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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G01F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G01F
管理番号 1335714
審判番号 不服2016-18087  
総通号数 218 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-02-23 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-12-02 
確定日 2017-12-20 
事件の表示 特願2014-261316「熱式質量流量計及び熱式質量流量制御器」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 3月26日出願公開、特開2015- 57618〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成18年11月3日(パリ条約による優先権 外国庁受理 2005年11月22日(以下、「優先日」という。) 米国)を国際出願日とする出願である特願2008-542329号の一部を平成26年12月24日に新たな特許出願としたものであって、平成27年11月19日付けの拒絶理由通知に対して平成28年2月24日付けで手続補正がなされたが、平成28年7月28日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成28年12月2日付けで拒絶査定不服審判が請求されると同時に手続補正がなされたものである。

第2 平成28年12月2日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成28年12月2日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1 本件補正
本件補正は、特許請求の範囲について、本件補正前に、
「【請求項1】
流体の流量を測定する熱式質量流量計において、
流体を受け入れ且つ、導管の入口と出口との間の主流路を画成する形態とされた導管であって、少なくとも一部分、センサを受け入れる面との境を画成する前記導管と、
それぞれの一方の端部が前記主流路に接続される二つの直線状の脚部と、前記二つの直線状の脚部の他方の端部が両端に接続される直線状の接続部と、を有する熱センサ管と、
複数の抵抗要素を含み、前記主流路及び前記センサ受け入れ面に対して垂直に取り付けられた熱感知部と、を備え、
熱式質量流量計が鉛直方向に向けて取り付けられ、導管内の流体が主流路に沿って鉛直方向に流れるとき、センサ管の熱感知部分内の流体は、水平方向に流れて、センサ管が加熱されたとき、熱サイフォンを実質的に防止する、流体の流量を測定する熱式質量流量計。」
とあったところを、

「【請求項1】
流体の流量を測定する熱式質量流量計において、
流体を受け入れ且つ、導管の入口と出口との間の主流路を画成する形態とされた導管であって、少なくとも一部分、センサを受け入れる面との境を画成する前記導管と、
それぞれの一方の端部が前記主流路に接続される二つの直線状の脚部と、前記二つの直線状の脚部の他方の端部が両端に接続される直線状の接続部と、を有する熱センサ管と、
複数の抵抗要素を含み、前記主流路に対して垂直且つ前記センサ受け入れ面に対して垂直に、前記二つの直線状の脚部のうち一つに沿って取り付けられた熱感知部と、を備え、
熱式質量流量計が鉛直方向に向けて取り付けられ、導管内の流体が主流路に沿って鉛直方向に流れるとき、センサ管の熱感知部分内の流体は、水平方向に流れて、センサ管が加熱されたとき、熱サイフォンを実質的に防止する、流体の流量を測定する熱式質量流量計。」
とすることを含むものである(下線は補正箇所を示す。)。

本件補正について検討する。
本件補正は、
本件補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「熱感知部」について、「前記主流路及び前記センサ受け入れ面に対して垂直に取り付けられた熱感知部」とあったところを、「前記主流路に対して垂直且つ前記センサ受け入れ面に対して垂直に、前記二つの直線状の脚部のうち一つに沿って取り付けられた熱感知部」と限定するものである。

上記補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項を限定するものであるから、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法(以下、「平成18年改正前特許法」という。)第17条の2第4項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そこで、本件補正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項に規定する要件を満たすか)について以下に検討する。

2 引用例及びその記載事項
原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された刊行物である特開平11-160120号公報(平成11年6月18日公開、以下「引用例」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている(なお、下線は当審で付した。)。
a「【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、流体の質量流量を計測するマスフローメータまたは流体の質量流量を計測し流体流量を制御するマスフローコントローラに用いられる質量流量センサに関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来より一般的に用いられているマスフローメータを示すもので、この図において、1は本体ブロックで、その一端側には流体入口2が形成され、他端側には流体出口3が形成されるとともに、内部に流体入口2と流体出口3とを結ぶようにして流体流路4が形成してあり、この流体流路4には定流量特性を有するバイパス素子5が設けてあって、バイパス部6に構成されている。
【0003】7は本体ブロック1の上部に設けられるセンサ固定ベースである。このセンサ固定ベース7には、本体ブロック1内の流路4と連通路8を介して連通する孔9を備えたスリーブ10が着脱自在に設けてある。11はシール部材である。12は質量流量センサで、スリーブ10に対して抵抗溶接などの手法により接続され、センサ固定ベース7および本体ブロック1に垂直かつ逆U字状に立設された測定流路としての細管13と、この細管13の中央の水平部分13aの外周に巻設された2つの感熱抵抗体14,15とからなる。なお、感熱抵抗体14,15は、温度係数など感熱特性が互いに等しいものが選ばれる。」

b「【0015】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1は、この発明の質量流量センサ20を示すもので、この図において、13b,13cは逆U字状の細管13の水平部分13aの両側の垂直部分で、流体流入側の垂直部分13bに、センサコイルとしての第1感熱抵抗体21と第2感熱抵抗体22とが互いに絶縁された状態で巻設されており、流体流出側の垂直部分13cにヒータコイルとしての第3感熱抵抗体23が巻設されている。なお、これらの感熱抵抗体21?23は、温度係数など感熱特性が等しいものが用いられるとともに、センサコイル21,22のトータル巻き幅とヒータコイル23の巻き幅とを等しくしてある。」

c「【0017】図2(A)は、第1感熱抵抗体21および第2感熱抵抗体22を含む流量検出部24の一例を示している。この図に示す流量検出部24は、定電流回路に構成されている。すなわち、第1感熱抵抗体21と第2感熱抵抗体22は、互いに直列に接続されるとともに、ブリッジ抵抗25,26とともにブリッジ回路27を形成している。そして、28?31はブリッジ回路27における隣接する辺と辺との接続点で、ブリッジ回路27の一つの対角線上にある接続点28,30は、トランジスタ32、演算増幅器33、基準電源34、この電源34の電圧を適宜分圧するための抵抗35,36よりなる定電流電源37が接続されている。」

d「【0022】ところで、上記構成の質量流量センサにおいては、図3(A)に示すように、細管13の水平部分13aが垂直になるように、つまり、センサコイルとしての感熱抵抗体21,22を巻設した部分13bを水平にした(ヒータコイルとしての感熱抵抗体23を巻設した部分13cも水平になっている)状態では、感熱抵抗体21,22において熱対流が発生しないから、この状態において流量検出部におけるゼロバランスを合わせる。
【0023】そして、図3(B)に示すように、前記部分13bを垂直にする(前記部分13cも垂直になっている)と、感熱抵抗体23が発熱していない(ヒータオフ)とき、感熱抵抗体21,22において熱対流が発生し、流量検出部におけるゼロ点がずれる。
【0024】そこで、図3(C)に示すように、前記部分13bを垂直にした状態(前記部分13cも垂直になっている)で、流量検出部における出力がゼロになるように、感熱抵抗体23を発熱させ(ヒータオン)、感熱抵抗体21,22側において発生する熱量Wsと、感熱抵抗体23において発生する熱量Whとが互いに等しくなるようにするのである。」

e 図1及び図5から、本体ブロック1の上面にセンサ固定ベース7が設けられ、細管13は、センサ固定ベース7および本体ブロック1に垂直かつ逆U字状に立設され、細管13の垂直部分13b,13cは、流体流路4に対して垂直で、本体ブロック1の上面に対して垂直であるのが見て取れる。

したがって、上記引用例に記載された事項、図面の記載を総合すると、引用例には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている(括弧内は、認定に用いた引用例の記載箇所である。)。
「流体の質量流量を計測するマスフローメータに用いられる質量流量センサにおいて(【0001】)、
マスフローメータは、
一端側には流体入口2が形成され、他端側には流体出口3が形成されるとともに、内部に流体入口2と流体出口3とを結ぶようにして流体流路4が形成してある本体ブロック1と(【0002】)、
本体ブロック1の上面にセンサ固定ベース7が設けられ(図1、図5)、センサ固定ベース7には、本体ブロック1内の流路4と連通路8を介して連通する孔9を備えたスリーブ10が着脱自在に設けてあり(【0003】)、
質量流量センサは、
スリーブ10に対して抵抗溶接などの手法により接続され、センサ固定ベース7および本体ブロック1に垂直かつ逆U字状に立設された測定流路としての細管13であって(【0003】)、
細管13の垂直部分13b,13cは、流体流路4に対して垂直で、本体ブロック1の上面に対して垂直であり(図1、図5)、
逆U字状の細管13の水平部分13aの両側の垂直部分13b,13cで、流体流入側の垂直部分13bに、センサコイルとしての第1感熱抵抗体21と第2感熱抵抗体22とが互いに絶縁された状態で巻設されており、流体流出側の垂直部分13cにヒータコイルとしての第3感熱抵抗体23が巻設されており(【0015】)、
第1感熱抵抗体21と第2感熱抵抗体22は、熱量を発生させるとともに、流量検出部24のブリッジ回路27を形成しており(【0017】、【0024】)、
細管13の水平部分13aが垂直になるように、つまり、センサコイルとしての感熱抵抗体21,22を巻設した部分13bを水平にした状態では、感熱抵抗体21,22において熱対流が発生しないから流量検出部におけるゼロバランスを合わせる(【0022】)、流体の質量流量を計測する質量流量センサ。」

3 対比
本願補正発明と引用発明とを対比する。
(1)引用発明の「本体ブロック1」、「流体流路4」、「垂直部分13b,13c」、「水平部分13a」、「細管13」は、それぞれ、本願補正発明の「導管」、「主流路」、「二つの直線状の脚部」、「直線状の接続部」、「熱センサ管」に相当する。

(2)引用発明の「質量流量センサ」は、「センサコイルとしての第1感熱抵抗体21と第2感熱抵抗体22」が、「熱量を発生させるとともに、流量検出部24のブリッジ回路27を形成」することにより、流量を計測しているので、
引用発明の「流体の質量流量を計測する」「質量流量センサ」は、本願補正発明の「流体の流量を測定する熱式質量流量計」に相当する。

(3)引用発明は「本体ブロック1の上面にセンサ固定ベース7が設けられ」ていることから、「本体ブロック1の上面」は、本願補正発明の「センサを受け入れる面」に相当するといえるので、
引用発明の「一端側には流体入口2が形成され、他端側には流体出口3が形成されるとともに、内部に流体入口2と流体出口3とを結ぶようにして流体流路4が形成してある本体ブロック1」であって、「本体ブロック1の上面にセンサ固定ベース7が設けられ」たものは、本願補正発明の「流体を受け入れ且つ、導管の入口と出口との間の主流路を画成する形態とされた導管であって、少なくとも一部分、センサを受け入れる面との境を画成する前記導管」に相当する。

(4)引用発明の「垂直部分13b,13c」は、それぞれ、「流体流入側の垂直部分13b」と「流体流出側の垂直部分13c」であるので、引用発明の「逆U字状の細管13の」水平部分13aの「両側の垂直部分13b,13c」は、本願補正発明の「それぞれの一方の端部が前記主流路に接続される二つの直線状の脚部」に相当する。
引用発明の「逆U字状の細管13の水平部分13a」は、本願補正発明の「前記二つの直線状の脚部の他方の端部が両端に接続される直線状の接続部」に相当する。
よって、引用発明の「測定流路としての細管13」は、本願補正発明の「それぞれの一方の端部が前記主流路に接続される二つの直線状の脚部と、前記二つの直線状の脚部の他方の端部が両端に接続される直線状の接続部と、を有する熱センサ管」に相当する。

(5)引用発明の「センサコイルとしての第1感熱抵抗体21と第2感熱抵抗体22」は、「流量検出部24のブリッジ回路27を形成して」いるので、引用発明の「両側の垂直部分13b,13c」のうち一つである、「第1感熱抵抗体21と第2感熱抵抗体22」が「巻設」された「流体流入側の垂直部分13b」は、本願補正発明の「複数の抵抗要素を含み、」「前記二つの直線状の脚部のうち一つに沿って取り付けられた熱感知部」に相当する。
よって、引用発明の「流体流路4に対して垂直で、本体ブロック1の上面に対して垂直」な「逆U字状の細管13の水平部分13aの両側の垂直部分13b,13c」のうち一つである、「センサコイルとしての第1感熱抵抗体21と第2感熱抵抗体22とが互いに絶縁された状態で巻設」された「流体流入側の垂直部分13b」は、本願補正発明の「複数の抵抗要素を含み、前記主流路に対して垂直且つ前記センサ受け入れ面に対して垂直に、前記二つの直線状の脚部のうち一つに沿って取り付けられた熱感知部」に相当する。

(6)引用発明の「細管13の水平部分13aが垂直になるように、つまり、センサコイルとしての感熱抵抗体21,22を巻設した部分13bを水平にした状態」は、「流体流路4」が鉛直方向になるので、本願補正発明の「熱式質量流量計が鉛直方向に向けて取り付けられ、導管内の流体が主流路に沿って鉛直方向に流れるとき」に相当する。

(7)引用発明の「第1感熱抵抗体21と第2感熱抵抗体22は、熱量を発生させ」るものであり、「センサコイルとしての感熱抵抗体21,22を巻設した部分13bを水平にした状態では、感熱抵抗体21,22において熱対流が発生しないから流量検出部におけるゼロバランスを合わせる」ので、
引用発明は「感熱抵抗体21,22を巻設した部分13bを水平にした状態で」「第1感熱抵抗体21と第2感熱抵抗体22」が「熱量を発生させ」たときに、「感熱抵抗体21,22において熱対流が発生しないから流量検出部におけるゼロバランスを合わせる」といえる。
そして、「感熱抵抗体21,22において熱対流が発生しないから流量検出部におけるゼロバランスを合わせる」ことは、「感熱抵抗体21,22を巻設した部分13b」で「熱対流が発生しない」ので、「第1感熱抵抗体21と第2感熱抵抗体22」で発生した「熱量」による、熱サイフォンを防止しているといえる。
また、引用発明において「部分13bを水平にした状態では」、部分13b内の流体は水平方向に流れるのであるから、
引用発明の「感熱抵抗体21,22を巻設した部分13bを水平にした状態で」「第1感熱抵抗体21と第2感熱抵抗体22」が「熱量を発生させ」たときに、「感熱抵抗体21,22において熱対流が発生しないから流量検出部におけるゼロバランスを合わせる」ことと、本願補正発明の「センサ管の熱感知部分内の流体は、水平方向に流れて、センサ管が加熱されたとき、熱サイフォンを実質的に防止する」こととは、「センサ管の熱感知部分内の流体は、水平方向に流れて、加熱されたとき、熱サイフォンを実質的に防止する」ことである点で共通する。

すると本願補正発明と引用発明とは、次の(一致点)及び(相違点)を有する。
(一致点)
「流体の流量を測定する熱式質量流量計において、
流体を受け入れ且つ、導管の入口と出口との間の主流路を画成する形態とされた導管であって、少なくとも一部分、センサを受け入れる面との境を画成する前記導管と、
それぞれの一方の端部が前記主流路に接続される二つの直線状の脚部と、前記二つの直線状の脚部の他方の端部が両端に接続される直線状の接続部と、を有する熱センサ管と、
複数の抵抗要素を含み、前記主流路に対して垂直且つ前記センサ受け入れ面に対して垂直に、前記二つの直線状の脚部のうち一つに沿って取り付けられた熱感知部と、を備え、
熱式質量流量計が鉛直方向に向けて取り付けられ、導管内の流体が主流路に沿って鉛直方向に流れるとき、センサ管の熱感知部分内の流体は、水平方向に流れて、加熱されたとき、熱サイフォンを実質的に防止する、流体の流量を測定する熱式質量流量計。」

(相違点)
熱サイフォンを実質的に防止するのが、本願補正発明は、「センサ管が加熱されたとき」であるのに対して、引用発明は、「第1感熱抵抗体21と第2感熱抵抗体22」が、「熱量を発生させ」たときである点で相違する。

4 判断
相違点について検討する。
引用発明は、流体流入側の垂直部分13bに、第1感熱抵抗体21と第2感熱抵抗体22とが互いに絶縁された状態で巻設されているのであり、第1感熱抵抗体21と第2感熱抵抗体22において、熱量を発生させれば、垂直部分13bが加熱されることは自明な事項であるから、上記相違点は実質的な相違点ではなく、本願補正発明は引用発明に基づいて、当業者が容易になし得たことであるともいえる。

よって、本願補正発明は、引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができない。

5 本件補正についてのむすび
以上のとおり、本件補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、上記「第2 [理由]1 本件補正」の本件補正前の「請求項1」として記載したとおりのものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、本願発明は、その優先日前に日本国内において、頒布された刊行物である特開平11-160120号公報(引用例)及び実願平5-26978号(実開平6-80130号)のCD-ROMに記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

3 引用例記載の事項
引用例の記載事項及び引用発明は、上記「第2 [理由] 2 引用例及びその記載事項」に記載したとおりである。

4 対比・判断
本願発明は、本願補正発明から、上記「第2 [理由] 1 本件補正」で検討した本件補正に係る限定を省いたものである。
そうすると、本願発明の特定事項を全て含み、更に他の特定事項を付加したものに相当する本願補正発明が前記「第2 [理由] 4 判断」に示したとおり、引用発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

5 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、その余の請求項に論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2017-07-24 
結審通知日 2017-07-25 
審決日 2017-08-07 
出願番号 特願2014-261316(P2014-261316)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (G01F)
P 1 8・ 121- Z (G01F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 山下 雅人  
特許庁審判長 中塚 直樹
特許庁審判官 関根 洋之
須原 宏光
発明の名称 熱式質量流量計及び熱式質量流量制御器  
代理人 特許業務法人酒井国際特許事務所  
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