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審決分類 審判 全部申し立て 判示事項別分類コード:857  F04D
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  F04D
審判 全部申し立て ただし書き1号特許請求の範囲の減縮  F04D
審判 全部申し立て 1項1号公知  F04D
審判 全部申し立て 2項進歩性  F04D
審判 全部申し立て 1項2号公然実施  F04D
管理番号 1335140
異議申立番号 異議2017-700300  
総通号数 217 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2018-01-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-03-24 
確定日 2017-10-31 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5998535号発明「ターボ分子ポンプ」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第5998535号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された特許請求の範囲のとおり,訂正後の請求項1,[2,5],3,4,6について訂正することを認める。 特許第5998535号の請求項2ないし6に係る特許を維持する。 特許第5998535号の請求項1に係る特許についての申立てを却下する。 
理由 第1.手続の経緯
特許第5998535号の請求項1?6に係る特許についての出願は,平成24年3月12日の出願であって,平成28年9月9日にその特許権の設定登録がされた。これらの請求項1?6に係る特許について,特許異議申立人 プファイファー・ヴァキューム・ゲーエムベーハーにより特許異議の申立てがあり,平成29年8月2日付けで取消理由が通知され,その指定期間内である同年9月29日付けで特許権者により意見書の提出及び訂正の請求があったものである。

第2.訂正の適否についての判断
1.訂正の内容
平成29年9月29日付けの訂正請求(以下,「本件訂正請求」という。)による訂正の内容は以下の訂正事項1?6のとおりである(下線は,訂正箇所を示し,当審で付与した。)。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1を削除する。
(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2に「請求項1に記載のターボ分子ポンプにおいて,前記ロータと前記緩衝部材とは,前記ロータの下面と前記緩衝部材の上面との間のギャップ,または前記下部円筒部の外周面と前記緩衝部材の内側側面との間のギャップが,気体分子の前記ロータ軸側への回り込みを抑制する機能を有するように設けられていることを特徴とするターボ分子ポンプ。」とあるものを,独立形式に改め,
「上下方向に複数段に設けられたロータ翼を有するロータと,前記ロータに取り付けられたロータ軸と,前記ロータ翼間に配置され,スペーサによって保持されたステータ翼とがケーシング部材内に収納され,
前記ケーシング部材の前記ロータ側の上部側に設けられた吸気口から,前記ケーシング部材に固定されたベースの排気口に気体分子を移送するターボ分子ポンプにおいて,
前記複数のロータ翼の最下段のロータ翼から下方側に突出された下部円筒部を前記ロータに設け,前記下部円筒部の外周側の空間において,前記ロータ翼が破壊された際に前記ロータ翼の破片が衝突する緩衝部材を前記ベースに連結し,または前記ベースと一体的に設け,前記緩衝部材に衝突しない破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングと,前記緩衝部材に衝突する破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングとをずらすように構成し,
前記ロ-タと前記緩衝部材とは,前記ロ-タの下面と前記緩衝部材の上面との間のギャップ,または前記下部円筒部の外周面と前記緩衝部材の内側側面との間のギャップが,気体分子の前記ロータ軸側への回り込みを抑制する機能を有するように設けられていることを特徴とするターボ分子ポンプ。」
に訂正する。
(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項3に,「請求項1または2に記載のターボ分子ポンプにおいて,前記緩衝部材は前記下部円筒部の外周面に近接する内周面を有する円筒部を有することを特徴とするターボ分子ポンプ。」とあるうち,請求項1を引用するものについて,独立形式に改め,
「上下方向に複数段に設けられたロータ翼を有するロータと,前記ロ-タに取り付けられたロータ軸と,前記ロータ翼間に配置され,スペーサによって保持されたステータ翼とがケーシング部材内に収納され,
前記ケーシング部材の前記ロータ側の上部側に設けられた吸気口から,前記ケーシング部材に固定されたベースの排気口に気体分子を移送するターボ分子ポンプにおいて,
前記複数のロータ翼の最下段のロータ翼から下方側に突出された下部円筒部を前記ロータに設け,前記下部円筒部の外周側の空間において,前記ロータ翼が破壊された際に前記ロータ翼の破片が衝突する緩衝部材を前記ベースに連結し,または前記ベースと一体的に設け,前記緩衝部材に衝突しない破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングと,前記緩衝部材に衝突する破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングとをずらすように構成し,
前記緩衝部材は前記下部円筒部の外周面に近接する内周面を有する円筒部を有することを特徴とするターボ分子ポンプ。」
に訂正する。
(4)訂正事項4
特許請求の範囲の請求項4に,「請求項1乃至3のいずれか1項に記載のターボ分子ポンプにおいて,前記緩衝部材は,前記ロータ軸の軸方向と平行な前記緩衝部材の円筒部の中間部に,または,前記緩衝部材と前記ベースとの境界部に,他の部分より強度が小さい部分を有することを特徴とするターボ分子ポンプ。」とあるうち,請求項1を引用するものについて,独立形式に改め,
「上下方向に複数段に設けられたロータ翼を有するロータと,前記ロータに取り付けられたロータ軸と,前記ロ-タ翼間に配置され,スペーサによって保持されたステータ翼とがケーシング部材内に収納され,
前記ケーシング部材の前記ロ-タ側の上部側に設けられた吸気口から,前記ケーシング部材に固定されたベースの排気口に気体分子を移送するターボ分子ポンプにおいて,
前記複数のロ-タ翼の最下段のロータ翼から下方側に突出された下部円筒部を前記ロ-タに設け,前記下部円筒部の外周側の空間において,前記ロータ翼が破壊された際に前記ロータ翼の破片が衝突する緩衝部材を前記ベースに連結し,または前記ベースと一体的に設け,前記緩衝部材に衝突しない破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングと,前記緩衝部材に衝突する破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングとをずらすように構成し,
前記緩衝部材は,前記ロータ軸の軸方向と平行な前記緩衝部材の円筒部の中間部に,または,前記緩衝部材と前記ベースとの境界部に,他の部分より強度が小さい部分を有することを特徴とするターボ分子ポンプ。」
に訂正する。
(5)訂正事項5
特許請求の範囲の請求項5に,「請求項1または2に記載のターボ分子ポンプにおいて,前記緩衝部材は,前記ベースに締結される締結部を有することを特徴とするターボ分子ポンプ。」とあるうち,請求項1を引用するものを削除し,引用先を請求項2のみに改め,「請求項2に記載のターボ分子ポンプにおいて,前記緩衝部材は,前記ベースに締結される締結部を有することを特徴とするターボ分子ポンプ。」
に訂正する。
(6)訂正事項6
特許請求の範囲の請求項6に,「請求項1乃至5のいずれか1項に記載のターボ分子ポンプにおいて,前記緩衝部材は,前記ロータよりも強度が大きい材料により形成されていることを特徴とするターボ分子ポンプ。」とあるうち,請求項1を引用するものについて,独立形式に改め,
「上下方向に複数段に設けられたロータ翼を有するロータと,前記口-タに取り付けられたロータ軸と,前記ロータ翼間に配置され,スペーサによって保持されたステータ翼とがケーシング部材内に収納され,
前記ケーシング部材の前記ロータ側の上部側に設けられた吸気口から,前記ケーシング部材に固定されたベースの排気口に気体分子を移送するターボ分子ポンプにおいて,
前記複数のロータ翼の最下段のロータ翼から下方側に突出された下部円筒部を前記ロータに設け,前記下部円筒部の外周側の空間において,前記ロータ翼が破壊された際に前記ロータ翼の破片が衝突する緩衝部材を前記ベースに連結し,または前記ベースと一体的に設け,前記緩衝部材に衝突しない破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングと,前記緩衝部材に衝突する破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングとをずらすように構成し,
前記緩衝部材は,前記ロ-タよりも強度が大きい材料により形成されていることを特徴とするターボ分子ポンプ。」
に訂正する。

2.訂正要件についての判断
(1)訂正事項1
ア.訂正の目的について
訂正事項1は,請求項1を削除するというものであるから,当該訂正事項1は,特許法第120条の5第2項第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正である。
イ.願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記ア.の理由から明らかなように,訂正事項1は,請求項1を削除するというものであるから,願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり,特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合するものである。
ウ.実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更する訂正ではないこと
上記ア.に記載したとおり,訂正事項1は,請求項1を削除するというものであるから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものには該当せず,特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合するものである。
(2)訂正事項2
ア.訂正の目的について
訂正事項2は,訂正前の請求項2が請求項1を引用する記載であるところ,請求項間の引用関係を解消して,独立形式請求項へ改めるための訂正であって,特許法第120条の5第2項第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とする訂正である。
イ.願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内であること及び実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更する訂正ではないこと
訂正事項2は,何ら実質的な内容の変更を伴うものではないから,特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
(ウ)訂正事項3
ア.訂正の目的について
訂正事項3は,訂正前の請求項3が請求項1又は2の記載を引用する記載であるところ,請求項2を引用しないものとした上で,請求項1を引用するものについて請求項間の引用関係を解消して,独立形式請求項へ改めるための訂正であって,「多数項を引用している引用請求項数の減少」に該当するから特許法第120条の5第2項第1項に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするとともに,特許法第120条の5第2項第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とする訂正である。
イ.願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内であること及び実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更する訂正ではないこと
訂正事項3は,実質的に多数項を引用している請求項の引用請求項数を減少するものであるから,特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
(4)訂正事項4
ア.訂正の目的について
訂正事項4は,訂正前の請求項4が請求項1乃至3のいずれか1項の記載を引用する記載であるところ,請求項2または3を引用しないものとした上で,請求項1を引用するものについて請求項間の引用関係を解消して,独立形式請求項へ改めるための訂正であって,「多数項を引用している引用請求項数の減少」に該当するから特許法第120条の5第2項第1項に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするとともに,特許法第120条の5第2項第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とする訂正である。
イ.願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内であること及び実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更する訂正ではないこと
訂正事項4は,実質的に多数項を引用している請求項の引用請求項数を減少するものであるから,特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
(5)訂正事項5
ア.訂正の目的について
訂正事項5は,訂正前の請求項5が請求項1または2を引用する記載であるところ,請求項1を引用しないものとし,請求項2のみを引用する形式へ改めるための訂正であって,「多数項を引用している引用請求項数の減少」に該当するから特許法第120条の5第2項第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正である。
イ.願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内であること及び実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更する訂正ではないこと
訂正事項5は,実質的に多数項を引用している請求項の引用請求項数を減少するものであるから,特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
(6)訂正事項6
ア.訂正の目的について
訂正事項6は,訂正前の請求項6が請求項1乃至5のいずれか1項の記載を引用する記載であるところ,請求項2乃至5を引用しないものとした上で,請求項1を引用するものについて請求項間の引用関係を解消して,独立形式請求項へ改めるための訂正であって,「多数項を引用している引用請求項数の減少」に該当するから特許法第120条の5第2項第1項に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするとともに,特許法第120条の5第2項第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とする訂正である。
イ.願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内であること及び実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更する訂正ではないこと
訂正事項6は,実質的に多数項を引用している請求項の引用請求項数を減少するものであるから,特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
(7)一群の請求項についての説明
訂正事項1?6に係る訂正前の請求項1?6について,請求項2?6は請求項1を引用しているものであって,訂正事項1によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。したがって,訂正前の請求項1?6に対応する訂正後の請求項1?6は,特許法120条の5第4項に規定する一群の請求項である。

3.むすび
以上のとおりであるから,本件訂正請求による訂正は,特許法第120条の5第2項第1号及び第4号に掲げる事項を目的とするものであり,かつ,同条第4項,及び,同条第9項において準用する同法第126条第4項から第6項の規定に適合するので,訂正後の請求項1,〔2,5〕,3,4,6について訂正を認める。

第3.特許異議の申立てについて
1.本件特許発明
本件訂正請求により訂正された訂正請求項1ないし6に係る発明(以下,「本件特許発明1」ないし「本件特許発明6」という。)は,その特許請求の範囲の請求項1ないし6に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。
「【請求項1】
(削除) 」
「【請求項2】
上下方向に複数段に設けられたロータ翼を有するロータと,前記ロータに取り付けられたロータ軸と,前記ロータ翼間に配置され,スペーサによって保持されたステータ翼とがケーシング部材内に収納され,
前記ケーシング部材の前記ロータ側の上部側に設けられた吸気口から,前記ケーシング部材に固定されたベースの排気口に気体分子を移送するターボ分子ポンプにおいて,
前記複数のロータ翼の最下段のロータ翼から下方側に突出された下部円筒部を前記ロータに設け,前記下部円筒部の外周側の空間において,前記ロータ翼が破壊された際に前記ロータ翼の破片が衝突する緩衝部材を前記ベースに連結し,または前記ベースと一体的に設け,前記緩衝部材に衝突しない破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングと,前記緩衝部材に衝突する破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングとをずらすように構成し,
前記ロ-タと前記緩衝部材とは,前記ロ-タの下面と前記緩衝部材の上面との間のギャップ,または前記下部円筒部の外周面と前記緩衝部材の内側側面との間のギャップが,気体分子の前記ロータ軸側への回り込みを抑制する機能を有するように設けられていることを特徴とするターボ分子ポンプ。」
「【請求項3】
上下方向に複数段に設けられたロータ翼を有するロータと,前記ロ-タに取り付けられたロータ軸と,前記ロータ翼間に配置され,スペーサによって保持されたステータ翼とがケーシング部材内に収納され,
前記ケーシング部材の前記ロータ側の上部側に設けられた吸気口から,前記ケーシング部材に固定されたベースの排気口に気体分子を移送するターボ分子ポンプにおいて,
前記複数のロータ翼の最下段のロータ翼から下方側に突出された下部円筒部を前記ロータに設け,前記下部円筒部の外周側の空間において,前記ロータ翼が破壊された際に前記ロータ翼の破片が衝突する緩衝部材を前記ベースに連結し,または前記ベースと一体的に設け,前記緩衝部材に衝突しない破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングと,前記緩衝部材に衝突する破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングとをずらすように構成し,
前記緩衝部材は前記下部円筒部の外周面に近接する内周面を有する円筒部を有することを特徴とするターボ分子ポンプ。」
「【請求項4】
上下方向に複数段に設けられたロータ翼を有するロータと,前記ロータに取り付けられたロータ軸と,前記ロ-タ翼間に配置され,スペーサによって保持されたステータ翼とがケーシング部材内に収納され,
前記ケーシング部材の前記ロ-タ側の上部側に設けられた吸気口から,前記ケーシング部材に固定されたベースの排気口に気体分子を移送するターボ分子ポンプにおいて,
前記複数のロ-タ翼の最下段のロータ翼から下方側に突出された下部円筒部を前記ロ-タに設け,前記下部円筒部の外周側の空間において,前記ロータ翼が破壊された際に前記ロータ翼の破片が衝突する緩衝部材を前記ベースに連結し,または前記ベースと一体的に設け,前記緩衝部材に衝突しない破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングと,前記緩衝部材に衝突する破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングとをずらすように構成し,
前記緩衝部材は,前記ロータ軸の軸方向と平行な前記緩衝部材の円筒部の中間部に,または,前記緩衝部材と前記ベースとの境界部に,他の部分より強度が小さい部分を有することを特徴とするターボ分子ポンプ。」
「【請求項5】
請求項2に記載のターボ分子ポンプにおいて,前記緩衝部材は,前記ベースに締結される締結部を有することを特徴とするターボ分子ポンプ。」
「【請求項6】
上下方向に複数段に設けられたロータ翼を有するロータと,前記口-タに取り付けられたロータ軸と,前記ロータ翼間に配置され,スペーサによって保持されたステータ翼とがケーシング部材内に収納され,
前記ケーシング部材の前記ロータ側の上部側に設けられた吸気口から,前記ケーシング部材に固定されたベースの排気口に気体分子を移送するターボ分子ポンプにおいて,
前記複数のロータ翼の最下段のロータ翼から下方側に突出された下部円筒部を前記ロータに設け,前記下部円筒部の外周側の空間において,前記ロータ翼が破壊された際に前記ロータ翼の破片が衝突する緩衝部材を前記ベースに連結し,または前記ベースと一体的に設け,前記緩衝部材に衝突しない破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングと,前記緩衝部材に衝突する破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングとをずらすように構成し,
前記緩衝部材は,前記ロ-タよりも強度が大きい材料により形成されていることを特徴とするターボ分子ポンプ。」

2.取消理由の概要
訂正前の請求項1,5に係る特許に対して平成29年8月2日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は,次のとおりである。
ア.訂正前の請求項1に係る発明は,出願前に日本国内又は外国において公然知られた発明又は公然実施をされた発明であるから,特許法第29条第1項の規定により特許を受けることができない。
イ.訂正前の請求項1,5に係る発明は,出願前に日本国内又は外国において公然知られた発明又は公然実施をされた発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

3.甲号証の記載
ア.甲第3号証?甲第13号証(公然知られた発明(又は,公然実施された発明)として特許異議申立人が示した証拠)
(1)甲第3号証(甲第3-1号証):ターボ分子ポンプHiMag2400(品番PM P03 711)の図面
(2)甲第4号証(甲第4-1号証):ターボ分子ポンプHiPace2400MC(品番PM P03 711)の部品表
(3)甲第5号証 (甲第5-1号証):ターボ分子ポンプHiPace2400MC(品番PM P03 714)の部品表
(4)甲第6号証(甲第6-1号証):冷却ステータVV3(品番PM 093 727B)の図面
(5)甲第7号証:ターボ分子ポンプHiMag2400(品番PM P03 711)の納品書・請求書
(6)甲第8号証:ターボ分子ポンプHiMag2400(品番PM P03 714)の納品書・請求書
(7)甲第9号証:宣誓供述書
(8)甲第10号証:ターボ分子ポンプHiMag2400(品番PM P03 714)の納品書
(9)甲第11号証:ターボ分子ポンプHiMag2400(品番PM P03 714)の請求書
(10)甲第12号証:ターボ分子ポンプHiPace2400MC(品番PM P03 714)の返送書
(11)甲第13号証:Pink社によるターボ分子ポンプHiMag2400(品番PM P03 711)の受領確認書
イ.甲第1号証,甲第2号証
(12)甲第1号証:ドイツ連邦共和国特許出願公開第3032967号明細書
(13)甲第2号証:特開2003-155996号公報

以上の証拠方法を参照すると,ターボ分子ポンプHiMag2400とターボ分子ポンプHiPace2400MCという商品名が混在するが,品番が同じであれば同一製品であるものと整理した。
甲第3号証(甲第3-1号証)及び甲第4号証(甲第4-1号証)によると,ターボ分子ポンプ(品番PM P03 711)は,以下の構成を有している。
(a)当該ターボ分子ポンプ(品番PM P03 711)は,上下方向に複数段設けられたロータ翼を有するローター5を有し,ローター5に取り付けられたローター軸を有する。S-D-リング105,110,115,120,125,130によって保持されたステーター翼75,80,85,90,95,100は,ローター翼間に配置されている。これら,ローター5,ローター軸,ステーター翼はハウジング15内に収納されている。
(b)ターボ分子ポンプ(品番PM P03 711)は,ハウジング15のローター5の上部側に設けられたインレット,ハウジングに固定された下部部品10のアウトレット(このアウトレットは,符号190を付されたフランジ等を有している)を有する。
ターボ分子ポンプ(品番PM P03 711)がインレットからアウトレットへと気体分子を移送するのは明らかである。
(c)複数のローター翼の最下段のローター翼からは下方側に突出部が形成されている。当該突出部は略円筒形に形成されている。
(d)冷却ステータVV3(符号70,品番PM 093 727 B)が上記突出部の外周側に対向して設けられている。
冷却ステータ70はステータ部材であるから,固定された部材に連結されていることは明らかであり,冷却ステータ70の周囲には下部部品10のみしかないから,冷却ステータ70は下部部品10に連結されていること,及び,冷却ステータ70は下部部品10に連結されるから,何らかの連結部を有していることが理解できる。
ここで,甲第6号証(甲第6-1号証)を参照すると,当該冷却ステータ70は,その内側に,傾斜して設けられた周回する表面を有する。そして,この表面は,組み込まれた状態で最下段のローター翼から下方側に突出した突出部と向き合っている。図面PM 093 727 Bにおいて断面図A-Aの領域に見て取ることができるように,当該部分は,70度の角度を有する。そして,冷却ステータ70は,ローター翼の突出部の外周側の空間に設けられている。
そして,ローター翼が破壊された際には,ローター翼の破片が当該冷却ステータ70に衝突することは明らかである。
(e)ローター翼が破壊された際,当該冷却ステータ70に衝突しない破片は,ステーター翼→S-D-リング→ハウジングの第1経路で衝撃を伝える。他方,当該冷却ステータ70に衝突する破片の衝撃は,冷却ステーター70→下部部品10→ハウジング15の経路(第2経路)で伝達される。
両経路において衝撃が伝達されるタイミングがずれることは明らかである。
(g)甲第3号証(甲第3-1号証)の領域R24の部分を参照すると,類似のポンプとして,PM P03 714,PM P03 717という記載がある。
(i)甲第3号証(甲第3-1号証)抄訳の#4の部分を参照すると,「日付04-06-15」と記載されている。
(j)したがって,甲第3号証(甲第3-1号証)及び甲第4号証(甲第4-1号証)に記載のターボ分子ポンプ(品番PM P03 711)は,以下の構成を有しているといえる。
「a.上下方向に複数段に設けられたローター翼を有するローター5と,ローターに取り付けられたローター軸と,ローター翼間に配置され,R-D-リングによって保持されたステーター翼とが,ハウジング15内に収納され,
b.ハウジング15のローター5側の上部側に設けられたインレットから,ハウジング15に固定された下部部品材10のアウトレットに気体分子を移送するターボ分子ポンプにおいて,
c .複数のローター翼の最下段のローター翼から下方側に突出された略円筒形の突出部をローター5に設け,
d.略円筒形の突出部の外周側の空間において,ローター翼が破壊された際にローター翼の破片が衝突する冷却ステータ70を下部部品10に連結し,
e.冷却ステータ70に衝突しない破片の衝撃がハウジング15に伝達されるタイミングと,冷却ステータ70に衝突する破片の衝撃がハウジング15に伝達されるタイミングとをずらすように構成し,
f.冷却ステータ70は,下部部品10に連結される連結部を有するターボ分子ポンプ。」

4.当審の判断
(1)取消理由通知に記載した取消理由について
ア.特許法第29条第1項第1号,第2号,及び,特許法第29条第2項について
(ア)本件特許発明1について
本件特許発明1は訂正により削除された。
(イ)本件特許発明5について
本件特許発明5と甲第3号証(甲第3-1号証)及び甲第4号証(甲第4-1号証)に記載のターボ分子ポンプを対比すると,ターボ分子ポンプの「ローター翼」は本件特許発明5の「ロータ翼」に相当し,以下同様に,「ローター」は「ロータ」に,「ローター軸」は「ロータ軸」に,「R-D-リング」は「スペーサ」に,「ステーター翼」は「ステータ翼」に,「ハウジング15」は「ケーシング部材」に,「インレット」は「吸気口」に,「アウトレット」は「排気口」に,「下部部品10」は「ベース」に,「略円筒形の突出部」は「下部円筒部」に,「冷却ステータ70」は「緩衝部材」にそれぞれ相当する。
そうすると,両者は,
「上下方向に複数段に設けられたロータ翼を有するロータと,前記ロータに取り付けられたロータ軸と,前記ロータ翼間に配置され,スペーサによって保持されたステータ翼とが,ケーシング部材内に収納され,
前記ケーシング部材の前記ロータ側の上部側に設けられた吸気口から,前記ケーシング部材に固定されたベースの排気口に気体分子を移送するターボ分子ポンプにおいて,
前記複数のロータ翼の最下段のロータ翼から下方側に突出された下部円筒部を前記ロータに設け,前記下部円筒部の外周側の空間において,前記ロータ翼が破壊された際にロータ翼の破片が衝突する緩衝部材を前記ベースに連結し,前記緩衝部材に衝突しない破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングと,前記緩衝部材に衝突する破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングとをずらすように構成した,ターボ分子ポンプ。」
の点で一致し,以下の点で相違する。
<相違点1>
本件特許発明5では,「前記ロ-タと前記緩衝部材とは,前記ロ-タの下面と前記緩衝部材の上面との間のギャップ,または前記下部円筒部の外周面と前記緩衝部材の内側側面との間のギャップが,気体分子の前記ロータ軸側への回り込みを抑制する機能を有するように設けられている」のに対して,甲第3号証(甲第3-1号証)及び甲第4号証(甲第4-1号証)に記載のターボ分子ポンプではそのような特定はなされていない点。
<相違点2>
本件特許発明5は,「前記緩衝部材は,前記ベースに締結される締結部を有する」のに対して,甲第3号証(甲第3-1号証)及び甲第4号証(甲第4-1号証)に記載のターボ分子ポンプは,「前記緩衝部材は,前記ベースに連結される連結部を有する」ものの,それ以上の特定はなされていない点。
そして,上記相違点1における本件特許発明5の構成は,特許異議申立人が公然知られた(又は,公然実施された)発明として主張する証拠(甲第3号証?甲第13号証)のいずれにも記載されていない。
そうすると,引用発明において上記相違点2における本件特許発明5の構成を採用することが,仮に当業者が適宜なし得る程度の設計的事項であるとしても,本件特許発明5は,公然知られた発明(又は,公然実施された発明)ではなく,出願当時の技術常識を考慮してもそれらの証拠からみて自明な事項でもないから,それらの証拠から当業者が容易に想到し得たものではない。

(2)取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について
ア.特許法第29条第1項第3号,及び,特許法第29条第2項について
(ア)本件特許発明2?6について
甲第1号証(ドイツ連邦共和国特許出願公開第3032967号明細書)及び甲第2号証(特開2003-155996号公報)のいずれにも,本件特許発明2?6の「前記ロータ翼が破壊された際にロータ翼の破片が衝突する緩衝部材を前記ベースに連結し,前記緩衝部材に衝突しない破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングと,前記緩衝部材に衝突する破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングとをずらすように構成した」こと(以下,「構成1」という。)は,開示されていない。
本件特許発明2?6は,緩衝部材をベースに連結して,前記緩衝部材に衝突する破片の衝撃がベースを介して前記ケーシング部材に伝達されることにより,前記緩衝部材に衝突しない破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングと,前記緩衝部材に衝突する破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングとをずらすものであるが,甲第1号証の「部分22」(本件特許発明2?6の「緩衝部材」に相当。)は,斜線が付されたケーシング部材と一体になっているため,「前記緩衝部材に衝突しない破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングと,前記緩衝部材に衝突する破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングとをずらすように構成」するという技術思想を開示するものではない。
したがって,本件特許発明2?6は,甲第1号証に記載された発明ではなく,また,上記構成1は,出願当時の技術常識を考慮しても甲第1号証及び甲第2号証に記載された発明からみて自明な事項でもないから,本件特許発明2?6は,甲第1号証及び甲第2号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものとはいえない。

第4.結び
以上のとおりであるから,取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した異議申立ての理由によっては,本件請求項2ないし6に係る特許を取り消すことはできない。
また,他に本件請求項2ないし6に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
そして,請求項1に係る特許は,訂正により削除されたため,本件特許の請求項1に対して,特許異議申立人 プファイファー・ヴァキューム・ゲーエムベーハーがした特許異議申立てについては,対象となる請求項が存在しない。
よって,結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(削除)
【請求項2】
上下方向に複数段に設けられたロータ翼を有するロータと、前記ロータに取り付けられたロータ軸と、前記ロータ翼間に配置され、スペーサによって保持されたステータ翼とがケーシング部材内に収納され、
前記ケーシング部材の前記ロータ側の上部側に設けられた吸気口から、前記ケーシング部材に固定されたベースの排気口に気体分子を移送するターボ分子ポンプにおいて、
前記複数のロータ翼の最下段のロータ翼から下方側に突出された下部円筒部を前記ロータに設け、前記下部円筒部の外周側の空間において、前記ロータ翼が破壊された際に前記ロータ翼の破片が衝突する緩衝部材を前記ベースに連結し、または前記ベースと一体的に設け、前記緩衝部材に衝突しない破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングと、前記緩衝部材に衝突する破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングとをずらすように構成し、
前記ロータと前記緩衝部材とは、前記ロータの下面と前記緩衝部材の上面との間のギャップ、または前記下部円筒部の外周面と前記緩衝部材の内側側面との間のギャップが、気体分子の前記ロータ軸側への回り込みを抑制する機能を有するように設けられていることを特徴とするターボ分子ポンプ。
【請求項3】
上下方向に複数段に設けられたロータ翼を有するロータと、前記ロータに取り付けられたロータ軸と、前記ロータ翼間に配置され、スペーサによって保持されたステータ翼とがケーシング部材内に収納され、
前記ケーシング部材の前記ロータ側の上部側に設けられた吸気口から、前記ケーシング部材に固定されたベースの排気口に気体分子を移送するターボ分子ポンプにおいて、
前記複数のロータ翼の最下段のロータ翼から下方側に突出された下部円筒部を前記ロータに設け、前記下部円筒部の外周側の空間において、前記ロータ翼が破壊された際に前記ロータ翼の破片が衝突する緩衝部材を前記ベースに連結し、または前記ベースと一体的に設け、前記緩衝部材に衝突しない破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングと、前記緩衝部材に衝突する破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングとをずらすように構成し、
前記緩衝部材は前記下部円筒部の外周面に近接する内周面を有する円筒部を有することを特徴とするターボ分子ポンプ。
【請求項4】
上下方向に複数段に設けられたロータ翼を有するロータと、前記ロータに取り付けられたロータ軸と、前記ロータ翼間に配置され、スペーサによって保持されたステータ翼とがケーシング部材内に収納され、
前記ケーシング部材の前記ロータ側の上部側に設けられた吸気口から、前記ケーシング部材に固定されたベースの排気口に気体分子を移送するターボ分子ポンプにおいて、
前記複数のロータ翼の最下段のロータ翼から下方側に突出された下部円筒部を前記ロータに設け、前記下部円筒部の外周側の空間において、前記ロータ翼が破壊された際に前記ロータ翼の破片が衝突する緩衝部材を前記ベースに連結し、または前記ベースと一体的に設け、前記緩衝部材に衝突しない破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングと、前記緩衝部材に衝突する破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングとをずらすように構成し、
前記緩衝部材は、前記ロータ軸の軸方向と平行な前記緩衝部材の円筒部の中間部に、または、前記緩衝部材と前記ベースとの境界部に、他の部分より強度が小さい部分を有することを特徴とするターボ分子ポンプ。
【請求項5】
請求項2に記載のターボ分子ポンプにおいて、前記緩衝部材は、前記ベースに締結される締結部を有することを特徴とするターボ分子ポンプ。
【請求項6】
上下方向に複数段に設けられたロータ翼を有するロータと、前記ロータに取り付けられたロータ軸と、前記ロータ翼間に配置され、スペーサによって保持されたステータ翼とがケーシング部材内に収納され、
前記ケーシング部材の前記ロータ側の上部側に設けられた吸気口から、前記ケーシング部材に固定されたベースの排気口に気体分子を移送するターボ分子ポンプにおいて、
前記複数のロータ翼の最下段のロータ翼から下方側に突出された下部円筒部を前記ロータに設け、前記下部円筒部の外周側の空間において、前記ロータ翼が破壊された際に前記ロータ翼の破片が衝突する緩衝部材を前記ベースに連結し、または前記ベースと一体的に設け、前記緩衝部材に衝突しない破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングと、前記緩衝部材に衝突する破片の衝撃が前記ケーシング部材に伝達されるタイミングとをずらすように構成し、
前記緩衝部材は、前記ロータよりも強度が大きい材料により形成されていることを特徴とするターボ分子ポンプ。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2017-10-20 
出願番号 特願2012-54346(P2012-54346)
審決分類 P 1 651・ 857- YAA (F04D)
P 1 651・ 121- YAA (F04D)
P 1 651・ 111- YAA (F04D)
P 1 651・ 113- YAA (F04D)
P 1 651・ 851- YAA (F04D)
P 1 651・ 112- YAA (F04D)
最終処分 維持  
前審関与審査官 田谷 宗隆  
特許庁審判長 久保 竜一
特許庁審判官 藤井 昇
堀川 一郎
登録日 2016-09-09 
登録番号 特許第5998535号(P5998535)
権利者 株式会社島津製作所
発明の名称 ターボ分子ポンプ  
代理人 江崎 光史  
代理人 中村 真介  
代理人 江口 裕之  
代理人 喜多 俊文  
代理人 江口 裕之  
代理人 清田 栄章  
代理人 喜多 俊文  
代理人 鍛冶澤 實  
代理人 篠原 淳司  

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