ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 全部申し立て 判示事項別分類コード:857 G06F 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載 G06F 審判 全部申し立て ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 G06F 審判 全部申し立て 2項進歩性 G06F |
---|---|
管理番号 | 1336997 |
異議申立番号 | 異議2017-700246 |
総通号数 | 219 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 2018-03-30 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2017-03-09 |
確定日 | 2017-12-18 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第5996993号発明「情報処理システム、情報処理装置、情報処理サーバ、情報処理方法、および情報処理プログラム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第5996993号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された特許請求の範囲のとおり訂正後の請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9について訂正することを認める。 特許第5996993号の請求項1ないし2及び4ないし9に係る特許を維持する。 特許第5996993号の請求項3に係る特許についての申立てを却下する。 |
理由 |
第1.手続の経緯 特許第5996993号の請求項1-9に係る特許についての出願は、平成24年10月1日の特許出願であって、平成28年9月2日にその特許権の設定登録がされ、その特許に対して、平成29年3月9日に特許異議申立人 特許業務法人にじいろ特許事務所により特許異議の申立てがされた。そして、平成29年6月15日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である平成29年8月16日に特許権者により意見書の提出及び訂正の請求があり、その後、特許異議申立人により平成29年9月26日付けで意見書が提出されたところである。 第2.訂正の適否についての判断 1.訂正の内容 平成29年8月16日付けの訂正請求(以下、「本件訂正請求」という。)による訂正の内容は以下の訂正事項1-9のとおりである。なお、下線は訂正部分を示す。 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に「を備えることを特徴とする」と記載されているのを、「を備え、前記期間設定情報は、第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報であり、前記設定手段は、前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定することを特徴とする」に訂正する。 (2)訂正事項2 特許請求の範囲の請求項2に「前記期間設定情報は、前記投稿情報内容の優先度を示す情報を含み、前記設定手段は、前記投稿情報から複数の投稿情報内容が抽出される場合に、前記複数の投稿情報内容に応じて複数の表示期間を設定し、前記出力情報生成手段は、前記複数の表示期間が重なる期間において、前記期間設定情報に含まれる前記優先度に基づいて、前記投稿情報の出力情報を生成することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理システム」と記載されているのを、「投稿情報を取得する投稿情報取得手段と、前記投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶する記憶手段と、前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する設定手段と、前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段と、を備え、前記期間設定情報は、前記投稿情報内容の優先度を示す情報を含み、前記設定手段は、単一の投稿情報から複数の投稿情報内容が抽出される場合に、前記複数の投稿情報内容に応じて複数の表示期間を、前記単一の投稿情報に設定し、前記出力情報生成手段は、前記複数の表示期間が重なる期間において、前記期間設定情報に含まれる前記優先度に基づいて、前記単一の投稿情報の出力情報を生成することを特徴とする情報処理システム」に訂正する。 (3)訂正事項3 特許請求の範囲の請求項3を削除する。 (4)訂正事項4 特許請求の範囲の請求項4に「前記付加情報は、前記投稿情報の投稿者に関する情報である投稿者情報であることを特徴とする、請求項3に記載の情報処理システム」と記載されているのを、「投稿情報の投稿者を識別する投稿者識別情報を取得する投稿情報取得手段と、前記投稿者識別情報と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶する記憶手段と、前記投稿者識別情報に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する設定手段と、前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段と、を備えることを特徴とする情報処理システム」に訂正する。 (5)訂正事項5 特許請求の範囲の請求項5に「前記付加情報は、前記投稿情報の閲覧者に関する情報である閲覧者情報であることを特徴とする、請求項3又は4に記載の情報処理システム」と記載されているのを、「投稿情報の閲覧者を識別する閲覧者識別情報を取得する投稿情報取得手段と、前記閲覧者識別情報と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶する記憶手段と、前記閲覧者識別情報に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する設定手段と、前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段と、を備えることを特徴とする情報処理システム」に訂正する。 (6)訂正事項6 特許請求の範囲の請求項6に「を備えることを特徴とする」と記載されているのを、「を備え、前記期間設定情報は、第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報であり、前記設定手段は、前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定することを特徴とする」に訂正する。 (7)訂正事項7 特許請求の範囲の請求項7に「を備えることを特徴とする」と記載されているのを、「を備え、前記期間設定情報は、第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報であり、前記設定手段は、前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定することを特徴とする」に訂正する。 (8)訂正事項8 特許請求の範囲の請求項8に「期間設定情報を記憶するステップと」と記載されているのを、「期間設定情報を記憶するステップであって、前記期間設定情報は、第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報である、ステップ」に訂正するとともに、「前記投稿情報に設定するステップ」と記載されているのを、「前記投稿情報に設定するステップであって、前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定する、ステップ」に訂正する。 (9)訂正事項9 特許請求の範囲の請求項9に「期間設定情報を記憶するステップと」と記載されているのを、「期間設定情報を記憶するステップであって、前記期間設定情報は、第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報である、ステップ」に訂正するとともに、「前記投稿情報に設定するステップ」と記載されているのを、「前記投稿情報に設定するステップであって、前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定する、ステップ」に訂正する。 2.訂正要件についての判断 (1)一群の請求項要件 訂正事項1、2に係る訂正前の請求項1-2について、訂正前の請求項2は訂正前の請求項1を引用するものであるから、この訂正は、一群の請求項〔1-2〕に対して請求されたものである。 訂正事項3-5について、訂正前の請求項4、5は訂正前の請求項3を引用するものであるから、この訂正は、一群の請求項〔3-5〕に対して請求されたものである。 (2)訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 ア.訂正事項1、6-9について 訂正事項1、6、7は、訂正前の請求項1、6、7の「投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報」である「期間設定情報」が、さらに、「期間設定情報は、第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報」であると、また、「前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する」「設定手段」が、さらに、「前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定する」と訂正するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、訂正事項8、9は、訂正前の請求項8、9の「投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報」である「期間設定情報」が、さらに、「期間設定情報は、第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報」であると、また、「前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する」「設定するステップ」が、さらに、「前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定する」と訂正するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そして、訂正事項1、6-9の「期間設定情報は、第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報」であることに関して、本件特許の願書に添付した明細書及び特許請求の範囲又は図面(以下、単に「本件特許明細書等」という。)の発明の詳細な説明の段落【0017】に、「まず、図3に示すように、期間設定情報データベース202bは、投稿情報内容と表示期間とに関する期間設定情報を含む。・・・」との記載がされており、図3では、「事故」という投稿情報内容に「投稿時刻から1時間」という表示期間が対応図付けられ、「速度規制」という投稿情報内容に「投稿時刻から2日間」という表示期間が対応付けられおり、また、訂正事項1、6-9の「前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定する」ことに関しては、本件特許明細書等の段落【0035】に「図6(a)の各アイコンが示す各投稿情報には、期間設定情報がそれぞれ設定されている。・・・。同様に、602aの「事故」は、図3に基づいて投稿情報内容が事故(ID:C001)である表示期間「投稿時刻から1時間」の表示期間設定が設定される。・・・。同様に、603aの「速度規制」は、図3に基づいて投稿情報内容が速度規制(ID:C002)である表示期間「投稿時刻から2日間」の表示期間設定が設定されている。」との記載がなされていることから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものである。 さらに、訂正事項1、6-9は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 イ.訂正事項2について 上記訂正事項2は、訂正前の請求項2が請求項1を引用する記載であったものを、請求項1を引用しないものに書き改めたものであるから、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。 さらに、訂正前の請求項2に記載された「複数の投稿情報内容」が抽出される「投稿情報」は、「単一の投稿情報」であることを特定するものであることから、特許請求の範囲の減縮をも目的とするものである。 また、「単一の投稿情報」に関して、本件特許明細書【0038】には「図7は、投稿情報に複数の投稿情報内容が含まれていた場合における表示の一例を示す図である」、及び段落【0039】に「投稿情報702aには、投稿情報内容として、「事故(ID:C001)」および「花(ID:C009)」が含まれており、それぞれの表示期間と表示態様が設定される。また、図3に示すように、それぞれの投稿情報内容には優先度が設定されている。例えば、投稿情報702aの「事故(ID:C001)」および「花(ID:C009)」の2つの表示期間の設定に応じて、同一の表示時刻に対して「事故(ID:C001)」および「花(ID:C009)」の2つの表示態様が該当する場合が生じる。この場合には、出力情報生成手段203bは、優先度に基づいて表示時刻における表示態様とし、出力情報を生成する。具体的には、表示時刻が9:25において、投稿情報701a(当審注:「702a」の誤記と認める。)に適用される表示期間は、投稿情報内容が「事故(ID:C001)」である「投稿時刻から1時間」と、投稿情報内容が「花(ID:C009)」である表示期間「投稿時刻から1ヶ月間」が設定される。ここで、投稿時刻と表示時刻に基づいて、現在「事故(ID:C001)」と、「花(ID:C009)」とがそれぞれ表示期間内である場合には、投稿情報内容に付与された優先度に基づき、表示優先度が「1」である「事故(ID:C001)」の表示アイコンIDの表示態様を用いて、出力情報が生成される。一方、図7(b)に示すように、表示時刻が11:05である場合には、「事故(ID:C001)」の表示期間である「投稿時刻から1時間」に該当しなくなるため、「花(ID:C009)」の表示アイコンIDの表示態様を用いて出力情報が生成される。」と記載されていることから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものである。 さらに、訂正事項2は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 ウ.訂正事項3について 上記訂正事項3は、請求項を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正であり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 エ.訂正事項4について 上記訂正事項4は、訂正前の請求項4が請求項3を引用する記載であったものを、請求項3を引用しないものに書き改めたものであるから、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。 さらに、訂正前の請求項4に記載された「投稿情報の投稿者に関する情報」を、「投稿情報の投稿者を識別する投稿者識別情報」であると具体的に特定するものであることから、特許請求の範囲の減縮をも目的とするものである。 また、「投稿情報の投稿者を識別する投稿者識別情報」に関して、本件特許明細書【0041】には「なお、投稿情報に表示期間と表示態様を設定する別の例として、図4に示すように、投稿情報を投稿したユーザに応じて設定するようにしてもよい。例えば、投稿情報取得部203aが取得した投稿情報に投稿ユーザ(ユーザID:P001)の投稿が含まれる場合には、当該投稿情報に表示期間「投稿時刻?1日」、および、期間内出力態様「強調」、期間外出力態様「通常」を設定する。・・・」と記載されていることから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものである。 さらに、訂正事項4は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 オ.訂正事項5について 上記訂正事項5は、訂正前の請求項5が請求項3又は請求項4を引用する記載であったものを、請求項4を引用しないものとした上で、請求項3を引用するものについて請求項間の引用関係を解消して、独立形式請求項へ書き改めたものであるから、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。 さらに、訂正前の請求項5に記載された「投稿情報の投稿者に関する情報」を、「投稿情報の閲覧者を識別する閲覧者識別情報」であると具体的に特定するものであることから、特許請求の範囲の減縮をも目的とするものである。 また、「投稿情報の閲覧者を識別する閲覧者識別情報」に関して、本件特許明細書【0042】には「なお、投稿情報に表示期間と表示態様を設定する別の例として、図5に示すように、閲覧ユーザに応じて、投稿情報の表示期間および表示態様を設定するようにしてもよい。例えば、閲覧ユーザ(ユーザID:S001)が表示要求している場合には、投稿情報取得部203aは、投稿情報取得部203aが取得した投稿情報のうち「投稿時刻?1日間」内の投稿情報は表示し、該期間外であれば表示しないという表示態様を設定し、出力情報を生成する。・・・」、と記載されていることから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものである。 さらに、訂正事項5は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 3.むすび 以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は特許法第120条の5第2項第1号及び第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項及び同条第9項において準用する同法第126条第4項から第6項の規定に適合するので、本件訂正請求を認める。 第3.特許異議の申立について 1.本件特許発明 本件訂正請求により訂正された訂正請求項1ないし9に係る発明(以下、それぞれ「本件特許発明1」ないし「本件特許発明9」という。)は、その特許請求の範囲の請求項1ないし9に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。 「【請求項1】 投稿情報を取得する投稿情報取得手段と、 前記投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶する記憶手段と、 前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する設定手段と、 前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段と、 を備え、 前記期間設定情報は、 第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報であり、 前記設定手段は、 前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、 前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定することを特徴とする情報処理システム。 【請求項2】 投稿情報を取得する投稿情報取得手段と、 前記投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶する記憶手段と、 前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する設定手段と、 前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段と、 を備え、 前記期間設定情報は、 前記投稿情報内容の優先度を示す情報を含み、 前記設定手段は、 単一の投稿情報から複数の投稿情報内容が抽出される場合に、前記複数の投稿情報内容に応じて複数の表示期間を、前記単一の投稿情報に設定し、 前記出力情報生成手段は、 前記複数の表示期間が重なる期間において、前記期間設定情報に含まれる前記優先度に基づいて、前記単一の投稿情報の出力情報を生成することを特徴とする情報処理システム。 【請求項3】 (削除) 【請求項4】 投稿情報の投稿者を識別する投稿者識別情報を取得する投稿情報取得手段と、 前記投稿者識別情報と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶する記憶手段と、 前記投稿者識別情報に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する設定手段と、 前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段と、 を備えることを特徴とする情報処理システム。 【請求項5】 投稿情報の閲覧者を識別する閲覧者識別情報を取得する投稿情報取得手段と、 前記閲覧者識別情報と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶する記憶手段と、 前記閲覧者識別情報に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する設定手段と、 前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段と、 を備えることを特徴とする情報処理システム。 【請求項6】 投稿情報を取得する投稿情報取得手段と、 前記投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶する記憶手段と、 前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する設定手段と、 前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段と、 を備え、 前記期間設定情報は、 第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報であり、 前記設定手段は、 前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、 前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定することを特徴とする情報処理装置。 【請求項7】 投稿情報を取得する投稿情報取得手段と、 前記投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶する記憶手段と、 前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する設定手段と、 前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段と、 を備え、 前記期間設定情報は、 第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報であり、 前記設定手段は、 前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、 前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定することを特徴とする情報処理サーバ。 【請求項8】 投稿情報を取得するステップと、 前記投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶するステップであって、前記期間設定情報は、第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報である、ステップと、 前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定するステップであって、前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定する、ステップと、 前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成するステップと、 をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理方法。 【請求項9】 投稿情報を取得するステップと、 前記投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶するステップであって、前記期間設定情報は、第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報である、ステップと、 前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定するステップであって、前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定する、ステップと、 前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成するステップと、 をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。」 2.取消理由の概要 訂正前の請求項1-9に係る特許に対して平成29年6月15日付けで特許権者に通知した取消理由は、要旨次のとおりである。 ア.取消理由 請求項1-9に係る発明は、下記の甲第1号証、及び甲第2号証に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであって、請求項1-9に係る発明についての特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。 記 甲第1号証: 特開2011-247832号公報 甲第2号証: 特開2010-15013号公報 3.甲号証の記載事項 (1)甲第1号証の記載事項 甲第1号証には、図面と共に以下の事項が記載されている。(下線は、当審において付加した。以下、同じ。) ア.「【0001】 本発明は、車載用表示装置および表示方法に関する。」 イ.「【0006】 【特許文献1】特開2007-278807号公報 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかしながら、従来技術では、ユーザが車載装置に表示された投稿情報の内容を一見して把握することができず、投稿情報の閲覧や投稿が安全運転に悪影響を及ぼす恐れがあるという課題があった。 【0008】 具体的には、従来の車載装置は、リアルタイムで取得したブログ記事やツイートなどの投稿情報を全て画面上に表示するので、運転者などのユーザは、車載装置に表示された膨大な投稿情報それぞれの内容を一見して把握することができない。このため、運転者は、投稿情報の内容を閲覧するために車載装置を操作するなどわき見運転をしなければならず、運転に集中できない状態が発生し安全運転に悪影響がある。また、運転者は、車載装置を直接操作して投稿情報を投稿する必要があり、この場合も運転に集中できない状態が発生し安全運転に悪影響がある。このように、運転中に複雑な操作をドライバーに求めるのは好ましくない。 【0009】 一方、安全運転の確保を考慮した場合、運転を終えた後に、車載装置に表示される投稿情報を閲覧したり、投稿情報を投稿したりすることも考えられる。ところが、これらの場合、運転を終えた頃には情報が古いものとなってしまい、リアルタイム性が損なわれ、有益な情報をリアルタイムに発信することができず、ブログやツイッター(登録商標)などの有効性を活用することができない。 【0010】 開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、安全運転を阻害することなく、車載装置に表示された投稿情報の内容を一見して把握することが可能である車載用表示装置および表示方法を提供することを目的とする。」 ウ.「【0015】 [全体構成] 図1は、実施例1にかかる車載用表示装置を含むシステムの全体構成を示す図である。図1に示すように、このシステムは、ツイッターサーバ1と音声合成サーバ2と地図サーバ3と音声認識サーバ4と、自動車等の車内10に設置される車載用表示装置11とを有する。なお、本実施例では、投稿情報としてツイッター(登録商標)を用いた例で説明するが、これに限定されるものではなく、例えばブログ、簡易メール、SNS(Social Network Service)などの投稿サービスを用いることもできる。 【0016】 ツイッターサーバ1は、ユーザIDによって識別される個々のユーザが携帯電話などを用いて投稿したツイートなどの投稿情報を記憶する投稿情報サーバである。また、ツイッターサーバ1は、投稿された情報に音声データが付加されている場合には、付加されている音声データを音声合成サーバ2に格納する。また、ツイッターサーバ1は、投稿された情報に地図データが付加されている場合には、付加されている地図データを地図サーバ3に格納する。 【0017】 そして、ツイッターサーバ1は、ユーザが投稿情報の取得要求を受信した場合に、記憶する投稿情報をユーザの携帯電話に送信する。例えば、ツイッターサーバ1は、前回の取得要求から今回の取得要求の間に蓄積された投稿情報を送信する。この投稿情報の送信手法については、様々な手法を利用できる。例えば、ツイッターサーバ1は、前回の取得要求から今回の取得要求の間に蓄積された投稿情報のうち、ユーザがフォローしている他ユーザ、言い換えると、要求元のユーザが指定したユーザの投稿情報のみを送信するようにしてもよい。また、ツイッターサーバ1は、前回の取得要求から今回の取得要求の間に蓄積された投稿情報のうち、現在のユーザ位置から所定範囲内の位置までの間で投稿された投稿情報のみを送信するようにしてもよい。 ・・・中略・・・ 【0022】 車載用表示装置11は、車内10に設置される装置であり、通信装置20と車載機50とを有する。なお、車載用表示装置11は、通信装置20と車載機50とが別々の筐体で実現されている例を図示しているが、これに限定されるものではなく、例えば通信装置20と車載機50とが1つの筐体で実現されていてもよい。」 エ.「【0028】 (ツイッターサーバ1の構成) ツイッターサーバ1は、図2に示すように、カテゴリDB(DataBase)1aと、投稿情報DB1bと、アーカイブDB1cと、投稿情報制御部1dとを有する。 【0029】 カテゴリDB1aは、投稿情報のカテゴリと投稿されてからの経過時間とに対応付けて、当該カテゴリの表示手法を記憶する。図3は、カテゴリDBに記憶される情報の例を示す図である。図3に示すように、カテゴリDB1aは、「番号、タグ、分類カテゴリ、経過時間、表示手法」を対応付けて記憶する。ここで記憶される「番号」は、カテゴリに記憶されるレコードの識別子であり、「タグ」は、ツイートなどの投稿情報に含まれるハッシュタグを示す。「分類カテゴリ」は、投稿情報が分類されるカテゴリを示し、「経過時間」は、投稿情報が投稿されてから、投稿情報取得部29から取得要求を受信するまでの経過時間を示し、「表示手法」は、投稿情報を車載機50に表示する際の形式や色を示す。 【0030】 図3に示す番号「1?5」には、「タグ=#Tra」を有する投稿情報が「分類カテゴリ=交通/Traffic」に分類され、「経過時間」によって「表示手法」が決定されることを示す。例えば、番号が「1」の「タグ=#Tra、分類=交通/Traffic、経過時間=5分以内」の投稿情報は、「吹き出し型のローズ色のアイコン」で地図データ上に表示される。同様に、番号が「2」の「タグ=#Tra、分類=交通/Traffic、経過時間=30分以内」の投稿情報は、「吹き出し型のピンク色のアイコン」で地図データ上に表示される。番号が「3」の「タグ=#Tra、分類=交通/Traffic、経過時間=1時間未満」の投稿情報は、「赤色の一般的なアイコン」で地図データ上に表示される。番号が「4」の「タグ=#Tra、分類=交通/Traffic、経過時間=12時間未満」の投稿情報は、「濃い赤色の一般的なアイコン」で地図データ上に表示される。番号が「5」の「タグ=#Tra、分類=交通/Traffic、経過時間=12時間以上」の投稿情報は、地図データ上に表示されずに「削除」される。 【0031】 すなわち、「タグ=#Tra」を有する「交通/Traffic」にカテゴライズされる投稿情報は、ツイッターサーバ1に投稿されてから車載用表示装置11に取得されるまでの経過時間が短いほど、明るい赤系の色で表示され、経過時間が長いほど、暗い赤系の色で表示されるように、グラデーションで表示される。」 オ.「【0042】 図2に戻り、投稿情報DB1bは、ツイッターサーバ1において取得された投稿情報と当該投稿情報の表示手法を記憶する。図5は、投稿情報DBに記憶される情報の例を示す図である。図5に示すように、投稿情報DB1bは、「投稿日時、タグ、内容、位置情報、動画像、音声、分類結果、経過時間、表示手法」を対応付けて記憶する。なお、投稿情報DB1bに記憶される投稿情報は、経過時間が1日以上のもの、または、DBの容量が所定値未満となった場合など、所定の契機で古い情報から削除される。 【0043】 ここで記憶される「投稿日時」は、投稿情報が投稿された日時を示し、「タグ」は、ツイートなどの投稿情報に含まれるハッシュタグを示す。「内容」は、投稿された内容、言い換えると、つぶやかれた内容を示し、「位置情報」は、投稿情報の表示位置を示す。また、「動画像」は、投稿情報に付加されている動画像データがあるか否かを示し、ある場合にはファイル名が格納され、ない場合には「-」が格納される。「音声」は、投稿情報に付加されている音声データがあるか否かを示し、ある場合にはファイル名が格納され、ない場合には「-」が格納される。「分類結果」は、後述する地図生成部30によって分離された結果が格納され、分類できなかった場合には「-」が格納されて表示対象から除外される。「経過時間」は、投稿情報が投稿されてから現在までの経過時間を示し、「表示手法」は、表示変更部31によって決定された投稿情報の表示手法を示す。」 カ.「【0050】 投稿情報制御部1dは、投稿情報の受信および送信を制御する。例えば、投稿情報制御部1dは、ユーザの携帯電話等から投稿情報を受信した場合に、当該投稿情報として「投稿日時、タグ、内容、位置情報、動画像、音声」として「2010/05/11 12:00:15、#Tra、渋滞中、東京都○○、渋滞.mpeg、音声あり」から構成される投稿情報を取得する。なお、ここで取得される「投稿日時、タグ、内容、位置情報、動画像、音声」は、図5と同様なので、詳細な説明は省略する。この時点では、投稿情報DB1bには、投稿情報自体に含まれる「投稿日時、タグ、内容、位置情報、動画像、音声」のみが格納され、「分類結果、経過時間、表示手法」については未格納である。 【0051】 その後、投稿情報制御部1dは、通信装置20から投稿情報の取得要求を受信した場合に、要求受信時間(現在時刻)と投稿情報が投稿された時間とから「経過時間」を算出して投稿情報DB1bに格納する。さらに、投稿情報制御部1dは、投稿情報DB1bの各レコードについて、「タグ」に対応する「表示手法」と「カテゴリ」とをカテゴリDB1aから特定して、投稿情報DB1bに格納する。そして、投稿情報制御部1dは、投稿情報DB1bにおいて「表示手法」と「カテゴリ」が「-」でない投稿情報を通信装置20に送信する。 【0052】 例えば、現在時刻が「2010/4/26 12:00:00」であり、投稿情報「2010/4/26 11:58:00、#Inf、安全運転、山陽道○○インター付近、動画像なし、音声なし」の表示手法の決定例を説明する。この場合、投稿情報制御部1dは、投稿情報の「ハッシュタグ=#Inf」と一致するタグをカテゴリDB1aから検索する。そして、投稿情報制御部1dは、「ハッシュタグ=#Inf」に一致するタグが存在するので、このタグ「#Inf」に対応するカテゴリを「お知らせ」と特定する。続いて、投稿情報制御部1dは、現在時刻「2010/4/26 12:00:00」と投稿情報「2010/4/26 11:58:00」との差分から、経過時間が「2分」であると算出する。そして、投稿情報制御部1dは、カテゴリDB1aを参照し、カテゴリ「お知らせ」と「経過時間「2分」とを満たす「表示手法」が「吹き出し型のスカイブルー色のアイコン」であると特定する。 【0053】 この結果、投稿情報制御部1dは、投稿情報「2010/4/26 11:58:00、#Inf、安全運転、山陽道○○インター付近、動画像なし、音声なし」にカテゴリ「お知らせ」、経過時間「2分」、表示手法「アイコン(吹き出し)、スカイブルー」を対応付けて投稿情報DB1bに格納する。」 キ.「【0123】 (その他) 例えば、表示変更部31は、自装置が搭載される自車両の位置、現在時刻、現在の天気、現在の季節、自車両の運転者に関する各種情報を示すプロフィールなどに基づいて、表示手法を変更することもできる。一例としては、表示変更部31は、自車両の位置が「九州」である場合には、他の地方に関する投稿情報や「雪」など車両の現在位置とは関係性の低い投稿情報を表示させないようにすることもできる。また、表示変更部31は、現在時刻が「朝(6:00-12:00)」である場合に、夕焼けがキレイなどの「朝」とは一致しない投稿情報を表示させないようにすることもできる。また、表示変更部31は、現在の天気が「晴れ」である場合に、「晴れ」などの不要な投稿情報を表示させず、「雨」など現在の天気とは異なる天気の投稿情報を表示させることもできる。 【0124】 また、表示変更部31は、現在の季節が「夏」である場合に、「豪雪」や「紅葉」など「夏」とは関係性が低い投稿情報を表示させないようにすることもできる。また、表示変更部31は、ユーザの趣味、指定されたカテゴリなどを示すプロフィールと一致する投稿情報のみを表示させることもできる。なお、各投稿情報の判断は、投稿情報の内容から判定することができる。 【0125】 これら以外にも、例えば投稿情報としてツイッター(登録商標)を用いた場合、フォローしているユーザの投稿情報や自分の投稿情報を他の投稿情報と区別して表示することもできる。一例としては、フォローしているユーザの投稿情報や自分の投稿情報を太い枠で表示し、他の投稿情報を細い枠で表示することもできる。」 ク.「【0140】 (表示レートの変更) 例えば、通信装置20は、地図データ上に所定数以上の投稿情報が表示されている場合には、投稿情報の表示数が所定数未満になるように、地図データに表示させると決定する経過時間の閾値を変更する。一例としては、「経過時間」が「12時間以内」の投稿情報を地図データに表示させている場合に、地図データに表示される投稿情報の数が所定数(例えば、50)以上になったとする。この場合、通信装置20は、「経過時間」が「6時間以内」のみ投稿情報を表示させるように、経過時間の閾値を変更することができる。また、通信装置20は、地図データに表示される投稿情報の数が所定数(例えば、50)未満になるように、表示対象とする「経過時間」を動的に変更することもできる。」 ケ. 図1 コ. 図2 サ. 図3 シ. 図5 ・図3によれば、カテゴリDB1aにおいて投稿情報の「分類カテゴリ」と「タグ」は対応しており、また、「表示手法」は、「タグ」の種類に関わらず、同じ「経過時間」では色は異なるがその他の「表示手法」は同じものであり、「経過時間」が12時間以上では「タグ」によらず表示を削除するものと認められる。 以上を総合すると、甲第1号証には、以下の発明(以下、「甲1発明1」という。)が開示されていると認められる。 「ツイッターサーバ1と音声合成サーバ2と地図サーバ3と音声認識サーバ4と、通信装置20と車載機50とを有し自動車等の車内10に設置される車載用表示装置11とからなるシステムにおいて、 前記ツイッターサーバ1は、 ユーザIDによって識別される個々のユーザが携帯電話などを用いて投稿したツイートなどの投稿情報を記憶する投稿情報サーバであって、さらに、投稿された情報に音声データが付加されている場合には、付加されている音声データを音声合成サーバ2に格納し、また、投稿された情報に地図データが付加されている場合には、付加されている地図データを地図サーバ3に格納し、 前記ツイッターサーバ1は、ユーザが投稿情報の取得要求を受信した場合に、前回の取得要求から今回の取得要求の間に蓄積された投稿情報を送信するものであり、 前記ツイッターサーバ1は、カテゴリDB(DataBase)1aと、投稿情報DB1bと、アーカイブDB1cと、投稿情報制御部1dとを有し、 前記カテゴリDB1aは、投稿情報のカテゴリと投稿されてからの経過時間とに対応付けて、当該カテゴリの表示手法を記憶するものであって、「番号、タグ、分類カテゴリ、経過時間、表示手法」を対応付けて記憶し、ここで記憶される「番号」は、カテゴリに記憶されるレコードの識別子であり、「タグ」は、ツイートなどの投稿情報に含まれるハッシュタグを示し、「分類カテゴリ」は、「タグ」に対応し投稿情報が分類されるカテゴリを示し、「経過時間」は、投稿情報が投稿されてから、投稿情報取得部29から取得要求を受信するまでの経過時間を示し、「表示手法」は、投稿情報を車載機50に表示する際の形式や色を示すものであって、タグの種類に関わらず、同じ経過時間では色は異なるもののその他は同じものであり、経過時間が12時間以上では「タグ」によらず表示を削除するものであって 前記投稿情報DB1bは、ツイッターサーバ1において取得された投稿情報と当該投稿情報の表示手法を記憶し、「投稿日時、タグ、内容、位置情報、動画像、音声、分類結果(カテゴリ)、経過時間、表示手法」を対応付けて記憶するものであり、 前記投稿情報制御部1dは、投稿情報の受信および送信を制御するものであり、ユーザの携帯電話等から投稿情報を受信した場合に、「投稿日時、タグ、内容、位置情報、動画像、音声」から構成される投稿情報を取得し、投稿情報DB1bに、投稿情報自体に含まれる「投稿日時、タグ、内容、位置情報、動画像、音声」のみ格納し、「分類結果(カテゴリ)、経過時間、表示手法」については未格納とするものであって、 前記投稿情報制御部1dは、通信装置20から投稿情報の取得要求を受信した場合に、要求受信時間(現在時刻)と投稿情報が投稿された時間とから「経過時間」を算出して投稿情報DB1bに格納し、さらに、投稿情報DB1bの各レコードについて、「タグ」に対応する「表示手法」と「カテゴリ」とをカテゴリDB1aから特定して、投稿情報DB1bに格納し、投稿情報DB1bにおいて「表示手法」と「分類結果(カテゴリ)」が「-」でない投稿情報を通信装置20に送信する、 システム。」 また、甲第1号証には、以下の発明(以下、「甲1発明2」という。)が開示されていると認められる。 「ツイッターサーバ1と音声合成サーバ2と地図サーバ3と音声認識サーバ4と、自動車等の車内10に設置される通信装置20と車載機50とを有する車載用表示装置11とからなるシステムであって、 前記ツイッターサーバ1は、 ユーザIDによって識別される個々のユーザが携帯電話などを用いて投稿したツイートなどの投稿情報を記憶する投稿情報サーバであって、さらに、投稿された情報に音声データが付加されている場合には、付加されている音声データを音声合成サーバ2に格納し、また、投稿された情報に地図データが付加されている場合には、付加されている地図データを地図サーバ3に格納し、 前記ツイッターサーバ1は、ユーザが投稿情報の取得要求を受信した場合に、前回の取得要求から今回の取得要求の間に蓄積された投稿情報を送信するものであって、 フォローしているユーザの投稿情報や自分の投稿情報を太い枠で表示し、他の投稿情報を細い枠で表示する、 システム。」 (2)甲第2号証の記載事項 甲第2号証には、図面と共に以下の事項が記載されている。 ア.「【0007】 しかしながら、上述した地図情報生成装置は、アイコン画像の表示の可否を種類情報毎にしか決定できない。従って、1つの種類情報と対応付けられたアイコン画像のうちの、ある領域内の位置と対応付けられたアイコン画像が比較的多数、存在している場合、地図情報生成装置は、この領域内にこれらのアイコン画像が配置された画像を表す地図情報を生成する。 【0008】 従って、この地図情報が表す画像をユーザが閲覧した場合には、上記領域内にてアイコン画像が重なってしまうので、ユーザがアイコン画像を閲覧しにくいという問題があった。この問題は、上述した関連技術を用いても同様に発生する。 【0009】 このため、本発明の目的は、上述した課題である「ユーザがアイコン画像を閲覧しにくいこと」を解決することが可能な地図情報生成装置を提供することにある。」 イ.「【0048】 <実施形態> 図1を参照すると、本発明の実施形態に係る地図情報生成システム1は、情報端末(クライアント装置)100と、サーバ(サーバ装置、地図情報生成装置)200と、を含む。情報端末100とサーバ200とは、互いに通信可能に接続されている。 【0049】 情報端末100は、ユーザ(利用者)がコンテンツを投稿するとともに、コンテンツを閲覧するために用いられる。」 ウ.「【0068】 更に、コンテンツ表示優先度計算部206は、抽出したコンテンツ情報のそれぞれに対して優先度を算出する。 具体的には、コンテンツ表示優先度計算部206は、コンテンツ情報と対応付けられた登録要求時刻情報(第1の優先度基礎情報)が表す時刻と、時刻情報取得部202により取得された地図要求時刻情報(第2の優先度基礎情報)が表す時刻と、が近くなるほど、そのコンテンツ情報に対して算出される優先度を高くする。」 エ.「【0072】 表示コンテンツ選択部207は、抽出したコンテンツ情報のうちの、上記表示領域の一部である判定領域内の位置を表す位置情報と対応付けられたコンテンツ情報の数(判定領域内情報数)が予め設定された閾値数よりも大きいか否かを判定する。表示コンテンツ選択部207は、判定領域内情報数が閾値数よりも大きいと判定した場合に、判定領域内情報数が閾値数となるように、上記抽出したコンテンツ情報から判定領域内の位置を表す位置情報と対応付けられたコンテンツ情報の一部を除いた残余のコンテンツ情報を、表示させるためのコンテンツ情報として選択する。 【0073】 このとき、表示コンテンツ選択部207は、コンテンツ表示優先度計算部206により算出された優先度が高いコンテンツ情報を、コンテンツ表示優先度計算部206により算出された優先度が低いコンテンツ情報よりも優先して選択する。 【0074】 具体的に述べると、先ず、表示コンテンツ選択部207は、抽出したコンテンツ情報を、コンテンツ表示優先度計算部206により算出された優先度が高い順に1つずつ選択する。 【0075】 そして、表示コンテンツ選択部207は、選択したコンテンツ情報に対応付けられた位置情報が表す位置にそのコンテンツ情報を表すアイコン画像を、既に表示させることが決定されている他のコンテンツ情報を表すアイコン画像とともに配置した場合において、下記の第1の条件及び第2の条件の少なくとも一方が成立するとき、上記選択したコンテンツ情報を表示させないと決定し、第1の条件及び第2の条件の両方が成立しないとき、上記選択したコンテンツ情報を表示させると決定する。 【0076】 第1の条件は、複数のアイコン画像が互いに重なるという条件である。即ち、判定領域は、既に表示させることが決定されている他のコンテンツ情報の任意の一つに対応付けられた位置情報が表す位置を含む領域であって、その位置にアイコン画像が配置されるとともにその領域内の任意の位置に他のアイコン画像が配置された場合には当該2つのアイコン画像の少なくとも一部が重なるように形成された領域である、と言うことができる。なお、この判定領域とともに用いられる上記閾値数は、1である。 【0077】 また、第2の条件は、上記閾値数よりも多いアイコン画像が、任意の位置に中心を有し且つ予め定められた半径を有する円内の領域に存在するという条件である。即ち、判定領域は、任意の位置に中心を有し且つ予め定められた半径を有する円内の領域である、と言うことができる。なお、この判定領域とともに用いられる上記閾値数は、1以上の任意の数であって、予め定められた値である。 【0078】 このようにして、表示コンテンツ選択部207は、抽出したコンテンツ情報の中から、表示させるためのコンテンツ情報を選択する。」 以上を総合すると、甲第2号証には、以下の発明(以下、「甲第2号証に記載の技術事項」という。)が開示されていると認められる。 「投稿したコンテンツ情報に優先度を算出し、優先度が高い順にコンテンツ情報を示すアイコン画像を、他のアイコン画像と重ならないように、また、所定の領域内のアイコンの数が閾値以下となるように表示する。」 4.対比・判断 ア.取消理由通知に記載した取消理由について (ア)本件特許発明1について 本件特許発明1と甲1発明1とを対比すると以下のとおりである。 a.甲1発明1の「投稿情報制御部1d」は、「投稿情報の受信および送信を制御すもの」であるから、本件特許発明1の「投稿情報を取得する投稿情報取得手段」に相当する。 b.甲1発明1の「タグ」は、「ツイートなどの投稿情報に含まれるハッシュタグ」であって、ツイートの「ハッシュタグ」は投稿情報の内容に応じて付けられるものであることは技術常識であり、さらに、甲1発明1では、「カテゴリ」と「タグ」は対応するものであるから、甲1発明1の「タグ」及び「カテゴリ」は、本件特許発明1の「投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容」に相当する。 また、甲1発明1の「表示手法」は、投稿情報を表示する期間ではないが、「投稿情報を車載機50に表示する際の形式や色を示すもの」であり、投稿情報の表示に関する情報であることから、甲1発明1の「表示手法」と、本件特許発明1の「前記投稿情報を表示する期間である表示期間」とは、「前記投稿情報の表示に関する情報」の点では共通する。 そして、甲1発明1の「カテゴリDB1a」は、「投稿情報のカテゴリと投稿されてからの経過時間とに対応付けて、当該カテゴリの表示手法を記憶」したものであるから、甲1発明1の「カテゴリDB1a」と、本件特許発明1の「前記投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶する記憶手段」とは、「前記投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報の表示に関する情報と、を予め対応づけた情報である表示設定情報を記憶する記憶手段」の点では共通する。 c.甲1発明1の「投稿情報制御部1d」は、「投稿情報」の「タグ」から対応する「表示手法」と「カテゴリ」とを「カテゴリDB1aから特定」するものであるから、甲1発明1の「投稿情報制御部1d」と、本件特許発明1の「前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する設定手段」とは、「前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示に関する情報を、前記投稿情報に設定する設定手段」の点では共通する。 d.甲1発明1の「表示手法」が示す「投稿情報を車載機50に表示する際の形式や色」は、本件特許発明1の「表示態様」に相当する。 そして、甲1発明1の「投稿情報制御部1d」は、「投稿情報DB1bにおいて「表示手法」と「分類結果(カテゴリ)」が「-」でない投稿情報を通信装置20に送信する」ものであり、送信される「投稿情報」に「表示手法」が指定された情報は、表示態様を変えた投稿情報の出力情報といえるから、甲1発明1の「投稿情報制御部1d」と、本件特許発明1の「前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段」とは、「前記投稿情報に設定された前記表示に関する情報に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段」の点では共通する。 e.甲1発明の「システム」は、本件特許発明1の「情報処理システム」に相当する。 そうすると、両者は、 <一致点> 「投稿情報を取得する投稿情報取得手段と、 前記投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報の表示に関する情報と、を予め対応づけた情報である表示設定情報を記憶する記憶手段と、 前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示に関する情報を、前記投稿情報に設定する設定手段 前記投稿情報に設定された前記表示に関する情報に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段 を備える情報処理システム。」 の点で一致し、次の点で相違する。 <相違点> <相違点1> 一致点の上記「記憶手段」が記憶する「表示設定情報」が、本件特許発明1では、「投稿情報内容」と「表示期間」を対応づけた「期間設定情報」であって、さらに、該「期間設定情報」が「第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報であ」るのに対して、甲1発明1では、「投稿情報」の「カテゴリ」と「経過時間」と対応づけられた「表示手法」であって、そのような内容に応じて期間が異なるものではない点。 <相違点2> 一致点の上記「設定手段」が、本件特許発明1では、「前記表示期間を、前記投稿情報に設定」するものであって、さらに、「前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定す」るのに対して、甲1発明1では、「表示手法」を投稿情報に設定するものであって、そのような内容に応じて異なる期間を設定するものではない点。 <相違点3> 一致点の上記「出力情報生成手段」が、本件特許発明1では、「前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変え」るのに対して、甲1発明1では、「投稿情報」に設定された「表示手法」に応じて表示態様を変える点。 相違点1について検討する。 甲第2号証には、投稿情報の優先度を算出し、優先度に応じて投稿情報を表示するという技術事項は記載されているが、投稿情報の内容に応じて表示期間を設定することは記載されていない。 よって、甲1発明1において上記相違点1に係る本件特許発明1の構成は、当業者が容易に採用し得たものではない。 したがって、本件特許発明1は、当業者が甲第1-2号証に基づいて容易に発明をすることができたものではない。 特許異議申立人は、平成29年9月26日付け意見書(1頁下から10行-2頁21行)において、甲第1号証の段落【0140】には、「通信装置20は、「経過時間」が「6時間以内」のみ投稿情報を表示させるように、経過時間の閾値を変更することができる。また、通信装置20は、地図データに表示される投稿情報の数が所定数(例えば、50)未満になるように、表示対象とする「経過時間」を動的に変更することもできる。」と開示されており、甲第1号証では、投稿情報を表示させる「経過時間」を変更することができると記載されていることから、この「経過時間」をタグ毎に異なる時間に変更することができる旨十分に示唆されていた旨主張している。 しかしながら、この甲第1号証の段落【0140】の記載は、段落【0140】に 「通信装置20は、地図データ上に所定数以上の投稿情報が表示されている場合には、投稿情報の表示数が所定数未満になるように、地図データに表示させると決定する経過時間の閾値を変更する。」際の記載であり、「投稿情報」の数に応じて「経過時間」を変更するものであって、「投稿情報」の内容に応じて「経過時間」を変更するものではない。 (イ)本件特許発明2について 本件特許発明2は、本件特許発明1の「前記期間設定情報は、第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報であり、前記設定手段は、前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定すること」を、「前記期間設定情報は、前記投稿情報内容の優先度を示す情報を含み、前記設定手段は、単一の投稿情報から複数の投稿情報内容が抽出される場合に、前記複数の投稿情報内容に応じて複数の表示期間を、前記単一の投稿情報に設定し、前記出力情報生成手段は、前記複数の表示期間が重なる期間において、前記期間設定情報に含まれる前記優先度に基づいて、前記単一の投稿情報の出力情報を生成すること」としたものであるから、 本件特許発明2と甲1発明1とは、 <一致点> 「投稿情報を取得する投稿情報取得手段と、 前記投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報の表示に関する情報と、を予め対応づけた情報である表示設定情報を記憶する記憶手段と、 前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示に関する情報を、前記投稿情報に設定する設定手段 前記投稿情報に設定された前記表示に関する情報に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段 を備える情報処理システム。」 の点で一致し、次の点で相違する。 <相違点> <相違点4> 一致点の上記「記憶手段」が記憶する「表示設定情報」が、本件特許発明2では、「投稿情報内容」と「表示期間」を対応づけた「期間設定情報」であって、さらに、該「期間設定情報」は「前記投稿情報内容の優先度を示す情報を含」むのに対して、甲1発明1では、「投稿情報」の「カテゴリ」と経過時間との対応づけられた「表示手法」であって、そのような優先度を示す情報を含んでいない点。 <相違点5> 一致点の上記「設定手段」が、本件特許発明2では、「前記表示期間を、前記投稿情報に設定」するものであって、さらに、「単一の投稿情報から複数の投稿情報内容が抽出される場合に、前記複数の投稿情報内容に応じて複数の表示期間を、前記単一の投稿情報に設定」するのに対して、甲1発明1では、「表示手法」を投稿情報に設定するものであって、単一の投稿情報から複数の投稿情報内容が抽出される場合に関して特定されていない点。 <相違点6> 一致点の上記「出力情報生成手段」が、本件特許発明2では、「前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変え」るものであり、さらに、「前記複数の表示期間が重なる期間において、前記期間設定情報に含まれる前記優先度に基づいて、前記単一の投稿情報の出力情報を生成する」のに対して、甲1発明1では、「投稿情報」に設定された「表示手法」に応じて表示態様を変えるものであって、そのような優先度に基づいて出力情報を生成するものではない点。 相違点4、6について検討する。 甲第2号証には、上述したように「投稿したコンテンツ情報に優先度を算出し、優先度が高い順にコンテンツ情報を示すアイコン画像を、他のアイコン画像と重ならないように、また、所定の領域内のアイコンの数が閾値以下となるように表示する。」という技術事項は記載されているが、投稿情報の内容に応じて表示期間を設定することは記載されていない。 また、甲第2号証におけるコンテンツの表示に関する優先度は、他のアイコン画像と重なる際、及び、所定の領域内のアイコンの数が閾値以上となる際に用いられるものであって、表示期間が重なる期間における際に用いられるものではない。 よって、甲1発明1において上記相違点4、6に係る本件特許発明2の構成は、当業者が容易に採用し得たものではない。 したがって、本件特許発明2は、当業者が甲第1-2号証に基づいて容易に発明をすることができたものではない。 (ウ)本件特許発明3について 本件特許発明3は訂正により削除された。 (エ)本件特許発明4について 本件特許発明4と甲1発明2とを対比すると以下のとおりである。 a.甲1発明2の「システム」は、「フォローしているユーザの投稿情報」を「太い枠で表示し」、「他の投稿情報を細い枠で表示する」ものであり、そのためには、投稿情報が、「フォローしているユーザ」と「他の投稿情報」のユーザとを識別するための識別情報を有し、かつ、「システム」は、該識別情報を取得する取得手段を有しているものと認められることから、甲1発明2は、本件特許発明4の「投稿情報の投稿者を識別する投稿者識別情報を取得する投稿情報取得手段」を有しているものと認められる。 b.甲1発明2の「システム」が、「フォローしているユーザの投稿情報」を「太い枠で表示し」、「他の投稿情報を細い枠で表示する」ためには、「フォローしているユーザ」と「他の投稿情報」のユーザの前記識別情報に応じて、「投稿情報」を「太い枠で表示し」及び「細い枠で表示」という枠の表示に関する情報を記憶する記憶手段を、甲1発明2の「システム」が有しているものと認められる。 また、該枠の表示に関する情報は、投稿情報を表示する期間の情報ではないが、投稿情報の表示に関する情報であることから、甲1発明2の該枠の表示に関する情報と、本件特許発明4の「前記投稿情報を表示する期間である表示期間」とは、「前記投稿情報の表示に関する情報」の点では共通する。 してみれば、甲1発明2の前記枠の表示に関する情報を記憶する記憶手段と、本件特許発明4の「前記投稿者識別情報と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶する記憶手段」とは、「前記投稿者識別情報と、前記投稿情報の表示に関する情報と、を予め対応づけた情報である表示設定情報を記憶する記憶手段と」の点では共通する。 c.さらに、甲1発明2の「システム」が、「フォローしているユーザの投稿情報」を「太い枠で表示し」、「他の投稿情報を細い枠で表示する」ためには、「フォローしているユーザ」と「他の投稿情報」のユーザの前記識別情報に応じて、投稿情報に枠の表示に関する情報を設定する設定手段を甲1発明2の「システム」が有しているものと認められることから、甲1発明2の前記投稿情報に枠の表示に関する情報を設定する設定手段と、本件特許発明4の「前記投稿者識別情報に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する設定手段」とは、「前記投稿者識別情報に応じた前記表示に関する情報を、前記投稿情報に設定する設定手段」の点では共通する。 d.甲1発明2の「太い枠」、及び「細い枠」は、本件特許発明4の「表示態様」に相当する。 そして、甲1発明2の「システム」が、「フォローしているユーザの投稿情報」を「太い枠で表示し」、「他の投稿情報を細い枠で表示する」ためには、投稿情報に設定された枠の表示に関する情報と前記投稿情報を合わせた情報を生成し出力する出力情報生成手段を甲1発明2の「システム」が有しているものと認められることから、甲1発明2の前記出力情報生成手段と、本件特許発明1の「前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段」とは、「前記投稿情報に設定された前記表示に関する情報に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段」の点では共通する。 e.甲1発明2の「システム」は、本件特許発明1の「情報処理システム」に相当する。 そうすると、両者は、 <一致点> 「投稿情報の投稿者を識別する投稿者識別情報を取得する投稿情報取得手段と、 前記投稿者識別情報と、前記投稿情報の表示に関する情報と、を予め対応づけた情報である表示設定情報を記憶する記憶手段と、 前記投稿者識別情報に応じた前記表示に関する情報を、前記投稿情報に設定する設定手段と、 前記投稿情報に設定された前記表示に関する情報に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段と、 を備える、情報処理システム。」 の点で一致し、次の点で相違する。 <相違点> <相違点7> 一致点の上記「記憶手段」が記憶する「表示設定情報」が、本件特許発明4では、「投稿者識別情報」と「表示期間」を対応づけた「期間設定情報」であるのに対して、甲1発明2では、「フォローしているユーザ」と枠の表示に関する情報を対応づけた情報である点。 <相違点8> 一致点の上記「設定手段」が、本件特許発明4では、「前記表示期間を、前記投稿情報に設定」するものであるのに対して、甲1発明2では、枠の表示に関する情報を投稿情報に設定するものである点。 <相違点9> 一致点の上記「出力情報生成手段」が、本件特許発明4では、「前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変え」るのに対して、甲1発明2では、「投稿情報」に設定された「表示手法」に応じて枠の太さ変える点。 相違点7について検討する。 甲第2号証には、投稿情報に優先度を算出し、優先度に応じて投稿情報を表示するという技術事項は記載されているが、投稿者を識別する情報に応じて表示期間を設定することは記載されていない。 よって、甲1発明2において上記相違点7に係る本件特許発明4の構成は、当業者が容易に採用し得たものではない。 したがって、本件特許発明4は、当業者が甲第1-2号証に基づいて容易に発明をすることができたものではない。 特許異議申立人は、平成29年9月26日付け意見書(3頁8-21行)において、甲第1号証には投稿者を識別する手段があることは示唆しており、また、投稿情報の投稿者を識別する投稿者識別情報と表示期間を対応づけて記憶することは、周知慣用技術(例えば、特開2005-11318号公報(以下、「周知例」という。) 段落【0075】)である旨主張している。 確かに、上記周知例の段落【0075】には、 「【0075】 コンテンツDB1602には、投稿者の携帯端末1から投稿されたコンテンツ、閲覧者の携帯端末1から書き込まれたコメントデータ、コンテンツ管理テーブル501が格納される。コンテンツ管理テーブル1701には、図17に示すように、ディスプレイ端末2'に表示されたコンテンツごとに、そのコンテンツの識別情報(コンテンツID)1702、そのコンテンツの投稿者の識別情報(利用者ID)1703、そのコンテンツを消去する時刻を示す表示期限1704、そのコンテンツが表示されたディスプレイ端末2'のディスプレイ端末ID1705が登録される。」 と記載されており、「コンテンツ管理テーブル1701」に、コンテンツ毎に、「そのコンテンツの投稿者の識別情報(利用者ID)1703」、「そのコンテンツを消去する時刻を示す表示期限1704」が登録されることが記載されている。 しかしながら、上記周知例の段落【0092】-【0095】には、 「【0092】 携帯端末1のユーザが、入出力機器103を用いて、図19のS1915で表示されたトップ画面上の文字列表示エリア「コンテンツを投稿する」1101を選択すると、前述のS802と同様に、投稿部115が、入出力装置103に、図12に示した投稿データ作成用画面を表示させる。この画面には、上述した通り、画像DB109に格納されている画像ファイルの一覧のなかから1つ以上の掲載画像ファイルの選択を受け付ける選択欄1201、掲載メッセージの入力を受け付けるメッセージ入力欄1201、掲示板上における表示期限の入力を受け付ける表示期限入力欄1202、送信ボタン1204が配置されている。 【0093】 携帯端末1のユーザが、投稿データ作成用画面上で、投稿画像ファイルの選択、投稿メッセージの入力及び表示期限の入力を行ってから送信ボタン1204を選択すると、投稿部115が、投稿データ作成用画面上の投稿データ(選択された投稿画像ファイルの画像データ、投稿メッセージ)の表示を要求する要求をメインサーバ7に送信する。具体的には、投稿部115は、投稿データ作成用画面上の投稿データ及び表示期限と保存中のWebセッションIDとを含む投稿要求を、携帯ネットワーク4及びネットワーク3を介してメインサーバ7に送信すべく送受信機器104Aから出力する(S2001)。 【0094】 携帯端末1からの投稿要求がメインサーバ7の送受信機器104Cで受信されると、セッション管理部1610が、図3のディスプレイ端末のセッション管理部208がS804で実行する処理と同様な処理を実行する。すなわち、セッション管理部1610は、投稿要求に含まれていたWebセッションIDと同じWebセッションID1805をセッション管理テーブル1801内で検索し(S2002)、その結果、該当するWebセッションIDを含むエントリが存在していれば、そのエントリの非アクセス経過時間603を初期値「0」に戻す(S2002)。 【0095】 その後、投稿受理部1606が、コンテンツ管理テーブル1701に登録されていないコンテンツIDをランダムに生成し、そのコンテンツIDと、投稿要求に含まれていた投稿データとを対応付けて、コンテンツDB1602に格納する。さらに、投稿受理部1606は、投稿データに割り当てたコンテンツID、投稿要求に含まれていた表示期限、S2002で検索されたエントリに含まれていた利用者ID及びディスプレイ端末IDを、コンテンツID1702、表示期限1704、利用者ID1703及びディスプレイ端末ID1705とする新たなエントリをコンテンツ管理テーブル1701に登録する。」 と記載されており、表示期限はコンテンツ作成時に設定されるものであって、該表示期限を含むコンテンツがメインサーバに送られ、「コンテンツ管理テーブル1701」に記録されたものであるから、「コンテンツ管理テーブル1701」にはコンテンツ毎に、投稿者の識別情報(利用者ID)1703、そのコンテンツを消去する時刻を示す表示期限1704が登録されるが、表示期限1704はコンテンツに対応するものであって、投稿者に対応づけらたものではなく、また、投稿者と表示期限が予め対応づけられるものでもない。 したがって、投稿情報の投稿者を識別する投稿者識別情報と表示期間を対応づけて記憶することは上記周知例に記載されているとは認められず、周知慣用技術であったということはできない。 (オ)本件特許発明5について 本件特許発明5は、本件特許発明4の「投稿書」を「閲覧者」としたものであるから、 本件特許発明5と甲1発明2では、 <一致点> 「投稿情報を識別する識別情報を取得する投稿情報取得手段と、 前記識別情報と、前記投稿情報の表示に関する情報と、を予め対応づけた情報である表示設定情報を記憶する記憶手段と、 前記識別情報に応じた前記表示に関する情報を、前記投稿情報に設定する設定手段と、 前記投稿情報に設定された前記表示に関する情報に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段と、 を備える、情報処理システム。」 の点で一致し、次の点で相違する。 <相違点> <相違点10> 一定点の上記「識別情報」が、本件特許発明5では、「投稿情報の閲覧者を識別する閲覧者識別情報」であるのに対して、甲1発明2では、投稿情報の投稿者を識別する情報である点。 <相違点11> 一致点の上記「記憶手段」が記憶する「表示設定情報」が、本件特許発明1では、「閲覧者識別情報」と「表示期間」を対応づけた「期間設定情報」であるのに対して、甲1発明2では、「フォローしているユーザ」と枠の表示に関する情報を対応づけた情報である点。 <相違点11> 一致点の上記「設定手段」が、本件特許発明1では、「前記表示期間を、前記投稿情報に設定」するものであるのに対して、甲1発明2では、枠の表示に関する情報を投稿情報に設定するものである点。 <相違点12> 一致点の上記「出力情報生成手段」が、本件特許発明1では、「前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変え」るのに対して、甲1発明2では、「投稿情報」に設定された「表示手法」に応じて表示態様を変える点。 相違点11について検討する。 甲第2号証には、投稿情報に優先度を算出し、優先度に応じて投稿情報を表示するという技術事項は記載されているが、投稿を識別する情報に応じて表示期間を設定することは記載されていない。 よって、甲1発明2において上記相違点11に係る本件特許発明5の構成は、当業者が容易に採用し得たものではない。 したがって、本件特許発明5は、当業者が甲第1-2号証に基づいて容易に発明をすることができたものではない。 (カ)本件特許発明6-9について 本件特許発明6は、本件特許発明1の「情報処理システム」を「情報処理装置」の観点から記載したものであり、また、本件特許得発明7は、本件特許発明1の「情報処理システム」を「情報処理サーバ」の観点から記載したものであり、また、本件特許得発明8は、本件特許発明1の「情報処理システム」を「情報処理方法」の観点から記載したものであり、また、本件特許得発明9は、本件特許発明1の「情報処理システム」を「情報処理プログラム」の観点から記載したものであり、いずれも、本件特許発明1の「期間設定情報」が「投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報」であって、さらに、「期間設定情報は、第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報」と同様の構成(上述の<相違点1>に係る本件特許発明1の構成)を有するものであるから、本件特許発明6-9は、本件特許発明1と同様に、当業者が甲第1-2号証に基づいて容易に発明をすることができたものではない。 イ.取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について 特許異議申立人は、本件特許の特許請求の請求項1、3、4、6-9に係る特許に対し、甲第1号証に基づく特許法第29条第1項第3号違反を主張している。 しかしながら、甲第1号証には、本件特許発明1、6-9の「投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報」、及び、本件特許発明4の「投稿者識別情報と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報」は開示されていない。 したがって、本件特許発明1、4、6-9は、甲第1号証に記載された発明ではない。 また、訂正前の請求項3は削除された。 第4.むすび 以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した異議申立ての理由によっては、本件請求項1ないし2及び4ないし9に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件請求項1ないし2及び4ないし9に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 そして,請求項3に係る特許は,訂正により削除されたため,本件特許の請求項3に対して、特許異議申立人がした特許異議申立てについては、対象となる請求項が存在しない。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 投稿情報を取得する投稿情報取得手段と、 前記投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶する記憶手段と、 前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する設定手段と、 前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段と、 を備え、 前記期間設定情報は、 第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報であり、 前記設定手段は、 前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、 前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定することを特徴とする情報処理システム。 【請求項2】 投稿情報を取得する投稿情報取得手段と、 前記投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶する記憶手段と、 前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する設定手段と、 前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段と、 を備え、 前記期間設定情報は、 前記投稿情報内容の優先度を示す情報を含み、 前記設定手段は、 単一の投稿情報から複数の投稿情報内容が抽出される場合に、前記複数の投稿情報内容に応じて複数の表示期間を、前記単一の投稿情報に設定し、 前記出力情報生成手段は、 前記複数の表示期間が重なる期間において、前記期間設定情報に含まれる前記優先度に基づいて、前記単一の投稿情報の出力情報を生成することを特徴とする情報処理システム。 【請求項3】(削除) 【請求項4】 投稿情報の投稿者を識別する投稿者識別情報を取得する投稿情報取得手段と、 前記投稿者識別情報と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶する記憶手段と、 前記投稿者識別情報に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する設定手段と、 前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段と、 を備えることを特徴とする情報処理システム。 【請求項5】 投稿情報の閲覧者を識別する閲覧者識別情報を取得する投稿情報取得手段と、 前記閲覧者識別情報と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶する記憶手段と、 前記閲覧者識別情報に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する設定手段と、 前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段と、 を備えることを特徴とする情報処理システム。 【請求項6】 投稿情報を取得する投稿情報取得手段と、 前記投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶する記憶手段と、 前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する設定手段と、 前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段と、 を備え、 前記期間設定情報は、 第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報であり、 前記設定手段は、 前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、 前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定することを特徴とする情報処理装置。 【請求項7】 投稿情報を取得する投稿情報取得手段と、 前記投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶する記憶手段と、 前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定する設定手段と、 前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成する出力情報生成手段と、 を備え、 前記期間設定情報は、 第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報であり、 前記設定手段は、 前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、 前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定することを特徴とする情報処理サーバ。 【請求項8】 投稿情報を取得するステップと、 前記投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶するステップであって、前記期間設定情報は、第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報である、ステップと、 前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定するステップであって、前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定する、ステップと、 前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成するステップと、 をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理方法。 【請求項9】 投稿情報を取得するステップと、 前記投稿情報の内容を示す情報である投稿情報内容と、前記投稿情報を表示する期間である表示期間と、を予め対応づけた情報である期間設定情報を記憶するステップであって、前記期間設定情報は、第1投稿情報内容に第1表示期間を予め対応付けるとともに、前記第1投稿情報内容とは異なる第2投稿情報内容に前記第1表示期間とは異なる第2表示期間を予め対応付けた情報である、ステップと、 前記投稿情報から投稿情報内容を抽出し、前記投稿情報内容に応じた前記表示期間を、前記投稿情報に設定するステップであって、前記投稿情報から前記第1投稿情報内容が抽出される場合に、前記第1表示期間を前記投稿情報に設定し、前記投稿情報から前記第2投稿情報内容が抽出される場合に、前記第2表示期間を前記投稿情報に設定する、ステップと、 前記投稿情報に設定された前記表示期間に応じて表示態様を変えた前記投稿情報の出力情報を生成するステップと、 をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2017-12-06 |
出願番号 | 特願2012-219479(P2012-219479) |
審決分類 |
P
1
651・
121-
YAA
(G06F)
P 1 651・ 113- YAA (G06F) P 1 651・ 857- YAA (G06F) P 1 651・ 851- YAA (G06F) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 菅原 浩二 |
特許庁審判長 |
新川 圭二 |
特許庁審判官 |
山澤 宏 千葉 輝久 |
登録日 | 2016-09-02 |
登録番号 | 特許第5996993号(P5996993) |
権利者 | 株式会社ナビタイムジャパン |
発明の名称 | 情報処理システム、情報処理装置、情報処理サーバ、情報処理方法、および情報処理プログラム |
代理人 | 大野 聖二 |
代理人 | 野本 裕史 |
代理人 | 野本 裕史 |
代理人 | 大野 聖二 |