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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G01R
管理番号 1323302
審判番号 不服2016-6325  
総通号数 206 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-02-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-04-27 
確定日 2017-01-24 
事件の表示 特願2012- 28344「電池の製造方法および導電性検査装置」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 8月22日出願公開、特開2013-164380、請求項の数(6)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 出願の経緯
本願は、平成24年2月13日の出願であって、平成27年10月27日付けで拒絶理由が通知され、平成28年1月8日付けで手続補正がなされたが、平成28年1月25日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成28年4月27日に拒絶査定不服審判が請求されたものである。

第2 本願発明
本願の請求項1乃至6に係る発明は、平成28年1月8日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1乃至6に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。
「【請求項1】
金属箔が樹脂フィルムにはさまれた積層フィルム構造をそれぞれ有する2枚の外装用フィルムの間に発電要素をはさんで、前記2枚の外装用フィルムをその周囲の縁部分で重ね合わせて封止することで、当該縁部分を第1樹脂フィルム、第1金属箔、第2樹脂フィルム、第3樹脂フィルム、第2金属箔、第4樹脂フィルムの順で積層された構造にする段階と、
前記縁部分の第1面側から、前記第1面から遠い側にある前記第2金属箔に至るまで少なくとも1本の針を刺し、かつ前記縁部分の前記第1面に対向する第2面側から、前記第2面から遠い側にある前記第1金属箔に至るまで少なくとも1本の針を刺す段階と、
前記第1面側から刺した少なくとも1本の針および前記第2面側から刺した少なくとも1本の針の両方と、前記発電要素との間の導通状態を検査する段階と、
前記検査後、すべての前記針を抜く段階と、を有する電池の製造方法。
【請求項2】
前記第1面側から刺す針は少なくとも2本であり、
前記第2面側から刺す針は少なくとも2本である請求項1に記載の電池の製造方法。
【請求項3】
金属箔が樹脂フィルムにはさまれた積層フィルム構造をそれぞれ有する2枚の重ね合わされた外装用フィルムによってはさまれ、その周囲の縁部分で前記2枚の外装用フィルムが重ね合わされて封止されて、当該縁部分が第1樹脂フィルム、第1金属箔、第2樹脂フィルム、第3樹脂フィルム、第2金属箔、第4樹脂フィルムの順で積層された構造を有する電池における導通検査を行うための検査装置であって、
前記縁部分の第1面側から刺し込む少なくとも1本の針と、
前記縁部分の前記第1面に対向する第2面側から刺し込む少なくとも1本の針と、
前記第1面側から刺した前記針を前記第1面から遠い側にある前記第2金属箔に至るまで刺し込み、かつ刺し込んだ針を抜くために前記第1面側から刺した前記針を移動させる第1シリンダと、
前記第2面側から刺した前記針を前記第2面から遠い側にある前記第1金属箔に至るまで刺し込み、かつ刺し込んだ針を抜くために前記第2面側から刺した前記針を移動させる第2シリンダと、
前記電池の電極と前記少なくとも2本の前記針との導通状態を検査する検査手段と、
を有する導電性検査装置。
【請求項4】
前記第2面側が接するように前記電池が載せられ、前記第1面から刺した前記針が前記縁部分を貫通後に接触しないようにするための孔と、前記第2面から刺す前記針が接触しないようにするための孔とを備えたステージと、
前記第2面から刺した前記針が前記縁部分を貫通後に接触しないようにするための孔を備え、前記ステージの方向へ前記縁部分を押さえ付ける押さえパッドと、
を有する請求項3に導電性検査装置。
【請求項5】
前記第1面から刺す針は少なくとも2本であり、
前記第2面から刺す針は少なくとも2本である請求項3または4に記載の導電性検査装置。
【請求項6】
前記ステージの一部は導電性を有し、前記導電性部分は前記電池の内部の発電要素と前記検査手段との間で電気的導通をとるための導通端子となることを特徴とする請求項3?5のいずれか一つに記載の導電性検査装置。」

第3 原査定の理由の概要
この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記 (引用文献等については引用文献等一覧参照)
・請求項 1-6
・引用文献等 1-5
金属箔と接続するための構造として、積層フィルムの両面側から針を貫通するような構成は周知である(例えば引用文献4【0058】、図11、図12等)。また、針を接続する形態として、積層フィルムの一方の面から他方の面への貫通は、引用文献1(図1-7)、引用文献4に記載又は示唆されている。さらに、2枚の独立した金属箔を積層した電池は引用文献2-3にも開示されるように周知であるから、当該2枚の独立した金属箔を有する積層したフィルムの一方の面から他方の面に針を貫通させて検査を行うことに格別の困難性はない。

<引用文献等一覧>
1.特開2002-324572号公報
2.特開2003-197208号公報(周知技術を示す文献)
3.再公表特許第2011/040446号(周知技術を示す文献)
4.特開2012-28023号公報(周知技術を示す文献)
5.特開平7-282841号公報(周知技術を示す文献)

第4 当審の判断
1 刊行物の記載事項
(引用例1)
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である、特開2002-324572号公報(以下、「引用例1」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている(下線は、当審で付与した。)。

「【特許請求の範囲】
【請求項1】 セパレータ,負極および正極を具備した発電要素と、前記正極および負極にそれぞれ連結された一対の端子と、前記各端子の開放端部が外部露出するように前記発電要素を金属樹脂複合フィルムにより収容封止する密閉形電池用パッケージとを有する密閉形電池に対して、前記各端子と前記金属樹脂複合フィルムの金属箔芯材との電気的な絶縁を検査するために、
前記各端子のうちの一方に対して接触可能な第1接触手段と、前記金属箔芯材に接触するまで前記金属樹脂複合フィルムの被覆層に対して厚さ方向に貫通させる第2接触手段とを備える密閉形電池の絶縁検査装置であって、
前記第1接触手段が前記各端子のうちの一方における任意の二点に対して独立して接触可能な一対の端子接触子を有するとともに、前記第2接触手段が前記被覆層における任意の二点に対して独立して貫通する一対の貫通接触子を有し、
前記第1接触手段と前記第2接触手段との導通を検査する本検査を行う前に、
前記被覆層に対して前記第2接触手段の各貫通接触子を貫通させた状態で前記各貫通接触子同士の導通を検査する第1予備検査と、
前記各端子のうちの一方に対して前記第1接触手段の前記各端子接触子を接触させた状態で前記各端子接触子同士の導通を検査する第2予備検査とを行うことを特徴とする密閉形電池の絶縁検査装置。
【請求項2】 前記第1接触手段を一対有し、前記各第1接触手段が前記各端子に対してそれぞれ接触可能であるとともに、前記第2予備検査を前記各端子に対して個別に行うことを特徴とする請求項1に記載した密閉形電池の絶縁検査装置。
【請求項3】 前記各貫通接触子が略刃物状であることを特徴とする請求項1に記載した密閉形電池の絶縁検査装置。
【請求項4】 セパレータ,負極および正極を具備した発電要素と、前記正極および負極にそれぞれ連結された一対の端子と、前記各端子の開放端部が外部露出するように前記発電要素を金属樹脂複合フィルムにより収容封止する密閉形電池用パッケージとを有する密閉形電池に対して、前記各端子と前記金属樹脂複合フィルムの金属箔芯材との電気的な絶縁を検査するために、
前記各端子のうちの一方に対して接触可能な第1接触手段と、前記金属箔芯材に接触するまで前記金属樹脂複合フィルムの被覆層に対して厚さ方向に貫通させる第2接触手段とを備える密閉形電池の絶縁検査方法であって、
前記各端子のうちの一方における任意の二点に対して独立して接触可能な一対の端子接触子を前記第1接触手段に設けておくとともに、前記被覆層における任意の二点に対して独立して貫通する一対の貫通接触子を前記第2接触手段に設けておき、
前記被覆層に対して前記第2接触手段の前記各貫通接触子を貫通させた状態で前記各貫通接触子同士の導通を検査する第1予備検査と、
前記各端子のうちの一方に対して前記第1接触手段の前記各端子接触子を接触させた状態で前記各端子接触子同士の導通を検査する第2予備検査とを行った後、
前記第1接触手段と前記第2接触手段との導通を検査する本検査を行うことを特徴とする密閉形電池の密閉形電池の絶縁検査方法。」

「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密閉形電池の絶縁検査装置および密閉形電池の絶縁検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に示すように、外装体に金属樹脂複合フィルムを用いた非水電解液系の密閉形電池80は、電解質層を形成して正極および負極が積層された発電要素81と、正極および負極にそれぞれ連結された正極端子82および負極端子83と、正極端子82の開放端部82Aおよび負極端子83の開放端部83Aが外部露出するように発電要素81を収容封止する密閉形電池用パッケージ84とを有している。
【0003】このような密閉形電池80においては、電解質層の外部漏洩や外気の内部進入を防ぐために、所定の金属樹脂複合フィルム85を2つ折り状に形成した密閉形電池用パッケージ84に発電要素81を収容した後、図9に示すように、密閉形電池用パッケージ84を閉じて、三方の開口および余剰部分を加熱しながら厚さ方向に加圧して封口した平坦な融着代86A,86B,86Cにより発電要素81が収容封止される。この後、二点鎖線で示す切断線95から密閉形電池用パッケージ84の余剰部分96が切断される。
【0004】金属樹脂複合フィルム85は、アルミニウム箔製の金属箔芯材と、金属箔芯材の表面に沿うポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル樹脂やナイロンなどのポリアミド樹脂、或いはポリイミド樹脂製の保護層と、金属箔芯材の裏面に沿うポリプロピレン(PP)あるいはポリエチレン(PE)などのポリオレフィン系樹脂製の金属接着性を有する融着性樹脂層とを有する。
【0005】なお、密閉形電池用パッケージ84は、例えば発電要素81を厚さ方向に挟むように略長方形の金属樹脂複合フィルム85,85を一対配置した後、各金属樹脂複合フィルム85,85の4辺に融着代を形成することにより発電要素81を収容封止してもよく、あるいは発電要素81を収容可能な筒状にしてもよい。」

「【0017】図1に示すように、本発明の密閉形電池の絶縁検査装置1は、密閉形電池10の電気的な絶縁を検査するためのものである。密閉形電池10は、セパレータ,負極および正極を具備した発電要素12と、正極および負極にそれぞれ連結された一対の端子13,14と、これらの各端子13,14の開放端部が外部露出するように発電要素12を金属樹脂複合フィルム15(図2参照)により収容封止する密閉形電池用パッケージ16とを有している。そして、この密閉形電池の絶縁検査装置1は、密閉形電池10の各端子13,14と、金属樹脂複合フィルム15の金属箔芯材11との電気的な絶縁を検査するようになっている。
【0018】この密閉形電池の絶縁検査装置1は、密閉形電池10の各端子13,14のうちの一方に対して接触可能な一対の第1接触手段17,17と、金属箔芯材11に接触するまで金属樹脂複合フィルム15の被覆層に対して厚さ方向に貫通させる一対の第2接触手段18,18と、これらを保持するためゴム状絶縁シートで形成された測定台22とを備えている。第1接触手段17は、図2(A)に示すように、内筒19と外筒20とが同心で2重に組み合わされており、図2(B)に示すように、内筒19と外筒20が端子13,14に同時に接触するようになっている。
【0019】そして、第1接触手段17を密封型電池10の端子13(14)に接触させたとき、内筒19および外筒20間の導通を検査することによって、第1接触手段17が端子13(14)に接触しているか否かを確認できる。すなわち、内筒19と外筒20とが導通していれば、第1接触手段17が端子13(14)に接触しているものと判断できる。なお、内筒19および外筒20には、それぞれスイッチSW4(SW6),SW5(SW7)が接続されている。
【0020】第2接触手段18は、図3に示すように、貫通接触子として略刃物状の接触刃部21を有しており、この接触刃部21で密封型電池10の金属樹脂複合フィルム15を貫通するようになっている。なお、接触刃部21にはスイッチSW2(SW3)が接続されている。また、接触刃部21が金属樹脂複合フィルム15を貫通したときには、測定台22によって保護され、刃先が折れないようになっている。
【0021】これらの一対の第2接触手段18,18によって、金属樹脂複合フィルム15の金属箔芯材11と第2接触手段18,18とが接触しているか否かを検査することができ、第2接触手段18,18が導通していれば、これらの第2接触手段18,18が金属箔芯材11に接触しているものと判断できる。
【0022】図4は、この密閉形電池の絶縁検査装置1の回路を示す。第1接触手段17,17には、前述のように、SW4(SW6),SW5(SW7)が接続され、SW5,SW7はSW8およびSW1を介して絶縁抵抗計23の一方の端子に接続されている。また、第2接触手段18,18は、前述のSW2,SW3が接続され、これらのSW2,SW3がSW1を介して絶縁抵抗計23の他方の端子に接続されている。
【0023】次に、この密閉形電池の絶縁検査装置1による密閉形電池10の検査方法を、図5のフローチャートを参照して説明する。この場合は、まず、図1に示すように、検査をすべき密閉形電池10を測定台22にセットする(ステップ51)。
【0024】次に、図3に示すように、第1接触手段17,17を密閉形電池10の正極端子13および負極端子14に接触させる(ステップ52)。そして、第2接触手段18,18を密閉形電池10の金属樹脂複合フィルム15に突き刺して貫通させる(ステップ53)。
【0025】続いて、次に説明するように、密閉形電池10の正極端子13および負極端子14と金属箔芯材11間の短絡検査を行う(ステップ54)。この短絡検査で合格になれば、図1に示すように、密閉形電池10の金属樹脂複合フィルム15の余剰部分を切断線23から切断する。
【0026】図6は、正極端子13および負極端子14と金属箔芯材11間の端子・金属箔芯材短絡検査を示すフローチャートである。ここでは、まず、第1予備検査として、第2接触手段18,18と密閉形電池10の金属箔芯材11間の接触確認試験を行う(ステップ31)。この予備検査は、SW3をオンにした後、SW1をオンにして、絶縁抵抗計23で抵抗を測定する。
【0027】次に、第2接触手段18,18と金属箔芯材11とが接触しているか否かが判断される(ステップ32)。ここでは、絶縁抵抗計23が導通を示した場合には、第2接触手段18,18とが導通している。すなわち、第2接触手段18,18と金属箔芯材11とが接触しているものと判断される。
【0028】ステップ32で接触していると判断された場合は、次に、第2予備検査として密閉形電池10の正極端子13と第1接触手段17間の接触確認試験を行う(ステップ33)。ここでは、SW2,SW4,SW5をオンにした後、SW1をオンにして、絶縁抵抗計23で抵抗を測定する。
【0029】次に、正極端子13と第1接触手段17とが接触しているか否かが判断される(ステップ34)。ここでも、絶縁抵抗計23が導通を示した場合に、正極端子13と第1接触手段17とが導通している、すなわち、接触しているものと判断される。
【0030】ステップ34で接触していると判断された場合には、続いて、第2予備検査として密閉形電池10の負極端子14と第1接触手段17間の接触確認試験を行う(ステップ35)。ここでは、SW2,SW6,SW7をオンにした後、SW1をオンにして、絶縁抵抗計23で抵抗を測定する。
【0031】次に、負極端子14と第1接触手段17とが接触しているか否かが判断される(ステップ36)。この場合も、絶縁抵抗計23が抵抗値を示した場合は、接触しているものと判断される。
【0032】ステップ36で接触していると判断された場合には、次に、本検査として密閉形電池10の正極端子13上の第1接触手段17と、第2接触手段18,18間の短絡検査を行う(ステップ37)。この短絡検査は、SW4,SW5,SW8をオンにした後、SW1をオンにして、絶縁抵抗計23で抵抗を測定する。
【0033】次に、正極端子13側の第1接触手段17と第2接触手段18,18間が短絡しているか否かが判断される(ステップ38)。ここでは、絶縁抵抗計23が無限大の抵抗値を示した場合に、正極端子13と第1接触手段17とが導通していない、すなわち、短絡していないと判断される。
【0034】ステップ38で短絡していないと判断された場合には、次に、本試験として負極端子14側の第1接触手段17と第2接触手段18,18間の短絡検査を行う(ステップ39)。この短絡検査は、SW6,SW7,SW8をオンにした後、SW1をオンにして、絶縁抵抗計23で抵抗を測定する。
【0035】次に、負極端子14側の第1接触手段17と第2接触手段18,18とが短絡しているか否かが判断される(ステップ40)。ここでも、絶縁抵抗計23が無限大の抵抗値を示した場合は、短絡していないと判断される。
【0036】ステップ40で短絡していないと判断された場合には、端子・金属箔芯材間短絡検査が終了する。この場合には、第1接触手段17,17がそれぞれ密閉形電池10の正極端子13と負極端子14に正しく接触しているとともに、第2接触手段18,18が密閉形電池10の金属箔芯材11に正しく接触しており、さらに、正極端子13および負極端子14と金属箔芯材11とが絶縁されており、検査は合格となる。」

「【0041】なお、前述の実施形態では、第2接触手段18に貫通接触子として刃物状の接触刃部21を設けたが、図7に示すように、接触刃部21に代えて針状(千枚通し状)の接触針部25を設けることもできる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の密閉形電池の絶縁検査装置および密閉形電池の絶縁検査方法によれば、予備検査として密閉形電池の金属箔芯材と第2接触手段との導通、および正負極端子と第1接触手段との導通を調べた後、本検査として正負極端子と金属箔芯材との短絡を調べるので、検査の信頼性が向上する(請求項1,4)。」

また、図1(A)、図1(B)には、密封型電池の絶縁検査装置1が、次のように記載されている。

さらに、図4には、この密閉形電池の絶縁検査装置1の短絡検査回路が次のように記載されている。

ア 段落【0032】の「本検査として密閉形電池10の正極端子13上の第1接触手段17と、第2接触手段18,18間の短絡検査」は、「SW4,SW5,SW8をオンにした後、SW1をオンにして、絶縁抵抗計23で抵抗を測定する」(段落【0032】)ものであるから、この短絡検査において、SW3はオフであって、図4の短絡検査回路より、一対の第2接触手段18,18は、SW3を介して電気的に接続されていることがわかる。
同様に、段落【0034】の「本試験として負極端子14側の第1接触手段17と第2接触手段18,18間の短絡検査を行う(ステップ39)。」際には、「SW6,SW7,SW8をオンにした後、SW1をオンにして、絶縁抵抗計23で抵抗を測定する」(段落【0034】)のであるから、この短絡検査において、SW3はオフであって、図4の短絡検査回路より、一対の第2接触手段18,18は、SW3を介して電気的に接続されていることがわかる。
従って、段落【0032】、【0034】及び図4より、引用例1に記載された本検査は、「密閉形電池10の正極端子13上の第1接触手段17と、電気的に接続された一対の第2接触手段18,18との間の短絡検査を行い、次いで、負極端子14側の第1接触手段17と、電気的に接続された一対の第2接触手段18,18との間の短絡検査を行う」ものであるといえる。

イ 段落【0020】の記載における「第2接触手段18は、図3に示すように、貫通接触子として略刃物状の接触刃部21を有しており、この接触刃部21で密封型電池10の金属樹脂複合フィルム15を貫通するようになっている。」との記載と、段落【0041】の「なお、前述の実施形態では、第2接触手段18に貫通接触子として刃物状の接触刃部21を設けたが、図7に示すように、接触刃部21に代えて針状(千枚通し状)の接触針部25を設けることもできる。」との記載より、引用例1には、「第2接触手段18は、貫通接触子として針状(千枚通し状)の接触針部25を有しており、この接触針部25で密封型電池10の金属樹脂複合フィルム15を貫通するようになっている。」との技術的事項が記載されているといえる。

よって、請求項4及び上記ア、イより、引用例1には、次の発明(以下、「引用発明1-1」という。)が記載されているものと認められる(なお、請求項4末尾の「密閉形電池の密閉形電池の絶縁検査方法。」は、「密閉形電池の絶縁検査方法。」の誤記である。)。
「セパレータ,負極および正極を具備した発電要素と、前記正極および負極にそれぞれ連結された一対の端子と、前記各端子の開放端部が外部露出するように前記発電要素を金属樹脂複合フィルムにより収容封止する密閉形電池用パッケージとを有する密閉形電池に対して、前記各端子と前記金属樹脂複合フィルムの金属箔芯材との電気的な絶縁を検査するために、
前記各端子のうちの一方に対して接触可能な第1接触手段と、前記金属箔芯材に接触するまで前記金属樹脂複合フィルムの被覆層に対して厚さ方向に貫通させる第2接触手段とを備え、
前記被覆層における任意の二点に対して独立して貫通する一対の貫通接触子を前記第2接触手段に設けておき、
前記第1接触手段と前記第2接触手段との導通を検査する本検査を行う、密閉形電池の絶縁検査方法であって(【請求項4】)、
本検査は、密閉形電池10の正極端子13上の第1接触手段17と、電気的に接続された一対の第2接触手段18,18との間の短絡検査を行い、次いで、負極端子14側の第1接触手段17と、電気的に接続された一対の第2接触手段18,18との間の短絡検査を行うものであり(ア)、
前記第2接触手段18は、貫通接触子として針状(千枚通し状)の接触針部25を有しており、この接触針部25で密封型電池10の金属樹脂複合フィルム15を貫通するようになっている(イ)、
絶縁検査方法。」

また、請求項1、段落【0018】及び上記ア、イより、引用例1には、次の発明(以下、「引用発明1-2」という。)が記載されているものと認められる。
「セパレータ,負極および正極を具備した発電要素と、前記正極および負極にそれぞれ連結された一対の端子と、前記各端子の開放端部が外部露出するように前記発電要素を金属樹脂複合フィルムにより収容封止する密閉形電池用パッケージとを有する密閉形電池に対して、前記各端子と前記金属樹脂複合フィルムの金属箔芯材との電気的な絶縁を検査するために、
前記各端子のうちの一方に対して接触可能な第1接触手段と、前記金属箔芯材に接触するまで前記金属樹脂複合フィルムの被覆層に対して厚さ方向に貫通させる第2接触手段とを備え、
前記第2接触手段が前記被覆層における任意の二点に対して独立して貫通する一対の貫通接触子を有し、
前記第1接触手段と前記第2接触手段との導通を検査する本検査を行う、
密閉形電池の絶縁検査装置であって(【請求項1】)、
この密閉形電池の絶縁検査装置1は、密閉形電池10の各端子13,14のうちの一方に対して接触可能な一対の第1接触手段17,17と、金属箔芯材11に接触するまで金属樹脂複合フィルム15の被覆層に対して厚さ方向に貫通させる一対の第2接触手段18,18と、これらを保持するためゴム状絶縁シートで形成された測定台22とを備えており(段落【0018】)、
本検査は、密閉形電池10の正極端子13上の第1接触手段17と、電気的に接続された一対の第2接触手段18,18との間の短絡検査を行い、次いで、負極端子14側の第1接触手段17と、電気的に接続された一対の第2接触手段18,18との間の短絡検査を行うものであり(ア)、
前記第2接触手段18は、貫通接触子として針状(千枚通し状)の接触針部25を有しており、この接触針部25で密封型電池10の金属樹脂複合フィルム15を貫通するようになっている(イ)、
絶縁検査装置。」

(引用例2)
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である、特開2003-197208号公報(以下、「引用例2」という。)には、次の技術事項が記載されている。
「【0047】上記のような電気的処理工程が終了すれば、図13の工程に示すように積層シートアセンブリ11を切断・分離して、図11に示す電池単位10とし、図12に示すように、その電池単位10の外側を、モールドシート33,34で覆い、それらの外縁部を封着部35により封着して、電池100が得られる。なお、モールドシート33,34を有さない、図11の状態の電池単位10を電池製品とすることもある。」

よって、引用例2には、次の技術(以下、「引用例2に記載された技術」という。)が記載されているものと認められる。
「電池単位10の外側を、モールドシート33,34で覆い、それらの外縁部を封着部35により封着して、電池100を得る」技術。

(引用例3)
原査定の拒絶の理由に引用された、再公表特許第2011/040446号(以下、「引用例3」という。)の発行日は、平成25年2月28日であるから、引用例3は、本願の出願後に頒布された刊行物である。
よって、引用例3は、請求項1乃至6に係る発明の進歩性の判断には用いない。

(引用例4)
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である、特開2012-28023号公報(以下、「引用例4」という。)には、次の技術事項が記載されている(下線は、当審で付与した。)。
「【0001】
この発明は電池、特に積層型の組電池に関する。」

「【0006】
本発明は、樹脂フィルムと金属フィルムとを貼り合わせて層状にした樹脂-金属複合フィルムを外装材としてこの樹脂-金属複合フィルムで電池要素の外周に余裕代部をはみ出させて電池要素を被覆すると共に、外周にはみ出させた上下の余裕代部を熱融着で接合することにより電池要素を外装材の内側に収納して密封するようにした電池を前提として、前記熱融着で接合された部位に導電部材を貫通させると共にこの導電部材をアースに接続するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、外装材としての金属フィルムが電磁シールドの機能を有することとなるので、金属製筐体によるアースを形成する必要がなくなる。これによって軽量かつコンパクトな電池を形成できる。」

「【0034】
(第4実施形態)
図6は第4実施形態の強電タブが取り出されていない部位でみた組電池1の概略縦断面図で、第1実施形態の図1Bと置き換わるものである。図1Bと同一部分には同一番号を付している。
【0035】
第4実施形態は、図1Bに示される第1実施形態と外装材が異なるものである。すなわち、第4実施形態の樹脂-金属複合ラミネートフィルム6は、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、銅などの金属(合金を含む)のフィルム7と、ポリプロピレンフィルム等の樹脂(絶縁体)のフィルム8と、ポリプロピレンフィルム等の樹脂(絶縁体)のフィルム9とを接合している。つまり、金属フィルム7を2つの樹脂フィルム8、9で両側から挟持した3層構造となっている。」

「【0037】
第4実施形態においても、強電タブ4、5が取り出されていない部位の熱融着部10に導電部材21を貫通させる。第4実施形態の作用効果は、第1実施形態の作用効果と同じである。
【0038】
第4実施形態の外装材は、第1実施形態と相違して、表面に樹脂フィルム9、9が露出している。このように樹脂フィルム9、9が表面に露出している樹脂-金属複合ラミネートフィルム6の場合でも、熱融着部10に先端の尖った(鋭利な)導電部材21を貫通させるだけで、導電部材21と内部の2枚の金属フィルム7、7とを容易に導通させることができる。」

「【0050】
(第7実施形態)
図11は第7実施形態の強電タブが取り出されていない部位でみた組電池1の概略縦断面図で、第6実施形態の図9と置き換わるものである。図9と同一部分には同一番号を付している。
【0051】
第7実施形態は、図9に示した導電部材21を2つ用意し、強電タブ4、5が取り出されていない部位の熱融着部10に対して、上方から一方の導電部材21をピン部23を下方に向けて、下方から他方の導電部材21をピン部23を上方に向けて持ち、これら上下2つの導電部材21、21を当該熱融着部10に貫通させるようにしたものである。この場合、上方からのピン部23と下方からのピン部23とが互い違いに位置するようにピン部23とピン部23の間の間隔を定めておく。
【0052】
第7実施形態において、上下2つの導電部材21、21を区別するときには、上方にある導電部材を「第1導電部材21A」、下方にある導電部材を「第2導電部材21B」というものとする。」

「【0058】
第7実施形態によれば、強電タブ4、5が取り出されていない部位の熱融着部10(熱融着で接合された部位)の上下の両面から第1、第2の導電部材21A、21Bを貫通させるので、熱融着部10(熱融着で接合された部位)の片面から導電部材21を貫通させる場合よりも多くの導電接続点が形成されるほか、上下方向からの圧着構造を形成することが可能となることから、比較的シール強度を維持することが難しい強電タブ4、5が取り出される部位の近くの熱融着部10(熱融着で接合された部位)の接合強度が大きくなり、耐振動性能の高いアース接続を形成することが可能になる。」

よって、引用例4には、次の技術(以下、「引用例4に記載された技術」という。)が記載されている。
「電池に関し(【0001】)、樹脂フィルムと金属フィルムとを貼り合わせて層状にした樹脂-金属複合フィルムを外装材としてこの樹脂-金属複合フィルムで電池要素の外周に余裕代部をはみ出させて電池要素を被覆すると共に、外周にはみ出させた上下の余裕代部を熱融着で接合することにより電池要素を外装材の内側に収納して密封するようにした電池を前提として、前記熱融着で接合された部位に導電部材を貫通させると共にこの導電部材をアースに接続するものであって(【0006】)、金属フィルム7を2つの樹脂フィルム8、9で両側から挟持した3層構造とし(【0035】)、強電タブが取り出されていない部位の熱融着部に対して、上方から一方の導電部材(「第1導電部材21A」という)をピン部を下方に向けて、下方から他方の導電部材(「第2導電部材21B」という)をピン部を上方に向けて持ち、これら上下2つの導電部材を当該熱融着部に貫通させるようにし(【0051】、【0052】)、熱融着部(熱融着で接合された部位)の片面から導電部材を貫通させる場合よりも多くの導電接続点が形成されるほか、上下方向からの圧着構造を形成することが可能となることから、熱融着部10(熱融着で接合された部位)の接合強度が大きくなり、耐振動性能の高いアース接続を形成することが可能になる(【0058】)」技術。

(引用例5)
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である、特開平7-282841号公報には、次の事項が記載されている(下線は、当審で付与した。)。
「【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リチウムイオン二次電池に関するものであり、特に、電気自動車用、電力のロードレベリング用など、大容量でエネルギー密度が高く、且つメンテナンスフリーの要求が高い分野で使用されうるリチウムイオン二次電池に関するものである。」

「【0049】図5?7はこのようにして得られたリチウムイオン二次電池の単電池を示す。(図5:正面図、図6:図5のA断面における平面図、図7:図5のBC断面における側面図)。20は負極金属箔、15は負極端部金属箔、11は負極金属箔の耳の部分、24は負極活物質合剤を示す。これらが負極を構成する。21は正極金属箔、16は正極端部金属箔、12は正極金属箔の耳の部分、25は正極活物質合剤を示す。これらが正極を構成する。10は負極及び正極の活物質合剤の塗布範囲を示す。
【0050】負極端部金属箔15は、片面のみ負極活物質合剤24が塗布してあり、正極のスペーサーも締め付けられるよう左右両方に耳があり、端子金属片が溶接出来るよう、300μmの厚さの金属箔である。正極端部金属箔16は、片面のみ正極活物質合剤25が塗布してあり、負極のスペーサーも締め付けられるよう左右両方に耳があり、端子金属片が溶接出来るよう、300μmの厚さの金属箔である。17は15,16の上部で端子金属片を溶接する部分である。18は単電池の負極端子(金属片)、19は単電池の正極端子(金属片)、22は負極のスペーサー、23は正極のスペーサー、26は非導電体のスペーサーとワッシャーを兼ねたもの、13,13′は負極のボルト・ナット、14,14′は正極のボルト・ナット、を示す。13,13′及び14,14′で電極の耳の部分及びスペーサーを機械的に締め付ける。7はセパレーターを示す。」

また、図6,図7には、負極のボルト13が、正極端部16から負極端部15へ向けて配置され、正極のボルト14が、負極端部15から正極端部16へ向けて配置されている様子が示されている。

よって、引用例5には、次の技術(以下、「引用例5に記載された技術}という。)が記載されているものと認められる。
「負極のボルト・ナット13,13′及び、これと反対向きの正極のボルト・ナット14,14′で電極の耳の部分及びスペーサーを機械的に締め付ける」技術。

2 対比・判断
(本願の請求項1に係る発明について)
(1)対比
本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明1」という。)と、引用発明1-1とを対比する。
ア 引用発明1-1における「金属樹脂複合フィルム」は、引用例1の段落【0004】に「金属樹脂複合フィルム85は、アルミニウム箔製の金属箔芯材と、金属箔芯材の表面に沿うポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル樹脂やナイロンなどのポリアミド樹脂、或いはポリイミド樹脂製の保護層と、金属箔芯材の裏面に沿うポリプロピレン(PP)あるいはポリエチレン(PE)などのポリオレフィン系樹脂製の金属接着性を有する融着性樹脂層とを有する。」と記載されているとおり、金属箔芯材と、その表面に沿う樹脂製の保護層と、その裏面に沿う樹脂製の融着性樹脂層とを有するものであって、発電要素を収容封止するものであるから、本願発明1における「金属箔が樹脂フィルムにはさまれた積層フィルム構造」を有する「外装用フィルム」に相当する。
イ 引用例1の段落【0003】に「このような密閉形電池80においては、電解質層の外部漏洩や外気の内部進入を防ぐために、所定の金属樹脂複合フィルム85を2つ折り状に形成した密閉形電池用パッケージ84に発電要素81を収容した後、図9に示すように、密閉形電池用パッケージ84を閉じて、三方の開口および余剰部分を加熱しながら厚さ方向に加圧して封口した平坦な融着代86A,86B,86Cにより発電要素81が収容封止される。」と記載されているように、引用発明1-1における「密閉形電池用パッケージ」を、「発電要素を金属樹脂複合フィルムにより収容封止する」ように形成する段階は、これにより、封口される三方の縁部分で2枚の金属樹脂複合フィルムが重ね合わされることになるから、本願発明1における「金属箔が樹脂フィルムにはさまれた積層フィルム構造をそれぞれ有する2枚の外装用フィルムの間に発電要素をはさんで、前記2枚の外装用フィルムをその周囲の縁部分で重ね合わせて封止することで、当該縁部分を第1樹脂フィルム、第1金属箔、第2樹脂フィルム、第3樹脂フィルム、第2金属箔、第4樹脂フィルムの順で積層された構造にする段階」とは、「金属箔が樹脂フィルムにはさまれた積層フィルム構造の外装用フィルムの間に発電要素をはさんで、前記外装用フィルムをその周囲の縁部分で重ね合わせて封止することで、当該縁部分を第1樹脂フィルム、第1金属箔、第2樹脂フィルム、第3樹脂フィルム、第2金属箔、第4樹脂フィルムの順で積層された構造にする段階」の点で共通するといえる。
ウ 引用発明1-1は、「電気的に接続された一対」の「第2接触手段」が有する「針状(千枚通し状)の接触針部25」を、「前記金属箔芯材に接触するまで前記金属樹脂複合フィルムの被覆層に対して厚さ方向に貫通させる」ものであるが、ここで「貫通」とは、引用例1の段落【0020】に「接触刃部21が金属樹脂複合フィルム15を貫通したときには、測定台22によって保護され、刃先が折れないようになっている。」と記載されているとおり、「発電要素を収容封止」するために重ね合わされた「金属樹脂複合フィルム」の厚さ方向の全体を貫通することを意味している。
そして、引用例1の図1(A)、図1(B)には、該貫通箇所が、重ね合わされた「金属樹脂複合フィルム」の周囲の縁の部分であることが記載されているから、引用発明1-1における「電気的に接続された一対」の「第2接触手段」の「針状(千枚通し状)の接触針部25」を、「前記金属箔芯材に接触するまで前記金属樹脂複合フィルムの被覆層に対して厚さ方向に貫通させる」段階と、本願発明1における「前記縁部分の第1面側から、前記第1面から遠い側にある前記第2金属箔に至るまで少なくとも1本の針を刺し、かつ前記縁部分の前記第1面に対向する第2面側から、前記第2面から遠い側にある前記第1金属箔に至るまで少なくとも1本の針を刺す段階」とは、「外装用フィルムが2枚の重ね合わされた周囲の縁部分において、刺した面から遠い側にある金属箔に至るまで2本の針を刺す段階」である点で共通する。
エ 引用発明1-1において、「密閉形電池10の正極端子13上の第1接触手段17と、電気的に接続された一対の第2接触手段18,18との間の短絡検査を行い、次いで、負極端子14側の第1接触手段17と、電気的に接続された一対の第2接触手段18,18との間の短絡検査を行う」「本検査」と、本願発明1における「前記第1面側から刺した少なくとも1本の針および前記第2面側から刺した少なくとも1本の針の両方と、前記発電要素との間の導通状態を検査する段階」とは、「刺した2本の針の両方と、前記発電要素との間の導通状態を検査する段階」の点で共通する。
オ 引用発明1-1に係る「密閉形電池用パッケージ」は、本検査に合格すれば、製品として提供されるものであるから、引用発明1-1において、本検査後に、一対の第2接触手段18,18が、それぞれ有する貫通接触子としての針状(千枚通し状)の接触針部25を抜く段階を有することはいうまでもないことである。したがって、引用発明1-1の「密閉型電池の絶縁検査方法」における、かかる段階が、本願発明1における「前記検査後、すべての前記針を抜く段階」に相当するといえる。
次に、引用発明1-1に係る「密封型電池の絶縁検査方法」は、密封型電池の製造途中に行われる検査であることは明らかであるから、上記接触針部25を抜く段階とともに、「密封型電池」における「電池の製造方法」を構成するものといえる。
よって、本願発明1と引用発明1-1との一致点、相違点は次のとおりである。

(一致点)
金属箔が樹脂フィルムにはさまれた積層フィルム構造の外装用フィルムの間に発電要素をはさんで、前記外装用フィルムをその周囲の縁部分で重ね合わせて封止することで、当該縁部分を第1樹脂フィルム、第1金属箔、第2樹脂フィルム、第3樹脂フィルム、第2金属箔、第4樹脂フィルムの順で積層された構造にする段階と、
外装用フィルムが2枚の重ね合わされた周囲の縁部分において、刺した面から遠い側にある金属箔に至るまで2本の針を刺す段階と、
刺した2本の針の両方と、前記発電要素との間の導通状態を検査する段階と、
前記検査後、すべての前記針を抜く段階と、を有する電池の製造方法。」

(相違点1)
本願発明1では、それぞれ積層フィルム構造を有する外装用フィルムの2枚の間に発電要素をはさんで、前記2枚の外装用フィルムをその周囲の縁部分で重ね合わせて封止しているのに対し、引用発明1-1では、発電要素を金属樹脂複合フィルムにより収容封止しているものの、「2枚」の金属樹脂複合フィルムの間に発電要素をはさんで、「2枚」の金属樹脂複合フィルムをその周囲の縁部分で重ね合わせて封止しているか、明らかでない点。

(相違点2)
本願発明1では、「前記縁部分の第1面側から、前記第1面から遠い側にある前記第2金属箔に至るまで少なくとも1本の針を刺し、かつ前記縁部分の前記第1面に対向する第2面側から、前記第2面から遠い側にある前記第1金属箔に至るまで少なくとも1本の針を刺す段階」と「前記第1面側から刺した少なくとも1本の針および前記第2面側から刺した少なくとも1本の針の両方と、前記発電要素との間の導通状態を検査する段階」とを有しているのに対し、引用発明1-1では、「電気的に接続された一対」の「第2接触手段」の「針状(千枚通し状)の接触針部25」を、「前記金属箔芯材に接触するまで前記金属樹脂複合フィルムの被覆層に対して厚さ方向に貫通させ」、「密閉形電池10の正極端子13上の第1接触手段17と、電気的に接続された一対の第2接触手段18,18との間の短絡検査を行い、次いで、負極端子14側の第1接触手段17と、電気的に接続された一対の第2接触手段18,18との間の短絡検査を行う」ものである点。

(2)判断
そこで上記相違点について判断すると、
ア 相違点1について
引用例1には、段落【0005】に「なお、密閉形電池用パッケージ84は、例えば発電要素81を厚さ方向に挟むように略長方形の金属樹脂複合フィルム85,85を一対配置した後、各金属樹脂複合フィルム85,85の4辺に融着代を形成することにより発電要素81を収容封止してもよく、」と記載されているから、引用発明1-1において、2枚の金属樹脂複合フィルムの間に発電要素をはさんで、2枚の金属樹脂複合フィルムをその周囲の縁部分で重ね合わせて封止し、上記相違点1に係る本願発明1の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。

イ 相違点2について
引用例4に記載された技術には、「樹脂-金属複合フィルムで電池要素の外周に余裕代部をはみ出させて電池要素を被覆すると共に、外周にはみ出させた上下の余裕代部を熱融着で接合することにより電池要素を外装材の内側に収納して密封するようにした電池」において、「金属フィルム7を2つの樹脂フィルム8、9で両側から挟持した3層構造」とし、「熱融着部に対して、上方から一方の導電部材(「第1導電部材21A」という)をピン部を下方に向けて、下方から他方の導電部材(「第2導電部材21B」という)をピン部を上方に向けて持ち、これら上下2つの導電部材を当該熱融着部に貫通させるようにし、熱融着部(熱融着で接合された部位)の片面から導電部材を貫通させる場合よりも多くの導電接続点が形成される」ことが示されている。
しかし、引用例4に記載された技術は、「外装材としての金属フィルムが電磁シールドの機能を有することとなるので、金属製筐体によるアースを形成する必要がなくなる」(【0007】)ようにする際、「上下方向からの圧着構造を形成することが可能となることから、熱融着部10(熱融着で接合された部位)の接合強度が大きくなり、耐振動性能の高いアース接続を形成すること」を可能にするための技術であって、導電部材と外装材としての金属フィルムとの導電接続点を継続的に維持することを前提とするものである。
よって、引用例4に記載された技術は、引用発明1-1の「密閉形電池の絶縁検査方法」のように、絶縁検査のため、「金属樹脂複合フィルム」と「針状(千枚通し状)の接触針部25」とを導電接続させる場合に適用されるものではなく、まして、絶縁検査の際に、「2枚の金属樹脂複合フィルムをその周囲の縁部分で重ね合わせて封止」した部分を電気的に接続するために適用する余地はないものといえる。
また、仮に、引用発明1-1に引用例4に記載された技術を適用しても、引用例4に記載された技術を用いて製造された「電池」について、その「電磁シールドの機能を有する」「外装材としての金属フィルム」と、「強電タブ4、5」との間の絶縁検査を、引用発明1-1に示された「密閉形電池の絶縁検査方法」により検査することになるだけであって、引用発明1-1における「電気的に接続された一対」の「針状(千枚通し状)の接触針部25」を、「金属樹脂複合フィルムの被覆層」の「熱融着部に対して、上方から一方の針状(千枚通し状)の接触針部25を接触針を下方に向けて、下方から他方の針状(千枚通し状)の接触針部25を接触針を上方に向けて持ち、これら上下2つの導電部材を当該熱融着部に貫通させる」ようにする構成とはならない。

さらに、引用例2及び引用例5に記載された各技術も、上記相違点2に係る本願発明1の構成を開示ないし示唆するものではない。

よって、引用例2、引用例4及び引用例5に記載された技術を考慮しても、引用発明1-1において、相違点2に係る本願発明1の構成を採用することは、当業者が容易になし得たことではない。

(3)まとめ
以上のとおり、本願発明1は、引用発明1-1並びに引用例2、引用例4及び引用例5に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

(本願の請求項3に係る発明について)
(1)対比
本願の請求項3に係る発明(以下、「本願発明3」という。)と、引用発明1-2とを対比する。
ア 引用発明1-2における「金属樹脂複合フィルム」は、引用例1の段落【0004】に「金属樹脂複合フィルム85は、アルミニウム箔製の金属箔芯材と、金属箔芯材の表面に沿うポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル樹脂やナイロンなどのポリアミド樹脂、或いはポリイミド樹脂製の保護層と、金属箔芯材の裏面に沿うポリプロピレン(PP)あるいはポリエチレン(PE)などのポリオレフィン系樹脂製の金属接着性を有する融着性樹脂層とを有する。」と記載されているとおり、金属箔芯材と、その表面に沿う樹脂製の保護層と、その裏面に沿う樹脂製の融着性樹脂層とを有するものであって、発電要素を収容封止するものであるから、本願発明3における「金属箔が樹脂フィルムにはさまれた積層フィルム構造」を有する「外装用フィルム」に相当する。
イ 前記「(本願の請求項1に係る発明について)」「(1)対比」「イ」で述べたのと同様に、引用発明1-2における「発電要素を金属樹脂複合フィルムにより収容封止する密閉形電池用パッケージとを有する密閉形電池」と、本願発明3における「金属箔が樹脂フィルムにはさまれた積層フィルム構造をそれぞれ有する2枚の重ね合わされた外装用フィルムによってはさまれ、その周囲の縁部分で前記2枚の外装用フィルムが重ね合わされて封止されて、当該縁部分が第1樹脂フィルム、第1金属箔、第2樹脂フィルム、第3樹脂フィルム、第2金属箔、第4樹脂フィルムの順で積層された構造を有する電池」とは、「金属箔が樹脂フィルムにはさまれた積層フィルム構造を有する外装用フィルムによってはさまれ、その周囲の縁部分で封止されて、当該縁部分が第1樹脂フィルム、第1金属箔、第2樹脂フィルム、第3樹脂フィルム、第2金属箔、第4樹脂フィルムの順で積層された構造を有する電池」の点で共通するといえる。
ウ 引用発明1-2は、「電気的に接続された一対」の「第2接触手段18,18」が、「針状(千枚通し状)の接触針部25」を有し、「前記金属箔芯材に接触するまで前記金属樹脂複合フィルムの被覆層に対して厚さ方向に貫通させる」ものであるが、ここで「貫通」とは、引用例1の段落【0020】に「接触刃部21が金属樹脂複合フィルム15を貫通したときには、測定台22によって保護され、刃先が折れないようになっている。」と記載されているとおり、「発電要素を収容封止」するために重ね合わされた「金属樹脂複合フィルム」の厚さ方向の全体を貫通することを意味している。
また、引用例1の図1(A)、図1(B)には、該貫通箇所が、重ね合わされた「金属樹脂複合フィルム」の周囲の縁の部分であることが記載されている。
さらに、引用発明1-2に係る「密閉形電池用パッケージ」は、本検査に合格すれば、製品として提供されるものであるから、引用発明1-2に係る絶縁検査装置が、本検査後に、一対の第2接触手段18,18の、それぞれが有する貫通接触子として針状(千枚通し状)の接触針部25を抜くために移動させる手段を有することはいうまでもないことである。
よって、引用発明1-2における「電気的に接続された一対」の「第2接触手段」が「針状(千枚通し状)の接触針部25」を有し、「前記金属箔芯材に接触するまで前記金属樹脂複合フィルムの被覆層に対して厚さ方向に貫通させる」、「一対の第2接触手段18,18」と、本願発明3における「前記縁部分の第1面側から刺し込む少なくとも1本の針と、前記縁部分の前記第1面に対向する第2面側から刺し込む少なくとも1本の針と、前記第1面側から刺した前記針を前記第1面から遠い側にある前記第2金属箔に至るまで刺し込み、かつ刺し込んだ針を抜くために前記第1面側から刺した前記針を移動させる第1シリンダと、前記第2面側から刺した前記針を前記第2面から遠い側にある前記第1金属箔に至るまで刺し込み、かつ刺し込んだ針を抜くために前記第2面側から刺した前記針を移動させる第2シリンダ」とは、「外装用フィルムが2枚の重ね合わされた周囲の縁部分に刺し込む2本の針と、前記針を、刺した面から遠い側にある金属箔に至るまで刺し込み、かつ刺し込んだ針を抜くために、刺した面側から前記針を移動させる手段」の点で共通する。
エ 引用発明1-2において、「密閉形電池10の正極端子13上の第1接触手段17と、電気的に接続された一対の第2接触手段18,18との間の短絡検査を行い、次いで、負極端子14側の第1接触手段17と、電気的に接続された一対の第2接触手段18,18との間の短絡検査を行う」ものである「本検査」と、本願発明3における「前記電池の電極と前記少なくとも2本の前記針との導通状態を検査する検査手段」とは、「前記電池の電極と2本の針との導通状態を検査する検査手段」の点で共通する。
オ 引用発明1-2における「絶縁検査装置」は、「前記第1接触手段と前記第2接触手段との導通を検査する本検査」によって、「密閉形電池に対して、前記各端子と前記金属樹脂複合フィルムの金属箔芯材との電気的な絶縁を検査」するものであるから、「電池における導通検査を行うための検査装置」、つまり「導電性検査装置」であるともいえる。
よって、本願発明3と引用発明1-2との一致点、相違点は次のとおりである。

(一致点)
「金属箔が樹脂フィルムにはさまれた積層フィルム構造を有する外装用フィルムによってはさまれ、その周囲の縁部分で封止されて、当該縁部分が第1樹脂フィルム、第1金属箔、第2樹脂フィルム、第3樹脂フィルム、第2金属箔、第4樹脂フィルムの順で積層された構造を有する電池における導通検査を行うための検査装置であって、
外装用フィルムが2枚の重ね合わされた周囲の縁部分に刺し込む2本の針と、前記針を、刺した面から遠い側にある金属箔に至るまで刺し込み、かつ刺し込んだ針を抜くために、刺した面側から、刺した前記針を移動させる手段と、
前記電池の電極と2本の針との導通状態を検査する検査手段と、
を有する導電性検査装置。」

(相違点1)
本願発明3に係る電池は、「金属箔が樹脂フィルムにはさまれた積層フィルム構造をそれぞれ有する2枚の重ね合わされた外装用フィルムによってはさまれ、その周囲の縁部分で前記2枚の外装用フィルムが重ね合わされて封止され」た構造を有しているのに対し、引用発明1-2の密閉形電池では、金属樹脂複合フィルムにより収容封止されているものの、「2枚」の金属樹脂複合フィルムによってはさまれ、その周囲の縁部分で前記「2枚」の外装用フィルムが重ね合わされて封止されているか、明らかでない点。

(相違点2)
本願発明3では、「前記縁部分の第1面側から刺し込む少なくとも1本の針と、前記縁部分の前記第1面に対向する第2面側から刺し込む少なくとも1本の針と、前記第1面側から刺した前記針を前記第1面から遠い側にある前記第2金属箔に至るまで刺し込み、かつ刺し込んだ針を抜くために前記第1面側から刺した前記針を移動させる第1シリンダと、前記第2面側から刺した前記針を前記第2面から遠い側にある前記第1金属箔に至るまで刺し込み、かつ刺し込んだ針を抜くために前記第2面側から刺した前記針を移動させる第2シリンダ」と、「前記電池の電極と前記少なくとも2本の前記針との導通状態を検査する検査手段」とを有しているのに対し、引用発明1-2では、「電気的に接続された一対」の「第2接触手段」が「針状(千枚通し状)の接触針部25」を有し、「前記金属箔芯材に接触するまで前記金属樹脂複合フィルムの被覆層に対して厚さ方向に貫通させ」し、「密閉形電池10の正極端子13上の第1接触手段17と、電気的に接続された一対の第2接触手段18,18との間の短絡検査を行い、次いで、負極端子14側の第1接触手段17と、電気的に接続された一対の第2接触手段18,18との間の短絡検査を行う」ものである点。

(2)判断
そこで上記相違点について判断すると、
ア 相違点1について
引用例1には、段落【0005】に「なお、密閉形電池用パッケージ84は、例えば発電要素81を厚さ方向に挟むように略長方形の金属樹脂複合フィルム85,85を一対配置した後、各金属樹脂複合フィルム85,85の4辺に融着代を形成することにより発電要素81を収容封止してもよく、あるいは発電要素81を収容可能な筒状にしてもよい。」と記載されているから、引用発明1-2において、2枚の金属樹脂複合フィルムの間に発電要素をはさんで、2枚の金属樹脂複合フィルムをその周囲の縁部分で重ね合わせて封止し、上記相違点1に係る本願発明3の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。

イ 相違点2について
引用例4に記載された技術には、電池要素を、「樹脂-金属複合フィルムで電池要素の外周に余裕代部をはみ出させて電池要素を被覆すると共に、外周にはみ出させた上下の余裕代部を熱融着で接合することにより電池要素を外装材の内側に収納して密封するようにした電池」において、「金属フィルム7を2つの樹脂フィルム8、9で両側から挟持した3層構造」とし、「熱融着部に対して、上方から一方の導電部材(「第1導電部材21A」という)をピン部を下方に向けて、下方から他方の導電部材(「第2導電部材21B」という)をピン部を上方に向けて持ち、これら上下2つの導電部材を当該熱融着部に貫通させるようにし、熱融着部(熱融着で接合された部位)の片面から導電部材を貫通させる場合よりも多くの導電接続点が形成される」ことが示されている。
しかし、引用例4に記載された技術は、「外装材としての金属フィルムが電磁シールドの機能を有することとなるので、金属製筐体によるアースを形成する必要がなくなる」(【0007】)ようにする際、「上下方向からの圧着構造を形成することが可能となることから、熱融着部10(熱融着で接合された部位)の接合強度が大きくなり、耐振動性能の高いアース接続を形成すること」を可能にするための技術であって、導電部材と外装材としての金属フィルムとの導電接続点を継続的に維持することを前提とするものである。
よって、引用例4に記載された技術は、引用発明1-2の「密閉形電池の絶縁検査装置」のように、絶縁検査のため、「金属樹脂複合フィルム」と「針状(千枚通し状)の接触針部25」とを導電接続させる場合に適用されるものではなく、まして、絶縁検査の際に、「2枚の金属樹脂複合フィルムをその周囲の縁部分で重ね合わせて封止」した部分を電気的に接続するために適用する余地はないものといえる。
仮に、引用発明1-2に引用例4に記載された技術を適用しても、引用例4に記載された技術を用いて製造された「電池」について、その「電磁シールドの機能を有する」「外装材としての金属フィルム」と、「強電タブ4、5」との間の絶縁検査を、引用発明1-2に示された「密閉形電池の絶縁検査方装置」により検査することになるだけであって、引用発明1-2における「電気的に接続された一対」の「第2接触手段」における「針状(千枚通し状)の接触針部25」を、「金属樹脂複合フィルムの被覆層」の「熱融着部に対して、上方から一方の針状(千枚通し状)の接触針部25を接触針を下方に向けて、下方から他方の針状(千枚通し状)の接触針部25を接触針を上方に向けて持ち、これら上下2つの導電部材を当該熱融着部に貫通させる」ようにする構成とはならない。

また、引用例2及び引用例5に記載された各技術も、上記相違点2に係る本願発明3の構成を開示ないし示唆するものではない。

よって、引用例2、引用例4及び引用例5に記載された技術を考慮しても、引用発明1-2において、相違点2に係る本願発明3の構成を採用することは、当業者が容易になし得たことではない。

(3)まとめ
以上のとおり、本願発明3は、引用発明1-2並びに引用例2、引用例4及び引用例5に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

(請求項2、4?6に係る発明について)
本願の請求項2に係る発明は、本願発明1に更なる技術的限定を付加した発明であるから、上記「(本願の請求項1に係る発明について)」「(2)判断」にて述べたのと同様の理由により、引用発明1-1並びに引用例2、引用例4及び引用例5に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
また、本願の請求項4?6に係る発明は、本願発明3に更なる技術的限定を付加した発明であるから、上記「(本願の請求項3に係る発明について)」「(2)判断」にて述べたのと同様の理由により、引用発明1-2並びに引用例2、引用例4及び引用例5に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

第5 むすび
以上のとおり、本願の請求項1乃至6に係る発明は、引用例1に記載された発明(引用発明1-1、引用発明1-2)並びに引用例2、引用例4及び引用例5に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではないから、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2017-01-11 
出願番号 特願2012-28344(P2012-28344)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G01R)
最終処分 成立  
前審関与審査官 越川 康弘  
特許庁審判長 中塚 直樹
特許庁審判官 清水 稔
大和田 有軌
発明の名称 電池の製造方法および導電性検査装置  
代理人 八田国際特許業務法人  
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