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審決分類 審判 訂正 判示事項別分類コード:857 訂正する A63F
審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する A63F
管理番号 1320441
審判番号 訂正2016-390074  
総通号数 204 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-12-22 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2016-06-14 
確定日 2016-08-12 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3734820号に関する訂正審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 特許第3734820号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり,訂正後の請求項1,[2,5-7],3,4,10,14,15,17-22について,訂正することを認める。。 
理由 第1 手続の経緯
手続の経緯の概要は以下のとおりである。
平成16年 9月 3日 出願(特願2004-257370号)
平成17年10月14日 特許査定
平成17年10月28日 設定登録(特許第3734820号)
平成28年 6月14日 本件審判の請求

第2 訂正の可否に対する判断
1 請求の趣旨及び訂正の内容
本件特許第3734820号(以下「本件特許」という。)の特許請求の範囲を,本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり,請求項1,3-7,10,14,15,17-22について訂正することを認める,との審決を求める。

そして,その訂正内容は,以下のとおりである(下線は,当審で付した。以下も同じ。)。
(1) 請求項1,3-7からなる一群の請求項の訂正
訂正事項1
訂正前の【請求項1】の「所定の座標系に基づいて,プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって,
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化し,その後,座標入力されている状態が継続するときに,前記コンピュータに,
前記変化したときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと,
前記座標入力されている状態が継続する間に前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと,
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて,ゲーム制御を行うゲーム制御ステップとを実行させる,ゲームプログラム。」を,
「所定の座標系に基づいて,プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するタッチパネルによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって,
前記タッチパネルがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化し,その後,座標入力されている状態が継続するときに,前記コンピュータに,
前記変化したときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて,前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと,
前記座標入力されている状態が継続する間に前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと,
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離に基づいて,ゲーム制御を行うステップであって,前記指示座標が前記基準位置を中心とした所定半径を有する円領域からなる制限範囲を逸脱したときには,指示座標が前記制限範囲の外縁部にあるときの入力距離に基づいてゲーム制御を行う,ゲーム制御ステップとを実行させる,ゲームプログラム。」と訂正する。

訂正事項2
訂正前の【請求項3】の「所定の座標系に基づいて,プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって,
前記コンピュータに,
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと,
前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと,
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて,ゲーム制御を行うゲーム制御ステップと,
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したことを検出する出力検出ステップとを実行させ,
前記基準座標設定ステップは,前記出力検出ステップが前記変化を検出した後,再度前記ポインティングデバイスが座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における基準座標を再設定することを特徴とする,ゲームプログラム。」を,
「所定の座標系に基づいて,プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するタッチパネルによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって,
前記コンピュータに
前記タッチパネルが設けられた表示部にゲーム画像を表示するステップと,
前記タッチパネルがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて,前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと,
前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと,
少なくとも前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向に基づいて,ゲーム制御を行うゲーム制御ステップと,
前記タッチパネルがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したことを検出する出力検出ステップとを実行させ,
前記基準座標設定ステップは,前記出力検出ステップが前記変化を検出した後,再度前記タッチパネルが座標入力されている状態になったときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における基準座標を再設定することを特徴とする,ゲームプログラム。」と訂正する。

訂正事項3
訂正前の【請求項4】の「前記出力検出ステップは,前記ポインティングデバイスから座標情報が出力される状態から出力されない状態になったときに非出力状態が継続する時間の計時を開始し,当該計時する時間が所定時間を超えた際,当該ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したと判断することを特徴とする,請求項3に記載のゲームプログラム。」を,
「所定の座標系に基づいて,プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって,
前記コンピュータに,
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと,
前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと,
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて,ゲーム制御を行うゲーム制御ステップと,
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したことを検出する出力検出ステップとを実行させ,
前記基準座標設定ステップは,前記出力検出ステップが前記変化を検出した後,再度前記ポインティングデバイスが座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における基準座標を再設定し,
前記出力検出ステップは,前記ポインティングデバイスから座標情報が出力される状態から出力されない状態になったときに非出力状態が継続する時間の計時を開始し,当該計時する時間が所定時間を超えた際,当該ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したと判断することを特徴とする,ゲームプログラム。」と訂正する。

訂正事項4
訂正前の【請求項5】の「請求項1乃至3の何れかに記載のゲームプログラム。」を,
「請求項2に記載のゲームプログラム。」と訂正する。

訂正事項5
訂正前の【請求項6】の「請求項1乃至3の何れかに記載のゲームプログラム。」を,
「請求項2に記載のゲームプログラム。」と訂正する。

訂正事項6
訂正前の【請求項7】の「請求項1乃至3の何れかに記載のゲームプログラム。」を,
「請求項2に記載のゲームプログラム。」と訂正する。

訂正事項7
訂正前の【請求項5】の「前記ゲーム制御ステップは,前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態になったとき,当該座標入力されていない状態になる前の前記指示座標および前記基準座標に応じた前記入力方向および前記入力距離の少なくとも一方に基づいたゲーム制御を継続して行うことを特徴とする,請求項1乃至3の何れかに記載のゲームプログラム。」を,
「所定の座標系に基づいて,プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって,
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化し,その後,座標入力されている状態が継続するときに,前記コンピュータに,
前記変化したときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における操作処理を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと,
前記座標入力されている状態が継続する間に前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと,
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて,ゲーム制御を行うゲーム制御ステップとを実行させ,
前記ゲーム制御ステップは,前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態になったとき,当該座標入力されていない状態になる前の前記指示座標および前記基準座標に応じた前記入力方向および前記入力距離の少なくとも一方に基づいたゲーム制御を継続して行うことを特徴とする,ゲームプログラム。」とした上で請求項17と訂正する。

訂正事項8
訂正前の【請求項6】の「前記ゲームプログラムは,前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態になったとき,当該座標入力されていない状態になる前の前記指示座標および前記基準座標の相対的な位置関係を記憶する位置関係記憶ステップを,さらに前記コンピュータに実行させ,
前記指示座標設定ステップは,前記座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報が示す位置を前記座標系における指示座標に設定し,
前記基準座標設定ステップは,前記位置関係記憶ステップで記憶した相対的な位置関係に基づいて,前記座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報が示す位置を基準に前記座標系における基準座標を再設定することを特徴とする,請求項1乃至3の何れかに記載のゲームプログラム。」を,
「所定の座標系に基づいて,プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって,
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化し,その後,座標入力されている状態が継続するときに,前記コンピュータに,
前記変化したときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における操作処理を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと,
前記座標入力されている状態が継続する間に前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと,
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて,ゲーム制御を行うゲーム制御ステップとを実行させ,
前記ゲームプログラムは,前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態になったとき,当該座標入力されていない状態になる前の前記指示座標および前記基準座標の相対的な位置関係を記憶する位置関係記憶ステップを,さらに前記コンピュータに実行させ,
前記指示座標設定ステップは,前記座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報が示す位置を前記座標系における指示座標に設定し,
前記基準座標設定ステップは,前記位置関係記憶ステップで記憶した相対的な位置関係に基づいて,前記座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報が示す位置を基準に前記座標系における基準座標を再設定することを特徴とする,ゲームプログラム。」とした上で請求項18と訂正する。

訂正事項9
訂正前の【請求項7】の「前記ゲーム装置は,前記ポインティングデバイスに覆われた表示部を備えており,
前記基準座標の位置を示す画像を前記表示部に表示する基準座標位置表示ステップを,さらに前記コンピュータに実行させる,請求項1乃至3の何れかに記載のゲームプログラム。」を,
「所定の座標系に基づいて,プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって,
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化し,その後,座標入力されている状態が継続するときに,前記コンピュータに,
前記変化したときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における操作処理を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと,
前記座標入力されている状態が継続する間に前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと,
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて,ゲーム制御を行うゲーム制御ステップとを実行させ,
前記ゲーム装置は,前記ポインティングデバイスに覆われた表示部を備えており,
前記基準座標の位置を示す画像を前記表示部に表示する基準座標位置表示ステップを,さらに前記コンピュータに実行させる,ゲームプログラム。」とした上で請求項19と訂正する。

訂正事項10
訂正前の【請求項5】の「前記ゲーム制御ステップは,前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態になったとき,当該座標入力されていない状態になる前の前記指示座標および前記基準座標に応じた前記入力方向および前記入力距離の少なくとも一方に基づいたゲーム制御を継続して行うことを特徴とする,請求項1乃至3の何れかに記載のゲームプログラム。」を,
「所定の座標系に基づいて,プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって,
前記コンピュータに,
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと,
前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと,
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて,ゲーム制御を行うゲーム制御ステップと,
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したことを検出する出力検出ステップとを実行させ,
前記基準座標設定ステップは,前記出力検出ステップが前記変化を検出した後,再度前記ポインティングデバイスが座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における基準座標を再設定し,
前記ゲーム制御ステップは,前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態になったとき,当該座標入力されていない状態になる前の前記指示座標および前記基準座標に応じた前記入力方向および前記入力距離の少なくとも一方に基づいたゲーム制御を継続して行うことを特徴とする,ゲームプログラム。」とした上で請求項20と訂正する。

訂正事項11
訂正前の【請求項6】の「前記ゲームプログラムは,前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態になったとき,当該座標入力されていない状態になる前の前記指示座標および前記基準座標の相対的な位置関係を記憶する位置関係記憶ステップを,さらに前記コンピュータに実行させ,
前記指示座標設定ステップは,前記座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報が示す位置を前記座標系における指示座標に設定し,
前記基準座標設定ステップは,前記位置関係記憶ステップで記憶した相対的な位置関係に基づいて,前記座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報が示す位置を基準に前記座標系における基準座標を再設定することを特徴とする,請求項1乃至3の何れかに記載のゲームプログラム。」を,
「所定の座標系に基づいて,プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって,
前記コンピュータに,
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと,
前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと,
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて,ゲーム制御を行うゲーム制御ステップと,
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したことを検出する出力検出ステップとを実行させ,
前記基準座標設定ステップは,前記出力検出ステップが前記変化を検出した後,再度前記ポインティングデバイスが座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における基準座標を再設定し,
前記ゲームプログラムは,前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態になったとき,当該座標入力されていない状態になる前の前記指示座標および前記基準座標の相対的な位置関係を記憶する位置関係記憶ステップを,さらに前記コンピュータに実行させ,
前記指示座標設定ステップは,前記座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報が示す位置を前記座標系における指示座標に設定し,
前記基準座標設定ステップは,前記位置関係記憶ステップで記憶した相対的な位置関係に基づいて,前記座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報が示す位置を基準に前記座標系における基準座標を再設定することを特徴とする,ゲームプログラム。」とした上で請求項21と訂正する。

訂正事項12
訂正前の【請求項7】の「前記ゲーム装置は,前記ポインティングデバイスに覆われた表示部を備えており,
前記基準座標の位置を示す画像を前記表示部に表示する基準座標位置表示ステップを,さらに前記コンピュータに実行させる,請求項1乃至3の何れかに記載のゲームプログラム。」を,
「所定の座標系に基づいて,プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するタッチパネルによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって,
前記コンピュータに,
前記タッチパネルがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて,前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと,
前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと,
少なくとも前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向に基づいて,ゲーム制御を行うゲーム制御ステップと,
前記タッチパネルがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したことを検出する出力検出ステップとを実行させ,
前記基準座標設定ステップは,前記出力検出ステップが前記変化を検出した後,再度前記タッチパネルが座標入力されている状態になったときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における基準座標を再設定し,
前記ゲーム装置は,前記タッチパネルに覆われた表示部を備えており,
前記基準座標の位置を示す画像を前記表示部に表示する基準座標位置表示ステップを,さらに前記コンピュータに実行させる,ゲームプログラム。」とした上で請求項22と訂正する。

(2) 請求項10,14,15の請求項ごとの訂正
訂正事項13
訂正前の【請求項10】の「所定の座標系に基づいて,プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作されるゲーム装置であって,
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定手段と,
前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定手段と,
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて,ゲーム制御を行うゲーム制御手段と,
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したことを検出する出力検出手段とを備え,
前記基準座標設定手段は,前記出力検出手段が前記変化を検出した後,再度前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における基準座標を再設定することを特徴とする,ゲーム装置。」を,
「ゲーム画像を表示する表示部を備え,所定の座標系に基づいて,プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力する,前記表示部に設けられたタッチパネルによって操作されるゲーム装置であって,
前記タッチパネルがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて,前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定手段と,
前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定手段と,
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて,ゲーム制御を行うゲーム制御手段と,
前記タッチパネルがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したことを検出する出力検出手段とを備え,
前記基準座標設定手段は,前記出力検出手段が前記変化を検出した後,再度前記タッチパネルがプレイヤにより座標入力されている状態になったときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における基準座標を再設定することを特徴とする,ゲーム装置。」と訂正する。

訂正事項14
訂正前の【請求項14】の「所定の座標系に基づいて,ユーザの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作される情報処理装置のコンピュータに実行されるプログラムであって,
前記ポインティングデバイスがユーザにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化し,その後,座標入力されている状態が継続するときに,前記コンピュータに,
前記変化したときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における操作処理を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと,
前記座標入力されている状態が継続する間に前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと,
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて,操作処理を行う操作処理ステップとを実行させる,プログラム。」を,
「所定の座標系に基づいて,ユーザの操作に応じて指定される座標情報を出力するタッチパネルによって操作される情報処理装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって,
前記コンピュータに,前記タッチパネルが設けられた表示部にゲーム画像を表示するステップを実行させ,
前記タッチパネルがユーザにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化し,その後,座標入力されている状態が継続するときに,前記コンピュータに,さらに,
前記変化したときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における操作処理を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと,
前記座標入力されている状態が継続する間に前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと,
少なくとも前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向に基づいて,操作処理を行う操作処理ステップとを実行させる,ゲームプログラム。」と訂正する。

訂正事項15
訂正前の【請求項15】の「所定の座標系に基づいたユーザの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作される情報処理装置のコンピュータに実行されるプログラムであって,
前記コンピュータに,
前記ポインティングデバイスがユーザにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化したときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における操作処理を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと,
前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと,
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて,操作処理を行う操作処理ステップとを実行させ,
前記基準座標設定ステップは,前記ポインティングデバイスがユーザにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化するまで,前記座標系における基準座標を再設定しないことを特徴とする,プログラム。」を,
「ゲーム画像を表示する表示部を備え,所定の座標系に基づいたユーザの操作に応じて指定される座標情報を出力する,前記表示部に設けられたタッチパネルによって操作される情報処理装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって,
前記コンピュータに,
前記タッチパネルがユーザにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化したときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における操作処理を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと,
前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと,
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離に基づいて,操作処理を行うステップであって,前記指示座標が前記基準位置を中心とした所定半径を有する円領域からなる制限範囲を逸脱したときには,指示座標が前記制限範囲の外縁部にあるときの入力距離に基づいて操作処理を行う,操作処理ステップと,
前記制限範囲を表す画像を前記表示部に表示させる表示ステップとを実行させ,
前記基準座標設定ステップは,前記タッチパネルがユーザにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化するまで,前記座標系における基準座標を再設定しないことを特徴とする,ゲームプログラム。」と訂正する。

2 当審の判断
(1)請求項1,3-7からなる一群の請求項の訂正
ア 訂正事項1について
訂正事項1は複数の訂正箇所を含んでおり,それぞれ異なる発明特定事項に関係する訂正であるため,以下のとおり,分けて判断する。
(ア) 訂正事項1-1
訂正前の【請求項1】にある「ポインティングデバイス」を「タッチパネル」と訂正する。
これは,願書に添付した明細書の段落【0011】に記載されるとおり,画面上での入力位置や座標を指定する入力装置である「ポインティングデバイス」として,「タッチパネル,マウス,トラックパッド,トラックボール」等が挙げられるが,本件訂正では,そのうち「タッチパネル」としたものであって,概念的により下位のものに限定しているから,訂正事項1-1は,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものである。
そして,願書に添付した明細書の段落【0011】に「ポインティングデバイスは,画面上での入力位置や座標を指定する入力装置であり,例えば,タッチパネル,マウス,トラックパッド,トラックボールなどで実現される。」,
同段落【0032】に「また,第2LCD12の上面には,本発明の入力装置の一例としてタッチパネル13(図1における破線領域)が装着される。タッチパネル13は,例えば,抵抗膜方式,光学式(赤外線方式),静電容量結合式の何れの種類でもよく,その上面をスタイラス16(または指でも可)で押圧操作,移動操作,または撫でる操作をしたとき,スタイラス16の座標位置を検出して座標データを出力するポインティングデバイスである。」と記載されているとおり,「ポインティングデバイス」の具体例として「タッチパネル」が含まれており,訂正事項1-1によって限定された事項は,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであって,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから,特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正事項1-1によって,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,訂正事項1-1は特許法第126条第6項の規定に適合する。

(イ) 訂正事項1-2
訂正前の【請求項1】の「前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて」を「前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離に基づいて」と訂正する。
これは,ゲーム制御に関して,訂正前の「少なくとも入力方向にのみ基づく」,「少なくとも入力距離にのみ基づく」,「少なくとも入力方向と入力距離の両方に基づく」と,3つを許容していた記載を,「入力方向と入力距離の両方に基づく」もののみに限定するものである。
つまり,択一的記載の要素の削除に相当するものであるから,訂正事項1-2は,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものである。
そして,択一的記載の要素の削除に相当するから,訂正事項1-2によって限定された事項は,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであって,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから,特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正事項1-2によって,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,訂正事項1-2は特許法第126条第6項の規定に適合する。

(ウ) 訂正事項1-3
訂正前の【請求項1】の「ゲーム制御を行うゲーム制御ステップとを実行させる」を「ゲーム制御を行うステップであって,前記指示座標が前記基準位置を中心とした所定半径を有する円領域からなる制限範囲を逸脱したときには,指示座標が前記制限範囲の外縁部にあるときの入力距離に基づいてゲーム制御を行う,ゲーム制御ステップとを実行させる」と訂正する。
これは,単に「ゲーム制御」を行うと記載された訂正前のゲーム制御ステップを具体的に限定したものであるから,訂正事項1-3は,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものである。
そして,願書に添付した明細書の段落【0057】の「次に,CPUコア21は,指示点が原点に設けられた制限範囲を逸脱しているか否かを判断する(ステップ46)。図8に示すように,原点(ox,oy)を中心とした所定領域は,制限範囲として設定される。例えば,制限範囲は,原点(ox,oy)を中心とした所定半径を有する円領域で設定される。そして,CPUコア21は,上記ステップ45で求めた距離L1と制限範囲の半径Rとを比較して,距離L1が大きい場合に指示点が制限範囲を逸脱していると判断する。そして,CPUコア21は,指示点が制限範囲を逸脱している場合,処理を次のステップ47に進める。一方,CPUコア21は,指示点が制限範囲内に含まれている場合(図8の状態),処理を次のステップ48に進める。」,
同段落【0059】の「本実施例では,タッチパネル13を用いてジョイスティックを模した操作を実現し,必要な情報は,ジョイスティックの入力値(以下,スティック値と記載する)に相当するXY2軸のベクトル値である。このベクトル値を,スティック座標系でスティック値(sx,sy)と表す。そして,このスティック値(sx,sy)が示す方向がジョイスティックを倒している方向であり,このスティック値の長さがジョイスティックの倒し具合となる。また,ジョイスティックを最大まで倒した状態を長さ「1」と設定する。この場合,sx=-1?+1,sy=-1?+1であり,長さ「0」の時,ジョイスティックがニュートラル(直立)状態であることを示す。」,
同段落【0061】の「本実施例では,原点の周辺にジョイスティックのレバーの倒し具合を機械的に止める枠に対応する制限範囲を設け,制限範囲の外縁部がタッチ操作されるとジョイスティックを限界まで倒した操作として取り扱う。そして,上記制限範囲を逸脱したタッチ操作は,制限範囲の外縁部への操作と同等に扱われる。つまり,原点に設けられる制限範囲の外縁部が,スティック座標系の「1」と見なされる。したがって,ratio=1/Rに設定される。ここで,Rは,タッチパネル座標系における制限範囲の半径である。」には,
・制限範囲は,原点(ox,oy)を中心とした所定半径を有する円領域で設定されること
・求めた距離L1と制限範囲の半径Rとを比較して,距離L1が大きい場合に指示点が制限範囲を逸脱していると判断すること
・制限範囲を逸脱したタッチ操作は,制限範囲の外縁部への操作と同等に扱われること,が記載される。
また,請求項中の「指示座標」,「基準位置」は,それぞれ上記記載の「指示点」,「原点」に対応する。
したがって,訂正事項1-3によって限定された事項は,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであって,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから,特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正事項1-3によって,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,訂正事項1-3は特許法第126条第6項の規定に適合する。

さらに,訂正事項1-1,1-2,1-3によって訂正された訂正後の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される発明は,拒絶すべき理由を有しない特許発明を減縮するものであるから,特許出願の際独立して特許を受けることができない発明でないことは明らかであり,特許法126条第7項の規定にも適合する。

イ 訂正事項2について
訂正事項2は複数の訂正箇所を含んでおり,それぞれ異なる発明特定事項に関係する訂正であるため,以下のとおり,分けて判断する。
(ア) 訂正事項2-1
訂正前の【請求項3】にある「ポインティングデバイス」を「タッチパネル」と訂正する。
この訂正事項2-1は,上記「ア 訂正事項1について」の「(ア) 訂正事項1-1」と同じ内容であるから,「ア 訂正事項1について」の「(ア) 訂正事項1-1」と同じ理由により,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものであり,特許法第126条第5項及び6の規定に適合する。

(イ) 訂正事項2-2
訂正前の【請求項3】に「前記タッチパネルが設けられた表示部にゲーム画像を表示するステップと,」を限定する。
これは,タッチパネルがどこに設けられているか,(タッチパネルが設けられた)表示部が何を表示するかについてのステップを限定したものであるから,訂正事項2-2は,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものである。
そして,願書に添付した明細書の段落【0032】に「また,第2LCD12の上面には,本発明の入力装置の一例としてタッチパネル13(図1における破線領域)が装着される。タッチパネル13は,例えば,抵抗膜方式,光学式(赤外線方式),静電容量結合式の何れの種類でもよく,その上面をスタイラス16(または指でも可)で押圧操作,移動操作,または撫でる操作をしたとき,スタイラス16の座標位置を検出して座標データを出力するポインティングデバイスである。」,
同段落【0040】に「第1GPU24が第1LCD11に接続され,第2GPU26が第2LCD12に接続される。第1GPU24は,CPUコア21からの指示に応じて第1VRAM23に描画された第1ゲーム画像を第1LCD11に出力する。そして,第1LCD11は,第1GPU24から出力された第1ゲーム画像を表示する。第2GPU26は,CPUコア21からの指示に応じて第2VRAM25に描画された第2ゲーム画像を第2LCD12に出力する。そして,第2LCD12は,第2GPU26から出力された第2ゲーム画像を表示する。」,
同段落【0043】に「まず,ゲーム装置1の電源(図示せず)がONされると,CPUコア21によってブートプログラム(図示せず)が実行され,これによりカートリッジ17に格納されているゲームプログラムがWRAM22にロードされる。当該ロードされたゲームプログラムがCPUコア21に実行されることによって,図3に示すステップ(図3?図6では「S」と略称する)が実行される。なお,上記ゲームプログラムを実行することによって,当該ゲームプログラムに応じたゲーム画像などが第1LCD11および第2LCD12に描画されるが,ゲーム内容についての詳細な説明を省略し,ここではタッチパネル13から入力される情報に基づいた処理について詳述する。」と記載されているとおり,タッチパネル13が表示部である第2LCD12の上面に設けられていること,第2LCD12にはゲームプログラムに応じたゲーム画像が描画されることが記載されている。
また,「ゲームプログラムを実行することによって,当該ゲームプログラムに応じたゲーム画像など」が描画されることは,ゲームプログラムを実行することによって,実行されるステップの内容の一であることは自明であるから,訂正事項2-2によって限定された事項は,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであって,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから,特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正事項2-2によって,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,訂正事項2-2は特許法第126条第6項の規定に適合する。

(ウ) 訂正事項2-3
訂正前の【請求項3】の「前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて」を「少なくとも前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向に基づいて」と訂正する。
これは,ゲーム制御に関して,訂正前の「少なくとも入力方向にのみ基づく」,「少なくとも入力距離にのみ基づく」,「少なくとも入力方向と入力距離の両方に基づく」と,3つを許容していた記載を,「少なくとも入力方向にのみ基づく」もののみに限定するものである。
つまり,択一的記載の要素の削除に相当するものであるから,訂正事項2-3は,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものである。
そして,択一的記載の要素の削除であるから,訂正事項2-3によって限定された事項は,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであり,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであって,特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正事項2-3によって,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,訂正事項2-3は特許法第126条第6項の規定に適合する。

さらに,訂正事項2-1,2-2,2-3によって訂正された訂正後の特許請求の範囲の請求項3に記載された事項により特定される発明は,拒絶すべき理由を有しない特許発明を減縮するものであるから,特許出願の際独立して特許を受けることができない発明でないことは明らかであり,特許法126条第7項の規定にも適合する。

ウ 訂正事項3について
訂正事項3は,訂正前の請求項4の記載が訂正前の請求項3の記載を引用する記載であったものを,請求項間の引用関係を解消し,他の請求項を引用しない,いわゆる独立形式の請求項と訂正するものであるから,特許法第126条第1項ただし書き第4号に掲げる事項を目的とするものである。
そして,訂正事項3によって,何ら実質的な内容の変更は生じていないから,訂正事項3は,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであり,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであって,特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正事項3によって,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,訂正事項3は特許法第126条第6項の規定に適合する。
なお,訂正事項3は,特許法第126条第1項ただし書第1号または第2号に掲げる事項を目的としたものではないから,同法同条第7項の適用はない。
そのため,訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が,特許出願の際に独立して特許を受けることができたか否かを,あらためて検討することは,訂正許否の要件とはならない。

エ 訂正事項4-6について
訂正事項4-6は,訂正前の請求項5-7が,いずれも「請求項1乃至3の何れか」を引用する記載であったものを,請求項1及び3との引用関係を解消して,請求項2のみを引用するものとするものであり,引用する請求項の数を減少させるものであるから,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものである。
そして,訂正事項4-6によって,何ら実質的な内容の変更は生じていないから,訂正事項4-6は,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであり,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであって,特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正事項4-6によって,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,訂正事項4-6は特許法第126条第6項の規定に適合する。
さらに,訂正事項4-6によって訂正された訂正後の特許請求の範囲の請求項3に記載された事項により特定される発明は,拒絶すべき理由を有しない特許発明を減縮するものであるから,特許出願の際独立して特許を受けることができない発明でないことは明らかであり,特許法126条第7項の規定にも適合する。

オ 訂正事項7-9について
訂正事項7-9は,訂正前の請求項5-7が,いずれも訂正前の「請求項1乃至3の何れか」を引用する記載であったものを,請求項1のみを引用するものとした上で,請求項間の引用関係を解消して,他の請求項を引用しない,いわゆる独立形式の請求項と訂正するものであるから,特許法第126条第1項ただし書き第4号に掲げる事項を目的とするものである。
そして,訂正事項7-9によって,何ら実質的な内容の変更は生じていないから,訂正事項7-9は,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであり,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであって,特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正事項7-9によって,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,訂正事項7-9は特許法第126条第6項の規定に適合する。

なお,訂正事項7-9は,特許法第126条第1項ただし書第1号または第2号に掲げる事項を目的としたものではないから,同法同条第7項の適用はない。
そのため,訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が,特許出願の際に独立して特許を受けることができたか否かを,あらためて検討することは,訂正許否の要件とはならない。

カ 訂正事項10-11について
訂正事項10-11は,訂正前の請求項5-6が,いずれも訂正前の「請求項1乃至3の何れか」を引用する記載であったものを,請求項3のみを引用するものとした上で,請求項間の引用関係を解消して,他の請求項を引用しない,いわゆる独立形式の請求項と訂正するものであるから,特許法第126条第1項ただし書き第4号に掲げる事項を目的とするものである。
そして,訂正事項10-11によって,何ら実質的な内容の変更は生じていないから,訂正事項10-11は,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであり,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであって,特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正事項10-11によって,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,訂正事項10-11は特許法第126条第6項の規定に適合する。
なお,訂正事項10-11は,特許法第126条第1項ただし書第1号または第2号に掲げる事項を目的としたものではないから,同法同条第7項の適用はない。
そのため,訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が,特許出願の際に独立して特許を受けることができたか否かを,あらためて検討することは,訂正許否の要件とはならない。

キ 訂正事項12について
訂正事項1は複数の訂正箇所を含んでおり,それぞれ異なる発明特定事項に関係する訂正であるため,以下のとおり,分けて判断する。
(ア)訂正事項12-1
訂正事項12-1は,訂正前の請求項7が,いずれも訂正前の「請求項1乃至3の何れか」を引用する記載であったものを,請求項3のみを引用するものとした上で,請求項間の引用関係を解消して,他の請求項を引用しない,いわゆる独立形式の請求項と訂正するものであるから,特許法第126条第1項ただし書き第4号に掲げる事項を目的とするものである。
そして,訂正事項12-1によって,何ら実質的な内容の変更は生じていないから,訂正事項12-1は,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであり,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであって,特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正事項12-1によって,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,訂正事項12-1は特許法第126条第6項の規定に適合する。

(イ)訂正事項12-2
訂正前の【請求項3】,【請求項7】にある「ポインティングデバイス」を「タッチパネル」と訂正する。
この訂正事項12-2は,上記「ア 訂正事項1について」の「(ア) 訂正事項1-2」と同じ内容であるから,「ア 訂正事項1について」の「(ア) 訂正事項1-2」と同じ理由により,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものであり,特許法第126条第5項及び6の規定に適合する。

(ウ)訂正事項12-3
訂正前の【請求項3】の「前記基準座標に応じた前記入力方向および前記入力距離の少なくとも一方に基づいた」を「少なくとも前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向に基づいて」と訂正する。
これは,ゲーム制御に関して,訂正前の「少なくとも入力方向にのみ基づく」,「少なくとも入力距離にのみ基づく」,「少なくとも入力方向と入力距離の両方に基づく」と,3つを許容していた記載を,「少なくとも入力方向にのみ基づく」もののみに限定するものである。
つまり,択一的記載の要素の削除に相当するものであるから,訂正事項12-3は,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものである。
そして,択一的記載の要素の削除であるから,訂正事項12-3によって限定された事項は,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであり,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであって,特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正事項12-3によって,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,訂正事項12-3は特許法第126条第6項の規定に適合する。
なお,訂正事項12-1は,特許法第126条第1項ただし書第1号または第2号に掲げる事項を目的としたものではないから,同法同条第7項の適用はない。
そのため,訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が,特許出願の際に独立して特許を受けることができたか否かを,あらためて検討することは,訂正許否の要件とはならない。
さらに,訂正事項12-2,12-3によって訂正された訂正後の特許請求の範囲の請求項3に記載された事項により特定される発明は,拒絶すべき理由を有しない特許発明を減縮するものであるから,特許出願の際独立して特許を受けることができない発明でないことは明らかであり,特許法126条第7項の規定にも適合する。

3 一群の請求項について
訂正事項1-12に係る訂正前の請求項1,3,4,5-7について,請求項4は請求項3を引用しているものであり,訂正事項2によって記載が訂正される請求項3に連動して訂正されるものであり,請求項5-7はそれぞれ請求項1乃至3の何れかを引用しているものであって,訂正事項1及び2によって記載が訂正される請求項1及び3に連動して訂正されるものである。したがって,訂正前の請求項4に対応する訂正後の請求項4,訂正前の請求項1を引用する請求項5-7に対応する請求項17-19,訂正前の請求項3を引用する請求項5-7に対応する請求項20-22は,特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。

4 小括
したがって,1,[2,5-7],3,4,17-22からなる一群の請求項についての訂正は,特許法第126条ただし書き第1号又は4号に掲げる事項を目的とし,かつ,特許法第126条第第3項,5項,6項及び第7項の規定に適合するので,当該訂正を認める。

(2) 請求項10,14,15の請求項ごとの訂正
ク 訂正事項13について
訂正事項13は複数の訂正箇所を含んでおり,それぞれ異なる発明特定事項に関係する訂正であるため,以下のとおり,分けて判断する。
(ア)訂正事項13-1
訂正前の【請求項10】にある「ポインティングデバイス」を「タッチパネル」と訂正する。
この訂正事項13-1は,上記「ア 訂正事項1について」の「(ア) 訂正事項1-2」と同じ内容であるから,「ア 訂正事項1について」の「(ア) 訂正事項1-2」と同じ理由により,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものであり,特許法第126条第5項及び6の規定に適合する。

(ア)訂正事項13-2
訂正前の【請求項10】に「ゲーム画像を表示する表示部を備え,」と「前記表示部に設けられたタッチパネル」を付加する。
これは,ゲーム装置が表示部を備えること,該表示部にゲーム画像が表示されることと,タッチパネルが設けられていることを限定したものであるから,訂正事項2-2は,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものである。
そして,願書に添付した明細書の段落【0030】に「図1において,本実施形態のゲーム装置1は,2つの液晶表示器(LCD)11および12を所定の配置位置となるように,ハウジング18に収納して構成される。具体的には,第1液晶表示器(以下,「LCD」という)11および第2LCD12を互いに上下に配置して収納する場合は,ハウジング18が下部ハウジング18aおよび上部ハウジング18bから構成され,上部ハウジング18bが下部ハウジング18aの上辺の一部で回動自在に支持される。上部ハウジング18bは,第1LCD11の平面形状よりも少し大きな平面形状を有し,一方主面から第1LCD11の表示画面を露出するように開口部が形成される。下部ハウジング18aは,その平面形状が上部ハウジング18bよりも横長に選ばれ,横方向の略中央部に第2LCD12の表示画面を露出する開口部が形成され,第2LCD12を挟む何れか一方にスピーカ15の音抜き孔が形成されるとともに,第2LCD12を挟む左右に操作スイッチ部14が装着される。」,
同段落【0032】に「また,第2LCD12の上面には,本発明の入力装置の一例としてタッチパネル13(図1における破線領域)が装着される。タッチパネル13は,例えば,抵抗膜方式,光学式(赤外線方式),静電容量結合式の何れの種類でもよく,その上面をスタイラス16(または指でも可)で押圧操作,移動操作,または撫でる操作をしたとき,スタイラス16の座標位置を検出して座標データを出力するポインティングデバイスである。」,
同段落【0040】に「第1GPU24が第1LCD11に接続され,第2GPU26が第2LCD12に接続される。第1GPU24は,CPUコア21からの指示に応じて第1VRAM23に描画された第1ゲーム画像を第1LCD11に出力する。そして,第1LCD11は,第1GPU24から出力された第1ゲーム画像を表示する。第2GPU26は,CPUコア21からの指示に応じて第2VRAM25に描画された第2ゲーム画像を第2LCD12に出力する。そして,第2LCD12は,第2GPU26から出力された第2ゲーム画像を表示する。」,
同段落【0043】に「まず,ゲーム装置1の電源(図示せず)がONされると,CPUコア21によってブートプログラム(図示せず)が実行され,これによりカートリッジ17に格納されているゲームプログラムがWRAM22にロードされる。当該ロードされたゲームプログラムがCPUコア21に実行されることによって,図3に示すステップ(図3?図6では「S」と略称する)が実行される。なお,上記ゲームプログラムを実行することによって,当該ゲームプログラムに応じたゲーム画像などが第1LCD11および第2LCD12に描画されるが,ゲーム内容についての詳細な説明を省略し,ここではタッチパネル13から入力される情報に基づいた処理について詳述する。」と記載されているとおり,ゲーム装置1が2つの液晶表示器(LCD)11および12を備えること,前記2つの液晶表示器(LCD)11および12のうち,特に第2LCD12にゲーム画像が表示されることと,タッチパネルが設けられているから,訂正事項13-2によって限定された事項は,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであり,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであって,特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正事項13-2によって,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,訂正事項13-2は特許法第126条第6項の規定に適合する。
さらに,訂正事項13-1,13-2によって訂正された訂正後の特許請求の範囲の請求項10に記載された事項により特定される発明は,拒絶すべき理由を有しない特許発明を減縮するものであるから,特許出願の際独立して特許を受けることができない発明でないことは明らかであり,特許法126条第7項の規定にも適合する。

ケ 訂正事項14について
訂正事項14は複数の訂正箇所を含んでおり,それぞれ異なる発明特定事項に関係する訂正であるため,以下のとおり,分けて判断する。
(ア)訂正事項14-1
訂正前の【請求項14】にある「プログラム」を「ゲームプログラム」と訂正する。
これは,「プログラム」という発明特定事項を概念的により下位の「ゲームプログラム」に限定しているから,訂正事項14-1は,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものである。
そして,願書に添付した明細書の段落【0043】に「まず,ゲーム装置1の電源(図示せず)がONされると,CPUコア21によってブートプログラム(図示せず)が実行され,これによりカートリッジ17に格納されているゲームプログラムがWRAM22にロードされる。当該ロードされたゲームプログラムがCPUコア21に実行されることによって,図3に示すステップ(図3?図6では「S」と略称する)が実行される。なお,上記ゲームプログラムを実行することによって,当該ゲームプログラムに応じたゲーム画像などが第1LCD11および第2LCD12に描画されるが,ゲーム内容についての詳細な説明を省略し,ここではタッチパネル13から入力される情報に基づいた処理について詳述する。」と記載されているとおり,ゲームプログラムが実行されていることは明らかであり,訂正事項14-1によって限定された事項は,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであり,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであって,特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正事項14-1によって,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,訂正事項14-1は特許法第126条第6項の規定に適合する。

(イ)訂正事項14-2
訂正前の【請求項14】にある「ポインティングデバイス」を「タッチパネル」と訂正する。
この訂正事項14-2は,上記「ア 訂正事項1について」の「(ア) 訂正事項1-2」と同じ内容であるから,「ア 訂正事項1について」の「(ア) 訂正事項1-2」と同じ理由により,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものであり,特許法第126条第5項及び6の規定に適合する。

(ウ)訂正事項14-3
訂正前の【請求項14】に「前記コンピュータに,前記タッチパネルが設けられた表示部にゲーム画像を表示するステップを実行させ,」を限定する。
これは,タッチパネルがどこに設けられているか,(タッチパネルが設けられた)表示部が何を表示するかについてのステップを,コンピュータに実行させることを限定したものであるから,訂正事項14-3は,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものである。
まず,「前記タッチパネルが設けられた表示部にゲーム画像を表示するステップ」については,「イ 訂正事項2について」の「(イ) 訂正事項2-2」と同じ内容であるから,「イ 訂正事項2について」の「(イ) 訂正事項2-2」と同じ理由により,特許法第126条第5項及び6の規定に適合する。
次に,(前記タッチパネルが設けられた表示部にゲーム画像を表示するステップを)「コンピュータに実行させる」点については,
そして,願書に添付した明細書の段落【0037】に「このように,ROM171には,ゲーム装置1のコンピュータ,特にCPUコア21によって実行可能な形式の命令群及びデータ群であるゲームプログラムが記録される。そして,このゲームプログラムは,WRAM22に適宜読み込まれ実行される。なお,本実施例では,ゲームプログラムなどをカートリッジ17に記録させたが,これらゲームプログラムを他の媒体や通信回線を通じて供給することもできる。」,
同段落【0043】「まず,ゲーム装置1の電源(図示せず)がONされると,CPUコア21によってブートプログラム(図示せず)が実行され,これによりカートリッジ17に格納されているゲームプログラムがWRAM22にロードされる。当該ロードされたゲームプログラムがCPUコア21に実行されることによって,図3に示すステップ(図3?図6では「S」と略称する)が実行される。なお,上記ゲームプログラムを実行することによって,当該ゲームプログラムに応じたゲーム画像などが第1LCD11および第2LCD12に描画されるが,ゲーム内容についての詳細な説明を省略し,ここではタッチパネル13から入力される情報に基づいた処理について詳述する。」と記載されているように,「タッチパネルが設けられた表示部にゲーム画像を表示するステップ」は,ゲームプログラムに含まれるものであって,該ゲームプログラムはゲーム装置1のコンピュータ,特にCPUコア21によって実行されており,訂正事項14-3によって限定された事項は,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであり,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであって,特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正事項14-3によって,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,訂正事項14-3は特許法第126条第6項の規定に適合する。
さらに,訂正事項14-1,14-2,14-3によって訂正された訂正後の特許請求の範囲の請求項14に記載された事項により特定される発明は,拒絶すべき理由を有しない特許発明を減縮するものであるから,特許出願の際独立して特許を受けることができない発明でないことは明らかであり,特許法126条第7項の規定にも適合する。

コ 訂正事項15について
訂正事項15は複数の訂正箇所を含んでおり,それぞれ異なる発明特定事項に関係する訂正であるため,以下のとおり,分けて判断する。
(ア)訂正事項15-1
訂正前の【請求項15】にある「ポインティングデバイス」を「タッチパネル」と訂正する。
この訂正事項15-1は,上記「ア 訂正事項1について」の「(ア) 訂正事項1-1」と同じ内容であるため,「ア 訂正事項1について」の「(ア) 訂正事項1-1」と同じ理由により,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものであり,特許法第126条第5項及び6の規定に適合する。

(イ)訂正事項15-2
訂正前の【請求項15】に「ゲーム画像を表示する表示部を備え,」と「前記表示部に設けられたタッチパネル」を限定する。
この訂正事項15-2は,上記「ア 訂正事項13について」の「(ア) 訂正事項1-2」と同じ内容であるため,「ア 訂正事項13について」の「(ア) 訂正事項1-2」と同じ理由により,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものであり,特許法第126条第5項及び6の規定に適合する。

(ウ)訂正事項15-3
訂正前の【請求項15】にある「プログラム」を「ゲームプログラム」と訂正する。
この訂正事項15-3は,上記「イ 訂正事項14について」の「(ア) 訂正事項14-1」と同じ内容であるため,「ア 訂正事項14について」の「(ア) 訂正事項14-1」と同じ理由により,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものであり,特許法第126条第5項及び6の規定に適合する。

(エ)訂正事項15-4
訂正前の【請求項15】にある「前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて」を「前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離に基づいて」と訂正する。
この訂正事項15-4は,上記「ア 訂正事項1について」の「(イ) 訂正事項1-2」と同じ内容であるため,「ア 訂正事項1について」の「(イ) 訂正事項1-2」と同じ理由により,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものであり,特許法第126条第5項及び6の規定に適合する。

(オ)訂正事項15-5
訂正前の【請求項15】にある「操作処理を行う操作処理ステップ」を「操作処理を行うステップであって,前記指示座標が前記基準位置を中心とした所定半径を有する円領域からなる制限範囲を逸脱したときには,指示座標が前記制限範囲の外縁部にあるときの入力距離に基づいて操作処理を行う,操作処理ステップ」と訂正する。
これは,単に「操作処理」を行うと記載された訂正前の操作処理ステップに,発明特定事項として具体的な操作処理を限定したものであるから,訂正事項15-5は,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものである。
そして,願書に添付した明細書の段落【0057】の「次に,CPUコア21は,指示点が原点に設けられた制限範囲を逸脱しているか否かを判断する(ステップ46)。図8に示すように,原点(ox,oy)を中心とした所定領域は,制限範囲として設定される。例えば,制限範囲は,原点(ox,oy)を中心とした所定半径を有する円領域で設定される。そして,CPUコア21は,上記ステップ45で求めた距離L1と制限範囲の半径Rとを比較して,距離L1が大きい場合に指示点が制限範囲を逸脱していると判断する。そして,CPUコア21は,指示点が制限範囲を逸脱している場合,処理を次のステップ47に進める。一方,CPUコア21は,指示点が制限範囲内に含まれている場合(図8の状態),処理を次のステップ48に進める。」,
同段落【0059】の「本実施例では,タッチパネル13を用いてジョイスティックを模した操作を実現し,必要な情報は,ジョイスティックの入力値(以下,スティック値と記載する)に相当するXY2軸のベクトル値である。このベクトル値を,スティック座標系でスティック値(sx,sy)と表す。そして,このスティック値(sx,sy)が示す方向がジョイスティックを倒している方向であり,このスティック値の長さがジョイスティックの倒し具合となる。また,ジョイスティックを最大まで倒した状態を長さ「1」と設定する。この場合,sx=-1?+1,sy=-1?+1であり,長さ「0」の時,ジョイスティックがニュートラル(直立)状態であることを示す。」,
同段落【0061】の「本実施例では,原点の周辺にジョイスティックのレバーの倒し具合を機械的に止める枠に対応する制限範囲を設け,制限範囲の外縁部がタッチ操作されるとジョイスティックを限界まで倒した操作として取り扱う。そして,上記制限範囲を逸脱したタッチ操作は,制限範囲の外縁部への操作と同等に扱われる。つまり,原点に設けられる制限範囲の外縁部が,スティック座標系の「1」と見なされる。したがって,ratio=1/Rに設定される。ここで,Rは,タッチパネル座標系における制限範囲の半径である。」には,
・制限範囲は,原点(ox,oy)を中心とした所定半径を有する円領域で設定されること
・求めた距離L1と制限範囲の半径Rとを比較して,距離L1が大きい場合に指示点が制限範囲を逸脱していると判断すること
・制限範囲を逸脱したタッチ操作は,制限範囲の外縁部への操作と同等に扱われること,が記載される。
また,請求項中の「指示座標」,「基準位置」は,それぞれ上記記載の「指示点」,「原点」に対応する。
したがって,訂正事項1-3によって限定された事項は,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであって,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるから,特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正事項1-3によって,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,訂正事項1-3は特許法第126条第6項の規定に適合する。

(カ)訂正事項15-6
訂正前の【請求項15】に「前記制限範囲を表す画像を前記表示部に表示させる表示ステップと(を実行させ)」を付加する。
これは,表示部にどのような画像が表示されるかを限定したものであるから,訂正事項15-6は,特許請求の範囲の減縮に該当し,特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものである。
そして,願書に添付した明細書の段落【0093】に「また,上記実施例で説明した原点および当該原点を中心に設定される制限範囲の少なくとも一方を表す画像を,第2LCD12に表示してもかまわない。本発明は,プレイヤがタッチパネル13を視認しなくても感覚的に原点位置を認識できるものであるが,タッチパネル13が覆う第2LCD12に原点や制限範囲を表示することによって,さらにプレイヤにタッチパネル13における原点や制限範囲の位置をリアルタイムに示すことができる。」と記載されているように,第2LCD12に制限範囲を表示することが記載されている。
そして,第2LCD12が表示部であること,表示部における表示がゲームプログラムによって制御されるものであることは,先に述べたとおりであるから,制限範囲を表す画像を表示部に表示させることは,ゲームプログラムのうちのステップの一であることは当業者にとって自明である。
したがって,訂正事項15-6によって限定された事項は,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであり,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであって,特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正事項15-6によって,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,訂正事項15-6は特許法第126条第6項の規定に適合する。
さらに,訂正事項15-1?6によって訂正された訂正後の特許請求の範囲の請求項15に記載された事項により特定される発明は,拒絶すべき理由を有しない特許発明を減縮するものであるから,特許出願の際独立して特許を受けることができない発明でないことは明らかであり,特許法126条第7項の規定にも適合する。

3 小括
したがって,請求項10,14,15に係る請求項ごとについての訂正は,特許法第126条ただし書き第1号又は4号に掲げる事項を目的とし,かつ,特許法第126条第第3項,5項,6項及び第7項の規定に適合するので,当該訂正を認める。

第4 むすび
以上のとおりであるから,本件訂正審判の請求は,特許法126条1項ただし書1号又は4号に掲げる事項を目的とするものである。
また,同条3項,5項,6項,及び7項の規定にも適合する。
よって,結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の座標系に基づいて、プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するタッチパネルによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって、
前記タッチパネルがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化し、その後、座標入力されている状態が継続するときに、前記コンピュータに、
前記変化したときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて、前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと、
前記座標入力されている状態が継続する間に前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと、
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離に基づいて、ゲーム制御を行うステップであって、前記指示座標が前記基準位置を中心とした所定半径を有する円領域からなる制限範囲を逸脱したときには、指示座標が前記制限範囲の外縁部にあるときの入力距離に基づいてゲーム制御を行う、ゲーム制御ステップとを実行させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
所定の座標系に基づいて、プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化したときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと、
前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと、
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて、ゲーム制御を行うゲーム制御ステップとを実行させ、
前記基準座標設定ステップは、前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化するまで、前記座標系における基準座標を再設定しないことを特徴とする、ゲームプログラム。
【請求項3】
所定の座標系に基づいて、プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するタッチパネルによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記タッチパネルが設けられた表示部にゲーム画像を表示するステップと、
前記タッチパネルがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて、前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと、
前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと、
少なくとも前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向に基づいて、ゲーム制御を行うゲーム制御ステップと、
前記タッチパネルがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したことを検出する出力検出ステップとを実行させ、
前記基準座標設定ステップは、前記出力検出ステップが前記変化を検出した後、再度前記タッチパネルが座標入力されている状態になったときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における基準座標を再設定することを特徴とする、ゲームプログラム。
【請求項4】
所定の座標系に基づいて、プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと、
前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと、
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて、ゲーム制御を行うゲーム制御ステップと、
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したことを検出する出力検出ステップとを実行させ、
前記基準座標設定ステップは、前記出力検出ステップが前記変化を検出した後、再度前記ポインティングデバイスが座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における基準座標を再設定し、
前記出力検出ステップは、前記ポインティングデバイスから座標情報が出力される状態から出力されない状態になったときに非出力状態が継続する時間の計時を開始し、当該計時する時間が所定時間を超えた際、当該ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したと判断することを特徴とする、ゲームプログラム。
【請求項5】
前記ゲーム制御ステップは、前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態になったとき、当該座標入力されていない状態になる前の前記指示座標および前記基準座標に応じた前記入力方向および前記入力距離の少なくとも一方に基づいたゲーム制御を継続して行うことを特徴とする、請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記ゲームプログラムは、前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態になったとき、当該座標入力されていない状態になる前の前記指示座標および前記基準座標の相対的な位置関係を記憶する位置関係記憶ステップを、さらに前記コンピュータに実行させ、
前記指示座標設定ステップは、前記座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報が示す位置を前記座標系における指示座標に設定し、
前記基準座標設定ステップは、前記位置関係記憶ステップで記憶した相対的な位置関係に基づいて、前記座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報が示す位置を基準に前記座標系における基準座標を再設定することを特徴とする、請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記ゲーム装置は、前記ポインティングデバイスに覆われた表示部を備えており、
前記基準座標の位置を示す画像を前記表示部に表示する基準座標位置表示ステップを、さらに前記コンピュータに実行させる、請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
所定の座標系に基づいて、プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作されるゲーム装置であって、
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化したときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定手段と、
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化し、その後、座標入力されている状態が継続する間に前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定手段と、
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて、ゲーム制御を行うゲーム制御手段とを備える、ゲーム装置。
【請求項9】
所定の座標系に基づいて、プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作されるゲーム装置であって、
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化したときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定手段と、
前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定手段と、
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて、ゲーム制御を行うゲーム制御手段とを備え、
前記基準座標設定手段は、前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態を継続するときに、前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化するまで、前記座標系における基準座標を再設定しないことを特徴とする、ゲーム装置。
【請求項10】
ゲーム画像を表示する表示部を備え、所定の座標系に基づいて、プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力する、前記表示部に設けられたタッチパネルによって操作されるゲーム装置であって、
前記タッチパネルがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて、前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定手段と、
前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定手段と、
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて、ゲーム制御を行うゲーム制御手段と、
前記タッチパネルがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したことを検出する出力検出手段とを備え、
前記基準座標設定手段は、前記出力検出手段が前記変化を検出した後、再度前記タッチパネルがプレイヤにより座標入力されている状態になったときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における基準座標を再設定することを特徴とする、ゲーム装置。
【請求項11】
プレイヤの操作に応じてゲーム装置に情報を入力する入力装置であって、
所定の座標系に基づいて、プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力する座標情報出力手段と、
前記座標情報出力手段がプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化したときに前記座標情報出力手段から出力される座標情報に基づいて、前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定手段と、
前記座標情報出力手段がプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化し、その後、座標入力されている状態が継続する間に前記座標情報出力手段から出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定手段とを備え、
前記ゲーム装置は、前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて、ゲーム制御を行うことを特徴とする、入力装置。
【請求項12】
プレイヤの操作に応じてゲーム装置に情報を入力する入力装置であって、
所定の座標系に基づいて、プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力する座標情報出力手段と、
前記座標情報出力手段がプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化したときに前記座標情報出力手段から出力される座標情報に基づいて、前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定手段と、
前記座標情報出力手段から出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定手段とを備え、
前記基準座標設定手段は、前記座標情報出力手段がプレイヤにより座標入力されている状態を継続するときに、前記座標情報出力手段がプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化するまで、前記座標系における基準座標を再設定せず、
前記ゲーム装置は、前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて、ゲーム制御を行うことを特徴とする、入力装置。
【請求項13】
プレイヤの操作に応じてゲーム装置に情報を入力する入力装置であって、
所定の座標系に基づいて、プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力する座標情報出力手段と、
前記座標情報出力手段がプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記座標情報出力手段から出力される座標情報に基づいて、前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定手段と、
前記座標情報出力手段から出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定手段と、
前記座標情報出力手段がプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したことを検出する出力検出手段とを備え、
前記基準座標設定手段は、前記出力検出手段が前記変化を検出した後、再度前記座標情報出力手段がプレイヤにより座標入力されている状態になったときに前記座標情報出力手段から出力される座標情報に基づいて、前記座標系における基準座標を再設定し、
前記ゲーム装置は、前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて、ゲーム制御を行うことを特徴とする、入力装置。
【請求項14】
所定の座標系に基づいて、ユーザの操作に応じて指定される座標情報を出力するタッチパネルによって操作される情報処理装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって、
前記コンピュータに、前記タッチパネルが設けられた表示部にゲーム画像を表示するステップを実行させ、
前記タッチパネルがユーザにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化し、その後、座標入力されている状態が継続するときに、前記コンピュータに、さらに、
前記変化したときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における操作処理を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと、
前記座標入力されている状態が継続する間に前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと、
少なくとも前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向に基づいて、操作処理を行う操作処理ステップとを実行させる、ゲームプログラム。
【請求項15】
ゲーム画像を表示する表示部を備え、所定の座標系に基づいたユーザの操作に応じて指定される座標情報を出力する、前記表示部に設けられたタッチパネルによって操作される情報処理装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記タッチパネルがユーザにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化したときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における操作処理を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと、
前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと、
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離に基づいて、操作処理を行うステップであって、前記指示座標が前記基準位置を中心とした所定半径を有する円領域からなる制限範囲を逸脱したときには、指示座標が前記制限範囲の外縁部にあるときの入力距離に基づいて操作処理を行う、操作処理ステップと、
前記制限範囲を表す画像を前記表示部に表示させる表示ステップとを実行させ、
前記基準座標設定ステップは、前記タッチパネルがユーザにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化するまで、前記座標系における基準座標を再設定しないことを特徴とする、ゲームプログラム。
【請求項16】
所定の座標系に基づいて、ユーザの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作される情報処理装置のコンピュータに実行されるプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記ポインティングデバイスがユーザにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における操作処理を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと、
前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと、
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて、操作処理を行う操作処理ステップと、
前記ポインティングデバイスがユーザにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したことを検出する出力検出ステップとを実行させ
前記基準座標設定ステップは、前記出力検出ステップが前記変化を検出した後、再度前記ポインティングデバイスがユーザにより座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における基準座標を再設定することを特徴とする、プログラム。
【請求項17】
所定の座標系に基づいて、プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって、
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化し、その後、座標入力されている状態が継続するときに、前記コンピュータに、
前記変化したときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと、
前記座標入力されている状態が継続する間に前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと、
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて、ゲーム制御を行うゲーム制御ステップとを実行させ、
前記ゲーム制御ステップは、前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態になったとき、当該座標入力されていない状態になる前の前記指示座標および前記基準座標に応じた前記入力方向および前記入力距離の少なくとも一方に基づいたゲーム制御を継続して行うことを特徴とする、ゲームプログラム。
【請求項18】
所定の座標系に基づいて、プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって、
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化し、その後、座標入力されている状態が継続するときに、前記コンピュータに、
前記変化したときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと、
前記座標入力されている状態が継続する間に前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと、
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて、ゲーム制御を行うゲーム制御ステップとを実行させ、
前記ゲームプログラムは、前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態になったとき、当該座標入力されていない状態になる前の前記指示座標および前記基準座標の相対的な位置関係を記憶する位置関係記憶ステップを、さらに前記コンピュータに実行させ、
前記指示座標設定ステップは、前記座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報が示す位置を前記座標系における指示座標に設定し、
前記基準座標設定ステップは、前記位置関係記憶ステップで記憶した相対的な位置関係に基づいて、前記座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報が示す位置を基準に前記座標系における基準座標を再設定することを特徴とする、ゲームプログラム。
【請求項19】
所定の座標系に基づいて、プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって、
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化し、その後、座標入力されている状態が継続するときに、前記コンピュータに、
前記変化したときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと、
前記座標入力されている状態が継続する間に前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと、
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて、ゲーム制御を行うゲーム制御ステップとを実行させ、
前記ゲーム装置は、前記ポインティングデバイスに覆われた表示部を備えており、
前記基準座標の位置を示す画像を前記表示部に表示する基準座標位置表示ステップを、さらに前記コンピュータに実行させる、ゲームプログラム。
【請求項20】
所定の座標系に基づいて、プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと、
前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと、
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて、ゲーム制御を行うゲーム制御ステップと、
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したことを検出する出力検出ステップとを実行させ、
前記基準座標設定ステップは、前記出力検出ステップが前記変化を検出した後、再度前記ポインティングデバイスが座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における基準座標を再設定し、
前記ゲーム制御ステップは、前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態になったとき、当該座標入力されていない状態になる前の前記指示座標および前記基準座標に応じた前記入力方向および前記入力距離の少なくとも一方に基づいたゲーム制御を継続して行うことを特徴とする、ゲームプログラム。
【請求項21】
所定の座標系に基づいて、プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するポインティングデバイスによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと、
前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと、
前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離の少なくとも一方に基づいて、ゲーム制御を行うゲーム制御ステップと、
前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したことを検出する出力検出ステップとを実行させ、
前記基準座標設定ステップは、前記出力検出ステップが前記変化を検出した後、再度前記ポインティングデバイスが座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における基準座標を再設定し、
前記ゲームプログラムは、前記ポインティングデバイスがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態になったとき、当該座標入力されていない状態になる前の前記指示座標および前記基準座標の相対的な位置関係を記憶する位置関係記憶ステップを、さらに前記コンピュータに実行させ、
前記指示座標設定ステップは、前記座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報が示す位置を前記座標系における指示座標に設定し、
前記基準座標設定ステップは、前記位置関係記憶ステップで記憶した相対的な位置関係に基づいて、前記座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記ポインティングデバイスから出力される座標情報が示す位置を基準に前記座標系における基準座標を再設定することを特徴とする、ゲームプログラム。
【請求項22】
所定の座標系に基づいて、プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するタッチパネルによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記タッチパネルがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態になったときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて、前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと、
前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと、
少なくとも前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向に基づいて、ゲーム制御を行うゲーム制御ステップと、
前記タッチパネルがプレイヤにより座標入力されている状態から座標入力されていない状態へ変化したことを検出する出力検出ステップとを実行させ、
前記基準座標設定ステップは、前記出力検出ステップが前記変化を検出した後、再度前記タッチパネルが座標入力されている状態になったときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて、前記座標系における基準座標を再設定し、
前記ゲーム装置は、前記タッチパネルに覆われた表示部を備えており、
前記基準座標の位置を示す画像を前記表示部に表示する基準座標位置表示ステップを、さらに前記コンピュータに実行させることを特徴とする、ゲームプログラム。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2016-07-19 
結審通知日 2016-07-21 
審決日 2016-08-03 
出願番号 特願2004-257370(P2004-257370)
審決分類 P 1 41・ 857- Y (A63F)
P 1 41・ 851- Y (A63F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 植野 孝郎  
特許庁審判長 黒瀬 雅一
特許庁審判官 植田 高盛
吉村 尚
登録日 2005-10-28 
登録番号 特許第3734820号(P3734820)
発明の名称 ゲームプログラム、ゲーム装置、および入力装置  
代理人 加藤 真司  
代理人 井上 義隆  
代理人 成川 弘樹  
代理人 鈴木 守  
代理人 鈴木 守  
代理人 加藤 真司  
代理人 成川 弘樹  
代理人 井上 義隆  

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