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審決分類 審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 取り消して特許、登録 A61B
管理番号 1344314
審判番号 不服2018-8253  
総通号数 227 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-11-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-06-15 
確定日 2018-10-02 
事件の表示 特願2017-146185「姿勢評価システム」拒絶査定不服審判事件〔平成30年 1月25日出願公開、特開2018- 11960、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成29年5月22日(国内優先権主張 平成28年7月8日、出願番号:特願2016-135898号)に出願された特願2017-101003号の一部を、同年7月28日に新たに出願したものであって、同年9月20日付けで拒絶理由が通知され、同年10月11日付けで意見書及び手続補正書が提出され、同年12月8日付けで最後の拒絶理由が通知され、平成30年2月2日付けで意見書及び手続補正書が提出され、同年3月13日付けで拒絶査定(原査定)されたところ、同年6月15日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、同時に手続補正がなされたものである。その後当審において同年8月16日付けで拒絶理由(当審拒絶理由)が通知され、同年8月22日付けで意見書及び手続補正書が提出されたものである。

第2 原査定の内容
原査定(平成30年3月13日付け拒絶査定)には、原査定の理由と、原査定の理由でない拒絶理由が、次のとおり記載されている。

1 原査定の理由

実施可能要件違反

「理由1(特許法第36条第4項第1号)について(当審注:理由2が実施可能要件違反であるので、「理由1」は、「理由2」の誤記と認める。)

理由1について、出願人は平成30年2月2日付け意見書において「請求項1、2は、上記補正により特許第6230084号において実施可能要件が認められた請求項1、2と同一の記載となり、かつ、当該指摘事項に関する本願の発明の詳細な説明は、特許第6230084号において実施可能要件が認めらた発明の詳細な説明と同一ですので、拒絶理由2は解消しました。
加えて、当該指摘事項は、上記先の拒絶理由通知のいずれにおいても指摘されていません。したがって、今般の拒絶理由通知における当該指摘は、これまで積み重ねてきた審査結果と相反する判断であるとともに出願人の予見性を著しく損なう判断であり、さらには第6230084号特許に対する無効理由存在の示唆であり、許されないというべきです。」と主張している。
上記主張について検討する。
本願の発明の詳細な説明は、平成29年10月11日付け手続補正書による補正により、段落[0050]、[0053]、[0054]、[0056]、[]の記載が削除されており、この削除された記載が存在する特許第6230084号において実施可能要件が認めらた発明の詳細な説明と同一ではない。そして、本願は、この記載が削除されることにより、平成29年12月 8日付け拒絶理由通知書に記載した<理由2>の実施可能要件違反と判断されたものである。そして、このような補正が存在していない特許第6230084号の審査において<理由2>の指摘されなかったのは当然であり、本願の審査結果が特許第6230084号と審査結果と異なることに何ら矛盾は存在しない。よって、出願人の主張は失当である。
そして、「空間座標系における重心位置を求める複数の部位のそれぞれについて当該重心位置の算出に必要な少なくとも2つの部位」の「位置情報を取得」し、「位置情報取得手段で取得した位置情報に基づいて、前記重心位置を求める部位ごとに、空間座標系における当該部位の重心位置を算出」することについて、発明の詳細な説明は具体的に開示していない。
また、出願人は、平成30年2月2日付け意見書において「技術的意義を理解した上で重み係数W1x?Wnx、W1y?Wnyの値を最適化又は好適化する程度のことは、通常の創作能力の発揮の範囲であって当業者に期待し得る程度の試行錯誤に過ぎないので、具体的な数値や算出方法の開示がなくても本発明を容易に実施することができると認められます。」とも主張している。しかし、本願の発明の詳細な説明には、最適化又は好適化の元となる値の一例すら開示されておらず、新たに重み係数W1x?Wnx、W1y?Wnyの値を求めることは最適化又は好適化とは認められない。よって、この主張も採用できない。
したがって、先の拒絶理由のとおり、この出願の発明の詳細な説明は、当業者が請求項1、2に係る発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されたものでない。」

2 原査定の理由でない拒絶理由
原査定には、「なお、拒絶査定の理由ではないが、次の拒絶理由が存在する。」として、原査定の理由でない拒絶理由が示されている。

(1)サポート要件違反
「1.特許法第36条第6項第1項
請求項1に「非接触センサの検出結果に基づいて対象物の身体における部位の位置情報を生成する位置情報生成手段から、空間座標系における重心位置を求める複数の部位のそれぞれについて当該重心位置の算出に必要な少なくとも2つの部位及び基準位置に対し対称となる2つの部位を含む前記身体における各部位の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報取得手段で取得した位置情報に基づいて、前記重心位置を求める部位ごとに、空間座標系における当該部位の重心位置を算出し、」と記載されている。しかし、発明の詳細な説明は、(測定部位と重心を算出する部位に関する説明がなされたいた段落[0050]が補正により削除されため)、「空間座標系における重心位置を求める複数の部位のそれぞれについて当該重心位置の算出に必要な少なくとも2つの部位」の位置情報を取得して、「前記位置情報取得手段で取得した位置情報に基づいて、前記重心位置を求める部位ごとに、空間座標系における当該部位の重心位置を算出し、」することは記載されていない。
請求項2の「空間座標系における重心位置を求める複数の部位のそれぞれについて当該重心位置の算出に必要な少なくとも2つの部位、基準位置に対し対称となる2つの部位及び基準位置に対し対称となる他の2つの部位を含む前記身体における各部位の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報取得手段で取得した位置情報に基づいて、前記重心位置を求める部位ごとに、空間座標系における当該部位の重心位置を算出し、」という記載についても同様である。
したがって、請求項1、2に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものではない。」

(2)進歩性違反
「2.特許法第29条第2項
請求項1、2に係る発明は、特願2017-101003号の平成29年6月30日起案の拒絶理由通知書における理由1の対象となった請求項1、2に係る発明と同一である。そして、1.で指摘した事項は、優先権主張の基礎となった特願2016-135898号の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面には記載されていないから、優先権主張の効果が認められなず、同じ拒絶理由が存在する。」

第3 当審拒絶理由の内容
当審拒絶理由(平成30年8月16日付け)は、次のとおりである。

「第2 拒絶の理由(実施可能要件)
本願は、発明の詳細な説明の記載が下記の点で、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない。


1 本願明細書(平成29年10月11日になされた手続補正により補正された明細書)には、次の記載がある。
「【0046】
測定装置40は、例えば、赤外線レーザで構造化光の単一のパターンを対象物に投影した状態で赤外線カメラで対象物を撮影し、パラメータを用いて三角測量により画像上の各点の距離情報を算出する3Dセンサを備え、3Dセンサから得られた距離情報に基づいて、対象者の身体における各部位の位置情報を生成する。部位としては、例えば、身体の中央部位について、「頭」「首」「肩中央」「背骨」「腰中央」を、身体の右側部位について、「右手先」「右手親指」「右手」「右手首」「右肘」「右肩」「右腰」「右膝」「右かかと」「右足」を、身体の左側部位について、右側各部位と対称となる部位を測定対象とすることができる。測定装置40としては、例えば、米マイクロソフト社製の「kinect v2」を採用することができる。
【0047】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図2は、姿勢評価処理を示すフローチャートである。
【0048】
姿勢評価処理は、CPU30において実行されると、図2に示すように、まず、ステップS100に移行して、対象者の身体における各部位の位置情報を測定装置40から取得する。
【0049】
次いで、ステップS102に移行して、ステップS100で取得した位置情報に基づいて、空間座標系における身体の重心XY座標を算出する。ここで、X座標とは、測定装置40の投影面における水平方向の座標をいい、Y座標とは、測定装置40の投影方向の座標をいう。
【0050】

【0051】
X座標については、下式(1)により空間座標系における身体の重心X座標X0を算出する。まず、身体における複数の部位のそれぞれについて、ステップS100で取得した位置情報に基づいて空間座標系におけるその部位の重心X座標X1?Xnを算出し、算出した重心X座標X1?Xnにその部位に対応する重み係数W1x?Wnxを乗算する。そして、各部位ごとの乗算結果を加算することにより空間座標系における身体の重心X座標X0を算出する。
【0052】

X0 = X1×W1x+X2×W2x+…+Xn×Wnx …(1)

【0053】

【0054】
また、Y座標については、下式(2)により空間座標系における身体の重心Y座標Y0を算出する。まず、重心X座標X1?Xnを算出した複数の部位のそれぞれについて、ステップS100で取得した位置情報に基づいて空間座標系におけるその部位の重心Y座標Y1?Ynを算出し、算出した重心Y座標Y1?Ynにその部位に対応する重み係数W1y?Wnyを乗算する。そして、各部位ごとの乗算結果を加算することにより空間座標系における身体の重心Y座標Y0を算出する。
【0055】

Y0 = Y1×W1y+Y2×W2y+…+Yn×Wny …(2)」

2 上記記載(下線箇所を参照。下線は当審によるもの。)によれば、対象者の身体における各部位の位置情報を測定装置40から取得し、身体における複数の部位のそれぞれについて、取得した位置情報に基づいて空間座標系におけるその部位の重心X座標X1?Xnを算出し、重心X座標X1?Xnを算出した複数の部位のそれぞれについて、取得した位置情報に基づいて空間座標系におけるその部位の重心Y座標Y1?Ynを算出することが示されている。

3 しかしながら、「対象者の身体における各部位の位置情報」は、「空間座標系におけるその部位の重心」「座標」であるから、「対象者の身体における各部位の位置情報」「に基づいて空間座標系におけるその部位の重心」「座標」「を算出」することは、出願時の技術常識を踏まえても、どのように実施するかを理解できない。

4 したがって、発明の詳細な説明は、本願の請求項1及び2に係る発明について、当業者が実施できる程度に明確かつ十分に記載されたものとはいえない。」

第4 本願発明
本願の請求項1及び2に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」及び「本願発明2」という。)は、平成30年8月22日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1及び2に記載された事項により特定される次のとおりの発明である。

「【請求項1】
非接触センサの検出結果に基づいて対象物の身体における測定部位の位置情報を生成する位置情報生成手段から、空間座標系における重心位置を求める複数の重心部位のそれぞれについて当該重心位置の算出に必要な少なくとも2つの測定部位及び基準位置に対し対称となる2つの測定部位を含む前記身体における各測定部位の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報取得手段で取得した位置情報に基づいて、前記重心位置を求める重心部位ごとに、空間座標系における当該重心部位の重心位置を算出し、算出した重心位置に当該重心部位に対応する重み係数を乗算し、前記各重心部位ごとの乗算結果を加算することにより空間座標系における前記身体の重心位置を算出する第1重心位置算出手段と、
前記第1重心位置算出手段で算出した重心位置に基づいて、身体座標系における前記身体の水平面上の重心位置を算出する第2重心位置算出手段と、
前記第2重心位置算出手段で算出した重心位置に基づいて、水平面に対する前記身体の傾きを姿勢評価要素として算出し、さらに、前記対称となる2つの測定部位のうち一方の測定部位から前記基準位置までの距離と他方の測定部位から前記基準位置までの距離との差分を姿勢評価要素として算出する姿勢評価要素算出手段と、
前記姿勢評価要素算出手段で算出した姿勢評価要素に基づいて、前記身体の歪みに関する評価情報を生成する評価情報生成手段とを備えることを特徴とする姿勢評価システム。
【請求項2】
非接触センサの検出結果に基づいて対象物の身体における測定部位の位置情報を生成する位置情報生成手段から、空間座標系における重心位置を求める複数の重心部位のそれぞれについて当該重心位置の算出に必要な少なくとも2つの測定部位、基準位置に対し対称となる2つの測定部位及び基準位置に対し対称となる他の2つの測定部位を含む前記身体における各測定部位の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報取得手段で取得した位置情報に基づいて、前記重心位置を求める重心部位ごとに、空間座標系における当該重心部位の重心位置を算出し、算出した重心位置に当該重心部位に対応する重み係数を乗算し、前記各重心部位ごとの乗算結果を加算することにより空間座標系における前記身体の重心位置を算出する第1重心位置算出手段と、
前記第1重心位置算出手段で算出した重心位置に基づいて、身体座標系における前記身体の水平面上の重心位置を算出する第2重心位置算出手段と、
前記第2重心位置算出手段で算出した重心位置に基づいて、水平面に対する前記身体の傾きを姿勢評価要素として算出し、さらに、前記対称となる2つの測定部位の間の距離と前記対称となる他の2つの測定部位の間の距離との差分を姿勢評価要素として算出する姿勢評価要素算出手段と、
前記姿勢評価要素算出手段で算出した姿勢評価要素に基づいて、前記身体の歪みに関する評価情報を生成する評価情報生成手段とを備えることを特徴とする姿勢評価システム。」

第5 本願明細書
本願明細書及び図面(平成30年8月22日になされた手続補正により補正された明細書及び図面)には、位置情報取得手段及び第1重心位置算出手段について、次の記載がある。(なお、下線は、補正箇所を示す。)

(本願1)「【0046】
図2は、身体の測定部位を示す図である。
測定装置40は、例えば、赤外線レーザで構造化光の単一のパターンを対象物に投影した状態で赤外線カメラで対象物を撮影し、パラメータを用いて三角測量により画像上の各点の距離情報を算出する3Dセンサを備え、3Dセンサから得られた距離情報に基づいて、対象者の身体における各部位(以下「測定部位」という。)の位置情報を生成する。測定部位としては、例えば、図2に示すように、身体の中央部位について、「頭」「首」「肩中央」「背骨」「腰中央」を、身体の右側部位について、「右手先」「右手親指」「右手」「右手首」「右肘」「右肩」「右腰」「右膝」「右かかと」「右足」を、身体の左側部位について、右側各部位と対称となる部位を対象とすることができる。測定装置40としては、例えば、米マイクロソフト社製の「kinect v2」を採用することができる。
【0047】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図3は、姿勢評価処理を示すフローチャートである。
【0048】
姿勢評価処理は、CPU30において実行されると、図3に示すように、まず、ステップS100に移行して、対象者の身体における各測定部位の位置情報を測定装置40から取得する。
【0049】
次いで、ステップS102に移行して、ステップS100で取得した位置情報に基づいて、測定部位を両端に有する部位(以下「重心部位」という。)ごとに、空間座標系におけるその重心部位の重心XY座標を算出し、算出した重心XY座標にその重心部位に対応する重み係数を乗算し、各重心部位ごとの乗算結果を加算することにより空間座標系における身体の重心XY座標を算出する。ここで、X座標とは、測定装置40の投影面における水平方向の座標をいい、Y座標とは、測定装置40の投影方向の座標をいう。
【0050】
重心部位としては、例えば、(1)測定部位「頭」「首」を両端に有する部位「頭部」、(2)測定部位「肩中央」「背骨」を両端に有する部位「胴体」、(3)測定部位「左肩」「左肘」を両端に有する部位「左上腕」、(4)測定部位「右肩」「右肘」を両端に有する部位「右上腕」、(5)測定部位「左肘」「左手首」を両端に有する部位「左前腕」、(6)測定部位「右肘」「右手首」を両端に有する部位「右前腕」、(7)測定部位「左腰」「左膝」を両端に有する部位「左大腿」、(8)測定部位「右腰」「右膝」を両端に有する部位「右大腿」、(9)測定部位「左膝」「左かかと」を両端に有する部位「左下腿」、(10)測定部位「右膝」「右かかと」を両端に有する部位「右下腿」を設定することができる。
【0051】
X座標については、下式(1)に示すように、各重心部位ごとに、空間座標系におけるその重心部位の重心X座標X1?Xnを算出し、算出した重心X座標X1?Xnにその重心部位に対応する重み係数W1x?Wnxを乗算する。重心X座標は、例えば、その重心部位の両端にある測定部位のX座標の中点として算出することができる。重み係数は、重心部位ごとに設定されており、記憶装置42のテーブル等に格納されている。そして、各重心部位ごとの乗算結果を加算することにより空間座標系における身体の重心X座標X0を算出する。
【0052】
X0 = X1×W1x+X2×W2x+…+Xn×Wnx …(1)

例えば、重心部位「頭部」「胴体」「左上腕」「右上腕」「左前腕」「右前腕」「左大腿」「右大腿」「左下腿」「右下腿」については、上式(1)は次のようになる。
【0053】
X0 = X1(頭部のX座標)×W1x(頭部の重み係数)+X2(胴体のX座標)×W2x(胴体の重み係数)+X3(左上腕のX座標)×W3x(左上腕の重み係数)+X4(右上腕のX座標)×W4x(右上腕の重み係数)+X5(左前腕のX座標)×W5x(左前腕の重み係数)+X6(右前腕のX座標)×W6x(右前腕の重み係数)+X7(左大腿のX座標)×W7x(左大腿の重み係数)+X8(右大腿のX座標)×W8x(右大腿の重み係数)+X9(左下腿のX座標)×W9x(左下腿の重み係数)+X10(右下腿のX座標)×W10x(右下腿の重み係数) …(1)
ここで、
X1(頭部のX座標) = (頭のX座標+首のX座標)/2
X2(胴体のX座標) = (肩中央のX座標+背骨のX座標)/2
X3(左上腕のX座標) = (左肩のX座標+左肘のX座標)/2
X4(右上腕のX座標) = (右肩のX座標+右肘のX座標)/2
X5(左前腕のX座標) = (左肘のX座標+左手首のX座標)/2
X6(右前腕のX座標) = (右肘のX座標+右手首のX座標)/2
X7(左大腿のX座標) = (左腰のX座標+左膝のX座標)/2
X8(右大腿のX座標) = (右腰のX座標+右膝のX座標)/2
X9(左下腿のX座標) = (左膝のX座標+左かかとのX座標)/2
X10(右下腿のX座標) = (右膝のX座標+右かかとのX座標)/2
また、W1x?W10xはそれぞれ、例えば、0.070、0.430、0.035、0.035、0.023、0.023、0.116、0.116、0.053、0.053である。
【0054】
また、Y座標については、下式(2)に示すように、各重心部位ごとに、空間座標系におけるその重心部位の重心Y座標Y1?Ynを算出し、算出した重心Y座標Y1?Ynにその重心部位に対応する重み係数W1y?Wnyを乗算する。重心Y座標は、例えば、その重心部位の両端にある測定部位のY座標の中点として算出することができる。重み係数は、重心部位ごとに設定されており、記憶装置42のテーブル等に格納されている。そして、各重心部位ごとの乗算結果を加算することにより空間座標系における身体の重心Y座標Y0を算出する。
【0055】
Y0 = Y1×W1y+Y2×W2y+…+Yn×Wny …(2)

例えば、重心部位「頭部」「胴体」「左上腕」「右上腕」「左前腕」「右前腕」「左大腿」「右大腿」「左下腿」「右下腿」については、上式(2)は次のようになる。
【0056】
Y0 = Y1(頭部のY座標)×W1y(頭部の重み係数)+Y2(胴体のY座標)×W2y(胴体の重み係数)+Y3(左上腕のY座標)×W3y(左上腕の重み係数)+Y4(右上腕のY座標)×W4y(右上腕の重み係数)+Y5(左前腕のY座標)×W5y(左前腕の重み係数)+Y6(右前腕のY座標)×W6y(右前腕の重み係数)+Y7(左大腿のY座標)×W7y(左大腿の重み係数)+Y8(右大腿のY座標)×W8y(右大腿の重み係数)+Y9(左下腿のY座標)×W9y(左下腿の重み係数)+Y10(右下腿のY座標)×W10y(右下腿の重み係数) …(2)
ここで、
Y1(頭部のY座標) = (頭のY座標+首のY座標)/2
Y2(胴体のY座標) = (肩中央のY座標+背骨のY座標)/2
Y3(左上腕のY座標) = (左肩のY座標+左肘のY座標)/2
Y4(右上腕のY座標) = (右肩のY座標+右肘のY座標)/2
Y5(左前腕のY座標) = (左肘のY座標+左手首のY座標)/2
Y6(右前腕のY座標) = (右肘のY座標+右手首のY座標)/2
Y7(左大腿のY座標) = (左腰のY座標+左膝のY座標)/2
Y8(右大腿のY座標) = (右腰のY座標+右膝のY座標)/2
Y9(左下腿のY座標) = (左膝のY座標+左かかとのY座標)/2
Y10(右下腿のY座標) = (右膝のY座標+右かかとのY座標)/2
また、W1y?W10yはそれぞれW1x?W10xとは独立且つ任意に設定することができる。例えば、0.070、0.430、0.035、0.035、0.023、0.023、0.116、0.116、0.053、0.053として設定することができる。」

(本願2)図2


(本願3)図3


第6 当審拒絶理由についての判断

1 平成30年8月22日になされた手続補正により、本願明細書及び図面は、本願の出願当初明細書及び図面と同じ記載に戻された。

2 そして、上記第5の記載によれば、次の技術事項が理解できる。

(1)「測定装置40は、例えば、赤外線レーザで構造化光の単一のパターンを対象物に投影した状態で赤外線カメラで対象物を撮影し、パラメータを用いて三角測量により画像上の各点の距離情報を算出する3Dセンサを備え、3Dセンサから得られた距離情報に基づいて、対象者の身体における各部位(以下「測定部位」という。)の位置情報を生成」し、「測定部位としては、例えば、」「身体の中央部位について、「頭」「首」「肩中央」「背骨」「腰中央」を、身体の右側部位について、「右手先」「右手親指」「右手」「右手首」「右肘」「右肩」「右腰」「右膝」「右かかと」「右足」を、身体の左側部位について、右側各部位と対称となる部位を対象とすることができ」(【0046】)、
「姿勢評価処理は、CPU30において実行されると、」「対象者の身体における各測定部位の位置情報を測定装置40から取得する」こと(【0048】)。

(2)「次いで、」「取得した位置情報に基づいて、測定部位を両端に有する部位(以下「重心部位」という。)ごとに、空間座標系におけるその重心部位の重心XY座標を算出し、算出した重心XY座標にその重心部位に対応する重み係数を乗算し、各重心部位ごとの乗算結果を加算することにより空間座標系における身体の重心XY座標を算出」し(【0049】)、
「重心部位としては、例えば、(1)測定部位「頭」「首」を両端に有する部位「頭部」、(2)測定部位「肩中央」「背骨」を両端に有する部位「胴体」、(3)測定部位「左肩」「左肘」を両端に有する部位「左上腕」、(4)測定部位「右肩」「右肘」を両端に有する部位「右上腕」、(5)測定部位「左肘」「左手首」を両端に有する部位「左前腕」、(6)測定部位「右肘」「右手首」を両端に有する部位「右前腕」、(7)測定部位「左腰」「左膝」を両端に有する部位「左大腿」、(8)測定部位「右腰」「右膝」を両端に有する部位「右大腿」、(9)測定部位「左膝」「左かかと」を両端に有する部位「左下腿」、(10)測定部位「右膝」「右かかと」を両端に有する部位「右下腿」を設定することができ」(【0050】)、
「例えば、重心部位「頭部」「胴体」「左上腕」「右上腕」「左前腕」「右前腕」「左大腿」「右大腿」「左下腿」「右下腿」については」(【0052】、【0055】)、「X0 = X1(頭部のX座標)×W1x(頭部の重み係数)+X2(胴体のX座標)×W2x(胴体の重み係数)+X3(左上腕のX座標)×W3x(左上腕の重み係数)+X4(右上腕のX座標)×W4x(右上腕の重み係数)+X5(左前腕のX座標)×W5x(左前腕の重み係数)+X6(右前腕のX座標)×W6x(右前腕の重み係数)+X7(左大腿のX座標)×W7x(左大腿の重み係数)+X8(右大腿のX座標)×W8x(右大腿の重み係数)+X9(左下腿のX座標)×W9x(左下腿の重み係数)+X10(右下腿のX座標)×W10x(右下腿の重み係数) …(1)
ここで、
X1(頭部のX座標) = (頭のX座標+首のX座標)/2
X2(胴体のX座標) = (肩中央のX座標+背骨のX座標)/2
X3(左上腕のX座標) = (左肩のX座標+左肘のX座標)/2
X4(右上腕のX座標) = (右肩のX座標+右肘のX座標)/2
X5(左前腕のX座標) = (左肘のX座標+左手首のX座標)/2
X6(右前腕のX座標) = (右肘のX座標+右手首のX座標)/2
X7(左大腿のX座標) = (左腰のX座標+左膝のX座標)/2
X8(右大腿のX座標) = (右腰のX座標+右膝のX座標)/2
X9(左下腿のX座標) = (左膝のX座標+左かかとのX座標)/2
X10(右下腿のX座標) = (右膝のX座標+右かかとのX座標)/2
また、W1x?W10xはそれぞれ、例えば、0.070、0.430、0.035、0.035、0.023、0.023、0.116、0.116、0.053、0.053であ」り(【0053】)、
「Y0 = Y1(頭部のY座標)×W1y(頭部の重み係数)+Y2(胴体のY座標)×W2y(胴体の重み係数)+Y3(左上腕のY座標)×W3y(左上腕の重み係数)+Y4(右上腕のY座標)×W4y(右上腕の重み係数)+Y5(左前腕のY座標)×W5y(左前腕の重み係数)+Y6(右前腕のY座標)×W6y(右前腕の重み係数)+Y7(左大腿のY座標)×W7y(左大腿の重み係数)+Y8(右大腿のY座標)×W8y(右大腿の重み係数)+Y9(左下腿のY座標)×W9y(左下腿の重み係数)+Y10(右下腿のY座標)×W10y(右下腿の重み係数) …(2)
ここで、
Y1(頭部のY座標) = (頭のY座標+首のY座標)/2
Y2(胴体のY座標) = (肩中央のY座標+背骨のY座標)/2
Y3(左上腕のY座標) = (左肩のY座標+左肘のY座標)/2
Y4(右上腕のY座標) = (右肩のY座標+右肘のY座標)/2
Y5(左前腕のY座標) = (左肘のY座標+左手首のY座標)/2
Y6(右前腕のY座標) = (右肘のY座標+右手首のY座標)/2
Y7(左大腿のY座標) = (左腰のY座標+左膝のY座標)/2
Y8(右大腿のY座標) = (右腰のY座標+右膝のY座標)/2
Y9(左下腿のY座標) = (左膝のY座標+左かかとのY座標)/2
Y10(右下腿のY座標) = (右膝のY座標+右かかとのY座標)/2
また、W1y?W10yはそれぞれW1x?W10xとは独立且つ任意に設定することができ」、「例えば、0.070、0.430、0.035、0.035、0.023、0.023、0.116、0.116、0.053、0.053として設定することができる」こと(【0056】)。

3 してみると、本願発明1及び2の「位置情報取得手段」が、「非接触センサの検出結果に基づいて対象物の身体における測定部位の位置情報を生成する位置情報生成手段から、空間座標系における重心位置を求める複数の重心部位のそれぞれについて当該重心位置の算出に必要な少なくとも2つの測定部位及び基準位置に対し対称となる2つの測定部位を含む前記身体における各測定部位の位置情報を取得する」ことについて、上記2の(1)の技術事項から、どのように実施するかは理解できるし、また、本願発明1及び2の「第1重心位置算出手段」が、「前記位置情報取得手段で取得した位置情報に基づいて、前記重心位置を求める重心部位ごとに、空間座標系における当該重心部位の重心位置を算出し、算出した重心位置に当該重心部位に対応する重み係数を乗算し、前記各重心部位ごとの乗算結果を加算することにより空間座標系における前記身体の重心位置を算出する」ことについて、上記2の(2)の技術事項から、どのように実施するかも理解できる。

4 以上のことから、発明の詳細な説明は、本願発明1及び2の「空間座標系における重心位置を求める複数の重心部位のそれぞれについて当該重心位置の算出に必要な少なくとも2つの部位」「の位置情報を取得」して、「前記位置情報取得手段で取得した位置情報に基づいて、前記重心位置を求める重心部位ごとに、空間座標系における当該重心部位の重心位置を算出」することについて、当業者が実施できる程度に明確かつ十分に記載されているといえる。
よって、当審拒絶理由は解消したといえる。

第7 原査定の理由についての判断

実施可能要件違反について
原査定の理由は、平成29年10月11日になされた手続補正により、「空間座標系における重心位置を求める複数の重心部位のそれぞれについて当該重心位置の算出に必要な少なくとも2つの部位」「の位置情報を取得」して、「前記位置情報取得手段で取得した位置情報に基づいて、前記重心位置を求める重心部位ごとに、空間座標系における当該重心部位の重心位置を算出」することを説明する【0050】、【0053】、【0054】、【0056】の記載が削除されたことに起因するものであるところ、上記第5に記載したとおり、平成30年8月22日になされた手続補正により本願明細書及び図面が、平成29年10月11日になされた手続補正の前と同じ記載に戻された結果、原査定の理由は解消したといえる。

第8 原査定の理由でない拒絶理由についての判断
原査定の理由ではないが、原査定の理由でない拒絶理由についての当審の判断を簡潔に示しておく。

1 サポート要件違反
上記第7のとおり、本願明細書及び図面が、平成29年10月11日になされた手続補正の前と同じ記載に戻された結果、本願発明1及び2は、発明の詳細な説明に記載したものである。
よって、サポート要件違反の判断をした拒絶理由は解消した。

2 進歩性違反

(1)優先権主張について
本願は、特願2016-135898号を基礎とする優先権主張を伴う出願であるが、本願発明1及び2は、特願2016-135898号の願書に最初に添付された明細書及び図面(以下、「当初明細書等」という。)に記載された発明であるか、優先権主張の効果が認められるかどうか検討する。

ア 特願2016-135898号の当初明細書等には、位置情報取得手段及び第1重心位置算出手段について、次の記載がある。

「【0029】
測定装置40は、例えば、赤外線レーザで構造化光の単一のパターンを対象物に投影した状態で赤外線カメラで対象物を撮影し、パラメータを用いて三角測量により画像上の各点の距離情報を算出する3Dセンサを備え、3Dセンサから得られた距離情報に基づいて、対象者の身体における各部位の位置情報を生成する。部位としては、例えば、身体の中央部位について、「頭」「首」「肩中央」「背骨」「腰中央」を、身体の右側部位について、「右手先」「右手親指」「右手」「右手首」「右肘」「右肩」「右腰」「右膝」「右かかと」「右足」を、身体の左側部位について、右側各部位と対称となる部位を測定対象とすることができる。測定装置40としては、例えば、米マイクロソフト社製の「kinect v2」を採用することができる。
【0030】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図2は、姿勢評価処理を示すフローチャートである。
【0031】
姿勢評価処理は、CPU30において実行されると、図2に示すように、まず、ステップS100に移行して、対象者の身体における各部位の位置情報を測定装置40から取得する。
【0032】
次いで、ステップS102に移行して、ステップS100で取得した位置情報に基づいて、空間座標系における身体の重心XY座標を算出する。ここで、X座標とは、測定装置40の投影面における水平方向の座標をいい、Y座標とは、測定装置40の投影方向の座標をいう。
【0033】
X座標については、下式(1)に示すように、各部位ごとに、空間座標系におけるその部位の重心X座標X1?Xnを算出し、算出した重心X座標X1?Xnにその部位に対応する重み係数W1x?Wnxを乗算する。そして、各部位ごとの乗算結果を加算することにより空間座標系における身体の重心X座標X0を算出する。
【0034】

X0 = X1×W1x+X2×W2x+…+Xn×Wnx …(1)

また、Y座標については、下式(2)に示すように、各部位ごとに、空間座標系におけるその部位の重心Y座標Y1?Ynを算出し、算出した重心Y座標Y1?Ynにその部位に対応する重み係数W1y?Wnyを乗算する。そして、各部位ごとの乗算結果を加算することにより空間座標系における身体の重心Y座標Y0を算出する。
【0035】

Y0 = Y1×W1y+Y2×W2y+…+Yn×Wny …(2)」

イ 上記アの記載によれば、優先権主張の基礎とする特願2016-135898号の当初明細書には、「位置情報取得手段」について、「測定装置40は、例えば、赤外線レーザで構造化光の単一のパターンを対象物に投影した状態で赤外線カメラで対象物を撮影し、パラメータを用いて三角測量により画像上の各点の距離情報を算出する3Dセンサを備え、3Dセンサから得られた距離情報に基づいて、対象者の身体における各部位の位置情報を生成する。部位としては、例えば、身体の中央部位について、「頭」「首」「肩中央」「背骨」「腰中央」を、身体の右側部位について、「右手先」「右手親指」「右手」「右手首」「右肘」「右肩」「右腰」「右膝」「右かかと」「右足」を、身体の左側部位について、右側各部位と対称となる部位を測定対象とすることができ」(【0029】)、「姿勢評価処理は、CPU30において実行されると、」「対象者の身体における各部位の位置情報を測定装置40から取得する」(【0031】)ことが技術事項として記載されており、
また、「第1重心位置算出手段」について、「取得した位置情報に基づいて、空間座標系における身体の重心XY座標を算出」し(【0032】)、「X座標については、」「各部位ごとに、空間座標系におけるその部位の重心X座標X1?Xnを算出し、算出した重心X座標X1?Xnにその部位に対応する重み係数W1x?Wnxを乗算する。そして、各部位ごとの乗算結果を加算することにより空間座標系における身体の重心X座標X0を算出」し(【0033】)、「また、Y座標については、」「各部位ごとに、空間座標系におけるその部位の重心Y座標Y1?Ynを算出し、算出した重心Y座標Y1?Ynにその部位に対応する重み係数W1y?Wnyを乗算する。そして、各部位ごとの乗算結果を加算することにより空間座標系における身体の重心Y座標Y0を算出する」ことが技術事項として記載されている。

ウ 一方、本願発明1及び2の「位置情報取得手段」は、「非接触センサの検出結果に基づいて対象物の身体における測定部位の位置情報を生成する位置情報生成手段から、空間座標系における重心位置を求める複数の重心部位のそれぞれについて当該重心位置の算出に必要な少なくとも2つの測定部位及び基準位置に対し対称となる2つの測定部位を含む前記身体における各測定部位の位置情報を取得する」ものであり、また、「第1重心位置算出手段」は、「前記位置情報取得手段で取得した位置情報に基づいて、前記重心位置を求める重心部位ごとに、空間座標系における当該重心部位の重心位置を算出し、算出した重心位置に当該重心部位に対応する重み係数を乗算し、前記各重心部位ごとの乗算結果を加算することにより空間座標系における前記身体の重心位置を算出する」ものであるから、本願発明1および2では、「測定部位」と「重心部位」が異なる部位であることが明確に特定されている。
そして、上記イに記載された技術事項は、対象者の身体における各部位の位置情報から、前記各部位ごとの重心座標を求めるものであり、「測定部位」と「重心部位」が異なる部位であることが明確に特定されている本願発明1及び2は、上記イに記載された技術事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものとなることから、本願発明1及び2は、いずれも、特願2016-135898号の当初明細書等に記載されたものではない。

エ 以上のことから、本願発明1及び2は、国内優先権の主張の効果が認められない。

(2)進歩性についての判断
上記(1)で検討したとおり、本願発明1及び2に対しては、優先権主張の効果は認められず、進歩性の判断については、本願(分割出願)の原出願(特願2017-101003号)の出願日(平成29年5月22日)が基準となる。

特願2017-101003号の平成29年6月30日起案の拒絶理由通知書における理由1において引用された引用文献等は、次のとおりである。

引用文献等1:ケアピット,YouTube,[online],2017年 1月 3日,(2017年6月30日検索)、インターネット<URL,https://www.youtube.com/watch?v=IXUjMifne1U>
引用文献等2:ケアピット2,YouTube,[online],2017年 1月 3日,(2017年6月30日検索)、インターネット<URL,https://www.youtube.com/watch?v=Xg6ntw9i4bo>
引用文献等3:稲垣潤,Kinectを用いた身体合成重心の測定による歩容解析の検討,第14回情報科学技術フォーラム講演論文集,2015年,第3分冊,pp.547-548
引用文献等4:杉本拓也ら,骨格情報を用いた姿勢改善の提案,第13回情報科学技術フォーラム講演論文集,2014年,第4分冊,pp.301-302

本願発明1及び2が、上記引用文献等1?4で開示された発明に基づいて当業者が容易に発明とすることができたかを検討すると、上記引用文献等1?4のいずれにも、本願発明1及び2の「空間座標系における前記身体の重心位置」「に基づいて、身体座標系における前記身体の水平面上の重心位置を算出する」点が、開示されていない。また、この点が本願出願時における周知技術であるといえる証拠もない。
よって、本願発明1及び2は、上記引用文献等1?4で開示された発明に基づいて当業者が容易に発明とすることができたとはいえない。

3 以上のことから、原査定の理由でない上記拒絶理由によっても、本願を拒絶することはできない。

第8 むすび
以上のとおり、原査定の理由及び当審拒絶理由によって、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2018-09-18 
出願番号 特願2017-146185(P2017-146185)
審決分類 P 1 8・ 536- WY (A61B)
最終処分 成立  
前審関与審査官 松本 隆彦  
特許庁審判長 伊藤 昌哉
特許庁審判官 渡戸 正義
▲高▼見 重雄
発明の名称 姿勢評価システム  
代理人 渡部 仁  
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