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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H04W
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 H04W
管理番号 1320533
審判番号 不服2015-10517  
総通号数 204 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-12-22 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-06-03 
確定日 2016-11-01 
事件の表示 特願2013- 98615「無線通信システムにおけるアクセス・チャネル負荷管理」拒絶査定不服審判事件〔平成25年10月10日出願公開、特開2013-211867、請求項の数(33)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯

本願は,平成21年2月27日(優先権主張 2008年(平成20年)3月3日 米国,2009年(平成21年)2月26日 米国)を国際出願日とする特願2010-549769号の一部を平成25年5月8日に新たな特許出願としたものであって,同年6月7日付けで手続補正書が提出され,平成26年3月17日付けで拒絶理由が通知され,同年9月1日付けで意見書とともに手続補正書が提出され,平成27年1月23日付けで拒絶査定され,同年6月3日に拒絶査定不服審判の請求され,平成28年2月19日付けで拒絶理由を当審から通知し,同年4月25日付けで意見書とともに手続補正書が提出され,同年7月8日付けで拒絶理由を当審から通知し,同年9月5日付けで意見書とともに手続補正書が提出されたものである。


第2 本願発明

本願の請求項1から33に係る発明は,平成28年9月5日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1から33に記載された事項により特定される次のとおりのものである。(請求人が附した下線は省略。)
なお,上記請求項1から33に記載された発明を,請求項の番号に従って,「本願第1発明」などといい,本願第1発明から本願第33発明を併せて「本願発明」という。

【請求項1】
無線通信システム内の端末を動作させるための方法であって、
システム・アクセスのレートを調節するために端末において使用されるレート制御アルゴリズムのための少なくとも1つのパラメータ値を得ること、ここにおいて、前記レート制御アルゴリズムは、前記端末の活動を前記端末において追跡し、および前記端末の過去の活動の経歴を前記端末において使用し、基地局と通信するために前記端末による前記システム・アクセスのレートを前記端末において調節するものであり;および
前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値に従ってアクセス・チャネルを使用すること、を備える方法。
【請求項2】
前記アクセス・チャネルを前記使用することは、
前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値に従ってシステム・アクセスを実行すること、および
各システム・アクセスのための前記アクセス・チャネル上に少なくとも1つのアクセスプローブを送ること、を備える請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記アクセス・チャネルを前記使用することは、
前記少なくとも1つのパラメータ値に基づいてシステム・アクセスの許容レートを決定すること、および
前記システム・アクセスの前記許容レートに従ってシステム・アクセスを実行すること、を備える請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記アクセス・チャネルを前記使用することは、前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値に従って前記アクセス・チャネル上にデータまたはメッセージを送ることを備える、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記レート制御アルゴリズムは、トークン・バケットを具備し、前記少なくとも1つのパラメータ値を前記得ることは、少なくとも1つのトークン・インフロー・レートのための少なくとも1つのパラメータ値およびトークン・バケットのための最大バケット・レベルを得ることを備える、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記トークン・インフロー・レートに従ってバケットにトークンを加えること;
前記端末が前記バケット内のトークンに基づいて前記システムをアクセスすることができるかどうかを決定すること;および
前記トークン・インフロー・レートに基づいて前記端末によってシステム・アクセスのレートを制限すること、をさらに備える請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記最大バケット・レベルに基づいて前記バケット内の前記トークン数を制限することをさらに備え、ここにおいて前記端末によるシステム・アクセスのバーストは前記最大バケット・レベルによって制限される、請求項6記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つのパラメータ値の複数セットが、異なる優先度レベルのために適用可能であり、そして、前記アクセス・チャネルを前記使用することは、前記端末の優先度レベルのために適用可能な1セットの少なくとも1つのパラメータ値に従って前記アクセス・チャネルを使用することを備える、請求項1記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つのパラメータ値の複数セットが、異なるトラフィック・クラスのために適用可能であり、そして、前記アクセス・チャネルを前記使用することは、前記端末によって送られるべきデータのトラフィック・クラスのために適用可能な1セットの少なくとも1つのパラメータ値に従って前記アクセス・チャネルを使用することを備える、請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つのパラメータ値を得ることは、
前記システムからブロードキャスト伝送を受信すること、および
前記ブロードキャスト伝送から前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値を得ることを備える、請求項1記載の方法。
【請求項11】
システム・アクセスのレートを調節するために端末において使用されるレート制御アルゴリズムのための少なくとも1つのパラメータ値を得るように、ここにおいて、前記レート制御アルゴリズムは、前記端末の活動を前記端末において追跡し、および前記端末の過去の活動の経歴を前記端末において使用し、基地局と通信するために前記端末による前記システム・アクセスのレートを前記端末において調節するものであり、および
前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値に従ってアクセス・チャネルを使用するように構成された少なくとも1つのプロセッサを備える無線通信システム内の装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値に従ってシステム・アクセスを実行するように、そして、各システム・アクセスのための前記アクセス・チャネル上に少なくとも1つのアクセスプローブを送るように構成される、請求項11記載の装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つのパラメータ値に基づいてシステム・アクセスの許容レートを決定するように、そして、前記システム・アクセスの前記許容レートに従ってシステム・アクセスを実行するように構成される、請求項11記載の装置。
【請求項14】
前記レート制御アルゴリズムは、トークン・バケットを具備する、そして、前記少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのトークン・インフロー・レートのための少なくとも1つのパラメータ値およびトークン・バケットのための最大バケット・レベルを得るように、前記トークン・インフロー・レートに基づいてシステム・アクセスのレートを制限するように、および前記最大バケット・レベルに基づいてシステム・アクセスのバーストを制限するように構成される、請求項11記載の装置。
【請求項15】
少なくとも1つのパラメータ値の複数セットが、異なる優先度レベルのために適用可能である、そして、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記端末の優先度レベルのために適用可能な1セットの少なくとも1つのパラメータ値に従って前記アクセス・チャネルを使用するように構成される、請求項11記載の装置。
【請求項16】
システム・アクセスのレートを調節するために端末において使用されるレート制御アルゴリズムのための少なくとも1つのパラメータ値を得るための手段、ここにおいて、前記レート制御アルゴリズムは、前記端末の活動を前記端末において追跡し、および前記端末の過去の活動の経歴を前記端末において使用し、基地局と通信するために前記端末による前記システム・アクセスのレートを前記端末において調節するものであり;および
前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値に従ってアクセス・チャネルを使用するための手段を備える無線通信システム内の装置。
【請求項17】
前記アクセス・チャネルを使用するための前記手段は、前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値に従ってシステム・アクセスを実行するための手段、および
各システム・アクセスのための前記アクセス・チャネル上に少なくとも1つのアクセスプローブを送るための手段を備える請求項16記載の装置。
【請求項18】
前記アクセス・チャネルを使用するための前記手段は
前記少なくとも1つのパラメータ値に基づいてシステム・アクセスの許容レートを決定するための手段、および
前記システム・アクセスの許容レートに従ってシステム・アクセスを実行するための手段を備える請求項16記載の装置。
【請求項19】
前記レート制御アルゴリズムはトークン・バケットを備える、および、前記少なくとも1つのパラメータ値を得るための手段は、少なくとも1つのトークン・インフロー・レートのための少なくとも1つのパラメータ値およびトークン・バケットのための最大バケット・レベルを得るための手段を備える、および、前記アクセス・チャネルを使用するための手段は、
前記トークン・インフロー・レートに基づいてシステム・アクセスのレートを制限するための手段、および
前記最大バケット・レベルに基づいてシステム・アクセスのバーストを制限するための手段を備える請求項16記載の装置。
【請求項20】
少なくとも1つのパラメータ値の複数セットが、異なる優先度レベルのために適用可能である、および、前記アクセス・チャネルを使用するための前記手段は、前記端末の優先度レベルのために適用可能な1セットの少なくとも1つのパラメータ値に従って前記アクセス・チャネルを使用するための手段を具備する、請求項16記載の装置。
【請求項21】
少なくとも1つのコンピュータにシステム・アクセスのレートを調節するために端末において使用されるレート制御アルゴリズムのための少なくとも1つのパラメータ値を得させるためのコード前記レート制御アルゴリズムは、前記端末の活動を前記端末において追跡し、および前記端末の過去の活動の経歴を前記端末において使用し、基地局と通信するために前記端末による前記システム・アクセスのレートを前記端末において調節するものであり;および
前記少なくとも1つのコンピュータに前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値に従ってアクセス・チャネルを使用させるためのコードを備えたコンピュータ・プログラム。
【請求項22】
無線通信システム内の端末の動作をサポートする方法であって、
前記システムにおける負荷条件に基づいてレート制御アルゴリズムのための少なくとも1つのパラメータ値を設定すること、;
前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値を端末に送ること;および
前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値に従って前記端末によって送られた伝送のためのアクセス・チャネルを処理することを備える方法であり、
前記レート制御アルゴリズムはシステム・アクセスのレートを調節するために端末において使用される、前記レート制御アルゴリズムは、前記端末の活動を前記端末において追跡し、および前記端末の過去の活動の経歴を前記端末において使用し、基地局と通信するために前記端末による前記システム・アクセスのレートを前記端末において調節するものである、
方法。
【請求項23】
前記アクセス・チャネルを前記処理することは、システム・アクセスのために前記端末によって送られたアクセスプローブのための前記アクセス・チャネルを処理することを含む、および、各端末によるシステム・アクセスは、前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値によって調節される、請求項22記載の方法。
【請求項24】
前記レート制御アルゴリズムはトークン・バケットを具備する、および、前記少なくとも1つのパラメータ値を設定することは、トークン・インフロー・レートの少なくとも1つのための少なくとも1つのパラメータ値およびトークン・バケットのための最大バケット・レベルを設定することを備える、請求項22記載の方法。
【請求項25】
前記アクセス・チャネルを前記処理することは、システム・アクセスのための前記端末によって送られたアクセスプローブのための前記アクセス・チャネルを処理することを備える、ここにおいて、各端末によるシステム・アクセスは前記トークン・インフロー・レートによって制限される、請求項24記載の方法。
【請求項26】
各端末によるシステム・アクセスのバーストは前記最大バケット・レベルによって制限される、請求項25記載の方法。
【請求項27】
前記少なくとも1つのパラメータ値を設定することは、前記負荷条件に基づいて異なる優先度レベルのための複数セットの少なくとも1つのパラメータ値をセットすることを備える、ここにおいて、前記少なくとも1つのパラメータ値を前記送ることは、前記端末に前記複数セットの少なくとも1つのパラメータを送ることを備える、および、ここにおいて、前記アクセス・チャネルを前記処理することは、前記端末の優先度レベルのために適用可能な1セットの少なくとも1つのパラメータ値に従って前記端末の各々によって送られた伝送のための前記アクセス・チャネルを処理することを備える、請求項22記載の方法。
【請求項28】
前記少なくとも1つのパラメータ値を設定することは、前記負荷条件に基づいて異なるトラフィック・クラスのための複数セットの少なくとも1つのパラメータ値をセットすることを備える、ここにおいて、前記少なくとも1つのパラメータ値を送ることは、前記端末に前記複数セットの少なくとも1つのパラメータを送ることを備える、および、ここにおいて、前記アクセス・チャネルを処理することは、前記端末によって送られるべきトラフィック・クラスのデータのために適用可能な1セットの少なくとも1つのパラメータ値に従って前記端末の各々によって送られた伝送のための前記アクセス・チャネルを処理することを備える、請求項22記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも1つのパラメータを送ることは、前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値を具備しているブロードキャスト伝送を送ることを備える、請求項22記載の方法。
【請求項30】
無線通信システム内の装置であって、
前記システムにおける負荷条件に基づいてレート制御アルゴリズムのための少なくとも1つのパラメータ値をセットするように、
前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値を端末に送るように、および
前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値に従って前記端末によって送られる伝送のためにアクセス・チャネルを処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサを備える装置であり、
前記レート制御アルゴリズムはシステム・アクセスのレートを調節するために端末において使用され、前記レート制御アルゴリズムは、前記端末の活動を前記端末において追跡し、および前記端末の過去の活動の経歴を前記端末において使用し、基地局と通信するために前記端末による前記システム・アクセスのレートを前記端末において調節するものである、
装置。
【請求項31】
前記少なくとも1つのプロセッサはシステム・アクセスのために前記端末によって送られたアクセスプローブのための前記アクセス・チャネルを処理するように構成される、およびここにおいて各端末によるシステム・アクセスは前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値によって調節される、請求項30記載の装置。
【請求項32】
前記レート制御アルゴリズムはトークン・バケットを具備する、ここにおいて前記少なくとも1つのプロセッサは少なくとも1つのトークン・インフロー・レートのための少なくとも1つのパラメータ値およびトークン・バケットのための最大バケット・レベルをセットするように、およびシステム・アクセスのために前記端末によって送られたアクセスプローブのための前記アクセス・チャネルを処理するように構成される、ここにおいて各端末によるシステム・アクセスは前記トークン・インフロー・レートによって制限される、およびここにおいて各端末によるシステム・アクセスのバーストは前記最大バケット・レベルによって制限される、請求項30記載の装置。
【請求項33】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記負荷条件に基づいて異なる優先度レベルのための複数セットの少なくとも1つのパラメータ値をセットするように、前記複数セットの少なくとも1つのパラメータを前記端末に送るように、および前記端末の優先度レベルのために適用可能な1セットの少なくとも1つのパラメータ値に従って前記端末の各々によって送られた伝送のための前記アクセス・チャネルを処理するように構成される、請求項30記載の装置。


第3 原査定の理由について

1.原査定の理由の概要
平成26年3月17日付け拒絶理由通知の概要は,次のとおりである。

<<<< 特許法第50条の2の通知を伴う拒絶理由通知 >>>>
この出願は、次の理由によって拒絶をすべきものです。これについて意見がありましたら、この通知書の発送の日から3か月以内に意見書を提出してください。
理 由
この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記 (引用文献等については引用文献等一覧参照)
・請求項 1-33
・引用文献等 1-4
・備考
引用文献1(特に、第75頁右欄第24行?第27行、第77頁右欄第39行?第78頁左欄第29行、等参照)には、CDMA2000 1×EV-DO Revision Aのシステムにおいて、ネットワークが、最大アクセスチャネルデータレートや最大ペイロードサイズ(本願の「パラメータ値」に相当)を端末毎に制御すること、端末がアクセスチャネル上で最大38.4kb/sで送信することが記載されている。
引用文献2(特に、段落【0014】等参照)には、データの再送に連続して失敗した場合(本願の「過去の活動」に相当)に、伝送レートを低速に変更して、データの再送を行うことが記載されており、引用文献1記載のものにおいて、ネットワークが、過去の再送失敗状況に基づいて、最大アクセスチャネルデータレートなど制御することは、当業者が容易に想到し得たことである。
その他、引用文献3(特に、段落【0003】?【0006】等参照)には、負荷状況に対して、データレートを制御することが、引用文献4(特に、当該文献のパテントファミリーである特表2009-524968号公報の段落【0004】、【0016】?【0019】、【0024】、【0034】等参照)には、基地局が移動局に、優先度が異なるユーザクラスに対して異なるソフトネスインジケータを送信し、ソフトネスインジケータによりリバースリンクレートを制御することが記載されており、これら技術を引用文献1記載のものに適用することは、当業者が容易になし得たことである。

(なお、各請求項における処理が端末が行うものと、基地局が行うものとが混在して記載されているために発明が明確とはいえない。補正を行う際には、端末、基地局のどちらが処理を行っているのか、明確にすることを検討されたい。)
拒絶の理由が新たに発見された場合には拒絶の理由が通知される。
引 用 文 献 等 一 覧
1.Naga Bhushan et al.,CDMA2000 1XEV-DO Revision A:A Physical Layer and MAC Layer Overview,IEEE Communications Magazine,米国,2006年 2月,PP.75-87
2.特開2005-252877号公報
3.特表2007-534253号公報
4.国際公開第2007/086005号

・特許法第50条の2の通知
この拒絶理由通知に係る拒絶の理由は、下記の点で、本願と同時に出願されたこととなっている特願2010-549769号の平成24年 5月2 日付けでされた拒絶理由通知に係る拒絶の理由1と同一である。したがって、この拒絶理由通知に対して行う特許請求の範囲の補正は、同法第17条の2第5項及び第6項に規定されている要件を満たさなければならない。

本願の拒絶の理由
・拒絶の理由(特許法第29条第2項)
・請求項 1-33
特願2010-549769号の拒絶の理由
・拒絶の理由 1(特許法第29条第2項)
・請求項 1-33

2.引用刊行物の記載事項
(1) 引用文献1について
原査定の理由で,引用文献1として引用された「Naga Bhushan et al.,CDMA2000 1XEV-DO Revision A:A Physical Layer and MAC Layer Overview,IEEE Communications Magazine,米国,2006年 2月,PP.75-87」には,次の事項が記載されている。(下線は当審が付与。以下同じ。)

ア 記載事項1
INTRODUCTION
CDMA2000 (R) 1xEV-DO Revision 0 (also referred to as DO Rev 0) was driven by the design vision of a "wide-area-mobile wireless Ethernet" as described in [1]. The result was a high-rate wireless packet data system with substantial improvement in downlink capacity [2] and coverage over traditional CDMA2000 systems such as IS-95 and IS-2000. In addition to high throughput, DO Rev 0 provides quality of service (QoS) support to enable operators to offer a variety of applications with different throughput and latency requirements. These improvements were accomplished through the use of large packet sizes encoded with low-rate turbo codes, transmitted using adaptive modulation and coding, downlink physical layer hybrid automatic repeat request (H-ARQ), and downlink multi-user diversity, together with antenna diversity at the receiver. DO Rev 0 systems support per flow (1) QoS on the downlink and per terminal QoS on the uplink.
Increasing demand for high-speed wireless Internet access has resulted in rapid growth of the number of CDMA2000 1xEV-DO users worldwide.(2) Operators have observed a strong demand for applications such as VoIP, video telephony, wireless gaming, and push-to-talk (PTT), along with demand for downlink-intensive applications such as Web browsing and file transfer. These applications demand a system that can support large numbers of simultaneous users while meeting their desired latency requirements. In order to meet this demand, 3GPP2 approved enhancements to CDMA2000 1xEVDO Revision 0 (TIA-856). The CDMA2000 1xEV-DO Revision A system (TIA-856-A) was therefore standardized in March 2004 by 3GPP2 and TIA.(3)
We provide a summary of 1xEV-DO Revision 0 and highlights of 1xEV-DO Revision A. A detailed discussion of the enhancements to connection setup is presented. We provide a detailed discussion of the enhancements to the uplink and downlink, respectively. We provide a performance summary followed by conclusions.
(当審訳
はじめに
CDMA2000(R)の1xEV-DO改訂0(また、DO改訂0とも呼ばれる)は、[1]に記載のように、「広域モバイルワイヤレスイーサネット」の設計構想によって決められた。結果は、IS-95及びIS-2000といった従来のCDMA2000システムを上回るダウンリンク容量[2]及びカバレッジの大幅な改善とともに高速無線パケットデータシステムとなった。ハイスループットに加えて、改訂0 DOは、オペレータが異なるスループットとレイテンシ要件を持つ様々なアプリケーションを提供することができるようにサービス品質(QoS)のサポートを提供する。これらの改善は、受信機でのアンテナダイバーシティとともに、適応変調符号化、物理層ハイブリッド自動再送要求(H-ARQ)をダウンリンクそしてダウンリンクマルチユーザダイバーシチを使用して送信され、低レートターボ符号で符号化された大きなパケット・サイズを使用して実現された。DO Rev 0システムは、アップリンクのQoSを端末ごとに、そしてダウンリンクのQoSをフロー(1)ごとにサポートする。
高速無線インターネットアクセスの需要の増加は、世界中にCDMA2000の1xEV-DOのユーザー数の急速な成長をもたらした。(2)オペレータは、Webブラウジングとファイル転送といったダウンリンク集約型アプリケーションの需要とともに、VoIP、テレビ電話、ワイヤレスゲームそしてプッシュ・ツー・トーク(PTT)といったアプリケーションに対する強い需要に気づいた。これらのアプリケーションは、それは、多数の同時に操作するユーザーを、彼らの所望の遅延要件を満たしながらサポートすることができるシステムを要求する。この需要を満たすために、3GPP2は、CDMA20001xEVDO改訂0(TIA-856)の拡張を承認した。CDMA2000の1xEV-DO改訂Aシステム(TIA-856-A)は、3GPP2及びTIAによって2004年3月に、その結果標準化された。(3)
1xEV-DO改訂0の概要及び1xEV-DO改訂Aの重要点を提供する。接続設定の拡張の詳細な議論が提示されている。アップリンク及びダウンリンクの拡張の詳細な議論をそれぞれ提供する。結論に続くパフォーマンスの概要を提供する。)

イ 記載事項2
ACCESS CHANNEL
Key access channel enhancements in DO Rev A are:
● Reduced access channel connection setup time
-Higher-rate access channel (up to 38.4 kb/s)
-Shorter access channel preamble (4 instead of 16 slots)
-Reduced intrasequence interprobe latency
● Dynamic adjustment of access channel transmit power level
● Initial probe power adjusted based on forward link pilot strength to achieve desired probe success rate and minimize network interference
● Network control over access channel performance
- Access probe success rate adaptation via network adaptive OpenLoopAdjust
- Network control over the maximum access channel data rate and maximum payload size per terminal
DO Rev A access terminals may transmit (access network controlled) on the access channel at up to 38.4 kb/s subject to data and power constraints, while in DO Rev 0 the access channel data rate is restricted to 9.6 kb/s. The amount of data that the access terminal is permitted to transmit on the access channel is also access network controlled.
In addition to a higher data rate on the initial access probe, DO Rev A allows the access network to specify the interprobe latency (within an access probe sequence). Therefore, DO Rev A can achieve significant reduction in reverse link access latency.
The access channel transmit power is a function of the total received power on the forward link and the open loop turnaround parameter. If the Open-LoopAdjust is designed based on cell edge assumptions, ATs closer to the cell center would transmit more power than necessary (the access probes directed to the sector with the best forward link). DO Rev A therefore provides the ATs a mechanism to adjust the transmit power level as a function of the forward link pilot strength of the sector to which the access probe is directed.
Since the open loop turnaround parameter, OpenLoopAdjust, is generated based on some assumptions of channel conditions and sector loading, the access probe success rate may be different than desired, resulting in either unacceptable access channel latencies or undesired uplink interference. Access terminals in DO Rev A include the probe number (within a sequence) in the probe transmission that permits the access network to determine the access probe success probability distribution and adapt OpenLoopAdjust to achieve the desired latencies on the access channel.
(当審訳
アクセスチャネル
DO改訂Aにおける主要なアクセスチャネルの拡張機能は以下のとおりである。
● 低減されたアクセス・チャネル接続設定時間
- より高いレートアクセスチャネル(38.4キロバイト/秒まで)
- より短いアクセス・チャネル・プリアンブル(16ではなく4スロット)
- 低減された配列内プローブ間の遅延
● アクセスチャネルの送信電力レベルの動的調整
● 所望のプローブの成功率を達成し、そしてネットワーク干渉を最小限にするために、順方向リンクのパイロット強度に基づいて、調整された初期プローブパワー
● アクセスチャネルを介したネットワーク制御性能
- 適応開ループ調整するネットワークを介したアクセスプローブの成功率の適応
- 端末当たりの”最大アクセスチャネルのデータレート及び最大ペイロードサイズ”をネットワーク制御

DO改訂Aのアクセス端末は、データ及び電力の制約に従い38.4キロバイト/秒までアクセスチャネル上で送信する(アクセスネットワークが制御される)ことができ、同時に、DO改訂0で、アクセスチャネルデータレートは9.6KB/sに制限されている。
初期のアクセスプローブのより高いデータレートに加えて、DO改訂Aは、(アクセスプローブシーケンス内で)プローブ間の遅延を指定するのをアクセスネットワークに許可する。そのため、DO改訂Aは、逆方向リンクアクセス遅延の大幅な削減を達成することができる。
アクセスチャネル送信電力は、順方向リンク上の総受信電力及び開ループ往復時間パラメータの関数である。開ループ調整がセル端の想定に基づいて設計されている場合、セルの中心に近いのATは、(アクセス・プローブは、最高のフォワードリンクでセクターに向け)必要以上の電力を伝送するだろう。DO改訂Aは、ATに、アクセスプローブが向けられるセクターの順方向リンクパイロット強度の機能として送信電力レベルを調整するための機構を、そのため提供する。
開ループ往復時間パラメータ、開ループ調整は、チャネル条件及びセクタ負荷のいくつかの仮定に基づいて生成されるので、受け入れられないアクセスチャネル遅延又は望ましくないアップリンク干渉のいずれかという結果になり、アクセスプローブの成功率は、所望のものとも異なることがある。DO改訂A内のアクセス端末は、アクセスプローブの成功の確率分布を決定すること、及び、アクセスチャネル上で所望の遅延を達成するようにオープン・ループ・調整を適応させることをアクセスネットワークを許可するプローブ送信内(シーケンス内)に、プローブ番号を含む。)

(2) 引用文献2について
原査定の理由で,引用文献2として引用された特開2005-252877号公報には,次の事項が記載されている。

【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、従来のマルチレート制御では、無線端末から無線基地局への伝送レートは、各無線端末と無線基地局との間の通信環境により個別に決定され、ある無線端末と無線基地局との間の通信環境が悪い場合には、その無線端末は低速な伝送レートでデータを送信し、ある無線端末と無線基地局との間の通信環境が良好な場合には、その無線端末は高速な伝送レートでデータを送信していた。
【0014】
特に、従来のマルチレート制御では、データの再送に連続して失敗した場合に、伝送レートを低速に変更し、データ到達効率を向上させている。これによれば、データの再送回数を減少させることはできるが、その無線端末がデータを送信するために無線チャネルを占有する時間が増加してしまう。そのため、再送を行う無線端末以外の他の無線端末と無線基地局との間のトラヒックが増加しているときに、再送を行う無線端末の伝送レートを下げてしまうと、他の無線端末は、バックオフ時間に加え、再送を行う無線端末が無線チャネルを占有している間もキャリアセンスを行うことになり、更に伝送効率が低下する悪循環を生じていた。
【0015】
更に、CSMA/CAにおけるバックオフ時間も、各無線端末と無線基地局との間で個別に決定され、無線基地局とその配下の無線端末によって構成されるシステム(Basic Service Set、以下「BSS」という)全体のトラヒックを考慮して決定されるものではない。そのため、例えば、2進数バックオフを用いた場合には、再送回数の増加に伴ってCWの値が指数関数的に増加し、再送を行う無線端末の送信待機時間が長くなる。その結果、無線チャネルの利用効率の低下を招き、無線通信システム全体の伝送効率に影響を与える場合があった。
【0016】
そこで、本発明は、無線端末から無線基地局にデータを送信する際に使用する伝送レートの制御を改良することにより、無線通信システム全体の伝送効率の向上を図ることを目的とする。

(3) 引用文献3について
原査定の理由で,引用文献3として引用された特表2007-534253号公報には,次の事項が記載されいる。

【発明が解決しようとする課題】
【0003】
基地局は、この負荷制御を行う必要がある。何故なら、この負荷制御を行わない場合、非常の多くのモバイル端末が非常に高いデータレートで同時に送信を行うと、WCDMAアップリンクは、高いインターフェアランスを受け、カバレッジが低下する。本発明は、基地局における負荷を最適化し制御するために、基地局とモバイル端末によって実行できる負荷制御技術を提案することによって、この問題に対処するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、ビジィーインジケータ、最大リソースインジケータ、および最小リソースインジケータを含む3つのダウンリンク信号を、基地局がモバイル端末にブロードキャスト可能にする負荷制御方法を含む。ダウンリンク信号受信に応じて、モバイル端末は、該モバイル端末がデータを基地局に送信するのに使用するリソース(例えば、ビットレート、送信パワー、パワーオフセット)の利用を制限する。モバイル端末は、また、リソースリクエストを含むアップリンク信号を基地局に送ることができる。基地局は、必要ならば、ダウンリンク信号を変更するためにリソースリクエストを使用できる。これらのダウンリンク/アップリンク信号を適正に使用することにより、基地局は、負荷状況に対して自動的に最適化される。例えば、低負荷状況では、基地局は、キャリアセンス多元接続(CSMA)原理と同様に動作して高いデータレートと短い遅延をもたらすように、負荷制御方法を使用できる。高負荷状況では、基地局は、符号分割多元接続(CDMA)原理または時間スェジュール原理(time sheduled principal)と同様な態様で並列送信を使用して高い容量および安定性をもたらすように、負荷制御方法を使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
図1には、本発明により、ともに負荷制御方法130を実行する基地局110(1つのみ図示)およびモバイル端末120(1つのみ図示)を含むWCDMA通信ネットワーク100のブロック図が示されている。図示されているように、基地局110は、送信機112、受信機114、およびプロセッサ116を含む。モバイル端末120は、送信機122、受信機124、およびプロセッサ126を含む。ここで説明する基地局110およびモバイル端末120に関連した多くの構成要素およびその詳細は、この産業分野において周知であることに留意されたい。従って、ここでは、周知の構成要素の説明ならびに本発明を理解するのに必要のない説明は省略する。
【0006】
基本的に、負荷制御方法130は、基地局110における負荷状況(共用リソース)を最適化するために、モバイル端末120のリソースの利用を制限する。これを達成するために、負荷制御方法130は、ビジィーインジケータ132、最大リソースインジケータ134、および最小リソースインジケータ136(オプション)を含むダウンリンク信号を基地局110(送信機112)からモバイル端末120(受信機124)へブロードキャストするように、基地局110(送信機112)をイネーブルする。ダウンリンク信号132、134、および136の受信に応じて、モバイル端末120(プロセッサ126)は、それが次にデータ138を基地局110(受信機114)に送信するのに使用するリソース(例えば、ビットレート、許容パワー、パワーオフセット)の利用を制限する。モバイル端末120(送信機122)は、また、リソースリクエスト140を含むアップリンク信号を基地局110(受信機114)に送ることができる。基地局110(プロセッサ116)は、ダウンリンク信号132、134および136中の値または設定の変更(必要ならば)の補助のために、リソースリクエスト140を使用する。以下の例において説明されるように、基地局110の動作が、負荷状況に対して自動的に最適化されるのは、これら新たな信号132、134、136および140の適正な使用によるものである。

(4) 引用文献4について
原査定の理由で,引用文献4として引用された国際公開第2007/086005号には,次の事項が記載されている。(なお,当審訳として,当該文献の日本語公報に対応する特表2009-524968号公報を参考する。)

ア 記載事項1
[4] In one embodiment, a method of reverse link control in a wireless communication network comprises determining a softness of a reverse link load, and controlling communications on the reverse link as a function of the softness. In at least one embodiment, determining the softness comprises determining the softness of the reverse link load in a given sector of the wireless communication network, and controlling communications on the reverse link as a function of the softness comprises transmitting a softness indicator in the sector. One or more of the mobile stations operating in the sector may thus alter one or more aspects of their reverse link communications as a function of the softness indicator. For example, a mobile station may adjust one or more access probe parameters used by it, such as access probe transmit power, as a function of the softness indicator.
(当審訳
[4] ある実施形態において、ワイヤレス通信ネットワークにおけるリバースリンク制御の方法が、リバースリンク負荷のソフトネスを決定することと、リバースリンク上の通信をソフトネスの関数として制御することとを含む。少なくとも1つの実施形態において、ソフトネスを決定することは、ワイヤレス通信ネットワークの任意のセクタにおけるリバースリンク負荷のソフトネスを決定することを含み、リバースリンク上の通信をソフトネスの関数として制御することは、セクタ内でソフトネスインジケータを送信することを含む。このように、セクタ内で動作する1または2以上の移動局は、該移動局のリバースリンク通信の1または2以上の様相をソフトネスインジケータの関数として変化させてもよい。例えば、移動局は、アクセスプローブ送信パワーなど、移動局が使用する1または2以上のアクセスプローブパラメータをソフトネスインジケータの関数として調節してもよい。(【0004】))

イ 記載事項2
[22] With the above in mind, Fig. 4 illustrates one embodiment of the BSC 18, wherein the BSC 18 comprises core network communication interface circuits 30, RBS communication interface circuits 32, and control/processing circuits 34. More particularly, the control/processing circuits 32 include one or more processing circuits that are configured as softness determination/control circuits 36. It should be understood that the control/processing circuits 34, including the softness determination/control circuits 36, may comprise hardware, software, or any combination thereof. For example, the control/processing circuits 32 may comprise one or more special-purpose or general- purpose microprocessor circuits configured to execute computer program instructions stored in one or more memory devices or other storage elements included in the BSC 18.

[23] Thus, the illustrated BSC 18 includes one or more processing circuits configured to determine a softness of a reverse link load, and control communications on the reverse link as a function of the softness. Such softness-based determination and control may be performed on a per-sector basis and, in one embodiment, softness-based control of communications on the reverse link is based on the BSC 18 transmitting (via the RBS 16) one or more softness indicators, to cause mobile stations 12 operating in the corresponding sector(s) to alter one or more aspects of their reverse link communications as a function of the softness indicator(s).

[24] Indeed, different softness indicators can be transmitted in the same sector. In one example, different softness indicators are transmitted for different user classes, such as where one class is more preferred or a higher priority. Even if only one softness indicator is transmitted, the manner in which that indicator is calculated can be changed as a function of time, for example. Also, the calculation of softness indicators can be different for different sectors. Further, it should be understood that different mobile stations can be configured to respond differently to the same softeness indicator. Thus, the same softness indicator can prompt different responses in individual mobile stations.

[25] In another embodiment, one or more mobile stations 12 may be configured to consider softness for more than one sector. Because of inter-cell interference, for example, a mobile station 12 may be configured to combine, or otherwise consider, the softness of reverse link loads in more than one sector. One method of considering softness in more than one sector is based on combining softness indicators transmitted from different sectors. Combining may include sector weighting considerations, such as weighting the softness indicator of the serving sector more heavily than the softness indicators in neighboring sectors.

[26] In another embodiment, rather than transmitting a softness indicator to cause one or more mobile stations 12 to adjust the reverse link load by altering their reverse link communications, the BSC 18 takes action, such as by transmitting adjusted access probe parameters. More particularly, the BSC 18 may be configured to control communications on the reverse link as a function of the softness by changing one or more access probe parameters according to the softness. For example, the BSC 18 can be configured to increase access probe power for softer reverse link loads and decrease access probe power for harder reverse link loads. In other words, for a relatively soft reverse link load, the BSC 18 can be configured to cause the mobile stations 12 in a given sector to use more aggressive access probing, because the softness means that any increased interference associated with more aggressive access probing can be offset by reducing the reverse link rates of one or more active mobile stations within the area, for example.
(当審訳
[22] 以上を念頭に置いて、図4はBSCの一実施形態を示しており、ここでBSC18は、コアネットワーク通信インターフェース回路30と、RBS通信インターフェース回路32と、制御/処理回路34とを備える。さらに具体的に、制御/処理回路32は、ソフトネス決定/制御回路36として構成される1または2以上の処理回路を備える。ソフトネス決定/制御回路36を備える制御/処理回路34は、ハードウェア、ソフトウェア、およびそれらのいかなる組合せを含んでもよいことが理解されるべきである。例えば、制御/処理回路32は、1または2以上のメモリ装置、またはBSC18に備わる他のストレージ構成要素に格納されるコンピュータプログラム命令を実行するように構成される1または2以上の特別用途向けまたは汎用マイクロプロセッサ回路を含む場合がある。(【0015】)
[23] このように、リバースリンク負荷のソフトネスを決定し、リバースリンク上の通信をソフトネスの関数として制御するように構成される1または2以上の処理回路を、図示したBSC18は備える。このようなソフトネスに基づく決定および制御は、セクタごとに行われる場合があり、ある実施形態においては、ソフトネスに基づくリバースリンク上通信制御は、1または2以上のソフトネスインジケータを(RBS16を介して)送信するBSC18に基づき、対応するセクタにおいて動作する移動局12に、ソフトネスインジケータの関数として移動局12のリバースリンク通信の1または2以上の様相を変化させる。(【0016】)
[24] 実際、異なるソフトネスインジケータが同一のセクタ内で送信可能である。ある例においては、例えばあるクラスがより好ましかったり、より高い優先度を有していたりする場合などに、異なるソフトネスインジケータが異なるユーザクラスに対して送信される。1つだけソフトネスインジケータが送信されたとしても、インジケータが計算される方式は、例えば時間の関数として変更可能である。また、ソフトネスインジケータの計算は、異なるセクタに対して異なる場合がある。さらに、異なる移動局は、同一のソフトネスインジケータに対して異なる応答をするように構成可能であることが理解されるべきである。このように、同一のソフトネスインジケータは、個々の移動局において異なる応答を促すことが可能である。(【0017】)
[25] 別の実施形態において、1または2以上の移動局12は、1より多くのセクタにおいてソフトネスを考慮するように構成可能である。セル間干渉のため、例えば、移動局12は、1より多くのセクタにおけるリバースリンク負荷のソフトネスを、組み合わせる、さもなければ考慮するように構成可能である。1以上のセクタにおけるソフトネスを考慮するある方法は、異なるセクタから送信されるソフトネスインジケータを組み合わせることに基づく。組み合せることには、サービス中のセクタのソフトネスインジケータに対して、近隣のセクタにおけるソフトネスインジケータより重く重み付けることなど、セクタ重み付け考慮(sector weighting considerations)が含まれる場合もある。(【0018】)
[26] 別の実施形態においては、ソフトネスインジケータを送信して、1または2以上の移動局12に、該移動局12のリバースリンク通信を変更することによりリバースリンク負荷を調節させるよりも、BSC18は、調節されたアクセスプローブパラメータの送信などを行う。より具体的には、BSC18は、ソフトネスにしたがって1または2以上のアクセスプローブパラメータを変化させることにより、リバースリンク上の通信をソフトネスの関数として制御するように構成される場合がある。例えば、よりソフトであるリバースリンクに対するアクセスプローブパワーを増大させ、よりハードであるリバースリンク負荷に対するアクセスプローブパワーを低下させるように、BSC18は構成可能である。言い換えると、より積極的なアクセスプロービングに関連する増大したいかなる干渉も、例えばエリア内の1または2以上のアクティブな移動局のリバースリンクレートを低下させることでオフセット可能であることをソフトネスは意味するため、比較的ソフトであるリバースリンク負荷について、BSC18は、任意のセクタにおける移動局12により積極的なアクセスプロービングを使用させるように構成可能である。(【0019】))

ウ 記載事項3
[31] As another example, as part of adjusting access probe parameters, or independently of such adjustment, the BSC 18 may control reverse link rates as a function of reverse link load softness. For example, the BSC 18 may be more or less aggressive incon- trolling the reverse link rates of one or more mobile stations 12 as a function of the determined softness. In one embodiment, the BSC 18 is biased toward allowing one or more mobile stations to achieve higher reverse link rates if the reverse link load is soft, and is biased toward disallowing one or more mobile stations 12 to achieve higher rates if the reverse link load is hard.
(当審訳
[31] 別の例として、またはアクセスプローブパラメータ調節の一貫として、またはかかる調節とは独立に、BSC18はリバースリンクレートをリバースリンク負荷ソフトネスの関数として制御可能である。例えば、BSC18は、1または2以上の移動局12のリバースリンクレートを、決定されたソフトネスの関数として制御することにおいて、多少積極的であってもよい。ある実施形態において、BSC18は、リバースリンク負荷がソフトである場合、1または2以上の移動局がより高いリバースリンクレートを得ることを可能にするように偏向され、リバースリンク負荷がハードである場合、1または2以上の移動局12がより高いリバースリンクを得ることを不可能にするように偏向される。(【0024】))

エ 記載事項4
[41] Broadly, it should be understood that one or more aspects of reverse link communications can be controlled as a function of reverse link load softness. Base stations may carry out such control by adjusting one or more reverse link control parameters used by mobile stations to communicate on the reverse link, as a function of softness. The adjustments may be common to a sector, or to a targeted group of mobile stations, such as a user class group, or may be individualized for selected mobile stations-e.g., different softness-based adjustments can be made to the parameters sent for different groups or classes of mobile stations. Additionally, or alternatively, a base station may be configured to control other aspects of operation as a function of softness, such as by modifying its reverse link data rate controls, admission controls, congestion controls, etc., responsive to softness determinations. As a further addition, or alternative, a base station may be configured to broadcast or unicast-i.e., individualized mobile station signaling-softness indicators, to cause one or more mobile stations to modify one or more aspects of their operation, as a function of softness.
(当審訳
[41] リバースリンク通信の1または2以上の様相はリバースリンク負荷ソフトネスの関数として制御可能であることが広く理解されるべきである。基地局は、リバースリンク上で通信するために移動局により使用される1または2以上のリバースリンク制御パラメータをソフトネスの関数として調節することで、かかる制御を実行可能である。この調節は、セクタに共通であっても、またはユーザクラスグループのような目的とする移動局グループに共通であってもよく、あるいは選択した移動局ごとに個別のものであってもよく、例えばソフトネスに基づいた異なる調節が、移動局の異なるグループまたはクラスへ送信されたパラメータに対して実行可能である。追加または代替として、基地局は、ソフトネス決定に応じて基地局のリバースリンクデータレート制御、アドミッション制御、輻輳制御などを修正することによるなどして、動作の他の様相をソフトネスの関数として制御するように構成可能である。さらなる追加または代替として、基地局は、ソフトネスインジケータをブロードキャストして、またはユニキャスト、すなわち個別移動局信号送信を行って、1または2以上の移動局に、該移動局の動作の1または2以上の様相をソフトネスの関数として修正させるように構成可能である。(【0034】))

(5) 引用発明等
ア 引用文献1記載発明
上記引用文献1における記載によると,引用文献1には次の発明(以下「引用文献1記載発明」という。)が記載されているということができる。

CDMA2000の1×EV-DO改訂Aのシステムにおいて,ネットワークが,最大アクセスチャネルデータレート及び最大ペイロードサイズを端末ごとに制御し,端末がアクセスチャネル上で最大38.4kb/sで送信する
方法。

イ 引用文献2記載技術
上記引用文献2における記載によると,引用文献2には次の技術(以下「引用文献2記載技術」という。)が記載されているということができる。

「データの再送に連続して失敗した場合に,伝送レートを低速に変更して,データの再送を行う」技術。

ウ 引用文献3記載技術
上記引用文献3における記載によると,引用文献3には次の技術(以下「引用文献3記載技術」という。)が記載されているということができる。

「負荷状況に対して,データレートを制御する」技術。

エ 引用文献4記載技術
上記引用文献4における記載によると,引用文献4には次の技術(以下「引用文献4記載技術」という。)が記載されているということができる。

「基地局が移動局に,優先度が異なるユーザクラスに対して異なるソフトネスインジケータを送信し,ソフトネスインジケータによりリバースリンクレートを制御する」技術。

3.原査定の理由に関する当審の判断
(1) 本願第1発明について
ア 対比
本願第1発明と引用文献1記載発明とを比較すると,次の点で少なくとも相違するということができる。

[相違点]
本願第1発明における「レート制御アルゴリズム」は、「端末の活動を前記端末において追跡し,および前記端末の過去の活動の経歴を前記端末において使用し、基地局と通信するために前記端末による前記システム・アクセスのレートを前記端末において調節するもの」であるのに対し,引用文献1記載発明にはそのような特定がない点。

イ 検討
上記相違について検討するに,本願第1発明においては,システム・アクセスのレートを調節するのが,端末においてである。つまり,端末が,自身の「活動」を追跡し,当該端末が「過去の活動の経歴」を使用することによって「レート」を調節するものである。
一方,引用文献1記載発明においては,ネットワークであり,端末でないことは明らかである。
そうすると,引用文献1記載発明を基に,本願第1発明のような構成とするには,まず,レートの調節をするのが,ネットワークであったのを端末とし,更に,当該端末を「過去の活動の経歴」を使用するものとしなければならない。
しかし,上記引用文献2から4記載技術をみても,このような構成にできる理由はない。

以上により,本願第1発明については,当業者が,引用文献1記載発明及び引用文献2から4記載技術に基づいて容易に発明をすることができたということはできない。

ウ 本願第1発明に関するまとめ
以上のとおりであるから,本願第1発明が特許法第29条第2項に該当するものであるということはできない。

(2) 本願第2発明から本願第10発明について
ア 対比及び検討
本願第2発明から本願第10発明は,本願第1発明を直接的若しくは間接的に引用する発明である。
そうすると,本願第2発明から本願第10発明についても,上記「(1) 本願第1発明について」に述べたのと同様の事情を有する。
したがって,本願第2発明から本願第10発明についても,当業者が,引用文献1記載発明及び引用文献2から4記載技術に基づいて容易に発明をすることができたということはできない。

イ 本願第2発明から本願第10発明に関するまとめ
以上のとおりであるから,本願第2発明から本願第10発明が特許法第29条第2項に該当するものであるということはできない。

(3) 本願第11,16,21,22及び30発明について
ア 対比及び検討
本願第11,16,21,22及び30発明についても,上記「(1) 本願第1発明について」に述べたのと同様の事情を有することは明らかである。
したがって,本願第11,16,21,22及び30発明についても,当業者が,引用文献1記載発明及び引用文献2から4記載技術に基づいて容易に発明をすることができたということはできない。

イ 本願第11,16,21,22及び30発明に関するまとめ
以上のとおりであるから,本願第11,16,21,22及び30発明が特許法第29条第2項に該当するものであるということはできない。

(4) 本願第12から15,17から20,23から29,及び31から33発明について

ア 対比及び検討
本願第12から15発明は本願第11発明を直接的に引用する発明であり,本願17から20発明は本願第16発明を直接的に引用する発明であり,本願第23から29発明は本願第22発明を直接的若しくは間接的に引用する発明であり,そして,本願第31から33発明は本願第30発明を直接的に引用する発明である。
そうすると,本願第12から15,17から20,23から29,及び31から33発明についても,上記「(3) 本願第11,16,21,22及び30発明について」に述べたのと同様の事情を有する。
したがって,本願第12から15,17から20,23から29,及び31から33発明についても,当業者が,引用文献1記載発明及び引用文献2から4記載技術に基づいて容易に発明をすることができたということはできない。

イ 本願第12から15,17から20,23から29,及び31から33発明に関するまとめ
以上のとおりであるから,本願第12から15,17から20,23から29,及び31から33発明が特許法第29条第2項に該当するものであるということはできない。

4.原査定の理由に関するまとめ
以上のとおりであるから,原査定の理由によって,本願を拒絶することはできない。


第4 当審拒絶理由について

1. 当審から通知した平成28年7月8日付け拒絶理由の概要
通知した拒絶理由(以下「当審拒絶理由」という。)の概要は,次のとおりである。

(明確性)
本件出願は,特許請求の範囲の記載が下記の点で,特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。

○ 請求項1,11,16,21,22,30について
本請求項には,「前記アクセス・チャネル」との記載があるが,「前記」に該当する「アクセスチャネル」の記載がない。
よって,本請求項に係る発明の構成が明確でない。
○ 請求項22,30について
本請求項は,それぞれ「基地局」に関する「方法」,「装置」に係る発明と解される。
しかし,本請求項には「端末」の動作を特定する事項の記載があり,これら「方法」,「装置」が,「基地局」あるいは「端末」のいずれに係る発明であるのかが不明である。
<補正等の示唆>
平成28年7月7日にファクシミリにより提出した案のように補正することにより,上記の拒絶の理由は解消する。

2.当審拒絶理由に関する判断
平成28年9月5日付け手続補正により,請求項1,11,16,21,22,30の記載は,次のとおりのものとなった。(上記「第2」における請求項1,11,16,21,22,30の記載を再掲。下線は請求人が付与。)

【請求項1】
無線通信システム内の端末を動作させるための方法であって、
システム・アクセスのレートを調節するために端末において使用されるレート制御アルゴリズムのための少なくとも1つのパラメータ値を得ること、ここにおいて、前記レート制御アルゴリズムは、前記端末の活動を前記端末において追跡し、および前記端末の過去の活動の経歴を前記端末において使用し、基地局と通信するために前記端末による前記システム・アクセスのレートを前記端末において調節するものであり;および
前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値に従ってアクセス・チャネルを使用すること、を備える方法。

【請求項11】
システム・アクセスのレートを調節するために端末において使用されるレート制御アルゴリズムのための少なくとも1つのパラメータ値を得るように、ここにおいて、前記レート制御アルゴリズムは、前記端末の活動を前記端末において追跡し、および前記端末の過去の活動の経歴を前記端末において使用し、基地局と通信するために前記端末による前記システム・アクセスのレートを前記端末において調節するものであり、および
前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値に従ってアクセス・チャネルを使用するように構成された少なくとも1つのプロセッサを備える無線通信システム内の装置。

【請求項16】
システム・アクセスのレートを調節するために端末において使用されるレート制御アルゴリズムのための少なくとも1つのパラメータ値を得るための手段、ここにおいて、前記レート制御アルゴリズムは、前記端末の活動を前記端末において追跡し、および前記端末の過去の活動の経歴を前記端末において使用し、基地局と通信するために前記端末による前記システム・アクセスのレートを前記端末において調節するものであり;および
前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値に従ってアクセス・チャネルを使用するための手段を備える無線通信システム内の装置。

【請求項21】
少なくとも1つのコンピュータにシステム・アクセスのレートを調節するために端末において使用されるレート制御アルゴリズムのための少なくとも1つのパラメータ値を得させるためのコード前記レート制御アルゴリズムは、前記端末の活動を前記端末において追跡し、および前記端末の過去の活動の経歴を前記端末において使用し、基地局と通信するために前記端末による前記システム・アクセスのレートを前記端末において調節するものであり;および
前記少なくとも1つのコンピュータに前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値に従ってアクセス・チャネルを使用させるためのコードを備えたコンピュータ・プログラム。

【請求項22】
無線通信システム内の端末の動作をサポートする方法であって、
前記システムにおける負荷条件に基づいてレート制御アルゴリズムのための少なくとも1つのパラメータ値を設定すること、;
前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値を端末に送ること;および
前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値に従って前記端末によって送られた伝送のためのアクセス・チャネルを処理することを備える方法であり、
前記レート制御アルゴリズムはシステム・アクセスのレートを調節するために端末において使用される、前記レート制御アルゴリズムは、前記端末の活動を前記端末において追跡し、および前記端末の過去の活動の経歴を前記端末において使用し、基地局と通信するために前記端末による前記システム・アクセスのレートを前記端末において調節するものである、
方法。

【請求項30】
無線通信システム内の装置であって、
前記システムにおける負荷条件に基づいてレート制御アルゴリズムのための少なくとも1つのパラメータ値をセットするように、
前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値を端末に送るように、および
前記レート制御アルゴリズムのための前記少なくとも1つのパラメータ値に従って前記端末によって送られる伝送のためにアクセス・チャネルを処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサを備える装置であり、
前記レート制御アルゴリズムはシステム・アクセスのレートを調節するために端末において使用され、前記レート制御アルゴリズムは、前記端末の活動を前記端末において追跡し、および前記端末の過去の活動の経歴を前記端末において使用し、基地局と通信するために前記端末による前記システム・アクセスのレートを前記端末において調節するものである、
装置。

以上の記載となったことにより,請求項1,11,16,21,22,30に記載された発明は,いずれも明確となった。
したがって,当審拒絶理由は解消したということができる。

3.当審拒絶理由に関するまとめ
以上のとおりであるから,本願が特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないということはできない。


第5 むすび

以上のとおりであるから,原査定の理由によって,本願を拒絶することはできない。
また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。
 
審決日 2016-10-18 
出願番号 特願2013-98615(P2013-98615)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (H04W)
P 1 8・ 537- WY (H04W)
最終処分 成立  
前審関与審査官 廣川 浩石田 紀之  
特許庁審判長 加藤 恵一
特許庁審判官 近藤 聡
水野 恵雄
発明の名称 無線通信システムにおけるアクセス・チャネル負荷管理  
代理人 井関 守三  
代理人 蔵田 昌俊  
代理人 福原 淑弘  
代理人 奥村 元宏  

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