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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 発明同一 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1333762
審判番号 不服2017-2066  
総通号数 216 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-12-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-02-13 
確定日 2017-10-19 
事件の表示 特願2015-193830「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 4月 6日出願公開、特開2017- 64073〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯
本願は、平成27年9月30日の出願であって、平成28年5月30日付けで拒絶の理由が通知され、これに対して、同年8月2日に意見書及び手続補正書が提出され、同年12月13日付けで拒絶査定がなされた。これに対して、平成29年2月13日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、同時に手続補正がなされたものである。

第2.平成29年2月13日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成29年2月13日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1.本件補正について
本件補正は、特許請求の範囲の補正を含んでおり、本件補正により、平成28年8月2日付けの手続補正書における特許請求の範囲の請求項1における
「開始条件の成立に基づき図柄の変動表示を実行し、該変動表示の結果に基づいて遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技機において、
前記変動表示を演出する変動演出を画像表示部で実行する変動演出実行手段と、
前記変動演出の進行に応じた演出音を音出力部から出力させる演出音出力手段と、
所定の操作部の操作に基づいて、前記音出力部から出力される前記演出音の音量を規定する音量値を所定の音量値に設定する音量値設定手段と、
前記音量値設定手段によって設定された前記音量値を示す音量値画像を前記画像表示部に表示させる音量値画像表示手段と、を備え、
前記音量値画像表示手段は、前記変動演出が開始される場合には、前記画像表示部に表示している音量値画像を消去し、
前記音量値設定手段は、前記変動演出が開始された後であっても、前記所定の操作部が操作されると前記音量値を設定可能であることを特徴とする遊技機。」

は、審判請求時に提出された手続補正書(平成29年2月13日付け)における請求項1の
「A 開始条件の成立に基づき図柄の変動表示を実行し、該図柄の変動表示の結果に基づいて遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技機において、
B 前記図柄の変動表示の実行中に演出図柄の変動表示を伴う変動演出を画像表示部で実行する変動演出実行手段と、
C 前記変動演出の進行に応じた演出音を音出力部から出力させる演出音出力手段と、
D 所定の操作部の操作に基づいて、前記音出力部から出力される前記演出音の音量を規定する音量値を所定の音量値に設定する音量値設定手段と、
E 前記音量値設定手段によって設定された前記音量値に対応する音量値画像を前記画像表示部に表示させる音量値画像表示手段と、を備え、
F1 前記音量値画像表示手段は、
前記音量値画像の表示中に前記演出図柄の変動表示が開始される場合には、前記画像表示部に表示している前記音量値画像を消去し、
F2 前記演出図柄の変動表示の実行中に前記所定の操作部が操作された場合には、前記音量値画像を所定時間に亘って前記画像表示部に表示し、
F3 前記音量値画像の表示中に前記演出図柄の変動表示が終了する場合には、前記所定時間の経過前であっても前記画像表示部に表示している前記音量値画像を消去し、
G 前記音量値設定手段は、前記演出図柄の変動表示が開始された後であっても、前記音量値画像が表示されているときに前記所定の操作部が操作されると前記音量値を設定可能であることを特徴とする
H 遊技機。」

に補正された(下線は、補正箇所を明示するために当審にて付した。また、A?Hは分説のため当審にて付与した。以下「構成A」などという場合がある。)。

2.補正の目的
上記補正は、補正前の請求項1に記載した、発明を特定するために必要な事項について、
(1)「変動表示」を「図柄の変動表示」と限定し、
(2)「変動演出実行手段」が「画像表示部で実行する」「変動演出」について、単に「前記変動表示を演出する」、すなわち、変動表示という状態を盛り上げるために内容を工夫した(演出)、といった程度の抽象的な特定事項であったところを、前記(1)の限定を含み「前記図柄の変動表示の実行中に演出図柄の変動表示を伴う」、すなわち、変動表示の実行中に行われる演出であること、および、演出図柄の変動表示を伴う演出であること、を具体的に特定する特定事項へと限定し、
(3)「音量値画像表示手段」の機能に関し、該「音量値画像表示手段」が「音量値画像を消去」する場合について、単に「前記変動演出が開始される場合」と特定していたところを、「前記音量値画像の表示中に前記演出図柄の変動表示が開始される場合」へと限定し、
(4)「音量値画像表示手段」の機能に関し、前記構成F2の
「前記演出図柄の変動表示の実行中に前記所定の操作部が操作された場合には、前記音量値画像を所定時間に亘って前記画像表示部に表示」する機能と、前記構成F3の
「前記音量値画像の表示中に前記演出図柄の変動表示が終了する場合には、前記所定時間の経過前であっても前記画像表示部に表示している前記音量値画像を消去」する機能とを追加する限定を行い、
(5)「音量値設定手段」が「前記音量値を設定可能」となる「前記所定の操作部が操作される」場合について、単に「前記変動演出が開始された後であっても、」と特定していたものを、前記構成Gの「前記演出図柄の変動表示が開始された後であっても、前記音量値画像が表示されているときに」へと、すなわち、「変動演出」を「演出図柄の変動表示」へ限定するとともに、「前記音量値画像が表示されているとき」なる条件を追加する限定を行ったものである。
そして、本件補正前の特許請求の範囲の請求項1に記載された発明と本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題は同一である。
よって、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そして、本件補正は新規事項を追加するものではない。

3.本件補正発明の独立特許要件についての検討
そこで、本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、その請求項1に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。

(1)本件補正発明について
ア 本件補正発明の構成
本件補正発明は、上記1.の本件補正の概要にも示した、次のとおりのものである(分説については上記のとおり。また、下線は必要に応じ当審にて付与。)

「A 開始条件の成立に基づき図柄の変動表示を実行し、該図柄の変動表示の結果に基づいて遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技機において、
B 前記図柄の変動表示の実行中に演出図柄の変動表示を伴う変動演出を画像表示部で実行する変動演出実行手段と、
C 前記変動演出の進行に応じた演出音を音出力部から出力させる演出音出力手段と、
D 所定の操作部の操作に基づいて、前記音出力部から出力される前記演出音の音量を規定する音量値を所定の音量値に設定する音量値設定手段と、
E 前記音量値設定手段によって設定された前記音量値に対応する音量値画像を前記画像表示部に表示させる音量値画像表示手段と、を備え、
F1 前記音量値画像表示手段は、
前記音量値画像の表示中に前記演出図柄の変動表示が開始される場合には、前記画像表示部に表示している前記音量値画像を消去し、
F2 前記演出図柄の変動表示の実行中に前記所定の操作部が操作された場合には、前記音量値画像を所定時間に亘って前記画像表示部に表示し、
F3 前記音量値画像の表示中に前記演出図柄の変動表示が終了する場合には、前記所定時間の経過前であっても前記画像表示部に表示している前記音量値画像を消去し、
G 前記音量値設定手段は、前記演出図柄の変動表示が開始された後であっても、前記音量値画像が表示されているときに前記所定の操作部が操作されると前記音量値を設定可能であることを特徴とする
H 遊技機。」

イ 本件補正発明の認定
上記構成Aの「遊技価値」とは、本件明細書【2361】に
「遊技の結果に基づいて遊技者に遊技価値(大当たり遊技、小当たり遊技)を付与可能な遊技機」
なる記載があることから(【2367】【2394】【2412】にも同様の記載がある)、大当たり遊技、小当たり遊技のような遊技者にとって有利な遊技状態を意味すると認められる。

(2)先願に記載された発明
本願の出願の日前の他の特許出願であって、その出願後に出願公開がされた特願2015-183612号(特開2017-56008号公報参照。以下「先願」という。)の願書に最初に添付した明細書又は図面(以下「先願明細書等」という。)には、次の事項が図面とともに記載されている(下線は当審にて付した。以下同じ。)。

(ア)「【0007】
・・・
(2) 前記(1)に記載の遊技機において、 前記第1報知は、音量調整のための表示(音量調整表示VL等)である。」

(イ)「【0018】
・・・
【図18】非変動中画面表示処理を示すフローチャートである。
・・・
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機、スロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、遊技を行なうことが可能な遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
【0020】
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は当り種別表である。
・・・
【0028】
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、主基板(遊技制御基板)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行され、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行されるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
【0029】
第1特別図柄表示器8aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、演出表示装置9においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
【0030】
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。
【0031】
ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左、右の図柄表示領域で同じ図柄が停止し、中の図柄表示領域で図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左、右の図柄表示領域で停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
【0032】
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。
・・・
【0038】
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件(第1実行条件)または第2始動条件(第2実行条件)が成立(たとえば、遊技球が始動入賞領域としての第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。また、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のような始動領域に遊技球が進入したにもかかわらず未だ開始条件が成立していない変動表示について、所定の上限数の範囲内で情報を記憶することが保留記憶と呼ばれる。また、このような保留記憶という用語は、保留記憶された情報(保留記憶情報)を示す(特定する)場合にも用いられる。」

(ウ)「【0045】
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当り表示結果として大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。」

(エ)「【0072】
演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31から演出制御基板80の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示制御を行なう他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なうとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なう等、各種の演出制御を行なう。」

(オ)「【0179】
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。図12は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。」


(カ)「【0208】
客待ちデモ指定コマンドを受信した演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定期間経過後に非遊技中(非変動中)と判定し、客待ち中用のデモンストレーション画面(デモ画面)の表示(以下、デモ画面表示とも称する)を実行する。デモ画面表示中には、演出表示装置9の画面上にパチンコ遊技機1の演出のポイント(演出の要点)を説明する映像が流れる。」

(キ)「【0219】
音量調整操作により表示される音量調整表示VLは、遊技者がプッシュボタン120を操作する戻る操作があった場合、または、音量調整表示VLが表示されてから音量調整操作がなくt3(3秒)経過した場合に消去される。」

(ク)「【0227】
また、スティックコントローラ122の操作があった場合には、音量調整表示VLが表示され、プッシュボタン120の操作があった場合には、メニュー画面が表示される。よって、音量調整のようにスティックコントローラ122を左右に動かすような簡単な操作では、デモ画面表示を継続して表示し、メニュー画面を表示した後にパスワード入力をするような複雑な操作では、デモ画面表示が終了する。このようにすれば、操作に応じて、好適にデモ画面表示を実行することができる。
・・・
【0231】
次に、図15にデモ画面表示中の画面の処理について説明する。図16?図21は、演出制御メイン処理における非変動中画面表示処理を示すフローチャートである。・・・。
【0232】
S402において演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値が変動パターンコマンド受信待ち処理に対応した値であるか否か、つまり変動中や大当り遊技中でない非変動中であるか否かを判定する。ここで、演出制御プロセスフラグの値が変動パターンコマンド受信待ち処理に対応した値である場合は、S403に進む。一方、演出制御プロセスフラグの値が変動パターンコマンド受信待ち処理に対応した値でない場合は、S407に進む。
【0233】
S407において演出制御用CPU101は、第1?第5タイマや確認音出力中タイマなどの各種タイマのうち、いずれかのタイマがカウント中であるか否かを判定する。第1?第5タイマは、後述するように、演出表示装置9に表示される表示画面(表示映像)に応じて設けられたタイマであり、それぞれの表示画面(表示映像)が表示開始した時点から所定時間の経過をカウントし、タイムアップした時点で異なる表示画面(表示映像)に切替えるために設けられている。また、確認音出力中タイマは、後述するように、音量調整操作があったときに、確認音が出力開始した時点から所定時間の経過をカウントし、タイムアップした時点で確認音の出力を終了するために設けられている。ここで、いずれのタイマもカウント中でない場合は、当該非変動中画面表示処理を終了する。一方、いずれかのタイマがカウント中である場合は、カウント中のタイマを終了し(S408)、S409に進む。
【0234】
S409において演出制御用CPU101は、終了したタイマに対応する処理が実行中であるか否かを判定する。終了したタイマに対応する処理とは、たとえば、第1?第5タイマに対応した表示画面(表示映像)の表示処理や確認音出力中タイマに対応した確認音の出力処理となっている。ここで、終了したタイマに対応する処理がない場合は、当該非変動中画面表示処理を終了する。一方、終了したタイマに対応する処理がある場合は、対応する処理を終了し(S410)、当該非変動中画面表示処理を終了する。
【0235】
このように、図15に示したようなデモ画面や音量調整画面やメニュー画面やメニュー画面から選択される各項目の実行中の画面の表示中に、演出制御プロセスフラグの値が変動パターンコマンド受信待ち処理に対応した値でなくなった場合、つまり変動表示が開始されると、表示中の画面(映像)が終了して変動表示画面が開始されるようになっている。」

(ケ)「【0250】
図18に示すように、第2タイマ(t2)がカウント中である場合に進むS440において、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作による音量調整操作があるか否かを判定する。音量調整操作がある場合には、第3タイマ(t3=3秒)に対応したカウント値をセットする(S446)。次いで、当該第3タイマ(t3=3秒)のカウントを開始する(S447)。次いで、図15(E)示すように、音量調整表示VL等をデモ画面表示に対して重畳表示する(S448)。次いで、S460の処理へ進む。
・・・
【0255】
図19に示すように、第3タイマ(t3=3秒)がカウント中である場合に進むS460において、演出制御用CPU101は、確認音が出力中であることを示す確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定する。ここで、確認音出力中タイマがカウント中でない場合は、S461に進む。・・・。
・・・
【0258】
S461においては、スティックコントローラ122の操作による音量調整操作があるか否かを判定する。スティック操作がなければ、S467へ進む。S461においてスティック操作があれば、スティックコントローラ122の操作内容に応じてデモ画面表示に重畳表示している音量調整表示VLの音量表示を変更する(S462)。次いで、演出制御用CPU101は、重畳表示の音量に対応した音量を設定する(S463)。このような設定が行なわれると、これ以降において、この設定された音量で演出などが実行される。」

(コ)「【0273】
図22は、変動表示中の画面の表示例を説明するための図である。図22(A)に示すように、変動表示中(変動中)は、左、中、右の変動表示領域で演出図柄が変動する(図中の下向きの矢印)。画面の左下は、保留表示を示している。このような変動表示中にもスティックコントローラ122を操作することに応じて音量調整表示VLを表示することができる。
【0274】
図22(B)に示すように、変動中にスティックコントローラ122が操作された場合には、音量調整表示VLが変動中の演出図柄と一部が重なるように重畳表示される。このような音量調整表示VLは、3秒間の表示される。また、図22(C)に示すように、リーチ中であってもスティックコントローラ122が操作された場合には、音量調整表示VLが変動中のリーチ図柄と一部が重なるように重畳表示される。
【0275】
しかしながら、図22(D)に示すように、変動表示が停止する際には、音量調整表示VLが表示されてから3秒が経過する前であっても音量調整表示VLは消去される。ここで、変動表示が停止する際の変動表示の表示結果は、遊技にとって重要な情報であるので、変動表示が停止し最終の図柄の表示結果が表示されている最中に音量調整表示VLが演出図柄の上に重畳表示されていては、表示結果を認識し難い。そこで、3秒の経過前に変動表示が終了したときには併せて音量調整表示VLを終了させることで、変動表示の表示結果を視認することを阻害しないようにすることができる。」

上記記載事項(ア)?(コ)及び先願の図面から、以下の事項が導かれる。

(あ)上記【0038】には、
(a)「変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立した後、変動表示の開始条件が成立したことに基づいて」「第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示」が「開始され、」「変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する」
ことが記載されているといえる。
よって、先願明細書等には、
(あー1)「変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立した後、変動表示の開始条件が成立したことに基づいて第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示し、」(a)
「変動表示の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される」(【0029】)
「パチンコ遊技機1」(【0020】)
が記載されているといえる。

(い)上記【0028】には、
(a)「第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって」「演出表示装置9で演出表示が実行され、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって」「演出表示装置9で演出表示」を「実行」する「演出制御用マイクロコンピュータ」
が記載されているといえる。
ここで、上記【0179】には
「演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)」
と記載されていることから、「演出制御用マイクロコンピュータ」および「演出制御用マイクロコンピュータ100」は「演出制御用CPU101」と読み替えることができるといえるから、先願明細書等には
(いー1)「第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示が実行され、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示を実行する演出制御用CPU101」
が記載されているといえる。

(う)上記【0030】?【0032】には、
「演出表示装置9において」「リーチ演出」が実行されている「際に、」「演出が」「音で行われる」
ことが記載されているといえる。ここで、「リーチ演出」が上記(い)の「演出表示装置9」による「演出表示」に含まれることは明らかである。
また、上記【0072】には
「演出制御用マイクロコンピュータ」は、「演出表示装置9の変動表示制御を行なう他、」「音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なう」
ことが記載されているといえる。
また、「演出制御用マイクロコンピュータ100」を「演出制御用CPU101」と読み替えることができる点は上記(い)のとおりである。
よって、先願明細書等には、
「演出表示」に含まれる「リーチ演出」が実行されている際に、「スピーカ27からの音出力の制御を行なう」「演出制御用CPU101」
が記載されているといえる。

(え)上記【0179】には
(a)「演出制御用CPU101」「が実行する演出制御メイン処理」
との記載があることから、「演出制御メイン処理」とは演出制御用CPU101により実行される処理であるといえる。
そうすると、上記【0231】において
(b)「演出制御メイン処理における非変動中画面表示処理を示すフローチャート」
とされる図19に記載されたフローチャートの各ステップも、前記演出制御用CPU101によって実行されるものであるといえる。
また、上記【0258】には、前記図19のステップS461において、
(c)「スティックコントローラ122の」「スティック操作があれば」「スティックコントローラ122の操作内容に応じてデモ画面表示に重畳表示している音量調整表示VLの音量表示を変更する(S462)」
ことが記載されている、
といえ、ここでの「デモ画面」とは、【0208】に、
「演出表示装置9の画面上に」「映像が流れる」演出
であることが説明されていることから、
(d)前記(c)で該「デモ画面」に「重畳表示」される「音量表示」も演出表示装置9の画面上に対してなされる表示である、
といえ、前記(a)から、
(e)図19のフローチャート内のステップ(S462)である前記(c)の処理も、「演出制御用CPU101」によって行われるものである、
といえる。
また、
(f)「スピーカ27からの音出力の制御を行なう」ことが「演出制御用CPU101」により行われること、
つまり、演出制御用CPU101により制御される音出力がスピーカ27から出力される音出力であること、
は、上記(う)のとおりである。

以上から、先願明細書等には、
(えー1)スティックコントローラ122の操作内容に応じて、(c)
スピーカ27からの音出力の (う)
音量を設定する、演出制御用CPU101 (c)

および、

(えー2)スティックコントローラ122の操作内容に応じて、(c)
演出表示装置9の画面上に対してなされる、(d)
デモ画面表示に重畳表示している音量調整表示VLの音量表示を変更し、(c)
次いで、重畳表示の音量に対応した音量を設定する、(【0258】)
演出制御用CPU101 (a)(b)(e)
が記載されているといえる。

(お)上記【0235】には、
(おー1)「音量調整画面」「の実行中の画面の表示中に、」「変動表示が開始されると、表示中の画面(映像)が終了して変動表示画面が開始されるようになっている。」
との処理が記載されているといえる。
ここで「音量表示画面の実行中の画面」が上記(えー2)の「音量調整表示VL」または「音量調整表示VLの音量表示」に対応することは明らかである。よって、前記「音量表示画面の実行中の画面」を指す「表示中の画面(映像)」もまた「音量調整表示VL」または「音量調整表示VLの音量表示」に対応するといえる。

また、上記【0045】には、
(おー2)「第1特別図柄の変動表示」「、および」「第2特別図柄の変動表示時間中に、」「演出図柄の変動表示を行な」い、「第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。」「また、」「第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している」
ことが記載されているといえるから、前記(おー1)での「変動表示」が、相互に同期して実行される「第1特別図柄」、「第2特別図柄」、および演出表示装置9での演出図柄の変動表示を指すことは、【0045】の記載から明らかである。

また、前記「変動表示」と、該「変動表示」の表示開始と引き替えに終了する前記「音量調整表示VL」とが共に、前記(おー2)で認定したとおりの該変動表示と同じ「演出表示装置9」に表示されるものであることも明らかであるといえる。

また、上記【0232】?【0234】には、
(おー3)「演出制御用CPU101は、」「演出制御プロセスフラグの値が変動パターンコマンド受信待ち処理に対応した値でない場合は、S407に進む。」「S407において演出制御用CPU101は、」「いずれかのタイマがカウント中である場合は、カウント中のタイマを終了し(S408)、S409に進む。」「S409において演出制御用CPU101は、」「終了したタイマに対応する処理がある場合は、対応する処理を終了し(S410)、当該非変動中画面表示処理を終了する」
なる図15に記載された処理フローについて記載されているといえ、前記(おー1)の処理は該(おー3)を言い換えたものであるから、前記(おー1)の処理の主体は「演出制御用CPU101」であるといえる。

よって、先願明細書等には
(おー4)演出制御用CPU101は、音量調整表示VLの表示中に変動表示が開始されると、演出表示装置9に表示中の音量調整表示VLを終了する、
ことが記載されているといえる。

(か)上記【0273】?【0274】には、
(かー1)「演出図柄が変動する」「変動表示中に」「スティックコントローラ122を操作することに応じて音量調整表示VLを表示することができ」、「変動中にスティックコントローラ122が操作された場合には、音量調整表示VLが変動中の演出図柄と一部が重なるように重畳表示され」、「このような音量調整表示VLは、3秒間」「表示される」
ことが記載されているといえる。
(かー2)ここで、演出図柄や音量調節表示VLの表示対象が演出表示装置9であり、該演出表示装置9に対する演出図柄や音量調節表示VLの表示処理が演出制御用CPU101によって行われることは、上記(い-1)および(えー2)で認定したとおりである。
よって、先願明細書等には、
(かー3)演出制御用CPU101は、(かー2)
演出図柄が変動する変動表示中にスティックコントローラ122が操作された場合には、音量調整表示VLが3秒間、(かー1)
演出表示装置9に表示する、 (かー1)、(かー2)
ことが記載されているといえる。

(き)上記【0275】には、
(a)「変動表示が停止する際には、音量調整表示VLが表示されてから3秒が経過する前であっても音量調整表示VLは消去される。」
と記載されている。
(b)ここで、該消去前には「音量調整表示VL」が表示されていたことが明らかである。
よって、該(a)、上記(お-1)および(か-2)から、先願明細書等には、
(きー1)演出制御用CPU101は、 (か-2)
音量調整表示VLが表示されているときに、(b)
演出図柄の変動表示が停止する際には、音量調整表示VLが表示されてから3秒が経過する前であっても音量調整表示VLを消去する、 (a)、(お-2)
ことが記載されているといえる。

(く)上記【0273】?【0274】には、上記(か-3)で認定したとおり、
(a)「演出図柄が変動する」「変動表示中に」「スティックコントローラ122を操作することに応じて音量調整表示VLを表示することができ」、「変動中にスティックコントローラ122が操作された場合には、音量調整表示VLが変動中の演出図柄と一部が重なるように重畳表示され」、「このような音量調整表示VLは、3秒間」「表示される」
ことが記載されているといえる。

ここで、「音量調整表示VL」については上記【0007】に
「音量調整のための表示(音量調整表示VL等)」
との記載があることから、
(b)該表示が音量調整操作を行うために表示されるものであること、
が明らかであり、さらに、上記【0219】には
「音量調整操作により表示される音量調整表示VLは、遊技者がプッシュボタン120を操作する戻る操作があった場合、または、音量調整表示VLが表示されてから音量調整操作がなくt3(3秒)経過した場合に消去される。」
なる記載があることから、具体的には、
(c)該表示が3秒間なされる間に音量調整操作があった場合に、音量調整を可能とするものであり、該3秒の表示期間が音量調整操作なく経過した場合は該表示が消去されるとともに、音量調整操作もできなくなるように制御されるもの、
つまり、
(c’)音量調整表示VLが表示されている期間のみ音量調整操作を行うことができるように制御されるもの、
であると言える。
また、音量の設定が「演出制御用CPU101」により行われることは上記(えー1)で認定したとおりである。

加えて、上記【0250】?【0258】には、「音量調整表示VL」と音量調整操作との関係について、デモ画面表示中に行う場合を例に、
(d)「演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作による音量調整操作があるか否かを判定する。音量調整操作がある場合には、」「第3タイマ(t3=3秒)のカウントを開始」し、「音量調整表示VL等をデモ画面表示に対して重畳表示」し、(【0250】)
「第3タイマ(t3=3秒)がカウント中である場合に進むS460」で「確認音出力中タイマがカウント中でない場合」「に進む」「S461」では、(【0251】)
「スティック操作があれば、スティックコントローラ122の操作内容に応じてデモ画面表示に重畳表示している音量調整表示VLの音量表示を変更する(S462)。次いで、演出制御用CPU101は、重畳表示の音量に対応した音量を設定する(S463)」(【0258】)
ことが記載されているといえる。この記載事項はすなわち、
[1]音量調整表示VL等をデモ画面表示に対して重畳表示(3秒間)
[2]スティック操作(前記3秒間の間)
[3]音量調整表示VLの音量表示を変更
[4]重畳表示の音量に対応した音量を設定
なる一連の処理フローを示すといえ、このことも、前記(b)(c’)で認定したとおりの、音量調整表示VLの表示と音量調整操作との一体性・同時性を裏付けるといえる。

そして、変動表示中に前記スティックコントローラー122を操作することで前記音量調整表示VLを表示した際に、表示と操作に関しデモ画面中に該表示を行う場合と特段異なる手順で制御がなされる旨の記載は先願明細書等の中になく、前記(a)で認定したとおり、「3秒」なる該表示の表示期間も共通する。

以上のとおりであるから、
(e)前記(a)で認定した変動表示中に、スティックコントローラ122の操作に応じて行われる「音量調整表示VL」の表示制御においても、該表示が3秒間なされている間にスティックコントローラー122を操作することで音量値を設定(変更)可能であること
は、先願明細書等の記載事項から認定される前記(b)?(d)の事項から明らかであるといえる。

よって、先願明細書等には、
(くー1)演出制御用CPU101は、演出図柄が変動する変動表示中にスティックコントローラ122を操作することに応じて音量調整表示VLが3秒間表示されている間にスティックコントローラー122を操作することで音量値を設定可能である、(a)(e)(えー1)
ことが記載されているといえる。

(け)上記(ア)?(コ)の記載事項、上記(あ)?(く-1)の認定事項から、先願明細書等には次の発明(以下「先願発明」という。)が記載されていると認められる(a?hは、本件補正発明の分説A?Hに対応させて付与した。)。

「a 変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立した後、変動表示の開始条件が成立したことに基づいて第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示し、
変動表示の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御されるパチンコ遊技機1であって、(あ-1)
b 第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行され、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示を実行する演出制御用CPU101と、(い-1)
c 演出表示に含まれるリーチ演出が実行されている際に、スピーカ27からの音出力の制御を行なう演出制御用CPU101と、(う)
d スティックコントローラ122の操作内容に応じて、スピーカ27からの音出力の音量を設定する、演出制御用CPU101と、(えー1)
e スティックコントローラ122の操作内容に応じて、演出表示装置9の画面上に対してなされる、デモ画面表示に重畳表示している音量調整表示VLの音量表示を変更し、次いで、重畳表示の音量に対応した音量を設定する演出制御用CPU101と、(えー2)
f1 演出制御用CPU101は、
音量調整表示VLの表示中に変動表示が開始されると、演出表示装置9に表示中の音量調整表示VLを終了し、(お-4)
f2 演出図柄が変動する変動表示中にスティックコントローラ122が操作された場合には、音量調整表示VLが3秒間演出表示装置9に表示し、(か-3)
f3 音量調整表示VLが表示されているときに、演出図柄の変動表示が停止する際には、音量調整表示VLが表示されてから3秒が経過する前であっても音量調整表示VLを消去し、(き-1)
g 演出制御用CPU101は、演出図柄が変動する変動表示中に、スティックコントローラ122を操作することに応じて音量調整表示VLが3秒間表示されている間にスティックコントローラー122を操作することで、音量値を設定可能である、(くー1)
h パチンコ遊技機1。(あ)」

(3)対比
本件補正発明と先願発明とを、分説に従い対比する。(以下、先願発明の各構成については単に「構成a」などといい、本件補正発明の各構成は単に「構成A」などということがある。)

ア 先願発明における構成aの
「変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立した後、変動表示の開始条件が成立したこと」
「第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示」
「変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示し、
変動表示の表示結果として特定表示結果が表示されたとき」
「遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される」
は、それぞれ本件補正発明の
「開始条件の成立」
「図柄の変動表示」
「図柄の変動表示の結果」
「図柄の変動表示の結果に基づいて」
「遊技者に所定の遊技価値を付与」
に相当する。
したがって、先願発明における構成aの
「変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立した後、変動表示の開始条件が成立したことに基づいて第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示し、
変動表示の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御されるパチンコ遊技機1であって、」
は、本件補正発明の構成Aの
「開始条件の成立に基づき図柄の変動表示を実行し、該図柄の変動表示の結果に基づいて遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技機において、」
に相当する。

イ 先願発明における構成bの
「第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているとき」および「第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているとき」
「その変動表示に伴なって演出表示が実行され」ること
「演出制御用CPU101」
はそれぞれ、本件補正発明の構成Bの
「前記図柄の変動表示の実行中」
「演出図柄の変動表示を伴う変動演出を画像表示部で実行する」こと
「変動演出実行手段」
に相当する。
したがって先願発明における構成bの
「第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示が実行され、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示を実行する演出制御用CPU101と、」
は、本件補正発明の構成Bの
「前記図柄の変動表示の実行中に演出図柄の変動表示を伴う変動演出を画像表示部で実行する変動演出実行手段と、」
に相当する。

ウ 先願発明における構成cの
「演出表示」
「スピーカ27からの音出力の制御を行なう」
「演出制御用CPU101」
はそれぞれ、本件補正発明の構成Cの
「変動演出」
「演出音を音出力部から出力させる」
「演出音出力手段」
に相当する。

また、構成cの「演出表示に含まれるリーチ演出が実行されている際」とは、演出表示が進行する中でリーチ演出に至った時のことであるから、構成cの「演出表示に含まれるリーチ演出が実行されている際に、スピーカ27からの音出力の制御を行なう」とは、「演出表示の進行に応じてスピーカ27からの音出力の制御を行なう」ことに、その一具体的形態として含まれるといえる。

したがって先願発明における構成cの
「演出表示に含まれるリーチ演出が実行されている際に、スピーカ27からの音出力の制御を行なう演出制御用CPU101と、」
は、本件補正発明の構成Cの
「前記変動演出の進行に応じた演出音を音出力部から出力させる演出音出力手段と、」
に相当する。

エ 先願発明における構成dの
「スティックコントローラ122」
「スピーカ27」
「演出制御用CPU101」
はそれぞれ、本件補正発明の構成Dの
「所定の操作部」
「音出力部」
「音量値設定手段」
に相当する。
したがって先願発明における構成dの
「スティックコントローラ122の操作内容に応じて、スピーカ27からの音出力の音量を設定する、演出制御用CPU101と、」
は、本件補正発明の構成Dの
「所定の操作部の操作に基づいて、前記音出力部から出力される前記演出音の音量を規定する音量値を所定の音量値に設定する音量値設定手段と、」
に相当する。

オ 先願発明の構成eでは、音量として
「重畳表示の音量に対応した音量を設定」
されていること、つまり、「音量」が「重畳表示の音量」すなわち「デモ画面表示に重畳表示している音量調整表示VLの音量表示」に「対応し」て「設定」されていることから、逆に該「音量表示」は前記「音量」に対応したものであるということができる。
また、該構成eの「演出制御用CPU101」は本件補正発明の「音量値画像表示手段」に相当する。
また、音量値の設定が構成Dの音量値設定手段に相当する先願発明の演出制御用CPU101によってなされることは上記エで認定したとおりである。
したがって先願発明における構成eの
「スティックコントローラ122の操作内容に応じて、演出表示装置9の画面上に対してなされる、デモ画面表示に重畳表示している音量調整表示VLの音量表示を変更し、次いで、重畳表示の音量に対応した音量を設定する演出制御用CPU101と、」
は、本件補正発明における構成Eの
「前記音量値設定手段によって設定された前記音量値に対応する音量値画像を前記画像表示部に表示させる音量値画像表示手段と、」
に相当する。

カ 先願発明における構成f1の
「演出制御用CPU101は、音量調整表示VLの表示中に変動表示が開始されると、演出表示装置9に表示中の音量調整表示VLを終了し、」
が、本件補正発明の構成F1の
「前記音量値画像表示手段は、
前記音量値画像の表示中に前記演出図柄の変動表示が開始される場合には、前記画像表示部に表示している前記音量値画像を消去し、」
に相当することは明らかである。

キ 先願発明における構成f2の
「演出図柄が変動する変動表示中にスティックコントローラ122が操作された場合には、音量調整表示VLが3秒間演出表示装置9に表示し、」
が、本件補正発明の構成F2の
「前記演出図柄の変動表示の実行中に前記所定の操作部が操作された場合には、前記音量値画像を所定時間に亘って前記画像表示部に表示し、」
に、「所定時間」として「3秒間」を特定した態様として含まれることは明らかである。

ク 先願発明における構成f3の
「音量調整表示VLが表示されているときに、演出図柄の変動表示が停止する際には、音量調整表示VLが表示されてから3秒が経過する前であっても音量調整表示VLを消去し、」
が、本件補正発明の構成F3の
「前記音量値画像の表示中に前記演出図柄の変動表示が終了する場合には、前記所定時間の経過前であっても前記画像表示部に表示している前記音量値画像を消去し、」
に含まれることは明らかである。

ケ 先願発明における構成gの
「演出図柄が変動する変動表示中」
は、本件補正発明の構成Gの
「演出図柄の変動表示が開始された後」
に相当する。また、その他の用語の相当関係はア?クで認定したとおりである。
よって、先願発明の構成gの
「演出制御用CPU101は、演出図柄が変動する変動表示中に、スティックコントローラ122を操作することに応じて音量調整表示VLが表示されている間にスティックコントローラー122を操作することで、音量値を設定可能である、」
は、本件補正発明の構成Gの
「前記音量値設定手段は、前記演出図柄の変動表示が開始された後であっても、前記音量値画像が表示されているときに前記所定の操作部が操作されると前記音量値を設定可能である」
に相当することが明らかである。

コ 先願発明における構成hの「パチンコ遊技機1」が本件補正発明の構成Hの「遊技機」に含まれることは明らかである。

サ 上記ア?コによれば、本件補正発明と先願発明とは、
「A 開始条件の成立に基づき図柄の変動表示を実行し、該図柄の変動表示の結果に基づいて遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技機において、
B 前記図柄の変動表示の実行中に演出図柄の変動表示を伴う変動演出を画像表示部で実行する変動演出実行手段と、
C 前記変動演出の進行に応じた演出音を音出力部から出力させる演出音出力手段と、
D 所定の操作部の操作に基づいて、前記音出力部から出力される前記演出音の音量を規定する音量値を所定の音量値に設定する音量値設定手段と、
E 前記音量値設定手段によって設定された前記音量値に対応する音量値画像を前記画像表示部に表示させる音量値画像表示手段と、を備え、
F1 前記音量値画像表示手段は、
前記音量値画像の表示中に前記演出図柄の変動表示が開始される場合には、前記画像表示部に表示している前記音量値画像を消去し、
F2 前記演出図柄の変動表示の実行中に前記所定の操作部が操作された場合には、前記音量値画像を所定時間に亘って前記画像表示部に表示し、
F3 前記音量値画像の表示中に前記演出図柄の変動表示が終了する場合には、前記所定時間の経過前であっても前記画像表示部に表示している前記音量値画像を消去し、
G 前記音量値設定手段は、前記演出図柄の変動表示が開始された後であっても、前記音量値画像が表示されているときに前記所定の操作部が操作されると前記音量値を設定可能であることを特徴とする
H 遊技機。」
である点で一致し、両者の間に相違点はない。

(4)小括
よって、本件補正発明は先願発明と同一であり、しかも、本件補正発明の発明者が先願発明の発明者と同一ではなく、また本願の出願の時において、その出願人が上記先願の出願人と同一でもないので、本件補正発明は特許法第29条の2の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができない。

4.むすび
上記3.において検討したことからみて、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3.本願発明について
1.本願発明
本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成28年8月2日付けの手続補正書により補正された、以下のとおりのものと認める。ここで、A’?Hは分説のため当審にて付与した。以下「構成A’」などという場合がある。また、構成C、Dなど、上記第2.1.の本件補正発明と同じ構成番号を付与された構成は、両発明に共通する構成である。

[本件発明]
「A’ 開始条件の成立に基づき図柄の変動表示を実行し、該変動表示の結果に基づいて遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技機において、
B’ 前記変動表示を演出する変動演出を画像表示部で実行する変動演出実行手段と、
C 前記変動演出の進行に応じた演出音を音出力部から出力させる演出音出力手段と、
D 所定の操作部の操作に基づいて、前記音出力部から出力される前記演出音の音量を規定する音量値を所定の音量値に設定する音量値設定手段と、
E 前記音量値設定手段によって設定された前記音量値を示す音量値画像を前記画像表示部に表示させる音量値画像表示手段と、を備え、
F’ 前記音量値画像表示手段は、前記変動演出が開始される場合には、前記画像表示部に表示している音量値画像を消去し、
G’ 前記音量値設定手段は、前記変動演出が開始された後であっても、前記所定の操作部が操作されると前記音量値を設定可能であることを特徴とする
H 遊技機。」

2.刊行物1に記載された事項
原査定の拒絶理由において提示された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2015-84896号公報(以下「刊行物1」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている

(ア)「【0011】
本発明の手段4の遊技機は、請求項1または手段1?手段3のいずれかに記載の遊技機であって、 遊技店用の第1許可条件が成立しているとき(例えば、設定切替スイッチ300を操作可能な状態にしたときなど)に行われる第1操作(例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルの切替操作など)に基づいて、複数段階のいずれかの段階を第1音量段階(例えば、第1音量段階など)として設定する第1設定手段(例えば、ステップS77で第1音量段階を設定する演出制御用CPU120など)と、 遊技者用の第2許可条件が成立しているとき(例えば、図29のような音量調整用の設定画面を表示しているとき)に行われる第2操作(例えば、スティックコントローラ30の操作棍への操作)に基づいて、複数段階のいずれかの段階を第2音量段階(例えば、第2音量段階など)として設定する第2設定手段(例えば、ステップS77で第2音量段階を設定する演出制御用CPU120など)と、 前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階と前記第2設定手段によって設定された前記第2音量段階とに応じた音量の演出音を演出音出力部(例えば、スピーカ8L、8Rなど)から出力させる演出音出力制御手段(例えば、ステップS77で第1音量段階と第2音量段階とに基づいて音量を設定してから、その設定した音量で演出などを行う演出制御用CPU120など)と、 遊技者が視認可能な表示領域を有する表示手段(例えば、画像表示装置5など)と、 前記表示手段を制御して前記表示領域に表示される表示内容を制御する表示制御手段(例えば、図29のような音量調整用の設定画面を表示したり、強調表示される音量段階を変更したりする表示制御を行う演出制御用CPU120など)と、 を備え、 前記表示制御手段は、前記第2操作が行われるときに前記第2音量段階を示す段階表示(例えば、複数の音量段階のうちの1つを第2音量段階として強調表示した領域5HHなど)を前記表示領域に表示し(例えば、図29のような音量調整用の設定画面を表示する表示制御を行う演出制御用CPU120など)、 前記遊技機は、前記第1操作の操作対象として、前記第1音量段階が取り得る複数段階に対応した複数位置のいずれかに前記第1操作によって物理的に変位する変位部を備える操作装置(例えば、設定切替スイッチ300など)を備え、 前記第1設定手段は、前記第1操作によって変位した前記変位部の位置に応じた前記第1音量段階を前記第1操作に基づく前記第1音量段階として設定し(例えば、ステップS77で設定切替スイッチ300のチャンネルに応じて第1音量段階を設定する演出制御用CPU120など)、 前記演出音出力制御手段は、前記変位部の位置が変更されたあとにおいて、前記表示制御手段によって前記段階表示が表示されるときに、前記第1設定手段によって新たに設定された前記第1音量段階に応じた音量の演出音を前記演出音出力部から出力させることを開始する(例えば、ステップS77において、設定切替スイッチ300のチャンネル変更後、設定画面を表示するときに、新たな第1音量段階に応じて音量を設定する演出制御用CPU120など)ことを特徴としている。
この特徴によれば、好適に音量を調整できる。」

(イ)「【0018】
・・・
【図29】音量や光量の設定に用いられる第2音量段階や第2光量段階を変更するとき(つまり、遊技者による操作によって音量や光量を変更するとき)に表示される設定画面を示す図である。」

(ウ)「【0065】
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき(例えば、この指令によって、表示制御部123は、演出制御用CPU120に制御される。)、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定して実行する。例えば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定して表示制御部123に指令することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示、異常の報知表示などを画像表示装置5に実行させるための制御を行う。」

(エ)「【0069】
上記のような構成によって、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を介してスピーカ8L、8Rを制御して前記で設定した音量の音声を出力させたり、ランプ制御基板14を介して遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける前記で設定した光量での点灯/消灯駆動を行わせたり、表示制御部123を介して画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出を実行する。・・・。」

(オ)「【0075】
遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)に進入すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたこと(第1始動口スイッチ22Aがオンになったこと)などにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
【0076】
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)に進入すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたこと(第2始動口スイッチ22Bがオンになったこと)などにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口に遊技球が進入困難または進入不可能である。」

(カ)「【0079】
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
【0080】
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる。」

(キ)「【0091】
上記飾り図柄の可変表示中には、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクター画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像を表示したり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたりする演出が実行される。これら演出を、飾り図柄の可変表示そのもの(これも演出である。)とともに、可変表示中演出という。つまり、可変表示中演出は、特別図柄の可変表示にともなって、画像表示装置5の画面上に表示される画像による演出であり、飾り図柄の可変表示そのものも含む概念である。可変表示中演出は、例えば、遊技の進行に対応して実行され、遊技の進行を遊技者に認識させるような演出であればよい。可変表示態様をリーチ態様にすることも、可変表示中演出のうちの1つである。可変表示中演出は、特別図柄の可変表示にともなって、画像表示装置5の画面上に表示される画像(飾り図柄の可変表示そのものも含む)による演出の他、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などによる演出が含まれていてもよい。
【0092】
上記可変表示中演出ではリーチ演出が実行されることがある。リーチ演出は、リーチ態様となったことに対応して実行される。リーチ演出は、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクター画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作を行う演出である。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。この実施の形態では、リーチ演出として、演出態様がそれぞれ異なるノーマルリーチ、スーパーリーチA、スーパーリーチB、及び、スーパーリーチCが用意されている(図15参照、詳しくは後述する)。」

(ク)「【0200】
次に音量等設定処理について説明する。図23は、音量等設定処理の一例を示すフローチャートである。音量等設定処理は、音量(スピーカ8L、8Rから実際に出力される音声の音量、以下単に「音量」として説明する。)の設定や光量(遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどを実際に点灯させるときの光量、以下単に「光量」として説明する。)の設定、その他メニューの表示などを行うための処理である。・・・。
・・・
【0202】
「音量・光量調整」の選択項目は、遊技者が音量や光量を調整するときに選択するものであり、選択によって、図29の設定画面が表示される。図29のように、設定画面では、複数の音量段階(丸で囲まれた「2」?「14」)及び複数の光量段階(四角で囲まれた「50%」、「75%」、「100%」)が領域5HH及び領域5HLに表示されている。なお、設定画面で表示される光量段階は、設定切替スイッチ300のチャンネルによって異なる(詳しくは後述)。各音量段階(「2」?「14」)は、それぞれ、音量の設定に用いられる第2音量段階が取り得る段階になっている。各音量段階のうち、強調表示されている音量段階(図29では「10」)が、現在の第2音量段階になる。強調表示される音量段階つまり第2音量段階は、スティックコントローラ30などを用いた操作によって、変更される。設定画面上の各光量段階(「50%」、「75%」、「100%」など)は、それぞれ、光量の設定に用いられる第2光量段階が取り得る段階になっている。各光量段階のうち、強調表示されている光量段階(図29では「75%」)が、現在の第2光量段階になる。強調表示される光量段階つまり第2光量段階は、スティックコントローラ30などを用いた操作によって、変更される。第2音量段階や第2光量段階が変更されると、変更後の段階と現在の第1音量段階や第1光量段階とに基づいて、音量や光量が設定される。つまり、図29の設定画面における強調表示された音量段階や光量段階を操作によって変更することで、音量や光量が変更される。このように、この実施の形態では、デモ画面の表示や設定画面の表示が、遊技者による音量や光量(第2音量段階や第2光量段階)の設定のための操作が行える条件(遊技者用の操作を行うための第2許可条件)になっている。」

(ケ)「【0230】
S808において演出制御用CPU120は、その操作内容に応じて強調表示している音量段階(第2音量段階)を変更する表示制御を行う。・・・。」

(コ)「【0239】
・・・また、メニュー画面や音量・光量調整の設定画面などが表示されているときに、変動が開始された場合には、そのときに強調表示されていた選択項目に対応する設定がなされた状態で、変動表示の画面に切り替わるようになっている。言い換えると強調表示されていた選択項目に対応する設定がなされた状態で音量・光量調整(変更)が不能な状態となる。」

(サ)「【0300】
変形例において、・・・遊技者側が操作できる操作手段の操作(つまり、第2音量段階や第2光量段階を変更して音量や光量を変更する操作)は、・・・飾り図柄の可変表示中などに行えるようにしたり、いつでも行えるようにしたりしてもよい。つまり、第2許可条件が常に成立していてもよい。なお、第2許可条件は、遊技者用の条件であり、この条件が成立しているときは、原則、遊技者によって操作がなされることを想定している(例外的に遊技店の従業員が業務などで操作することがあってもよい。)。・・・例えば、可変表示中では、特定の演出が行われているときに、操作棍の左右方向の傾倒操作に応じて音量や光量(第2音量段階や第2光量段階)を変更するようにしてもよい。これによって、特定の演出の実行時の音量や光量を遊技者の好みに応じて変更できる。また、特定の演出が行われていないときに、操作棍の左右方向の傾倒操作に応じて音量や光量(第2音量段階や第2光量段階)を変更するようにしてもよい。これは特に特定演出が、音量や光量を変更するための操作部と同じ操作部への操作を受け付ける演出であるときに有効である。これによって、操作部への操作が両者で被らないようにすることができる。・・・。」

(シ)【図29】は、上記【0018】で「音量や光量の設定に用いられる第2音量段階や第2光量段階を変更するとき(つまり、遊技者による操作によって音量や光量を変更するとき)に表示される設定画面を示す図である。」と説明される図であり、「音量・光量調整」と表示された矩形領域内に「音量」と表示された横長の長方形の領域(5HH)があり、その中に丸囲みの2?丸囲みの14まで段階的に1ずつ大きくなる丸囲みの数字が並んでおり、そのうち丸囲みの10が白黒反転表示されている。

上記記載事項(ア)?(シ)及び図面から、以下の(あ)?(く)の事項が導かれる。

(あ)上記【0075】?【0076】、【0079】?【0080】には、
「第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始され」、(【0075】)
「第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始され」、(【0076】)
「特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示され」、(【0079】)
「特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される」、(【0080】)
「パチンコ遊技機1」(【0075】)
が記載されているといえる。
ここで、「特図」は「特別図柄」の略語であることは当該分野における技術常識である。
また、「特別図柄の可変表示結果として」とは、「特別図柄の可変表示が行われ、その結果として」の意味であることは自明である。
よって、「第1・第2の開始条件」を「開始条件」と総称することとすると、刊行物1には、
(あー1)「開始条件が成立したことに基づいて、特別図柄の可変表示が行われ、該可変表示の結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される、パチンコ遊技機1」
が記載されているといえる。

(い)上記【0079】には、
「特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上」「では、」「飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われ」
ることが記載されている。
また、上記【0065】には、
「演出制御用CPU120は、」「飾り図柄の可変表示」「を画像表示装置5に実行させるための制御を行う」
こと、すなわち、飾り図柄のが可変表示を実行させるのが演出制御用CPU120であることが記載されているといえる。
よって、刊行物1には、
(いー1)「特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上で飾り図柄の可変表示を実行させる演出制御用CPU120」
が記載されているといえる。

(う)上記【0091】には、
(うー1)「飾り図柄の可変表示中には、」「演出が実行され」、「これら演出を、飾り図柄の可変表示そのもの(これも演出である。)とともに、可変表示中演出という。」「可変表示中演出」には、「スピーカ8L、8Rによる音声出力動作」「による演出が含まれていてもよい。」
ことが記載されている。ここでは、「可変表示演出」にスピーカ8L、8Rによる音声出力動作による演出が含まれていてもよいのであるから、前記(うー1)から、前記【0091】には
(うー2)飾り図柄の可変表示中には、可変表示中演出としてスピーカ8L、8Rによる音声出力動作による演出が実行される、
ことが記載されているといえる。
また、上記【0069】には、
「演出制御用CPU120は、」「スピーカ8L、8Rを制御して前記で設定した音量の音声を出力させたり、」「表示制御部123を介して画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出を実行する」
ことが記載されているといえる。この記載から、前記(うー2)の演出を実行するのは演出用CPU120であるということができる。
よって、刊行物1には、
(うー3)「飾り図柄の可変表示中には、可変表示中演出としてスピーカ8L、8Rによる音声出力動作による演出を実行する、演出制御用CPU120」
が記載されているといえる。

(え)上記【0011】には、
「第2操作(例えば、スティックコントローラ30の操作棍への操作)に基づいて、複数段階のいずれかの段階を第2音量段階として設定する第2設定手段(・・・演出制御用CPU120など)」
が記載されているといえる。
そして、同じく【0011】に
「前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階と前記第2設定手段によって設定された前記第2音量段階とに応じた音量の演出音を演出音出力部(例えば、スピーカ8L、8Rなど)から出力させる演出音出力制御手段」
と記載されるとおり、スピーカ8L、8Rから出力される演出音の音量は、前記「第2音量段階」に基づいて定められるのであるから、刊行物1には、
(えー1)「第2操作(例えば、スティックコントローラ30の操作棍への操作)に基づいて、スピーカ8L、8Rから出力される演出音の音量を定める第2音量段階を、複数段階のいずれかの段階に設定する第2設定手段(演出制御用CPU120など)」、
が記載されているといえる。

(お)上記【0011】には、
「前記表示制御手段は、前記第2操作が行われるときに前記第2音量段階を示す段階表示(例えば、複数の音量段階のうちの1つを第2音量段階として強調表示した領域5HHなど)を前記表示領域に表示し(・・・演出制御用CPU120など)」
と記載されている。
ここで、「表示領域」とは、同じく【0011】に
「遊技者が視認可能な表示領域を有する表示手段(例えば、画像表示装置5など)」
なる記載があるとおり、画像表示装置5の表示領域を指し、「第2音量段階」とは、上記(えー1)で「第2設定手段(演出制御用CPU120など)」により設定されるものと認定されているから、刊行物1には、
(おー1)「前記第2設定手段(演出制御用CPU120など)により設定された前記第2音量段階を示す段階表示を、画像表示装置5に表示する、表示制御手段(演出制御用CPU120)」
が記載されているといえる。

(か)上記【0239】には、
(かー1)「音量・光量調整の設定画面などが表示されているときに、変動が開始された場合には、・・・変動表示の画面に切り替わるようになっている。」
と記載されている。
ここで、「音量・光量調整の設定画面」とは、上記【0011】の
「遊技者が視認可能な表示領域を有する表示手段(例えば、画像表示装置5など)と、 前記表示手段を制御して前記表示領域に表示される表示内容を制御する表示制御手段(例えば、図29のような音量調整用の設定画面を表示したり、強調表示される音量段階を変更したりする表示制御を行う演出制御用CPU120など)」
なる記載にある「図29のような音量調整用の設定画面」を指すことが明らかであるといえる。
また、上記【0011】で前記「音量調整用の設定画面」として例示される図29には、上記のとおり、「「音量」と表示された横長の長方形の領域(5HH)があり、その中に丸囲みの2?丸囲みの14まで段階的に1ずつ大きくなる丸囲みの数字が並んでおり、そのうち丸囲みの10が白黒反転表示されている」長方形の領域(5HH)が含まれており、これが上記【0011】の
「段階表示(例えば、複数の音量段階のうちの1つを第2音量段階として強調表示した領域5HHなど)」
に該当することが明らかであるといえる。
そうすると、前記(かー1)の記載事項での「音量・光量調整の設定画面」は【0011】の「図29のような音量設定用の設定画面」に該当し、該図29の音量設定用の設定画面には上記(おー1)で認定した「段階表示」にあたる長方形の領域(5HH)が含まれるのであるから、前記(かー1)の「音量・光量調整の設定画面などが表示されているとき」は、すなわち上記(おー1)の「段階表示」が表示されているときにあたるといえる。
また、「段階表示」を画像表示装置5に表示する手段が「表示制御手段(演出制御用CPU120)」であることは(おー1)で認定したとおりである。
また、前記(かー1)で「音量・光量調整の設定画面などが表示されているときに・・・変動表示の画面に切り替わる」とは、音量・光量調整の設定画面が削除され、替わりに変動表示の画面が表示されることを意味することが明らかであるといえる。
また、前記(かー1)で、「変動」および「変動表示」とは、上記(いー1)の「飾り図柄の可変表示」に該当することが明らかである。
以上のとおりであるから、刊行物1には、
(かー2)「表示制御手段(演出制御用CPU120)は、飾り図柄の可変表示が開始された場合には、画像表示装置5に表示している段階表示を削除する」
ことが記載されているといえる。

(き)上記【0300】には、
(きー1)「遊技者側が操作できる操作手段の操作(つまり、第2音量段階や第2光量段階を変更して音量や光量を変更する操作)は、・・・飾り図柄の可変表示中などに行えるようにしたり、いつでも行えるようにしたりしてもよい。・・・例えば、可変表示中では、特定の演出が行われているときに、操作棍の左右方向の傾倒操作に応じて音量や光量(第2音量段階や第2光量段階)を変更するようにしてもよい。」
と記載されている。
上記【0011】には
「第2操作(例えば、スティックコントローラ30の操作棍への操作)」
なる記載があることから、前記(きー1)の「操作棍の・・・操作」はスティックコントローラ30の操作、すなわち上記(えー1)における「第2操作(例えば、スティックコントローラ30の操作棍への操作)」に該当するといえる。
また、前記(きー1)の「操作棍の操作に応じて音量・・・(第2音量段階・・・)を変更する」ことが、「第2設定手段(演出制御用CPU120など)」により行われることは、上記(えー1)で認定したとおりである。
よって、刊行物1には、
(きー2)「第2設定手段(演出制御用CPU120など)は、
飾り図柄の可変表示中に、第2操作(例えば、スティックコントローラ30の操作棍への操作)に応じて第2音量段階を変更可能である」
ことが記載されているといえる。

(く)上記(ア)?(シ)の記載事項、および(あ)?(き-2)の認定事項から、刊行物1には次の発明(以下「刊行物1発明」という。)が記載されていると認められる。(a’?hは、本願発明の分説A’?Hに対応させて付与した。以下「構成a」などということがある。)

「a’ 開始条件が成立したことに基づいて、特別図柄の可変表示が行われ、該可変表示の結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される、パチンコ遊技機1において、(あ-1)
b’ 特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上で飾り図柄の可変表示を実行させる演出制御用CPU120と、(い-1)
c 飾り図柄の可変表示中には、可変表示中演出としてスピーカ8L、8Rによる音声出力動作による演出を実行する、演出制御用CPU120と、(うー3)
d 第2操作(例えば、スティックコントローラ30の操作棍への操作)に基づいて、スピーカ8L、8Rから出力される演出音の音量を定める第2音量段階を、複数段階のいずれかの段階に設定する第2設定手段(演出制御用CPU120など)と、(えー1)
e 前記第2設定手段(演出制御用CPU120など)により設定された前記第2音量段階を示す段階表示を、前記画像表示装置5に表示する、表示制御手段(演出制御用CPU120)と、を備え、 (おー1)
f’ 前記表示制御手段(演出制御用CPU120)は、前記飾り図柄の可変表示が開始された場合には、前記画像表示装置5に表示している段階表示を削除し、(かー2)
g’ 前記第2設定手段(演出制御用CPU120など)は、
前記飾り図柄の可変表示中に、前記第2操作(例えば、スティックコントローラ30の操作棍への操作)に応じて前記第2音量段階を変更可能である、(きー2)
h パチンコ遊技機1。 (あー1)」

3.対比
本願発明と刊行物1発明とを分説に従い対比する。(以下、本願発明の各構成については単に「構成A’」などといい、刊行物1発明の構成については単に「構成a’」などということがある。)。

(1)構成a’の
「特別図柄の可変表示」
「予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される」こと
は、それぞれ構成A’の
「図柄の変動表示」
「遊技者に所定の遊技価値を付与」すること
に相当し、構成a’の「パチンコ遊技機1」は構成A’の「遊技機」に含まれる。
よって、刊行物1発明の構成a’の
「開始条件が成立したことに基づいて、特別図柄の可変表示が行われ、該可変表示の結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される、パチンコ遊技機1において、」
は、本願発明の構成A’の
「開始条件の成立に基づき図柄の変動表示を実行し、該変動表示の結果に基づいて遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技機において、」
に相当する。
また、前記より、刊行物1発明の構成hの「パチンコ遊技機1」は、本願発明の構成Hの「遊技機」に含まれる。

(2)構成b’の、
「画像表示装置5」
「飾り図柄の可変表示」
「演出制御用CPU120」
はそれぞれ構成B’の
「画像表示部」
「変動演出」
「変動演出実行手段」
に相当する。
よって刊行物1発明の構成b’の
「特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上で飾り図柄の可変表示を実行させる演出制御用CPU120と、」
は本願発明の構成B’の
「前記変動表示を演出する変動演出を画像表示部で実行する変動演出実行手段と、」
に相当する。

(3)構成cの
「スピーカ8L、8R」
「音声出力動作による演出」
「演出制御用CPU120」
はそれぞれ構成Cの
「音出力部」
「演出音」
「演出音出力手段」
に相当する。
また、構成cの「音声出力動作による演出」は、「飾り図柄の可変表示中に」「可変表示中演出として」実行されるものであるから、実行期間は可変表示中であり、内容も「可変表示中演出」と称するに足る、可変表示と関係したものであるといえる。よって、構成Cの「前記変動演出の進行に応じた演出音」に相当するといえる。
よって、刊行物1発明の構成cの
「飾り図柄の可変表示中には、可変表示中演出としてスピーカ8L、8Rによる音声出力動作による演出を実行する、演出制御用CPU120と、」
は、本願発明の構成Cの
「前記変動演出の進行に応じた演出音を音出力部から出力させる演出音出力手段と、」
に相当する。

(4)構成dの、
「第2操作(例えば、スティックコントローラ30の操作棍への操作)」
「音量を定める第2音量段階」
「複数段階のいずれかの段階」
「第2設定手段(演出制御用CPU120など)」
はそれぞれ構成Dの
「所定の操作部の操作」
「音量を規定する音量値」
「所定の音量値」
「音量値設定手段」
に相当する。
よって、刊行物1発明の構成dの
「第2操作(例えば、スティックコントローラ30の操作棍への操作)に基づいて、
スピーカ8L、8Rから出力される演出音の音量を定める第2音量段階を、
複数段階のいずれかの段階に設定する第2設定手段(演出制御用CPU120など)と、」
は、本願発明の構成Dの
「所定の操作部の操作に基づいて、前記音出力部から出力される前記演出音の音量を規定する音量値を所定の音量値に設定する音量値設定手段と、」
に相当する。

(5)構成eの
「段階表示」
「表示制御手段(演出制御用CPU120)」
はそれぞれ構成Eの
「音量値画像」
「音量値画像表示手段」
に相当する。
よって、刊行物1発明の構成eの
「前記第2設定手段(演出制御用CPU120など)により設定された前記第2音量段階を示す段階表示を、前記画像表示装置5に表示する、表示制御手段(演出制御用CPU120)と、を備え、」
は、本願発明の構成Eの
「前記音量値設定手段によって設定された前記音量値を示す音量値画像を前記画像表示部に表示させる音量値画像表示手段と、を備え、」
に相当する。

(6)構成f’の「削除し」は構成F’の「消去し」に相当する。このことと、上記(2)、(5)で認定した相当関係とから、刊行物1発明の構成f’の
「前記表示制御手段(演出制御用CPU120)は、前記飾り図柄の可変表示が開始された場合には、前記画像表示装置5に表示している段階表示を削除し、」
は、本願発明の構成F’の
「前記音量値画像表示手段は、前記変動演出が開始される場合には、前記画像表示部に表示している音量値画像を消去し、」
に相当する。

(7)構成g’の「変更可能」は構成G’の「設定可能」に相当する。このことと、上記(2)(4)で認定した相当関係とから、刊行物1発明の構成g’の
「前記第2設定手段(演出制御用CPU120など)は、
前記飾り図柄の可変表示中に、前記第2操作(例えば、スティックコントローラ30の操作棍への操作)に応じて前記第2音量段階を変更可能である、」
は、本願発明の構成G’の
「前記音量値設定手段は、前記変動演出が開始された後であっても、前記所定の操作部が操作されると前記音量値を設定可能であることを特徴とする」
に相当する。

(8)上記(1)?(7)によれば、刊行物1発明と本願発明とは、
「A’ 開始条件の成立に基づき図柄の変動表示を実行し、該変動表示の結果に基づいて遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技機において、
B’ 前記変動表示を演出する変動演出を画像表示部で実行する変動演出実行手段と、
C 前記変動演出の進行に応じた演出音を音出力部から出力させる演出音出力手段と、
D 所定の操作部の操作に基づいて、前記音出力部から出力される前記演出音の音量を規定する音量値を所定の音量値に設定する音量値設定手段と、
E 前記音量値設定手段によって設定された前記音量値を示す音量値画像を前記画像表示部に表示させる音量値画像表示手段と、を備え、
F’ 前記音量値画像表示手段は、前記変動演出が開始される場合には、前記画像表示部に表示している音量値画像を消去し、
G’ 前記音量値設定手段は、前記変動演出が開始された後であっても、前記所定の操作部が操作されると前記音量値を設定可能であることを特徴とする
H 遊技機。」
の点で一致し、両者の間に相違点はない。

(9)小括
よって、本願発明は刊行物1発明と同一であり、刊行物1に記載された発明であるといえるから、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができない。
また、仮に両発明の間に相違を認めるとしても微差であり、本願発明は刊行物1発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。

4.むすび
上記3.で検討したとおりであるから、本願発明は、刊行物1に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができないものである。
また、本願発明は、刊行物1発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

したがって、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2017-08-14 
結審通知日 2017-08-17 
審決日 2017-09-04 
出願番号 特願2015-193830(P2015-193830)
審決分類 P 1 8・ 161- Z (A63F)
P 1 8・ 113- Z (A63F)
P 1 8・ 121- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 堀 圭史  
特許庁審判長 平城 俊雅
特許庁審判官 樋口 宗彦
金田 理香
発明の名称 遊技機  
代理人 特許業務法人 エビス国際特許事務所  
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