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審決分類 審判 全部無効 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  A61G
審判 全部無効 2項進歩性  A61G
審判 全部無効 1項3号刊行物記載  A61G
管理番号 1320460
審判番号 無効2015-800182  
総通号数 204 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-12-22 
種別 無効の審決 
審判請求日 2015-09-18 
確定日 2016-08-15 
訂正明細書 有 
事件の表示 上記当事者間の特許第5731930号発明「車椅子」の特許無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 1 特許第5731930号の明細書及び特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。2 本件審判の請求は、成り立たない。3 審判費用は、請求人の負担とする。 
理由 第1 手続の経緯

平成23年 8月10日 本件特許出願
(特願2011-175440号)
平成27年 4月17日 特許権の設定登録
(特許第5731930号)
平成27年 9月18日 請求人株式会社美和商事による
本件無効審判の請求
(無効2015-800182号)
平成27年10月13日付け 審尋
平成27年10月29日 請求人による手続補正書提出
平成27年10月29日 請求人による回答書提出
平成28年 1月15日 被請求人株式会社スワニーによる審判事件
答弁書(以下単に「答弁書」という。)提出
平成28年 1月15日 被請求人による訂正請求書提出
平成28年 3月16日 請求人による弁駁書提出
平成28年 4月28日付け 審理事項通知書
平成28年 5月27日 請求人による口頭審理陳述要領書提出
平成28年 5月27日 被請求人による口頭審理陳述要領書提出
平成28年 6月 1日付け 審理事項通知書(2)
平成28年 6月 7日 請求人による口頭審理陳述要領書(2)提出
平成28年 6月17日 請求人による上申書提出
平成28年 6月17日 第1回口頭審理

なお、本審決において、記載箇所を行により特定する場合、行数は空行を含まない。また、特許法の条文を指摘する際に「特許法」という表記を省略することがある。

第2 平成28年1月15日提出の訂正請求について
1 訂正事項
本件特許請求の範囲及び明細書についての平成28年1月15日提出の訂正請求による訂正(以下「本件訂正」という。)は、以下のとおりである(下線は訂正部分を示す。)。

(1)訂正事項a
特許請求の範囲の請求項1の「垂直姿勢の足載プレート(42)を収納する収納スペース(18)を設けており、」という記載を「垂直姿勢の足載プレート(42)を収納する収納スペース(18)を設けており、前記足載台(8)は、前記足載プレート(42)に載せた足を保持する支持帯(47)を備えており、支持帯(47)は、可撓性を有する帯状のバンドで、一端を前記足載アーム(41)の先端部に連結すると共に、他端を前記足載プレート(42)の端縁に連結しており、」と訂正する。

(2)訂正事項b
特許請求の範囲の請求項1の「前記足載アーム(41)は、前記両側フレーム(1)の外側であって、」という記載を「前記両側フレーム(1)が、前記肘当てフレーム(12)と前記下フレーム(11)との間に水平姿勢の中間フレーム(15)を備え、前記中間フレーム(15)と前記肘当てフレーム(12)との間に連結フレーム(16)を備え、前記足載アーム(41)は、前記両側フレーム(1)の外側であって、」と訂正する。

(3)訂正事項c
特許請求の範囲の請求項1の「前記足載アーム(41)を垂直方向に折り畳む状態で、足載プレート(42)を垂直姿勢として前記収納スペース(18)に配置するようにしてなる車椅子。」という記載を「前記足載アーム(41)を垂直方向に折り畳む状態で、足載プレート(42)を垂直姿勢として、前記収納スペース(18)に、前記足載プレート(42)が前記連結フレーム(16)と離間された状態で
配置されるようにしてなる車椅子。」と訂正する。

(4)訂正事項d
特許請求の範囲の請求項2の「前記両側フレーム(1)が、肘当てフレーム(12)と下フレーム(11)との間に水平姿勢の中間フレーム(15)を備え、この中間フレーム(15)と前記肘当てフレーム(12)との間に連結フレーム(16)を備え、この連結フレーム(16)は、」という記載を「前記連結フレーム(16)は、」と訂正する。

(5)訂正事項e
明細書段落【0006】の「本発明の車椅子は、外側に駆動車輪3を連結している一対の両側フレーム1と、一対の両側フレーム1を連結すると共に、上端に座部フレーム6を連結している折畳リンク2と、この折畳リンク2の座部フレーム6に連結している可撓性の座部シート7と、両側フレーム1の前部に連結されて、水平面内で方向を変化できる自在小車輪4と、両側フレーム1に連結してなる足載台8とを備えている。足載台8は、水平姿勢で上に足を載せる足載プレート42と、この足載プレート42を両側フレーム1に連結してなる足載アーム41とを備えている。両側フレーム1は、上面に肘当て20を有する水平姿勢の肘当てフレーム12と、この肘当てフレーム12の後端部に連結している上下フレーム14と、この上下フレーム14の下端部に連結してなる水平姿勢の下フレーム11とを備え、肘当てフレーム12の下方には、垂直姿勢の足載プレート42を収納する収納スペース18を設けている。足載アーム41は、両側フレーム1の外側であって、駆動車輪3の外側面よりも内側に位置し、かつ垂直面内で傾動できるように両側フレーム1に連結されている。足載プレート42は、水平姿勢と垂直姿勢とに折り畳みできるように足載アーム41の先端部に連結されている。車椅子は、足載アーム41を垂直方向に折り畳む状態で、足載プレート42を垂直姿勢として収納スペース18に配置している。」という記載を、
「本発明の車椅子は、外側に駆動車輪3を連結している一対の両側フレーム1と、一対の両側フレーム1を連結すると共に、上端に座部フレーム6を連結している折畳リンク2と、この折畳リンク2の座部フレーム6に連結している可撓性の座部シート7と、両側フレーム1の前部に連結されて、水平面内で方向を変化できる自在小車輪4と、両側フレーム1に連結してなる足載台8とを備えている。足載台8は、水平姿勢で上に足を載せる足載プレート42と、この足載プレート42を両側フレーム1に連結してなる足載アーム41とを備えている。両側フレーム1は、上面に肘当て20を有する水平姿勢の肘当てフレーム12と、この肘当てフレーム12の後端部に連結している上下フレーム14と、この上下フレーム14の下端部に連結してなる水平姿勢の下フレーム11とを備え、肘当てフレーム12の下方には、垂直姿勢の足載プレート42を収納する収納スペース18を設けている。足載台8は、足載プレート42に載せた足を保持する支持帯47を備えており、支持帯47は、可撓性を有する帯状のバンドで、一端を足載アーム41の先端部に連結すると共に、他端を足載プレート42の端縁に連結している。また両側フレーム1が、肘当てフレーム12と下フレーム11との間に水平姿勢の中間フレーム15を備え、中間フレーム15と肘当てフレーム12との間に連結フレーム16を備えている。足載アーム41は、両側フレーム1の外側であって、駆動車輪3の外側面よりも内側に位置し、かつ垂直面内で傾動できるように両側フレーム1に連結されている。足載プレート42は、水平姿勢と垂直姿勢とに折り畳みできるように足載アーム41の先端部に連結されている。車椅子は、足載アーム41を垂直方向に折り畳む状態で、足載プレート42を垂直姿勢として収納スペース18に、足載プレート42が連結フレーム16と離間された状態で配置している。」と訂正する。

2 訂正請求についての当審の判断
これら訂正事項aないしeの適法性について順に検討する。
(1)訂正事項aについて
訂正事項aは、訂正前の特許請求の範囲の請求項1の「足載台(8)」を、「足載プレート(42)に載せた足を保持する支持帯(47)を備えており、支持帯(47)は、可撓性を有する帯状のバンドで、一端を前記足載アーム(41)の先端部に連結すると共に、他端を前記足載プレート(42)の端縁に連結し」た構成に限定しようとするものであるから、特許請求の範囲の減縮(特許法第134条の2第1項ただし書第1号)を目的とするものに該当する。
そして、特許明細書の段落【0030】に「さらに、図に示す足載台8は、足載プレート42に載せた足を保持する支持帯47を備えている。図に示す支持帯47は、可撓性を有する帯状のバンドで、一端を足載アーム41の先端部に連結すると共に、他端を足載プレート42の先端部に連結している。この支持帯47は、足載アーム41の先端部と足載プレート42の先端との間に渡って配設されて、足載プレート42に載せられる足が足載プレート42から落ちないように保持する。」と記載され、また、図3及び図5に「支持帯47」が明示されていることから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下単に「本件特許明細書等」ということがある。)に記載された事項の範囲内で行われたことは明らかであり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。よって、訂正事項aは、特許法第134条の2第9項で準用する第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。

(2)訂正事項bについて
訂正事項bは、訂正前の請求項2で特定されていた「中間フレーム(15)」及び「連結フレーム(16)」を備える構成を請求項1に組み入れて限定しようとするものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そして、訂正前の請求項2には「前記両側フレーム(1)が、肘当てフレーム(12)と下フレーム(11)との間に水平姿勢の中間フレーム(15)を備え、この中間フレーム(15)と前記肘当てフレーム(12)との間に連結フレーム(16)を備え、この連結フレーム(16)は」と記載され、本件特許明細書等の段落【0008】にも同様の記載があることから、上記訂正事項bは本件特許明細書等に記載された事項の範囲内で行われたことは明らかであり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(3)訂正事項cについて
訂正事項cは、訂正前の請求項1の「足載アーム(41)を垂直方向に折り畳んだ状態での足載プレート(42)の配置」を、より下位の概念である「前記足載プレート(42)が前記連結フレーム(16)と離間された状態で配置される」構成に限定しようとするものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
訂正事項cに関しては、願書に添付した図面の図6、図7(下に示す)、図9及び図11において、足載アーム(41)を垂直方向に折り畳む状態で、足載プレート(42)を垂直姿勢として収納スペース(18)に配置する際、足載プレート(42)が連結フレーム(16)と離間された状態で配置されていることが看取できる。

訂正事項cの適法性に関し、請求人は、訂正事項cに関連する本件特許明細書等の記載としては、図6、図7、図9及び図11に、足載プレート(42)と連結フレーム(16)とが離間された一状態が示されているのみであり、特許明細書(発明の詳細な説明)においては、足載プレート(42)と連結フレーム(16)とが離間されること及びその効果について、一切開示も示唆もされていないのであるから、足載プレート(42)が更に可動して連結フレーム(16)に当接する可能性を否定するものでもなく、よって、訂正事項cは、新たな技術的事項を導入するものである旨主張する(弁駁書第9ページ第10?18行)。
しかし、訂正事項cに関しては、特に図6及び図7に「離間された状態」が明確に示されている。また、被請求人も同様に反論するように(被請求人口頭審理陳述要領書第3?5ページ)、明細書に「【0027】・・・折り畳み位置と展開位置において定位置で停止させる位置決ストッパ44・・・足載アーム41を折り畳み位置で停止させる第2の保持溝45Bとを備えている。・・・第2の保持溝45Bの傾斜角を調整して足載アーム41を所定の位置で停止できるようにしている。・・・第2の保持溝45Bの傾斜角を・・・位置となるようにしている。」と記載されていることからすれば、明細書の記載が上記「離間された状態」を否定する可能性があるとは言い難い。
また、本件図面の図7は、第2の保持溝45Bにより足載アーム41が折り畳み位置の定位置で停止された状態を示すものである。(本件特許明細書段落【0013】の「【0013】・・・【図3】本発明の一実施例に車椅子の斜視図である。・・・【図6】図3に示す車椅子の足載台を折り畳んだ状態を示す斜視図である。・・・【図7】図6に示す車椅子の側面図である。」との記載を参照。)
これらを併せ考えれば、訂正事項cに係る上記「離間された状態」が新たな技術的事項を導入するものとまではいうことができず、請求人の主張には理由がない。
したがって、訂正事項cは、本件特許明細書等に記載された事項の範囲内で行われたものということができる。また、訂正事項cは、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(4)訂正事項dについて
訂正事項dは、上記訂正事項bにより「中間フレーム(15)」及び「連結フレーム(16)」に関連する事項を請求項1に組み入れた結果、重複することとなる事項を請求項2から削除するものであるから、明瞭でない記載の釈明(特許法第134条の2第1項ただし書き第3号)を目的とするものに該当する。
また、訂正事項dが、本件特許明細書等に記載された事項の範囲内で行われ、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもないことは明らかである。

(5)訂正事項eについて
訂正事項eは、上記訂正事項aないしcにより特許請求の範囲の請求項1を訂正したことに伴い、請求項1の記載に対応する明細書の【課題を解決するための手段】中の記載の整合を図ろうとするものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。
また、訂正事項eが、本件特許明細書等に記載された事項の範囲内で行われ、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもないことは明らかである。

(6)小括
したがって、本件訂正は、特許法第134条の2第1項ただし書き、並びに、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、これを認める。

第3 本件訂正発明
上記のとおり本件訂正が認められるところ、本件訂正後の本件特許の請求項1ないし6に係る発明(以下「本件訂正発明1」などということがある。また、これらをまとめて単に「本件訂正発明」ということがある。)は、本件訂正により訂正した特許請求の範囲及び明細書並びに願書に添付した図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1ないし6に記載された次のとおりのものと認める。
「【請求項1】
外側に駆動車輪(3)を連結している一対の両側フレーム(1)と、一対の両側フレーム(1)を連結すると共に、上端に座部フレーム(6)を連結している折畳リンク(2)と、この折畳リンク(2)の座部フレーム(6)に連結している可撓性の座部シート(7)と、前記両側フレーム(1)の前部に連結されて、水平面内で方向を変化できる自在小車輪(4)と、前記両側フレーム(1)に連結してなる足載台(8)とを備え、
前記足載台(8)は、水平姿勢で上に足を載せる足載プレート(42)と、この足載プレート(42)を前記両側フレーム(1)に連結してなる足載アーム(41)とを備える車椅子であって、
前記両側フレーム(1)が上面に肘当て(20)を有する水平姿勢の肘当てフレーム(12)と、この肘当てフレーム(12)の後端部に連結している上下フレーム(14)と、この上下フレーム(14)の下端部に連結してなる水平姿勢の下フレーム(11)とを備え、前記肘当てフレーム(12)の下方には、垂直姿勢の足載プレート(42)を収納する収納スペース(18)を設けており、
前記足載台(8)は、前記足載プレート(42)に載せた足を保持する支持帯(47)を備えており、支持帯(47)は、可撓性を有する帯状のバンドで、一端を前記足載アーム(41)の先端部に連結すると共に、他端を前記足載プレート(42)の端縁に連結しており、
前記両側フレーム(1)が、前記肘当てフレーム(12)と前記下フレーム(11)との間に水平姿勢の中間フレーム(15)を備え、前記中間フレーム(15)と前記肘当てフレーム(12)との間に連結フレーム(16)を備え、
前記足載アーム(41)は、前記両側フレーム(1)の外側であって、前記駆動車輪(3)の外側面よりも内側に位置し、かつ垂直面内で傾動できるように前記両側フレーム(1)に連結され、前記足載プレート(42)は、水平姿勢と垂直姿勢とに折り畳みできるように前記足載アーム(41)の先端部に連結され、前記足載アーム(41)を垂直方向に折り畳む状態で、足載プレート(42)を垂直姿勢として、前記収納スペース(18)に、前記足載プレート(42)が前記連結フレーム(16)と離間された状態で配置されるようにしてなる車椅子。
【請求項2】
前記連結フレーム(16)は、肘当てフレーム(12)の先端部から後退する位置に上端を連結して、中間フレーム(15)の前部から後退する位置に下端を連結して、連結フレーム(16)と肘当てフレーム(12)と中間フレーム(15)とで囲まれる領域に足載プレート(42)の収納スペース(18)を設けている請求項1に記載される車椅子。
【請求項3】
前記中間フレーム(15)と下フレーム(11)とを上下方向に配設してなる前フレーム(13)で連結しており、前フレーム(13)の下端部に自在小車輪(4)を連結している請求項1又は2に記載される車椅子。
【請求項4】
前記座部フレーム(6)及び肘当てフレーム(12)の先端が、前記前フレーム(13)の先端よりも後方に位置している請求項3に記載される車椅子。
【請求項5】
前記足載アーム(41)が上方に折り畳まれ、かつ足載プレート(42)が垂直姿勢に折り畳まれた状態で、足載アーム(41)及び足載プレート(42)が、前フレーム(13)よりも後方に位置する請求項3または4に記載される車椅子。
【請求項6】
垂直姿勢に折り畳まれた足載プレート(42)が、前フレーム(13)を含む垂直面内に位置する請求項3ないし5のいずれかに記載される車椅子。」

第4 請求人の主張
1 請求の趣旨
請求人の主張する請求の趣旨は、本件訂正発明1ないし6についての特許を無効とする、との審決を求めるものである。

2 証拠方法
請求人が提出した証拠方法は、以下のとおりである。

甲第1号証 中華人民共和国公開特許公報、出願番号:200810204473.8、出願公布番号:CN101744691A、
出願公布日:2010年6月23日
甲第2号証 甲第1号証の請求人作成日本語訳
甲第3号証 「CHINON’S BICYCLE 総合カタログ8」、
の写し(抜粋)、株式会社チノンズ
甲第4号証 「CHINON’S 2009総合カタログ」の写し(抜粋)
甲第5号証 「Hubang-Wheelchair 2009」
のカタログの写し(抜粋)及びその日本語訳入り説明図
甲第6号証 「MIWA 車いす・介護用品 総合カタログ」の写し
(抜粋)、株式会社美和商事、2010年7月発行
甲第7号証 「HTB-12ミニポンシリーズ 発注書」、
イズミヤ花園店から株式会社美和商事へ送信した
2010年12月24日付け発注書の写し、
送信日:2010年12月24日
甲第8号証 「夢ライフ 福祉用具便利帖」「Welfan vol.4」
(2007年10月改訂)の写し(抜粋)
甲第9号証 甲第3号証の一部を拡大表示したもの

(1)証拠方法の提出時期
以上の証拠方法のうち、
甲第1号証ないし甲第4号証は、審判請求書(以下単に「請求書」ということがある。)に添付されたものであり、
甲第5号証は、請求書に添付されていたものが、平成27年10月29日提出の手続補正書添付のものに差し替えられたものであり、
甲第6号証は、上記手続補正書に添付されていたものが、口頭審理陳述要領書(2)添付のものに差し替えられ、さらに平成28年6月17日提出の上申書添付のものに差し替えられたものであり、
甲第7号証は、請求書に甲第6号証として添付されていたものが、手続補正書添付にて改めて甲第7号証として提出されたものであり、
甲第8号証及び甲第9号証は弁駁書に添付されて提出されたものである。

(2)書証としての成立性
ア 甲第1号証ないし甲第6号証、甲第8号証及び甲第9号証の証拠の成立について、当事者間に争いはない(口頭審理調書の「被請求人」欄2)。
イ 甲第7号証は、作成者本人又は代理人の署名又は押印がない(民事訴訟法第228条第4項参照)ものの、被請求人は、甲第7号証の成立については積極的には争わないとしている(口頭審理調書の「被請求人」欄2)。

(3)刊行物としての頒布時期
ア カタログの証拠方法のうち、甲第4号証は2009年、甲第5号証は2009年、甲第6号証は2010年7月頃、甲第8号証は遅くとも2007年10月に刊行物として頒布されたことについては当事者間に争いはない(口頭審理調書の「当事者双方」欄1)。

イ 甲第3号証のカタログの刊行物としての頒布時期に関し、請求人は、表紙の右下に記載されている「8」は販売会社(株式会社チノンズ)の慣例表記であり、当該カタログが2008年に頒布されたことを示している旨主張するが(請求人口頭審理陳述要領書第2ページ下段)、被請求人はこれを争うとしている(口頭審理調書の「被請求人」欄2)。

3 請求の理由
請求の理由は、請求人の主張の全趣旨を踏まえ、平成28年6月17日の第1回口頭審理調書において、要点が概ね以下のように整理された(第1回口頭審理調書 「請求人欄」5)。
(1)本件訂正発明1は、甲第1号証、甲第3号証ないし甲第5号証のいずれかに記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号新規性欠如に該当し、同法第123条第1項第2号に該当して無効とすべきものである(以下「無効理由1-1」という。) 。
(2)本件訂正発明1は、甲第1号証、甲第3号証ないし甲第5号証に記載された発明及び甲第8号証に記載された事項から当業者が 容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反し、同法第123条第1項第2号に該当して無効とすべきものである(以下「無効理由1-2」という。)。
(3)本件訂正発明2ないし本件訂正発明6は、甲第1号証、甲第3号証ないし甲第5号証のいずれかに記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号新規性欠如に該当し、同法第123条第1項第2号に該当して無効とすべきものである(以下「無効理由2-1」ないし「無効理由6-1」という。)。
(4)本件訂正発明2ないし本件訂正発明6は、甲第1号証、甲第3号証ないし甲第5号証に記載された発明及び甲第8号証に記載された事項から当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反し、同法第123条第1項第2号に該当して無効とすべきものである(以下「無効理由2-2」ないし「無効理由6-2」という。)。
(5)本件訂正発明1は、特許法第36条第6項第1号の規定に違反し、同法第123条第1項第4号に該当して無効とすべきものである(以下「記載要件無効理由」という。)。

なお、審判請求書及び口頭審理陳述要領書等に記載されていた甲第1号証、甲第3号証ないし甲第5号証のいずれかを主な証拠とする刊行物公知以外の公知・公用(特許法第29条第1項第1号及び第2号)及びそれに基づく進歩性欠如(同法第29条第2項)の無効理由の主張は取り下げられた(口頭審理調書の「請求人」欄3)。
また、手続補正書及び口頭審理陳述要領書等に記載されていた甲第6号証を主な証拠とする新規性(特許法第29条第1項第1号ないし第3号)及び進歩性欠如(同法第29条第2項)の無効理由の主張は取り下げられた(口頭審理調書の「請求人」欄4)。

4 主張の概要
請求人の主張の概要は、以下のとおりである。

(1)無効理由1-1及び無効理由1-2について
ア 甲第1号証を主な証拠とする主張
(ア)甲第1号証とその日本語訳である甲第2号証には、外側に後輪150を連結しているフレーム100と、フレーム100を連結すると共に、上端にシート110を連結している交差バー500と、この交差バー500のシート110上にクッションが取り付けられ、シートパイプ111の前部に連結されて、水平面内で方向を変化できる前輪140と、フレーム100に連結してなる水平姿勢で上に足を載せる踏み板300とを備え、踏み板300を前記フレーム100に連結してなる踏みパイプ200とを備える車椅子が開示されている(構成a)。(手続補正書第12ページ中段付近)

(イ)甲第1号証とその日本語訳である甲第2号証には、フレーム100がアームパイプ120と、アームパイプ120の後端部に連結している背折れパイプ130と、背折れパイプ130の下端部に連結してなる水平姿勢のフレームとを備え、アームパイプ120の下方には、垂直姿勢の踏み板300を収納するスペースを設けていることが開示されている(構成b)。(手続補正書第12ページ下段)

(ウ)甲第1号証とその日本語訳である甲第2号証には、踏みパイプ200は、フレーム100の外側であって、後輪150の外側面よりも内側に位置し、かつ垂直面内で傾動できるように前記フレーム100に連結され、踏み板300は、水平姿勢と垂直姿勢とに折り畳みできるように踏みパイプ200の先端部に連結され、踏みパイプ200を垂直方向に折り畳む状態で、踏み板300を垂直姿勢として収納スペースに配置することが開示されている(構成c)。(手続補正書第13ページ中段付近)

(エ)本件訂正発明1の「前記足載台(8)は、前記足載プレート(42)に載せた足を保持する支持帯(47)を備えており、支持帯(47)は、可撓性を有する帯状のバンドで、一端を前記足載アーム(41)の先端部に連結すると共に、他端を前記足載プレート(42)の端縁に連結し」との構成は、甲第8号証に掲載されている車椅子が具備している構成である。(弁駁書第10ページ上段付近)

(オ)本件訂正発明1の「前記両側フレーム(1)が、前記肘当てフレーム(12)と前記下フレーム(11)との間に水平姿勢の中間フレーム(15)を備え、前記中間フレーム(15)と前記肘当てフレーム(12)との間に連結フレーム(16)を備え」との構成は、甲第1号証ないし甲第6号証に掲載されている車椅子が具備している構成である。(弁駁書第10ページ中上段付近)

(カ)本件訂正発明1の「前記足載プレート(42)が前記連結フレーム(16)と離間された状態で配置される」構成については、甲第3号証及び甲第4号証記載の車椅子においても、足載プレートと連結フレームとの間に隙間が確認できる。甲第3号証の写真を拡大した甲第9号証には、足載プレートと連結フレームとの間隔が空いていることをより明確に示されている。(弁駁書第10ページ中下段付近)

イ 甲第3号証ないし甲第5号証を主な証拠とする主張
甲第3号証ないし甲第5号証に掲載されている車椅子の写真に、本件特許発明の構成要素が表れていることは明らかであるが、各構成要件にどのように対応しているのかがより明らかになるように、本件特許の各構成要件に付されている符号を、甲第3号証ないし甲第5号証に掲載されている写真(車椅子)の対応する位置に付して示す。加えて、当該符号の後に、甲第1号証及び甲第2号証に記載されている該当する符号を括弧書きで記載する。(請求人口頭審理陳述要領書第3?4ページ)

(2)無効理由2-1及び無効理由2-2について
甲第1号証の図1及び図2において、「くの字」状の「連結フレーム」の下端は、シート(110)の前部より後退した位置においてシートパイプ(111)と連結されている。(請求人口頭審理陳述要領書第20ページ下段)

(3)無効理由3-1及び無効理由3-2について
甲第1号証とその日本語訳である甲第2号証には、第1図ないし第4図及び第7図ないし第9図等に、シート110と下フレームとを上下方向に配設してなるフレーム100で連結しており、フレーム100の下端部に前輪140を連結している態様が実質的に開示されている。(手続補正書第16ページ中段付近)

(4)無効理由4-1及び無効理由4-2について
甲第1号証とその日本語訳である甲第2号証には、第1図ないし第4図及び第7図ないし第9図等に、シート110及びアームパイプ120の先端が、フレーム100の先端よりも後方に位置している態様が実質的に開示されている。(手続補正書第17ページ中下段付近)

(5)無効理由5-1及び無効理由5-2について
甲第1号証とその日本語訳である甲第2号証には、第1図ないし第4図及び第7図ないし第9図等に、踏みパイプ200が上方に折り畳まれ、かつ踏み板300が垂直姿勢に折り畳まれた状態で、踏みパイプ200及び踏み板300が、フレーム100よりも後方に位置する態様が実質的に開示されている。(手続補正書第18ページ中下段付近)

(6)無効理由6-1及び無効理由6-2について
甲第1号証とその日本語訳である甲第2号証には、第1図ないし第4図及び第7図ないし第9図等に、垂直姿勢に折り畳まれた踏み板300が、フレーム100を含む垂直面内に位置する態様が実質的に開示されている。(手続補正書第19ページ中下段付近)

(7)記載要件無効理由について
ア 本件訂正発明1の「前記足載プレート(42)が前記連結フレーム(16)と離間された状態で配置される」構成については、図6、図7、図9、図11において当該状態が示されているのみであり、訂正前明細書にその目的及び作用効果等については一切開示されていない。よって、本件訂正停止発明1は、サポート要件違反である(特許法第36条第6項第1号)。(弁駁書第12ページ中段)

第5 被請求人の主張
1 要点及び証拠方法
これに対し、被請求人は、以下の理由、証拠方法に基づき、本件審判請求は成り立たないとの審決を求めている。

乙第1号証 2006年4月4日付け日本経済新聞朝刊の写し

なお、上記証拠方法の成立について、当事者間に争いはない(口頭審理調書の「請求人」欄2)。

2 主張の概要
被請求人の主張の概要は、以下のとおりである。

(1)無効理由1-1及び無効理由1-2に対する反論
ア 甲第1号証には、踏み板300が丁度、退避空間に収まること、すなわち、くの字状の縦パイプに丁度接触することが示されている。このような構成においては、踏み板300を退避空間に移動させる際、使用者が指を挟む虞があり、また退避空間から踏み板300を伸ばす際に指を差し入れることもできず、さらに踏み板300を退避空間に勢いよく回転させると、踏み板300の隅部が縦パイプに接触して、破損する虞がある。隅部は先細りの形状であって接触面積が狭い分、応力が集中し易いため、破損し易い上、指を挟むと痛くなる。(答弁書第7ページ上段付近)

イ 甲第3号証ないし甲第5号証に掲載される写真は不鮮明であり、請求人はこれらを詳細に検討することなく、甲第3号証ないし甲第5号証には本件特許の請求項1に係る発明の各構成は全て甲第3号証ないし甲第5号証に実質的に開示されていると主張している。(答弁書第7ページ下段?第8ページ上段)

ウ 甲第8号証に開示される車椅子はいずれも、足載アームを垂直面内で傾動させて収納する構成を採用しておらず、甲第1号証で開示される足載アームを垂直面内で傾動させる構成とは異なっているばかりか、これとは全く方向性の異なる構成を採用しており、両者は根本的な思想を異にしているので、これらを組み合わせることが容易であったということはできない。(被請求人口頭審理陳述要領書第7ページ下段)

(2)記載要件無効理由に対する反論
請求人は、本件訂正発明1がサポート要件(第36条第6項第1号)違反に当たると主張するが、その理由は、「訂正前明細書の図6、図7、図9、図11において当該状態が開示されているのみであり、その目的及び作用効果については一切開示されていない」と述べるのみであり、なぜ、図面で明確に開示されている構成がサポート要件違反に該当するのか、その主張立証が十分になされていない。(被請求人口頭審理陳述要領書第8ページ下段?第9ページ上段)

(3)その他
甲第1号証に本件特許と類似する車椅子が開示されているのは偶然ではない。すなわち、甲第1号証の権利者である訴外X社には、被請求人が2006年頃に開発した車椅子の製造を同社に委託しようとして、製造に必要な技術や図面等を供与したところ、契約が締結できずに破談となった経緯がある。その際、訴外X社は被請求人に無断で、中国にて甲第1号証記載の発明の特許出願、権利化を行ったものであり、明らかに冒認出願である。請求人は、訴外X社が製造した車椅子(元々は被請求人の開発したもの)を、日本国内において、被請求人の販売する車椅子よりも安価で販売しようと試み、その障害となる本件特許の無効化を図ろうとするものである。(答弁書第8ページ中段)

第6 無効理由についての当審の判断
1 各甲号証の記載内容
請求人が提出した証拠のうち、甲第1号証ないし甲第5号証及び甲第8号証には、以下の発明または事項が記載されている。

(1)甲第1号証及び甲第2号証
ア 甲第1号証に記載された事項
甲第1号証には、折りたたみ式車椅子に関して、図面とともに以下の事項が記載されている。
なお、括弧書きで示した日本語訳は、請求人が甲第2号証として提出した甲第1号証の日本語訳に準じて作成したものである。また、日本語訳の下線は理解の便のため付した。

(ア)特許請求の範囲「


(1. フレーム、フレーム上のシートパイプ、シートパイプ上のアームパイプ、踏みパイプ及び踏みパイプの一端部に連結される踏み板を含み、前記フレーム上に台座後方の後輪、台座前方の前輪、及び、台座下に設けられた、車椅子を折りたたむための折りたたみ機構が設けられた折りたたみ式車椅子であって、
前記アームパイプの長さはシートパイプの長さより小さく、即ち前記アームパイプ前端部とシートパイプ前端部により退避空間が形成され、前記踏みパイプは回転可能な部品によりシートパイプ前端部下のフレームに連結され、前記踏み板は、ひっくり返って踏みパイプの他端部に連結されることができ、前記踏み板は踏みパイプに伴いアームサポート前方の退避空間の位置まで回転して該退避空間を占めることができることを特徴とする、折りたたみ式車椅子。)

(イ)「


(技術分野:
[0001] 本発明は、お年寄り、障害者専用の車に関し、特に携帯に適した折りたたみ式椅子に関する。)

(ウ)「


([0005]上記目的を実現するための本発明の技術方案は以下のとおりである。
[0006]フレーム、フレーム上のシートパイプ、シートパイプ上のアームパイプ、斜め方向に湾曲した踏みパイプ及び踏みパイプの一端部に連結される踏み板を含み、前記フレーム上に台座後方の後輪、台座前方の前輪、及び、台座下に設けられた、車椅子を折りたたむための折りたたみ機構が設けられた折りたたみ式車椅子であって、前記アームパイプの長さはシートパイプの長さより小さく、即ち前記アームパイプ前端部とシートパイプ前端部により退避空間が形成され、前記踏みパイプは回転可能な部品によりシートパイプ前端部下のフレームに連結され、前記踏み板は、ひっくり返って踏みパイプの他端部に連結されることができ、前記踏み板は踏みパイプに伴いアームサポート前方の退避空間の位置まで回転して該退避空間を占めることができ、該退避空間が不使用時の踏み板を収納することで使用者はより便利に机や椅子などに近づくことができることを特徴とする。
)

(エ)「


([0025]本発明を実現する技術手段、発明特徴、達成する目的と効果をわかりやすく説明するために、以下、具体的な図面を参照しながら本発明を詳しく説明する。
図1、図2と図3に示すように、本発明の折りたたみ式車椅子は、表面が陽極酸化されたアルミニウム合金材質のフレーム100、フレーム100上に左、右のシートパイプ111から構成される台座110、シートパイプ111上のアームパイプ120、シートパイプ111下方のフレーム100に連結される二つの斜め方向に湾曲した踏みパイプ200、及び踏みパイプ200の一端部に連結される踏み板300を含む。本発明において、アームパイプ120の長さはシートパイプ111の長さより小さく、即ち前記アームパイプ120前端部とシートパイプ111前端部とにより退避空間が形成され、本実施例において、アームパイプ120はシートパイプ111より後ろへ短縮され、即ち長さが100?150cmだけ短くされており、これにより、反転した踏み板300を収納するための退避空間がシ-トパイプ111上に形成されている。該アームパイプ120は使用者の腕を乗せるため、黒色の人造皮革に包まれている。シート110下方に折りたたみ機構が取り付けられており、該折りたたみ機構は、回転軸510により連結されるX形の交差バー500であり、交差バー500の両端部はそれぞれシートパイプ111とシートパイプ111下方のフレーム100に連結され、該フレーム100は、折りたたみ機構により、フレーム100を水平に閉じ合わせることができ(図7の如く)、フレーム100の後部に回転機構により二つの背折れパイプ130が連結されており、該背折れパイプ130の上端部において湾曲した黒色人造皮革に包まれたハンドル131が形成され、該背折れパイプ130は回転機構600により下方に折りたたまれることができ、そして、フレーム100と共に閉じ合わせることができ、これにより、で折りたたみ後の車椅子の占有スペースを減らすことができる。
)

(オ)「


([0026]また図1と図2に示すように、シート110上にクッションが取り付けられ、シート110両側の左、右アームパイプ120下方にプラスチック板で製造したサイドボード121が取り付けられ、また、該フレーム100上に台座100(当審注:「110」の誤記)後方の二つのアルミニウム合金ホイールの後輪150及び台座110前方の立て軸ナットにより連結される二つの前輪140が取り付けられる。)

(カ)「


([0027]図4と図6に示すように、それぞれの踏みパイプ200の他端部に、回転可能な軸700を通して反転された踏み板が連結され、該踏み板300上に二つの突起した挿入部材310が形成され、挿入部材310に、回転可能な軸400を挿入できる挿入孔311が形成され、該回転可能な軸700は、二つの挿入孔311を通して二つの挿入部材310の間に踏みパイプ200を連結し、また二つの挿入部材310の間に、踏みパイプ200とうまく合わせられた丸形溝320が形成され、丸形溝320に挿入された該踏みパイプ200の下部口は踏み板300の底部まで伸び、底部口が踏み板300の底部に与える力と、回転可能な軸700が踏みパイプ200に与える力とにより平衡力が構成され、この二つの力により、使用者の足を踏み板300に置くことができる。また、踏み板300の中央に表面の粗さを増加させるための波模様や溝を制作することで、使用者はより容易に足を安定して踏み板300に置くことができる。該踏み板300は回転可能な軸700周りに垂直位置まで回転することができ、これにより踏み板300が反転する効果を得ることができる。)

(キ)「


([0029]図7、図8と図9に示すように、本発明の不使用時、即ち障害者が車椅子を乗り降りする際、二つの踏み板300は、回転可能な軸400を介して踏みパイプ200側に反転することができ、そして、二つの踏みパイプ200を踏み板300と共にフレーム100上の回転可能な部品400により垂直方向、即ちアームサポート120の退避空間まで反転することができ、踏み板専用のスペースを減らすことができる。そして、背もたれ部にある回転機構600により背折れパイプ130を下方へ折りたたみ、フレーム100と寄り添わせ、該フレーム100を台座下方のX形交差バー500により閉じ合わせ、取り外されまたは折りたたまれたクッションと背もたれ132は、フレーム100と共に閉じ合わせることができ、前記の踏み板300は丁度、フレームの退避空間を占め、携帯性を向上させ、また車椅子の占有スペースを減らすことができる。車椅子を使用する際、折りたたむ機構により車椅子を開き、回転機構600により背折れパイプ132を開き、踏み板300及び踏みパイプ200を回転可能な部品により正常位置まで反転させることができる。該フレーム100の左、右アームパイプ120の退避空間によって、使用者が机に近づいて食事、読書、書き物をするなどの行動を便利にすることができる。)

(ク)「


([0031]本発明は、後方へ短縮されたアームパイプ120により、使用者が机に近づいて食事をしたり、本棚に近づいて読書をするなどの行動を便利にすることができ、また反転可能な踏み板300及び回転可能な踏みパイプ200により、踏み板300と踏みパイプ200とは共にアームパイプ120前方の退避空間の位置まで反転することができる。これにより、踏み板300が占めるスペースを減らし、本発明は、構造が簡単で、折りたたみが便利であり、折りたたみ後の体積が小さく携帯性に優れるメリットが得られるようになる。)

イ 甲第1号証記載の発明
(ケ)上記記載事項(エ)の「フレーム100」は、図3及び図7の図示内容を踏まえれば、“一対の両側フレーム100”又は“両側フレーム100”ということができる。

(コ)上記記載事項(エ)に「フレーム100上に左、右のシートパイプ111から構成される台座110」及び「折りたたみ機構は、・・・X形の交差バー500であり、交差バー500の両端部はそれぞれシートパイプ111とシートパイプ111下方のフレーム100に連結され」とあるところ、これらの記載を整理すると、“一対の両側フレーム100を連結すると共に、上端にシートパイプ111を連結している折りたたみ機構としての交差バー500”ということができる。

(サ)上記記載事項(カ)に「それぞれの踏みパイプ200の他端部に、回転可能な軸700を通して反転された踏み板が連結され、該踏み板300」とあるところ、これら「踏みパイプ200」及び「踏み板300」等は、“足載台”として機能するものと認められる。

(シ)上記記載事項(エ)の「アームパイプ120」は、図1を参酌すれば、上面に肘当てを有する水平姿勢のものであると認められる。

(ス)図1及び図2においては、背折れパイプ130の下端部に水平姿勢のフレームが連結されていることが看取できる。

(セ)図7ないし図9を参酌すれば、踏みパイプ200は、両側フレーム100の外側であって、後輪150の外側面よりも内側に位置しているものと認められる。

(ソ)上記記載事項(カ)に「踏み板300は回転可能な軸700周りに垂直位置まで回転することができ」とあるところ、これを図1及び図7の図示内容を踏まえて整理すると、“踏み板300は、水平姿勢と垂直姿勢とに折り畳みできるように前記踏みパイプ200の先端部に連結され”ているということができる。

(タ)図1及び図2においては、アームパイプ120の下方において、アープパイプ120を他のパイプ部材と接続して支持する連結フレームを備えていることが看取できる。

そこで、上記記載事項ア(ア)ないし(ク)及び認定事項(ケ)ないし(タ)を、図面を参照しつつ技術常識を踏まえて本件訂正発明1に照らして整理すると、甲第1号証には以下の発明が記載されていると認める(以下「甲1発明」という。)。
「外側に後輪150を連結している一対の両側フレーム100と、一対の両側フレーム100を連結すると共に、上端にシートパイプ111を連結している折りたたみ機構としての交差バー500と、この交差バー500のシートパイプ111に連結している台座110及びクッションと、前記両側フレーム100の前部に連結されて、水平面内で方向を変化できる前輪140と、前記両側フレーム100に連結してなる足載台とを備え、
前記足載台は、水平姿勢で上に足を載せる踏み板300と、この踏み板300を前記両側フレーム100に連結してなる踏みパイプ200とを備える折りたたみ式車椅子であって、
前記両側フレーム100が上面に肘当てを有する水平姿勢のアームパイプ120と、このアームパイプ120の後端部に連結している背折れパイプ130と、この背折れパイプ130の下端部に連結してなる水平姿勢のフレームとを備え、前記アームパイプ120前端部とシートパイプ111前端部とにより垂直姿勢の踏み板300の退避空間が形成され、
前記アームパイプ120を支持する連結フレームを備え、
前記踏みパイプ200は、前記両側フレーム100の外側であって、前記後輪150の外側面よりも内側に位置し、かつ垂直面内で傾動できるように前記両側フレーム100に連結され、前記踏み板300は、水平姿勢と垂直姿勢とに折り畳みできるように前記踏みパイプ200の先端部に連結され、前記踏みパイプ200を垂直方向に折り畳む状態で、踏み板300を垂直姿勢として、前記退避空間に、前記踏み板300が配置されるようにしてなる折りたたみ式車椅子。」

(2)甲第3号証
甲第3号証は、「CHINON’S BICYCLE 総合カタログ8」の写しの抜粋であり、上記第4の4(1)イにて示した「図1 甲第3号証に掲載されている車椅子」の図から請求人が加筆した符号等を除いた車椅子の写真や関連する簡単な説明文などが記載されている。

(3)甲第4号証
甲第4号証は、「CHINON’S 2009総合カタログ」の写しの抜粋であり、上記第4の4(1)イにて示した「図2 甲第4号証に掲載されている車椅子」の図から請求人が加筆した符号等を除いた車椅子の写真や関連する簡単な仕様などが記載されている。

(4)甲第5号証
甲第5号証は、カタログ「Hubang-Wheelchair 2009」の写しの抜粋であり、上記第4の4(1)イにて示した「図3 甲第5号証に掲載されている車椅子」の図から請求人が加筆した符号等を除いた車椅子の写真や関連する簡単な仕様及び説明文などが記載されている。

(5)甲第8号証
甲第8号証は、「夢ライフ 福祉用具便利帖」という名称のカタログの写しの抜粋であり、車椅子の写真が多数掲載されており、特に下に示す各図には、足載プレート付近に帯状のものが配置されていることが看取できる。


2 無効理由1-1及び無効理由1-2について
(1)甲1発明との同一性(第29条第1項第3号)及び容易想到性(第29条第2項)について

ア 甲1発明
甲1発明は、上記1(1)イにて認定したとおりである。

イ 対比
本件訂正発明1と甲1発明とを対比すると以下のとおりである。
甲1発明の「後輪150」が本件訂正発明1の「駆動車輪」に相当することは、その機能に照らして明らかであり、以下同様にそれぞれの機能及び技術常識を踏まえれば、「両側フレーム100」は「両側フレーム」に、「シートパイプ111」は「座部フレーム」に、「折りたたみ機構としての」「交差バー500」は「折畳リンク」に、「台座110及びクッション」は「可撓性の座部シート」に、「前輪140」は「自在小車輪」に、「踏み板300」は「足載プレート」に、「踏みパイプ200」は「足載アーム」に、「折りたたみ式車椅子」は「車椅子」に、「アームパイプ120」は「肘当てフレーム」に、「背折れパイプ130」は「上下フレーム」に、「水平姿勢のフレーム」は「水平姿勢の下フレーム」に、「退避空間」は「収納スペース」に相当することも明らかである。
次に、甲1発明の
「前記アームパイプ120前端部とシートパイプ111前端部とにより垂直姿勢の踏み板300の退避空間が形成され」ることは、上記対比を踏まえ、
「前記肘当てフレーム前端部と座部フレーム前端部とにより垂直姿勢の足載プレートの収納スペースが形成され」ること、と言い換えられるところ、これは、本件訂正発明1の
「前記肘当てフレーム(12)の下方には、垂直姿勢の足載プレート(42)を収納する収納スペース(18)を設け」ることと、
「前記肘当てフレーム付近に垂直姿勢の足載プレートの収納スペースを設け」るものである限りにおいて共通する。

したがって、本件訂正発明1と甲1発明とは、以下の点で一致しているということができる。
<一致点>
「外側に駆動車輪を連結している一対の両側フレームと、一対の両側フレームを連結すると共に、上端に座部フレームを連結している折畳リンクと、この折畳リンクの座部フレームに連結している可撓性の座部シートと、前記両側フレームの前部に連結されて、水平面内で方向を変化できる自在小車輪と、前記両側フレームに連結してなる足載台とを備え、
前記足載台は、水平姿勢で上に足を載せる足載プレートと、この足載プレートを前記両側フレームに連結してなる足載アームとを備える車椅子であって、
前記両側フレームが上面に肘当てを有する水平姿勢の肘当てフレームと、この肘当てフレームの後端部に連結している上下フレームと、この上下フレームの下端部に連結してなる水平姿勢の下フレームとを備え、前記肘当てフレーム付近に垂直姿勢の足載プレートの収納スペースを設けており、
前記足載アームは、前記両側フレームの外側であって、前記駆動車輪の外側面よりも内側に位置し、かつ垂直面内で傾動できるように前記両側フレームに連結され、前記足載プレートは、水平姿勢と垂直姿勢とに折り畳みできるように前記足載アームの先端部に連結され、前記足載アームを垂直方向に折り畳む状態で、足載プレートを垂直姿勢として、前記収納スペースに、前記足載プレートが配置されるようにしてなる車椅子。」

そして、本件訂正発明1と甲1発明とは、以下の4点で少なくとも形式的に相違する。
<相違点1>
足載プレートの収納スペースを設けることに関して、
本件訂正発明1は、肘当てフレーム(12)の下方に収納スペース(18)を設けているのに対し、
甲1発明は、アームパイプ120(肘当てフレーム)前端部とシートパイプ111前端部とにより退避空間(収納スペース)が形成されるものである点。
<相違点2>
本件訂正発明1においては、足載台(8)は、足載プレート(42)に載せた足を保持する支持帯(47)を備えており、支持帯(47)は、可撓性を有する帯状のバンドで、一端を前記足載アーム(41)の先端部に連結すると共に、他端を前記足載プレート(42)の端縁に連結しているのに対し、甲1発明においては、足載台は、そのような帯状のバンドを設けていない点。
<相違点3>
本件訂正発明1は、両側フレーム(1)が、肘当てフレーム(12)と下フレーム(11)との間に水平姿勢の中間フレーム(15)を備え、前記中間フレーム(15)と前記肘当てフレーム(12)との間に連結フレーム(16)を備えるものであるのに対し、甲1発明はアームパイプ120を支持する連結フレームを備えるものの、中間フレーム及びそれに関連するフレーム構造を有しているか明らかでない点。
<相違点4>
本件訂正発明1においては、収納スペースに、足載プレートが連結フレームと離間された状態で配置されるのに対し、甲1発明においては、収納スペース(退避空間)に配置される足載プレート(踏み板300)が、連結フレームと離間して配置されるか明らかでない点。

ウ 相違点についての判断
(ア)相違点1について
相違点1は、足載プレートの収納スペースに関し明確な構成上の差違があることは明らかであり、したがって、相違点2ないし相違点4について検討するまでもなく、本件訂正発明1は、甲第1号証に記載された発明であるということはできず、甲1発明との同一性(第29条第1項第3号)は否定される。

次に、本件訂正発明1の容易想到性(第29条第2項)の判断のために、相違点1につき更に検討する。
まず、相違点1に係る本件訂正発明1の「肘当てフレーム(12)の下方に」「足載プレート(42)を収納する収納スペース(18)を設け」る構成の技術的意義について考察する。上記構成に関連する明細書の記載として、以下の記載がある。
「【0007】
以上の車椅子は、・・・(中略)・・・さらに、以上の車椅子は、肘当てフレームを長くしながら、横幅を狭くできる特徴も実現する。それは、以上の車椅子が、足載プレートを垂直姿勢として足載アームを垂直方向に折り畳む状態で、足載プレートを肘当てフレームの下方に設けている収納スペースに配置するからである。すなわち、肘当てフレームの下方に足載プレートを配置するので、肘当てフレームを前方に長くしても、これが折り畳み状態の足載プレートに当たることがないからである。前方に長く伸びる肘当てフレームの車椅子は、座部シートに座っているユーザーが車椅子から立ち上がるとき、あるいは座部フレームに座るときに、図12に示すように、座部シートの前部両側の肘当てで体を支えながら、楽に立ち上がることができる。」

すなわち、相違点1に係る本件訂正発明1の「肘当てフレーム(12)の下方に」「足載プレート(42)を収納する収納スペース(18)を設け」る構成は、「肘当てフレームの下方に足載プレートを配置するので」「肘当てフレームを前方に長くしても、これが折り畳み状態の足載プレートに当たることがな」く、「座っているユーザーが車椅子から立ち上がるとき、あるいは座部フレームに座るときに、図12に示すように、座部シートの前部両側の肘当てで体を支えながら、楽に立ち上がることができる。」という明細書記載の技術的意義を有するものである。
これに対し、甲1発明は、アームパイプ120前端部とシートパイプ111前端部とにより退避空間が形成されるものであるところ、この構成では、アームパイプ120を長くしようとしても足載プレート(踏み板300)に当たってしまうことから長くする構造を取り得ないものである。その結果、甲1発明は、本件訂正発明1のような座部シートの前部両側の肘当てで体を支えながら、楽に立ち上がることができるという効果を奏し得ないものである。
また、一般に、退避空間においては、空間の制約となる部材を最小限にしようとするのが通常であるから、部材のアームパイプ120前端部とシートパイプ111前端部と(のみ)により退避空間が形成されるものである甲1発明においては、敢えて、アームパイプ120の下方という制約を増やすことを当業者が選択することは考えにくい。
そうしてみると、甲1発明から、上記技術的意義を有する訂正発明1の相違点1に係る構成に到達することは困難であるというのが相当である。

(イ)まとめ
よって、相違点2ないし4について検討するまでもなく、本件訂正発明1は甲第1号証に記載された発明ではなく、また、甲第1号証に記載された発明から当業者が容易に想到し得たものとすることはできない。

(2)甲第4号証記載の発明との同一性(第29条第1項第3号)及び容易想到性(第29条第2項)について
事案に鑑み、次に、甲4号証記載の発明との同一性及び容易想到性について検討する。
上記1(3)にて指摘したように、甲4号証には、車椅子の写真や関連する簡単な仕様などが記載されている。かかる甲第4号証の記載では、車椅子の各構成要素のうちの一部が本件訂正発明1に係る車椅子の各構成要素に断片的に対応することが理解し得るにしても、技術的な説明文を欠く甲第4号証において、各構成要素がどのような機能を担うのか、本件訂正発明1との構成要素と対応付け得るまで理解することは、到底困難である。
仮に、甲第4号証記載の車椅子の各構成要素と本件訂正発明1との構成要素とを対応付け得るとしても、甲第4号証記載の車椅子は、肘当てフレームの下方に足載プレートの収納スペースを設けているものではなく、そのような上記(1)イ<相違点1>に係る本件訂正発明1の構成が想到困難であることは上記(1)ウにて検討したとおりである。
よって、本件訂正発明1は甲第4号証に記載された発明ではなく、また、甲第4号証に記載された発明から当業者が容易に想到し得たものとすることはできない。

(3)甲第5号証記載の発明との同一性(第29条第1項第3号)及び容易想到性(第29条第2項)について
次に、甲5号証記載の発明との同一性及び容易想到性について検討する。
上記1(4)にて指摘したように、甲5号証には、車椅子の写真や関連する簡単な仕様及び説明文などが記載されている。かかる甲第5号証の記載では、車椅子の各構成要素のうちの一部が本件訂正発明1に係る車椅子の各構成要素に断片的に対応することが理解し得るにしても、具体的な説明文を欠く甲第5号証において、各構成要素がどのような機能を担うのか、本件訂正発明1との構成要素と対応付け得るまで理解することは、到底困難である。
仮に、甲第5号証記載の車椅子の各構成要素と本件訂正発明1との構成要素とを対応付け得るとしても、甲第5号証記載の車椅子は、肘当てフレームの下方に足載プレートの収納スペースを設けているものではなく、そのようなものが想到困難であることは上記(1)ウにて検討したとおりである。
よって、本件訂正発明1は甲第5号証に記載された発明ではなく、また、甲第5号証に記載された発明から当業者が容易に想到し得たものとすることはできない。

(4)甲第3号証記載の発明との同一性(第29条第1項第3号)及び容易想到性(第29条第2項)について
次に、甲第3号証記載の発明との同一性及び容易想到性について検討する。
甲第3号証の刊行物としての頒布時期について争いがあるが(上記第4の2(3))、仮に、請求人が主張するように甲第3号証が2008年という本件特許の出願前に頒布されたものであるとしても、甲3号証の記載の車椅子の構造は、甲第4号証と同様のものであるから、上記(2)にて示したのと同様の理由により、本件訂正発明1は甲第3号証に記載された発明ではなく、また、甲第3号証に記載された発明から当業者が容易に想到し得たものとすることはできない。

(5)小括
したがって、請求人の主張する無効理由1-1及び無効理由1-2並びに提出した証拠方法によっては、本件訂正発明1に係る特許を無効にすることはできない。

3 無効理由2-1ないし6-1及び無効理由2-2ないし6-2について
本件訂正発明2ないし6は、いずれも、直接あるいは間接的に本件訂正発明1を引用するものである。そして、本件訂正発明1に係る特許を新規性(29条第1項第3号)及び進歩性(第29条第2項)により無効とすることはできないことは、上記2にて説示したとおりである。したがって、本件訂正発明1を引用する本件訂正発明2ないし6に係る特許も、請求人の主張する無効理由2-1ないし6-1及び無効理由2-2ないし6-2によっては無効にすることはできない。

4 記載要件無効理由について
請求人は、本件訂正発明1の「前記足載プレート(42)が前記連結フレーム(16)と離間された状態で配置される」構成については、図6、図7等において当該状態が示されているのみであり、(訂正前)明細書にその目的及び作用効果等については一切開示されていないから、本件訂正発明1は、サポート要件違反である旨主張する(上記第4の4(7)ア)。
しかし本件図面の図6、図7等においては、本件訂正発明1の「前記足載プレート(42)が前記連結フレーム(16)と離間された状態で配置される」構成を明確に看取することができるから、明細書にその目的及び作用効果の記載がないとしても、サポート要件(第36条第6項第1号)違反であるとまではいえない。
よって、請求人の主張する記載要件無効理由によっては、本件訂正発明1に係る特許を無効にすることはできない。

第7 むすび
以上のとおりであるから、請求人主張の理由及び証拠方法によっては、本件訂正発明1ないし6に係る特許を無効にすることはできない。
審判費用については、特許法第169条第2項の規定で準用する民事訴訟法第61条の規定により、請求人が負担すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
車椅子
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳みできる車椅子に関し、とくに、足載台を使用の邪魔にならないように折り畳みできる車椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
車椅子は、ユーザーが座部シートに座る状態で足を載せる足載台を設けている(特許文献1参照)。この車椅子は、図1に示すように、座部シート107に座るユーザーが楽に足を載せることができるように、座部シート107の下方に、前方に突出するように足載台108を設けている。足載台108は、足載アーム141の先端に垂直姿勢と水平姿勢に傾動できるように足載プレート142を連結している。この構造の車椅子は、ユーザーが座部シート107に乗り降りするときに、足載プレート142を垂直姿勢とし、座部シート107に座る状態では、足載プレート142を水平姿勢として足を載せるようにしている。この車椅子は、足を足載プレート142に載せて駆動車輪103を回転させて移動できる。この車椅子は、ユーザーが座って、たとえば、台所の流し台や洗面台等に接近すると、足載プレート142が当たって接近できない。このため、無理な姿勢で流し台や洗面台などを使用する必要があった。本発明者は、この欠点を解消するために、図2に示すように、足載アーム242を垂直面内で傾動させて、足載プレート242を足載アーム241に連結している足載台208を折り畳みできる構造の車椅子を開発した。(特許文献2参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-011691号公報
【特許文献2】WO2007-007811
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図2に示す車椅子は、足載アーム241を垂直方向に折り畳みして、前方に突出しない状態にできるので、ユーザーが座部シートに座った状態で流し台や洗面台などに接近して便利に使用できる特徴がある。しかしながら、この車椅子は、折り畳みした足載プレート242や足載アーム241を両側フレーム201の外側に配置するので、横幅が広くなる欠点がある。車椅子は、横幅が広くなると、狭い隙間を通過できず、また折り畳みした状態で横幅が広くなってコンパクトにできない欠点がある。
【0005】
本発明は、さらにこの欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、座部フレームに座る状態で流し台や洗面台などに接近できることに加えて、横幅を狭くして便利に使用でき、またコンパクトに折り畳みできる車椅子を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0006】
本発明の車椅子は、外側に駆動車輪3を連結している一対の両側フレーム1と、一対の両側フレーム1を連結すると共に、上端に座部フレーム6を連結している折畳リンク2と、この折畳リンク2の座部フレーム6に連結している可撓性の座部シート7と、両側フレーム1の前部に連結されて、水平面内で方向を変化できる自在小車輪4と、両側フレーム1に連結してなる足載台8とを備えている。足載台8は、水平姿勢で上に足を載せる足載プレート42と、この足載プレート42を両側フレーム1に連結してなる足載アーム41とを備えている。両側フレーム1は、上面に肘当て20を有する水平姿勢の肘当てフレーム12と、この肘当てフレーム12の後端部に連結している上下フレーム14と、この上下フレーム14の下端部に連結してなる水平姿勢の下フレーム11とを備え、肘当てフレーム12の下方には、垂直姿勢の足載プレート42を収納する収納スペース18を設けている。足載台8は、足載プレート42に載せた足を保持する支持帯47を備えており、支持帯47は、可撓性を有する帯状のバンドで、一端を足載アーム41の先端部に連結すると共に、他端を足載プレート42の端縁に連結している。また両側フレーム1が、肘当てフレーム12と下フレーム11との間に水平姿勢の中間フレーム15を備え、中間フレーム15と肘当てフレーム12との間に連結フレーム16を備えている。足載アーム41は、両側フレーム1の外側であって、駆動車輪3の外側面よりも内側に位置し、かつ垂直面内で傾動できるように両側フレーム1に連結されている。足載プレート42は、水平姿勢と垂直姿勢とに折り畳みできるように足載アーム41の先端部に連結されている。車椅子は、足載アーム41を垂直方向に折り畳む状態で、足載プレート42を垂直姿勢として収納スペース18に、足載プレート42が連結フレーム16と離間された状態で配置している。
【0007】
以上の車椅子は、座部フレームに座る状態で流し台や洗面台などに接近できる構造としながら、横幅を小さくして狭いところに移動して便利に使用でき、さらにコンパクトに折り畳みできる特徴も実現する。さらに、以上の車椅子は、肘当てフレームを長くしながら、横幅を狭くできる特徴も実現する。それは、以上の車椅子が、足載プレートを垂直姿勢として足載アームを垂直方向に折り畳む状態で、足載プレートを肘当てフレームの下方に設けている収納スペースに配置するからである。すなわち、肘当てフレームの下方に足載プレートを配置するので、肘当てフレームを前方に長くしても、これが折り畳み状態の足載プレートに当たることがないからである。前方に長く伸びる肘当てフレームの車椅子は、座部シートに座っているユーザーが車椅子から立ち上がるとき、あるいは座部フレームに座るときに、図12に示すように、座部シートの前部両側の肘当てで体を支えながら、楽に立ち上がることができる。
【0008】
本発明の車椅子は、両側フレーム1が、肘当てフレーム12と下フレーム11との間に水平姿勢の中間フレーム15を備え、この中間フレーム15と肘当てフレーム12との間に連結フレーム16を備えて、この連結フレーム16を、肘当てフレーム12の先端部から後退する位置に上端を連結して、中間フレーム15の前部から後退する位置に下端を連結して、連結フレーム16と肘当てフレーム12と中間フレーム15とで囲まれる領域に足載プレート42の収納スペース18を設けることができる。
以上の車椅子は、肘当てフレームを連結フレームで支持しながら、肘当てフレームの下方に収納スペースを設けて足載プレートを収納できる。
【0009】
本発明の車椅子は、中間フレーム15と下フレーム11とを上下方向に伸びる前フレーム13で連結して、前フレーム13の下端部に自在小車輪4を連結することができる。
【0010】
本発明の車椅子は、座部フレーム6及び肘当てフレーム12の先端を、前フレーム13の先端よりも後方に位置させることができる。
以上の車椅子は、流し台や洗面台などに接近させるときに、肘当てフレームや座部フレームが流し台や洗面台などに当たって接近できなくなるのを確実に阻止できる。
【0011】
本発明の車椅子は、足載プレート42を垂直姿勢に折り畳み、かつ足載アーム41を上方に折り畳んだ状態で、足載アーム41及び足載プレート42を、前フレーム13よりも後方に位置させることができる。
以上の車椅子は、流し台や洗面台などに接近させるときに、折り畳まれた足載アームや足載プレートが流し台や洗面台などに当たって接近できなくなるのを確実に阻止できる。また、車椅子を折り畳みする状態においても、折り畳まれた足載アームや足載プレートが外側に突出するのを阻止して、コンパクトに折り畳みできる。
【0012】
本発明の車椅子は、垂直姿勢に折り畳まれた足載プレート42を、前フレーム13を含む垂直面内に位置させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】従来の車椅子を示す背面図である。
【図2】本発明者が先に開発した車椅子の側面図である。
【図3】本発明の一実施例に車椅子の斜視図である。
【図4】図3に示す車椅子の側面図である。
【図5】図3に示す車椅子の正面図である。
【図6】図3に示す車椅子の足載台を折り畳んだ状態を示す斜視図である。
【図7】図6に示す車椅子の側面図である。
【図8】図6に示す車椅子の正面図である。
【図9】図3に示す車椅子のフレーム構造を示す斜視図である。
【図10】図3に示す車椅子を折り畳んだ状態を示す正面図である。
【図11】図3に示す車椅子を折り畳んだ状態を示す側面図である。
【図12】本発明の一実施例にかかる車椅子の使用状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための車椅子を例示するものであって、本発明は車椅子を以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0015】
図3ないし図11に示す折り畳みできる車椅子は、外側に駆動車輪3を連結している一対の両側フレーム1と、一対の両側フレーム1を連結すると共に、上端に座部フレーム6を連結している折畳リンク2と、この折畳リンク2の座部フレーム6に連結している可撓性の座部シート7と、両側フレーム1の前部に連結されて、水平面内で方向を変化できる自在小車輪4と、両側フレーム1に連結している足載台8とを備える。足載台8は、水平姿勢で上に足を載せる足載プレート42と、この足載プレート42を両側フレーム1に連結している足載アーム41とを備える。
【0016】
これらの図に示す車椅子は、両側に駆動車輪3を連結している一対の両側フレーム1を、折畳リンク2で折り畳みできるように連結している。車椅子は、図10に示すように、両側の両側フレーム1を互いに接近させるように折畳リンク2を折り畳みして、横幅を狭くできるようにしている。さらに、車椅子は、左右の両側フレーム1の間に、折畳リンク2と座部シート7からなる座部5を設けている。この座部5は、折畳リンク2のXリンク21の上端に連結している座部フレーム6に可撓性の座部シート7を連結して設けている。この車椅子は、図10に示すように、左右の両側フレーム1を接近させて折り畳む状態では、座部シート7も折り畳まれ、図5に示すように、左右の両側フレーム1を離して展開する状態では、座部シート7が張設されて座部5となる。
【0017】
両側フレーム1は、上面に肘当て20を有する水平姿勢の肘当てフレーム12と、この肘当てフレーム12の後端部に連結している上下フレーム14と、この上下フレーム14の下端部に連結している水平姿勢の下フレーム11とを備える。さらに、両側フレーム1は、肘当てフレーム12の下方に、垂直姿勢の足載プレート42を収納する収納スペース18を設けている。
【0018】
さらに、図3ないし図11に示す両側フレーム1は、肘当てフレーム12と下フレーム11との中間に水平姿勢の中間フレーム15を設けている。中間フレーム15は、後端を上下フレーム14の途中に連結すると共に、前端を上下方向に配設された前フレーム13を介して下フレーム11に連結している。図9に示す中間フレーム15は、上下フレーム14に連結される本体フレーム部15Aと、この本体フレーム部15Aの前端部に連結されて、前フレーム13の上端が連結されるサブフレーム部15Bとからなる。本体フレーム部15Aとサブフレーム部15Bは金属パイプで、互いに平行な姿勢であって、本体フレーム部15Aの外側にサブフレーム部15Bが位置するように互いに積層する状態で連結している。さらに、中間フレーム15のサブフレーム部15Bは、図に示すように、前端部を下方に折曲して前フレーム13としている。すなわち、図の両側フレーム1は、中間フレーム15のサブフレーム部15Bと前フレーム13とを、1本の金属パイプを折曲加工して設けている。ただ、中間プレートと、前フレームは別々の金属パイプとして、これらを互いに連結することもできる。図の前フレーム13は、垂直姿勢で配設されており、下端を下フレーム11の前端に連結している。
【0019】
さらに、中間フレーム15は、連結フレーム16を介して肘当てフレーム12に連結している。この連結フレーム16は、肘当てフレーム12の先端部から後退する位置に上端を連結して、中間フレーム15の前部から後退する位置に下端を連結して、連結フレーム16の前方に、すなわち連結フレーム16と肘当てフレーム12と中間フレーム15とで囲まれる領域に足載プレート42の収納スペース18を設けている。図に示す連結フレーム16は、中間フレーム15のサブフレーム部15Bの後端部に連結している。両側フレーム1を構成するそれぞれのフレームは金属パイプで、これらの金属パイプを溶接などの方法で連結している。
【0020】
肘当てフレーム12は、座部5の両側の上方に位置して、ほぼ水平な姿勢で配置されている。この肘当てフレーム12は、座部5に座るユーザーの肘当て20を上面に備えている。図3ないし図8の肘当てフレーム12は、金属パイプからなるパイプフレームの上に肘当て20を固定している。肘当てフレーム12は、肘当て20の横幅をパイプフレームの外径よりも広くし、さらに上面を平面状あるいはユーザーの肘に沿う立体曲面状としている。この肘当てフレーム12は、ユーザーが楽に安定して肘を載せることができる。ただし、肘当てフレームは、金属パイプのみで構成することも、あるいは金属パイプのない木製やプラスチック製とすることもできる。肘当てフレーム12は、前部の下方に足載プレート42の収納スペース18を設けるので、連結フレーム16の連結部からさらに前方に突出する長さ、たとえば連結フレーム16の連結部から前方に5cm以上、好ましくは6cm以上、さらに好ましくは7cm以上に突出する長さを有する。ただし、肘当てフレーム12は、その先端面を、前フレーム13の前縁よりも突出しない長さとしている。前フレーム13よりも突出すると、車椅子を流し台や洗面台などに接近させるときに、肘当てフレーム12が流し台や洗面台などに当たって接近できなくなるからである。
【0021】
上下フレーム14は、座部5の後端の両側に位置して、ほぼ垂直な姿勢で配置している。上下フレーム14は、下端を下フレーム11の後端部に連結して固定している。さらに、上下フレーム14は、上端部を肘当てフレーム12の後端に連結して固定している。
【0022】
さらに、図に示す上下フレーム14は、上端に、折り畳みできるグリップ部9を連結している。グリップ部9は、金属パイプ9Bの先端部を折曲してグリップ9Aを設けたものである。グリップ部9は、金属パイプ9Bの後端を上下フレーム14の上端に連結具51を介して連結している。連結具51は、金属パイプ9Bの後端を上下フレーム14の上端に回動できるように連結すると共に、係止機構(図示せず)を介して金属パイプ9Bと上下フレーム14とを一直線状に係止できるようにしている。さらに、連結具51は、操作レバー52を備え、この操作レバー52を操作して金属パイプ9Bと上下フレーム14の係止状態を解除して、グリップ部9を、図11に示すように、折り畳みできる構造としている。このように、グリップ部9を折り畳みできる構造は、車椅子をさらにコンパクトに折り畳みできる特長がある。ただ、グリップ部は、必ずしも折り畳みできる構造とする必要はなく、たとえば、上下フレームの上端を後方に折曲して、この折曲部にグリップを設けてグリップ部とすることもできる。
【0023】
下フレーム11は、座部5の両側の下方に位置して配置される。図9の下フレーム11は、水平姿勢で前後方向に配設された本体フレーム部11Aと、この本体フレーム部11Aの前端に連結しているサブフレーム部11Bとからなる。図のサブフレーム部11Bは、1本の金属パイプを折曲加工して立上部11aと水平フレーム部11bとを設けている。このサブフレーム部11Bは、立上部11aの下端を本体フレーム部11Aの前端の外側に連結し、水平フレーム部11bの前端を前フレーム13の下端に連結している。下フレーム11の本体フレーム部11Aと水平フレーム部11bは、ほぼ水平な姿勢で配置されている。図に示す両側フレーム1は、下フレーム11の前端であって前フレーム13の下端に自在小車輪4を固定しており、自在小車輪4を水平フレーム部11bの下方に配置している。この構造は、両側フレーム1の前方の下部に形成される折曲されたスペースに、自在小車輪4を省スペースに配置できる特長がある。
【0024】
さらに、図に示す両側フレーム1は、肘当てフレーム12と中間フレーム15の間であって、連結フレーム16と上下フレーム14の間のスペースを閉塞する側面プレート53を配設している。図に示す側面プレート53は、前後の端縁を連結フレーム16と上下フレーム14に接近させると共に、上下の端縁を肘当てフレーム12と中間フレーム15に接近させる状態で配置している。このように、両側フレーム1の内側を側面プレート53で閉塞する構造は、ユーザーが座部5に座った状態で、両側フレーム1の隙間から駆動車輪3に不意に接触するのを有効に防止できる特長がある。すなわち、駆動車輪3を両側フレーム1に接近する状態で配置しても、これに接触するのを防止して、安全性を確保できる。
【0025】
さらに、図3ないし図11に示す車椅子は、座部5の前方に一対の足載台8を備えている。足載台8は、ユーザーが座部5に座って足を載せる台である。この足載台8は、足載アーム41の一端を、前フレーム13に対して前後方向に回動できるように連結しており、図6と図7に示すように、垂直に立てて折り畳めるようにしている。このように、足載台8を折り畳みできる構造は、車椅子をさらにコンパクトに折り畳みできる。図の足載台8は、両側フレーム1の外側に、垂直面内で折り畳みできるように足載アーム41を連結し、さらにこの足載アーム41の先端に垂直姿勢から水平姿勢に回転できるように足載プレート42を連結している。足載アーム41は、左右の両側フレーム1の外側であって、駆動車輪3の外側面よりも内側に位置し、かつ垂直面内で傾動できるように両側フレーム1に連結している。図に示す車椅子は、左右の両側フレーム1の前フレーム13の外側に、それぞれ足載アーム41を連結している。
【0026】
足載アーム41は金属ロッドで、前後方向を含む垂直面内で折り畳みできるように、その後端を、傾動軸43を介して前フレーム13に連結している。さらに、足載アーム41は、その先端部に、水平姿勢と垂直姿勢とに折り畳みできるように足載プレート42を連結している。この足載台8は、図6ないし図8に示すように、足載アーム41を垂直方向に折り畳む状態で、足載プレート42を垂直姿勢として、肘当てフレーム12の下方の収納スペース18に配置するようにしている。足載アーム41と前フレーム13との連結位置は、足載アーム41の全長、及び収納スペース18までの距離、さらに、図に示すように中間で折曲してなる足載アーム41においては、その折曲角等を考慮して決定される。足載アーム41は、垂直姿勢に折り畳む状態で、先端に設けた足載プレート42を収納スペース18に収納できるように、前フレーム13の最適な位置に連結される。ただ、足載アームは、必ずしも中間で折曲する必要はなく、直線状とすることもできる。
【0027】
さらに、図に示す両側フレーム1は、垂直面内で回動するする足載アーム41を、折り畳み位置と展開位置において定位置で停止させる位置決ストッパ44を前フレーム13の外側に固定している。図3と図6に示す位置決ストッパ44は、足載アーム41を保持する保持溝45を備えている。図の位置決ストッパ44は、足載アーム41を展開位置で停止させる第1の保持溝45Aと、足載アーム41を折り畳み位置で停止させる第2の保持溝45Bとを備えている。位置決ストッパ44は、第1の保持溝45Aと第2の保持溝45Bの傾斜角を調整して足載アーム41を所定の位置で停止できるようにしている。この位置決ストッパ44は、第1の保持溝45Aの傾斜角を、足載アーム41を水平姿勢に展開する状態で、先端に設けた足載プレート42が、車椅子の座部5に腰かけたユーザーの足の位置となるようにしている。また、位置決ストッパ44は、第2の保持溝45Bの傾斜角を、足載アーム41を折り畳む状態で、その先端において垂直姿勢に折り畳まれた足載プレート42が、収納スペース18に収納されて、かつ足載台8が前フレーム13より前方に突出しない位置となるようにしている。
【0028】
足載プレート42は、水平姿勢と垂直姿勢とに折り畳みできるように、回動軸46を介して足載アーム41の先端部に連結している。図3ないし図8に示す足載プレート42は、全体の形状を板状とすると共に、その後端には、足載アーム41に連結している回動軸46を保持する軸受部42Aを設けている。さらに、足載プレート42は、展開された状態で水平姿勢に保持されるように、足載アーム41の先端部を案内して所定の角度で停止させるストッパ溝42Bを、後端部を切欠して設けている。この足載プレート42は、回動軸46を中心として回動させて、展開する状態では、足載アーム41の先端がストッパ溝42Bに内面に当接して水平姿勢で停止される。さらに、足載プレート42は、垂直姿勢に折り畳む状態では、上面を足載アーム41に当接させて所定の垂直姿勢で停止される。この足載プレート42は、図8に示すように、垂直姿勢に折り畳む状態では、前フレーム13を含む垂直面内に位置するように配置される。
【0029】
以上の足載台8は、足載プレート42を水平姿勢から垂直姿勢に折り畳む状態で、足載アーム41が垂直姿勢に折り畳まれて、図6ないし図8に示すように、足載プレート42が収納スペース18に収納される。この状態で、足載プレート42は、図8に示すように、肘当てフレーム12と連結フレーム16と中間フレーム15とを含む垂直面内に配置されると共に、足載プレート42の厚みが、肘当てフレーム12や連結フレーム16や中間フレーム15を構成するパイプフレームの外径の範囲内に、ほぼ収まる状態で収納される。これにより、収納スペース18に収納された足載プレート42は、収納スペース18の内面側や外面側に大きく突出することなく、極めてコンパクトに収納される。
【0030】
さらに、図に示す足載台8は、足載プレート42に載せた足を保持する支持帯47を備えている。図に示す支持帯47は、可撓性を有する帯状のバンドで、一端を足載アーム41の先端部に連結すると共に、他端を足載プレート42の先端部に連結している。この支持帯47は、足載アーム41の先端部と足載プレート42の先端との間に渡って配設されて、足載プレート42に載せられる足が足載プレート42から落ちないように保持する。ただ、この支持帯は、省略することもできる。
【0031】
折畳リンク2は、図10に示すように、左右の両側フレーム1を垂直な姿勢で互いに接近させて車椅子を折り畳み、また、図5に示すように、左右の両側フレーム1を互いに離して車椅子を開いた状態とする。折畳リンク2は、図3ないし図11に示すように、両側フレーム1に連結される前後のXリンク21と、このXリンク21の中間を両側フレーム1に連結している一対のサブリンク22とを備える。
【0032】
Xリンク21は、2本のロッド23を、垂直面内で回動できるように、回転部を介してX字状に連結している。図の車椅子は、回転部を回転軸24としている。ただ、回転部は、2本のロッドを垂直面内で回動できるように連結する他の全ての構造とすることができる。2本のロッド23は、中間の交差部23Aを回転軸24で連結している。Xリンク21は、垂直面内にあって、下端を下フレーム11に回動できるように連結し、上端に座部フレーム6を連結している。前後のXリンク21は、下フレーム11と座部フレーム6に、前後方向に離して連結される。同一の下フレーム11に連結される前後のXリンク21の下端は、図3ないし図9に示すように、回動軸25に連結すると共に、この回動軸25を回転できるように軸受部26を介して下フレーム11の本体フレーム部11Aに連結して、Xリンク21を下フレーム11に回動できるように連結している。さらに、同一の座部フレーム6に連結される前後のXリンク21の上端には、座部フレーム6を固定している。このXリンク21は、下フレーム11と座部フレーム6を平行な姿勢に保持して、左右の両側フレーム1を互いに接近させて車椅子を折り畳み状態とし、また両側フレーム1を互いに離して展開する状態とする。左右の両側フレーム1を互いに離して展開する状態では、Xリンク21の上端の左右の座部フレーム6が水平方向に開かれ、左右の座部フレーム6に連結している座部シート7が張設されて座部5となる。
【0033】
さらに、折畳リンク2は、Xリンク21を折り畳んで、一対の両側フレーム1を互いに接近させる状態で、図10に示すように、座部フレーム6とXリンク21の上下端を、対向する両側フレーム1の間に位置させる構造としている。さらに、図に示す折畳リンク2は、Xリンク21を折り畳んで、一対の両側フレーム1を互いに接近させる状態で、座部フレーム6を、両側フレーム1の上面に設けた肘当て20の間の下方に位置するようにロッド23の長さを決定している。すなわち、両側フレーム1が互いに接近されて折り畳まれた状態では、座部フレーム6は肘当てフレーム12に接近するが、肘当てフレーム12よりも下位置となるようにしている。さらに、この折畳リンク2は、図3ないし図8に示すように、両側フレーム1を互いに離して開く状態、すなわち、座部フレーム6を左右に開いて、座部シート7を開く状態で、座部フレーム6を中間フレーム15の上面に配置して、座部フレーム6を中間フレーム15で支持する構造としている。図に示す中間フレーム15は、座部フレーム6を位置決めしながら保持する支持部50を、中間フレーム15の上面に固定している。この構造の車椅子は、一対の両側フレーム1を互いに離して開く状態で、ユーザーの体重がかかる座部フレーム6を中間フレーム15の上面で安定して支持できる特長がある。
【0034】
さらに、Xリンク21は、回転部である回転軸24よりも上部に、折り畳み状態で座部シート7を収納する収納スペース29を、対向するロッド23の間に設けている。さらに、Xリンク21は、連結部よりも上部において、収納スペース29の間隔を広くするように、外側曲げ部分23aを設けている。Xリンク21は、図5に示すように、折り畳まれた座部シート7の折り返し部7aの両側と、連結部との間に外側曲げ部分23aを設けている。Xリンク21は、この外側曲げ部分23aの内側に設けられる収納スペース29に、折り畳まれた座部シート7を収納している。
【0035】
図のXリンク21は、折り畳んだ状態で、回転軸24よりも上部が平行となるようにしている。図に示すXリンク21は、2本のロッド23を交差部23Aで交差させると共に、この交差部23Aから両端方向に延長される延長部23Bを交差部23Aに対して折曲する形状として、交差部23Aと延長部23Bの間に外側曲げ部分23aを設けている。図に示すロッド23は、交差部23Aと延長部23Bとを鈍角である折曲角で折曲してなるクランク形状としている。図のロッド23は、交差部23Aから両端方向に延びる延長部23Bを、交差部23Aに対して互いに逆方向に折曲しており、回転軸24に対して点対称な形状としている。ただ、ロッドは、必ずしも点対称な形状とする必要はなく、Xリンクの回転軸よりも上部にのみ平行部を設ける形状とすることができる。また、2本のロッド23は、回転軸24を含む垂直面に対して線対称となるように配置して、回転軸24でX字状に連結している。
【0036】
サブリンク22は、Xリンク21と両側フレーム1に連結されて、両側フレーム1を垂直姿勢に保持する。図に示す折畳リンク2は、後方に位置するXリンク21に左右のサブリンク22を連結している。左右のサブリンク22は、Xリンク21を構成する一対のロッド23のそれぞれを一対の両側フレーム1に連結している。図のサブリンク22は、一端をXリンク21の上側中間に垂直面内で回動できるようにピン27で連結している。さらに、サブリンク22の他端は、両側フレーム1に回動できるように連結している。図に示す車椅子は、サブリンク22の他端を、上下フレーム14の中間部に、垂直面内で回動できるようにピン28を介して連結している。以上の構造のサブリンク22は、両側フレーム1を垂直な姿勢に保持しながら、互いに接近させ、あるいは離すように移動させる。図に示す折畳リンク2は、左右に一対のサブリンク22を備えており、車椅子を開いた状態で、左右の両側フレーム1を安定して垂直な姿勢に保持している。
【0037】
この車椅子は、図3ないし図8に示すように、両側フレーム1を互いに離して開く状態で、座部フレーム6が左右に開かれて、座部シート7を開いた状態、すなわちここに座ることができる状態とする。互いに離された両側フレーム1は、垂直な姿勢となる。またまた、この車椅子は、折畳リンク2を折り畳んで一対の両側フレーム1を互いに接近させる状態では、2本の座部フレーム6が接近して左右の肘当て20の間の下方に位置し、座部シート7が収納スペース29に収納される。さらに、このとき、中間フレーム15は、図10に示すように、折り畳まれたXリンク21の回転軸24の両側であって、Xリンク21の交差部23Aの外側に形成されるスペースに配置される。この位置に中間フレーム15を配置する構造は、中間フレーム15がXリンク21の開閉に支障をきたすことなく、一対の両側フレーム1をコンパクトに折り畳みできる。
【0038】
さらに、図に示す車椅子は、座部5の背面に位置して、背もたれシート10を配設している。この背もたれシート10は、両端を左右の上下フレーム14に連結している。この背もたれシート10は、左右の両側フレーム1が開かれる状態で、平面状に拡開されて、座部5に座るユーザーの背もたれとなる。さらに、背もたれシート10は、一対の両側フレーム1を互いに接近させる状態では、折り畳まれるようにしている。
【0039】
駆動車輪3は、両側フレーム1に回転できるように固定される。図の車椅子は、駆動車輪3の回転軸である車軸30を両側フレーム1の上下フレーム14に連結している。両側フレーム1は、上下フレーム14の中間に固定部19を固定し、この固定部19に車軸30を固定している。左右の両側フレーム1に固定される車軸30は、直線状に配置される。一対の駆動車輪3を両側フレーム1の外側の同じ位置に配置するためである。
【0040】
駆動車輪3は、図3と図6に示すように、外周側にタイヤ31を固定しているリム32と、このリム32の中心にスポーク34を介して固定しているハブ33と、両側フレーム1と反対側であって、リム32の外側に配置しているグリップリング35とを備える。リム32は、外周側に溝を有する形状であって、この外周溝にタイヤ31の内周部を嵌着させて、タイヤ31を外れないように連結している。タイヤ31は、内部にチューブ(図示せず)を備え、このチューブに空気を入れる構造としている。ただ、タイヤは、必ずしも内部に空気を入れる構造とする必要はなく、ゴム等で製作されるクッションリングをリムの外周に固定することもできる。ハブ33は、複数本のスポーク34を介してリム32に連結している。ハブ33は、両端にフランジ部33Aを有し、このフランジ部33Aにスポーク34の一端を連結して、複数本のスポーク34を放射状に配置している。ハブ33から放射状に延びるスポーク34の他端は、リム32の内周面に連結している。ハブ33は、内側に配設されるベアリング(図示せず)を介して車軸30に連結している。ハブ33は、ベアリングを介して、車軸30に外れないように連結している。さらに、駆動車輪は、図示しないが、両側フレーム1に脱着自在に連結できる構造とすることもできる。
【0041】
グリップリング35は、座部5に座った状態で、駆動車輪3を回転させるための手動リングで、車椅子全体における左右方向にであって、リム32の外側に離して固定している。グリップリング35は、所定の間隔で配置された複数のアーム36を介してリム32に固定している。図に示す駆動車輪3は、等間隔で配置された4本のアーム36を介して、グリップリング35をリム32の内面に固定している。ただ、グリップリングは、3?6本のアームを介してリムに固定することもできる。グリップリング35は、金属パイプを、タイヤ31よりも小さな外径のリング状に加工したもので、これを手で掴んで駆動車輪3を回転させて車椅子を移動させる。ただ、グリップリングやアームは、必ずしも金属製とする必要はなく、プラスチック系樹脂で製作することもできる。
【0042】
さらに、図に示す車椅子は、駆動車輪3の回転を停止させるブレーキ17を備える。ブレーキ17は、座部5に座って操作できる位置であって、両側フレーム1の外側に配設している。ブレーキ17は、両側フレーム1に前後に傾動できるように連結された操作レバー17Aと、この操作レバー17Aを操作して駆動車輪3の表面に押圧される制動用の押圧部17Bとを備える。このブレーキ17は、操作レバー17Aを傾動させると、押圧部17Bが駆動車輪3の表面を押圧して、駆動車輪3の回転を停止させる。
【0043】
自在小車輪4は、自由に首振りできる車輪で、両側フレーム1の先端部の下方に固定されている。図の車椅子は、左右に一対の自在小車輪4を備えている。自在小車輪4は、座部5に座ってグリップリング35を駆動し、あるいは介護者がグリップ9Aで移動方向を変更するときに、移動方向に首振りして行きたい方向を向く。
【産業上の利用可能性】
【0044】
足載プレートを収納スペースに収納して、座部フレームに座る状態で、流し台や洗面台などに接近できる。車椅子を折り畳んだ状態での横幅を狭くして、未使用時にはコンパクトに折り畳んで収納し、また移動時においては、コンパクトに折り畳んで車両等に持ち込みして、極めて便利に持ち運びできる。
【符号の説明】
【0045】
1…両側フレーム
2…折畳リンク
3…駆動車輪
4…自在小車輪
5…座部
6…座部フレーム
7…座部シート 7a…折り返し部
8…足載台
9…グリップ部 9A…グリップ
9B…金属パイプ
10…背もたれシート
11…下フレーム 11A…本体フレーム部
11B…サブフレーム部
11a…立上部
11b…水平フレーム部
12…肘当てフレーム
13…前フレーム
14…上下フレーム
15…中間フレーム 15A…本体フレーム部
15B…サブフレーム部
16…連結フレーム
17…ブレーキ 17A…操作レバー
17B…押圧部
18…収納スペース
19…固定部
20…肘当て
21…Xリンク
22…サブリンク
23…ロッド 23A…交差部
23B…延長部
23a…外側曲げ部分
24…回転軸
25…回動軸
26…軸受部
27…ピン
28…ピン
29…収納スペース
30…車軸
31…タイヤ
32…リム
33…ハブ 33A…フランジ部
34…スポーク
35…グリップリング
36…アーム
41…足載アーム
42…足載プレート 42A…軸受部
42B…ストッパ溝
43…傾動軸
44…位置決ストッパ
45…保持溝 45A…第1の保持溝
45B…第2の保持溝
46…回動軸
47…支持帯
50…支持部
51…連結具
52…操作レバー
53…側面プレート
103…駆動車輪
107…座部シート
108…足載台
141…足載アーム
142…足載プレート
201…両側フレーム
208…足載台
241…足載アーム
242…足載プレート
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側に駆動車輪(3)を連結している一対の両側フレーム(1)と、一対の両側フレーム(1)を連結すると共に、上端に座部フレーム(6)を連結している折畳リンク(2)と、この折畳リンク(2)の座部フレーム(6)に連結している可撓性の座部シート(7)と、前記両側フレーム(1)の前部に連結されて、水平面内で方向を変化できる自在小車輪(4)と、前記両側フレーム(1)に連結してなる足載台(8)とを備え、
前記足載台(8)は、水平姿勢で上に足を載せる足載プレート(42)と、この足載プレート(42)を前記両側フレーム(1)に連結してなる足載アーム(41)とを備える車椅子であって、
前記両側フレーム(1)が上面に肘当て(20)を有する水平姿勢の肘当てフレーム(12)と、この肘当てフレーム(12)の後端部に連結している上下フレーム(14)と、この上下フレーム(14)の下端部に連結してなる水平姿勢の下フレーム(11)とを備え、前記肘当てフレーム(12)の下方には、垂直姿勢の足載プレート(42)を収納する収納スペース(18)を設けており、
前記足載台(8)は、前記足載プレート(42)に載せた足を保持する支持帯(47)を備えており、支持帯(47)は、可撓性を有する帯状のバンドで、一端を前記足載アーム(41)の先端部に連結すると共に、他端を前記足載プレート(42)の端縁に連結しており、
前記両側フレーム(1)が、前記肘当てフレーム(12)と前記下フレーム(11)との間に水平姿勢の中間フレーム(15)を備え、前記中間フレーム(15)と前記肘当てフレーム(12)との間に連結フレーム(16)を備え、
前記足載アーム(41)は、前記両側フレーム(1)の外側であって、前記駆動車輪(3)の外側面よりも内側に位置し、かつ垂直面内で傾動できるように前記両側フレーム(1)に連結され、前記足載プレート(42)は、水平姿勢と垂直姿勢とに折り畳みできるように前記足載アーム(41)の先端部に連結され、前記足載アーム(41)を垂直方向に折り畳む状態で、足載プレート(42)を垂直姿勢として、前記収納スペース(18)に、前記足載プレート(42)が前記連結フレーム(16)と離間された状態で配置されるようにしてなる車椅子。
【請求項2】
前記連結フレーム(16)は、肘当てフレーム(12)の先端部から後退する位置に上端を連結して、中間フレーム(15)の前部から後退する位置に下端を連結して、連結フレーム(16)と肘当てフレーム(12)と中間フレーム(15)とで囲まれる領域に足載プレート(42)の収納スペース(18)を設けている請求項1に記載される車椅子。
【請求項3】
前記中間フレーム(15)と下フレーム(11)とを上下方向に配設してなる前フレーム(13)で連結しており、前フレーム(13)の下端部に自在小車輪(4)を連結している請求項1又は2に記載される車椅子。
【請求項4】
前記座部フレーム(6)及び肘当てフレーム(12)の先端が、前記前フレーム(13)の先端よりも後方に位置している請求項3に記載される車椅子。
【請求項5】
前記足載アーム(41)が上方に折り畳まれ、かつ足載プレート(42)が垂直姿勢に折り畳まれた状態で、足載アーム(41)及び足載プレート(42)が、前フレーム(13)よりも後方に位置する請求項3または4に記載される車椅子。
【請求項6】
垂直姿勢に折り畳まれた足載プレート(42)が、前フレーム(13)を含む垂直面内に位置する請求項3ないし5のいずれかに記載される車椅子。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2016-06-22 
結審通知日 2016-06-24 
審決日 2016-07-05 
出願番号 特願2011-175440(P2011-175440)
審決分類 P 1 113・ 113- YAA (A61G)
P 1 113・ 537- YAA (A61G)
P 1 113・ 121- YAA (A61G)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 岩田 洋一  
特許庁審判長 山口 直
特許庁審判官 長屋 陽二郎
宮下 浩次
登録日 2015-04-17 
登録番号 特許第5731930号(P5731930)
発明の名称 車椅子  
代理人 森貞 好昭  
代理人 豊栖 康司  
代理人 豊栖 康司  
代理人 豊栖 康弘  
代理人 秦 周平  
代理人 仲 晃一  
代理人 豊栖 康弘  
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