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審決分類 審判 全部無効 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  A41D
管理番号 1312982
審判番号 無効2015-800152  
総通号数 197 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-05-27 
種別 無効の審決 
審判請求日 2015-07-17 
確定日 2016-03-30 
事件の表示 上記当事者間の特許第4213194号発明「下肢用衣料」の特許無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 
理由 第1.手続の経緯
特許第4213194号(以下「本件特許」という。)は、平成17年8月22日を国際出願日とする特許出願に係り、平成20年11月7日に請求項1?5に係る発明について設定登録され、その後、請求人株式会社タカギ他1名から無効審判が請求されたものである。以下、請求以後の経緯を整理して示す。
平成27年 7月17日 審判請求書
平成27年10月 5日 答弁書
平成27年10月22日付 審理事項通知(1)
平成27年11月20日 口頭審理陳述要領書(1)(請求人)
平成27年11月20日 口頭審理陳述要領書(1)(被請求人)
平成27年11月27日付 審理事項通知(2)
平成27年12月 9日 口頭審理陳述要領書(2)(請求人)
平成27年12月11日 口頭審理陳述要領書(2)(被請求人)
平成27年12月17日 口頭審理
平成27年12月25日 上申書(請求人)

以下、口頭審理陳述要領書を、「要領書」と略記する。

第2.本件発明
本件特許の請求項1?5に係る発明(以下、「本件発明1?5」という。)は、特許請求の範囲に記載された以下のとおりである。
なお、請求項1のA等の分説符号は、請求人の審判請求書によるものに準じて付した。

「【請求項1】
A 大腿部が挿通する開口部の湾曲した足刳りとなる足刳り形成部を備えた前身頃と、
B この前身頃に接続され臀部を覆うとともに前記前身頃の足刳り形成部に連続する足刳り形成部を有した後身頃と、
C 前記前身頃と前記後身頃の各足刳り形成部に接続され大腿部が挿通する大腿部パーツとを有し、
D 前記前身頃の足刳り形成部の湾曲した頂点が腸骨棘点付近に位置し、
E 前記後身頃の足刳り形成部の下端縁は臀部の下端付近に位置し、
F 前記大腿部パーツの山の高さを前記足刳り形成部の前側の湾曲深さよりも低い形状とし、
G 前記足刳り形成部の湾曲部分の幅よりも前記山の幅を広く形成し、
H 取り付け状態で筒状の前記大腿部パーツが前記前身頃に対して前方に突出する形状となることを特徴とする
I 下肢用衣料。
【請求項2】
前記後身頃のウエスト部から股部までの長さは、前記前身頃のウエスト部から股部までの長さよりも長く形成され、前記大腿部パーツに大腿部を挿入した状態において、大腿部が前身頃に対して前方に突出した状態で、前記後身頃に大きな張力が掛からない形状であることを特徴とする請求項1記載の下肢用衣料。
【請求項3】
前記足刳り形成部は、身体の転子点付近から腸骨棘点付近を通り股底点脇付近に至る湾曲した足刳り部分と、前記転子点付近から股底点脇まで膨らんだ曲線で臀部裾ラインを包み込み、且つ臀部裾部分に密着する形状であることを特徴とする請求項1記載の下肢用衣料。
【請求項4】
前記大腿部パーツは、裾部で折り返された1枚の生地の両側縁部が互いに重ねられ、前記前身頃の足刳り形成部と前記後身頃の足刳り形成部とに積層状態で接続され、前記大腿部パーツの折り重ねられた生地同士が相対的に摺動可能に形成されていることを特徴とする請求項1記載の下肢用衣料。
【請求項5】
前記大腿部パーツは、股下から踝付近までの間の適宜の長さに形成されていることを特徴とする請求項1記載の下肢用衣料。」

第3.請求人の主張
1.主張の要点
本件特許の特許請求の範囲の請求項1に記載の「腸骨棘点付近」、「前記後身頃の足刳り形成部の下端縁は背部の下端付近に位置し、」、「前記大腿部パーツの山の高さを前記足刳り形成部の前側の湾曲深さよりも低い形状とし、」及び「前記足刳り形成部の湾曲部分の幅よりも前記山の幅を広く形成し、」の各々の意味が不明であり、請求項1に係る発明は明確でない。その結果、当該請求項1を引用する請求項2?5に係る発明も不明確となっている。
よって、本件特許の特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしておらず、本件特許は、特許法第123条第1項第4号に該当し、無効とすべきものである。(審判請求書7(2))

2.証拠
請求人が提出した証拠は、以下のとおりである。
以下、「甲第1号証」を「甲1」のように略記する。
甲1?3は審判請求時に、甲4?15は、その後、提出されたものである。

甲1 特開2004-236832号公報
甲2 別件訴訟(平成26年(ワ)第7604号)原告第1準備書面
甲3 別件訴訟(平成26年(ワ)第7604号)原告第3準備書面
甲4 JIS Z 8500 「人間工学-設計のための基本人体測定項目」(抜粋)、財団法人日本規格協会、平成14年1月31日発行
甲5 ウェブサイト「Therapist Circle 大腿直筋の働き」の印刷物
甲6 別件訴訟(平成26年(ワ)第7604号)被告準備書面(7)
甲7 ウェブサイト「Therapist Circle 大腰筋の働き」の印刷物
甲8 ウェブサイト「Therapist Circle 縫工筋の働き」の印刷物
甲9 別件訴訟(平成26年(ワ)第7604号)原告第5準備書面
甲10 別件訴訟(平成26年(ワ)第7604号)被告準備書面(10)
甲11 「Sobotta 図説 人体解剖学 第2巻 体幹・内臓・下肢」(抜粋))」株式会社医学書院、2002年10月15日発行
甲12 「クリニカルマッサージ(抜粋)」株式会社医道の日本社、2004年6月20日発行
甲13 特開2007-77516号公報
甲14 別件訴訟(平成26年(ワ)第7604号)原告第2準備書面
甲15 別件訴訟(平成26年(ワ)第7604号)原告第4準備書面

3.主張の概要
請求人の主張の概要は、以下のとおりである。
(1)「腸骨棘点付近」について
請求項1の構成要件Dに含まれる「腸骨棘点」の語は、学術用語ではないばかりか、一般的に知られた用語でもなく、「その有する普通の意味」というもの自体存在しない。すなわち、「腸骨棘点」を含む本件の特許請求の範囲は一義的に明確ではない。
本件特許の明細書には、
「ウェスト部20の両側の大腿部付け根の腸骨棘点a付近」(【0015】)、「足の付け根の腸骨棘点a付近」(【0026】)、「身体の腸骨棘点a付近」(【0027】)、といった記載はある。しかし、いずれも「腸骨棘点」の意味を明らかにするには至らない。
また、本件特許の全ての図面(図1?図8)のうち、実施例にある腸骨棘点aを示す符号aが記載されているのは図1のみであるが、この図1を参照しても、その意味は明確とはならない。
別件訴訟で、被請求人は、「腸骨棘点」が「上前腸骨棘」や「下前腸骨棘」を包含する腸骨棘に関連すると主張するが、説明が行われておらず、このような前提は誤りである。
従って、「腸骨棘点」の文言を含む請求項1に係る発明は不明確である。
「腸骨棘点」自体が不明確であるから、この語の末尾に「付近」を付けた「腸骨棘点付近」がどの範囲を指すのかも当然のことながら不明確である。
人間工学などにおける人体寸法測定に関する基本的な事項に適用される規格であり、本件特許発明が属する技術分野と関連が高い甲4(日本工業規格)には、「転子点」及び「腸骨りょう(稜)点」等は定義されているが、「腸骨棘点」は定義されていない。
また、仮に、「腸骨棘点」が上前腸骨棘、下前腸骨棘のいずれかとすると仮定すると、上前腸骨棘である。その理由は、上前腸骨棘は、外側に出張っていて、位置の把握が容易であるからである。
調書別紙の参考図によれば、(A)と(C)との対比から、「腸骨棘点a」は上前腸骨棘に相当する。(審判請求書7(3)イ?エ、請求人陳述要領書(1)5.5-1(1)、口頭審理調書)

(2)「前記後身頃の足刳り形成部の下端縁は臀部の下端付近に位置し、」について
本件特許の明細書及び図面の全体を参照しても、構成要件Eにおける「前記後身頃の足刳り形成部の下端縁」がどの部分を指すのか明らかでなく、「臀部の下端」がどのように特定されるかも不明である。(審判請求書7(3)オ)

(3)「前記大腿部パーツの山の高さを前記足刳り形成部の前側の湾曲深さよりも低い形状とし、」及び「前記足刳り形成部の湾曲部分の幅よりも前記山の幅を広く形成し、」について
構成要件F,Gの「(前記大腿部パーツ)の山」の意味が不明であり、大腿部パーツにおいて山がどのように設けられているのかが何ら特定されていないし、本件特許の明細書及び図面を参照しても、「山」を特定するための基準を把握することができない。
また、構成要件F,Gにおける「前記足刳り形成部」が前身頃の足刳り形成部を指すのか、後身頃の足刳り形成部を指すのかも明らかでない。
さらに、構成要件Fの「前記足刳り形成部の前側の湾曲」及び構成要件Gの「前記足刳り形成部の湾曲部分」がどのように特定されるものであるかも不明である。
また、被請求人は、被請求人要領書(1)の5.(6)の図3に加筆した図において、黄色部分で示されている「山」及び「湾曲(部分)」の特定方法や、黄色部分の下端を示すと思われる略左右向きの両矢印を加筆した根拠について、何ら説明していない。(審判請求書7(3)カ、請求人要領書(2)5.5-3(4))

第4.被請求人の主張
1. 主張の要点
本件特許請求の範囲の記載は何ら不明確なものではなく、特許法36条6項2号の要件に反するものではない。よって、本件審判請求は成り立たない。(答弁書7.(5))

2.証拠
被請求人が提出した証拠は、以下のとおりである。
以下、「乙第1号証」を「乙1」のように略記する。

乙1 特許第4213194号公報(本件特許公報)
乙2 「医学書院 医学大事典」、株式会社医学書院、2003年3月1日発行、380頁(「下前腸骨棘」の項)、1172頁(「上前腸骨棘」の項)、1649頁(「腸骨棘」の項)
乙3 特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)「特許・実用新案テキスト検索」における検索結果の印刷物
乙4 ウェブサイト「大腿直筋の働き」の印刷物
乙5 ウェブサイト「縫工筋の働き」の印刷物
乙6 特許第3056733号公報
乙7 特許第3645840号公報
乙8 特許第3499726号公報
乙9 特許第3364610号公報
乙10 特許第2990343号公報
乙11 特許第2837653号公報

3.主張の概要
被請求人の主張の概要は、以下のとおりである。
(1)構成要件Dの「腸骨棘点付近」について
構成要件Dの「腸骨棘点」についてみると、「腸骨棘点」が「腸骨棘」と「点」とから構成されていることは明らかである。
そして、「腸骨棘」とは、乙2に示すとおり、「腸骨にある4つの棘」のことであり、「上前腸骨棘」、「上後腸骨棘」、「下前腸骨棘」及び「下後腸骨棘」を包含する概念であると明確に定義されている。
他方、「点」とは、ここでは、「(一定の大きさを持った)位置」程度の意味である。
よって、「腸骨棘点」とは、「腸骨棘」によって示される位置ほどの意味であることを容易に理解することができる。
そして、本件発明においては「腸骨棘点」と「前身頃の足刳り形成部の湾曲した頂点」との位置関係を問題にしていること(構成要件D)等から、本件特許発明においては、お尻側に位置する「上後腸骨棘」及び「下後腸骨棘」が問題にならないことは明らかである。
「腸骨棘点」について、本件特許明細書【0015】、【0025】、【0026】等に記載がある。本件特許図1の「腸骨棘点a」は、「下前腸骨棘」を意味する。
本件特許の図1と甲4の第5頁の図1b)の左側図との対比図(被請求人要領書(2)添付別紙1)に示すとおり、両者の転子点(左図の符号b及び右図の符号25)からの相対的な位置関係も、図1の「腸骨棘点a」が「下前腸骨棘」を意味していることを示している(「下前腸骨棘」の具体的な位置については甲2の別紙参照。「上前腸骨棘」はほぼ右図の符号17で示す位置(厳密にはその稍上の位置)に相当する)。
以上より、本件特許発明における「腸骨棘点」とは、「上前腸骨棘」又は「下前腸骨棘」によって示される位置ほどの意味である。
そして、構成要件Dの「腸骨棘点付近」については、乙6?乙11に例示されるように、本件特許の属する分野(衣料)において、装着者の体の部位と関係で衣料の形態や形状を特定するために「?付近」という語が一般に用いられており、「?付近」を使用したからといって、不明確にならない。(答弁書7.(1)?(2)、被請求人要領書(1)5.(4)、被請求人要領書(2)5.(3)?(4))

(3)構成要件Eの「前記後身頃の足刳り形成部の下端縁は臀部の下端付近に位置し」について
「後身頃の足刳り形成部の下端縁」とは、「後身頃の足刳り形成部」の「下端縁」という意味で、「下端縁」とは下端の縁という意味である。「臀部の下端」についても、「お尻の下の端」の意味であり、一般に「臀溝」といわれている部分を概ね指している。また、「後身頃の足刳り形成部の下端縁」とは、「臀部の下端」に対応する部分、具体的には、図2及び3における「足刳り形成部32」の部分を指している。
よって、「前記後身頃の足刳り形成部の下端縁は臀部の下端付近に位置し」は、容易に理解することができるから、何ら特定性に欠けるところはないものである。(答弁書7.(3)、被請求人要領書(1)5.(5))

(4)構成要件Fの「前記大腿部パーツの山の高さを前記足刳り形成部の前側の湾曲深さよりも低い形状とし」及び構成要件Gの「前記足刳り形成部の湾曲部分の幅よりも前記山の幅を広く形成し」について
「前記大腿部パーツの山」とは、足刳り形成部の前側の湾曲部分に対応する部分を指している。 本件特許明細書【0020】の記載及び本件特許図3から、大腿部パーツの「山」とは、図3においてh1で示される部分を、足刳り形成部の「湾曲(部分)」とは、図3においてh2で示される部分を、それぞれ指している。また、「山」及び「湾曲(部分)」が決まれば、それぞれの「高さ」ないし「深さ」は一義的に決まる。
構成要件Fの「前記足刳り形成部の前側の湾曲」が足刳り形成部のうちの前側に位置する湾曲部分を意味する。
また、構成要件Gの「前記足刳り形成部の湾曲部分」は、その前に記載された構成要件Fの「前記足刳り形成部の前側の湾曲」を受けて記載されているものであり、前側に位置する部分を指しているものである。
「幅」については上から下までの各高さ(深さ)に対応した幅が考えられるため、それらすべてを意味する(図3に記載されたw1及びw2はその一例)。(答弁書7.(4)、被請求人要領書(1)5.(6))

第5.当審の判断
1.特許法36条6項2号の趣旨
特許法36条6項2号は、特許請求の範囲の記載に関し、特許を受けようとする発明が明確でなければならない旨規定する。同号がこのように規定した趣旨は、仮に、特許請求の範囲に記載された発明が明確でない場合には、特許が付与された発明の技術的範囲が不明確となり、第三者に不測の不利益を及ぼすことがあり得るので、そのような不都合な結果を防止することにある。
そして、特許を受けようとする発明が明確か否かは、特許請求の範囲の記載だけではなく、願書に添付した明細書の記載及び図面を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲が、第三者に不測の不利益を及ぼすほどに不明確であるか否かという観点から判断されるべきである。

2.「腸骨棘点付近」について
本件の特許請求の範囲の請求項1には、「前記前身頃の足刳り形成部の湾曲した頂点が腸骨棘点付近に位置し」と記載されているが、「腸骨棘点付近」の定義が記載されていない。
そして、本件発明1は、「下肢用衣料」という物の発明であるから、「腸骨棘点付近」は、「下肢用衣料」の設計にあたり、その着用状態における「前身頃の足刳り形成部の湾曲した頂点」の位置を特定する用語であるといえる。
また、「腸骨棘点付近」は、「腸骨棘点」と「付近」とからなる語であることが明らかである。

(1)「腸骨棘点」について
(a)「腸骨棘点」について、本件の特許請求の範囲の請求項1には、「前記前身頃の足刳り形成部の湾曲した頂点が腸骨棘点付近に位置し」と記載されているが、「腸骨棘点」の定義が記載されていない。
そこで、「腸骨棘点」に関する、本件の特許明細書及び図面の記載を検討する。
「腸骨棘点」に関し、本件の特許明細書には以下ア?ウの記載があり(下線は当審にて付与。)、図1から以下エが看取される。
ア.「以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1、図2はこの発明の一実施形態を示すもので、この実施形態の下肢用衣料は、ウエストから大腿部の中間付近に達する半ズボン形のスパッツ10である。・・・スパッツ10は、下胴部の前側から両脇までを覆う前身頃12と、下胴部の後側を覆う後身頃14と、前身頃12の下端部の中心と後身頃14の下端部の中心を連結する股部パーツ16から成る。・・・」(段落【0014】)
イ.「次に各パーツの形状について説明する。図3はスパッツ10を展開した状態を示したものであり、前身頃12は、ウエスト部20と、ウエスト部20の両側の大腿部付け根の腸骨棘点a付近で、ウエスト部20に対してほぼ直角に裁断された腰部前側縁22が設けられている。・・・」(段落【0015】)
ウ.「縫製されたスパッツ10を着用したとき、前身頃12の足刳り形成部24は、図1に示すように、股底点脇から上方に延出して足の付け根の腸骨棘点a付近を通過し、大腿部外側上方の転子点b付近の上方を通過して湾曲し、後側下向きに延出して、後身頃14の足刳り形成部32に連続する。」(段落【0026】)
エ.腸骨棘点aは、立位での着用者の体の前面から見て、転子点bの上方に位置すること。
上記ア?エのとおり、本件の特許明細書及び図面には、「下肢用衣料」の着用状態における「腸骨棘点」に関し、立位での着用状態(以下、「立位着用状態」という。)について説明があるのみである。
すなわち、本件の特許明細書及び図面では、「腸骨棘点」が、立位着用状態での人体の前面の大腿部ないし足の付け根にあたる場所として説明されている。
そして、本件の請求項の解釈にあたり、立位着用状態を前提とすることに争いがない(請求人要領書(2)5.5-1及び被請求人要領書(2)5.(1)) 。
そうすると、本件発明1における「腸骨棘点」は、立位着用状態での人体の前面の大腿部ないし足の付け根にあたる場所を指す語であるとはいえるが、本件の特許請求の範囲の請求項1、本件の特許明細書及び図面からだけでは、直ちに着用者(人体)の特定の位置を明確に特定しているとまではいえない。

(b)そこで、本件発明1における「腸骨棘点」に関して、本件発明1が属する衣料(衣服)の分野における、本件発明1に係る特許出願時の技術常識を、検討する。
甲4は、「JIS Z 8500 「人間工学-設計のための基本人体測定項目」(抜粋)」であり、本件発明1に係る特許出願前の、平成14年1月31日に発行されたものである(甲4の奥付参照)。甲4の序文に「人間の福利は、衣服,・・・など様々な要素と人体との幾何学関係に大きく依存している。人間とその環境との調和を確保するためには,作業と家庭の環境の設計を最適化するために,人体の大きさと形を数量化する必要がある。・・・1.適用範囲 この規格は、集団を比較するための基礎として使うことのできる人体寸法項目について規定する。」(下線は当審にて付与。)とあるように、甲4は、衣服設計に適用できる、人体の大きさと形を数量化するための基礎として使うことのできる人体寸法項目について規定する規格である。
よって、甲4は、本件発明1が属する衣料(衣服)の分野において、衣料(衣服)設計のための人体寸法項目について規定する規格であり、本件発明1に係る特許出願時の技術常識を示すものである。
甲4の記載をさらに検討する。
本件図面1で「腸骨棘点a」及び「転子点b」で示されるあたりの人体の部位が、甲4の第5頁の図1測定点b)(以下、「甲4図1b」という。)にも示されている。甲4図1bの左図には「転子点25」が大腿骨ともに示され、甲4図1bの左図及び右図には「腸きょく(棘)点17」が骨盤ともに示されている。甲4図1bの左図では、「腸きょく(棘)点17」は「転子点25」のやや右斜め上方に位置して、「腸骨りょう(稜)点16」のやや右斜め下方に位置している。
甲4の第4頁の表1測定点(続き)の転子点25の定義や、「転子点」という同じ用語が使われていること、甲4図1bと本件図面1に示された人体での表示位置がほぼ同じであることを考慮すると、本件図面1の「転子点b」が甲4図1bの左図の「転子点25」に相当することは、明らかである。
甲4図1bの「腸きょく(棘)点17」については、甲4の第3頁の表1測定点に、その定義が記載されている。 それによれば、「腸きょく(棘)点17」は「上前腸骨きょく(棘)[腸骨りょう(稜)の前端にある突起]の最も下縁の点」と定義されている。すなわち、「腸きょく(棘)点17」は「上前腸骨きょく(棘)の最も下縁の点」であり、「上前腸骨きょく(棘)」の特定の位置(点)を示している。

そして、本件発明1が属する衣料(衣服)の分野の当業者が、本件の特許請求の範囲の請求項1、本件の特許明細書及び図面の「腸骨棘点」に接した際に、技術常識である甲4の上記記載を考慮すると、「腸骨棘点」は、「転子点」の上方にある「腸骨棘」の特定の点を指し、甲4の「腸きょく(棘)点17」(上前腸骨きょく(棘)[腸骨りょう(稜)の前端にある突起]の最も下縁の点)(以下、「腸棘点17」又は「腸棘点(上前腸骨棘の最も下縁の点)」という。)に相当すると解釈するのが、当業者にとって、自然である。

この解釈が、本件特許明細書及び図面の記載と整合するかを検討する。

上記ア?エのとおり、本件の特許明細書及び図面では、「腸骨棘点」が、立位着用状態での人体の前面の大腿部ないし足の付け根にあたる場所として説明されている。甲4図1bの「腸棘点17」も、大腿骨のすぐ上方に位置するもので、人体の前面の大腿部ないし足の付け根にあたる場所といえる。
また、エの「腸骨棘点aは、立位での着用者の体の前面から見て、転子点bの上方に位置すること。」についても、甲4図1bの「腸棘点17」も、立位での人体(着用者)の体の前面から見て、転子点25の上方に位置するといえる。

以上から、本件請求項1の「腸骨棘点」は、「腸棘点(上前腸骨棘の最も下縁の点)」に相当するとの解釈と、本件特許明細書の記載及び図面は、整合する。
よって、本件請求項1の「腸骨棘点」は、「腸棘点(上前腸骨棘の最も下縁の点)」に相当する。

なお、被請求人は、本件特許図1の「腸骨棘点a」は、「下前腸骨棘」を意味する旨主張しているが、その根拠を、本件の特許請求の範囲の請求項1、本件の特許明細書及び図面からは見いだすことができない。
そして、被請求人が上記主張の根拠とする乙2は「医学大事典」であり、医学分野において、腰回りの骨格構造に関し、「腸骨棘」、「上前腸骨棘」、「下前腸骨棘」等の医学用語が、存在することを示しているにすぎない。
しかしながら、上記したように、本件発明1において、「腸骨棘点付近」は、「下肢用衣料」の設計にあたり、その着用状態における「前身頃の足刳り形成部の湾曲した頂点」の位置を特定する用語であり、その意味を解釈する際に、まず参照されるべきものは、甲4のような、衣料(衣服)設計に関するものである。
したがって、被請求人の上記主張は採用できない。

また、着用者の屈曲の程度により「腸骨棘点」が「下前腸骨棘」と「上前腸骨棘」とを含む旨の被請求人の主張に関して、被請求人及び請求人は、多くの主張をしている(被請求人要領書(1)の5.(4)ア、被請求人要領書(2)の5.(5)?(7)、審判請求書の7.(3)ウ、請求人要領書(1)の5.5-1(2)、(3)、請求人要領書(2)の5.5-3(1)?(3)、上申書の4.)が、これらの主張は、着用者が前屈みに屈曲した場合の機能や作用効果に関するものである。
しかしながら、特許法36条6項2号の趣旨は、上記1.のとおりであり、これらの主張は、本件発明1において、立位着用状態における「前身頃の足刳り形成部の湾曲した頂点」の位置を特定する用語として、「腸骨棘点」が明確であるか否かということとは無関係といわざるを得ない。

(2)「腸骨棘点付近」について
本件特許の属する衣料(衣服)分野において、「衣料(衣服)のある部分」の位置を「着用者の体のある部位」と関連づけて説明する際に、前記「着用者の体のある部位」に「付近」を付して説明等をすることは、例えば、乙6?乙11にも記載されている(乙6の「着用者の側頭部から耳付近」、乙7の「臀部の下部付近」、乙8の「ヒップ頂点付近」、乙9の「臀部の頂点の下付近」、乙10の「第1関節付近」、乙11の「着用者の腰部から座骨下部付近」を参照)ように、ごく一般的に行われていることであり、前記「着用者の体のある部位」に「付近」を付すことで、前記「衣料(衣服)のある部分」の位置が不明確になるとは、いえない。
そして、「付近」とは「近くの場所。そのあたり。近辺。」を意味する(デジタル大辞林)ことを踏まえると、本件発明1における「腸骨棘点付近」とは、立位での着用者の「腸棘点(上前腸骨棘の最も下縁の点)」及びその近辺であって、「腸棘点(上前腸骨棘の最も下縁の点)」に近い位置にある場所と解するのが相当である。

(3)小括
以上述べてきたように、本件発明1における「腸骨棘点付近」は、本件発明1の「下肢用衣料」を立位着用状態での、着用者の「腸棘点(上前腸骨棘の最も下縁の点)」及びその近辺であって、「腸棘点(上前腸骨棘の最も下縁の点)」に近い位置にある場所を意味することが明らかであり、第三者に不測の不利益を及ぼすほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件発明1における「腸骨棘点付近」の意味は、明確である。

3.「前記後身頃の足刳り形成部の下端縁は臀部の下端付近に位置し」について
本件の特許請求の範囲の請求項1には、「大腿部が挿通する開口部の湾曲した足刳りとなる足刳り形成部を備えた前身頃と、この前身頃に接続され臀部を覆うとともに前記前身頃の足刳り形成部に連続する足刳り形成部を有した後身頃と・・・」と記載されている。
よって、本件発明1における「前記後身頃の足刳り形成部」とは、「後身頃」の「大腿部が挿通する開口部の湾曲した足刳りとなる」部分を指すことが明らかである。
そして、上記2.を踏まえると、本件発明1における「前記後身頃の足刳り形成部の下端縁」とは、立位着用状態における「後身頃の足刳り形成部」の「下端縁」となる部分であり、また、「臀部の下端付近」は、「下肢用衣料」の立位着用状態における「後身頃の足刳り形成部の下端縁」の位置を特定する用語であるといえる。

(1)「前記後身頃の足刳り形成部の下端縁」について
本件発明1における「前記後身頃の足刳り形成部の下端縁」は、「後身頃」の「大腿部が挿通する開口部の湾曲した足刳りとなる」部分のうち、立位着用状態で、「下」側の「端」の「縁」となる部分を意味すると解釈するのが自然である。
本件の特許明細書には以下オ、カの記載があり、図2から以下キが看取される。
オ.「腰部前側縁30の下端には、後身頃14の下端へ向かう足刳り形成部25が形成され、足刳り形成部25の身体中央側端には、V字状に切除された臀部ダーツ31が設けられている。臀部ダーツ31の身体中央側端には、足刳り形成部32が一対設けられている。足刳り形成部32は、スパッツ10を縫製したときに前身頃12の足刳り形成部24に連続して大腿部が挿通する開口部を形成するものである。」(段落【0018】)
カ.「縫製されたスパッツ10を着用したとき、前身頃12の足刳り形成部24は、図1に示すように・・・後側下向きに延出して、後身頃14の足刳り形成部32に連続する。後身頃14の足刳り形成部32は、臀部の下端部に沿って股底点付近に達している。・・・」(段落【0026】)
キ.足刳り形成部32が、足刳り形成部25及び足刳り形成部32からなる後身頃14の足刳り形成部の下端の縁をなしていること。

ゆえに、本件特許明細書及び図面では、「後身頃の足刳り形成部の下端縁」が、「後身頃14」の「足刳り形成部32」として説明されており、この説明は、上記解釈とも整合している。
したがって、本件発明1における「後身頃の足刳り形成部の下端縁」は、「下肢用衣料」の立位着用状態における「後身頃の足刳り形成部」の「下」側の「端」の「縁」を意味し、その一実施形態である「スパッツ10」でいえば、「足刳り形成部32」を指していることが明らかである。

(2)「臀部の下端付近」について
「臀部」とは「尻」のことであり、「人体の臀部(でんぶ)(医学では殿部と書く)、すなわち、骨盤の背側部で仙骨部の両側に殿筋(尻の筋肉)と多量の分厚い皮下脂肪層が発達して、膨らみをつくっている部分をいう。尻の上方の境界は腸骨上縁の腸骨稜(りょう)の線で、下方の境界は尻の膨らみの下縁で、下向きの弓形状をして走っている皮膚の溝(殿溝(でんこう))になる。(日本大百科全書(ニッポニカ)https://kotobank.jp/word/%E5%B0%BB-188410#E6.97.A5.E6.9C.AC.E5.A4.A7.E7.99.BE.E7.A7.91.E5.85.A8.E6.9B.B8.28.E3.83.8B.E3.83.83.E3.83.9D.E3.83.8B.E3.82.AB.29)ことが、技術常識である。
ゆえに、「臀部の下端付近」とは、「尻の膨らみの下縁」(「臀溝」と呼ばれる部分)の近辺のことであり、その位置は上記技術常識から明確に特定されるものである。

(3)小括
以上述べてきたように、「前記後身頃の足刳り形成部の下端縁」及び「臀部の下端付近」は、各々明確である。
そして、本件発明1における「前記後身頃の足刳り形成部の下端縁は臀部の下端付近に位置し」は、「後身頃」の「大腿部が挿通する開口部の湾曲した足刳りとなる」部分のうち、立位着用状態で、「下」側の「端」の「縁」となる部分(一実施形態での足刳り形成部32)が、立位着用状態で、「尻の膨らみの下縁」(「臀溝」と呼ばれる部分)の近辺に位置することを意味することが明らかであり、第三者に不測の不利益を及ぼすほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件発明1における「前記後身頃の足刳り形成部の下端縁は臀部の下端付近に位置し」の意味は、明確である。

4.「前記大腿部パーツの山の高さを前記足刳り形成部の前側の湾曲深さよりも低い形状とし」(発明特定事項5-1)及び「前記足刳り形成部の湾曲部分の幅よりも前記山の幅を広く形成し」(発明特定事項5-2)について
上記した発明特定事項5-1及び5-2に関し、本件の特許請求の範囲の請求項1には、「大腿部が挿通する開口部の湾曲した足刳りとなる足刳り形成部を備えた前身頃と、この前身頃に接続され臀部を覆うとともに前記前身頃の足刳り形成部に連続する足刳り形成部を有した後身頃と、前記前身頃と前記後身頃の各足刳り形成部に接続され大腿部が挿通する大腿部パーツとを有し、前記前身頃の足刳り形成部の・・・前記後身頃の足刳り形成部の・・・前記大腿部パーツの山の高さを前記足刳り形成部の前側の湾曲深さよりも低い形状とし、前記足刳り形成部の湾曲部分の幅よりも前記山の幅を広く形成し」と記載されている。
この請求項1の記載から、「大腿部が挿通する開口部の湾曲した足刳りとなる」「足刳り形成部」には、「前身頃」の一部である部分と「後身頃」の一部である部分とからなり、前者は「前身頃の足刳り形成部」と表記され、後者は「後身頃の足刳り形成部」と表記されていることが明らかである。
ゆえに、上記発明特定事項5-1及び5-2における「前記足刳り形成部」とは、「大腿部が挿通する開口部の湾曲した足刳りとなる」「足刳り形成部」全体を指すと解するのが自然であり、「前身頃の足刳り形成部」と「後身頃の足刳り形成部」のどちらか一方を指すと解するのは不自然である。
一方、本件の特許請求の範囲の請求項1には、「大腿部パーツの山の高さ」、「足刳り形成部の前側の湾曲深さ」、「足刳り形成部の湾曲部分の幅」、「前記山の幅」の定義が記載されていない。
そこで、本件特許明細書及び図面の記載を参酌し、これらの語句の意味及び上記発明特定事項5-1及び5-2の意味が明確であるかについて検討する。

(1)本件特許明細書及び図面の記載
これらの語句の意味及び上記発明特定事項5-1及び5-2に関して、本件の特許明細書には、その段落【0020】に以下ク、ケの記載があるのみである。
また、図3、図6?8から以下コ、サが看取される。
ク.「大腿部パーツ18は、僅かに内側に湾曲する曲線で形成された裾部36が設けられ、裾部36の両端部から裾部36に対してほぼ直角に離れる方向に延出するほぼ直線の大腿部後側縁38が形成されている。各大腿部後側縁38間の、裾部36とは反対側の縁部には、外側になだらかに膨出する山40aが形成された足付根部40が設けられている。」
ケ.「足付根部40の山40aの縁部は、前身頃12の足刳り形成部24と等しい長さに形成され、足刳り形成部24に縫い合わされる部分である。ここで、足付根部40の、足刳り形成部24,25に取り付ける山40aの高さをh1とし、足刳り形成部24,25の湾曲深さをh2とすると、h1はh2よりも低い形状である。また、足付根部40の山の幅をw1とし、足刳り前部24,25の湾曲部分の幅をw2とすると、互いに縫い付けられる同じ位置間で、w1はw2よりも広い形状となっている。」
コ.大腿部パーツ18に、図上左側に向けてなだらかに膨出する山40aが設けられていること。
サ.足刳り形成部24、25で形成される深さがh2、幅がw2の湾曲が示されれていること。

(2)「大腿部パーツの山の高さ」、「足刳り形成部の前側の湾曲深さ」、「足刳り形成部の湾曲部分の幅」、「前記山の幅」の各々の意味について
上記4.(1)で述べたとおり、本件の特許明細書には、上記ク、ケの記載があるのみであり、本件の図面の記載からは、上記コ、サが看取されるのみである。
ゆえに、「大腿部パーツの山」とは、「大腿部パーツ18」の「裾部36とは反対側の縁部」に位置し、「外側になだらかに膨出する山40a」を意味し、それは、「足刳り形成部24,25に取り付け」られる部分であると解すべきであり、「大腿部パーツの山の高さ」とは、「山40aの高さ」である「h1」を意味すると解すべきである。
同様に、「足刳り形成部の湾曲部分の幅」、「前記山の幅」とは、各々、「足刳り前部24,25の湾曲部分の幅」である「w2」、「足付根部40の山の幅」である「w1」を意味すると解すべきである。
また、「足刳り形成部の前側の湾曲深さ」は、「足刳り形成部24,25の湾曲深さ」に対応する語句であり、その意味するところは当該「足刳り形成部24,25の湾曲深さ」である「h2」を意味すると解するのが相当である。
そして、本件の特許明細書及び図面の記載からは、これらの語句の意味を上記した意味以外の意味に解すべき理由を見いだせない。

(3)小括
以上述べてきたように、「大腿部パーツの山の高さ」、「足刳り形成部の前側の湾曲深さ」、「足刳り形成部の湾曲部分の幅」、「前記山の幅」の各々の意味は、本件の特許明細書及び図面の記載から明確である。
そして、本件発明1における上記発明特定事項5-1は、図3、図6?8に示される形状の「大腿部パーツ18」の「山40a」の「高さh1」が、「足刳り形成部24,25の湾曲深さh2」よりも低い形状であることを意味することが明らかであり、第三者に不測の不利益を及ぼすほどに不明確であるとはいえない。
また、本件発明1における上記発明特定事項5-2は、図3、図6?8に示される形状の「大腿部パーツ18」の「足付根部40の山の幅」である「w1」を、「足刳り前部24,25の湾曲部分の幅」である「w2」よりも広く形成することを意味することが明らかであり、第三者に不測の不利益を及ぼすほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件発明1における上記発明特定事項5-1及び5-2の意味は、明確である。

5.まとめ
上記2?4で述べてきたように、本件特許の請求項1の記載は、第36条第6項第2号に規定する要件を満たす。
また、請求項1を引用する本件特許の請求項2?5の記載も、第36条第6項第2号に規定する要件を満たす。
よって、本件特許に係る出願は、第36条第6項第2号に規定する要件を満たす。

第6.むすび
以上のとおり、本件発明1?5に係る特許は、特許法第123条第1項第4号に該当せず、無効理由によっては、無効とすることができない。
審判に関する費用については、特許法第169条第2項の規定において準用する民事訴訟法第61条の規定により、請求人が負担すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2016-02-02 
結審通知日 2016-02-04 
審決日 2016-02-16 
出願番号 特願2007-514943(P2007-514943)
審決分類 P 1 113・ 537- Y (A41D)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 渋谷 善弘  
特許庁審判長 渡邊 豊英
特許庁審判官 蓮井 雅之
千葉 成就
登録日 2008-11-07 
登録番号 特許第4213194号(P4213194)
発明の名称 下肢用衣料  
代理人 吉村 哲郎  
代理人 鈴江 正二  
代理人 渡辺 容子  
代理人 金 順雅  
代理人 富永 夕子  
代理人 藤本 英二  
代理人 西村 幸城  
代理人 金 順雅  
代理人 藤本 英夫  
代理人 吉村 哲郎  
代理人 鈴江 正二  
代理人 渡辺 容子  
代理人 木村 俊之  
代理人 西村 幸城  
代理人 木村 俊之  
代理人 富永 夕子  
代理人 藤本 英二  
代理人 藤本 英夫  
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