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審決分類 審判 査定不服 1項3号刊行物記載 取り消して特許、登録 B60R
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 B60R
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 B60R
審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 取り消して特許、登録 B60R
審判 査定不服 特174条1項 取り消して特許、登録 B60R
管理番号 1326533
審判番号 不服2016-1201  
総通号数 209 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-05-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-01-27 
確定日 2017-04-11 
事件の表示 特願2012-28778号「車両用ミラー装置」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 8月22日出願公開、特開2013-163498号、請求項の数(5)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成24年2月13日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
平成26年11月5日付け :拒絶理由の通知
平成26年12月18日 :意見書、手続補正書の提出
平成27年3月18日付け :拒絶理由(最後の拒絶理由)の通知
平成27年5月19日 :意見書、手続補正書の提出
平成27年7月14日付け :拒絶理由(最後の拒絶理由)の通知
平成27年8月31日 :意見書、手続補正書の提出
平成27年10月30日付け :平成27年8月31日の手続補正についての補正却下の決定、拒絶査定
平成28年1月27日 :審判請求書、手続補正書の提出
平成28年11月7日付け :拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)の通知
平成28年12月26日 :意見書、手続補正書の提出

第2 本願発明
本願の請求項1?5に係る発明は、平成28年12月26日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1?5に記載された以下の事項により特定されるとおりのものと認められる(以下、請求項1に係る発明を、「本願発明」という。)。
「 【請求項1】
車両に設けられるミラーと、
前記ミラーが保持される回動部材と、
前記回動部材が回動可能に保持されると共に、配置面が設けられ、前記回動部材が前記配置面に沿って回動されて前記ミラーの鏡面角度が調整される保持部材と、
前記回動部材及び前記保持部材の一方に設けられた摺動部と、
前記回動部材及び前記保持部材の他方に突出して設けられて摺動部分が設けられると共に、前記配置面の中心軸周りの周方向である前記配置面の横周方向に対し前記回動部材の回動中心を中心としかつ前記配置面の中心軸を通過する周方向である前記配置面の縦周方向側に向けられて延在され、かつ、前記配置面の縦周方向において分割されて一方の分割部位と他方の分割部位とが前記配置面の横周方向において離間されると共に前記摺動部分を前記配置面の縦周方向において重複配置され、前記回動部材が回動される際に前記摺動部が前記摺動部分を摺動する突出部と、
を備えた車両用ミラー装置。
【請求項2】
前記摺動部が摺動する前記突出部の摺動部分を面状にした請求項1記載の車両用ミラー装置。
【請求項3】
前記突出部を前記配置面の縦周方向に対し前記配置面の横周方向側に向けて配置した請求項1又は請求項2記載の車両用ミラー装置。
【請求項4】
前記突出部の分割部位に前記配置面の縦周方向へ向かうに従い前記突出部の突出量が小さくなる傾斜部を設けた請求項1?請求項3の何れか1項記載の車両用ミラー装置。
【請求項5】
前記突出部の一方の分割部位の前記配置面横周方向の幅を前記配置面の縦周方向一側へ向かうに従い小さくすると共に、前記突出部の他方の分割部位の前記配置面横周方向の幅を前記配置面の縦周方向一側へ向かうに従い大きくした請求項1?請求項4の何れか1項記載の車両用ミラー装置。」

第3 原査定の理由について
1.原査定の理由の概要
1)(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
2)(新規事項)平成27年5月19日付けでした手続補正は、下記の点で願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。
3)(明確性)この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
4)(実施可能要件)この出願は、発明の詳細な説明の記載が下記の点で、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない。


理由1)について
・請求項1?5
・刊行物
刊行物1:特開2011-162011号公報
刊行物2:国際公開第2006/040799号
刊行物3:米国特許出願公開第2009/0091852号明細書
刊行物4:特開平8-132964号公報
刊行物5:独国特許出願公開第19902756号明細書

刊行物1には、車両用ミラー装置に関して、車両に設けられるミラー64(ミラー)と、ミラー64(ミラー)が保持されるミラーホルダ40(回動部材)と、ミラーホルダ40(回動部材)が回動可能に保持され、ミラーホルダ40(回動部材)が回動されてミラー64(ミラー)の鏡面角度が調整されるケース14(保持部材)と、ミラーホルダ40(回動部材)に設けられた摺動部60(摺動部)と、ケース14(保持部材)に設けられた回動面18(被摺動部)を備えた車両用ミラー装置が記載されている(段落【0001】、【0045】?【0048】、【0056】、【0057】、【0065】?【0068】、図1、4参照)。
また、刊行物1には、「本実施の形態において、ケース14の回動面18及びミラーホルダ40の摺動部60(摺動部位60A)の少なくとも一方が、スリット、孔及び凹部の少なくとも1つを形成された構成や例えば中心軸周りに複数に分割された構成としてもよい。」と記載されている(段落【0065】参照)。
刊行物2には、鏡面角度調整装置に関して、摺動面に、摺動部H31の溝条311(溝条311以外の部分は「突出部」となる。)、及び周縁部A12の受部121の溝条121a(溝条121a以外の部分は「突出部」となる。)を設けたことが記載されている(段落【0001】、【0011】、【0017】、【0038】?【0040】、【0078】、【0083】、【0107】、図1、3、5、7、8、11、12参照)。
刊行物3には、自動車用サイドミラーの組立体構造に関して、摺動面に溝(溝以外の部分は「突出部」となる。)又は突部(突出部)を設けた構成が看取できる(段落【0001】、図1?3参照)。
刊行物4には、車両用アウトサイドミラー装置に関して、摺動面にリブ6(突出部)を設けた構成が記載されている(段落【0001】、【0015】、【0018】?【0022】、図1、2、4参照)。
また、刊行物4には、「リブ6の形状や本数や設ける方向や間隔等は上述の実施例に限定されない。すなわち、リブ6の形状は球凹面と球凸面とが線接触で当接するものであれば良い。また、リブ6の本数は少なくとも1本以上であれば良い。さらに、リブ6の設ける方向は緯方向や斜方向であっても良く、リブ6の設ける間隔は等間隔でなくても良い。」と記載されている(段落【0020】参照)。
刊行物5には、車両用の調節可能な後視鏡に関して、第1エレメント1(回動部材)の回動垂直方向に対し第1エレメント1(回動部材)の回動方向側に向けられて延在され、かつ、第1エレメント1(回動部材)の回動方向において分割されて第1の縦列(一方の分割部位)と第1の縦列に隣接する第2の縦列(他方の分割部位)とが第1エレメント1(回動部材)の回動垂直方向において離間されると共に第1エレメント1(回動部材)の回動方向において重複配置されたスタッド4a、4b、4c(突出部)が記載又は示唆されている(第1欄第3?13行、第2欄第48行?第3欄第2行、図1?7参照)。
よって、本願の請求項1に係る発明は、刊行物1?5に記載された発明に基づいて、技術的に格別の困難性を有することなく当業者が容易に想到できるものである。
刊行物1、4の上記記載に鑑みれば、本願発明の実施態様に係る構成(例えば、突出部の形状【個数・配置を含む】、等)は、当業者が必要に応じて適宜採用する設計変更の範囲内の事項にすぎない。
したがって、本願の請求項2?5に係る発明は、刊行物1?5に記載された発明に基づいて、技術的に格別の困難性を有することなく当業者が容易に想到できるものである。

理由2)について
特許請求の範囲の請求項1に記載された「回動径方向に垂直な回動垂直方向」は、本願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「当初明細書等」という。)には記載されていないし、当初明細書等の記載から自明な事項とはいえない。
してみると、上記手続補正による補正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものとは認められない。

理由3)について
請求項1に記載された「・・・前記回動部材の回動方向及び回動径方向に垂直な回動垂直方向に対し前記回動部材の回動方向側に向けられて延在され・・・」の記載の意味が不明りょうである。
また、請求項1に記載された「・・・前記回動部材の回動方向において分割されて一方の分割部位と他方の分割部位とが前記回動部材の回動垂直方向において離間される・・・」についても、回動径方向に垂直な「回動垂直方向」であることから、上記と同様の理由により、記載の意味が不明りょうである。
請求項3に記載された「前記突出部を前記回動部材の回動方向に対し前記回動部材の回動垂直方向側に向けて配置した・・・」、及び請求項5に記載された「・・・前記回動部材回動垂直方向の幅・・・前記回動部材回動垂直方向の幅・・・」についても、回動径方向に垂直な「回動垂直方向」であることから、上記と同様の理由により、記載の意味が不明りょうである。
よって、請求項1、3、5に係る発明、及び請求項1、3を直接又は間接的に引用する請求項2、4に係る発明は明確でない。

理由4)について
上記理由3)についてで指摘した内容に対応した、発明の詳細な説明の記載が、上記理由3)についてで説示した理由と同様の理由により不明りょうである。
段落【0055】?【0057】の記載は、図面の記載を参酌しても、その意味が必ずしも明りょうではない。
段落【0032】?【0036】、【0040】?【0041】、【0045】の記載は、図面の記載を参酌しても、その意味が必ずしも明りょうではない。

2.原査定の理由の判断
(1)理由1)について
ア 刊行物の記載事項
(ア)刊行物1
a 刊行物1(特開2011-162011号公報)には、図面とともに次の記載がある(下線は当審で付した。以下同様。)。
(1a)「【0001】
本発明は、ミラーが保持される回動部材が回動されてミラーの鏡面角度が調整される車両用ミラー装置に関する。」
(1b)「【0007】
本発明は、上記事実を考慮し、外部環境に対する耐性を高くできる車両用ミラー装置を得ることが目的である。」
(1c)「【0008】
請求項1に記載の車両用ミラー装置は、車両に設けられるミラーと、前記ミラーが保持される回動部材と、前記回動部材に設けられた摺動部と、前記回動部材が回動可能に保持され、前記回動部材が回動されて前記ミラーの鏡面角度が調整される保持部材と、前記保持部材に設けられ、前記回動部材が回動される際に前記回動部材側の端部全体と前記回動部材との間に前記回動部材の回動径方向において隙間が設けられた状態で前記摺動部が摺動可能にされた回動面と、を備えている。」
(1d)「【0028】
本実施の形態に係る車両用ドアミラー装置10は、車両のドアに設置されており、車両用ドアミラー装置10の内部には、鏡面角度調整装置12が設けられている。
【0029】
図1?図3に示す如く、鏡面角度調整装置12は、保持部材を構成する本体部としての略半球形容器状のケース14を備えており、ケース14は、車両用ドアミラー装置10の内部に固定されている。ケース14の車両後側面は、開口されており、ケース14の内周側の車両前側面は、円状の底面16にされている。ケース14の内周側の車両後側面は、環状の回動面18にされており、回動面18は、下記ミラーホルダ40の回動中心Oを中心とした球面状に湾曲されている。
【0030】
ケース14の底面16には、保持部材を構成する固定部としての容器状のケースインナ20が固定されており、ケースインナ20の車両前側面は、開口されている。ケースインナ20の車両後側面には、保持部としての略半球面状の保持面22が形成されており、保持面22は、車両後側面が開口されると共に、下記ミラーホルダ40の回動中心Oを中心とした球面状に湾曲されている。保持面22の底部(車両前側端部)には、係止部としての円筒状の固定筒24が一体に形成されており、固定筒24の中心軸は、回動面18及び保持面22の中心軸に一致されている。」
(1e)「【0036】
ケース14の車両後側には、回動部材としてのミラーホルダ40が設けられており、ミラーホルダ40には、平板状のホルダ部42が形成されている。」
(1f)「【0044】
ホルダ部42の車両前側面には、略半球壁状の回動壁58が一体に形成されており、回動壁58の車両前側面は、開口されている。回動壁58は、ケース14の回動面18の内周側に配置されており、回動壁58の外周面及び内周面は、ミラーホルダ40の回動中心Oを中心とした球面状に湾曲されている。
【0045】
図4に詳細に示す如く、回動壁58の車両前側端全周には、断面矩形状の摺動部60が一体に形成されており、摺動部60は、回動壁58から車両前側かつ径方向外側に突出している。摺動部60の外周面及び内周面は、回動壁58の中心軸を中心とした円周面にされており、摺動部60の車両前側面は、摺動部60の径方向内側へ向かうに従い車両前側へ向かう方向へ傾斜されている。
【0046】
摺動部60の外周面と車両前側面との間の角部は、摺動部位60Aにされており、摺動部位60Aは、曲率(ケース14の回動面18の中心軸が通過する平面における断面の曲率)が回動面18に比し大きくされて、回動面18に接触(線接触、圧接)されている。このため、ミラーホルダ40が回動されることで、摺動部位60Aが回動面18に摺動する。なお、摺動部位60Aは、摺動部60の内周面と車両前側面との間の角部や摺動部60の車両前側面の一部又は全体であってもよい。」
(1g)「【0048】
図1に示す如く、ミラーホルダ40のホルダ部42には、車両後側において、ミラー64が保持されており、ミラー64は、ミラーホルダ40と一体に回動可能にされている。ミラー64の車両後側面は、鏡面64Aにされており、ミラー64によって車両の乗員が車両後側を視認可能にされている。」
(1h)「【0065】
さらに、本実施の形態において、ケース14の回動面18及びミラーホルダ40の摺動部60(摺動部位60A)の少なくとも一方が、スリット、孔及び凹部の少なくとも1つを形成された構成や例えば中心軸周りに複数に分割された構成としてもよい。」

b これらのことから、刊行物1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「車両に設けられるミラー64と、
前記ミラー64が保持されるミラーホルダ40と、
前記ミラーホルダ40が回動可能に保持され、前記ミラーホルダ40が回動されて前記ミラー64の鏡面角度が調整される、略半球形容器状のケース14と、
前記ミラーホルダ40に設けられた摺動部60と、
前記ケース14に設けられ、前記ミラーホルダ40が回動される際に、前記摺動部60が摺動可能にされた、内周側の車両後側面が環状となっている回動面18と、
を備えてた車両用ミラー装置10。」

イ 本願発明と引用発明との対比
本願発明と引用発明とを対比する。
(ア)引用発明の「ミラー64」、「ミラーホルダ40」および「車両用ミラー装置10」が、本願発明の「ミラー」、「回動部材」および「車両用ミラー装置」に相当することは明らかである。
また、引用発明の「略半球形容器状のケース14」は「ミラーホルダ40が回動可能に保持され、前記ミラーホルダ40が回動されて前記ミラー64の鏡面角度が調整される」と共に、「前記ミラーホルダ40が回動される際に、前記摺動部60が摺動可能にされた、その内周側の車両後側面が環状となっている回動面18と」を備えるものであるから、引用発明の「ケース14」は「回動面18」に沿って回動するものであるといえる。よって、引用発明の「前記ミラーホルダ40が回動可能に保持され、前記ミラーホルダ40が回動されて前記ミラー64の鏡面角度が調整される、略半球形容器状のケース14と」、「前記ケース14に設けられ、前記ミラーホルダ40が回動される際に、前記摺動部60が摺動可能にされた、その内周側の車両後側面が環状となっている回動面18と、を備え」ることは、本願発明の「前記回動部材が回動可能に保持されると共に、配置面が設けられ、前記回動部材が前記配置面に沿って回動されて前記ミラーの鏡面角度が調整される保持部材と、を備え」ることに相当する。
引用発明の「前記ミラーホルダ40に設けられた摺動部60」は、技術的にみて本願発明の「前記回動部材及び前記保持部材の一方に設けられた摺動部」に相当する。
(イ)以上のことから、本願発明と引用発明の一致点および相違点は次のとおりである。
<一致点>
「車両に設けられるミラーと、
前記ミラーが保持される回動部材と、
前記回動部材が回動可能に保持されると共に、配置面が設けられ、前記回動部材が前記配置面に沿って回動されて前記ミラーの鏡面角度が調整される保持部材と、
前記回動部材及び前記保持部材の一方に設けられた摺動部と、
を備えた車両用ドアミラー装置。」
<相違点>
本願発明では、「前記回動部材及び前記保持部材の他方に突出して設けられて摺動部分が設けられると共に、前記配置面の中心軸周りの周方向である前記配置面の横周方向に対し前記回動部材の回動中心を中心としかつ前記配置面の中心軸を通過する周方向である前記配置面の縦周方向側に向けられて延在され、かつ、前記配置面の縦周方向において分割されて一方の分割部位と他方の分割部位とが前記配置面の横周方向において離間されると共に前記摺動部分を前記配置面の縦周方向において重複配置され、前記回動部材が回動される際に前記摺動部が前記摺動部分を摺動する突出部」が備えられているのに対し、引用発明ではそのような突出部が備えられていない点。

ウ 判断
以下、上記相違点について検討する。
刊行物1の段落【0065】(上記刊行物1に関する摘記(1d))、刊行物2の段落【0001】、【0011】、【0017】、【0038】?【0040】、【0078】、【0083】、【0107】、図1、3、5、7、8、11、12、刊行物3の段落【0001】、図1?3、刊行物4の段落【0001】、【0015】、【0018】?【0022】、図1、2、4および刊行物5の第1欄第3?13行、第2欄第48行?第3欄第2行、図1?7には、車両用ドアミラー装置の保持部材の配置面(回動部材の摺動面に対する面)に、配置面の中心軸周りの周方向である配置面の横周方向に対し回動部材の回動中心を中心としかつ配置面の中心軸を通過する周方向である配置面の縦周方向側に向けられて、突出部が延在されて設けられている構成が記載ないし示唆されている。
特に、刊行物5の図4、6には、突出部(Noppen 4b(半島状弾性スタッド))が、配置面の中心軸周りの周方向である配置面の横周方向に対し回動部材の回動中心を中心としかつ配置面の中心軸を通過する周方向である配置面の縦周方向側に向けられて延在され、かつ、前記配置面の縦周方向において分割されて一方の分割部位と他方の分割部位とが前記配置面の横周方向において離間されるよう設けられている構成が記載されている(この点については下記、第4 2.(1)イも、参照。)。
しかしながら、刊行物1?5のいずれにおいても、回動部材及び保持部材の一方に設けられた摺動部が、回動部材及び保持部材の他方に設けられた突出部に設けられた摺動部分が、配置面の縦周方向において重複配置されている構成は記載も示唆もされていない。
したがって、引用発明に、上記刊行物1?5に記載されている構成を適用しても相違点に係る本願発明の構成には到らない。そして、本願発明は、相違点にかかる構成を有することにより、摺動部と突出部との間から異物を効果的に排出できると共に、ミラーホルダの回動を一層安定させることができるという顕著な作用効果を奏する(段落【0047】、【0054】)ものである。

エ 理由1)についての小括
したがって、本願発明は、当業者が引用発明および刊行物1?5に記載された構成に基いて容易に発明をすることができたものとはいえない。
また、本願の請求項2?5に係る発明は、本願発明をさらに限定したものであるので、本願発明と同様に、当業者が引用発明および刊行物1?5に記載された構成に基いて容易に発明をすることができたものとはいえない。

(2)理由2)について
平成28年12月26日にされた手続補正により、補正前の請求項1の「回動径方向」との文言が削除された。よって、いわゆる新規事項の追加に該当する箇所はなくなった。

(3)理由3)について
平成28年12月26日にされた手続補正により、請求項1、3および5は上記、「第2 本願発明」のとおりに補正された。このことにより、請求項1、3および5、また、これらを引用する請求項2、4に係る発明は明確となった。

(4)理由4)について
平成28年12月26日にされた手続補正により、請求項1、3および5の記載に対応する発明の詳細な説明が補正された。
また、段落【0055】?【0057】の記載、および、段落【0032】?【0036】、【0040】?【0041】、【0045】の記載は、平成26年12月18日、平成27年5月19日、平成27年8月31日に提出された意見書および平成28年1月27日に提出された審判請求書での主張内容を参酌しつつ、当業者における技術常識をふまえれば、図面の記載内容と共に、その記載内容の技術的意味を理解することができ、必ずしも不明確であるとはいえない。
よって、この出願の発明の詳細な説明の記載は、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載されているといえる。

(5)小括
以上(1)?(4)より、原査定の理由によっては、本願を拒絶することができない。

第4 当審拒絶理由について
1.当審拒絶理由の概要
1)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
2)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前日本国内又は外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
3)平成28年1月27日付けでした手続補正は、下記の点で願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。
4)この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。


理由1)について
・請求項1、3?5
・刊行物A:独国特許出願公開第19902756号明細書
本願発明と刊行物Aに記載された発明とは、突出部に関し、本願発明では、「一方の分割部位と他方の分割部位とが前記回動部材の回動垂直方向において離間されると共に前記回動部材の回動方向において重複配置され」ているものであるのに対し、引用発明の「半島状弾性スタッド4b」は「第2エレメント2の回動方向に千鳥状に複数設けられて」いるものであるという相違点で相違し、その余の点で一致する。
しかしながら、上記相違点は実質的な相違点とはいえない。よって、本願発明は、引用発明であるといえる。
請求項3?5で限定する構成はいずれも、刊行物Aに記載されている。

理由2)について
請求項2に係る発明と、引用発明とは、上記相違点に加え、「突出部の摺動部分を面状にした」という点で相違する。
しかしながら、摺動面積を大きくするため摺動部分を面状とし、これによって摺動抵抗を低減することは周知・慣用の手段であるといえ、この周知・慣用の手段に基づいて、引用発明の半島状弾性スタッド4bを面状として形成することは当業者であれば容易に想到し得たものである。

理由3)について
平成27年5月19日付けでした手続補正により、特許請求の範囲の請求項1に「回動径方向」なる事項が追加されたが、この「回動径方向」は、本願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「当初明細書等」という。)には、記載されておらず、また、当初明細書等の記載から自明な事項とはいえない。
よって、上記手続補正による補正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものとは認められない。

理由4)について
特許請求の範囲の請求項1の「回動径方向」とはどの様な方向なのか不明りょうである。
また、このために請求項1の「前記回動部材の回動方向と回動径方向の両方に垂直な回動垂直方向」とはどの様な方向なのかも不明りょうである。 よって、この出願の特許請求の範囲の請求項1および請求項1を引用する請求項2?5の記載は、特許を受けようとする発明を明確に記載したものであるとはいえない。

2.当審拒絶理由の判断
(1)理由1)について
ア 刊行物の記載事項
刊行物A(独国特許出願公開第19902756号明細書)の第1図と第1欄第3?13行および第3欄第43?62行(第2ページ)の記載内容から、刊行物Aには、次の事項が記載されていると認定できる。
(ア)車両用バックミラー。
(イ)車両用バックミラーのミラー3は第2エレメント2に保持されている。
(ウ)車両に固定可能な第1エレメント1には、球面の一部である規制面8が設けられている。
(エ)第1エレメント1は、第2エレメント2を球面の一部である規制面8に沿って回動可能に保持しており、第2エレメント2が第1エレメント1に対して回動することによりミラー3の鏡面角度が調整される。
(オ)第2エレメント2の規制面9にはスタッド4が設けられており、第2エレメント2が第1エレメント1に対して回動する際には、第1エレメント1の規制面8が第2エレメントの規制面9に突出して設けられたスタッド4に沿って摺動しつつ回動される。
さらに、刊行物Aの第4図、第6図、および、第3欄第8?12行の記載内容をも参照すると、刊行物Aには、次の事項も記載されていると認定できる。
(カ)半島状弾性スタッド4bは第2エレメント2の規制面9において、第2エレメントの回動方向側に向けられて延在している(半島状の付け根部分と先端部分とで決まる方向は第2エレメントの回動方向側であるといえる)。
(キ)半島状弾性スタッド4bは第2エレメント2の規制面9において、第2エレメントに千鳥状に複数設けられている。
以上の(ア)?(キ)から、刊行物Aには、次の発明(以下、「引用発明A」という。)が記載されていると認められる。
「車両用バックミラーのミラー3と、
前記ミラー3が保持される回動可能な第2エレメント2と、
前記第2エレメント2が回動可能に保持されると共に、球面の一部である規制面8が設けられ、この規制面8が第2エレメント2の規制面9に突出して設けられた半島状スタッド4bに沿って回動されてミラー3の鏡面角度が調整される、車両に固定可能である第1エレメント1と、
前記第2エレメント2に突出して設けられた半島状弾性スタッド4bであって、前記半島状弾性スタッド4bは第2エレメント2の回動方向側に向けられて延在されており、かつ、第2エレメントに千鳥状に複数設けられて、第2エレメント2が回動される際に第1エレメント1の規制面8が摺動する半島状弾性スタッド4bと、
を備えた車両用バックミラー。」

イ 対比
本願発明と引用発明Aとを対比する。
引用発明Aの「車両用バックミラー」は本願発明の「車両用ミラー装置」に相当する。また、引用発明Aの「車両用バックミラーのミラー3」が車両に設けられていることは明らかである。さらに、引用発明Aの「第2エレメント2」および「第1エレメント1」は、機能的にみて本願発明の「回動部材」および「保持部材」にそれぞれ相当する。
また、引用発明Aの「第1エレメント1」には「球面の一部である規制面8が設けられ、この規制面8が第2エレメント2の規制面9に突出して設けられた半島状スタッド4bに沿って回動されてミラー3の鏡面角度が調整される」ものであるから、引用発明Aの「球面の一部である規制面8」は、本願発明の「配置面」に相当する。そして、引用発明Aの「この規制面8が第2エレメント2の規制面9に突出して設けられた半島状スタッド4bに沿って回動され」ることは、見方を逆転すれば、引用発明Aの「第2エレメント2の規制面9に突出して設けられた半島状スタッド4b」が「規制面8」に沿って回動されることに他ならない。よって、引用発明Aの「前記第2エレメント2が回動可能に保持されると共に、球面の一部である規制面8が設けられ、この規制面8が第2エレメント2の規制面9に突出して設けられた半島状スタッド4bに沿って回動されてミラー3の鏡面角度が調整される、車両に固定可能である第1エレメント1」は、本願発明の「前記回動部材が回動可能に保持されると共に、配置面が設けられ、前記回動部材が前記配置面に沿って回動されて前記ミラーの鏡面角度が調整される保持部材」に相当する。
さらに、上記のように、引用発明Aの「第1エレメント1」には「球面の一部である規制面8が設けられ」ているところ、この「球面の一部である規制面8」は、機能的にみて、本願発明の「前記回動部材および前記保持部材の一方に設けられた摺動部」に相当する。
引用発明Aの「第2エレメント2に突出して設けられた半島状弾性スタッド4b」は、第2エレメント2が回動される際に第1エレメント1の規制面8が摺動する摺動部分が設けられた突出部であるといえるし、「半島状弾性スタッド4b」は「第2エレメント2の回動方向側に向けられて延在されて」いるものである。ここで、「第2エレメント2の回動方向」とは、第2エレメント2は、第1エレメント1に設けられた球面の一部である規制面8に沿って回動されるものであるから、ミラー角度が調整される車両用ミラー装置における技術常識に基づいて考えると、刊行物Aの図1中鎖線で示された規制面8の中心軸周りの周方向である、前記規制面8の横周方向に対し、第1エレメント1の回動中心(図1においては、規制面8の中心軸上にあり、ミラー3のやや下方にある点)を中心としかつ前記規制面8の中心軸を通過する周方向である前記規制面8の縦周方向であるといえる。そして、「半島状弾性スタッド4b」が「千鳥状に複数設けられている」ということは、少なくとも、第2エレメント2の回動方向(規制面8の縦周方向)において、「半島状弾性スタッド4b」が複数配置されている、すなわち、分割されているということができ、かつ、第2エレメント2の規制面8の横周方向(引用文献Aの図1中鎖線で示された規制面8の中心軸周りの周方向である、前記規制面8の横周方向)において離間されているといえる。よって、引用発明Aの「前記第2エレメント2に突出して設けられた半島状弾性スタッド4bであって、前記半島状弾性スタッド4bは第2エレメント2の回動方向に向けられて延在されており、かつ、第2エレメント2に千鳥状に複数設けられて、第2エレメント2が回動される際に第1エレメント1の規制面8が摺動する半島状弾性スタッド4bと、を備え」ることは、本願発明の「前記回動部材及び前記保持部材の他方に突出して設けられて摺動部分が設けられると共に、前記配置面の中心軸周りの周方向である前記配置面の横周方向に対し前記回動部材の回動中心を中心としかつ前記配置面の中心軸を通過する周方向である前記配置面の縦周方向側に向けられて延在され、かつ、前記配置面の縦周方向において分割されて一方の分割部位と他方の分割部位とが前記配置面の横周方向において離間されると共に前記摺動部分を前記配置面の縦周方向において重複配置され、前記回動部材が回動される際に前記摺動部が前記摺動部分を摺動する突出部と、を備え」ることとの対比において、「前記回動部材及び前記保持部材の他方に突出して設けられて摺動部分が設けられると共に、前記配置面の中心軸周りの周方向である前記配置面の横周方向に対し前記回動部材の回動中心を中心としかつ前記配置面の中心軸を通過する周方向である前記配置面の縦周方向側に向けられて延在され、かつ、前記配置面の縦周方向において分割されて一方の分割部位と他方の分割部位とが前記配置面の横周方向において離間されると共に、前記回動部材が回動される際に前記摺動部が前記摺動部分を摺動する突出部と、を備え」るという限度において相当する。
以上のとおりであるから、本願発明と引用発明Aとの一致点および相違点は次のとおりである。
<一致点>
「車両に設けられるミラーと、
前記ミラーが保持される回動部材と、
前記回動部材が回動可能に保持されると共に、配置面が設けられ、前記回動部材が前記配置面に沿って回動されて前記ミラーの鏡面角度が調整される保持部材と、
前記回動部材及び前記保持部材の一方に設けられた摺動部と、
前記回動部材及び前記保持部材の他方に突出して設けられて摺動部分が設けられると共に、前記配置面の中心軸周りの周方向である前記配置面の横周方向に対し前記回動部材の回動中心を中心としかつ前記配置面の中心軸を通過する周方向である前記配置面の縦周方向側に向けられて延在され、かつ、前記配置面の縦周方向において分割されて一方の分割部位と他方の分割部位とが前記配置面の横周方向において離間されると共に、前記回動部材が回動される際に前記摺動部が前記摺動部分を摺動する突出部と、
を備えた車両用ミラー装置。」
<相違点>
突出部に設けられた摺動部分に関し、本願発明では、「摺動部分を前記配置面の縦周方向において重複配置され」ているものであるのに対し、引用発明Aの「半島状弾性スタッド4b」の規制面8との摺動部分についての規制面8の縦周方向における配置関係については必ずしも明らかでない点。

ウ 判断
上記相違点について検討する。
引用発明Aの半島状弾性スタッド4b(本願発明の「突出部」に相当する。)は、刊行物Aの図4、6の記載を参酌すれば、その一方の半島状弾性スタッド4bの先端部分と、他方の半島状弾性スタッド4bの根元部分が、規制面8の縦周方向において重複して配置されているといえる。
しかしながら、刊行物Aの請求項13および図6の記載からは、半島状弾性スタッド4bは球殻であるといえるから、半島状弾性スタッド4bと第1エレメント1の規制面8との摺動部分(半島状弾性スタッド4bと第1エレメント1の規制面8とが接触する部分)は、球殻の頂部において略点状であるとすることが技術常識上妥当であり、このことからすれば、刊行物Aには、本願発明における、突出部に設けられた「摺動部分を前記配置面の縦周方向において重複配置され」る構成は記載されていない。

エ 理由1)についての小括
よって、本願発明は刊行物Aに記載された発明とはいえなくなった。
また、本願の請求項3?5に係る発明についても、本願発明をさらに限定したものであるので、本願発明と同様に、刊行物Aに記載された発明とはいえなくなった。

(2)理由2)について
ア 対比・判断
請求項2に係る発明は、本願発明をさらに「突出部の摺動部分を面状にした」という点で限定したものであるので、請求項2に係る発明と引用発明Aとは、上記(1)イの相違点に加え、「突出部の摺動部分を面状にした」という点で相違することとなる。
事案に鑑み上記(1)イの相違点について検討する。
上記(1)ウに説示のように、刊行物Aには、請求項2に係る発明における、突出部に設けられた「摺動部分を前記配置面の縦周方向において重複配置され」る構成は記載されていない。また、このことを示唆する記載もない。
そうだとすれば、引用発明Aにおいて、上記相違点に係る請求項2に係る発明の構成となすことは当業者にとって容易であったとはいえない。

イ 理由2)についての小括
したがって、上記さらなる相違点について検討するまでもなく請求項2に係る発明は、当業者が引用発明Aに基いて容易に発明をすることができたものとはいえなくなった。

(3)理由3)について
平成28年12月26日にされた手続補正により、補正前の請求項1の「回動径方向」との文言が削除された。よって、いわゆる新規事項の追加に該当する箇所はなくなった。

(4)理由4)について
平成28年12月26日にされた手続補正により、補正前の請求項1の「回動径方向」との文言が削除され、請求項1は、
「車両に設けられるミラーと、
前記ミラーが保持される回動部材と、
前記回動部材が回動可能に保持されると共に、配置面が設けられ、前記回動部材が前記配置面に沿って回動されて前記ミラーの鏡面角度が調整される保持部材と、
前記回動部材及び前記保持部材の一方に設けられた摺動部と、
前記回動部材及び前記保持部材の他方に突出して設けられて摺動部分が設けられると共に、前記配置面の中心軸周りの周方向である前記配置面の横周方向に対し前記回動部材の回動中心を中心としかつ前記配置面の中心軸を通過する周方向である前記配置面の縦周方向側に向けられて延在され、かつ、前記配置面の縦周方向において分割されて一方の分割部位と他方の分割部位とが前記配置面の横周方向において離間されると共に前記摺動部分を前記配置面の縦周方向において重複配置され、前記回動部材が回動される際に前記摺動部が前記摺動部分を摺動する突出部と、
を備えた車両用ミラー装置。」
と補正された。このことにより、請求項1に係る発明および請求項1を引用する請求項2?5に係る発明は明確となった。

(5)小括
以上(1)?(4)のとおりであるから、当審拒絶理由1)?4)はいずれも解消した。

第5 むすび
以上のとおり、原査定の理由および当審拒絶理由によっては、本願を拒絶することができない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2017-03-28 
出願番号 特願2012-28778(P2012-28778)
審決分類 P 1 8・ 55- WY (B60R)
P 1 8・ 536- WY (B60R)
P 1 8・ 121- WY (B60R)
P 1 8・ 113- WY (B60R)
P 1 8・ 537- WY (B60R)
最終処分 成立  
前審関与審査官 常盤 務  
特許庁審判長 和田 雄二
特許庁審判官 尾崎 和寛
森林 宏和
発明の名称 車両用ミラー装置  
代理人 加藤 和詳  
代理人 中島 淳  
代理人 福田 浩志  

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