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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H04B
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 H04B
管理番号 1325808
審判番号 不服2016-5805  
総通号数 208 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-04-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-04-19 
確定日 2017-03-22 
事件の表示 特願2015-116848「光通信システム」拒絶査定不服審判事件〔平成29年1月5日出願公開,特開2017-5469,請求項の数(6)〕について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は,特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は,平成27年6月9日の出願であって,平成27年8月7日付けで拒絶理由が通知され,同年10月16日付けで手続補正がされ,平成28年1月13日付けで拒絶査定(以下,「原査定」という。)がされ,これに対し,同年4月19日に拒絶査定不服審判の請求がされるとともに同日付で手続補正がされ,同年6月6日付けで前置報告がされ,当審より同年10月31日付けで拒絶理由(以下,「当審拒絶理由」という。)が通知され,同年12月20日付けで手続補正がされたものである。

第2 本願発明
本願請求項1-6に係る発明(以下,それぞれ「本願発明1」-「本願発明6」という。)は,平成28年12月20日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-6に記載された事項により特定される発明であり,本願発明1は以下のとおりの発明である。

「【請求項1】
デジタル光信号である放送信号を,センターに配置された光送信機から送信して第1光カプラにより分岐し,前記第1光カプラからの放送信号を放送用ONUにより受信して電気信号に変換し出力する放送サービスと,光信号である第1下りデータ信号を,センターに配置された第1OLTから送信して第2光カプラにより分岐し,前記第2光カプラからの前記第1下りデータ信号を第1データ通信用ONUにより受信して電気信号に変換し出力する通信サービスであって,前記第1OLTは下りデータ信号がないアイドル状態のときに所定の繰り返しパターンを出力する第1の通信サービスとが,多心の光ファイバーケーブルを用いてそれぞれの心線で運用されている既設の光通信システムにおいて,前記放送サービスに用いている心線を利用して前記第1の通信サービスよりも高速な第2の通信サービスが追加して提供された新たな光通信システムであって,
センターに配置され,前記放送信号とは異なる波長の光信号である第2下りデータ信号を出力し,第2下りデータ信号がないアイドル状態のときにランダムパターンを出力する第2OLTと,
センターに配置され,前記放送信号と前記第2下りデータ信号とを波長多重して出力する光合波器と,
前記第2OLTと前記光合波器間に挿入され,前記第2下りデータ信号を分岐させる第1光分岐器と,
前記放送サービスと前記第2の通信サービスの双方の提供を受ける加入者宅に配置され,前記第1光カプラからの光信号を,前記放送信号と前記第2下りデータ信号とに分離して出力する波長分離フィルタと,
前記第2の通信サービスの提供を受ける加入者宅に配置され,前記放送サービスと前記第2の通信サービスの双方の提供を受ける加入者宅においては,前記波長分離フィルタと接続され,前記第2下りデータ信号を受信し,前記放送サービスの提供を受けずに前記第2の通信サービスのみ提供を受ける加入者宅においては,前記第1光カプラと直接接続され,前記第1光カプラからの光信号を受信し,前記第2下りデータ信号を電気信号に変換して出力する第2データ通信用ONUと,
前記光合波器と前記第1光カプラ間,前記第1光カプラと前記放送用ONU間および前記第1光カプラと前記第2データ通信用ONU間をそれぞれ接続する光伝送路と,
を有し,
前記放送信号のみを受信する加入者宅においては,前記第1光カプラと前記放送用ONUとの間は前記光伝送路によって直接接続され,
前記第1光分岐器による前記第2下りデータ信号の分岐によって,前記光送信機の出力する前記放送信号と,前記第2OLTの出力する前記第2下りデータ信号とのレベル差を10dB以上に調整し,そのレベル差によって前記第2下りデータ信号の前記放送信号への干渉を低減し,前記放送用ONUが前記第1光カプラからの光信号を受信したときに,前記第2下りデータ信号が前記放送信号に影響しないように調整した,
ことを特徴とする光通信システム。」

なお,本願発明2-6の概要は以下のとおりである。
本願発明2-5は,本願発明1を限縮した発明である。
本願発明6は,本願発明1に対する方法の発明であり,本願発明1とカテゴリ表現上の差異となる発明である。

第3 引用文献,引用発明等
1 引用発明について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1(特開2004-215247号公報)には,図面(特に,図2,図3)とともに次の事項が記載されている。

ア 「【技術分野】
【0001】
本発明は受動型光加入者網(PON:Passive Optical Network)に関し,特に,放送型サービスとデータサービスを同時に提供する受動型光加入者網システムに関する。」(4ページ)

イ 「【0004】
図1は通常の受動型光加入者網(PON)について示した構成図である。図1を参照すると,受動型光加入者網(PON)は,中央局10と光分配器21及び複数の加入者装置30とが光ファイバ40,50により接続されて構成される。
【0005】
中央局10は光分配器21を通じて加入者装置30に光通信サービスを提供し,光分配器21は中央局10及び加入者装置30と光ファイバ40,50を通じて接続され,中央局10から提供される光通信サービスを加入者装置30に伝送する。
【0006】
このために,中央局10は,加入者装置30にデータを下向き(ダウンストリーム)伝送するために必要な光源を提供する下向き光源11と,加入者装置30から上向き(アップストリーム)伝送されたデータを受信するための上向き光受信器13と,下向き光源11から送信される信号と上向き光受信器13に受信される信号をフィルタリングして伝送する第1波長分割多重化器15と,を備える。加入者装置30は中央局10にデータを上向き伝送するために必要な光源を提供する上向き光源31と,中央局10から下向き伝送されたデータを受信するための下向き光受信器33と,上向き光源31から送信される信号と下向き光受信器33に受信される信号をフィルタリングして伝送する第2波長分割多重化器35と,を備える。一方,光分配器21は一つの中央局10と複数の加入者装置30とを接続する。
【0007】
最近では,別の複合光同軸網(HFC network;hybrid fiber coaxial network)を通じて提供している放送型サービスを,このような受動型光加入者網(PON)を通じて提供する方式についても研究されている。これはデータサービスのための網と放送型サービスのための網を別に構築するための費用と,その網を維持及び管理するために所要される費用を節減するためのものである。
【0008】
一般的にアナログ放送は,加入者(subscriber)の端末機できれいな画質を維持するために高いCNR(carrier-to-noise ratio)を要求する。従って,受動型光加入者網(PON)を通じて放送型サービスを提供するためには,加入者装置の光受信器に入力される光信号の受信レベルを非常に高くして適切なCNRを維持すべきである。
【0009】
一方,将来的なデジタル放送はアナログ放送に比べてCNRが低くてもよいので,加入者装置の光受信器に入力される光信号の受信レベルが比較的低くてもきれいな画質を提供することができる。しかし,サービスする放送チャネルの容量を増加させるためには,増加した放送信号により追加的に発生する雑音を考慮して,加入者装置の光受信器に入力される光信号の受信レベルを増加させ,適切なCNRを維持するようにすべきである。
【0010】
結果的に,受動型光加入者網(PON)で放送型サービスを提供するためには,加入者装置の光受信器に高い出力レベルの光信号を提供すべきである。
【0011】
図2は,放送型サービスとデータサービスを同時に提供するための従来の受動型光加入者網(PON)構成図である。
【0012】
図2を参照すると,放送型サービスとデータサービスを同時に提供するための従来の受動型光加入者網(PON)は,図1に示した通常的PONの場合と同様に,中央局10aと,光分配器21及び複数の加入者装置30aとが光ファイバ40,50で接続されて構成され,各装置の構成も類似である。
【0013】
ただし,中央局10aが放送型サービスのための第1放送型光源7とその光源を増幅するための光増幅器19をさらに備え,加入者装置30aがこのような放送型光源17から伝送された信号を受信するための放送型光受信器37をさらに備えていることが相異している。この時,放送型光源17は下向き光源11から出力される光信号の波長と区別される波長の光信号を放送信号に応じて変調して出力する。
【0014】
これによって,中央局10aに備えられた第1波長分割多重化器15aは,放送型光源17から出力された後に光増幅器19で増幅された光信号と下向き光源11から出力される光信号とを多重化して出力し,加入者装置30aに備えられた第2波長分割多重化器35aはこのように多重化された光信号を逆多重化してデータサービスのための信号と放送型サービスのための信号とを分離する。分離されたデータ信号及び放送型信号はそれぞれ下向き光受信器33及び放送型光受信器37を通じてデータ処理された後,加入者に提供される。
【0015】
図2に示したように,一つの受動型光加入者網(PON)で放送型サービスとデータサービスを同時に提供するために,従来においては,放送信号に応じて変調された光信号を光増幅器19に直接入力して増幅することにより,中央局10aから出力される放送型サービスのための光信号の出力レベルを上げ,結果的に加入者装置30aの放送型光受信器37に入力される光信号の受信レベルを上げようとしている。
【0016】
しかし,一定水準以上の出力レベルを有した放送型サービスのための光信号が伝送光ファイバ40に入力される場合,光ファイバの非線形性による雑音成分が急激に増加して放送型サービスで要求される適切なCNRを維持することができない。従って,中央局10aの光増幅器19により増幅され伝送光ファイバ40に入力される放送型サービスのための光信号の出力レベルは,光ファイバの非線形性により一定水準以下に制限される。
【0017】
従って,加入者装置30aの光受信器(特に,放送型光受信器37)に入力される光信号の受信レベルを高く維持するためには,光分配器21のブランチ数を減少させ放送型サービスのための光信号の損失を減少させなければならない。
【0018】
しかし,光分配器21のブランチ数に応じて一つの受動型光加入者網で支援可能な加入者の数が決定されるので,従来のような方式の受動型光加入者網(PON)で放送型サービスを提供する場合,その受動型光加入者網(PON)が管理する加入者の数を減らさなければならなくなり,これによってより多くの受動型光加入者網(PON)を構築しなければならない。その結果,受動型光加入者網(PON)を追加構築し,これを維持及び管理するための費用及び時間がさらに必要になる。
【0019】
従って,受動型光加入者網(PON)を利用して放送型サービスを効率的に提供するためには,受動型光加入者網(PON)の支援する加入者数を減少させることなくデータサービスと同時に放送型サービスを提供することができる受動型光加入者網(PON)を開発することが必須的である。
【0020】
また,従来の方式では,加入者要求に応じてサービスする放送チャネル数を増加させるためには,増加させる放送チャネル数により発生する雑音を考慮して,加入者装置30aの放送型光受信器37に入力される光信号の受信レベルをより高めることにより,きれいな画質のためのCNRを適切に維持すべきである。従って,より多くの放送チャネルを容易に受容することができるシステムの開発が必須的である。」(4-6ページ)

ウ 「【発明の効果】
【0028】
本発明は,受動型光加入者網の中央局システムで生成されたポンピング光信号を利用して地域局システムに位置した光増幅媒体で放送型サービスのための光信号を増幅した後,加入者装置に提供することにより,中央局と地域局との間で発生する放送型サービスのための光信号の伝送損失が補償され,地域局に含まれた光分配器のブランチ数を減少させることなく加入者装置の放送型光受信器に入力される光信号の受信レベルを高く維持することができる。即ち,受動型光加入者網(PON)が支援する加入者数を減少させることなく,より多くの加入者にデータサービスと放送型サービスを同時に提供することができると
いう利点がある。」(7-8ページ)

エ 「【0034】
ポンプレーザー110は,放送型光源120から出力される光信号を増幅させるためのポンピング光信号を出力し,放送型光源120は多数の加入者装置300に放送型サービスを提供するための光信号(‘放送型光信号’)を出力し,下向き光源130は多数の加入者装置300それぞれに伝送光ファイバ400,500を通じて下向きデータサービスを提供するための光信号(‘下向き光信号’)を出力する。」(8ページ)

したがって,引用文献1には図2の例に対応して次の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されていると認める。

「 デジタル光信号である放送信号を中央局(10)に配置された放送型光源(17)から伝送して光分配器(21)により分配し,前記光分配器からの放送信号を放送型光受信器(37)により受信しデータ処理して出力する放送型サービスと,前記放送型サービスに用いている光ファイバ(40)を利用してデータサービスが提供される受動型光加入者網(PON)システムであって,
前記中央局に配置され,前記放送信号とは異なる波長の光信号であるデータ信号を出力する下向き光源(11)と,
前記中央局に配置され,前記放送信号と前記データ信号とを波長多重して出力する第1波長分割多重器(15a)と,
前記放送型サービスと前記データサービスの双方の加入者宅に配置され,前記光分配器からの光信号を,前記放送信号と前記データ信号とに分離して出力する第2波長分割多重化器(35a)と,
前記データサービスの提供を受ける加入者宅に配置され,前記放送型サービスと前記データサービスの双方の提供を受ける加入者においては,前記第2波長分割多重化器と接続され,前記データ信号を受信しデータ処理して出力する下向き光受信器(33)と,
前記第1波長分割多重化器と前記光分配器間,前記光分配器と前記放送型光受信器および前記光分配器と前記下向き光受信器間をそれぞれ接続する光ファイバと,
前記放送型光源を増幅するための光増幅器(19)によって,前記放送型光源からの光信号を増幅し,前記放送型光受信器に入力される光信号の受信レベルを上げて,適切なCNRを維持するようにした,
受動型光加入者網(PON)システム。」

2 技術事項1について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2(特開2015-070510号公報)には,次の事項が記載されている。

オ 「【0031】
このように,本実施形態のCATVシステムにおいては,ヘッドエンド装置としての光送信機10にて,端末側に伝送すべきCATV・BS・CSの多チャンネルのテレビ放送信号を,分波器12にて2系統に周波数分割する。
【0032】
そして,光送信機10内では,その分割したCATV信号及びBS・CS信号が,それぞれ,増幅器14,15にて所定レベルまで増幅され,さらに,E/O変換器16,18にて光信号に変換された後,光ケーブル20を構成する光ファイバ22,24及び光スプリッタ26,28を介して,各加入者の住宅30,40…まで伝送される。
【0033】-【0034】(略)
【0035】
よって,本実施形態のCATVシステムによれば,例えば,図1に示す住宅30のように,各加入者宅では,2つの光/電気変換器(O/E変換器)34,36と混合器38とにより構成され,テレビ放送信号の増幅器を備えていない無給電型の光受信機32を用いて,CATV・BS・CS信号を復元し,テレビ端末39に入力することで,所望のテレビ放送を視聴することができるようになる。」(5ページ)

カ 「

」(図1)

また,原査定の拒絶の理由に引用された引用文献3(特開2011-130181号公報)には,以下の事項が記載されている。

キ 「【0004】
他方,集合住宅50では,集合住宅のMDF室(Main Distributing Frame:主配線盤を設置した部屋,例えば,機械室,あるいは管理室)55に設置されるV-ONU52が用いられている。多くの場合には,1台のV-ONU52を集合住宅50の全世帯で共有している。局舎20からの放送信号(映像,音声情報)と通信信号とは,WDM23で合わせて光ファイバなどの線路31,クロージャ32を介して送られ,光成端箱51により光ファイバのコネクタ付き心線へ切替えとコードの余長処理をして引き込んだ後,V-ONU52,分配器53,及びテレビ用同軸ケーブルなど構内同軸配線54を介して,集合住宅50内の各戸にある多数のテレビ受信機13へ配信されている。」(4ページ)

ク 「

」(図9)

上記オないしクより,引用文献2,3には,次の技術事項(以下,「技術事項1」という。)が記載されていると認める。

「放送用ONUのみを用いる場合に,光スプリッタと放送用ONUを光ファイバで直接接続すること。」

3 技術事項2について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献4(特開2013-058862号公報)には,次の事項が記載されている。

ケ 「【0024】
図2に示す回路構成のブースターは,第1の端子T1と,カットオフ周波数が770MHzであるLPF(Low Pass Filter)1と,カットオフ周波数が70MHzであって下り信号を通過させる下り信号用HPF(High Pass Filter)2と,内蔵している入力ATTの設定を例えば-10dB/-5dB/0dBのいずれかに切り換えるための入力ATT用スイッチ3と,アッテネータ4と,カットオフ周波数が710MHzであるLPF5と,カットオフ周波数が470MHzであるHPF6と,内蔵している入力ATTの設定を例えば-10dB/-5dB/0dBのいずれかに切り換えるための入力ATT用スイッチ7と,アンプ8と,混合分波器9と,アンプ10と,カットオフ周波数が60MHzであって上り信号を通過させる上り信号用LPF11と,2極3投スイッチSW1と,双極双投スイッチSW2と,直流阻止用コンデンサC1?C11と,高周波阻止用コイルL1?L4と,抵抗R1と,ダイオードD1と,第2の端子T2とを備えている。2極3投スイッチSW1において,接触子sと接触子s’とは連動しており,接触子sによって極pと接点aとが接続されているときは接触子s’によって極p’と接点a’とが接続され,接触子sによって極pと接点bとが接続されているときは接触子s’によって極p’と接点b’とが接続され,接触子sによって極pと接点cとが接続されているときは接触子s’によって極p’と接点c’とが接続される。同様に,双極双投スイッチSW2において,接触子sと接触子s’とは連動しており,接触子sによって極pと接点aとが接続されているときは接触子s’によって極p’と接点a’とが接続され,接触子sによって極pと接点bとが接続されているときは接触子s’によって極p’と接点b’とが接続される。」(5-6ページ)

また,原査定の拒絶の理由に引用された引用文献5(特開2014-053779号公報)には,図面とともに次の事項が記載されている。

コ 「【0018】
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って,本発明の特徴についてその概要をまず説明する。従来の映像配信システムにおいては,遠隔からの帯域制御の実現手段として,光受信装置内の映像信号処理部にOFF/ONの切り替えが可能なATT(減衰器)を実装する構成としており,複数の周波数帯域ごとの増幅回路を使用する場合,映像信号処理部の追加ユニットとして,各周波数帯域ごとのATT(減衰器)を備えることが必要になり,コストアップの要因になっていた。これに対して,本発明に係る光受信装置は,複数の周波数帯域ごとの増幅回路を使用する場合,遠隔からの帯域制御の実現手段として,映像信号処理部内の各周波数帯域ごとの増幅回路それぞれの電源を独立に遠隔からの制御によってOFF/ONすることを可能にし,各周波数帯域ごとの追加ユニットを不要にすることを特徴としており,而して,複数の周波数帯域ごとの増幅回路を備えている場合であっても,低コストで,遠隔からの帯域制御を実現することができる。」(5ページ)

また,原査定の拒絶の理由に引用された引用文献6(特開2015-035743号公報)には,図面とともに次の事項が記載されている。

サ 「【0035】
(構成-光送信機)
光送信機10は,入力部11,出力部12,変換入出力部13,記憶部14,及び制御部15を備えて構成されている。ただし,図示は省略するが,光送信機10には,さらに公知の電気的構成要素や光学的構成要素を設けることができ,例えば,電気信号を増幅する増幅器,光信号を増幅する増幅器,スケルチやアッテネータの如き制御素子を設けることができる。」(7ページ)

上記ケないしサより,引用文献4ないし6には,次の技術事項(以下,「技術事項2」という。)が記載されていると認める。

「放送信号のレベルを調整するために,アッテネータを使用すること。」

4 周知事項1について
原査定で新たに引用された特開平8-125635号公報(以下,「周知例1」という。)には,次の事項が記載されている。

シ 「【0027】更に,複数の光増幅器A1?Anを含む光ファイバ伝送路を通過した波長多重光の各波長λa,λbの光レベル差が既知の場合には,図2中の光分岐器D3の分岐比を調整し,レベルの高い波長の光の出力ポートに対する損失を大きく,レベルの低い波長の光の出力ポートに対する損失を小さくする等の調整を図ることにより,各前置光増幅器Ba,Bbへの光入力レベルを均等にし,その動作範囲を限定するようにしてもよい。」(4ページ)

また,原査定で新たに引用された特開2003-174413号公報(以下,「周知例2」という。)には,次の事項が記載されている。

ス 「【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の波長多重光伝送装置は以上のように構成されており,各トランスポンダにおける出力レベルを調整するためには,各トランスポンダ側で個々に光カプラが必要であったり,(以下略)」(2ページ)

また,原査定で新たに引用された特開2006-310963号公報(以下,「周知例3」という。)には,次の事項が記載されている。

セ 「【0043】
制御回路113は,上記信号レベルが予め設定した目標値と一致するようにドロップ側可変光カプラ13の分岐比を調整する制御信号をドロップ側可変光カプラ13へ送る(ステップS103)。」(14ページ)

上記シないしセに記載されているとおり,次の事項(以下,「周知事項1」という。)は周知である。

「光の分岐によって,光のレベル差を調整すること。」

5 周知事項2について
前置報告で新たに引用された特開2006-129327号公報(以下,「周知例4」という。)には,次の事項が記載されている。

ソ 「【0024】
前記合波用光カプラ7は長距離伝送用光ファイバ54により分波用光カプラ(波長フィルタ)11と接続され,光ファイバ55によりGE-PON加入者側装置12,光ファイバ56により光映像受信機13に接続されるようになっている。さらにGE-PON加入者側装置12はUTPケーブル等のケーブル33により図示しないパソコン(PC)やスイッチングハブ(SW-HUB)等に接続され,光映像受信機13は同軸ケーブル等のケーブル34によりやはり図示しない映像受像設備等に接続されている。」(5ページ)

タ 「

」(図2)

上記ソ及びタに記載されているとおり,次の事項(以下,「周知事項2」という。)は周知である。

「分波用光カプラ(波長フィルタ)と,GE-PON加入者側装置及び光映像受信機とをそれぞれ光ファイバで接続すること。」

第4 当審の判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを技術常識を踏まえて対比すると,次のことがいえる。

a 引用発明の「デジタル光信号である放送信号」及びその「伝送」,「中央局」,「光分配器」並びに「放送型サービス」は,それぞれ本願発明1の「デジタル光信号である放送信号」及びその「送信」,「センター」,「第1光カプラ」並びに「放送サービス」に相当する。
そして,引用発明の「放送型光源」は,「放送信号を送信(伝送)」する手段である点で本願発明1の「光送信機」に相当する。
また,引用発明の「放送型光受信器」の「データ処理」は,受信した放送信号を電気信号に変換して行うことが明らかであり,さらにPONシステムでは端末側の受信手段を「ONU」と称することは任意であるから,引用発明の「放送型光受信器」は,「放送信号を受信して電気信号に変換し出力する」手段である点で本願発明1の「放送用ONU」に相当する。
そうすると,引用発明の「デジタル光信号である放送信号を中央局(10)に配置された放送型光源(17)から伝送して光分配器(21)により分配し,前記光分配器からの放送信号を放送型光受信器(37)により受信し,データ処理して出力された後,加入者に提供される放送型サービス」は,本願発明1の「デジタル光信号である放送信号を,センターに配置された光送信機から送信して第1光カプラにより分岐し,前記第1光カプラからの放送信号を放送用ONUにより受信して電気信号に変換し出力する放送サービス」に相当する。
そして,引用発明の「受動型光加入者網(PON)システム」は,「光ファイバケーブルを用いて運用されている」ことが技術常識であるから,本願発明1の「光通信システム」に含まれるといえる。

b 引用発明の「前記放送型サービスに用いている光ファイバ(40)」は本願発明1の「前記放送サービスに用いている心線」に相当し,引用発明の「データサービス」は,以下の相違点1を除き本願発明1の「第2のデータサービス」に相当する。
そして,本願発明1の「多心の光ファイバーケーブルを用いてそれぞれの心線で運用されている既設の光通信システムにおいて,前記放送サービスに用いている心線を利用して前記第1の通信サービスよりも高速な第2の通信サービスが追加して提供された新たな光通信システム」は,第2の通信サービスを追加した後の,「放送サービスとともに該第2の通信サービスが運用されている光通信システム」として捉えることができるから,引用発明の「前記放送型サービスに用いている光ファイバ(40)を利用してデータサービスが提供される受動型光加入者網(PON)システム」は,本願発明1の「既設の光通信システムにおいて,前記放送サービスに用いている心線を利用して」「第2の通信サービスが追加して提供された新たな光通信システム」に含まれるといえる。

c 引用発明の「前記放送信号とは異なる波長の光信号であるデータ信号」は本願発明1の「前記放送信号とは異なる波長の光信号である第2下りデータ信号」に相当するから,引用発明の「光源(11)」と本願発明1の「第2OLT」は,「センターに配置され,前記放送信号とは異なる波長の光信号である第2下りデータ信号を出力」する点で共通する。

d 引用発明の「前記中央局に配置され,前記放送信号と前記データ信号とを波長多重して出力する第1波長分割多重器(15a)」は,本願発明1の「センターに配置され,前記放送信号と前記第2下りデータ信号とを波長多重して出力する光合波器」に相当する。

e 引用発明の「前記放送型サービスと前記データサービスの双方の加入者宅に配置され,前記光分配器からの光信号を,前記放送信号と前記データ信号とに分離して出力する第2波長分割多重化器(35a)」は,本願発明1の「前記放送サービスと前記第2の通信サービスの双方の提供を受ける加入者宅に配置され,前記第1光カプラからの光信号を,前記放送信号と前記第2下りデータ信号とに分離して出力する波長分離フィルタ」に相当する。

f 引用発明の「下向き光受信器(33)」は,PONシステムでは中央局側の送信手段を「OLT」と称することは任意であるから,上記a,cも考慮すると「第2下りデータ信号を受信し,該第2下りデータ信号を電気信号に変換して出力する」手段である点で本願発明1の「第2OLT」に相当する。さらに両者は,上記eより「前記第2の通信サービスの提供を受ける加入者宅に配置され,前記放送サービスと前記第2の通信サービスの双方の提供を受ける加入者宅においては,前記波長分離フィルタと接続され」る点でも共通する。

g 引用発明の「光ファイバ」は本願発明1の「光伝送路」に含まれ,引用発明の「光ファイバ」が,「前記第1波長分割多重化器と前記光分配器間,前記光分配器と前記放送型光受信器および前記光分配器と前記下向き光受信器間をそれぞれ接続する」ことと,本願発明1の「光伝送路」が,「前記光合波器と前記第1光カプラ間,前記第1光カプラと前記放送用ONU間および前記第1光カプラと前記第2データ通信用ONU間をそれぞれ接続する」ことは,上記cないしfの対応関係からみて同義といえる。

したがって,本願発明1と引用発明は,以下の点で一致ないし相違する。

(一致点)
「デジタル光信号である放送信号を,センターに配置された光送信機から送信して第1光カプラにより分岐し,前記第1光カプラからの放送信号を放送用ONUにより受信して電気信号に変換し出力する放送サービスが,光ファイバーケーブルを用いて運用されている既設の光通信システムにおいて,前記放送サービスに用いている心線を利用して第2の通信サービスが追加して提供された新たな光通信システムであって,
センターに配置され,前記放送信号とは異なる波長の光信号である第2下りデータ信号を出力する第2OLTと,
センターに配置され,前記放送信号と前記第2下りデータ信号とを波長多重して出力する光合波器と,
前記放送サービスと前記第2の通信サービスの双方の提供を受ける加入者宅に配置され,前記第1光カプラからの光信号を,前記放送信号と前記第2下りデータ信号とに分離して出力する波長分離フィルタと,
前記第2の通信サービスの提供を受ける加入者宅に配置され,前記放送サービスと前記第2の通信サービスの双方の提供を受ける加入者宅においては,前記波長分離フィルタと接続され,前記第2下りデータ信号を受信し,前記第2下りデータ信号を電気信号に変換して出力する第2データ通信用ONUと,
前記光合波器と前記第1光カプラ間,前記第1光カプラと前記放送用ONU間および前記第1光カプラと前記第2データ通信用ONU間をそれぞれ接続する光伝送路と,
を有する光通信システム。」

(相違点1)
本願発明1では,光通信システムは,「多心」の光ファイバーケーブルを用い,「放送サービス」で用いる心線とは別の心線で「光信号である第1下りデータ信号を,センターに配置された第1OLTから送信して第2光カプラにより分岐し,前記第2光カプラからの前記第1下りデータ信号を第1データ通信用ONUにより受信して電気信号に変換し出力する通信サービスであって,前記第1OLTは下りデータ信号がないアイドル状態のときに所定の繰り返しパターンを出力する第1の通信サービス」が運用されており,これとともに,「第2の通信サービス」は「前記第1の通信サービスより高速」である点が特定されているのに対し,引用発明ではこれらの点が特定されていない点。

(相違点2)
一致点である「第2OLT」について,本願発明1では「第2下りデータ信号がないアイドル状態のときにランダムパターンを出力」するのに対し,引用発明ではこの事項が特定されていない点。

(相違点3)
一致点である「第2データ通信用ONU」について,本願発明1では「前記放送サービスの提供を受けずに前記第2の通信サービスのみ提供を受ける加入者宅においては,前記第1光カプラと直接接続され,前記第1光カプラからの光信号を受信し」ているのに対し,引用発明ではこの事項が特定されていない点。

(相違点4)
本願発明1は,「前記第2OLTと前記光合波器間に挿入され,前記第2下りデータ信号を分岐させる第1光分岐器」を有し,「前記放送信号のみを受信する加入者宅においては,前記第1光カプラと前記放送用ONUとの間は前記光伝送路によって直接接続され,」「前記第1光分岐器による前記第2下りデータ信号の分岐によって,前記光送信機の出力する前記放送信号と,前記第2OLTの出力する前記第2下りデータ信号とのレベル差を10dB以上に調整し,そのレベル差によって前記第2下りデータ信号の前記放送信号への干渉を低減し,前記放送用ONUが前記第1光カプラからの光信号を受信したときに,前記第2下りデータ信号が前記放送信号に影響しないように調整した」ものであるのに対し,引用発明においては,これらの事項が特定されていない点。

(2)相違点についての判断
事案に鑑み,相違点4について検討する。
本願発明1は,相違点4に係る構成のとおり,「前記光送信機の出力する前記放送信号と,前記第2OLTの出力する前記第2下りデータ信号とのレベル差を10dB以上に調整し,そのレベル差によって前記第2下りデータ信号の前記放送信号への干渉を低減」することで,「前記放送信号のみを受信する加入者宅においては,前記第1光カプラと前記放送用ONUとの間は前記光伝送路によって直接接続」することを可能にしたものといえる。
一方,引用発明は,引用文献1の段落【0018】-【0020】に記載されているように,効率的な放送サービスの提供や放送チャネル数を増加させてもきれいな画質のためのCNRを適切に維持するために「前記放送型光受信器に入力される光信号の受信レベルを上げて,適切なCNRを維持するように」したものであって,本願発明1とは,技術課題が異なり,そのために調整する対象(本願発明1では,「第2下りデータ信号」と「放送信号」の「レベル差」であるのに対し,引用発明では「放送信号のレベル」である。)が異なる。
そして,本願発明1の「第2下りデータ信号」と「放送信号」の「レベル差」の調整に相当する構成に関し,技術事項1,技術事項2,周知事項1及び周知事項2のいずれにも開示も示唆もされておらず,当業者に自明な事項でもない。

そうすると,引用発明に基づいて,技術事項1及び技術事項2並びに周知事項1及び周知事項2を勘案しても,相違点4に係る構成を導出することはできない。

(3)小括
よって,相違点1ないし3について検討するまでもなく,本願発明1は,引用発明に基づいて,技術事項1及び技術事項2並びに周知事項1及び周知事項2を勘案しても,当業者が容易に発明できたとはいえない。

2 本願発明2-6について
本願発明2-5は,本願発明1をさらに限縮したものであるから,本願発明1と同様の理由により,当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。
本願発明6は,上記相違点4に係る構成と同様の構成を有することから,本願発明1と同様の理由により,当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。

第5 原査定の概要及び原査定についての判断
原査定は,請求項1-6について上記引用文献1-6に基づいて,当業者が容易に発明できたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。しかしながら,平成28年4月19日付けの手続補正書により補正された請求項1,6は,それぞれ上記相違点4に対応する構成を有するものとなっており,上記のとおり,本願発明1-6は,上記引用文献1に記載された発明,引用文献2及び3に記載された技術事項1及び引用文献4ないし6に記載された技術事項2に基づいて,周知事項1及び周知事項2を勘案しても容易に発明できたものではない。
したがって,原査定を維持することはできない。

第6 当審拒絶理由について
1 当審拒絶理由の概要について
(サポート要件,明確性)本件出願は,特許請求の範囲の記載が下記の点で不備のため,特許法第36条第6項第1号,第2号に規定する要件を満たしていない。


(1)請求項1について
ア 請求項1の記載では,「放送信号」,「第2下りデータ信号」及び「第1光カプラからの光信号」は,いずれも「光信号」であって,請求項1に記載された「前記光信号」がそれぞれどの「光信号」のことを意味しているのかが不明瞭である。(明確性)
イ 「前記放送サービスの提供を受けずに前記第2の通信サービスのみ提供を受ける加入者においては,前記第1光カプラと直接接続され,前記第2下りデータ信号を受信し,前記第2下りデータ信号を電気信号に変換して出力する第2データ通信用ONUと,」について,関連する【0031】,図1の例では,第1光カプラ(光カプラ15)と直接接続された第2データ通信用ONU(D-ONU17)には,放送信号と下りデータ信号が波長多重された信号が入力しており,両記載が対応していない。(サポート要件)
ウ 「前記光合波器と前記第1光カプラ間,および前記第1光カプラ間と前記放送用ONUおよび前記第2データ通信用ONU間とを接続し,前記光信号を伝送する光伝送路」について,「前記第1光カプラ間と前記放送用ONUおよび前記第2データ通信用ONU間」が何と何の間であるのかが不明瞭である。(明確性)

エ 「…加入者においては,…」(3箇所)は,場所ではなく人に対する特定となっており,意味が不明瞭である。(明確性)

(2)請求項6について
ア 「…加入者においては,…」(3箇所)は,場所ではなく人に対する特定となっており,意味が不明瞭である。(明確性)
イ 「…前記放送用ONUが光信号を受信したときに,前記第2下りデータ信号が前記放送信号に影響しないように調整した,」の「光信号」が,「前記第1光カプラに分岐された光信号」であるか「放送信号」のことであるか特定できず,不明瞭である。(明確性)

2 当審の判断
(1)上記理由(1)ア及びウは,平成28年12月20日付けの手続補正(以下,「本件補正」という。)により,請求項1の記載を,
「前記光合波器と前記第1光カプラ間,前記第1光カプラと前記放送用ONU間および前記第1光カプラと前記第2データ通信用ONU間をそれぞれ接続する光伝送路と,」及び
「前記放送用ONUが前記第1光カプラからの光信号を受信したときに,」
と補正することで解消した。(下線部が補正箇所を表す。以下同じ。)

(2) 上記理由(1)イは,本件補正により,請求項1の記載を,
「前記第2の通信サービスの提供を受ける加入者宅に配置され,前記放送サービスと前記第2の通信サービスの双方の提供を受ける加入者宅においては,前記波長分離フィルタと接続され,前記第2下りデータ信号を受信し,前記放送サービスの提供を受けずに前記第2の通信サービスのみ提供を受ける加入者宅においては,前記第1光カプラと直接接続され,前記第1光カプラからの光信号を受信し,前記第2下りデータ信号を電気信号に変換して出力する第2データ通信用ONUと,」
と補正することで解消した。

(3) 上記理由(1)エ及び理由(2)アは,本件補正により,請求項1及び請求項6の「加入者」を「加入者宅」と補正することで解消した。

(4) 上記理由(2)イは,本件補正により,請求項6の記載を
「前記放送用ONUが前記第1光カプラからの光信号を受信したときに,」
と補正することで解消した。

第7 むすび
以上のとおり,本願請求項1-6に係る発明は,当業者が引用発明,引用文献2及び3に記載された技術事項1及び引用文献4ないし6に記載された技術事項2に基づいて,周知事項を勘案しても容易に発明できたものではない。
したがって,原査定の理由によっては,本願を拒絶することはできない。
また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。
 
審決日 2017-02-28 
出願番号 特願2015-116848(P2015-116848)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (H04B)
P 1 8・ 537- WY (H04B)
最終処分 成立  
前審関与審査官 大石 博見  
特許庁審判長 大塚 良平
特許庁審判官 中野 浩昌
山中 実
発明の名称 光通信システム  
復代理人 角谷 智広  
代理人 藤谷 修  

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