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審決分類 審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) B05D
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) B05D
管理番号 1341383
審判番号 不服2016-6530  
総通号数 224 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-08-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-05-02 
確定日 2018-06-13 
事件の表示 特願2013-87616「旅客機の窓用の耐久性のある透明コーティング」拒絶査定不服審判事件〔平成25年9月9日出願公開、特開2013-176761〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2006年(平成18年)11月30日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2005年11月30日 米国)を国際出願日とする特願2008-543457号の一部を平成25年4月18日に新たな特許出願としたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
平成26年 7月17日付け:拒絶理由の通知
平成26年10月17日 :意見書、補正書の提出
平成27年 4月 7日付け:拒絶理由の通知
平成27年 7月 9日 :意見書、補正書の提出
平成27年12月21日付け:補正の却下の決定、拒絶査定
平成28年 1月 5日 :拒絶査定の謄本の送達
平成28年 5月 2日 :審判請求書の提出、同時に手続補正書の提 出
平成29年 6月 7日付け:拒絶理由の通知
平成29年11月 9日 :意見書、補正書の提出

第2 本願発明
本願の請求項1から5に係る発明は、平成29年11月9日の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1から5に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は次のとおりのものと認める。
「【請求項1】
二重コーティング構造を形成する方法であって、
延伸されたアクリル基板を備える基板の表面上に、接着性のポリシロキサンコーティングを堆積させることと、
前記接着性のポリシロキサンコーティング上にSiOxCyのプラズマCVD系コーティングを堆積させることとを備え、
二重コーティング構造を有する基板はASTM D-1044-99に記載される手順に従って、摩耗について試験され、この試験は、500gmの負荷が各々にかけられる2つのCS-10F車輪を用いることからなり、二重コーティング構造は、ポリシロキサンコーティングと比較すると1桁以上の耐摩耗性の改善を示し、
二重コーティング構造を有する基板は修正されたASTM D-790試験プロトコルに従った屈曲について試験され、寸法が2.54cm×30.5cm×1.27cm(1″X12″X0.5″)のサンプルが3点曲げ試験にかけられ、二重コーティング構造は、500サイクル後であっても亀裂またはひび割れが見られない、
方法。」

第3 当審拒絶理由の概要
平成29年6月7日付けで当審にて通知した拒絶理由の概要は次のとおりである。

1 この出願は、発明の詳細な説明の記載が下記の点で、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない。


請求項1には「100から200オングストロームの間の厚さを備える、接着性のポリシロキサンコーティングを堆積させる」という事項が記載されているが、発明の詳細な説明には、どのようにすれば「接着性のポリシロキサンコーティング」の厚さが「100から200オングストロームの間」のものを実現できるのか、具体的に開示されていない。

2 この出願の発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の引用文献に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。


引用文献1.特表2003-515480号公報
引用文献2.特開平10-166497号公報
引用文献3.特表2001-525498号公報
引用文献4.国際公開第2004/033204号
引用文献5.特開2003-64304号公報
引用文献6.特開平2-311579号公報

第4 引用文献に記載された発明
1 引用文献1
(1)当審にて通知した拒絶の理由に引用された特表2003-515480号公報(以下、「引用文献1」という。)には、次の事項が図面とともに記載されている。

ア「【0002】
2.従来の技術
プラスチック及び他のポリマーは、広範な応用に有用な物理的特性及び化学的特性を有する市販材料である。例えば、ポリカーボネートは耐破損性に優れているため、自動車のヘッドランプ、安全シールド、眼鏡類及びウィンドウのような多くの製品でガラスに替わるポリマーとなっている。しかし、多くのポリカーボネートはまた、耐摩耗性が低く、紫外(UV)光への曝露で劣化し易い等のように、応用によっては短所となり得る特性も有している。このため、ポリカーボネートは、紫外光又は研摩環境に曝露される自動車のウィンドウ及び他のウィンドウ等の応用には広くは用いられていない。」

イ「【0008】
本発明はまた、多層品の形成方法に関するものでもある。該方法は、基材に第一の層を塗工する工程、及び第一の層の上に第二の層を塗工する工程を備える。第一の層は、式R_(2)Si(OR′)_(2)のジオルガノジオルガノオキシシラン、式RSi(OR′)_(3)のオルガノトリオルガノオキシシラン又は両者の部分縮合物を含んでなり、式中、Rは独立に炭素原子数約1?3のアルキル基、炭素原子数約6?13の芳香族基、ビニル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、γ-グリシドキシプロピル基及びγ-メタクリロキシプロピル基からなる群から選択され、R′は独立に炭素原子数約1?8のアルキル基、炭素原子数約6?20の芳香族基及び水素からなる群から選択される。第二の層は、過剰の酸素中で有機ケイ素材料をプラズマ重合することにより第一の層の上に塗工される。
【0009】
本発明の実施形態による多層品は、プラスチック基材の耐摩耗性を向上させるとともに微小亀裂耐性を向上させる。後述の実施例に記載する実施形態において、第一の層及び第二の層の組み合わせには驚くべき微小亀裂耐性があり、自然又は模擬的な屋外曝露を受けた後にも良好な接着性を有することが実証される。」

ウ「【0017】
当技術分野で周知のアクリルポリマーも基材を形成し得る材料の一つである。アクリルポリマーは、メチルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート及びシクロヘキシルメタクリレート等のような単量体から製造することができる。また、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート及びn-ブチルアクリレートのような置換アクリレート及びメタクリレートも利用してよい。」

エ「【0030】
中間層組成物は、RSi(OCH_(3))_(3)のようなトリアルコキシシランをコロイダルシリカのヒドロゾルに加えて、酸の添加によってpHを所望の水準に調整することにより製造することができる。適当なトリアルコキシシランは、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ及びt-ブトキシの各置換基を含むものであり、これらの置換基は、加水分解を受けると対応するアルコールを遊離し、これにより、被覆組成物に存在するアルコールの少なくとも一部を生成する。酸性水性媒体中にシラノールが形成すると、ヒドロキシル置換基の縮合が生じて-Si-O-Si結合が形成する。縮合は完全ではなく、寧ろシロキサンはケイ素結合ヒドロキシル基を相当量で保持しており、これにより、ポリマーを水-アルコール溶媒に可溶にしている。この可溶性部分縮合物は、SiO-単位3当たり1以上のケイ素結合ヒドロキシル基を典型的に有するシロキサノールポリマーとして特徴付けすることができる。基材上での被覆の硬化中に、これらの残存ヒドロキシルが縮合して、シルセスキオキサンRSiO_(3/2)を生ずる。」

オ「【0034】
図1に示すように、中間層の上に耐摩耗性層が典型的に塗工される。耐摩耗性層30は積層品の耐引掻性を向上させ、典型的には、ケイ素、水素、炭素及び酸素を含んでおり、一般にSiO_(X)C_(Y)H_(Z)と称するプラズマ重合有機ケイ素材料を含んでなる。典型的には、0.5<X<2.4、0.3<Y<1.0及び0.7<Z<4.0である。耐摩耗性層の厚さは典型的には0.5?5.0ミクロンであり、さらに典型的には1.0?4.0ミクロンであり、さらに典型的には2.0?3.0ミクロンである。
【0035】
耐摩耗性層は典型的には、プラズマ物理気相堆積法によって塗工され、この方法では、公知の形式のプラズマ重合設備を用いて容量結合又は誘導結合を利用して系にエネルギを導入する。本発明の実施形態によれば、PECVDを用いて、10^(6)?10^(8)ジュール/キログラム(J/Kg)のパワー密度を用いて有機ケイ素化合物及び過剰の酸素の重合反応及び酸化反応を開始する。パワー密度が相対的に高いと亀裂し易いフィルムが生成する場合がある一方、密度が相対的に低いと耐摩耗性の劣るフィルムが生成する場合がある。典型的には、酸素は、有機ケイ素化合物中でケイ素及び炭素のすべてを酸化させるのに化学量論的に見て必要な量を超えた量で存在する。」

(2)上記記載から、引用文献1には、次の技術的事項が記載されている。

ア 引用文献1に記載された技術は、基材に第一の層を塗工する工程、及び第一の層の上に第二の層を塗工する工程を備える、多層品の形成方法に関するものである(【0008】)。

イ 基材は周知のアクリルポリマーである(【0017】)。

ウ 第一の層は、良好な接着性を有する(【0009】)。

エ 第一の層は、式R_(2)Si(OR′)_(2)のジオルガノジオルガノオキシシラン、式RSi(OR′)_(3)のオルガノトリオルガノオキシシラン又は両者の部分縮合物を含んでなり、部分縮合物の残存ヒドロキシルが縮合して硬化した被覆である(【0008】、【0030】)。

オ 第二の層は、一般にSiO_(X)C_(Y)H_(Z)と称するプラズマ重合有機ケイ素材料を含んでなる耐摩耗性層であり、プラズマ物理気相堆積法によって塗工される(【0034】、【0035】)。

カ 耐摩耗性、微小亀裂耐性、良好な接着性を有する(【0009】)。

(3)これらのことから、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「塗工された二層品の形成方法であって、
アクリルポリマーである基材に、第一の層として、接着性を有する、式R_(2)Si(OR′)_(2)のジオルガノジオルガノオキシシラン、式RSi(OR′)_(3)のオルガノトリオルガノオキシシラン又は両者の部分縮合物を含んでなり、部分縮合物の残存ヒドロキシルが縮合して硬化した被覆を形成し、
第一の層の上に、SiO_(X)C_(Y)H_(Z)をプラズマ物理気相堆積法によって塗工することを備え、
塗工された二層品が、耐摩耗性、微小亀裂耐性、良好な接着性を有する、
方法。」

2 引用文献2
(1)当審にて通知した拒絶の理由に引用された特開平10-166497号公報(以下、「引用文献2」という。)には、次の事項が図面とともに記載されている。

「【0025】認められるだろうように、基材の厚さはその用途に依存して広い範囲にわたって変えることができる。(2以上の基材材料のラミネートとは違って)延伸アクリル樹脂基材だけを含む航空機用透明材料では、典型的には、その延伸アクリル樹脂基材は約0.125?1インチ(約3?25ミリメートル)の厚さを有する。」

(2)上記記載から、引用文献2には、次の技術が記載されている。
「航空機用透明材料として、延伸アクリル樹脂基材を用いる技術。」

第5 引用発明との対比
(1)本願発明と引用発明とを対比する。
引用発明の「塗工された二層品」は、本願発明の「二重コーティング構造」に相当する。
同様に、「アクリルポリマーである基材」は、「アクリル基板を備える基板」に相当する。
また、技術的に見て、引用発明の「接着性を有する、式R_(2)Si(OR′)_(2)のジオルガノジオルガノオキシシラン、式RSi(OR′)_(3)のオルガノトリオルガノオキシシラン又は両者の部分縮合物を含んでなり、部分縮合物の残存ヒドロキシルが縮合して硬化した被覆」は、本願発明の「接着性のポリシロキサンコーティング」に相当する。
さらに、引用発明の「SiO_(X)C_(Y)H_(Z)をプラズマ物理気相堆積法によって塗工すること」は、本願発明の「SiOxCyのプラズマCVD系コーティングを堆積させること」に相当する。

(2)以上のことから、本願発明と引用発明との一致点及び相違点は次のとおりである。
<一致点>
「二重コーティング構造を形成する方法であって、
アクリル基板を備える基板の表面上に、接着性のポリシロキサンコーティングを堆積させることと、
前記接着性のポリシロキサンコーティング上にSiOxCyのプラズマCVD系コーティングを堆積させることとを備える、
方法。」

<相違点1>
本願発明は、「アクリル基板」が、「延伸されたアクリル基板」であるのに対し、引用発明では、アクリル基板が、延伸されたものであるかどうかが明らかでない点。

<相違点2>
本願発明は、「二重コーティング構造を有する基板はASTM D-1044-99に記載される手順に従って、摩耗について試験され、この試験は、500gmの負荷が各々にかけられる2つのCS-10F車輪を用いることからなり、二重コーティング構造は、ポリシロキサンコーティングと比較すると1桁以上の耐摩耗性の改善を示」す特定がなされているのに対し、引用発明では、二重コーティング構造が、耐摩耗性を有するものの、二重コーティング構造を試験する工程がなく、具体的な試験要領等も特定されていない点。

<相違点3>
本願発明は、「二重コーティング構造を有する基板は修正されたASTM D-790試験プロトコルに従った屈曲について試験され、寸法が2.54cm×30.5cm×1.27cm(1″X12″X0.5″)のサンプルが3点曲げ試験にかけられ、二重コーティング構造は、500サイクル後であっても亀裂またはひび割れが見られない」という特定がなされているのに対し、引用発明では、二重コーティング構造が、微小亀裂耐性、良好な接着性を有するものの、二重コーティング構造を試験する工程がなく、具体的な試験要領等も特定されていない点。

第6 判断
以下、上記相違点について検討する。

1 相違点1について
引用文献1の【0002】に記載されているように、引用発明は、プラスチックやポリマーで形成されたウィンドウのコーティングを意図した技術であり、アクリル基板をウィンドウとして用いる際に、延伸されたアクリル基板を用いることは、引用文献2に例示されるように、当業者にとって従来から周知の技術的事項である。
そうすると、引用発明も、窓としてアクリル基板を用いるのであるから、具現化にあたり、窓に通常用いられているアクリル材料の中から、適宜選択し、延伸されたアクリル基板を用ることに困難性があったものとは認められない。

2 相違点2について
引用発明においても、耐摩耗性は求められている。
したがって、引用発明において、より高い耐摩耗性を求めることは十分に想到しうる事項にすぎない。
そして、請求項には「ポリシロキサンコーティングと比較すると1桁以上の耐摩耗性の改善」と記載されているものの、本願発明における耐摩耗性の具体的な数値は不明である。
また、明細書全般を参照しても、引用発明や従来のプラズマCVD系コーティングでは達成できなかった耐摩耗性が、本願発明で初めて達成できたとする事実も認められない。
そもそも、単なる「ポリシロキサンコーティング」と「SiOxCyのプラズマCVD系コーティング」自体が、1桁以上の耐摩耗性の差異があるものとも考えられる。
引用発明においても、耐摩耗性が求められている以上、出願時点で公知のプラズマCVD系コーティングの中から、耐摩耗性の高いコーティングを選択することに困難性があったものとは認められない。
言い換えれば、本願発明においては、具体的な試験要領が記載されているが、相違点について当業者が理解するところは、「耐摩耗性」の向上を図る手順についての技術思想であり、この点は既に対比で一致していることが明らかであるから、相違点2に係る構成は、形成済みの物品を左右するものではない。そして、当該相違点2に係る事項は、当業者に周知慣用の試験の実施にすぎないことが明らかである。
そうすると、既に二重コーティング構造はできあがっており、相違点は形成済みの物品の性質を定法の試験要領にて確認検査することを示しているに過ぎず、意見書を参照しても、相違点2に係る構成に格別な点は認められない。

3 相違点3について
引用発明においても、微小亀裂耐性、良好な接着性は求められている。
したがって、引用発明において、より高い微小亀裂耐性、接着性を求めることは十分に想到しうる事項にすぎない。
そして、特定の試験方法で「500サイクル後」とは記載されているものの、明細書全般を参照しても、従来技術との比較もなく、引用発明では達成できなかった微小亀裂耐性、接着性が、本願発明で初めて達成できたとする事実も認められない。
本願発明においては、具体的な試験要領が記載されているが、相違点について当業者が理解するところは、「微小亀裂耐性、接着性」の向上を図る手順についての技術思想であり、この点は既に対比で一致していることが明らかであるから、相違点3に係る構成は、形成済みの物品を左右するものではない。そして、当該相違点3に係る事項は、当業者に周知慣用の試験の実施にすぎないことが明らかである。
そうすると、既に二重コーティング構造はできあがっており、相違点は形成済みの物品の性質を定法の試験要領にて確認検査することを示しているに過ぎず、意見書を参照しても、相違点3に係る構成に格別な点は認められない。

そもそも、本願明細書の【0002】に「その上、航空機の窓は、飛行中、航空機の内側と外側との間の圧力の差によって引き起こされる差圧に晒される。この差圧によって、窓は屈曲し、したがって大半のコーティングに亀裂が入る可能性があり・・・」と記載されている。
そうすると、相違点3に係る曲げ試験は、差圧による影響を考慮したものと考えられる。「500サイクル後」ということは、500回の曲げ試験後と理解できるが、航空機の場合、1回の飛行で1回窓が屈曲すると考えられるところ、500回の飛行に耐えられるということと推測はできる。しかしながら、航空機の場合、1日に4、5回離着陸することは一般的であり、100日程度は問題ないことを確認したことにどのような技術的な意義があるのか明細書からは理解することができないことからも、相違点3に係る事項に、通常想到し得ない創意工夫が必要であったものと認めることはできない。

4 そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本願発明の奏する作用効果は、引用発明及び引用文献2に記載された技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。

5 したがって、本願発明は、引用発明及び引用文献2に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第7 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明及び引用文献2に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2017-12-27 
結審通知日 2018-01-09 
審決日 2018-01-31 
出願番号 特願2013-87616(P2013-87616)
審決分類 P 1 8・ 536- WZ (B05D)
P 1 8・ 121- WZ (B05D)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 宮澤 尚之細井 龍史  
特許庁審判長 西村 泰英
特許庁審判官 近藤 裕之
平岩 正一
発明の名称 旅客機の窓用の耐久性のある透明コーティング  
代理人 園田・小林特許業務法人  

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