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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する A63F |
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管理番号 | 1321463 |
審判番号 | 訂正2016-390098 |
総通号数 | 205 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2017-01-27 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2016-07-25 |
確定日 | 2016-09-26 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第5783624号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第5783624号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件訂正審判の請求に係る特許第5783624号(以下、「本件特許」という。)は、平成20年11月25日に特願2008-300005号として特許出願され、平成27年7月31日に特許権の設定登録がなされ、平成28年7月25日に本件訂正審判の請求がなされたものである。 第2 請求の趣旨 本件訂正審判の趣旨は、本件特許の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。 第3 訂正事項 1 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に「前記表示装置」と記載されているのを、「演出表示装置」に訂正する(下線部は訂正箇所を表す。以下も同様。)。 2 訂正事項2 特許請求の範囲の請求項1に「図柄変動の停止後」と記載されているのを、「装飾図柄の変動の停止後」に訂正する。 第4 当審の判断 1 訂正事項1について (1)訂正の目的について 訂正前の請求項1には、「前記表示装置」と記載されており、この記載よりも前に記載された「表示装置」は、「特別図柄表示装置」と記載されたものしかなかったが、「前記表示装置」が「特別図柄表示装置」のことを意味しているのかどうかが明瞭でなかった。 一方、願書に添付した明細書の段落【0022】には、「遊技領域52の左方に設けられた特別図柄表示装置61および遊技領域52の略中央に設けられた演出表示装置60は、それぞれの画面に特別図柄192の変動と、特別図柄192に連動する装飾図柄190を含む演出画像の変動を表示する」と記載されており、表示装置には、「特別図柄表示装置61」と「演出表示装置60」とがあることが示されている。 そして、同段落【0053】には、「パターン記憶手段130は、装飾図柄190の変動において演出表示装置60に表示させる演出的な画像内容とその表示過程が定められた複数の演出パターンを保持する。」と記載され、演出パターンにしたがって演出が表示される表示装置が「演出表示装置60」の方であることが示されているといえる。 そうすると、訂正前の請求項1に記載された「前記表示装置」は、「演出パターンにしたがって前記演出を」「表示させる」ものであるから、「特別図柄表示装置」とは異なり、願書に添付した明細書に記載された「演出表示装置60」に相当するものである。 したがって、訂正事項1は、訂正前の請求項1における「前記表示装置」を「演出表示装置」と訂正することにより、「特別図柄表示装置」との異同を明らかにし、請求項1の記載を明瞭にするものであるから、特許法第126条第1項ただし書き第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 (2)新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について 訂正事項1は、上記1(1)において検討したとおり、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「本件特許明細書等」という。)の記載に基づくものであって、本件特許明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてされたものである。 また、訂正事項1は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項1は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 2 訂正事項2について (1)訂正の目的について 訂正前の請求項1には、「図柄変動の停止後」と記載されていたが、この記載中の「図柄変動」が、同じく訂正前の請求項1に記載された「前記特別図柄が変動表示される」及び「前記特別図柄の変動表示」における「特別図柄」の「変動」と同じことを意味しているのかどうかが明瞭でなかった。 一方、願書に添付した明細書の段落【0022】には、「演出表示装置60は、特別図柄192の変動表示と連動する形で装飾図柄190を変動表示する液晶ディスプレイである。」と記載され、図柄変動には、「特別図柄192の変動」と「装飾図柄190」の「変動」とがあることが示されている。 そして、同段落【0053】には、「パターン記憶手段130は、装飾図柄190の変動において演出表示装置60に表示させる演出的な画像内容とその表示過程が定められた複数の演出パターンを保持する。」と記載され、演出パターンにしたがった図柄変動が「装飾図柄190の変動」の方であることが示されているといえる。 そうすると、訂正前の請求項1に記載された「図柄変動」は、「演出パターンにしたがった」ものであるから、特別図柄の変動とは異なり、願書に添付した明細書に記載された「装飾図柄190の変動」に相当するものである。 したがって、訂正事項2は、訂正前の請求項1における「図柄変動の停止後」を「装飾図柄の変動の停止後」と訂正することにより、特別図柄の変動との異同を明らかにし、請求項1の記載を明瞭にするものであるから、特許法第126条第1項ただし書き第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 (2)新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について 訂正事項2は、上記2(1)において検討したとおり、本件特許明細書等の記載に基づくものであって、本件特許明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてされたものである。 また、訂正事項2は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項2は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 第5 むすび 以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1及び2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同法同条第5?6項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 遊技領域が形成された遊技盤と、 前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動入賞口と、 前記始動入賞口への入球を契機に当否抽選値を取得する抽選手段と、 取得された当否抽選値が大当たりを示すものか否かを表す特別図柄として、大当たりを示す複数の特別図柄および大当たりを示す特別図柄以外の複数の特別図柄からいずれかを決定する図柄決定手段と、 前記特別図柄が変動表示される特別図柄表示装置と、 パターン決定抽選値と前記特別図柄の変動過程が定められた変動パターンとの対応関係がそれぞれ定められた複数のパターン選択テーブルを保持し、前記複数のパターン選択テーブルのうち一つを参照して、取得されたパターン決定抽選値に対応する変動パターンを選択する変動パターン決定手段と、 前記選択された変動パターンに基づいて、前記特別図柄の変動表示に伴って表示すべき演出の過程が定められた演出パターンを決定する演出決定手段と、 決定された演出パターンにしたがって前記演出を演出表示装置に表示させる演出実行手段と、 を備え、 前記抽選手段、前記図柄決定手段、および前記変動パターン決定手段は遊技の進行を制御する主制御装置に設けられ、前記演出決定手段および前記演出実行手段は遊技における演出の動作を制御する副制御装置に設けられ、 前記変動パターン決定手段は、前記図柄決定手段により前記大当たりを示す特別図柄以外の複数の特別図柄に含まれる所定の特別図柄に決定された場合に、前記所定の特別図柄と異なるいずれかの特別図柄に決定された場合と一部の演出内容が共通する演出パターンにしたがった装飾図柄の変動の停止後において、変動パターンを選択する際に参照すべきパターン選択テーブルを変更することを特徴とする弾球遊技機。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審理終結日 | 2016-08-29 |
結審通知日 | 2016-08-31 |
審決日 | 2016-09-14 |
出願番号 | 特願2008-300005(P2008-300005) |
審決分類 |
P
1
41・
853-
Y
(A63F)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 秋山 斉昭 |
特許庁審判長 |
本郷 徹 |
特許庁審判官 |
小島 寛史 齋藤 智也 |
登録日 | 2015-07-31 |
登録番号 | 特許第5783624号(P5783624) |
発明の名称 | 弾球遊技機 |
代理人 | 森下 賢樹 |
代理人 | 森下 賢樹 |