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審決分類 審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する F42D
審判 訂正 3項(134条5項)特許請求の範囲の実質的拡張 訂正する F42D
審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する F42D
管理番号 1321457
審判番号 訂正2016-390085  
総通号数 205 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-01-27 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2016-06-28 
確定日 2016-09-08 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3458131号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第3458131号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 
理由 第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第3458131号は、平成6年1月27日に特許出願され、その請求項1?6に係る発明は、平成15年8月8日にその特許権の設定登録がなされたものであって、平成28年6月28日に本件訂正審判が請求された。

第2 請求の趣旨及び訂正の内容
1.請求の趣旨及び訂正の内容
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第3458131号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものであり、その訂正の内容は、以下のとおりである。(審決注:下線部分が訂正箇所である。)

ア 訂正事項1
本件特許の特許請求の範囲の請求項1に「マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥(含水率20?25%程度)にベントナイト粉末(含水率7?20%程度)を、含水率が20?25%になるように絶乾重量比で2?4対1の割合で加えたものを混練し、次いで25?50mmの直径で押出機から押し出し成型し10?30cmの長さに切断したことを特徴とする発破用填塞物。」とあるのを、「マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥(含水率20?25%程度)にベントナイト粉末(含水率7?20%程度)を、含水率が20?25%になるように絶乾重量比で2?4対1の割合で加えたものを混練し、次いで25?50mmの直径で押出機から押し出し成型し10?30cmの長さに切断することを特徴とする発破用填塞物の製造方法。」に訂正する。

イ 訂正事項2
本件特許の特許請求の範囲の請求項2に「マサの破砕粉や砕石粉(含水率2?7%程度)にベントナイト粉末(含水率7?20%程度)を絶乾重量比で2?4対1の割合で加えたものに、全体の含水率が20?25%になるように水を加えて混練し、次いで25?50mmの直径で押出機から押し出し成型し10?30cmの長さに切断したことを特徴とする発破用填塞物。」とあるのを、「マサの破砕粉や砕石粉(含水率2?7%程度)にベントナイト粉末(含水率7?20%程度)を絶乾重量比で2?4対1の割合で加えたものに、全体の含水率が20?25%になるように水を加えて混練し、次いで25?50mmの直径で押出機から押し出し成型し10?30cmの長さに切断することを特徴とする発破用填塞物の製造方法。」に訂正する。

ウ 訂正事項3
本件特許の特許請求の範囲の請求項3に「脱水汚泥とベントナイト粉末、或いはマサの破砕粉や砕石粉にベントナイト粉末及び水を加えた混合物を、脱泡しつつ混練するものである請求項1又は請求項2記載の発破用填塞物。」とあるのを、「脱水汚泥とベントナイト粉末、或いはマサの破砕粉や砕石粉にベントナイト粉末及び水を加えた混合物を、脱泡しつつ混練するものである請求項1又は請求項2記載の発破用填塞物の製造方法。」に訂正する。

エ 訂正事項4
本件特許の特許請求の範囲の請求項4に「粘結剤として、フノリ、CMC、ポバールその他の糊料溶液を全体に対する重量比で1?2.5%添加するものである請求項1、又は請求項2記載の発破用填塞物。」とあるのを、「粘結剤として、フノリ、CMC、ポバールその他の糊料溶液を全体に対する重量比で1?2.5%添加するものである請求項1、又は請求項2記載の発破用填塞物の製造方法。」に訂正する。

オ 訂正事項5
本件特許の特許請求の範囲の請求項5に「保水剤として、多価アルコールを全体に対する重量比で1?2.5%添加するか成型物表面に噴霧するものである請求項1、請求項2又は請求項3記載の発破用填塞物。」とあるのを、「保水剤として、多価アルコールを全体に対する重量比で1?2.5%添加するか成型物表面に噴霧するものである請求項1、請求項2又は請求項3記載の発破用填塞物の製造方法。」に訂正する。

カ 訂正事項6
本件特許の特許請求の範囲の請求項6に「成型物を、その直径よりも5?10mm大きめの薄いプラスチック袋に収納密封してなる請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載の発破用填塞物。」とあるのを、「成型物を、その直径よりも5?10mm大きめの薄いプラスチック袋に収納密封してなる請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載の発破用填塞物の製造方法。」に訂正する。

キ 訂正事項7
本件特許の明細書の【発明の名称】に「発破用填塞物」とあるのを、「発破用填塞物の製造方法。」に訂正する。

ク 訂正事項8
本件特許の明細書の段落【0001】【産業上の利用分野】に「本発明は、新規な発破用填塞物に関わり、特に産業廃棄物であるマサの破砕汚泥や砕石汚泥、或いは破砕粉を有効に利用するものに関する。」とあるのを、「本発明は、新規な発破用填塞物の製造方法に関わり、特に産業廃棄物であるマサの破砕汚泥や砕石汚泥、或いは破砕粉を有効に利用するものに関する。」に訂正する。

ケ 訂正事項9
本件特許の明細書の段落【0007】【課題を解決するための手段】に「本発明者らは、上記に鑑み、マサの破砕粉や砕石粉、或いはこれらの汚泥の有効利用の一環として発破用填塞物の開発に着眼し、研究を進めた結果本発明を完成させたものである。」とあるのを、「本発明者らは、上記に鑑み、マサの破砕粉や砕石粉、或いはこれらの汚泥の有効利用の一環として発破用填塞物の製造方法の開発に着眼し、研究を進めた結果本発明を完成させたものである。」に訂正する。

コ 訂正事項10
本件特許の明細書の段落【0024】【発明の効果】に「以上説明したように本発明の発破用填塞物は、マサの破砕粉や砕石粉、或いはこれらの汚泥にベントナイトを加え適宜水分を調整して混練し成型したものである。従って、産業廃棄物である砕石粉やマサ汚泥の有効利用になる。更に、砕石粉やマサ汚泥は全国各地で排出されるため入手は容易であるし、他の種原料であるベントナイトも安価で容易に入手できるため、原材料の入手には事欠かかず、極めて低コストなものとなる。しかも、品質は従来のものとかわらず、また製造は単に混練して押し出すだけであるから、装置さえあれば特殊な技術も不要で消費地の近くでの大量生産も可能となり、トータルコストは従来のものに比べて大幅に低減するなど、極めて優れたものである。」とあるのを、「以上説明したように本発明の発破用填塞物の製造方法で製造される発破用填塞物は、マサの破砕粉や砕石粉、或いはこれらの汚泥にベントナイトを加え適宜水分を調整して混練し成型したものである。従って、産業廃棄物である砕石粉やマサ汚泥の有効利用になる。更に、砕石粉やマサ汚泥は全国各地で排出されるため入手は容易であるし、他の主原料であるベントナイトも安価で容易に入手できるため、原材料の入手には事欠かず、極めて低コストなものとなる。しかも、品質は従来のものとかわらず、また製造は単に混練して押し出すだけであるから、装置さえあれば特殊な技術も不要で消費地の近くでの大量生産も可能となり、トータルコストは従来のものに比べて大幅に低減するなど、極めて優れたものである。」に訂正する。

サ 訂正事項11
本件特許の明細書の段落【0025】に「また、本発明の発破用填塞物は、水分を幾分多めにしておくと、そのままでも1週間以内程度は柔らかさを保つので、製造後直ちに使用するのにはこのままでもよい。しかし、長期保存の観点からは保水剤を添加するとか、プラスチック袋に(密封)収納するとよい。特に、袋に収納すると互いにくっつくこともないし、発破孔への挿入もスムーズに行なえるし、半年以上も固くならず保管性能が著しく向上するなど、大きな効果を奏するものである。」とあるのを、「また、本発明の発破用填塞物の製造方法で製造される発破用填塞物は、水分を幾分多めにしておくと、そのままでも1週間以内程度は柔らかさを保つので、製造後直ちに使用するのにはこのままでもよい。しかし、長期保存の観点からは保水剤を添加するとか、プラスチック袋に(密封)収納するとよい。特に、袋に収納すると互いにくっつくこともないし、発破孔への挿入もスムーズに行なえるし、半年以上も固くならず保管性能が著しく向上するなど、大きな効果を奏するものである。」に訂正する。

第3 当審の判断
1.訂正事項1について
(1)訂正の目的について
訂正前請求項1の記載は、「・・・の長さに切断したことを特徴とする発破用填塞物。」であるから、訂正前の請求項1に係る発明「以下「訂正前請求項1発明」という。)の対象は、「発破用填塞物」という「物」であることは明らかである。
そして、訂正前請求項1には、「マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥(含水率20?25%程度)にベントナイト粉末(含水率7?20%程度)を、含水率が20?25%になるように絶乾重量比で2?4対1の割合で加えたものを混練し、次いで25?50mmの直径で押出機から押し出し成型し10?30cmの長さに切断した」と特定されていることから、「発破用填塞物」に関し、その「製造方法」が記載されている。
ここで、「物の発明についての特許に係る特許請求の範囲にその物の製造方法が記載されている場合において、当該特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号にいう『発明が明確であること』という要件に適合するといえるのは、出願時において当該物をその構造又は特性により直接特定することが不可能であるか、又はおよそ実際的でないという事情が存在するときに限られると解するのが相当である」(最高裁第二小法廷判決平成27年6月5日(平成24年(受)第1204号))と判示されている。
そこで、上記判示事項を踏まえて検討すると、訂正前請求項1には、「マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥(含水率20?25%程度)にベントナイト粉末(含水率7?20%程度)を、含水率が20?25%になるように絶乾重量比で2?4対1の割合で加えたものを混練し、次いで25?50mmの直径で押出機から押し出し成型し10?30cmの長さに切断した」との「発破用填塞物」の製造方法が記載されているから、「発明が明確であること」という要件を欠くおそれがあるものである。
そして、訂正事項1は、「発明が明確であること」という要件を欠くおそれがある訂正前請求項1を、「発破用填塞物の製造方法」として、「マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥(含水率20?25%程度)にベントナイト粉末(含水率7?20%程度)を、含水率が20?25%になるように絶乾重量比で2?4対1の割合で加えたものを混練し、次いで25?50mmの直径で押出機から押し出し成型し10?30cmの長さに切断すること」を特定する訂正後請求項1に訂正するものであって、「発明が明確であること」という要件を満たすものである。
したがって、当該訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものに該当する。

(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
本件特許の願書に添付した明細書の段落【0015】には、「【実施例】(実施例1)次ぎに、本発明の実施例を説明する。まず、プレス脱水したマサ汚泥(含水率22.5%)30kgに、粉末ベントナイト( 含水率14.5%)10kgを加え、小型の土練機で脱泡しつつ混練する。次いで、押出機から直径2.5cmの太さに押出し、20cmの長さに切断した。」と記載され、訂正後の請求項1に係る発明(以下「訂正後請求項1発明」という。)に対応する「発破用填塞物の製造方法」が記載されているから、訂正事項1は、本件の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものである。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第5項の規定に適合する。

(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
ア 発明が解決しようとする課題とその解決手段について
特許法第126条第6項は、第1項に規定する訂正がいかなる場合にも実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであってはならない旨を規定したものである。
また、特許法第36条第4項第1号の規定により委任された特許法施行規則の第24条の2には、「特許法第36条第4項第1号の経済産業省令で定めるところによる記載は、発明が解決しようとする課題及びその解決手段その他のその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が発明の技術上の意義を理解するために必要な事項を記載することによりしなければならない。」と規定されているから、訂正前請求項1発明と訂正後請求項1発明において、発明が解決しようとする課題及びその解決手段が、実質的に変更されたものか否かにより、訂正後請求項1発明の技術上の意義が、訂正前請求項1発明の技術上の意義を実質上拡張し、又は変更されたものであるか否かについて検討する。
訂正前の本件特許の明細書の記載によれば、訂正前請求項1発明の課題は、「従来の緑泥石粘土製のものと変わらない軟らかさと、可塑性、粘着性を持った」「発破用填塞物」を得ること(段落【0004】?【0009】)、及び「品質は従来のものとかわらず、また製造は単に混練して押し出すだけであるから、装置さえあれば特殊な技術も不要で消費地の近くでの大量生産も可能となり、トータルコストは従来のものに比べて大幅に低減する」こと(段落【0024】)と理解することができ、その解決手段は「マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥(含水率20?25%程度)にベントナイト粉末(含水率7?20%程度)を、含水率が20?25%になるように絶乾重量比で2?4対1の割合で加えたものを混練し、次いで25?50mmの直径で押出機から押し出し成型し10?30cmの長さに切断」することである。
他方、訂正後の本件特許の明細書の記載によれば、訂正後請求項1発明の課題も、「従来の緑泥石粘土製のものと変わらない軟らかさと、可塑性、粘着性を持った」「発破用填塞物」を得ること(段落【0004】?【0009】)、及び「品質は従来のものとかわらず、また製造は単に混練して押し出すだけであるから、装置さえあれば特殊な技術も不要で消費地の近くでの大量生産も可能となり、トータルコストは従来のものに比べて大幅に低減する」こと(段落【0024】)と理解することができ、その解決手段も「マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥(含水率20?25%程度)にベントナイト粉末(含水率7?20%程度)を、含水率が20?25%になるように絶乾重量比で2?4対1の割合で加えたものを混練し、次いで25?50mmの直径で押出機から押し出し成型し10?30cmの長さに切断」することである。
してみると、訂正前請求項1発明と訂正後請求項1発明の課題及び課題解決手段に実質的な変更はない。
したがって、訂正後請求項1発明の技術上の意義は、訂正前請求項1発明の技術上の意義を実質上拡張し、又は変更するものではない。

イ 訂正による第三者の不測の不利益について
特許請求の範囲は、「特許を受けようとする発明を特定するために必要と認める事項のすべて」が記載されたもの(特許法第36条第5項)である。
また、特許法第126条第6項は、第1項に規定する訂正がいかなる場合にも実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであってはならない旨を規定したものであって、訂正前の特許請求の範囲には含まれないとされた発明が訂正後の特許請求の範囲に含まれることとなる、言い換えれば、訂正前の発明の「実施」に該当しないとされた行為が訂正後の発明の「実施」に該当する行為となる場合、第三者にとって不測の不利益が生じるおそれがあるため、そうした事態が生じないことを担保したものである。
以上を踏まえ、訂正前請求項1発明と訂正後請求項1発明において、それぞれの発明の「実施」に該当する行為の異同により、訂正後請求項1発明の「実施」に該当する行為が、訂正前請求項1発明の「実施」に該当する行為を実質上拡張し、又は変更するものであるか否かについて検討する。
ここで、特許法第2条第3項第1号に規定された「物の発明」(訂正前請求項1発明)及び第3号に規定された「物を生産する方法の発明」(訂正後請求項1発明)の実施について比較する。
「物の発明」の実施(第1号)とは、「その物の生産、使用、譲渡等、輸出若しくは輸入又は譲渡等の申出をする行為」であり、「物を生産する方法」の実施(第3号)とは、「その方法の使用をする行為」(第2号)のほか、その方法により生産した「物の使用、譲渡等、輸出若しくは輸入又は譲渡等の申出をする行為」である。ここで、「物を生産する方法」の実施における「その方法の使用をする行為」とは、「その方法の使用により生産される物の生産をする行為」と解されることから、「物の発明」の実施における「その物の生産」をする行為に相当する。
してみると、「物の発明」の実施と「物を生産する方法の発明」の実施において、その実施行為の各態様については、全て対応するものである。
そして、訂正前請求項1発明は、「マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥(含水率20?25%程度)にベントナイト粉末(含水率7?20%程度)を、含水率が20?25%になるように絶乾重量比で2?4対1の割合で加えたものを混練し、次いで25?50mmの直径で押出機から押し出し成型し10?30cmの長さに切断した」という製造方法(以下「特定の製造方法」という)により「発破用填塞物」という物が特定された「物の発明」であるから、前記特定の製造方法により製造された「発破用填塞物」に加え、前記特定の製造方法により製造された「発破用填塞物」と同一の構造・特性を有する物も、特許発明の実施に含むものである。
他方、訂正後請求項1発明は、上記特定の製造方法により「発破用填塞物の製造方法」という方法が特定された「物を生産する方法の発明」であるから、前記特定の製造方法により製造された「発破用填塞物」を、特許発明の実施に含むものである。
したがって、訂正後請求項1発明の「実施」に該当する行為は、訂正前請求項1発明の「実施」に該当する行為に全て含まれるので、第三者にとって不測の不利益が生じるおそれはないから、訂正前請求項1発明の「実施」に該当する行為を実質上拡張し、又は変更するものとはいえない。

ウ 小括
以上のとおり、訂正後請求項1発明の技術上の意義は、訂正前請求項1発明の技術上の意義を実質上拡張し、又は変更するものではなく、訂正後請求項1発明の「実施」に該当する行為は、訂正前請求項1発明の「実施」に該当する行為を実質上拡張し、又は変更するものとはいえないから、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。

2.訂正事項2?6について
上記「1.」と同様の理由により、当該訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものに該当し、また、特許法第126条第5項、第6項の規定に適合する。

3.訂正事項7?9、11について
上記訂正事項7?9、11は、上記訂正事項1?6の訂正に伴って、特許請求の範囲と明細書の記載の整合を図るものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
したがって、当該訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものに該当し、また、特許法第126条第5項、第6項の規定に適合する。

4.訂正事項10について
(1)上記訂正事項10は、
(i)訂正前の「以上説明したように本発明の発破用填塞物は、マサの破砕粉や砕石粉、或いはこれらの汚泥にベントナイトを加え適宜水分を調整して混練し成型したものである。」とあるとの事項を、「以上説明したように本発明の発破用填塞物の製造方法で製造される発破用填塞物は、マサの破砕粉や砕石粉、或いはこれらの汚泥にベントナイトを加え適宜水分を調整して混練し成型したものである。」との事項に訂正すること、及び、
(ii)訂正前の「更に、砕石粉やマサ汚泥は全国各地で排出されるため入手は容易であるし、他の種原料であるベントナイトも安価で容易に入手できるため、原材料の入手には事欠かかず、極めて低コストなものとなる。」との事項を、「更に、砕石粉やマサ汚泥は全国各地で排出されるため入手は容易であるし、他の主原料であるベントナイトも安価で容易に入手できるため、原材料の入手には事欠かず、極めて低コストなものとなる。」との事項に訂正することを含むものである。

(2)上記(i)の訂正について、
上記(i)の訂正は、上記訂正事項1?6の訂正に伴って、特許請求の範囲と明細書の記載の整合を図るものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、当該訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものに該当し、また、特許法第126条第5項、第6項の規定に適合する。

(3)上記(ii)の訂正について
ア 訂正の目的について
訂正前の請求項1には、「マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥(含水率20?25%程度)にベントナイト粉末(含水率7?20%程度)を、含水率が20?25%になるように絶乾重量比で2?4対1の割合で加えたものを混練し、次いで25?50mmの直径で押出機から押し出し成型し10?30cmの長さに切断した」と記載されているところ、本件特許の明細書の段落【0009】には、「そこで、これらの汚泥(脱水物)にベントナイト(粉末)を加え適宜水分を調整して混練すると、従来の緑泥石粘土製のものと変わらない軟らかさと、可塑性、粘着性を持ったものが得られた。」と記載され、段落【0014】には、「本発明の発破用填塞物の主要材料は、上記したようにマサ汚泥や砕石汚泥(粉状のものも含む)とベントナイトであるが・・・」と記載されている。
そうすると、「マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥」と「ベントナイト」は、共に発破用填塞物を製造するための主原料をなすことが明らかであるから、訂正前の「他の種原料であるベントナイト」は、「他の主原料であるベントナイト」の誤記であることは明らかである。
また、訂正前の「事欠かかず」は送り仮名が誤っており、「事欠かず」の誤記であることが明らかである。
したがって、上記(ii)の訂正は、誤記である「他の種原料であるベントナイト」及び「事欠かかず」との記載を、「他の主原料であるベントナイト」及び「事欠かず」にそれぞれ訂正するものであるから、特許法第126条第1項第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものである。

新規事項の追加の有無
本件特許の明細書の段落【0009】には、「そこで、これらの汚泥(脱水物)にベントナイト(粉末)を加え適宜水分を調整して混練すると、従来の緑泥石粘土製のものと変わらない軟らかさと、可塑性、粘着性を持ったものが得られた。」と記載され、段落【0014】には、「本発明の発破用填塞物の主要材料は、上記したようにマサ汚泥や砕石汚泥(粉状のものも含む)とベントナイトであるが・・・」と記載されているから、上記(ii)の訂正は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された事項の範囲内においてされるものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。

ウ 特許請求の範囲の拡張、又は変更の有無
上記(ii)の訂正は、誤記の訂正を目的としたものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことは明らかであるから、特許法第126条第6項の規定に適合する。

エ 独立特許要件
上記(ii)の訂正による訂正後における特許請求の範囲の請求項1?6に記載されている事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせないから、上記(ii)の訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合する。

第4 むすび
以上のとおりであるから、本件審判の請求に係る訂正事項1?11は、特許法第126条第1項ただし書第2号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ同条第5項、第6項及び第7項の規定に適合するものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
発破用填塞物の製造方法
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、新規な発破用填塞物の製造方法に関わり、特に産業廃棄物であるマサの破砕汚泥や砕石汚泥、或いは破砕粉を有効に利用するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
発破を行う際に、発破用填塞物は極めて重要な働きをする。即ち、発破効率を高めるためには、発破孔に爆薬を装填(装薬)したあと、発破孔を隙間なく填塞物(込物)で密閉する必要がある。従って、填塞物を込める際には発破孔よりも幾分小さい直径の填塞物を1つずつ発破孔に押し込み、込棒で突いて孔全体に密着させる必要がある。そのため、填塞物は可塑性に富んで軟らかく且つ粘着性があって填塞作業がし易い物でなければならない。
【0003】
しかも、この填塞物は相当大量に消費するので、長期にわたり大量に生産する必要がある。従って、軟らかで変質しない状態を長期間(4?5月以上)安定して維持することが必要である。更に、大量消費(平均で岩場のトンネルの場合、長さ10cmのものが100M当たり7?8万個必要)のため、安価なことが要求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この観点から、発破用填塞物の素材としては、従来から緑泥石などの粘土が用いられてきた。この緑泥石などの粘土に水を加えて混練し、適宜のサイズに押出したものが全国各地のトンネル工事等で使用されている。しかし、この発破用填塞物は、粘土の産地が限られるのか或いは他の理由からかは不明であるが、現在2社程度しか生産していない。従って、その運送に多大の手間と費用がかかる問題があった。
【0005】
一方、生コン用の骨材に使用するために、花崗岩、特に年代が古い粗粒花崗岩が風化したマサ(真砂:なかには、直径1?2mもある礫も含まれている)を破砕して水樋選別することが、広く行われている。ところが、この際に排出される汚泥中に大量の微粒子鉱物(粘土成分)が含まれている。この汚泥はプレス脱水して廃棄されるが、その量がマサ全体の5?20%にも達するほど大量に排出されるうえ用途が全くなく、埋め立てるとか山間部に廃棄するしか処理方法がなかった。しかも、その粘性や難透水性のため、埋め立て地が使い難いとか河川や海の汚濁の原因になるなど、大きな社会問題になっている。汚泥以外に、粉塵も破砕機周辺に飛散堆積するなどして幾分発生するが、この処理も同様に困難を極めている。
【0006】
マサ以外に、硬質な各種の岩石(玄武岩、安山岩等の火成岩や、砂岩、粘板岩等の堆積岩が熱変成した硬度の高いもの等)が、同様に破砕されて道路用砕石やアスファルト骨材、生コン用骨材(マサ同様に水樋されるがロスが大きいためマサ由来のものに変更されつつある)などの建設用資材として使用されている。この場合、発生する粉塵は全体量の2%程度とマサよりは少ないが、処理量が極端に多いため全国で発生する砕石粉は膨大な量になる。この砕石粉もマサの場合と同様に用途がなく、砕石現場に埋め戻しされているのが現状である。また、装置を水洗したり破砕品を水樋したような場合に生じる汚泥(砕石汚泥)の処理についても、各企業は頭を痛めている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記に鑑み、マサの破砕粉や砕石粉、或いはこれらの汚泥の有効利用の一環として発破用填塞物の製造方法の開発に着眼し、研究を進めた結果本発明を完成させたものである。
【0008】
マサの水樋汚泥(マサ汚泥)の脱水物は一種の粘土とも言えるが、通常の粘土に比べて成分粒度が大きい(シルト(微砂)分や細砂分をかなり含む)ためか、或いは石英や長石成分を多く含むためか、幾分パサついた感じがして粘着性等に劣る。また、乾燥して微粉末になりやすい。砕石粉は、マサ汚泥よりは粒子が細かいものが多くまた組成鉱物も異なるものの、やはり同様の性状を示す。
【0009】
そこで、これらの汚泥(脱水物)にベントナイト(粉末)を加え適宜水分を調整して混練すると、従来の緑泥石粘土製のものと変わらない軟らかさと、可塑性、粘着性を持ったものが得られた。これは、ベントナイトが優良粘土であり、粘性や保水性に富むことを利用したものである。しかし、ベントナイト単体では粘着性があり過ぎるし軟らか過ぎて、発破用填塞物には適さない。
【0010】
本発明で言うところのマサ汚泥とは、前記したように、マサ(花崗岩、特に年代が古い粗粒花崗岩が風化したもの)を破砕機やロードミル等で粉砕し、必要な大きさの骨材等を水樋で分級した残りの汚泥であり、これをプレス脱水して使用する。尚、この汚泥は水樋後ピットに溜め、ここでピット砂(0.3?0.074mm径)を分離したものである。従って、粘土(粒径0.002mm以下)分以外にシルト(粒径0.02?0.002mm)分や細砂(粒径0.2?0.02)分も含んでいる。また、花崗岩の構成鉱物は石英、カリ長石、斜長石及び雲母である。この内斜長石が最も風化を受けやすいので、マサ汚泥中には斜長石成分が最も多く含まれているが硬い石英分や雲母もかなり多く含まれている。そして、脱水後の汚泥は、プレス機の能力等にもよるが通常20?25%程度の水分を含んでいる。一方、マサの破砕粉塵や砕石粉は、水樋したものでないため、0.3mm以下の種々な粒径のものの混合物である。また砕石汚泥は、砕石工程で生じる砕石粉を装置の洗浄等で洗い流したり、水樋したりして生じた汚泥であり、これををプレス脱水して使用する。脱水した砕石汚泥の含水率もプレス機の性能が同じなら同じ程度の水分となる。但し、凝集しにくいためか、脱水しにくい点が異なる。
【0011】
一方、ベントナイトの粉末は、含水率が7?20%程度である。そこで、脱水汚泥とベントナイトを3対1程度の割合で混ぜて混練すると、含水率が20?24%程度で、耳たぶ程度の軟らかさを持ったものができる。しかも、可塑性や粘着性も申し分ない。即ち、発破用填塞物の素材として最適なものが得られる。尚、発破用填塞物としては、含水率が20?25%程度が丁度よいが、混合物の含水率がこれより低ければ水を加え、高ければ脱水汚泥やベントナイトを幾分乾燥させてから混練するとよい。また、両者の絶乾重量比は、上記の場合で脱水汚泥2.7前後に対してベントナイト粉末1であるが、この値は、2?4対1程度、より好ましくは2.5?3対1程度であれば、目的を達する。
【0012】
一方、マサの破砕粉や砕石粉の場合、その含水率は2?7%程度である。そこで、ベントナイトの粉末と混合し、含水率が20?25%程度になるように水を加え、混練する。
【0013】
この混練物を、発破孔よりは幾分小さい寸法、例えば30?50mm程度の直径で、押出機から押し出し、10?30cm前後の長さに切断して発破用填塞物とする。押し出す前に、土練機等で空気を抜いておくとよい。更に、乾燥防止と発破孔内での滑りをよくするために、ポリエチレン等の薄いフイルム製袋に収納(密封)するとよい。袋の大きさは、発破孔内での発破用填塞物の広がりを勘案して幾分(5?10mm)大きめの径のものを用いる。
【0014】
本発明の発破用填塞物の主要材料は、上記したようにマサ汚泥や砕石汚泥(粉状のものも含む)とベントナイトであるが、これに粘結剤としてフノリやCMC、ポバール等の糊料を添加したり、保水剤として、エチレングリコールやジエチレングリコール、グリセリン、トリエチレングリコール等の多価アルコールを添加してもよい。多価アルコールの添加割合は、上記の混合割合(3対1)に対して重量で0?0.2程度、通常は0.05?0.1程度(全体に対する重量比で1?2.5%程度)用いれば十分である。但し、多価アルコールは、他の材料に比べて高価であるので、混練せずに成型物の表面に少量を噴霧するようにしてもよい。一方、糊料は多く入れすぎると弾性が出すぎるので、例えばフノリの場合1?数十gを水1リットルに溶解したフノリ液を、上記の混合割合(3対1)に対して重量で0?0.2程度、通常は0.05?0.1程度(全体に対する重量比で1?2.5%程度)用いる。他の糊料も同様である。
【0015】
【実施例】
(実施例1)次ぎに、本発明の実施例を説明する。まず、プレス脱水したマサ汚泥(含水率22.5%)30kgに、粉末ベントナイト(含水率14.5%)10kgを加え、小型の土練機で脱泡しつつ混練する。次いで、押出機から直径2.5cmの太さに押出し、20cmの長さに切断した。得られた発破用填塞物の含水率は20.5%であった。この発破用填塞物はそのまま室内に放置しておくと、1週間程度で固くなり、変形しにくくなった。
【0016】
上記で得られた発破用填塞物を、厚み8μ程度のポリエチレンフイルム製の袋に収納してシールしておいたところ、5月経過後も、もとの軟らかさを保っていた。
【0017】
(実施例2)実施例1と同じ割合のマサ汚泥とベントナイトに、1.6kgの水を加えて同様にして発破用填塞物(含水率24.5%)を得た。この発破用填塞物は1週間以上柔らかさを保ち、2週間程度で固くなり、変形しにくくなった。この発破用填塞物をポリエチレンフイルム製の袋に収納しシールしておいたところ、5月経過後も、もとの軟らかさを保っていた。
【0018】
(実施例3)実施例1と同じ割合のマサ汚泥とベントナイトに、フノリ液(濃度0.3%)を400g加え、同様に混練、押出して発破用填塞物(含水率21.5%)を得た。この発破用填塞物は、実施例1のものに比べてパサつき感は少ないが、そのまま室内に放置しておいたら同様に1週間程度で固くなった。一方、これをフイルム袋を収納したものは、5月経過後も軟らかさを保っていた。
【0019】
(実施例4)実施例1と同じ割合のマサ粘土とベントナイトに、400gのジエチレングリコールを加え、同様に混練、押出して発破用填塞物を得た。この発破用填塞物(含水率20.5%)をそのまま室内に放置しておいたところ、2週間以上経過しても軟らかさを保っていた。更に、これをプラスチック袋に収納しておいたところ、7月経過後も軟らかさを保っていた。
【0020】
(実施例5)実施例1で得た発破用填塞物の表面に、10倍に希釈したジエチレングリコール約1gを噴霧した。この発破用填塞物をそのまま室内に放置しておいたところ、1週間以上経過しても軟らかさを保っていた。更に、これをプラスチック袋に収納しておいたところ、6月経過後も軟らかさを保っていた。
【0021】
(実施例6)マサの粉塵(含水率3%)26kgに、粉末ベントナイト(含水率14.5%)10kgと水7.6kgを加え、小型の土練機で脱泡しつつ混練する。次いで、押出機から直径2.5cmの太さに押出し、20cmの長さに切断した。得られた発破用填塞物の含水率は22.5%であった。この発破用填塞物はそのまま室内に放置しておくと、1週間程度で硬くなり、変形しにくくなった。更に、これをプラスチック袋に収納しておいたところ、5月経過後も軟らかさを保っていた。
【0022】
(実施例7)砕石粉(含水率4)27kgに、粉末ベントナイト(含水率14.5%)10kgと水7.5kgを加え、小型の土練機で脱泡しつつ混練する。次いで、押出機から直径2.5cmの太さに押出し、20cmの長さに切断した。得られた発破用填塞物の含水率は22.5%であった。この発破用填塞物はそのまま室内に放置しておくと、1週間程度で固くなり、変形しにくくなった。更に、これをプラスチック袋に収納しておいたところ、5月経過後も軟らかさを保っていた。
【0023】
(実施例8)プレス脱水した砕石汚泥(含水率24%)34kgに、粉末ベントナイト(含水率14.5%)10kgと水0.5kgを加え、小型の土練機で脱泡しつつ混練する。次いで、押出機から直径2.5cmの太さに押出し、20cmの長さに切断した。得られた発破用填塞物の含水率は22.5%であった。この発破用填塞物はそのまま室内に放置しておくと、1週間程度で固くなり変形しにくくなった。更に、これをプラスチック袋に収納しておいたところ、5月経過後も軟らかさを保っていた。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の発破用填塞物の製造方法で製造される発破用填塞物は、マサの破砕粉や砕石粉、或いはこれらの汚泥にベントナイトを加え適宜水分を調整して混練し成型したものである。従って、産業廃棄物である砕石粉やマサ汚泥の有効利用になる。更に、砕石粉やマサ汚泥は全国各地で排出されるため入手は容易であるし、他の主原料であるベントナイトも安価で容易に入手できるため、原材料の入手には事欠かず、極めて低コストなものとなる。しかも、品質は従来のものとかわらず、また製造は単に混練して押し出すだけであるから、装置さえあれば特殊な技術も不要で消費地の近くでの大量生産も可能となり、トータルコストは従来のものに比べて大幅に低減するなど、極めて優れたものである。
【0025】
また、本発明の発破用填塞物の製造方法で製造される発破用填塞物は、水分を幾分多めにしておくと、そのままでも1週間以内程度は柔らかさを保つので、製造後直ちに使用するのにはこのままでもよい。しかし、長期保存の観点からは保水剤を添加するとか、プラスチック袋に(密封)収納するとよい。特に、袋に収納すると互いにくっつくこともないし、発破孔への挿入もスムーズに行なえるし、半年以上も固くならず保管性能が著しく向上するなど、大きな効果を奏するものである。
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥(含水率20?25%程度)にベントナイト粉末(含水率7?20%程度)を、含水率が20?25%になるように絶乾重量比で2?4対1の割合で加えたものを混練し、
次いで25?50mmの直径で押出機から押し出し成型し10?30cmの長さに切断することを特徴とする発破用填塞物の製造方法。
【請求項2】
マサの破砕粉や砕石粉(含水率2?7%程度)にベントナイト粉末(含水率7?20%程度)を絶乾重量比で2?4対1の割合で加えたものに、全体の含水率が20?25%になるように水を加えて混練し、
次いで25?50mmの直径で押出機から押し出し成型し10?30cmの長さに切断することを特徴とする発破用填塞物の製造方法。
【請求項3】
脱水汚泥とベントナイト粉末、或いはマサの破砕粉や砕石粉にベントナイト粉末及び水を加えた混合物を、脱泡しつつ混練するものである請求項1又は請求項2記載の発破用填塞物の製造方法。
【請求項4】
粘結剤として、フノリ、CMC、ポバールその他の糊料溶液を全体に対する重量比で1?2.5%添加するものである請求項1、又は請求項2記載の発破用填塞物の製造方法。
【請求項5】
保水剤として、多価アルコールを全体に対する重量比で1?2.5%添加するか成型物表面に噴霧するものである請求項1、請求項2又は請求項3記載の発破用填塞物の製造方法。
【請求項6】
成型物を、その直径よりも5?10mm大きめの薄いプラスチック袋に収納密封してなる請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載の発破用填塞物の製造方法。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2016-08-16 
結審通知日 2016-08-18 
審決日 2016-08-30 
出願番号 特願平6-26309
審決分類 P 1 41・ 852- Y (F42D)
P 1 41・ 854- Y (F42D)
P 1 41・ 853- Y (F42D)
最終処分 成立  
前審関与審査官 大山 健  
特許庁審判長 和田 雄二
特許庁審判官 氏原 康宏
島田 信一
登録日 2003-08-08 
登録番号 特許第3458131号(P3458131)
発明の名称 発破用填塞物の製造方法  
代理人 永田 貴久  
代理人 赤松 俊治  
代理人 谷 昌樹  
代理人 谷 昌樹  
代理人 永田 貴久  
代理人 赤松 俊治  
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