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審決分類 審判 査定不服 特174条1項 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H02J
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H02J
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H02J
審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H02J
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H02J
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H02J
管理番号 1345215
審判番号 不服2016-7576  
総通号数 228 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-12-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-05-24 
確定日 2018-10-09 
事件の表示 特願2014-124234「許可ベースのワイヤレス電力受信」拒絶査定不服審判事件〔平成26年11月 6日出願公開、特開2014-209845〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2010年11月17日(パリ条約に基づく優先権主張外国庁受理、2009年11月17日:米国、2010年8月13日:米国)を国際出願日とする特願2012-540033号の一部を、平成26年(2014年)6月17日に新たな出願としたものであって、平成27年3月17日付けで拒絶の理由が通知され、平成27年6月22日付けで意見書及び手続補正書が提出されたが、平成28年1月19日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成28年5月24日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に手続補正書が提出され、当審において平成29年3月17日付けで拒絶の理由が通知され、平成29年6月27日付けで意見書及び手続補正書が提出され、平成29年8月3日付けで拒絶の理由(最後)が通知され、平成29年11月7日付けで意見書及び手続補正書が提出され、平成29年12月19日付けで、平成29年11月7日付け手続補正書による補正の却下の決定が行われると共に拒絶の理由(最後)が通知され、平成30年3月26日付けで意見書及び手続補正書が提出されたものである。

第2 平成30年3月26日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成30年3月26日付けの手続補正書による補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。
[理由I]
1.本件補正について
本件補正前の特許請求の範囲は、平成29年6月27日付け手続補正書に記載された以下のとおりである。
「【請求項1】
ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するように構成された受信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可が電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、受信機と、
ワイヤレス電力を受信するように構成された受信アンテナと、
前記受信アンテナに、前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信させるように構成された、プロセッサと、
を具備し、
前記ワイヤレス電力プランは、
第1のサブスクリプション価格に割り当てられた第1の優先レベルと第1のエネルギーの制限とを有する第1のサブスクリプションレベルと、
第2のサブスクリプション価格に割り当てられた第2の優先レベルと第2のエネルギーの制限とを有する第2のサブスクリプションレベルであって、前記第1の優先度レベルは、前記第2の優先度レベルよりも優先してワイヤレス電力が供給されることを示し、前記第1のエネルギー制限は、前記第2のエネルギーの制限よりも受信可能なエネルギー量が多い、第2のサブスクリプションレベルとを含む、
ワイヤレス電力受信するように構成された電子デバイス。
【請求項2】
前記サブスクリプションレベルは、前記ワイヤレス充電器から電力を受信するための優先度を定義する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスが充電されることを認証される地域または場所、あるいは、前記電子デバイスが充電されることを認証される間の1日の時間の少なくとも1つを定義する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスが充電されることを認証される、前記電子デバイスの充電量のしきい値を定義する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスが充電されることを許可される前に表示される広告の数、または、完了されるデータマイニング動作の数の少なくとも1つを定義する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記アクセス情報は、アクセスキーを具備する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記プロセッサは、1つ以上のイベントの予測において前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するように前記受信アンテナに指示するか、1つ以上のイベントの発生に際し前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するように前記受信アンテナに指示するか、あるいは、前記電子デバイスの充電レベルがしきい値以下に落ちたとき、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するように前記受信アンテナに指示するように構成される、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記プロセッサは、予想電力要求に基づいてサブスクリプションベースのワイヤレス電力源からワイヤレス電力を要求するように構成される、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランは、再発生する費用(reoccurring fee)の支払いを具備する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項10】
第2の電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するように構成された送信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、送信機と、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルに基づいて前記第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信するように構成されたワイヤレス電力送信機と、
を具備し、
前記ワイヤレス電力プランは、
第1のサブスクリプション価格に割り当てられた第1の優先レベルと第1のエネルギーの制限とを有する第1のサブスクリプションレベルと、
第2のサブスクリプション価格に割り当てられた第2の優先レベルと第2のエネルギーの制限とを有する第2のサブスクリプションレベルであって、前記第1の優先度レベル、前記第2の優先度レベルよりも優先してワイヤレス電力が供給されることを示し、前記第1のエネルギー制限は、前記第2のエネルギーの制限よりも受信可能なエネルギー量が多い、第2のサブスクリプションレベルとを含む、
ワイヤレス電力を送信するように構成される電子デバイス。
【請求項11】
前記サブスクリプションレベルは、前記第2の電子デバイスへ電力を送信するための優先度を定義する、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項12】
前記サブスクリプションレベルは、前記第2の電子デバイスが充電されるために認証される地域または場所、前記第2の電子デバイスが充電されるために認証される間の1日の時間.の少なくとも1つを定義する、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項13】
前記サブスクリプションレベルは、前記第2の電子デバイスが充電されるために認証される前記第2の電子デバイスの充電量のしきい値を定義する、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項14】
前記第2の電子デバイスが充電されるために認証される前に表示される広告の数、または、完了されるデータマイニング動作の数の少なくとも1つを定義する、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項15】
前記アクセス情報は、アクセスキーを具備する、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項16】
前記受信機は、前記第2の電子デバイスのための場所情報、前記第2の電子デバイスのためのエネルギー充電情報、または時間情報の少なくとも1つを受信するようにさらに構成され、前記ワイヤレス電力送信機は、前記受信した情報の少なくとも1部に基づいて、前記第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信するように構成される請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項17】
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プラン情報は、サービスまたは製品の少なくとも1つの購入に関する情報を具備する、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項18】
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランは、再発生する費用の支払いを具備する、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項19】
電力をワイヤレス送信するための方法であって、
電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、ステップと、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがってワイヤレス充電器から電子デバイスへ電力をワイヤレス送信するステップと、を具備し、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランは、再発生する費用の支払いを具備し、
前記ワイヤレス電力プランは、
第1のサブスクリプション価格に割り当てられた第1の優先レベルと第1のエネルギーの制限とを有する第1のサブスクリプションレベルと、
第2のサブスクリプション価格に割り当てられた第2の優先レベルと第2のエネルギーの制限とを有する第2のサブスクリプションレベルであって、前記第1の優先度レベルは、前記第2の優先度レベルよりも優先してワイヤレス電力が供給されることを示し、前記第1のエネルギー制限は、前記第2のエネルギーの制限よりも受信可能なエネルギー量が多い、第2のサブスクリプションレベルとを含む、
方法。
【請求項20】
前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスへ電力を送信するための優先度を定義する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記優先度は、サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルに割り当てられたコストに基づく、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記サブスクリプションレベルは、前記第2の電子デバイスが充電されるために認証される地域または場所、あるいは、前記電子デバイスが充電されることを認証される間の1日の時間の少なくとも1つを定義する、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスが充電されることを認証される前記電子デバイスの充電量のしきい値を定義する、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
ワイヤレス充電器から前記電子デバイスへ電力をワイヤレス送信するステップは、サービスまたは製品の少なくとも一つの購入に基づいて前記ワイヤレス充電器から前記電子デバイスへ電力をワイヤレス送信するステップを具備する、請求項19に記載の方法。
【請求項25】
サービスまたは製品の少なくとも一つの前記購入に基づいて、前記電子デバイスにワイヤレス電力を受信することを可能にするアクセスキーを提供するステップをさらに具備する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスが充電されることを認証される前に表示される広告の数、または、完了されるデータマイニング動作の数の少なくとも1つを定義する、請求項19に記載の方法。
【請求項27】
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルに基づくサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランを前記電子デバイスへ提供するステップを具備する、請求項19に記載の方法。
【請求項28】
前記電子デバイスに割り当てられた加入者にアクセスキーを提供するステップをさらに含み、前記アクセスキーはワイヤレス電力を受信するための前記電子デバイスを識別する、請求項19に記載の方法。
【請求項29】
ワイヤレス充電器から前記電子デバイスへワイヤレス電力を送信するステップは、前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルに割り当てられた予め認証された電子デバイスへ電力を自動的に送信するステップを具備する、請求項19に記載の方法。
【請求項30】
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランは、再発生する費用の支払いを具備する、請求項19に記載の方法。
【請求項31】
電力をワイヤレス受信するための方法であって、
ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、ステップと、
前記電子デバイスにおいて、ワイヤレス電力サブスクリプションの前記サブスクリプションレベルにしたがって、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、
を具備し、
前記ワイヤレス電力プランは、
第1のサブスクリプション価格に割り当てられた第1の優先レベルと第1のエネルギーの制限とを有する第1のサブスクリプションレベルと、
第2のサブスクリプション価格に割り当てられた第2の優先レベルと第2のエネルギーの制限とを有する第2のサブスクリプションレベルであって、前記第1の優先度レベルは、前記第2の優先度レベルよりも優先してワイヤレス電力が供給されることを示し、前記第1のエネルギー制限は、前記第2のエネルギーの制限よりも受信可能なエネルギー量が多い、第2のサブスクリプションレベルとを含む、
方法。
【請求項32】
前記サブスクリプションレベルは、前記ワイヤレス充電器から電力を受信するための優先度を定義する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスが充電されることを認証される地域または場所、あるいは、前記電子デバイスが充電されることを認証される間の一日の時間の少なくとも1つを定義する、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスが充電されることを認証されるまでの前記電子デバイスの充電量のしきい値を定義する、請求項31に記載の方法。
【請求項35】
前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスが充電されることを認証される前に表示される広告の数、または、前記電子デバイスが充電されることを認証される前に完了されるデータマイニング動作の数の少なくとも1つを定義する、請求項31に記載の方法。
【請求項36】
ワイヤレス電力を受信するステップは、サービスまたは製品の購入の少なくとも一部に基づいて前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップを具備する、請求項31に記載の方法。
【請求項37】
前記アクセス情報は、アクセスキーを具備する、請求項31に記載の方法。
【請求項38】
ワイヤレス電力を受信するステップは、1つ以上のイベントの予測において、1つ以上のイベントの発生に際し、あるいは、前記電子デバイスの充電レベルがしきい値以下に落ちたとき、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップを具備する、請求項31に記載の方法。
【請求項39】
ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するための手段であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、手段と、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するための手段と、
を具備し、
前記ワイヤレス電力プランは、
第1のサブスクリプション価格に割り当てられた第1の優先レベルと第1のエネルギーの制限とを有する第1のサブスクリプションレベルと、
第2のサブスクリプション価格に割り当てられた第2の優先レベルと第2のエネルギーの制限とを有する第2のサブスクリプションレベルであって、前記第1の優先度レベルは、前記第2の優先度レベルよりも優先してワイヤレス電力が供給されることを示し、前記第1のエネルギー制限は、前記第2のエネルギーの制限よりも受信可能なエネルギー量が多い、第2のサブスクリプションレベルとを含む、
ワイヤレス電力を受信するように構成される電子デバイス。
【請求項40】
第2の電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するための手段であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、手段と、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルに基づいて前記第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信するための手段と、
を具備し、
前記ワイヤレス電力プランは、
第1のサブスクリプション価格に割り当てられた第1の優先レベルと第1のエネルギーの制限とを有する第1のサブスクリプションレベルと、
第2のサブスクリプション価格に割り当てられた第2の優先レベルと第2のエネルギーの制限とを有する第2のサブスクリプションレベルであって、前記第1の優先度レベルは、前記第2の優先度レベルよりも優先してワイヤレス電力が供給されることを示し、前記第1のエネルギー制限は、前記第2のエネルギーの制限よりも受信可能なエネルギー量が多い、第二のサブスクリプションレベルとを含む、
ワイヤレス電力を送信するように構成される電子デバイス。
【請求項41】
ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって示される、ステップと、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、
を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含み、
前記ワイヤレス電力プランは、
第1のサブスクリプション価格に割り当てられた第1の優先レベルと第1のエネルギーの制限とを有する第1のサブスクリプションレベルと、
第2のサブスクリプション価格に割り当てられた第2の優先レベルと第2のエネルギーの制限とを有する第2のサブスクリプションレベルであって、前記第1の優先度レベルは、前記第2の優先度レベルよりも優先してワイヤレス電力が供給されることを示し、前記第1のエネルギー制限は、前記第2のエネルギーの制限よりも受信可能なエネルギー量が多い、第2のサブスクリプションレベルとを含む、
コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項42】
ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスへ送信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、ステップと、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベ
ルに基づいて前記電子デバイスへワイヤレス電力を送信するステップと、
を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含み、
前記ワイヤレス電力プランは、
第1のサブスクリプション価格に割り当てられた第1の優先レベルと第1のエネルギーの制限とを有する第1のサブスクリプションレベルと、
第2のサブスクリプション価格に割り当てられた第2の優先レベルと第2のエネルギーの制限とを有する第2のサブスクリプションレベルであって、前記第1の優先度レベルは、前記第2の優先度レベルよりも優先してワイヤレス電力が供給されることを示し、前記第1のエネルギー制限は、前記第2のエネルギーの制限よりも受信可能なエネルギー量が多い、第2のサブスクリプションレベルとを含む、
コンピュータ可読記憶媒体。」

本件補正により、特許請求の範囲は、以下のように補正された。(当審注:下線は補正箇所を示す。)
「【請求項1】
ワイヤレス電力を受信する許可をエンティティから受信するように構成された受信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信される、受信機と、
ワイヤレス電力を受信するように構成された受信アンテナと、
前記受信アンテナに、前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信させるように構成された、プロセッサと、
を具備し、
前記ワイヤレス電力プランは、
第1のサブスクリプション価格に割り当てられた第1の優先レベルと第1のエネルギーの制限とを有する第1のサブスクリプションレベルと、
第2のサブスクリプション価格に割り当てられた第2の優先レベルと第2のエネルギーの制限とを有する第2のサブスクリプションレベルであって、前記第1の優先度レベルは、前記第2の優先度レベルよりも優先してワイヤレス電力が供給されることを示し、前記第1のエネルギー制限は、前記第2のエネルギーの制限よりも受信可能なエネルギー量が多い、第2のサブスクリプションレベルとを含む、
ワイヤレス電力受信するように構成された電子デバイス。
【請求項2】
前記サブスクリプションレベルは、前記ワイヤレス充電器から電力を受信するための優先度を定義する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスが充電されることを認証される地域または場所、あるいは、前記電子デバイスが充電されることを認証される間の1日の時間の少なくとも1つを定義する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスが充電されることを認証される、前記電子デバイスの充電量のしきい値を定義する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスが充電されることを許可される前に表示される広告の数、または、完了されるデータマイニング動作の数の少なくとも1つを定義する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記アクセス情報は、アクセスキーを具備する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記プロセッサは、1つ以上のイベントの予測において前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するように前記受信アンテナに指示するか、1つ以上のイベントの発生に際し前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するように前記受信アンテナに指示するか、あるいは、前記電子デバイスの充電レベルがしきい値以下に落ちたとき、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するように前記受信アンテナに指示するように構成される、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記プロセッサは、予想電力要求に基づいてサブスクリプションベースのワイヤレス電力源からワイヤレス電力を要求するように構成される、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランは、再発生する費用(reoccurring fee)の支払いを具備する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項10】
第2の電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するように構成された送信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信される、送信機と、
前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとに基づいて前記第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信するように構成されたワイヤレス電力送信機と、
を具備し、
前記ワイヤレス電力プランは、
第1のサブスクリプション価格に割り当てられた第1の優先レベルと第1のエネルギーの制限とを有する第1のサブスクリプションレベルと、
第2のサブスクリプション価格に割り当てられた第2の優先レベルと第2のエネルギーの制限とを有する第2のサブスクリプションレベルであって、前記第1の優先度レベル、前記第2の優先度レベルよりも優先してワイヤレス電力が供給されることを示し、前記第1のエネルギー制限は、前記第2のエネルギーの制限よりも受信可能なエネルギー量が多い、第2のサブスクリプションレベルとを含む、
ワイヤレス電力を送信するように構成される電子デバイス。
【請求項11】
前記サブスクリプションレベルは、前記第2の電子デバイスへ電力を送信するための優先度を定義する、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項12】
前記サブスクリプションレベルは、前記第2の電子デバイスが充電されるために認証される地域または場所、前記第2の電子デバイスが充電されるために認証される間の1日の時間.の少なくとも1つを定義する、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項13】
前記サブスクリプションレベルは、前記第2の電子デバイスが充電されるために認証される前記第2の電子デバイスの充電量のしきい値を定義する、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項14】
前記第2の電子デバイスが充電されるために認証される前に表示される広告の数、または、完了されるデータマイニング動作の数の少なくとも1つを定義する、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項15】
前記アクセス情報は、アクセスキーを具備する、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項16】
前記受信機は、前記第2の電子デバイスのための場所情報、前記第2の電子デバイスのためのエネルギー充電情報、または時間情報の少なくとも1つを受信するようにさらに構成され、前記ワイヤレス電力送信機は、前記受信した情報の少なくとも1部に基づいて、前記第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信するように構成される請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項17】
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プラン情報は、サービスまたは製品の少なくとも1つの購入に関する情報を具備する、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項18】
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランは、再発生する費用の支払いを具備する、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項19】
電力をワイヤレス送信するための方法であって、
第2の電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信される、ステップと、
前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとにしたがってワイヤレス充電器から電子デバイスへ電力をワイヤレス送信するステップと、を具備し、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランは、再発生する費用の支払いを具備し、
前記ワイヤレス電力プランは、
第1のサブスクリプション価格に割り当てられた第1の優先レベルと第1のエネルギーの制限とを有する第1のサブスクリプションレベルと、
第2のサブスクリプション価格に割り当てられた第2の優先レベルと第2のエネルギーの制限とを有する第2のサブスクリプションレベルであって、前記第1の優先度レベルは、前記第2の優先度レベルよりも優先してワイヤレス電力が供給されることを示し、前記第1のエネルギー制限は、前記第2のエネルギーの制限よりも受信可能なエネルギー量が多い、第2のサブスクリプションレベルとを含む、
方法。
【請求項20】
前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスへ電力を送信するための優先度を定義する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記優先度は、サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルに割り当てられたコストに基づく、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記サブスクリプションレベルは、前記第2の電子デバイスが充電されるために認証される地域または場所、あるいは、前記電子デバイスが充電されることを認証される間の1日の時間の少なくとも1つを定義する、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスが充電されることを認証される前記電子デバイスの充電量のしきい値を定義する、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
ワイヤレス充電器から前記電子デバイスへ電力をワイヤレス送信するステップは、サービスまたは製品の少なくとも一つの購入に基づいて前記ワイヤレス充電器から前記電子デバイスへ電力をワイヤレス送信するステップを具備する、請求項19に記載の方法。
【請求項25】
サービスまたは製品の少なくとも一つの前記購入に基づいて、前記電子デバイスにワイヤレス電力を受信することを可能にするアクセスキーを提供するステップをさらに具備する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスが充電されることを認証される前に表示される広告の数、または、完了されるデータマイニング動作の数の少なくとも1つを定義する、請求項19に記載の方法。
【請求項27】
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルに基づくサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランを前記電子デバイスへ提供するステップを具備する、請求項19に記載の方法。
【請求項28】
前記電子デバイスに割り当てられた加入者にアクセスキーを提供するステップをさらに含み、前記アクセスキーはワイヤレス電力を受信するための前記電子デバイスを識別する、請求項19に記載の方法。
【請求項29】
ワイヤレス充電器から前記電子デバイスへワイヤレス電力を送信するステップは、前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルに割り当てられた予め認証された電子デバイスへ電力を自動的に送信するステップを具備する、請求項19に記載の方法。
【請求項30】
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランは、再発生する費用の支払いを具備する、請求項19に記載の方法。
【請求項31】
電力をワイヤレス受信するための方法であって、
ワイヤレス電力を受信する許可をエンティティから受信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信される、ステップと、
前記電子デバイスにおいて、前記ワイヤレス電力を受信する許可とワイヤレス電力サブスクリプションの前記サブスクリプションレベルとにしたがって、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、
を具備し、
前記ワイヤレス電力プランは、
第1のサブスクリプション価格に割り当てられた第1の優先レベルと第1のエネルギーの制限とを有する第1のサブスクリプションレベルと、
第2のサブスクリプション価格に割り当てられた第2の優先レベルと第2のエネルギーの制限とを有する第2のサブスクリプションレベルであって、前記第1の優先度レベルは、前記第2の優先度レベルよりも優先してワイヤレス電力が供給されることを示し、前記第1のエネルギー制限は、前記第2のエネルギーの制限よりも受信可能なエネルギー量が多い、第2のサブスクリプションレベルとを含む、
方法。
【請求項32】
前記サブスクリプションレベルは、前記ワイヤレス充電器から電力を受信するための優先度を定義する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスが充電されることを認証される地域または場所、あるいは、前記電子デバイスが充電されることを認証される間の一日の時間の少なくとも1つを定義する、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスが充電されることを認証されるまでの前記電子デバイスの充電量のしきい値を定義する、請求項31に記載の方法。
【請求項35】
前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスが充電されることを認証される前に表示される広告の数、または、前記電子デバイスが充電されることを認証される前に完了されるデータマイニング動作の数の少なくとも1つを定義する、請求項31に記載の方法。
【請求項36】
ワイヤレス電力を受信するステップは、サービスまたは製品の購入の少なくとも一部に基づいて前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップを具備する、請求項31に記載の方法。
【請求項37】
前記アクセス情報は、アクセスキーを具備する、請求項31に記載の方法。
【請求項38】
ワイヤレス電力を受信するステップは、1つ以上のイベントの予測において、1つ以上のイベントの発生に際し、あるいは、前記電子デバイスの充電レベルがしきい値以下に落ちたとき、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップを具備する、請求項31に記載の方法。
【請求項39】
ワイヤレス電力を受信する許可をエンティティから受信するための手段であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルに従って受信される、手段と、
前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとにしたがって、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するための手段と、
を具備し、
前記ワイヤレス電力プランは、
第1のサブスクリプション価格に割り当てられた第1の優先レベルと第1のエネルギーの制限とを有する第1のサブスクリプションレベルと、
第2のサブスクリプション価格に割り当てられた第2の優先レベルと第2のエネルギーの制限とを有する第2のサブスクリプションレベルであって、前記第1の優先度レベルは、前記第2の優先度レベルよりも優先してワイヤレス電力が供給されることを示し、前記第1のエネルギー制限は、前記第2のエネルギーの制限よりも受信可能なエネルギー量が多い、第2のサブスクリプションレベルとを含む、
ワイヤレス電力を受信するように構成される電子デバイス。
【請求項40】
第2の電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するための手段であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信される、手段と、
前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとに基づいて前記第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信するための手段と、
を具備し、
前記ワイヤレス電力プランは、
第1のサブスクリプション価格に割り当てられた第1の優先レベルと第1のエネルギーの制限とを有する第1のサブスクリプションレベルと、
第2のサブスクリプション価格に割り当てられた第2の優先レベルと第2のエネルギーの制限とを有する第2のサブスクリプションレベルであって、前記第1の優先度レベルは、前記第2の優先度レベルよりも優先してワイヤレス電力が供給されることを示し、前記第1のエネルギー制限は、前記第2のエネルギーの制限よりも受信可能なエネルギー量が多い、第二のサブスクリプションレベルとを含む、
ワイヤレス電力を送信するように構成される電子デバイス。
【請求項41】
ワイヤレス電力を受信する許可をエンティティから受信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信される、ステップと、
前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、
を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含み、
前記ワイヤレス電力プランは、
第1のサブスクリプション価格に割り当てられた第1の優先レベルと第1のエネルギーの制限とを有する第1のサブスクリプションレベルと、
第2のサブスクリプション価格に割り当てられた第2の優先レベルと第2のエネルギーの制限とを有する第2のサブスクリプションレベルであって、前記第1の優先度レベルは、前記第2の優先度レベルよりも優先してワイヤレス電力が供給されることを示し、前記第1のエネルギー制限は、前記第2のエネルギーの制限よりも受信可能なエネルギー量が多い、第2のサブスクリプションレベルとを含む、
コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項42】
ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスへ送信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルに従って送信される、ステップと、
前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとに基づいて前記電子デバイスへワイヤレス電力を送信するステップと、
を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含み、
前記ワイヤレス電力プランは、
第1のサブスクリプション価格に割り当てられた第1の優先レベルと第1のエネルギーの制限とを有する第1のサブスクリプションレベルと、
第2のサブスクリプション価格に割り当てられた第2の優先レベルと第2のエネルギーの制限とを有する第2のサブスクリプションレベルであって、前記第1の優先度レベルは、前記第2の優先度レベルよりも優先してワイヤレス電力が供給されることを示し、前記第1のエネルギー制限は、前記第2のエネルギーの制限よりも受信可能なエネルギー量が多い、第2のサブスクリプションレベルとを含む、
コンピュータ可読記憶媒体。」

2.補正の適否
(1)新規事項について
(1-1)本件補正後の請求項1について
本件補正後の請求項1は「ワイヤレス電力を受信する許可をエンティティから受信するように構成された受信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信される、受信機と、
ワイヤレス電力を受信するように構成された受信アンテナと、
前記受信アンテナに、前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信させるように構成された、プロセッサと、
を具備し、」と記載されるものとなった。
そうすると、本件補正後の請求項1に係る発明は、
i)受信機が受信する、ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信されるものとなり、
ii)プロセッサは、受信アンテナに、前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとにしたがってワイヤレス電力を受信させるものとなった。
そこで、これらの事項について、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「当初明細書等」という。)のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものか否か検討する。

ア.当初明細書等には、ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスが受信することに関連し、以下の記載がある。
a「【請求項19】電力をワイヤレス送信するための方法であって、
電子デバイスからアクセスまたは識別情報を受信するステップであって、前記アクセスまたは識別情報は、第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルの少なくとも一部を示す、ステップと、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがってワイヤレス充電器から電子デバイスへ電力をワイヤレス送信するステップと、を具備し、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランは、再発生する費用の支払いを具備する、方法。
・・・・・・
【請求項24】
ワイヤレス充電器から前記電子デバイスへ電力をワイヤレス送信するステップは、サービスまたは製品の少なくとも一つの購入に基づいて前記ワイヤレス充電器から前記電子デバイスへ電力をワイヤレス送信するステップを具備する、請求項19に記載の方法。
・・・・・
【請求項25】サービスまたは製品の少なくとも一つの前記購入に基づいて、前記電子デバイスにワイヤレス電力を受信することを可能にするアクセスキーを提供するステップをさらに具備する、請求項24に記載の方法。」
b「【0058】別の例示的な実施形態によれば、ユーザは、エンティティ752から製品、サービスまたは両方を購入した後、ワイヤレス電力を受信してよい。一例として、ユーザは、製品、サービスまたは両方を購入した後に、アクセスキーを受信することができ、このアクセスキーは、ユーザがワイヤレス電力を受信することを可能にできる。さらに、例示的な一実施形態によれば、製品、サービスまたは両方を購入した後、ユーザは、クーポンを受信することができ、このクーポンは、ユーザがワイヤレス電力を将来受信することを可能にできる。別の例示的な実施形態では、製品またはサービスを購入した後、ユーザの電子デバイスに、充電コードをロードすることができる。たとえば、コードは、電子デバイスをパッドの上に置き、Bluetooth(登録商標)やZigBeeなど、短距離通信を介してコードを受信することによってロードしてもいし、ネットワーク(たとえばLANやWAN)を開始して隣接または物理接続を相関させることによってロードしてもよい。」
c「【0065】図15は、1つまたは複数の例示的な実施形態による、別の方法997を示すフローチャートである。方法997は、1つまたは複数の料金ベースのワイヤレス電力プランに従って1つまたは複数の電子デバイス上でワイヤレス電力を受信する許可を受信するステップを(符号998で示す)を含んでよい。方法997は、1つまたは複数の料金ベースのワイヤレス電力プランに従って1つまたは複数の電子デバイス上でワイヤレス電力を受信するステップ(符号999で示す)をさらに含んでよい。」

上記aには、サービスまたは製品の購入に基づいて、電子デバイスにワイヤレス電力を受信することを可能にするアクセスキーを提供することが示され、上記aの記載の「アクセスキー」および「電子デバイス」が、補正後の請求項1の「ワイヤレス電力を受信する許可」および「受信機」に相当するとしても、上記aには、電子デバイスが受信する、アクセスキーは、「ワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信される」ことは記載も示唆もない。
上記bには、ユーザは、製品、サービスまたは両方を購入した後に、アクセスキーを受信することができ、このアクセスキーは、ユーザがワイヤレス電力を受信することを可能にできることが示され、当該アクセスキーの受信は、「別の例示的な実施形態では、製品またはサービスを購入した後、ユーザの電子デバイスに、充電コードをロードすることができる。」と記載のごとく、ユーザの電子デバイスにて行われるものといえるので、上記bの記載の「アクセスキー」および「ユーザの電子デバイス」が、補正後の請求項1の「ワイヤレス電力を受信する許可」および「受信機」に相当するとしても、上記bには、ユーザの電子デバイスが受信する、アクセスキーは、「ワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信される」ことは記載も示唆もない。
上記cには、「ワイヤレス電力プランに従って」、「電子デバイス上でワイヤレス電力を受信する許可を受信する」ことができることが示されているが、その受信が「ワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信される」ことは記載も示唆もない。

イ.当初明細書等には、サブスクリプションレベルにしたがって電子デバイスがワイヤレス電力を受信させることに関連して、次の記載がある。
a「【請求項1】アクセスまたは識別情報をワイヤレス充電器へ送信するように構成された送信機であって、前記アクセスまたは識別情報が電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルの少なくとも一部を指示する、送信機と、
ワイヤレス電力を受信するように構成された受信アンテナであって、前記受信アンテナは、前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するように構成される、受信アンテナと、
を具備するワイヤレス電力受信するように構成された電子デバイス。」
b「【請求項10】第2の電子デバイスからアクセスまたは識別情報を受信するように構成された受信機であって、前記アクセスまたは識別情報は、前記第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルの少なくとも一部を示す、受信機と、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルに基づいて前記第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信するように構成されたワイヤレス電力送信機と、
を具備するワイヤレス電力を送信するように構成される電子デバイス。」
c「【請求項19】電力をワイヤレス送信するための方法であって、
電子デバイスからアクセスまたは識別情報を受信するステップであって、前記アクセスまたは識別情報は、第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルの少なくとも一部を示す、ステップと、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがってワイヤレス充電器から電子デバイスへ電力をワイヤレス送信するステップと、を具備し、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランは、再発生する費用の支払いを具備する、方法。」
d「【請求項31】電力をワイヤレス受信するための方法であって、
アクセスまたは識別情報をワイヤレス充電器へ送信するステップであって、前記アクセスまたは識別情報は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルの少なくとも1部を示す、ステップと、
前記電子デバイスにおいて、ワイヤレス電力サブスクリプションの前記サブスクリプションレベルにしたがって、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、
を具備する方法。」
e「【請求項39】アクセスまたは識別情報をワイヤレス充電器へ送信するための手段であって、前記アクセスまたは識別情報は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルの一部を示す、手段と、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するための手段と、
を具備する、ワイヤレス電力を受信するように構成される電子デバイス。」
f「【請求項40】第2の電子デバイスからアクセスまたは識別情報を受信するための手段であって、前記アクセスまたは識別情報は、前記第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルの少なくとも一部を示す、手段と、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルに基づいて前記第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信するための手段と、
を具備する、ワイヤレス電力を送信するように構成される電子デバイス。」
g「【請求項41】アクセスまたは識別情報をワイヤレス充電器へ送信するステップであって、前記アクセスまたは識別情報は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルの一部を示す、ステップと、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、
を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含むコンピュータ可読記憶媒体。」
h「【請求項42】アクセスまたは識別情報を電子デバイスから受信するステップであって、前記アクセスまたは識別情報は、前記電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルの少なくとも一部を示す、ステップと、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルに基づいて前記電子デバイスへワイヤレス電力を送信するステップと、
を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含むコンピュータ可読記憶媒体。」
i「【0051】例示的な一実施形態によれば、ワイヤレス電力サブスクリプションプランは、様々な費用、様々なサービスタイプおよびレベルを有する様々なサービスを含んでよい。たとえば、ユーザは、「シルバー」プラン、「ゴールド」プランまたは「プラチナ」プランを購入することができ、「プラチナ」プランが、最も高いサブスクリプション価格の最高レベルのサービスであり、「シルバー」プランが、最も低いサブスクリプション価格の最低レベルのサービスである。複数のユーザが単一のワイヤレス電源からワイヤレス電力を受信しようとしている一例では、プラチナプランを有するユーザは、ゴールドまたはシルバープランを有するユーザよりも優先されてよい。別の言い方をすると、プラチナプランに加入したユーザは、ゴールドまたはシルバープランに加入したユーザより前に、ワイヤレス電力を受信することができる。同様に、ゴールドプランを有するユーザは、シルバープランを有するユーザよりも優先されてよい。さらに、優先度は、電子デバイス内の使用可能な電力量に基づいてもよい。より具体的には、たとえば、充電がほとんどまたは全く蓄えられていない電子デバイスは、完全に充電された電子デバイスよりも優先されてよい。さらに、エンティティに関連するワイヤレス電力オペレータが、ユーザが使用可能な電力量を制御できることに留意されたい。」
j「【0054】さらに、広告、データマイニング監視、または両方を受ける機会のレベルは、サブスクリプションレベルに従って変化してよい。たとえば、サービスレベルが向上するにつれて、したがってサブスクリプションのコストが増加するにつれて、ユーザが受信する広告の数は減少することがあり、ユーザが受けるデータマイニング操作の数またはタイプは減少することがあり、またはその両方であり得る。より具体的な例として、プラチナサブスクリプションプランを購入したユーザは、いずれかの広告を受信または閲覧する必要なしにワイヤレス電力を受信してもよいし、データマイニング操作も受けなくてよい。さらに、この例では、ゴールドサブスクリプションプランを購入したユーザは、ワイヤレス電力を受け取る前に、その間またはその後に、限られた数の広告を受け取ってよい。この例について続けると、シルバーサブスクリプションプランを購入したユーザは、ゴールドサブスクリプションユーザによって受信された広告の数より多い、いくつかの広告を受け取ってよい。」

上記aには、電子デバイスの受信アンテナは、前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するように構成されることは示されているが、補正後の請求項1にある、「ワイヤレス電力を受信する許可と」、「サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルとにしたがって」のごとく、二つの事項にしたがうことで、受信アンテナに、ワイヤレス電力を受信させることは記載も示唆もない。上記b?jを参照しても「ワイヤレス電力を受信する許可と」、「サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルとにしたがって」のごとく、二つの事項にしたがうことで、受信アンテナに、ワイヤレス電力を受信させるように構成することは記載も示唆もない。

したがって、i)受信機が受信する、ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信されること、ii)プロセッサは、受信アンテナに、前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとにしたがってワイヤレス電力を受信させることは、当初明細書等に記載も示唆もない。
そうすると、上記i)、ii)は、当初明細書等に記載がなく、当初明細書等から自明でもないから、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。
請求項1を引用する請求項2-9についても同様である。

(1-2)本件補正後の請求項10について
本件補正後の請求項10は「第2の電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するように構成された送信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信される、送信機と、
前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとに基づいて前記第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信するように構成されたワイヤレス電力送信機と、
を具備し、」と記載されるものとなった。
そうすると、本件補正後の請求項10に係る発明は、
iii)送信機から第2の電子デバイスに送信される、ワイヤレス電力を受信する許可は、第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信されるものとなり、
iv)ワイヤレス電力送信機は第2の電子デバイスに、前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとに基づいてワイヤレス電力を送信するものとなった。
そこで、これらの事項について、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものか否か検討する。

ア.当初明細書等には、ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスに送信することに関連し、上記(1-1)ア.と同じ記載がある。
上記(1-1)ア.の摘記事項aには、サービスまたは製品の購入に基づいて、電子デバイスにワイヤレス電力を受信することを可能にするアクセスキーを提供することが示され、上記aの記載の「アクセスキー」および「電子デバイス」が、補正後の請求項10の「ワイヤレス電力を受信する許可」および「第2の電子デバイス」に相当するとしても、上記aには、電子デバイスに送信されるアクセスキーが、「ワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信される」ことは記載も示唆もない。
上記(1-1)ア.の摘記事項bには、ユーザは、製品、サービスまたは両方を購入した後に、アクセスキーを受信することができ、このアクセスキーは、ユーザがワイヤレス電力を受信することを可能にできることが示され、当該アクセスキーの受信は、「別の例示的な実施形態では、製品またはサービスを購入した後、ユーザの電子デバイスに、充電コードをロードすることができる。」と記載のごとく、ユーザの電子デバイスにて行われるものといえるので、上記bの記載の「アクセスキー」および「ユーザの電子デバイス」が、補正後の請求項10の「ワイヤレス電力を受信する許可」および「第2の電子デバイス」に相当するとしても、上記bには、ユーザの電子デバイスに送信されるアクセスキーが、「ワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信される」ことは記載も示唆もない。
上記(1-1)ア.の摘記事項cには、「ワイヤレス電力プランに従って」、「電子デバイス上でワイヤレス電力を受信する許可を受信する」ことができることが示されているが、電子デバイへの送信が、「ワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信される」ことは記載も示唆もない。

イ.当初明細書等には、サブスクリプションレベルに基づいて電子デバイスへワイヤレス電力を送信することに関連して、上記(1-1)イ.と同じ記載がある。
上記(1-1)イ.の摘記事項hには、サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルに基づいて電子デバイスへワイヤレス電力を送信するステップ、を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含むコンピュータ可読記憶媒体は示されているが、補正後の請求項10にある、「ワイヤレス電力を受信する許可」と、「サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルとに基づいて」のごとく、2つの事項に「基づいて」、「ワイヤレス電力を送信する」ことは記載も示唆もない。また、上記a?g、i?jを参照しても「ワイヤレス電力を受信する許可と」、「サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとに基づいて」のごとく、2つの事項に「基づいて」、「ワイヤレス電力を送信する」ことは記載も示唆もない。

したがって、iii)送信機から第2の電子デバイスに送信される、ワイヤレス電力を受信する許可は、第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信されること、iv)ワイヤレス電力送信機は第2の電子デバイスに、前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとに基づいてワイヤレス電力を送信することは、当初明細書等に記載も示唆もない。
そうすると、上記iii)、iv)は、当初明細書等に記載がなく、当初明細書等から自明でもないから、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。
請求項10を引用する請求項11-18についても同様である。

(1-3)本件補正後の請求項19について
本件補正後の請求項19は「電力をワイヤレス送信するための方法であって、
第2の電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信される、ステップと、
前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとにしたがってワイヤレス充電器から電子デバイスへ電力をワイヤレス送信するステップと、を具備し、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランは、再発生する費用の支払いを具備し、」と記載されるものとなった。
そうすると、本件補正後の請求項19に係る発明は、
v)第2の電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するステップにおいて、ワイヤレス電力を受信する許可は、第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信されるものとなり、
vi)ワイヤレス充電器は電子デバイスに、前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとにしたがってワイヤレス電力を送信するものとなった。
そこで、これらの事項について、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものか否か検討する。

ア.当初明細書等には、ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスに送信することに関連し、上記(1-1)ア.と同じ記載がある。
上記(1-2)ア.においての検討と同様に、当初明細書等には、ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスに、「ワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信される」ことは記載も示唆もない。

イ.当初明細書等には、サブスクリプションレベルにしたがって電子デバイスへワイヤレス電力を送信することに関連し、上記(1-1)イ.と同じ記載がある。
上記(1-2)イ.において、摘記事項a?jについて検討したとおり、当初明細書等には、「ワイヤレス電力を受信する許可と」、「前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとにしたがって」のごとく、2つの事項「にしたがって」、「電子デバイスへワイヤレス電力を送信する」ことは記載も示唆もない。

したがって、v)第2の電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するステップにおいて、ワイヤレス電力を受信する許可は、第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信されること、vi)ワイヤレス充電器は電子デバイスに、前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとにしたがってワイヤレス電力を送信することは、当初明細書等に記載も示唆もない。
そうすると、上記v)、vi)は、当初明細書等に記載がなく、当初明細書等から自明でもないから、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。
請求項19を引用する請求項20-30についても同様である。

(1-4)本件補正後の請求項31について
本件補正後の請求項31は「電力をワイヤレス受信するための方法であって、
ワイヤレス電力を受信する許可をエンティティから受信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信される、ステップと、
前記電子デバイスにおいて、前記ワイヤレス電力を受信する許可とワイヤレス電力サブスクリプションの前記サブスクリプションレベルとにしたがって、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、
を具備し、」と記載されるものとなった。
そうすると、本件補正後の請求項31に係る発明は、
vii)ワイヤレス電力を受信する許可をエンティティから受信するステップにおいて、ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信されるものとなり、
viii)電子デバイスにおいて、ワイヤレス充電器から、前記ワイヤレス電力を受信する許可とワイヤレス電力サブスクリプションの前記サブスクリプションレベルとにしたがって、ワイヤレス電力を受信するものとなった。
そこで、これらの事項について、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものか否か検討する。

ア.当初明細書等に、ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスが受信することに関連し、上記(1-1)ア.と同じ記載がある。
上記(1-1)ア.において検討したように、当初明細書等には、ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスが、「ワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信される」ことは記載も示唆もない。

イ.当初明細書等に、電子デバイスにおいて、サブスクリプションレベルにしたがってワイヤレス電力を受信することに関連し、上記(1-1)イ.と同じ記載がある。
上記(1-1)イ.において検討したように、当初明細書等には、「ワイヤレス電力を受信する許可と」、「サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルとにしたがって」のごとく、2つの事項に「したがって」、「ワイヤレス電力を受信する」ことは記載も示唆もない。

したがって、vii)ワイヤレス電力を受信する許可をエンティティから受信するステップにおいて、ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信されること、viii)電子デバイスにおいて、ワイヤレス充電器から、前記ワイヤレス電力を受信する許可とワイヤレス電力サブスクリプションの前記サブスクリプションレベルとにしたがって、ワイヤレス電力を受信することは、当初明細書等に記載も示唆もない。
そうすると、上記vii)、viii)は、当初明細書等に記載がなく、当初明細書等から自明でもないから、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。
請求項31を引用する請求項32-38についても同様である。

(1-5)本件補正後の請求項39について
本件補正後の請求項39は「ワイヤレス電力を受信する許可をエンティティから受信するための手段であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルに従って受信される、手段と、
前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとにしたがって、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するための手段と、
を具備し、
・・・・・ワイヤレス電力を受信するように構成される電子デバイス。」と記載されるものとなった。
そうすると、本件補正後の請求項39に係る発明は、
ix)ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信される手段を、電子デバイスが有するものとなり、
x)前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとにしたがって、ワイヤレス電力を受信する手段を、電子デバイスが有するものとなった。
そこで、これらの事項について、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものか否か検討する。

ア.当初明細書等には、ワイヤレス電力を受信する許可を受信する手段を有する電子デバイスに関連し、上記(1-1)ア.と同じ記載がある。
上記(1-1)ア.において検討したとおり、当初明細書等には、ワイヤレス電力を受信する許可を、「ワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信される」ことは記載も示唆もない。

イ.当初明細書等には、サブスクリプションレベルにしたがってワイヤレス電力を受信する手段を電子デバイスが有することに関連して、上記(1-1)イ.と同じ記載がある。
上記(1-1)イ.において検討したとおり、当初明細書等には、「ワイヤレス電力を受信する許可と」、「サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルとにしたがって」のごとく、2つの事項に「したがって」、「ワイヤレス電力を受信する」ことは記載も示唆もない。

したがって、ix)ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信される手段を、電子デバイスが有すること、x)前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとにしたがって、ワイヤレス電力を受信する手段を、電子デバイスが有することは、当初明細書等に記載も示唆もない。
そうすると、上記ix)、x)は、当初明細書等に記載がなく、当初明細書等から自明でもないから、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。

(1-6)本件補正後の請求項40について
本件補正後の請求項40は「第2の電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するための手段であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信される、手段と、
前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとに基づいて前記第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信するための手段と、
を具備し、」と記載されるものとなった。
そうすると、本件補正後の請求項40に係る発明は、
xi)送信するための手段は第2の電子デバイスに、ワイヤレス電力を受信する許可を、第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信されるものとなり、
xii)ワイヤレス電力を送信するための手段は、第2の電子デバイスに、前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとに基づいてワイヤレス電力を送信するものとなった。
そこで、これらの事項について、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものか否か検討する。

ア.当初明細書等には、ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスに送信することに関連し、上記(1-1)ア.と同じ記載がある。
上記(1-2)ア.において検討したとおり、当初明細書等には、ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスに、「ワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信される」ことは記載も示唆もない。

イ.当初明細書等には、サブスクリプションレベルに基づいて電子デバイスへワイヤレス電力を送信することに関連して、上記(1-1)イ.と同じ記載がある。
上記(1-2)イ.において検討したとおり、当初明細書等には、「ワイヤレス電力を受信する許可と」、「サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルとにしたがって」のごとく、2つの事項に「基づいて」、「第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信する」ことは記載も示唆もない。

したがって、xi)送信するための手段は第2の電子デバイスに、ワイヤレス電力を受信する許可を、第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信されること、xii)ワイヤレス電力を送信するための手段は、第2の電子デバイスに、前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとに基づいてワイヤレス電力を送信することは、当初明細書等に記載も示唆もない。
そうすると、上記xi)、xii)は、当初明細書等に記載がなく、当初明細書等から自明でもないから、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。

(1-7)本件補正後の請求項41について
本件補正後の請求項41は「ワイヤレス電力を受信する許可をエンティティから受信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信される、ステップと、
前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、
を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含み、
・・・・・コンピュータ可読記憶媒体。」と記載されるものとなった。
そうすると、本件補正後の請求項41に係る発明は、
xiii)エンティティから受信するステップにおいて、ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信されるものとなり、
xiv)電子デバイスは、前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとに基づいてワイヤレス電力を受信するものとなった。
そこで、これらの事項について、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものか否か検討する。

ア.当初明細書等には、ワイヤレス電力を受信する許可を受信することに関連し、上記(1-1)ア.と同じ記載がある。
上記(1-1)ア.において検討したとおり、当初明細書等には、ワイヤレス電力を受信する許可を、「ワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信される」ことは記載も示唆もない。

イ.当初明細書等には、サブスクリプションレベルにしたがってワイヤレス電力を受信させることに関連して、上記(1-1)イ.と同じ記載がある。
上記(1-1)イ.において検討したとおり、当初明細書等には、「ワイヤレス電力を受信する許可と」、「サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルとにしたがって」のごとく、2つの事項に「基づいて」、「ワイヤレス電力を受信する」ように構成することは記載も示唆もない。

したがって、xiii)エンティティから受信するステップにおいて、ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信されること、xiv)電子デバイスは、前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとに基づいてワイヤレス電力を受信することは、当初明細書等に記載も示唆もない。
そうすると、上記xiii)、xiv)は、当初明細書等に記載がなく、当初明細書等から自明でもないから、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。

(1-8)本件補正後の請求項42について
本件補正後の請求項42は「ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスへ送信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルに従って送信される、ステップと、
前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとに基づいて前記電子デバイスへワイヤレス電力を送信するステップと、
を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含み、
・・・・・コンピュータ可読記憶媒体。」と記載されるものとなった。
そうすると、本件補正後の請求項42に係る発明は、
xv)ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスへ送信するステップにおいて、ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信されるものとなり、
xvi)装置は、電子デバイスに、前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとに基づいてワイヤレス電力を送信するものとなった。
そこで、これらの事項について、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものか否か検討する。

ア.当初明細書等には、ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスに送信することに関連し、上記(1-1)ア.と同じ記載がある。
上記(1-2)ア.において検討したとおり、当初明細書等には、ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスに、「ワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信される」ことは記載も示唆もない。

イ.当初明細書等には、サブスクリプションレベルにしたがって電子デバイスへワイヤレス電力を送信することに関連して、上記(1-1)イ.と同じ記載がある。
上記(1-2)イ.において検討したとおり、当初明細書等には、「ワイヤレス電力を受信する許可と」、「サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルとにしたがって」のごとく、2つの事項「に基づいて」、「電子デバイスへワイヤレス電力を送信する」ことは記載も示唆もない。

したがって、xv)ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスへ送信するステップにおいて、ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって送信されること、xvi)装置は、電子デバイスに、前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとに基づいてワイヤレス電力を送信することは、当初明細書等に記載も示唆もない。
そうすると、上記xv)、xvi)は、当初明細書等に記載がなく、当初明細書等から自明でもないから、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。

(1-9)新規事項についてのまとめ
本件補正後の請求項1-42は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものではなく、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。

(2)目的要件について
本件補正が、特許法第17条の2第5項の各号に掲げる事項を目的とするものに該当するかについて検討する。
特許法第17条の2第5項第2号の「特許請求の範囲の減縮」は、同法第36条第5項の規定により請求項に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであって、その補正前の当該請求項に記載された発明とその補正後の当該請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるものに限られる。また、補正前の請求項と補正後の請求項との対応関係が明白であって、かつ、補正後の請求項が補正前の請求項を限定した関係になっていることが明確であることが要請され、補正前の請求項と補正後の請求項とは、一対一又はこれに準ずるような対応関係に立つものでなければならない。
本件補正後の請求項1は「ワイヤレス電力を受信する許可を」、「受信するように構成された受信機であって、」とされる「電子デバイス」であり、請求人も平成30年3月26日付けの意見書で主張するように、本件補正前の「ワイヤレス電力を受信する許可を」、「受信するように構成された受信機であって、」とされる「電子デバイス」の請求項1に対応するものとして検討する。

本件補正前の請求項1には「ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するように構成された受信機であって、」とあったものが、本件補正後の請求項1には「ワイヤレス電力を受信する許可をエンティティから受信するように構成された受信機であって、」とあり、本件補正により、本件補正前の請求項1の「ワイヤレス充電器」が「エンティティ」に変更されているが、「エンティティ」とは、発明の詳細な説明の記載の段落【0040】を参照すると、「本明細書では、用語『エンティティ』は、ワイヤレス電力の提供に関与する任意のエンティティを指し得る。たとえば、『エンティティ』は、企業体、ワイヤレス電力サービスプロバイダ、事業所またはサービスプロバイダと合意する第三者、あるいはその任意の組合せを含んでよい。」とあるように、ワイヤレス電力の提供に関与する企業体、ワイヤレス電力サービスプロバイダ、事業所またはサービスプロバイダと合意する第三者、あるいはその任意の組合せを示す概念であるから、「ワイヤレス充電器」をいかに限定しても「エンティティ」とはならず、しかも、本件補正後の請求項1には他に実質的に「ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信する」ことに関する事項は記載されていないから、本件補正は特許法第36条第5項の規定により請求項に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものには該当せず、特許法第17条の2第5項2号の「特許請求の範囲の減縮」に該当しない。
本件補正前の請求項31に対応する本件補正後の請求項31、本件補正前の請求項39に対応する本件補正後の請求項39、本件補正前の請求項41に対応する本件補正後の請求項41も同様である。
したがって、本件補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正とは認められない。
また、本件補正は、請求項の削除を行うものでなく、誤記の訂正を行うものでなく、明瞭でない記載の釈明を行うものでもないから、請求項の削除、誤記の訂正、明瞭でない記載の釈明を目的としたものでないことも明らかである。

3.むすび
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものであり、特許法第17条の2第5項の規定に違反するものであるから、特許法第159条第1項の規定において読み替えて準用する特許法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

[理由II]
上記のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものであり、特許法第17条の2第5項の規定に違反するものであるが、仮に本件補正が、新たな技術的事項を導入しないものであって、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するとして、本件補正後の請求項に記載されたものが特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する特許法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。

1.特許法第36条第4項及び第6項について
(1)本件補正後の請求項1には「ワイヤレス電力を受信する許可を・・・・受信するように構成された受信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信される」とある。
しかし、この記載は、「サブスクリプションレベルにしたがって受信される」とはいかなることなのか、また、どのように実施されるのか不明であるため明確でない。例えば、「サブスクリプションレベルにしたがって」には、様々なしたがい方があるが、「受信機」はどの様に「サブスクリプションレベル」にしたがうのか、したがった結果、どの様に「ワイヤレス電力を受信する許可」を受信するのか明確でない。
本件補正後の請求項10、19、31、39-42の記載も同様であり、これらの請求項を引用する本件補正後の請求項2-9、11-18、20-30、32-38も同様の不備を有する。
また、発明の詳細な説明の記載を参照しても、これらの事項は不明であり、たとえ「サブスクリプションレベル」や「ワイヤレス電力を受信する許可」自体が技術常識であることを考慮したとしても、当業者が、「ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信される」ことの具体的な実施をすることができる程度に記載されたものであるとはいえない。

(2)本件補正後の請求項1には
「ワイヤレス電力を受信するように構成された受信アンテナと、
前記受信アンテナに、前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信させるように構成された、プロセッサと、
を具備し、」とある。
しかし、本件補正後の請求項1の「ワイヤレス電力を受信する許可」は、「サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがって受信される」ものである。
そうすると、「前記ワイヤレス電力を受信する許可」にしたがい、「前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信させるように構成」することと、「前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベル」にしたがい「前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信させるように構成」することとでは何が異なるのか不明であり、「前記受信アンテナに、前記ワイヤレス電力を受信する許可」と、「前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベル」との二つの事項にしたがって「前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信させるように構成」されることが、どの様にプロセッサによって実施されることになるのか明確でなく、また、プロセッサによる処理の結果としてどの様な効果が得られるのか明確でない。
本件補正後の請求項10、19、31、39-42の記載も同様であり、これらの請求項を引用する本件補正後の請求項2-9、11-18、20-30、32-38も同様の不備を有する。
発明の詳細な説明の記載を参照しても、具体的な処理内容は明確でなく、たとえ「ワイヤレス電力を受信する許可」と、「サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベル」との二つの事項が技術常識であることを考慮したとしても、当業者が、プロセッサを用いることで「前記受信アンテナに、前記ワイヤレス電力を受信する許可と前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルとにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信させるように構成」されることを実施をすることができる程度に記載されたものであるとはいえない。

したがって、本件補正後の請求項1-42の記載は明確でなく、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしておらず、発明の詳細な説明の記載は、当業者が本件補正後の請求項1-42に係る発明の実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものではなく、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていないため、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

2.むすび
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する特許法第126条第7項の規定に違反するものであり、特許法第159条第1項の規定において読み替えて準用する特許法第53条の規定により却下すべきものである。


第3 本願発明について
1.本願発明
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1-42に係る発明は、上記した平成29年6月27日付手続補正書の特許請求の範囲の請求項(以下、「本願補正後の請求項」という。)の1-42に記載された事項により特定されるとおりのものである。

2.当審の最後の拒絶の理由
当審で平成29年12月19日付で通知した最後の拒絶の理由の概要は以下のとおりである。
「[拒絶理由A]平成29年6月27日付け手続補正書でした補正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。

本願補正後の請求項1には「ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するように構成された受信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可が電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される」とある。
本願補正後の請求項1に記載される事項は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。
本願補正後の請求項1を引用する本願補正後の請求項2-9についても同様である。

本願補正後の請求項10には「第2の電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するように構成された送信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、送信機と、」・・・途中略・・・「前記第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信するように構成されたワイヤレス電力送信機と、を具備し」・・・途中略・・・「ワイヤレス電力を送信するように構成される電子デバイス。」とある。
本願補正後の請求項10の記載は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。
本願補正後の請求項10を引用する本願補正後の請求項11-18についても同様である。

本願補正後の請求項19には「電力をワイヤレス送信するための方法であって、
電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、ステップと、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがってワイヤレス充電器から電子デバイスへ電力をワイヤレス送信するステップと、を具備し」とある。
本願補正後の請求項19に記載される事項は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。
本願補正後の請求項19を引用する本願補正後の請求項20-30についても同様である。

本願補正後の請求項31には「電力をワイヤレス受信するための方法であって、
ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、ステップと、
前記電子デバイスにおいて、ワイヤレス電力サブスクリプションの前記サブスクリプションレベルにしたがって、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、を具備し」とある。
本願補正後の請求項31に記載される事項は、本願補正後の請求項1に記載された事項と同様、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。
本願補正後の請求項31を引用する本願補正後の請求項32-38についても同様である。

本願補正後の請求項39には「ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するための手段であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される」とあり、
本願補正後の請求項39に記載される事項は、本願補正後の請求項1に記載された事項と同様、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。

本願補正後の請求項40には「第2の電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するための手段であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、手段と」・・・途中略・・・「前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルに基づいて前記第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信するための手段と、を具備し」・・・途中略・・・「ワイヤレス電力を送信するように構成される電子デバイス。」とある、
本願補正後の請求項40に記載される事項は、実質的に、本願補正後の請求項10に記載された事項と同様、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。

本願補正後の請求項41には「ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって示される、ステップと」・・・途中略・・・「前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含み」・・・途中略・・・「コンピュータ可読記憶媒体。」とあり、
本願補正後の請求項41に記載される事項は、本願補正後の請求項1に記載された事項と同様、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。

本願補正後の請求項42には「ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスへ送信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、ステップと」・・・途中略・・・「前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルに基づいて前記電子デバイスへワイヤレス電力を送信するステップと、を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含み」・・・途中略・・・「コンピュータ可読記憶媒体。」とあり、
本願補正後の請求項42に記載される事項は、実質的に、本願補正後の請求項1に記載された事項と同様、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。
したがって、本願補正後の請求項1-42に記載される事項は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。


[拒絶理由B]この出願は、明細書、特許請求の範囲及び図面の記載が、特許法第36条第4項及び第6項に規定する要件を満たしていない。

ア.本願補正後の請求項1には「ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するように構成された受信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可が電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される」とある。
しかし、「ワイヤレス電力を受信する許可」を何が、どのようにして生成するのか明確でない。また、発明の詳細な説明の記載を参照しても、「ワイヤレス電力を受信する許可」がどの様な構成により、どの様に生成することが出来るのか不明であり、発明の詳細な説明の記載は、当業者がその実施をすることが可能な程度に記載されたものであるとはいえない。

イ.上記[拒絶理由A]で検討したように、
本願補正後の請求項1の「ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するように構成された受信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可が電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される」は、発明の詳細な説明に記載されていない。
本願補正後の請求項10の「第2の電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するように構成された送信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、送信機と、」・・・途中略・・・「前記第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信するように構成されたワイヤレス電力送信機と、を具備し」・・・途中略・・・「ワイヤレス電力を送信するように構成される電子デバイス。」は、発明の詳細な説明に記載されていない。
本願補正後の請求項19の「電力をワイヤレス送信するための方法であって、電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、ステップと、前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがってワイヤレス充電器から電子デバイスへ電力をワイヤレス送信するステップと、を具備し」は、発明の詳細な説明に記載されていない。
本願補正後の請求項31の「電力をワイヤレス受信するための方法であって、ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、ステップと、前記電子デバイスにおいて、ワイヤレス電力サブスクリプションの前記サブスクリプションレベルにしたがって、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、を具備し」は、発明の詳細な説明に記載されていない。
本願補正後の請求項39の「ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するための手段であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される」は、発明の詳細な説明に記載されていない。
本願補正後の請求項40の「第2の電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するための手段であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、手段と」・・・途中略・・・「前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルに基づいて前記第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信するための手段と、を具備し」・・・途中略・・・「ワイヤレス電力を送信するように構成される電子デバイス。」は、発明の詳細な説明に記載されていない。
本願補正後の請求項41の「ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって示される、ステップと」・・・途中略・・・「前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含み」・・・途中略・・・「コンピュータ可読記憶媒体。」は、発明の詳細な説明に記載されていない。
本願補正後の請求項42の「ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスへ送信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、ステップと」・・・途中略・・・「前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルに基づいて前記電子デバイスへワイヤレス電力を送信するステップと、を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含み」・・・途中略・・・「コンピュータ可読記憶媒体。」は、発明の詳細な説明に記載されていない。
これらの請求項を引用する請求項も同様である。

ウ.本願補正後の請求項1には「ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するように構成された受信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可が電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、受信機と、
ワイヤレス電力を受信するように構成された受信アンテナと、
前記受信アンテナに、前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信させるように構成された、プロセッサと、
を具備し」とある。
この記載では「受信器と」、「受信アンテナと」、「プロセッサと、を具備し」となっているように、受信器と受信アンテナとプロセッサとは別のものとなり、「電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベル」により、「ワイヤレス充電器」から、「ワイヤレス電力を受信する許可」が「受信器」に「指示」され、「ワイヤレス電力を受信させる」ことを「プロセッサ」が「受信アンテナに」行わせるものとなるが、ワイヤレス電力による電子デバイスの充電を、何がどのようにして行うのか不明なものとなる。
また、ワイヤレス電力による電子デバイスの充電において、「ワイヤレス電力を受信する許可」を指示されることと、「ワイヤレス電力を受信させる」ことの双方を用いることで、具体的にどのような制御が行われ、どのような効果が奏されるのか、発明の詳細な説明の記載を参照したとしても明確でない。
本願補正後の請求項10では、「許可」と「送信」、本願補正後の請求項19では、「許可」と「送信」、本願補正後の請求項31では、「許可」と「受信」、本願補正後の請求項39では、「許可」と「受信」、本願補正後の請求項40では、「許可」と「送信」、本願補正後の請求項41では「許可」と「受信」、本願補正後の請求項42では「許可」と「送信」が、共に「ワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベル」によって行われているが、具体的にどのような制御が行われ、どのような効果が奏されるのか、発明の詳細な説明の記載を参照したとしても明確でない。また、これらの請求項を引用する請求項も同様である。

エ.本願補正後の請求項1に係る発明は「受信アンテナに、前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信させるように構成された」ものであるが、「サブスクリプションレベル」は、ワイヤレス電力が供給される優先レベルを有するものであるから、他の受信機との優先関係をも判断するといえ、受信機において、いかにして他の受信器との優先レベルに対応した指示を行うことが可能なのか、発明の詳細な説明の記載を参照しても不明である。本願補正後の請求項10、19、31、39-42についても同様であり、さらに、これらの請求項を引用する請求項も同様である。

オ.本願補正後の請求項19には「電力をワイヤレス送信するための方法であって、電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、ステップと、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがってワイヤレス充電器から電子デバイスへ電力をワイヤレス送信するステップと、を具備し」とある。
しかし、電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可が、第2の電子デバイス(電子デバイスと異なるデバイス)のサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示されるとはいかなることか、発明の詳細な説明の記載を参照しても明確でない。本願補正後の請求項19を引用する本願補正後の請求項20-30も同様である。」

3.最後の拒絶の理由についての当審の判断
(1)[拒絶理由A]特許法第17条の2第3項について。
(1-1)本願補正後の請求項1について
ア.本願補正後の請求項1には「ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するように構成された受信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可が電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される」とある。
そうすると、
i)受信器は、ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するものとなり、
また、
ii)ワイヤレス電力を受信する許可が、サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示されるものとなる。
そこで、これら事項について、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものか否か検討する。

イ.当初明細書等には、ワイヤレス電力を送信するワイヤレス充電器が情報を送受信することに関し、次の記載がある。
a「【請求項1】アクセスまたは識別情報をワイヤレス充電器へ送信するように構成された送信機であって、前記アクセスまたは識別情報が電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルの少なくとも一部を指示する、送信機と、
ワイヤレス電力を受信するように構成された受信アンテナであって、前記受信アンテナは、前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するように構成される、受信アンテナと、
を具備するワイヤレス電力受信するように構成された電子デバイス。」
b「【請求項31】
電力をワイヤレス受信するための方法であって、
アクセスまたは識別情報をワイヤレス充電器へ送信するステップであって、前記アクセスまたは識別情報は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルの少なくとも1部を示す、ステップと、
前記電子デバイスにおいて、ワイヤレス電力サブスクリプションの前記サブスクリプションレベルにしたがって、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、
を具備する方法。」
c「【請求項39】
アクセスまたは識別情報をワイヤレス充電器へ送信するための手段であって、前記アクセスまたは識別情報は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルの一部を示す、手段と、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するための手段と、
を具備する、ワイヤレス電力を受信するように構成される電子デバイス。」
d「【請求項41】
アクセスまたは識別情報をワイヤレス充電器へ送信するステップであって、前記アクセスまたは識別情報は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルの一部を示す、ステップと、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、
を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含むコンピュータ可読記憶媒体。」
そうすると、当初明細書等には、ワイヤレス電力の受信を実現する手段(請求項1、39の「電子デバイス」、請求項31の「電力をワイヤレス受信するための方法」、請求項41の「装置」)は、アクセスまたは識別情報をワイヤレス充電器へと送信することは記載されているが、
i)受信器は、ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信する
ことは記載も示唆もない。

ウ.当初明細書等には、電力をワイヤレス送信する手段が情報を送受信することに関し、以下の記載がある。
a「【0037】
図6は、送信機と受信機の間のメッセージングを実施するための送信回路の一部の簡略化された概略図を示している。本発明のいくつかの例示的な実施形態では、送信機と受信機の間で通信手段を使用可能にすることができる。図6では、電力増幅器210は、放射界を発生させるために、送信アンテナ204を駆動する。電力増幅器は、送信アンテナ204に望ましい周波数で発振しているキャリア信号220によって駆動される。電力増幅器210の出力を制御するために、送信変調信号224が使用される。
【0038】
送信回路は、電力増幅器210に対するオン/オフキーイングプロセスを使用することによって受信機に信号を送ることができる。換言すると、送信変調信号224がアサートされるとき、電力増幅器210は、送信アンテナ204に対してキャリア信号220の周波数を励振する。送信変調信号224がネゲートされるとき、電力増幅器は、送信アンテナ204に対して周波数を励振しない。」
そうすると、当初明細書等には、送信機の送信回路の電力増幅器210に対するオン/オフキーイングプロセスを使用することによって受信機に信号を送ることが示されているものの、ワイヤレス電力の送信と共に受信機に信号を送ることを示すものであって、ワイヤレス電力を受信する許可としての通信を示すものとはいえず、
i)受信器は、ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信する
ことは記載も示唆もない。

エ.当初明細書等には、ワイヤレス充電器と送信機との関係に関し、次の記載がある。
a「【0046】
図8は、1つまたは複数の電子デバイス700とエンティティ752とを含むワイヤレス電力システム750を示しており、このエンティティ752は、単に例を挙げると、サービスプロバイダ(すなわちワイヤレス電力を提供するエンティティ)、事業所(たとえばコーヒーショップ)、サービスプロバイダもしくは事業所と合意した第三者、またはその組合せを備えてよい。WiFiアクセスの提供と同じようなやり方で、企業や空港などのエンティティ、または別のエンティティは、料金が支払われたことを確認し、あるいは1つまたは複数の関連するワイヤレス充電器を操作する責任を担ってよいことに留意されたい。エンティティ752は、1つまたは複数のワイヤレス充電器756を備えることができ、1つまたは複数のワイヤレス充電器756、またはその任意の組合せに関連付けられてよい。ワイヤレス充電器756は、送信機(図8に図示せず、たとえば図4の送信機200参照)と、少なくとも1つの関連する送信アンテナ754とを備えてよい。ワイヤレス充電器756は、関連する充電領域内で電力を無線で送信するように構成されてよい。さらに、ワイヤレス充電器756によって送信された電力は、ワイヤレス充電器756の充電領域内に置かれる1つまたは複数の電子デバイスによって受信することができる。」
そうすると、当初明細書等には、ワイヤレス充電器は、送信機を備え、電力を無線で電子デバイスに送信するように構成されることは記載されているが、
i)受信器は、ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信する
ことは記載も示唆もない。

オ.当初明細書等には、ワイヤレス電力を受信する許可に関して、次の記載がある。
a「【0065】図15は、1つまたは複数の例示的な実施形態による、別の方法997を示すフローチャートである。方法997は、1つまたは複数の料金ベースのワイヤレス電力プランに従って1つまたは複数の電子デバイス上でワイヤレス電力を受信する許可を受信するステップを(符号998で示す)を含んでよい。方法997は、1つまたは複数の料金ベースのワイヤレス電力プランに従って1つまたは複数の電子デバイス上でワイヤレス電力を受信するステップ(符号999で示す)をさらに含んでよい。」
そうすると、当初明細書等には、1つまたは複数の料金ベースのワイヤレス電力プランに従って1つまたは複数の電子デバイス上でワイヤレス電力を受信する許可を受信することが記載されているものの、
ii)電子デバイスへのワイヤレス電力を受信する許可は、サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示されること
は記載も示唆も無い。

カ.当初明細書等には、上記以外に、サブスクリプションレベルと電力受信、及び許可の関係に関して、次の記載がある。
a「【請求項2】前記サブスクリプションレベルは、前記ワイヤレス充電器から電力を受信するための優先度を定義する、請求項1に記載の電子デバイス。」
b「【請求項5】前記サブスクリプションレベルは、前記電子デバイスが充電されることを許可される前に表示される広告の数、または、完了されるデータマイニング動作の数の少なくとも1つを定義する、請求項1に記載の電子デバイス。」
c「【請求項31】・・前記電子デバイスにおいて、ワイヤレス電力サブスクリプションの前記サブスクリプションレベルにしたがって、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、
を具備する方法。」
d「【請求項32】前記サブスクリプションレベルは、前記ワイヤレス充電器から電力を受信するための優先度を定義する、請求項31に記載の方法。」
e「【請求項39】・・前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するための手段と、
を具備する、ワイヤレス電力を受信するように構成される電子デバイス。」
f「【請求項41】・・前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、
を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含むコンピュータ可読記憶媒体。」
g「【0054】さらに、広告、データマイニング監視、または両方を受ける機会のレベルは、サブスクリプションレベルに従って変化してよい。たとえば、サービスレベルが向上するにつれて、したがってサブスクリプションのコストが増加するにつれて、ユーザが受信する広告の数は減少することがあり、ユーザが受けるデータマイニング操作の数またはタイプは減少することがあり、またはその両方であり得る。より具体的な例として、プラチナサブスクリプションプランを購入したユーザは、いずれかの広告を受信または閲覧する必要なしにワイヤレス電力を受信してもよいし、データマイニング操作も受けなくてよい。さらに、この例では、ゴールドサブスクリプションプランを購入したユーザは、ワイヤレス電力を受け取る前に、その間またはその後に、限られた数の広告を受け取ってよい。この例について続けると、シルバーサブスクリプションプランを購入したユーザは、ゴールドサブスクリプションユーザによって受信された広告の数より多い、いくつかの広告を受け取ってよい。」
そうすると、当初明細書等には、電子デバイスはサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがってワイヤレス電力を受信することは記載されているものの、
ii)電子デバイスへのワイヤレス電力を受信する許可は、サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示されること
は記載も示唆も無い。

キ.したがって、請求項1に記載される事項は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。
請求項1を引用する本願補正後の請求項2-9についても同様である。

(1-2)本願補正後の請求項10について
ク.本願補正後の請求項10には「第2の電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するように構成された送信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、送信機と、」・・・途中略・・・「前記第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信するように構成されたワイヤレス電力送信機と、を具備し」・・・途中略・・・「ワイヤレス電力を送信するように構成される電子デバイス。」とある。
そうすると、
iii)ワイヤレス電力を第2の電子デバイスへ送信するように構成される電子デバイスは、送信機と、ワイヤレス電力送信機とを具備し、第2の電子デバイスへ送信機からワイヤレス電力を受信する許可を送信し、第2の電子デバイスへワイヤレス電力送信機からワイヤレス電力を送信するものとなり、
また、
ii)ワイヤレス電力を受信する許可が、サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示されるものとなる。
しかし、ワイヤレス電力を送信するワイヤレス充電器が情報を送受信することに関する記載のある上記イ.、電力をワイヤレス送信する手段が情報を送受信することに関する記載がある上記ウ.、ワイヤレス充電器と送信機との関係に関する記載がある上記エ.を参照しても、第2の電子デバイスに対して、ワイヤレス電力を受信する許可を送信することと、ワイヤレス電力を送信することの双方を行うようにすること、また、ワイヤレス電力を受信する許可を送信する手段と、ワイヤレス電力を送信する手段の双方を同じデバイスに具備することは記載も示唆もされていない。
したがって、
iii)ワイヤレス電力を第2の電子デバイスへ送信するように構成される電子デバイスは、送信機と、ワイヤレス電力送信機とを具備し、第2の電子デバイスへ送信機からワイヤレス電力を受信する許可を送信し、第2の電子デバイスへワイヤレス電力送信機からワイヤレス電力を送信すること、
また、
ii)ワイヤレス電力を受信する許可が、サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、
という事項を有する、本願補正後の請求項10の記載は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。
本願補正後の請求項10を引用する本願補正後の請求項11-18についても同様である。

(1-3)本願補正後の請求項19について
ケ.本願補正後の請求項19には「電力をワイヤレス送信するための方法であって、
電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、ステップと、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがってワイヤレス充電器から電子デバイスへ電力をワイヤレス送信するステップと、を具備し」とある。
そうすると
ii)ワイヤレス電力を受信する許可が、サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示されるものとなり、
iv)電子デバイスへのワイヤレス電力を受信する許可は、第2の電子デバイス(電子デバイスと異なる第2の電子デバイス)のサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示されるものとなる。
ここで、上記オ.には、1つまたは複数の料金ベースのワイヤレス電力プランに従って1つまたは複数の電子デバイス上でワイヤレス電力を受信する許可を受信することが記載されているものの、
ii)電子デバイスへのワイヤレス電力を受信する許可は、サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示されること
iv)電子デバイスへのワイヤレス電力を受信する許可は、第2の電子デバイス(電子デバイスと異なる第2の電子デバイス)のサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示されることは、記載も示唆もない。
また、上記カ.には、電子デバイスはサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルにしたがってワイヤレス電力を受信することは記載されているものの、
ii)電子デバイスへのワイヤレス電力を受信する許可は、サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示されること
iv)電子デバイスへのワイヤレス電力を受信する許可は、第2の電子デバイス(電子デバイスと異なる第2の電子デバイス)のサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示されることは、記載も示唆もない。
本願補正後の請求項19に記載される事項は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。
本願補正後の請求項19を引用する本願補正後の請求項20-30についても同様である。

(1-4)本願補正後の請求項31について
コ.本願補正後の請求項31には「電力をワイヤレス受信するための方法であって、
ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、ステップと、
前記電子デバイスにおいて、ワイヤレス電力サブスクリプションの前記サブスクリプションレベルにしたがって、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、を具備し」とある。
そうすると、電子デバイスは、ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するものとなるから、
i)’受信器(「電子デバイス」)は、ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するものとなる。
そして、このことは、上記イ.乃至カ.で、受信器は、ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信することは、記載も示唆もないとしたのと同様に、当初明細書等に記載も示唆もない。
また、
ii)ワイヤレス電力を受信する許可が、サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示されるものとなる。
ことも含め、本願補正後の請求項31に記載される事項は、本願補正後の請求項1に記載された事項と同様、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。
本願補正後の請求項31を引用する本願補正後の請求項32-38についても同様である。

(1-5)本願補正後の請求項39について
サ.本願補正後の請求項39には「ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するための手段であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される」とあり、
i)’’「電子デバイス」は、ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するものとなり、
また、
ii)ワイヤレス電力を受信する許可が、サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示されるものとなる。
そうすると、本願補正後の請求項39に記載される事項は、本願補正後の請求項1に記載された事項と同様、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。

(1-6)本願補正後の請求項40について
シ.本願補正後の請求項40には「第2の電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するための手段であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、手段と」・・・途中略・・・「前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルに基づいて前記第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信するための手段と、を具備し」・・・途中略・・・「ワイヤレス電力を送信するように構成される電子デバイス。」とあるから、
iii)’ワイヤレス電力を第2の電子デバイスへ送信するように構成される電子デバイスは、送信機(「許可を送信するための手段」)と、ワイヤレス電力送信機(「ワイヤレス電力を送信するための手段」)とを具備し、第2の電子デバイスへ送信機(「許可を送信するための手段」)からワイヤレス電力を受信する許可を送信し、第2の電子デバイスへワイヤレス電力送信機(「ワイヤレス電力を送信するための手段」)からワイヤレス電力を送信するものとなり、
また、
ii)ワイヤレス電力を受信する許可が、サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示されるものとなる。
そうすると、本願補正後の請求項40に記載される事項は、実質的に、本願補正後の請求項10に記載された事項と同様、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。

(1-7)本願補正後の請求項41について
ス.本願補正後の請求項41には「ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって示される、ステップと」・・・途中略・・・「前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含み」・・・途中略・・・「コンピュータ可読記憶媒体。」とあり、
i)’’’ワイヤレス電力を受信する許可を、ワイヤレス充電器から受信するものとなり、
また、
ii)ワイヤレス電力を受信する許可が、サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示されるものとなる。
そうすると、本願補正後の請求項41に記載される事項は、本願補正後の請求項1に記載された事項と同様、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。

(1-8)本願補正後の請求項42について
セ.本願補正後の請求項42には「ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスへ送信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、ステップと」・・・途中略・・・「前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルに基づいて前記電子デバイスへワイヤレス電力を送信するステップと、を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含み」・・・途中略・・・「コンピュータ可読記憶媒体。」とあり、
i)’’’’「電子デバイス」は、ワイヤレス電力を受信する許可を、「ワイヤレス電力を送信する装置」から受信するものとなり、
また、
ii)ワイヤレス電力を受信する許可が、サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示されるものとなる。
したがって、本願補正後の請求項42に記載される事項は、実質的に、本願補正後の請求項1に記載された事項と同様、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。

したがって、本願補正後の請求項1-42に記載される事項は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。

(2)[拒絶理由B]特許法第36条第4項及び第6項について。
ア.本願補正後の請求項1には「ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するように構成された受信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可が電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される」とある。しかし、「ワイヤレス電力を受信する許可」を何が、どのようにして生成するのか明確でない。また、発明の詳細な説明の記載を参照しても、「ワイヤレス電力を受信する許可」がどの様な構成により、どの様に生成することが出来るのか不明である。
発明の詳細な説明の記載は、「電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される」ものである「ワイヤレス電力を受信する許可」を、どの様な構成により、どの様に生成することが出来るのか、「サブスクリプションレベル」や「ワイヤレス電力を受信する許可」自体が技術常識であることを考慮しても不明であるため、当業者がその実施をすることが可能な程度に記載されたものであるとはいえない。

イ.上記「(1)[拒絶理由A]特許法第17条の2第3項について。」で検討したように、
本願補正後の請求項1の「ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するように構成された受信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可が電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される」は、発明の詳細な説明に記載されていない。
本願補正後の請求項10の「第2の電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するように構成された送信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、送信機と、」・・・途中略・・・「前記第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信するように構成されたワイヤレス電力送信機と、を具備し」・・・途中略・・・「ワイヤレス電力を送信するように構成される電子デバイス。」は、発明の詳細な説明に記載されていない。
本願補正後の請求項19の「電力をワイヤレス送信するための方法であって、電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、ステップと、前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがってワイヤレス充電器から電子デバイスへ電力をワイヤレス送信するステップと、を具備し」は、発明の詳細な説明に記載されていない。
本願補正後の請求項31の「電力をワイヤレス受信するための方法であって、ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、ステップと、前記電子デバイスにおいて、ワイヤレス電力サブスクリプションの前記サブスクリプションレベルにしたがって、前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、を具備し」は、発明の詳細な説明に記載されていない。
本願補正後の請求項39の「ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するための手段であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される」は、発明の詳細な説明に記載されていない。
本願補正後の請求項40の「第2の電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するための手段であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、手段と」・・・途中略・・・「前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルに基づいて前記第2の電子デバイスへワイヤレス電力を送信するための手段と、を具備し」・・・途中略・・・「ワイヤレス電力を送信するように構成される電子デバイス。」は、発明の詳細な説明に記載されていない。
本願補正後の請求項41の「ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって示される、ステップと」・・・途中略・・・「前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信するステップと、を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含み」・・・途中略・・・「コンピュータ可読記憶媒体。」は、発明の詳細な説明に記載されていない。
本願補正後の請求項42の「ワイヤレス電力を受信する許可を電子デバイスへ送信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、前記電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、ステップと」・・・途中略・・・「前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルに基づいて前記電子デバイスへワイヤレス電力を送信するステップと、を装置に行わせるための、前記装置のプロセッサによって実行可能な命令を含み」・・・途中略・・・「コンピュータ可読記憶媒体。」は、発明の詳細な説明に記載されていない。
これらの請求項を引用する請求項も同様である。

ウ.本願補正後の請求項1には「ワイヤレス電力を受信する許可をワイヤレス充電器から受信するように構成された受信機であって、前記ワイヤレス電力を受信する許可が電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、受信機と、
ワイヤレス電力を受信するように構成された受信アンテナと、
前記受信アンテナに、前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信させるように構成された、プロセッサと、
を具備し」とある。
この記載では「受信器と」、「受信アンテナと」、「プロセッサと、を具備し」となっているように、受信器と受信アンテナとプロセッサとは別のものとなり、「電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベル」により、「ワイヤレス充電器」から、「ワイヤレス電力を受信する許可」が「受信器」に「指示」され、「ワイヤレス電力を受信させる」ことを「プロセッサ」が「受信アンテナに」行わせるものとなるが、ワイヤレス電力による電子デバイスの充電を、何がどのようにして行うのか不明なものとなる。
また、ワイヤレス電力による電子デバイスの充電において、「ワイヤレス電力を受信する許可」を指示されることと、「ワイヤレス電力を受信させる」ことの双方を用いることで、具体的にどのような制御が行われ、どのような効果が奏されるのか、発明の詳細な説明の記載を参照したとしても明確でない。
本願補正後の請求項10では、「許可」と「送信」、本願補正後の請求項19では、「許可」と「送信」、本願補正後の請求項31では、「許可」と「受信」、本願補正後の請求項39では、「許可」と「受信」、本願補正後の請求項40では、「許可」と「送信」、本願補正後の請求項41では「許可」と「受信」、本願補正後の請求項42では「許可」と「送信」が、共に「ワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベル」によって行われているが、具体的にどのような制御が行われ、どのような効果が奏されるのか、発明の詳細な説明の記載を参照したとしても明確でない。また、これらの請求項を引用する請求項も同様である。
発明の詳細な説明の記載には、ワイヤレス電力による電子デバイスの充電において、「ワイヤレス電力を受信する許可」を指示されることと、「ワイヤレス電力を受信させる」ことの双方を用いることが、具体的にどのような制御として行われるのか、また、その制御の結果がどのようなものとなるのか記載されておらず、発明の詳細な説明の記載は、たとえ「ワイヤレス電力を受信する許可」の指示や「ワイヤレス電力を受信させる」ことの双方が技術常識であることを考慮したとしても、当業者が本願補正後の請求項1-42に係る発明の実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものではない。

エ.本願補正後の請求項1に係る発明は「受信アンテナに、前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがって前記ワイヤレス充電器からワイヤレス電力を受信させるように構成された」ものであるが、「サブスクリプションレベル」は、ワイヤレス電力が供給される優先レベルを有するものであるから、他の受信機との優先関係をも判断するといえ、受信機において、いかにして他の受信器との優先レベルに対応した指示を行うことが可能なのか、発明の詳細な説明の記載を参照しても不明である。
本願補正後の請求項10、19、31、39-42の記載についても同様に明確でない。さらに、これらの請求項を引用する請求項の記載も同様に明確でない。
発明の詳細な説明の記載には、受信機において、いかにして他の受信器との優先レベルに対応した指示を行うことが可能なのか記載されておらず、発明の詳細な説明の記載は、たとえ「サブスクリプションレベル」が技術常識であることを考慮したとしても、当業者が本願補正後の請求項1-42に係る発明の実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものではない。


オ.本願補正後の請求項19には「電力をワイヤレス送信するための方法であって、電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可を送信するステップであって、前記ワイヤレス電力を受信する許可は、第2の電子デバイスのサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示される、ステップと、
前記サブスクリプションベースのワイヤレス電力プランの前記サブスクリプションレベルにしたがってワイヤレス充電器から電子デバイスへ電力をワイヤレス送信するステップと、を具備し」とある。
しかし、電子デバイスへワイヤレス電力を受信する許可が、第2の電子デバイス(電子デバイスと異なるデバイス)のサブスクリプションベースのワイヤレス電力プランのサブスクリプションレベルによって指示されるとはいかなることか、発明の詳細な説明の記載を参照しても明確でない。
本願補正後の請求項19を引用する本願補正後の請求項20-30の記載も同様に明確でない。

第4 むすび
本願補正後の請求項1-42に記載される事項は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。
本願補正後の請求項1-42の記載は明確でなく、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしておらず、本願補正後の請求項1-42の記載は発明の詳細な説明に記載した範囲を超えているので、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしておらず、発明の詳細な説明の記載は、当業者が本願補正後の請求項1-42に係る発明の実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものではなく、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない。
そうすると、本願を拒絶すべきであるとした原査定は維持すべきである。
よって、結論のとおり審決する。
 
別掲
 
審理終結日 2018-05-09 
結審通知日 2018-05-14 
審決日 2018-05-25 
出願番号 特願2014-124234(P2014-124234)
審決分類 P 1 8・ 537- WZ (H02J)
P 1 8・ 572- WZ (H02J)
P 1 8・ 561- WZ (H02J)
P 1 8・ 536- WZ (H02J)
P 1 8・ 575- WZ (H02J)
P 1 8・ 55- WZ (H02J)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 大手 昌也土居 仁士  
特許庁審判長 中川 真一
特許庁審判官 矢島 伸一
山村 和人
発明の名称 許可ベースのワイヤレス電力受信  
代理人 黒田 晋平  
代理人 村山 靖彦  

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