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審決分類 審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  G01T
審判 全部申し立て 2項進歩性  G01T
管理番号 1322288
異議申立番号 異議2015-700202  
総通号数 205 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2017-01-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2015-11-19 
確定日 2016-10-07 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5730228号発明「核医学画像の処理及び表示」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第5730228号の特許請求の範囲を平成28年9月13日付け訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-6〕、〔7、8〕、〔9、10〕について訂正することを認める。 特許第5730228号の請求項1ないし3、及び、5ないし10に係る特許を維持する。 特許第5730228号の請求項4に係る特許についての申立てを却下する。 
理由 第1 手続の経緯

特許第5730228号の請求項1ないし10に係る特許についての出願は、平成24年3月7日に特許出願され、平成27年4月17日にその特許権の設定登録がされ、その後、その特許について、特許異議申立人高橋容子により特許異議の申立てがなされ、平成28年1月29日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である同年3月25日に意見書が提出され、同年4月7日付けで取消理由(決定の予告)が通知され、その指定期間内である同年5月26日に意見書の提出及び訂正請求がなされ、同年8月30日付けで再度取消理由(決定の予告)が通知され、その指定期間内である同年9月13日に意見書の提出及び訂正請求がなされたものである。


第2 訂正の適否についての判断

1 訂正の内容

平成28年9月13日付け訂正請求書による訂正請求(以下「本件訂正請求」という。)による訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、同訂正請求書の記載によれば、以下の訂正事項1-1ないし3-1のとおりである。

(1)訂正事項1-1:請求項1に係る「前記複数の画像のそれぞれについて注目領域を設定する段階」を、「前記複数の画像のそれぞれについて最も古く作成された画像における最大画素値を有する画素を中心とした、矩形または円形領域を注目領域として設定する段階、ただし、前記最大画素値の検索から膀胱周辺は除外するようにされている段階」に訂正する。

(2)訂正事項1-2:請求項2に係る「前記注目領域を設定する段階」を、「前記矩形または円形領域を注目領域として設定する段階」に訂正する。

(3)訂正事項1-3:請求項4を削除する。

(4)訂正事項1-4:請求項5に係る「請求項1から4のいずれかに記載の方法」を、「請求項1から3のいずれかに記載の方法」に訂正する。

(5)訂正事項2-1:請求項7に係る「前記複数の画像のそれぞれについて注目領域を設定すること」を、「前記複数の画像のそれぞれについて最も古く作成された画像における最大画素値を有する画素を中心とした、矩形または円形領域を注目領域として設定すること、ただし、前記最大画素値の検索から膀胱周辺は除外するようにされていること」に訂正する。

(6)訂正事項2-2:請求項8に係る「前記注目領域を設定すること」を、「前記矩形または円形領域を注目領域として設定すること」に訂正する。

(7)訂正事項3-1:請求項9に係る「前記複数の画像のそれぞれについて注目領域を設定する手段」を、「前記複数の画像のそれぞれについて最も古く作成された画像における最大画素値を有する画素を中心とした、矩形または円形領域を注目領域として設定する手段、ただし、前記最大画素値の検索から膀胱周辺は除外するようにされている手段」に訂正する。

2 一群の請求項について

訂正事項1-1ないし1-4は請求項1ないし6を一群の請求項として、訂正事項2-1及び2-2は請求項7及び8を一群の請求項として、訂正事項3-1は請求項9及び10を一群の請求項として、それぞれ請求されたものである。

3 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否

(1)訂正事項1-1、2-1及び3-1について

上記訂正事項1-1、2-1及び3-1に関連する記載として、特許明細書の発明の詳細な説明の段落【0040】に、「画素値に基づく自動ROI設定」について「画像処理・表示プログラム122は、画像302?308の少なくともいずれかの画素値に基づいて、ROIを自動設定するようにプログラムされていてもよい。例えば、最も新しく作成された画像302における最大画素値を中心とした、矩形または円形領域を、ROIと設定するようにプログラムされていてもよい。このとき、画像302上で設定されたROIに対応する領域に、自動的にROIを設定するようにプログラムされていることが好ましい。画像302ではなく、最も古い画像308を基準にROIを設定するようにプログラムされていてもよい。また、病変に関係なく、膀胱には放射性トレーサーが尿として蓄積するため、画素値が高くなりがちであることから、最大画素値の検索から膀胱周辺は除外するようにプログラムされていることが好ましい。この場合も、画像処理・表示プログラム122は、図4に描かれるように、設定されたROIを、画像302?308に重ねて表示するための信号を生成するようにプログラムされていることが好ましい。」と記載されていることから、「複数の画像のそれぞれについて注目領域を設定する段階(又は「こと」、又は「手段」)」として、「複数の画像のそれぞれについて最も古く作成された画像における最大画素値を有する画素を中心とした、矩形または円形領域を注目領域として設定する段階(又は「こと」、又は「手段」)、ただし、前記最大画素値の検索から膀胱周辺は除外するようにされている段階(又は「こと」、又は「手段」)」を用いてなる発明は、特許明細書に記載されているものと認められる。

上記訂正事項1-1、2-1及び3-1は、特許明細書に記載された事項の範囲内において、発明特定事項である「複数の画像のそれぞれについて注目領域を設定する段階(又は「こと」、又は「手段」)」を限定したものといえるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(2)訂正事項1-2及び2-2について

上記訂正事項1-2及び2-2は、上記訂正事項1-1及び2-1により引用元の請求項1及び7の「注目領域を設定する段階(又は「こと」)」が「矩形または円形領域を注目領域として設定する段階(又は「こと」)」に訂正されたことに対応し、これと整合をとるためのものといえるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであって、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(3)訂正事項1-3について

上記訂正事項1-3は、請求項4を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(4)訂正事項1-4について

上記訂正事項1-4は、択一的に引用する複数の請求項のうち、請求項4の引用を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

4 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は特許法第120条の5第2項第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、訂正後の請求項〔1-6〕、〔7、8〕、〔9、10〕について訂正を認める。

第3 特許異議の申立てについて

1 本件発明

本件訂正請求により訂正された訂正請求項1ないし10に係る発明(以下それぞれ「本件発明1」ないし「本件発明10」という。)は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1ないし10に記載された事項により特定される次のとおりのものである。

【請求項1】
システムのプロセッサにプログラム命令が読み込まれることにより、前記システムが実行する方法であって、同一の人物についてそれぞれ異なる日時に撮影された複数の画像であって、互いに比較可能とするための処理がなされた複数の画像について、
前記複数の画像を、撮影日時順に並べて表示するための信号を生成する段階と;
前記複数の画像のそれぞれについて最も古く作成された画像における最大画素値を有する画素を中心とした、矩形または円形領域を注目領域として設定する段階、ただし、前記最大画素値の検索から膀胱周辺は除外するようにされている段階と;
前記注目領域のそれぞれについて、第1の情報を計算する段階であって、前記第1の情報は画素値に関する、段階と;
前記計算した第1の情報をそれぞれ前記複数の画像のうち関連するものに重ねて表示するための信号を生成する段階と;
前記注目領域のそれぞれについて、第2の情報を計算する段階と;
前記計算した第2の情報の各々を、前記複数の画像のうち関連するものと時間的に対応する位置に重ねて表示するための信号を生成する段階と;
を有し、ただし、
前記複数の画像は骨腫瘍治療の経過観察のための骨シンチグラフィ画像である、方法。

【請求項2】
前記矩形または円形領域を注目領域として設定する段階は、該注目領域を表す情報を、前記複数の画像の各々に重ねて表示することを含む、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記第2の情報は、
・ 画素値の積分;
・ 所定の値以上の画素値を有する画素の面積;
・ 画素値の最大値;
・ 画素値の分散又は標準偏差;
・ 画素値の平均値;
の少なくともいずれかに関する、請求項1に記載の方法。

【請求項4】(削除)

【請求項5】
システムのプロセッサに実行されることにより、該システムに請求項1から3のいずれかに記載の方法を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。

【請求項6】
プロセッサと、請求項5に記載のコンピュータプログラムを格納するメモリとを備える、システム。

【請求項7】
コンピュータシステムのプロセッサに実行されることにより、該コンピュータシステムに処理を遂行させるプログラム命令を含むコンピュータプログラムであって、前記処理が:
同一の人物についてそれぞれ異なる日時に撮影された複数の画像であって、互いに比較可能とするための前処理がなされた複数の画像について、
前記複数の画像を、撮影日時順に並べて表示するための信号を生成することと;
前記複数の画像のそれぞれについて最も古く作成された画像における最大画素値を有する画素を中心とした、矩形または円形領域を注目領域として設定すること、ただし、前記最大画素値の検索から膀胱周辺は除外するようにされていることと;
前記注目領域のそれぞれについて、第1の情報を計算することであって、前記第1の情報は画素値に関する、前記計算することと;
前記計算した第1の情報をそれぞれ前記複数の画像のうち関連するものに重ねて表示するための信号を生成することと;
前記注目領域のそれぞれについて、第2の情報を計算することと;
前記計算した第2の情報の各々を、前記複数の画像のうち関連するものと時間的に対応する位置に重ねて表示するための信号を生成することと;
を含み、ただし、
前記複数の画像は骨腫瘍治療の経過観察のための骨シンチグラフィ画像である、
コンピュータプログラム。

【請求項8】
前記矩形または円形領域を注目領域として設定することは、該注目領域を表す情報を、前記複数の画像の各々に重ねて表示することを含む、請求項7に記載のコンピュータプログラム。

【請求項9】
同一の人物についてそれぞれ異なる日時に撮影された複数の画像であって、互いに比較可能とするための処理がなされた複数の画像について、
前記複数の画像を、撮影日時順に並べて表示するための信号を生成する手段と;
前記複数の画像のそれぞれについて最も古く作成された画像における最大画素値を有する画素を中心とした、矩形または円形領域を注目領域として設定する手段、ただし、前記最大画素値の検索から膀胱周辺は除外するようにされている手段と;
前記注目領域のそれぞれについて、第1の情報を計算する手段、ただし前記第1の情報は画素値に関する、前記計算する手段と;
前記計算した第1の情報をそれぞれ前記複数の画像のうち関連するものに重ねて表示するための信号を生成する手段と;
前記注目領域のそれぞれについて、第2の情報を計算する手段と;
前記計算した第2の情報の各々を、前記複数の画像のうち関連するものと時間的に対応する位置に重ねて表示するための信号を生成する手段と;
を有し、ただし、
前記複数の画像は骨腫瘍治療の経過観察のための骨シンチグラフィ画像である、
システム。

【請求項10】
前記注目領域を表す情報を、前記複数の画像の各々に重ねて表示するように構成される、請求項9に記載のシステム。

2 取消理由の概要

(1)平成28年5月26日付け訂正請求書による訂正特許請求の範囲の請求項2、4、5、6及び8に係る特許に対して平成28年8月30日付けで特許権者に通知した取消理由は、要旨次のとおりである。

ア 請求項4で特定される「外部入力に基づいて前記注目領域の位置および/または範囲を決定すること」、「システムに予め格納されたデータに基づいて決定すること」、及び「複数の画素の少なくともいずれかの画素値に基づいて決定すること」のそれぞれが、請求項4が引用する請求項1で特定される「複数の画像のそれぞれについて最も古く作成された画像における最大画素値を有する画素を中心とした、矩形または円形領域を注目領域として設定する段階」とどのように関連しているのかが不明であり、本件発明4は明確でない。

イ 請求項4を直接又は間接的に引用して特定される本件発明5及び6も、上記アで検討した本件発明4と同様に明確でない。

ウ 請求項2及び4に記載された「前記注目領域を設定する段階」を特定することができず、本件発明2及び4は明確でない。

エ 請求項2又は4を直接又は間接的に引用して特定される本件発明5及び6も、上記ウで検討した本件発明2及び4と同様に明確でない。

オ 請求項8に記載された「前記注目領域を設定すること」を特定することができず、本件発明8は明確でない。

カ 以上のとおりであるから、請求項2、4、5、6及び8に係る特許は、その特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。
したがって、請求項2、4、5、6及び8に係る発明の特許は、同法第113条第4号に該当し、取り消されるべきものである。

(2)訂正前の請求項1ないし10に係る特許に対して平成28年4月7日付けで特許権者に通知した取消理由は、要旨次のとおりである。

ア 請求項1に係る発明は、甲1発明、甲1の記載事項、及び、本件特許に係る発明の出願前に公然知られた甲3技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

イ 請求項2に係る発明は、甲1発明、甲1の記載事項、及び、本件特許に係る発明の出願前に公然知られた甲3技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

ウ 請求項3に係る発明は、甲1発明、甲1及び甲4ないし6の記載事項、並びに、本件特許に係る発明の出願前に公然知られた甲3技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

エ 請求項4に係る発明は、甲1発明、甲1及び甲4ないし6の記載事項、並びに、本件特許に係る発明の出願前に公然知られた甲3技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

オ 請求項5に係る発明は、甲1発明、甲1及び甲4ないし6の記載事項、並びに、本件特許に係る発明の出願前に公然知られた甲3技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

カ 請求項6に係る発明は、甲1発明、甲1及び甲4ないし6の記載事項、並びに、本件特許に係る発明の出願前に公然知られた甲3技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

キ 請求項7に係る発明は、甲1発明、甲1の記載事項、及び、本件特許に係る発明の出願前に公然知られた甲3技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

ク 請求項8に係る発明は、甲1発明、甲1の記載事項、及び、本件特許に係る発明の出願前に公然知られた甲3技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

ケ 請求項9に係る発明は、甲1発明、甲1の記載事項、及び、本件特許に係る発明の出願前に公然知られた甲3技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

コ 請求項10に係る発明は、甲1発明、甲1の記載事項、及び、本件特許に係る発明の出願前に公然知られた甲3技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

サ 以上のとおりであるから、請求項1ないし10に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
したがって、請求項1ないし10に係る発明の特許は、同法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。

3 特許法第36条第6項第2号について

(1)上記取消理由「2(1)ア及びイ」について

本件訂正の訂正事項1-3により請求項4が削除されたため、上記取消理由「2(1)ア及びイ」は解消した。

(2)上記取消理由「2(1)ウ及びエ」について

本件訂正の訂正事項1-2により請求項2に係る「前記注目領域を設定する段階」が「前記矩形または円形領域を注目領域として設定する段階」に訂正されたことにより、本件発明2は明確となり、本件訂正の訂正事項1-3により請求項4が削除されたため、上記取消理由「2(1)ウ及びエ」は解消した。

(3)上記取消理由「2(1)オ」について

本件訂正の訂正事項2-2により請求項8に係る「前記注目領域を設定すること」が「前記矩形または円形領域を注目領域として設定すること」に訂正されたことにより、本件発明8は明確となり、上記取消理由「2(1)オ」は解消した。

4 特許法第29条第2項について

(1)甲各号証の記載

甲第1号証:INNERVISION,平成23年8月25日,第26巻,第9号,p.107-110(以下「甲1」という。)
甲第2号証:核医学分科会誌,2011年10月1日,通巻第63号,p.41-51(以下「甲2」という。)
甲第3号証:The Latest News about the BONENAVI 2011 Autumn,富士フイルムRIファーマ株式会社,p.4-5(以下「甲3」という。)
甲第4号証:再公表特許第2007/063656号(以下「甲4」という。)
甲第5号証:特表2008-503253号公報(以下「甲5」という。)
甲第6号証:Annals of Nuclear Medicine,2003,Vol.17,No.4,p.289-295(以下「甲6」という。)

ア 甲1の記載事項

本件特許に係る発明の出願前に頒布された刊行物である甲1には、次の事項が記載されている(下線は当審において付加したものである。また、丸囲み数字は、「○1」の様に記載した。)。

(甲1-ア)「本稿では,日本人用に開発された骨シンチグラフィ診断支援ソフトウェア「BONE-NAVI」を使用して,良い面への驚きとともに,考えていたソフトウェアと少しギャップを感じたことを含めて,使用上の注意点や課題も述べていきたい。」(107頁中央欄11?16行)

(甲1-イ)「 BONENAVIでは,図1に示す流れで,骨シンチグラフィデータ入力後に解析し,診断結果が得られるようになっている。以下では,実際の手順に沿って解析方法を解説する。
「○1」セグメンテーション:骨シンチグラフィ全身planar像を,正常日本人24人の平均骨格データから作られたテンプレートをもとにして12領域に区分する。BONENAVIでは,Morphon理論^(*1)を用いてテンプレートを変形させ,自然な形で自動的にセグメンテーションを行う。
「○2」ホットスポットの検出:単純な閾値設定ではなく,特定部位由来の全ピクセル計数値の平均値および標準偏差に基づく部位特異的閾値アルゴリズムを用い,設定された閾値を上回る計数値のピクセル塊を潜在的なホットスポットとみなして検出する。また,上記のセグメンテーションの過程で,各潜在的ホットスポットの位置情報を確認し,膀胱や腎に対応するホットスポットが位置や大きさにより自動的に除外される。
「○3」正規化:アトラスにおける膀胱と,高集積部位を除いた正常な骨格の平均カウントを正規化する。
「○4」ホットスポットの定量化:大きさ,骨格に占める割合,形状,局在,強度分布の特徴などから,高集積ごとに各骨格領域(セグメント)に占める割合を係数を掛け合わせて定量化する。
「○5」ホットスポットの分類:各ホットスポットを,日本人症例をベースとした人工ニューラルネットワーク^(*2)を用いて算出されたANN値^(*3)より,転移の可能性が高い部位と低い部位に分類する。
「○6」BSI値の算出:Bone Scan Index (BSI)値は,腫瘍が浸潤した広がりを評価するためにNew York Memorial Sloan-Kettering Cancer Centreのグループによって報告された全身骨シンチグラフィの定量指標で,全身骨量に占めるホットスポットの割合(%)を算出する指標^(6),7))。
「○7」骨シンチグラフィの判定:転移の有無の可能性を示す判断を,全体のANN値を用いて表示する。
レポート
前述の解析から,ホットスポットの位置情報,ANN値,定量指標(BSl値,ホットスポット数)が表示(数値とグラフ) され,自動的にレポートが作成される。」(107頁右欄2行?108頁左欄下から8行)

(甲1-ウ)「 また,解析操作中は時系列で表示スケールの統一された骨シンチグラムを並べて,ホットスポットの表示・非表示や前面・背面の切り替えを容易に行えるので,経過観察には有用である。
ANN値
骨転移有無の判断はホットスポットのANN値で評価する。骨シンチグラフィでは,ホットスポットごとにANN値の閾値を0.5に設定し,0.5未満の骨転移の可能性が低い集積を青色,0.5以上の骨転移の可能性が高い集積を赤色として色分け表示する。」(108頁中央欄5?17行)

(甲1-エ)「骨シンチグラフィの検査オーダの大半を占める悪性腫瘍診断における骨転移検索や,経過観察時のチェックでは,ホットスポットを表示してくれるので非常に使い勝手が良い。骨転移症例の経過を追う際には,ANN値やBSI値もレポート作成の手助けとなってくれる。」(108頁右欄10?16行)

(甲1-オ)「症例1:乳がん寛骨骨転移の経過観察(ANN値0.99)(図2)」(108頁右欄21?22行)

(甲1-カ)図2




(甲1-キ)「症例5:前立腺がんの多発骨移転 ^(89)Sr治療(図6)
70歳代,男性。本症例は,専門医の視覚評価では, ^(89)Sr治療後に一時的に骨転移集積が低下したが,経過観察で再増悪というレポートだった。図6dのBSI値の変化を追うと,視覚評価と矛盾しない」(109頁右欄下から3行?110頁左欄5行)

(甲1-ク)図6




(甲1-ケ)「また,全身だけではなく,ホットスポットごとや矩形のROIを使った特定部位ごとの評価も可能となっている。」(108頁左欄下から8?6行)


上記(甲1-ア)ないし(甲1-ク)の記載から、甲1には、以下の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。

「 骨シンチグラフィ診断支援ソフトウェアを使用した癌骨転移の経過観察方法であって、
前記骨シンチグラフィ診断支援ソフトウェアは、骨シンチグラフィデータを入力後に解析し、診断結果が得られるようになっており、
その解析方法は、
(1)テンプレートをもとにして骨シンチグラフィ全身planar 像を12 領域に区分するセグメンテーションを行う工程、
(2)設定された閾値を上回る計数値のピクセル塊を潜在的なホットスポットとみなして検出する工程、
(3)正常な骨格の平均カウントを正規化する工程、
(4)高集積ごとに各骨格領域(セグメント)に占める割合を係数を掛け合わせて定量化する工程、
(5)各ホットスポットを、ANN値により、転移の可能性が高い部位と低い部位に分類する工程、
(6)全身骨量に占めるホットスポットの割合(%)であるBSI値を算出する工程、
(7)転移の有無の可能性を示す判断を、全体のANN値を用いて表示する工程、
を有し、
解析レポートとして、ホットスポットの位置情報、ANN値、定量指標であるBSl値及びホットスポット数が表示され、時系列で表示スケールの統一された骨シンチグラムを並べて、ホットスポットの表示・非表示を選択でき、
骨転移有無の判断はホットスポットのANN値で評価するものであり、骨シンチグラフィでは、ホットスポットごとにANN値の閾値を0.5に設定し、 0.5未満の骨転移の可能性が低い集積を青色、 0.5以上の骨転移の可能性が高い集積を赤色として色分け表示するようになっている、方法。」

イ 甲2の記載事項

本件特許に係る発明の出願前に頒布された刊行物である甲2には、次の事項が記載されている。

(甲2-ア)「BONENAVIはWindows PCにインストールし,解析を行うことになる.」(44頁右欄2?3行)

(甲2-イ)図13




ウ 甲3の記載事項

甲3には、次の事項が記載されている。

(甲3-ア)「全身前後画像をBONENAVIによって解析し、異常所見の拾い出し、日本人データベースと比較してBSIを算出した。乳癌骨転移治験患者数名は、複数回施行された骨シンチのデータを解析し、治療経過とBSIとを比較している。」(4頁下段中央欄2?末行)

(甲3-イ)5頁図4




(甲3-ウ)時系列解析と血液データとの比較を表す(甲3-イ)の図4から、各施行時のBSI及びhot spot数を対応する骨シンチの画像に重ねて表示した図面が見てとれる。

上記(甲3-ア)ないし(甲3-ウ)から、甲3には、以下の技術(以下「甲3技術発明」という。)が記載されていると認められる。

「複数回施行された骨シンチの画像に対して、当該画像のデータから算出したBSI及びhot spot数を対応する画像に重ねて表示すること。」

エ 甲4の記載事項

本件特許に係る発明の出願前に頒布された刊行物である甲4には、次の事項が記載されている(下線は当審において付加したものである。)。

(甲4-ア)「【要約】
頭部変性疾患の検出方法は、(a)頭部核医学画像に解剖学的標準化処理を適用することによって第1の画像を生成する標準化ステップと、(b)第1の画像に基づく画像におけるそれぞれの画素の画素値をzスコア又はt値に変換することによって、第2の画像を生成する変換ステップと、(c)第2の画像に設定した所定の関心領域内のそれぞれの画素の画素値の加算値を算出する加算ステップと、(d)加算値と予め設定した閾値との比較演算に基づいて頭部変性疾患の検出結果を得る検出ステップと、を含む。」

(甲4-イ)「【0007】
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、所定の関心領域におけるそれぞれの画素のt値の加算値又はzスコアの加算値と、正常値に基づく閾値(以下、単に「閾値」という)との比較に基づいて、頭部変性疾患を検出し得ることを見出し、本発明を完成した。」

(甲4-ウ)「【0046】
図1に戻り、本検出方法においては、次に、設定した第2の画像の関心領域内におけるそれぞれの画素のzスコアの加算値を算出する(加算ステップ、S06)。
【0047】
そして、加算ステップにて算出した加算値と予め設定した閾値との比較を行うことによって変性疾患の検出を行う(検出ステップ、S07)。具体的には、加算ステップにて算出したzスコアの加算値が予め設定した閾値より大きい場合には、対応の頭部核医学画像を変性疾患の頭部核医学画像として検出する。」

オ 甲5の記載事項

本件特許に係る発明の出願前に頒布された刊行物である甲5には、次の事項が記載されている(下線は当審において付加したものである。)。

(甲5-ア)「【0062】
VOIが複数の時点にわたってリンクされた後、それに関連する比較情報の変化および作成の監視が可能になる。例えば、2つのVOI間の平均値の比率を計算することができる。また、病変-背景比率または病変-基準比率を計算することができる。VOIが定量化されてもよい。例えば、VOIを定量化する場合、ユーザは、病変上にマークされた任意のVOIを選択して、それに関連する特定の定量化パラメータを知ってもよい。定量化パラメータは、VOIの最小値、最大値、標準偏差、平均値、体積、および平均であってもよい。」

カ 甲6の記載事項

本件特許に係る発明の出願前に頒布された刊行物である甲6には、次の事項が記載されている(下線は当審において付加したものである。)。

(甲6-ア)「Segmentation based on the anatomical classification of a brain map
We conducted data conversion to make 15,965 coordinate data, of which the 3D-SSP brain map consist, conform to the Talairach brain atlas.^(12) We obtained anatomical information in respective brain coordinates, using the Talairach Daemon (Research Imaging Center, University of Texas Laboratory)^(13-15) for the coordinate data obtained after the conversion.
We prepared a reference table in which the obtained brain coordinates correspond to anatomical information, and conducted Z-value association between the coordinates in the prepared reference table and the case coordinates. Subsequently, we calculated a total of coordinate data with a Z-value that exceeds the threshold of the Z-value set as a significant finding; the rate of the total coordinates with significantly reduced Z-value in the total of coordinates in respective segments (extent), and the average and the standard deviation of coordinates with significantly reduced Z-value (severity). We prepared a table by combining the indices according to segments and anatomical classification, and we assessed any significant decrease of accumulation (stereotactic extraction estimation method; SEE method).」(290頁右欄下から14行?292頁右欄末行)
(当審訳:脳マップの解剖学的分類に基づく区分
私たちは、3D-SSP脳マップを構成する15,965の座標データを、タライラッハ脳アトラスに一致させるデータ変換を行った。私たちは、変換後の座標データに対し、Talairach Daemon (Research Imaging Center, University of Texas Laboratory)を用いて、それぞれの脳座標における解剖学的情報を得た。
私たちは、得られた脳座標を解剖学的情報に対応させる参照テーブルを用意し、この参照テーブル内の座標と症例の座標との間のZ値の関連付けを行った。その後、私たちは、有意な結果として設定されたZ値の閾値を超えるZ値を有する座標データの合計とそれぞれの区分内の全座標において有意な低下を示すZ値を有する全座標の割合(拡がり)、及び有意な低下を示すZ値を有する座標の平均と標準偏差(重症度)を計算した。私たちは、区分と解剖学的分類に従って、それらの指標を結びつけることでテーブルを作成し、集積の有意な減少を評価した(定位抽出評価法;SEE法)。)

(2)対比・判断

ア 本件発明1について

本件発明1と甲1発明とを対比すると、甲1発明は、複数の画像のそれぞれについて注目領域を設定する段階に関して本件訂正により追加された事項である、「複数の画像のそれぞれについて最も古く作成された画像における最大画素値を有する画素を中心とした、矩形または円形領域を注目領域として設定する段階、ただし、前記最大画素値の検索から膀胱周辺は除外するようにされている段階」を有していない。

(甲1-ケ)には、矩形のROIを使うことは記載されているが、その設定の仕方については明記されておらず、ROIの設定が手動であるのか自動であるのかさえ明らかではない。
また、「画像における最大画素値を有する画素を中心とした、矩形または円形領域を注目領域として設定する」ことは、甲2ないし6にも記載されていない。
そして、一般に、画像診断における注目領域の設定は、病変部全体が認識できるように行うものであり、診断画像における最大画素値を有する画素を中心として設定することが、本件特許に係る発明の出願時において従来周知であったともいえない。
しかも、甲1発明は、本件発明1の画素値に相当すると認められる「計数値」を閾値と比較して求めたホットスポットを、ANN値により転移の可能性が高い部位と低い部位に分類して色分け表示するものであり、計数値が最大となる画素がホットスポットの分布の中心と一致するとは限らないから、最大の計数値を有する画素を中心として注目領域を設定することが適しているとも認められない。

よって、本件発明1は、甲1発明及び甲1ないし6の記載事項から当業者が容易に発明をすることができたものではない。

イ 本件発明2、3、5及び6について

本件発明2及び3は、本件発明1を更に減縮したものであり、本件発明5は本件発明1ないし3を引用して特定されるものであり、本件発明6は本件発明5を引用して特定されるものであるから、いずれも上記本件発明1についての判断と同様の理由により、甲1発明及び甲1ないし6の記載事項から当業者が容易に発明をすることができたものではない。

ウ 本件発明7について

本件発明7は、実質的に、本件発明1を実行させる命令を含む本件発明5に相当するものであるから、上記本件発明5についての判断、ひいては上記本件発明1についての判断と同様の理由により、甲1発明及び甲1ないし6の記載事項から当業者が容易に発明をすることができたものではない。

オ 本件発明8について

本件発明8は、本件発明7を更に減縮したものであるから、上記本件発明7についての判断と同様の理由により、甲1発明及び甲1ないし6の記載事項から当業者が容易に発明をすることができたものではない。

カ 本件発明9について

本件発明9は、実質的に、本件発明1を実行させる命令を含む本件発明5を格納する本件発明6に相当するものであるから、上記本件発明6についての判断、ひいては上記本件発明1についての判断と同様の理由により、甲1発明及び甲1ないし6の記載事項から当業者が容易に発明をすることができたものではない。

キ 本件発明10について

本件発明10は、本件発明9を更に減縮したものであるから、上記本件発明9についての判断と同様の理由により、甲1発明及び甲1ないし6の記載事項から当業者が容易に発明をすることができたものではない。

ク 特許異議申立人の意見について

特許異議申立人高橋容子は、下記参考資料2ないし5を提示し、本件訂正により追加された「画像における最大画素値を有する画素を中心とした、矩形または円形領域を注目領域として設定する」ことは、当業者であれば容易に想到し得ることであると主張する。
しかしながら、参考資料2は、骨の疾患部には正常部よりも多くのリン酸化合物が集積することを開示するものの、注目領域の設定に関しては、何ら記載されていない。
そして、参考資料3及び4は、一般的な画像の階調又は濃度処理において指定した点を中心とした注目領域を設定することを開示するものであるが、骨シンチグラフィ画像において最大画素値を有する画素を中心に注目領域を設定することが知られていない以上、甲1発明において画像における最大画素値を有する画素を中心とした、矩形または円形領域を注目領域として設定することを、直ちに想起させるものとは認められない。
また、参考資料5は、一般的な画像処理における注目領域の設定に関して、閾値以上の注目度(本件発明1の「画素値」に相当。)を有する画素を注目領域に属する画素と判定すること、さらに、注目領域に属する画素と判定された画素、すなわち閾値以上の注目度を有する画素を中心とする所定半径内の画素を注目領域候補として抽出することを開示するが、注目度が最大の画素を中心として注目領域を設定することは記載されていない。
なお、参考資料1は、任意に指定したROIを複数の画像間で自動的に修正することを開示し、参考資料6は、骨シンチグラフィの診断薬が尿中に排泄されることを開示するものであり、いずれも「画像における最大画素値を有する画素を中心とした、矩形または円形領域を注目領域として設定する」ことを開示するものではない。
よって、参考資料1ないし6の開示内容を考慮したとしても、本件訂正により追加された事項が、当業者が容易に想到し得たものであるとはいえない。

参考資料1:Nuclear medicine BONENAVI さわってみようマニュアル,富士フイルムRIファーマ株式会社,2011年4月作成,p.12
参考資料2:核医学ノート,第5版,金原出版株式会社,2009年3月31日,p.295-300
参考資料3:特開2010-256536号公報
参考資料4:特開平7-271972号公報
参考資料5:特開2006-13722号公報
参考資料6:医療用医薬品添付文書集,富士フイルムRIファーマ株式会社,2011年3月,p.34-35

6 むすび

以上のとおりであるから、取消理由によっては、本件請求項1ないし3、及び、5ないし10に係る特許を取り消すことはできない。
さらに、他に本件請求項1ないし3、及び、5ないし10に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
また、請求項4に係る特許は、訂正により、削除されたため、本件特許の請求項4に対して、特許異議申立人高橋容子がした特許異議の申立てについては、対象となる請求項が存在しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムのプロセッサにプログラム命令が読み込まれることにより、前記システムが実行する方法であって、同一の人物についてそれぞれ異なる日時に撮影された複数の画像であって、互いに比較可能とするための処理がなされた複数の画像について、
前記複数の画像を、撮影日時順に並べて表示するための信号を生成する段階と;
前記複数の画像のそれぞれについて最も古く作成された画像における最大画素値を有する画素を中心とした、矩形または円形領域を注目領域として設定する段階、ただし、前記最大画素値の検索から膀胱周辺は除外するようにされている段階と;
前記注目領域のそれぞれについて、第1の情報を計算する段階であって、前記第1の情報は画素値に関する、段階と;
前記計算した第1の情報をそれぞれ前記複数の画像のうち関連するものに重ねて表示するための信号を生成する段階と;
前記注目領域のそれぞれについて、第2の情報を計算する段階と;
前記計算した第2の情報の各々を、前記複数の画像のうち関連するものと時間的に対応する位置に重ねて表示するための信号を生成する段階と;
を有し、ただし、
前記複数の画像は骨腫瘍治療の経過観察のための骨シンチグラフィ画像である、方法。
【請求項2】
前記矩形または円形領域を注目領域として設定する段階は、該注目領域を表す情報を、前記複数の画像の各々に重ねて表示することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の情報は、
・ 画素値の積分;
・ 所定の値以上の画素値を有する画素の面積;
・ 画素値の最大値;
・ 画素値の分散又は標準偏差;
・ 画素値の平均値;
の少なくともいずれかに関する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】(削除)
【請求項5】
システムのプロセッサに実行されることにより、該システムに請求項1から3のいずれかに記載の方法を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
【請求項6】
プロセッサと、請求項5に記載のコンピュータプログラムを格納するメモリとを備える、システム。
【請求項7】
コンピュータシステムのプロセッサに実行されることにより、該コンピュータシステムに処理を遂行させるプログラム命令を含むコンピュータプログラムであって、前記処理が:
同一の人物についてそれぞれ異なる日時に撮影された複数の画像であって、互いに比較可能とするための前処理がなされた複数の画像について、
前記複数の画像を、撮影日時順に並べて表示するための信号を生成することと;
前記複数の画像のそれぞれについて最も古く作成された画像における最大画素値を有する画素を中心とした、矩形または円形領域を注目領域として設定すること、ただし、前記最大画素値の検索から膀胱周辺は除外するようにされていることと;
前記注目領域のそれぞれについて、第1の情報を計算することであって、前記第1の情報は画素値に関する、前記計算することと;
前記計算した第1の情報をそれぞれ前記複数の画像のうち関連するものに重ねて表示するための信号を生成することと;
前記注目領域のそれぞれについて、第2の情報を計算することと;
前記計算した第2の情報の各々を、前記複数の画像のうち関連するものと時間的に対応する位置に重ねて表示するための信号を生成することと;
を含み、ただし、
前記複数の画像は骨腫瘍治療の経過観察のための骨シンチグラフィ画像である、
コンピュータプログラム。
【請求項8】
前記矩形または円形領域を注目領域として設定することは、該注目領域を表す情報を、前記複数の画像の各々に重ねて表示することを含む、請求項7に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
同一の人物についてそれぞれ異なる日時に撮影された複数の画像であって、互いに比較可能とするための処理がなされた複数の画像について、
前記複数の画像を、撮影日時順に並べて表示するための信号を生成する手段と;
前記複数の画像のそれぞれについて最も古く作成された画像における最大画素値を有する画素を中心とした、矩形または円形領域を注目領域として設定する手段、ただし、前記最大画素値の検索から膀胱周辺は除外するようにされている手段と;
前記注目領域のそれぞれについて、第1の情報を計算する手段、ただし前記第1の情報は画素値に関する、前記計算する手段と;
前記計算した第1の情報をそれぞれ前記複数の画像のうち関連するものに重ねて表示するための信号を生成する手段と;
前記注目領域のそれぞれについて、第2の情報を計算する手段と;
前記計算した第2の情報の各々を、前記複数の画像のうち関連するものと時間的に対応する位置に重ねて表示するための信号を生成する手段と;
を有し、ただし、
前記複数の画像は骨腫瘍治療の経過観察のための骨シンチグラフィ画像である、
システム。
【請求項10】
前記注目領域を表す情報を、前記複数の画像の各々に重ねて表示するように構成される、請求項9に記載のシステム。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2016-09-28 
出願番号 特願2012-50842(P2012-50842)
審決分類 P 1 651・ 537- YAA (G01T)
P 1 651・ 121- YAA (G01T)
最終処分 維持  
前審関与審査官 亀澤 智博  
特許庁審判長 尾崎 淳史
特許庁審判官 ▲高▼見 重雄
渡戸 正義
登録日 2015-04-17 
登録番号 特許第5730228号(P5730228)
権利者 日本メジフィジックス株式会社
発明の名称 核医学画像の処理及び表示  
代理人 鈴木 守  
代理人 鈴木 守  
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