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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H05B
管理番号 1344570
審判番号 不服2017-13148  
総通号数 227 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-11-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-09-06 
確定日 2018-10-16 
事件の表示 特願2014-502174「電荷輸送性ワニス」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 9月 6日国際公開、WO2013/129249、請求項の数(11)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2013年(平成25年)2月22日(優先権主張2012年(平成24年)3月2日)を国際出願日とする出願であって、その手続等の経緯は、概略、以下のとおりである。
平成28年10月19日付け:拒絶理由通知書
平成28年12月21日付け:意見書、手続補正書
平成29年 5月26日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。)
平成29年 9月 6日付け:審判請求書
平成30年 7月10日付け:拒絶理由通知書
平成30年 8月16日付け:意見書、手続補正書

第2 原査定の概要
原査定の拒絶の理由の概要は次のとおりである。

本願の請求項1-11に係る発明は、その優先権主張の日(以下「優先日」という。)前に日本国内又は外国において、頒布された以下の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基づいて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
A:国際公開第2010/058777号
B:特開2008-273896号公報
C:国際公開第2007/049631号

第3 当審拒絶理由の概要
当審拒絶理由の概要は次のとおりである。

理由1:本願の請求項1-5、7-11に係る発明は、その優先日前に日本国内又は外国において、頒布された以下の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法29条1項3号に該当し、特許を受けることができない。

理由2:本願の請求項1-11に係る発明は、その優先日前に日本国内又は外国において、頒布された以下の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基づいて、その優先日前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
1:国際公開第2007/099808号
2:国際公開第2008/129947号
3:国際公開第2005/000832号

第4 本願発明
本願の請求項1-11に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明11」という。)は、平成30年8月16日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-11に記載された事項により特定されるとおりの、以下の発明である。

「 【請求項1】
電荷輸送性モノマーまたは数平均分子量200?50万の電荷輸送性オリゴマーもしくはポリマーからなる電荷輸送物質、またはこの電荷輸送物質およびドーパント物質からなる電荷輸送性材料と、少なくとも1種の良溶媒および少なくとも1種の貧溶媒を含んで構成される混合溶媒と、を含有し、
前記良溶媒および貧溶媒の沸点差ΔT℃の絶対値が、|ΔT|<20℃を満たし、
25℃での粘度が7.5mPa・s以下、かつ、23℃での表面張力が30.0?40.0mN/mであり、
前記電荷輸送性材料が、前記混合溶媒中に溶解または均一に分散していることを特徴とする電荷輸送性ワニス(但し、前記混合溶媒が、前記良溶媒および貧溶媒の組み合わせとして、N,N-ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノールを含むものを除く。)。
【請求項2】
前記良溶媒が、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、N-メチルアセトアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルプロピオンアミド、N-メチルピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、りん酸トリメチル、りん酸トリエチル、ジエチレングリコール、およびトリエチレングリコールから選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の電荷輸送性ワニス。
【請求項3】
前記貧溶媒が、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、1,2-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、オクチレングリコール、グリセリン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、2-メトキシエタノール、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、1-ブトキシエトキシプロパノール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリメチレングリコール、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、1-ペンタノール、1-ヘキサノール、1-ヘプタノール、1-ノナノール、1-デカノール、1-ウンデカノール、1-ドデカノール、1-テトラデカノール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、2-メチルシクロヘキサノール、グリシドール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジアセトンアルコール、2-エチルヘキサノール、2-フェノキシエタノール、α-テルピネオール、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ジ-n-ブチルエーテル、ジ-n-ヘキシルエーテル、アニソール、エチルフェニルエーテル、n-ブチルフェニルエーテル、ベンジルイソアミルエーテル、o-クレジルメチルエーテル、m-クレジルメチルエーテル、p-クレジルメチルエーテル、エチルベンジルエーテル、ジグリシジルエーテル、1,4-ジオキサン、トリオキサン、フルフラール、2-メチルフラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、シオネール、メチラール、ジエチルアセタール、ギ酸プロピル、ギ酸n-ブチル、ギ酸イソブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸第二ブチル、酢酸n-アミル、酢酸イソアミル、酢酸メチルイソアミル、n-ヘキシルアセテート、酢酸第二ヘキシル、酢酸2-エチルブチル、酢酸2-エチルヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n-ブチル、プロピオン酸イソアミル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸n-ブチル、酪酸イソアミル、オキシイソ酪酸エチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸アミル、アセト酪酸メチル、アセト酪酸エチル、イソ吉草酸イソアミル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n-ブチル、乳酸イソブチル、乳酸n-アミル、乳酸イソアミル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸イソアミル、安息香酸ベンジル、サリチル酸メチル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジブチル、シュウ酸ジアミル、マロン酸ジエチル、クエン酸トリブチル、セバチン酸ジオクチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ-n-ブチル、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル、フタル酸ジ-n-オクチル、メチルエチルケトン、メチル-n-プロピルケトン、メチル-n-ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル-n-アミルケトン、メチル-n-ヘキシルケトン、ジエチルケトン、エチル-n-ブチルケトン、ジ-n-プロピルケトン、ジイソブチルケトン、2,6,8-トリメチルノナン-4-オン、アセトニルアセトン、メシチルオキシド、ホロン、イソホロン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン、2-エチルヘキサン酸、オレイン酸、乳酸、フェノール、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール、キシレノール、ヘプタン、オクタン、2,2,3-トリメチルヘキサン、デカン、ドデカン、トルエン、キシレン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、クメン、メシチレン、テトラリン、p-シメン、シクロヘキシルベンゼン、ジエチルベンゼン、ペンチルベンゼン、ジペンチルベンゼン、ドデシルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、p-メンタン、ビシクロヘキセン、α-ピネン、およびジペンテンから選ばれる少なくとも1種である請求項1または2記載の電荷輸送性ワニス。
【請求項4】
前記良溶媒および前記貧溶媒の組み合わせが、N,N-ジメチルアセトアミドと2,3-ブタンジオール、N,N-ジメチルアセトアミドとジエチレングリコールジメチルエーテル、N,N-ジメチルアセトアミドとn-ヘキシルアセテート、N,N-ジメチルアセトアミドとエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとジエチレングリコールモノブチルエーテル、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとトリエチレングリコールジメチルエーテル、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンと2-フェノキシエタノール、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンと1,3-ブタンジオール、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとトリプロピレングリコールモノメチルエーテル、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとエチレングリコールモノヘキシルエーテル、N-メチルピロリドンとジエチレングリコールジエチルエーテル、N-メチルピロリドンとジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、N-メチルピロリドンとトリエチレングリコールジメチルエーテル、N-メチルピロリドンと1,3-ブタンジオール、N-メチルピロリドンとエチレングリコールモノヘキシルエーテル、N-メチルピロリドンとジエチレングリコールモノエチルエーテル、N,N-ジメチルアセトアミドと2,3-ブタンジオールとエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、N,N-ジメチルアセトアミドと2,3-ブタンジオールとジエチレングリコールジメチルエーテル、N,N-ジメチルアセトアミドと2,3-ブタンジオールとn-ヘキシルアセテート、N,N-ジメチルアセトアミドとジエチレングリコールジメチルエーテルとn-ヘキシルアセテート、N,N-ジメチルアセトアミドとジエチレングリコールジメチルエーテルとエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、N,N-ジメチルアセトアミドとn-ヘキシルアセテートとエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートと2-フェノキシエタノール、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとジエチレングリコールモノブチルエーテルとジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとジエチレングリコールモノブチルエーテルとトリエチレングリコールジメチルエーテル、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとジエチレングリコールモノブチルエーテルと2-フェノキシエタノール、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとジエチレングリコールモノブチルエーテルと1,3-ブタンジオール、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとジエチレングリコールモノブチルエーテルとトリプロピレングリコールモノメチルエーテル、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとジエチレングリコールモノブチルエーテルとエチレングリコールモノヘキシルエーテル、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートとトリエチレングリコールジメチルエーテル、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートと1,3-ブタンジオール、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートとトリプロピレングリコールモノメチルエーテル、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートとエチレングリコールモノヘキシルエーテル、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとトリエチレングリコールジメチルエーテルと2-フェノキシエタノール、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとトリエチレングリコールジメチルエーテルと1,3-ブタンジオール、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとトリエチレングリコールジメチルエーテルとトリプロピレングリコールモノメチルエーテル、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとトリエチレングリコールジメチルエーテルとエチレングリコールモノヘキシルエーテル、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンと2-フェノキシエタノールと1,3-ブタンジオール、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンと2-フェノキシエタノールとトリプロピレングリコールモノメチルエーテル、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンと2-フェノキシエタノールとエチレングリコールモノヘキシルエーテル、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンと1,3-ブタンジオールとトリプロピレングリコールモノメチルエーテル、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンと1,3-ブタンジオールとエチレングリコールモノヘキシルエーテル、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンとトリプロピレングリコールモノメチルエーテルとエチレングリコールモノヘキシルエーテル、N-メチルピロリドンとジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートとジエチレングリコールジエチルエーテル、N-メチルピロリドンとジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートとトリエチレングリコールジメチルエーテル、N-メチルピロリドンとジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートと1,3-ブタンジオール、N-メチルピロリドンとジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートとエチレングリコールモノヘキシルエーテル、N-メチルピロリドンとジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートとジエチレングリコールモノエチルエーテル、N-メチルピロリドンとジエチレングリコールジエチルエーテルとトリエチレングリコールジメチルエーテル、N-メチルピロリドンとジエチレングリコールジエチルエーテルと1,3-ブタンジオール、N-メチルピロリドンとジエチレングリコールジエチルエーテルとエチレングリコールモノヘキシルエーテル、N-メチルピロリドンとジエチレングリコールジエチルエーテルとジエチレングリコールモノエチルエーテル、N-メチルピロリドンとトリエチレングリコールジメチルエーテルと1,3-ブタンジオール、N-メチルピロリドンとトリエチレングリコールジメチルエーテルとエチレングリコールモノヘキシルエーテル、N-メチルピロリドンとトリエチレングリコールジメチルエーテルとジエチレングリコールモノエチルエーテル、N-メチルピロリドンと1,3-ブタンジオールとエチレングリコールモノヘキシルエーテル、N-メチルピロリドンと1,3-ブタンジオールとジエチレングリコールモノエチルエーテル、N-メチルピロリドンとエチレングリコールモノヘキシルエーテルとジエチレングリコールモノエチルエーテルである請求項1?3のいずれか1項記載の電荷輸送性ワニス。
【請求項5】
前記電荷輸送物質が、式(1)で表されるオリゴアニリン誘導体、または式(1)の酸化体であるキノンジイミン誘導体である請求項1?4のいずれか1項記載の電荷輸送性ワニス。
【化3】

(式中、R^(1)、R^(2)およびR^(3)は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、シラノール基、チオール基、カルボキシル基、りん酸基、りん酸エステル基、エステル基、チオエステル基、アミド基、ニトロ基、一価炭化水素基、オルガノオキシ基、オルガノアミノ基、オルガノシリル基、オルガノチオ基、アシル基またはスルホン酸基を示し、AおよびBは、それぞれ独立して下記式(2)または(3)
【化4】

で表される2価の基であり、R^(4)?R^(11)はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、シラノール基、チオール基、カルボキシル基、りん酸基、りん酸エステル基、エステル基、チオエステル基、アミド基、ニトロ基、一価炭化水素基、オルガノオキシ基、オルガノアミノ基、オルガノシリル基、オルガノチオ基、アシル基またはスルホン酸基を示し、mおよびnはそれぞれ独立に1以上の整数で、m+n≦20を満足する。)
【請求項6】
スリットコート塗布用である請求項1?5のいずれか1項記載の電荷輸送性ワニス。
【請求項7】
請求項1?5のいずれか1項記載の電荷輸送性ワニスから作製された電荷輸送性薄膜。
【請求項8】
請求項7記載の電荷輸送性薄膜を備える有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項9】
前記電荷輸送性薄膜が、正孔注入層または正孔輸送層である請求項8記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項10】
請求項1?5のいずれか1項記載の電荷輸送性ワニスを用いる電荷輸送性薄膜の作製方法。
【請求項11】
電荷輸送性モノマーまたは数平均分子量200?50万の電荷輸送性オリゴマーもしくはポリマーからなる電荷輸送物質、またはこの電荷輸送物質および電荷受容性ドーパント物質からなる電荷輸送性材料と、溶媒とを含む電荷輸送性ワニスを用いて作製される電荷輸送性薄膜の平坦性向上方法であって、
前記溶媒として、少なくとも1種の良溶媒および少なくとも1種の貧溶媒を含んで構成される混合溶媒を用いるとともに、これら良溶媒および貧溶媒の沸点差ΔT℃の絶対値を|ΔT|<20℃とし、
前記電荷輸送性ワニスの25℃での粘度を7.5mPa・s以下とし、かつ、前記電荷輸送性ワニスの23℃での表面張力を30.0?40.0mN/mとすることを特徴とする電荷輸送性薄膜の平坦性向上方法(但し、前記混合溶媒が、前記良溶媒および貧溶媒の組み合わせとして、N,N-ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノールを含むものを除く。)。」

第5 引用文献、引用発明等
1 引用文献1の記載事項
平成30年7月10日付け拒絶理由通知書に記載した理由において引用され、本願の優先日前に電気回線を通じて公衆に利用可能となった発明が記載された国際公開第2007/099808号(以下「引用文献1」という。)には、以下の事項が記載されている。なお、下線は、当合議体が付したものであり、引用発明の認定に活用した箇所を示す。

ア 「技術分野
[0001] 本発明は、スルホン酸エステル化合物およびその利用に関し、さらに詳述すると、分子内で環状錯体を形成し得るスルホン酸エステル化合物、並びにこの化合物の電子受容性物質としての利用および熱酸発生剤としての利用に関する。
・・・(中略)・・・
発明が解決しょうとする課題
[0007] 本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、高安定性を有するとともに、広範囲の有機溶媒に対して高溶解性を有しているため、均一溶液を形成し易く、OLED素子に適用した場合に優れた素子特性の実現を可能にする、電子受容性物質または熱酸発生剤として好適なスルホン酸エステル化合物を提供することを目的とする。
・・・(中略)・・・
発明の効果
[0010] 本発明のスルホン酸エステル化合物は、熱や水に対して安定性が高く、低極性溶剤を含む広範囲の有機溶剤に対して高溶解性を示すため、低極性溶媒を用いたり、高極性溶媒の比率を低下させたりしても電荷輸送性ワニスを調製することができる。このように、本発明のスルホン酸エステル化合物は、従来のスルホン酸化合物よりも電荷輸送性ワニスとする場合の適用溶媒が広いため、高平坦性を有する非晶質固体薄膜の作製がより簡便になる。・・・(中略)・・・」

イ 「[0064] 本発明の電荷輸送性ワニスにおいて、電荷輸送性物質および電荷受容性物質を良好に溶解し得る高溶解性溶剤を、ワニスに使用する溶剤全体に対して5?100重量%の割合で使用してもよい。この場合、高溶解性溶剤によって、ワニスは完全に溶解しているか、均一に分散している状態となっていることが好ましい。
高溶解性溶剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、水、メタノール、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、N,N’-ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、クロロホルム、トルエン、メタノール等が挙げられる。
[0065] また、本発明の電荷輸送性ワニスは、20℃で10?200mPa・sの粘度を有し、常圧で沸点50?300℃の高粘度有機溶剤を、少なくとも一種類含有することが望ましい。さらに、電荷輸送性ワニスは、20℃で50?150mPa・sの粘度、常圧で沸点150?250℃の有機溶剤を含有することが好適である。
高粘度有機溶剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、シクロヘキサノール、エチレングリコール、エチレングリコールジクリシジルエーテル、1,3-オクチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、プロピレングリコール、へキシレングリコール等が挙げられる。」

ウ 「 [0102] [実施例4]
[化 37]

[0103] 4-スチレンスルホン酸ナトリウム50.00g(アルドリッチ社製)に、純水250mLを加えて溶解し、陽イオン交換樹脂ダウエックス650C(Hタイプ,以下650Cと略す)25mlを加え5分間攪拌し、分取した上澄液に、650C25mlを加えて5分間攪拌し、さらに分取した上澄液に、650Cを50mlを加えて5分間攪拌し、最終的に分取した上澄液を、650C(500ml、留出溶媒:水)を用いたカラムクロマトグラフィーにより精製した。
イオン交換されて得られた4-スチレンスルホン酸の水溶液に対し、メタノール100mLおよびピリジン27mLを順次加え、10分間攪拌した後、減圧下濃縮乾固し、メタノールを用いて1回共沸操作を行った後にメタノール58mLを加えて溶解し、得られた溶液をジエチルエーテル1.16L中に攪拌しながら滴下した。室温で15分間攪拌した後、上澄液を除去し、残渣を減圧下乾固して4-スチレンスルホン酸ピリジン塩50.20g(白色粉末,収率85%)を得た。
[0104] 上記の方法により得られた4-スチレンスルホン酸ピリジン塩粗精製物38.41gに対し、塩化チオニル115mLを加え、12分間加熱還流し、室温まで放冷後、減圧下濃縮乾固した。得られた淡黄色油状物に対して無水ピリジン4mLを加え溶解した後、無水PGME1.0mLを加え、超音波およびガラス棒粉砕により懸濁させ、室温で30分間攪拌した。反応系を減圧下濃縮乾固し、1,2-ジクロロエタンで1回共沸した後、シリカゲル濾過した(シリカゲル8g,溶媒および洗浄液:1,2-ジクロロエタン)。濾液を減圧下濃縮乾固し、モノマーであるスルホン酸エステル化合物の粗精製物22.77gを得た。得られたモノマー粗精製物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ジクロロエタン→ジクロロエタン:酢酸エチル=20:1→10:1)により精製し、スルホン酸エステル化合物モノマー11.98g(無色液体,収率32%)を得た。
[0105] 上記の方法により得られたスルホン酸エステル化合物モノマー9.31gに対し、窒素雰囲気下、無水酢酸エチル37mLを加えて溶解し、窒素バブリングにより脱気した後、AIBN23.5mgの無水酢酸エチル0.38mL溶液を窒素雰囲気下で加え、80℃で6時間攪拌した。室温まで放冷後、約30mLになるまで減圧濃縮し、メタノール200mLに攪拌しながら注加した。室温で20分間攪拌した後、吸引濾過し、濾物を減圧乾燥して式(35)で表されるポリスチレンスルホン酸エステル化合物5.01g(白色粉末,収率54%)を得た。
・・・(中略)・・・
[0111][実施例5]
実施例3で得られたスルホン酸エステル化合物(29)136mgと、ブレティン・オブ・ケミカル・ソサエティ・オブ・ジャパン(Bulletin of Chemical Society of Japan)、1994年、第67巻、p.1749-1752に記載されている方法に準じて合成した、下記式で示されるフェニルテトラアニリン(PTA)50mgとの混合物に対し、ジメチルアセトアミド(DMAc)1.44mlを、窒素雰囲気下で加えて溶解し、さらに窒素雰囲気下でシクロヘキサノール4.28mlを加えて室温で攪拌し、緑色透明のワニスを得た(固形分3.3質量%)。得られたワニスは、-25℃まで冷却しても固体析出が見られなかった。
[0112][化38]

・・・(中略)・・・
[0115] [実施例8]
実施例4で得られたスルホン酸エステル化合物(35)116mgと、上記に示したPTA50mgとの混合物に対し、ジメチルアセトアミド(DMAc)2.40mlを窒素雰囲気下で加えて溶解し、さらに窒素雰囲気下でシクロヘキサノール2.40mlを加えて室温で攪拌し、緑色透明のワニスを得た(固形分3.5質量%)。得られたワニスは、0℃まで冷却しても固体析出が見られなかった。
得られたワニスを、直前まで40分間オゾン洗浄を行ったITO基板上にスピンコートし、その後、焼成して膜厚36nmの電荷輸送性薄膜(正孔輸送性薄膜)を形成した。得られた電荷輸送性薄膜は非晶質固体であった。
・・・(中略)・・・
[0119] 上記実施例6?8および比較例6?8で使用したワニスの粘度、薄膜作製時の焼成条件、薄膜の膜厚、イオン化ポテンシャル(以下I_(p)と略す)値を表3に併せて示す。
なお、ワニス粘度、膜厚、I_(p)値は下記装置により測定した。
[1]粘度
E型粘度計(ELD-50、東京計器社製)、測定温度:20℃
[2]膜厚
表面形状測定装置(DEKTAK3ST、日本真空技術社製)により測定した。
[3]I_(p)値
光電子分光装置(AC-2、理研計器(株)製)により測定した。
[0120] [表3]



(2)引用発明
引用文献1の[0115]には、実施例8のワニスが記載されている。また、このワニスは、ITO基板上にスピンコートし、焼成すると電荷輸送性薄膜となることからみて、「電荷輸送性のワニス」ということができる。
また、引用文献1の[0119]及び[0120]の[表3]には、実施例8のワニスの20℃における粘度は、4.8mPa・sであることが記載されている。
そうしてみると、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。
「 下記式(35)で表されるスルホン酸エステル化合物116mgと、フェニルテトラアニリン50mgとの混合物に対し、ジメチルアセトアミド2.40mlを窒素雰囲気下で加えて溶解し、さらに窒素雰囲気下でシクロヘキサノール2.40mlを加えて室温で攪拌して得た、
20℃における粘度が4.8mPa・sである、
緑色透明である電荷輸送性のワニス。



第6 対比・判断
1.本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明を対比すると、以下のとおりとなる。

ア 電荷輸送性材料、混合溶媒
引用発明の「スルホン酸エステル」、「フェニルテトラアニリン」、「ジメチルアセトアミド」及び「シクロヘキサノール」は、技術的にみて、それぞれ、本願発明1の「ドーパント物質」、「数平均分子量200?50万の電荷輸送性オリゴマーもしくはポリマーからなる電荷輸送物質」、「良溶媒」及び「貧溶媒」に相当する。そうしてみると、引用発明の「電荷輸送性のワニス」は、本願発明1の「電荷輸送性ワニス」における、「電荷輸送性モノマーまたは数平均分子量200?50万の電荷輸送性オリゴマーもしくはポリマーからなる電荷輸送物質、またはこの電荷輸送物質およびドーパント物質からなる電荷輸送性材料と、少なくとも1種の良溶媒および少なくとも1種の貧溶媒を含んで構成される混合溶媒と、を含有」するという要件を満たすものである。

その文言が意味する技術的事項及びその構成から理解される機能からみて

イ 電荷輸送性ワニス
引用発明の「電荷輸送性のワニス」は、その文言が意味する技術的事項及びその構成から理解される機能からみて、本願発明1の「電荷輸送性ワニス」に相当する。
また、引用発明の「電荷輸送性のワニス」は、緑色透明であることから、技術的にみて、「スルホン酸エステル」及び「フェニルテトラアニリン」は、「ジメチルアセトアミド」及び「シクロヘキサノール」の混合溶媒中に溶解または均一に分散しているものと認められる。そうしてみると、引用発明の「電荷輸送性のワニス」は、本願発明1の「電荷輸送性ワニス」における、「前記電荷輸送性材料が、前記混合溶媒中に溶解または均一に分散している」という要件を満たすものである。

ウ 溶媒及び貧溶媒の沸点差ΔT
本願の明細書の[0012]及び[0014]には、それぞれ、N,N-ジメチルアセトアミド及びシクロヘキサノールの沸点は、それぞれ、166.1℃及び161.1℃であることが記載されている。そうしてみると、引用発明の「ジメチルアセトアミド」及び「シクロヘキサノール」の沸点差は、5.0℃である(当合議体中:上記「ジメチルアセトアミド」は「N,N-ジメチルアセトアミド」を意味するといえる)。
したがって、引用発明の「電荷輸送性のワニス」は、本願発明1の「混合溶媒」における、「良溶媒および貧溶媒の沸点差ΔT℃の絶対値が、|ΔT|<20℃を満た」すという要件を満たすものである。

エ ワニスの粘度
引用発明の「電荷輸送性のワニス」の20℃における粘度は、4.8mPa・sである。また、一般に液体の粘度は、温度が増加すると減少するものであるところ、これが引用発明の「電荷輸送性のワニス」にも妥当することは明らかである。
そうしてみると、引用発明の「電荷輸送性のワニス」は、本願発明1の「電荷輸送性ワニス」における、「25℃での粘度が7.5mPa・s以下」という要件を満たすものである。

(2)一致点及び相違点
ア 本願発明1と引用発明は、次の構成で一致する。
(一致点)
「 電荷輸送性モノマーまたは数平均分子量200?50万の電荷輸送性オリゴマーもしくはポリマーからなる電荷輸送物質、またはこの電荷輸送物質およびドーパント物質からなる電荷輸送性材料と、少なくとも1種の良溶媒および少なくとも1種の貧溶媒を含んで構成される混合溶媒と、を含有し、
前記良溶媒および貧溶媒の沸点差ΔT℃の絶対値が、|ΔT|<20℃を満たし、
25℃での粘度が7.5mPa・s以下であり、
前記電荷輸送性材料が、前記混合溶媒中に溶解または均一に分散している電荷輸送性ワニス。」

イ 本願発明1と引用発明は、次の点で相違する。
(相違点1)
本願発明1の「電荷輸送性ワニス」は、「23℃での表面張力が30.0?40.0mN/m」であるのに対して、引用発明の「電荷輸送性のワニス」は、表面張力が特定されていない点。

(相違点2)
本願発明1の「混合溶媒」は、「良溶媒および貧溶媒の組み合わせとして、N,N-ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノールを含むものを除く」のに対して、引用発明は、N,N-ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノールを含むものである点。

(3)相違点についての判断
事案に鑑みて、上記相違点2について先に検討する。
引用文献1の[0064]及び[0065]には、ワニスに使用する溶剤として、高溶解性溶剤と高粘度有機溶剤を使用すること、並びに引用発明の「ジメチルアセトアミド」及び「シクロへキサノール」は、それぞれ、高溶解性溶剤及び高粘度有機溶剤であることが記載されている。
そうしてみると、引用発明において、「ジメチルアセトアミド」及び「シクロへキサノール」のいずれか一方又は両方を引用文献1の[0064]及び[0065]に例示されている他の溶剤に置換することは、当業者が通常の創作能力を発揮することによってなし得るものである。
しかしながら、高溶解性溶剤及び高粘度有機溶剤の沸点差、両者の混合物の粘度及び表面張力を、本願発明1の特定の数値範囲内のものとすることは、引用文献1には何ら記載されておらず、沸点差等を特定の数値範囲内のものとすることによる効果についても何ら記載されていない。また、原査定において引用された引用文献A-C及び当審拒絶理由通知書において引用された引用文献1-3を含め、他に、沸点差等を特定の数値範囲内のものとすることを示唆する文献や技術常識を見いだすことはできない。
したがって、引用発明において、当業者が「ジメチルアセトアミド」及び「シクロへキサノール」のいずれか一方又は両方を、引用文献1の[0064]及び[0065]に例示された他の溶剤に置換することによって、高溶解性溶剤及び高粘度有機溶剤の沸点差、両者の混合物の粘度及び表面張力の全てが、請求項1に係る発明の特定の数値範囲内にある構成とすることは、容易になし得るものとはいえない。仮に、このような構成をなし得たとしても当該構成が奏する効果を予測できたとはいえない。
以上のとおりであるから、たとえ当業者といえども、引用発明に基づいて相違点1の条件を満たす構成とすることを容易に発明できたとはいえない。
したがって、本願発明1は、相違点1を検討するまでもなく、当業者であっても引用発明に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

2 本願発明2-本願発明10について
本願発明2-本願発明10は、本願発明1を引用するものであって、相違点2に係る本願発明1の構成を発明特定事項として具備するものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

3 本願発明11について
本願発明11は、「電荷輸送性薄膜の平坦化向上方法」であって、その「電荷輸送性ワニス」は、本願発明1と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

第7 原査定について
1.理由2(特許法29条2項)について
平成30年8月16日付けの手続補正により、本願発明1-本願発明11は、「良溶媒および貧溶媒の沸点差ΔT℃の絶対値が、|ΔT|<20℃を満たし、25℃での粘度が7.5mPa・s以下、かつ、23℃での表面張力が30.0?40.0mN/mであり」、「混合溶媒が、前記良溶媒および貧溶媒の組み合わせとして、N,N-ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノールを含むものを除く。」という事項を有するものとなった。
そして、上記本願発明1-11の構成は、拒絶査定において引用された引用文献A-Cに記載されておらず、周知技術とも認められないので、本願発明1-11は、当業者であっても、拒絶査定において引用された引用文献1-3に基づいて、容易に発明できたとはいえない。
したがって、原査定の理由を維持することはできない。

第8 むすび
以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由もない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2018-10-02 
出願番号 特願2014-502174(P2014-502174)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (H05B)
最終処分 成立  
前審関与審査官 濱野 隆  
特許庁審判長 樋口 信宏
特許庁審判官 中田 誠
川村 大輔
発明の名称 電荷輸送性ワニス  
代理人 小林 克成  
代理人 重松 沙織  
代理人 正木 克彦  
代理人 小島 隆司  
代理人 石川 武史  

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