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審決分類 審判 査定不服 1項3号刊行物記載 取り消して特許、登録 G01B
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G01B
管理番号 1321204
審判番号 不服2015-21134  
総通号数 204 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-12-22 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-11-30 
確定日 2016-11-22 
事件の表示 特願2011-173792「研磨監視方法および研磨装置」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 2月21日出願公開、特開2013- 36881、請求項の数(14)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2011年(平成23年)8月9日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
平成26年12月19日付け:拒絶理由の通知
平成27年 3月 2日 :意見書、手続補正書の提出
平成27年 8月28日付け:拒絶査定
平成27年11月30日 :審判請求書の提出
平成28年 8月 3日付け:当審拒絶理由の通知
平成28年 9月26日 :意見書、手続補正書の提出

第2 本願発明
本願の請求項1-14に係る発明は、平成28年9月26日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-14に記載された事項により特定されるものと認められるところ、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)および請求項8に係る発明は以下のとおりである。

「 【請求項1】
回転する研磨テーブル上の研磨面に研磨対象の基板を押圧して基板上の導電膜を研磨し、研磨中に研磨テーブルに設置された渦電流センサにより導電膜の厚さを監視する研磨監視方法であって、
基板上の導電膜を砥粒を含んだ研磨液で研磨中に渦電流センサの出力信号を取得し、前記基板上の導電膜の研磨中であって渦電流センサの上方に基板が存在しない時の出力信号を用いて渦電流センサの出力調整量を算出し、該出力調整量を用いて前記基板上の導電膜の研磨中であって渦電流センサの上方に基板が存在する時の出力信号を補正して基板上の導電膜の厚さを監視することを特徴とする研磨監視方法。」

「 【請求項8】
研磨面を有し回転する研磨テーブルと、
前記研磨面に砥粒を含んだ研磨液を供給する研磨液供給手段と、
研磨対象の基板を前記研磨面に押圧して基板上の導電膜を研磨するトップリングと、
前記研磨テーブル内に設置された渦電流センサと、
前記渦電流センサの出力信号に基づいて導電膜の厚さを監視するモニタリング装置とを備え、
前記モニタリング装置は、基板上の導電膜を砥粒を含んだ研磨液で研磨中に渦電流センサの出力信号を取得し、前記基板上の導電膜の研磨中であって渦電流センサの上方に基板が存在しない時の出力信号を用いて渦電流センサの出力調整量を算出し、該出力調整量を用いて前記基板上の導電膜の研磨中であって渦電流センサの上方に基板が存在する時の出力信号を補正して基板上の導電膜の厚さを監視することを特徴とする研磨装置。」

第3 原査定の理由について
1 原査定の理由の概要
本願発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。



刊行物1:特開2009-99842号公報

刊行物1には「ドリフトを補正する基準値となる補正基準値Xb,Ybがモニタリング装置53にて取得される」(【0046】)、「より具体的には、補正基準値Xb,Ybは、渦電流センサ50の上方に導電膜が存在していないという条件下で取得される」(【0046】)、「いずれのプロセスにおいても、渦電流センサ50に対向する導電膜が存在しないときに(すなわち渦電流センサ50の有効計測範囲に導電膜が存在しないときに)渦電流センサ50の出力信号が取得されるので、図1に示すR2は無限大に近くなり、導電膜の膜厚が0となったときに類似する条件下で補正基準値が取得される」(【0049】)と記載されているのであるから、
「渦電流センサ50の上方に導電膜が存在していない」(【0046】)例として、仮に「例えば、補正基準値Xb,Ybの取得は、研磨パッド10の研磨面をドレッサー20によりドレッシングする間、または水を研磨面に供給しながらウェハを水研磨するときであって渦電流センサ50がウェハ上の導電膜に対向していない間、または水を研磨面に供給しながら導電膜のないウェハを水研磨する間、または交換のために研磨パッド10が研磨テーブル12から剥がされている間に行われる」(【0046】)とだけ例示されてあったとしても、
刊行物1の記載に接した当業者であれば、例示されている状況以外の「渦電流センサ50の上方に導電膜が存在していない」(【0046】)状況においても、ドリフトを補正する基準値となる補正基準値を取得しようと試みることは、容易になし得たことである。
そして、刊行物1においては、図9、段落【0027】に記載されるように、渦電流センサ50は研磨テーブル12が1回転するごとにウェハWを走査するのであって、
基板上の導電膜を研磨液で研磨中であっても、渦電流センサ50の上方にウェハW(やドレッサー20)が存在しているとき以外は、渦電流センサ50の上方に導電膜は存在していないから、
刊行物1の記載に接した当業者であれば、「渦電流センサ50の上方に導電膜が存在していない」(【0046】)状況として、基板上の導電膜を研磨液で研磨中であっても、渦電流センサ50の上方にウェハW(やドレッサー20)が存在していないときに、ドリフトを補正する基準値となる補正基準値を取得するように設計することは、容易に想到できたことである。

2 原査定の理由の判断
(1)刊行物の記載事項
ア 刊行物1の記載事項
刊行物1には、図面とともに以下の事項が記載されている(なお、下線は当審で付した。)。

a「【0001】
本発明は、基板の表面に形成された導電膜の厚さの変化を研磨中に監視する研磨監視方法および研磨装置に関する。
【背景技術】
【0002】
研磨装置は、ウェハの表面に形成されたバリア膜や配線金属膜などの導電膜を研磨する装置として広く用いられている。研磨工程の終点検知や、研磨中における研磨条件の変更は、導電膜の厚さに基づいて決定されるため、研磨装置は、一般に、研磨中の導電膜の厚さを検出する膜厚検出器を備えている。膜厚検出器の代表的な装置として渦電流センサが挙げられる。渦電流センサは、コイルに高周波の交流電流を流して導電膜に渦電流を誘起させ、この渦電流の磁界に起因するインピーダンスの変化から導電膜の厚さを検出する。」

b「【0014】
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたもので、研磨装置の稼働率を低下させることなく渦電流センサの較正を行うことができ、精度の高い膜厚監視を可能とする研磨監視方法および研磨装置を提供することを目的とする。」

c「【0019】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図7は、本発明の一実施形態に係る研磨装置の全体構成を示す模式図である。図7に示すように、研磨装置は、研磨パッド10と、上面に研磨パッド10が貼設された研磨テーブル12と、研磨対象物であるウェハ(基板)を保持して研磨パッド10の上面に押圧するトップリング14と、ウェハの研磨が行われていないときに研磨パッド10の上面をドレッシング(コンディショニング)するドレッサー20とを備えている。研磨パッド10の上面は、研磨対象物であるウェハが摺接される研磨面を構成している。
【0020】
研磨テーブル12は、その下方に配置されるモータ(図示せず)に連結されており、矢印で示すようにその軸心周りに回転可能になっている。また、研磨テーブル12の上方には図示しない研磨液供給ノズルが設置されており、この研磨液供給ノズルから研磨パッド10上に研磨液が供給されるようになっている。
【0021】
トップリング14は、トップリングシャフト18に連結されており、このトップリングシャフト18を介してモータ及び昇降シリンダ(図示せず)に連結されている。これにより、トップリング14は昇降可能かつトップリングシャフト18周りに回転可能となっている。このトップリング14の下面には、研磨対象物であるウェハが真空吸着等によって保持される。
【0022】
上述の構成において、トップリング14の下面に保持されたウェハはトップリング14によって回転させられつつ、回転している研磨テーブル12上の研磨パッド10に押圧される。このとき、研磨液供給ノズルから研磨パッド10の研磨面に研磨液が供給され、ウェハの被研磨面(下面)と研磨パッド10の間に研磨液が存在した状態でウェハが研磨される。本実施形態においては、ウェハと研磨パッド10とを相対移動させる機構は、研磨テーブル12およびトップリング14によって構成される。」

d「【0026】
図7に示すように、研磨テーブル12の内部には、ウェハWの表面に形成された導電膜の膜厚を検出する渦電流センサ50が埋設されている。この渦電流センサ50はモニタリング装置53に接続され、このモニタリング装置53はCMPコントローラ54に接続されている。渦電流センサ50の出力信号はモニタリング装置53に送られる。モニタリング装置53は、渦電流センサ50の出力信号に対して図3および図4を参照して説明した処理(図2に示すグラフの回転処理および平行移動)を施して、導電膜の厚さに応じて変化するモニタリング信号としての距離Z(図4参照)を算出する。そして、モニタリング装置53は、研磨中におけるモニタリング信号の変化(すなわち導電膜の厚さの変化)を領域C1,C2,C3,C4ごとに監視する。」

e「【0046】
ステップ3が終了すると、次に、ステップ4として、ドリフトを補正する基準値となる補正基準値Xb,Ybがモニタリング装置53にて取得される。この補正基準値Xb,Ybの取得は、上記初期較正および上記初期信号値取得工程と類似の条件下で行われる。類似の条件とは、上記初期較正および上記初期信号値取得工程とは完全同一の条件ではないことを意味する。より具体的には、補正基準値Xb,Ybは、渦電流センサ50の上方に導電膜が存在していないという条件下で取得される。例えば、補正基準値Xb,Ybの取得は、研磨パッド10の研磨面をドレッサー20によりドレッシングする間、または水を研磨面に供給しながらウェハを水研磨するときであって渦電流センサ50がウェハ上の導電膜に対向していない間、または水を研磨面に供給しながら導電膜のないウェハを水研磨する間、または交換のために研磨パッド10が研磨テーブル12から剥がされている間に行われる。なお、導電膜のないウェハの例としては、非導電膜のみを有するウェハが挙げられる。
【0047】
ドレッシング中に補正基準値Xb,Ybを取得する場合は、渦電流センサ50がドレッサー20から離れた位置にあるときの渦電流センサ50の出力値(すなわち補正基準値Xb,Yb)が取得される。非導電膜を有するウェハを水研磨する間に補正基準値Xb,Ybを取得する場合は、渦電流センサ50がウェハに対向する位置にあるときの渦電流センサ50の出力値が取得される。渦電流センサ50の出力値は、正確にはウェハ自身の抵抗率(いわゆる基板抵抗)によっても変化するため、ウェハの抵抗率が一定範囲となるように管理される。なお、非導電膜を有するウェハの代わりに、膜が全く形成されていないシリコン基板を使用することも可能である。
【0048】
導電膜が形成されているウェハを水研磨する間に補正基準値Xb,Ybを取得する場合は、渦電流センサ50がウェハから離れた位置にあるときの渦電流センサ50の出力値が取得される。研磨パッド10の交換時に補正基準値Xb,Ybを取得する場合は、研磨テーブル12上には何も存在しない状態で渦電流センサ50の出力値が取得される。ただし、研磨パッド10の交換時に補正基準値Xb,Ybを取得するのは、研磨パッド10への水染みが少なく、渦電流センサ50の出力信号への影響が無視できる場合に限られる。
【0049】
非導電膜を有するウェハの水研磨を含む処理は、クオリティコントロール(QC)のために、定期的に行われるものである。上述したドレッシング、水研磨、研磨パッド交換は、いずれも研磨装置に必然的に付随するプロセスであり、本実施形態の較正は、これらのプロセスを妨げることなく、これらのプロセスのいずれか1つが行われている間に行われる。したがって、渦電流センサ50の出力信号を較正するための時間を設けることは不要であり、全体のスループットを下げることがない。いずれのプロセスにおいても、渦電流センサ50に対向する導電膜が存在しないときに(すなわち渦電流センサ50の有効計測範囲に導電膜が存在しないときに)渦電流センサ50の出力信号が取得されるので、図1に示すR2は無限大に近くなり、導電膜の膜厚が0となったときに類似する条件下で補正基準値が取得される。
【0050】
次に、ステップ5として、補正基準値Xb,Ybから初期ドリフト量ΔXg,ΔYgが減算されて、補正基準値が補正される。このステップにより補正された補正基準値Xo(=Xb-ΔXg),Yo(=Yb-ΔYg)が求められる。補正基準値Xb,Ybの取得(ステップ4)と補正後の補正基準値Xo,Yoの算出(ステップ5)は、研磨処理の前に1回だけ行われる。なお、初期較正直後に補正基準値を求めることにすれば、ステップ1の固有信号値の取得、ステップ2?3およびステップ5は省略することもできる。この場合は、補正基準値としてXb,Ybがその後に続く処理ステップに使用される。」

f「【0052】
その後、ステップ6として、補正信号値Xa,Yaがモニタリング装置53によって取得される。この補正信号値Xa,Yaの取得は、補正基準値Xb,Ybの取得と同一の条件下で行われる。例えば、補正基準値Xb,Ybの取得が、ドレッシング液を供給しながらドレッサー20で研磨面をドレッシングしている間に取得された場合には、補正信号値Xa,Yaも、同様に同一のドレッシング液を供給しながらドレッサー20で研磨面をドレッシングしている間に取得される。なお、補正信号値Xa,Yaの取得は、たとえば、ウェハ研磨前のドレッシング時に行ってもよいし、1枚目のウェハを研磨する前のパッド交換時に行ってもよい。
【0053】
そして、ステップ7として、補正信号値Xa,Yaから補正基準値Xo,Yoが減算され、補正量(すなわち、渦電流センサ50の出力信号のドリフト量)ΔXa(=Xa-Xo),ΔYa(=Ya-Yo)が求められる。この補正量ΔXa,ΔYaはモニタリング装置53に登録される。そして、次に続くウェハが研磨されている間の渦電流センサ50の出力信号Xm,Ymから補正量ΔXa,ΔYaが減算され、補正された出力信号(すなわち実測信号値)Xp(=Xm-ΔXa),Yp(=Ym-ΔYa)が求められる。なお、登録される補正量は、ステップ3の初期ドリフト量算出後に、ΔXa=ΔXg、ΔYa=ΔYgと初期設定しておく。このようにすれば、ステップ7により最初に補正量を算出する前であっても、初期ドリフト量算出後に長時間経過していない限り、出力信号の補正を適正に行える。モニタリング装置53は、この補正された出力信号Xp,Ypから図4に示すように、XY座標系の原点Oと座標(Xp,Yp)で表される点との距離Z(=(Xp2+Yp2)1/2)を算出する。そして、モニタリング装置53は、この距離Zの変化に基づいて研磨中の導電膜の厚さを監視する。」

(ア)刊行物1には「基板の表面に形成された導電膜の厚さの変化を研磨中に監視する研磨監視方法および研磨装置」(【0001】)が記載されている。

(イ)刊行物1に「ウェハは(中略)回転している研磨テーブル12上の研磨パッド10に押圧される。このとき、(中略)ウェハが研磨される」(【0022】)、「研磨テーブル12の内部には、ウェハWの表面に形成された導電膜の膜厚を検出する渦電流センサ50が埋設されている」(【0026】)と記載されており、刊行物1において「基板」と「ウェハ」とは同義で使われていること(例えば【0001】,【0002】参照)を踏まえれば、刊行物1には「基板は回転している研磨テーブル上の研磨パッドに押圧されて研磨され、研磨テーブルの内部には、基板の表面に形成された導電膜の膜厚を検出する渦電流センサが埋設されている」ことが記載されているということができる。

(ウ)刊行物1に「補正基準値Xb,Ybの取得は、水を研磨面に供給しながらウェハを水研磨するときであって渦電流センサ50がウェハ上の導電膜に対向していない間(中略)に行われる」(【0046】)、「ステップ5として、補正基準値Xb,Ybから初期ドリフト量ΔXg,ΔYgが減算されて、補正基準値が補正される。このステップにより補正された補正基準値Xo(=Xb-ΔXg),Yo(=Yb-ΔYg)が求められる」(【0050】)、「ステップ6として、補正信号値Xa,Yaがモニタリング装置53によって取得される。この補正信号値Xa,Yaの取得は、補正基準値Xb,Ybの取得と同一の条件下で行われる」(【0052】)、「ステップ7として、補正信号値Xa,Yaから補正基準値Xo,Yoが減算され、補正量(すなわち、渦電流センサ50の出力信号のドリフト量)ΔXa(=Xa-Xo),ΔYa(=Ya-Yo)が求められる。この補正量ΔXa,ΔYaはモニタリング装置53に登録される。そして、次に続くウェハが研磨されている間の渦電流センサ50の出力信号Xm,Ymから補正量ΔXa,ΔYaが減算され、補正された出力信号(すなわち実測信号値)Xp(=Xm-ΔXa),Yp(=Ym-ΔYa)が求められる」(【0053】)と記載されており、上記(イ)でも述べたとおり、刊行物1において「基板」と「ウェハ」とは同義で使われていることを踏まえれば、刊行物1には、「水を研磨面に供給しながら基板を水研磨するときであって渦電流センサが基板上の導電膜に対向していない間に取得された補正基準値Xb,Ybから初期ドリフト量ΔXg,ΔYgが減算されて補正された補正基準値Xo(=Xb-ΔXg),Yo(=Yb-ΔYg)が求められ、補正基準値Xb,Ybの取得と同一の条件下で取得された補正信号値Xa,Yaから補正基準値Xo,Yoが減算されて補正量ΔXa(=Xa-Xo),ΔYa(=Ya-Yo)が求められ、次に続く基板が研磨されている間の渦電流センサの出力信号Xm,Ymから補正量ΔXa,ΔYaが減算されて補正された出力信号Xp(=Xm-ΔXa),Yp(=Ym-ΔYa)が求められる」ことが記載されているといえる。

(エ)刊行物1に「モニタリング装置53は、この補正された出力信号Xp,Ypから図4に示すように、XY座標系の原点Oと座標(Xp,Yp)で表される点との距離Z(=(Xp2+Yp2)1/2)を算出する。そして、モニタリング装置53は、この距離Zの変化に基づいて研磨中の導電膜の厚さを監視する」(【0053】)と記載されていることから、刊行物1には、「補正された出力信号Xp,Ypから算出された距離Zの変化に基づいて研磨中の導電膜の厚さを監視する」ことが記載されているといえる。

したがって、上記の刊行物1に記載された事項と上記(ア)ないし(エ)とを総合すると、刊行物1には以下の発明が記載されている(以下、引用発明という。)。

「基板の表面に形成された導電膜の厚さの変化を研磨中に監視する研磨監視方法および研磨装置であって、
基板は回転している研磨テーブル上の研磨パッドに押圧されて研磨され、
研磨テーブルの内部には、基板の表面に形成された導電膜の膜厚を検出する渦電流センサが埋設されており、
水を研磨面に供給しながら基板を水研磨するときであって渦電流センサが基板上の導電膜に対向していない間に取得された補正基準値Xb,Ybから初期ドリフト量ΔXg,ΔYgが減算されて補正された補正基準値Xo(=Xb-ΔXg),Yo(=Yb-ΔYg)が求められ、補正基準値Xb,Ybの取得と同一の条件下で取得された補正信号値Xa,Yaから補正基準値Xo,Yoが減算されて補正量ΔXa(=Xa-Xo),ΔYa(=Ya-Yo)が求められ、次に続く基板が研磨されている間の渦電流センサの出力信号Xm,Ymから補正量ΔXa,ΔYaが減算されて補正された出力信号Xp(=Xm-ΔXa),Yp(=Ym-ΔYa)が求められ、
補正された出力信号Xp,Ypから算出された距離Zの変化に基づいて研磨中の導電膜の厚さを監視する、
研磨監視方法および研磨装置。」

イ 刊行物2(特開2002-118084)の記載事項
刊行物2には、図面とともに以下の事項が記載されている(なお、下線は当審で付した。)。

g「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体基板の基板面に形成された膜を平坦、且つ鏡面に研磨する基板研磨方法に関し、特に基板面に形成された金属膜を平坦、且つ鏡面に研磨するのに好適な基板研磨方法に関するものである。」

h「【0017】図2は本発明に係る基板研磨方法を実施する基板研磨装置の構成例を示す図である。図において、1は研磨テーブルであり、該研磨テーブル1の上面には研磨布2が貼り付けられ、研磨テーブル駆動用モータ3により矢印Aに示すように回転するようになっている。5は基板4を保持し研磨布2上面に押圧して回転するトップリングであり、該トップリング5は回転軸6に取付けられ、軸受7を介して回転自在に支持されている。回転軸6は歯車機構8を介してトップリング駆動用モータ9で回転されるようになっている。
【0018】10は基板4を保持したトップリング5を研磨テーブル1の研磨布2の上面に押圧する押圧シリンダである。また、11は研磨布2の上面にスラリーを供給するスラリー供給ノズルであり開閉弁13を介してスラリー供給源(図示せず)に接続されている。12は研磨布2の上面に水を供給する水供給ノズルであり開閉弁14を介して水供給源(図示せず)に接続されている。15は制御装置であり、該制御装置15には電流センサ16で検出した研磨テーブル駆動用モータ3の電流検出信号I1、電流センサ17で検出したトップリング駆動用モータ9の電流検出信号I2、光学式膜厚センサ18で検出した膜厚検出信号S1及び渦電流式膜厚センサ19で検出した膜厚検出信号S2が入力されるようになっている。」

i「【0020】上記構成の基板研磨装置において、本発明に係る基板研磨方法は、基板4を研磨テーブル1の研磨布2上面に押し当てる基板押圧荷重、研磨テーブル1及び/又はトップリング5の回転数及び研磨液(スラリー、水、水と不活性気体の混合体等)の少なくとも1つを変えた3工程以上の研磨工程を経て研磨する。
【0021】図3は研磨工程とその研磨条件の具体例を示す図である。ここでは、図1に示すように、基板上に酸化膜101、Ti膜102、TiN膜103、W膜104が順次積層形成された基板を研磨するもので、ステップ1?6の研磨工程を経て研磨を行う。また、研磨テーブル1及びトップリング5の回転数は一定とし、各研磨工程における研磨条件は下記のようにしている。
【0022】ステップ1では研磨液にスラリー、基板押圧荷重を500kgf/cm^(2)、ステップ2では研磨液にスラリー、基板押圧荷重を400kgf/cm^(2)、ステップ3では研磨液にスラリー、基板押圧荷重を200kgf/cm^(2)、ステップ4では研磨液に水、基板押圧荷重を50kgf/cm^(2)、ステップ5では研磨液にスラリー、基板押圧荷重を100kgf/cm^(2)、ステップ6では研磨液に水、基板押圧荷重を50kgf/cm^(2)としている。各工程でスラリーは同一種類のスラリーを用い、荷重だけを変え、同一テーブル上で多段研磨を行う。
【0023】上記構成の基板研磨装置で、上記ステップ1?6の研磨工程を実施する場合を説明する。制御装置15の制御により、研磨テーブル1及びトップリング5を所定の回転数(回転速度)で回転させると共に、押圧シリンダ10を制御しトップリング5に加える押圧力、即ち基板押圧荷重を500kgf/cm^(2)として10秒間の研磨を行う(ステップ1の研磨)。続いて基板押圧荷重を400kgf/cm^(2)として30秒の研磨を行い(ステップ2の研磨)、続いて基板押圧荷重を200kgf/cm^(2)として60秒の研磨を行う(ステップ3の研磨)。このステップ1?3の研磨において、制御装置15は開閉弁13を開き(この時開閉弁14は閉)、スラリー供給ノズル11から研磨布2の上面にスラリーを供給している。
【0024】上記ステップ3の研磨工程はTiN膜103の検知(エンドポイント検知)により終了する。W膜104が研磨除去され、TiN膜103が研磨布2に当接した時、その摩擦力に変化があるので、研磨テーブル1を駆動する研磨テーブル駆動用モータ3の電流も変化する。制御装置15は電流センサ16で検出した研磨テーブル駆動用モータ3の電流検出信号I1の変化から、TiN膜103を検知(エンドポイントを検知)することができる。TiN膜103を検知したら、開閉弁14を開いて(この時開閉弁13は閉)、水供給ノズル12から研磨布2の上面に水を供給すると共に、押圧シリンダ10の押圧力を制御し、基板押圧荷重を50kgf/cm^(2)として研磨、即ち水研磨を行う(ステップ4の研磨)。
【0025】上記水研磨は、ステップ1?3の高い基板押圧荷重のスラリー研磨により、研磨布2の研磨面やスラリーや基板4の被研磨面の温度が高くなっている部分を冷却する作用を有し、これによりW膜104の研磨(浸食)が抑制され、基板4の被研磨面の均一性が保持される。
【0026】上記水研磨が所定時間実施され終了したら、開閉弁13を開いて(この時開閉弁14は閉)、スラリー供給ノズル11から研磨布2の上面にスラリーを供給すると共に、押圧シリンダ10の押圧力を制御して基板押圧荷重を100kgf/cm^(2)としてスラリー研磨する(ステップ5の研磨)。このスラリー研磨により、TiN膜103及びTi膜102を研磨除去する。ステップ5のスラリー研磨の終了はTi膜102の研磨除去、即ち酸化膜101の検知(エンドポイント検知)により行う。この酸化膜101の検知も上記と同様、制御装置15は電流センサ16で検出した研磨テーブル駆動用モータ3の電流検出信号I1の変化から検知することができる。
【0027】上記ステップ5の研磨が終了したら、制御装置15は開閉弁14を開いて(この時開閉弁13は閉)、水供給ノズル12から研磨布2の上面に水を供給すると共に、押圧シリンダ10の押圧力を制御し基板押圧荷重を50kgf/cm^(2)として、所定時間水研磨を行う(ステップ6の研磨)。」

(オ)刊行物2には「半導体基板の基板面に形成された膜を(中略)研磨する基板研磨方法」(【0001】)が記載されている。

(カ)刊行物2に「本発明に係る基板研磨方法は、基板4を(中略)研磨液(スラリー、水、水と不活性気体の混合体等)の少なくとも1つを変えた3工程以上の研磨工程を経て研磨する」(【0053】)と記載されていることから、刊行物2には、研磨液としてスラリーを供給して研磨する工程と、研磨液として水を供給して研磨する工程が記載されているといえる。

したがって、上記の刊行物2に記載された事項と上記(オ)および(カ)とを総合すると、刊行物2には以下の技術が記載されている。

「半導体基板の基板面に形成された膜を研磨する基板研磨方法において、研磨液としてスラリーを供給して研磨する工程。」(以下、刊行物2に記載の技術1という。)

「半導体基板の基板面に形成された膜を研磨する基板研磨方法において、研磨液として水を供給して研磨する工程。」(以下、刊行物2に記載の技術2という。)

(2)対比
本願発明と引用発明とを対比する。

ア 引用発明の「研磨テーブル」、「基板」、「導電膜」、「渦電流センサ」は、それぞれ、本願発明の「研磨テーブル」、「基板」、「導電膜」、「渦電流センサ」に相当する。

イ 引用発明の「基板の表面に形成された導電膜の厚さの変化を研磨中に監視する研磨監視方法および研磨装置であって、基板は回転している研磨テーブル上の研磨パッドに押圧されて研磨され、研磨テーブルの内部には、基板の表面に形成された導電膜の膜厚を検出する渦電流センサが埋設されて」いる点は、本願発明の「回転する研磨テーブル上の研磨面に研磨対象の基板を押圧して基板上の導電膜を研磨し、研磨中に研磨テーブルに設置された渦電流センサにより導電膜の厚さを監視する研磨監視方法」に相当する。


(ア)引用発明が、基板の表面に形成された導電膜の厚さの変化を研磨中に監視する研磨監視方法および研磨装置に関するものであって、渦電流センサの出力信号Xm,Ymから補正量ΔXa,ΔYaが減算されて得られる補正された出力信号から距離Zを算出して基板上の導電膜の厚さを監視するものであることを踏まえれば、引用発明における出力信号Xm,Ymは、基板上の導電膜の研磨中であって渦電流センサの上方に導電膜を有する基板が存在する時の渦電流センサの出力信号であるといえる。
また、刊行物2に記載の技術2にもあるとおり、水を供給して行う研磨(すなわち水研磨)における水は研磨液であるといえるから、引用発明の「水で研磨中」は、本願発明の「研磨液で研磨中」に対応する。
さらに、引用発明の「補正量」は出力信号を補正するためのものであるから、本願発明の「出力調整量」に対応する。

(イ)してみれば、引用発明の「水を研磨面に供給しながら基板を水研磨するときであって渦電流センサがウェハ上の導電膜に対向していない間に取得された補正基準値Xb,Ybから初期ドリフト量ΔXg,ΔYgが減算されて補正された補正基準値Xo(=Xb-ΔXg),Yo(=Yb-ΔYg)が求められ、補正基準値Xb,Ybの取得と同一の条件下で取得された補正信号値Xa,Yaから補正基準値Xo,Yoが減算されて補正量ΔXa(=Xa-Xo),ΔYa(=Ya-Yo)が求められ、次に続くウェハが研磨されている間の渦電流センサの出力信号Xm,Ymから補正量ΔXa,ΔYaが減算されて補正された出力信号Xp(=Xm-ΔXa),Yp(=Ym-ΔYa)が求められ、補正された出力信号Xp,Ypから算出された距離Zの変化に基づいて研磨中の導電膜の厚さを監視する」ことと、本願発明の「基板上の導電膜を砥粒を含んだ研磨液で研磨中に渦電流センサの出力信号を取得し、前記基板上の導電膜の研磨中であって渦電流センサの上方に基板が存在しない時の出力信号を用いて渦電流センサの出力調整量を算出し、該出力調整量を用いて前記基板上の導電膜の研磨中であって渦電流センサの上方に基板が存在する時の出力信号を補正して基板上の導電膜の厚さを監視する」こととは、「基板上の導電膜を研磨液で研磨中に渦電流センサの出力信号を取得し、基板上の導電膜の研磨中であって渦電流センサの上方に基板が存在しない時の出力信号を用いて渦電流センサの出力調整量を算出し、該出力調整量を用いて基板上の導電膜の研磨中であって渦電流センサの上方に基板が存在する時の出力信号を補正して基板上の導電膜の厚さを監視する」点で共通する。

すると、本願発明と引用発明とは、次の一致点および相違点を有する。

<一致点>
「回転する研磨テーブル上の研磨面に研磨対象の基板を押圧して基板上の導電膜を研磨し、研磨中に研磨テーブルに設置された渦電流センサにより導電膜の厚さを監視する研磨監視方法であって、
基板上の導電膜を研磨液で研磨中に渦電流センサの出力信号を取得し、基板上の導電膜の研磨中であって渦電流センサの上方に基板が存在しない時の出力信号を用いて渦電流センサの出力調整量を算出し、該出力調整量を用いて基板上の導電膜の研磨中であって渦電流センサの上方に基板が存在する時の出力信号を補正して基板上の導電膜の厚さを監視する、
研磨監視方法。」

<相違点>
本願発明は、研磨液が砥粒を含み、かつ、出力調整量を算出するための出力信号および出力調整量を用いて補正される出力信号が、同一の基板上の導電膜の研磨中のものであるのに対し、引用発明には、そのような特定がない点。

(3)判断
上記相違点について検討する。
刊行物2に記載の技術1および2のように、半導体基板の基板面に形成された膜を研磨する基板研磨方法において、研磨液としてスラリーを供給して研磨する工程および研磨液として水を供給して研磨する工程は、いずれも研磨工程として周知である。
しかしながら、基板上の導電膜を砥粒を含んだ研磨液で研磨中に渦電流センサの出力信号を取得し、かつ、前記基板上の導電膜の研磨中であって渦電流センサの上方に基板が存在しない時の出力信号を用いて渦電流センサの出力調整量を算出し、該出力調整量を用いて前記基板上の導電膜の研磨中であって渦電流センサの上方に基板が存在する時の出力信号を補正する構成は、刊行物1には開示されておらず、周知技術であるともいえないため、本願発明は、当業者が引用発明および周知技術から容易に想到できたものとはいえない(下線は強調のために当審にて付した。)。

(4)小括
したがって、本願発明は、当業者が引用発明および周知技術に基づいて容易に発明をすることができたとはいえない。
本願の請求項2-7に係る発明は、本願発明をさらに限定したものであり、また、本願の請求項8に係る発明は方法の発明である本願発明を物の発明として記載したものであって、本願の請求項9-14に係る発明は、本願の請求項8に係る発明をさらに限定したものであるから、本願の請求項2-14に係る発明は、本願発明と同様に、当業者が引用発明および周知技術に基づいて容易に発明をすることができたとはいえない。
よって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。

第4 当審拒絶理由について
1 当審拒絶理由の概要
(1)本願発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
(2)本願発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。



刊行物1:特開2009-99842号公報
2:特開2002-118084号公報

・当審拒絶理由(1)
スラリーではなく水を供給して行う研磨(すなわち水研磨)における水は研磨液であるといえる(例えば、刊行物2の段落【0022】,【0024】,【0027】参照)から、引用発明の「水で研磨中」は、本願発明の「研磨液で研磨中」に相当し、また引用発明の「補正量」は、本願発明の「出力調整量」に相当する。
したがって、本願発明と引用発明とは一致し、相違点はなく、本願発明は、本願の出願前に日本国内において頒布された刊行物に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができない。

・当審拒絶理由(2)
例えば刊行物2の段落【0017】,【0018】,【0020】-【0027】に記載されているように、スラリー等の研磨液を供給して研磨する工程と水を供給して研磨する工程は、いずれも研磨工程として周知であり、刊行物1には「研磨面に研磨液が供給され、ウェハの被研磨面(下面)と研磨パッド10の間に研磨液が存在した状態でウェハが研磨される」(【0022】)ことも記載されていることから、引用発明において、補正量を算出するために渦電流センサの出力信号を取得するタイミングを「水で研磨中」とするのみならず「スラリー等の研磨液で研磨中」とすることは、当業者が容易に想到し得る事項である。
したがって、本願発明は、当業者が引用発明および周知技術に基づいて容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

2 当審拒絶理由の判断
(1)刊行物の記載事項
当審拒絶理由で引用された刊行物1および2の記載事項は、上記「第3」の「2(1)刊行物の記載事項」に記載したとおりである。

(2)対比・判断
当審拒絶理由(1)および(2)について、当審拒絶理由で引用された刊行物1と原査定の理由で引用された刊行物1とは、同一の刊行物であるところ、上記「第3」の「2(2)対比」および「第3」の「2(3)判断」において示したとおり、本願発明と引用発明とは相違し、また、引用発明および周知技術から当業者が容易に発明をすることができたものとはいえなくなった。
よって、当審拒絶理由(1)および(2)は解消した。

(3)小括
したがって、本願発明は、本願の出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された発明であるとはいえず、また、当業者が引用発明および周知技術に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえなくなった。
本願の請求項2-7に係る発明は、本願発明をさらに限定したものであり、また、本願の請求項8に係る発明は方法の発明である本願発明を物の発明として記載したものであって、本願の請求項9-14に係る発明は、本願の請求項8に係る発明をさらに限定したものであるから、本願の請求項2-14に係る発明は、本願発明と同様に、本願の出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された発明であるとはいえず、また、当業者が引用発明および周知技術に基づいて容易に発明をすることができたとはいえなくなった。
そうすると、もはや、当審で通知した拒絶理由によって本願を拒絶することはできない。

第5 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2016-11-10 
出願番号 特願2011-173792(P2011-173792)
審決分類 P 1 8・ 113- WY (G01B)
P 1 8・ 121- WY (G01B)
最終処分 成立  
前審関与審査官 中村 説志  
特許庁審判長 酒井 伸芳
特許庁審判官 清水 稔
高橋 克
発明の名称 研磨監視方法および研磨装置  
代理人 廣澤 哲也  
代理人 渡邉 勇  

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