ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G02B |
---|---|
管理番号 | 1323094 |
審判番号 | 不服2015-8207 |
総通号数 | 206 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2017-02-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2015-05-01 |
確定日 | 2016-12-19 |
事件の表示 | 特願2014- 26348「光学シート、面光源装置および表示装置」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 8月24日出願公開、特開2015-152756〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 事件の概要 1 手続の経緯 本件出願は、平成26年2月14日の特許出願であって、その手続の経緯は、概略以下のとおりである。 平成26年11月7日付け:拒絶理由通知(同年同月11日発送) 平成26年12月19日提出:意見書 平成26年12月19日提出:手続補正書 平成27年1月29日付け:拒絶査定(同年2月3日オンライン送達) 平成27年5月1日提出:審判請求 平成27年5月1日提出:手続補正書 平成28年4月27日付け:拒絶理由通知(同年5月6日発送) 平成28年6月30日提出:意見書 平成28年6月30日提出:手続補正書 2 本件発明 本件出願の特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、平成28年6月30日提出の手続補正書によって補正された特許請求の範囲の請求項1によって特定されるものであるところ、本件出願の請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、次のとおりのものと認められる。 「対向する一対の表面を有する光学シートであって、 シート状の基材層と、 第1光拡散粒子、第2光拡散粒子およびバインダー樹脂を含み、前記基材層の一方の側に設けられたマット層と、 一方向に配列された複数の単位プリズムであって、各々が前記一方向と交差する方向に線状に延びる、複数の単位プリズムを含み、前記基材層の他方の側に設けられたプリズム層と、を備え、 前記一対の表面のうちの一方が、前記マット層によるマット面として形成され、 前記一対の表面のうちの他方が、前記プリズム層の前記単位プリズムによるプリズム面として形成され、 前記単位プリズムの配列ピッチが、40μm以下であり、 前記マット面が表示パネルの側を向くようにして表示パネルと導光板との間に配置されて用いられ、 前記第2光拡散粒子の屈折率は、前記バインダー樹脂の屈折率および前記第1光拡散粒子の屈折率と異なり、 前記第1光拡散粒子の平均粒径d_(1)、前記第2光拡散粒子の平均粒径d_(2)、並びに、前記マット層の前記第1光拡散粒子及び前記第2光拡散粒子を横切らない位置での厚みt_(b)が次の関係を満たす、光学シート。 d_(2) < t_(b) < d_(1)」 3 拒絶の理由 当審において平成28年4月27日付けで通知した拒絶の理由(以下、「当審拒絶理由」という。)のうち理由2は、概略、以下のとおりである。 理由2)本件出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 ・請求項1-4 ・引用例1?4のいずれか (引用例等一覧) 引用例1:特開2009-265613号公報 引用例2:国際公開第2008/069320号 引用例3:特開2009-37984号公報 引用例4:特開2010-224251号公報 引用例5:特開2013-3258号公報 引用例6:特開2005-49857号公報 引用例7:特開2000-121809号公報 4 引用例 (1)引用例1の記載 当審拒絶理由で引用された引用例1には、次の記載がある。(下線は、後述する引用発明の認定に特に関係する箇所を示す。) ア 「【技術分野】 【0001】 本発明はレンズシート、面光源装置および液晶表示装置に関する。」 イ 「【背景技術】 【0002】 液晶表示装置は、ノートパソコン、携帯電話等、種々の分野で広く使用され、情報処理量の増大化、ニーズの多様化に伴って、液晶表示装置の大画面化、高精密化が進められている。 一般に、液晶表示装置は、バックライト部(面光源装置)と液晶表示面(液晶パネル)とから構成されている。面光源装置には、液晶表示面の直下に光源を配置した直下方式のものや、導光体の側面に光源を配置したエッジライト方式のものがある。液晶表示装置のコンパクト化の観点から、エッジライト方式のものが多く利用されている。 エッジライト方式の面光源装置を用いた液晶表示装置においては、光源から導光体の側面に光を入射して、導光体の面を発光させて液晶表示面へ出射し、面発光させる。このような液晶表示装置においては、光源から得られる光をより効率的に利用するために、面光源からの光を特定の方向に集中して出射するためのレンズシートが用いられている。 このようなレンズシートは、一方の面にプリズム列等のレンズ列が形成されており、該レンズ列により、光を一定方向に揃えている。そして、レンズ列と反対側の面に設けられた拡散層により、液晶表示装置の用途に応じた視野角範囲内に光を拡散させることが行われている。 【0003】 近年の液晶表示装置の大型化、高精密化に当たっては、レンズシートにも更なる精密化が求められている。上述のようなプリズムシートの光拡散機能を有する表面構造の機能の1つとして、それぞれの突起によって光を拡散させ、所望のヘーズ(Haze)を発現させることにより、目的とする輝度および視野角の調整を行うことが挙げられる。特定の視野角における輝度向上を目的とした、拡散層の改善を図ったプリズムシートが数多く報告されている(例えば、特許文献1?5)。 プリズムシートの光拡散機能を有する表面構造の機能の他の1つとして、プリズムシートの上面(プリズム列形成面と反対側の面)に位置する光拡散シートや液晶パネルとの部分的な密接により干渉縞を発生させるスティッキングと呼ばれる現象を抑制することが挙げられる。プリズムシートの光拡散機能を有する表面構造の更に別の機能として、プリズム列の表面構造欠陥の視認性を低減したり導光体の光出射面またはその反対側の裏面に形成したマット構造やレンズ列配列構造等の表面構造欠陥の視認性を低減したりする、いわゆる欠陥隠蔽性が挙げられる。この欠陥隠蔽性は、特に一次光源として高輝度の光源が使用される場合に重要性が増大する。 しかして、プリズムシートのプリズム列形成面と反対側の面に光拡散機能を有する表面構造を形成すると、導光体から出射されプリズムシートのプリズム列で内面反射された非常に指向性の強い光が光拡散機能を有する表面構造と干渉し、塗膜内部の微粒子や表面の凹凸が非常にぎらつくスペックルやスパークリングと呼ばれるぎらつき現象が発生することがある。この場合、表示画像が非常に見づらくなるので、近年、このぎらつき現象を解決することが強く要求されている。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0004】 【特許文献1】特開平2-84618号公報 【特許文献2】実開平3-69187号公報 【特許文献3】特開平6-324205号公報 【特許文献4】特開平10-160914号公報 【特許文献5】特開2000-353413号公報」 ウ 「【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかしながら、従来の技術では、充分にぎらつき現象を防止するに至っていない。光拡散機能を有する表面構造に起因するぎらつき現象を抑制する為には、表面構造を形成する塗膜への微粒子の添加量を増加させることにより光拡散性を高めることが考えられる。これによって、ぎらつき現象をある程度減少させることができるが、面光源装置または液晶表示装置の輝度が大幅に低下してしまうという難点がある。 そこで本発明は、隠蔽性を維持しながら、ぎらつき現象を防止し、かつ、輝度を上げて視野角を広げることができるレンズシート、そのレンズシートを用いた面光源装置、および、液晶表示装置を目的とする。」 エ 「【発明の効果】 【0009】 本発明のレンズシートによれば、隠蔽性を維持したまま、ぎらつき現象を防止し、かつ、輝度を上げて視野角を広げることができる。本発明の面光源装置によれば、隠蔽性を維持したまま、ぎらつき現象を防止し、かつ、輝度を上げて視野角を広げることができる。本発明の液晶表示装置によれば、隠蔽性を維持したまま、ぎらつき現象を防止し、かつ、輝度を上げて視野角を広げることができる。」 オ 「【発明を実施するための形態】 【0011】 本発明の実施形態の一例について、図1、2を用いて説明する。図1は、本発明のレンズシート50を用いた液晶表示装置10を示す斜視図である。図2は、本発明のレンズシート50の一例を示す部分断面図である。なお、図1では、反射シート30、導光体40、レンズシート50、液晶パネル6-0を離間して図示しているが、実際にはそれぞれが密着している。図2では、レンズシート50、導光体40を離間して図示しているが、実際は密着している。 【0012】 図1に示すとおり、液晶表示装置10は、光源20と光源用反射シート22と反射シート30と導光体40とレンズシート50とで構成されている面光源装置100と、液晶パネル60とで構成されている。 光源20は、その照射面が導光体40の光入射面42と対向するように配置され、光源20の照射面以外を覆うように光源用反射シート22が配置されている。導光体40の面44側には反射シート30が配置されている。レンズシート50は、レンズ層が形成された面52が、導光体40の光出射面46と対向するように配置されている。 液晶パネル60は、観察面64の反対側の入射面62が、レンズシート50の面54に対向するように配置されている。 【0013】 (レンズシート) レンズシート50について、図2を用いて説明する。図2に示すとおり、レンズシート50は、透光性基材55の一方の面に、凹凸な面54が形成された光拡散層53が設けられている。また、透光性基材55の他方の面には、複数のレンズ列59が並列に一定の間隔で形成されたレンズ層51が設けられている。そしてレンズ層51の表面が、面52を形成している。 ・・・(中略)・・・ 【0016】 光拡散材57の構成としては、光拡散材57の内の50体積%以上が、透光性樹脂56の屈折率N1との間に下記式で表される屈折率差(絶対値)Δnが0.005以上0.03以下、好ましくは0.01以上0.02以下となる屈折率N2を有する第一光拡散材である。Δnが0.005未満であると、ぎらつき現象を充分に防止できず、0.03を超えると輝度の低下や隠蔽性の低下を有効に防止できないためである。また、第一光拡散材の含有量が50体積%未満であると、ぎらつき現象、輝度低下・隠蔽性低下を有効に防止できないためである。 【0017】 Δn=|N1-N2| ・・・(1) 【0018】 また、光拡散材57は、光拡散材57の内の50体積%以上、好ましくは60体積%以上において、粒子径が1μm以上4μm以下である。光拡散材57は、粒子径が小さいほど、ぎらつき現象防止効果は高くなる。粒子径が1μm未満である光拡散材57が多いと、透過光が着色し好ましくない。一方、粒子径が4μmを超える光拡散材57が多いと、ぎらつき現象を防止できないため好ましくない。光拡散材57中、粒子径が1μm以上4μm以下の光拡散材量が50体積%未満であると、ぎらつき現象防止効果が不充分となるおそれがある。 なお、本発明における粒子径とは、各種の粒度分布測定装置により測定された粒度分布から算出される値である。粒度分布測定装置の例としては、ベックマンコールター社製COULTER MULTISIZER等が挙げられる。 ・・・(中略)・・・ 【0022】 光拡散層53の面54の形態は特に限定されないが、局部山頂平均間隔Sが、40μm以下であることが好ましく、より好ましくは35μm以下であり、さらに好ましくは30μm以下である。40μmを超えるとぎらつき現象が悪化するためである。なお、局部山頂平均間隔Sとは、隣接する凸部の頂点同士の距離の平均をいう。 また、面54は、十点平均粗さRzが4μm以下であることが好ましく、3.5μm以下であることがさらに好ましい。Rzが4μmを超えるとぎらつき現象が悪化するためである。また、液晶パネルとのスティッキングを防止する観点から、Rzは0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましい。 上記の凹凸の局部山頂平均間隔S、及び十点平均粗さRzとは、表面粗さ計(例えば株式会社東京精密製、商品名:サーフコム1500DX-3DF)を用いJIS-B0601に準じて測定する値である。 【0023】 光拡散層53における光拡散材57の含有量は、10?70質量%であり、15?65質量%が好ましい。10質量%未満であると透光性樹脂56と光拡散材57との界面で屈折せずに透過する光が増え隠蔽性が低下するおそれがあり、70質量%を超えると輝度が下がるおそれがある。 【0024】 光拡散材57のような微粒子は、塗工液内部で複数個が会合して凝集し、二次粒子を形成することがある。この凝集は、光拡散材57と透光性樹脂56及び溶剤とのSP値(溶解度パラメーター)の違いによる親和性の違いや光拡散材57の表面電位、また塗工時のドープの粘度の高低、レベリング時間(塗工から乾燥までの時間)の長さやレベリング剤の有無等によって変化する。凹凸の局部山頂平均間隔Sは、塗膜面内方向での凝集が著しくなると大きくなる傾向にある。また、凹凸面の十点平均粗さRzは塗膜厚み方向での凝集が著しくなると大きくなる傾向にある。 なお、光拡散層53の任意の位置での70μm半径の円形領域において、長径30μm以上の二次粒子の数が3個以下、好ましくは2個以下、さらに好ましくは1個以下であることが、ぎらつき現象を抑制する為には望ましい。さらに好ましくは長径20μm以下のものが、上記の個数範囲にある場合である。複数個の光拡散材57が凝集して形成される二次粒子の平面形状は、一般に円形ではない。そこで、二次粒子の大きさを長径により代表させる。 このように凝集した二次粒子を一次粒子とみなした場合、非常に大きな粒子を添加したことと同じことになり、前述した理由から凝集を抑制することは非常に重要である。 【0025】 光拡散層53の厚さは特に限定されず、例えば1?20μmの範囲で決定することが好ましい。1μm未満であると隠蔽性が低下し、20μmを超えると輝度が低下するためである。 ・・・(中略)・・・ 【0029】 レンズ層51に形成されているレンズ列59は、図2に示すような略三角柱状のプリズムに限定されず、用途に応じて決定することができる。例えば、レンキュラーレンズ、多角錐や円錐状レンズ等を挙げることができるが、XZ面(図1)と平行な断面の形状が、略三角形となるプリズムが特に好ましい。 レンズ列59をプリズムとした場合、プリズムの頂角θ(図2)は特に限定されないが、40?75゜程度の範囲が好ましく、より好ましくは45?70゜の範囲である。 これらのプリズム面は光学的に十分に平滑な面(鏡面)とされていてもよいし、或いは粗面とされていてもよい。本発明においては、プリズムシートによる所望の光学特性を維持する点から、プリズム面は鏡面とすることが好ましい。 また、プリズムを配列するピッチP(図2)は特に限定されないが、10?500μmが好ましく、10?60μmとすることがより好ましい。プリズムの高さは、特に限定されないが5?70μmとすることが好ましい。 このような形状とすることで、導光体40の光出射面46から出射角αで出射された光が、レンズシート50の厚さ方向に揃えられる。 ・・・(中略)・・・ 【0039】 上述のようにして得られたレンズシート50を用い、図1のように反射シート30、導光体40、レンズシート50の順に載置し、導光体40の一の側面側に光源20と光源用反射シート22を配置して、面光源装置100を得ることができる。さらに面光源装置100のレンズシート50の光拡散層53側の面54と、液晶パネル60の入射面62とが対向するようにして、液晶パネル60を載置することで、液晶表示装置100を得ることができる。 ・・・(中略)・・・ 【実施例】 【0041】 以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、実施例に限定されるものではない。 実施例中で使用する化合物を下記のように略記する。 メチルエチルケトン:MEK メチルメタクリレート:MMA エチルアクリレート:EA 2-ヒドロキシエチルメタクリレート:HEMA アクリル酸:MAA アゾビスイソブチロニトリル:AIBN 【0042】 (調製例1)透光性樹脂の製造 重合反応容器の2Lのセパラブルフラスコ中にトルエン106質量部、MEK71質量部、MMA69質量部、EA25質量部、HEMA5質量部、MAA1質量部を量り取り、撹拌翼により撹拌を行いながら、窒素によるバブリングを30分間実施した。その後ラジカル重合開始剤としてAIBN0.45質量部を加えた後に、反応容器を90℃に昇温し、その状態で5時間保持した。さらにAIBN1質量部を加えて反応容器を4時間保持した後、室温まで冷却し反応を完了し、アクリル樹脂Aの溶液を得た。 アクリル樹脂Aの分子量は、MW=75,100であり、水酸基価21.6mgKOH/g、酸価2.1mgKOH/g、Tg61℃、アクリル樹脂Aの溶液の加熱残分は36.0質量%であった。 【0043】 実施例中で使用する光拡散材と各光拡散材中の粒子径1?4μmの粒子の体積比率を下に示す。 (1)テクポリマー開発品XX-78B(アクリル-スチレン樹脂微粒子):1?4μm粒子の比率;99.0体積% (2)テクポリマー開発品XX-79B(アクリル-スチレン樹脂微粒子):1?4μm粒子の比率;99.2体積% (3)テクポリマー開発品XX-80B(アクリル-スチレン樹脂微粒子):1?4μm粒子の比率;99.2体積% (4)テクポリマーSSX-103(アクリル樹脂微粒子):1?4μm粒子の比率;96.4体積% (5)テクポリマー開発品XX-74B(アクリル-スチレン樹脂微粒子):1?4μm粒子の比率;0.7体積% (6)テクポリマー開発品XX-38B(アクリル樹脂微粒子):1?4μm粒子の比率;0.7体積% (7)テクポリマー開発品XX-95B(アクリル-スチレン樹脂微粒子):1?4μm粒子の比率;1体積% 上記(1)?(7)の粒度分布測定は、COULTER MULTISIZER(ベックマンコールター社製)によるものである。 (8)トスパール145(シリコーン樹脂微粒子):1?4μm粒子の比率;25.4体積% 上記(8)の粒度分布測定は、粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、CAPA?700)によるものである。」 カ 「【0044】 (実施例1) 以下のようにして、図1?図2と同様のレンズシート、面光源装置、液晶表示装置を作製した。 透光性基材として、厚さ188μmのPETフィルム(東洋紡績株式会社製、商品名:A4300)を使用した。 調製例1で得られたアクリル樹脂Aの溶液201質量部に、第一光拡散材として屈折率1.51で体積平均粒子径2.5μm、真比重1.20のアクリル-スチレン樹脂微粒子(積水化成品工業株式会社製、テクポリマー開発品XX-78B)22.0質量部、架橋剤としてデュラネートTPA-100(旭化成ケミカルズ株式会社製)5.6質量部を容器に計りとり、撹拌翼による撹拌を行うことで、光拡散材が均一に分散した光拡散層形成用の塗工液Aを作製した。この塗工液Aの総固形分は28質量%、総固形分に占める拡散材の比率は22質量%である。 【0045】 アクリル樹脂Aと架橋剤の固形分における質量比は、アクリル樹脂A固形分:架橋剤固形分=92.8:7.2であり、この混合比において拡散材を除いて塗工した塗膜、すなわち透光性樹脂層の屈折率N1は1.495である。このため透光性樹脂と光拡散材の屈折率差Δnは0.015となる。 リバースグラビアコート法を用いて、前記塗工液Aを前記PETフィルム上に溶剤乾燥後の平均厚みが7μmになるように塗工し、乾燥させた。これにより、PETフィルムの片面に、光拡散材に基づく凹凸構造を伴う光拡散層を有する積層体Aを得た。 形成された光拡散層中の光拡散材の含有量は22質量%であり、該光拡散材中の第一光拡散材の含有量は100体積%、該光拡散材中に占める粒子径1?4μmの光拡散材の量の比率は、光拡散材の添加量比率より、99.0体積%である。 【0046】 得られた積層体Aの外観は、スジ等の塗工斑の発生が無く、非常に良好であった。 光拡散層について、ヘーズメーター(日本電色工業株式会社製、商品名:NDH2000)を用い、光拡散層が受光側に向くように取り付けて、全光線透過率(JIS-K7316)Tt及びヘーズ(JIS-K7136)を測定した。その結果、全光線透過率は94.9%であり、ヘーズは63.7%であった。 【0047】 積層体Aの光拡散層表面における、凹凸面の凹凸の局部山頂平均間隔Sと十点平均粗さRzとを、表面粗さ計(東京精密社製、商品名サーフコム1400LCD)を使用し、1μmの測定子を用いて測定した(JIS-B0601-1994)。その結果、局部山頂平均間隔Sは24μmであり、十点平均粗さRzは1.5μmであった。 【0048】 積層体Aの光拡散層中における、光拡散材の凝集状態を、光学顕微鏡(オリンパス株式会社製、商品名:MX61L)を用いて、倍率500倍にて透過光で観察した。その結果、光拡散層の表面の任意の面積の半径70μmの円形領域における長径30μm以上の二次粒子の数は、最大で1個であった。 【0049】 厚さ1.0mm、400mm×690mmのJIS黄銅3種の薄板の表面に、プリズム列形成面の形状に対応した形状の形状転写面を形成して、型部材を得た。ここで、目的とするプリズム列形成面の形状は、ピッチP=50μm、頂角θ=65゜のプリズム列が多数並列して配置されたものである。 次いで、直径220mm、長さ450mmのステンレス製の円筒状ロールを用意し、その外周面に型部材を巻き付けて固定し、ロール状の型(ロール型)を得た。このロール型とゴムロールとの間に積層体Aをロール型に沿って供給し、ゴムロールに接続した空気圧シリンダーにより、ゴムロールとロール型との間で透光性基材をニップした。 【0050】 以下の組成の紫外線硬化性組成物を用いて、粘度300mPa・S/25℃に調整した。 フェノキシエチルアクリレート(ビスコート#192、大阪有機化学工業株式会社製):50質量部 ビスフェノールA-ジエポキシ-アクリレート(エポキシエステル3000A、共栄社化学株式会社製):50質量部 2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン(ダロキュア1173、日本チバガイギー株式会社製):1.5質量部 この紫外線硬化性組成物を、ゴムロールによりロール型へとニップされている透光性基材の前記光拡散層の付与された面とは反対側の面に供給した。ロール型を回転させながら、紫外線硬化性組成物がロール型と透光性基材との間に挟まれた状態で、紫外線照射装置から紫外線を照射し、紫外線硬化性組成物を重合硬化させロール型の形状転写面のプリズム列パターンを転写させた。その後、ロール型より離型し、レンズシートAを得た。得られたレンズシートAについて、後述する評価方法に従って、輝度、ぎらつき現象、色調、隠蔽性の評価を行い、その結果を表1に示す。」 キ 「【0054】 (実施例5) 光拡散材として、第一光拡散材であるXX-78B、他の光拡散材としてXX-38B(アクリル樹脂微粒子、屈折率;1.495、体積平均粒子径;10μm、真比重1.20、積水化成品工業株式会社製)を用い、塗工液中の総固形分に対して第一光拡散材が22.6質量%、前記他の光拡散材が1.4質量%になるように調製した以外は、実施例1と同様にして、PETフィルムに厚さ4.5μmの光拡散層が形成された積層体Eを得た。得られた積層体Eの外観は、スジ等の塗工斑の発生が無く、非常に良好であった。積層体Eの光拡散層中における光拡散材の含有量は24質量%であり、該光拡散材中の第一光拡散材の含有量は94体積%であり、総光拡散材量に占める粒子径1?4μmの光拡散材量の比率は、93.1体積%であった。実施例1と同様に、積層体Eの光拡散層表面の局部山頂平均間隔S、十点平均粗さRz、ヘーズを測定した結果を表1に示す。なお、光拡散層の半径70μmの任意領域における、長径30μm以上の粒子凝集を測定したところ、1個以下であった。このことから、光拡散材の二次凝集のない、良好な光拡散層が形成されたことが確認できた。 積層体Eの光拡散層とは反対側の面に、実施例1と同様にレンズ列を形成しレンズシートEを得た。得られたレンズシートEについて、輝度、ぎらつき現象、隠蔽性の評価を後述する評価方法に従って行い、その結果を表1に示す。」 ク 「【0059】 (評価方法) 実施例、および、比較例で得られたレンズシートA?Iを用い、以下に示すとおりに輝度の評価、ぎらつき現象の評価、隠蔽性、色調の評価を行った。 各プリズムシートを、14.1W(ワイド)サイズに切り出し、これを冷陰極管を側面に配置した14.1W(ワイド)サイズのアクリル樹脂製導光体の光出射面上に、図1及び図2に示されているように、プリズム列形成面が前記アクリル樹脂製導光体に面するように載置し、他の側面および裏面を反射シートで覆い、面光源装置を得た。」 なお、色調の評価は、第二光拡散材の添加する効果を見るために、実施例1、3においてのみ実施した。色調の評価については、レンズシートA、Cを液晶表示装置に組み込まずに、測定を行った。 【0060】 <輝度の評価> 液晶パネルを載置しない状態で、面光源装置の中央から法線方向に50cm離した位置に輝度計(株式会社トプコン製、商品名:BM-7)を配置し、面光源の冷陰極管を点灯させ、有効画面上の中央を輝度測定領域として法線輝度及び半値角を測定した。 【0061】 <ぎらつき現象の評価> 面光源装置のプリズムシート上に、透過型液晶パネルを載置した。この液晶パネルは、光沢計(日本電色工業株式会社製、商品名:VGS-300A)で測定した観察面の60度光沢値が48.6で、入射面の60度光沢値は31.2の、画素数XGAのサイズ14.1W(ワイド)液晶パネルであった。この液晶表示装置において、面光源装置を発光させ、液晶パネルにより白画像を表示して、ぎらつきを目視により観察した。 ぎらつきの評価基準は下記である。 ○・・・ぎらつき現象は殆どなく、非常に滑らかな質感を有した見易い画質 △・・・ぎらつき現象を確認することができ、やや見難い画像 ×・・・ぎらつき現象が目立ち非常に見難い画像 【0062】 <色調の評価> レンズシートA、Cを分光光度計(株式会社日立製作所製、U-3500)による波長別光透過率を測定した。該波長別光透過率において、色調a=(450?500nmの平均透過率)/(700?750nmの平均透過率)とし、色調b=(550?600nmの平均透過率)/(700?750nmの平均透過率)とした。色調aおよびbは100%に近い程、色調のバランスが良いと判断できる。 【0063】 <隠蔽性の評価> 隠蔽性は写像性により評価した。写像性は、写像性評価装置(スガ試験機株式会社製、型式:ICM-1DP)を用い、0.125mmの光学櫛を使用し、透過測定モードにて測定した(JIS-K7105)。サンプルが無い状態での写像性の値は96以上であるため、写像性の値が低ければ低いほど、隠蔽性が高いと評価できる。写像性の値が、25以下を隠蔽性に優れるとして評価した。 【0061】 <ぎらつき現象の評価> 面光源装置のプリズムシート上に、透過型液晶パネルを載置した。この液晶パネルは、光沢計(日本電色工業株式会社製、商品名:VGS-300A)で測定した観察面の60度光沢値が48.6で、入射面の60度光沢値は31.2の、画素数XGAのサイズ14.1W(ワイド)液晶パネルであった。この液晶表示装置において、面光源装置を発光させ、液晶パネルにより白画像を表示して、ぎらつきを目視により観察した。 ぎらつきの評価基準は下記である。 ○・・・ぎらつき現象は殆どなく、非常に滑らかな質感を有した見易い画質 △・・・ぎらつき現象を確認することができ、やや見難い画像 ×・・・ぎらつき現象が目立ち非常に見難い画像」 ケ 「【0064】 【表1】 」 コ 「【0065】 表1に示すように、光拡散材中の第一光拡散材の含有量が50体積%以上であり、かつ、光拡散材中に質量平均粒子径が1?4μmの光拡散材を50体積%以上含有する実施例1?5では、ぎらつき現象を防止できていた。また、隠蔽性を示す写像性の値も25以下であり隠蔽性に優れていることが判った。さらに、実施例1?5では、輝度が2500Cd/m2以上という液晶表示装置に必要な輝度を維持し、かつ、広い視野角が得られていることが判った。特に、実施例5においては、半値角が22.3°であったことから、広視野角タイプの液晶表示装置に利用できることが判った。 他方、Δnが0.035の光拡散材のみを使用した比較例1では、輝度が低下し、隠蔽性に劣るものであった。また、光拡散層の透光性樹脂と同じ屈折率の光拡散材を使用した比較例2、ならびに、質量平均粒子径1?4μmの光拡散材が0.7体積%であった比較例3では、いずれもぎらつき現象を防止することができなかった。加えて、Δnが0.05の光拡散材と、Δnが0の光拡散材とを組み合わせた比較例4においても、ぎらつき現象を防止できなかった。 さらに、第二光拡散材を添加した実施例3では、色調aが99.7%、色調bが99.8%と、その差が0.1ポイントであった。実施例1では、色調aが99.3%、色調bが99.9%であり、その差は0.6ポイントであった。この結果から、第二光拡散材を添加することで、色調aと色調bとの差異が少なくなる、即ち、色調バランスの向上が図れることが判った。」 サ 「【図1】 」 シ 「【図2】 」 (2)引用例1に記載された発明 ア 上記(1)ア?シからみて、引用例1において、実施例5は、光拡散材として、第一光拡散材に、さらに他の光拡散材を加えて塗工液中の質量%を変えて調整した以外は実施例1と同様にして光拡散層を形成して、「レンズシート」を作製するものである。 イ ここで、「実施例5」において「同様」とされる「実施例1」は、段落【0044】?【0045】によれば、「アクリル樹脂Aの溶液201質量部に、第一光拡散材として屈折率1.51で体積平均粒子径2.5μm、真比重1.20のアクリル-スチレン樹脂微粒子(積水化成品工業株式会社製、テクポリマー開発品XX-78B)22.0質量部、架橋剤としてデュラネートTPA-100(旭化成ケミカルズ株式会社製)5.6質量部を容器に計りとり、撹拌翼による撹拌を行うことで、光拡散材が均一に分散した光拡散層形成用の塗工液Aを作製し」、「この塗工液Aの総固形分は28質量%、総固形分に占める拡散材の比率は22質量%であ」り、「アクリル樹脂Aと架橋剤の固形分における質量比は、アクリル樹脂A固形分:架橋剤固形分=92.8:7.2であり、この混合比において拡散材を除いて塗工した塗膜、すなわち透光性樹脂層の屈折率N1は1.495であ」り、「前記塗工液Aを前記PETフィルム上に溶剤乾燥後の平均厚みが7μmになるように塗工し、乾燥させ」て、「PETフィルムの片面に、光拡散材に基づく凹凸構造を伴う光拡散層を有する積層体Aを得」ている。 上記より、「実施例1」の「塗工液A」について、「アクリル樹脂Aと架橋剤の固形分における質量比は、アクリル樹脂A固形分:架橋剤固形分=92.8:7.2であり」、「この混合比において拡散材を除いて塗工した塗膜」が、「屈折率N1」が「1.495」の「透光性樹脂層」となることと、「透光性樹脂」がアクリル樹脂からなることが把握されるから、「塗工液A」を、「前記PETフィルム上に溶剤乾燥後の平均厚みが7μmになるように塗工し、乾燥させ」た、「PETフィルムの片面」の「光拡散材に基づく凹凸構造を伴う光拡散層」は、「光拡散材」以外の部分は、前記「透光性樹脂層」と同じ材料の、屈折率が1.495のアクリル樹脂からなる「透光性樹脂」からなるものと認められる。 ウ 段落【0054】より、「実施例5」は、「光拡散材として、第一光拡散材であるXX-78B、他の光拡散材としてXX-38B(アクリル樹脂微粒子、屈折率;1.495、体積平均粒子径;10μm、真比重1.20、積水化成品工業株式会社製)を用い、塗工液中の総固形分に対して第一光拡散材が22.6質量%、前記他の光拡散材が1.4質量%になるように調製した」以外は、「実施例1と同様にして」、「PETフィルムに厚さ4.5μmの光拡散層が形成された積層体Eを得」ているところ、「実施例5」における「塗工液」中の「アクリル樹脂Aと架橋剤の固形分における質量比」・「混合比」は、上記イより、「実施例1」の「塗工液A」と同じ「アクリル樹脂A固形分:架橋剤固形分=92.8:7.2」である。 してみると、「実施例5」においては、「実施例1」と同様に、「PETフィルム」に形成された「厚さ4.5μmの光拡散層」は、「光拡散材」以外の部分は、「屈折率が1.495のアクリル樹脂からなる透光性樹脂」からなるものと認められる。 エ 上記ア?ウを整理すると、引用例1には、以下の発明が記載されている。(以下、「引用1発明」という。) 「 透光性基材として、PETフィルムを使用し、 第一光拡散材は、屈折率1.51で体積平均粒子径2.5μm、真比重1.20のアクリル-スチレン樹脂微粒子(積水化成品工業株式会社製、テクポリマー開発品XX-78B)であり、 光拡散材として、第一光拡散材であるXX-78B、他の光拡散材としてXX-38B(アクリル樹脂微粒子、屈折率;1.495、体積平均粒子径;10μm、真比重1.20、積水化成品工業株式会社製)を用い、塗工液中の総固形分に対して第一光拡散材が22.6質量%、前記他の光拡散材が1.4質量%になるように調製し、PETフィルムに厚さ4.5μmの光拡散層を形成し、 光拡散層は、光拡散材以外の部分は、屈折率が1.495のアクリル樹脂からなる透光性樹脂からなるものであり、 光拡散層中における光拡散材の含有量は24質量%であり、該光拡散材中の第一光拡散材の含有量は94体積%であり、 総光拡散材量に占める粒子径1?4μmの光拡散材量の比率は、93.1体積%であり、 光拡散層表面の局部山頂平均間隔Sは24μm、十点平均粗さRzは2.9μmであり、 光拡散層の半径70μmの任意領域における、長径30μm以上の粒子凝集を測定したところ、1個以下で、光拡散材の二次凝集のない、良好な光拡散層が形成され、 薄板の表面に、プリズム列形成面の形状に対応した形状の形状転写面を形成して、型部材を得て、 プリズム列形成面の形状は、ピッチP=50μm、頂角θ=65゜のプリズム列が多数並列して配置されたものであり、 円筒状ロールを用意し、その外周面に型部材を巻き付けて固定し、ロール状の型(ロール型)を得て、 紫外線硬化性組成物を、透光性基材の前記光拡散層の付与された面とは反対側の面に供給し、紫外線硬化性組成物がロール型と透光性基材との間に挟まれた状態で、紫外線硬化性組成物を重合硬化させロール型の形状転写面のプリズム列パターンを転写させて得られた、レンズシートであって、 アクリル樹脂製導光体の光出射面上に、プリズム列形成面が前記アクリル樹脂製導光体に面するように載置し面光源装置が得られ、 面光源装置のプリズムシート上に、透過型液晶パネルが載置される、 レンズシート。」 5 対比 (1)引用1発明においては、「透光性基材として、PETフィルムを使用し」ている。 してみると、引用1発明の「透光性基材」及び「PETフィルム」は、本件発明の「シート状の基材層」に相当する。 (2)引用1発明の「光拡散層」は、本件発明の「マット層」に相当し、引用1発明の「光拡散層」の表面は、本件発明の「マット層」の「マット面」に相当する。 また、引用1発明の「レンズシート」は、本件発明の「光学シート」に相当する。 (3)引用1発明においては、「第一光拡散材は、屈折率1.51で体積平均粒子径2.5μm、真比重1.20のアクリル-スチレン樹脂微粒子(積水化成品工業株式会社製、テクポリマー開発品XX-78B)であり」、「光拡散材として、第一光拡散材であるXX-78B、他の光拡散材としてXX-38B(アクリル樹脂微粒子、屈折率;1.495、体積平均粒子径;10μm、真比重1.20、積水化成品工業株式会社製)を用い、塗工液中の総固形分に対して第一光拡散材が22.6質量%、前記他の光拡散材が1.4質量%になるように調製し、PETフィルムに厚さ4.5μmの光拡散層を形成し」ているから、引用1発明の「光拡散層」は、「PETフィルムに厚さ4.5μm」で形成されるものである。 また、引用1発明の「光拡散層」は、「光拡散材以外の部分は、屈折率が1.495のアクリル樹脂からなる透光性樹脂からなるものであ」る。 そうすると、引用1発明の「光拡散層」は、「第一光拡散材」と「他の光拡散材」と「透光性樹脂」とを有し、「PETフィルムに厚さ4.5μm」で形成されるものであるから、引用1発明の「他の拡散材」、「第一光拡散材」及び「透光性樹脂」は、それぞれ本件発明の「第1光拡散粒子」、「第2光拡散粒子」及び「バインダー樹脂」に相当する。 また、上記(1),(2)より、引用1発明は、本件発明の「第1光拡散粒子、第2光拡散粒子およびバインダー樹脂を含み、前記基材層の一方の側に設けられたマット層」を備えている。 (4)引用1発明において、「第一光拡散材」である「XX-78B」は、「屈折率1.51で体積平均粒子径2.5μm、真比重1.20のアクリル-スチレン樹脂微粒子(積水化成品工業株式会社製、テクポリマー開発品XX-78B)」であり、「他の拡散材」は、「XX-38B(アクリル樹脂微粒子、屈折率;1.495、体積平均粒子径;10μm、真比重1.20、積水化成品工業株式会社製)」であるから、「第一光拡散材」の屈折率は1.51であり、「他の拡散材」の屈折率は1.495である。 また、引用1発明において、「光拡散層」の「透光性樹脂」の屈折率は1.495である。 そうすると、引用1発明において、「第一光拡散材」の屈折率1.51は、「他の拡散材」及び「透光性樹脂」の屈折率1.495と異なっていることから、引用1発明は、本件発明の「前記第2光拡散粒子の屈折率は、前記バインダー樹脂の屈折率および前記第1光拡散粒子の屈折率と異なり」という構成を満たしている。 (5)引用1発明の「レンズシート」は、「薄板の表面に、プリズム列形成面の形状に対応した形状の形状転写面を形成して、型部材を得て、プリズム列形成面の形状は、ピッチP=50μm、頂角θ=65゜のプリズム列が多数並列して配置されたものであり、円筒状ロールを用意し、その外周面に型部材を巻き付けて固定し、ロール状の型(ロール型)を得て、紫外線硬化性組成物を、透光性基材の前記光拡散層の付与された面とは反対側の面に供給し、紫外線硬化性組成物がロール型と透光性基材との間に挟まれた状態で、紫外線硬化性組成物を重合硬化させロール型の形状転写面のプリズム列パターンを転写させて得られた、レンズシート」である。 すると、引用1発明においては、「透光性基材の前記光拡散層の付与された面とは反対側の面」に「紫外線硬化性組成物を重合硬化」したものを備え、また、その「プリズム列形成面」に「ピッチP=50μm、頂角θ=65゜のプリズム列が多数並列して配置され」ていることになり、引用1発明の「紫外線硬化樹脂を重合硬化」したものは、本件発明の「プリズム層」に相当する。 また、引用1発明の「プリズム列形成面」の「プリズム」は、本件発明の「単位プリズム」に相当する。 してみると、引用1発明は、本件発明の「一方向に配列された複数の単位プリズムであって、各々が前記一方向と交差する方向に線状に延びる、複数の単位プリズムを含み、前記基材層の他方の側に設けられたプリズム層」を備えている。 また、引用発明1の「プリズム列形成面」は、本件発明の「プリズム層の単位プリズムによるプリズム面」に相当する。 (6)引用1発明においては、「プリズム列形成面」に「ピッチP=50μm、頂角θ=65゜のプリズム列が多数並列して配置され」ている。 引用1発明における「ピッチP」は、本件発明の「配列ピッチ」に相当する。 してみると、引用1発明においては、「単位プリズム」の「配列ピッチ」は50μmである。 (7)上記(5)から、引用1発明の「レンズシート」は、透光性基材の一方の側に「光拡散層」が形成され、透光性基材の他方の側に、「紫外線硬化性組成物を重合硬化」したものを備え、その「プリズム列形成面」に「ピッチP=50μm、頂角θ=65゜のプリズム列が多数並列して配置され」ていることになる。 そうすると、引用1発明においては、「レンズシート」は一対の表面を備え、一対の表面のうちの一方が、「光拡散層」の表面として形成され、一対の表面のうち他方が、「プリズム列形成面」として形成されていることになる。 してみると、上記(2),(5)から、引用1発明は、本件発明の「対向する一対の表面を有する光学シートであって」、「前記一対の表面のうちの一方が、前記マット層によるマット面として形成され、前記一対の表面のうちの他方が、前記プリズム層の前記単位プリズムによるプリズム面として形成され」という構成を備えている。 (8)引用1発明においては、「アクリル樹脂製導光体の光出射面上に、プリズム列形成面が前記アクリル樹脂製導光体に面するように載置し面光源装置が得られ」、「面光源装置のプリズムシート上に、透過型液晶パネルが載置される」から、引用1発明においては、「光拡散層」の表面は、「透過型液晶パネル」側に向くように「透過型液晶パネル」と「アクリル樹脂製導光体」との間に配置されることとなる。 引用1発明の「アクリル樹脂製導光体」、「透過型液晶パネル」は、それぞれ本件発明の「導光体」、「表示パネル」に相当する。 してみると、上記(2)から、引用1発明は、本件発明の「前記マット面が表示パネルの側を向くようにして表示パネルと導光板との間に配置されて用いられ」という構成を備えている。 (9)上記(1)乃至(8)から、本件発明と引用1発明とは、 「対向する一対の表面を有する光学シートであって、 シート状の基材層と、 第1光拡散粒子、第2光拡散粒子およびバインダー樹脂を含み、前記基材層の一方の側に設けられたマット層と、 一方向に配列された複数の単位プリズムであって、各々が前記一方向と交差する方向に線状に延びる、複数の単位プリズムを含み、前記基材層の他方の側に設けられたプリズム層と、を備え、 前記一対の表面のうちの一方が、前記マット層によるマット面として形成され、 前記一対の表面のうちの他方が、前記プリズム層の前記単位プリズムによるプリズム面として形成され、 前記マット面が表示パネルの側を向くようにして表示パネルと導光板との間に配置されて用いられ、 前記第2光拡散粒子の屈折率は、前記バインダー樹脂の屈折率および前記第1光拡散粒子の屈折率と異なる、 光学シート。」 である点で一致し、次の点で相違する。 (相違点1) 本件発明においては、「前記第1光拡散粒子の平均粒径d_(1)、前記第2光拡散粒子の平均粒径d_(2)、並びに、前記マット層の前記第1光拡散粒子及び前記第2光拡散粒子を横切らない位置での厚みt_(b)が次の関係を満たす」「d_(2) < t_(b) < d_(1)」のに対して、 引用1発明においては、光拡散層中における光拡散材の含有量は24質量%であり、該光拡散材中の第一光拡散材の含有量は94体積%であり、総光拡散材量に占める粒子径1?4μmの光拡散材量の比率は、93.1体積%であり、光拡散層表面の局部山頂平均間隔Sは24μm、十点平均粗さRzは2.9μmであり、光拡散層の半径70μmの任意領域における、長径30μm以上の粒子凝集を測定したところ、1個以下で、光拡散材の二次凝集のない、良好な光拡散層が形成され、第一光拡散材の体積平均粒子径が2.5μm、他の光拡散材の体積平均粒子径が10μmであり、光拡散層の厚さが4.5μmであるが、前記「d_(2) < t_(b) < d_(1)」を満たしているかどうか不明である点。 (相違点2) 本件発明においては、前記単位プリズムの配列ピッチが、40μm以下であるのに対して、 引用1発明においては、前記単位プリズムの配列ピッチが、50μmである点。 6 判断 (1)相違点について ア 相違点1について (ア)引用1発明においては、「光拡散層中における光拡散材の含有量は24質量%であり、該光拡散材中の第一光拡散材の含有量は94体積%であり、総光拡散材量に占める粒子径1?4μmの光拡散材量の比率は、93.1体積%であり、光拡散層表面の局部山頂平均間隔Sは24μm、十点平均粗さRzは2.9μmであり、光拡散層の半径70μmの任意領域における、長径30μm以上の粒子凝集を測定したところ、1個以下で、光拡散材の二次凝集のない、良好な光拡散層が形成され、第一光拡散材の体積平均粒子径が2.5μm、他の光拡散材の体積平均粒子径が10μmであり」、「光拡散層の厚さが4.5μmである」。 (イ)引用1発明における上記「光拡散層」の「厚さ」は、引用例1の段落【0045】欄によれば、溶剤乾燥後の「平均厚み」を意味しているものと認められる。 (ウ)引用1発明においては、「光拡散層の半径70μmの任意領域における、長径30μm以上の粒子凝集を測定したところ、1個以下で、光拡散材の二次凝集のない、良好な光拡散層が形成され」ている旨特定されている。 (エ)引用1発明においては、「光拡散層中における光拡散材の含有量は24質量%であり、該光拡散材中の第一光拡散材の含有量は94体積%であり、総光拡散材量に占める粒子径1?4μmの光拡散材量の比率は、93.1体積%であ」ることから、下記a?cの事項が理解できる。 a 光拡散材料においては、「該光拡散材中の第一光拡散材の含有量は94体積%であ」ることから、光拡散材としては、その殆どを小径の第一光拡散材が占め、第一光拡散材と他の光拡散材の体積平均粒子径からみて、(小径の)第一光拡散材の個数:(大径の)他の光拡散材の個数=1000:1程度となる(下記(*1)を参照。)。 (*1)小径の第一光拡散材の体積平均粒子径は2.5μm(半径1.25×10^(-6)m)、大径の他の光拡散材の体積平均粒子径は10μm(半径5×10^(-6)m)であるから、小径の第一光拡散材及び大径の他の光拡散材の1粒子あたりの体積(m^(3))は、粒子を球状とすると、それぞれ4π(1.25×10^(-6))^(3)/3、4π(5×10^(-6))^(3)/3となる。「該光拡散材中の第一光拡散材の含有量は94体積%であ」ることから、該光拡散材中の大径の他の光拡散材の含有量が6体積%である。上記の体積、含有量から、小径の第一光拡散材の個数をX(個),大径の他の光拡散材の個数をY(個)とすると、[X×4π(1.25×10^(-6))^(3)/3]:[Y×4π(5×10^(-6))^(3)/3]=0.94:0.06より、X/Y=1002.666・・・となるから、X:Yは1000:1程度となることが理解される。 b 光拡散層中における光拡散材の含有量は24質量%であるから、光拡散層中における透光性樹脂の含有量は76重量%となる。 また、「該光拡散材中の第一光拡散材の含有量は94体積%であ」ることから、「第一光拡散材」である「XX-78」、「他の光拡散材」である「XX-38B」のいずれも真比重は1.20であることを踏まえると、光拡散層中における第一光拡散材及び他の光拡散材の含有量はそれぞれ22.56重量%及び1.44重量%となる(下記(*2)を参照。)。 (*2)両粒子の真比重が1.20と同じであることから、両者の体積の比が、そのまま両者の質量の比となる。光拡散材中の第一光拡散材の含有量が94体積%であり、他の光拡散材の含有量が6体積%であるから、第一光拡散材の質量:他の光拡散材の質量=94:6となる。してみると、光拡散層中における光拡散材の含有量24質量%のうち、第一光拡散材の含有量は、22.56(24×0.94)質量%、他の光拡散材の含有量は、1.44(24×0.06)質量%となることが理解される。 c 上記5(3)より、引用1発明における「光拡散層」の「透光性樹脂」は「アクリル樹脂」から構成されている。アクリル樹脂の比重は一般に1.17?1.2であり、アクリル-スチレン樹脂微粒子である第一光拡散材やアクリル樹脂微粒子である他の光拡散材の真比重1.20とほぼ同じであり、上記bから、光拡散層中における第一光拡散材の含有量は22.56質量%、透光性樹脂の含有量は76重量%であるから、光拡散層の98.56(76+22.56)%前後の質量及び体積を透光性樹脂と小径の第一光拡散材が占めることになるから、引用1発明においては、光拡散層の平均厚みは、透光性樹脂の塗工量と第一光拡散材の個数(量)及び径とでほぼ決まっていることが把握できる。 (オ)上記(イ)?(エ)を踏まえ、引用1発明においては、「光拡散層表面の局部山頂平均間隔Sは24μm、十点平均粗さRzは2.9μmであり」、光拡散層表面の十点平均粗さRzが2.9μmであること、十点平均粗さRzの定義を踏まえると、光拡散層表面の凹凸の高さ分布は、「平均厚み」である「4.5μm」を中心として、±「1.45μm」程度であること、すなわち、光拡散層表面の凹凸の高さが低い部分の箇所で「3.05μm」程度、光拡散層表面の凹凸の高さが低い部分の箇所で高い部分の箇所で「5.95μm」程度であると把握できる。 (カ)一方、第一光拡散材の体積平均粒子径が2.5μmであるから、第一光拡散材の体積平均粒径は、光拡散層表面の十点平均粗さRzを考慮した凹凸の高さ分布における高さの低い部分の高さ「3.05μm」を下回っていることが把握される。 してみると、引用1発明における光学シートにおいては、d_(2)(第一光拡散材の平均粒径)は、d_(2)<光拡散層の他の光拡散材及び第一光拡散材を横切らない位置での厚み(t_(b))となっているものと認められる。 (キ)また、光拡散層の「平均厚み」が4.5μm、「Rz」が2.9μm、他の光拡散材の体積平均粒子径が10μmであることを考慮すると、d_(1)(他の光拡散材の平均粒径)は、光拡散層の他の光拡散材及び第一光拡散材を横切らない位置での厚み(t_(b))<d_(1)となっていることは明らかである。 (ク)してみると、引用1発明の光学シートは、他の光拡散材(第1光拡散粒子)の平均粒径d_(1)、第一光拡散粒子(第2光拡散粒子)の平均粒径d_(2)、並びに、光拡散層(マット層)の前記他の光拡散材(第1光拡散粒子)及び第一光拡散材(第2光拡散粒子)を横切らない位置での厚みt_(b)が、「d_(2) < t_(b) < d_(1) 」を満たしているものと認められるから、上記相違点1は、実質的な相違点を構成しない。 イ 相違点2について (ア)引用例1には、プリズムを配列するピッチPを10?60μmとすることがより好ましいこと(段落【0029】)が記載されている。 (イ)また、対向する一対の表面を有する光学シートであって、シート状の基材層と、基材層の一方の側に設けられた光拡散層(マット層)と、複数の単位プリズムを含み、基材層の他方の側に設けられたプリズム層とを備え、光拡散層(マット層)が表示パネルの側を向くようにして表示パネルと導光板との間に配置されて用いられる光学シートにおいて、プリズムの配列ピッチの値として、40μm以下の値を用いることは、本件出願日前における周知技術である(例えば、以下a,b等を参照。)。 a 特開2010-262827号公報(以下、「周知例1」という。) 特に、段落【0043】の「また、レンズ列を配列するピッチは特に限定されないが、輝度ムラの発生を抑制する観点からは、レンズ列の配列ピッチは20μm以下であることが好ましい。・・・」、段落【0070】の「(実施例2) 実施例1において、プリズム列形成用の型部材において、ピッチP=18μmの型部材を用いた以外は、実施例1と同様に積層体Aの光拡散層とは逆側の面にレンズ列を形成し、プリズムシートCを得た。・・・」、段落【0071】の「(実施例3) ・・・次いで実施例2と同様にピッチP=18μmの型部材を用いてプリズムシートDを得た。・・・」等を参照。 b 特開2011-13430号公報(以下、「周知例2」という。) 特に、【請求項3】の「レンズピッチが10?40μmの範囲であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか一項に記載のプリズムシート。」、段落【0043】の「プリズム列411の配列ピッチPは例えば10?500μmである。なお、プリズム列411の配列ピッチは、液晶表示素子のピクセルピッチと、プリズム列411との干渉模様(モアレ)の発生を防ぐため、液晶表示素子の配列に応じて種々に変更しても良い。本発明においては、本発明によるプリズムシートのレンズピッチは、10μm?40μmの範囲から選択されることが好ましく、20μm?30μmであればさらに好ましい。より好ましくは、29μmのレンズピッチであれば、モアレの発生を効果的に防止することができる。」等を参照。 (ウ)引用1発明において、段落【0029】の上記示唆に基づき、プリズムの配列ピッチの変更を試みる際、周知例1,2に例示されている上記周知技術を参考にして、プリズムの配列ピッチの値を40μm以下とすることは、当業者であれば容易になし得ることである。 (2)効果について 本件発明により奏される、ぎらつき、はりつき、干渉縞・染み模様の発生の防止、遮蔽性(本件出願の明細書の段落【0002】,【0004】,【0060】,【0103】?【0113】,【0142】,【0143】等)などの作用・効果については、引用例1等の記載に基づき、当業者にとって自明な、あるいは予測可能なものであって、格別のものとは認められない。 また、本件発明においては、大径の第1光拡散粒子の屈折率やその個数・割合については何ら規定されておらず、マット層から多数の第1光拡散粒子が突出し、マット層から凸レンズ状に多数突出した部分のレンズ効果によって、従来同様、明暗むら、ぎらつきが発生・顕在化し得るものが含まれており、本件発明の構成に基づき、単位プリズムの配列ピッチが10μm以上40μm以下に狭くなった場合に顕著となるぎらつきの発生を必ず防止できるとは認められない。 (3)請求人の主張について 請求人は、平成28年6月30日に提出した意見書(以下、単に「意見書」という。)において、(1)本発明の特徴である、「(a)マット層に含まれる第1光拡散粒子の平均粒径d_(1)、マット層に含まれる第2光拡散粒子の平均粒径d_(2)、並びに、前記マット層の前記第1光拡散粒子及び前記第2光拡散粒子を横切らない位置での厚みt_(b)が、次の関係を満たすこと。 d_(2) < t_(b) < d_(1 ) 」が、引用例1?6には記載されておらず、また、引用例1?6に基づいて容易に想到することはない旨、また、(2)引用例7は、表示装置の表示パネルの表面に配置される防眩フィルムに関する発明であり、プリズム層と表示パネルとの間に配置されるものでなく、本発明の課題が存在せず、本発明の課題解決にあたり、引用例7の防眩フィルムを参照することはあり得ず、単位プリズムの配列ピッチが40μm以下であるプリズム層を有する光学シートと引用例7の防眩フィルムとが組み合わされることはない旨主張している。 しかしながら、上記(1)ア及びイのとおり、引用例1には、上記(a)の構成が記載されており、単位プリズムの配列ピッチを40μm以下とすることも当業者が容易に想到し得るものあるから、請求人の意見書の主張を採用することはできない。 (4)まとめ 以上のとおりであるから、本件発明は、引用例1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 7 むすび 本件出願の請求項1に係る発明は、引用例1に記載された発明及び周知技術に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2016-10-18 |
結審通知日 | 2016-10-21 |
審決日 | 2016-11-07 |
出願番号 | 特願2014-26348(P2014-26348) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WZ
(G02B)
|
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 薄井 義明 |
特許庁審判長 |
藤原 敬士 |
特許庁審判官 |
河原 正 鉄 豊郎 |
発明の名称 | 光学シート、面光源装置および表示装置 |
代理人 | 永井 浩之 |
代理人 | 堀田 幸裕 |
代理人 | 勝沼 宏仁 |