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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A63F
管理番号 1336120
異議申立番号 異議2016-701174  
総通号数 218 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2018-02-23 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-12-26 
確定日 2017-11-17 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5940264号発明「遊技機」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第5940264号の明細書、特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 特許第5940264号の請求項1に係る特許を維持する。 
理由 【目次】
第1 手続の経緯

第2 訂正請求について
1 訂正の内容
2 訂正の適否
3 まとめ

第3 特許異議の申立について
1 本件訂正発明
2 特許異議申立理由の概要
3 取消理由の概要
4 甲第1号証の記載
5 当審の判断
(1)取消理由について
ア 対比
イ 判断
(2)特許異議申立人が意見書において主張する意見について
(3)特許異議申立理由について

第4 むすび


第1 手続の経緯
本件特許第5940264号(以下「本件特許」という。)に係る出願は、平成23年8月23日に特許出願(特願2011-181804号)したものであって、平成28年5月27日に特許の設定登録がされ、同年12月26日にその特許に対し、特許異議申立人日本電動式遊技機特許株式会社により特許異議の申立てがなされ、当審により平成29年5月19日付けで取消理由が通知され、特許権者である株式会社三共より同年7月24日付けで意見書及び訂正請求書が提出され、これに対して、特許異議申立人より同年9月19日付けで意見書が提出されたものである。

第2 訂正請求について
1 訂正の内容
平成29年7月24日付け訂正請求書による本件特許の訂正の内容は、次のとおりである。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に「前記開閉体が開放状態であるときに操作可能となる操作手段と、」と記載されているのを、
「前記開閉体が開放状態であるときに操作可能となる電源スイッチと、
前記開閉体が開放状態であるときに操作可能となる設定キースイッチと、」に訂正する。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項1に「複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を選択することで前記有利度を変更可能な設定変更状態に制御するために前記操作手段が特定操作されたことを検出する特定操作検出手段」と記載されているのを、
「複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を選択することで前記有利度を変更可能な設定変更状態に制御するために、前記電源スイッチがオン状態となる前に前記設定キースイッチをオン状態として前記電源スイッチをオン状態とする設定変更開始操作を検出する設定変更開始操作検出手段」に訂正する。

(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項1に「前記設定値を確認する設定確認状態に制御するために前記操作手段が所定操作されたことを検出する所定操作検出手段」と記載されているのを、
「前記設定値を確認する設定確認状態に制御するために、前記電源スイッチがオン状態であるときに前記設定キースイッチをオン状態とする設定確認開始操作を検出する設定確認開始操作検出手段」に訂正する。

(4)訂正事項4
特許請求の範囲の請求項1に「前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態であることが検出され、かつ前記特定操作検出手段により前記特定操作されたことが検出されたときには、前記設定変更状態に制御し、前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには、前記設定変更状態に制御しない変更状態制御手段」と記載されているのを、
「前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態であることが検出され、かつ前記設定変更開始操作検出手段により前記設定変更開始操作が検出されたときには、前記設定変更状態に制御し、前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには、前記設定変更状態に制御しない変更状態制御手段」に訂正する。

(5)訂正事項5
特許請求の範囲の請求項1に「前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態であることが検出され、かつ前記所定操作検出手段により前記所定操作されたことが検出されたときには、前記設定確認状態に制御し、前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには、前記設定確認状態に制御しない確認状態制御手段」と記載されているのを、
「前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態であることが検出され、かつ前記設定確認開始操作検出手段により前記設定確認開始操作が検出されたときには、前記設定確認状態に制御し、前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには、前記設定確認状態に制御しない確認状態制御手段」に訂正する。

(6)訂正事項6
特許請求の範囲の請求項1に「前記変更状態制御手段は、前記設定変更状態に制御した後においては、当該設定変更状態における前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず、前記設定変更状態を終了させる設定終了条件が成立するまで当該設定変更状態を維持し、」と記載されているのを、
「前記変更状態制御手段は、前記設定変更状態に制御した後においては、当該設定変更状態における前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず、当該開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときであっても、前記設定キースイッチをオフ状態とする設定変更終了操作が検出されて前記設定変更状態を終了させる設定変更終了条件が成立するまで当該設定変更状態を維持し、」に訂正する。

(7)訂正事項7
特許請求の範囲の請求項1に「前記設定変更状態は、前記変更操作が前記変更操作検出手段により検出されたときに、前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず設定値を同じ変更態様で変更する状態である」と記載されているのを、
「前記設定変更状態は、前記変更操作が前記変更操作検出手段により検出されたときに、前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず設定値を同じ変更態様で変更する状態であり、」に訂正する。

(8)訂正事項8
特許請求の範囲の請求項1に「前記確認状態制御手段は、
前記設定確認状態においては、前記設定キースイッチをオフ状態とする設定確認終了操作が検出されたときに当該設定確認状態を終了させ、」を加える。

(9)訂正事項9
特許請求の範囲の請求項1に「前記設定確認状態においては、前記設定確認終了操作が検出されなくても前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには当該設定確認状態を終了させる」を加える。

(10)訂正事項10
願書に添付した明細書の段落【0009】に
「遊技者に対する有利度を変更可能な遊技機であって、
遊技機の前面に設けられた開閉可能な開閉体と、
前記開閉体が開放状態であるときに操作可能となる操作手段と、
前記開閉体の開閉状態を検出する開閉状態検出手段と、
複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を選択することで前記有利度を変更可能な設定変更状態に制御するために前記操作手段が特定操作されたことを検出する特定操作検出手段と、
前記設定値を確認する設定確認状態に制御するために前記操作手段が所定操作されたことを検出する所定操作検出手段と、
前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態であることが検出され、かつ前記特定操作検出手段により前記特定操作されたことが検出されたときには、前記設定変更状態に制御し、前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには、前記設定変更状態に制御しない変更状態制御手段と、
前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態であることが検出され、かつ前記所定操作検出手段により前記所定操作されたことが検出されたときには、前記設定確認状態に制御し、前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには、前記設定確認状態に制御しない確認状態制御手段と、
前記設定変更状態において、前記設定値を変更するための変更操作を検出可能な変更操作検出手段とを備え、
前記変更状態制御手段は、前記設定変更状態に制御した後においては、当該設定変更状態における前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず、前記設定変更状態を終了させる設定終了条件が成立するまで当該設定変更状態を維持し、
前記変更操作検出手段は、前記設定変更状態においては、当該設定変更状態における前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず、前記変更操作検出手段が前記変更操作されたか否かを検出し、
前記設定変更状態は、前記変更操作が前記変更操作検出手段により検出されたときに、前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず設定値を同じ変更態様で変更する状態である。
なお、遊技機は、以下のような構成を備えるものであってもよい。
(1) 遊技者に対する有利度(たとえば設定値)を変更可能な遊技機(スロットマシン、パチンコ機など)であって、
開閉可能に設けられた開閉体(前面扉1b、本体枠914)と、
前記開閉体が開放状態であるときに操作可能となる操作手段(電源スイッチ39、設定キースイッチ37)と、
前記開閉体の開閉状態を検出する開閉状態検出手段(ドア開放検出スイッチ25、本体枠開放検出スイッチ925)、
所定条件下(たとえば、電源投入時)において、前記操作手段の状態を特定するための信号が所定状態(電源スイッチ39がOFFからONとなったとき(電源投入時)に設定キースイッチ37がON状態)であるときに、前記開閉状態検出手段の検出結果に基づく前記開閉体の開閉状態が、開放状態であるときには複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を選択することで前記有利度を変更可能な設定変更状態に制御し(Sa28に移行)、閉鎖状態であるときには前記設定変更状態に制御しない(Sa27dに移行)状態制御手段(Sa27b、Sa27d、Sa28、Sa29、図7など)と、
前記所定条件と異なる条件下(たとえば、BET処理実行時)において、前記操作手段の状態を特定するための信号が前記所定状態であるときに、前記開閉状態検出手段の検出結果に基づく前記開閉体の開閉状態が、開放状態であるときには選択されている設定値を報知可能な設定値報知状態に制御し(Se21に移行)、閉鎖状態であるときには前記設定値報知状態に制御しない(Se18cに移行)報知制御手段(Se18、Se18a?Se18c、Se19?Se21)とを備え、
前記状態制御手段は、前記設定変更状態に制御した後においては、当該設定変更状態における前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず、所定の設定終了条件が成立(図7のSc11においてYES)するまで当該設定変更状態を維持する(図7参照)。」とあるのを

「遊技者に対する有利度を変更可能な遊技機であって、
遊技機の前面に設けられた開閉可能な開閉体と、
前記開閉体が開放状態であるときに操作可能となる電源スイッチと、
前記開閉体が開放状態であるときに操作可能となる設定キースイッチと、
前記開閉体の開閉状態を検出する開閉状態検出手段と、
複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を選択することで前記有利度を変更可能な設定変更状態に制御するために、前記電源スイッチがオン状態となる前に前記設定キースイッチをオン状態として前記電源スイッチをオン状態とする設定変更開始操作を検出する設定変更開始操作検出手段と、
前記設定値を確認する設定確認状態に制御するために、前記電源スイッチがオン状態であるときに前記設定キースイッチをオン状態とする設定確認開始操作を検出する設定確認開始操作検出手段と、
前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態であることが検出され、かつ前記設定変更開始操作検出手段により前記設定変更開始操作が検出されたときには、前記設定変更状態に制御し、前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには、前記設定変更状態に制御しない変更状態制御手段と、
前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態であることが検出され、かつ前記設定確認開始操作検出手段により前記設定確認開始操作が検出されたときには、前記設定確認状態に制御し、前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには、前記設定確認状態に制御しない確認状態制御手段と、
前記設定変更状態において、前記設定値を変更するための変更操作を検出可能な変更操作検出手段とを備え、
前記変更状態制御手段は、前記設定変更状態に制御した後においては、当該設定変更状態における前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず、当該開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときであっても、前記設定キースイッチをオフ状態とする設定変更終了操作が検出されて前記設定変更状態を終了させる設定変更終了条件が成立するまで当該設定変更状態を維持し、
前記変更操作検出手段は、前記設定変更状態においては、当該設定変更状態における前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず、前記変更操作検出手段が前記変更操作されたか否かを検出し、
前記設定変更状態は、前記変更操作が前記変更操作検出手段により検出されたときに、前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず設定値を同じ変更態様で変更する状態であり、
前記確認状態制御手段は、
前記設定確認状態においては、前記設定キースイッチをオフ状態とする設定確認終了操作が検出されたときに当該設定確認状態を終了させ、
前記設定確認状態においては、前記設定確認終了操作が検出されなくても前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには当該設定確認状態を終了させる。
なお、遊技機は、以下のような構成を備えるものであってもよい。
(1) 遊技者に対する有利度(たとえば設定値)を変更可能な遊技機(スロットマシン、パチンコ機など)であって、
開閉可能に設けられた開閉体(前面扉1b、本体枠914)と、
前記開閉体が開放状態であるときに操作可能となる操作手段(電源スイッチ39、設定キースイッチ37)と、
前記開閉体の開閉状態を検出する開閉状態検出手段(ドア開放検出スイッチ25、本体枠開放検出スイッチ925)、
所定条件下(たとえば、電源投入時)において、前記操作手段の状態を特定するための信号が所定状態(電源スイッチ39がOFFからONとなったとき(電源投入時)に設定キースイッチ37がON状態)であるときに、前記開閉状態検出手段の検出結果に基づく前記開閉体の開閉状態が、開放状態であるときには複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を選択することで前記有利度を変更可能な設定変更状態に制御し(Sa28に移行)、閉鎖状態であるときには前記設定変更状態に制御しない(Sa27dに移行)状態制御手段(Sa27b、Sa27d、Sa28、Sa29、図7など)と、
前記所定条件と異なる条件下(たとえば、BET処理実行時)において、前記操作手段の状態を特定するための信号が前記所定状態であるときに、前記開閉状態検出手段の検出結果に基づく前記開閉体の開閉状態が、開放状態であるときには選択されている設定値を報知可能な設定値報知状態に制御し(Se21に移行)、閉鎖状態であるときには前記設定値報知状態に制御しない(Se18cに移行)報知制御手段(Se18、Se18a?Se18c、Se19?Se21)とを備え、
前記状態制御手段は、前記設定変更状態に制御した後においては、当該設定変更状態における前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず、所定の設定終了条件が成立(図7のSc11においてYES)するまで当該設定変更状態を維持する(図7参照)。」に訂正する。

2 訂正の適否
(1)訂正事項1
ア 訂正の目的について
上記訂正事項1は、「操作手段」を、「電源スイッチ」と「設定キースイッチ」に限定することで、特許請求の範囲を減縮するものである。
したがって、上記訂正事項1は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項1は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。

ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件特許明細書等」という。)に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項1は、願書に添付した明細書の【0009】の「…前記開閉体が開放状態であるときに操作可能となる操作手段(電源スイッチ39、設定キースイッチ37)…」との記載、
【0084】の「設定値を変更するためには、前面扉1bを開放させ、筐体1a内に設けられている電源ボックス100の電源スイッチ39および設定キースイッチ37を操作して…」との記載に基づくものである。
したがって、上記訂正事項1は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、上記訂正事項1は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。

(2)訂正事項2
ア 訂正の目的について
上記訂正事項2は、設定変更状態に制御するための「特定操作」、及び、「特定操作検出手段」を限定することで、特許請求の範囲を減縮するものである。
したがって、上記訂正事項2は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項2は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。

ウ 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項2は、願書に添付した明細書の【0084】の「設定値を変更するためには、前面扉1bを開放させ、筐体1a内に設けられている電源ボックス100の電源スイッチ39および設定キースイッチ37を操作して、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。…なお、電源スイッチ39を一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態として電源スイッチ39をONさせる操作を行なうことにより、設定変更状態に移行されるため、当該操作をまとめて設定変更操作ともいう。」との記載に基づくものである。
したがって、上記訂正事項2は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、上記訂正事項2は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。

(3)訂正事項3
ア 訂正の目的について
上記訂正事項3は、設定確認状態に制御するための「所定操作」を限定することで、特許請求の範囲を減縮するものである。
したがって、上記訂正事項2は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項3は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。

ウ 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項3は、願書に添付した明細書の【0086】の「また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にメイン制御部41のRAMから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。…」との記載、
【0164】の「…このため、起動処理(メイン)は、電源投入に伴うメイン制御部41の起動時およびメイン制御部41の不具合に伴う再起動時に行なわれる処理である。」との記載、及び、【図6】?【図9】の図示内容に基づくものである。
したがって、上記訂正事項3は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、上記訂正事項3は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。

(4)訂正事項4
ア 訂正の目的について
上記訂正事項4は、訂正事項2により「特定操作」を「設定変更開始操作」と訂正したことに整合させて「特定操作」を「設定変更開始操作」と訂正するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項4は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。

ウ 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項4は、訂正事項2と同様に、願書に添付した明細書の【0084】の記載に基づくものである。
したがって、上記訂正事項4は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、上記訂正事項4は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。

(5)訂正事項5
ア 訂正の目的について
上記訂正事項5は、訂正事項3により「所定操作」を「設定確認開始操作」と訂正したことに整合させて「所定操作」を「設定確認開始操作」と訂正するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項5は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。

ウ 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項5は、訂正事項3と同様に、願書に添付した明細書の【0086】、【0164】の記載に基づくものである。
したがって、上記訂正事項5は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、上記訂正事項5は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。

(6)訂正事項6
ア 訂正の目的について
上記訂正事項6は、「設定変更終了条件」について限定することにより、特許請求の範囲を減縮するものである。
したがって、上記訂正事項6は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項6は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。

ウ 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項6は、願書に添付した明細書の【0176】の「…一旦設定変更処理に移行されてから、設定キースイッチ37がOFFされて設定終了条件が成立するまで、前面扉1bの開閉状態に関わらず、当該設定変更処理が維持される。このため、不正行為ではなく正規に電源スイッチ39や設定キースイッチ37の操作が行なわれて設定変更状態に制御された後においては、設定変更途中において、たとえばドア開放検出スイッチに誤って手が触れるなどして前面扉1bが閉鎖状態であると誤検出されたとしても、当該設定変更状態を維持させて、確実に設定変更を行なうことができる。」との記載、
【0257】の「また、設定変更処理への制御は、前面扉1bの開閉状態に関わらず、設定キースイッチ37がOFFされるまで継続される。すなわち、一旦設定変更処理に移行されてから、設定キースイッチ37がOFFされて設定終了条件が成立するまで、前面扉1bの開閉状態に関わらず、当該設定変更処理が維持される。このため、不正行為ではなく正規に電源スイッチ39や設定キースイッチ37の操作が行なわれて設定変更状態に制御された後においては、設定変更途中において、たとえばドア開放検出スイッチに誤って手が触れるなどして前面扉1bが閉鎖状態であると誤検出されたとしても、当該設定変更状態を維持させて、確実に設定変更を行なうことができる。このため、誤操作によって再度、電源を落として最初から設定変更状態としなければならないといった煩わしさを遊技場管理者に抱かせてしまうことがない。」との記載に基づくものである。
したがって、上記訂正事項6は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、上記訂正事項6は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。

(7)訂正事項7
ア 訂正の目的について
上記訂正事項7は、後ろに文章が追加されたことを示すための訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項7は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。

ウ 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項7は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、上記訂正事項7は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。

(8)訂正事項8
ア 訂正の目的について
上記訂正事項8は、「設定確認状態」の終了について限定することにより、特許請求の範囲を減縮するものである。
したがって、上記訂正事項8は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項8は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリ ーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。

ウ 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項8は、願書に添付した明細書の【0086】の「…設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。」との記載、
【0218】の「設定確認処理では、まず、ペイアウト表示器13の表示値を待避し、RAM41cの設定値ワークから現在設定されている設定値を取得し、取得した設定値をペイアウト表示器13に表示する。その後、設定キースイッチ37がoffになるまで待機し、設定キースイッチ37がoffになると先に待避させていたペイアウト表示器13の表示値を復帰させた後、確認終了コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定し、設定確認処理を終了する。…」との記載、
【0248】の「…設定確認状態は、設定キースイッチ37がOFFの状態とすることで設定確認状態は終了し、サブ制御部91に対して確認終了コマンドを送信して設定確認状態の終了を通知する。」との記載に基づくものである。
したがって、上記訂正事項8は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、上記訂正事項8は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。

(9)訂正事項9
ア 訂正の目的について
上記訂正事項9は、「設定確認状態」の終了について、訂正事項8と異なる面から限定することにより、特許請求の範囲を減縮するものである。
したがって、上記訂正事項9は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項9は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。

ウ 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項9は、願書に添付した明細書の【0009】の「…選択されている設定値を報知可能な設定値報知状態…」との記載、
【0017】の「当該設定値報知状態における前記開閉状態検出手段の検出結果に基づいて前記開閉体が開放状態でないと判定されたときに当該設定値報知状態を終了するものであってもよい。」との記載、
【0268】の「(3) 前述した実施の形態においては、一旦設定確認処理に移行されると、設定キースイッチ37がOFFされるまで、前面扉1bの開閉状態に関わらず、当該設定確認処理が維持される例について説明したが、これに限らず、前面扉1bの開閉状態に応じて、たとえば前面扉1bが閉状態となることにより当該設定確認処理を終了させるようにしてもよい。」との記載に基づくものである。
したがって、上記訂正事項9は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、上記訂正事項9は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。

(10)訂正事項10
ア 訂正の目的について
上記訂正事項10は、上記訂正事項1?9に係る訂正により、本件訂正前の請求項1における特許請求の範囲の訂正を行った結果、記載表現が一致しなくなった願書に添付した明細書の段落【0009】の記載を、訂正後の請求項1の記載に整合させるための訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項10は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。

ウ 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項10は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、上記訂正事項10本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。

(11)小括
訂正事項1?3、6、8、9は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、特許法第120条の5第9項において準用する特許法第126条第5?6項の規定に適合するものである。
また、訂正事項4,5、7、10は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、特許法第120条の5第9項において準用する特許法第126条第5?6項の規定に適合するものである。

3 まとめ
上記1、2において検討したとおりであるから、本件特許の明細書及び特許請求の範囲についての訂正を認める。

第3 特許異議の申立について
1 本件訂正発明
本件特許の訂正後の請求項1に係る発明(以下「本件訂正発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである(当審にて請求項1をA?Pに分説した。)。

(本件訂正発明)
「【請求項1】
A 遊技者に対する有利度を変更可能な遊技機であって、
B 遊技機の前面に設けられた開閉可能な開閉体と、
C 前記開閉体が開放状態であるときに操作可能となる電源スイッチと、
D 前記開閉体が開放状態であるときに操作可能となる設定キースイッチと、
E 前記開閉体の開閉状態を検出する開閉状態検出手段と、
F 複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を選択することで前記有利度を変更可能な設定変更状態に制御するために、前記電源スイッチがオン状態となる前に前記設定キースイッチをオン状態として前記電源スイッチをオン状態とする設定変更開始操作を検出する設定変更開始操作検出手段と、
G 前記設定値を確認する設定確認状態に制御するために、前記電源スイッチがオン状態であるときに前記設定キースイッチをオン状態とする設定確認開始操作を検出する設定確認開始操作検出手段と、
H 前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態であることが検出され、かつ前記設定変更開始操作検出手段により前記設定変更開始操作が検出されたときには、前記設定変更状態に制御し、前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには、前記設定変更状態に制御しない変更状態制御手段と、
I 前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態であることが検出され、かつ前記設定確認開始操作検出手段により前記設定確認開始操作が検出されたときには、前記設定確認状態に制御し、前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには、前記設定確認状態に制御しない確認状態制御手段と、
J 前記設定変更状態において、前記設定値を変更するための変更操作を検出可能な変更操作検出手段とを備え、
K 前記変更状態制御手段は、前記設定変更状態に制御した後においては、当該設定変更状態における前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず、当該開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときであっても、前記設定キースイッチをオフ状態とする設定変更終了操作が検出されて前記設定変更状態を終了させる設定変更終了条件が成立するまで当該設定変更状態を維持し、
L 前記変更操作検出手段は、前記設定変更状態においては、当該設定変更状態における前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず、前記変更操作検出手段が前記変更操作されたか否かを検出し、
M 前記設定変更状態は、前記変更操作が前記変更操作検出手段により検出されたときに、前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず設定値を同じ変更態様で変更する状態であり、
N 前記確認状態制御手段は、
O 前記設定確認状態においては、前記設定キースイッチをオフ状態とする設定確認終了操作が検出されたときに当該設定確認状態を終了させ、
P 前記設定確認状態においては、前記設定確認終了操作が検出されなくても前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには当該設定確認状態を終了させることを特徴とする、遊技機。」

2 特許異議申立理由の概要
異議申立人は、本件特許の請求項1に係る発明(以下「本件特許発明」という。)に対して、証拠として甲第1号証を提示し、本件特許発明は、甲1号証に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができないものであるから、取り消すべきものである旨、主張する。
<証拠方法>
甲第1号証:特開2008-142126号公報

3 取消理由の概要
特許異議申立人による、特許異議の申立書の提出を受け、当審により、平成29年5月19日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は次のとおりである。
本件特許明は、甲1発明に一致するものであるから、本件特許発明は、甲1発明と同一のものであり、甲第1号証に記載された発明であるから、本件特許発明は、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができないから、その発明に係る特許は、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきである。

4 甲第1号証の記載
甲第1号証(特開2008-142126号公報)には、図面と共に次の事項が記載されている。

ア 「【請求項1】
前方に開口を有する筐体と、
前記筐体に対して回動可能に取り付けられることで前記開口を開閉可能な状態で閉塞させる前扉と、
所定の第1の遊技操作を契機に乱数値を取得し、取得した当該乱数値に基づいて入賞役を抽選する抽選手段と、
前記抽選手段が抽選した入賞役及び所定の第2の遊技操作に基づいて、遊技媒体を前記前扉の内側から外側に向けて払い出す遊技媒体払い出し手段と、
前記筐体の壁面に形成された貫通孔を介しての筐体の外部から電力が供給され、供給された電力から所定の電圧値の電力を生成して前記抽選手段及び前記遊技媒体払い出し手段に供給する電源ユニットと、
前記抽選手段による入賞役の抽選確率の設定の変更を行う設定変更手段とを備えた遊技機であって、
前記前扉に設けられ、筒状に形成された前扉用シリンダ錠本体と、
前扉キーと嵌合する前扉キー嵌合部を有し、前記前扉用シリンダ錠本体の筒内に挿入され、当該筒内で係止固定状態及び回転可能な状態の何れか一方の状態にあり、前記前扉キー嵌合部が前記前扉キーと嵌合することで前記筒内での係止固定状態を解除する前扉用シリンダ錠ロータと、
前記前扉用シリンダ錠本体から前記前扉の内側に突出した前記前扉用シリンダ錠ロータに固定して取り付けられたカム板と、
前記前扉を前記筐体に固定するとともに前記カム板の回動に連動して当該固定の解除を行う前扉ロック機構部と、
前記カム板の回動位置が前記前扉の固定の解除を行う位置にあるかを検出するカム板回動位置検出手段と、
前記前扉または前記筐体の内側に設けられ、前記前扉の開放を検出する前扉開放検出スイッチと、
前記電源ユニットに設けられ、筒状に形成された設定用シリンダ錠本体と、
設定キーと嵌合する設定キー嵌合部を有し、前記設定用シリンダ錠本体の筒内に挿入され、当該筒内で係止固定状態及び回転可能な状態の何れか一方の状態にあり、前記設定キー嵌合部が前記設定キーと嵌合することで前記筒内での係止固定状態を解除する設定用シリンダ錠ロータと、
前記設定用シリンダ錠ロータの回動角が第1乃至第3の回動範囲の何れにあるかを検出する設定用シリンダ錠ロータ回動角検出手段と、
前記設定用シリンダ錠ロータ回動角検出手段の検出結果が第1乃至第3の回動範囲を順番に連続して示した場合に、設定キーに対して設定表示が操作を行われたと判別する設定表示操作判別手段と、
前記設定表示操作判別手段の判別結果に基づいて前記入賞役の抽選確率の設定を表示する設定表示手段と、
前記カム板回動位置検出手段の検出結果が前記筐体に対する前記前扉の固定の解除を示さずに、前記前扉開放検出スイッチの検出結果が前記前扉の開放を示した場合に、異常が発生したと見なすとともに、前記前扉開放検出スイッチの検出結果が前扉の閉塞を示した状態で前記設定用シリンダ錠ロータ回動角検出手段の検出結果に変化が生じた場合、異常が発生したと見なす異常判別手段と、
前記異常判別手段が異常の発生を示した場合に、設定表示操作判別手段による設定表示操作を無効とする制御手段と、
前記異常判別手段が異常の発生を示した場合に、警報を発報する警報発報手段とを備えることを特徴とする遊技機。」

イ 「【0001】
本発明は、筐体の開口を閉塞する前扉に対して施錠が可能な遊技機に関する。」

ウ 「【0011】
図1において、スロットマシン1は、前方に開口を有する略矩形状の箱体である筐体2と、当該筐体2に対して蝶番機構により回動可能に取り付けられることで前記開口を開閉可能な状態で閉塞させる前扉3とを備えている。」

エ 「【0032】
リールユニット100の下方には、ホッパ装置21と、ホッパ装置21から溢れたメダルを収容するための補助貯留部22と、主電源装置23が設けられている。主電源装置23の内部の右側には、いわゆる配電盤に相当する電源装置基板24が設けられている。主電源装置23の前面には電源スイッチ81、リセット釦82、設定錠83等が設けられている。主電源装置23の前面は、通常時、透明な扉84により覆われている。
・・・
【0034】
更に、筐体2の上部右側の内壁に、遊技場に設置されている「ホールコンピュータ」と呼ばれる管理用コンピュータと接続可能な外部集中端子基板25が取り付けられている。筐体2の内壁の外部集中端子基板25より下側の位置には、前記前扉3の開放を検出する前扉開放検出スイッチ85が設けられている。」

オ 「【0184】
ここで、作業者が設定錠83の鍵穴836に設定キー800を挿入し、設定用シリンダ錠ロータ812と設定用シリンダ錠本体811とのロックを解除し、設定キー800を右回りに回転させると、設定キー動作検出スイッチ92は、期間A→B→Cの状態となる。この場合、図23(a)に示すリード線902からの出力a1は、期間Aと期間Bの境界のタイミングT1でハイレベルHからローレベルLに立ち下がり、図23(b)に示すリード線903からの出力a2は、期間Bと期間Cの境界のタイミングT2でローレベルLからハイレベルHに立ち上がり、図23(c)に示す主制御基板20により出力a1と出力a2を1/2に減衰した出力を加算した加算出力a3は、期間Aと期間Bの境界のタイミングT1でハイレベルHからローレベルLに立ち下がり、期間Bと期間Cの境界のタイミングT2でローレベルLからハイレベルHの1/2のミドルレベルMに立ち上がる。本実施例では、加算出力a3においてハイレベルHからローレベルLに立ち下がった後ミドルレベルMに立ち上がった出力を設定キー回転信号としている。」

カ 「【0191】
一方、ステップS3において、CPU200は、前扉開放検出スイッチ85がオン状態であるか否かを検出する。ここで、筐体2に対して前扉3が閉じられた状態では、ステップS3の判定がNOとなり、CPU200はステップS4の処理に移行する。また、筐体2に対して前扉3が開かれ、押圧部712から支持板部331が離れた状態では、ステップS3の判定がYESとなり、CPU200はステップS5の処理に移行する。
【0192】
ステップS4において、CPU200は、加算出力a3(図23参照)に対して設定キー回転信号(図23参照)の検出処理を行いうことで、設定キー回転信号を受け付けたか否かの判別を行う。ここで、設定錠83が操作されない状態では、ステップS4の判定がNOとなり、CPU200は、ステップS3の処理に戻る。また、作業者が設定錠83の鍵穴836に設定キー800を挿入し、設定キー800を右回りに回転させた場合、加算出力a3は、期間A→B→Cの状態となり、CPU200は、設定キー回転信号を受け付け、ステップS4の判定がYESとなり、ステップS10の処理に移行する。
【0193】
ステップS5において、CPU200は、加算出力a3に基づいて、設定キー回転信号を受け付けたか否かの判別を行う。ここで、設定錠83が操作されない状態では、ステップS5の判定がNOとなり、CPU200は、ステップS5の処理を繰り返す。作業者が設定錠83の鍵穴836に設定キー800を挿入し、設定キー800を右回りに回転させた場合、加算出力a3は、期間A→B→Cの状態となり、CPU200は、設定キー回転信号を受け付け、ステップS5の判定がYESとなり、ステップS6の処理に移行する。
【0194】
ステップS6において、CPU200は、数値情報表示部400に入賞役の抽選確率の設定を1から6までの数字で数値表示する制御を行い処理を終了する。
【0195】
ここで、正規の作業で筐体2に対して前扉3を開き設定錠83の鍵穴836に設定キー800を挿入して設定表示を行う場合を考える。
【0196】
この場合、作業者は、前扉キー600を用いて前扉用シリンダ錠78に対して解錠操作を行い、次に筐体2に対して前扉3を開くことで前扉開放検出スイッチ85をオン状態とし、この後設定錠83の鍵穴836に設定キー800を挿入し、設定表示操作を行った場合、CPU200は、処理がステップS1→S3→S5→S6の流れとなり、数値情報表示部400に入賞役の抽選確率の設定を1から6までの数字で数値表示する。」

キ 「【0212】
ステップS19において、CPU200は、設定変更釦86がオン操作されたか否かを検出する。ここで、設定変更釦86がオン操作された場合には、ステップS19の判定がYESとなって、CPU200は、ステップS20の処理に移行する。また、設定変更釦86がオン操作されなかった場合には、ステップS20の判定がNOとなって、CPU200は、ステップS21の処理に移行する。
・・・
【0216】
ここで、正規の作業で筐体2に対して前扉3を開き設定錠83の鍵穴836に設定キー800を挿入して設定変更を行う場合を考える。
【0217】
この場合、作業者は、前扉キー600を用いて前扉用シリンダ錠78に対して解錠操作を行い、次に筐体2に対して前扉3を開くことで前扉開放検出スイッチ85をオン状態とし、電源スイッチ81をオフし、この後設定錠83の鍵穴836に設定キー800を挿入し、設定キー800を右回りに回して設定キー800の幅方向をオン方向にし、電源スイッチ81をオンし、設定変更釦86をn回押すことで、設定候補値をn回変更し、レバー75をオン操作することで、設定候補値を実際の設定値として主制御基板20の記憶部201に記憶させる。この場合、主制御基板20のCPU200は、処理がステップS11→S12→S15→S16→S17→S18→(S19→S20→S21のn回ループ)→S22の流れとなり、入賞役の抽選確率の設定が正常に変更される。この後、設定錠83に差し込まれた設定キー800を左回りに回して設定キー800の幅方向をオフ方向にし、設定錠83から設定キー800を引き抜き、電源スイッチ81をオンし、次に筐体2に対して前扉3を閉塞することでスロットマシン1が遊技可能になる。」

ク 上記ア?キの記載事項から、甲第1号証には、次の発明(以下、「甲1発明」という。a?nは、本件訂正発明の分説(A?N)に対応させて、当審にて付与。)が開示されていると認められる。

「a 抽選手段による入賞役の抽選確率の設定の変更を行う設定変更手段を備えた遊技機であって(【請求項1】)、
b 前方に開口を有する筐体2に回動可能に取り付けられ、開口を開閉可能な状態で閉塞させる前扉3(【0011】)と、
c 筐体2に対して前扉3を開くことでオン、オフ可能な電源スイッチ81(【0217】)と、
d 前扉3が開かれることで設定キー800が挿入可能となる設定錠83(【0196】)と、
e 前扉3の開放を検出する前扉開放検出スイッチ85(【0034】)と、
f 電源スイッチ81をオフし、設定キー800をオン方向にし、電源スイッチ81をオンすることで、入賞役の抽選確率の設定を変更可能とするCPU200(【0217】)と、
g 作業者が設定キー800を右回りに回転させた場合、数値情報表示部400に入賞役の抽選確率の設定を1から6までの数字で数値表示する制御を実行可能とするCPU200(【0193】、【0194】)と、
h 前扉3を開くことで前扉開放検出スイッチ85をオン状態とし、電源スイッチ81をオフし、設定キー800をオン方向にし、電源スイッチ81をオンすることで、入賞役の抽選確率の設定を変更するCPU200(【0217】)と、
i 前扉3が開かれ、作業者が設定キー800を右回りに回転させた場合、数値情報表示部400に入賞役の抽選確率の設定を1から6までの数字で数値表示する制御を行うCPU200(【0191】、【0193】、【0194】)と、
j 設定変更釦86がオン操作されたか否かを検出するCPU200(【0217】)と
を備え、
k CPU200は、設定候補値をn回変更し、レバー75をオン操作することで、設定候補値を実際の設定値として主制御基板20の記憶部201に記憶させ、設定キー800をオフ方向にし、遊技可能にし(【0217】)、
l、m CPU200は、設定変更釦86をn回押すことで、設定候補値をn回変更する(【0217】)
遊技機。」

5 当審の判断
(1)取消理由について
ア 対比
本件訂正発明と甲1発明とを対比する。
甲1発明の構成a?jは、それぞれ、本件訂正発明の構成A?Jに相当する。
したがって、本件訂正発明と甲1発明とは、
「【請求項1】
A 遊技者に対する有利度を変更可能な遊技機であって、
B 遊技機の前面に設けられた開閉可能な開閉体と、
C 前記開閉体が開放状態であるときに操作可能となる電源スイッチと、
D 前記開閉体が開放状態であるときに操作可能となる設定キースイッチと、
E 前記開閉体の開閉状態を検出する開閉状態検出手段と、
F 複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を選択することで前記有利度を変更可能な設定変更状態に制御するために、前記電源スイッチがオン状態となる前に前記設定キースイッチをオン状態として前記電源スイッチをオン状態とする設定変更開始操作を検出する設定変更開始操作検出手段と、
G 前記設定値を確認する設定確認状態に制御するために、前記電源スイッチがオン状態であるときに前記設定キースイッチをオン状態とする設定確認開始操作を検出する設定確認開始操作検出手段と、
H 前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態であることが検出され、かつ前記設定変更開始操作検出手段により前記設定変更開始操作が検出されたときには、前記設定変更状態に制御し、前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには、前記設定変更状態に制御しない変更状態制御手段と、
I 前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態であることが検出され、かつ前記設定確認開始操作検出手段により前記設定確認開始操作が検出されたときには、前記設定確認状態に制御し、前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには、前記設定確認状態に制御しない確認状態制御手段と、
J 前記設定変更状態において、前記設定値を変更するための変更操作を検出可能な変更操作検出手段とを備える遊技機。」(構成A?Jを備える)の点で一致し、次の点で相違する。

[相違点1](構成K)
本件訂正発明は、変更状態制御手段は、設定変更状態に制御した後においては、当該設定変更状態における開閉状態検出手段の検出結果に関わらず、当該開閉状態検出手段により開閉体が開放状態でないことが検出されたときであっても、設定キースイッチをオフ状態とする設定変更終了操作が検出されて設定変更状態を終了させる設定終了条件が成立するまで当該設定変更状態を維持するのに対して、
甲1発明は、CPU200は、設定候補値をn回変更し、レバー75をオン操作することで、設定候補値を実際の設定値として主制御基板20の記憶部201に記憶させ、設定キー800をオフ方向にし、遊技可能にするが、本件訂正発明の上記構成Kを備えるか否か不明である点で一応相違する。

[相違点2](構成L、M)
本件訂正発明は、変更操作検出手段は、設定変更状態においては、当該設定変更状態における開閉状態検出手段の検出結果に関わらず、変更操作検出手段が変更操作されたか否かを検出し、設定変更状態は、変更操作が変更操作検出手段により検出されたときに、開閉状態検出手段の検出結果に関わらず設定値を同じ変更態様で変更する状態であるのに対して、
甲1発明は、CPU200は、設定変更釦86をn回押すことで、設定候補値をn回変更するが、設定変更が、本件訂正発明の上記構成L、Mの「開閉状態検出手段の検出結果に関わらず」なる条件を満たすものであるか否か不明である点で一応相違する。

[相違点3](構成N?P)
本件訂正発明は、確認状態制御手段は、設定確認状態においては、設定キースイッチをオフ状態とする設定確認終了操作が検出されたときに当該設定確認状態を終了させ、設定確認状態においては、設定確認終了操作が検出されなくても開閉状態検出手段により開閉体が開放状態でないことが検出されたときには当該設定確認状態を終了させるのに対して、
甲1発明は、本件訂正発明の上記構成N?Pを備えない点。

イ 判断
事案の性質に鑑み、相違点3から検討する。
甲第1号証には、本件訂正発明の構成N?Pに関して、記載も示唆もされていない。
そして、本件訂正発明は、上記構成N?Pのうち、特に、構成Pを有することにより、「不正者により設定値が確認されるという不正をさせ難くできつつ、特段、遊技場管理者に煩雑さを感じさせない」という有利な効果を奏します。」(特許権者により提出された平成29年7月24日付け意見書の第13頁第1?3行)という効果を奏するものである。
したがって、甲1発明に本件訂正発明の上記相違点3に係る構成は記載されていないので、本件訂正発明は、甲1発明と同一のものであるとすることはできない。
よって、相違点1、2について検討するまでもなく、特許異議申立人が提出した証拠によっては、本件訂正発明についての特許を取り消すことができない。

(2)特許異議申立人が意見書において主張する意見について
特許異議申立人は、平成29年9月19日付け意見書において、同年7月24日付けの訂正請求に対し、訂正請求された訂正事項3は、「訂正の根拠として示されている本件特許明細書の【0086】には、設定確認状態とするためには、設定キースイッチをオン状態とするタイミングが記載されており、そのタイミングは、ゲーム終了後かつ賭数が設定されていないタイミングとする旨記載されているところ、前記以外に電源スイッチがオン状態であれば前記タイミングに係わらず設定キースイッチをオン状態とすることにより設定確認状態になることは記載されていない。」(第2頁第32?36行)ことから、明細書、特許請求の範囲、図面に記載された事項の範囲内の訂正ではなく、特許法第126条第5項の規定に違反するものであり、認められるべきものではない旨、主張する。

そこで、上記主張について検討する。
まず、訂正事項3の「前記電源スイッチがオン状態であるときに設定キースイッチをオン状態とする」なる条件について検討する。
本件特許明細書の【0164】の「…このため、起動処理(メイン)は、電源投入に伴うメイン制御部41の起動時およびメイン制御部41の不具合に伴う再起動時に行なわれる処理である。」との記載から、本件特許明細書には、起動処理(メイン)が電源投入状態で行われることが示されている。
そして、本件特許の【図9】には、「設定キースイッチon?」で「yes」であることに基づいて実行される「設定確認処理」(Se21)は、「BET処理」において行われることが図示され、【図8】には、当該「BET処理」が「ゲーム処理」において行われることが図示され、【図7】には、当該「ゲーム処理」が「設定変更処理」において行われることが図示され、さらに、【図6】には、当該「設定変更処理」が「起動処理(メイン)」において行われることが図示されている。
これらの記載、及び、図示内容からみて、「設定キースイッチon?」で「yes」であることに基づいて実行される「設定確認処理」(Se21)は、結局、電源投入に伴う起動処理(メイン)に関連して実行されるものであるといえる。
したがって、件特許の【図9】の「設定キースイッチon?」の判断は、電源が投入された状態で行われるといえ、「電源スイッチがオン状態であるときに設定キースイッチをオン状態とする」ことは、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものである。
次に、設定キースイッチが操作されるタイミングについて検討する。
本件特許明細書の【0086】に記載された「ゲーム終了後」、「賭数が設定されていない状態」であることは、「設定値を確認する設定確認状態」に制御するための条件の1つであって、同じく、「設定値を確認する設定確認状態」に制御するための条件の1つである「設定キースイッチをオン状態とする」との条件と一体不可分な条件ではないことから、これら複数の条件の中から「設定キースイッチをオン状態とする」条件のみを「設定値を確認する設定確認状態」に制御するための条件として特定することも、また、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものである。
したがって、本件訂正発明に係る訂正事項3は、特許法第120条の5第9項において準用する特許法第126条第5項の規定に適合するものである。

よって、特許異議申立人の意見書における主張を採用することはできない。

(3)特許異議申立理由について
当審による平成29年5月19日付け取消理由通知は、前記第3 2及び3において検討したように、特許異議申立の理由と同じものであることから、特許異議申立理由は、「5 当審の判断(1)取消理由について」において検討済みである。

第4 むすび
以上のことから、上記取消理由、並びに、特許異議申立ての理由及び証拠方法によっては、訂正後の請求項1に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に訂正後の請求項1に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
遊技機
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば、パチンコ機およびスロットマシンなどの遊技機に関する。詳しくは、遊技者に対する有利度を変更可能な遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、このような遊技機の一例として、可変表示装置を含む各種装置やこれらの装置を制御するための制御回路が本体内部に組み込まれ、該本体の前面が前面扉により開閉自在とされており、当該前面扉を開放させて本体内部に組み込まれた特定の操作手段を操作することにより、設定変更状態に制御させ、当該設定変更状態において複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を選択して設定することができるものがあった。設定値は、入賞(大当り、中当り、小当り、ボーナス、小役、再遊技役など)の発生を許容する確率(当選確率)を定めるものである。このため、前面扉を開放させるための鍵は、遊技場の特定の店員しか保持所有しておらず、設定変更は、実質的に、遊技場の特定の店員(遊技場管理者)しか行なうことができないように構成されている。
【0003】
一方、遊技者の有利度は、設定されている設定値によって左右される。その結果、遊技者により設定変更状態に制御させて設定変更するといった不正行為が行なわれていた。たとえば、前面扉に穴を開けたり前面扉と本体との隙間から工具を挿入して、特定の操作手段を操作したり本体内部に組み込まれた回路を短絡させるなどして、特定の操作手段が操作されたときと同じ操作状態にすることにより、不正に設定変更する行為が発生していた。
【0004】
このような不正行為を防止する遊技機として、閉状態にある前面扉を検出可能な扉検出センサを設けて、設定変更状態において前面扉が閉状態であるときに、設定変更するための設定変更信号を無効にするもの(たとえば、特許文献1参照)や、異常を報知する(たとえば、特許文献2参照)があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-135844号公報
【特許文献2】特開2006-61510号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1および2に記載の遊技機にあっては、前面扉が閉状態であっても、設定変更状態に制御され得る。このため、前面扉が閉状態であっても、不正に設定変更が行なわれる虞があった。たとえば、特許文献1に記載の遊技機においては設定変更信号を無効にさせないような行為により、また、特許文献2に記載の遊技機においては異常報知されるものの設定変更を継続させるような行為により、いずれにしても、前面扉が閉状態であるにも関わらず、不正に設定変更が行なわれてしまう虞があった。
【0007】
また、遊技場管理者により、正規に設定変更状態に制御されて設定変更が行なわれている場合であっても、たとえば遊技場管理者の手が扉検出センサに触れるなどして、前面扉が閉状態であると判定されたときには、その後設定変更を行なうことができなくなり、新たに設定変更状態に制御し直す手間を生じさせる虞があった。
【0008】
この発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、不正行為によって設定変更状態に制御されることを防止しつつ、正規に設定変更状態に制御された場合には当該設定変更状態において確実に設定変更を行なうことができる遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
【0009】
遊技者に対する有利度を変更可能な遊技機であって、
遊技機の前面に設けられた開閉可能な開閉体と、
前記開閉体が開放状態であるときに操作可能となる電源スイッチと、
前記開閉体が開放状態であるときに操作可能となる設定キースイッチと、
前記開閉体の開閉状態を検出する開閉状態検出手段と、
複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を選択することで前記有利度を変更可能な設定変更状態に制御するために、前記電源スイッチがオン状態となる前に前記設定キースイッチをオン状態として前記電源スイッチをオン状態とする設定変更開始操作を検出する設定変更開始操作検出手段と、
前記設定値を確認する設定確認状態に制御するために、前記電源スイッチがオン状態であるときに前記設定キースイッチをオン状態とする設定確認開始操作を検出する設定確認開始操作検出手段と、
前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態であることが検出され、かつ前記設定変更開始操作検出手段により前記設定変更開始操作が検出されたときには、前記設定変更状態に制御し、前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには、前記設定変更状態に制御しない変更状態制御手段と、
前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態であることが検出され、かつ前記設定確認開始操作検出手段により前記設定確認開始繰作が検出されたときには、前記設定確認状態に制御し、前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには、前記設定確認状態に制御しない確認状態制御手段と、
前記設定変更状態において、前記設定値を変更するための変更操作を検出可能な変更操作検出手段とを備え、
前記変更状態制御手段は、前記設定変更状態に制御した後においては、当該設定変更状態における前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず、当該開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときであっても、前記設定キースイッチをオフ状態とする設定変更終了操作が検出されて前記設定変更状態を終了させる設定変更終了条件が成立するまで当該設定変更状態を維持し、
前記変更操作検出手段は、前記設定変更状態においては、当該設定変更状態における前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず、前記変更操作検出手段が前記変更操作されたか否かを検出し、
前記設定変更状態は、前記変更操作が前記変更操作検出手段により検出されたときに、前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず設定値を同じ変更態様で変更する状態であり、
前記確認状態制御手段は、
前記設定確認状態においては、前記設定キースイッチをオフ状態とする設定確認終了操作が検出されたときに当該設定確認状態を終了させ、
前記設定確認状態においては、前記設定確認終了操作が検出されなくても前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには当該設定確認状態を終了させる。
なお、遊技機は、以下のような構成を備えるものであってもよい。
(1) 遊技者に対する有利度(たとえば設定値)を変更可能な遊技機(スロットマシン、パチンコ機など)であって、
開閉可能に設けられた開閉体(前面扉1b、本体枠914)と、
前記開閉体が開放状態であるときに操作可能となる操作手段(電源スイッチ39、設定キースイッチ37)と、
前記開閉体の開閉状態を検出する開閉状態検出手段(ドア開放検出スイッチ25、本体枠開放検出スイッチ925)、
所定条件下(たとえば、電源投入時)において、前記操作手段の状態を特定するための信号が所定状態(電源スイッチ39がOFFからONとなったとき(電源投入時)に設定キースイッチ37がON状態)であるときに、前記開閉状態検出手段の検出結果に基づく前記開閉体の開閉状態が、開放状態であるときには複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を選択することで前記有利度を変更可能な設定変更状態に制御し(Sa28に移行)、閉鎖状態であるときには前記設定変更状態に制御しない(Sa27dに移行)状態制御手段(Sa27b、Sa27d、Sa28、Sa29、図7など)と、
前記所定条件と異なる条件下(たとえば、BET処理実行時)において、前記操作手段の状態を特定するための信号が前記所定状態であるときに、前記開閉状態検出手段の検出結果に基づく前記開閉体の開閉状態が、開放状態であるときには選択されている設定値を報知可能な設定値報知状態に制御し(Se21に移行)、閉鎖状態であるときには前記設定値報知状態に制御しない(Se18cに移行)報知制御手段(Se18、Se18a?Se18c、Se19?Se21)とを備え、
前記状態制御手段は、前記設定変更状態に制御した後においては、当該設定変更状態における前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず、所定の設定終了条件が成立(図7のSc11においてYES)するまで当該設定変更状態を維持する(図7参照)。
【0010】
このような構成によれば、操作手段の状態を特定するための信号が所定状態となったときの開閉体の開閉状態が閉鎖状態であるときには、設定変更状態にも設定値報知状態にも制御されることがない。すなわち、本来であれば開閉体が開放状態でなければ、操作手段を操作できず所定状態にも成り得ないところ、所定状態となったときに開閉体が開放状態となっておらず不正行為が行なわれた可能性があるときには、設定変更状態にも設定値報知状態にも制御されることがない。これにより、不正行為によって、設定変更状態に制御されて設定変更が行なわれることや、設定値報知状態に制御されて選択されている有利度が特定されてしまうことを確実に防止することができる。
【0011】
また、開閉体が開放状態であるときにおいて操作手段の状態を特定するための信号が所定状態となったときには、設定変更状態に制御し、その後設定終了条件が成立するまで当該設定変更状態が維持される。このため、不正行為ではなく正規に操作が行なわれて設定変更状態に制御された後においては、設定変更途中において仮に遊技場管理者の手が開閉状態検出手段に触れるなどして、開閉体が閉鎖状態となっても、当該設定変更状態を維持させて、確実に設定変更を行なうことができる。
【0012】
なお、遊技機は、遊技者に対する有利度を変更可能な遊技機であればよく、1ゲームに対して賭数を設定することにより可変表示装置における表示状態を変化させ得る遊技が開始可能となるスロットマシン(実施の形態参照)、所定の遊技領域(遊技盤)に打ち込まれた遊技媒体(たとえばパチンコ球)が所定の始動領域(始動口)を通過することにより可変表示装置における表示状態を変化させ得るパチンコ機(変形例(6)(7)参照)などであってもよい。
【0013】
また、有利度とは、遊技者にとっての有利度合いの大きさに関わる値であればよく、特定表示結果(ボーナス、小役、再遊技役、大当り、中当り、小当りなど)の導出を許容するか否かを決定する事前決定手段により特定表示結果の導出を許容する旨が決定される確率を定めた値であってもよいし、遊技者にとって有利な情報が報知される確率、遊技者にとって有利な情報が報知される報知状態に移行する確率などを定めた値であってもよい。また、遊技者にとって有利な有利状態(ボーナス、アシストタイム(AT)、リプレイタイム(RT)、大当り、確率変動状態など)に制御され得る確率が定められているものであってもよい(変形例(8)参照)。
【0014】
また、状態制御手段および報知制御手段は、各々、対応するタイミングにおいて、操作手段の状態を特定するための信号が所定状態となったときに開閉体の開放状態を判定するものであってもよく、開閉体が閉状態となっているときに操作手段の状態を特定するための信号が所定状態となったか否かを判定するものであってもよい。
【0015】
操作手段は、一の操作を検出する一の操作手段であってもよく、第1の操作を検出する操作手段と当該第1の操作とは別の第2の操作を検出する操作手段とを含む複数種類の操作手段であってもよい。また、操作手段の状態とは、操作手段の操作部の状態(設定キースイッチの状態など)をいい、所定状態とは、操作手段の状態が予め定められた状態となっているときの信号の状態(設定キースイッチからの信号がON状態など)をいう。
【0016】
開閉可能に設けられた前面扉(前面扉1b)を備えており、当該前面扉を開放状態とすることにより操作手段が操作可能となる場合は、当該前面扉が前記開閉体であるといえる(スロットマシン参照)。これに対し、外枠に対して回動自在に設けられた遊技機本体を備えており、当該遊技機本体を回動させて開放状態とすることにより操作手段が操作可能となる場合は、当該遊技機本体が前記開閉体であるといえる(パチンコ機参照)。すなわち、開閉体は、開放状態とすることにより操作手段を操作可能とならしめる部材であればよい。
【0017】
前記報知制御手段は、前記設定値報知状態に制御した後においては、当該設定値報知状態における前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず、所定の報知終了条件が成立するまで当該設定値報知状態を維持するもの(実施の形態参照)であってもよく、また当該設定値報知状態における前記開閉状態検出手段の検出結果に基づいて前記開閉体が開放状態でないと判定されたときに当該設定値報知状態を終了するものであってもよい。
【0018】
(2) (1)の遊技機において、遊技の進行を制御するためのデータを読み出し及び書き込みが可能に所定の記憶領域(メイン制御部41のRAMの格納領域)に記憶するデータ記憶手段(メイン制御部41)と、
前記所定条件下において、前記操作手段の状態を特定するための信号が前記所定状態であるときに、前記開閉状態検出手段の検出結果に基づく前記開閉体の開閉状態が、開放状態であるときには前記記憶領域に記憶されたデータを初期化し(図6のSa27e)、閉鎖状態であるときには前記記憶領域に記憶されたデータを初期化しないデータ初期化手段(図6のSa27b、Sa27e)とを備える。
【0019】
このような構成によれば、不正行為が行なわれた可能性があるときには、記憶領域に記憶されたデータが初期化されない。これにより、不正行為によって記憶領域に記憶されたデータが初期化されてしまうことを確実に防止することができる。
【0020】
(3) (1)または(2)の遊技機において、前記第2タイミングにおいて、前記操作手段の状態を特定するための信号が前記所定状態であるときに、前記開閉状態検出手段の検出結果に基づく前記開閉体の開閉状態が閉鎖状態であるときには、前記設定値報知状態に制御できないことに応じた情報を報知する報知手段(対応するエラーコードを遊技補助表示器12に表示、図9のSe18c、確認不能を示すエラーコマンドを受信したときにサブ制御部91により実行される報知)を備える。
【0021】
このような構成によれば、不正行為によって設定値報知状態に制御させようとした場合に、設定値報知状態に制御できないことが報知されるため、不正行為を抑止することができる。
【0022】
(4) (1)?(3)のいずれかの遊技機において、前記操作手段は、一方側(図2において、筐体1aの左の側面)に設けられ、
前記開閉状態検出手段は、前記操作手段と異なる側(図2において、筐体1aの右の側面)に設けられている(図2参照)。
【0023】
このような構成によれば、操作手段と開閉状態検出手段とが、各々、異なる側に設けられているため、不正行為を操作手段と開閉状態検出手段との双方に対して行なうことの困難性を高めることができる。
【0024】
(5) (1)?(4)のいずれかの遊技機において、前記操作手段の状態を特定するための信号が前記所定状態であるときにおいて、前記開閉状態検出手段の検出結果に基づく前記開閉体の開閉状態が閉鎖状態であるときに、遊技の進行を不能動化する不能動化手段(Sa27d、Sa27d’、Se22a?Se22c、Se35b)を備える。
【0025】
このような構成によれば、不正行為を行なった場合、その後の遊技の進行が不能動化される。このため、不正行為が行なわれたことを、遊技場管理者や他の遊技者などによって容易に特定されてしまう。その結果、不正行為を行なうことのリスクを高めることにより、不正行為を抑止することができる。
【0026】
(6) (1)?(5)のいずれかの遊技機において、前記操作手段の状態を特定するための信号が前記所定状態であるときにおいて、前記開閉状態検出手段の検出結果に基づく前記開閉体の開閉状態が閉鎖状態であるときに、遊技の進行を不能動化する不能動化手段(Sa27d、Sa27d’、Se22a?Se22c、Se35b)と、
前記不能動化手段により遊技の進行が不能動化されているときに、前記操作手段の状態を特定するための信号が前記所定状態と異なる状態となることにより、当該不能動化を解除する不能動化解除手段(図14のSa27c’)とを備える。
【0027】
このような構成によれば、不正行為を行なった者にとっては容易に不能動化を解除することができないのに対し、開閉体を開放状態にして操作手段の状態を特定するための信号を所定状態と異なる状態にすることができる者(たとえば遊技場管理者)であれば、容易かつ速やかに不能動化を解除することができる。
【0028】
(7) (1)?(6)のいずれかの遊技機において、前記操作手段の状態を特定するための信号が前記所定状態であるときにおいて、前記開閉状態検出手段の検出結果に基づく前記開閉体の開閉状態が閉鎖状態であるときに、遊技の進行を不能動化する不能動化手段(Sa27d、Sa27d’、Se22a?Se22c、Se35b)と、
前記不能動化手段により遊技の進行が不能動化されているときに、前記設定変更状態に制御されることにより、当該不能動化を解除する不能動化解除手段とを備える(図7のSc14、Sc15)。
【0029】
このような構成によれば、不正行為を行なった者にとっては容易に不能動化を解除することができないのに対し、開閉体を開放状態にして操作手段の状態を特定するための信号を前記所定状態と異なる状態にすることができる者(たとえば遊技場管理者)であれば、容易かつ速やかに不能動化を解除することができる。
【0030】
(8) (1)?(7)のいずれかの遊技機において、前記操作手段の状態を特定するための信号が前記所定状態であるときにおいて、前記開閉状態検出手段の検出結果に基づく前記開閉体の開閉状態が閉鎖状態であるときに、遊技の進行を不能動化する不能動化手段(Sa27d、Sa27d’、Se22a?Se22c、Se35b)を備え、
前記不能動化手段は、遊技を進行させるための操作を検出するための遊技操作手段のうち特定の遊技操作手段を無効にすることにより、遊技の進行を不能動化する(図10のSe35b参照)。
【0031】
このような構成によれば、不能動化される前の遊技の進行状況に関わらず、特定の遊技操作手段が無効にされるため、不能動化するための処理を容易化することができる。
【0032】
(9) (1)?(8)のいずれかの遊技機において、前記操作手段の状態を特定するための信号が前記所定状態であるときにおいて、前記開閉状態検出手段の検出結果に基づく前記開閉体の開閉状態が閉鎖状態であるときに、遊技の進行を不能動化する不能動化手段(Sa27d、Sa27d’、Se22a?Se22c、Se35b)を備え、
前記不能動化手段により遊技の進行が不能動化されるときであっても、前記特定の遊技操作手段が操作されることにより遊技が進行するタイミングまでは、前記不能動化されないときと同じ遊技の進行制御を行なう(図10のSe22b、Se33)。
【0033】
このような構成によれば、特定の遊技操作手段が操作されるまでは、不能動化のために特殊な制御を行なう必要性がなく、処理負担が増大することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明が適用された実施の形態のスロットマシンの正面図である。
【図2】スロットマシンの内部構造図である。
【図3】リールの図柄配列を示す図である。
【図4】スロットマシンの構成を示すブロック図である。
【図5】入賞として定められた役の構成および遊技状態別の内部抽選の対象役を示す図である。
【図6】メイン制御部が起動時に実行する起動処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
【図7】メイン制御部が実行する設定変更処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図8】メイン制御部が設定変更処理後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図9】メイン制御部が実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図10】メイン制御部が実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図11】メイン制御部が実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図12】設定変更時におけるメインCPUおよびサブCPUの制御状況を示すタイミングチャートである。
【図13】設定確認時におけるメインCPUおよびサブCPUの制御状況を示すタイミングチャートである。
【図14】変形例における、メイン制御部が起動時に実行する起動処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
【図15】パチンコ機の斜視図である。
【図16】本体枠を開放した状態を示すパチンコ機の斜視図である。
【図17】ガラス扉を開放した状態を示すパチンコ機の斜視図である。
【図18】本体枠を開放した状態であって本体枠の背面側の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、添付図面を参照して、実施の形態について説明する。本実施の形態においては、遊技機としてスロットマシンを一例として説明する。図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図であり、図2は、スロットマシンの内部構造を示す図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
【0036】
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
【0037】
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「黒チェリー」、「白チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
【0038】
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
【0039】
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
【0040】
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で、透過性を有するノーマリーホワイトタイプの液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bおよび透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、表示領域51aの透過領域51bを除く領域の裏面には、背後から表示領域51aを照射するバックライト(図示略)が設けられているとともに、さらにその裏面には、内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。
【0041】
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施の形態では遊技状態がRB(BB)の場合には2、通常遊技状態では3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
【0042】
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、後述するBB中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器13が設けられている。
【0043】
また、前面扉1bには、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
【0044】
MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5およびMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
【0045】
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)が設けられている。
【0046】
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100、前面扉1bの開放状態を検出するためのドア開放検出スイッチ25が設けられている。
【0047】
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
【0048】
電源ボックス100の前面には、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、電源投入時(起動時)に設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
【0049】
また、ドア開放検出スイッチ25は、後述するように設定値を変更する際に操作される設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が搭載された電源ボックス100が設けられた側面と対向する側面に設けられている。また、電源ボックス100は、筐体1a内部の下方位置に設けられているのに対し、ドア開放検出スイッチ25は、筐体1a内部の上方位置に設けられている。すなわち、ドア開放検出スイッチ25は、筐体1a内部において、電源ボックス100が設けられている位置に対し、対角する位置に設けられている。
【0050】
なお、ドア開放検出スイッチ25は、電源ボックス100が設けられた側面と対向する側面あるいは電源ボックス100と対角する位置において、前面扉1bの開放状態を検出するものであれば、筐体1aに設けられているものに限らず、前面扉1bの内側に設けられているものであってもよい。
【0051】
本実施の形態におけるドア開放検出スイッチ25としては、反射型の光センサを採用している。たとえば、光センサは、光(可視光線、赤外線など)を発射する投光部と、該光を検出する受光部とを含み、投光部は所定方向に光を発射し、受光部は投光部から発射された光のうち前面扉1bが閉鎖状態であるときにのみ当該前面扉1bに設けられている反射部材によって反射された光を検出することにより、前面扉1bが閉鎖状態であることを特定可能に構成されている。なお、ドア開放検出スイッチ25は、前面扉1bの開閉状態を検出できるものであればよく、反射型の光センサに限るものではなく、透過型のものであってもよく、また前面扉1bの開閉状態に応じてON/OFFするスイッチであってもよい。
【0052】
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行なう場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、或いはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1?L5(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施の形態では、規定数の賭数として遊技状態がRB(BB)では2枚、通常遊技状態では3枚が定められている。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
【0053】
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施の形態では、図1に示すように、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められている。
【0054】
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
【0055】
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ラインL1?L5上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。
【0056】
また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。なお、有効化された複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効化された入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。
【0057】
ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施の形態では15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化されたいずれかの入賞ラインL1?L5上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
【0058】
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
【0059】
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
【0060】
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
【0061】
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
【0062】
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1?3BETLED14?16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介してホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の制御に基づいて駆動される。
【0063】
遊技制御基板40には、メイン制御部41、乱数発生回路42、サンプリング回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
【0064】
メイン制御部41は、メインCPU、ROM、RAM、I/Oポートを備えた1チップマイクロコンピュータにて構成され、ROMに記憶された制御プログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を実行することにより遊技の制御を行なうとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
【0065】
乱数発生回路42は、所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、所定範囲の乱数を発生させる。サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得(ラッチ)する。乱数発生回路42は、カウントする数値の範囲として0?65535が定められている。
【0066】
メイン制御部41は、サンプリング回路43に指示を送ることで、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用する。また、メイン制御部41は、前述のタイマ割込処理(メイン)により、特定のレジスタの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
【0067】
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。
【0068】
電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する、リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にリセット信号を与える。
【0069】
メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が入力ポートから入力される。そしてメイン制御部41は、これら入力ポートから入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
【0070】
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施の形態では、外部マスカブル割込端子XINTが、前述した電断検出回路48と接続されており、メイン制御部41は電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて後述する電断割込処理(メイン)を実行する。また、メイン制御部41は、タイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施の形態では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
【0071】
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。本実施の形態では、タイマ割込処理(メイン)よりも電断割込処理(メイン)の方が優先順位が高く、これらの割込が同時に発生した場合には電断割込処理(メイン)が優先して実行される。
【0072】
なお、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。たとえば、タイマ割込処理(メイン)の実行中に電圧低下信号が入力された場合に、その時点で電断割込処理(メイン)が実行されることはないが、実行中のタイマ割込処理(メイン)が終了した時点で、電圧低下信号の入力が継続している場合には、その時点で電断割込処理(メイン)が実行されることとなる。
【0073】
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(メイン)を実行し、一定時間間隔(本実施の形態では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。
【0074】
なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
【0075】
メイン制御部41は、演出制御基板90に各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へのコマンド送信は、シリアル通信にて行なわれる。なお、遊技制御基板40と演出制御基板90とは、直接接続される構成に限らず、たとえば、中継基板を介して接続されるように構成してもよい。
【0076】
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
【0077】
なお、本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行なわれる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行なう出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行なう構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91および出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行なわれることとなる。
【0078】
また、本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、たとえば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
【0079】
演出制御基板90には、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dなどを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行なうサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行なう表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行なうLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行なう音声出力回路94、電源投入時または電源遮断時にサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、日付情報および時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブ制御部91に対して出力する電断検出回路98が搭載されており、サブ制御部91は、メイン制御部から送信されるコマンドを受けて、演出を行なうための各種の制御を行なうとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
【0080】
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブ制御部91は、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(サブ)を実行する。
【0081】
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。なお、電断割込処理(サブ)の実行中には、コマンド受信割込処理も禁止されるが、電断割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生した場合にはコマンド受信割込処理を優先して実行する。
【0082】
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
【0083】
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1?6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
【0084】
設定値を変更するためには、前面扉1bを開放させ、筐体1a内に設けられている電源ボックス100の電源スイッチ39および設定キースイッチ37を操作して、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。操作に応じて選択され設定された設定値は、メイン制御部41のRAMに記憶されている。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24にメイン制御部41のRAMから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAMに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。なお、電源スイッチ39を一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態として電源スイッチ39をONさせる操作を行なうことにより、設定変更状態に移行されるため、当該操作をまとめて設定変更操作ともいう。
【0085】
本実施の形態においては、前面扉1bを開放状態とすることにより設定変更操作を行なうことが可能となるため、当該前面扉1bが開閉体であるといえる。また、前面扉1bの開放状態を検出するためのドア開放検出スイッチ25が開閉状態検出手段であるといえる。
【0086】
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にメイン制御部41のRAMから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
【0087】
本実施の形態のスロットマシン1においては、メイン制御部41が電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、レジスタを後述するメイン制御部41のRAMのスタックに退避し、メイン制御部41のRAMにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施の形態では、たとえば5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、メイン制御部41のRAMの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、メイン制御部41のRAMに格納する処理を行なうようになっている。なお、RAMパリティとはメイン制御部41のRAMの該当する領域(本実施の形態では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、メイン制御部41のRAMの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、メイン制御部41のRAMの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
【0088】
そして、メイン制御部41は、その起動時においてメイン制御部41のRAMの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、メイン制御部41のRAMに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。なお、RAM異常エラー状態は、通常のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
【0089】
なお、本実施の形態では、メイン制御部41のRAMに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メイン制御部41は、電源投入時においてメイン制御部41のRAMのデータが正常であると判定した場合に、メイン制御部41のRAMの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、メイン制御部41のRAMに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
【0090】
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、たとえば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
【0091】
また、サブ制御部91も電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(サブ)を実行する。電断割込処理(サブ)では、レジスタを後述するRAM91cのスタックに退避し、RAM91cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行なうようになっている。
【0092】
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
【0093】
なお、本実施の形態では、RAM91cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、サブ制御部91は、電源投入時においてRAM91cのデータが正常であると判定した場合に、RAM91cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM91cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
【0094】
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、入力ポートの状態や、演出が途中で中断された場合の途中経過などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
【0095】
次に、メイン制御部41に搭載されているRAMの初期化について説明する。メイン制御部41のRAMの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
【0096】
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。
【0097】
特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行なう際に用いる設定値が格納されるワークである。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にメイン制御部41のRAMのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。
【0098】
未使用領域は、メイン制御部41のRAMの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メイン制御部41のレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
【0099】
メイン制御部41は、スロットマシンにおける遊技の進行に応じて、当該遊技を制御するためのデータを読み出しおよび書き込みが可能となるようにRAMの格納領域に格納する。
【0100】
本実施の形態においてメイン制御部41は、設定キースイッチ37がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、BB終了時、設定キースイッチ37がOFFの状態での起動時においてメイン制御部41のRAMのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行なう。
【0101】
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がONの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行なう初期化、またはRAM異常エラー発生時に行なう初期化であり、初期化1では、メイン制御部41のRAMの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化される。
【0102】
初期化1において初期化される情報には、たとえば、電断時にバックアップされていた情報(設定されていた賭数を特定するための情報、BB当選を特定するための情報など)が含まれる。これにより、初期化1が行なわれたときには、電断前に賭数が設定されていたとしても当該賭数が設定された状態に復帰されることがなく、また、電断前にBB当選していたとしてもBB当選状況に復帰されることがない。これにより、設定変更状態となる前の遊技状態を設定変更状態となった後に引き継がれることを防止することができ、遊技の公平性を担保することができる。
【0103】
初期化2は、BB終了時に行なう初期化であり、初期化2では、メイン制御部41のRAMの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がOFFの状態であり、かつメイン制御部41のRAMのデータが破壊されていない場合において行なう初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行なう初期化であり、初期化4では、メイン制御部41のRAMの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
【0104】
なお、本実施の形態では、初期化1を設定変更状態の移行前に行なっているが、設定変更状態の終了時に行なったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行なうようにしてもよい。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定変更状態終了時の初期化では、設定値ワークの初期化は行なわれない。
【0105】
本実施の形態のスロットマシン1は、前述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。本実施の形態では、後に説明するが、遊技状態として、レギュラーボーナス(以下ではRBと称す)、ビッグボーナス(以下ではBBと称す)、通常遊技状態があり、このうちRBやBBでは賭数の規定数として2が定められており、通常遊技状態では賭数の規定数として3が定められている。このため、遊技状態がRBやBBであれば、賭数として2が設定されるとゲームを開始させることが可能となり、通常遊技状態であれば、賭数として3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。なお、本実施の形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、全ての入賞ラインL1?L5が有効化されるようになっており、RBやBBでは賭数として2が定められた時点で全ての入賞ラインL1?L5が有効化されることなり、通常遊技状態では賭数として3が設定された時点で全ての入賞ラインL1?L5が有効化されることとなる。
【0106】
本実施の形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施の形態の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであってもよいし、異なる図柄を含む組合せであってもよい。
【0107】
入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大別すると、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがメイン制御部41のRAMに設定されている必要がある。
【0108】
なお、これら各役の当選フラグのうち、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
【0109】
このスロットマシン1における役としては、図5に示すように、特別役としてビッグボーナス(以下ではビッグボーナスをBBとする)、レギュラーボーナス(以下ではレギュラーボーナスをRBとする)が、小役としてスイカ、チェリー、ベルが、再遊技役としてリプレイが定められている。
【0110】
チェリーは、いずれの遊技状態においても右リールについて入賞ラインのいずれかに「白チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、いずれの遊技状態においても1枚のメダルが払い出される。なお、「白チェリー」の図柄が右リールの上段または下段に停止した場合には、入賞ラインL2、L5または入賞ラインL3、L4の2本の入賞ラインにチェリーの組合せが揃うこととなり、2本の入賞ライン上でチェリーに入賞したこととなるので、2枚のメダルが払い出されることとなる。
【0111】
スイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「スイカ-スイカ-スイカ」の組合せまたは「スイカ-スイカ-BAR」の組合せが揃ったときに入賞となり、RBやBBでは15枚のメダルが払い出され、通常遊技状態では12枚のメダルが払い出される。ベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「ベル-ベル-ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、RBやBBでは15枚のメダルが払い出され、通常遊技状態では10枚のメダルが払い出される。
【0112】
リプレイは、通常遊技状態において入賞ラインのいずれかに「リプレイ-リプレイ-リプレイ」の組合せ、「BAR-リプレイ-リプレイ」の組合せ、または「黒7-リプレイ-リプレイ」の組合せのうちいずれかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイが入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
【0113】
RBは、通常遊技状態において入賞ラインのいずれかに「網7-網7-黒7」の組合せが揃ったときに入賞となり、遊技状態がRBに移行する。RBは、小役、特にベルの当選確率が高まることによって他の遊技状態よりも遊技者にとって有利となる遊技状態であり、RBが開始した後、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。
【0114】
BBは、通常遊技状態において入賞ラインのいずれかに「黒7-黒7-黒7」の組合せ、「網7-網7-網7」の組合せまたは「白7-白7-白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。
【0115】
BBが入賞すると、遊技状態がBBに移行するとともに同時にRBに移行し、RBが終了した際に、BBが終了していなければ、再度RBに移行し、BBが終了するまで繰り返しRBに制御される。すなわちBB中は、常にRBに制御されることとなる。そして、BBは、当該BB中において遊技者に払い出したメダルの総数が465枚を超えたときに終了する。BBの終了時には、RBの終了条件が成立しているか否かに関わらずRBも終了する。
【0116】
以下、本実施の形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0?65535の整数)を取得する。そして、遊技状態および特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態、賭数および設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行なわれる。
【0117】
本実施の形態では、図5に示すように、遊技状態が、通常遊技状態であるか、RBやBBであるか、によって内部抽選の対象となる役が異なる。さらに遊技状態が通常遊技状態においては、特別役の持越中であるか否かによっても内部抽選の対象となる役が異なる。
【0118】
遊技状態が通常遊技状態であり、いずれの特別役も持ち越されていない状態では、BB、RB、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
【0119】
遊技状態が通常遊技状態であり、いずれかの特別役が持ち越されている状態では、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
【0120】
遊技状態がRB(BB中を含む)では、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
【0121】
なお、本実施の形態においては、BBに対応する図柄組合せが3種類、リプレイに対応する図柄組合せが3種類、スイカに対応する図柄組合せが2種類定められている例について説明したが、内部抽選では、図柄組合せ毎に対象役として読み出される。たとえば、BBについては、「黒7-黒7-黒7」の組合せ、「網7-網7-網7」の組合せ、「白7-白7-白7」の組合せが内部抽選の対象役として順に読み出される。リプレイやスイカについても、図柄組合せ毎に、対象役として順に読み出される。また、内部抽選で用いられる判定値数は、設定値1?6に対応して、図柄組合せ毎に定められている。すなわち、当選率は、設定値1?6に対応して、図柄組合せ毎に定められている。このため、内部抽選においては、設定値に対応して図柄組合せ毎に定められた当選率にしたがって、図柄組合せの導出(発生)が許容されることになる。
【0122】
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態および設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークの値)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
【0123】
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをメイン制御部41のRAMに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
【0124】
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、およびリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、メイン制御部41のROMに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。
【0125】
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
【0126】
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
【0127】
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
【0128】
停止制御テーブルは、停止操作が行なわれたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0?167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0?20の領域番号が割り当てられている。
【0129】
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0?20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0?20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
【0130】
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
【0131】
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
【0132】
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
【0133】
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。
【0134】
具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
【0135】
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
【0136】
また、本実施の形態では、滑りコマ数として0?4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
【0137】
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
【0138】
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。
【0139】
これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。なお、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
【0140】
なお、本実施の形態では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や新たに特別役と小役が同時に当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した特別役よりも当選した小役が優先され、小役が引き込めない場合のみ、特別役を入賞ライン上に揃える制御を行なっているが、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行なってもよい。
【0141】
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。なお、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。なお、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
【0142】
本実施の形態においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行なうようになっている。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行なうようになっている。
【0143】
なお、本実施の形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行なうようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行なうようにしてもよい。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
【0144】
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドについて説明する。
【0145】
本実施の形態では、メイン制御部41が演出制御基板90に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定開始コマンド、確認開始コマンド、確認終了コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
【0146】
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
【0147】
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、BETコマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
【0148】
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
【0149】
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
【0150】
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
【0151】
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行なわれる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
【0152】
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行なわれた後に送信される。
【0153】
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
【0154】
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態を特定可能なコマンドであり、設定変更状態の終了時およびゲームの終了時に送信される。
【0155】
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
【0156】
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
【0157】
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生およびその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
【0158】
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
【0159】
設定開始コマンドは、設定変更状態の開始を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する際に送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
【0160】
確認開始コマンドは、設定確認状態の開始を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に送信される。確認終了コマンドは、設定確認状態の終了を示すコマンドであり、設定確認状態の終了時に送信される。
【0161】
これらコマンドのうち設定開始コマンド、RAM異常または乱数回路異常を示すエラーコマンド、復帰コマンドは、起動処理において割込が許可される前の段階で生成され、メイン制御部41のRAMの特別ワークに割り当てられた特定コマンド送信用バッファに格納され、直ちに送信される。
【0162】
設定開始コマンド、RAM異常または乱数回路異常を示すエラーコマンド、復帰コマンド以外のコマンドは、ゲーム処理においてゲームの進行状況に応じて生成され、メイン制御部41のRAMの特別ワークに設けられた通常コマンド送信用バッファに一時格納され、タイマ割込処理(メイン)において実行するコマンド送信処理において送信される。
【0163】
次に、本実施の形態におけるメイン制御部41が実行する各種制御内容を、図6?図11に基づいて以下に説明する。
【0164】
メイン制御部41は、リセット要因が発生すると、図6のフローチャートに示す起動処理(メイン)を行なう。なお、リセット要因としては、電源投入時において外部システムリセット端子に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたときに発生するシステムリセットや、ウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウト信号が発生したことや、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生したことなどのユーザリセットがある。このため、起動処理(メイン)は、電源投入に伴うメイン制御部41の起動時およびメイン制御部41の不具合に伴う再起動時に行なわれる処理である。
【0165】
起動処理(メイン)では、まず、メイン制御部41のCPUがROMから読み出したセキュリティチェックプログラムに基づき、セキュリティチェック処理を実行する(Sa1)。このとき、メイン制御部41は、セキュリティモードとなり、メイン制御部41のROMに記憶されているゲーム制御用のユーザプログラムは未だ実行されない状態となる。
【0166】
メイン制御部41は、Sa1のセキュリティチェック処理の終了後、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sa2)、所定のレジスタの値を初期化する(Sa3)。レジスタの初期化により、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスや、メイン制御部41のRAMの格納領域を参照する際の基準アドレスなどが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
【0167】
次いで、メイン制御部41のRAMへのアクセスを許可し(Sa4)、メイン制御部41のRAMの全ての格納領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し(Sa5)、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29の状態を取得し、メイン制御部41の特定のレジスタに打止機能、自動精算機能の有効/無効を設定する(Sa6)。
【0168】
次いで、Sa5のステップにおいて計算したRAMパリティが0か否かを判定する(Sa7)。正常に電断割込処理(メイン)が行なわれていれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sa7のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、メイン制御部41のRAMに格納されているデータが正常ではなく、この場合には、設定キースイッチ37がONか否かを判定し(Sa31)、設定キースイッチ37がONであれば、プログラム管理エリアに記憶されている乱数初期設定を読み出して乱数回路設定処理を実行した後(Sa25)、乱数発生回路42における動作異常の有無を検査するための乱数回路異常検査処理を実行する(Sa26)。
【0169】
Sa26のステップにおける乱数回路異常検査処理の後、乱数発生回路42が異常であるか否か、すなわち乱数回路異常か否かを判定する(Sa27a)。乱数回路異常か否かは、乱数回路異常を示すエラーコードが設定されているか否かによって判定する。Sa27aのステップにおいて乱数異常と判定された場合には、乱数回路異常を示すエラーコマンドを特定コマンド送信用バッファに設定し、サブ制御部91に対して送信し(Sa22)、割込を許可して(Sa23)、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。
【0170】
Sa27aのステップにおいて乱数異常ではないと判定された場合には、ドア開放検出スイッチからの検出信号に基づき、前面扉1bが開放状態であるか否か判定する(Sa27b)。
【0171】
Sa27bのステップにおいて前面扉1bが開放状態でないと判定されたとき、すなわち閉じた状態(閉鎖状態)であると判定されたときには、設定キースイッチがON状態であるがRAMを初期化(初期化1)できないRAMクリア不能を示すエラーコマンドを通常コマンド送信用バッファに設定し、サブ制御部91に対して送信する(Sa27c)。なお、RAMクリア不能を示すエラーコマンドは、特別コマンド送信用バッファに設定するようにしてもよい。
【0172】
また、設定キースイッチがON状態であるが前面扉1bが開放状態でない旨を示す、設定時扉閉状態フラグを設定し(Sa27d)、Sa16の処理へ移行する。設定時扉閉状態フラグが設定されているときには、後述するように、所定のタイミングで遊技制御の進行が停止されて不能動化される。
【0173】
このように、Sa27bでは、電源スイッチ39がOFFからONとなったとき(電源投入時)に、設定キースイッチ37がONを特定するための検出信号が出力されている所定状態(以下では、特定操作状態ともいう)となったときの前面扉1bの開閉状態が判定され、前面扉1bが開放状態でないと判定されたときには、不正行為とみなし、RAMクリア(初期化1)されることなく、かつ設定変更状態に制御されることがない。
【0174】
また、図2で説明したように、ドア開放検出スイッチ25と、設定変更操作を行なうための設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、および電源スイッチ39が搭載された電源ボックス100とが、各々、筐体1a内の異なる側面に設けられているため、ドア開放検出スイッチ25と電源ボックス100との双方に対して不正行為を行なうことの困難性が高められている。
【0175】
さらに、前面扉1bが筐体1aに対して閉鎖状態でありながら、ドア開放検出スイッチ25により開放状態と同じ検出信号が出力されるようにする不正行為が考えられる。しかし、前述したように、ドア開放検出スイッチ25として反射型の光センサを採用している。このため、上記不正行為を行なうためには、たとえば反射部材を取り除くなどといった困難性を伴う。また、反射部材が取り除かれているか否かについては、視覚により認識することができるため、不正行為が行なわれたことを容易に把握することができる。よって、前面扉1bが筐体1aに対して閉鎖状態でありながら、ドア開放検出スイッチ25により開放状態と同じ検出信号が出力されるようにするような不正行為を防止することができる。
【0176】
一方、Sa27bのステップにおいて前面扉1bが開放状態であると判定されたときには、メイン制御部41のRAMの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1(いわゆるRAMクリア)を実行した後(Sa27e)、設定開始コマンドを特定コマンド送信用バッファに設定し、サブ制御部91に対して送信する(Sa28)。次いで、割込を許可して(Sa29)、設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。設定変更処理では、前面扉1bの開閉状態に関わらず、設定キースイッチ37がOFFされるまで継続される。すなわち、一旦設定変更処理に移行されてから、設定キースイッチ37がOFFされて設定終了条件が成立するまで、前面扉1bの開閉状態に関わらず、当該設定変更処理が維持される。このため、不正行為ではなく正規に電源スイッチ39や設定キースイッチ37の操作が行なわれて設定変更状態に制御された後においては、設定変更途中において、たとえばドア開放検出スイッチに誤って手が触れるなどして前面扉1bが閉鎖状態であると誤検出されたとしても、当該設定変更状態を維持させて、確実に設定変更を行なうことができる。
【0177】
Sa31のステップにおいて設定キースイッチ37がOFFであれば、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa32)、RAM異常を示すエラーコマンドを特定コマンド送信用バッファに設定し、サブ制御部91に対して送信し(Sa33)、割込を許可して(Sa34)、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。
【0178】
Sa7のステップにおいて、RAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa8)。正常に電断割込処理(メイン)が行なわれていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa8のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)にも、メイン制御部41のRAMのデータが正常ではないので、Sa31のステップに移行して、設定キースイッチ37がONであれば、乱数回路設定処理(Sa25)、乱数回路異常検査処理(Sa26)を順次行ない、乱数回路異常であれば、乱数回路異常を示すエラーコマンドの送信(Sa22)の後、割込を許可して(Sa23)、エラー処理に移行する。
【0179】
一方、乱数回路異常でなければ、Sa27bに移行して、前面扉1bが開放状態であると判定されたときには、初期化1を実行した後(Sa27e)、設定開始コマンドをサブ制御部91に対して送信設定(Sa28)した後、割込を許可して(Sa29)、設定変更処理に移行するのに対し、前面扉1bが開放状態でないと判定されたときには、RAMクリア不能を示すエラーコマンドを送信設定し(Sa27c)、前面扉1bが開放状態でない旨を示す設定時扉閉状態フラグを設定し(Sa27d)、Sa16の処理へ移行する。また、Sa31のステップにおいて設定キースイッチ37がOFFであれば、RAM異常を示すエラーコードの設定(Sa32)、RAM異常を示すエラーコマンドの送信(S33)の後、割込を許可して(Sa34)、エラー処理に移行する。
【0180】
Sa8のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、メイン制御部41のRAMのデータは正常であるので、破壊診断用データをクリアし(Sa9)、メイン制御部41のRAMの非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域を初期化する初期化3を行なった後(Sa10)、設定キースイッチ37がONか否かを判定し(Sa11)、設定キースイッチ37がONであれば、乱数回路設定処理(Sa25)、乱数回路異常検査処理(Sa26)を順次行ない、乱数回路異常であれば、乱数回路異常を示すエラーコマンドの送信(Sa22)の後、割込を許可して(Sa23)、エラー処理に移行する。一方、乱数回路異常でなければ、Sa27bに移行して、前面扉1bが開放状態であると判定されたときには、初期化1を実行した後(Sa27e)、設定開始コマンドをサブ制御部91に対して送信設定(Sa28)した後、割込を許可して(Sa29)、設定変更処理に移行するのに対し、前面扉1bが開放状態でないと判定されたときには、RAMクリア不能を示すエラーコマンドを送信設定し(Sa27c)、前面扉1bが開放状態でない旨を示す設定時扉閉状態フラグを設定し(Sa27d)、Sa16の処理へ移行する。
【0181】
Sa11のステップにおいて設定キースイッチ37がOFFであれば、Sa25のステップと同じ乱数回路設定処理(Sa13)、Sa26のステップと同じ乱数回路異常検査処理(Sa14)を実行し、乱数回路異常か否かを判定する(Sa15)。
【0182】
Sa15のステップにおいて乱数回路異常であると判定された場合には、乱数回路異常を示すエラーコマンドを特定コマンド送信用バッファに設定し、サブ制御部91に対して送信し(Sa22)、割込を許可して(Sa23)、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。
【0183】
Sa15のステップにおいて乱数回路異常ではないと判定された場合には、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(Sa16)、復帰コマンドを特定コマンド送信用バッファに設定し、サブ制御部91に対して送信する(Sa17)。そして、乱数ラッチフラグレジスタの値に基づいて乱数値がラッチされているか否かを判定し(Sa18)、乱数値がラッチされていなければSa20のステップに進み、乱数値がラッチされていれば、所定の乱数値レジスタから格納されている数値データを読み出し(Sa19)、Sa20のステップに進む。なお、Sa19のステップにおいて乱数値レジスタから数値データが読み出されると乱数ラッチフラグレジスタがクリアされ、新たな数値データの取込が許可されることとなる。また、Sa19のステップにおいては、数値データを読み出すものの、読み出した数値データを用いる訳ではなく、スタートスイッチ7の操作に応じて新たな数値データの取込を可能とするためにダミーとして読み出すものである。
【0184】
Sa20のステップでは、復帰コマンドを特定コマンド送信用バッファに設定し、サブ制御部91に対して送信し、その後、割込を許可して(Sa21)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。
【0185】
前述したエラー処理では、エラーコードを遊技補助表示器12に表示し、エラーコードがRAM異常エラーまたは乱数回路異常を示すエラーコードであるか否かを判定し、RAM異常エラーまたは乱数回路異常を示すエラーコードである場合には、いずれの処理も行なわないループ処理に移行する一方、RAM異常エラーを示すエラーコードでも乱数回路異常を示すエラーコードでもないと判定された場合には、エラー状態の発生およびその種類を示すエラーコマンドを通常コマンド送信用バッファに設定されサブ制御部91に対して送信される。
【0186】
次いで、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されているか否かを判定し、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されていなければ、更にリセットスイッチ23の操作が検出されているか否かを判定し、リセットスイッチ23の操作も検出されていなければ、Sb5のステップに戻る。すなわちリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23の操作が検出されるまで、遊技の進行が不能な状態で待機する。
【0187】
そして、リセット/設定スイッチ38の操作が検出された場合、またはリセットスイッチ23の操作が検出された場合には、レジスタに格納されているエラーコードをクリアし、遊技補助表示器12の表示状態をSb1のステップにおいてスタックに退避した表示状態に復帰させ、エラー状態が解除された旨を示すエラーコマンドを通常コマンド用送信バッファに設定して、もとの処理に戻る。エラーコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)にてサブ制御部91に対して送信される。
【0188】
このようにエラー処理においては、RAM異常、乱数回路異常以外によるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されることで、エラー状態を解除してもとの処理に復帰するが、RAM異常や乱数回路異常によるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されてもエラー状態が解除され、元の状態に復帰することはない。
【0189】
また、エラー処理では、さらに、設定時扉閉状態フラグあるいは後述する確認時扉閉状態フラグが設定されていることに応じて、各々対応するエラーコードを遊技補助表示器12に表示して、設定キースイッチ37がONとなったにも関わらず、前面扉1bが開放状態でないといった異常が発生している旨を報知する。
【0190】
図7は、メイン制御部41が実行する設定変更処理の制御内容を示すフローチャートである。
【0191】
設定変更処理では、まず、メイン制御部41のRAMの設定値ワークに格納されている設定値を読み出して、読み出した値を表示値とし(Sc1)、表示値が設定可能な範囲(1?6)外か否かを判定し(Sc2)、表示値が設定可能な範囲内であればSc4のステップに進み、表示値が設定可能な範囲外であれば、表示値を1に補正し、Sc4のステップに進む。
【0192】
Sc4のステップでは、設定値表示器24に表示値を表示させた後、リセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態となり(Sc5、Sc6)、Sc5のステップにおいてリセット/設定スイッチ38のonが検出されると、操作スイッチの立上りを示す立上りエッジをクリアし(Sc7)、表示値を1加算し(Sc8)、Sc2のステップに戻る。なお、立上りエッジとは、該当する操作スイッチがOFFからONに変化した場合に、該当する操作スイッチがOFFからONに変化した旨を示すエッジデータである。よって、たとえばスタートスイッチ7の立上りエッジとは、スタートスイッチ7がOFFからONに変化した旨を示すエッジデータをいう。これに対して、立下りエッジとは、該当する操作スイッチがONからOFFに変化した場合に、該当する操作スイッチがONからOFFに変化した旨を示すエッジデータである。
【0193】
また、Sc6のステップにおいてスタートスイッチ7のonが検出された場合には、立上りエッジをクリアし(Sc9)、設定値表示器24に表示されている値を0に更新し(Sc10)、設定キースイッチ37がOFFの状態となるまで待機する(Sc11)。
【0194】
Sc11のステップにおいて設定キースイッチ37のOFFが判定されると、表示値を設定値ワークに格納して(Sc12)、遊技状態コマンドを生成し、コマンド送信用バッファに設定する(Sc13)。Sc13のステップにおいて設定された遊技状態コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)にてサブ制御部91に対して送信される。
【0195】
Sc14のステップにおいては、遊技を不能動化させるための設定時扉閉状態フラグや不能化フラグが設定されているか否か判定する。Sc14のステップにおいて当該フラグが設定されていないと判定されたときには、そのままゲーム処理に移行する。一方、Sc14のステップにおいて当該フラグが設定されていると判定されたときには、設定されている当該フラグをクリアし(Sc15)、ゲーム処理に移行する。これにより、設定時扉閉状態フラグや不能化フラグが一旦設定されると設定変更状態に移行されるまで、当該フラグがクリアされないため、遊技を不能動化することができる。
【0196】
図8は、メイン制御部41が実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
【0197】
ゲーム処理では、BET処理(Sd1)、内部抽選処理(Sd2)、リール回転処理(Sd3)、入賞判定処理(Sd4)、払出処理(Sd5)、ゲーム終了時処理(Sd6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
【0198】
Sd1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。
【0199】
Sd2のステップにおける内部抽選処理では、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた数値データに基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行なう。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、メイン制御部41のRAMに当選フラグが設定される。
【0200】
Sd3のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
【0201】
Sd4のステップにおける入賞判定処理では、Sd3のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
【0202】
Sd5のステップにおける払出処理では、Sd4のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行なう。
【0203】
Sd6のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
【0204】
また、ゲーム処理では、ゲームの進行制御に応じてコマンドを生成し、通常コマンド送信用バッファに設定することで、その後のタイマ割込処理(メイン)においてサブ制御部91に対して設定されたコマンドが送信されるようになっている。
【0205】
図9?図11は、メイン制御部41がSd1のステップにおいて実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。
【0206】
BET処理では、まず、メイン制御部41のRAMにおいて賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアし(Se1)、遊技状態に応じた規定数(本実施の形態では遊技状態に関わらず3)をメイン制御部41のRAMに設定し(Se2)、メイン制御部41のRAMにリプレイゲームである旨を示すリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(Se3)。
【0207】
Se3のステップにおいて当該ゲームがリプレイゲームであると判定された場合には、賭数が3加算された旨を示すBETコマンドを通常コマンド用送信バッファに設定し(Se4)、BETカウンタの値を1加算し(Se5)、メイン制御部41のRAMに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否か、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定し(Se6)、BETカウンタの値が規定数でなければSe5のステップに戻り、BETカウンタの値が規定数であれば、メダルの投入不可を示す投入不可フラグをメイン制御部41のRAMに設定し(Se7)、Se12のステップに進む。Se4のステップで設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
【0208】
Se3のステップにおいて当該ゲームがリプレイゲームでないと判定されれば、投入待ち前の設定を行ない(Se8)、Se9のステップに進む。投入待ち前の設定では、メイン制御部41のRAMに設定されている投入不可フラグをクリアし、メダルの投入が可能な状態とする。
【0209】
Se9のステップでは、BETカウンタの値が規定数であるか否か、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定し、BETカウンタの値が規定数でなければSe14のステップに進み、BETカウンタの値が規定数であれば、さらにいずれかのスイッチがOFFに変化したか否かを判定する(Se10)。Se10のステップでは、いずれかのスイッチの立下りを示す立下りエッジが設定されているか否かに基づいていずれかのスイッチがOFFに変化したか否かが判定される。さらに立下りエッジは、いずれかのスイッチがOFFに変化し、かつ全てのスイッチがOFFである場合にのみ設定されるので、Se10のステップでは、いずれかのスイッチがOFFに変化したか否かに加えて他のスイッチがOFFであるかどうかについても判定されることとなる。
【0210】
Se10のステップにおいていずれのスイッチもOFFに変化していないと判定された場合、またはいずれかのスイッチがOFFに変化したものの未だONが継続しているスイッチがある場合には、Se14のステップに進み、いずれかのスイッチがOFFに変化し、かつ全てのスイッチがOFFであると判定された場合には、立下りエッジをクリアし(Se11)、Se12のステップに進む。
【0211】
Se12のステップでは、乱数ラッチフラグレジスタの値に基づいて数値データがラッチされているか否か、すなわち乱数値レジスタに数値データが取り込まれているか否かを判定し、数値データがラッチされていなければSe14のステップに進み、数値データがラッチされていれば乱数値レジスタから数値データを読み出し(Se13)、Se14のステップに進む。なお、Se13のステップにおいて乱数値レジスタから数値データが読み出されると乱数ラッチフラグレジスタがクリアされ、新たな数値データの取込が許可されることとなる。また、Se13のステップにおいては、数値データを読み出すものの、読み出した数値データを用いる訳ではなく、スタートスイッチ7の操作に応じて新たな数値データの取込を可能とするためにダミーとして読み出すものである。このため、ゲームの開始条件となる賭数が設定されている状態であるが、スタートスイッチ7以外のスイッチが操作されており、スタートスイッチ7の操作が無効化されている状態でスタートスイッチ7が操作されたために数値データがラッチされ、新たな数値データの取込が禁止されている状態であっても、全てのスイッチがOFFの状態となり、スタートスイッチ7の操作が有効化された時点でラッチされている数値データがダミーとして読み出され、その後のスタートスイッチ7が操作されたタイミングで新たに数値データをラッチすることが可能となる。
【0212】
Se14のステップでは、レジスタにエラーコードが設定されているか否か、すなわちエラーが検知されたか否かを判定し、エラーコードが設定されていれば、前述したエラー処理に移行する。
【0213】
Se14のステップにおいてエラーコードが設定されていなければ、メイン制御部41のRAMに投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する(Se15)。Se15のステップにおいてメダルの投入が可能な状態であると判定された場合には、流路切替ソレノイド30をonの状態とし、メダルの流路をホッパータンク側の経路としてメダルの投入が可能な状態とし(Se16)、Se18のステップに進み、メダルの投入が可能な状態でないと判定された場合には、流路切替ソレノイド30をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(Se17)、Se18のステップに進む。
【0214】
Se18のステップにおいては、設定キースイッチ37がonの状態か否かを判定し、設定キースイッチ37がonであれば、ドア開放検出スイッチからの検出信号に基づき、前面扉1bが開放状態であるか否か判定する(Se18a)。
【0215】
Se18aのステップにおいて前面扉1bが開放状態でないと判定されたとき、すなわち閉じた状態(閉鎖状態)であると判定されたときには、設定キースイッチがON状態であるが前面扉1bが開放状態でない異常な状態あるいは不正行為があったものとみなすことができるため、後述する設定確認処理に移行できない旨を示す、確認時扉閉状態フラグを設定し(Se18b)、設定確認処理に移行できず設定値を確認できない確認不能を示すエラーコマンドを通常コマンド送信用バッファに設定し、サブ制御部91に対して送信し(Se18c)、Sa22の処理へ移行する。なお、確認時扉閉状態フラグが設定されると、前述したエラー処理において、対応するエラーコードが遊技補助表示器12に表示される。また、リセット/設定スイッチ38の操作またはリセットスイッチ23の操作が検出されると、確認時扉閉状態フラグがクリアされるとともに、エラーコードの表示が終了する。
【0216】
一方、Se18aのステップにおいて前面扉1bが開放状態であると判定されたとき、すなわち開いた状態(開放状態)であると判定されたときには、BETカウンタの値が0か否かを判定する(Se19)。なお、設定確認処理に移行するためには、Se18においてYESと判定されかつSe19においてYESと判定されることが条件となる。このため、Se18aの判定処理は、Se18においてYESと判定されかつSe19においてYESと判定された後に実行するようにしてもよい。
【0217】
Se19のステップにおいてBETカウンタの値が0であれば、確認開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定し(Se20)、設定確認処理(Se21)、すなわち設定確認状態に移行する。Se20のステップで設定された確認開始コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。また、Se21のステップにおける設定確認処理が終了した後は、Se9のステップに戻る。
【0218】
設定確認処理では、まず、ペイアウト表示器13の表示値を待避し、RAM41cの設定値ワークから現在設定されている設定値を取得し、取得した設定値をペイアウト表示器13に表示する。その後、設定キースイッチ37がoffになるまで待機し、設定キースイッチ37がoffになると先に待避させていたペイアウト表示器13の表示値を復帰させた後、確認終了コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定し、設定確認処理を終了する。設定された確認終了コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブCPU91aに対して送信される。
【0219】
Se18のステップにおいて設定キースイッチ37がonではない場合またはSe19のステップにおいてBETカウンタの値が0ではない場合には、Se22aのステップに進み、設定時扉閉状態フラグが設定されているか否かを判定する。設定時扉閉状態フラグが設定されていると判定されたときには、Se22bのステップに進み、現在有効な特定操作が検出されたか否か判定する。現在有効な特定操作の検出とは、投入メダルセンサ31の検出、1枚BETスイッチ5の検出、MAXBETスイッチ6の検出、精算スイッチ10の検出などをいう。
【0220】
なお、特定操作については、設定時扉閉状態フラグが設定されているときであっても、後述するスタートスイッチ7への操作が検出されるまでの間においては、有効に検出され、対応する処理(たとえば、Se22d、Se39、Se47、Se56各々においてYESと判定されたときの処理など)が実行される。
【0221】
Se22bにおいて、現在有効な特定操作が検出されたと判定されたときには、Se22cのステップに進み、スタートスイッチ7の操作を不能化することにより遊技の進行を停止させて不能動化させるための不能化フラグを設定する。一方、Se22aで設定時扉閉状態フラグが設定されていないと判定されたとき、Se22bで現在有効な特定操作が検出されていないと判定されたとき、およびSe22cにおいて不能化フラグが設定されたときには、Se22dのステップに進む。
【0222】
Se22dでは、投入メダルセンサ31により投入メダルの通過が検出されたか否か、すなわち投入メダルの通過が検出された旨を示す投入メダルフラグの有無を判定する。Se22dのステップにおいて投入メダルの通過が検出されていなければ、Se33のステップに進み、投入メダルの通過が検出されていれば、投入メダルフラグをクリアし(Se23)、メイン制御部41のRAMに投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定し(Se24)、メダルの投入が可能な状態でなければSe33のステップに進む。
【0223】
Se24のステップにおいてメダルの投入が可能な状態であれば、メイン制御部41のRAMに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定し(Se20)、BETカウンタの値が規定数でなければ、賭数が1加算された旨を示すBETコマンドを通常コマンド送信用バッファに設定し(Se26)、BETカウンタの値を1加算し(Se27)、BETカウンタの値が規定数であるか否か、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されたか否かを判定し(Se28)、BETカウンタの値が規定数でなければSe9のステップに戻る。Se26のステップで設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
【0224】
また、Se28のステップにおいてBETカウンタの値が規定数であれば、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定された場合には、Se12のステップに戻り、ゲームの開始条件となる賭数が設定される前に数値データがラッチされていれば、Sa13のステップにて数値データが読み出され、新たな数値データの取込が可能となる。このため、ゲームの開始条件となる賭数が設定されておらず、スタートスイッチ7の操作が無効化されている状態でスタートスイッチ7が操作されたために数値データがラッチされ、新たな数値データの取込が禁止されている状態であっても、ゲームの開始条件となる既定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7の操作が有効化された時点でラッチされている数値データがダミーとして読み出され、その後のスタートスイッチ7が操作されたタイミングで新たに数値データをラッチすることが可能となる。
【0225】
Se25のステップにおいてBETカウンタの値が規定数であれば、現在のクレジットカウンタの値を示すクレジットコマンドを通常コマンド送信用バッファに設定し(Se29)、メイン制御部41のRAMにおいてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算し(Se30)、クレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定し(Se31)、クレジットカウンタの値が50でなければ、Se9のステップに戻り、クレジットカウンタの値が50であれば投入不可フラグをメイン制御部41のRAMに設定し(Se32)、Se9のステップに戻る。Se29のステップで設定されたクレジットコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
【0226】
Se33のステップでは、スタートスイッチ7の操作が検出されているか否か、すなわちスタートスイッチ7の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。さらに立上りエッジは、いずれかのスイッチがONに変化し、かつ全てのスイッチがOFFである場合にのみ設定されるので、Se33のステップでは、いずれかのスイッチがONに変化したか否かに加えて他のスイッチがOFFであるかどうかについても判定されることとなる。
【0227】
Se33のステップにおいてスタートスイッチ7の操作が検出されていないと判定された場合、またはスタートスイッチ7が操作されたものの他のスイッチも操作されている場合には、Se39のステップに進み、スタートスイッチ7の操作が有効に検出されていれば、立上りエッジをクリアし(Se34)、メイン制御部41のRAMに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定する(Se35a)。
【0228】
Se35aのステップにおいてBETカウンタの値が規定数でなければ、Se9のステップに戻り、BETカウンタの値が規定数であれば、Se35bのステップに進む。Se35bでは、不能化フラグが設定されているか否かを判定する。通常であれば前面扉1bを開放させなければ設定変更操作を行なうことができないところ、Se35bにおいて不能化フラグが設定されていると判定されたときには、設定変更操作が行なわれた際に前面扉1bが閉鎖状態であったような異常時であるため、いずれの処理も行なわないループ処理に移行する。これにより、設定変更状態に移行されるまで、遊技が不能動化される。このため、不正行為が行なわれたことを、遊技場管理者や他の遊技者などによって容易に特定されてしまう。その結果、不正行為を行なうことのリスクを高めることにより、不正行為を抑止することができる。
【0229】
また、不能動化される直前の遊技の進行状況に関わらず、不能化フラグが設定されているときのスタートスイッチ7の操作が無効にされるため、スタートスイッチ7が操作されたときに不能化フラグが設定されているか否かを判断する処理を行ない、不能動化フラグが設定されているときにループ処理に移行することにより、それ以後の遊技の進行を不能動化できる。
【0230】
遊技が不能動化されているときに、たとえば、設定キースイッチをON状態にせずに電源を再投入した場合には、図6のSa21以降で説明したように、当該ループ処理に移行される。このため、不能動化を解除することができない。一方、遊技が不能動化されているときに、たとえば、前面扉1bを開放させて設定キースイッチをON状態にして電源を再投入した場合には、図6のSa29以降で説明したように、図7の設定変更処理に移行されて、Sc15において不能動化フラグが消去されることにより、不能動化を解除することができる。このように、遊技の不能動化は、正規に設定変更状態に移行されることにより解除される。よって、不正行為を行なった者にとっては容易に遊技の不能動化を解除することができないのに対し、前面扉1bを開放状態にして設定キースイッチを操作することができる者(たとえば遊技場管理者)であれば、容易かつ速やかに不能動化を解除することができる。
【0231】
一方、Se35bにおいて不能化フラグが設定されていないと判定されたときには、Se36のステップに進み、乱数値格納ワークの値を内部抽選用の乱数値として抽選用ワークに設定し(Se36)、投入不可フラグをメイン制御部41のRAMに設定するとともに、流路切替ソレノイド30をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(Se37)、ゲーム開始時の設定を行なう(Se38)。そして、Se38のステップの後、BET処理を終了して図8のフローチャートに復帰する。
【0232】
Se39のステップにおいては、1枚BETスイッチ5の操作が検出されているか否か、すなわち1枚BETスイッチ5の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。Se39のステップにおいて1枚BETスイッチ5の操作が検出されていなければ、Se47のステップに進み、1枚BETスイッチ5の操作が検出されていれば立上りエッジをクリアし(Se40)、メイン制御部41のRAMに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(Se41)。Se41のステップにおいてBETカウンタの値が規定数であればSe9のステップに戻り、BETカウンタの値が規定数でなければ、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し(Se42)、クレジットカウンタの値が0であればSe9のステップに戻る。Se42のステップにおいてクレジットカウンタの値が0でなければ、賭数が1加算された旨を示すBETコマンドを通常コマンド送信用バッファに設定し(Se43)、クレジットカウンタの値を1減算し(Se44)、BETカウンタの値を1加算して(Se45)、BETカウンタの値が規定数であるか否か、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されたか否かを判定し(Se46)、BETカウンタの値が規定数でなければSe9のステップに戻る。Se43のステップで設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
【0233】
また、Se46のステップにおいてBETカウンタの値が規定数であれば、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定された場合には、Se12のステップに戻り、ゲームの開始条件となる賭数が設定される前に数値データがラッチされていれば、Sa13のステップにて数値データが読み出され、新たな数値データの取込が可能となる。このため、ゲームの開始条件となる賭数が設定されておらず、スタートスイッチ7の操作が無効化されている状態でスタートスイッチ7が操作されたために数値データがラッチされ、新たな数値データの取込が禁止されている状態であっても、ゲームの開始条件となる既定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7の操作が有効化された時点でラッチされている数値データがダミーとして読み出され、その後のスタートスイッチ7が操作されたタイミングで新たに数値データをラッチすることが可能となる。
【0234】
Se47のステップにおいては、MAXBETスイッチ6の操作が検出されているか否か、すなわちMAXBETスイッチ6の立上り示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。Se47のステップにおいてMAXBETスイッチ6の操作が検出されていなければ、Se61のステップに進み、MAXBETスイッチ6の操作が検出されていれば、立上りエッジをクリアし(Se48)、メイン制御部41のRAMに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(Se49)。Se49のステップにおいてBETカウンタの値が規定数であれば、Se53のステップに進み、BETカウンタの値が規定数でなければ、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し(Se50)、クレジットカウンタの値が0であれば、Se53のステップに進む。Se50のステップにおいてクレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1減算し(Se51)、BETカウンタの値を1加算して(Se52)、Se49のステップに戻る。Se53のステップでは、BETカウンタが加算されたか否かを判定し、BETカウンタが加算されていなければ、Se9のステップに戻り、BETカウンタが加算されていれば、加算された数分賭数が加算された旨を示すBETコマンドを通常コマンド送信用バッファに設定し(Se54)、Se55のステップに進む。Se54のステップで設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
【0235】
Se55のステップでは、BETカウンタの値が規定数であるか否か、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されたか否かを判定し、BETカウンタの値が規定数でなければSe9のステップに戻る。また、Se55のステップにおいてBETカウンタの値が規定数であれば、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定された場合には、Se12のステップに戻り、ゲームの開始条件となる賭数が設定される前に数値データがラッチされていれば、Sa13のステップにて数値データが読み出され、新たな数値データの取込が可能となる。このため、ゲームの開始条件となる賭数が設定されておらず、スタートスイッチ7の操作が無効化されている状態でスタートスイッチ7が操作されたために数値データがラッチされ、新たな数値データの取込が禁止されている状態であっても、ゲームの開始条件となる既定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7の操作が有効化された時点でラッチされている数値データがダミーとして読み出され、その後のスタートスイッチ7が操作されたタイミングで新たに数値データをラッチすることが可能となる。
【0236】
Se56のステップにおいては、精算スイッチ10の操作が検出されているか否か、すなわち精算スイッチ10の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。Se56のステップにおいて精算スイッチ10の操作が検出されていなければ、Se9のステップに戻り、精算スイッチ10の操作が検出されていれば、立上りエッジをクリアし(Se57)、メイン制御部41のRAMにリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定し(Se58)、当該ゲームがリプレイゲームであればSe9のステップに戻る。Se58のステップにおいて当該ゲームがリプレイゲームでなければ、BETカウンタの値が0か否かを判定し(Se59)、BETカウンタの値が0であればSe61のステップに進み、BETカウンタの値が0でなければ、既に設定済み賭数の精算を行なう旨を示す賭数精算フラグをメイン制御部41のRAMに設定し(Se60)、Se61のステップに進む。Se61のステップにおいては、ホッパーモータ34を駆動してクレジットカウンタまたはBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御、すなわちクレジットとして記憶されているメダルまたは賭数の設定に用いられたメダルを返却する制御が行なわれる精算処理を行なう。そして、Se61のステップにおける精算処理の後、メイン制御部41のRAMに設定されている投入不可フラグをクリアして(Se62)、Se9のステップに戻る。
【0237】
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
【0238】
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
【0239】
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行なう。
【0240】
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行なう。これにより演出パターンおよび遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
【0241】
なお、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
【0242】
特に、本実施の形態では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、賭数が設定された旨を示すBETコマンドを受信したときに、実行中の演出を中止するようになっている。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、このような遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、実行中の演出を中止するようになっている。クレジットや賭数の精算を行なうのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
【0243】
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行なわれることがある。
【0244】
また、サブ制御部91は、メイン制御部41からエラーコマンドを受信すると、当該エラーコマンドから特定されるエラーの種類に応じた報知処理を行なう。たとえば、RAMクリア不能を示すエラーコマンドを受信したときには、電源スイッチ39がOFFからONとなりかつ設定キースイッチ37がONとなり特定操作状態となったにも関わらず、前面扉1bが開放状態でなく、設定変更状態に制御されずかつRAMクリアされない旨(液晶表示器51において、「設定変更およびRAMクリア不能!」といったメッセージを表示するとともに、スピーカ53、54から第1の異常音を発生)が報知される。また、確認不能を示すエラーコマンドを受信したときには、設定キースイッチ37がONとなり特定操作状態となったにも関わらず、前面扉1bが開放状態でなく、設定確認処理に移行できない旨(液晶表示器51において、「設定確認不能!」といったメッセージを表示するとともに、スピーカ53、54から第2の異常音を発生)が報知される。
【0245】
本実施の形態においてメイン制御部41は、前面扉1bを開放させた状態で、図12に示すように、状態設定キースイッチ37がONの状態で起動すると、設定開始コマンドをサブ制御部91に送信し、設定変更状態の開始を通知するとともに、設定値を変更可能な設定変更状態に移行することとなる。設定変更状態では、スタートスイッチ7が操作されるまでは、任意に設定値を選択することが可能となるが、スタートスイッチ7が操作されると、その時点で選択されている設定値が確定し、以後設定値を変更できない設定確定状態となり、この状態で設定キースイッチ37がOFFの状態とすることで設定変更状態は終了し、サブ制御部91に対して遊技状態コマンドを送信して設定変更状態の終了を通知する。
【0246】
一方、サブ制御部91は、設定開始コマンドにより設定変更状態の開始が通知されることで、遊技履歴データをクリアしたり、遊技者により閲覧可能な遊技履歴データの設定、設定変更履歴の閲覧を行なうこと、すなわち遊技店が管理するサブ制御部91側の管理情報にアクセス可能な管理者モードに制御する。そしてこの管理者モードは、遊技状態コマンドにより設定変更状態の終了が通知されることで終了することとなる。管理者モードに制御されると、所定の管理者モード画面が液晶表示器51に表示されるようになっており、この管理者モード画面において、たとえば、遊技履歴データのクリアや遊技者により閲覧可能な遊技履歴データの設定、設定変更履歴の閲覧を行なうことが可能とされている。
【0247】
なお、設定変更状態において設定値が確定してもメイン制御部41からサブ制御部91に対して何らの通知もされず、サブ制御部91は、メイン制御部41側で設定値が確定した後も、遊技状態コマンドによって設定変更状態の終了が通知されるまでは、継続して管理者モードに制御されるようになっており、設定変更状態において設定値が確定した後も、電源を再投入して設定値の確定前の状態にわざわざ戻すことなく、管理情報へのアクセスが可能となる。
【0248】
また、メイン制御部41は、前面扉1bを開放させた状態で、図13に示すように、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37がONの状態となると、確認開始コマンドをサブ制御部91に送信し、設定確認状態の開始を通知するとともに、設定値を確認可能な設定確認状態に移行することとなる。設定確認状態は、設定キースイッチ37がOFFの状態とすることで設定確認状態は終了し、サブ制御部91に対して確認終了コマンドを送信して設定確認状態の終了を通知する。
【0249】
そして、サブ制御部91は、確認開始コマンドにより設定確認状態の開始が通知された場合にも、設定開始コマンドを受信した場合と同様に、遊技店が管理するサブ制御部91側の管理情報にアクセス可能な管理者モードに制御する。そしてこの管理者モードは、確認終了コマンドにより設定確認状態の終了が通知されることで終了することとなる。
【0250】
設定キースイッチ37は、キーを挿入し、回転させることでON/OFFを変更することが可能なスイッチであるが、通常キーは、店員が所持するものであり、遊技者が任意に設定キースイッチ37を操作することはできない。すなわち遊技者が任意に操作することのできない設定キースイッチ37を操作した場合のみ遊技店が管理するサブ制御部91側の管理情報にアクセス可能な管理者モードに制御されることとなる。
【0251】
このように本実施の形態では、メイン制御部41が設定変更状態に制御された場合だけでなく、設定確認状態に制御された場合にも管理者モードに制御されるようになっており、設定変更状態に移行させることなく、管理情報へのアクセスが可能となっている。特に、本実施の形態のように電源を再投入しないと設定変更状態に移行しない場合でも、管理情報へアクセスするだけのために電源を落とす必要がなくなる。さらに、本実施の形態のように、設定変更状態への移行に伴ってRAM41cが初期化されてしまう場合でも、RAM41cの格納データを維持したままで管理情報へのアクセスが可能となる。
【0252】
なお、本実施の形態では、メインCPU91aから設定開始コマンドまたは確認開始コマンドを受信した場合に、そのまま管理者モードに制御されるようになっているが、設定開始コマンドまたは確認開始コマンドを受信した後、たとえば、MAXBETスイッチ6を一定時間以上操作するなど、一定の操作がなされた場合にのみ管理者モードに制御する構成としてもよく、このようにすることで設定変更または設定確認が目的で管理情報にアクセスする必要がないにも関わらず、管理者モードに制御されてしまうことを防止できる。
【0253】
以上のように、メイン制御部41が設定変更状態または設定確認状態に制御される場合に、管理者モード画面が表示され、当該画面において、たとえばストップスイッチ8L、8C、8Rなどを操作することにより、遊技履歴データのクリア、遊技者により閲覧可能な遊技履歴データの設定、設定変更履歴の閲覧を行なうことが可能となる。
【0254】
なお、本実施の形態では、遊技履歴データをクリアしても設定変更履歴のデータはクリアされないようになっているので、たとえば、不正に設定変更がなされた場合でも、その証拠を確実に残しておくことができるが、遊技履歴データのクリアとともに設定変更履歴データについてもクリアされるようにしてもよいし、遊技履歴データと、設定変更履歴データと、を別個の操作によりクリアできるようにしてもよい。
【0255】
また、本実施の形態では、管理情報の一例としての設定変更履歴が記憶され、遊技店設定用モードにおいて該設定変更履歴を確認できるようになっているが、たとえばスロットマシン1の前面扉の開放履歴(前面扉の開放に基づく開放時刻や開放回数情報)やエラーの発生履歴(エラーの発生時刻や発生したエラーの種類、エラーの発生回数)等を記憶し、管理者モードにおいてこれら前面扉の開放履歴やエラーの発生履歴を確認できるようにしてもよい。
【0256】
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した実施の形態における図6のSa27bでは、電源スイッチ39がOFFからONとなったとき(電源投入時)に、設定キースイッチ37がONを特定するための検出信号が出力されている特定操作状態となったときの前面扉1bの開閉状態が判定され、前面扉1bが開放状態でないと判定されたときには、不正行為とみなし、RAMクリア(初期化1)されることなく、かつ設定変更状態に制御されることがない。すなわち、本来であれば前面扉1bが開放状態でなければ、電源スイッチ39や設定キースイッチ37を操作できず特定操作状態にも成り得ないところ、特定操作状態となったときに前面扉1bが開放状態となっておらず不正行為が行なわれた可能性があるときには、RAMクリアされることなく、かつ設定変更状態に制御されることがない。これにより、不正行為によって設定変更状態に制御されて、設定変更が行なわれることを確実に防止することができ、さらに不正行為によってRAMクリアされてしまうことを防止することができる。
【0257】
また、設定変更処理への制御は、前面扉1bの開閉状態に関わらず、設定キースイッチ37がOFFされるまで継続される。すなわち、一旦設定変更処理に移行されてから、設定キースイッチ37がOFFされて設定終了条件が成立するまで、前面扉1bの開閉状態に関わらず、当該設定変更処理が維持される。このため、不正行為ではなく正規に電源スイッチ39や設定キースイッチ37の操作が行なわれて設定変更状態に制御された後においては、設定変更途中において、たとえばドア開放検出スイッチに誤って手が触れるなどして前面扉1bが閉鎖状態であると誤検出されたとしても、当該設定変更状態を維持させて、確実に設定変更を行なうことができる。このため、誤操作によって再度、電源を落として最初から設定変更状態としなければならないといった煩わしさを遊技場管理者に抱かせてしまうことがない。
【0258】
また、前述した実施の形態におけるBET処理時では、図9のSe18aにおいて、設定キースイッチ37がONを特定するための検出信号が出力されている操作状態となったときの前面扉1bの開閉状態が判定され、前面扉1bが開放状態でないと判定されたときには、不正行為とみなし、設定確認状態に制御されることがない。すなわち、本来であれば前面扉1bが開放状態でなければ、設定キースイッチ37を操作できないところ、設定キースイッチ37がONとなったときに前面扉1bが開放状態となっておらず不正行為が行なわれた可能性があるときには、設定確認状態に制御されることがない。これにより、不正行為によって設定確認状態に制御されて、設定値が特定されてしまうことを確実に防止することができる。
【0259】
また、設定確認処理への制御は、前面扉1bの開閉状態に関わらず、設定キースイッチ37がOFFされるまで継続される。すなわち、一旦設定確認処理に移行されてから、設定キースイッチ37がOFFされるまで、前面扉1bの開閉状態に関わらず、当該設定確認処理が維持される。このため、不正行為ではなく正規に設定キースイッチ37の操作が行なわれて設定確認状態に制御された後においては、設定確認途中において、たとえばドア開放検出スイッチに誤って手が触れるなどして前面扉1bが閉鎖状態であると誤検出されたとしても、当該設定確認状態を維持させて、確実に設定確認を行なうことができる。このため、誤操作によって、たとえば、設定キースイッチ37をOFFにした後において再度設定キースイッチ37をONにして設定確認状態にしなければならないといった煩わしさを遊技場管理者に抱かせてしまうことがない。
【0260】
(2) 前述した実施の形態において図6のSa27bにおいてNOと判定されたときには、Sa27cにおいてRAMクリア不能を示すエラーコマンドが送信されてサブ制御部91側においてRAMクリア不能である旨が報知されるとともに、Sa27dにおいて設定時扉閉状態フラグが設定されて対応するエラーコードが遊技補助表示器12に表示される。また、図9のSe18でYESと判定され、かつSe18aにおいてNOと判定されたときには、Se18cにおいて確認不能を示すエラーコマンドが送信されてサブ制御部91側において設定値を確認不能である旨が報知されるとともに、Se18bにおいて確認時扉閉状態フラグが設定されて対応するエラーコードが遊技補助表示器12に表示される。このように、異常が発生していることを報知することができるため、不正行為を抑止することができる。
【0261】
(3) 前述した実施の形態によれば、図2で説明したように、ドア開放検出スイッチ25と、設定変更操作を行なうための設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、および電源スイッチ39が搭載された電源ボックス100とが、各々、筐体1a内の異なる側面に設けられているため、ドア開放検出スイッチ25と電源ボックス100との双方に対して不正行為を行なうことの困難性が高められている。
【0262】
(4) 前述した実施の形態において、図6のSa11あるいはSa31においてYESと判定され、Sa27bにおいてNOと判定されたときには、その後の遊技の進行が不能動化される。このため、不正行為が行なわれたことを、遊技場管理者や他の遊技者などによって容易に特定されてしまう。その結果、不正行為を行なうことのリスクを高めることにより、不正行為を抑止することができる。
【0263】
(5) 前述した実施の形態において不能動化された場合、図7のSc14、Sc15で示したように、設定変更処理に移行されることにより設定変更状態に制御されることが必須となる。このため、不正行為を行なった者にとっては容易に不能動化を解除することができないのに対し、遊技場管理者であれば、容易かつ速やかに不能動化を解除することができる。
【0264】
(6) 前述した実施の形態においては、図10のSe22b、Se22c、Se33、およびSe35bで示したように、不能動化される直前の遊技の進行状況に関わらず、不能化フラグが設定されているときのスタートスイッチ7の操作が無効にされるため、スタートスイッチ7が操作されたときに不能化フラグが設定されているか否かを判断する処理を行ない、不能動化フラグが設定されているときにループ処理に移行することにより、それ以後の遊技の進行を不能動化できる。このため、不能動化するための処理を容易化でき、かつ不能動化するために特殊な制御を行なう必要性がなく処理負担が増大することを防止することができる。また、スタートスイッチ7の操作がされるまでは、不能動化のために特殊な制御を行なう必要性がなく、処理負担が増大することを防止できる。
【0265】
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例などについて説明する。
【0266】
(1) 前述した実施の形態では、図9のSe18aにおいて前面扉1bが開放状態でないと判定されたときの確認不能を示すエラーが発生しても、遊技の進行を不能動化せず、かつリセット/設定スイッチ38の操作またはリセットスイッチ23の操作が検出されることにより解除される例について説明した。しかし、これに限らず、図9のSe18aにおいて前面扉1bが開放状態でないと判定されて確認不能を示すエラーが発生した場合には、遊技の進行を不能動化させ、かつ設定変更処理が実行されることに伴って当該確認不能を示すエラーおよび不能動化が解除されるようにしてもよい。これにより、不正行為をより一層効果的に抑止することができる。
【0267】
(2) 前述した実施の形態において遊技の進行を不能動化させるための情報(たとえば、設定時扉閉状態フラグ、不能動化フラグ)は、図7のSc15でクリアされる例について説明したが、設定変更処理に制御されることに伴わせて行うものであればこれに限らず、たとえば、図6のSa27eの初期化1が行われることによりクリアされるようにしてもよい。
【0268】
(3) 前述した実施の形態においては、一旦設定確認処理に移行されると、設定キースイッチ37がOFFされるまで、前面扉1bの開閉状態に関わらず、当該設定確認処理が維持される例について説明したが、これに限らず、前面扉1bの開閉状態に応じて、たとえば前面扉1bが閉状態となることにより当該設定確認処理を終了させるようにしてもよい。
【0269】
(4) 前述した実施の形態においては、設定変更操作が行なわれた際に前面扉1bが閉鎖状態であったために不能動化された場合、正規の操作(前面扉1bを開放、電源断して設定キースイッチ37をON状態にして電源投入する操作)を行なって設定変更状態に移行させることを契機として、当該不能動化が解除される例について説明した。しかし、不能動化を解除する契機は、これに限るものではなく、所定の操作を行なうことであってもよい。
【0270】
図14は、第1の変形例における、起動処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。以下では、図6と異なる部分のみについて説明する。図14を参照し、Sa27bで前面扉1bが開放状態でない、すなわち閉鎖状態であると判定されたときに、RAMクリア不能を示すエラーコマンドを通常コマンド送信用バッファに設定し、サブ制御部91に対して送信し(Sa27c’)、設定キースイッチがOFF状態となるまでSa27d’の判定処理が繰り返し行なわれる。
【0271】
Sa27d’において設定キースイッチがOFF状態となったと判定されたときには、エラーが解除された旨を示す解除コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定し、サブ制御部91に対して送信し(Sa27e’)、Sa16に移行される。すなわち、Sa27bで前面扉1bが閉鎖状態であると判定された後においては、設定キースイッチ37がON状態である限り遊技を不能動化させ、設定キースイッチ37がOFF状態とされることにより当該不能動化が解除される。これにより、不正行為を行なった者にとっては容易に遊技の不能動化を解除することができないのに対し、前面扉1bを開放状態にして設定キースイッチを操作することができる者(たとえば遊技場管理者)であれば、容易かつ速やかに不能動化を解除することができる。
【0272】
(5) 前述した実施の形態においては、図6のSa27bの判定結果に応じて遊技が不能動化される例について説明した。しかし、Sa27bの処理は、電源投入されてから設定変更状態および初期化1のいずれか早い方が実行されるまでの間に行なうものであればよい。
【0273】
(6) 上記の実施の形態では、遊技機の一例として、1ゲームに対してメダルやクレジットを用いて賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンを説明した。
【0274】
しかしながら、本発明を具現化する遊技機は、このようなスロットマシンに限定されるものではなく、遊技者に対する有利度を変更可能な遊技機であればよい。遊技機としては、たとえば、所定の遊技領域に遊技媒体(たとえばパチンコ球)を打ち込み、該打ち込まれた遊技媒体が遊技領域に設けられた始動領域(たとえば始動口)を通過(入賞)することにより、可変表示装置における表示状態を変化させることが可能となり、当該可変表示装置の表示結果が特定表示結果(たとえば大当り図柄の組合せ)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り状態)に制御するパチンコ機であってもよい。この場合、有利度を変更するとは、特定遊技状態(いわゆる大当り)に制御される確率が異なるように定められた複数種類の設定値のうちいずれかを設定することをいう。また、可変表示条件は、始動領域を通過したときに成立して乱数が読み出され、当該始動領域への通過を契機として可変表示を開始できるタイミングに到達したときに、設定されている設定値から特定される確率にしたがって、当該乱数を用いて特定表示結果を導出させるか否かを決定する。
【0275】
ここで、図15?図18を用いて、本発明をパチンコ機に適用した場合の“開閉体”および“開閉状態検出手段”に相当する構成について説明する。図15?図18に示すように、パチンコ機は、外枠912と、本体枠914とを備えている、外枠912は略矩形に形成され、遊技場におけるいわゆる島などに固定される。本体枠914は、一方側が外枠912に軸支されて、図15に示すように、他方側を外枠912に近接させた閉じ位置(閉鎖状態)と、図16や図18に示すように、他方側を外枠912から離間させた開き位置(開放状態)との間で回動自在となっている。
【0276】
本体枠914の前面側には、ガラス扉916、遊技球の受け皿918、遊技球を発射させる操作ハンドル920が設けられている。ガラス扉916は、一方側が本体枠914に軸支されて、図15に示すように、他方側を本体枠914に近接させた閉じ位置(閉鎖状態)と、図17に示すように、他方側を本体枠914から離間させた開き位置(開放状態)との間で回動自在となっている。
【0277】
ガラス扉916の背後には、パチンコ球を打ち込むための遊技領域924を形成するための遊技盤922が配置されており、ガラス扉916を介して遊技盤922を視認できる。遊技盤922には、いわゆる役物、始動口、入賞口、アタッカ、アウト口、遊技釘、風車、始動口への入賞に伴い複数の図柄を変動表示させて表示結果を導出させるための可変表示装置などが設けられている。
【0278】
また、本体枠914の背面側には、遊技球を受けるための遊技球タンク、遊技球タンクに貯留された遊技球を受け皿に払い出す払出装置、遊技や演出の制御を行なう各種制御基板、保護カバー、電源基盤を収容する電源基盤ケース901、本体枠914の開放状態を検出するための本体枠開放検出スイッチ925が設けられている。
【0279】
電源基盤ケース901の前面には、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ939、設定スイッチ938が設けられている。設定変更を行なう際には、たとえば、本体枠914を開放状態にし、設定スイッチ938を押圧操作したままの状態で電源スイッチ939をONすることにより、前述した実施の形態における設定変更状態と同様の状態に制御される。当該設定変更状態においては、設定スイッチ938を押圧操作する毎に設定値が1ずつ更新され(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)、所定の設定終了操作(たとえば、設定スイッチ938を5秒以上押圧操作するなど)により現在の設定値が設定されて当該設定変更状態が終了する。電源スイッチ939を一旦OFF状態にし、設定スイッチ938を押圧操作したまま電源スイッチ939をONさせる操作を行なうことにより、設定変更状態に移行されるため、当該操作をまとめて設定変更操作ともいう。
【0280】
以上のように、遊技機本体である本体枠914が外枠912に対して回動自在に取付けられており、当該本体枠914を開放状態とすることにより設定変更操作を行なうことが可能となる。このような場合には、当該本体枠914が開閉体であるといえる。また、本体枠914の開放状態を検出するための本体枠開放検出スイッチ925が開閉状態検出手段であるといえる。
【0281】
なお、図15?図18に示すパチンコ機において、たとえば、図17のようにガラス扉916を開放状態とすることにより設定変更操作を行なうことが可能となるように、電源スイッチ、設定スイッチが設けられており、ガラス扉916の開放状態を検出するためのガラス扉開放検出スイッチが設けられている場合には、当該ガラス扉916が開閉体であるといえる。また、ガラス扉916の開放状態を検出するためのガラス扉開放検出スイッチが開閉状態検出手段であるといえる。
【0282】
(7) 上記の実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機で用いられている遊技球(パチンコ球)を用いて賭数を設定するいわゆるパロットや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。
【0283】
さらに、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行なう球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34bや払出センサ34cなど、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行なう球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダルおよび遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行なうことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球が払い出されるスロットマシンに適用してもよい。
【0284】
(8) 前述した実施の形態においては、有利度を設定するための設定値が、入賞の発生を許容する旨が決定される確率(当選率)を特定する値である例について説明した。しかし、設定値は、遊技者にとっての有利度を異ならせるものであればよく、たとえば、当選状況に応じた情報が報知されるナビ演出を実行、あるいは当該ナビ演出を実行するアシストタイム(AT)に制御するスロットマシンにおいては、当該ナビ演出を実行する確率、あるいはATに制御する確率を特定する値であってもよい。また、特定の図柄組合せにより、再遊技役の当選確率が向上するリプレイタイム(RT)に制御するスロットマシンにおいては、当該RTに制御する確率を特定する値であってもよい。このように、設定値に応じて遊技者にとっての有利度が異なるものであれば、当選率が同じであってもよい。
【0285】
また、パチンコ機に適用した場合、有利度を設定するための設定値は、大当りに当選する確率を特定する値であってもよい。また、遊技者にとって有利度が異なる当りの種類が複数種類(大当り、中当り、小当り)設けられているパチンコ機においては、設定値が、当りの種類毎に当選する確率を特定する値であってもよく、いずれかの当りに当選する合計確率を特定する値であってもよい。また、大当りとなる確率が向上する確率変動状態に制御するパチンコ機においては、設定値が、確率変動状態に制御する確率を特定する値であってもよい。
【0286】
(9) 前述した実施の形態においては、電源投入時において、設定キースイッチ37がON状態であるか否かを判定し、ON状態であるときにドア開放検出スイッチ25に基づき、前面扉1bが開放状態であるか否かを判定し、閉鎖状態であれば設定変更状態に移行させることなく不能動化させる例について説明した。しかし、前面扉1bが開放状態であるか否かを判定するタイミングは、これにかぎらず、たとえば、電源投入された後、設定キースイッチ37がON状態であるか否かを判定するまでのタイミングであってもよい。具体的には、図6におけるSa11やSa31の処理が行なわれるまでに、前面扉1bが開放状態であるか否かを判定し、前面扉1bが開放状態であるときにはSa11やSa31の処理に移行可能とし、前面扉1bが閉鎖状態であるときにはSa11やSa31の処理に移行させないことにより設定変更状態に制御されないように構成してもよい。これによっても、不正行為によって設定変更操作が行なわれたときには設定変更状態に制御させず、かつRAMクリアさせないようにすることができる。
【0287】
(10) なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0288】
1 スロットマシン、2L、2C、2R リール、6 MAXBETスイッチ、7 スタートスイッチ、8L、8C、8R ストップスイッチ、41 メイン制御部、91 サブ制御部、505 CPU、506 ROM、507 RAM、509 乱数回路、559A 乱数値レジスタ。
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者に対する有利度を変更可能な遊技機であって、
遊技機の前面に設けられた開閉可能な開閉体と、
前記開閉体が開放状態であるときに操作可能となる電源スイッチと、
前記開閉体が開放状態であるときに操作可能となる設定キースイッチと、
前記開閉体の開閉状態を検出する開閉状態検出手段と、
複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を選択することで前記有利度を変更可能な設定変更状態に制御するために、前記電源スイッチがオン状態となる前に前記設定キースイッチをオン状態として前記電源スイッチをオン状態とする設定変更開始操作を検出する設定変更開始操作検出手段と、
前記設定値を確認する設定確認状態に制御するために、前記電源スイッチがオン状態であるときに前記設定キースイッチをオン状態とする設定確認開始操作を検出する設定確認開始操作検出手段と、
前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態であることが検出され、かつ前記設定変更開始操作検出手段により前記設定変更開始操作が検出されたときには、前記設定変更状態に制御し、前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには、前記設定変更状態に制御しない変更状態制御手段と、
前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態であることが検出され、かつ前記設定確認開始操作検出手段により前記設定確認開始操作が検出されたときには、前記設定確認状態に制御し、前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには、前記設定確認状態に制御しない確認状態制御手段と、
前記設定変更状態において、前記設定値を変更するための変更操作を検出可能な変更操作検出手段とを備え、
前記変更状態制御手段は、前記設定変更状態に制御した後においては、当該設定変更状態における前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず、当該開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときであっても、前記設定キースイッチをオフ状態とする設定変更終了操作が検出されて前記設定変更状態を終了させる設定変更終了条件が成立するまで当該設定変更状態を維持し、
前記変更操作検出手段は、前記設定変更状態においては、当該設定変更状態における前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず、前記変更操作検出手段が前記変更操作されたか否かを検出し、
前記設定変更状態は、前記変更操作が前記変更操作検出手段により検出されたときに、前記開閉状態検出手段の検出結果に関わらず設定値を同じ変更態様で変更する状態であり、
前記確認状態制御手段は、
前記設定確認状態においては、前記設定キースイッチをオフ状態とする設定確認終了操作が検出されたときに当該設定確認状態を終了させ、
前記設定確認状態においては、前記設定確認終了操作が検出されなくても前記開閉状態検出手段により前記開閉体が開放状態でないことが検出されたときには当該設定確認状態を終了させることを特徴とする、遊技機。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2017-11-07 
出願番号 特願2011-181804(P2011-181804)
審決分類 P 1 651・ 121- YAA (A63F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 中村 祐一  
特許庁審判長 瀬津 太朗
特許庁審判官 萩田 裕介
長崎 洋一
登録日 2016-05-27 
登録番号 特許第5940264号(P5940264)
権利者 株式会社三共
発明の名称 遊技機  
代理人 特許業務法人 武和国際特許事務所  
代理人 特許業務法人深見特許事務所  
代理人 特許業務法人深見特許事務所  
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