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審判番号(事件番号) データベース 権利
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判定2015600021 審決 特許
判定2016600042 審決 特許
判定2015600032 審決 特許
判定2015600034 審決 特許

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審決分類 審判 判定 同一 属する(申立て成立) A23L
管理番号 1319218
判定請求番号 判定2016-600027  
総通号数 202 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許判定公報 
発行日 2016-10-28 
種別 判定 
判定請求日 2016-06-13 
確定日 2016-09-16 
事件の表示 上記当事者間の特許第5679598号の判定請求事件について、次のとおり判定する。 
結論 イ号説明書に示す容器詰果汁含有飲料は、特許第5679598号発明の請求項1及び2に係る発明の技術的範囲に属する。 
理由 第1 請求の趣旨
判定請求書の記載からみて、本件判定請求の趣旨は、イ号説明書に示す容器詰果汁含有飲料(以下、「イ号物件」という。)は、特許第5679598号の請求項1及び2に係る発明の技術的範囲に属する、との判定を求めるものと認められる。

第2 本件特許発明
本件特許の請求項1及び2に係る発明は、特許第5679598号に係る願書に添付した特許請求の範囲、明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1及び2に記載されたとおりのものであり、構成要件ごとに分説すると次のとおりである。以下、特許第5679598号の特許請求の範囲の請求項1及び2に係る発明を、それぞれ「本件特許発明1」及び「本件特許発明2」といい、また、それらを合わせて「本件特許発明」ともいい、それぞれの構成要件を「構成要件A」等という。

[請求項1]
A 糖度が0.5?21.0であり、
B 糖酸比が5.0?29.0であり、
C pHが2.0?4.0であり、かつ
D 飲料全体に対する果汁量が0.5?30.0質量%であることを特徴とする
E 容器詰果汁含有非アルコール性飲料であって、
F 果汁がウメを含み、且つ
G ウメ以外の果汁の使用量が飲料全体に対して0?5.0質量%であることを特徴とする
H 容器詰果汁含有非アルコール性飲料。

[請求項2]
I 非炭酸飲料であることを特徴とする請求項1に記載の容器詰果汁含有非アルコール性飲料。

第3 当事者の主張
1 請求人の主張
イ号物件の構成は、以下のとおりである。
商品名:チョーヤ夏梅
内容量:500g
構成:
a 糖度が8.67?8.74であり、
b 糖酸比が18.74?18.89であり、
c pHが2.63?2.64であり、
d 飲料全体に対する果汁量が5質量%以上?10質量%未満であり、
e 容器詰果汁含有非アルコール性飲料であり、
f 果汁がウメを含み、
g ウメ以外の果汁の使用量が飲料全体に対して0質量%であり、
h 容器詰果汁含有非アルコール性飲料
であって、さらに、
i 非炭酸飲料である。
(判定請求書第3頁(4)及び判定請求書に添付したイ号説明書(別添))

イ号物件は、本件特許発明1及び本件特許発明2の構成要件の全てを充足する。
したがって、イ号物件は、本件特許発明の技術的範囲に属する。(判定請求書第3?4頁(5)及び(6))

2 被請求人の主張
平成28年7月7日付けで被請求人に判定請求書副本を送達するとともに、期間を指定して答弁書を提出する機会を与えたが、被請求人からは答弁書等の提出はなかった。

第4 判断
1 イ号物件について
糖度、酸度及びpHの測定値について、イ号説明書において、「チョーヤ夏梅」(ロット番号:170421/NIS)1本を検体とするものであり(イ号説明書2頁の(1-2))、その測定に用いた機器・条件(イ号説明書2?3頁の(1-3))及び試験結果等について(イ号説明書3?4頁の(1-4))の記載から、甲第4号証(一部別添)ないし甲第17号証には、「チョーヤ夏梅」(ロット番号:170421/NIS)の上記測定値が示されているものと認める。また、糖度、酸度及びpHの測定については、本願明細書の記載からみて適切なものと認める。
測定値のうち、糖度は、同一製品から得た3サンプルを各1回ずつ測定した結果であり(イ号説明書3頁の(1-4-1))、その平均値は、8.7(=(8.67+8.74+8.68)/3)である(なお、数値において本件特許発明と対応したものは、その有効数字の桁数を本件特許発明に合わせたものとした。以下、同じ。)。
糖酸比とは、[糖度/酸度]を意味するもの(本件特許明細書の段落[0010])であるので、上記糖度の測定値を酸度の測定値(0.4626)で除した値であり(イ号説明書3?4頁の(1-4-2)及び同4頁の(1-4-3))、その平均値は、18.8(=(8.67+8.74+8.68)/0.4626/3)である(なお、酸度は同一サンプルを用いて1回測定した結果。イ号説明書3?4頁の(1-4-2))。
pHは、同一製品から得た3サンプルを各1回ずつ測定した結果であり(イ号説明書4頁の(1-4-3))、その平均値は、2.6(=(2.63+2.63+2.64)/3)である。
また、果汁量及び原材料について、甲第4号証の外観写真から、イ号物件のラベルには、正面最下部に「果汁10%未満」との表示があり、側面に「品名:清涼飲料水」及び「原材料名:砂糖、梅果汁(紀州産)、梅エキス(紀州産)」との表示があり、「炭酸飲料」及び「アルコール」に係る表示はない。
さらに、甲第4号証の外観写真から、イ号物件が容器詰飲料であることは明らかである。

したがって、一製品である「チョーヤ夏梅」(ロット番号:170421/NIS)(以下、「イ号物件の一製品」という。)の構成を以下のとおり特定する。
a 糖度の測定値が8.7であり、
b 上記糖度の測定値及び酸度の測定値から算出される糖酸比が18.8であり、
c pHの測定値が2.6であり、
d-i ラベルに「果汁10%未満」、「原材料名:砂糖、梅果汁(紀州産)、梅エキス(紀州産)」との表示があり、「炭酸飲料」及び「アルコール」に係る表示はない容器詰飲料。

2 イ号物件の一製品の各構成要件の充足について
(1)構成要件A、B及びCについて
イ号物件の一製品の構成aの糖度、構成bの糖酸比及び構成cのpHに係る数値は、各構成要件に係る数値の上限値または下限値から十分余裕のある数値であり、数値の測定について多少の誤差を含むものであったとしても、本件特許発明の構成要件A、B及びCの各数値範囲内であるから、イ号物件の一製品は、本件特許発明の構成要件A、B及びCを充足する。

(2)構成要件DないしIについて
イ号物件の一製品の構成d-iにおいて、ラベルに「果汁10%未満」との表示があるところ、「果実飲料等の表示に関する公正競争規約」の第3条第2項(1)イ(ア)に、「果汁の使用割合が5%以上10%未満のものにあっては、「果汁10%未満」と表示する。」と定められている(甲第11号証)ことに照らせば、イ号物件の一製品は、飲料全体に対する果汁量が5%以上10%未満と認められ、本件特許発明の構成要件Dの数値範囲内であるから、本件特許発明の構成要件Dを充足する。
イ号物件の一製品の構成d-iにおいて、ラベルに「果汁10%未満」、「原材料名:砂糖、梅果汁(紀州産)、梅エキス(紀州産)」との表示があり、「炭酸飲料」及び「アルコール」に係る表示はないことからみて、アルコールを含まない飲料であって、梅果汁を含み、梅以外の果汁は使用されておらず、炭酸飲料ではないことが明らかであるから、イ号物件の一製品は、本件特許発明の構成要件EないしIを充足する。

(3)小活
以上のことから、イ号物件の一製品は、構成要件AないしIを充足する。

3 イ号物件の各構成要件の充足について
上記イ号物件の一製品以外のイ号物件についても構成要件DないしIを充足することは明らかであるから、上記イ号物件の一製品が充足するとした、構成要件A、B及びCについて、それ以外のイ号物件についても充足するといえるかを以下に検討する。
イ号物件の一製品において、その構成aの糖度の「8.7」、構成bの糖酸比の「18.8」及び構成cのpHの「2.6」は、それぞれ、構成要件Aの「0.5?21.0」、構成要件Bの「5.0?29.0」及び構成要件Cの「2.0?4.0」の上限値及び下限値に対して十分余裕がある数値であり、イ号物件において製品間に上記各値に多少のばらつきがあるとしても、上記数値範囲には含まれること、また、糖度、酸度及びpHはウメ果汁含有飲料の酸味、甘みなど味に大きな影響を与えるものであるので、同一の名称の製品間に大きなばらつきがあるものとは考えられないことに照らせば、上記イ号物件の一製品以外のイ号物件についても構成要件A、B及びCを充足するものといえる。
以上のことから、イ号物件は、構成要件AないしIを充足する。

第5 むすび
以上のとおり、イ号物件は、本件特許発明の構成要件AないしIを充足するから、イ号物件は、本件特許発明1及び本件特許発明2の技術的範囲に属する。
よって、結論のとおり判定する。
 
別掲
 
判定日 2016-09-05 
出願番号 特願2013-138678(P2013-138678)
審決分類 P 1 2・ 1- YA (A23L)
最終処分 成立  
前審関与審査官 小石 真弓  
特許庁審判長 鳥居 稔
特許庁審判官 紀本 孝
佐々木 正章
登録日 2015-01-16 
登録番号 特許第5679598号(P5679598)
発明の名称 容器詰果汁含有飲料  
代理人 花崎 健一  
代理人 小西 達也  
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