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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する A63F |
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管理番号 | 1334601 |
審判番号 | 訂正2017-390095 |
総通号数 | 217 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2018-01-26 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2017-09-22 |
確定日 | 2017-11-09 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第5403645号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第5403645号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件訂正審判の請求に係る特許第5403645号(以下、「本件特許」という。)は、平成20年2月19日の出願であって、平成25年11月8日に特許権の設定登録がなされ、平成29年9月22日に本件訂正審判の請求がなされたものである。 第2 請求の趣旨 本件訂正審判の請求の趣旨は、本件特許の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。 第3 訂正事項 1 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1における「前記外部処理手段によって生成された登録用遊技実行用情報が遊技媒介手段に送信され、」という記載のうち、 「遊技媒介手段」という部分を、 「前記情報媒介手段」と訂正する(下線部は訂正箇所を表す。以下、同様。)。 2 訂正事項2 特許請求の範囲の請求項1における「前記表示手段に表示された前記アクセス情報が外部の情報媒介手段によって取得され、」という記載のうち、 「情報媒介手段」という部分を、 「前記情報媒介手段」と訂正する。 第4 当審の判断 1 訂正事項1について (1)訂正の目的について 本件特許の願書に添付した明細書(以下、「本件特許明細書」という。)には、「<<会員登録処理>>」(段落【0326】)の「<携帯電話2100における処理>」(段落【0330】)に関して、段落【0330】?【0334】に、「スロットマシン1010の表示装置1034に表示されたQRコードが、撮像素子2128によって撮像される」(段落【0330】)、「撮像したQRコードを解析して、QRコードに含まれているURLを示す文字情報に変換することによって、遊技機サーバ3100の所在を示すURLを取得する」(段落【0331】)、「入力された遊技者特定情報と携帯電話特定情報とを遊技機サーバ3100に送信する(ステップS17207)。上述した遊技者特定情報は、遊技者に関する情報であり、パスワードを生成するときに用いられる情報である。」(段落【0333】)、「遊技機サーバ3100で生成されて送信されたパスワードを受信し」(段落【0334】)と記載されている。 また、上記記載における「QRコード」、「遊技機サーバ3100」及び「パスワード」は、それぞれ、訂正前の請求項1における「登録アクセス情報」、「外部処理手段」及び「登録用遊技実行用情報」に対応するものといえる。そして、上記記載においては、「QRコード」(登録アクセス情報)を取得する手段と「遊技機サーバ3100」(外部処理手段)によって生成された「パスワード」(登録用遊技実行用情報)が送信される手段は、共に、「携帯電話2100」となっている。 そうすると、訂正前の請求項1の「前記登録情報出力手段から出力された前記登録アクセス情報が外部の情報媒介手段によって取得され、該登録アクセス情報に含まれていた前記所在情報に従って前記情報媒介手段から送信されてきた情報に基づいて、前記外部処理手段によって生成された登録用遊技実行用情報が遊技媒介手段に送信され、」との事項における「情報媒介手段」及び「遊技媒介手段」が、共に上記記載の「携帯電話2100」に対応する手段であり、同じ手段を意味することは明らかである。 さらに、訂正前の請求項1及び本件特許明細書には、他に「遊技媒介手段」との記載もないし、本件特許明細書には、「情報媒介手段」に対応する手段(携帯電話2100)と共に他の「遊技媒介手段」に対応する手段を用いると解釈できる旨の記載もない。 よって、訂正前の請求項1における「遊技媒介手段」が「前記情報媒介手段」の誤記であることは明らかである。 したがって、訂正事項1は、明らかな誤記である「遊技媒介手段」を「前記情報媒介手段」に訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記の訂正」を目的とするものである。 (2)新規事項の追加、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について 訂正後の請求項1における、「前記外部処理手段によって生成された登録用遊技実行用情報が前記情報媒介手段に送信され」る点は、上記(1)に示した通り、本件特許明細書の段落【0330】?【0334】に開示されている。 よって、訂正事項1に係る訂正は、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲及び図面(以下、「本件特許明細書等」という。)のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものである。 また、訂正事項1に係る訂正は、誤記の訂正を目的とするものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。 したがって、訂正事項1は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 2 訂正事項2について (1)訂正の目的について 訂正前の請求項1の「前記表示手段に表示された前記アクセス情報が外部の情報媒介手段によって取得され、」との記載における「情報媒介手段」は、当該記載より前に記載された「前記登録情報出力手段から出力された前記登録アクセス情報が外部の情報媒介手段によって取得され、」との記載における「情報媒介手段」と同じ手段を意味するものであって、「前記情報媒介手段」の誤記であることは明らかである。 したがって、訂正事項2は、明らかな誤記である「情報媒介手段」を「前記情報媒介手段」に訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記の訂正」を目的とするものである。 (2)新規事項の追加、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について 本件特許明細書には、「<<会員登録処理>>」(段落【0326】)に関して、段落【0330】に、「携帯電話2100では、まず、遊技者が操作することにより、スロットマシン1010の表示装置1034に表示されたQRコードが、撮像素子2128によって撮像される」と記載されており、当該記載における「QRコード」は、訂正前の請求項1における「登録アクセス情報」に対応するものである。 また、本件特許明細書には、「遊技者がスロットマシン1010で遊技を行ったときに、そのスロットマシン1010で行った遊技に関する遊技関連情報を遊技機サーバ3100に保存するための処理」である「<<遊技関連情報保存処理>>」(段落【0342】)に関して、段落【0370】に、「QRコードは、携帯電話2100の撮像素子2128によって撮像される」と記載されており、当該記載における「QRコード」は、訂正前の請求項1における「アクセス情報」に対応するものである。 そうすると、本件特許明細書には、登録アクセス情報を取得する情報媒介手段と、アクセス情報を取得する情報媒介手段とを、共に同じ手段(携帯電話2100)とする点が開示されているといえる。 よって、訂正事項2に係る訂正は、本件特許明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものである。 また、訂正事項2に係る訂正は、誤記の訂正を目的とするものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。 したがって、訂正事項2は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 第5 独立特許要件について 訂正後の特許請求の範囲に記載された事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせない。 よって、訂正事項1、2は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。 第6 むすび 以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1及び2は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同法同条第5項、第6項及び第7項の規定に適合するものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 外部からの操作に基づいて遊技を進めることができる遊技機であって、 外部からの操作に応じて情報を入力するための入力手段と、 前記入力手段に対して所定の操作がされると、前記遊技に関する情報を処理する外部処理手段の所在を示す所在情報を含む登録アクセス情報を出力する登録情報出力手段と、 前記登録情報出力手段から出力された前記登録アクセス情報が外部の情報媒介手段によって取得され、該登録アクセス情報に含まれていた前記所在情報に従って前記情報媒介手段から送信されてきた情報に基づいて、前記外部処理手段によって生成された登録用遊技実行用情報が前記情報媒介手段に送信され、遊技者によって、前記入力手段から入力された前記登録用遊技実行用情報が、所定の条件を満たすか否かを判断する入力情報判断手段と、 前記外部処理手段によって生成された登録用遊技実行用情報が、前記入力手段から入力されると、該登録用遊技実行用情報の入力後に行われた前記遊技の進行に基づいて変化する複数種類の情報からなる遊技関連情報を記憶する遊技関連情報記憶手段と、 前記所在情報、および、前記遊技関連情報記憶手段に記憶された遊技関連情報であって、前記登録アクセス情報には含まれていない所定の遊技関連情報を含むアクセス情報を生成するアクセス情報生成手段と、 外部からの操作に応じて前記アクセス情報を表示する表示手段と、を備え、 前記入力手段から入力された情報が、 前記外部処理手段によって生成された遊技実行用情報であって、 前記遊技実行用情報が、 前記表示手段に表示された前記アクセス情報が外部の前記情報媒介手段によって取得され、 前記取得されたアクセス情報に含まれていた前記遊技関連情報が、該アクセス情報に含まれていた前記所在情報に基づいて前記情報媒介手段から前記外部処理手段へ送信され、 前記外部処理手段において、前記遊技実行用情報を生成する際に、前記情報媒介手段から受信した前記遊技関連情報のうち少なくとも1つの情報が含められて、前記情報媒介手段へ送信されたものであったときは、 該遊技実行用情報に含められていた、前記遊技関連情報に該当する少なくとも1つの情報に基づいて前記遊技の状態を設定し、該設定した状態から遊技を再開する ことを特徴とする遊技機。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審理終結日 | 2017-10-17 |
結審通知日 | 2017-10-20 |
審決日 | 2017-10-31 |
出願番号 | 特願2008-37929(P2008-37929) |
審決分類 |
P
1
41・
852-
Y
(A63F)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 大澤 元成 |
特許庁審判長 |
服部 和男 |
特許庁審判官 |
萩田 裕介 蔵野 いづみ |
登録日 | 2013-11-08 |
登録番号 | 特許第5403645号(P5403645) |
発明の名称 | 遊技機 |
代理人 | 特許業務法人津国 |
代理人 | 特許業務法人 津国 |