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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G01N
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない。 G01N
審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない。 G01N
管理番号 1319818
審判番号 不服2015-7094  
総通号数 203 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-11-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-04-15 
確定日 2016-09-20 
事件の表示 特願2012-535317「摂取可能な物質中の不要な化学物質の非視覚的表示」拒絶査定不服審判事件〔平成23年4月28日国際公開、WO2011/050004、平成25年 3月7日国内公表、特表2013-508726〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2010年10月19日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2009年10月19日、米国)を国際出願日とする出願であって、平成25年12月26日付けで拒絶理由が通知され、平成26年7月7日付けで意見書が提出されるとともに手続補正がなされたが、同年12月3日付けで拒絶査定がなされたのに対し、平成27年4月15日に拒絶査定不服審判が請求され、それと同時に手続補正がなされたものである。

第2 平成27年4月15日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成27年4月15日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1 本件補正の内容
本件補正により補正された特許請求の範囲の請求項7の記載は次のとおりである(下線は補正箇所を示す。)。

「ユーザーによって認識されることができる非視覚的な指標を与えることによって、対象薬物が摂取可能な物質中に存在するかどうかを検証するように構成された非視覚的検知機構であって、前記検知機構が、非視覚的指標を前記摂取可能な物質に加え、前記摂取可能な物質に前記対象物質が存在する場合に前記非視覚的指標と前記対象物質との間の相互作用を生じさせることによって、ユーザーに味指標及び臭い指標からなる群から選択される非視覚的な指標を与えるように構成される、非視覚的検知機構を備える非視覚的検証システム。」

2 本件補正の目的
上記補正は、補正前の請求項5における「前記検知機構がユーザーに味指標及び臭い指標からなる群から選択される非視覚的な指標を与えるように構成される」ことについて、「非視覚的指標を前記摂取可能な物質に加え、前記摂取可能な物質に前記対象物質が存在する場合に前記非視覚的指標と前記対象物質との間の相互作用を生じさせることによって」非視覚的な指標を与えるように構成されることを限定するものであって、産業上の利用分野及び解決しようとする課題を変更するものではない。
したがって、本件補正は、補正前の請求項5に記載された発明を特定するために必要な事項を限定するものであって、産業上の利用分野及び解決しようとする課題を変更するものではないものを含むものであるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的するものに該当する。

3 独立特許要件
そこで、本件補正後の請求項7に係る発明(以下、「補正発明」という。)が、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか、すなわち、本件の特許出願の際に独立して特許を受けることができるものであるかについて以下に検討する。

(1)特許法第36条第4項第1号(実施可能要件)について
補正発明の「ユーザーに味指標及び臭い指標からなる群から選択される非視覚的な指標を与えるように構成される」「非視覚的検知機構」について、本願明細書には以下の記載がある(下線は、当審で付した。)。

ア 「【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、摂取可能な物質中の対象物質の存在を決定する非視覚的試験を実施するためのシステムおよび方法を含む。特に、本発明は、摂取可能な物質中の対象物質の存在を決定する非視覚的試験を実施するシステムおよび方法において、対象物質を非視覚的かつ隠すことができるように表示することができるシステムおよび方法を含む。」

イ 「【0018】
開示された方法は、図3に概略的に示されるような、非視覚的検証システム26を使用して実施され得る。非視覚的検証システムは、検知部材28と、表示部材32と、を含む。非視覚的検証システムは選択的にプロセッサ30をさらに含む。これについて以下で説明する。
【0019】
非視覚的検証システムは、1つまたは複数の特定の対象物質に対して、摂取前に、摂取可能な物質を試験するために使用され得る。対象物質は典型的に、薬物または毒などの不要なまたは望ましくない物質である。より具体的には、対象物質は、摂取する人を混乱または鎮静させるように意図された薬物とすることができる。選択された実施形態における対象物質として、これらに限定されるものではないが、フルニトラゼパム、ガンマヒドロキシ酪酸、ケタミン、クロナゼパム、アルプラゾラム、テマゼパム、およびミダゾラムが挙げられる。
【0020】
非視覚的検証システムは典型的に、隠すことができるように対象物質に対して摂取可能な物質が試験され得るように構成される。ここで使用されるように、試験は、近くにいる人または仲間に試験が行われていることを警戒させず、また試験の結果を明らかにすることなく、摂取可能な物質が対象物質に対して試験され得るにように、隠して行われる。
【0021】
非視覚的検証システムは、検知部材を含み、そこで、選択された摂取可能な物質がシステムと接触する。検知部材は、対象物質に結合することで直接的または間接的な非視覚的反応がもたらされるように、対象物質に相補的な1つまたは複数の結合サイトを包含する、分子または分子配列程度の単純なものとすることができる。
【0022】
試験される摂取可能な物質は、経口摂取が意図された任意の固体、半固体、または液体とすることができる。摂取可能な物質は、食品または飲料とすることもできる。本発明の1態様では、摂取可能な物質は、化学的または物理的相互作用による対象物質の検出を容易にするために、液体または半液体である。摂取可能な物質は、チューイングガム、歯磨き粉、および口内に入れることができるが飲み込むことを意図されていないその他の物質もまた含み得る。
【0023】
非視覚的検証システムは典型的に、非視覚的表示によって、選択された対象物質の存在を表示することが可能な表示部材を含む。1実施形態では、表示部材は、例えば分子認識によって、検知部材に直接結合され、そこで対象物質の結合が分子修飾を引き起こし、例えばフレーバー、臭い、または感触の変化によって所望の非視覚的表示をもたらす。
【0024】
特定の実施形態では、非視覚的検証システムは、対象物質に関して選択的に反応性を有し(検知部材)、対象物質の存在下で特定可能なフレーバーの化合物を生成する(表示部材)、指標物質に対応し得る。好ましくは、このような物質は、選択性および特異性の両方で所望の対象物質と反応するため、偽陽性を防ぐ。例えば、指標物質と対象物質との間の相互作用は、特定の結合対と類似であり得る。指標物質は、対象物質との結合によって指標物質の分子再配列が引き起こされ、特異的なフレーバー変化を生じさせるように設計され得る。代替として、または加えて、対象物質との結合によって、フレーバーまたは臭いによって検出可能な1つまたは複数の小分子の放出が引き起こされ得る。
【0025】
このような指標物質は、ユーザーの口内に配置するか、または指標物質を含む非視覚的検証システムの部材をユーザーの口内に配置することによって利用され得る。選択された実施形態における指標物質は、苦味、またはその他の特定可能な味をユーザーに与え得る。指標物質は、1つ以上の構成要素を含んでよく、対象物質との反応によってそのような特定可能な味または苦味を生成するのに適した任意の構成、元素、材料、試薬もしくは溶液、またはこれらの組み合わせに相当し得る。1実施形態では、非視覚的検証システムは、複数の指標物質を含み、各々が1つまたは複数の対象物質と選択的に反応してさまざまな個別に特定可能なフレーバーを生成するように構成される。このような複数対象システムは、複数の対象を同時に検知するのに有用である。
【0026】
表示部材が非視覚的表示、つまりフレーバーを生成するように設計されている場合、表示部材は、紙片、可溶性材料片、唾液中で溶ける材料、またはチューイングガムタイプの材料上に存在してよく、ユーザーは摂取可能な物質を経口摂取する前に口内にこれらを入れることができる。ユーザーが液体添加物の液滴を飲料または食品に入れることができるように、物質は、スポイト/ピペットなどのディスペンサを有する小さな容器内に包まれる液体添加物として作製することも可能である。
【0027】
対象物質と接触したときに特定可能な味または苦味を形成するように構成された指標物質は、錠剤、容易に溶解する錠剤、または液体などの適当な形態でユーザーに与えられ得る。指標物質は、ガム、ブレスミント、ミント、TIC TAC(登録商標)の下で販売されているキャンディなどの、一般的な飲料または食品に類似した任意のチュアブルまたは食用品目とすることもでき、またはそれらの中に含浸され得る。したがって、飲料または食品中の不要な薬物の存在をユーザーが試験していることを他人に気付かれないやり方で、物質を使用することができる。代替的に、物質を飲料または食品自体に添加して特定可能な味および/または苦味を生成させることも可能である。
【0028】
いくつかの実施形態では、試験は、検出物質を自身の口内に配置し、問題となる飲料を飲むかまたは食品を食べる人を含み得る。検出物質は、ユーザーに所定の指標味をもたらし得る。例えば、ユーザーは、可溶性材料片を口内に配置し、湿潤および/または溶解させることによって物質を解放することができる。物質は、味蕾を含む、ユーザーの口内の全てまたは一部を被覆し得るため、続いて疑わしい飲料または食品を少量飲む、経口摂取する、または味わうことによって試験を実施することができる。したがって、試験の結果は、他人から完全に隠され、ユーザーのみが認識できる。
【0029】
ここに開示される全ての構成、物質、および方法は、本開示を考慮して過度の実験を行うことなく作製および実行することができる。本開示の構成、物質、および方法は好ましい実施形態の点から説明されているが、ここに開示される構成/物質、および方法のステップまたは一連のステップは、本開示の概念、精神および範囲を逸脱することなく変更され得ることが当業者に明らかである。より具体的には、ここに開示される物質を化学的かつ生理学的に関連する特定の物質と代えることができ、それにより同一または類似の結果が得られることが明らかである。このような当業者に明らかな全ての類似の置換および変更は、本開示の精神、範囲、および概念の範囲内であると認められるべきである。」

上記記載によれば、補正発明の「ユーザーに味指標及び臭い指標からなる群から選択される非視覚的な指標を与えるように構成される」「非視覚的検知機構」とは、対象物質との結合が分子修飾または分子再配列を引き起こし、苦み等の味、フレーバー、臭いの変化によって所望の非視覚的表示をもたらす指標物質に対応し得るものであり、このような指標物質は、対象物質との反応によってそのような特定可能なものを生成するのに適した任意の構成、元素、材料、試薬もしくは溶液、またはこれらの組み合せに相当し得ることまでは一応理解できる。
しかしながら、対象物質との結合が分子修飾または分子再配列を引き起こし、苦み等の味、フレーバー、臭いの変化によって所望の非視覚的表示をもたらすということは、補正発明に対応し得る「指標物質」の概念を単に抽象的又は機能的に説明しているにすぎず、具体的にどのようにして対象物質との結合が分子修飾または分子再配列を引き起こして非視覚的表示をもたらすのか不明である。
また、具体的な指標物質については、対象物質との反応によってそのような特定可能なものを生成するのに適した任意の構成、元素、材料、試薬もしくは溶液、またはこれらの組み合せに相当し得ると説明しているのみであって、例えば、対象物質たるフルニトラゼパム、ガンマヒドロキシ酪酸、ケタミン、クロナゼパム、アルプラゾラム、テマゼパム、およびミダゾラムのそれぞれに対して、どのような指標物質であれば、その結合が、所望の分子修飾または分子再配列を引き起こして所望の非視覚的表示をもたらすのか不明である。
そして、このような条件を満たすための指標物質の具体的態様は、効果の予測が困難な化学反応の分野においては、実験等により検証がなされなければ当業者が直ちに想定することができないのが通常である。
してみれば、発明の詳細な説明は、当業者が補正発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されたものではないから、補正発明に関して、本願は、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない。

(2)特許法第36条第6項第1号(サポート要件)について
補正発明の解決しようとする課題は、明細書の段落【0009】によれば、「食品又は飲料に異物を混入しようとする容疑者に疑われていることを知らせないために、視覚評価を必要とせずに、食品または飲料中の対象薬物の有無を評価できる試験システム」を提供することであると解される。
しかしながら、上記(1)で検討したように、補正発明の「ユーザーに味指標及び臭い指標からなる群から選択される非視覚的な指標を与えるように構成される」「非視覚的検知機構」とは、対象物質との結合が分子修飾または分子再配列を引き起こし、苦み等の味、フレーバー、臭いの変化によって所望の非視覚的表示をもたらす指標物質に対応し得るものであり、このような指標物質は、対象物質との反応によってそのような特定可能なものを生成するのに適した任意の構成、元素、材料、試薬もしくは溶液、またはこれらの組み合せに相当し得ることまでは一応理解できるものの、発明の詳細な説明においては、補正発明の「ユーザーに味指標及び臭い指標からなる群から選択される非視覚的な指標を与えるように構成される」「非視覚的検知機構」に対応し得る「指標物質」が具体的にどのような物質からなるものか示されていない。
よって、発明の詳細な説明から、補正発明の「ユーザーに味指標及び臭い指標からなる群から選択される非視覚的な指標を与えるように構成される」「非視覚的検知機構」により補正発明の解決しようとする課題を解決できたと当業者が認識することはできない。
したがって、補正発明は、発明の詳細な説明において「発明が解決できることを当業者が認識できるように記載された範囲」内のものではない。
よって、補正発明に関して、本願は特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。

(3)請求人の主張について
請求人は、審判請求書において、当業者ならば通常、個々の臭い及びフレーバーの認知を引き起こす特定の種類の味及び香りレセプターに精通しているものであり、このようなレセプターと相互作用する分子のタイプ、それらの形状等を認識しているもので、さらに、特定の対象レセプターとの相互作用のために小分子をスクリーニングする方法にも精通しているとし、Kurtz et al.の文献で、小分子の形状及び/又は構造の変化が物質のフレーバーに影響を与える例を示し、一旦所望の臭い又はフレーバーを誘発する適切なレセプターリガンドがスクリーニングされ選択されると、対象物質の存在下でリガンドが放出される必要があり、これは、単に、対象物質の結合が所望のレセプターリガンドを置き換える構造、又は代わりにレセプターリガンドの放出を引き起こすリガンドを作り出す問題であり得、対象物質のベンゾジアゼピンは神経伝達物質γアミノ酪酸(GABA)に対するレセプターと相互作用し、このような化合物とGABAレセプターとの結合タイプ及び結合強度は広く研究されているから、指標物質としてGABAレセプターの分子類似体を設計し調整する為のスクリーニング分析はバイオ技術的又は生物医学的研究の通常の側面であり、過剰な実験は必要ない旨主張するとともに、補正発明が実施可能であることを示す複数の文献を提示する。
しかしながら、審判請求書において、請求人がKurtz et al.の文献の記載を引用して説明するのは、アスパルテームのような人工甘味料が官能基の置換、すなわち、分子修飾又は分子再配列によって苦みや無味に変化することを示すものだけであって、GABAレセプターの分子類似体との関係を説明していない。また、審判請求書において請求人の主張の裏付けとして提出されたいずれの文献にも、指標物質としてGABAレセプターの分子類似体を設計し調整する為のスクリーニング分析に過剰な実験が必要でないことを根拠付ける記載はない。そして、化学物質に関する技術分野では、その構造から作用効果を予測することが困難である場合が多いことに鑑みれば、指標物質としてGABAレセプター分子類似体を設計し調整する為のスクリーニング分析には、多くの実験による検証が必要であるというべきである。
したがって、補正発明が実施可能であるとの請求人の主張は採用できない。

(4)小括
以上のとおり、補正発明に関して、本願は、特許法第36条第4項第1号及び同法同条第6項第1号に規定する要件を満たしていないものであるから、補正発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

4 まとめ
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明に関して
1 本願発明の認定
平成27年4月15日付けの手続補正は、上記のとおり却下されることとなったので、本願の請求項5に係る発明は、平成26年7月7日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項5に記載された事項により特定されるものであると認められ、その請求項5に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。

「ユーザーによって認識されることができる非視覚的な指標を与えることによって、対象薬物が摂取可能な物質中に存在するかどうかを検証するように構成された非視覚的検知機構であって、前記検知機構がユーザーに味指標及び臭い指標からなる群から選択される指標を与えるように構成される、非視覚的検知機構を備える非視覚的検証システム。」

2 原査定の拒絶の理由の概要
本願の発明の詳細な説明には、「対象物質を非視覚的に隠すことができるように表示する」点に関して、ただ概念が記載されているにすぎず、その具体的な装置機構については、何ら記載されていない。
例えば、本願明細書の段落23-24には、一応、非視覚的検証システムの概念について記載されているものの、具体的にどのようにして対象物質の結合が分子修飾を引き起こすのか、具体的にどのようにして特異的なフレーバー変化を生じさせるように設計されるのか等については記載が認められない。そして、このような条件を満たすための具体的態様は、当業者が直ちに想定することができないのが技術常識である。
してみれば、本願は、サポート要件、実施可能要件を満たしておらず、特許法第36条第4項第1号及び特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。

3 当審の判断
本願発明は、補正発明の「前記検知機構が、ユーザーに味指標及び臭い指標からなる群から選択される非視覚的な指標を与えるように構成される」ことについて、「非視覚的指標を前記摂取可能な物質に加え、前記摂取可能な物質に前記対象物質が存在する場合に前記非視覚的指標と前記対象物質との間の相互作用を生じさせることによって」非視覚的な指標を与えるように構成されるとの限定事項を省いたものである。
そうすると、本願発明の「前記検知機構が、ユーザーに味指標及び臭い指標からなる群から選択される非視覚的な指標を与えるように構成される」ことについては、前記「第2」の「3」で検討したとおり、補正発明に関して、本願が特許法第36条第4項第1号(実施可能要件)及び同法同条第6項第1号(サポート要件)を満たさないものであるから、本願発明に関しても、本願は、同様の理由により、特許法第36条第4項第1号(実施可能要件)及び同法同条第6項第1号(サポート要件)を満たさないものである。

第4 むすび
以上のとおり、本願発明に関して、本願は、特許法第36条第4項第1号及び同法同条第6項第1号に規定する要件を満たしていないものであるから、本願発明は、特許を受けることができない。
したがって、本願は、その余の請求項について論及するまでもなく、拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2016-04-22 
結審通知日 2016-04-25 
審決日 2016-05-09 
出願番号 特願2012-535317(P2012-535317)
審決分類 P 1 8・ 536- Z (G01N)
P 1 8・ 575- Z (G01N)
P 1 8・ 537- Z (G01N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 赤坂 祐樹  
特許庁審判長 尾崎 淳史
特許庁審判官 泉 卓也
藤田 年彦
発明の名称 摂取可能な物質中の不要な化学物質の非視覚的表示  
代理人 村山 靖彦  
代理人 実広 信哉  
代理人 阿部 達彦  

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