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審決分類 審判 一部申し立て 2項進歩性  B01D
審判 一部申し立て 1項3号刊行物記載  B01D
審判 一部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  B01D
審判 一部申し立て 特36条4項詳細な説明の記載不備  B01D
管理番号 1341994
異議申立番号 異議2017-701159  
総通号数 224 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2018-08-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-12-07 
確定日 2018-06-06 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6143808号発明「水溶液中の溶質成分の抽出法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6143808号の特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項[1、2、4-6]について訂正することを認める。 特許第6143808号の請求項2、3、5、6に係る特許を維持する。 特許第6143808号の請求項1及び4に係る特許についての申立を却下する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6143808号の請求項1ないし6に係る特許についての出願は、平成27年5月28日に出願されたものであって、平成29年5月19日に特許の設定登録(特許掲載公報の発行日 平成29年6月7日)がされ、その後、その特許に対して特許異議申立人 菖蒲谷道広により、請求項1、4、5及び6に係る特許について特許異議の申立てがされ、平成30年3月22日付けで取消理由が通知され、平成30年5月15日付けで訂正請求がなされると共に意見書が提出されたものである。

第2 訂正請求について
1.訂正の内容
本件訂正請求による訂正の内容は以下のア)?オ)のとおりである。
ア.訂正事項1
訂正前の特許請求の範囲の請求項1を削除する。
イ.訂正事項2
訂正前の特許請求の範囲の請求項2の「凍結濃縮法が、界面前進凍結濃縮法である請求項1に記載の方法。」とあるものを、訂正前の請求項1を引用するものから独立形式に改め、「水溶液もしくは疎水性成分が分散した水溶液から、疎水性溶媒を用いて成分を抽出または回収する液々抽出法において、界面前進凍結濃縮法によって水相から水を除去しつつ抽出または回収を行う方法。」に訂正する。
ウ.訂正事項3
訂正前の特許請求の範囲の請求項4を削除する。
エ.訂正事項4
訂正前の特許請求の範囲の請求項5の「請求項1乃至4に記載の方法を用いる香気成分の抽出または回収方法。」とあるものを、請求項1乃至4を引用するものから請求項2又は3を引用するものとし、「請求項2又は3に記載の方法を用いる香気成分の抽出または回収方法。」に訂正する。
オ.訂正事項5
訂正前の特許請求の範囲の請求項6を、訂正前の請求項5を引用するものから、訂正後の請求項5を引用するものに訂正する。

2.訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否、一群の請求項、独立特許要件について
ア.訂正事項1について
訂正事項1は、訂正前の請求項1を削除するものであって、その他に何ら特定事項を加減するものではないので、特許請求の範囲を減縮するものにあたるから、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号の規定に適合し、また、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであるから、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合し、さらに、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではないので、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合するものである。

イ.訂正事項2について
訂正事項2は、訂正前の請求項2が訂正前の請求項1の記載を引用する記載であるところ、同請求項1を引用しないものとした上で、請求項間の引用関係を解消して、独立請求項の形式へ改めるための訂正であって、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとするものだから、特許法第120条の5第2項ただし書き第4号の規定に適合するものである。
そして、訂正事項2は、何ら実質的な変更を伴うものではないので、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであるから、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合し、さらに、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではないので、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合するものである。

ウ.訂正事項3について
訂正事項3は、訂正前の請求項4を削除するものであって、その他に何ら特定事項を加減するものではないので、特許請求の範囲を減縮するものにあたるから、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号の規定に適合し、また、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであるから、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合し、さらに、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではないので、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合するものである。

エ.訂正事項4について
訂正事項4については、訂正前の請求項5が請求項1乃至4を引用していたところ、訂正事項1によって請求項1を削除し、訂正事項3によって請求項4を削除したため、訂正後の請求項5が引用する請求項を請求項2又は3とするもので、これは特許請求の範囲を減縮するものにあたるから、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号の規定に適合するものである。
そして、訂正事項4は、何ら実質的な変更を伴うものではないので、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであるから、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合し、さらに、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではないので、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合するものである。

オ.訂正事項5について
訂正事項5については、訂正前の請求項6が訂正前の請求項5を引用し、訂正前の請求項5が訂正前の請求項1乃至4を引用していたところ、訂正事項1によって訂正前の請求項1を削除し、訂正事項3によって訂正前の請求項4を削除したため、当該訂正前の請求項1及び4に対する引用関係の解消を目的として訂正前の請求項5を訂正したことから、訂正後に、請求項5を引用する請求項6の範囲が減縮されるに至ったものである。
したがって、この訂正は、実質的には訂正前の請求項6の範囲から請求項2に記載の技術を含まない範囲を除くものであるので特許請求の範囲を減縮するものにあたるから、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号の規定に適合する。
そして、訂正事項5は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであるから、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合し、さらに、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではないので、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合するものである。

カ.一群の請求項について
訂正事項1?5に係る訂正前の請求項1、2、4-6は、訂正前の請求項1を直接また間接的に引用しているものであって、訂正事項1及び3により削除される訂正前の請求項1及び4に連動して訂正されるものである。
よって、訂正前の請求項2、5、6に対応する訂正後の請求項2、5、6は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項にあたる。

キ.独立特許要件について
i)本件特許の設定登録時の請求項2及び3に係る特許に対して特許異議の申立がなされていないが、請求項2(請求項3は請求項2を引用する。)は訂正事項2に関して訂正請求がなされた。
ii)ここで、訂正されて異議申立のなされていない請求項に係る独立特許要件に関する特許法第120条の5第9項において特許法第126条第7項が準用される場合についてみてみる。
同第7項中「第1項ただし書第1号又は第2号」とあるのは「特許異議の申立てがされていない請求項に係る第1項ただし書第1号又は第2号」と読み替えるものであり、同第1号は特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、同第2号は誤記又は誤訳の訂正を目的とするものであるところ、訂正事項2の訂正は、上記「2.イ.」でみたように、独立請求項の形式へ改めるための訂正なので、特許法第120条の5第2項ただし書き第4号の「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものであり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものでも、誤記又は誤訳の訂正を目的とするものでもない。
iii)したがって、訂正事項2の訂正がなされた訂正後の請求項2に係る発明について、特許法第126条第7項を準用する特許法第120条の5第9項は適用されないから、独立特許要件の判断を要しない。
また、請求項2を引用する請求項3は実質的に訂正されていないので、同様に独立特許要件の判断を要しない。

3.結言
以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は、
請求項1、4、5、6について、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とし、請求項2について、特許法第120条の5第2項ただし書き第4号に掲げる事項を目的とし、かつ、請求項1、2、4-6について、同条第4項及び第9項において準用する同法第126条第4項から第6項までの規定に適合する。
よって、訂正後の請求項[1、2、4-6]について訂正を認める。

第3 特許異議の申立てについて
1.本件発明
本件訂正請求により訂正された請求項2、3、5、6に係る発明は、その特許請求の範囲の請求項2、3、5、6に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。

【請求項1】削除

【請求項2】水溶液もしくは疎水性成分が分散した水溶液から、疎水性溶媒を用いて成分を抽出または回収する液々抽出法において、界面前進凍結濃縮法によって水相から水を除去しつつ抽出または回収を行う方法。

【請求項3】界面前進凍結濃縮法が、固液界面付近で液相を撹拌しつつ行う請求項2に記載の方法。

【請求項4】削除

【請求項5】請求項2又は3に記載の方法を用いる香気成分の抽出または回収方法。

【請求項6】請求項5の方法を用いた香料組成物の製造方法。

2.取消理由の概要
当審は、申立人の提出した後記する証拠と共に、以下の概要の取消理由A(特許異議申立人の全ての申立理由)及び取消理由B(当審で発見したもの)を通知した。

<取消理由A>
A-1.本件発明1及び5について
本件発明1及び本件発明5は、甲第2乃至11号証の記載を参酌すれば、同発明が甲第1号証に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号に該当し特許を受けることができないものであるから、同発明に係る特許は取り消されるべきものである。

A-2.記載不備について
本件特許明細書には、例えば実施例1ないし5で「界面前進凍結濃縮装置」を使用(【0035】【0045】【0054】【0060】【0065】)することが記載されているのみで、「界面前進凍結濃縮法」以外の凍結濃縮法を発明とすることの記載はないにもかかわらず、本件発明1及び4ないし6は「界面前進凍結濃縮法」以外の凍結濃縮法を含むものとなっている。
したがって、本件発明1及び4ないし6は、発明の詳細な説明に記載されたものでないので、特許法第36条第6項第1号の規定に適合せず、また、発明の詳細な説明は当業者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に発明が記載されているものでないので特許法第36条第4項第1号の規定に適合せず、同発明に係る特許は取り消されるべきものである。

<取消理由B>
B-1.本件発明4について
甲第1号証には「有機抽出溶媒の凝固点は-10℃より低く、かつ水と共溶しないようにしなければなら」ない(甲1-1[0022])と記載されるのみで、「有機抽出溶媒」として「油脂」を除外することの記載も示唆も無く、一般に「香気成分」の有機抽出溶媒として植物性油脂を用いることは、本件出願前の周知技術(例えば、特開2009-268430号公報【0009】【0010】を参照。)であり、また、植物性油脂として、あまに油(凝固点-18?-17℃)、ひまし油(凝固点-18?-10℃)、桐油(凝固点-21?-17℃)が存在することも、先行技術文献を示すまでもなく、本件出願前の周知技術であることから、甲第1号証に記載された発明において、「石油エーテル、酢酸エチルまたはn-ヘキサン」(同[0022])に代えて「有機抽出溶媒」として「凝固点は-10℃より低」い「油脂」を用いることに格別の困難性は見いだせない。
したがって、本件発明4は、甲第1号証に記載された発明及び他の甲各号証に記載の技術手段に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるので、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、同発明に係る特許は取り消されるべきものである。

B-2.本件発明6について
本件発明では「香気成分」の定義はなく、「o-キシレン」「ホルムアルデヒド」「ジメチルアニリン」「クロロベンゼン」等も甲第2ないし11号証を参酌すると、「香気成分」であると理解される。
すると、甲第1号証には、「o-キシレン」「ホルムアルデヒド」「ジメチルアニリン」「クロロベンゼン」等(甲1-1[0027])を不純物として抽出除去することが記載されているとしても、これらは「香気成分」としても認識されるものであるので、抽出されたこれらを用いて「香料組成物」を製造しようとすることに格別の困難性は見いだせない。
したがって、本件発明6は、甲第1号証に記載された発明及び他の甲各号証に記載の技術手段に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるので、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、同発明に係る特許は取り消されるべきものである。

<証拠>
○甲第1号証:中国特許出願公開第102179063号明細書
・甲第1号証-1:甲第1号証の全和訳
○甲第2号証:J.Agric.Food Chem.,2000,Vol.48,No.4,pp.1307-1314
・甲第2号証-1:甲第2号証の関連部分の和訳
○甲第3号証:J.Agric.Food Chem.,2008,Vol.56,No.8、2780-2787
・甲第3号証-1:甲第3号証の関連部分の和訳
○甲第4号証:Chemical Senses,14,163-173,1989,pp.1-17
・甲第4号証-1:甲第4号証の関連部分の和訳
○甲第5号証:「N,N-ジメチルアニリン N,N-Dimethylaniline CAS No.121-69-7」、13901の化学商品、化学工業日報社、2001年1月23日、673?674頁
○甲第6号証:「2,3-キシリジン 2,3-Dimethylaniline CAS登録番号87-59-2」、国際化学物質安全性カード(ICSC)日本語版(http://www.nihs.go.jp/ICSC/)、作成日2007.04
○甲第7号証:「2,4-キシリジン 2,4-Dimethylaniline CAS登録番号95-68-1」、国際化学物質安全性カード(ICSC)日本語版(http://www.nihs.go.jp/ICSC/)、作成日2007.04
○甲第8号証:「2,5-キシリジン 2,5-Dimethylaniline CAS登録番号95-78-3」、国際化学物質安全性カード(ICSC)日本語版(http://www.nihs.go.jp/ICSC/)、作成日2007.04
○甲第9号証:「2,6-キシリジン 2,6-Dimethylaniline CAS登録番号87-62-7」、国際化学物質安全性カード(ICSC)日本語版(http://www.nihs.go.jp/ICSC/)、作成日2007.04
○甲第10号証:「3,4-キシリジン 3,4-Dimethylaniline CAS登録番号95-64-7」、国際化学物質安全性カード(ICSC)日本語版(http://www.nihs.go.jp/ICSC/)、作成日2007.04
○甲第11号証:「3,5-キシリジン 3,5-Dimethylaniline CAS登録番号108-69-0」、国際化学物質安全性カード(ICSC)日本語版(http://www.nihs.go.jp/ICSC/)、作成日2007.04
○甲第12号証:日本食品工学会誌、Vol.14,No.4,pp.163-168,Dec.2013
○甲第13号証:「界面前進凍結濃縮法による低コスト濃縮装置開発及び食品新素材への応用」、平成26年度ものづくり中小企業・小規模事業者等連携事業創造促進事業戦略的基盤技術高度化支援事業、研究開発成果等報告書概要版、平成27年3月、(委託者)中部経済産業局、(委託先)公益財団法人石川県産業創出支援機構
○甲第14号証:特許第5656037号公報
○甲第15号証:特開2014-8492号公報
○甲第16号証:合成香料 化学と商品知識、印藤元一、化学工業日報社、1996年3月6日、pp.608?609

第4 取消理由についての判断
上記訂正により、本件発明1及び4は削除され、本件発明5及び6は取消理由の通知されていない本件発明2又は本件発明3(本件発明2を引用)を直接又は間接的に引用する本件訂正発明5及び6に訂正された。
そこで、上記取消理由についてみると、
i)取消理由A-1については、訂正前の本件発明1と、訂正前の本件発明1を引用する訂正前の本件発明5に対して通知したものであるところ、上記訂正により、本件発明1は削除され、本件発明5は取消理由の通知されていない本件発明2又は3を引用するものに訂正されたので、取消理由の対象が存在しなくなり、同取消理由は解消された。
ii)取消理由A-2については、上記訂正により、本件発明1及び4は削除され、本件発明5は取消理由の通知されていない本件発明2又は3を引用するものに訂正され、本件発明6は訂正された本件発明5を引用するものに訂正されたので、「界面前進凍結濃縮法」を用いるもののみになり、他の凍結濃縮法を含むものではなくなったので、同取消理由は解消された。
iii)取消理由B-1については、上記訂正により、本件発明4は削除されたので、取消理由の対象が存在しなくなり、同取消理由は解消された。
iv)取消理由B-2については、訂正前の本件発明1を引用する訂正前の本件発明5をさらに引用する本件発明6に対して通知したものであるところ、上記訂正により、本件発明6は取消理由の通知されていない本件発明2又は3を引用する本件発明5を引用するものに訂正され、同取消理由は解消された。

そして、甲第1ないし16号証の何れにも、訂正された本件発明2に記載の「界面前進凍結濃縮法」によって水相から水を除去しつつ行われる「液々抽出法」については記載も示唆もない。
特に、甲第12ないし15号証には「界面前進凍結濃縮法」については記載されているものの、疎水性溶媒を用いること(液々抽出法)については記載も示唆も無い。

第5 むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立理由及び当審取消理由によっては、本件請求項2、3、5、6に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項2、3、5、6に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
また、請求項1及び4に係る特許は訂正により削除されたため、本件特許の請求項1及び4に対して特許異議申立人 菖蒲谷道広がした特許異議の申立てについては、対象となる請求項が存在しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】(削除)
【請求項2】
水溶液もしくは疎水性成分が分散した水溶液から、疎水性溶媒を用いて成分を抽出または回収する液々抽出法において、界面前進凍結濃縮法によって水相から水を除去しつつ抽出または回収を行う方法。
【請求項3】
界面前進凍結濃縮法が、固液界面付近で液相を撹拌しつつ行う請求項2に記載の方法。
【請求項4】(削除)
【請求項5】
請求項2又は3に記載の方法を用いる香気成分の抽出または回収方法。
【請求項6】
請求項5の方法を用いた香料組成物の製造方法。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2018-05-25 
出願番号 特願2015-108818(P2015-108818)
審決分類 P 1 652・ 113- YAA (B01D)
P 1 652・ 537- YAA (B01D)
P 1 652・ 121- YAA (B01D)
P 1 652・ 536- YAA (B01D)
最終処分 維持  
前審関与審査官 神田 和輝  
特許庁審判長 新居田 知生
特許庁審判官 中澤 登
豊永 茂弘
登録日 2017-05-19 
登録番号 特許第6143808号(P6143808)
権利者 曽田香料株式会社
発明の名称 水溶液中の溶質成分の抽出法  

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