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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H04W
管理番号 1332131
審判番号 不服2016-12380  
総通号数 214 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-10-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-08-17 
確定日 2017-09-29 
事件の表示 特願2013-553057「チャネル測定機会における優先測定規則」拒絶査定不服審判事件〔平成24年 8月16日国際公開、WO2012/107885、平成26年 4月24日国内公表、特表2014-510448、請求項の数(14)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2012年(平成24年) 2月 8日(パリ条約による優先権主張国際事務局受理2011年2月9日、米国)を国際出願日とする出願であって、その手続きの経緯は以下のとおりである。

平成27年 9月10日付け: 拒絶理由の通知
平成27年11月10日 : 意見書及び手続補正書の提出
平成28年 4月19日付け: 拒絶査定(以下、「原査定」という。)
平成28年 8月17日 : 拒絶査定不服審判の請求
平成29年 3月28日付け: 拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)の通知
平成29年 7月25日 : 意見書及び手続補正書の提出

第2 原査定の概要
原査定の概要は以下のとおりである。

本願請求項1-22に係る発明は、以下の引用文献1-3に記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
1.特表2010-527178号公報
2.国際公開第2010/17226号
3.国際公開第2009/132246号

第3 当審拒絶理由の概要
当審拒絶理由の概要は以下のとおりである。

本願請求項1-22に係る発明は、以下の引用文献1及び2に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
1.国際公開第2010/17226号(原査定時の引用文献2)
2.国際公開第2009/132246号(原査定時の引用文献3)

第4 本願発明
本願請求項1-14に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明14」という。)は、平成29年 7月25日付けで補正された特許請求の範囲の請求項1-14に記載された、以下のとおりの発明である。

「 【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサと;
コンピュータ・プログラムを記憶する少なくとも1つのメモリと;
を備える装置であって、
前記コンピュータ・プログラムを備える前記少なくとも1つのメモリは、前記少なくとも1つのプロセッサとともに、前記装置に少なくとも、
サービング・セルの信号強度を判断させ;
セル・フォワード・アクセス・チャネル測定機会を、低優先度隣接セル探索のために利用するか、高優先度隣接セル探索のために利用するかを、前記判断した信号強度に基づいて選択させるように構成されており、
前記低優先度隣接セル探索は、無線接続性を維持するためのものであり、前記高優先度隣接セル探索は、前記サービング・セルと比較して強化されたワイヤレス・サービスにアクセスするためのものであり、前記強化されたワイヤレス・サービスには、前記無線接続性の維持すること以上の追加的サービスが含まれ、
前記サービング・セルは、WCDMAである第1の無線アクセス技術RATに従って動作し、
前記高優先度隣接セル探索は、E-UTRANである第3のRATにおける探索、又は、前記サービング・セルのサービング・レイヤよりも優先度が高い周波数レイヤにおける探索を含み、
前記低優先度隣接セル探索は、GERANである第2のRATにおける探索、又は、前記サービング・セルの前記サービング・レイヤの優先度以下の優先度を有する周波数レイヤにおける探索を含み、
前記判断した信号強度が閾値を下回る場合、前記測定機会は前記低優先度隣接セル探索のために利用される、
装置。
【請求項2】
前記閾値は第1の閾値であり、
前記第1の閾値よりも高い第2の閾値を、前記判断した信号強度が上回る場合は、前記測定機会は前記E-UTRAN隣接セル探索のために利用される、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記判断した信号強度が前記第2の閾値を上回る場合、GERAN隣接セルが設定されているか、異周波数隣接セルが設定されているかに関わらず、前記測定機会は前記E-UTRAN隣接セル探索のためにのみ利用される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
WCDMAシステムのフォワード・アクセス・チャネル状態において動作しているユーザ機器を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
モデムを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
サービング・セルの信号強度を判断することと;
セル・フォワード・アクセス・チャネル測定機会を、低優先度隣接セル探索のために利用するか、高優先度隣接セル探索のために利用するかを、前記判断した信号強度に基づいて選択することと;
を含み、
前記低優先度隣接セル探索は無線接続性を維持するためのものであり、前記高優先度隣接セル探索は、前記サービング・セルと比較して強化されたワイヤレス・サービスにアクセスするためのものであり、前記強化されたワイヤレス・サービスには、前記無線接続性の維持すること以上の追加的サービスが含まれ、
前記サービング・セルは、WCDMAである第1の無線アクセス技術RATに従って動作し、
前記高優先度隣接セル探索は、E-UTRANである第3のRATにおける探索、又は、前記サービング・セルのサービング・レイヤよりも優先度が高い周波数レイヤにおける探索を含み、
前記低優先度隣接セル探索は、GERANである第2のRATにおける探索、又は、前記サービング・セルの前記サービング・レイヤの優先度以下の優先度を有する周波数レイヤにおける探索を含み、
前記判断した信号強度が閾値を下回る場合、前記測定機会は前記低優先度隣接セル探索のために利用される、
方法。
【請求項7】
前記閾値は第1の閾値であり、
前記第1の閾値よりも高い第2の閾値を、前記判断した信号強度が上回る場合は、前記測定機会は前記E-UTRAN隣接セル探索のために利用される、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記判断した信号強度が前記第2の閾値を上回る場合、GERAN隣接セルが設定されているか、異周波数隣接セルが設定されているかに関わらず、前記測定機会は前記E-UTRAN隣接セル探索のためにのみ利用される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
WCDMAシステムのフォワード・アクセス・チャネル状態において動作しているユーザ機器によって実行される、請求項6から8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
サービング・セルの信号強度を判断するためのコードと;
セル・フォワード・アクセス・チャネル測定機会を、低優先度隣接セル探索のために利用するか、高優先度隣接セル探索のために利用するかを、前記判断した信号強度に基づいて選択するためのコードと;
を含み、
前記低優先度隣接セル探索は無線接続性を維持するためのものであり、前記高優先度隣接セル探索は、前記サービング・セルと比較して強化されたワイヤレス・サービスにアクセスするためのものであり、前記強化されたワイヤレス・サービスには、前記無線接続性の維持すること以上の追加的サービスが含まれ、
前記サービング・セルは、WCDMAである第1の無線アクセス技術RATに従って動作し、
前記高優先度隣接セル探索は、E-UTRANである第3のRATにおける探索、又は、前記サービング・セルのサービング・レイヤよりも優先度が高い周波数レイヤにおける探索を含み、
前記低優先度隣接セル探索は、GERANである第2のRATにおける探索、又は、前記サービング・セルの前記サービング・レイヤの優先度以下の優先度を有する周波数レイヤにおける探索を含み、
前記判断した信号強度が閾値を下回る場合、前記測定機会は前記低優先度隣接セル探索のために利用される、
コンピュータ可読メモリ。
【請求項11】
前記閾値は第1の閾値であり、
選択するための前記コードは、前記第1の閾値よりも高い第2の閾値を、前記判断した信号強度が上回れば、前記測定機会を前記E-UTRAN隣接セル探索のために利用する、請求項10に記載のコンピュータ可読メモリ。
【請求項12】
選択するための前記コードは、GERAN隣接セルが設定されているか、異周波数隣接セルが設定されているかに関わらず、前記測定機会を前記E-UTRAN隣接セル探索のためにのみ利用する、請求項11に記載のコンピュータ可読メモリ。
【請求項13】
サービング・セルの信号強度を判断する手段と;
セル・フォワード・アクセス・チャネル測定機会を、低優先度隣接セル探索のために利用するか、高優先度隣接セル探索のために利用するかを、前記判断した信号強度に基づいて選択する手段と;
を備える装置であって、
前記低優先度隣接セル探索は無線接続性を維持するためのものであり、前記高優先度隣接セル探索は、前記サービング・セルと比較して強化されたワイヤレス・サービスにアクセスするためのものであり、前記強化されたワイヤレス・サービスには、前記無線接続性の維持すること以上の追加的サービスが含まれ、
前記サービング・セルは、WCDMAである第1の無線アクセス技術RATに従って動作し、
前記高優先度隣接セル探索は、E-UTRANである第3のRATにおける探索、又は、前記サービング・セルのサービング・レイヤよりも優先度が高い周波数レイヤにおける探索を含み、
前記低優先度隣接セル探索は、GERANである第2のRATにおける探索、又は、前記サービング・セルの前記サービング・レイヤの優先度以下の優先度を有する周波数レイヤにおける探索を含み、
前記判断した信号強度が閾値を下回る場合、前記測定機会は前記低優先度隣接セル探索のために利用される、
装置。
【請求項14】
前記判断する手段は、無線受信機および少なくとも1つのプロセッサを含み;
前記選択する手段は、前記少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータ命令を記憶するコンピュータ可読メモリとを含む、請求項13に記載の装置。」

第5 引用文献、引用発明
1.引用文献1
当審拒絶理由に引用された引用文献1には、図面とともに、以下の事項が記載されている。

(1)「[0007] Conventionally, for a deployment model where femtocells are preferred because of a billing advantage or macro capacity off-load reason, it is often desirable that user equipment (UE) discovers and camps on its own femtocell when within its coverage area. More generally, UE can have a preference for a node based upon various considerations. For example, a service provider can offer better quality of service, additional services, etc. Thus, a preferred node can be a macro base station, femtocell.」
(当審訳:[0007] 現在、フェムトセルが、課金の利点、またはマクロキャパシティオフロードの理由のために、好まれる展開モデルでは、ユーザ装置(UE)が、そのカバーエリア内にあるときに、自身のフェムトセルを発見し、キャンプオンすることが、多くの場合に望ましい。より一般には、UEは、様々な考察に基づいた、ノードについての好みを有することができる。例えば、サービスプロバイダは、高品質のサービスや追加サービスなどを提供することができる。したがって、好ましいノードは、マクロ基地局、フェムトセルとすることができる。)

(2)「[0048] In FIGS. 2A-2B, a methodology or sequence of operations 200 is provided for reliable and power-efficient discovery of a preferred node. Signal quality S_(QUAL) of a wireless channel transmitted by a serving node is measured by a mobile device, access terminal or user equipment (UE) (block 202). The signal quality is determined to be above a threshold, wherein being below the threshold indicates a need to prepare for cell reselection to a neighboring node (block 204). For example, the signal quality is determined to be above a threshold S_(INTRASEARCH) indicate a good channel above the threshold that would otherwise trigger intra-frequency searching (block 205). Alternatively or in addition, the signal quality is determined to indicate a fair channel above the threshold S_(INTERSEARCH) that would otherwise trigger inter-frequency searching (block 206).」
(当審訳:[0048]図2A?2Bにおいて、信頼でき、電力効率の良い好ましいノードの発見のためのオペレーションの方法又は手順200が提供される。サービングノードによって送信される無線チャネルの信号品質S_(QUAL)が、モバイルデバイス、アクセス端末、またはユーザ装置(UE)によって測定される(ブロック202)。信号品質は、しきい値より上にあることが決定され、そこで、しきい値より下にあることは、近隣ノードに対するセル再選択を準備する必要性を示す(ブロック204)。例えば、信号品質がしきい値S_(INTRASEARCH)より上にあることが決定されることは、しきい値より上の良いチャネルを示し、そうでなければ周波数内探索をトリガする(ブロック205)。代わりに、または追加して、信号品質は、しきい値S_(INTERSEARCH)より上の妥当なチャネルを示すことが決定され、そうでなければ周波数間探索をトリガする(ブロック206)。)

(3)「[0050] Advantageously, the mobile device/UE can enable a background search at a slower rate repetition measurements for a preferred node in response to a determination that user equipment has a predefined a preferred node (block 216). 」
(当審訳:[0050]有利なことに、モバイルデバイス/UEは、ユーザ装置があらかじめ定義された好ましいノードを有するという決定に応じて、好ましいノードについて、よりゆっくりしたレートの反復測定でバックグラウンド探索を可能にすることができる(ブロック216)。)

(4)「[0052] Thus, the mobile device/UE is provisioned for periodically performing measurements for a preferred node at a slower repetition rate than the measurements for neighboring nodes in response to the signal quality being above the threshold (block 232). For example, the mobile device/UE can be performing slower repetition rate at multiples of the DRX cycle (block 234). The preferred node can be a femocell (block 236), home base node (block 238), or a closed subscriber node (block 240). 」
(当審訳:[0052]したがって、モバイルデバイス/UEは、信号品質がしきい値より上にあることに応じて、好ましいノードについての測定を、近隣ノードについての測定よりもゆっくりした反復レートで、定期的に実行するよう準備される(ブロック232)。例えば、モバイルデバイス/UEは、DRXサイクルの倍数での、よりゆっくりした反復レートを実行している可能性がある(ブロック234)。好ましいノードは、フェムトセル(ブロック236)、ホームベースノード(ブロック238)、クローズドな加入者ノード(ブロック240)とすることができる。)

2.引用発明1
上記1.から、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。

「好ましいノードの発見のためのオペレーションの方法であって、
フェムトセルが、課金の利点、またはマクロキャパシティオフロードの理由のために、好まれる展開モデルでは、ユーザ装置(UE)が、そのカバーエリア内にあるときに、自身のフェムトセルを発見し、キャンプオンすることが、多くの場合に望ましく、
サービスプロバイダは、高品質のサービスや追加サービスなどを提供することができ、
サービングノードによって送信される無線チャネルの信号品質S_(QUAL)が、モバイルデバイス、アクセス端末、またはユーザ装置(UE)によって測定され、
信号品質は、しきい値より上にあることが決定され、そこで、しきい値より下にあることは、近隣ノードに対するセル再選択を準備する必要性を示し、
信号品質がしきい値S_(INTRASEARCH)より上にあることが決定されることは、しきい値より上の良いチャネルを示し、そうでなければ周波数内探索をトリガし、
信号品質は、しきい値S_(INTERSEARCH)より上の妥当なチャネルを示すことが決定され、そうでなければ周波数間探索をトリガし、
モバイルデバイス/UEは、好ましいノードについて、よりゆっくりしたレートの反復測定でバックグラウンド探索を可能にすることができ、
モバイルデバイス/UEは、信号品質がしきい値より上にあることに応じて、好ましいノードについての測定を、近隣ノードについての測定よりもゆっくりした反復レートで、定期的に実行するよう準備され、
好ましいノードは、フェムトセルとすることができる、
方法。」

3.引用文献2、技術的事項2
当審拒絶理由に引用された引用文献2の段落[0041]の「The WTRU may be configured to implement a method with respect to a Cell Forward Access Channel (CELL_FACH) state wherein a receiver that receives a second carrier takes Inter-frequency measurements while in the CELL_FACH state.」(当審訳:WTRUは、セルフォワードアクセスチャネル(CELL_FACH)状態に関する方法を実装するように構成することができ、ここでは、第2のキャリアを受信する受信機が、CELL_FACH状態にある間に周波数間測定を行う。)という記載からみて、引用文献2には、「セルフォワードアクセスチャネル状態で測定を行う」という技術的事項(以下、これを「技術的事項2」という。)が記載されていると認められる。

第6 対比・判断
1.本願発明6について
(1)対比
本願発明6と引用発明1とを対比する。

ア.引用発明1における「サービングノードによって送信される無線チャネルの信号」は、本願発明6における「サービング・セルの信号」に相当する。

イ.引用発明1における「信号品質S_(QUAL)」と、本願発明6における「信号強度」とは、信号特性である点で共通する。

ウ.引用発明1において「サービングノードの信号品質S_(QUAL)」と「しきい値」とを比較することは、本願発明6において、信号強度を判断することに相当する。

エ.引用発明1における「定期的に実行」される「測定」のタイミングと、本願発明6にいう「セル・フォワード・アクセス・チャネル測定機会」とは、「測定機会」である点で共通する。

オ.引用発明1において、しきい値S_(INTRASEARCH)以下の場合にトリガされる「周波数内探索」及びしきい値S_(INTERSEARCH)以下の場合にトリガされる「周波数間探索」は、「近隣ノードに対するセル再選択」のために行われるものであるから、本願発明6における、「無線接続性を維持するためのもの」である「低優先度隣接セル探索」に相当する。

カ.引用発明1における「バックグラウンド探索」は、「サービス、追加サービスなどのよりよい品質を提供する」ものである「フェムトセル」のためのものであるから、本願発明6における「無線接続性の維持すること以上の追加的サービスが含まれ」る「強化されたワイヤレス・サービス」にアクセスするための「高優先度隣接セル探索」に相当する。

キ.引用発明1において、信号品質S_(QUAL)に応じて、「周波数内探索」及び「周波数間探索」を行ったり、好ましいノードのための「バックグラウンド探索」を行ったりすることは、本願発明6において、「測定機会を、低優先度隣接セル探索のために利用するか、高優先度隣接セル探索のために利用するか」を、判断した「サービング・セルの信号特性」に基づいて選択することに相当する。

ク.引用発明1における「しきい値」は、「信号品質S_(QUAL)」との比較に用いられる値であり、本願発明6における「閾値」は、「信号強度」との比較に用いられる値であるから、引用発明1における「しきい値」と、本願発明6における「閾値」とは、信号特性との比較に用いられる点で共通する。

ケ.上記ア.-ク.より、本願発明6と引用発明1とは、以下の点で、一致、相違する。

[一致点]
サービング・セルの信号特性を判断することと;
測定機会を、低優先度隣接セル探索のために利用するか、高優先度隣接セル探索のために利用するかを、前記判断した信号特性に基づいて選択することと;
を含み、
前記低優先度隣接セル探索は無線接続性を維持するためのものであり、前記高優先度隣接セル探索は、前記サービング・セルと比較して強化されたワイヤレス・サービスにアクセスするためのものであり、前記強化されたワイヤレス・サービスには、前記無線接続性の維持すること以上の追加的サービスが含まれ、
前記判断した信号特性が閾値を下回る場合、前記測定機会は前記低優先度隣接セル探索のために利用される、
方法。

[相違点]
ア.サービング・セルの信号特性が、本願発明6においては信号強度であるのに対し、引用発明1においては信号品質である点。
イ.測定機会が、本願発明6においては、セル・フォワード・アクセス・チャネル測定機会であるのに対し、引用発明1においては、どのような測定機会であるかが特定されていない点。
ウ.本願発明6においては、「サービング・セル」が、「WCDMAである第1の無線アクセス技術RATに従って動作」し、「高優先度隣接セル探索」が、「E-UTRANである第2のRATにおける探索、又は、前記サービング・セルの前記サービング・レイヤの優先度以下の優先度を有する周波数レイヤにおける探索」を含み、「低優先度隣接セル探索」が「GERANである第2のRATにおける探索、又は、前記サービング・セルの前記サービング・レイヤの優先度以下の優先度を有する周波数レイヤにおける探索」を含むのに対し、引用発明においては、サービング・セルが動作する無線アクセス技術RATも、高優先度及び低優先度隣接セル探索において探索されるRATや周波数レイヤの優先度も特定されていない点。

(2)相違点についての判断
まず、上記相違点ウ.について検討する。
上記相違点ウ.に係る本願発明6の構成は、上記引用文献1及び2には記載されておらず、本願優先日前において周知技術であるともいえない。
したがって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明6は、引用文献1及び2に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

2.本願発明1、10及び13について
本願発明1、10及び13も、本願発明6と同じく、上記「第6 対比・判断」の1.(1)で示した相違点ウ.に係る構成を含むものであるから、上記(2)で示したものと同じ理由により、当業者であっても、引用文献1及び2に記載された発明に基づいて、容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

3.本願発明2-5、7-9、11、12及び14について
本願発明2-5、7-9、11及び12並びに14は、それぞれ、本願発明1、6、10及び13と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1、6、10及び13と同じ理由により、引用文献1及び2に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

第7 原査定についての判断
平成29年7月25日付けの補正により、補正後の請求項1-14は、下記の事項を有するものとなった。

「前記サービング・セルは、WCDMAである第1の無線アクセス技術RATに従って動作し、
前記高優先度隣接セル探索は、E-UTRANである第3のRATにおける探索、又は、前記サービング・セルのサービング・レイヤよりも優先度が高い周波数レイヤにおける探索を含み、
前記低優先度隣接セル探索は、GERANである第2のRATにおける探索、又は、前記サービング・セルの前記サービング・レイヤの優先度以下の優先度を有する周波数レイヤにおける探索を含み、
前記判断した信号強度が閾値を下回る場合、前記測定機会は前記低優先度隣接セル探索のために利用される」

当該事項は、原査定における引用文献1-3には記載されておらず、本願優先日前における周知技術でもないので、本願発明1-14は、原査定における引用文献1-3に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
したがって、原査定を維持することはできない。

第8 むすび
以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2017-09-14 
出願番号 特願2013-553057(P2013-553057)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (H04W)
最終処分 成立  
前審関与審査官 久慈 渉  
特許庁審判長 北岡 浩
特許庁審判官 近藤 聡
清水 祐樹
発明の名称 チャネル測定機会における優先測定規則  
代理人 川守田 光紀  
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