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審決分類 |
審判 全部申し立て 2項進歩性 A61K 審判 全部申し立て 特36条4項詳細な説明の記載不備 A61K 審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 A61K 審判 全部申し立て 発明同一 A61K |
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管理番号 | 1322283 |
異議申立番号 | 異議2016-700051 |
総通号数 | 205 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 2017-01-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2016-01-22 |
確定日 | 2016-10-07 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第5753819号発明「プログラム細胞死1(PD-1)経路を阻害することによる持続感染および癌の処置のための方法および組成物」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第5753819号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項[1?4,7,9]、[5,6,8,9]について訂正することを認める。 特許第5753819号の請求項1ないし9に係る特許を維持する。 |
理由 |
第1 手続の経緯 特許第5753819号の請求項1?9に係る特許についての出願は、平成18年6月8日を国際出願日とする特願2008-515956号の一部を、平成24年5月29日に新たな特許出願である特願2012-121491号としたものであって、平成27年5月29日にその特許権の設定登録がされ、その後、その特許に対し、特許異議申立人村田真一により特許異議の申立てがなされ、平成28年4月18日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である平成28年7月19日に意見書の提出及び訂正の請求があり、これを受けて、特許異議申立人に対して平成28年7月27日付けで訂正請求があった旨が通知され、その指定期間内である平成28年8月30日に意見書の提出があったものである。 第2 訂正の適否についての判断 (1) 訂正の内容 本件訂正請求による訂正の内容は、以下のア、イのとおりである。 ア 請求項1?4,7,9からなる一群の請求項について 特許請求の範囲の請求項1に、「ホジキンリンパ腫または血管免疫芽球性リンパ腫の症状を軽減または予防するための薬学的組成物であって、」と記載されているのを、「または血管免疫芽球性リンパ腫」なる記載を削除して、「ホジキンリンパ腫の症状を軽減または予防するための薬学的組成物であって、」に訂正する。 イ 請求項5,6,8,9からなる一群の請求項について 特許請求の範囲の請求項5に、「ホジキンリンパ腫または血管免疫芽球性リンパ腫の処置のためにT細胞の細胞傷害活性を増大させるための薬学的組成物であって、」と記載されているのを、「または血管免疫芽球性リンパ腫」なる記載を削除して、「ホジキンリンパ腫の処置のためにT細胞の細胞傷害活性を増大させるための薬学的組成物であって、」に訂正する。 (2) 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 上記アの訂正は、薬学的組成物により軽減または予防される症状を、「ホジキンリンパ腫または血管免疫芽球性リンパ腫」から、「ホジキンリンパ腫」に限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 また、上記イの訂正は、T細胞の細胞傷害活性を増大させるための薬学的組成物が対象とする処置を、「ホジキンリンパ腫または血管免疫芽球性リンパ腫」から、「ホジキンリンパ腫」に限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (3) むすび 以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は、特許法第120条の5第2項第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法126条第5項及び第6項の規定に適合するので、訂正後の請求項[1?4,7,9]、[5,6,8,9]について訂正することを認める。 第3 特許異議の申立てについて (1) 本件発明 本件訂正請求により訂正された請求項1?9に係る発明(以下「本件発明1?9」という。)は、訂正特許請求の範囲の請求項1?9に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。 「 【請求項1】 ホジキンリンパ腫の症状を軽減または予防するための薬学的組成物であって、プログラム細胞死-1(PD-1)ポリペプチドの活性または発現を減少させる化合物を含み、化合物が、抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗PD-1 RNAi、抗PD-L1 RNAi、抗PD-1アンチセンスRNA、または抗PD-L1アンチセンスRNAである、薬学的組成物。 【請求項2】 前記化合物が、細胞傷害性T細胞の活性を増大させる、請求項1記載の薬学的組成物。 【請求項3】 前記抗体が、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、脱免疫抗体、またはIg融合タンパク質である、請求項1記載の薬学的組成物。 【請求項4】 ワクチンをさらに含む、請求項1記載の薬学的組成物。 【請求項5】 ホジキンリンパ腫の処置のためにT細胞の細胞傷害活性を増大させるための薬学的組成物であって、PD-1ポリペプチドの活性または発現を減少させる化合物を含み、化合物が、抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗PD-1 RNAi、抗PD-L1 RNAi、抗PD-1アンチセンスRNA、または抗PD-L1アンチセンスRNAである、薬学的組成物。 【請求項6】 前記化合物が、抗PD-L1抗体である、請求項5に記載の薬学的組成物。 【請求項7】 ホジキンリンパ腫が、リンパ球優勢型ホジキンリンパ腫である、請求項1?4のいずれか一項記載の薬学的組成物。 【請求項8】 ホジキンリンパ腫が、リンパ球優勢型ホジキンリンパ腫である、請求項5?6のいずれか一項記載の薬学的組成物。 【請求項9】 PD-1ポリペプチドの活性または発現を減少させる化合物が、抗PD-1抗体である、請求項1?5および7のいずれか一項記載の薬学的組成物。」 (2) 取消理由の概要 訂正前の請求項1?9に対して平成28年4月18日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は次のとおりである。 ア 請求項1?9に係る特許は、下記引用文献1?7に記載された発明に基づき、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、同項に係る特許は同法第113条第2号に該当するから、取り消されるべきものである。 イ 請求項1?5,7?9に係る特許は、本件特許の出願の日前の特許出願であって、本件特許の出願後に出願公開された下記出願9の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「出願当初明細書」という。)に記載された発明と同一であり、しかも、本件特許出願の発明者が出願9に係る発明をした者と同一ではなく、また本件特許の出願の時において、その出願人が出願9の出願人と同一でもなく、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができないものであるから、同項に係る特許は同法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。 ウ 請求項1?6,9に係る特許は、その発明の詳細な説明の記載が、同法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してなされたものであるから、同項に係る特許は同法第113条第4号に該当し、取り消されるべきものである。 エ 請求項1?6,9に係る特許は、引用文献11を参照すると、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してなされたものであるから、同項に係る特許は特許法第113条第4号に該当し、取り消されるべきものである。 引用文献1.国際公開第2004/004771号 引用文献2.Turkish Journal of Cancer、2000年、Vol.30、No.1、pp.5-14 引用文献3.Blood、2004年、Vol.103、No.5、pp.1755-1762 引用文献4.The New England Journal of Medicine、1974年、Vol.290、No.4、pp.181-186 引用文献5.The Journal of Clinical Investigation、1978年、Vol.61、No.6、pp.1620-1627 引用文献6.Seminars in Cancer Biology、2000年、Vol.10、No.5、pp.345-350 引用文献7.The Journal of Experimental Medicine、2003年、Vol.198、No.6、pp.851-862 出願9.特願2006-128058号(特開2006-340714号公報) 引用文献11.TRENDS in Molecular Medicine、2004年、Vol.10、No.3、pp.130-135 (3) 引用文献の記載 引用文献1?7及び出願9には、以下の記載がある。なお、引用文献2?7は英語のため、訳文にて示す。 ア 引用文献1 (A)「1.PD-1、PD-L1、またはPD-L2の免疫抑制シグナル阻害物質を含有してなる免疫賦活組成物。 2.PD-1、PD-L1、またはPD-L2の免疫抑制シグナル阻害物質を含有してなる癌治療組成物。 ・・・ 7.PD-1とPD-L1若しくはPD-1とPD-L2の相互作用阻害物質、PD-1の細胞内シグナル阻害物質、およびPD-1、PD-L1若しくはPD-L2の産生阻害物質から選択される一以上の免疫抑制シグナル阻害物質である請求の範囲1乃至6のいずれかに記載の組成物。 8.PD-1抗体、PD-L1抗体、可溶化PD-1、および可溶化PD-L1から選択される一以上のPD-1とPD-L1の相互作用阻害物質である請求の範囲7記載の組成物。 ・・・」(特許請求の範囲) (B)「本発明の癌治療組成物の投与によって、その効果が期待される癌または腫瘍として、例えば、癌腫、扁平上皮癌(例えば、子宮頚管、瞼、結膜、膣肺、口腔、、皮膚、膀胱、舌、喉頭、食道)、腺癌(例えば、前立腺、小腸、子宮内膜、子宮頚管、大腸、肺、膵、食道、直腸、子宮、胃、乳房、卵巣)が挙げられる。さらに、肉腫(例えば、筋原性肉腫)、白血病、神経腫、メラノーマ、リンパ腫も含まれる。」(20頁5?10行) (C)「実施例1 ・・・ 細胞傷害性アッセイは、^(51)Cr(クロム)遊離アッセイによって行った。 2C細胞(・・・)は、2CトランスジェニックB6マウス由来の(H-2L)^(d)アロ反応性の細胞傷害性T細胞である。第1図(B)に、2C細胞(E:エフェクター)を^(51)Crラベル化したP815細胞(T:ターゲット)と共に(○)または3つのPD-L1発現P815細胞株(P815/PD-L1)(□、◇、△)と共にあるいはさらに10mg/mlラットanti-PD-L1F(ab’)_(2)IgG存在下(▲)を、さまざまなE/T比で混合して、4時間で遊離される^(51)Crを測定した結果を示す。 抗PD-L1抗体(anti-PD-L1F(ab’)_(2))は、細胞傷害性Tリンパ球細胞の低下した細胞傷害活性を回復させた。これらの結果から、PD-L1の機能を阻害することによるPD-1およびPD-L1シグナルの阻害は、癌細胞に対する細胞傷害活性を増強させることができると考えられる。」(34頁3行?36頁10行) (D)「実施例2 1×10^(6)細胞のP815細胞(n=6)またはP815/PD-L1細胞(n=6)を同系DBA/2マウスの皮下にそれぞれ移入し、腫瘍増殖とマウスの生存率を評価した。」(36頁12?15行) (E)「実施例3 P815細胞を移入し免疫したマウスから細胞傷害性T細胞CTLを調整し、2×10^(6)個数のCTL細胞と、5×10^(6)個数のP815細胞またはP815/PD-L1細胞のみ、あるいはanti-PD-L1F(ab’)_(2)IgG(10mg/ml)存在下でP815/PD-L1細胞をそれぞれ混合培養し、24時間後の培養上清中のIFN-γをELISAキット(・・・)で測定した。その結果を第3図(A)に示す。 ・・・ 抗PD-L1抗体は、P815/PD-L1により抑制された細胞傷害性Tリンパ球細胞からのIFN-γ産生を回復させた(第3図(A))。抗PD-L1抗体の投与は、癌細胞増殖を抑制し、明確な生存効果を示した(第3図(B))。この結果は、抗PD-L1抗体の投与が癌治療に有効であることを示している。」(37頁4?20行) (F)「実施例4 1×10^(6)個数のB16メラノーマ(n=6)またはB16/PD-L1細胞(n=6)をB6マウスにはぞれぞれ皮下移入し、同数のB16/PD-L1細胞をPD-1トランスジェニックB6マウス(n=5)およびPD-1遺伝子ホモ欠損B6マウス(PD-1-/-(n=4))(・・・)に移入し、以後25日までそれぞれの腫瘍増殖を測定した。その結果を第4図に示す。 実施例5 2.5×10^(8)個数のJ558Lミエローマ細胞を皮下移入した同系Balb/Cマウス(n=9)に、ラットIgGあるいはanti-PD-L1F(ab’)_(2)IgG(0.1mg/一匹)を細胞移入後3、5、7日後にそれぞれ腹腔内投与し、腫瘍増殖を評価した(第5図(B))。また、同様にJ558Lミエローマ細胞を皮下移入したPD-1ホモ欠損マウスとBalb/C(n=4)での腫瘍増殖を比較した(第5図(C))。 抗PD-L1抗体の投与は、PD-L1を発現しているJ558癌細胞(第5図(A)に各種ミエローマ細胞株でのPD-L1発現を示すフローサイトメトリーを示す。)の増殖を抑制した(第5図(B))。また、J558細胞を移植したPD-1欠損マウスでは移植癌細胞の増殖は完全に阻害された(第5図(C))。これらの結果は、PD-L1もしくはPD-1の阻害が癌治療に有効であることを示している。」(37頁22行?38頁16行) (G)「実施例13 B16メラノーマ細胞を脾臓に移入したC57BL/6マウスに、抗マウスPD-1モノクローナル抗体を2日おきに腹腔内に投与して、移入後18日目の肝臓重量を測定することによって、癌転移に対する抗PD-1抗体の抑制効果を評価した。」(46頁12?16行) (H)「第1図(A)は、H-2L^(d)特異的2C CTLクローンのPD-1発現と、P815(肥満細胞種由来細胞株)のPD-L1発現安定形質転換株でのPD-L1発現を示すフローサイトメトリー、(B)は、・・・を示す。」(30頁25行?31頁3行) イ 引用文献2 (A)リンパ増殖性新生物における最新のREAL/WHO分類(8、9) ・・・ ホジキン病/リンパ腫 I.リンパ球優勢型 ・・・」(表1) ウ 引用文献3 (A)「免疫抑制性制御性T細胞はホジキンリンパ腫の反応性リンパ球に豊富である」(標題) (B)「ホジキンリンパ腫(HL)においては、免疫抑制が長く認識されてきたが、腫瘍に対する有効な免疫応答の欠如の基本的な原理は不明である。目的は、制御性T細胞が罹患リンパ節を支配しているという私達の仮説を検証することである。研究方法は、24人の患者のHL浸潤性リンパ球(HLIL)におけるCD4^(+)T細胞の機能及び対の末梢血単核球(PBMC)を解析することであった。・・・HLILが、インターロイキン10(IL-10)分泌性T制御性1(Tr1)及びCD4^(+)CD25^(+)制御性T細胞の療法の大規模な集団を含んでいることが示された。・・・このようにHLILは、極度に免疫抑制的な環境を誘導してホジキン-リードスタンバーグ細胞の無効な免疫クリアランスを説明する制御性T細胞のために高度に濃縮されている。」(要約) エ 引用文献4 (A)「未治療のホジキン病におけるリンパ球機能障害」(標題) (B)「ホジキン病における細胞性免疫応答を評価するインビトロの迅速かつ定量的な方法を提供するため、フィトヘマグルチニンで刺激したリンパ球によって合成されるタンパク質を測定した。44人の未治療のホジキン病患者からの末梢血リンパ球の機能を調べ、37人の健常者からのリンパ球の機能と比較した。リンパ球刺激におけるフィトヘマグルチニン用量依存性損傷は、ホジキン病では軽度の病状(ステージI及びII)の患者においてさえ検出することができた。さらに重症の患者においては、損傷はより顕著であった。集中的なメガボルト放射線療法後、2年から8年の間ずっと寛解が見られる患者のリンパ球も重度に損傷した応答を示した。」(要約) オ 引用文献5 (A)「サプレッサーリンパ球及び単球によって媒介される、ホジキン病における細胞性免疫障害」(標題) (B)「ホジキン病において、細胞性免疫障害の考えられるメカニズムは細胞介在性の抑制であり、これはサプレッサー細胞とエフェクターリンパ球の間の抑制性相互作用として定義される。・・・この発見は、抑制が、ホジキン病において変化されている通常の免疫制御機序であることを示している。」(要約) カ 引用文献6 (A)「最近の研究では、リード・スタンバーグ(R-S)細胞がホジキンリンパ腫の患部組織に特徴的な炎症性浸潤を説明し得る因子を産生する証拠が提供されている。産生された種々のケモカイン及びサイトカインは、Th2タイプのT細胞の優先的な流入を導き、Th1タイプの免疫応答を抑制する。全体として、R-S細胞の周囲のリンパ球の免疫表現型は、アネルギー及び/又はTh2タイプT細胞と一致している。したがって、これらの細胞は、細胞障害性抗腫瘍応答をサポートしていない。R-S細胞は腫瘍性B細胞であるので、これらのT細胞により産生されるサイトカインは、実際には、それらの増殖及び/又は生存に役立ち得る。・・・」(要約) キ 引用文献7 (A)「縦隔原発型B細胞リンパ腫の分子診断により、ホジキンリンパ腫に関連するびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の臨床的に良好なサブグループを同定する」(標題) (B)「現在の診断基準を用いては、縦隔原発型B細胞リンパ腫(PMBL)は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の他のタイプからは確実には区別をすることができない。・・・遺伝子プロファイリングは、PMBLとホジキンリンパ腫の間の関連性を強く指示し、他のDLBCLよりもPMBLにおいて高度に発現されていた遺伝子の3分の1以上が、ホジキンリンパ腫細胞においても特徴的に発現されていた。T細胞活性化の制御遺伝子をコードするPDL2は、PMBLを他のDLBCLから最も区別する遺伝子であり、かつホジキンリンパ腫細胞においても高度に発現されていた。PDL2及び数種の近傍遺伝子の遺伝子座は、PMBLの半数以上及びホジキンリンパ腫細胞株において増幅されていた。・・・」(要約) ク 出願9 (A)「・・・ 【請求項58】 被験者に対して治療有効量の抗PD-1抗体またはその抗原結合部分を投与することを特徴とする、当該被験者における腫瘍細胞増殖阻害方法。 ・・・ 【請求項63】 腫瘍細胞が、骨癌、膵癌、皮膚癌、頭頚部癌、皮膚または眼窩内悪性メラノーマ、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部癌、胃癌、精巣癌、子宮癌、卵管のカルシノーマ、子宮内膜カルシノーマ、子宮頚部カルシノーマ、膣カルシノーマ、外陰部カルシノーマ、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道癌、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、柔組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病を含む慢性または急性白血病、小児固形癌、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または尿管の癌、腎盂カルシノーマ、中枢神経系(CNS)腫瘍、原発性CNSリンパ腫、腫瘍新脈管形成、脊椎腫瘍、脳幹グリオーム、脳下垂体アデノーマ、カポシ肉腫、扁平上皮癌、扁平細胞癌、T細胞リンパ腫、アスベスト誘発癌類を含む環境誘発癌および上記癌の組み合わせからなる群から選択された癌細胞である請求項58に記載の方法。 ・・・」(【特許請求の範囲】) (B)「抗PD-1抗体 本発明の抗体は、抗体の特定の機能的特徴または性質によって特徴づけられる。例えば、当該抗体は、PD-1に特異的に結合する(・・・)。好適には、本発明の抗体はヒトPD-1に対してKDが1×10-7以下の高親和性で結合する。本発明の抗PD-1抗体は、好適には下記の性質を1個以上示す。 ・・・ (c)混合リンパ球反応(MLR)アッセイにおいてT細胞増殖を上昇させる。 (d)MLRアッセイにおいてインターフェロン-γ産生を増加させる。 (e)MLRアッセイにおいてインターロイキン-2(IL-2)分泌を増加させる。 ・・・ (g)PD-L1および/またはPD-L2のPD-1に対する結合を阻害する。 ・・・ (j)腫瘍細胞増殖をインビボで阻害する。」(段落【0074】) (C)「癌 抗体によるPD-1阻害は、患者において癌性細胞に対する免疫応答を増強できる。PD-1に対するリガンドPD-L1は、正常なヒト細胞では発現されないが、様々なヒト癌には多く発現している(・・・)。PD-1とPD-L1との相互作用の結果、腫瘍浸潤性リンパ球の減少、T細胞レセプターを介した増殖の低下、癌性細胞による免疫回避が起こる(・・・)。免疫抑制は、PD-L1に対するPD-1の局所相互作用を阻害することによって元に戻すことができ、PD-L2に対するPD-1の相互作用を同様に阻害する時、その効果は相加的である(・・・)。これまでの研究において、T細胞増殖がPD-L1に対するPD-1の相互作用を阻害することによって回復できることが示されているが、インビボにおいて、PD-1/PD-L1相互作用の阻害による癌腫瘍の増殖に対する直接的な効果については全く報告がない。本発明は、一面において、癌性腫瘍の増殖を阻害するように抗PD-1抗体を用いる、被験者のインビボ治療に関する。抗PD-1抗体だけを用いて癌性腫瘍の増殖を阻害できる。・・・」(段落【0215】) (D)「本発明の抗体を用いて増殖を阻害できる好適な癌は、免疫療法に応答する一般的な癌を含む。治療に好適な癌の例は限定されないが、メラノーマ(例えば、転移性悪性メラノーマ)、腎癌(例えば、透明細胞カルシノーマ)、前立腺癌(例えば、ホルモン難治性前立腺アデノカルシノーマ)、乳癌、結腸癌および肺癌(例えば、非小細胞肺癌)が含まれる。さらに、本発明の抗体でその増殖が阻害できる難治性または再発性の悪性疾患が含まれる。 本発明の方法を用いて治療できる他の癌の例としては、骨癌、膵癌、皮膚癌、頭頚部癌、皮膚若しくは眼窩内悪性メラノーマ、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部癌、胃癌、精巣癌、子宮癌、卵管のカルシノーマ、子宮内膜カルシノーマ、子宮頚部カルシノーマ、膣カルシノーマ、外陰部カルシノーマ、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道癌、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、柔組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病を含む慢性若しくは急性白血病、小児固形癌、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓若しくは尿管の癌、腎盂カルシノーマ、中枢神経系(CNS)腫瘍、原発性CNSリンパ腫、腫瘍新脈管形成、脊椎腫瘍、脳幹グリオーム、下垂体アデノーマ、カポシ肉腫、扁平上皮癌、扁平細胞癌、T細胞リンパ腫、アスベスト誘発癌を含む環境誘発癌および上記癌の組み合わせが挙げられる。また、本発明は、転移性癌、特にPD-L1を発現する転移性癌の治療に有用である(・・・)。」(段落【0217】?【0218】) (4) 判断 ア 特許法第29条第2項について (A)引用文献1に記載された発明 上記(3)ア(A)によれば、PD-1、PD-L1の免疫抑制シグナル阻害物質を含有してなる癌治療組成物が記載されているところ、上記(3)ア(A)によれば、上記免疫抑制シグナル物質は、PD-1抗体、PD-L1抗体等から選択される一以上のPD-1とPD-L1の相互作用阻害物質である。 そして、上記(3)ア(B)によれば、効果が期待される癌としてリンパ腫が記載されている。しかし、医薬発明が刊行物に記載されているというためには、当該医薬の有効成分となる物質が、目的とする医薬用途に実際に使用できることが明らかであるように当該刊行物に記載されていなければならないところ、上記(3)ア(C)?(G)によれば、引用文献1において明らかにされた医薬用途は、P815細胞(肥満細胞腫由来細胞株。上記(3)ア(H)参照。)、B16メラノーマ、J558Lミエローマ細胞によって起こる癌のみであり、実際にリンパ腫を対象に効果を確認した試験例等は記載されていない。また、上記(3)ア(B)に列挙された多数の癌の全てについて、PD-L1の発現の程度や、PD-1との相互作用による影響等が同等であり、これらの癌のうち、特定の癌に対する効果が確認されれば、他の如何なる癌に対しても当然に効果があると、当業者が一般に認識していたものともいえない。そうすると、引用文献1には、文言上、癌治療組成物なる発明が記載されているとは言い得ても、リンパ腫治療組成物の発明が記載されているとまではいえない。 以上のことから、引用文献1に記載された発明(以下、「引用発明1」という。)は、以下のとおりであると認められる。 「PD-1抗体、PD-L1抗体から選択される一以上のPD-1とPD-L1の相互作用阻害物質を含有してなる癌治療組成物。」 (B) 本件発明1について 本件発明1と引用発明1とを対比する。引用発明1の「PD-1抗体」、「PD-L1抗体」は、それぞれ本件発明1の「抗PD-1抗体」、「抗PD-L1抗体」に該当する。また、上記(3)ア(A)によれば、引用発明1の「PD-1とPD-L1の相互作用阻害物質」は、PD-1の免疫抑制シグナルを阻害する、すなわち、PD-1の機能を阻害するものであるから、本件発明1の「プログラム細胞死-1(PD-1)ポリペプチドの活性を減少させる化合物」に該当する。 そうすると、両者は「薬学的組成物であって、プログラム細胞死-1(PD-1)ポリペプチドの活性または発現を減少させる化合物を含み、化合物が、抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗PD-1 RNAi、抗PD-L1 RNAi、抗PD-1アンチセンスRNA、または抗PD-L1アンチセンスRNAである、薬学的組成物。」である点で一致し、以下の点(以下、「相違点1」という。)で相違する。 (相違点1) 薬学的組成物の用途が、本件発明1では「ホジキンリンパ腫」であるのに対し、引用発明1では「癌」である点。 そこで、上記相違点1について、以下に検討する。 上記(3)ア(B)によれば、引用文献1には、対象となる癌として、リンパ腫が記載されているが、該記載は癌を多数列挙した中の一つに過ぎない。また、引用文献2?7の記載から、リンパ腫が多数の疾病に分類され、その一つにホジキンリンパ腫があること(上記(3)イ(A))、ホジキンリンパ腫では細胞性免疫応答が抑制されていること(上記(3)ウ(A)?カ(A))、ホジキンリンパ腫株ではT細胞活性化の制御遺伝子をコードするPDL2及び数種の近傍遺伝子の遺伝子座が増幅されていること(上記(3)キ(A)及び(B))は、本願優先日前に公知であったといえるが、ホジキンリンパ腫において、PD-1とPD-L1の相互作用によりT細胞活性が抑制されていたことは、引用文献1?7のいずれにも記載されていない。 そうすると、抗PD-1抗体や抗PD-L1抗体といった、PD-1ポリペプチドの活性または発現を減少させる化合物を含む薬学的組成物を適用する対象疾病として、引用文献1に記載された多数の癌の中からリンパ腫を選択し、さらに、リンパ腫に含まれる多数の疾病の中から、ホジキンリンパ腫を選択することは、引用文献1?7に接した当業者においても動機付けられたとはいえない。 そして、本件特許の明細書の実施例9によれば、上記化合物を含む薬学的組成物をホジキンリンパ腫に使用できる蓋然性が明らかにされており、このような本件発明1の効果は、引用文献1?7から当業者が予測し得たものとはいえない。 したがって、本件発明1は、引用文献1?7に記載の発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (C) 本件発明5について 本件発明5と引用発明1とを対比する。上記(B)と同様に、引用発明1の「PD-1抗体」、「PD-L1抗体」、「PD-1とPD-L1の相互作用阻害物質」は、それぞれ本件発明5の「抗PD-1抗体」、「抗PD-L1抗体」、「PD-1ポリペプチドの活性を減少させる化合物」に該当する。また、上記(3)ア(C)及び(E)によれば、PD-1とPD-L1の相互作用を阻害することにより、細胞障害性Tリンパ球細胞の細胞傷害活性が増強するのであるから、引用発明1の「組成物」は、本件発明5の「T細胞の細胞傷害活性を増大させるための薬学的組成物」に該当する。 そうすると、両者は、「T細胞の細胞傷害活性を増大させるための薬学的組成物であって、PD-1ポリペプチドの活性または発現を減少させる化合物を含み、化合物が、抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗PD-1 RNAi、抗PD-L1 RNAi、抗PD-1アンチセンスRNA、または抗PD-L1アンチセンスRNAである、薬学的組成物。」である点で一致し、以下の点(以下、「相違点2」という。)で相違する。 (相違点2) T細胞の細胞傷害活性を増大させるための薬学的組成物の用途が、本件発明5では「ホジキンリンパ腫」であるのに対し、引用発明1では「癌」である点。 そこで、上記相違点2について検討すると、上記(B)にて説示したところと同様の理由により、引用発明1の対象疾病である癌を、ホジキンリンパ腫とすることが、引用文献1?7に記載の発明から当業者が動機付けられたとはいえないし、本件発明5の効果を当業者が予測し得たともいえない。 したがって、本件発明5は、引用文献1?7に記載の発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (D) 本件発明2?4,6?9について 本件発明2?4,6?9は、本件発明1又は5を更に減縮したものであるから、上記(B)又は(C)にて説示した、本件発明1又は5についての判断と同様の理由により、引用文献1?7に記載の発明から当業者が容易に発明をすることができたものではない。 イ 特許法第29条の2について (A) 出願9の出願当初明細書に記載された発明 上記(3)ク(A)によれば、被験者に対して治療有効量の抗PD-1抗体を投与することを特徴とする、当該被験者における腫瘍細胞増殖阻害方法が記載されているのであるから、出願9には、投与されている薬剤自体、すなわち、抗PD-1抗体を有効成分とする腫瘍細胞増殖阻害剤も記載されているといえる。そして、上記(3)ク(B)及び(C)によれば、抗PD-1抗体は、PD-L1に対するPD-1の相互作用を阻害し、T細胞増殖を回復できる。 また、上記(3)ク(A)及び(D)によれば、腫瘍細胞又は治療できる癌の例としてホジキン病が挙げられている。しかし、ホジキン病は多数列挙された腫瘍細胞又は癌の一つとして記載されているに過ぎず、実際に試験されている腫瘍細胞は、SA1/N線維肉腫細胞やMC結直腸癌細胞、CT26結直腸癌細胞等の、ホジキン病とは異なる腫瘍の細胞のみである。そうすると、上記(4)ア(A)にて説示した理由と同様に、出願9にはホジキン病の腫瘍細胞増殖阻害剤が記載されているとまではいえない。 以上のことから、出願9の出願当初明細書に記載された発明(以下、「出願9発明」という。)は、以下のとおりであると認められる。 「抗PD-1抗体を有効成分とする腫瘍細胞増殖阻害剤であって、PD-L1に対するPD-1の相互作用を阻害することによってT細胞増殖が回復する、腫瘍細胞増殖阻害剤。」 (B) 本件発明1について 本件発明1と出願9発明を対比すると、両者は、薬学的組成物の用途が、出願9発明では「腫瘍細胞増殖阻害」であるのに対し、本件発明1では「腫瘍細胞増殖阻害」の特定の下位概念である「ホジキンリンパ腫」である点で相違するから、本件発明1は出願9発明と同一であるとはいえない。 (C) 本件発明5について 本件発明5と出願9発明を対比すると、両者は、T細胞の細胞傷害活性を増大させるための薬学的組成物の用途が、出願9発明では「腫瘍細胞増殖阻害」であるのに対し、本件発明5では「腫瘍細胞増殖阻害」の特定の下位概念である「ホジキンリンパ腫」である点で相違するから、本件発明5は出願9発明と同一であるとはいえない。 (D) 本件発明2?4,7?9について 本件発明2?4,7?9は、本件発明1又は5を更に減縮したものであるから、上記(B)又は(C)にて説示した、本件発明1又は5についての判断と同様の理由により、本件発明2?4,7?9についても、出願9発明と同一であるとはいえない。 ウ及びエ 特許法第36条第4項第1号及び同法同条第6項第1号について (A) 取消理由について 平成28年4月18日付け取消理由において、訂正前の請求項1?6及び9に対して通知された、特許法第36条第4項第1号(実施可能要件)及び同法同条第6項第1号(サポート要件)についての取消理由の概要は、以下のとおりである。 (a)本件の発明の詳細な説明の記載は、当業者が、抗PD-1抗体又は抗PD-L1抗体等の有効成分を血管免疫芽球性リンパ腫に適用できる程度に明確かつ十分に記載されていないから、本件特許の発明の詳細な説明は、当業者が本件発明1?6及び9を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されておらず、本件特許は実施可能要件を満たしていない。 (b)本件発明1?6及び9は、PD-1の活性または発現を減少させる抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体等により、T細胞の細胞傷害活性を増大させて、血管免疫芽球性リンパ腫を治療することを課題としているところ、本件特許の発明の詳細な説明は、当該課題が解決できることを当業者が認識できる様に記載されているとはいえないから、本件発明1?6及び9は、本件特許の発明の詳細な説明に記載されたものではなく、本件特許はサポート要件を満たしていない。 (B) 上記第2に記載したとおり、本件訂正請求により、訂正前の請求項1及び5から、「血管免疫芽球性リンパ腫」が削除された。そして、訂正後の本件発明1?6及び9は上記第3(1)に記載したとおりであり、本件発明1?6及び9は、その用途に、上記取消理由の対象となった「血管免疫芽球性リンパ腫」を含むものではない。 したがって、本件特許の明細書に、本件発明1?6及び9に関する上記(a)及び(b)の不備はない。 (5) むすび 以上のとおりであるから、取消理由ア?エによっては、本件請求項1?9に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に請求項1?9に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ホジキンリンパ腫の症状を軽減または予防するための薬学的組成物であって、プログラム細胞死-1(PD-1)ポリペプチドの活性または発現を減少させる化合物を含み、化合物が、抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗PD-1 RNAi、抗PD-L1 RNAi、抗PD-1アンチセンスRNA、または抗PD-L1アンチセンスRNAである、薬学的組成物。 【請求項2】 前記化合物が、細胞傷害性T細胞の活性を増大させる、請求項1記載の薬学的組成物。 【請求項3】 前記抗体が、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、脱免疫抗体、またはIg融合タンパク質である、請求項1記載の薬学的組成物。 【請求項4】 ワクチンをさらに含む、請求項1記載の薬学的組成物。 【請求項5】 ホジキンリンパ腫の処置のためにT細胞の細胞傷害活性を増大させるための薬学的組成物であって、PD-1ポリペプチドの活性または発現を減少させる化合物を含み、化合物が、抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗PD-1 RNAi、抗PD-L1 RNAi、抗PD-1アンチセンスRNA、または抗PD-L1アンチセンスRNAである、薬学的組成物。 【請求項6】 前記化合物が、抗PD-L1抗体である、請求項5に記載の薬学的組成物。 【請求項7】 ホジキンリンパ腫が、リンパ球優勢型ホジキンリンパ腫である、請求項1?4のいずれか一項記載の薬学的組成物。 【請求項8】 ホジキンリンパ腫が、リンパ球優勢型ホジキンリンパ腫である、請求項5?6のいずれか一項記載の薬学的組成物。 【請求項9】 PD-1ポリペプチドの活性または発現を減少させる化合物が、抗PD-1抗体である、請求項1?5および7のいずれか一項記載の薬学的組成物。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2016-09-26 |
出願番号 | 特願2012-121491(P2012-121491) |
審決分類 |
P
1
651・
537-
YAA
(A61K)
P 1 651・ 121- YAA (A61K) P 1 651・ 161- YAA (A61K) P 1 651・ 536- YAA (A61K) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 吉田 佳代子 |
特許庁審判長 |
關 政立 |
特許庁審判官 |
内藤 伸一 新留 素子 |
登録日 | 2015-05-29 |
登録番号 | 特許第5753819号(P5753819) |
権利者 | エモリー ユニバーシティ ザ ブリガム アンド ウィメンズ ホスピタル インコーポレイテッド プレジデント アンド フェローズ オブ ハーバード カレッジ デイナ ファーバー キャンサー インスティチュート,インコーポレイテッド |
発明の名称 | プログラム細胞死1(PD-1)経路を阻害することによる持続感染および癌の処置のための方法および組成物 |
代理人 | 山口 裕孝 |
代理人 | 小林 智彦 |
代理人 | 山口 裕孝 |
代理人 | 新見 浩一 |
代理人 | 川本 和弥 |
代理人 | 刑部 俊 |
代理人 | 春名 雅夫 |
代理人 | 山口 裕孝 |
代理人 | 大関 雅人 |
代理人 | 清水 初志 |
代理人 | 春名 雅夫 |
代理人 | 清水 初志 |
代理人 | 山口 裕孝 |
代理人 | 刑部 俊 |
代理人 | 川本 和弥 |
代理人 | 春名 雅夫 |
代理人 | 小林 智彦 |
代理人 | 五十嵐 義弘 |
代理人 | 五十嵐 義弘 |
代理人 | 佐藤 利光 |
代理人 | 五十嵐 義弘 |
代理人 | 大関 雅人 |
代理人 | 佐藤 利光 |
代理人 | 川本 和弥 |
代理人 | 清水 初志 |
代理人 | 新見 浩一 |
代理人 | 刑部 俊 |
代理人 | 刑部 俊 |
代理人 | 井上 隆一 |
代理人 | 刑部 俊 |
代理人 | 川本 和弥 |
代理人 | 春名 雅夫 |
代理人 | 井上 隆一 |
代理人 | 小林 智彦 |
代理人 | 佐藤 利光 |
代理人 | 五十嵐 義弘 |
代理人 | 井上 隆一 |
代理人 | 井上 隆一 |
代理人 | 小林 智彦 |
代理人 | 新見 浩一 |
代理人 | 大関 雅人 |
代理人 | 五十嵐 義弘 |
代理人 | 清水 初志 |
代理人 | 山口 裕孝 |
代理人 | 佐藤 利光 |
代理人 | 清水 初志 |
代理人 | 川本 和弥 |
代理人 | 新見 浩一 |
代理人 | 春名 雅夫 |
代理人 | 小林 智彦 |
代理人 | 新見 浩一 |
代理人 | 大関 雅人 |
代理人 | 大関 雅人 |
代理人 | 佐藤 利光 |
代理人 | 井上 隆一 |