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審決分類 審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する G05B
管理番号 1330358
審判番号 訂正2017-390030  
総通号数 213 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-09-29 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2017-04-25 
確定日 2017-07-06 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5766378号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第5766378号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項[2-10、13-15]について訂正することを認める。 
理由 第1 手続の経緯

本件訂正審判の請求に係る特許第5766378号(以下、「本件特許」という。)は、平成25年2月22日を国際出願日とする出願である特願2015-501187号の請求項1?17に係る発明について、平成27年6月26日に特許権の設定登録がなされ、平成29年4月25日に本件訂正審判の請求がなされたものである。


第2 請求の趣旨

本件訂正審判の請求の趣旨は、本件特許の明細書及び特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり訂正後の一群の請求項2?10及び13?15並びに訂正後の明細書の段落【0043】及び【0093】について訂正することを認める、との審決を求めるものである。


第3 本件訂正の内容

本件訂正の内容は、次のとおりである(なお、下線は訂正箇所を示すため請求人が付したものである。)。


1.訂正事項1

本件の特許請求の範囲の請求項2に、

「複製元のエントリを前記第2の構成要素情報リストを構成するエントリを置き換える統合部をさらに備える、」とあるのを、

「複製元のエントリを前記第2の構成要素情報リストを構成するエントリで置き換える統合部をさらに備える、」に訂正する。

2.訂正事項2

本件の特許請求の範囲の請求項3に、

「前記統合部は、前記システム構成表示・編集部が前記第2システムを前記第1システムに統合する統合指示を受け付けると、前記第1情報および前記第2情報に基づいて複製先のエントリおよび複製元のエントリを特定し、前記特定した複製先のエントリを前記特定した複製元のエントリで上書きし、」とあるのを、

「前記統合部は、前記システム構成表示・編集部が前記第2システムを前記第1システムに統合する統合指示を受け付けると、前記第1情報および前記第2情報に基づいて複製先のエントリおよび複製元のエントリを特定し、前記特定した複製元のエントリを前記特定した複製先のエントリで上書きし、」に訂正する。

3.訂正事項3

本件の特許請求の範囲の請求項4に、

「前記特定した複製先のエントリを前記特定した複製元のエントリで上書きする前に、」とあるのを、

「前記特定した複製元のエントリを前記特定した複製先のエントリで上書きする前に、」に訂正する。

4.訂正事項4

本件明細書の段落【0043】に

「第1のオブジェクト情報リスト73における複製元のエントリを第2のオブジェクト情報リスト73を構成するエントリを置き換えることができる。」とあるのを、

「第1のオブジェクト情報リスト73における複製元のエントリを第2のオブジェクト情報リスト73を構成するエントリで置き換えることができる。」に訂正する。

5.訂正事項5

本件明細書の段落【0093】に

「また、マージ部23は、複製先のエントリを複製元のエントリで上書きする前に、複製先のエントリと複製元のエントリとの間の差分の有無を確認し、」とあるのを、

「また、マージ部23は、複製元のエントリを複製先のエントリで上書きする前に、複製先のエントリと複製元のエントリとの間の差分の有無を確認し、」に訂正する。


第4 当審の判断

1.訂正事項1

(1)訂正の目的について

訂正前の「複製元のエントリを前記第2の構成要素情報リストを構成するエントリを置き換える統合部をさらに備える、」を「複製元のエントリを前記第2の構成要素情報リストを構成するエントリで置き換える統合部をさらに備える、」とする訂正は、助詞「を」の重複という明らかな誤記を訂正するものであるから、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものである。

(2)新規事項の追加の有無について

上記(1)のとおり、訂正事項1は、誤記の訂正を目的とする訂正である。この場合、当該訂正は願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものでなければならない。

願書に最初に添付した明細書の段落【0040】の「図示するように、CPU2は、システム構成表示・編集部21、分割部22、およびマージ部(統合部)23として機能する。」という記載から、同明細書の段落【0076】の「マージ部23」とは、「統合部」のことである(下線は当審が付した。)。
また、願書に最初に添付した特許請求の範囲の【請求項1】の「前記システム構成表示・編集部が第1システムに含まれる任意の第2システムを指定した分割指示を受け付けると、前記第1システムにかかる第1の構成要素情報リストに登録された前記第2システムにかかるエントリを複製して第2の構成要素情報リストを生成する分割部」という記載、願書に最初に添付した明細書の段落【0042】の「分割部22は、システム構成表示・編集部21が第1システムに含まれる任意の第2システムを指定した分割指示を受け付けると、第1システムにかかる第1のオブジェクト情報リスト73に登録された第2システムにかかるエントリを複製して第2のオブジェクト情報リスト73を生成することができる。」という記載、同明細書の段落【0053】の「分割部22は、図4のオブジェクト情報リスト73に登録されているオブジェクト情報のうちの分割対象のオブジェクト情報を、WS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73にコピーする(ステップS6)。」という記載及び同明細書の段落【0071】の「なお、以降、ステップS34の処理において整合の判定に用いられたエントリのうち、WS_Aにかかるオブジェクト情報リスト73から抽出されたエントリを複製元エントリとよび、WS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73から抽出されたエントリを複製先エントリとよぶ。」という記載から、「第2の構成要素情報リストを構成するエントリ」は、「複製先エントリ」に相当する(下線は当審が付した。)。
これらを踏まえると、同明細書の段落【0076】の「マージ部23は、上書きする旨の入力を受け付けると(ステップS41、Yes)、上書きする旨が入力された差異について、複製先エントリの内容で複製元エントリの内容を上書きする(ステップS42)。」という記載からは、「統合部」が、「複製元エントリ」を「第2の構成要素情報リストを構成するエントリ」で上書きすなわち置き換えることが読み取れる(下線は当審が付した。)。

そして、訂正事項1は、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではないから、訂正事項1は、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものである。

以上のことから、訂正事項1は、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものであって、特許法第126条第5項に適合する。

(3)特許請求の範囲の拡張・変更の存否について

訂正事項1は、上記(1)のとおり、助詞「を」の重複という明らかな誤記を訂正するものであって、訂正前の請求項2の内容を実質的に変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。

したがって、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。

(4)独立特許要件について

本件訂正後における特許請求の範囲に記載された事項により特定される請求項2に係る発明は、特許出願の際に独立して特許を受けることができた特許第5766378号の請求項1を引用しており、また、記載不備その他の拒絶理由も認められない。

したがって、訂正後における特許請求の範囲に記載された事項により特定される請求項2に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けられないとする理由はなく、訂正事項1は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。


2.訂正事項2

(1)訂正の目的について

訂正事項2は、請求項3の「前記特定した複製先のエントリを前記特定した複製元のエントリで上書きし」という記載を、「複製先」と「複製元」を入れ替えることで、「前記特定した複製元のエントリを前記特定した複製先のエントリで上書きし」という記載にするものであり、上書きするものとされるものの関係を逆にするものである。
そして、統合部による上書きに関して、訂正前の明細書の段落【0076】の「マージ部23は、上書きする旨の入力を受け付けると(ステップS41、Yes)、上書きする旨が入力された差異について、複製先エントリの内容で複製元エントリの内容を上書きする(ステップS42)。上書きしない旨の入力を受け付けると(ステップS41、No)、ステップS42の処理がスキップされる。」という記載からは、「複製元エントリ」を「複製先エントリ」で上書きすることが読み取れ、図13及び図17には、その結果内容が記載されている(下線は当審が付した。)。
一方、同明細書には、「前記特定した複製先のエントリを前記特定した複製元のエントリで上書きする」ことは全く開示も示唆もされていない。
そうすると、訂正前の請求項3の「前記特定した複製先のエントリを前記特定した複製元のエントリで上書きし、」との記載には、上書き元と上書き先との関係に関して、誤記があることは明らかである。

よって、訂正前の「前記特定した複製先のエントリを前記特定した複製元のエントリで上書きし、」を、「前記特定した複製元のエントリを前記特定した複製先のエントリで上書きし、」とする訂正は、明細書の記載と整合させる誤記の訂正であるから、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものである。

(2)新規事項の追加の有無について

上記(1)のとおり、訂正事項2は、誤記の訂正を目的とする訂正である。この場合、当該訂正は願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものでなければならない。

訂正事項2は、訂正前の明細書及び図面の記載と整合させるものであり、訂正前の明細書及び図面は願書に最初に添付した明細書及び図面と同一であるから、訂正事項2は、願書に最初に添付した明細書又は図面の記載と整合させる訂正である。
よって、訂正事項2は、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではないから、訂正事項2は、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものである。

以上のことから、訂正事項2は、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものであって、特許法第126条第5項に適合する。

(3)特許請求の範囲の拡張・変更の存否について

訂正事項2は、上記(1)のとおり、訂正前の明細書の記載と整合させる誤記の訂正であって、訂正前の請求項3の内容を実質的に変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。

したがって、訂正事項2は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。

(4)独立特許要件について

本件訂正後における特許請求の範囲に記載された事項により特定される請求項3に係る発明は、特許出願の際に独立して特許を受けることができた特許第5766378号の請求項1を引用しており、また、記載不備その他の拒絶理由も認められない。

したがって、訂正後における特許請求の範囲に記載された事項により特定される請求項3に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けられないとする理由はなく、訂正事項2は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。


3.訂正事項3

(1)訂正の目的について
訂正前の請求項4の記載「前記特定した複製先のエントリを前記特定した複製元のエントリで上書きする前に、」は、訂正前の明細書の段落【0093】の記載「マージ部23は、複製先のエントリを複製元のエントリで上書きする前に、」と対応している。
そして、同明細書の段落【0093】の「また、マージ部23は、複製先のエントリを複製元のエントリで上書きする前に、複製先のエントリと複製元のエントリとの間の差分の有無を確認し、差分がある場合には、差分を適用するか否かの判定をユーザに促し、差分を適用すると判定された場合には、差分部分について複製元のエントリに複製先のエントリを上書きし、差分を適用しないと判定された場合には、差分部分に関する上書きを実行しない。」という記載では、「複製先エントリ」と「複製元エントリ」とで、どちらをどちらに上書きするか矛盾する記載となっている(下線は当審が付した。)。
ここで、統合部の上書きに関して、同明細書の段落【0076】の「マージ部23は、上書きする旨の入力を受け付けると(ステップS41、Yes)、上書きする旨が入力された差異について、複製先エントリの内容で複製元エントリの内容を上書きする(ステップS42)。上書きしない旨の入力を受け付けると(ステップS41、No)、ステップS42の処理がスキップされる。」という記載からは、「複製元エントリ」を「複製先エントリ」で上書きすることが読み取れ、図13及び図17には、その結果内容が記載されている(下線は当審が付した。)。
一方、同明細書には、「前記特定した複製先のエントリを前記特定した複製元のエントリで上書きする」ことは他に開示も示唆もされていない。
そうすると、同明細書の段落【0093】の上記記載は、「また、マージ部23は、複製元のエントリを複製先のエントリで上書きする前に、複製先のエントリと複製元のエントリとの間の差分の有無を確認し、差分がある場合には、差分を適用するか否かの判定をユーザに促し、差分を適用すると判定された場合には、差分部分について複製元のエントリに複製先のエントリを上書きし、差分を適用しないと判定された場合には、差分部分に関する上書きを実行しない。」(下線は当審が付した。)の誤記であることは明らかであるから、訂正前の請求項4の記載「前記特定した複製先のエントリを前記特定した複製元のエントリで上書きする前に」にも、上書き元と上書き先との関係に関する誤記があることが当業者には明らかである。
よって、訂正前の「前記特定した複製先のエントリを前記特定した複製元のエントリで上書きする前に、」を、「前記特定した複製元のエントリを前記特定した複製先のエントリで上書きする前に、」とする訂正は、誤記を訂正するものであるから、訂正事項3は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものである。

(2)新規事項の有無について

上記(1)のとおり、訂正事項3は、誤記の訂正を目的とする訂正である。この場合、当該訂正は願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものでなければならない。

訂正事項3は、訂正前の明細書及び図面の記載と整合させるものであり、訂正前の明細書及び図面は願書に最初に添付した明細書及び図面と同一であるから、訂正事項3は、願書に最初に添付した明細書又は図面の記載と整合させる訂正である。
よって、訂正事項3は、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではないから、訂正事項3は、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものである。

以上のことから、訂正事項3は、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものであって、特許法第126条第5項に適合する。

(3)特許請求の範囲を拡張・変更の存否について

訂正事項3は、上記(1)のとおり、訂正前の明細書の記載と整合させる誤記の訂正であって、訂正前の請求項4の内容を実質的に変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。

したがって、訂正事項3は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。

(4)独立特許要件について

本件訂正後における特許請求の範囲に記載された事項により特定される請求項4に係る発明は、特許出願の際に独立して特許を受けることができた特許第5766378号の請求項1を引用しており、また、記載不備その他の拒絶理由も認められない。

したがって、訂正後における特許請求の範囲に記載された事項により特定される請求項4に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けられないとする理由はなく、訂正事項3は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。

4.訂正事項4

(1)訂正の目的について

訂正事項4は、上記訂正事項1の訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と明細書における段落【0043】の記載を整合させるための訂正であり、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものである。


(2)新規事項の追加の有無について

訂正事項4の内容は、上記訂正事項1と同様、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものであるから、訂正事項1と同じく特許法第126条第5項に適合する。

(3)特許請求の範囲の拡張・変更の存否について

訂正事項1は、上記(1)のとおり、明細書の記載と整合させる誤記の訂正であって、訂正前の段落【0043】の内容を実質的に変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。

したがって、訂正事項4は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。


5.訂正事項5

(1)訂正の目的について

訂正事項5は、上記訂正事項3の訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と明細書における段落【0093】の記載を整合させるための訂正であり、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものである。

(2)新規事項の追加の有無について

訂正事項5の内容は、上記訂正事項3と同様、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものであるから、訂正事項3と同じく特許法第126条第5項に適合する。

(3)特許請求の範囲の拡張・変更の存否について

訂正事項5は、上記(1)のとおり、明細書の記載と整合させる誤記の訂正であって、訂正前の段落【0093】の内容を実質的に変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。

したがって、訂正事項5は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。


第5 むすび

以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合するものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
システム開発装置、方法およびプログラム
【技術分野】
【0001】
本発明は、FA分野で用いられる制御システムの開発を支援するシステム開発装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
FA分野で用いられる制御システムは、ネットワークで接続された複数の機器により構成される場合がある。制御システムを構成する機器は、例えば、プログラマブルロジックコントローラ(Programmable Logic Controller;PLC)またはプログラマブル表示器(Human Machine Interface;HMI)が該当する。そして、制御システムは、近年ますます大規模化する傾向がある。このような大規模な制御システムは、複数の会社またはチームに分割されて開発される。これらの会社またはチームは、同時進行で各々の担当範囲の開発を行うことによって、短期間で制御システムの開発を完了することが可能となる。
【0003】
制御システムの機能を分割するための技術としては、例えば特許文献1には、プログラムをPLC単位に機能分割し、PLC間のインタフェースを意識せずに個々のPLCにプログラムを割り当てる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9-282014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
制御システムを構成する個々の機器に対し、ネットワークに接続するための様々なネットワーク設定情報が設定されなければ、制御システムは正常に動作しない。また、ネットワーク設定情報は、通信形態に依存する。このようなネットワーク設定情報は、開発を取りまとめる組織(以降、依頼元)によって決定される。開発の依頼先は、前記ネットワーク設定情報を含む担当箇所の開発に必要な情報を、依頼元から受領した後、担当箇所の開発を開始する。
【0006】
一方、複数の機器がネットワーク接続されて構成される制御システムの開発を支援するシステム開発プログラムがある。システム開発プログラムによれば、制御システムを構成する1以上のPLCおよび1以上のHMIの設定情報および各機器を動作せしめるプログラムを一元管理することが可能となる。システム開発プログラムによる管理環境をワークスペースとよぶ。作業者は、ワークスペース上で種々の操作を行うことによって、そのワークスペースを介して管理される対象の制御システムを構成する機器の一覧(機器リスト)、機器間の接続関係(接続情報)、ならびに、機器または機器を構成するユニットを動作させるユーザプログラムまたは設定情報を、設定したり編集したりチェックしたりすることができる。ワークスペースを介して管理されるこれらの情報を、システム構成情報(またはワークスペース情報)と総称することとする。即ち、ワークスペースは、制御システムの管理単位および開発単位として機能する。
【0007】
システム開発プログラムを用いて制御システムの開発が行われる際には、まず、依頼元によって、制御システムを構成する機器の一覧の設定、ネットワーク設定情報の設定および接続情報の設定を含む上流設計が1つのワークスペース上で行われる。上流設計においては、過去のシステム構成情報が流用されるなどによって、さらに多くの設定が行われる場合があってもよい。そして、依頼先が担当する開発範囲毎にワークスペースが分割され、分割されたワークスペースが依頼先に配布される。ワークスペースの分割は、例えば、開発範囲以外の部分を依頼先に対して隠蔽する目的で行われる。
【0008】
ここで、ワークスペースを分割する作業は、システム構成情報のうちの一部を分割する作業を伴うため、依頼元の作業者(ユーザ)の負担が大きいという問題があった。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡単な入力によりシステムの開発単位を分割することができるシステム開発装置、方法およびプログラムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、動作を制御するための設定情報が設定される機器を含む構成要素が互いに接続されて構成されるシステムの開発を支援するシステム開発装置であって、構成要素の種別情報、当該構成要素の接続先を記述した接続情報および当該構成要素に設定された設定情報を含むエントリが1つのシステムを構成する構成要素毎に登録される構成要素情報リストが格納される記憶部と、前記構成要素情報リストに登録されたエントリ毎の前記種別情報に応じた表示オブジェクトを前記接続情報に応じて接続して表示するとともに前記表示オブジェクトに対する編集入力を受け付ける表示画面を前記構成要素情報リスト毎に生成するとともに、前記表示画面を介して受け付けた編集入力を対応する構成要素情報リストに反映させるシステム構成表示・編集部と、前記システム構成表示・編集部が第1システムに含まれる任意の第2システムを指定した分割指示を受け付けると、前記第1システムにかかる第1の構成要素情報リストに登録された前記第2システムにかかるエントリを複製して第2の構成要素情報リストを生成する分割部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明にかかるシステム開発装置は、分割指示が入力されるだけで開発環境を分割するので制御システムの開発単位を分割する際の作業者の負担を軽減する。即ち、本発明にかかるシステム開発装置は、簡単な入力により制御システムの開発単位を分割することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明の実施の形態のシステム開発装置の構成を示す図である。
【図2】図2は、ワークスペース表示画面の表示例を示す図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態のワークスペース情報のデータ構成を示す図である。
【図4】図4は、オブジェクト情報リストのデータ構造例を説明する図である。
【図5】図5は、CPUがシステム開発プログラムを実行することによって実現する機能を示す図である。
【図6】図6は、システム開発装置がワークスペースを分割する動作を説明するフローチャートである。
【図7】図7は、分割に伴ってワークスペース表示画面が遷移する様子を説明する図である。
【図8】図8は、入力ダイアログの表示例を示す図である。
【図9】図9は、分割先のワークスペース情報に設定された直後の状態のオブジェクト情報リストを示す図である。
【図10】図10は、分割が完了した状態における分割先のオブジェクト情報リストを示す図である。
【図11】図11は、分割が完了した状態における分割元のオブジェクト情報リストを示す図である。
【図12】図12は、制御システムの開発の際のシステム開発装置の動作を説明するフローチャートである。
【図13】図13は、分割後からマージされるまでのワークスペース表示画面が遷移する様子を説明する図である。
【図14】図14は、分割先の開発後のワークスペースに対応するオブジェクト情報リストを示す図である。
【図15】図15は、システム開発装置がワークスペースをマージする動作を説明するフローチャートである。
【図16】図16は、入力ダイアログの表示例を示す図である。
【図17】図17は、マージが完了した状態における分割元のオブジェクト情報リストを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明にかかるシステム構成情報の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0014】
実施の形態.
図1は、本発明の実施の形態のシステム開発装置の構成を示す図である。図示するように、システム開発装置1は、CPU(Central Processing Unit)2、RAM(Random Access Memory)3、ROM(Read Only Memory)4、入力装置5、および表示装置6を備える、通常のコンピュータと同様の構成を有している。CPU2、RAM3、ROM4、表示装置6、入力装置5各々は、バスラインを介して夫々接続されている。
【0015】
表示装置6は、例えば液晶モニタによって構成される。表示装置6は、CPU2からの指示に基づいて、操作画面などのユーザに対する出力情報を表示する。入力装置5は、マウスやキーボードを備えて構成され、作業者からのシステム開発装置1に対する操作が入力される。入力装置5へ入力された操作情報は、CPU2へ送られる。
【0016】
ROM4は、本発明の実施の形態のプログラムであるシステム開発プログラム8を予め記憶する記録媒体である。システム開発プログラム8は、ROM4からバスラインを介してRAM3へロードされる。CPU2はRAM3内にロードされたシステム開発プログラム8を実行する。具体的には、システム開発装置1では、作業者による入力装置5からの指示入力に従って、CPU2がROM4内からシステム開発プログラム8を読み出してRAM3内のプログラム格納領域に展開して各種処理を実行する。
【0017】
システム開発プログラム8に基づく処理の一環として、CPU2は、作業者にワークスペースを提供することができる。ワークスペースとは、制御システムを開発・管理することができる作業環境である。ワークスペースは、開発・管理の対象の制御システム毎に作成される。CPU2は、制御システムのシステム構成情報(ワークスペース情報7)を表示するためのワークスペース表示画面を表示装置6に表示させることができる。
【0018】
図2は、ワークスペース表示画面の表示例を示す図である。図示するように、表示装置6には、システム開発プログラム8が提供するメイン画面100が表示されている。メイン画面100は、ワークスペース表示画面101を備えている。作業者は、ワークスペース表示画面101を視認しながら入力装置5を操作することによって、ワークスペース表示画面101に表示される表示オブジェクト(以降、単にオブジェクト)を追加したり削除したりすることができる。オブジェクトとは、ここでは、ワークスペース表示画面101に表示される部品をいう。オブジェクトは、制御システムを構成する構成要素を示している。制御システムを構成する構成要素は、機器(例えばPLCおよびHMI)およびネットワークを含む。図2の例においては、HMI_Aという名称が付されたHMIを表すオブジェクト200、NET_Aという名称が付されたネットワークを表すオブジェクト201、CONT_Aという名称が付されたPLCを表すオブジェクト202、およびCONT_Bという名称が付されたPLCを表すオブジェクト203が表示されている。そして、オブジェクト200、オブジェクト202およびオブジェクト203が夫々オブジェクト201に接続されて表示されている。このオブジェクト間の接続関係は、HMI_A、CONT_AおよびCONT_Bは、夫々NET_Aに接続されていることと対応する。即ち、図2のワークスペース表示画面101は、制御システムを構成する機器の一覧(機器リスト)と、機器間の接続情報とを、グラフィカルに表示している。
【0019】
PLCは、被制御装置を制御することができるコントローラである。以降、コントローラと表記した場合にはPLCを指すこととする。PLCは、一例では、バックプレーンであるベースユニットに、電源ユニット、CPUユニットおよびCPUユニットの補助を行うユニットが装着されて構成される。ベースユニットに装着される補助ユニットの数は任意である。電源ユニットは、PLCを構成する種々のユニットに電源を供給する。CPUユニットは、ユーザプログラムと被制御機器にかかる1以上の状態変数(デバイス)とを内部のメモリに記憶している。夫々のデバイスは、PLC内のメモリの番地に一対一で対応付けられている。PLCは、ユーザプログラムに基づいて状態変数の値(デバイス値)を操作する。補助ユニットには、機能に応じて様々なタイプが存在する。例えば、被制御機器にアナログ信号の指令を出力したり被制御機器からのアナログ信号の応答を入力したりするアナログユニットが補助ユニットに該当する。また、温度センサによる温度検出値に応じて温度制御信号を生成し、出力する温度制御ユニットも補助ユニットに該当する。また、プログラムに基づいてロボットを制御するロボットコントローラも補助ユニットに該当する。また、ネットワークに接続するためのネットワークユニットも補助ユニットに該当する。ユーザがPLCを用いてどのような機能を実現するかに応じてPLCを構成する補助ユニットが選択される。図2に示す2つのコントローラ(CONT_A、CONT_B)は、ネットワークNET_Aに接続されるので、夫々、少なくともネットワークユニットを有する。補助ユニットは、予め決められたデバイスに基づいて被制御装置に出力信号を出力したり、被制御装置からの入力信号を予め決められたデバイスに書き込んだりする。HMIは、予め内蔵するユーザプログラムに基づいてPLC内のデバイス値を表示したり操作したりすることができる。
【0020】
CPUユニットは、ユーザプログラムおよびパラメータが設定される。CPUユニットに設定されるパラメータは、例えば、デバイスとメモリの番地との対応関係、または、自CPUユニットが属するPLCを構成する補助ユニットの設定を含む。なお、ユーザプログラムおよびパラメータを総称してプロジェクトと表記することがある。プロジェクトは、ユーザプログラムに基づいて動作するユニットまたは機器毎に設定される。プロジェクトが設定される対象は、CPUユニットだけに限定されない。プロジェクトが設定される対象には、CPUユニットの他に、例えば、ロボットコントローラがある。また、HMIもプロジェクトが設定される。
【0021】
ネットワークユニットには、ネットワーク設定情報が設定される。ネットワーク設定情報は、ネットワークに接続するための情報であって、接続対象のネットワークに依存する情報である。ネットワーク設定情報は、例えば、接続されるネットワークの識別情報、および、接続されるネットワークにおける自局の局番を含む。
【0022】
なお、図2においては、ワークスペース表示画面101には、機器リストの設定および接続情報がグラフィカルに表示されている。作業者は、入力装置5を操作することによって、ワークスペース情報に含まれる任意の情報(例えばネットワーク設定情報または後述するプロジェクト)をワークスペース表示画面101に呼び出すことができる。また、呼び出した情報を編集することができる。
【0023】
CPU2は、ワークスペース情報をRAM3に一時格納する(ワークスペース情報7)。ワークスペース情報7は、ワークスペースを介して設定される全ての情報を含む。例えば、ワークスペース情報7は、機器リスト、接続情報、オブジェクトの表示情報(オブジェクトの色およびオブジェクトの表示位置の座標)、機器または機器を構成するユニットに設定されたネットワーク設定情報、および、機器または機器を構成するユニットに設定されたプロジェクトを含む。そして、CPU2は、ワークスペース表示画面101上に表示されているオブジェクトに対して編集する操作が入力なされると、その編集内容をワークスペース表示画面101の表示内容に反映させるとともにRAM3上のワークスペース情報7を反映させる。CPU2は、入力装置5を介して保存指示が入力されると、RAM3上のワークスペース情報7をROM4に記録して不揮発化することができる。
【0024】
なお、以降、ネットワーク設定情報およびプロジェクトを、設定情報と総称することとする。なお、設定情報は、ネットワーク設定情報およびプロジェクトだけに限定されない。機器または機器を構成するユニットに設定され、設定先の機器または機器を構成するユニットを動作させるために必要となる情報であれば、どのような情報であっても設定情報の概念に含まれる。
【0025】
ワークスペース情報7とワークスペースとは1対1に対応する。CPU2は、ワークスペースの読み出し指示が入力装置5を介して入力されると、読み出し指示されたワークスペースに対応するワークスペース情報7をROM4からRAM3に読み出して、RAM3に読み出したワークスペース情報7に基づいてワークスペース表示画面101を生成し、表示装置6に表示させることができる。
【0026】
なお、システム開発プログラム8を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることによりRAM3に展開されるように構成してもよい。また、システム開発プログラム8をインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、システム開発プログラム8を予め記憶する記録媒体は、一時的でない有形の記録媒体であれば、ROM4以外の記録媒体であっても適用可能である。例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、CD-ROM、DVD-ROM、または着脱可能なメモリデバイスがシステム開発プログラム8を予め記憶する記録媒体として適用可能である。
【0027】
ここで、本発明の実施の形態と比較される技術(比較例)について説明する。前記したように、制御システムのうちの一部の範囲の開発が外部に依頼される場合には、制御システムのワークスペースから該当範囲が別のワークスペースに分割され、依頼先に渡される。比較例によれば、ワークスペースを分割する作業は、ワークスペース情報7を作業者が手動で操作する作業を伴う。例えば、CONT_Aを別のワークスペースに分割する場合には、比較例によれば、分割元のワークスペースを表示するワークスペース表示画面101から分割された新しいワークスペース(分割先のワークスペース)を表示するワークスペース表示画面101にCONT_Aのオブジェクト202をコピーする操作だけでなく、CONT_Aを構成するユニットに設定された設定情報を分割先のワークスペースに作業者が手動で対応付けるとともに夫々のユニットに設定情報を作業者が手動で対応付ける作業が必要であった。依頼先が複数存在する場合には、これらの作業を複数回実行する必要があった。
【0028】
また、依頼先が開発を完了した後、開発が完了した分割先のワークスペースが依頼元に納品される。比較例によれば、依頼元では、納品された分割元のワークスペースを表示するワークスペース表示画面101から分割元のワークスペースを表示するワークスペース表示画面101にCONT_Aを表示するオブジェクト202を上書きコピーする操作だけでなく、ワークスペース情報7に対し、分割時とは逆の手動の作業が必要となる。
【0029】
本発明の実施の形態によれば、作業者が分割対象を指定して分割を指示する入力を行うだけでシステム開発装置1はワークスペースを分割することができる。
【0030】
図3は、本発明の実施の形態のワークスペース情報7のデータ構成を示す図である。図示するように、ワークスペース情報7は、ワークスペース名(WS名)71、ワークスペースID(WS_ID)72、オブジェクト情報リスト73、リンク情報74およびセキュリティ管理情報75を備えている。
【0031】
ワークスペース名71は、作業者によって与えられる、ワークスペースを識別するための名称である。作業者は、任意の名称をワークスペース名71に設定することができる。ワークスペースID72は、ワークスペースを識別するための識別子であって、システム開発装置1が生成する識別子である。ここでは、ワークスペースID72は、天文学的な数の集団から一つを識別することができるようにユニークな識別子が設定されるものとする。
【0032】
図4は、オブジェクト情報リスト73のデータ構造例を説明する図である。図4に示すオブジェクト情報リスト73は、図2に示したワークスペースに対応する。オブジェクト情報リスト73は、テーブル形式のデータ構造を有している。オブジェクト情報リスト73を構成する個々のエントリを、オブジェクト情報という。オブジェクト情報は、オブジェクトID、オブジェクト名、オブジェクト種別(種別情報)、接続情報、ジャンプ先情報、ジャンプ先ID、およびオブジェクト付属情報を備えている。なお、オブジェクト情報リスト73は、オブジェクト毎にエントリが登録される。即ち、オブジェクト情報リスト73は、機器リストとしての機能を有する。
【0033】
オブジェクトIDは、システム開発装置1が生成する、1つのワークスペース内でユニークなIDである。図示するように、最初に登録されたオブジェクト情報には「1」というオブジェクトIDが割り振られ、以降のオブジェクト情報には、登録順に連番となるようにオブジェクトIDが割り振られる。オブジェクト名は、作業者によって与えられる名称である。
【0034】
接続情報は、同一のワークスペース内の接続先のオブジェクトを示す情報である。接続情報は、同一のオブジェクト情報リスト73に記載されているオブジェクトIDを用いて記述される。
【0035】
オブジェクト種別は、そのオブジェクトが分類される種別を示す。オブジェクト種別には、例えば、コントローラ(CONT)、ネットワーク(NET)、およびHMIのほかに、本発明の実施の形態によれば、ジャンプ(JUMP)が含まれる。
【0036】
ここで、ジャンプに分類されるオブジェクト(ジャンプオブジェクト)とは、一つのワークスペースを用いて作成された制御システムのうちの一部が他のワークスペースに分割された場合に、分割によって切り離された部分の境界を示すオブジェクトである。本発明の実施の形態においては、分割元のオブジェクト情報リスト73のうちの分割対象に該当するエントリが分割先のオブジェクト情報リスト73にコピー(複製)される。分割元のオブジェクト情報リスト73には、複製対象のエントリのオブジェクト種別がジャンプに変更され、分割先のオブジェクト情報リスト73には複製されたエントリにかかるオブジェクトを接続先とする接続情報を備えるジャンプオブジェクトが新たに追加される。なお、ジャンプオブジェクトは、ワークスペース表示画面101においては、ジャンプオブジェクトに固有の様態または形状であって、他の種別との間で識別可能な様態または形状で表示される。
【0037】
ジャンプ先情報およびジャンプ先IDは、協働して、複製元のエントリと複製先のエントリとを対応付ける情報(第1情報、第2情報)として機能する。ジャンプ先情報およびジャンプ先IDは、分割元のワークスペースと分割先のワークスペースとが統合(マージ)される際に参照される。
【0038】
オブジェクト付属情報は、表示情報(オブジェクトの色およびオブジェクトの表示位置の座標)、設定情報および割付情報を含む。設定情報は、前述したように、ネットワーク設定情報およびプロジェクトを含む。ネットワーク設定情報は、自身が属するエントリにて管理される機器または機器を構成するネットワークユニットに設定されるネットワーク設定情報である。オブジェクトが複数のネットワークユニットを有するPLCを示す場合には、オブジェクト付属情報は、複数のネットワーク設定情報を有する。割付情報は、自身が属するエントリが示す機器(その機器がPLCである場合にはそのPLCが具備するユニット)と、当該機器(または機器が具備するユニット)に設定された設定情報と、の対応関係を示す情報である。即ち、設定情報と、機器または機器を構成するユニットと設定情報との対応関係とは、オブジェクト情報リスト73を構成する夫々のエントリにおいて管理される。
【0039】
リンク情報74およびセキュリティ管理情報75については後ほど説明する。
【0040】
図5は、CPU2がシステム開発プログラム8を実行することによって実現する機能を示す図である。図示するように、CPU2は、システム構成表示・編集部21、分割部22、およびマージ部(統合部)23として機能する。
【0041】
システム構成表示・編集部21は、オブジェクト情報リスト73に登録されたエントリ毎のオブジェクト種別に応じた表示オブジェクトを接続情報に応じて接続して表示するとともに表示オブジェクトに対する編集入力を受け付けるワークスペース表示画面をオブジェクト情報リスト73毎に生成するとともに、ワークスペース表示画面101を介して受け付けた編集入力を対応するオブジェクト情報リスト73に反映させることができる。
【0042】
分割部22は、システム構成表示・編集部21が第1システムに含まれる任意の第2システムを指定した分割指示を受け付けると、第1システムにかかる第1のオブジェクト情報リスト73に登録された第2システムにかかるエントリを複製して第2のオブジェクト情報リスト73を生成することができる。
【0043】
マージ部23は、システム構成表示・編集部21が第2システムを第1システムにマージするマージ指示を受け付けると、第1のオブジェクト情報リスト73における複製元のエントリを第2のオブジェクト情報リスト73を構成するエントリで置き換えることができる。また、マージ部23は、第1システムのリンク情報74に第2のオブジェクト情報リスト73の保存先パスを記録することができる。
【0044】
なお、第1システムから分割される第2システムの数は任意である。例えば、システムAからシステムBおよびシステムCが分割指示された場合においては、システムAとシステムBとの関係、およびシステムAとシステムCとの関係は、夫々、第1システムと第2システムとの関係と等しい。また、システムAからシステムBが分割指示され、当該システムBからさらにシステムCが分割指示されるような場合があってもよい。その場合には、システムAとシステムBとの関係、および、システムBとシステムCとの関係は、夫々、第1システムと第2システムとの関係と等しい。
【0045】
次に、本発明の実施の形態のシステム開発装置1の動作を説明する。
【0046】
図6は、システム開発装置1がワークスペースを分割する動作を説明するフローチャートである。また、図7は、分割に伴ってワークスペース表示画面101が遷移する様子を説明する図である。ここでは、図2に示したワークスペース表示画面101(図7におけるワークスペース表示画面101-1)に示されているシステム構成からCONT_Bが分割される場合について説明する。なお、ワークスペース表示画面101-1に示されているワークスペースは、「WS_A」というワークスペース名71および「AAA」というワークスペースID72が与えられているものとする。また、分割直前(即ちワークスペース表示画面101-1が表示されている状態)においては、少なくとも機器リスト、接続情報およびネットワーク設定情報の設定が完了しているものとする。
【0047】
システム構成表示・編集部21は、ワークスペース表示画面101-1を表示装置6に表示する。この状態において、作業者は、入力装置5を操作することによって分割対象のオブジェクトを指定するとともに分割指示を入力することができる。分割対象のオブジェクトの指定は、例えば、ワークスペース表示画面101-1における範囲指定により入力される。範囲指定は、例えばマウスによるドラッグにより実行される。また、例えば、範囲指定された状態で例えばマウスの右クリックが入力されると、システム構成表示・編集部21は、「分割」を含むメニューを表示し、当該メニューからマウスにより「分割」が選択されると、分割指示の入力を認識する。ここでは、CONT_Bが分割対象に指定される。
【0048】
システム構成表示・編集部21がCONT_Bを分割対象とする分割指示を受け付けると(ステップS1)、分割部22に制御が移り、分割部22は、メイン画面100に入力ダイアログを表示する(ステップS2)。
【0049】
図8は、入力ダイアログの表示例を示す図である。図示するように、入力ダイアログ300は、保存先パス入力フィールド301、参照ボタン302、ワークスペース名入力フィールド303、保存ボタン304、およびキャンセルボタン305を有している。作業者は、保存先パス入力フィールド301にCONT_Bを管理対象とする新たなワークスペース(分割先ワークスペース)の保存先パスを入力することができる。保存先パスとは、記憶装置におけるワークスペース情報7の保存先の位置を特定する情報である。参照ボタン302は、記憶装置のディレクトリ構成の表示を指示するボタンである。作業者は、参照ボタン302を押下することによって分割部22にシステム開発装置1の記憶領域のディレクトリ構成を表示せしめることで、保存先パスを決定するための参考とすることができる。また、作業者は、分割先ワークスペースのワークスペース名71をワークスペース名入力フィールド303に入力することができる。分割部22は、保存先パス入力フィールド301およびワークスペース名入力フィールド303に入力された内容を、保存ボタン304が押下されることをトリガとして受け付ける。なお、キャンセルボタン305が押下されると、分割部22は、入力ダイアログ300の表示を消去してシステム構成表示・編集部21に制御を移すことができる。
【0050】
分割部22は、入力ダイアログ300を介して保存先パスおよびワークスペース名71の入力を受け付けると(ステップS3)、分割先ワークスペースを表示するための空のワークスペース表示画面101を表示するとともに(ステップS4)、分割先ワークスペースにかかるワークスペース情報7を生成する(ステップS5)。ステップS5の処理は、入力ダイアログ300を介して入力されたワークスペース名71を分割先ワークスペースにかかるワークスペース情報7に設定する処理と、ワークスペースID72を生成して分割先のワークスペース情報7に設定する処理と、空のオブジェクト情報リスト73を生成して分割先のワークスペース情報7に設定する処理とを含む。なお、ステップS3の処理においては、入力ダイアログ300を介して「WS_B」というワークスペース名71が入力されたこととする。分割部22は、分割先ワークスペースにかかるワークスペース情報7に、「WS_B」というワークスペース名71を設定する。そして、分割部22は、「BBB」というワークスペースID72を生成して分割先ワークスペースにかかるワークスペース情報7に設定したこととする。
【0051】
図9は、WS_Bにかかるワークスペース情報7に設定された直後の状態のオブジェクト情報リスト73を示す図である。図示するように、WS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73が生成された直後の状態においては、分割が未だ反映されていないために、何れのエントリも登録されていない。
【0052】
ステップS5の処理に続いて、分割部22は、ステップS6?ステップS12の処理を実行することによって、WS_Aにかかるオブジェクト情報リスト73およびWS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73を、分割が完了した状態に応じた内容に変更する。図10は、分割が完了した状態におけるWS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73を示す図であり、図11は、分割が完了した状態におけるWS_Aにかかるオブジェクト情報リスト73を示す図である。以下、ステップS6?ステップS12の処理を説明する。
【0053】
分割部22は、図4のオブジェクト情報リスト73に登録されているオブジェクト情報のうちの分割対象のオブジェクト情報を、WS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73にコピーする(ステップS6)。ここでは、CONT_Bのオブジェクト情報(即ちオブジェクトIDが「3」のオブジェクト情報)がコピー対象となる。
【0054】
そして、分割部22は、WS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73に、ジャンプオブジェクトのオブジェクト情報を登録する(ステップS7)。
【0055】
そして、分割部22は、WS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73において、オブジェクトIDおよび接続情報を設定する(ステップS8)。WS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73にコピーされてきたCONT_Bのオブジェクト情報は、WS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73に登録された最初のオブジェクト情報であるので、WS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73におけるオブジェクトIDとして「1」が分割部22によって割り振られる。また、ジャンプオブジェクトのオブジェクト情報は、WS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73に2番目に登録されたオブジェクト情報であるので、オブジェクトIDとして「2」が分割部22によって割り振られる。また、ジャンプオブジェクトは、分割によって生じる境界を示すオブジェクトであるので、WS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73に追加されたジャンプオブジェクトは、WS_Bにかかる制御システムに含まれる機器であって分割後のWS_Aにかかる制御システムに含まれる機器に接続される機器であるCONT_Bを接続先とする。したがって、ジャンプオブジェクトの接続情報にはCONT_BのオブジェクトIDである「1」が、CONT_Bの接続情報にはジャンプオブジェクトのオブジェクトIDである「2」が、夫々分割部22によって記録される。
【0056】
そして、分割部22は、WS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73において、ジャンプ先情報およびジャンプ先IDを設定する(ステップS9)。即ち、分割部22は、複製先のエントリに含まれるジャンプ先情報に複製元のオブジェクト情報リスト73のオブジェクトID72を記録し、複製先のエントリに含まれるジャンプ先IDに複製元のオブジェクト情報リスト73における複製元のエントリを特定する情報として複製元のエントリのオブジェクトIDを記録する。また、分割部22は、ジャンプオブジェクトに複製元のオブジェクト情報リスト73のオブジェクトID72を記録する。ここでは、分割部22は、CONT_Bのジャンプ先情報、および、ジャンプオブジェクトのジャンプ先情報に、分割元ワークスペースのワークスペースID72である「AAA」を記録する。また、分割部22は、CONT_Bのジャンプ先IDに、コピー元となったCONT_Bのオブジェクト情報のWS_Aにかかるオブジェクト情報リスト73におけるオブジェクトID(即ち「3」)を記録する。
【0057】
そして、分割部22は、WS_Aにかかるオブジェクト情報リスト73において、コピー元となったCONT_Bのオブジェクト情報のオブジェクト種別をジャンプオブジェクトに変更する(ステップS10)。即ち、分割部22は、CONT_Bのオブジェクト種別を、「CONT」から「JUMP」に書き換える。
【0058】
そして、分割部22は、WS_Aにかかるオブジェクト情報リスト73において、ジャンプオブジェクトのジャンプ先情報およびジャンプ先IDを設定する(ステップS11)。即ち、分割部22は、複製元のエントリに含まれるジャンプ先情報に複製先のオブジェクト情報リスト73のオブジェクトID72を記録し、複製元のエントリに含まれるジャンプ先IDに複製先のオブジェクト情報リスト73における複製先のエントリを特定する情報として複製先のエントリのオブジェクトIDを記録する。ここでは、分割部22は、ジャンプオブジェクトに変更されたCONT_Bのジャンプ先情報に、分割先ワークスペースのワークスペースID72である「BBB」を記録する。また、分割部22は、ジャンプオブジェクトに変更されたCONT_Bのジャンプ先IDに、コピー先のオブジェクト情報のWS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73におけるオブジェクトID(即ち「1」)を記録する。
【0059】
ステップS11の処理の後、制御がシステム構成表示・編集部21に移り、システム構成表示・編集部21は、分割元および分割先のワークスペース表示画面101を再描画し(ステップS12)、分割にかかる処理が完了する。なお、ステップS12の再描画の処理は、夫々のオブジェクト情報リスト73に基づいて実行される。
【0060】
図7において、ワークスペース表示画面101-2は、再描画された分割後のWS_Aにかかるワークスペースを表示しており、ワークスペース表示画面101-3は、再描画された分割後のWS_Bにかかるワークスペースを表示している。ワークスペース表示画面101-2においては、CONT_Bという名称のコントローラを示すオブジェクト203がCONT_Bという名称のジャンプオブジェクトを示すオブジェクト204に差し替えられている。また、ワークスペース表示画面101-3においては、ワークスペース表示画面101-1に表示されていたオブジェクト203と同一のオブジェクトである、CONT_Bという名称が付されたオブジェクト205が表示されている。また、ワークスペース表示画面101-3においては、ジャンプオブジェクトであるオブジェクト206が表示され、オブジェクト205とオブジェクト206とが接続されている。
【0061】
作業者は、指定した保存先パスにWS_Bにかかるワークスペース情報7を保存せしめた後、他者にWS_Bにかかるワークスペース情報7を渡してCONT_Bの開発を依頼することができる。WS_Bにかかるワークスペース情報7を受け取った者(依頼先の作業者(ユーザ))は、コンピュータでシステム開発プログラム8を起動することによってそのコンピュータにシステム開発装置1の機能を実現させることができる。依頼元の作業者と依頼先の作業者とで、システム開発装置1を実現するコンピュータは異なっていてもよい。また、依頼元の作業者は、WS_Bにかかるワークスペース情報7を、インターネットなどのネットワークを介して依頼先の作業者に提供してもよいし、着脱可能なメモリデバイスを介して依頼先の作業者に提供してもよい。依頼先の作業者は、WS_Bにかかるワークスペース情報7を読み出す指示を入力することによって、ワークスペース表示画面101-3を依頼先の作業者のシステム開発装置1に描画せしめることができる。ワークスペース表示画面101-3によれば、CONT_Bが接続される先の情報がジャンプオブジェクトを示すオブジェクト206により隠蔽されているので、依頼元の作業者は、依頼先の作業者に対し、CONT_B以外のシステム構成を秘匿することができる。
【0062】
依頼先の作業者は、CONT_Bの開発を行い、WS_Bにかかる開発後のワークスペース情報7を依頼元の作業者に渡すことができる。依頼元の作業者は、分割後のWS_Aにかかるワークスペースと、WS_Bにかかる開発後のワークスペースとをマージすることができる。
【0063】
図12は、CONT_Bの開発の際のシステム開発装置1の動作を説明するフローチャートである。ここでは、CONT_Bの開発は、依頼先の作業者によって実行されることとして説明する。システム構成表示・編集部21は、ワークスペース表示画面101-3を介してWS_Bにかかるワークスペース情報7を編集する入力を受け付けたとき(ステップS21)、入力された編集内容をワークスペース情報7に反映させる編集処理を実行する(ステップS22)。作業者(依頼先の作業者)は、オブジェクト情報リスト73の任意の一部または全部に対してアクセスレベル毎にパスワードを設定することができる。アクセスレベルとは、例えば、読み出しおよび書き込みがともに許可されるレベル、読み出しおよび書き込みがともに禁止されるレベル、および、読み出しのみが許可されるレベルを含む。システム構成表示・編集部21は、パスワードを設定する入力があったか否かを判定する(ステップS23)。パスワードを設定する入力があった場合(ステップS23、Yes)、システム構成表示・編集部21は、パスワードが設定されたアクセスレベルと、オブジェクト情報リスト73のうちのそのパスワードが設定された部分を特定する情報とを、セキュリティ管理情報75に記録する(ステップS24)。パスワードを設定する入力がない場合(ステップS23、No)、またはステップS24の処理の後、システム構成表示・編集部21は、編集を終了する指示があったか否かを判定する(ステップS25)。編集を終了する指示があった場合(ステップS25、Yes)、システム構成表示・編集部21は、WS_Bにかかるワークスペース情報7を保存して(ステップS26)、動作を終了する。編集を終了する指示がない場合(ステップS25、No)、ステップS21の処理が実行される。
【0064】
図13は、分割後からマージされるまでのワークスペース表示画面101が遷移する様子を説明する図である。図13において、ワークスペース表示画面101-4は、WS_Bにかかる開発後のワークスペースを表示している。図示するように、開発後においては、NET_Xという名称が付されたネットワークを表すオブジェクト207と、CONT_Xという名称が付されたコントローラを表すオブジェクト208とが追加されている。オブジェクト207には、オブジェクト205およびオブジェクト208が接続されている。
【0065】
図14は、WS_Bにかかる開発後のワークスペースに対応するオブジェクト情報リスト73を示す図である。図14に示す開発後のオブジェクト情報リスト73は、図10に示す分割が完了した状態(即ち開発前)のオブジェクト情報リスト73に、オブジェクト208にかかるオブジェクト情報がオブジェクトIDが「3」のエントリに、オブジェクト207にかかるオブジェクト情報がオブジェクトIDが「4」のエントリに、夫々登録された構成を有する。
【0066】
図15は、システム開発装置1がワークスペースをマージする動作を説明するフローチャートである。ここでは、依頼元の作業者は、依頼先から納品されたWS_Bにかかる開発後のワークスペースをマージ対象とし、WS_Aにかかるワークスペースをマージ先とする場合について説明する。図13のワークスペース表示画面101-2は、マージ先となるWS_Aにかかるワークスペースを表示している。このワークスペース表示画面101-2は、図11のオブジェクト情報リスト73に対応する。また、図13のワークスペース表示画面101-4は、マージ対象となるWS_Bにかかる開発後のワークスペースを表示している。このワークスペース表示画面101-4は、図14のオブジェクト情報リスト73に対応する。
【0067】
システム構成表示・編集部21は、ワークスペース表示画面101-2を表示しており、WS_Aにかかるワークスペースがマージ先であることを認識していることとする。この状態において、システム構成表示・編集部21は、作業者からのマージ指示を受け付けることができる。システム構成表示・編集部21がマージ指示を受け付けると(ステップS31)、マージ部23に制御が移り、マージ部23は、メイン画面100にマージ対象を指定するための入力ダイアログを表示する(ステップS32)。
【0068】
図16は、入力ダイアログの表示例を示す図である。図示するように、入力ダイアログ400は、保存先パス入力フィールド401、参照ボタン402、ワークスペース名入力フィールド403、手法指定受け付け部404、実行ボタン405、およびキャンセルボタン406を有している。WS_Bにかかる開発後のワークスペースは、依頼元の作業者のシステム開発装置1の記憶装置に格納されている。作業者は、保存先パス入力フィールド401にWS_Bにかかる開発後のワークスペースの保存先パスを入力することができる。参照ボタン402は、記憶装置のディレクトリ構成の表示を指示するボタンである。作業者は、参照ボタン402を押下することによってマージ部23にシステム開発装置1の記憶領域のディレクトリ構成を表示せしめることで、保存先パスを特定するための参考とすることができる。また、作業者は、WS_Bにかかる開発後のワークスペースのワークスペース名71をワークスペース名入力フィールド403に入力することができる。また、作業者は、マージの手法として、コピーにより分割先ワークスペースを分割元ワークスペースに取り込む手法と、リンクにより分割先ワークスペースを分割元ワークスペースにマージする手法とのうちの一つを指定することができる。作業者は、所望のマージ手法を手法指定受け付け部404に入力することができる。マージ部23は、保存先パス入力フィールド401、ワークスペース名入力フィールド403および手法指定受け付け部404に入力された内容を、実行ボタン405が押下されることをトリガとして受け付ける。なお、キャンセルボタン406が押下されると、分割部22は、入力ダイアログ400の表示を消去してシステム構成表示・編集部21に制御を移すことができる。
【0069】
マージ部23は、入力ダイアログ400を介して保存先パス、ワークスペース名71およびマージ手法の指定の入力を受け付けると(ステップS33)、WS_Aにかかるオブジェクト情報リスト73とWS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73とが整合するか否かを判定する(ステップS34)。ステップS34の処理においては、マージ部23は、ジャンプ先情報およびジャンプ先IDの値に基づいて複製元のオブジェクト情報リスト73から複製先のエントリを特定して、複製先のオブジェクト情報リスト73から複製元のエントリを特定することができる。そして、マージ部23は、複製先のエントリと複製元のエントリとが互いに対応するか否かを判定することによって、整合の判定を行う。
【0070】
例えば、マージ部23は、WS_Aにかかるオブジェクト情報リスト73から、ジャンプ先情報に「BBB」が記録されおり、かつ、ジャンプ先IDに値が記録されているエントリを抽出する。そして、マージ部23は、WS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73から、ジャンプ先情報に「AAA」が記録されており、かつ、ジャンプ先IDに値が記録されているエントリを抽出する。そして、マージ部23は、抽出した2つのエントリのうちの一のエントリのジャンプ先IDが他のエントリのオブジェクトIDに一致し、かつ、他のエントリのジャンプ先IDが一のエントリのオブジェクトIDに一致する、という条件が満たされる場合には、ステップS34の判定処理において、整合すると判定することができる。前記条件が満たされない場合またはエントリの抽出に失敗した場合には、マージ部23は、ステップS34の判定処理において、整合しないと判定することができる。例えば、図11に示すWS_Aにかかるオブジェクト情報リスト73から、オブジェクトIDが「3」のエントリが抽出される。図14に示すWS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73から、オブジェクトIDが「1」のエントリが抽出される。WS_Aにかかるオブジェクト情報リスト73から抽出されたオブジェクトIDが「3」のエントリのジャンプ先IDには「1」が記録されており、かつ、WS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73から抽出されたオブジェクトIDが「1」のエントリのジャンプ先IDには「3」が記録されているので、図11および図14のオブジェクト情報リスト73は互いに整合する。
【0071】
なお、以降、ステップS34の処理において整合の判定に用いられたエントリのうち、WS_Aにかかるオブジェクト情報リスト73から抽出されたエントリを複製元エントリとよび、WS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73から抽出されたエントリを複製先エントリとよぶ。
【0072】
双方のオブジェクト情報リスト73が整合する場合(ステップS34、Yes)、マージ部23は、コピーによる手法が手法指定受け付け部404を介して指定されたか否かを判定する(ステップS35)。コピーによる手法が指定された場合(ステップS35、Yes)、複製元エントリのオブジェクト種別を、複製先エントリのオブジェクト種別に変更するとともに、複製元エントリからジャンプ先情報の値およびジャンプ先IDの値を消去する(ステップS36)。これにより、WS_Aにかかるオブジェクト情報リスト73において、オブジェクトIDが「3」のエントリのオブジェクト種別が「JUMP」から「CONT_B」に変更され、オブジェクトIDが「3」のエントリのジャンプ先情報およびジャンプ先IDの値が消去される。
【0073】
そして、マージ部23は、WS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73に登録されているオブジェクト情報をWS_Aにかかるオブジェクト情報リスト73にコピーする(ステップS37)。ただし、ステップS37においては、複製先エントリおよびジャンプ先情報に複製元のワークスペースID72が記録されているジャンプオブジェクトはコピー対象から除外される。ここでは、複製先エントリであるオブジェクトIDが「1」のオブジェクト情報と、ジャンプ先情報に「AAA」が記録されているジャンプオブジェクトであるオブジェクトIDが「2」のオブジェクト情報とが、コピー対象から除外される。そして、複製先エントリ以外にWS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73に追加された、オブジェクトIDが「3」のオブジェクト情報と、オブジェクトIDが「4」のオブジェクト情報とがコピー対象となる。なお、複製先エントリ以外にWS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73に追加されたオブジェクト情報がない場合には、ステップS37の処理ではコピーは実行されない。
【0074】
そして、マージ部23は、WS_Aにかかるオブジェクト情報リスト73において、コピーされてきたオブジェクト情報のオブジェクトIDをWS_Aにかかるオブジェクト情報リスト73においてユニークな値に修正するとともに、オブジェクトIDの修正に応じて接続情報を修正する(ステップS38)。なお、接続情報に複製先エントリのオブジェクトIDが含まれる場合には、マージ部23は、当該接続情報の値を複製元エントリのオブジェクトIDに修正する。
【0075】
そして、マージ部23は、複製元エントリと複製先エントリとの間でオブジェクト名またはオブジェクト付属情報に差異があるか否かを判定する(ステップS39)。差異がある場合には(ステップS39、Yes)、マージ部23は、差異をメイン画面100に表示して、複製元エントリを複製先エントリで上書きするか否かの入力を促す(ステップS40)。なお、マージ部23は、差異が複数個所に存在する場合には、差異毎に入力を促すようにしてよい。例えば、ネットワーク設定情報に差異がある場合には、マージ部23は、ネットワーク設定情報の差異を表示する。
【0076】
マージ部23は、上書きする旨の入力を受け付けると(ステップS41、Yes)、上書きする旨が入力された差異について、複製先エントリの内容で複製元エントリの内容を上書きする(ステップS42)。上書きしない旨の入力を受け付けると(ステップS41、No)、ステップS42の処理がスキップされる。
【0077】
こうして、WS_Aにかかる、マージが完了した状態におけるオブジェクト情報リスト73が完成する。図17は、マージが完了した状態におけるWS_Aにかかるオブジェクト情報リスト73を示す図である。
【0078】
ステップS42の処理の後、マージ部23は、WS_Bにかかるワークスペース情報7にセキュリティ管理情報75が設定されているか否かを判定する(ステップS43)。WS_Bにかかるワークスペース情報7にセキュリティ管理情報75が設定されている場合(ステップS43、Yes)、マージ部23は、WS_Bにかかるセキュリティ管理情報75に記録されている情報をWS_Aにかかるセキュリティ管理情報75にインポートする(ステップS44)。ステップS44の処理において、WS_Bにかかるセキュリティ管理情報75に記録されている情報はWS_Bにかかるセキュリティ管理情報75に追記される。ここで、追記された内容がオブジェクトIDを含む場合には、追記された内容に含まれるオブジェクトIDはステップS38の処理により修正された値で上書きされる。
【0079】
ステップS44の処理の後、制御がシステム構成表示・編集部21に移り、システム構成表示・編集部21は、WS_Aにかかるワークスペース表示画面101を再描画し(ステップS45)、マージにかかる処理が完了する。
【0080】
図13のワークスペース表示画面101-5は、マージが完了した後のWS_Aにかかるワークスペースを表示している。図示するように、ワークスペース表示画面101-5においては、ジャンプオブジェクト204が、ワークスペース表示画面101-4に表示されていたオブジェクト205、オブジェクト207およびオブジェクト208と夫々同等のオブジェクト209、オブジェクト210およびオブジェクト211に差し替えられている。
【0081】
なお、WS_Bにかかるワークスペースにおいて一部または全部にパスワードが設定されている場合には、ステップS44の処理により、セキュリティにかかる設定内容が、マージ後のWS_Aにかかるワークスペースに引き継がれる。システム構成表示・編集部21は、オブジェクト情報リスト73におけるパスワードが設定された箇所について、パスワードに応じたアクセスレベルの制御を行う。例えば、システム構成表示・編集部21は、パスワードが設定された部分にかかる表示を隠蔽し、パスワード認証が完了した後にその部分を表示する。また、例えば、システム構成表示・編集部21は、パスワードが設定された部分の編集を禁止し、パスワード認証が完了した後にその部分の編集を許可する。
【0082】
例えば、WS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73において、オブジェクト付属情報のうちのネットワーク設定情報の読み出しのみ許可され、それ以外の情報の読み書きが禁止されている場合には、システム構成表示・編集部21は、オブジェクト209、オブジェクト210およびオブジェクト211の代わりに読み出しが禁止されている旨の特別なオブジェクトを表示することができる。
【0083】
コピーによる手法が指定されていない場合(ステップS35、No)、即ちリンクによる手法が指定されている場合、マージ部23は、WS_Aにかかるワークスペース情報7のリンク情報74にWS_Bにかかるワークスペース情報7の保存先パスを記録し(ステップS46)、リンクによるマージが完了する。
【0084】
ステップS46の処理の後、制御がシステム構成表示・編集部21に移る。システム構成表示・編集部21は、リンクによるマージが完了しても、ワークスペース表示画面101に、WS_Aにかかるワークスペースをマージ直前と同等の様態で表示する。即ち、ステップS46の処理が完了した後であっても、システム構成表示・編集部21は、図13のワークスペース表示画面101-2を表示する。この状態において、システム構成表示・編集部21は、作業者から、リンク先を表示せしめる指示を受け付けることができる。リンク先を表示せしめる指示は、どのような形式で入力されてもよいが、例えば、ジャンプオブジェクト204に対するクリック入力が該当する。
【0085】
システム構成表示・編集部21は、リンク先を表示せしめる指示を受け付けると(ステップS47)、WS_Aにかかるワークスペースを、WS_Bにかかるワークスペースにより管理された内容を反映させてワークスペース表示画面101に表示する(ステップS48)。即ち、システム構成表示・編集部21は、ジャンプオブジェクト204に代えて、WS_Bにかかる制御システムであるオブジェクト209、オブジェクト210およびオブジェクト211を表示する。そして、マージにかかる処理が終了する。
【0086】
なお、ステップS48の処理は、例えば、システム構成表示・編集部21は、WS_Aにかかるワークスペース情報7のリンク情報74に基づいて、WS_Bにかかるワークスペース情報7を読み出す。そして、システム構成表示・編集部21は、WS_Aにかかるオブジェクト情報リスト73のうちの複製元のエントリを、前記読み出したWS_Bにかかるワークスペース情報7に含まれるWS_Bにかかるオブジェクト情報リスト73を構成するエントリで置き換えた内容に基づいて、WS_Aにかかるワークスペースを再描画する。ここで、システム構成表示・編集部21は、コピーによる手法が選択された場合のマージ部23の処理と同様の処理を内部処理にて行うことによって、図17に示すオブジェクト情報リスト73をWS_Aにかかるオブジェクト情報リスト73とは別に一時的に作成して、当該一時的なオブジェクト情報リスト73に基づいて、WS_Aにかかるワークスペースを表示するようにしてよい。
【0087】
ステップS34の判定処理において、双方のオブジェクト情報リスト73が整合しない場合(ステップS34、No)、マージ部23は、マージが出来ない旨の表示を行って(ステップS49)、マージにかかる処理が終了する。
【0088】
なお、以上の説明においては、保存先パス入力フィールド301には、システム開発装置1内の記憶領域を保存先とする保存先パスが入力されるものとして説明したが、ネットワークを介して接続された記憶装置またはコンピュータが備える記憶領域が入力されることによって、分割先のワークスペース情報7がネットワークを介して接続された記憶装置またはコンピュータが備える記憶領域に保存されるようにしてもよい。これにより、依頼元の作業者のシステム開発装置1は、依頼先のコンピュータに直接にWS_Bにかかるワークスペース情報7を渡すことが可能となる。
【0089】
同様に、保存先パス入力フィールド401には、ネットワークを介して接続された記憶装置またはコンピュータが備える記憶領域が入力されることによって、マージ対象のワークスペース情報7がネットワークを介して接続された記憶装置またはコンピュータから読み出されるようにしてもよい。これにより、依頼元の作業者のシステム開発装置1は、依頼先のコンピュータから直接にWS_Bにかかるワークスペース情報7を読み出すことが可能となる。
【0090】
以上述べたように、本発明の実施の形態によれば、システム開発装置1は、制御システムを構成する構成要素(機器およびネットワーク)のオブジェクト種別(種別情報)、当該構成要素の接続先を記述した接続情報および当該構成要素に設定された設定情報を含むエントリが1つの制御システムを構成する構成要素毎に登録されるオブジェクト情報リスト73が格納される記憶部(RAM3およびROM4)と、オブジェクト情報リスト73に登録されたエントリ毎のオブジェクト種別に応じた表示オブジェクトを接続情報に応じて接続して表示するとともに表示オブジェクトに対する編集入力を受け付けるワークスペース表示画面をオブジェクト情報リスト73毎に生成するとともに、ワークスペース表示画面を介して受け付けた編集入力を対応するオブジェクト情報リスト73に反映させるシステム構成表示・編集部21と、システム構成表示・編集部21が第1システムに含まれる任意の第2システムを指定した分割指示を受け付けると、前記第1システムにかかる第1のオブジェクト情報リスト73に登録された前記第2システムにかかるエントリを複製して第2のオブジェクト情報リスト73を生成する分割部22と、を備える。これにより、作業者(ユーザ)は、分割指示を入力するだけでシステム開発装置1に開発環境を分割せしめることができるので、制御システムの開発単位を分割する際の作業者の負担が上述した比較例に比べて軽くなる。即ち、実施の形態によれば、簡単な入力により制御システムの開発単位を分割することができるシステム開発装置1を得ることができる。
【0091】
また、システム開発装置1は、システム構成表示・編集部21が第2システムを第1システムにマージするマージ指示を受け付けると、第1のオブジェクト情報リスト73における複製元のエントリを第2のオブジェクト情報リスト73を構成するエントリを置き換えるマージ部23を備える。これにより、作業者は、マージ指示を入力するだけで、システム開発装置1に、分割された複数の開発環境をマージせしめることができるので、作業者が簡単に制御システムの開発単位をマージすることができるシステム開発装置1を得ることができる。
【0092】
また、分割部22は、複製元のエントリに複製先のエントリを対応付ける第1情報としてのジャンプ先情報およびジャンプ先IDを第1のオブジェクト情報リスト73に記録し、複製先のエントリに複製元のエントリを対応付ける第2情報としてのジャンプ先情報およびジャンプ先IDを第2のオブジェクト情報リスト73に記録する。これにより、マージ部23は、複製元のエントリと複製先のエントリとを特定することができる。
【0093】
また、マージ部23は、複製元のエントリを複製先のエントリで上書きする前に、複製先のエントリと複製元のエントリとの間の差分の有無を確認し、差分がある場合には、差分を適用するか否かの判定をユーザに促し、差分を適用すると判定された場合には、差分部分について複製元のエントリに複製先のエントリを上書きし、差分を適用しないと判定された場合には、差分部分に関する上書きを実行しない。これにより、依頼元の作業者は、例えばオブジェクト名または設定情報に関し、複製先のエントリと複製元のエントリとで異なる部分がある場合には、依頼先の作業者によって変更された部分を確認しながらマージを実行することができる。
【0094】
また、エントリが含む設定情報は、ネットワーク設定情報を含む。これにより、依頼元の作業者は、依頼先の作業者によりネットワーク設定情報を変更の有無を簡単に認識することができるので、ネットワーク設定情報の変更に起因してネットワークに接続された機器が動作しなくなるという事態の発生が防止される。
【0095】
また、分割部22は、第2のオブジェクト情報リスト73を生成する際に、第2のオブジェクト情報リスト73に、第2システムが含む機器であって分割後の第1システムに接続された機器を接続先とする接続情報と分割された境界を示す種別情報とを有する境界エントリ(ジャンプオブジェクトのエントリ)を追加する。これにより、システム構成表示・編集部21は、第2システムにかかるワークスペース表示画面101に、第1システムとの境界を示すジャンプオブジェクトを表示することができる。
【0096】
また、分割部22は、第2のオブジェクト情報リスト73を生成する際に、複製元のエントリの種別情報を分割された境界を示す種別情報に変更する。これにより、システム構成表示・編集部21は、第1システムにかかるワークスペース表示画面101に、第2システムに分割された部分にジャンプオブジェクトを表示することができる。
【0097】
なお、以上の説明においては、1つの機器(ここではCONT_B)が分割対象とされる場合について説明したが、互いに接続された複数の機器が分割対象とされる場合があってもよい。互いに接続された複数の機器が分割対象となった場合には、対応するオブジェクトのオブジェクト種別がジャンプオブジェクトに変更される。システム構成表示・編集部21は、複数の互いに接続されたジャンプオブジェクトのジャンプ先情報が同一である場合には、当該複数の互いに接続されたジャンプオブジェクトを1つに統合した様態で表示するようにしてもよい。
【0098】
また、マージ部23は、システム構成表示・編集部21が第2システムを第1システムにマージするマージ指示を受け付けると、第2のオブジェクト情報リスト73の保存先パスを記述したリンク情報74を第1のオブジェクト情報リスト73に対応付ける。ここでは、対応付けの一例として、マージ部23は、オブジェクト情報リスト73と同一のワークスペース情報7にリンク情報74を記録する。システム構成表示・編集部21は、リンク情報74が第1のオブジェクト情報リスト73に対応付けられた後に第1システムにかかるワークスペース表示画面101を表示する際、リンク情報74に基づいて第2のオブジェクト情報リスト73を読み出して、第1のオブジェクト情報リスト73が含む複製元のエントリを第2のオブジェクト情報リスト73を構成するエントリで置き換えた内容に基づいて第1システムにかかるワークスペース表示画面101を表示する。これにより、作業者は、マージ指示を入力するだけで、システム開発装置1に、分割された複数の開発環境をマージせしめることができるので、作業者が簡単に制御システムの開発単位をマージすることができるシステム開発装置1を得ることができる。また、システム開発装置1は、マージ後に第2のオブジェクト情報リスト73が編集された場合であっても、第2のオブジェクト情報リスト73に対する編集毎にマージ指示を必要とすることなく、第2のオブジェクト情報リスト73に対する編集が反映されたワークスペース表示画面101を表示することができる。
【0099】
また、オブジェクト情報リスト73は、オブジェクト情報リスト73の全部または任意の一部にパスワードが設定可能に構成され、システム構成表示・編集部21は、前記パスワードが設定された部分にかかる表示を隠蔽し、パスワード認証が完了した後に前記パスワードが設定された部分を表示する。これにより、依頼先の作業者が依頼元の作業者に対して任意の部分を隠蔽したままワークスペース情報7を納品するという運用が可能となる。
【0100】
システム構成表示・編集部21は、パスワードが設定された部分にかかる編集を禁止し、パスワード認証が完了した後に前記パスワードが設定された部分を編集を許可する。これにより、依頼先の作業者が依頼元の作業者に対して任意の部分の編集を禁止してワークスペース情報7を納品するという運用が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0101】
以上のように、本発明にかかるシステム開発装置、方法およびプログラムは、FA分野で用いられる制御システムの開発を支援するシステム開発装置、方法およびプログラムに適用して好適である。
【符号の説明】
【0102】
1 システム開発装置、2 CPU、3 RAM、4 ROM、5 入力装置、6 表示装置、7 ワークスペース情報、8 システム開発プログラム、21 システム構成表示・編集部、22 分割部、23 マージ部、71 ワークスペース名、72 ワークスペースID、73 オブジェクト情報リスト、74 リンク情報、75 セキュリティ管理情報、100 メイン画面、101 ワークスペース表示画面、200?211 オブジェクト、300,400 入力ダイアログ、301,401 保存先パス入力フィールド、302,402 参照ボタン、303,403 ワークスペース名入力フィールド、304 保存ボタン、305,406 キャンセルボタン、404 手法指定受け付け部、405 実行ボタン。
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動作を制御するための設定情報が設定される機器を含む構成要素が互いに接続されて構成されるシステムの開発を支援するシステム開発装置であって、
構成要素の種別情報、当該構成要素の接続先を記述した接続情報および当該構成要素に設定された設定情報を含むエントリが1つのシステムを構成する構成要素毎に登録される構成要素情報リストが格納される記憶部と、
前記構成要素情報リストに登録されたエントリ毎の前記種別情報に応じた表示オブジェクトを前記接続情報に応じて接続して表示するとともに前記表示オブジェクトに対する編集入力を受け付ける表示画面を前記構成要素情報リスト毎に生成するとともに、前記表示画面を介して受け付けた編集入力を対応する構成要素情報リストに反映させるシステム構成表示・編集部と、
前記システム構成表示・編集部が第1システムに含まれる任意の第2システムを指定した分割指示を受け付けると、前記第1システムにかかる第1の構成要素情報リストに登録された前記第2システムにかかるエントリを複製して第2の構成要素情報リストを生成する分割部と、
を備えることを特徴とするシステム開発装置。
【請求項2】
前記システム構成表示・編集部が前記第2システムを前記第1システムに統合する統合指示を受け付けると、複製元のエントリを前記第2の構成要素情報リストを構成するエントリで置き換える統合部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム開発装置。
【請求項3】
前記分割部は、前記複製元のエントリに複製先のエントリを対応付ける第1情報を前記第1の構成要素情報リストに記録し、前記複製先のエントリに前記複製元のエントリを対応付ける第2情報を前記第2の構成要素情報リストに記録し、
前記統合部は、前記システム構成表示・編集部が前記第2システムを前記第1システムに統合する統合指示を受け付けると、前記第1情報および前記第2情報に基づいて複製先のエントリおよび複製元のエントリを特定し、前記特定した複製元のエントリを前記特定した複製先のエントリで上書きし、前記第2の構成要素情報リストが前記特定した複製先のエントリとは異なる新たに追加されたエントリを含む場合には、当該追加されたエントリを複製して前記第1の構成要素情報リストに追加する、
ことを特徴とする請求項2に記載のシステム開発装置。
【請求項4】
前記統合部は、前記特定した複製元のエントリを前記特定した複製先のエントリで上書きする前に、前記特定した複製先のエントリと前記特定した複製元のエントリとの間の差分の有無を確認し、前記差分がある場合には、前記差分を適用するか否かの判定をユーザに促し、前記差分を適用すると判定された場合には、前記差分部分の上書きを実行し、前記差分を適用しないと判定された場合には、前記差分部分の上書きを実行しない、
ことを特徴とする請求項3に記載のシステム開発装置。
【請求項5】
機器間はネットワークで接続され、前記機器に設定される設定情報は、前記ネットワークに接続するためのネットワーク設定情報を含む、
ことを特徴とする請求項4に記載のシステム開発装置。
【請求項6】
前記機器に設定される設定情報は、当該機器を動作させるプログラムを含む、
ことを特徴とする請求項4に記載のシステム開発装置。
【請求項7】
前記分割部は、前記第2の構成要素情報リストを生成する際に、前記第2の構成要素情報リストに、前記第2システムが含む機器であって前記第1システムに接続される機器を接続先とする接続情報と分割された境界を示す種別情報とを有する境界エントリを追加する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちの何れか一項に記載のシステム開発装置。
【請求項8】
前記分割部は、前記第2の構成要素情報リストを生成する際に、前記複製元のエントリの種別情報を分割された境界を示す種別情報に変更する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちの何れか一項に記載のシステム開発装置。
【請求項9】
前記システム構成表示・編集部は、前記第2の構成要素情報リストに基づいて表示画面を生成する際、前記境界を示す種別情報に固有の表示オブジェクトを、前記接続先の機器に接続して表示する、
ことを特徴とする請求項7に記載のシステム開発装置。
【請求項10】
前記システム構成表示・編集部は、前記複製元のエントリの種別情報が前記分割された境界を示す種別情報に変更された前記第1の構成要素情報リストに基づいて表示画面を生成する際、前記複製元のエントリにかかる表示オブジェクトを、前記境界を示す種別情報に固有の表示オブジェクトに変更して表示する、
ことを特徴とする請求項8に記載のシステム開発装置。
【請求項11】
前記システム構成表示・編集部が前記第2システムを前記第1システムに統合する統合指示を受け付けると、前記第2の構成要素情報リストの保存先パスを記述したリンク情報を前記第1の構成要素情報リストに対応付ける統合部をさらに備え、
前記システム構成表示・編集部は、前記リンク情報が前記第1の構成要素情報リストに対応付けられた後に前記第1システムにかかる表示画面を表示する際、前記リンク情報に基づいて前記第2の構成要素情報リストを読み出して、前記第1の構成要素情報リストが含む複製元のエントリを前記読み出した第2の構成要素情報リストを構成するエントリで置き換えた内容に基づいて前記第1システムにかかる表示画面を表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム開発装置。
【請求項12】
前記分割部は、前記複製元のエントリに前記複製先のエントリを対応付ける第1情報を前記第1の構成要素情報リストに記録し、前記複製先のエントリに前記複製元のエントリを対応付ける第2情報を前記第2の構成要素情報リストに記録し、
前記システム構成表示・編集部は、前記リンク情報が前記第1の構成要素情報リストに対応付けられた後に前記第1システムにかかる表示画面を表示する際、前記第1情報および前記読み出した第2の構成要素情報リストに対応付けられた第2情報に基づいて複製先のエントリおよび複製元のエントリを特定し、前記特定した複製元のエントリを前記特定した複製先のエントリで置き換えるとともに前記読み出した第2の構成要素情報リストが前記特定した複製先のエントリとは異なる新たに追加されたエントリを含む場合には当該追加されたエントリを加えた内容に基づいて前記第1システムにかかる表示画面を表示する、
ことを特徴とする請求項11に記載のシステム開発装置。
【請求項13】
前記システム構成表示・編集部は、前記構成要素情報リストに記録される設定情報のうちのユーザから指定された設定情報を前記表示画面に表示する、
ことを特徴とする請求項2乃至請求項6、請求項11および請求項12のうちの何れか一項に記載のシステム開発装置。
【請求項14】
前記構成要素情報リストは、前記構成要素情報リストの全部または任意の一部にパスワードが設定可能に構成され、
前記システム構成表示・編集部は、前記パスワードが設定された部分にかかる表示を隠蔽し、パスワード認証が完了した後に前記パスワードが設定された部分を表示する、
ことを特徴とする請求項13に記載のシステム開発装置。
【請求項15】
前記構成要素情報リストは、前記構成要素情報リストの全部または任意の一部にパスワードが設定可能に構成され、
前記システム構成表示・編集部は、前記パスワードが設定された部分にかかる編集を禁止し、パスワード認証が完了した後に前記パスワードが設定された部分を編集を許可する、
ことを特徴とする請求項13に記載のシステム開発装置。
【請求項16】
動作を制御するための設定情報が設定される機器を含む構成要素が互いに接続されて構成されるシステムの開発の支援をコンピュータが実行する方法であって、
前記コンピュータが、構成要素の種別情報、当該構成要素の接続先を記述した接続情報および当該構成要素に設定された設定情報を含むエントリが第1システムを構成する構成要素毎に登録される第1の構成要素情報リストを取得するステップと、
前記コンピュータが、前記第1の構成要素情報リストに登録されたエントリ毎の前記種別情報に応じた表示オブジェクトを前記接続情報に応じて接続して表示する表示画面であって前記表示オブジェクトに対する編集入力を受け付ける表示画面を表示装置に表示するステップと、
前記コンピュータが、前記表示画面を介して受け付けた編集入力を前記第1の構成要素情報リストに反映させるステップと、
前記コンピュータが、前記第1システムに含まれる任意の第2システムを指定した分割指示を受け付けるステップと、
前記コンピュータが、前記第1の構成要素情報リストに登録された前記第2システムにかかるエントリを複製して第2の構成要素情報リストを生成するステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項17】
動作を制御するための設定情報が設定される機器を含む構成要素が互いに接続されて構成されるシステムの開発の支援をコンピュータに実現させるプログラムであって、
構成要素の種別情報、当該構成要素の接続先を記述した接続情報および当該構成要素に設定された設定情報を含むエントリが第1システムを構成する構成要素毎に登録される第1の構成要素情報リストを取得するステップと、
前記第1の構成要素情報リストに登録されたエントリ毎の前記種別情報に応じた表示オブジェクトを前記接続情報に応じて接続して表示する表示画面であって前記表示オブジェクトに対する編集入力を受け付ける表示画面を表示するステップと、
前記表示画面を介して受け付けた編集入力を前記第1の構成要素情報リストに反映させるステップと、
前記第1システムに含まれる任意の第2システムを指定した分割指示を受け付けるステップと、
前記第1の構成要素情報リストに登録された前記第2システムにかかるエントリを複製して第2の構成要素情報リストを生成するステップと、
を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2017-06-14 
結審通知日 2017-06-16 
審決日 2017-06-27 
出願番号 特願2015-501187(P2015-501187)
審決分類 P 1 41・ 852- Y (G05B)
最終処分 成立  
前審関与審査官 青山 純  
特許庁審判長 栗田 雅弘
特許庁審判官 柏原 郁昭
平岩 正一
登録日 2015-06-26 
登録番号 特許第5766378号(P5766378)
発明の名称 システム開発装置、方法およびプログラム  
代理人 高村 順  
代理人 高村 順  
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