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審決分類 審判 訂正 4項(134条6項)独立特許用件 訂正する A61K
審判 訂正 2項進歩性 訂正する A61K
審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する A61K
審判 訂正 特174条1項 訂正する A61K
管理番号 1325164
審判番号 訂正2016-390134  
総通号数 208 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-04-28 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2016-10-21 
確定日 2017-02-09 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5886999号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第5886999号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項12について訂正することを認める。 
理由 第1 手続の経緯
本件特許第5886999号は、平成12年1月27日を国際出願日(パリ条約による優先権主張 1999年 4月23日 (DK)デンマーク王国)とする特願2000-613441号の一部を平成20年7月24日に新たな特許出願(特願2008-191182号)とし、その一部を平成25年1月29日に新たな特許出願(特願2013-14098号)とし、その一部を平成27年4月27日に新たな特許出願としたものであって、同年5月19日に手続補正書が提出され、同年11月24日に拒絶理由が通知され、平成28年1月18日に意見書と手続補正書が提出され、同年2月19日に特許権の設定登録がなされ、その後、同年10月21日付けで本件審判の請求がなされたものである。


第2 請求の要旨及び訂正の内容
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許5886999号の特許請求の範囲を審判請求書添付の訂正特許請求の範囲(以下「訂正特許請求の範囲」という。)のとおり、訂正後の請求項12について訂正することを求めるものであり、その訂正の内容は次のとおりである。

訂正事項
特許請求の範囲の請求項12に「1日1回または2回」とあるのを、「1日1回」に訂正する。


第3 訂正の目的の適否、特許請求の範囲の実質的な拡張・変更の有無、願書に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された事項か否かの判断
本件訂正は、訂正前の請求項12において、局所適用される回数を「1日1回または2回」と選択的に特定されていたものを、「1日1回」のみに限定しようとするものであるから、特許請求の範囲を減縮することを目的とするものであり、実質的に特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではなく、訂正後の請求項12に係る発明も願書に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された事項の範囲内のものである。


第4 独立特許要件の判断
本件訂正は、特許請求の範囲(請求項12)の減縮を目的とするものであるであるから、訂正後の請求項12に係る発明(以下「本件訂正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否かについて検討する。

1.東京地裁平成28年(ワ)第14131号特許権侵害差止等請求事件における特許無効の抗弁
請求人は、平成28年11月18日付けで上申書(以下「上申書」という。)を提出し、本件特許に係る東京地裁平成28年(ワ)第14131号特許権侵害差止等請求事件(以下「関連事件」という。)において、以下の特許無効の抗弁がなされた旨上申している。

無効理由1:
本件特許は特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。

無効理由2:
本件特許の請求項1?4、11、12に係る発明は、本件特許の優先日前に刊行された刊行物に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項に違反する。

そこで、以下、無効理由1,2について検討する。

(1)無効理由1について
ア 無効理由1の内容
上申書に添付された関連事件の被告第1準備書面によれば、無効理由1の内容は以下のとおりである。

平成28年1月18日に提出された手続補正書によってされた補正(以下「特許前補正」という。」)は、「第1の薬理学的活性成分Aがマキサカルシトール、第2の薬理学的活性成分Bがベタメタゾンまたはそのエステルの医薬組成物」について、「乾癬を処置するため」との用途の限定を加えるものであるが、本件特許の原々々出願である特願2000-613441号の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面には、マキサカルシトールとベタメタゾン(又はそのエステル)を薬理学的活性成分とする医薬組成物に関し、「乾癬を処置するため」という用途の記載はないから、特許前補正は原々々出願の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された事項の範囲内においてされたものではない。

なお、特許法第17条の2第3項は明細書、特許請求の範囲又は図面の補正について、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「当初明細書等」という。)に記載された事項の範囲内においてしなければならないことを規定したものであって、ここでいう「願書」は分割出願の原出願を意味するわけではないから、無効理由1の内容は特許法第17条の2第3項の規定と整合しないものである。一方で、原々々出願と本件特許の当初明細書等は全く同じ内容であるから、本審決においては上記無効理由1の内容について「原々々出願である特願2000-613441号の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面」を「本件特許の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面」と読み替えて取り扱うこととする。
そして、特許前補正後の請求項1の内容と本件訂正特許請求の範囲の請求項1の内容は同一であって、本件訂正後の請求項12は請求項11を引用するものであり、同請求項11は請求項1?10のいずれかを引用するものであり、同請求項2?10は何れも請求項1を直接または間接に引用するものであるから、無効理由1は本件訂正発明に係る補正が当初明細書等に記載された事項の範囲内においてされたものか否かという点で、本件訂正発明が特許出願の際、独立して特許を受けることができるか否かに関係するといえる。

イ 当初明細書等の記載
当初明細書等には以下の記載がある。

・記載事項(本1)
「【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚用の医薬組成物であって、少なくとも1つのビタミンDまたはビタミンD類似体からなる第1の薬理学的活性成分A、および少なくとも1つのコルチコステロイドからなる第2の薬理学的活性成分Bを含む、医薬組成物。
【請求項2】
少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリア、溶媒、または希釈剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ビタミンD類似体は、セオカルシトール、カルシポトリオール、カルシトリオール、タカルシトール、マキサカルシトール、パリカルシトール、ファレカルシトリオール、1α,24S-ジヒドロキシ-ビタミンD2、および1(S),3(R)-ジヒドロキシ-20(R)-[((3-(2-ヒドロキシ-2-プロピル)-フェニル)-メトキシ)-メチル]-9,10-セコ-プレグナ-5(Z),7(E),10(19)-トリエン、ならびにその混合物からなる群から選択される、請求項1または請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記ビタミンD類似体は、カルシポトリオール、カルシトリオール、タカルシトール、マキサカルシトール、および1(S),3(R)-ジヒドロキシ-20(R)-[((3-(2-ヒドロキシ-2-プロピル)-フェニル)-メトキシ)-メチル]-9,10-セコ-プレグナ-5(Z),7(E),10(19)-トリエン、ならびにその混合物からなる群から選択される、請求項1?3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
前記ビタミンD類似体は、ヒトおよび他の哺乳動物の乾癬および関連皮膚障害に有効である、請求項1?4のいずれか1項に記載の組成物。

(中略)

【請求項7】
前記コルチコステロイドは、ベタメタゾン、クロベタゾール、クロベタソン、デゾキシメタゾン、ジフルコルトロン、ジフロラゾン、フルオシノニド、フルメタゾン、フルオシノロン、フルチカゾン、フルプレドニデン、ハルシノニド、ヒドロコルチゾン、モメタゾン、トリアムシノロン、および薬学的に受容可能なそのエステルおよびアセトニドならびにその混合物からなる群から選択される、請求項1?6のいずれか1項に記載の組成物。

(中略)

【請求項11】
単相組成物の形態である、請求項1?10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
軟膏である、請求項11に記載の組成物。

(中略)

【請求項14】
ローションである、請求項1?10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
実質的に本明細書中の実施例3に記載されたものである、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
ヒトおよび他の哺乳動物の乾癬および関連皮膚障害処置において、前記成分AまたはBの一方のみを含む任意の組成物を使用した場合に達成される効果よりも高い効果を示す、請求項1?15のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項17】
前記効果がPASIスコアの変化率として測定される、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
前記第1成分Aの至適安定pHと前記第2成分Bの至適安定pHとの差が少なくとも1であり;
(i)一般式R^(3)(OCH_(2)C(R^(1))H)xOR^(2) (I)(式中、xは2?60の範囲であり、各x単位中のR^(1)は独立してHまたはCH_(3)であり、R^(2)は直鎖または分枝鎖C_(1-20)アルキルまたはベンゾイルであり、R^(3)はHまたはフェニルカルボニルオキシである)の化合物、
(ii)C_(4)?C_(8)ジカルボン酸のジ-(直鎖または分枝鎖)-C_(4-10)アルキルエステル、
(iii)直鎖または分枝鎖C_(12-18)-アルキルベンゾエート、
(iv)直鎖または分枝鎖C_(10-18)アルカン酸またはアルケン酸の直鎖または分枝鎖C_(2-4)アルキルエステル、
(v)C_(8-14)アルカン酸とのプロピレングリコールジエステル、および
(vi)分枝鎖第1級C_(18-24)アルカノール
からなる群から選択される少なくとも1つの溶媒成分Cを含有し;
化合物AおよびBは上記のように定義される
ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の組成物。
【請求項19】
前記成分Cは、一般式H(OCH_(2)C(R^(1))H)xOR^(2) (II)(式中、R^(1)、x、およびR^(2)は請求項18のように定義される)の化合物およびその混合物からなる群から選択される、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記R^(1)がCH_(3)である、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
前記成分Cがポリオキシプロピレン-15-ステアリルエーテルである、請求項19に記載の組成物。
【請求項22】
前記第2成分Bは、ベタメタゾン、クロベタゾール、クロベタゾン、デゾキシメタゾン、ジフルコルトロン、ジフロラゾン、フルオシノニド、フルメタゾン、フルオシノロン、フルチカゾン、フルプレドニデン、ハルシノニド、ヒドロコルチゾン、モメタゾン、トリアムシノロン、および薬学的に受容可能なそのエステルおよびアセトニドならびにその混合物からなる群から選択される、請求項18?21のいずれか1項に記載の医薬組成物。

(中略)

【請求項28】
ヒトおよび他の哺乳動物の乾癬および関連皮膚障害を局所処置するための、請求項1?27のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項29】
請求項1?27のいずれか1項に記載の組成物の有効量を処置を必要とする患者に局所投与することを含んで成る、乾癬および関連皮膚疾患の処置方法。
【請求項30】
前記組成物の医学的有効量を1日1回または2回局所投与することを含んで成る、請求項29に記載の方法。」

・記載事項(本2)
「【0002】
皮膚適用を行う多くの処置(例えば、乾癬の治療)では、2つまたはそれ以上の異なる薬理学的に活性な化合物を併用する処置がしばしば指示される。すなわち、例えば乾癬の治療では、コルチコステロイド化合物などのステロイド化合物と、カルシポトリオールなどのビタミンD類似体との併用処置が行われることが多い。これらの各活性化合物は個別調製で処方される。」

・記載事項(本3)
「【0006】
したがって、本発明の課題は、乾癬および爪疾患を含む他の炎症性皮膚疾患を処置するための2成分または多成分投薬計画の不都合を軽減する皮膚用の医薬組成物を提供することにある。前記組成物の提供により、乾癬患者の大多数、特に非遵守者群(遵守者群よりも乾癬自己評価重症度が高く、若年で、発症年齢が若い)の生活の質を実質的に改善し得る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の問題を解決するために、本発明は、少なくとも1つのビタミンDまたはビタミンD類似体からなる第1の薬理学的活性成分A、および少なくとも1つのコルチコステロイドからなる第2の薬理学的活性成分Bを含む、皮膚用の医薬組成物を提供する。」

・記載事項(本4)
「【0008】
第1の薬理学的活性成分Aとして、セオカルシトール(seocalcitol)、カルシポトリオール(calcipotriol)、カルシトリオール(calcitriol)、タカルシトール(tacalcitol)、マキサカルシトール(maxacalcitol)、(中略)ならびにその混合物からなる群から選択される化合物を使用することが好ましい。」

・記載事項(本5)
「【0018】
第2の薬理学的活性成分Bとして、第I群、第II群、または第III群の局所用ステロイドを使用することが好ましく、中ないし弱作用ステロイド(第I群および第II群)がより好ましい。成分Bは、ベタメタゾン(9-フルオロ-11,17,21-トリヒドロキシ-16-メチルプレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン)およびそのエステル(21-アセテート、17-アダマントエート、17-ベンゾエート、17-バレレート、および17,21-ジプロピオネート);(中略)である。」

・記載事項(本6)
「【0019】
さらに、本発明は、少なくとも1つのビタミンDまたはビタミンD類似体および少なくとも1つのコルチコステロイドを含み、単独で使用されたいずれの薬理学的活性成分よりもヒトおよび他の哺乳動物における乾癬および他の炎症性皮膚疾患の処置に高い有効性を示す皮膚用医薬組成物に関する。この有効性を、乾癬および関連皮膚疾患(皮脂性乾癬および脂漏性皮膚炎など)におけるPASIスコアの変化率として測定することが好ましい。
【0020】
PASI(乾癬の領域および重症度指数)スコアは、患者の乾癬の範囲および重症度を評価する。以下の式を使用して、PASIスコアを計算する。
腕 0.2(R+T+S)E=X
胴 0.3(R+T+S)E=Y
脚 0.4(R+T+S)E=Z
式中、R=赤みのスコア、T=厚さのスコア、S=鱗屑のスコア、およびE=範囲のスコアであり、このスコアは以下の0?4のスケールで評価する:0=なし、1=10%未満、2=10?29%、3=30?49%、および4=50?69%。X+Y+Zの合計により、総PASIスコアが得られ、これは0?64.8の範囲であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、カルシポトリオール水和物(52.2μg/g)およびベタメタゾンジプロピオネート(0.643mg/g)を含む本発明の製剤の有効性を、同一の賦形剤中にカルシポトリオール水和物(52.2μg/g)のみを含む製剤の有効性およびベタメタゾンジプロピオネート(0.643mg/g)のみを含む製剤の有効性と比較した4週間の臨床試験で得られたPASIスコアの変化率を示すグラフである。図1は、本発明の製剤の有効性が2つの単一成分製剤から得られる有効性よりもはるかに高いことを示す。このようなPASIスコアの変化からわかるように、本発明の製剤で処置した患者群においては、カルシポトリオールまたはベタメタゾンのいずれか一方を含む市販の製剤での処置またはこのような市販の製剤での交互処置によって現在まで達成できなかった(cf.)効果的な乾癬処置が達成され、すなわち、同一製剤中に2つの活性成分を有することの利点が示されている(EOT=処置の終了)。」

・記載事項(本7)
「【0028】
本発明の組成物は、先行技術の単一化合物療法または併用療法と比較して、皮膚疾患(乾癬、皮脂性乾癬、および関連疾患など)の処置において以下の処置利点を提供する:
・臨床試験により、カルシポトリオールおよびベタメタゾンを含む本発明の組成物での乾癬患者の治療により、1つのみの活性化合物で治療した患者よりもより早い治癒開始およびより有効な斑治癒が得られることが示された。
・ビタミンD類似体と局所用ステロイドとを組み合わせた組成物により、活性物質の直接的処置価とは別に、患者に対するさらなる利点の形態での相乗効果が得られる。カルシポトリオールなどのビタミンD類似体の皮膚刺激副作用がベタメタゾンなどのステロイドの乾癬皮膚への同時適用によって緩和されることが示され、これは、製剤の不適合性により罹患した皮膚にビタミンD類似体およびステロイドを同時適用することができない2成分または多成分治療計画では達成できない効果である。ビタミンD類似体および局所用ステロイドの両方を乾癬の併用処置に使用する場合、これまでは個別に適用(典型的には、一方を朝に他方を夕方に適用)する必要があったので、これら2種の活性化合物の相乗作用を得ることは不可能であった(Ortonne, J.P., Nouv. Dermatol., 1994, 13(10),p.746-751を参照のこと)。あるいは2成分投薬計画についてある程度の相乗効果(より少ない皮膚刺激)が報告されている場合もあるが(Kragballe,K.ら、Br J Dermatol, 1998, Oct., 139(4):649-54およびRuzicka,T. et Lorenz,B., Br J Dermatol, 1998,138(2), 254-58を参照のこと)、実質的な割合の乾癬患者は治療計画非遵守の故にその恩恵を受け得ない。
【0029】
・乾癬などの皮膚障害の満足な薬物療法を本発明の組成物を使用してより短期間で達成することができ、それ故、ステロイドによる副作用(皮膚萎縮およびリバウンドなど)も低減する。さらに、より穏やかな作用のステロイド第I群(現在乾癬処置用に投与されていないヒドロコルチゾンなど)でさえもカルシポトリオール処置に伴う皮膚刺激の緩和または消滅に有効であり得ることを認識することができる。
・したがって、活性化合物の副作用の低減により、処置耐性が顕著に改良され得る。
・1つの製剤を必要とする場合は処置指示はより単純になるので、患者の適用遵守が改善され、さらにより多数の乾癬患者の有効な治療が可能になる。
・1つの製剤を必要とする場合は処置指示はより単純になるので、患者の安全性が改善される。」

・記載事項(本8)


ウ 無効理由1についての検討
記載事項(本1)から、当初明細書等には、「皮膚用の医薬組成物であって、少なくとも1つのビタミンDまたはビタミンD類似体からなる第1の薬理学的活性成分A、および少なくとも1つのコルチコステロイドからなる第2の薬理学的活性成分B、ならびに少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリア、溶媒または希釈剤を含む、医薬組成物。」が記載されているといえる。また、記載事項(本1,3,6,7)から、前記医薬組成物はヒトおよび他の哺乳動物における乾癬の治療を目的としたものであると理解できる。
そして、記載事項(本1,3?8)から、当初明細書等においては上記医薬組成物の一例について乾癬の治療効果が実験により裏付けられていると理解でき、記載事項(本2)から、ビタミンD類似体とコルチコステロイド化合物は何れも乾癬に対して活性を有するものであるという技術常識が存在したといえるから、前記実験により裏付けられた乾癬に対する治療効果は、記載事項(本4)に列挙された「少なくとも1つのビタミンDまたはビタミンD類似体からなる第1の薬理学的活性成分A」(マキサカルシトールを含む)のいずれかと、記載事項(本5)に列挙された「少なくとも1つのコルチコステロイドからなる第2の薬理学的活性成分B」(ベタメタゾンを含む)のいずれかを組み合わせた場合を含む、前記医薬組成物全体に拡張乃至一般化できることが理解できる。
そうすると、当初明細書等の記載から、「マキサカルシトールからなる第1の薬理学的活性成分A、およびベタメタゾンまたは薬学的に受容可能なそのエステルからなる第2の薬理学的活性成分Bと、ならびに少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリア、溶媒または希釈剤を含む、医薬組成物。」により、ヒトおよび他の哺乳動物における乾癬が治療できることが理解できるといえるから、特許前補正後の請求項1は、当初明細書等に記載された事項の範囲内のものであるといえる。
また、記載事項(本1)の記載から、当初明細書には特許前補正後の請求項2?12に記載された事項も記載されているといえる。

エ 小括
ウで説示したとおり、特許前補正は当初明細書等に記載された事項の範囲内においてされたものであって、特許法第17条の2第3項の規定を満たすものといえるから、本件訂正発明について、「上申書」で提示する無効理由1によっては特許出願の際独立して特許を受けることができないものとすることはできない。

(2)無効理由2について
ア 無効理由2の内容
上申書に添付された関連事件の被告第1準備書面及び被告第2準備書面によれば、無効理由2の内容は、以下のとおりである。

本件特許の請求項1?4、11、12に係る発明は、本件特許の優先日前に刊行された以下の刊行物に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
刊行物1:加藤泰三ら、”合成活性型 Vitamin D3,1α,24-hydroxycholecalciferol外用剤による乾癬の治療”、皮膚科紀要、1989、84(3)、p.431?436(関連事件における被告提出の乙第15号証)
刊行物2:高井了ら、”OCTのウサギにおける経皮投与による胚・胎児発生への影響に関する試験”、薬理と治療、1999、Vol.27 Supplement、p.177?183(関連事件における被告提出の乙第16号証)
刊行物3:J.Barkerら、”NOVEL TOPICAL VITAMIN D3 ANALOGUE FOR PSORIASIS”、British Journal of Dermatology、1998、Vol.139、Supplement 51、p.56(関連事件における被告提出の乙第17号証)

イ 本件訂正発明
訂正特許請求の範囲の請求項12には、
「医学的有効量で1日1回局所適用される、請求項11に記載の組成物。」
と記載され、同請求項11には、
「ヒトの乾癬を処置するための、請求項1?10のいずれか1項に記載の組成物。」
と記載され、同請求項1には、
「ヒトまたは他の哺乳動物において乾癬を処置するための皮膚用の非水性医薬組成物であって、マキサカルシトールからなる第1の薬理学的活性成分A、およびベタメタゾンまたは薬学的に受容可能なそのエステルからなる第2の薬理学的活性成分B、ならびに少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリア、溶媒または希釈剤を含む、医薬組成物。」
と記載されているから、本件訂正発明のうち、請求項1を引用する請求項11を引用するもの(以下「本件訂正発明1」という。)は、
「ヒトの乾癬を処置するための皮膚用の非水性医薬組成物であって、マキサカルシトールからなる第1の薬理学的活性成分A、およびベタメタゾンまたは薬学的に受容可能なそのエステルからなる第2の薬理学的活性成分B、ならびに少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリア、溶媒または希釈剤を含む、医薬組成物であり、医学的有効量で1日1回局所適用されるもの」
であると認められる。

ウ 刊行物1?3の記載事項
(ア)「合成活性型 Vitamin D3,1α,24-hydroxycholecalciferol外用剤による乾癬の治療」と題する学術文献である刊行物1には以下の記載がある。
・記載事項(刊1-1)
「近年乾癬の治療法として活性型vitamin D_(3)の外用療法が注目されている。活性型ビタミンD_(3)類縁体である1α,24-hydroxycholecalciferol(TV-02)は合成された活性型ビタミンD_(3)であり、カルシウム代謝などにおける活性は生体でできる1,25-dihydroxyvitamin D_(3)に匹敵し、1α-OH-vitamin D_(3)よりも毒性が低い。今回、乾癬に対してTV-02の外用療法を行ったので報告する。」(431頁左欄17?25行)

・記載事項(刊1-2)
「対象と方法
1.対象とした患者数は全部で、26人、いずれも皮疹学的には中等度から重症のものを対象とした。使用したTV-02軟膏はワセリン基剤で、帝人より1,2,4μg/g濃度の3種類の供給を受けた。
(中略)
3.12時間密封療法:10人(男7,女3)の患者の計12部位を対象としてODT療法(12時間密封)を施行した。対称部位には0.12%betamethasone 17-valerate(BMV)軟膏を用いた。(中略)
4.TV-02軟膏とBMV軟膏の相乗効果の検討:7人(男5、女2)を対象にして相乗効果を検討した。この内4例については2μg/g濃度のTV-02軟膏と0.12%BMV軟膏を等量混合したもの(TV-02・BMV)と、0.12%BMV軟膏とワセリンを等量混合したもの(BMV・P.)を左右対称性に1日2回単純塗布して、その効果を比較した。残りの3例ではTV-02・BMVと0.12%BMV軟膏そのものを比較した。皮疹改善は前二者の場合と同様のスコアーで表示した。」(431頁左欄30行?432頁左欄5行)

・記載事項(刊1-3)
「TV-02軟膏の遅効性の改善を目的として、TV-02軟膏と0.12%のBMV軟膏の相乗効果について検討した(表3)。BMV軟膏単独塗布部とTV-02・BMV塗布部の間には効果発現および有効性に差はなく、TV-02軟膏単独塗布部における遅効性がBMV軟膏を加えることによって改善されることが分かった。また、BMV・ワセリン塗布部での皮疹の改善程度がTV-02・BMV塗布部より若干低い傾向がうかがわれた。」(433頁3?12行)

(イ)「OCTのウサギにおける経皮投与による胚・胎児発生への影響に関する試験」と題する学術文献である刊行物2には以下の記載がある。
・記載事項(刊2-1)
「OCTは、乾癬治療薬として、中外製薬(株)で開発中の化合物である。今回安全評価の一環として、ウサギを用いて胚・胎児発生への影響に関する試験を行ったので、その成績を報告する。」(177頁左欄2?5行)

・記載事項(刊2-2)
「I 被験物質
OCTはFig.1に示す構造を有する物質である。CP Pharmaceuticals Limited(United Kingdom)にて製造され、エタノール(0.01%)およびMiglyol(3%)を加えた白色ワセリンを基材として、OCTをそれぞれ0,2,6および20μg/g含有する軟膏製剤(Lot No.0μg/g:9691、2μg/g:10852、6μg/g:10864、20μg/g:9748)である。」(177頁左欄6?14行)

・記載事項(刊2-3)


・記載事項(刊2-4)
「4 投与方法および投与期間
投与経路は予定臨床適用に準拠し経皮投与とした。(中略)妊娠6?18日まで1日1回均一に塗布した。」(178頁左欄12?18行)

(ウ)「乾癬治療用の新規局所性ビタミンD3類似体」と題するポスターの要約である刊行物3には以下の記載がある。なお、刊行物3は英文であるので訳文を記す。
・記載事項(刊3)
「1α,25-dihydroxy-22-oxacalciferol(OCT)は、カルシポトリオール及びタカルシトールと比べて、インビトロにおけるケラチノサイトの増殖抑制効果が約10倍高いビタミンD3類似体である。臨床効果を決定するため、軽度から中等度の慢性の尋常性乾癬の患者に1日1回OCTを処方する第II相、二重検盲無作為化、左右比較、濃度反応性臨床試験を実施した。主要な効果パラメーターは、紅斑、鱗屑及び効果の指数の合計並びに医師による治療8週目の時点での治療に対する総合評価に基づくPSI(psoriasis severity index)を用いた。
144名の患者が参加した。OCT軟膏(6,12.5、25及び50μg/g)の全ての濃度においてPSIの低下に対してプラセボよりも顕著な効果を示したが、25μg/gで最大の効果を示した。陽性対象のカルシポトリオール軟膏(50μg/g)1日1回は同程度の効果を示した。乾癬の顕著な改善又は略治した割合は、OCT25μg/gの処方で最も多く(被験者の54.7%)、カルシポトリオールの処方(46.1%)に優っていた。試験期間を通じて改善効果が持続し、8週目に停滞期に達することはなかった。医師及び患者による副次的嗜好(二次的効果パラメーター)はOCTの評価はプラセボよりも高く、カルシポトリオールよりもOCT25μg/gの方が優っていた(医師の評価についてp<0.05)。」(本文1?22行)

エ 刊行物1に記載された発明
記載事項(刊1-1)と記載事項(刊1-2)から、刊行物1には「1α,24-hydroxycholecalciferolとワセリン基剤とを含有するTV-02軟膏と、betamethasone 17-valerate(BMV)軟膏との等量混合物を乾癬患者の皮膚に1日2回塗布すること」が記載されているといえる。そして、記載事項(刊1-3)から、当該塗布によって乾癬の症状が改善したといえることを考慮すると、刊行物1には「ヒトにおいて乾癬を処置するために皮膚に塗布するための混合物であって、1α,24-hydroxycholecalciferol、およびBMV、ならびにワセリンとを含有する混合物であり、皮膚に1日2回塗布するもの」(以下「刊行物発明1」という。)が開示されているといえる。

オ 本件訂正発明1と刊行物発明1との対比
刊行物発明1の「1α,24-hydroxycholecalciferol」と本件訂正発明1の「マキサカルシトール」は何れも「ビタミンD3類似体である第1の薬理学的活性成分A」であるといえる。また、刊行物発明1の「BMV」はベタメタゾンの吉草酸エステルを意味するから、本件訂正発明1の「ベタメタゾンまたは薬学的に受容可能なそのエステルからなる第2の薬理学的活性成分B」に相当する。また、刊行物発明1の「ワセリン」は基剤として含まれているから、本件訂正発明1の「少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリア、溶媒または希釈剤」に相当する。また、刊行物発明1の「混合物」と本件訂正発明1の「非水性医薬組成物」は、いずれも何らかの組成を有し、ヒトにおいて乾癬を処置するために用いられるものであるから、「ヒトにおいて乾癬を処置するための皮膚用の医薬組成物」であるといえる。また、刊行物発明1は、1日2回の皮膚への塗布(局所適用にあたることは自明である。)によってヒトの乾癬の症状を改善させているから、医学的有効量で局所適用するものであるといえる。
一方、刊行物1に記載されたTV-02軟膏のワセリン以外の成分や、BMV軟膏の有効成分以外の成分は不明であるため、刊行物発明1が水を含むものか否かは定かでない。
そうすると、本件訂正発明1と刊行物発明1とは
「ヒトの乾癬を処置するための皮膚用の医薬組成物であって、ビタミンD3の類似体からなる第1の薬理学的活性成分A、およびベタメタゾンまたは薬学的に受容可能なそのエステルからなる第2の薬理学的活性成分B、ならびに少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリア、溶媒または希釈剤を含む、医薬組成物であり、医学的有効量で局所適用されるもの」
である点で一致し、以下の点で相違する。
・相違点1
本件訂正発明1はビタミンD3類似体である第1の薬理学的活性成分Aとしてマキサカルシトールを含有しているのに対して、刊行物発明1は1α,24-hydroxycholecalciferolを含有している点。

・相違点2
本件訂正発明1は非水性医薬組成物であるのに対し、刊行物発明1は非水性組成物であるか定かではない点。

・相違点3
本件訂正発明1は医学的有効量で1日1回局所適用されるものであるのに対し、刊行物発明1は医学的有効量で1日2回局所適用されるものである点。

カ 相違点についての検討
事案に鑑み、相違点3について検討する。
刊行物1には、塗布回数について、1日2回からさらに減らすことを示唆する記載は見あたらない。また一般に、既存の医薬の投与量を減らせば、その主作用、副作用とも低下することが予想されるから、相乗効果が見られたとされる一方、副作用については特段の報告のない(記載事項(刊1-3))刊行物発明1に接した当業者が、該発明の医薬の塗布回数について、1日2回からさらに減らすことを着想する理由はない。
ここで、刊行物2の記載事項(刊2-1?2-4)からみて、刊行物2には乾癬治療に有効な成分としてマキサカルシトールが記載され、その経皮投与回数が1日1回であることが記載され、また、記載事項(刊3)からみて、刊行物3には乾癬を治療するために、ビタミンD3類似体であるマキサカルシトールの軟膏を1日1回適用することが記載されている。しかしながら、刊行物2,3の上記記載は、ビタミンD類似体(マキサカルシトール)を単独で用いる場合の局所適用回数が1日1回であることを示すに止まるから、BMV軟膏と併用して相乗効果を追求することの示唆はもとより、BMV軟膏と併用して相乗効果を追求する際、1日1回局所適用することの示唆をするものではない。
そうすると、刊行物1?3に接した当業者といえども、刊行物発明1において、局所適用回数を1日2回から1日1回に減らすという動機を持つとはいえない。

そして、本件特許の明細書の記載からみて、本件訂正発明1は、ビタミンD類似体であるマキサカルシトールおよび局所用ステロイドであるベタメタゾンまたは薬学的に受容可能なそのエステルの両方を含みながらも、安定処方可能で、しかも、1日1回投与により、乾癬患者の大多数、特に非遵守者群の生活の質を実質的に改善し得る、医薬組成物を提供し得たという効果を奏し得たものであり、このような効果は、刊行物1?3の記載からは当業者といえども予測し得たものとはいえない。

よって、相違点1、2について検討するまでもなく、本件訂正発明1は刊行物1?3に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

キ 小括
カで説示したとおり、本件訂正発明1は、刊行物1?3に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。
また、請求項2?10は、何れも請求項1を直接又は間接に引用して限定を加えたものであるから、本件訂正発明のうち本件訂正発明1以外のものについても、刊行物1?3に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
そうすると、本件訂正発明について、「上申書」で提示する無効理由2によっては特許出願の際独立して特許を受けることができないものとすることはできない。

2.他の拒絶理由
本件訂正発明について、他に特許出願の際独立して特許を受けることができない理由は見あたらない。

3.まとめ
1.および2.で説示したとおりであるから、本件訂正発明は特許出願の際独立して特許を受けることができないものとすることはできない。


第5 むすび
したがって、本件審判の請求は、特許法第126条第1項第1号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒトまたは他の哺乳動物において乾癬を処置するための皮膚用の非水性医薬組成物であって、マキサカルシトールからなる第1の薬理学的活性成分A、およびベタメタゾンまたは薬学的に受容可能なそのエステルからなる第2の薬理学的活性成分B、ならびに少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリア、溶媒または希釈剤を含む、医薬組成物。
【請求項2】
単相組成物の形態である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
軟膏である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
軟膏が、白色ワセリン、パラフィンオイル、ポリエチレンおよび流動パラフィン、または微晶質ワックスのような基剤を含む、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
(i)一般式R^(3)(OCH_(2)C(R^(1))H)xOR^(2)(I)(式中、xは2?60の範囲であり、各x単位中のR^(1)は独立してHまたはCH_(3)であり、R^(2)は直鎖または分枝鎖C_(1-20)アルキルまたはベンゾイルであり、R^(3)はHまたはフェニルカルボニルオキシである)の化合物、
(ii)C_(4)?C_(8)ジカルボン酸のジ-(直鎖または分枝鎖)-C_(4-10)アルキルエステル、
(iii)直鎖または分枝鎖C_(12-18)-アルキルベンゾエート、
(iv)直鎖または分枝鎖C_(10-18)アルカン酸またはアルケン酸の直鎖または分枝鎖C_(2-4)アルキルエステル、
(v)C_(8-14)アルカン酸とのプロピレングリコールジエステル、および
(vi)分枝鎖第1級C_(18-24)アルカノール
からなる群から選択される少なくとも1つの溶媒成分Cをさらに含む、請求項1?4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
前記成分Cは、一般式H(OCH_(2)C(R^(1))H)xOR^(2)(II)(式中、R^(1)、x、およびR^(2)は請求項5のように定義される)の化合物およびその混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記成分Cがポリオキシプロピレン-15-ステアリルエーテルである、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
0.0001?0.025%w/wの前記成分A、0.005?0.1%w/wの前記成分B、および1?20%w/wの前記溶媒成分Cを含む、請求項5?7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
抗酸化剤をさらに含む、請求項1?8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
抗酸化剤がα-トコフェロールである、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
ヒトの乾癬を処置するための、請求項1?10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
医学的有効量で1日1回局所適用される、請求項11に記載の組成物。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2017-01-11 
結審通知日 2017-01-13 
審決日 2017-01-30 
出願番号 特願2015-90105(P2015-90105)
審決分類 P 1 41・ 121- Y (A61K)
P 1 41・ 55- Y (A61K)
P 1 41・ 856- Y (A61K)
P 1 41・ 851- Y (A61K)
最終処分 成立  
前審関与審査官 山村 祥子  
特許庁審判長 内藤 伸一
特許庁審判官 山本 吾一
前田 佳与子
登録日 2016-02-19 
登録番号 特許第5886999号(P5886999)
発明の名称 医薬組成物  
代理人 川嵜 洋祐  
代理人 後藤 直之  
代理人 山内 真之  
代理人 川嵜 洋祐  
代理人 城山 康文  
代理人 小野 誠  
代理人 山内 真之  
代理人 後藤 直之  
代理人 小野 誠  
代理人 城山 康文  

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