシドとの組み合わせにおいて使用する便秘改善剤であって、腸内においてセンノシドに作用するビフィドバクテリウムを含有する、前記便秘改善剤」である点で一致しているが、以下の相違点1及び2で相違している。

(相違点1)
ビフィドバクテリウム菌の性質について、本件発明1では「センノシドからレインアンスロンを単独で生成する」性質であるのに対し、引用発明では「センノシドカルシウムを活性化する」性質である点。

(相違点2)
ビフィドバクテリウム菌の種名が、本件発明1では「ビフィドバクテリウム・アニマリス・アニマリス(Bifidobacterium animalis subsp. animalis)、ビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティス(Bifidobacterium animalis subsp. lactis)、ビフィドバクテリウム・シュードカテニュラタム(Bifidobacterium pseudocatenulatum)、ビフィドバクテリウム・カテニュラタム(Bifidobacterium catenulatum)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis)、及びこれらの組合せからなる群」であるのに対し、引用発明では、「ビフィズス菌の一種のブレーベ菌」である点。

(3)判断
相違点2について、菌の種名が異なっていることは明らかであり、種名が異なればその菌が有する性質も異なるのであるから実質的にも異なるものである。したがって、本件発明1と引用発明との間には、少なくとも相違点2が存在しているため、本件発明1は引用発明とは異なるものである。したがって、本件発明1は特許法29条第1項第3号に該当しない。

(4)本件発明3、4及び5について
本件発明3、4及び5は、本件発明1を引用して投与対象を限定したもの、又は本件発明1に係る剤を含有する食品や医薬品の形態としたものであるため、引用発明と対比した場合に少なくとも上述した相違点2が存在しているため、引用発明とは異なるものである。したがって、本件発明3、4及び5は特許法29条第1項第3号に該当しない。

(5)甲第2号証に記載された発明について
甲第2号証には、ビフィーナ便秘薬について、甲第1号証と実質的に同等の事項が記載されている。したがって、甲第2号証には、甲第1号証と同じく、「ビフィズス菌(ロンガム菌)、センノシドカルシウム及びセンノシドカルシウムを活性化するビフィズス菌の一種のブレーベ菌、を含有する便秘薬」(引用発明)の発明が記載されていると認められる。
そうすると、上記(2)?(4)で検討したのと同様の理由によって、本件発明1、3、4及び5は、甲第2号証に記載された発明と異なるものであり、特許法29条第1項第3号に該当しない。


3.無効理由2について

(1)対比
先の「2.無効理由1について」で検討したとおり、本件発明1と甲第1号証に記載された引用発明とを対比すると、相違点1及び2が存在している。

(2)判断
相違点1及び2について検討する。甲第3号証の記載事項3-1と3-2に基づくと、腸内細菌叢においては、センノシドが分解される主な経路は、センノシドからβ-グルコシダーゼにより段階的に加水分解されセニジンとなり、次いで還元的開裂を受けてレインアンスロンに変換される経路であることが理解できる。
甲第4号証の記載事項4-1に基づくと、ビフィドバクテリウム属において、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・オドレセンティス、ビフィドバクテリウム・ロンガム及びビフィドバクテリウム・サーモフィラムに属する株がβ-D-グルコシダーゼ活性を有するが、菌株によっては活性が無いか検出限界以下のものも存在することが理解できる。さらに、活性の値を詳細にみると、ビフィドバクテリウム・ブレーベの株は総じてβ-D-グルコシダーゼ活性が高いのに対し、ビフィドバクテリウム・ビフィダムではそれと同等か、又は極めて低いものが観察されること、ビフィドバクテリウム・インファンティスでは、ビフィドバクテリウム・ブレーベよりも同等か又は低いものが観察されること、が理解できる。

甲第3号証及び甲第4号証の上記理解によれば、腸内細菌叢によるセンノシドの加水分解経路において、グルコースの加水分解反応をβ-グルコシダーゼが担っており、そこにビフィドバクテリウム・ブレーベが関与している可能性が示唆され、またビフィドバクテリウム・ブレーベのみならずビフィドバクテリウム・ビフィダム及びビフィドバクテリウム・インファンティスも同様な作用を有する可能性があることは推測できる。しかしながら、同じビフィドバクテリウム属菌とはいえ、それぞれが持つ酵素の種類や活性は様々に異なるため、引用発明において、ビフィドバクテリウム・ブレーベを、β-D-グルコシダーゼ活性がより低い傾向にあるビフィドバクテリウム・ビフィダムやビフィドバクテリウム・インファンティスに置き換える動機付けは見いだせない。ましてや、甲第1、3及び4号証のいずれにも記載のない、ビフィドバクテリウム・アニマリス・アニマリス(Bifidobacterium animalis subsp. animalis)、ビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティス(Bifidobacterium animalis subsp. lactis)、ビフィドバクテリウム・シュードカテニュラタム(Bifidobacterium pseudocatenulatum)又はビフィドバクテリウム・カテニュラタム(Bifidobacterium catenulatum)を採用する根拠は何ら見いだせない。したがって、相違点2は、当業者が容易に想到できる事項ではない。
また仮に、引用発明において、相違点2で示された本件発明1のビフィドバクテリウム属菌を採用したとしても、当業者は、それらの菌がセンノシドからのグルコース加水分解活性に寄与することまでは推測できるかも知れないが、当該ビフィドバクテリウム属菌単独で腸内菌叢においてセンノシドからレインアンスロンを生成できるとは予測できない。すなわち、相違点1に関して、本件発明1で特定された性質を有するビフィドバクテリウム属菌とすることは、甲第1、3及び4号証のいずれに基づいても当業者が容易に想到できないものである。
したがって、本件発明1については、甲第1、3及び4号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明できたものではない。

また、先にも述べたとおり、甲第2号証には甲第1号証と実質的に同等の事項が記載されているだけであるから、甲第2号証に記載された発明を考慮に加えた場合でも上記の判断が変わることはなく、本件発明1は、甲第1?4号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明できたものではない。

(3)本件発明3、4及び5について
本件発明3、4及び5は、本件発明1を引用して投与対象を限定したもの、又は本件発明1に係る剤を含有する食品や医薬品の形態としたものであるため、引用発明と対比した場合に少なくとも上述した相違点1、2が存在している。
そうすると、当該相違点1、2は先に検討したのと同様に、甲第1?4号証に記載された発明に基づいて、当業者が容易に想到できる事項ではない。したがって、本件発明3、4及び5は甲第1?4号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明できたものではない。

(4)小活
以上より、本件発明1、3、4及び5は、甲第1?4号証に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明できたものではないから、特許法第29条第2項の規定によって特許を受けることができないとされるべきものではない。


第6 むすび

以上のとおり、本件訂正請求に係る訂正は適法であり、かつ、訂正後の本件特許の請求項1、及び請求項3ないし5に係る発明について、請求人の主張する無効理由は、いずれも理由がない。
審判に関する費用については、特許法第169条第2項の規定で準用する民事訴訟法第61条の規定により、請求人が負担すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
便秘改善剤
【技術分野】
【0001】
本願発明は、ビフィドバクテリウム及び/又は乳酸菌を含有する便秘改善剤、及び当該活性化剤を含有する食品又は医薬品等に関する。
【背景技術】
【0002】
便秘症の患者は世界中に多く存在し、その発症原因と症状は様々であるため、治療が非常に困難である。例えば、ガンを患う入院患者において症状が重い例が多くみられる。便秘症の治療には、瀉下作用を有する生薬である大黄が古くから用いられてきた。大黄の瀉下作用は、大黄に含まれる配糖体センノシドが腸内細菌によって分解されて生成するレインアンスロンが大腸の蠕動運動を亢進することに基づいていることが知られている。
【0003】
センノシドは、レインアンスロンの二量体(セニジン)にグルコースが二分子結合した構造を有している。従って、センノシドからレインアンスロンを生成させるには、センノシドのグルコース部位のβ-グルコシダーゼによる開裂、及び当該開列によって生成されるセニジンのレダクターゼによる開裂、という2つの反応が必要である。このような反応は、腸内においては、複数の腸内細菌の共同作用によって行われるとの報告がある。これを支持する報告として、腸内からビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)SEN株を単離し、当該菌株がセンノシドをセニジンに分解するという報告(非特許文献1)、そしてビフィドバクテリウム・アドレスセンテイス(Bifidobacterium adolescentis)ABS41がセンノシドをセニジンに分解するという報告(特許文献1)が存在する。また、セニジンからレインアンスロンを生成する腸内細菌の存在も報告されている。例えば、腸内の優勢菌であるクロストリジウム・スフェノイデス(Clostridium sphenoides)、ビフィドバクテリウム・アドレスセンティス、ユーバクテリウム・リモサム(Eubacterium limosum)、及びペプトストレプトコッカス・インターメディウス(Peptostreptococcus intermedius)等である(非特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7-135965
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Akao,T.,Che,Q.M.,Kobashi,K.,Yang,L.,Hattori,M.and Namba,T.(1994) Isolation of a human intestinal anaerobe,Bifidobacterium sp.Strain SEN,capable of hydrolyzing sennosides to sennidins.Appl Environ Microbiol,60,1041-1043.
【非特許文献2】Hattori,M.,Kim,G.,Motoike,S.,Kobayashi,K.and Namba,T.(1982) Metabolism of sennosides by intestinal flora.Chem Pharm Bull (Tokyo) 30,1338-1346.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記の報告は、全てin vitroの結果に基づいているに過ぎず、in vivoでセンノシドからレインアンスロンを単独で生成する微生物、及びそれによって腸の蠕動運動が活性化されることは知られていない。さらに、腸内細菌の菌叢には個人差があるため、健常人であっても腸内においてセンノシドからレインアンスロンの生成が十分に行われない場合がある。さらに、術後の患者や高齢者は、感染症の予防や治療等の目的で抗生物質を服用していることが多く、抗生物質によって腸内細菌の菌叢がダメージを受けている場合がある。このような場合も、センノシドからレインアンスロンが十分に生成されず、有効な便秘改善効果が得られないと考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の事情に鑑み、本願の発明者は腸内細菌叢に依存しないで、腸内においてセンノシドからレインアンスロンを生成させる研究に着手した。センノシドからレインアンスロンの生成を単独で行うことができる微生物に注目し、その探索を試みた。鋭意検討の結果、目的の性質を有する乳酸菌及びビフィズス菌を発見し、その単離に成功した。さらに、当該乳酸菌及びビフィズス菌は、腸内においてセンノシドからレインアンスロンを生成することが示された。かかる知見に基づいて本願発明を完成させた。
【0008】
本願発明は以下を提供する。
(1)センノシドとの組み合わせにおいて使用する、腸内においてセンノシドからレインアンスロンを単独で生成するビフィドバクテリウムを含有する便秘改善剤。
【0009】
(2)ビフィドバクテリウムが、ビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティス(Bifidobacterium animalis subsp.lactis)、ビフィドバクテリウム・シュードカテニュラタム(Bifidobacterium pseudocatenulatum)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、(1)に記載の便秘改善剤。
【0010】
(3)腸内でセンノシドを分解できない対象に投与するための、(1)又は(2)に記載の便秘改善剤。
(4)(1)?(3)のいずれかに記載の便秘改善剤を含有する食品。
【0011】
(5)(1)?(3)のいずれかに記載の便秘改善剤を含有する医薬品。
(6)ビフィドバクテリウム・シュードカテニュラタムLKM10070株(FERM P-21999)。
【発明の効果】
【0012】
本願明細書において発見されたLKM10070株及びLKM512株等のビフィドバクテリウムは、腸内において単独でセンノシドからレインアンスロンを生成することができる。このような菌種を有効成分として含有する便秘改善剤は、腸内菌叢に依存しないでセンノシドからレインアンスロンの生成を効率的に行うことができるので、センノシドからレインアンスロンの生成ができない対象に対して効果的に適用することができる。そのような対象の例としては、健常でありながらセンノシドからレインアンスロンを生成できない菌叢を有する対象、及び術後の入院患者や抗生物質の投与などによって腸内菌叢が変化を受けた対象等が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】(A) ラクトバチルス(Lactobacillus strains)及び(B) ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium strains)のセンノシドA(Sennoside A)及びセンノシドB(Sennoside B)の分解活性を示す図である。
【図2】LKM512株由来のDNAのRAPD-PCRによるバンドパターンを示す図である。各泳動図の左側レーンは分子量マーカーであり、分子量は上から、2000、1500、1000、900、800、700、600、500、400、300、200、及び100bpである。
【図3】LKM10070株由来のDNAのRAPD-PCRによるバンドパターンを示す図である。各泳動図の左側レーンは分子量マーカーであり、分子量は上から、2000、1500、1000、900、800、700、600、500、400、300、200、及び100bpである。
【図4】LKM10070株及びLKM512株をセンノシド添加培地中で培養後、その培養液をTLCプレートに展開した結果を示す。
【図5】腸内におけるセンノシドの分解試験のための投与スケジュールを示す図である。
【図6】(A) LKM10070株及び(B) LKM512株の投与が、カナマイシン処理したマウスにおけるセンノシドの分解に及ぼす影響を示す図である。Mann-WhitneyのU検定で有意差検定を行った。
【図7】蠕動運動活性化試験のための投与スケジュールを示す図である。
【図8】LKM512株の投与が、カナマイシン処理したマウスの蠕動運動に与える影響を示す図である。(A)は、盲腸への分岐点から活性炭の到達部位までの長さを測定した写真である。11回の試験の典型例を示す。(B)は、前記11回の試験で得られた測定値の平均値を示す図である。(Wilcoxonの符号付き順位検定(変法))。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本願発明は、腸内においてセンノシドからレインアンスロンを単独で生成するビフィドバクテリウムを含有する便秘改善剤を提供する。
本願明細書でいうビフィドバクテリウムは、腸内においてセンノシドからレインアンスロンを単独で生成することができるものであればよい。本願発明において使用することができるビフィドバクテリウムとしては、例えば、ビフィドバクテリウム・アニマリス・アニマリス(Bifidobacterium animalis subsp.animalis)、ビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティス(Bifidobacterium animalis subsp.lactis)、ビフィドバクテリウム・シュードカテニュラタム(Bifidobacterium pseudocatenulatum)、ビフィドバクテリウム・カテニュラタム(Bifidobacterium catenulatum)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)、及びビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis)等が挙げられるが、ビフィドバクテリウム・アドレスセンティス(Bifidobacterium adolescentis)は除く。
これらは、単独又は組み合わせて使用することができる。これらのうち、ビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティス、及びビフィドバクテリウム・シュードカテニュラタムを好ましく用いることができる。
【0015】
本願発明のビフィドバクテリウムの一態様として、ビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティスLKM512株、及びビフィドバクテリウム・シュードカテニュラタムLKM10070株を挙げることができる。これらは、独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センターにそれぞれFERM P-21998及びFERM P-21999として寄託されており、入手可能である。
【0016】
本願発明のビフィドバクテリウムは、有効量で投与されることが好ましい。ここでいう有効量とは、腸内でセンノシドからレインアンスロンを生成するために必要な量をいう。そのような有効量とは、ヒトの体重1kgあたり、例えば10^(6)?10^(10)colony-forming unit(cfu)/kg、好ましくは10^(7)?10^(10)cfu/kg、より好ましくは10^(8)?10^(9)cfu/kgである。或いは、ビフィドバクテリウムの有効量は、センノシドの投与量との関係で設定してもよい。例えば、センノシドの投与量1mgあたりのビフィドバクテリウムの投与量は、10^(6)?10^(10)cfu/mg、好ましくは10^(6)?10^(9)cfu/mg、より好ましくは10^(7)?10^(8)cfu/mgである。前記のビフィドバクテリウムの投与量は一回、二回、又は三回以上の投与量としてもよく、或いは一日、二日、又は三日以上の投与量としてもよい。
【0017】
本願発明の便秘改善剤は、センノシドと組み合わせて用いることが好ましい。ここでいう組み合わせとは、例えば、センノシドを投与した後に便秘改善剤を投与すること、センノシドを投与する前に便秘改善剤を投与すること、センノシドと同時に便秘改善剤を投与すること、及びこれらの組み合わせを意味する。センノシドと同時に投与する場合には、センノシドとビフィドバクテリウムを同一剤中に存在させてもよい。
【0018】
本願発明において使用するセンノシドは、精製されたものであってもよいし、他の成分と共存した粗精製品であってもよい。センノシドの精製品は、市販品を購入してもよいし、粗精製品から当業者によく知られた方法によって精製してもよい。粗精製品としては、例えば、生薬として知られているセンナ及び大黄等、及び、便秘改善用の医薬品として知られているソルダナ錠(商標)(堀井薬品工業株式会社)、ペンクルシン錠(商標)(東和薬品株式会社)、及びプルゼニド錠(商標)(ノバルティスファーマ株式会社)等が挙げられる。
【0019】
センノシドは、有効量で投与されることが好ましい。ここでいう有効量とは、腸の蠕動運動を活性化するために必要な量のレインアンスロンの生成が可能となる量をいう。例えば、ヒトの体重1kgあたりのセンノシドの投与量は、0.1?0.8mg/kg、好ましくは0.2?0.7mg/kg、より好ましくは0.3?0.6mg/kgである。
【0020】
本願発明の便秘改善剤は、いずれの対象に適用してもよい。本願明細書でいう対象とは、腸を有する動物であればよく、ヒト及びその他の動物を意味する。本願発明の便秘改善剤は、腸内でセンノシドからレインアンスロンを生成できない対象に適用するとより効果的である。そのような対象とは、例えば、健常であるが、センノシドからレインアンスロンを生成できない腸内菌叢を有する対象、及び感染症を予防又は治療するために抗生物質を投与されたことによって腸内菌叢がダメージを受けている対象等が挙げられる。
【0021】
本願発明の便秘改善剤は、医薬品又は食品(例えば、機能性食品、健康食品、サプリメントなど)として継続的な摂取が行いやすいように、例えば顆粒剤(ドライシロップを含む)、カプセル剤(軟カプセル剤、硬カプセル剤)、錠剤(チュアブル剤などを含む)、散剤(粉末剤)、丸剤などの各種の固形製剤、又は内服用液剤(液剤、懸濁剤、シロップ剤を含む)などの液状製剤などの形態で調製することができ、成分の安定性や摂取の簡便さの点からカプセル剤又は錠剤の形態が好ましいが、特に限定されるものではない。
【0022】
カプセル剤又は錠剤の形態の本願発明の便秘改善剤は、医薬又は食品として許容される公知の添加物を用いて製造することができ、医薬又は食品の分野で採用されている通常の製剤化手法を適用することができる。例えば、錠剤は、各成分を処方に従って添加配合し、粉砕、造粒、乾燥、整粒、及び混合を行い、得られた調製混合物を打錠することによって調製することができる。
【0023】
製剤化のための添加物としては、例えば、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、流動化剤、分散剤、湿潤剤、防腐剤、粘稠剤、pH調整剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、溶解補助剤などが挙げられる。また、液剤の形態にする場合は、ペクチン、キサンタンガム、グアガムなどの増粘剤を配合することができる。また、コーティング剤を用いてコーティング錠剤にしたり、ペースト状の膠剤とすることもできる。さらに、他の形態に調製する場合であっても、従来の方法に従えばよい。
【0024】
本願発明の便秘改善剤は、必要に応じ、従来公知の着色剤、保存剤、香料、風味剤、コーティング剤などの成分を配合して調製することもできる。
また、本願発明の便秘改善剤は、1以上の追加成分を配合して調製してもよい。追加成分の例としては、抗酸化剤、血糖降下剤、抗コレステロール剤、免疫賦活剤、ビタミン、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ミネラル分(鉄、亜鉛、マグネシム、ヨード等)、脂肪酸(EPA、DHA等)等を挙げることができる。
【0025】
本願発明の別の側面では、投与方法に適した形態を有する便秘改善剤を提供する。投与方法としては、例えば、経口投与及び非経口投与が挙げられるが、経口投与が好ましい。本願明細書において「経口投与に適した形態」というときは、例えば、錠剤、ロゼンジ、硬質又は軟質カプセル、水性又は油性懸濁液、乳液、分散性粉末又は顆粒、シロップ又はエリキシルが挙げられる。また「非経口投与に適した形態」とは、直腸投与に適した形態であり、例えば座薬、及び浣腸薬等が挙げられる。
【0026】
本願発明の便秘改善剤が効果を発揮するためには、ビフィドバクテリウムが生きた状態で腸に到達し、センノシドからレインアンスロンが生成される必要がある。例えば、便秘改善剤を経口投与する場合、胃を通過することになるので、胃内環境からビフィドバクテリウムを保護することが好ましい。このような観点から、本願発明の便秘改善剤は腸溶コーティングされていることが好ましい。そのような便秘改善剤の形態としては、顆粒剤、粉剤、錠剤、カプセル剤、及びマイクロカプセル剤等が挙げられる。例えば、本願発明に係るビフィドバクテリウムをカプセルに封入することによってカプセル剤を調製してもよい。カプセル剤は、使用目的に応じて大きさや材質を任意に調節することができる。例えば、カプセル剤を食品等に混合して使用する場合には、食品本来の食感にできるだけ影響を与えないために小さなカプセル剤を使用してもよい。そのような場合、例えば、直径1mm以下のマイクロカプセルを使用することが挙げられる。一方、カプセル剤をサプリメントとして使用する場合には、サプリメントとして採用される一般的な大きさにしてもよい。さらに、ビフィドバクテリウム以外の成分をカプセル剤に封入してもよい。その他の成分としては、例えば、センノシド、又は本願発明の効果を維持、増強、及び/又は補完する作用を有する成分が挙げられる。
【0027】
一方、本願発明のビフィドバクテリウムLKM512は、胃内環境に対して耐性を有するため、上記のような顆粒剤、粉剤、錠剤、カプセル剤、及びマイクロカプセル剤等で保護しなくても生きた状態で腸に到達し、便秘改善効果を十分に発揮することができる。
【0028】
本願発明の便秘改善剤は、例えば、以下のような用途に適している。例えば、飲料、発酵食品、菓子類、パン類、スープ類等の各種食品又はその添加成分として;又はドッグフード、キャットフードなどの各種ペットフード又はその添加成分として使用することができる。これらの食品の製造方法は、本願発明の効果を損なわないものであれば特に限定されず、各用途で当業者に使用されている方法に従えばよい。本願発明の便秘改善剤を適用できる食品は、例えば、対象が日常的に摂取する食品だけでなく、特定保健用食品、栄養機能食品、特別用途食品等の機能性食品にも適用できる。本願発明の便秘改善剤が適用可能な食品の具体例としては、牛乳、ヨーグルト、乳酸菌飲料、チーズ、プリン、アイスクリーム、フルーツジュース、緑茶、紅茶、烏龍茶、コーヒー、サプリメント、及び豆乳等が挙げられる。固形食品に本願発明の便秘改善剤を加える場合には、例えば顆粒剤、及び粉剤等の形態で加えることが好ましい。また、飲料、ペースト状食品に便秘改善剤を加える場合には、例えばマイクロカプセルの形態で加えることが好ましい。
【0029】
さらに、本願発明の便秘改善剤は、例えば、便秘症状の治療、予防、軽減等に使用するための医薬に適用することができる。
【実施例】
【0030】
本願発明の理解をより容易にするために、以下に具体例を示すが、本願発明の範囲はこれに限定されるものではない。
[試験例1] センノシド分解活性を有する菌のスクリーニング
(1-1)乳酸菌の培養と試験サンプルの調製
協同乳業株式会社が所有する乳酸菌89株を試験に供した。これらの菌株は、様々な発酵乳及びヒトの糞便より分離され、純粋培養した後に保存されたものである。
【0031】
前培養として、乳酸菌をLactobacilli MRS培地(Becton Deckinson)又はGYP寒天培地(ペプトン5.0g、酵母エキス10.0g、ブドウ糖10.0g、酢酸ナトリウム3水和物2.0g、寒天15.0g、Salts溶液5ml、Tween80(2.5mg/ml)10ml、Salts溶液(1ml分)、硫酸マグネシウム7水和物40mg、硫酸マンガン4水和物2mg、硫酸鉄(II)7水和物2mg、塩化ナトリウム2mg)に接種し、37℃で72時間、嫌気培養することによりコロニーを形成させた。
【0032】
前記コロニーの1つを白金耳で掻き取り、滅菌フィルターを通過させたセンノシドA(和光純薬工業株式会社)及びセンノシドB(和光純薬工業株式会社)をそれぞれ50μg/mlで含有するLactobacilli MRS培地又は寒天を含有しないGYP培地に接種し、37℃で48時間、嫌気培養を行った。培養後の培養液を遠心分離にかけ、上清をフィルター(0.45μm、水係)でろ過することによってろ液を得た。当該ろ液を分析に使用するまで-20℃で保存した。
【0033】
(1-2)ビフィドバクテリウムの培養と試験サンプルの調製
協同乳業株式会社が所有する、ビフィドバクテリウム47株を試験に供した。これらの菌株は、様々な発酵乳及びヒトの糞便より分離され、純粋培養した後に保存されたものである。
【0034】
前培養として、ビフィドバクテリウムをBL寒天培地(日水製薬株式会社)に接種し、37℃で48時間嫌気培養することによってコロニーを形成させた。
前記コロニー1つを白金耳で掻き取り、滅菌フィルターを通過させたセンノシドA及びセンノシドBをそれぞれ50μg/mlで含有するLactobacilli MRS培地に接種し、37℃で48時間、嫌気培養を行った。培養後の培養液を遠心分離にかけ、上清をフィルター(0.45μm、水係)でろ過することによってろ液を得た。当該ろ液を分析に使用するまで-20℃で保存した。
【0035】
(1-3)センノシド分解活性の評価
上記(1-1)及び(1-2)で調製した培養ろ液をHPLCに供し、センノシドA及びBのピーク面積を測定した。当該ピーク面積に基づいて、培養前のセンノシドの含有量に対する培養ろ液中のセンノシドの含有量の比を算出し、センノシドの分解活性を評価した。HPLCの分析条件を以下に示す。
【0036】
HPLC: Waters Allianceシステム(Waters 2696);
検出器: UV(Waters 2487 Dual Absorbance Detector(340nm));
カラム: Intersil(商標)ODS-3カラム(250×3mm、粒径4μm、GLサイエンス株式会社);
カラム温度: 50℃;
流速: 0.8ml/min;
注入量: 0.1ml;
溶出条件: 14v/v%アセトニトリルを含有する0.05Mリン酸水溶液を用いた。分析中、アセトニトリルの濃度を次のように変化させた:
0?10分: 14v/v%
10?28分: 14→35v/v%
28?29分: 35→80v/v%
29?34分:80v/v%
10分間平衡化。
【0037】
(1-4)結果
培養前後の培地中のセンノシド含量の変化を図1に示す。乳酸菌を対象とするスクリーニングでは、89株中5株、具体的には菌株番号K21、K23、K50、K77、及び2024において、培養液中のセンノシドの比率が80%以下に低下した(図1A)。一方、ビフィドバクテリウムを対象とするスクリーニングでは、47株中21株、具体的には菌株番号LKM10001、LKM10006、LKM10007、LKM10020、LKM10022、LKM10029、LKM10031、LKM10033、LKM10038、LKM10041、LKM10042、LKM10046?10048、LKM10050、LKM00230、LKM512、M5、M8、JCM1194、及びJCM1217において、センノシドの分解率が20%以上であることが示された(図1B)。特に、菌株番号LKM10033、LKM10038、LKM10042、及びM8においては、培養前後のセンノシドの比率が0.6以下、即ち70%以上の分解率を示した。
【0038】
乳酸菌に比して、ビフィドバクテリウムにおいてセンノシドの分解能が高い菌株が多く発見された。これらのうち、LKM512及びM8(LKM10070株と命名)を以下の試験に使用した。
[試験例2]センノシド分解菌の特性解析
試験例1において単離されたLKM512株及びLKM10070株の特性を解析した。その結果を以下に示す。
【0039】
(1)LKM512株
1.グラム陽性、偏性嫌気性菌、芽胞形成なし。
2.形態:菌体の一部あるいは両端が膨らみ、ボーリングのピン状のものが多くみられる(血液添加BL寒天培地)。
3.コロニー:正円、表面、周縁とも平滑、乳白色。(血液添加BL寒天培地)
4.アピ50CHによる糖分解パターン(表1)
【0040】
【表1-1】

【0041】
【表1-2】

【0042】
5.RAPD-PCRパターン
DNA抽出:Proteinase Kを用いて菌体を破壊し、TE飽和フェノールとエタノール沈殿を用いる一般的に知られている方法によりDNAを抽出・精製した。
【0043】
反応液組成:反応液25μlあたり菌体DNA約0.1μg、20pmolesプライマー、0.6U Prime STAR HS DNA Polymerase(タカラバイオ株式会社)、250μM dNTP 2μl、5×Buffer 5μl。
【0044】
使用プライマー(表2)
【0045】
【表2】

【0046】
反応条件:98℃,5分;40℃,5分;72℃,5分を4サイクル→98℃,5分;40℃,1分;72℃,2分を30サイクル。
電気泳動:PCR産物10μlを2%アガロースゲル及び0.5μg/mlエチジウムブロミド入り1×TBEバッファーにて泳動し、UV照射下でバンドを確認した。分子量マーカーは100bp ladderを用いた。
【0047】
プライマーM13では、300bp、400bp、500bp付近に明瞭なバンドが検出された。プライマーXD9では、200bpと400bp付近に明瞭なバンドが、750bpと1200bp付近に弱いバンドが検出される。プライマー102では、200bp付近に明瞭なバンドが、450bp付近に弱いバンドが検出される。プライマー127では、350-400bp付近に明瞭なバンドが検出される(図2)。
【0048】
(2)LKM10070株
1.グラム陽性、偏性嫌気性菌、芽胞形成なし。
2.形態:湾曲した桿菌。ブーメラン型や菌体の一部が膨らむものも多い(血液添加BL寒天培地)。
3.コロニー:正円、表面、周縁とも平滑、レンガ色。(血液添加BL寒天培地)
4.アピ50CHによる糖分解パターン(表1)
5.RAPD-PCRパターン
DNAの抽出及びPCR反応は、上記(1)5に記載の方法に従って行った。
【0049】
プライマーM13では、250-350bp付近に明瞭なバンドが検出される。プライマーXD9では、350bpに明瞭なバンドが、150-250bpと400-700bp付近に弱いバンドが検出される。プライマー102では、200bp付近にバンドが検出される。プライマー127では、200bpと300bp付近にバンドが検出される(図3)。
【0050】
[試験例3]培養ろ液中のレインアンスロンの検出
LKM10070株及びLKM512株をそれぞれLactobicilli MRS培地に接種し、37℃で35時間、嫌気条件下で培養した。培養液を遠心分離し、上清をフィルター(0.45μm、水系)でろ過し、ろ液を得た。Hattoriら(Chem Pharm Bull(Tokyo)30,1338-1346)の方法に従って、前記ろ液にアドメチン誘導化処理を施した。薄層クロマトグラフィーの条件は、Zwaving(Pharmacology 20 Suppl I,65-75)の方法に従った。アドメチン誘導化処理液5μlをSilica-gel60(メルク)にスポットし、n-プロパノール:酢酸エチル:水=4:4:3で40分間展開した後、スポットの移動度(Rf)を求めた。
【0051】
培養液の一部を薄層クロマトグラフィーに供した結果を図4に示す。LKM512株及びLKM10070株の培養液いずれにおいても、Rf値が0.68の位置にスポットが確認された。この値は上記Zwavingらの報告におけるRf値0.64とほぼ同じであることから、レインアンスロンに相当すると考えられる。このことから、上記菌株は、単独でセンノシドからレインアンスロンを生成することが示唆された。
【0052】
[試験例4]腸内におけるセンノシドの分解
LKM512株及びLKM10070株による、in vivoにおけるセンノシドの分解能を検討した。
Crj:CD-1(ICR)マウス(日本クレア株式会社)を兄妹交配させ、得られた仔マウスを当研究室で同条件にて飼育することによって、遺伝的差異及び腸内細菌叢の差異を極力少なくしたマウス(12?15週齢)を作製し、試験に使用した。温度を25℃、湿度を50%に制御し、かつ12時間のサイクルで明暗が切り替わる実験室内でマウスを飼育した。飼料CRF-1(オリエンタル酵母株式会社)及び水道水は自由摂食とした。
【0053】
実験スケジュールを図5に示す。試験開始の24時間前(図5における「-24」)、及び試験開始時(図5における「0」)に、カナマイシン硫酸塩(和光純薬工業株式会社)を75mg/マウスの濃度でマウスに経口投与した。試験開始1.5時間後(図5中の「1.5」)にLKM512株及びLKM10070株を含有する10mMリン酸緩衝液(PBS)0.4mlをマウスに経口投与した(5×10^(8)?1×10^(9)cfu/マウスに相当)。対照マウスにはPBS 0.4mlを経口投与した。その1.5時間後(図5中の「3」)、1%炭酸水素ナトリウム水溶液に溶解されたセンノシドAを0.75mg/マウスとなるように経口投与した。その後8時間の間に排泄される糞便を2時間ごとに回収し、分析するまで-20℃で凍結保存した。
【0054】
糞便中のセンノシドAはメタノールを用いて抽出した。マウスの糞便に70v/v%メタノール5mlを添加し、30分間振とうした。3000rpmで10分間遠心分離を行い、上清を回収し、残渣に70v/v%メタノール4mlを添加して30分間振とう後、3000rpmで10分間遠心分離を行い、上清を回収した。上清を一つに合わせ、70v/v%メタノールで液量を12mlに調整した。フィルター(0.45μm、水系)でろ過した後、試験例1に示した条件に設定されたHPLCを用いて糞便中のセンノシドを検出・定量した。
【0055】
結果を図6に示す。カナマイシンを投与したマウス(Control)から回収した糞便中のセンノシドの含量は、カナマイシンを投与しないマウス(Blank)に比べて著しく高いことが示された(図6A及びB)。一方、LKM10070株を投与されたマウスにおいては、糞便中のセンノシドの含量が、Controlに比べて著しく低いこと、そしてその含量は、Blankに匹敵することが示された(図6A)。LKM512株でも同様の傾向が示された(図6B)。
【0056】
また、LKM512株及びLKM10070株を投与されたマウスの糞便は、軟便であった。
これらの結果を鑑みると、カナマイシンによって腸内菌が死滅して菌数の激減、及び菌叢バランスの激変が起こり、センノシドの分解効率が低下した結果として、カナマイシン処理したマウスの糞便中のセンノシド含量が増加したことが考えられる。一方、LKM512株及びLKM10070株を投与されたマウスにおいては、LKM512株及びLKM10070株が腸内でセンノシドを分解した結果として、糞便中のセンノシド含量が著しく低下し、かつ糞便を促進したものと考えられる。
【0057】
[試験例6]蠕動運動の活性化試験
試験例5と同様のマウス10匹を使用した。実験スケジュールを図7に示す。試験開始の24時間前(図7における「-24」)、及び試験開始時(図7における「0」)に、カナマイシン硫酸塩(Sigma)を75mg/マウスの濃度でマウスに経口投与した。試験開始1.5時間後(図7中の「1.5」)にLKM512株を含有する10mLリン酸緩衝液(PBS)0.4mlをマウスに経口投与した(5×10^(8)?1×10^(9)cfu/マウスに相当)。対照マウスにはPBS 0.4mlを経口投与した。その1.5時間後(図7中の「3」)、1w/v%炭酸水素ナトリウム水溶液に溶解されたセンノシドAを0.75mg/マウスとなるように経口投与した。その4時間後(図7中の「7」)に5w/v%の活性炭を懸濁した10w/v%アラビアゴム溶液0.4mlを経口投与した。その1.6時間後(図7中の「8.6」)、マウスをエーテル麻酔して安楽死させた。直ちに開腹して腸管を摘出した。盲腸への分岐点を基点(0)として、活性炭の先端までの距離を測定した。その際、結腸方向をプラス、回腸方向をマイナスとした。実験の正確性を確保するため、LKM512株を投与したマウスと対照マウスの1ペアごとに試験を行った。この試験を11回繰り返した。
【0058】
代表的な結果を図8Aに示す。LKM512株を投与したマウスの腸管においては、対照マウスの腸管に比べて、活性炭の粉末が肛門側へ移動していることが示された。平均移動距離を測定した結果(図8B)も、有意差(P<0.05)が認められ、蠕動運動が活発化したことが確認された。


(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センノシドとの組み合わせにおいて使用する便秘改善剤であって、腸内においてセンノシドからレインアンスロンを単独で生成するビフィドバクテリウムを含有し、ここで、当該ビフィドバクテリウムはビフィドバクテリウム・アニマリス・アニマリス(Bifidobacterium animalis subsp.animalis)、ビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティス(Bifidobacterium animalis subsp.lactis)、ビフィドバクテリウム・シュードカテニュラタム(Bifidobacterium pseudocatenulatum)、ビフィドバクテリウム・カテニュラタム(Bifidobacterium catenulatum)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis)、及びこれらの組合せからなる群から選択される、前記便秘改善剤。
【請求項2】
ビフィドバクテリウムが、ビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティス(Bifidobacterium animalis subsp.lactis)、ビフィドバクテリウム・シュードカテニュラタム(Bifidobacterium pseudocatenulatum)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の便秘改善剤。
【請求項3】
腸内でセンノシドを分解できない対象に投与するための、請求項1又は2に記載の便秘改善剤。
【請求項4】
請求項1?3のいずれか1項に記載の便秘改善剤を含有する食品。
【請求項5】
請求項1?3のいずれか1項に記載の便秘改善剤を含有する医薬品。
【請求項6】
ビフィドバクテリウム・シュードカテニュラタム(Bifidobacterium pseudocatenulatum)LKM10070株(FERM P-21999)。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2015-09-29 
結審通知日 2015-10-01 
審決日 2015-10-16 
出願番号 特願2011-20305(P2011-20305)
審決分類 P 1 123・ 121- YAA (A61K)
P 1 123・ 113- YAA (A61K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 近藤 政克  
特許庁審判長 内田 淳子
特許庁審判官 佐久 敬
渕野 留香
登録日 2014-12-26 
登録番号 特許第5671358号(P5671358)
発明の名称 便秘改善剤  
代理人 石川 絵理  
代理人 廣瀬 しのぶ  
代理人 廣瀬 しのぶ  
代理人 小野 新次郎  
代理人 小野 新次郎  
代理人 石川 絵理  
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