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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  G07D
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  G07D
管理番号 1338094
異議申立番号 異議2017-700554  
総通号数 220 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2018-04-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-06-02 
確定日 2018-01-19 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6042950号発明「貨幣処理装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 1 特許第6042950号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-5〕について訂正することを認める。2 特許第6042950号の請求項4-5に係る特許を維持する。3 特許第6042950号の請求項1-3に係る特許についての申立てを却下する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6042950号(以下「本件特許」という。)の請求項1ないし4についての出願は、平成23年8月9日に特許出願された特願2011-174052号の一部を、平成27年7月29日に分割して新たな特許出願としたものであって、平成28年11月18日に特許権の設定登録がなされたところ(特許公報の発行日は平成28年12月14日)、平成29年6月2日に特許異議申立人 赤松 智信(以下「申立人」という。)より特許異議の申立てがなされた。
その後、平成29年9月6日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である同年10月30日に意見書及び訂正請求書が提出された。そして、申立人に対し平成29年11月8日付けで特許法第120条の5第5項に基づく通知がなされ、その指定期間内である同年12月8日に申立人から意見書の提出がなされたものである。

なお、本決定において、特許法の条文を表記する際に「特許法」という表記を省略することがある。また「甲第1号証」等を単に「甲1」などという。

第2 訂正の適否
1 訂正の内容
平成29年10月30日提出の訂正請求書による訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は以下のとおりである。

(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1を削除する。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2を削除する。

(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項3を削除する。

(4)訂正事項4
特許請求の範囲の特許請求の範囲の請求項4に、
「請求項1?3のいずれか一つに記載の貨幣処理装置において、
前記制御部が返却処理の開始指示を受けることにより、前記一時保留部に収納した貨幣が前記出金口に払い出される貨幣処理装置。」
とあるうち、請求項1を引用するものについて、独立形式に改めるとともに、
「貨幣処理装置であって、
投入された貨幣を1枚ずつ繰り出す繰り出し機構を備えた入金部と、
貨幣を識別する識別部と、
貨幣を払い出す出金口を有する出金部と、
一時的に貨幣を収納する一時保留部と、
前記入金部、前記識別部、前記出金部、及び前記一時保留部を連結し、貨幣を搬送する搬送部と、
前記入金部、前記識別部、前記出金部、前記一時保留部、及び前記搬送部の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記搬送部は、
搬送されてきた貨幣を時計回り方向又は反時計回り方向に搬送するループ搬送路と、
前記ループ搬送路上を搬送されている貨幣を前記出金口に搬送する払出路と、
前記払出路に隣接した、前記一時保留部が連結される接続路と前記ループ搬送路との接続位置に設けられ、前記一時保留部から繰り出される貨幣の前記ループ搬送路上での搬送方向を切り替える分岐機構と、
を有し、
前記識別部は、前記ループ搬送路に沿って搬送される貨幣を識別するように、前記ループ搬送路上に配設され、
前記制御部が所定の処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣が、前記入金部から繰り出されて前記搬送部によって前記識別部に搬送され、当該識別部の識別結果に基づいて、前記出金口から払い出されるか、前記一時保留部に収納され、
前記制御部が整理計数処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣の計数が前記識別部において行われ、投入された貨幣のうち、前記識別部で最初に正常貨幣として識別した金種の正常貨幣は前記一時保留部に収納され、それ以外の貨幣は前記出金口に払い出され、
前記制御部が返却処理の開始指示を受けることにより、前記一時保留部に収納した貨幣が、前記識別部に搬送されることなく前記出金口に払い出される貨幣処理装置。」に訂正する。

(5)訂正事項5
特許請求の範囲の請求項4に
「請求項1?3のいずれか一つに記載の貨幣処理装置において、
前記制御部が返却処理の開始指示を受けることにより、前記一時保留部に収納した貨幣が前記出金口に払い出される貨幣処理装置。」とあるうち、請求項3(請求項1を引用)を引用するものについて、独立形式に改めるとともに、
「貨幣処理装置であって、
投入された貨幣を1枚ずつ繰り出す繰り出し機構を備えた入金部と、
貨幣を識別する識別部と、
貨幣を払い出す出金口を有する出金部と、
一時的に貨幣を収納する一時保留部と、
前記入金部、前記識別部、前記出金部、及び前記一時保留部を連結し、貨幣を搬送する搬送部と、
前記入金部、前記識別部、前記出金部、前記一時保留部、及び前記搬送部の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記搬送部は、
搬送されてきた貨幣を時計回り方向又は反時計回り方向に搬送するループ搬送路と、
前記ループ搬送路上を搬送されている貨幣を前記出金口に搬送する払出路と、
前記払出路に隣接した、前記一時保留部が連結される接続路と前記ループ搬送路との接続位置に設けられ、前記一時保留部から繰り出される貨幣の前記ループ搬送路上での搬送方向を切り替える分岐機構と、
を有し、
前記識別部は、前記ループ搬送路に沿って搬送される貨幣を識別するように、前記ループ搬送路上に配設され、
前記制御部が所定の処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣が、前記入金部から繰り出されて前記搬送部によって前記識別部に搬送され、当該識別部の識別結果に基づいて、前記出金口から払い出されるか、前記一時保留部に収納され、
前記制御部が整理計数処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣の計数が前記識別部において行われ、投入された貨幣のうち、前記識別部で最初に正常貨幣として識別した金種の正常貨幣は前記一時保留部に収納され、それ以外の貨幣は前記出金口に払い出され、
前記制御部が返却処理の開始指示を受けることにより、前記一時保留部に収納した貨幣が、前記識別部に搬送されることなく前記出金口に払い出され、
同じ向きの貨幣のみが前記一時保留部に収納される貨幣処理装置。」に訂正する。

2 訂正の目的の適否、新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
上記訂正事項1ないし5につき、訂正の目的の適否、新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否を検討する。

(1)訂正事項1ないし3について
訂正事項1ないし3は、それぞれ、特許請求の範囲の請求項1ないし3を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮(特許法120条の5第2項ただし書第1号)を目的とするものに該当する。
そして、訂正事項1ないし3は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下単に「本件特許明細書等」ということがある。)に記載された事項の範囲内で行われたものであり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもないことは明らかである。

(2)訂正事項4について
ア 訂正の目的について
訂正事項4は、まず、訂正前の請求項4が訂正前の請求項1?3のいずれか1つを引用する記載であったものを、請求項間の引用関係を解消し、請求項1等を引用しないものとし、独立形式請求項へ改めるための訂正であって、特許法第120条の5第2項ただし書第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とする訂正である。
さらに、この訂正に加え、訂正事項4は、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
すなわち、(i)訂正前の請求項4に係る発明では、「搬送部」は、「前記入金部、前記識別部、前記出金部、及び前記一時保留部を連結し、貨幣を搬送する」ことを特定しているだけであり、その具体的構成は特定していない。
それに対し、訂正事項4は、その「搬送部」の具体的構成として、「前記搬送部は、搬送されてきた貨幣を時計回り方向又は反時計回り方向に搬送するループ搬送路と、前記ループ搬送路上を搬送されている貨幣を前記出金口に搬送する払出路と、前記払出路に隣接した、前記一時保留部が連結される接続路と前記ループ搬送路との接続位置に設けられ、前記一時保留部から繰り出される貨幣の前記ループ搬送路上での搬送方向を切り替える分岐機構と、を有し」ていることをより具体的に限定するものである。
また、(ii)訂正前の請求項4に係る発明では、「識別部」も「貨幣を識別する」ことを特定しているだけであり、その具体的構成は特定していない。
それに対し、訂正事項4は、その「識別部」の具体的構成として、「前記識別部は、前記ループ搬送路に沿って搬送され貨幣を識別するように、前記ループ搬送路上に配設され」ていることをより具体的に限定するものである。
またさらに、(iii)訂正前の請求項4に係る発明では、「返却処理」は、「前記制御部が返却処理の開始指示を受けることにより、前記一時保留部に収納した貨幣が前記出金口に払い出される」と特定されているだけである。
それに対し、訂正事項4は、「返却処理」の内容を、より具体的にするために、「前記制御部が返却処理の開始指示を受けることにより、前記一時保留部に収納した貨幣が、前記識別部に搬送されることなく前記出金口に払い出される」ことを限定するものである。
これら(i)ないし(iii)は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
次に、訂正事項4は、(iv)「整理計数処理」の内容を、明確にするために、「前記制御部が整理計数処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣の計数が前記識別部において行われ、投入された貨幣のうち、前記識別部で最初に正常貨幣として識別した金種の正常貨幣は前記一時保留部に収納され、それ以外の貨幣は前記出金口に払い出され」ることを明らかにするものであり、これは、明瞭でない記載の釈明(特許法120条の5第2項ただし書第3号)を目的とするものである。
以上により、訂正事項4は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号、3号及び4号を目的とするものに該当する。

イ 新規事項の有無
訂正事項4の(i)「搬送部」の具体的構成に関連する特許明細書及び図面の記載としては、「搬送部」の具体的構成に係る説明として、図31とともに、段落【0185】には「搬送部41(・・・)は、処理部側箇体111内にループ搬送路411を備えている。ループ搬送路411と投入口211との間は、投入路413によって互いに接続されている。ループ搬送路411にはまた、分岐機構417の動作により、ループ搬送路411上を搬送されている紙幣を選択的に出金口231に搬送する払出路415が接続されている。」と記載されており、段落【0187】には、「また、第2の分岐機構4111は、ループ搬送路411と接続路4115との接続位置に設けられている。接続路4115は、仮想的に示す一時保留部51と、ループ搬送路411とを互いに連結する。第2の分岐機構4111は、ループ搬送路411上を時計回り方向又は反時計回りに搬送されている紙幣を、接続路4115に送るか、又は、一時保留部51から繰り出した紙幣を、ループ版走路411上を時計回り方向に搬送させるか、若しくは、反時計回り方向に搬送させるかの切り替えを行う。」と記載されている。
そして、図31の図示内容から、第2の分岐機構4111は払出路415に隣接していることが看取できる。

そうすると、訂正事項4の(i)「搬送部は、搬送されてきた貨幣を時計回り方向又は反時計回り方向に搬送するループ搬送路と、前記ループ搬送路上を搬送されている貨幣を前記出金口に搬送する払出路と、前記払出路に隣接した、前記一時保留部が連結される接続路と前記ループ搬送路との接続位置に設けられ、前記一時保留部から繰り出される貨幣の前記ループ搬送路上での搬送方向を切り替える分岐機構と、を有」することは、本件特許明細書等の記載に基づいて導き出される事項ということができる。

次に、(ii)「識別部」の具体的構成に係る説明として、段落【0184】には「識別部25は、入出金機1Aと同様の構成、機能を有し、紙幣の真偽や金種、正損を識別する。」と記載されており、段落【0038】には「識別部25は、ループ搬送路411上に配設されて、そのループ搬送路411に沿って搬送される紙幣の一枚一枚について、その真偽、金種及び正損を識別するように構成されている。」と記載されていることから、(ii)「識別部は、前記ループ搬送路に沿って搬送され貨幣を識別するように、前記ループ搬送路上に配設され」ていることは、本件特許明細書等の記載に基づいて導き出される事項といえる。

また、(iii)「返却処理」の具体的構成に係る説明として、段落【0222】には「(返却処理) 返却処理は、一時保留部51に収納されている紙幣を出金口231に払い出す処理である。従って、本処理も、一時保留部51が入出金機1Cに装着されている場合に用いられる。また、本処理は、整理計数処理と組み合わせて用いることができる。」と記載され、さらに段落【0223】には「図38に、本処理の動作を示す。例えば上位端末T等で所定の操作が行われることにより、返却処理が開始する。返却処理が開始すると、同図に矢印(実線)で示すように、一時保留部51は、紙幣を処理部側搬送部41に繰り出す。繰り出された紙幣は 識別部25に搬送することなく、最短経路で出金口231に払い出される。」と記載されていることからすれば、(iii)「制御部が返却処理の開始指示を受けることにより、前記一時保留部に収納した貨幣が、前記識別部に搬送されることなく前記出金口に払い出される」ことは、本件特許明細書等の記載に基づいて導き出される事項ということができる。

次に、(iv)「整理計数処理」の具体的構成に係る説明として、段落【0213】には「(整理計数処理) 整理計数処理は、投入口211に投入された紙幣を識別、計数し、識別部25で最初に正券として識別された金種を整理計数処理の対象金種として選定し、対象金種は一時保留部51に収納し、それ以外の紙幣は出金口231に払い出す処理である。」と記載されていることからすれば、(iv)「制御部が整理計数処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣の計数が前記識別部において行われ、投入された貨幣のうち、前記識別部で最初に正常貨幣として識別した金種の正常貨幣は前記一時保留部に収納され、それ以外の貨幣は前記出金口に払い出され」ることも、本件特許明細書等の記載に基づいて導き出される事項といえる。

よって、訂正事項4は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項に適合するものである。

ウ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否
上記アにて指摘したように、訂正事項4は、引用関係を解消するとともに、発明特定事項を上位概念から下位概念にするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合するものである。

(3)訂正事項5について
ア 訂正の目的について
訂正事項5は、訂正前の請求項4が訂正前の請求項3(訂正前の請求項1を引用)を引用する記載であったものを、請求項間の引用関係を解消し、請求項3を引用しないものとし、独立形式請求項へ改めるための訂正であって、特許法第120条の5第2項ただし書第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とする訂正である。
さらに、この訂正に加え、訂正事項5は、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。すなわち、訂正前の請求項3に係る発明では、前述した訂正事項4と同様に、(i)「搬送部」、
(ii)「識別部」、及び(iii)「返却処理」の具体的構成は特定していない。それに対し、訂正事項5は、前述した訂正事項4と同様に、これら「搬送部」、「識別部」、及び「返却処理」の具体的構成を限定するものである。また、訂正事項5は、訂正事項4と同様、(iv)「整理計数処理」の内容を、明確にするものである。
以上により、訂正事項5は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号、3号及び4号を目的とするものに該当する。

イ 新規事項の有無
訂正事項5は、前述した訂正事項4の(i)ないし(iv)と同様に、本件特許明細書等の記載に基づいて導き出される構成である。
したがって、訂正事項5は、本件特許明細書等の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項に適合するものである。

ウ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否
上記アにて指摘したように、訂正事項5は、引用関係を解消するとともに、発明特定事項を上位概念から下位概念にするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合するものである。

3 小括
したがって、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号、第3号及び第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、本件訂正を認める。

第3 本件訂正発明
上記第2のとおり本件訂正は認容されるので、本件訂正後の本件特許の請求項4及び請求項5に係る発明(以下「本件訂正発明4」などということがある。また、これらをまとめて単に「本件訂正発明」ということがある。)は、特許明細書及び図面の記載からみて、次のとおりのものと認める。
「【請求項4】
貨幣処理装置であって、
投入された貨幣を1枚ずつ繰り出す繰り出し機構を備えた入金部と、
貨幣を識別する識別部と、
貨幣を払い出す出金口を有する出金部と、
一時的に貨幣を収納する一時保留部と、
前記入金部、前記識別部、前記出金部、及び前記一時保留部を連結し、貨幣を搬送する搬送部と、
前記入金部、前記識別部、前記出金部、前記一時保留部、及び前記搬送部の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記搬送部は、
搬送されてきた貨幣を時計回り方向又は反時計回り方向に搬送するループ搬送路と、
前記ループ搬送路上を搬送されている貨幣を前記出金口に搬送する払出路と、
前記払出路に隣接した、前記一時保留部が連結される接続路と前記ループ搬送路との接続位置に設けられ、前記一時保留部から繰り出される貨幣の前記ループ搬送路上での搬送方向を切り替える分岐機構と、
を有し、
前記識別部は、前記ループ搬送路に沿って搬送される貨幣を識別するように、前記ループ搬送路上に配設され、
前記制御部が所定の処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣が、前記入金部から繰り出されて前記搬送部によって前記識別部に搬送され、当該識別部の識別結果に基づいて、前記出金口から払い出されるか、前記一時保留部に収納され、
前記制御部が整理計数処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣の計数が前記識別部において行われ、投入された貨幣のうち、前記識別部で最初に正常貨幣として識別した金種の正常貨幣は前記一時保留部に収納され、それ以外の貨幣は前記出金口に払い出され、
前記制御部が返却処理の開始指示を受けることにより、前記一時保留部に収納した貨幣が、前記識別部に搬送されることなく前記出金口に払い出される貨幣処理装置。
【請求項5】
貨幣処理装置であって、
投入された貨幣を1枚ずつ繰り出す繰り出し機構を備えた入金部と、
貨幣を識別する識別部と、
貨幣を払い出す出金口を有する出金部と、
一時的に貨幣を収納する一時保留部と、
前記入金部、前記識別部、前記出金部、及び前記一時保留部を連結し、貨幣を搬送する搬送部と、
前記入金部、前記識別部、前記出金部、前記一時保留部、及び前記搬送部の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記搬送部は、
搬送されてきた貨幣を時計回り方向又は反時計回り方向に搬送するループ搬送路と、
前記ループ搬送路上を搬送されている貨幣を前記出金口に搬送する払出路と、
前記払出路に隣接した、前記一時保留部が連結される接続路と前記ループ搬送路との接続位置に設けられ、前記一時保留部から繰り出される貨幣の前記ループ搬送路上での搬送方向を切り替える分岐機構と、
を有し、
前記識別部は、前記ループ搬送路に沿って搬送される貨幣を識別するように、前記ループ搬送路上に配設され、
前記制御部が所定の処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣が、前記入金部から繰り出されて前記搬送部によって前記識別部に搬送され、当該識別部の識別結果に基づいて、前記出金口から払い出されるか、前記一時保留部に収納され、
前記制御部が整理計数処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣の計数が前記識別部において行われ、投入された貨幣のうち、前記識別部で最初に正常貨幣として識別した金種の正常貨幣は前記一時保留部に収納され、それ以外の貨幣は前記出金口に払い出され、
前記制御部が返却処理の開始指示を受けることにより、前記一時保留部に収納した貨幣が、前記識別部に搬送されることなく前記出金口に払い出され、
同じ向きの貨幣のみが前記一時保留部に収納される貨幣処理装置。」

第4 取消理由の概要
本件訂正前の請求項1ないし4に係る特許(以下「本件発明1」などということがある。)に対して平成29年9月6日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。

1 取消理由1及び取消理由2(新規性進歩性違反)
ア 本件発明1及び4は、引用文献1(申立人の甲1)に記載された発明であるから、本件発明1及び本件発明4に係る特許は、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものである(取消理由1)。

イ 本件発明1ないし4は、引用文献1記載の発明に引用文献2(申立人の甲2)記載の技術事項(及び従来周知の技術事項)を適用することによって、当業者が容易に想到し得たものであるから、本件発明1ないし4に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである(取消理由2)。

引用文献1:特開2010-176430号公報(申立人の甲1)
引用文献2:特開2009-129385号公報(申立人の甲2)

2 取消理由3(明確性要件違反)
本件発明1ないし4は、特許請求の範囲の記載が不備のため、本件発明1ないし4に係る特許は、特許法第36条第6項第2号の規定に違反してされたものである。

3 取消理由4(サポート要件違反)
本件発明2及び4は、特許請求の範囲の記載が不備のため、本件発明2及び4に係る特許は、特許法第36条第6項第1号の規定に違反してされたものである。

第5 取消理由1及び2(新規性進歩性違反)についての判断
1 刊行物の記載
当審の取消理由に引用した、本件特許に係る出願前に頒布された刊行物である引用文献1及び2には、以下の発明又は事項が記載されていると認められる。なお、下線は当審で付したものである。

(1)引用文献1
ア 引用文献1に記載された事項
引用文献1には、「紙幣処理機」に関し、図面とともに以下の事項が記載されている。

(ア)特許請求の範囲
「【請求項1】
紙幣が投入される紙幣投入部と、該紙幣投入部から1枚ずつ搬送される紙幣を鑑別、計数する鑑別部と、鑑別した紙幣を一時保管する一時保管部と、紙幣を収納する複数の紙幣収納庫と、紙幣入金時にはリジェクト口として機能する出金口とを有する紙幣処理機であって、
整理計数処理を実行するとき、前記複数の紙幣収納庫の少なくとも1つを空にして空き収納庫としておき、前記紙幣投入部に投入された複数の金種が混在する紙幣を1枚ずつ前記鑑別部に搬送し、前記鑑別部による鑑別結果から最初に特定した金種の紙幣を前記一時保管部と前記空き収納庫の何れか一方に搬送して集積し、2番目に特定した金種の紙幣を前記一時保管部と前記空き収納庫の他方に搬送して集積し、
投入された全ての紙幣を搬送してから、前記一時保管部と前記空き収納庫の一方に集積した紙幣を前記出金口に搬送し、前記一時保管部と前記空き収納庫の他方に集積した紙幣を前記出金口に搬送することを特徴とする紙幣処理機。」

(イ)「【0001】
本発明は、金融機関の窓口に設置される紙幣処理機に関し、特に多種類の紙幣を金種ごとに整理するための手段に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な窓口に設置される紙幣処理機は、窓口係員が操作する窓口端末と接続して銀行窓口にて入金取引が行われる際には窓口係員が顧客から預かった紙幣が投入され、その紙幣の入金処理を行っている。また複数の金種が混在した紙幣を投入させることで、投入された紙幣を金種ごとに整理して出金する整理計数処理を行う機能も有している。
・・・」

(ウ)「【0011】
13は紙幣投入部であり、紙幣投入口を有しており、紙幣投入口に投入された紙幣を受入れ、その紙幣を1枚ずつ搬送路14に繰出す機能を有するほか、紙幣投入口内の紙幣の有無を検知する投入口センサ13aを有している。
14は搬送路であり、紙幣投入部13によって繰出された現金を紙幣処理機10の各部へと搬送する。なお途中に複数のブレードを配してそのブレードを動かして搬送方向の切替えを行っている。
【0012】
15は鑑別部であり、光学センサや磁気センサ等の各種センサを備え、搬送された紙幣のすかしやホログラム等の光学的特徴や、磁気パターン等の磁気的特徴を取得し、それらの特徴をもとにして紙幣の真偽や正損、金種等を鑑別する。
また、鑑別部15は光学センサによって取得した紙幣の外形をもとに金種を鑑別する機能を有する。
【0013】
16は一時保管部であり、窓口取引が確定するまでの間、鑑別部15で正券と鑑別された紙幣を一時保管する他、整理計数処理を実行している間は1金種の紙幣を集積する。
17は出金部であり、出金取引で顧客に払出す紙幣を蓄積する出金口を有しており、窓口係員はその出金口から紙幣を取り出すことができる。また出金部17には紙幣の残留を検知する出金口センサ17aが設けられている。この出金部17は入金取引時には入金された紙幣の内、リジェクト紙幣と鑑別された紙幣を返却するためのリジェクト口として機能する。
【0014】
18は紙幣収納部であり、予め定められた金種、例えば出金取引で用いられる千円札や1万円札の紙幣を一定枚数収納する紙幣収納庫と、上記の金種以外の金種(2千円札や5千円札)の紙幣を収納する紙幣収納庫、上記の紙幣収納庫に入りきらなかった紙幣や整理計数処理において整理計数する紙幣等を収納する予備収納庫18a(空き収納部)等の複数の紙幣収納庫を有している。
【0015】
19はリジェクト収納部であり、窓口での出金取引を行う際に紙幣収納部18から繰出されて、鑑別部15で鑑別された紙幣の内、リジェクト紙幣と鑑別された紙幣を収納するための収納部である。
・・・」

(エ)「【0018】
窓口係員は、表示された投入誘導画面に従って複数金種が混在した紙幣を紙幣投入口に投入する。
S3、紙幣処理機10の処理機制御部11は、整理計数処理実行電文を受信して紙幣投入口に紙幣が投入されると、紙幣投入部13によって投入された紙幣を1枚ずつ分離して搬送路14に繰出し、その1枚目の紙幣を搬送路14により鑑別部15に搬送する。
【0019】
S4、処理機制御部11は、搬送された1枚目の紙幣を鑑別部15によって鑑別し、その結果から鑑別正券であることを確認すると共に、金種を確認して紙幣を一時保管部16に搬送して集積する。
なお、ここでは鑑別された金種は千円札であるものとし、処理機制御部11は千円札を第1の特定金種として処理機記憶部12に記憶すると共に、第1の特定金種である千円札と鑑別した紙幣の計数を開始すると共に、計数した紙幣枚数を処理機記憶部12に記憶していく。
【0020】
S5、処理機制御部11は、紙幣投入部13によって2枚目の紙幣を分離して繰出し、搬送路14により鑑別部15に搬送する。
S6、処理機制御部11は、鑑別部15によって2枚目の紙幣を鑑別しその鑑別結果から正券であり、かつ1枚目の紙幣と異なる金種であることを確認し、その紙幣を予備収納庫18aに搬送して集積する。
【0021】
なお、ここでは鑑別された金種は1万円札であるものとし、処理機制御部11は1万円札を第2の特定金種として処理機記憶部12に記憶すると共に、第2の特定金種である1万円札と鑑別した紙幣の計数を開始すると共に、計数した紙幣枚数を処理機記憶部12に記憶していく。
S7、処理機制御部11は、紙幣投入部13によって残りの紙幣を1枚ずつ分離して繰出し、搬送路14により順次鑑別部15へと搬送する。
【0022】
S8、処理機制御部11は、鑑別部15により紙幣を鑑別し、その鑑別結果から紙幣が千円札であると判断した場合はステップS9に進み、それ以外の場合はステップS10に移行する。
S9、処理機制御部11は、紙幣が千円札であることを確認するとその紙幣を一時保管部16に搬送して集積してステップS13に移行する。このとき処理機制御部11は計数している一時保管部16に搬送した紙幣枚数に1を加算する。
【0023】
S10、処理機制御部11は、上記ステップS8の鑑別結果から千円札以外の紙幣であって、その紙幣が1万円札と判断した場合はステップS11に進み、1万円札以外の紙幣あるいはリジェクト紙幣であると判断した場合はステップS12に移行する。
S11、処理機制御部11は、紙幣が1万円札であることを確認するとその紙幣を予備収納庫18aに搬送して集積してステップS13に移行する。このとき処理機制御部11は計数している予備収納庫18aに搬送した紙幣枚数に1を加算する。
【0024】
S12、処理機制御部11は、紙幣が千円札でなく、かつ1万円札ではない金種あるいはリジェクト紙幣であることを確認するとその紙幣を出金部17に搬送して蓄積することで窓口係員に返却し、ステップS13に移行する。
なお、処理機制御部11は紙幣返却電文を窓口端末1に送信することで、窓口端末1の窓口制御部4は、紙幣処理機10の出金口から返却した紙幣を抜き取るように促す画面を窓口表示部2に表示する。」

(オ)「【0026】
S14、処理機制御部11は、記憶している千円札の枚数と1万円札の枚数を読み出して窓口端末1に送信し、出金口センサ17aによって出金部17に残留している紙幣が無いことを確認して一時保管部16に集積している全ての紙幣、つまり全ての千円札を出金部17に搬送して集積する。
窓口端末1の窓口制御部4は、受信した千円札の枚数と1万円の枚数とを窓口表示部2に表示すると共に、紙幣処理機10の出金部17の出金口に千円札を集積する旨とその千円札が抜き取られた後、出金口に1万円札を集積する旨の文言等を配した画面を表示する。」

(カ)「【0028】
・・・一時保管部もしくは予備収納庫から出金部へと紙幣を搬送する前に、窓口端末の窓口表示部に紙幣の出金開始の有無を問う文言と出金を開始する開始指示キーを配した画面を表示させるようにし、窓口係員が窓口操作部により開始指示キーの入力がなされたときに紙幣を出金部へ搬送するようにしてもよい。」

イ 引用文献1発明
(キ)上記記載事項(ウ)に「【0011】・・・ 14は搬送路であり、紙幣投入部13によって繰出された現金を紙幣処理機10の各部へと搬送する。」とあるところ、この記載を図2に記載された搬送路14の配置に照らせば、該「搬送路14」は、“紙幣投入部13、鑑別部15、出金部17、及び一時保管部16を連結し、紙幣を搬送する”ものということができる。

(ク)上記記載事項(エ)における「処理機制御部11」による各ステップ(S)における制御機能から、該「処理機制御部11」は、“紙幣投入部13、鑑別部15、出金部17、一時保管部16、搬送路14の動作を制御する”ものと認められる。

(ケ)図2によれば、「搬送路14」は、部分的にループ状の部分を中央付近に有することが看取でき、“搬送路14は、搬送されてきた紙幣を搬送する部分的なループ搬送路”を有するものと認められる。さらに、「鑑別部15」が“部分的なループ搬送路”上に配設されていることも看取できる。

(コ)上記記載事項(ウ)に「【0013】・・・17は出金部であり、出金取引で顧客に払出す紙幣を蓄積する出金口を有しており」とあり、また、上記記載事項(エ)に「【0024】・・・あるいはリジェクト紙幣であることを確認するとその紙幣を出金部17に搬送し」とあるところ、これを図2に示された出金部17付近の搬送路14の図示内容と照らし併せれば、「搬送路14」は“搬送路14上を搬送されている紙幣を出金口に搬送する払出路”を有しているものと認められる。

そこで、上記記載事項(ア)ないし(カ)及び認定事項(キ)ないし(コ)を、図面を参照しつつ技術常識を踏まえて本件訂正発明4に照らして整理すると、引用文献1には以下の発明が記載されていると認める(以下「引用文献1発明」という。)。
<引用文献1発明>
「紙幣処理機10であって、
投入された紙幣を1枚ずつ繰り出す繰り出し機構を備えた紙幣投入部13と、
紙幣を鑑別する鑑別部15と、
紙幣を払い出す出金口を有する出金部17と、
紙幣を一時保管する一時保管部16と、
前記紙幣投入部13、前記鑑別部15、前記出金部17、及び前記一時保管部16を連結し、紙幣を搬送する搬送路14と、
前記紙幣投入部13、前記鑑別部15、前記出金部17、前記一時保管部16、及び前記搬送路14の動作を制御する処理機制御部11と、
を備え、
前記搬送路14は、
搬送されてきた紙幣を搬送する部分的なループ搬送路と、
前記搬送路14上を搬送されている紙幣を出金口に搬送する払出路と、
搬送方向の切替えを行う複数のブレードと、
を有し、
前記鑑別部15は、搬送される貨幣を識別するように、前記部分的なループ搬送路上に配設され、
前記処理機制御部11が整理計数処理実行電文を受信することにより、投入された紙幣が、前記紙幣投入部13から繰り出されて前記搬送路14によって前記鑑別部15に搬送され、当該鑑別部15の鑑別結果に基づいて、前記出金口から返却されるか、前記一時保管部16又は予備収納庫18aに集積され、
前記処理機制御部11が整理計数処理実行電文を受信することにより、投入された紙幣の計数が前記鑑別部15において行われ、投入された紙幣のうち、前記鑑別部15で最初に正常紙幣として識別した金種の正常紙幣は前記一時保管部16に集積され、2枚目の紙幣を鑑別しその鑑別結果から正常紙幣であり、かつ1枚目の紙幣と異なる金種であることを確認した場合は、その紙幣を予備収納庫18aに集積し、それ以外の紙幣は前記出金口に払い出され、
窓口係員が窓口操作部により開始指示キーの入力がなされたときに、前記一時保管部16に集積している紙幣が前記出金口に払い出される紙幣処理機10。」

(2)引用文献2
引用文献2には、「紙葉類取扱装置」に関して、図面とともに以下の事項が記載されている。

(ア)「【0014】
図2は、紙葉類搬送装置2の概略図を示す。
【0015】
一時保留部21は、計数した紙幣を一時的に集積する一時保管庫である。識別部22は、紙幣の金種、真偽、向き、損傷の程度を判別する。収納部23a?23dは、紙幣を種類別に集積する収納庫である。回収部24は、識別部22によってリジェクトされた紙幣を収納する収納庫である。上部搬送路25は、入金口5、識別部22、一時保留部21、出金口6、返却口7をループして紙幣を搬送する搬送路である。下部搬送路26は上部搬送路25から収納部23a?23dおよび回収部24の上を経由して再び上部搬送路25へと紙幣を搬送する搬送路である。
【0016】
入金口搬送路27は、入金口5から上部搬送路25へと紙幣を搬送する搬送路である。
出金口搬送路28は、上部搬送路25から出金口6へと紙幣を搬送する搬送路である。返却口搬送路29は、上部搬送路25から返却口7へと紙幣を搬送する搬送路である。一時保留部収納搬送路30は、上部搬送路25から一時保留部21へと紙幣を搬送する搬送路である。一時保留部繰出搬送路31は、一時保留部21から上部搬送路25へと紙幣を搬送する搬送路である。収納部収納搬送路32a?32dは、下部搬送路26から収納部23a?23dへと紙幣を搬送する搬送路である。収納部繰出搬送路33a?33dは、収納部23a?23dから下部搬送路26へと紙幣を搬送する搬送路である。回収部搬送路34は、下部搬送路26から回収部24へと紙幣を搬送する搬送路である。
【0017】
通過センサ35は、紙幣が通過するのを検知するセンサである。ゲート36は、紙幣を搬送する方向を切り替える。入金口紙葉類検知センサ37は、入金口5に紙幣があるか否かを検知するセンサである。出金口紙葉類検知センサ38は、出金口6に紙幣があるか否かを検知するセンサである。返却口紙葉類検知センサ39は、返却口7に紙幣があるか否かを検知するセンサである。」

(イ)「【0066】
搬送処理主制御部110は、出金口6に収集の対象となっている紙幣を指定された枚数だけ収集したか否かを判定し(ステップS106)、指定された枚数に達している場合は、搬送モータ制御部114に対し、各搬送路25?35を停止させるよう指示する(ステップS107)。指定された枚数に達していない場合は、上記の処理を繰り返す。」

(ウ)
「【0080】
本実施例では、向きを自動判別するように設定されているので、当該紙幣の判別結果が、1枚目の紙幣であれば、搬送処理主制御部110は、当該紙幣の向きを出金口6に収集する向きとして、記憶部121に記憶する(ステップS206)。」

(エ)「【0083】
1枚目の紙幣の場合は、出金口6に収集する紙幣となるので、搬送処理主制御部110は、出金口6に紙幣を搬送する方向にゲートを切り替えるようゲート制御部113に指示する。2枚目以降の紙幣の場合は、搬送処理主制御部110は、当該紙幣の向きが記憶部121に記憶している収集向きと同じか否かを判定し、収集向きと異なる場合は、指定外搬送先指定部229で指定された場所に紙幣を搬送する方向にゲートを切り替えるようゲート制御部113に指示する(ステップS218)。本実施例では、「一時保留部」としているので、一時保留部21の方向にゲートを切り替える。」

2 本件訂正発明4
(1)対比
本件訂正発明4と引用文献1発明とを対比すると以下のとおりである。
引用文献1発明の「紙幣処理機10」が本件訂正発明4の「貨幣処理装置」に相当することは、その機能に照らして明らかであり、以下同様にそれぞれの機能及び技術常識を踏まえれば、「紙幣」は「貨幣」に、「紙幣投入部13」は「入金部」に、「鑑別する」は「識別する」に、「鑑別部15」は「識別部」に、「出金部17」は「出金部」に、「紙幣を一時保管する」は「一時的に貨幣を収納する」に、「一時保管部16」は「一時保留部」に、「搬送路14」は「搬送部」に、「処理機制御部11」は「制御部」に、「搬送方向の切替えを行う複数のブレード」は「搬送方向を切り替える分岐機構」に、「整理計数処理実行電文を受信すること」は「所定の処理の開始指示を受けること」又は「整理計数処理の開始指示を受けること」に、「鑑別結果」は「識別結果」に、「返却される」は「払い出される」に、「集積」「され」は「収納」「され」に、「正常紙幣」は「正常貨幣」に相当することも明らかである。
また、引用文献1発明の「窓口係員が窓口操作部により開始指示キーの入力がなされたとき」は、本件訂正発明4の「制御部が返却処理の開始指示を受けることにより」に相当するといえる。

次に、引用文献1発明の「部分的なループ搬送路」と本件訂正発明4の「ループ搬送路」とは、“少なくとも部分的にはループ状である搬送路”である限りにおいて共通する。
また、引用文献1発明の「搬送路14上を搬送されている紙幣を出金口に搬送する払出路」と本件訂正発明4の「ループ搬送路上を搬送されている貨幣を前記出金口に搬送する払出路」とは、“搬送路上を搬送されている貨幣を前記出金口に搬送する払出路”である限りにおいて共通する。
また、引用文献1発明の「一時保留部又は予備収納庫18aに集積され」ることと本件訂正発明4の「一時保留部に収納され」ることとは、“一時保留部等に収納され”ることである限りにおいて共通する。

また、引用文献1発明の「処理機制御部11が整理計数処理実行電文を受信することにより、投入された紙幣の計数が前記鑑別部15において行われ、投入された紙幣のうち、前記鑑別部15で最初に正常紙幣として識別した金種の正常紙幣は前記一時保管部16に集積され、2枚目の紙幣を鑑別しその鑑別結果から正常紙幣であり、かつ1枚目の紙幣と異なる金種であることを確認した場合は、その紙幣を予備収納庫18aに集積し、それ以外の紙幣は前記出金口に払い出され」ることは、上記対応関係を踏まえ、
「制御部が整理計数処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣の計数が前記識別部において行われ、投入された貨幣のうち、前記識別部で最初に正常貨幣として識別した金種の正常貨幣は前記一時保留部に収納され、2枚目の貨幣を鑑別しその識別結果から正常貨幣であり、かつ1枚目の貨幣と異なる金種であることを確認した場合は、その貨幣を予備収納庫18aに収納し、それ以外の貨幣は前記出金口に払い出され」ることと言い改められるところ、これは本件訂正発明4の、
「制御部が整理計数処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣の計数が前記識別部において行われ、投入された貨幣のうち、前記識別部で最初に正常貨幣として識別した金種の正常貨幣は前記一時保留部に収納され、それ以外の貨幣は前記出金口に払い出され」ることと、
“制御部が整理計数処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣の計数が前記識別部において行われ、投入された貨幣のうち、前記識別部で最初に正常貨幣として識別した金種の正常貨幣は前記一時保留部に収納され、それ以外の貨幣は前記出金口に払い出されるか又は他の収納庫に収納され”ることである限りにおいて共通する。

したがって、本件訂正発明4と引用文献1発明とは、以下の点で一致しているということができる。
<一致点>
「貨幣処理装置であって、
投入された貨幣を1枚ずつ繰り出す繰り出し機構を備えた入金部と、
貨幣を識別する識別部と、
貨幣を払い出す出金口を有する出金部と、
一時的に貨幣を収納する一時保留部と、
前記入金部、前記識別部、前記出金部、及び前記一時保留部を連結し、貨幣を搬送する搬送部と、
前記入金部、前記識別部、前記出金部、前記一時保留部、及び前記搬送部の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記搬送部は、
搬送されてきた貨幣を搬送する少なくとも部分的にはループ状である搬送路と、
前記搬送路上を搬送されている貨幣を前記出金口に搬送する払出路と、
搬送方向を切り替える分岐機構と、
を有し、
前記識別部は、搬送される貨幣を識別するように、前記少なくとも部分的にはループ状である搬送路上に配設され、
前記制御部が所定の処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣が、前記入金部から繰り出されて前記搬送部によって前記識別部に搬送され、当該識別部の識別結果に基づいて、前記出金口から払い出されるか、前記一時保留部等に収納され、
前記制御部が整理計数処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣の計数が前記識別部において行われ、投入された貨幣のうち、前記識別部で最初に正常貨幣として識別した金種の正常貨幣は前記一時保留部に収納され、それ以外の貨幣は前記出金口に払い出されるか又は他の収納庫に収納され、
前記制御部が返却処理の開始指示を受けることにより、前記一時保留部に収納した貨幣が前記出金口に払い出される貨幣処理装置。」

そして、本件訂正発明4と引用文献1発明とは、以下の6点で相違する。
<相違点1>
“少なくとも部分的にはループ状である搬送路”に関し、本件訂正発明4は、ループ搬送路であるのに対し、引用文献1発明は、部分的なループ搬送路である点。
<相違点2>
“搬送路上を搬送されている貨幣を出金口に搬送する払出路”に関し、本件訂正発明4は、ループ搬送路上を搬送されている貨幣を出金口に搬送する払出路であるのに対し、引用文献1発明は、搬送路14上(のループ状とは限らない部分)を搬送されている紙幣を出金口に搬送する払出路である点。
<相違点3>
本件訂正発明4の「搬送方向を切り替える分岐機構」は、払出路に隣接した、一時保留部が連結される接続路とループ搬送路との接続位置に設けられ、一時保留部から繰り出される貨幣のループ搬送路上での搬送方向を切り替える分岐機構であるのに対し、引用文献1発明の搬送方向を切り替える分岐機構はそのようなものではない点。
<相違点4>
“一時保留部等に収納され”ることに関し、本件訂正発明4は、一時保留部に収納されるのに対し、引用文献1発明は、一時保留部又は予備収納庫18aに収納される点。
<相違点5>
“制御部が整理計数処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣の計数が識別部において行われ、投入された貨幣のうち、識別部で最初に正常貨幣として識別した金種の正常貨幣は一時保留部に収納され、それ以外の貨幣は出金口に払い出されるか又は他の収納庫に収納され”ることに関し、本件訂正発明4は、投入された貨幣のうち、識別部で最初に正常貨幣として識別した金種の正常貨幣以外の貨幣は出金口に払い出されるのに対し、引用文献1発明は、投入された貨幣のうち、識別部で最初に正常紙幣として識別した金種の正常貨幣以外のうち、2番目に正常紙幣の金種であることを確認した貨幣は予備収納庫18aに集積し、それ以外の紙幣は出金口に払い出される点。
<相違点6>
返却処理に関し、本件訂正発明4においては、一時保留部に収納した貨幣は、識別部に搬送されることなく出金口に払い出されるのに対し、引用文献1発明においては、返却処理時に識別部を経由するか否か明らかでない点。

(2)相違点についての判断
ア 相違点3について
事案に鑑み、最初に相違点3について検討する。

(ア)同一性(第29条第1項第3号)
まず、相違点3の実質性につき検討する。引用文献1発明(又は引用文献1に記載された発明)における「搬送方向を切り替える分岐機構」は、引用文献1の図2を参酌するに、数ヶ所設けられていることが認められるものの、出金部17に続く払出路に隣接した位置には設けられておらず、また、一時保留部16から繰り出される貨幣のループ搬送路上での搬送方向を切り替えるものではないことも明らかである。
よって、相違点3が実質的な相違点であることは明らかであり、本件訂正発明4は、引用文献1に記載された発明であるということはできず、取消理由1の同一性(第29条第1項第3号)は否定される。

(イ)容易想到性(第29条第2項)
次に、取消理由2の容易想到性(第29条第2項)につき検討する。引用文献1発明におけるループ搬送路は「部分的」なものであるから、「一時保留部(16)から繰り出される貨幣のループ搬送路上での搬送方向を切り替える分岐機構」を「払出路に隣接し」て設けるには、引用文献1の図2を参酌するに、まず、ループ搬送路を(本件訂正発明4のように)いわば全体的にする必要があり、その上で払出路に隣接することを想到しなければならない。しかしながら、引用文献1発明からそのような大幅な搬送路の変更をする動機付けは到底認められない。したがって、本件訂正発明4の引用文献1発明(のみ)からの容易想到性は否定される。
次に、上記1(2)にて指摘した引用文献2には、図2とそれに関する説明を参酌するに、「出金搬送路28」と紙幣を搬送する方向を切り替える「ゲート36」が開示されているところ、図2に示された位置関係からすれば、「ゲート36」は「「出金搬送路28」に隣接しているとは認められない。よって、引用文献1発明に引用文献2に記載された事項を適用し得たとしても、相違点3に係る本件訂正発明4の構成には想到しない。
よって、相違点3に係る本件訂正発明4の構成を想到容易とすることはできない。

イ 小括
したがって、相違点3に係る本件訂正発明4の構成は、実質的なものであり、また、引用文献1発明(及び引用文献2記載の事項)から当業者が容易に想到し得たものとはいえないから、相違点1ないし2及び相違点4ないし6について検討するまでもなく、本件訂正発明4に係る特許は、取消理由1及び2によって取り消すことはできない。

ウ 申立人の意見について
申立人は、平成29年12月8日付け意見書にて、本件訂正発明4の「一時保留部に収納した貨幣は、識別部に搬送されることなく出金口に払い出される」構成(上記相違点6)は、引用文献1に実質的に開示されている旨主張する。
引用文献1記載の搬送路14の搬送方向等の詳細は明らかでないから、申立人の該主張は首肯し難いが、いずれにせよ、相違点6に係る本件訂正発明4の「一時保留部に収納した貨幣は、識別部に搬送されることなく出金口に払い出される」構成の同一性及び容易想到性の如何に関わらず、相違点3に係る本件訂正発明4の構成の新規性進歩性が認められる以上、当審の判断の結論を左右するものではない。

3 本件訂正発明5
本件訂正発明5は、実質的に、本件訂正発明4の発明特定事項を全て含み、さらに「同じ向きの貨幣のみが前記一時保留部に収納される」という限定を附すものである。そして、本件訂正発明4に係る特許を取消理由1及び2(新規性及び進歩性違反)により取り消すことはできないことは、上記2にて説示したとおりである。したがって、本件訂正発明5に係る特許も、取消理由1及び2によって取り消すことはできない。

4 取消理由1及び2に関する判断のまとめ
したがって、本件訂正発明4及び5に係る特許は、取消理由1及び2によって取り消すことはできない。

第6 取消理由3(明確性要件違反)についての判断
1 取消理由3の内容
当審の取消理由通知にて示した取消理由3は、より詳しくは以下のとおりである。
(1)本件発明1に、「整理計数処理」という用語が用いられているが、「整理計数処理」は一般的な技術用語ではなく、また明細書を参酌してもその技術的意味が不明である。よって、本件発明1及び従属する本件発明3ないし4に係る発明は明確ではない(以下「取消理由3-1」という。)。
(2)本件発明2に、「枚数計数処理」という用語が用いられているが、「枚数計数処理」は一般的な技術用語ではなく、また明細書を参酌してもその技術的意味が不明である。よって、本件請求項2に係る発明は明確ではない(以下「取消理由3-2」という。)。

2 取消理由3-1について
本件訂正により、本件訂正発明4に、「前記制御部が整理計数処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣の計数が前記識別部において行われ、投入された貨幣のうち、前記識別部で最初に正常貨幣として識別した金種の正常貨幣は前記一時保留部に収納され、それ以外の貨幣は前記出金口に払い出され」との特定事項が加えられたことにより、「整理計数処理」という用語が明確に定義され、取消理由3-1は解消した。

3 取消理由3-2について
本件訂正により対象となる請求項2が削除された(上記訂正事項2)ため、取消理由3-2は解消した。

4 取消理由3に関する判断のまとめ
本件訂正により、取消理由3は全て解消した。

第7 取消理由4(サポート要件違反)についての判断
当審の取消理由通知にて示した取消理由4は、申立人の異議申立書記載の理由により、本件発明2及び従属する本件発明4は、特許法第36条第6項第1号にて規定されたサポート要件を満たしていないというものである。
本件訂正により対象となる請求項2が削除された(上記訂正事項2)ため、取消理由4は解消したことは明らかである。

第8 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について
申立人の異議申立書の「III 申立ての理由」「第1 申立ての理由の要約」欄における、「1 特許法第36条第6項第2号」、「3 特許法第36条第6項第2号」及び「5 特許法第36条第6項第2号」についても、いずれも本件訂正により解消したことは明らかである。

第9 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由1ないし4及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件請求項4及び5に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項4及び5に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
なお、請求項1ないし3に係る特許は、本件訂正により削除されたため、本件特許の請求項1ないし3に対して、申立人がした特許異議の申立てについては、対象となる請求項が存在しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】(削除)
【請求項2】(削除)
【請求項3】(削除)
【請求項4】
貨幣処理装置であって、
投入された貨幣を1枚ずつ繰り出す繰り出し機構を備えた入金部と、
貨幣を識別する識別部と、
貨幣を払い出す出金口を有する出金部と、
一時的に貨幣を収納する一時保留部と、
前記入金部、前記識別部、前記出金部、及び前記一時保留部を連結し、貨幣を搬送する搬送部と、
前記入金部、前記識別部、前記出金部、前記一時保留部、及び前記搬送部の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記搬送部は、
搬送されてきた貨幣を時計回り方向又は反時計回り方向に搬送するループ搬送路と、
前記ループ搬送路上を搬送されている貨幣を前記出金口に搬送する払出路と、
前記払出路に隣接した、前記一時保留部が連結される接続路と前記ループ搬送路との接続位置に設けられ、前記一時保留部から繰り出される貨幣の前記ループ搬送路上での搬洪方向を切り替える分岐機構と、
を有し、
前記識別部は、前記ループ搬送路に沿って搬送される貨幣を識別するように、前記ループ搬送路上に配設され、
前記制御部が所定の処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣が、前記入金部から繰り出されて前記搬送部によって前記識別部に搬送され、当該識別部の識別結果に基づいて、前記出金口から払い出されるか、前記一時保留部に収納され、
前記制御部が整理計数処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣の計数が前記識別部において行われ、投入された貨幣のうち、前記識別部で最初に正常貨幣として識別した金種の正常貨幣は前記一時保留部に収納され、それ以外の貨幣は前記出金口に払い出され、
前記制御部が返却処理の開始指示を受けることにより、前記一時保留部に収納した貨幣が、前記識別部に搬送されることなく前記出金口に払い出される貨幣処理装置。
【請求項5】
貨幣処理装置であって、
投入された貨幣を1枚ずつ繰り出す繰り出し機構を備えた入金部と、
貨幣を識別する識別部と、
貨幣を払い出す出金口を有する出金部と、
一時的に貨幣を収納する一時保留部と、
前記入金部、前記識別部、前記出金部、及び前記一時保留部を連結し、貨幣を搬送する搬送部と、
前記入金部、前記識別部、前記出金部、前記一時保留部、及び前記搬送部の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記搬送部は、
搬送されてきた貨幣を時計回り方向又は反時計回り方向に搬送するループ搬送路と、
前記ループ搬送路上を搬送されている貨幣を前記出金口に搬送する払出路と、
前記払出路に隣接した、前記一時保留部が連結される接続路と前記ループ搬送路との接続位置に設けられ、前記一時保留部から繰り出される貨幣の前記ループ搬送路上での搬送方向を切り替える分岐機構と、
を有し、
前記識別部は、前記ループ搬送路に沿って搬送される貨幣を識別するように、前記ループ搬送路上に配設され、
前記制御部が所定の処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣が、前記入金部から繰り出されて前記搬送部によって前記識別部に搬送され、当該識別部の識別結果に基づいて、前記出金口から払い出されるか、前記一時保留部に収納され、
前記制御部が整理計数処理の開始指示を受けることにより、投入された貨幣の計数が前記識別部において行われ、投入された貨幣のうち、前記識別部で最初に正常貨幣として識別した金種の正常貨幣は前記一時保留部に収納され、それ以外の貨幣は前記出金口に払い出され、
前記制御部が返却処理の開始指示を受けることにより、前記一時保留部に収納した貨幣が、前記識別部に搬送されることなく前記出金口に払い出され、
同じ向きの貨幣のみが前記一時保留部に収納される貨幣処理装置。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2018-01-10 
出願番号 特願2015-149313(P2015-149313)
審決分類 P 1 651・ 121- YAA (G07D)
P 1 651・ 537- YAA (G07D)
最終処分 維持  
前審関与審査官 大谷 謙仁  
特許庁審判長 高木 彰
特許庁審判官 根本 徳子
長屋 陽二郎
登録日 2016-11-18 
登録番号 特許第6042950号(P6042950)
権利者 グローリー株式会社
発明の名称 貨幣処理装置  
代理人 特許業務法人前田特許事務所  
代理人 特許業務法人前田特許事務所  
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