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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06Q
管理番号 1343797
審判番号 不服2017-16045  
総通号数 226 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-10-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-10-30 
確定日 2018-09-28 
事件の表示 特願2014-543025「法人情報提供装置及びサーバプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 5月 1日国際公開、WO2014/064757、請求項の数(18)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2012年(平成24年)10月22日を国際出願日とする出願であって、平成28年12月14日付けの拒絶理由通知に応答して、平成29年3月9日に意見書及び手続補正書が提出され、平成29年7月25日付けで拒絶査定(原査定)がされた。これに対し、平成29年10月30日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正書(以下、この手続補正書による手続補正を「本件補正」という。)が提出されたものである。


第2 原査定の概要
原査定(平成29年7月25日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

本願請求項1-20に係る発明は、以下の引用文献1-7に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
1.特開2010-26602号公報
2.特開2002-328939号公報
3.特開2011-197987号公報
4.特開2004-362158号公報
5.特開2008-71206号公報
6.特開2005-25620号公報
7.特開2004-362241号公報


第3 審判請求時の補正について
審判請求時の補正は、特許法第17条の2第3項から第6項までの要件に違反しているものとはいえない。
審判請求時の補正は、原査定時の請求項1、3について請求項10に限定を加えた構成要件を追記するとともに当該請求項10を削除し、原査定時の請求項11、13についても原査定時の請求項20に基づき請求項1、3と同様の補正を行ったものであるから、請求項の削除及び特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、「第4 本願発明」から「第6 対比・判断」までに示すように、補正後の請求項1-18に係る発明は、独立特許要件を満たすものである。


第4 本願発明
本願請求項1-18に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明18」という。)は、平成29年10月30日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-18に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1は以下のとおりの発明である。

「【請求項1】
ユーザ端末に法人情報を提供する法人情報提供装置において、
複数の法人のWebサイトからWebページを定期的に収集するクローラ部と、
Webページを蓄積する記憶装置でなるWebページ保持部と、
法人情報に関する所定の情報項目(以下、法人概要項目)の集合が統一法人情報として定義されており、前記法人ごとにWebページ保持部が蓄積するWebページからその法人概要項目に該当する法人情報を抽出し、当該法人の統一法人情報を作成する統一法人情報生成部と、
前記法人ごとに統一法人情報を蓄積する記憶装置でなる法人情報保持部と、を備えており、
統一法人情報生成部は、前記法人ごとに、抽出した最新の前記法人情報を法人情報保持部が蓄積する当該法人の過去の統一法人情報の法人情報と比較して変化を検出し、それによって最新の法人情報による統一法人情報と、最新の統一法人情報と過去の統一法人情報の差異表示とを作成して法人情報保持部に蓄積するものであり、
前記差異表示は、前記変化を検出した法人の過去の統一法人情報と共に画面表示される当該法人の最新の統一法人情報の中で前記変化を検出した法人情報に付す文字飾りによる強調表示又は前記変化を検出した法人情報の表示枠に付す背景飾りによる強調表示であり、
さらに前記法人情報提供装置は、前記法人ごとに、複数の前記法人概要項目と当該複数の前記法人概要項目に対応する最新の法人情報とを有する前記最新の統一法人情報を表示する最新の統一法人情報枠と、前記最新の統一法人情報枠にある前記複数の前記法人概要項目と当該複数の前記法人概要項目に対応する過去の法人情報とを有する前記過去の統一法人情報を表示する過去の統一法人情報枠とを並べて表示する法人情報画面を生成する制御部を備えることを特徴とする法人情報提供装置。」

本願発明2は、概略、本願発明1を減縮した発明である。

本願発明3は、以下の通りの発明である。
「【請求項3】
ユーザ端末に法人情報を提供する法人情報提供装置において、
複数の法人のWebサイトからWebページを定期的に収集するクローラ部と、
Webページを蓄積する記憶装置でなるWebページ保持部と、
法人情報に関する所定の情報項目(以下、法人概要項目)の集合が統一法人情報として定義されており、前記法人ごとにWebページ保持部が蓄積するWebページからその法人概要項目に該当する法人情報を抽出し、当該法人の統一法人情報を作成する統一法人情報生成部と、
前記法人ごとに統一法人情報を蓄積する記憶装置でなる法人情報保持部と、を備えており、
統一法人情報生成部は、前記法人ごとに、抽出した最新の前記法人情報を法人情報保持部が蓄積する当該法人の過去の統一法人情報の法人情報と比較して変化を検出し、それによって最新の法人情報による統一法人情報と、最新の統一法人情報と過去の統一法人情報の差異表示とを作成して法人情報保持部に蓄積するものであり、
前記法人情報保持部は、複数の法人の統一法人情報を蓄積しており、
前記統一法人情報生成部は、前記変化を検出すると、法人情報保持部が保持する他法人の統一法人情報を検索し、共通する法人情報を含む他法人の法人名を、前記変化を検出した法人の統一法人情報の関連法人情報として作成するものであり、
さらに前記法人情報提供装置は、前記法人ごとに、複数の前記法人概要項目と当該複数の前記法人概要項目に対応する最新の法人情報とを有する前記最新の統一法人情報を表示する最新の統一法人情報枠と、前記最新の統一法人情報枠にある前記複数の前記法人概要項目と当該複数の前記法人概要項目に対応する過去の法人情報とを有する前記過去の統一法人情報を表示する過去の統一法人情報枠とを並べて表示する法人情報画面を生成する制御部を備えることを特徴とする法人情報提供装置。」

本願発明4-6は、概略、本願発明3を減縮した発明である。

本願発明7-9は、概略、本願発明1ないし本願発明6のいずれかを減縮した発明である。

本願発明10-18は、概略、本願発明1-9の内容をプログラムのカテゴリーで記載した発明である。


第5 引用文献、引用発明等

1.引用文献1について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0037】
本発明は、企業情報提供サービスシステムにおいて、対象企業数及び企業情報量(調査項目)を豊富にし、最新の企業情報を随時更新して情報内容の信頼度を高めるという目的を達成するために、インターネットを介して利用者に企業情報を提供する企業情報提供サービスシステムにおいて、社名、住所、電話番号等の基本情報に加えて電子メールアドレス等の独自の付属情報を含む各種の企業情報を収集する情報収集手段と、少なくとも電話帳に掲載されている各企業に固有の識別コードを付与する識別コード付与手段と、該識別コードと前記企業情報とを当該企業ごとに対応付けて格納する企業情報用データベースと、該企業情報用データベースに格納された企業情報を随時更新する更新手段とを備え、最新の各種企業情報を一元的に統合管理できるように構成したことにより実現した。」

「【0040】
図1は本実施例に係る企業情報提供サービスシステムを示す全体構成図である。同図において、1は企業情報提供サービスセンタ(企業情報配信業者)に設置された情報提供サーバあって、外部業者等のアプリケーションと連携しつつ、少なくとも22種類以上の各種企業情報が一元的に集約・管理されている。情報提供サーバ1は、情報収集手段2と、企業情報用のデータベースから成る情報格納手段3及び更新手段4とを備えている。
【0041】
情報収集手段2は対象企業に関する企業情報を収集するものであり、該企業情報には基本情報及び独自情報(属性情報)が含まれる。前記基本情報は各企業の基本的な情報であって、社名、所在地、電話番号、設立年月日、資本金、代表者名等が含まれる。又、独自情報は基本情報以外の企業に関連する情報であって、電子メールアドレス、ファックス番号、URL等が含まれる。
【0042】
尚、インターネット5上で企業情報を収集する場合は、たとえば「検索ロボット」と呼ばれる自動検索エンジンにてウェブサイトや電子掲示板(BBS)に公開されているコンテンツを巡回収集し、該コンテンツの中から目的とする企業情報を自動的に取得することができる。
【0043】
前記企業情報とくに独自情報の一部は、当該企業情報の電子データを保有する複数の外部団体(民間又は公的なデータ保有事業体を含む)6,6,6…、例えば報道機関、放送・通信メディア(例えば日経テレコム21等)、金融機関若しくはデータバンク等の民間業者又は行政機関(外郭団体、特殊行政法人を含む)のシステムに格納されているデータと連携して収集管理される。
【0044】
さらに、情報提供サーバ1は、少なくとも電話帳に掲載されている全国の企業について個別に識別コードを付与する識別コード付与手段7と、該識別コードと各種企業情報とを当該企業ごとに一意に対応付ける情報対応付け手段8とを備えている。情報対応付け手段8によって対応付けられた識別コードと各種企業情報は、情報格納手段3としての複数のデータベースDB,DB,DB…に識別コードごとに分類整理して蓄積・格納されている。又、上記更新手段4は、各データベースDB,DB,DB…に蓄積・格納された企業情報を随時自動的に更新する。」

「【0046】
上記企業情報は、情報提供サーバ1よりインターネット5を介して利用者である企業(個人を含む。)側に設置されたクライアント端末9,9,9…にリアルタイムで配信できるように構成されている。企業情報の利用者には、利用者参加型の情報提供サービスシステムに登録した会員企業と、未だ登録していない非会員企業とが含まれる。そして、利用者が情報提供サーバ1のウェブサイト会員用画面にアクセスする際は、認証処理部(図示せず)により登録番号とパスワードによる本人確認が要求される。」

「【0064】
本発明の企業情報提供サービスシステムでは、一元管理される具体的な企業情報は、図2に示す複数、例えば22種類のデータベースDB1?DB22にそれぞれ格納されている。本発明では、各企業情報についてデータクレンジング・名寄せ、即ち、不足している項目のデータを補充したり、或いは、陳腐化したデータを削除して有効なデータに修正・変更又は表記の統一化を行う。」

「【0087】
上記の如く本発明によると、情報収集手段により、社名、電話番号等の基本情報に加えて電子メールアドレス等の独自の付属情報を含む企業情報を収集する。そして、少なくとも電話帳に掲載された日本全国に存在する企業を対象として、企業毎に識別コードを付与する。この場合、電話帳に掲載されている企業の数は約800万件?1000万件であるが、本発明は、電話帳に掲載されていない企業、即ち、新設の法人情報に関する社名や所在地などの情報も独自のルート、例えば、ウェブサイト上から自動検索するルート等により収集される。
【0088】
又、識別コードと企業情報は相互に対応付けて企業情報用データベースに検索可能に格納されて更新手段4により随時自動更新される。従って、識別コードと対応する企業毎に最新の企業情報が統合・一元化処理される。そのため、利用者は必要な企業情報を識別コードにより検索することで、最新の各種企業情報をインターネット5上から取得できる。」

したがって、上記引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「利用者側に設置されたクライアント端末に企業情報を配信する情報提供サーバであって、
情報収集手段2と、
企業情報用のデータベースから成る情報格納手段3と、
更新手段4とを備え、
前記情報収集手段2は企業情報を収集するものであり、自動検索エンジンにてウェブサイトや電子掲示板(BBS)に公開されているコンテンツを巡回収集し、該コンテンツの中から目的とする企業情報を自動的に取得し、
各企業に固有の識別コードが付与され、
各種企業情報は、情報格納手段3としての複数のデータベースに識別コードごとに分類整理して蓄積・格納され、
各企業情報はデータクレンジング・名寄せされ、表記の統一化が行われ、
前記更新手段4は、各データベースに蓄積・格納された企業情報を随時自動的に更新する、
情報提供サーバ。」

2.引用文献2について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2には、段落【0051】-【0076】の記載からみて、「Webサイトにアクセスして公開されている情報を抽出し、最新の情報と過去の情報を比較して差分情報を生成する」という技術的事項が記載されている。

3.引用文献3について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献3には、段落【0143】-【0144】の記載からみて、「顧客の状況に応じて推奨商品を抽出する」という技術的事項が記載されている。

4.引用文献4について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献4には、段落【0044】の記載からみて、「地図上に施設のアイコンを表示し、ユーザによりアイコンが選択されると当該施設に関する情報を表示する」という技術的事項が記載されている。

5.引用文献5について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献5には、段落【0014】の記載からみて、「地図上に複数の施設を集約したアイコンを表示し、利用者によりアイコンが選択されるとアイコンに含まれる施設一覧を表示する」という技術的事項が記載されている。

6.引用文献6について
原査定において周知技術を示す文献として引用された引用文献6には、段落【0002】,【0052】-【0054】,図6,9,10の記載からみて、「ウェブページの更新を通知する技術に関して、更新前後のページの変更内容を識別可能に表示する」という技術的事項が記載されている。

7.引用文献7について
原査定において周知技術を示す文献として引用された引用文献7には、段落【0014】の記載からみて、「文書更新内容を表示するにあたり、差分を強調表示する」という技術的事項が記載されている。


第6 対比・判断

1.本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。

本願発明における「法人」は、「企業」を含むものであるから、引用発明の「企業情報」は本願発明1の「法人情報」に相当する。

引用発明の「利用者側に設置されたクライアント端末」は本願発明1の「ユーザ端末」に相当する。引用発明の「企業情報を配信する情報提供サーバ」は、配信によって法人情報を提供する装置であるから、本願発明1の「法人情報を提供する法人情報提供装置」に相当する。

引用発明は「情報収集手段2」を備え、当該情報収集手段2は「企業情報を収集するものであり、自動検索エンジンにてウェブサイトや電子掲示板(BBS)に公開されているコンテンツを巡回収集し、該コンテンツの中から目的とする企業情報を自動的に取得」するものである。引用発明の「ウェブサイト」は、法人情報が掲載されたものであって、対象となる法人は複数存在するから、本願発明1の「複数の法人のWebサイト」に相当する。引用発明の「コンテンツ」は、ウェブサイトで公開されているコンテンツであるから、本願発明1の「Webページ」に相当する。引用発明の「情報収集手段2」は「自動検索エンジン」によりWebページを「巡回収集」するものであり、巡回収集は自動的に所定のタイミングで行われるから、Webページを「定期的に収集する」機能を備えているといえる。以上より、引用発明の「情報収集手段2」は、本願発明1の「複数の法人のWebサイトからWebページを定期的に収集するクローラ部」に相当する。

引用発明の「情報収集手段2」は、複数の法人のWebサイトからWebページを定期的に収集するものであり、収集されたWebページの中から目的とする法人情報を取得する機能を有する。コンピュータが情報を取得し解析するにあたり、取得した情報を記憶する記憶手段を備えることは技術常識であるから、引用発明は収集したWebページを記憶する記憶手段を備えている。引用発明の当該記憶手段は本願発明1の「Webページを蓄積する記憶装置でなるWebページ保持部」に相当する。

引用発明は「企業情報用のデータベースから成る情報格納手段3」を備えており、当該情報格納手段3に格納される企業情報は、各企業に付与される識別コードごとに「分類整理」され、さらに「データクレンジング・名寄せされ、表記の統一化」が行われるものである。引用発明において情報格納手段3に格納される企業情報は、企業の識別コードごとに分類整理されるから、「法人ごとに」蓄積されるものであるといえる。引用発明において法人情報は「表記の統一化」が行われるが、「表記の統一化」を行うためには情報項目の集合を統一定義する必要があるから、引用発明は「法人情報に関する所定の情報項目(以下、法人概要項目)の集合が統一法人情報として定義」されている、との構成を有する。そして、引用発明において法人情報は「情報収集手段2」によって収集されたWebページから取得される。以上より、引用発明は本願発明1の「法人情報に関する所定の情報項目(以下、法人概要項目)の集合が統一法人情報として定義されており、前記法人ごとにWebページ保持部が蓄積するWebページからその法人概要項目に該当する法人情報を抽出し、当該法人の統一法人情報を作成する統一法人情報生成部」に相当する構成を備えているといえる。

引用発明は「企業情報用のデータベースから成る情報格納手段3」を備えている。当該情報格納手段3に格納される企業情報は識別コードごとに分類整理され、表記の統一化が行われたものであるから、引用発明は本願発明1の「前記法人ごとに統一法人情報を蓄積する記憶装置でなる法人情報保持部」に相当する構成を備えているといえる。

したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。

(一致点)
「ユーザ端末に法人情報を提供する法人情報提供装置において、
複数の法人のWebサイトからWebページを定期的に収集するクローラ部と、
Webページを蓄積する記憶装置でなるWebページ保持部と、
法人情報に関する所定の情報項目(以下、法人概要項目)の集合が統一法人情報として定義されており、前記法人ごとにWebページ保持部が蓄積するWebページからその法人概要項目に該当する法人情報を抽出し、当該法人の統一法人情報を作成する統一法人情報生成部と、
前記法人ごとに統一法人情報を蓄積する記憶装置でなる法人情報保持部と、を備える、
法人情報提供装置。」

(相違点)
(相違点1)本願発明1は「統一法人情報生成部は、前記法人ごとに、抽出した最新の前記法人情報を法人情報保持部が蓄積する当該法人の過去の統一法人情報の法人情報と比較して変化を検出し、それによって最新の法人情報による統一法人情報と、最新の統一法人情報と過去の統一法人情報の差異表示とを作成して法人情報保持部に蓄積する」ものであり、さらに「前記差異表示は、前記変化を検出した法人の過去の統一法人情報と共に画面表示される当該法人の最新の統一法人情報の中で前記変化を検出した法人情報に付す文字飾りによる強調表示又は前記変化を検出した法人情報の表示枠に付す背景飾りによる強調表示」であるとの構成を有するのに対し、引用発明はそのような構成を有しない点。

(相違点2)本願発明1は「前記法人情報提供装置は、前記法人ごとに、複数の前記法人概要項目と当該複数の前記法人概要項目に対応する最新の法人情報とを有する前記最新の統一法人情報を表示する最新の統一法人情報枠と、前記最新の統一法人情報枠にある前記複数の前記法人概要項目と当該複数の前記法人概要項目に対応する過去の法人情報とを有する前記過去の統一法人情報を表示する過去の統一法人情報枠とを並べて表示する法人情報画面を生成する制御部」を備えるのに対し、引用発明は「各データベースに蓄積・格納された企業情報を随時自動的に更新する」機能を有するものの、法人情報の出力形態については特定されていない点。

(2)相違点についての判断
上記相違点2について検討すると、「法人情報画面」において「最新の統一法人情報を表示する最新の統一法人情報枠」と「過去の統一法人情報を表示する過去の統一法人情報枠」とを「並べて表示する」ことは、いずれの文献にも記載されておらず、引用発明に引用文献2-5に記載の技術的事項及び引用文献6,7に例示される周知技術を組み合わせても当業者が容易に想到し得たものとはいえない。
したがって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明、引用文献2-5に記載された技術的事項及び引用文献6,7に例示される周知技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

2.本願発明2-18について
本願発明2-18も、本願発明1の「法人情報画面」において「最新の統一法人情報を表示する最新の統一法人情報枠」と「過去の統一法人情報を表示する過去の統一法人情報枠」とを「並べて表示する」との構成に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明、引用文献2-5に記載された技術的事項及び引用文献6,7に例示される周知技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。


第7 原査定について
上記「第6 対比・判断」で検討した通り、審判請求時の補正により、本願発明1-18は、「法人情報画面」において「最新の統一法人情報を表示する最新の統一法人情報枠」と「過去の統一法人情報を表示する過去の統一法人情報枠」とを「並べて表示する」との事項を有するものとなっており、当業者であっても、拒絶査定において引用された引用文献1-5及び引用文献6,7に例示される周知技術に基づいて、容易に発明できたものとはいえない。したがって、原査定の理由を維持することはできない。


第8 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2018-09-18 
出願番号 特願2014-543025(P2014-543025)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G06Q)
最終処分 成立  
前審関与審査官 青柳 光代  
特許庁審判長 渡邊 聡
特許庁審判官 宮久保 博幸
相崎 裕恒
発明の名称 法人情報提供装置及びサーバプログラム  
代理人 大竹 正悟  
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