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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06Q |
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管理番号 | 1312279 |
審判番号 | 不服2015-1491 |
総通号数 | 197 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2016-05-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2015-01-26 |
確定日 | 2016-03-10 |
事件の表示 | 特願2013-242074「利用者端末」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 4月17日出願公開、特開2014- 67435〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は,平成21年1月23日(国内優先権主張日:平成20年1月23日,及び,平成20年5月8日)を出願日とする特許出願(特願2009-13076号)の一部を平成25年11月22日に新たな特許出願(特願2013-242074号)としたものであって,平成25年12月13日,及び,平成26年5月19日に手続補正がなされ,平成26年8月18日付けの拒絶理由通知に対して同年9月26日に意見書の提出とともに手続補正がなされ,同年11月18日付けの拒絶査定に対して平成27年1月26日に審判請求がなされるとともに同日付けで手続補正がなされたものである。 第2 補正却下の決定について [補正却下の決定の結論] 平成27年1月26日付の手続補正を却下する。 [理由] 1.手続補正の内容 平成27年1月26日付の手続補正(以下,「本件補正」という。)により,補正前の平成26年9月26日付け手続補正による特許請求の範囲が, <本件補正前の特許請求の範囲> 「【請求項1】 デジタルコンテンツをサーバから受信する利用者端末であって, 前記デジタルコンテンツの表示を要求するコンテンツ表示要求を出力する表示要求手段と, 前記コンテンツ表示要求を取得した前記サーバから受信した広告を表示し,その広告の表示が終了すると,前記コンテンツ表示要求に対応し,かつ,前記サーバから受信した前記デジタルコンテンツへと表示を切り替えるコンテンツ表示手段と を備え, 前記コンテンツ表示手段は, 前記デジタルコンテンツにおいて前記広告を表示する位置であって,当該デジタルコンテンツの提供者が指定した位置にて,前記デジタルコンテンツを分割するデジタルコンテンツ分割手段にて分割されたデジタルコンテンツを前記サーバから受信する ことを特徴とする利用者端末。 【請求項2】 前記デジタルコンテンツを表示するためのリンクを表示するリンク表示手段を備え, 前記表示要求手段は, 前記リンク表示手段にて表示された前記リンクが押下された場合,前記コンテンツ表示要求を出力する ことを特徴とする請求項1に記載の利用者端末。 【請求項3】 前記コンテンツ表示手段は, 前記広告と共に前記広告の残り表示時間が表示されるように構成されたデータを前記サーバから受信し,前記残り表示時間を表示する ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の利用者端末。」 から, <本件補正後の特許請求の範囲> 「【請求項1】 デジタルコンテンツをサーバから受信する利用者端末であって, 前記デジタルコンテンツの表示を要求するコンテンツ表示要求を出力する表示要求手段と, 前記コンテンツ表示要求を取得した前記サーバから受信した広告を表示し,その広告の表示が終了すると,前記コンテンツ表示要求に対応し,かつ,前記サーバから受信した前記デジタルコンテンツへと表示を切り替えるコンテンツ表示手段と を備え, 前記コンテンツ表示手段は, 前記デジタルコンテンツにおいて前記広告を表示する位置であって,当該デジタルコンテンツの提供者が指定した位置にて,前記デジタルコンテンツを分割するデジタルコンテンツ分割手段にて分割されたデジタルコンテンツを前記サーバから受信し,そのデジタルコンテンツ分割手段で分割された位置にて前記広告を表示する ことを特徴とする利用者端末。 【請求項2】 前記デジタルコンテンツを表示するためのリンクを表示するリンク表示手段を備え, 前記表示要求手段は, 前記リンク表示手段にて表示された前記リンクが押下された場合,前記コンテンツ表示要求を出力する ことを特徴とする請求項1に記載の利用者端末。 【請求項3】 前記コンテンツ表示手段は, 前記広告と共に前記広告の残り表示時間が表示されるように構成されたデータを前記サーバから受信し,前記残り表示時間を表示する ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の利用者端末。」(なお,下線は補正箇所を示すものとして出願人が付与したものである。) へと補正された。 2.新規事項の有無,及び,本件補正の目的について 本件補正は,願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内において,補正前の「コンテンツ表示手段」が「そのデジタルコンテンツ分割手段で分割された位置にて前記広告を表示する」ものであることに限定するものであるから,当該補正は特許請求の範囲の限定的減縮を目的とするものである。 したがって,本件補正は,特許法第17条の2第3項(新規事項)及び特許法第17条の2第5項第2号(補正の目的)の規定に適合している。 また,本件補正は特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから,上記本件補正後の発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるのかどうか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。 3.独立特許要件について (1)本件補正後の発明 本件補正後の請求項1に係る発明(以下,「本件補正発明」という。)は,以下のとおりのものである。 「【請求項1】 デジタルコンテンツをサーバから受信する利用者端末であって, 前記デジタルコンテンツの表示を要求するコンテンツ表示要求を出力する表示要求手段と, 前記コンテンツ表示要求を取得した前記サーバから受信した広告を表示し,その広告の表示が終了すると,前記コンテンツ表示要求に対応し,かつ,前記サーバから受信した前記デジタルコンテンツへと表示を切り替えるコンテンツ表示手段と を備え, 前記コンテンツ表示手段は, 前記デジタルコンテンツにおいて前記広告を表示する位置であって,当該デジタルコンテンツの提供者が指定した位置にて,前記デジタルコンテンツを分割するデジタルコンテンツ分割手段にて分割されたデジタルコンテンツを前記サーバから受信し,そのデジタルコンテンツ分割手段で分割された位置にて前記広告を表示する ことを特徴とする利用者端末。」 (2)引用例 (2-1)原査定の拒絶の理由に引用された特開2002-251157号公報(以下,「引用例1」という。)には,図面とともに,次の事項が記載されている。なお,下線は当審において付与したものである。 ア 「【0023】本実施形態のコンテンツ及びCM配信記録システム100は,図1に示すように,記録装置111及びディスプレイ112を持つクライアント110,配信装置121及びコンテンツ122を持つサーバー120,及び両者110,120を接続するネットワーク130を含んでおり,これらが主たる構成要素となる。 【0024】記録装置111は,ネットワーク130を介して,配信装置121より配信される記述データ,コンテンツ及びCMのデータを記録する。記録装置111には後で詳細に説明するが,HDD(ハードディスクドライブ)が搭載されており,ネットワーク130より受信したデータは,順次HDDに記録される。このHDDは高速にアクセスすることが可能であり,データを書き込み中であっても,データの読み出しが可能である。HDDに書き込まれたコンテンツやCMの映像データは,必要に応じて再生され,デイスプレイ112に表示される。ここで,記録メディアとしてHDDを例に挙げたが,これは一例であって,半導体メモリーなどであってもよいことは言うまでもない。 【0025】サーバー120には,配信するコンテンツに応じたCMデータが記録されている。このCMデータは,広告提供企業140から提供されたものであって,配信システムを運営する会社は,この広告提供企業から広告収入を得ている。」 イ 「【0039】記録装置111は,制御部410,コマンド送信部411,データ受信部412,時間管理部413,データ記録部414,ユーザ情報記録部415,再生部416,を含む。 【0040】データ受信部412で受信されたデータは,制御部410を介してデータ記録部414に記録される。まず初めにデータ受信部412で受信されるデータは,記述データであって,コンテンツ及びCMの識別番号,再生時間等の情報が含まれるデータである。記述データについては後で詳細に記述する。 【0041】制御部410は,記述データに含まれるCMの識別番号及びコンテンツの識別番号に相当するコマンドを生成し,コマンド送信部411に送る。コマンド送信部411に送られたコマンドは,ネットワーク130を介して,配信装置121に送信される。配信装置121での機能説明は後述する。 【0042】データ受信部412で受信されたコンテンツ及びCMのデータは,制御部410を介して,データ記録部414に記録される。データ記録部414に記録されているCMのデータは,制御部410を介して,再生部416に送られ,映像信号に変換される。映像信号はディスプレイ112に送られ表示される。CMを再生する際,制御部410は,記述データに記載されているCMの再生時間を時間管理部413に送り,時間管理部413は,その再生時間が経過するのを計測する。制御部410は,再生部416でCMが再生されている時間と,時間管理部413で計測される時間を比較し,記述データに記載された再生時間だけCMが再生されれば,次の記述データを再生する処理を行う。つまり,記述データに記載されている次のCMまたは本編の識別番号に相当するデータを,配信装置121から取得するのである。」 ウ 「【0045】次に記述データの例を示す。図4は,CMを含むコンテンツの概略を示している。図4に示した例では,まず,2つのCM(CM1及びCM2)がそれぞれ30秒再生された後,本編1が20分再生される。その後,2つのCM(CM3及びCM4)がそれぞれ30秒再生された後,本編2が20分再生される。その後,2つのCM(CM5及びCM6)がそれぞれ30秒再生された後,本編3が20分再生されることを示している。これらの情報を含んだ記述データの例は,図5に示すようになる。 【0046】図10を参照して,クライアント110とサーバー120間でやり取りされるコマンド及びデータについて簡単に説明する。 【0047】まず,サーバー120にあるコンテンツの一覧を知るため,クライアント110からコンテンツ一覧要求の信号が送信される(ステップS701)。これに応じて,サーバー120からはコンテンツ一覧のデータが送信される(ステップS702)。クライアント110では,コンテンツの一覧が表示され,利用者は自分が見たいコンテンツを選択する。そうすると,クライアント110からそのコンテンツに対応する識別番号を含むコンテンツ要求の信号が送信される(ステップS703)。サーバー120からは,それに対応したコンテンツ記述データが送信される(ステップS704)。コンテンツ記述データを受信したクライアント110は,その記述データを解釈し,コンテンツを再生するための最初の識別番号をサーバー120に送信する(ステップS705)。この最初の要求の信号は,CMを再生するためのものであることが多い。サーバー120からは,識別番号に対応したCMのデータが送信される(ステップS706)。クライアント110で,CMが所定の時間再生されると,コンテンツの本編に対応した識別番号を含むコマンドが送信される(ステップS707)。これに応じて,サーバーから識別番号に対応したコンテンツ(本編)のデータが送信される(ステップS708)。 【0048】以上がクライアント110とサーバー120間でやり取りされる信号の説明であったが,データの種類等によりやり取りされるコマンド,データの順序や種類が異なることは言うまでもない。 【0049】次に,コンテンツ(本編)及びCMのデータをサーバー120からクライアント110に順次送信するのか,一括して送るのかで,違った効果を生むので,それについて項分けして説明する。 【0050】(1)記述データのみ配信され,CM及びコンテンツのデータをその都度サーバー120からクライアント110に送信する場合 この場合の処理フローを図6に示し,以下に処理の流れを説明する。 【0051】まず初めに,記述データの要求をサーバーに送信する(ステップS511)。次に,サーバーより送信された記述データを受信する(ステップS512)。記述データに記載されている順序に従い,本編までに再生する対応する識別番号のCMデータをすべて要求する(ステップS513)。次に,サーバーより送信されたCMデータを受信する(ステップS514)。次に,このCMデータを順次再生する(ステップS515)。次に,本編のデータをサーバーに要求する(ステップS516)。次に,サーバーより送信された本編のデータを受信する(ステップS517)。次に,この本編のデータを再生する(ステップS518)。記述データに記載されているCMと本編のデータが終了したかどうか判定し(ステップS519),まだ再生するデータが残っている場合は,ステップS513からの処理を繰り返す。」 以上,ア?ウの記載から,引用例1には以下の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「コンテンツ及びCM配信記録システム100は,記録装置111及びディスプレイ112を持つクライアント110,配信装置121及びコンテンツ122を持つサーバー120,及び両者110,120を接続するネットワーク130を含んでおり, サーバー120には,配信するコンテンツに応じたCMデータが記録されており, 記録装置111は,ネットワーク130を介して,配信装置121より配信される記述データ,コンテンツ及びCMのデータを記録し,記録装置111にはHDD(ハードディスクドライブ)が搭載されており,ネットワーク130より受信したデータは,順次HDDに記録され,HDDに書き込まれたコンテンツやCMの映像データは,必要に応じて再生され,デイスプレイ112に表示されるものであり, 記録装置111は,制御部410,コマンド送信部411,データ受信部412,時間管理部413,データ記録部414,ユーザ情報記録部415,再生部416,を含み, データ受信部412で受信されたデータは,制御部410を介してデータ記録部414に記録され,まず初めにデータ受信部412で受信されるデータは,記述データであって,コンテンツ及びCMの識別番号,再生時間等の情報が含まれるデータであり, 記述データは,CMを含むコンテンツの概略が,まず,2つのCM(CM1及びCM2)がそれぞれ30秒再生された後,本編1が20分再生され,その後,2つのCM(CM3及びCM4)がそれぞれ30秒再生された後,本編2が20分再生され,その後,2つのCM(CM5及びCM6)がそれぞれ30秒再生された後,本編3が20分再生されることを示す場合に,これらの情報を含んだものであり, 制御部410は,記述データに含まれるCMの識別番号及びコンテンツの識別番号に相当するコマンドを生成し,コマンド送信部411に送り,コマンド送信部411に送られたコマンドは,ネットワーク130を介して,配信装置121に送信され, データ受信部412で受信されたコンテンツ及びCMのデータは,制御部410を介して,データ記録部414に記録され, データ記録部414に記録されているCMのデータは,制御部410を介して,再生部416に送られ,映像信号に変換され,映像信号はディスプレイ112に送られ表示され,CMを再生する際,制御部410は,記述データに記載されているCMの再生時間を時間管理部413に送り,時間管理部413は,その再生時間が経過するのを計測し,制御部410は,再生部416でCMが再生されている時間と,時間管理部413で計測される時間を比較し,記述データに記載された再生時間だけCMが再生されれば,次の記述データを再生する処理を行い,つまり,記述データに記載されている次のCMまたは本編の識別番号に相当するデータを,配信装置121から取得するものであり, クライアント110とサーバー120間でやり取りされるコマンド及びデータについては, サーバー120にあるコンテンツの一覧を知るため,クライアント110からコンテンツ一覧要求の信号が送信され(ステップS701),これに応じて,サーバー120からはコンテンツ一覧のデータが送信され(ステップS702),クライアント110では,コンテンツの一覧が表示され,利用者は自分が見たいコンテンツを選択すると,クライアント110からそのコンテンツに対応する識別番号を含むコンテンツ要求の信号が送信され(ステップS703),サーバー120からは,それに対応したコンテンツ記述データが送信され(ステップS704),コンテンツ記述データを受信したクライアント110は,その記述データを解釈し,コンテンツを再生するための最初の識別番号をサーバー120に送信し(ステップS705),この最初の要求の信号は,CMを再生するためのものであることが多く,サーバー120からは,識別番号に対応したCMのデータが送信され(ステップS706),クライアント110で,CMが所定の時間再生されると,コンテンツの本編に対応した識別番号を含むコマンドが送信され(ステップS707),これに応じて,サーバーから識別番号に対応したコンテンツ(本編)のデータが送信される(ステップS708)ものであり, 記述データのみ配信され,CM及びコンテンツのデータをその都度サーバー120からクライアント110に送信する場合には, まず初めに,記述データの要求をサーバーに送信し(ステップS511),次に,サーバーより送信された記述データを受信し(ステップS512),記述データに記載されている順序に従い,本編までに再生する対応する識別番号のCMデータをすべて要求し(ステップS513),次に,サーバーより送信されたCMデータを受信し(ステップS514),次に,このCMデータを順次再生し(ステップS515),次に,本編のデータをサーバーに要求し(ステップS516),次に,サーバーより送信された本編のデータを受信し(ステップS517),次に,この本編のデータを再生し(ステップS518),記述データに記載されているCMと本編のデータが終了したかどうか判定し(ステップS519),まだ再生するデータが残っている場合は,ステップS513からの処理を繰り返す, コンテンツ及びCM配信記録システム100におけるクライアント110。」 (2-2)原査定の拒絶の理由に周知例として引用された特開2002-163141号公報(以下,「引用例2」という。)には,図面とともに,次の事項が記載されている。なお,下線は当審において付与したものである。 ア 「【0058】図9は,本発明の第2の実施例の広告付加コンテンツ配信システムの動作のシーケンスチャートである。 【0059】ステップ201) コンテンツ制作者1は,コンテンツ配信サーバ2に対してコンテンツ11及び,当該コンテンツ11の再生時間情報33の登録を行う。 【0060】ステップ202) 広告依頼主3は,広告Webコンテンツ32をWebサーバ5に登録する。 【0061】ステップ203) 広告依頼主3は,広告を載せたいコンテンツを指定してURL情報をコンテンツ配信サーバ2のURL情報付加装置22に登録する。 【0062】ステップ204) コンテンツ配信サーバ2のURL情報付加装置22は,コンテンツ製作者1が登録したコンテンツ11に対して,URL情報31と再生時間情報33からURL情報付きコンテンツ23を生成して,クライアント端末4からのアクセスに応じてサービスを提供する。 【0063】ステップ205) コンテンツ配信サーバ2は,クライアント端末4からのアクセスに応じて,URL情報付きコンテンツ23を送信する。 【0064】ステップ206) クライアント端末4のURL情報抽出装置41は,URL情報付きコンテンツ23からURL情報31とコンテンツ11及び再生時間情報33に分離し,コンテンツ11及び再生時間情報33をコンテンツ再生装置42に,URL情報31をWebブラウザ装置43に転送する。 【0065】ステップ207) 再生制御装置45は,再生制御信号46をコンテンツ再生装置42に出力し,これにより,コンテンツ再生装置42は,コンテンツ11を再生制御信号46に基づいて指定された再生時間だけ再生する。 【0066】ステップ208) Webブラウザ装置43は,URL情報31に基づいてWebサーバ5にアクセスする。 【0067】ステップ209) Webブラウザ装置43は,Webサーバ5上にある広告Webコンテンツ32をダウンロードあるいはストリーミングといった方法で入手する。 【0068】ステップ210) Webブラウザ装置43は,入手した広告Webコンテンツを再生する。 【0069】なお,上記の例で,コンテンツ再生装置42に対して再生制御信号46を入力する例を示しているが,一方,広告情報であるWebコンテンツ32を再生するための再生制御信号46としてもよい。 【0070】図10は,本発明の第2の実施例のコンテンツが動画像であるときの時間情報付加の例を示す。 【0071】コンテンツ11が階層符号の動画像データの場合,動画像データは,映像1枚に相当する情報単位であるピクチャと呼ばれる単位で符号化されている。コンテンツ11中のピクチャ単位の情報をピクチャレイヤ91とすると,ピクチャレイヤ91は,先頭にピクチャヘッダ92と呼ばれる領域を持ち,更にピクチャヘッダ92中にはユーザデータ93と呼ばれる領域を確保できるよう決められている。このユーザデータ93は,コンテンツ11の符号化と関連のないデータを格納することが可能である。URL情報31をユーザデータ93とすることでURL情報付きコンテンツ23を生成することができる。 【0072】さらに,ピクチャヘッダ92内のユーザデータ93はピクチャレイヤ91毎に存在するので,ピクチャ毎にURL情報31を付加することができる。再生時間情報33からWebブラウザ所定のピクチャのユーザデータ93にURL情報31を記述し,クライアント端末4に広告Webコンテンツ32を再生する時間を通知することが可能である。」 イ 【図9】 以上,ア及びイの記載から,引用例2には以下の事項(以下,「引用例2記載事項」という。)が記載されている。 <引用例2記載事項> 「コンテンツ制作者は,コンテンツ配信サーバに対してコンテンツ,及び,当該コンテンツの再生時間情報を登録し,クライアント端末において,コンテンツを前記再生時間情報で指定された再生時間だけ再生した後,入手した広告Webコンテンツを再生することで,クライアント端末に広告Webコンテンツを再生する時間を通知することを可能とすること。」 (3)対比 本件補正発明と引用発明とを比較する。 ア 引用発明の「コンテンツ及びCM配信記録システム100」における「配信装置121及びコンテンツ122を持つサーバー120」は,「サーバー120には,配信するコンテンツに応じたCMデータが記録されており」との事項によれば,コンテンツとCMデータ,すなわち広告のデータを記録し配信するサーバである。 また,引用発明の「コンテンツ及びCM配信記録システム100」における「記録装置111及びディスプレイ112を持つクライアント110」は,「記録装置111は,ネットワーク130を介して,配信装置121より配信される記述データ,コンテンツ及びCMのデータを記録し,記録装置111にはHDD(ハードディスクドライブ)が搭載されており,ネットワーク130より受信したデータは,順次HDDに記録され,HDDに書き込まれたコンテンツやCMの映像データは,必要に応じて再生され,デイスプレイ112に表示されるものであり」との事項によれば,ネットワークを介して上記「サーバー120」からコンテンツとCMのデータを受信してHDDに記録し,再生し,ディスプレイに表示するものである。 なお,引用発明の「コンテンツ」はネットワークを介してデータとして受信されていることから,いわゆるデジタルデータであって,「デジタルコンテンツ」であるといえる。 そうすると,引用発明の「サーバー120」及び「クライアント110」は,本件補正発明における「サーバ」及び「利用者端末」に相当することは明らかである。 また,引用発明の「クライアント110」は,「サーバー120」から「デジタルコンテンツ」を受信するものであることから, 本件補正発明と引用発明は,後記する点で相違するものの, 「デジタルコンテンツをサーバから受信する利用者端末」 である点で共通する。 イ 引用発明の「クライアント110」が「サーバー120」からコンテンツを受信する際の処理として,まず「サーバー120にあるコンテンツの一覧を知るため,クライアント110からコンテンツ一覧要求の信号が送信され(ステップS701),これに応じて,サーバー120からはコンテンツ一覧のデータが送信され(ステップS702),クライアント110では,コンテンツの一覧が表示され,利用者は自分が見たいコンテンツを選択すると,クライアント110からそのコンテンツに対応する識別番号を含むコンテンツ要求の信号が送信され(ステップS703)」が実行されており,これは利用者が見たいコンテンツとして選択したコンテンツに対応する識別番号を含むコンテンツ要求の信号を「クライアント110」から「サーバー120」へ出力する処理であることから,本件補正発明の「デジタルコンテンツの表示を要求するコンテンツ表示要求を出力する」処理に相当し,また,引用発明の「クライアント110」は当該処理機能を果たすための機能手段を備えているといえる。 そうすると,本件補正発明と引用発明は,後記する点で相違するものの, 「前記デジタルコンテンツの表示を要求するコンテンツ表示要求を出力する表示要求手段」 を備える点で共通する。 ウ 引用発明の「クライアント110」は,上記イで示した処理の後に,「サーバー120からは,それに対応したコンテンツ記述データが送信され(ステップS704),コンテンツ記述データを受信したクライアント110は,その記述データを解釈し,コンテンツを再生するための最初の識別番号をサーバー120に送信し(ステップS705),この最初の要求の信号は,CMを再生するためのものであることが多く,サーバー120からは,識別番号に対応したCMのデータが送信され(ステップS706),クライアント110で,CMが所定の時間再生されると,コンテンツの本編に対応した識別番号を含むコマンドが送信され(ステップS707),これに応じて,サーバーから識別番号に対応したコンテンツ(本編)のデータが送信される(ステップS708)」ものであり,また,詳細には「記述データのみ配信され,CM及びコンテンツのデータをその都度サーバー120からクライアント110に送信する場合には,まず初めに,記述データの要求をサーバーに送信し(ステップS511),次に,サーバーより送信された記述データを受信し(ステップS512),記述データに記載されている順序に従い,本編までに再生する対応する識別番号のCMデータをすべて要求し(ステップS513),次に,サーバーより送信されたCMデータを受信し(ステップS514),次に,このCMデータを順次再生し(ステップS515),次に,本編のデータをサーバーに要求し(ステップS516),次に,サーバーより送信された本編のデータを受信し(ステップS517),次に,この本編のデータを再生し(ステップS518),記述データに記載されているCMと本編のデータが終了したかどうか判定し(ステップS519),まだ再生するデータが残っている場合は,ステップS513からの処理を繰り返す」ものである。 また,ここで引用発明の「記述データ」は「CMを含むコンテンツの概略が,まず,2つのCM(CM1及びCM2)がそれぞれ30秒再生された後,本編1が20分再生され,その後,2つのCM(CM3及びCM4)がそれぞれ30秒再生された後,本編2が20分再生され,その後,2つのCM(CM5及びCM6)がそれぞれ30秒再生された後,本編3が20分再生されることを示す場合に,これらの情報を含んだもの」である。 また,「クライアント110」の「記録装置111」では,「データ記録部414に記録されているCMのデータは,制御部410を介して,再生部416に送られ,映像信号に変換され,映像信号はディスプレイ112に送られ表示され,CMを再生する際,制御部410は,記述データに記載されているCMの再生時間を時間管理部413に送り,時間管理部413は,その再生時間が経過するのを計測し,制御部410は,再生部416でCMが再生されている時間と,時間管理部413で計測される時間を比較し,記述データに記載された再生時間だけCMが再生されれば,次の記述データを再生する処理を行い,つまり,記述データに記載されている次のCMまたは本編の識別番号に相当するデータを,配信装置121から取得するもの」であり,この処理は「記述データ」に記載された再生時間だけCMが再生されたことを条件として,「記述データ」に記載された次のCMまたは本編のデータを再生する処理を行うものである。 以上の「クライアント110」における処理をまとめると,上記イで検討した「サーバー120」にコンテンツ要求を送信した後,この要求されたコンテンツに対応した「記述データ」を「サーバー120」から受信し,当該「記述データ」の記載に基づいて,例えば上記の「2つのCM(CM1及びCM2)」を「サーバー120」から受信してそれぞれ30秒再生された後,「サーバー120」から「本編1」を受信して再生し,その後「2つのCM(CM3及びCM4)」を「サーバー120」から受信してそれぞれ30秒再生された後,「本編2」を「サーバー120」から受信して再生し,その後,「2つのCM(CM5及びCM6)」を「サーバー120」から受信してそれぞれ30秒再生された後,「本編3」を「サーバー120」から受信して再生する処理を行うものである。 そして,「サーバー120」は,上記イで検討したように「クライアント110」からの「コンテンツ要求」を取得するサーバであり,また,「クライアント110」は,この「サーバー120」から上記「2つのCM(CM1及びCM2)」,「2つのCM(CM3及びCM4)」及び「2つのCM(CM5及びCM6)」をそれぞれ受信して再生,すなわち表示していることから,当該処理機能は本件補正発明の「前記コンテンツ表示要求を取得した前記サーバから受信した広告を表示し」に相当するものである。 また,「クライアント110」は,それぞれのCMが「記述データ」に記載された再生時間だけ再生されたことを条件として「サーバー120」から上記「本編1」,「本編2」及び「本編3」をそれぞれ受信して再生,すなわち表示するものであり,この「本編1」,「本編2」及び「本編3」は,そもそも利用者が見たいコンテンツとして選択し,「サーバー120」にコンテンツ要求したコンテンツに対応するものであり,かつ,上記「2つのCM(CM1及びCM2)」の表示が終了すると「サーバー120」から受信した「本編1」を表示し,また,上記「2つのCM(CM3及びCM4)」の表示が終了すると「サーバー120」から受信した「本編2」を表示し,さらに,「2つのCM(CM5及びCM6)」の表示が終了すると「サーバー120」から受信した「本編3」を表示するものであり,これはCMの表示が終了すると「サーバー120」から受信した本編へと表示を切り替えているといえることから,当該処理機能は本件補正発明の「その広告の表示が終了すると,前記コンテンツ表示要求に対応し,かつ,前記サーバから受信した前記デジタルコンテンツへと表示を切り替える」に相当するものである。 以上のことから,引用発明の「クライアント110」は,「ディスプレイ112」にCM及びコンテンツを表示するための上記処理機能を果たすための機能手段を備えているといえる。 そうすると,本件補正発明と引用発明は,後記する点で相違するものの, 「前記コンテンツ表示要求を取得した前記サーバから受信した広告を表示し,その広告の表示が終了すると,前記コンテンツ表示要求に対応し,かつ,前記サーバから受信した前記デジタルコンテンツへと表示を切り替えるコンテンツ表示手段」 を備える点で共通する。 エ 引用発明の上記コンテンツは,「本編1」,「本編2」及び「本編3」に分割されたものであることは明らかであって,上記ウで示したように,「クライアント110」において「記述データ」の記載に基づいて,CMの表示が終了すると「サーバー120」から受信して表示するものであり,特に「2つのCM(CM3及びCM4)」は「本編1」と「本編2」の間,つまり分割された位置にて表示され,また同様に「2つのCM(CM5及びCM6)」は「本編2」と「本編3」の分割された位置にて表示されることも明らかである。 そうすると,本件補正発明と引用発明は,後記する点で相違するものの, 「前記コンテンツ表示手段は, 前記デジタルコンテンツにおいて前記広告を表示する位置であって,分割されたデジタルコンテンツを前記サーバから受信し,分割された位置にて前記広告を表示する」 点で共通する。 オ 以上のことから,本件補正発明と引用発明は, 「デジタルコンテンツをサーバから受信する利用者端末であって, 前記デジタルコンテンツの表示を要求するコンテンツ表示要求を出力する表示要求手段と, 前記コンテンツ表示要求を取得した前記サーバから受信した広告を表示し,その広告の表示が終了すると,前記コンテンツ表示要求に対応し,かつ,前記サーバから受信した前記デジタルコンテンツへと表示を切り替えるコンテンツ表示手段と を備え, 前記コンテンツ表示手段は, 前記デジタルコンテンツにおいて前記広告を表示する位置であって,分割されたデジタルコンテンツを前記サーバから受信し,分割された位置にて前記広告を表示する ことを特徴とする利用者端末。」 である点で一致し,以下の点で相違している。 [相違点] 本件補正発明の「コンテンツ表示手段」では,「当該デジタルコンテンツの提供者が指定した位置にて,前記デジタルコンテンツを分割するデジタルコンテンツ分割手段」によりデジタルコンテンツを分割し,その分割された位置にて広告を表示するものであるのに対し,引用発明ではそのようになっていない点。 (4)当審の判断 上記相違点に係る「当該デジタルコンテンツの提供者が指定した位置にて,前記デジタルコンテンツを分割するデジタルコンテンツ分割手段」について,明細書の第【0115】段落には「【0115】図2は,デジタルコンテンツ配信サーバ装置1の構成を示すブロック図である。デジタルコンテンツ配信サーバ装置1は,作成者がデジタルコンテンツを入力するための入力画面を作成者側端末装置2に表示させる入力画面作成手段10と,作成者側端末装置2の入力画面にて作成され,インターネット100を介して送信された作成者の作成したデジタルコンテンツを保存する記憶装置(記憶手段)11と,記憶装置11に記憶されたデジタルコンテンツを少なくとも2つに分割するデジタルコンテンツ分割手段12と,・・・。」と記載されており,当該手段はデジタルコンテンツを配信するサーバに備えられた手段である。 ところで,本件補正発明は「利用者端末」の発明であり,当該「利用者端末」自体の発明特定事項は上記一致点で示した「表示要求手段」及び「コンテンツ表示手段」であって,サーバから受信した広告を表示し,その広告の表示が終了すると,分割されたデジタルコンテンツをサーバから受信して表示することにより,デジタルコンテンツの分割された位置にて広告を表示するものであり,あくまでも広告と既に分割済みのデジタルコンテンツをサーバから受信して表示するものでしかなく,当該デジタルコンテンツが誰により,また,どのような手段により分割されたものであるかは,「利用者端末」における上記処理機能になんら影響を与えるものではない。 よって,上記相違点に係る「当該デジタルコンテンツの提供者が指定した位置にて,前記デジタルコンテンツを分割するデジタルコンテンツ分割手段」は,そもそも本件補正発明の「利用者端末」を特定するための意味を有しないものであるから,「利用者端末」を特定する事項において本件補正発明と引用発明とに差異があるとはいえない。 また,引用発明のコンテンツである「本編1」,「本編2」及び「本編3」も,元々は1つのコンテンツとして提供者から提供されるものと考えるのが普通であり,「2つのCM(CM3及びCM4)」及び「2つのCM(CM5及びCM6)」を挿入するために2つの箇所で分割されたものであるから,引用発明の「サーバー120」においてもなんらかのコンテンツを分割する分割手段を備えていると考えるのが相当である。 そして,上記「引用例2記載事項」の「コンテンツ制作者は,コンテンツ配信サーバに対してコンテンツ,及び,当該コンテンツの再生時間情報を登録し,クライアント端末において,コンテンツを前記再生時間情報で指定された再生時間だけ再生した後,入手した広告Webコンテンツを再生することで,クライアント端末に広告Webコンテンツを再生する時間を通知することを可能とすること。」によれば,コンテンツ制作者自身がコンテンツ配信サーバにコンテンツを登録する際に,広告を再生するタイミングを指定可能とすることは周知の技術であり,端末がサーバからコンテンツと広告を受信して再生する点において引用発明と同じ技術分野のものである。 そうすると,引用発明に当該周知技術を適用し,コンテンツ提供者自身がCMの再生タイミングを指定可能とすること,すなわちコンテンツを分割する位置を指定可能とする機能をサーバに追加することにより,上記相違点に係る構成とすることは当業者であれば容易に想到し得たことである。 そして,この相違点を総合的に勘案しても,本件補正発明の奏する作用効果は,引用発明及び周知技術の作用効果から予測される範囲内のものにすぎず,格別顕著なものということはできない。 (5)まとめ よって,本件補正発明は,引用発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 (6)むすび 以上のとおり,本件補正発明は,引用発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものでもある。 よって,本件補正は,特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので,同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1.本願の請求項に係る発明について 平成27年1月26日付の手続補正は上記のとおり却下されたので,本願の請求項1に係る発明(以下,「本願発明」という。)は,平成26年9月26日付け手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される,以下のものである。 「【請求項1】 デジタルコンテンツをサーバから受信する利用者端末であって, 前記デジタルコンテンツの表示を要求するコンテンツ表示要求を出力する表示要求手段と, 前記コンテンツ表示要求を取得した前記サーバから受信した広告を表示し,その広告の表示が終了すると,前記コンテンツ表示要求に対応し,かつ,前記サーバから受信した前記デジタルコンテンツへと表示を切り替えるコンテンツ表示手段と を備え, 前記コンテンツ表示手段は, 前記デジタルコンテンツにおいて前記広告を表示する位置であって,当該デジタルコンテンツの提供者が指定した位置にて,前記デジタルコンテンツを分割するデジタルコンテンツ分割手段にて分割されたデジタルコンテンツを前記サーバから受信する ことを特徴とする利用者端末。」 2.引用例 原査定の拒絶の理由に引用された引用例及びその記載事項は,前記「第2 3.(2)」に記載したとおりである。 3.対比・判断 本願発明は,前記「第2 2.」で検討した本件補正発明の「前記コンテンツ表示手段は,前記デジタルコンテンツにおいて前記広告を表示する位置であって,当該デジタルコンテンツの提供者が指定した位置にて,前記デジタルコンテンツを分割するデジタルコンテンツ分割手段にて分割されたデジタルコンテンツを前記サーバから受信し,そのデジタルコンテンツ分割手段で分割された位置にて前記広告を表示する」から,「そのデジタルコンテンツ分割手段で分割された位置にて前記広告を表示する」との限定を省いたものである。 そうすると,本願発明の構成要件を全て含み,さらに他の構成要件を付加したものに相当する本件補正発明が,前記「第2 3.」に記載したとおり,引用発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,本願発明も,同様の理由により,引用発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。 そして,本願発明の作用効果も,引用発明及び周知技術から当業者が予測できる範囲のものである。 4.まとめ よって,本願発明は,引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。 第4 むすび 以上のとおり,本願の請求項1に係る発明は,引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから,その余の請求項について検討するまでもなく,本願は拒絶すべきものである。 よって,結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2016-01-07 |
結審通知日 | 2016-01-12 |
審決日 | 2016-01-25 |
出願番号 | 特願2013-242074(P2013-242074) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(G06Q)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 梅岡 信幸 |
特許庁審判長 |
手島 聖治 |
特許庁審判官 |
川崎 優 金子 幸一 |
発明の名称 | 利用者端末 |
代理人 | 名古屋国際特許業務法人 |