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審決分類 審判 全部申し立て ただし書き3号明りょうでない記載の釈明  F16B
審判 全部申し立て ただし書き1号特許請求の範囲の減縮  F16B
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  F16B
審判 全部申し立て 2項進歩性  F16B
管理番号 1334347
異議申立番号 異議2017-700067  
総通号数 216 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2017-12-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-01-27 
確定日 2017-09-26 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5957716号発明「焼付き防止ボルト」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第5957716号の明細書及び特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり訂正後の請求項〔1-4〕について訂正することを認める。 特許第5957716号の請求項1に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。 特許第5957716号の請求項2ないし4に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第5957716号の請求項1?4に係る特許についての出願は、平成24年6月1日に特許出願され、平成28年7月1日にその特許権の設定登録がされ、その後、その特許について、平成29年1月27日に特許異議申立人小坂美智子(以下、「異議申立人」という。)により特許異議の申立てがされ、同年4月7日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である同年6月8日に意見書の提出及び訂正の請求があり、その訂正の請求に対して同年7月24日に異議申立人から意見書が提出されたものである

第2 訂正の適否についての判断
1 訂正の内容
本件訂正請求による訂正(以下、「本件訂正」という。)の内容は以下のとおりである。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項2に、「前記縦溝の深さFが、異物の直径をS_(1)としたとき、F≧(2S_(1)+D-D_(1))/2であることを特徴とする請求項1記載の焼付き防止ボルト。」と記載されているのを、
「呼び径D、内径D_(1)のめねじに螺合されるボルトであって、ボルト軸部に形成された正規ねじ部の先端に、外径寸法dがめねじの内径D_(1)よりも大きく、かつ(D+D_(1))/2よりも小さい不完全ねじ部を1ピッチ以上にわたり形成するとともに、この不完全ねじ部にスパッタを切り欠くための縦溝を形成し、前記縦溝の深さFが、スパッタの直径をS_(1)としたとき、F≧(2S_(1)+D-D_(1))/2であることを特徴とする焼付き防止ボルト。」に訂正する。(下線は、特許権者が付与。以下、同様。)

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項1を削除する。

(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項3を、訂正された請求項2を引用したものとする。

(4)訂正事項4
特許請求の範囲の請求項4を、訂正された請求項3を引用したものとする。

(5)訂正事項5
願書に添付した明細書の段落【0008】の全体を削除する。

(6)訂正事項6
願書に添付した明細書の段落【0009】に「なお前記縦溝の深さFが、異物の直径をS_(1)としたとき、F≧(2S_(1)+D-D_(1))/2であることが好ましい。」と記載されているのを、「上記した従来の課題を解決するためになされた本発明の焼付き防止ボルトは、呼び径D、内径D_(1)のめねじ20に螺合されるボルトであって、ボルト軸部に形成された正規ねじ部の先端に、外径寸法dがめねじの内径D_(1)よりも大きく、かつ(D+D_(1))/2よりも小さい不完全ねじ部を1ピッチ以上にわたり形成するとともに、この不完全ねじ部にスパッタを切り欠くための縦溝を形成し、前記縦溝の深さFが、スパッタの直径をS_(1)としたとき、F≧(2S_(1)+D-D_(1))/2であることが好ましい。」に訂正する。

2 訂正の目的の適否、一群の請求項、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
(1)訂正事項1について
訂正事項1に関連する記載として、特許第5957716号の明細書(以下、「明細書」という。)には、「この縦溝14の深さは、めねじ20の内面に付着したスパッタS等の異物を確実に切り欠くことができるように設定する必要がある。図7はその関係を示す説明図であり、スパッタS等の異物の直径をS_(1)とし、縦溝14の深さをFとすると、スパッタ径、すなわちスパッタSの内側端までの直径は、D_(1)-2S_(1)である。一方、切欠き径、すなわち縦溝14の底面までの直径はD-2Fである。スパッタ径が切欠き径以上でないとスパッタSが噛み込んでしまい切り欠くことはできないから、両者の関係はD-2F≦D_(1)-2S_(1)である。よってF≧(2S_(1)+D-D_(1))/2となる。」(段落【0021】)と記載されている。
この記載からみて、「異物の直径」を「スパッタの直径」とした発明は、明細書に記載されているものと認められる。
そうすると、訂正事項1は、訂正前の請求項1の記載を引用しないものとするとともに、明細書に記載された事項の範囲内において、「異物の直径」を「スパッタの直径」に限定したものといえるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(2)訂正事項2について
訂正事項2は、訂正前の請求項1を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(3)訂正事項3について
訂正事項3は、訂正前の請求項2の発明特定事項を請求項3に取り込み、明細書に記載された事項の範囲内において、「異物の直径」を「スパッタの直径」に限定したものといえるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(4)訂正事項4について
訂正事項4は、訂正前の請求項2及び3の発明特定事項を請求項4に取り込み、明細書に記載された事項の範囲内において、「異物の直径」を「スパッタの直径」に限定したものといえるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(5)訂正事項5及び6について
訂正事項5及び6は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであって、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

そして、これらの訂正事項は、一群の請求項に対して請求されたものである。

3 小括
以上のとおりであるから、本件訂正は特許法第120条の5第2項第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、及び同条第9項において準用する同法第126条第4項から第6項までの規定に適合するので、訂正後の請求項〔1?4〕について訂正を認める。

第3 特許異議の申立てについて
1 本件発明
本件訂正により訂正請求項2?4に係る発明(以下、それぞれ「本件発明2」?「本件発明4」という。)は、その特許請求の範囲の請求項2?4に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。
「【請求項2】
呼び径D、内径D_(1)のめねじに螺合されるボルトであって、ボルト軸部に形成された正規ねじ部の先端に、外径寸法dがめねじの内径D_(1)よりも大きく、かつ(D+D_(1))/2よりも小さい不完全ねじ部を1ピッチ以上にわたり形成するとともに、この不完全ねじ部にスパッタを切り欠くための縦溝を形成し、前記縦溝の深さFが、スパッタの直径をS_(1)としたとき、F≧(2S_(1)+D-D_(1))/2であることを特徴とする焼付き防止ボルト。
【請求項3】
不完全ねじ部の先端に、さらにガイド部を形成したことを特徴とする請求項2記載の焼付き防止ボルト。
【請求項4】
前記縦溝を、ガイド部の先端まで形成したことを特徴とする請求項3記載の焼付き防止ボルト。」

2 取消理由の概要
訂正前の請求項1?4に係る特許に対して平成29年4月7日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。
(1)理由1(特許法第29条第2項)について
請求項1?4に係る発明は、本件特許の出願前日本国内または外国において頒布された下記の甲第1号証?甲第4号証に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1?4に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
甲第1号証:特表2012-504731号公報
甲第2号証:特開平6-313418号公報
甲第3号証:実願昭60-172560号(実開昭62-80009号)
のマイクロフィルム
甲第4号証:特開2003-278729号公報

(2)理由2(特許法第36条第6項第2号)について
請求項2の「異物の直径S_(1)」との記載が不明確であるから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件に違反してされたものである。

3 甲号証の記載
(1)甲第1号証
甲第1号証には、「焼付き防止ボルト」に関して、図面とともに次の事項が記載されている。
ア 「【請求項1】
呼び径D、内径D_(1)のめねじに螺合されるボルトであって、
ボルト軸部に形成された正規ねじ部の先端に、外径寸法dがめねじの内径D_(1)よりも大きく、かつ(D+D_(1))/2よりも小さい小径ねじ部を、1ピッチ以上にわたり形成したことを特徴とする焼付き防止ボルト。
【請求項2】
小径ねじ部の外径寸法dを、ボルト有効径よりも大きくしたことを特徴とする請求項1記載の焼付き防止ボルト。
【請求項3】
小径ねじ部を、1?3ピッチにわたり形成したことを特徴とする請求項1記載の焼付き防止ボルト。
【請求項4】
小径ねじ部の先端に、めねじの内径D_(1)よりも細径のパイロット部をさらに形成したことを特徴とする請求項1記載の焼付き防止ボルト。」

イ 「【0009】
本発明のボルトは、正規ねじ部の先端に小径ねじ部を1ピッチ以上にわたり形成したものであるが、この小径ねじ部の外径寸法dをめねじの内径D_(1)よりも大きく(D+D_(1))/2よりも小さく設定した。このため本発明のボルトはめねじに対して多少斜め方向に挿入された場合にも、この小径ねじ部のねじ山がめねじのねじ山と無理にかみ合うことがなく、焼付くことがない。この点については後に詳しく説明する。また小径ねじ部は1ピッチ以上にわたって形成されているので、めねじの切り上がりに対してボルトがどの方向に傾いても焼付くことがない。なお本発明のボルトは本来パイロット部を必要としないものであるが、請求項4のように小径ねじ部の先端にパイロット部をさらに形成しても差し支えない。」

上記記載事項及び図面の記載を総合すると、甲第1号証には、本件発明2の記載ぶりに則って整理すると、実施例として、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。
「呼び径D、内径D_(1)のめねじ20に螺合されるボルト10であって、ボルト軸部に形成された正規ねじ部11の先端に、外径寸法dがめねじ20の内径D_(1)よりも大きく、かつ(D+D_(1))/2よりも小さい小径ねじ部12を1ピッチ以上にわたり形成した焼付き防止ボルト10。」

(2)甲第2号証
甲第2号証には、「塗装取りボルト」に関して、図面とともに次の事項が記載されている。
ア 「【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボルト、特に、内面に塗料が付着したナットに螺合する塗装取りボルトに関するものである。」

イ 「【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、ボルトの倒れを防止して、正規のねじの嵌め合いとなるようにして、ボルトが塗装を取る以前、または、塗装を取っている段階でのねじの噛み込みをなくし、ねじ込み時でのトルクを低くし、作業者への負担を軽減することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記載の発明においては、塗装取りボルトにおいて、ねじ山部の先端部にナット内径とほぼ等しい外径の案内部が形成され、かつ、前記ねじ山部の一部から前記案内部にかけて、軸方向に沿って断面が台形で谷径より深い少なくとも1本の溝部が形成されていることを特徴とするものである。
【0008】また、請求項2に記載の発明においては、塗装取りボルトにおいて、ねじ山部の先端部に谷径より小さい外径の案内部が形成され、かつ、前記案内部に至る前記ねじ山部の一部に、軸方向に沿って断面が台形で谷径より深く前記案内部の外径より浅い少なくとも1本の溝部が形成されていることを特徴とするものである。」

ウ 「【0011】
【実施例】図1は、本発明のボルトの第1の実施例を説明するためのもので、図1(A)は先端部近傍の側面図、図1(B)は各部の説明図、図1(C)は溝部の断面図である。図中、1はボルト、1aはねじ山部、1bは案内部、1cは転造痕、6は溝部である。ボルト1は、ねじ山部1aに続いて案内部1bが形成されている。案内部1bには転造痕1cが形成されている。案内部1bの外径dは、ボルト1が螺合される固定ナットの内径にほぼ等しく、むしろやや小さめであり、ほぼ同じ外径で先端まで続いている。溝部6は、ねじ山部の数山、例えば、3山から案内部1bにかけて、断面が台形の溝として、周上に5本が設けられている。」

エ 「【0014】この実施例では、案内部1bが、ねじ込まれるナットの内径にほぼ等しい外径を有しているため、案内部1bがナット内に挿入されると、常にボルト1とナットのねじ面は垂直状態を保つことができ、どんな締め付け作業姿勢であってもボルトに倒れは生じない。また、ボルトとナット面が常に垂直であることが保証されるから、ボルトとナットのねじ山は常に正規の状態で噛み合い、噛み込みは生じない。そして、ねじ込みの際に、ナット内の塗膜を剥離できるので、抵抗力を増加させることもない。」

オ 「【0020】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明のボルトによれば、ボルトの倒れを防止して、正規のねじの嵌め合いを保証でき、噛み込みの発生を避けることができる。また、ねじ込みの際に、ナット内の塗膜を剥離できるので、抵抗力を増加させることもなく、例えば、自動車の組立ラインでの締め付け作業等に用いて、作業性を向上させることができるという効果がある。」

カ 図1(A)を参照すると、縦に設けられた溝部6(以下、「縦溝6」という。)が設けられた3山のねじ山部1aは、2山目から徐々に頂部が低くなって案内部1bにつながっており、1?2ピッチ分が不完全ねじ部となっていることが看取される。

上記記載事項及び図面の記載を総合すると、甲第2号証には、次の事項が記載されている(以下、「甲第2号証に記載された事項」という。)。
「ねじ山部1aに続いて案内部1bが形成され、縦溝6は、ねじ山部の数山、例えば、3山から案内部1bにかけて、断面が台形の溝として、周上に5本が設けられ、縦溝6が設けられるねじ山部1aは、少なくとも1?2ピッチ分が不完全ねじ山部となっていること。
また、上記縦溝6は、ナット内の塗膜を剥離するためのものであること。」

(3)甲第3号証
甲第3号証には、「ねじ」に関して、図面とともに次の事項が記載されている。
「第1図、第2図において(5)はねじ(1)のねじ軸(2)に沿って設けられた切欠長溝で、これにより切刃となる鋭利なねじ縁部(6)と異物排除溝(7)が同時に形成される。
ねじ(1)を本体(3)のねじ穴(4)に螺挿すると、ねじ縁部(6)の切刃作用によりねじ穴(4)のねじ面に付着した異物を削除し異物排除溝(7)に沿って上方へ排除しながら螺挿を行う。
なお、上記実施例では切欠長溝(5)はねじ軸(2)と平行に設けたものを示したが、ねじの螺線方向と同方向に3度?7度の傾斜角度で設けると更に排除効果が向上できる。」(明細書3ページ3行?14行)

上記記載事項及び図面の記載を総合すると、甲第3号証には、次の事項が記載されている(以下、「甲第3号証に記載された事項」という。)。
「ねじ軸2に異物を削除し排除する切欠長溝5を形成すること。」

(4)甲第4号証
甲第4号証には、「切欠付きねじ部品及びその製造方法」に関して、図面とともに次の事項が記載されている。
ア 「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ねじ込み時にナットの内面に付着している塗装を除去しながらねじ込むことのできる切欠付きねじ部品及びその製造方法に関するものである。」

イ 「【0007】ねじ部品の軸部5とねじガイド部8との境界近傍に位置するねじ山4には、このねじ山4の転造加工と同時に形成された塗装除去用の切欠11が軸部5外周に120°間隔で3ヵ所設けられている。切欠11は4つや5つなど適宜の数とすることができる。この切欠11は、図4にも示すように軸部5の軸方向に平行に形成されていてねじ山4と交叉している。また、切欠11の谷は、図5にも示すようにねじ山4の谷径12に達しない深さに形成されていて、且つ、切欠11の谷径15が螺合する雌ねじ10の内径を超えて小さくならないように形成されている。即ち、切欠11の谷径15を雌ねじ10の内径より大きく形成することで、ねじ山剪断面積の減少を回避することができ、ねじ山4の剪断強度を確保して、切欠11の部分を締結完了時に雌ねじと螺合させた場合にねじ山4の剪断強度の低下を防止することができる。即ち、切欠11が形成されていても切欠11のない通常のねじ部品と同じねじ山4の剪断強度を持つねじ部品として扱うことができる。」

上記記載事項及び図面の記載を総合すると、甲第4号証には、次の事項が記載されている(以下、「甲第4号証に記載された事項」という。)。
「軸部5のねじ山4に、塗装除去用の切欠11を設けること。」

4 判断
(1)特許法第29条第2項について
ア 本件発明2について
本件発明2と引用発明とを対比する。
引用発明の「呼び径D、内径D_(1)のめねじ20」は、本件発明2の「呼び径D、内径D_(1)のめねじ」に相当する。
以下同様に、「ボルト10」は、「ボルト」に、
「正規ねじ部11」は、「正規ねじ部」に、
「小径ねじ部12」は、「不完全ねじ部」に、
「焼付き防止ボルト10」は、「焼付き防止ボルト」に、それぞれ相当する。

以上のことから、本件発明2と引用発明とは次の点で一致する。
[一致点]
「呼び径D、内径D_(1)のめねじに螺合されるボルトであって、ボルト軸部に形成された正規ねじ部の先端に、外径寸法dがめねじの内径D_(1)よりも大きく、かつ(D+D_(1))/2よりも小さい不完全ねじ部を1ピッチ以上にわたり形成した焼付き防止ボルト。」

一方で、両者は次の点で相違する。
[相違点]
本件発明2では、「不完全ねじ部にスパッタを切り欠くための縦溝を形成し、前記縦溝の深さFが、スパッタの直径をS_(1)としたとき、F≧(2S_(1)+D-D_(1))/2である」との構成を備えるのに対して、
引用発明では、かかる構成を備えていない点。

上記相違点について検討する。
本件発明2では、「スパッタS等の異物の直径をS_(1)とし、縦溝14の深さをFとすると、スパッタ径、すなわちスパッタSの内側端までの直径は、D_(1)-2S_(1)である。一方、切欠き径、すなわち縦溝14の底面までの直径はD-2Fである。スパッタ径が切欠き径以上でないとスパッタSが噛み込んでしまい切り欠くことはできないから、両者の関係はD-2F≦D_(1)-2S_(1)である。よってF≧(2S_(1)+D-D_(1))/2となる。」(明細書段落【0021】)との理由から、上記相違点に係る本件発明2の構成において、不完全ねじ部の縦溝の深さを、スパッタの直径S_(1)との関係で定めており、これにより、「めねじ内に進入したスパッタは縦溝を通じて排出されるか、あるいはこの縦溝によって切り欠かれて破砕される。このため、斜め入りが原因となる焼付きのみならず、スパッタ進入による焼付きをも防止することができる。」(明細書段落【0011】)との効果を奏するものである。
これに対して、甲第2号証に記載された事項は、ナット内の塗膜を剥離するために、ねじ山部の数山から案内部1bにかけて、縦溝6(本件発明2の「縦溝」に相当。)を設け、縦溝6が設けられるねじ山部1aは、少なくとも1?2ピッチ分が不完全ねじ山部(本件発明2の「不完全ねじ部」に相当。)ではあるものの、不完全ねじ部の縦溝の深さを、スパッタの直径S_(1)との関係で定めたものではなく、また示唆するものでもない。
また、周知技術の例として示された甲第3号証に記載された事項は、ねじ軸2に異物を削除し排除する切欠長溝5(本件発明2の「縦溝」に相当。)を形成するものであり、同じく周知技術の例として示された甲第4号証に記載された事項は、軸部5のねじ山4に、塗装除去用の切欠11(本件発明2の「縦溝」に相当。)を設けるものであるが、不完全ねじ部の縦溝の深さを、スパッタの直径S_(1)との関係で定めるものではなく、また示唆するものでもない。
以上のことから、たとえ引用発明に、甲第2号証に記載された事項、及び周知技術(甲第3及び4号証に記載された事項。)を適用したとしても、上記相違点に係る本件発明2の構成に至るものではない。
したがって、上記相違点に係る本件発明2の構成は、当業者が容易に想到し得たとはいえない。
よって、本件発明2は、引用発明、甲第2号証に記載された事項、及び周知技術(甲第3及び4号証に記載された事項。)に基いて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

イ 本件発明3及び4について
本件発明3及び4は、本件発明2の発明特定事項をすべて含むものであるので、本件発明2と同様に、引用発明、甲第2号証に記載された事項、及び周知技術(甲第3及び4号証に記載された事項。)に基いて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

(2)特許法第36条第6項第2号について
特許法第36条第6項第2号についての取消理由の概要は、異物の形状が特定されておらず、「異物の直径をS_(1)」が不明であり、また、例示のスパッタは完全な球面ではなく、直径は一義的に決まらないから、「スパッタの直径をS_(1)」に依存する縦溝14の深さFが特定されないというものである。
ところで、訂正前の請求項2の「異物の直径をS_(1)」との記載は、本件訂正により「スパッタの直径をS_(1)」と訂正された。
ここで、スパッタは、溶接熱により溶融した金属が空中で粒状に凝固したもので、この溶融金属は表面張力により、空中でほぼ完全な球状となって溶接部の周囲に飛散するものであるから、その直径は一義的に特定される。
そうすると、請求項2の「スパッタの直径をS_(1)」との記載は明確であるから、スパッタの直径をS_(1)に依存する縦溝14の深さFも明確である。
したがって、請求項2の記載は、特許を受けようとする発明が明確である。

第4 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由、及び異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件発明2?4に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明2?4に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
また、請求項1に係る特許は、訂正により削除されたため、本件特許の請求項1に対して、異議申立人がした異議申立については、対象となる請求項が存在しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
焼付き防止ボルト
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の組み立てライン等に用いるに適した焼付き防止ボルトに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ボルトをナットその他のめねじに螺合させる際には、ボルトの軸芯をめねじの軸芯に正確に一致させて挿入することが望まれる。しかし自動車の組み立てライン等においては、ボルトの軸芯が多少傾いた状態のまま動力ドライバ等の工具によってボルトがめねじに強制的に捩じ込まれることがある。そのような場合には、ボルトのねじ山がめねじの本来噛み合うべき谷部から1ピッチずれた谷部に嵌まり込み、そのまま無理に捩じ込むと焼付きが発生してしまい、その後は容易にボルトを抜き取れないトラブルに至ることがある。
【0003】
また、自動車の組み立てライン等においては溶接ロボットが多数用いられているため、溶接時に不可避的に発生するスパッタがめねじの内部に入り込み、ボルトのねじ山との間に噛み込んでねじ山を潰してしまうことがある。このようなスパッタが侵入しためねじに対してボルトを無理に捩じ込むと、ねじ山の潰れに起因する焼付きが発生してしまうことがある。このように、ボルトの焼付きの発生原因としては、従来から知られていた斜め入りのほか、スパッタ等の異物の侵入を挙げることができる。
【0004】
斜め入りによる焼付きを防止するための工夫は従来から行われている。その代表的なものは本出願人の特許文献1に示されるように、ボルトの正規ねじ部の先端にガイド部を形成し、ボルトがめねじに斜め方向に挿入された場合には、ガイド部の先端をめねじと接触させることによりボルトの姿勢を矯正するようにしたものである。また特許文献2、3に示されるように、このガイド部にもねじ山を形成し、姿勢矯正効果を高めた焼付き防止ボルトも提案されている。ところが、ガイド部は正規ねじ部よりも小径であるから、正規ねじ部とガイド部との接続部に正規ねじ部よりも小径のねじ部が形成されることが避けられず、この小径のねじ部において斜め入りに起因する焼付きが発生することがある。
【0005】
また、特許文献1、2、3に記載された従来の焼付き防止ボルトは何れも、スパッタ等の異物進入による焼付きを防止する効果はない。このため、自動車の組み立てライン等のように溶接スパッタが飛散する作業環境中で締め付けを行うには満足できないものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10-141343号公報
【特許文献2】特許第3336257号公報
【特許文献3】WO2006/134626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って本発明の目的は上記した従来の問題点を解決し、斜め入りが原因となる焼付きのみならず、スパッタ等の異物の進入による焼付きをも防止することができ、自動車の組み立てライン等のように溶接スパッタが飛散する作業環境中で使用するに適した焼付き防止ボルトを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】(削除)
【0009】
上記した従来の課題を解決するためになされた本発明の焼付き防止ボルトは、呼び径D、内径D_(1)のめねじ20に螺合されるボルトであって、ボルト軸部に形成された正規ねじ部の先端に、外径寸法dがめねじの内径D_(1)よりも大きく、かつ(D+D_(1))/2よりも小さい不完全ねじ部を1ピッチ以上にわたり形成するとともに、この不完全ねじ部にスパッタを切り欠くための縦溝を形成し、前記縦溝の深さFが、スパッタの直径をS_(1)としたとき、F≧(2S_(1)+D-D_(1))/2であることが好ましい。また、不完全ねじ部の先端に、さらにガイド部を形成することが好ましく、この場合には前記縦溝を、ガイド部の先端まで形成することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の焼付き防止ボルトは、正規ねじ部の先端に、外径寸法dがめねじの内径D_(1)よりも大きく、かつ(D+D_(1))/2よりも小さい不完全ねじ部を1ピッチ以上にわたり形成したので、めねじに対して多少斜め方向に挿入された場合にも、この不完全ねじ部のねじ山がめねじのねじ山に無理に噛みあうことがなく、焼付きを防止することができる。なおその理由については後述する。
【0011】
しかも本発明の焼付き防止ボルトは、この不完全ねじ部にスパッタ等の異物を切り欠くための縦溝を形成したので、めねじ内に進入したスパッタは縦溝を通じて排出されるか、あるいはこの縦溝によって切り欠かれて破砕される。このため、斜め入りが原因となる焼付きのみならず、スパッタ進入による焼付きをも防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の要部の説明図である。
【図2】本発明のボルトが斜め入りした状態の説明図である。
【図3】めねじの内径寸法の説明図である。
【図4】従来ボルトの問題点の説明図である。
【図5】従来ボルトの問題点の説明図である。
【図6】本発明のボルトとスパッタとの関係を示す説明図である。
【図7】寸法関係の説明図である。
【図8】本発明の変形例を示す設明図である。
【図9】本発明の他の変形例を示す設明図である。
【図10】本発明の他の変形例を示す設明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に本発明の好ましい実施形態を示す。
図1は本発明の要部の説明図であり、10は本発明のボルト、20はこのボルト10が螺合されるめねじである。この実施形態ではめねじ20はナットであるがこれに限定されるものではなく、部材に形成されたねじ孔であってもよい。図1では省略したが、本発明のボルトは従来と同様に頭部と軸部とを備えている。その軸部には正規ねじ部11と、その先端に形成された不完全ねじ部12とを備えている。またこの実施形態では不完全ねじ部12の先端に細径のガイド部13が形成されている。
【0014】
めねじ20は、呼び径D、内径D_(1)のものである。呼び径Dはボルト10とめねじ20に共通であり、JIS-B-0205に規定されているように、呼び径Dはボルト10のおねじ外径(ここでは正規ねじ部11の外径)及びめねじ20の谷径に等しい。また、めねじ20の内径D_(1)は、ボルト10の正規ねじ部11の谷径に相当するものである。以上の関係は一般的に成立するもので、本発明に特有のものではない。
【0015】
本発明に特有な点は、上記の正規ねじ部11の先端に形成した不完全ねじ部12の外径寸法dを、めねじ20の内径D_(1)よりも大きく、かつ(D+D_(1))/2よりも小さくしたことと、この不完全ねじ部12にスパッタ等の異物を切り欠くための縦溝14を形成したことである。
【0016】
まず、不完全ねじ部12の外径寸法dを、めねじ20の内径D_(1)よりも大きく、かつ(D+D_(1))/2よりも小さくしたことの意味を説明する。
図2は本発明のボルト10がめねじ20に傾いて挿入された状態を示す図であり、不完全ねじ部12のねじ山がA点においてめねじ20のねじ山と噛みあった状態を示している。ここでA点から180度反対側のボルト10のねじ山頂部であるB点までのAB距離は不完全ねじ部12の外径寸法dであるから、本発明の設定により(D+D_(1))/2よりも小さい。一方、めねじ20の側については、図3に示すようにA点から180度反対側のC点までの距離ACはD-Xであり、図3からX=(D-D_(1))/2であるから、AB=D-(D-D_(1))/2=(D+D_(1))/2である。すなわち、ボルト10側の距離ABはかならずめねじ20側の距離ACよりも小さくなるので、ボルト上のB点はめねじ20側のC点と干渉することはなく、A点を中心として回転することができる。
【0017】
このように、最初に噛み合ったA点を中心としてボルト10の軸芯を自由に回転させることができるので、ドライバからボルト10に加えられる力によって発生する図2上の時計方向のモーメントがボルト10を正しい姿勢に戻し、正しく締結を進行させることができる。また、不完全ねじ部12の外径寸法dをめねじ20の内径D_(1)よりも大きくしたので、ボルト10の不完全ねじ部12がめねじ20と係合せずに通り抜けることはない。なお、本発明においては不完全ねじ部12を1ピッチ以上にわたり形成するが、その理由は何れの方向にボルト10が傾いても、必ず不完全ねじ部12がめねじ20と接触するようにするためである。この効果を確実に得るためには、不完全ねじ部12は2?3ピッチにわたり形成することが好ましい。ただし締結完了後は不完全ねじ部12は機能しない無駄な部分であるから、あまり長くすることは好ましくない。
【0018】
次に、不完全ねじ部12に形成したスパッタ等の異物を切り欠くための縦溝14につき説明するが、それに先立ち、スパッタSによる焼付きを説明する。図4は正規ねじ部11の下端部に塗料膜を除去するための切欠き溝31を形成し、さらに先端にガイド部13を形成した従来品のボルト30を示している。図4のように複数のスパッタSがめねじ20に進入していた場合、切欠き溝31によって1個目のスパッタSを切り欠くことはできる。しかし切り欠かれたスパッタSは切欠き溝31に進入したまま回転しつつ締め付けが進行するので、2個目のスパッタとぶつかる。すなわち、切り欠いたスパッタSの破片が切欠き溝31内のスペースを減少させるので2個目のスパッタを収容したり逃がしたりする余裕がなく、2個目のスパッタSを押潰すような無理な力が作用してめねじ20が潰れ、焼付きの原因となる。
【0019】
また図5はガイド部13がスパッタSを噛み込んだ状態を示している。ガイド部13とめねじ20間にはクリアランスがあるため、締め付けの初期には問題はないが、締結が進行すると図5のようにガイド部13とスパッタSとが噛み込むことがある。ガイド部13にはスパッタSを切り欠く機能はないので、無理に締め付けるとねじ山の破壊につながることとなる。
【0020】
上記したスパッタSによる焼付きを防止するために、本発明では図6以下に示すように、上記の不完全ねじ部12にスパッタS等の異物を切り欠くための縦溝14を形成した。不完全ねじ部12に縦溝14を形成する意味は、次の2つである。第1に、不完全ねじ部12は正規ねじ部11に先行してめねじ20に捩じ込まれるので、この部分でスパッタSを切り欠いてしまえば、スパッタSによって正規ねじ部11のねじ山が損傷することを防止することができる。図4、図5に示した従来品では正規ねじ部11に切欠き溝31を設けているため、このような作用効果を得ることができない。第2に、不完全ねじ部12は前記のとおり正規ねじ部11の外径Dよりも小径であるから、この部分でスパッタSを切り欠けばスパッタS等の異物の破片はめねじ20とボルト10との間の空間を比較的自由に移動することができ、ねじ山の潰れやそれによる焼付きを生じにくい。
【0021】
この縦溝14の深さは、めねじ20の内面に付着したスパッタS等の異物を確実に切り欠くことができるように設定する必要がある。図7はその関係を示す説明図であり、スパッタS等の異物の直径をS_(1)とし、縦溝14の深さをFとすると、スパッタ径、すなわちスパッタSの内側端までの直径は、D_(1)-2S_(1)である。一方、切欠き径、すなわち縦溝14の底面までの直径はD-2Fである。スパッタ径が切欠き径以上でないとスパッタSが噛み込んでしまい切り欠くことはできないから、両者の関係はD-2F≦D_(1)-2S_(1)である。よってF≧(2S_(1)+D-D_(1))/2となる。
【0022】
ここで自動車用に多用されているM14×1.5のボルトの場合には、付着するスパッタSの径は最大で1mm程度である。D=13.8mm、D_(1)=12.6mm、スパッタ径S_(1)を最大値である1mmとすると、F≧1.6mmとなる。よって縦溝14の深さは1.6mm以上としておくことが好ましい。
【0023】
また、縦溝14は図8のように不完全ねじ部12の一部のみに形成することもできるが、図8の場合には切り欠いたスパッタSの破片が縦溝14の下部に留まり、外部に排出されないことがある。このため図6に示したように、縦溝14はガイド部13の先端まで形成し、切り欠いたスパッタSが詰まらないようにすることが好ましい。
【0024】
縦溝14は円周方向の少なくとも一個所に形成すればよいが、実用上は一個所の場合には転造加工が行いにくくなるため、2か所以上とすることが好ましい。ボルト径にもよるが、縦溝14を増加させると相対的に不完全ねじ部12のねじ山が減少することとなるため、最大でも6個所程度とすることが好ましい。
【0025】
前記したように、本発明のボルト10においては、ガイド部13は必須のものではない。図9にその形状を示す。また図10はガイド部13の側面に丸みを持たせたものである。この図10のような形状とすれば、ボルト10が斜め入りした場合の姿勢矯正効果を更に高めることができる利点がある。
【0026】
以上に説明したように、本発明のボルトは斜め入りが原因となる焼付きのみならず、スパッタ進入による焼付きをも防止することができ、自動車の組み立てラインのように溶接スパッタが飛散する作業環境中で使用するに適したものである。
【符号の説明】
【0027】
10 ボルト
11 正規ねじ部
12 不完全ねじ部
13 ガイド部
14 縦溝
20 めねじ
30 従来品のボルト
31 切欠き溝
S スパッタ
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】(削除)
【請求項2】
呼び径D、内径D_(1)のめねじに螺合されるボルトであって、ボルト軸部に形成された正規ねじ部の先端に、外径寸法dがめねじの内径D_(1)よりも大きく、かつ(D+D_(1))/2よりも小さい不完全ねじ部を1ピッチ以上にわたり形成するとともに、この不完全ねじ部にスパッタを切り欠くための縦溝を形成し、前記縦溝の深さFが、スパッタの直径をS_(1)としたとき、F≧(2S_(1)+D-D_(1))/2であることを特徴とする焼付き防止ボルト。
【請求項3】
不完全ねじ部の先端に、さらにガイド部を形成したことを特徴とする請求項2記載の焼付き防止ボルト。
【請求項4】
前記縦溝を、ガイド部の先端まで形成したことを特徴とする請求項3記載の焼付き防止ボルト。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2017-09-15 
出願番号 特願2012-125938(P2012-125938)
審決分類 P 1 651・ 537- YAA (F16B)
P 1 651・ 853- YAA (F16B)
P 1 651・ 851- YAA (F16B)
P 1 651・ 121- YAA (F16B)
最終処分 維持  
前審関与審査官 長谷井 雅昭  
特許庁審判長 冨岡 和人
特許庁審判官 中川 隆司
小関 峰夫
登録日 2016-07-01 
登録番号 特許第5957716号(P5957716)
権利者 株式会社青山製作所
発明の名称 焼付き防止ボルト  
代理人 特許業務法人なじま特許事務所  
代理人 特許業務法人なじま特許事務所  

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